9010

富士急行(9010)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

陸運業 運輸・物流

事業の概要

富士急行は、主に運輸、不動産、レジャー・サービス事業を展開する企業グループです。運輸業では鉄道、バス、タクシー、船舶、索道といった地域に密着した交通手段を提供し、不動産業では別荘地の開発・分譲や建物の賃貸を行っています。レジャー・サービス業では富士急ハイランドなどの遊園地、ホテル、ゴルフ場、スキー場、アウトドア施設を運営しており、これらの事業が相互に連携し、地域社会の発展に貢献しながら収益を上げています。特に、富士山周辺の観光資源を活かした事業展開が特徴です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

富士急行の事業セグメントは大きく3つです。運輸事業は鉄道、バス、タクシー、船舶、索道などの交通手段を提供し、売上高196.42億円、営業利益46.98億円で、利益率の高い事業です。不動産事業は別荘地の開発・分譲や不動産賃貸を行い、売上高20.32億円、営業利益4.70億円となっています。レジャー・サービス事業は遊園地(富士急ハイランドなど)、ホテル、ゴルフ場、スキー場、アウトドア施設などを運営し、売上高246.96億円、営業利益25.85億円で、売上高の面では最大の稼ぎ頭です。これらの事業は主に日本国内、特に富士山周辺地域で展開されており、地域密着型の事業構造が特徴です。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Transportation 事業 196 47 23.9%
RealEstate 事業 20 5 23.1%
LeisureService 事業 247 26 10.5%
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FY2025|2,792 文字
3 【事業の内容】当社及び当社の関係会社(当期末の連結子会社35社、持分法適用関連会社3社)は主に運輸、不動産、レジャー・サービスなどに関係する事業を行っており、各分野で相互に協力しあいながらそれぞれの分野で、地域社会の開発と発展のため企業活動を展開しております。各事業における当社及び当社の関係会社の位置付け等は次の通りとなっております。なお、セグメントと同一の区分であります。 (1) 運輸業(18社)事業の内容会社名鉄道事業富士山麓電気鉄道㈱◎◆★、岳南電車㈱◎バス事業当社、富士急バス㈱◎★、富士急シティバス㈱◎★、富士急静岡バス㈱◎★ ㈱フジエクスプレス◎★、富士急モビリティ㈱◎★、 富士急オートサービス㈱◎★ハイヤー・タクシー事業富士急静岡タクシー㈱◎、富士急山梨ハイヤー㈱◎★、甲州タクシー㈱◎船舶運送事業㈱富士急マリンリゾート◎★、箱根遊船㈱◎索道事業当社、富士山麓電気鉄道㈱◎◆★、身延登山鉄道㈱○ その他3社 (2) 不動産業(7社)事業の内容会社名不動産の売買・仲介斡旋事業当社、㈱富士急リゾートアメニティ◎■★不動産賃貸事業当社、岳南鉄道㈱◎、富士急バス㈱◎★、㈱フジエクスプレス◎★、 ㈱ホテル富士急◎※★、㈱富士急百貨店◎★別荘地管理事業当社、㈱富士急リゾートアメニティ◎■★ (3) レジャー・サービス業(14社)事業の内容会社名遊園地事業当社、㈱富士急ハイランド◎※、相模湖リゾート㈱◎※、㈱ピカ◎※ホテル事業当社、㈱富士急マリンリゾート◎★、㈱ホテル富士急◎※★、 ハイランドリゾート㈱◎※、㈱ピカ◎※ゴルフ場事業当社、ハイランドリゾート㈱◎※、表富士観光㈱◎スキー場事業当社、富士急安達太良観光㈱◎※、㈱ピカ◎※アウトドア事業当社、㈱ピカ◎※★旅行業当社、富士急トラベル㈱◎★その他レジャー・サービス業当社、富士観光興業㈱◎、㈱ピカ◎※★、十国峠㈱◎、 ㈱富士急ビジネスサポート◎、ハイランドリゾート㈱◎※ その他1社 (4) その他(10社)事業の内容会社名物品販売業㈱ピカ◎※★、㈱富士急百貨店◎★建設業富士急建設㈱◎ミネラルウォーター製造販売業富士ミネラルウォーター㈱◎バス放送機器製造販売業㈱レゾナント・システムズ◎情報処理サービス業㈱レゾナント・システムズ◎人材派遣業㈱富士急ビジネスサポート◎民間放送業㈱テレビ山梨○ その他3社 (注) 1 ◎-連結子会社、○-持分法適用関連会社2 上記事業の会社数には当社、㈱フジエクスプレス、富士急バス㈱、㈱富士急マリンリゾート、  ㈱富士急百貨店、㈱ホテル富士急、㈱富士急ビジネスサポート及び㈱ピカが重複しております。3 当社は※の会社に観光施設の営業を委託しております。4 当社は■の会社に別荘地管理業務を委託しております。5 当社は★の会社に営業用施設を賃貸しております。6 当社は◆の会社に索道施設の営業を委託しております。 (運輸業)当事業においては鉄道、バス、タクシーなど地域に密着した利便性の高い生活の足として、また快適な観光、レジャー等のアクセスとして、安全で信頼のできる交通手段を提供しております。鉄道は富士山麓電気鉄道㈱がJR中央線大月駅から河口湖駅間(26.6㎞)、岳南電車㈱はJR東海道線吉原駅から岳南江尾駅間(9.2㎞)の旅客等の輸送を行っております。当事業の中核事業であるバス事業においては、貸切部門では地域密着型の営業体制の確立を図るため、連結子会社に分離、移譲を行い、連結子会社(5社)合計で178両保有し、東京、山梨、静岡、神奈川、埼玉の1都4県下を事業区域として全国各地への輸送を行っております。また、高速バスを含む乗合部門は東京、山梨等1都2府8県下で輸送を行っており、連結子会社(5社)合計で460両保有しております。ハイヤー・タクシーは連結子会社4社で214両保有し、山梨、静岡両県下で事業を行っております。船舶は㈱富士急マリンリゾートが熱海・初島間を運航するほか、箱根遊船㈱が芦ノ湖にて遊覧船の運航を行っており、観光面はもちろん地域の重要な交通手段として貢献しております。 (不動産業)当事業においては富士山麓を中心として、広く別荘地等の開発、分譲や各所で建物賃貸等を行っております。山中湖畔別荘地は当社が創立以来開発してきた別荘地で現在約3,200区画あり、隣接して当社直営の富士ゴルフコースもあり、快適なリゾート空間を提供しております。また、静岡県裾野市にある十里木高原別荘地は1966年分譲開始、約2,700区画あり引き続き分譲販売を行っております。なお、山中湖畔別荘地の管理全般を連結子会社の㈱富士急リゾートアメニティに委託しております。賃貸事業においては山梨県内(甲府市、富士吉田市他)、静岡県内(沼津市、富士市他)、名古屋市等で事業を展開しており、甲府富士急ビル、富士吉田富士急ターミナルビル(Q-STA)などの大型建物賃貸の他、東京都内等では社有地の有効活用を図るため定期借地権制度を利用した土地の賃貸を数カ所で展開しております。 (レジャー・サービス業)当事業においては遊園地、ホテル、ゴルフ場、スキー場、アウトドア事業、旅行業等最高のホスピタリティをもって快適なアメニティ・ライフを提供しております。富士急ハイランドやハイランドリゾート ホテル&スパ、ホテルマウント富士等多くの当社事業所について、当社は㈱富士急ハイランド等連結子会社にその営業を委託しております。富士急トラベル㈱は当社及び多くの関係会社施設へ送客し、貸切バス利用のお客様には当社及び連結子会社バスの斡旋をしております。 当事業の中でも富士急ハイランドは、隣接するハイランドリゾート ホテル&スパとともに一大アメニティ・ゾーンを形成し、若者・ファミリーを中心に大勢のお客様を迎え、高品質なホスピタリティ溢れるサービスを提供しております。また、運輸業等他の事業と相互に連携することで大きな経済的相乗効果を発揮しております。なお、ゴルフ場は当社直営のパブリックコースとして富士ゴルフコース(18ホール)を、表富士観光㈱が富士市に大富士ゴルフクラブ(会員制、18ホール)を運営しております。スキー場は当社が静岡県裾野市でスノーパーク「Yeti」を、福島県二本松市で「あだたら高原スキー場」の営業を行っております。アウトドア事業は「PICA」ブランドを山梨県、静岡県等で展開し、グランピング施設やログハウス、トレーラーハウス等を備えたアウトドア施設の営業を行っております。 (その他)当事業においては流通(百貨店業)、建設業に加え情報処理サービスやミネラルウォーター製造販売等の事業を行っており、特に建設業の富士急建設㈱はグループ各施設の建設や修繕等も数多く手掛けております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
消費者マインド、悪天候、ガソリン価格、エネルギー価格の動向に影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
監督官庁の認可やさまざまな法令、規則、施策等による規制を受けている。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:自然災害・事故等 / 消費者マインドの動向 / 世界経済の情勢及び地政学的リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

富士急ハイランドや富士山周辺の観光施設は、強力なブランド力と地域独占的な観光資源を有している。しかし、ブランド価値の定量化や特許による競争優位性は限定的。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

リピーター顧客は存在するが、テーマパークや交通機関の利用者は、価格や利便性で容易に競合に乗り換える可能性がある。特定の会員制度等による囲い込みは弱い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

現時点では、顧客間のネットワーク効果が事業価値に大きく貢献している要素は見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

鉄道事業における固定費の高さや、観光事業における季節変動はコスト構造の優位性を限定的にする。効率化努力は行われているが、構造的なコスト優位性は低い。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

富士山麓という地理的条件を活かした観光事業、および私鉄沿線という地域密着型の鉄道事業において、一定の規模の経済性は存在する。しかし、業界全体で見ると寡占度は高くない。

富士急行の優位性は、富士山という世界文化遺産を主要な事業エリアとし、その周辺で多岐にわたる事業を展開している点にあります。鉄道、バス、タクシーといった交通インフラから、遊園地、ホテル、ゴルフ場、スキー場、アウトドア施設といったレジャー施設、さらには別荘地の開発・管理までを一貫して手掛けることで、顧客に対して包括的なサービスを提供しています。これにより、各事業が相互に連携し、大きな経済的相乗効果を生み出しており、地域に根ざした強固な事業基盤とブランド力を確立しています。長年にわたる地域開発の実績も参入障壁となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。(1)経営の基本方針  (2)中期経営計画 目標とする経営指標2023~2025年度はインバウンド需要等を取り込む、成長戦略を推進する年と位置付けております。訪日外国人客の回復や、物価・エネルギー価格の高騰などの事業環境の変化を踏まえ、2023年5月10日に「3ヶ年間の事業計画」を公表いたしました。 2022年度(実績)2023~2025年度(計画)3ヶ年平均営業収益429.24億円507億円営業利益42.43億円67億円売上高営業利益率9.9%13.2%経常利益40.07億円63億円親会社株主に帰属する当期純利益23.18億円38億円ROA(総資産経常利益率)4.0%6.5% 有利子負債(金融機関借入金+社債+リース債務等)2022年度(実績)2025年度末(計画)611.91億円487億円 株主還元 継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針として、具体的には1株14円の配当に加え、業績や連結配当性向30%を目途に総合的に勘案し、利益成長による配当額の増加を目指します。 (3)経営環境、対処すべき課題① 全般当社グループを取り巻く経営環境は、地政学的リスクの高まりによる外国人旅行者の動向、異常気象や継続的な物価上昇による影響など、先行き不透明な状況が続くものと考えられます。このような状況のなか、第六次中期経営計画の最終年度となる2025年度においては、お客様の多様化するニーズや新たな価値観に応えるため、「超日常」体験の提供や更なるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、「顧客生涯価値」の最大化を目指してまいります。② 運輸業運輸事業につきましては、鉄道事業において、国内外からの観光需要の増加に対応するため、臨時列車の増発などにより、輸送力の更なる強化を図るとともに、システム更新による混雑緩和と業務の効率化に取り組んでまいります。また、地域社会との連携を図り、途中下車や周遊促進により、観光列車としての魅力向上と地域の活性化に努めてまいります。バス事業では、富士五湖エリアにおいて河口湖駅から主要観光スポットへの直通バスの新設や周遊バスの増回など二次交通の更なる充実を図ってまいります。また、自動運転EVバスの公道実証実験を継続し、自動運転レベル4での運行を目指した取り組みを行うとともに、EVバスの増車による環境負荷低減にも、引き続き取り組んでまいります。高速バスでは、自社開発した予約システム「SEKITORI」の対象路線を拡充し、お客様の利便性向上に取り組んでまいります。また、社会的な課題でもある運転士不足につきましては、バス路線の再編成などにより効率的な運行に努めるとともに、待遇改善などによる採用強化に取り組んでまいります。③ 不動産業不動産事業につきましては、山梨県との県有地に関する交渉を進め、一時的に停止している別荘販売業務(土地の転貸承認申請手続き)の正常化に努めてまいります。また、山中湖旭日丘エリアの再開発を進めるとともに、別荘オーナーへの利便性向上に取り組んでまいります。不動産賃貸事業では、遊休地の活用により収益の最大化を図ってまいります。③ レジャー・サービス業レジャー・サービス事業につきましては、「富士急ハイランド」において、園内にスケートボードパークを新設し、新たな需要の創出を図るとともに、人気キャラクターなど様々なコンテンツとのコラボレーションを通じ、話題の醸成を図ってまいります。また、外国人旅行者を誘致するため、SNSによるプロモーション活動の強化や付加価値の高い旅行商品の造成、シーズナリティ価格の活用などにより収益力の強化に努めてまいります。「さがみ湖MORI MORI」では、周囲の自然を経営資源としたアドベンチャーリゾート、自然環境にやさしいパークをコンセプトに、既存施設の再整備を進め、魅力向上に努めてまいります。キャンプブランド「PICAリゾート」を展開するアウトドア事業につきましては、開業30周年を記念した各種イベントの開催など話題の醸成や、リブランディングによるアウトドアレジャーの更なる魅力を提供し、他社との差別化を進めてまいります。ホテル事業では、ナイトタイムエコノミーなどの新たな余暇提案や多様なニーズに応えることで、各施設のターゲット層に応じたサービスの最適化を進めてまいります。箱根・熱海エリアでは、各施設において積極的な設備投資を行い、エリアの更なる魅力向上を図るとともに、富士五湖エリアとの相互周遊観光の実現によるシナジー効果の創出に引き続き努めてまいります。④ 安全対策について安全対策につきましては、グループ共通の安全方針に基づき、全ての事業において安全に対する共通認識を深めるとともに、デジタル技術の活用により、ハード・ソフトの両面でリスク発生を低減し、安全文化の醸成と啓蒙に積極的に取り組んでまいります。また、富士急ハイランド「ええじゃないか」整備点検作業中の労働災害事故を重く受け止め、全ての従業員の安全と安心についても企業活動の最優先事項と位置づけ、労働安全衛生マネジメントに取り組み、安全安心な職場づくりに努めてまいります。⑤ サステナビリティについてサステナビリティへの取り組みにつきましては、当社グループにおける重要課題(マテリアリティ)の達成に向けた取り組みを展開し、富士山エリアを「リゾートシティ」とする持続可能な地域社会の実現を目指してまいります。人材に関する取り組みにつきましては、人事制度の見直しや教育プログラムの拡充のほか、オフィスや社員寮の改修など様々な施策を講じ、すべての従業員がわくわく感と夢をもってチャレンジできる働きやすい環境づくりを推進し、人材育成を強化してまいります。 当社グループは、「富士を世界に拓く」という創業精神のもと、オリジナリティの高い「喜び・感動」を創造することを目指しております。また、創立100周年(2026年9月)を迎えるにあたり、次の100年へのスタートを切るため、刷新したグループロゴとタグライン「わくわくの最高峰へ」を旗印として「夢・喜び・やすらぎ・快適・感動・健やかさ」を新たなステージで提供し、世界の人々の心の豊かさに貢献することを目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。(1)経営の基本方針  (2)中期経営計画 目標とする経営指標2023~2025年度はインバウンド需要等を取り込む、成長戦略を推進する年と位置付けております。訪日外国人客の回復や、物価・エネルギー価格の高騰などの事業環境の変化を踏まえ、2023年5月10日に「3ヶ年間の事業計画」を公表いたしました。 2022年度(実績)2023~2025年度(計画)3ヶ年平均営業収益429.24億円507億円営業利益42.43億円67億円売上高営業利益率9.9%13.2%経常利益40.07億円63億円親会社株主に帰属する当期純利益23.18億円38億円ROA(総資産経常利益率)4.0%6.5% 有利子負債(金融機関借入金+社債+リース債務等)2022年度(実績)2025年度末(計画)611.91億円487億円 株主還元 継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針として、具体的には1株14円の配当に加え、業績や連結配当性向30%を目途に総合的に勘案し、利益成長による配当額の増加を目指します。 (3)経営環境、対処すべき課題① 全般当社グループを取り巻く経営環境は、地政学的リスクの高まりによる外国人旅行者の動向、異常気象や継続的な物価上昇による影響など、先行き不透明な状況が続くものと考えられます。このような状況のなか、第六次中期経営計画の最終年度となる2025年度においては、お客様の多様化するニーズや新たな価値観に応えるため、「超日常」体験の提供や更なるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、「顧客生涯価値」の最大化を目指してまいります。② 運輸業運輸事業につきましては、鉄道事業において、国内外からの観光需要の増加に対応するため、臨時列車の増発などにより、輸送力の更なる強化を図るとともに、システム更新による混雑緩和と業務の効率化に取り組んでまいります。また、地域社会との連携を図り、途中下車や周遊促進により、観光列車としての魅力向上と地域の活性化に努めてまいります。バス事業では、富士五湖エリアにおいて河口湖駅から主要観光スポットへの直通バスの新設や周遊バスの増回など二次交通の更なる充実を図ってまいります。また、自動運転EVバスの公道実証実験を継続し、自動運転レベル4での運行を目指した取り組みを行うとともに、EVバスの増車による環境負荷低減にも、引き続き取り組んでまいります。高速バスでは、自社開発した予約システム「SEKITORI」の対象路線を拡充し、お客様の利便性向上に取り組んでまいります。また、社会的な課題でもある運転士不足につきましては、バス路線の再編成などにより効率的な運行に努めるとともに、待遇改善などによる採用強化に取り組んでまいります。③ 不動産業不動産事業につきましては、山梨県との県有地に関する交渉を進め、一時的に停止している別荘販売業務(土地の転貸承認申請手続き)の正常化に努めてまいります。また、山中湖旭日丘エリアの再開発を進めるとともに、別荘オーナーへの利便性向上に取り組んでまいります。不動産賃貸事業では、遊休地の活用により収益の最大化を図ってまいります。③ レジャー・サービス業レジャー・サービス事業につきましては、「富士急ハイランド」において、園内にスケートボードパークを新設し、新たな需要の創出を図るとともに、人気キャラクターなど様々なコンテンツとのコラボレーションを通じ、話題の醸成を図ってまいります。また、外国人旅行者を誘致するため、SNSによるプロモーション活動の強化や付加価値の高い旅行商品の造成、シーズナリティ価格の活用などにより収益力の強化に努めてまいります。「さがみ湖MORI MORI」では、周囲の自然を経営資源としたアドベンチャーリゾート、自然環境にやさしいパークをコンセプトに、既存施設の再整備を進め、魅力向上に努めてまいります。キャンプブランド「PICAリゾート」を展開するアウトドア事業につきましては、開業30周年を記念した各種イベントの開催など話題の醸成や、リブランディングによるアウトドアレジャーの更なる魅力を提供し、他社との差別化を進めてまいります。ホテル事業では、ナイトタイムエコノミーなどの新たな余暇提案や多様なニーズに応えることで、各施設のターゲット層に応じたサービスの最適化を進めてまいります。箱根・熱海エリアでは、各施設において積極的な設備投資を行い、エリアの更なる魅力向上を図るとともに、富士五湖エリアとの相互周遊観光の実現によるシナジー効果の創出に引き続き努めてまいります。④ 安全対策について安全対策につきましては、グループ共通の安全方針に基づき、全ての事業において安全に対する共通認識を深めるとともに、デジタル技術の活用により、ハード・ソフトの両面でリスク発生を低減し、安全文化の醸成と啓蒙に積極的に取り組んでまいります。また、富士急ハイランド「ええじゃないか」整備点検作業中の労働災害事故を重く受け止め、全ての従業員の安全と安心についても企業活動の最優先事項と位置づけ、労働安全衛生マネジメントに取り組み、安全安心な職場づくりに努めてまいります。⑤ サステナビリティについてサステナビリティへの取り組みにつきましては、当社グループにおける重要課題(マテリアリティ)の達成に向けた取り組みを展開し、富士山エリアを「リゾートシティ」とする持続可能な地域社会の実現を目指してまいります。人材に関する取り組みにつきましては、人事制度の見直しや教育プログラムの拡充のほか、オフィスや社員寮の改修など様々な施策を講じ、すべての従業員がわくわく感と夢をもってチャレンジできる働きやすい環境づくりを推進し、人材育成を強化してまいります。 当社グループは、「富士を世界に拓く」という創業精神のもと、オリジナリティの高い「喜び・感動」を創造することを目指しております。また、創立100周年(2026年9月)を迎えるにあたり、次の100年へのスタートを切るため、刷新したグループロゴとタグライン「わくわくの最高峰へ」を旗印として「夢・喜び・やすらぎ・快適・感動・健やかさ」を新たなステージで提供し、世界の人々の心の豊かさに貢献することを目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は下記のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況a 財政状態当連結会計年度における総資産は、主に建設仮勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べ564,037千円増加し、101,101,839千円となりました。負債は、主に借入金の減少により、前連結会計年度末に比べ3,870,968千円減少し、64,315,216千円となりました。なお、短期長期の借入金合計額と社債を合わせた額は、前連結会計年度末に比べ4,008,428千円減少しております。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ4,435,006千円増加し、36,786,623千円となりました。 b 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、緊迫する海外情勢の長期化や自然災害等による原材料・エネルギー価格の高止まり、物価の上昇などの影響を受けたものの、外国人旅行者による国内消費の大幅な増加のほか、雇用・所得環境の安定を背景に個人消費は堅調に推移し、緩やかな回復基調で推移しました。このような状況のなか、当社グループは、運輸、不動産、レジャー・サービス、その他の各事業にわたり積極的な営業活動と経営の効率化に努めてまいりました。以上の結果、当連結会計年度における営業収益は52,230,503千円(前期比3.0%増)、営業利益は8,313,679千円(前期比2.0%増)、経常利益は8,125,889千円(前期比2.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,107,705千円(前期比11.7%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (ⅰ) 運輸業鉄道事業につきましては、外国人旅行者をはじめとする観光需要の増加を受け、JR中央線直通特急「富士回遊」の運行本数の増便や人気観光スポットの最寄り駅である下吉田駅と河口湖駅を結ぶ臨時列車を運行するなど、利便性向上と輸送力強化に努めました。また、都留文科大学前駅の開業20周年を記念したセレモニーや引退する車両の記念イベントなど多様なイベントを開催し、話題の醸成を図りました。バス事業につきましては、高速バス営業において、外国人旅行者の増加に合わせ、都内と富士五湖を結ぶ路線のほか、関西・中京圏へのアクセス向上を目的とした河口湖駅と東海道新幹線三島駅を結ぶ路線の運行台数を増加し、利便性向上に努めました。乗合バス営業では、サステナビリティの取り組みとして、電気バス(EVバス)の導入を更に拡大したほか、前年度に引き続き、運転士不足やオーバーツーリズム対策、脱炭素化などの中長期的な課題解決を目的に富士吉田市と共同で市内の公道を循環するルートと、新たに富士山の麓と五合目を結ぶ「富士スバルライン」の一部を走行する2つのルートで自動運転EVバスの実証実験を行いました。索道事業につきましては、「~河口湖~富士山パノラマロープウェイ」において、オペレーションの効率化とお客様の利便性向上を目的に、駅舎のリニューアルを行い、多くのお客様にご利用いただきました船舶事業につきましては、箱根芦ノ湖遊覧船事業において、「湖尻ターミナル」までの運航を再開し、新たな魅力付けと利便性向上を図りました。また、「箱根遊船 SORAKAZE」は、デザインやエンターテインメント性の高さを評価され、「グッドデザイン賞」を受賞するなど好評を博しました。安全対策につきましては、「運輸安全マネジメント」の安全目標、重点施策に基づき、安全会議や集合研修を通じ、安全意識の更なる向上に努めるとともに、新たな安全対策装置や設備の導入を推進しました。また、鉄道・バス・船舶において、地域の消防署や警察署などと連携し、自然災害や緊急時を想定した合同訓練を行いました。以上の結果、運輸業の営業収益は19,756,056千円(前期比10.2%増)、営業利益は4,697,563千円(前期比24.8%増)となりました。 鉄道営業成績表(富士山麓電気鉄道㈱) 種別単位当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日) 対前期増減率(%)営業日数日365△0.3営業粁粁26.6-客車走行粁千粁2,2706.6輸送人員定期外千人3,3102.2定期〃1,029△4.1計〃4,3390.7旅客運輸収入定期外千円2,335,6131.4定期〃195,302△2.2計〃2,530,9151.1運輸雑収〃471,15826.5運輸収入合計〃3,002,0734.4乗車効率%22.4△5.9 (注) 乗車効率算出方法延人粁=駅間通過人員×駅間粁程乗車効率=延人粁÷(客車走行粁×客車平均定員)×100 業種別営業成績 種別当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)営業収益(千円)対前期増減率(%)鉄道事業3,095,5604.3バス事業12,993,70510.7索道事業1,023,34828.2ハイヤー・タクシー事業1,556,95911.5船舶運送事業1,086,4835.7営業収益計19,756,05610.2 (ⅱ) 不動産業売買・仲介斡旋事業につきましては、山中湖畔別荘地において、高級街区のプライベート性を重視した新規プロジェクト開発を計画していました。しかしながら、山梨県より、別荘取得希望者への土地の転貸承認申請に対して、従前とは異なる対応をされたことにより、承認が得られない状態が継続しているため、別荘地の販売・仲介などの取引を一時的に停止せざるを得ない状況となり、別荘地の販売区画数は減少しました。賃貸事業につきましては、既存賃貸施設の改修などを行い、安定的な収益の確保に努めました。以上の結果、不動産業の営業収益は2,539,472千円(前期比19.5%減)、営業利益は469,958千円(前期比37.8%減)となりました。 業種別営業成績 種別当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)営業収益(千円)対前期増減率(%)売買・仲介斡旋事業24,195△93.0賃貸事業1,988,555△2.4別荘地管理事業526,722△31.7営業収益計2,539,472△19.5 (ⅲ) レジャー・サービス業遊園地事業につきましては、「富士急ハイランド」において、お客様や地域の皆様に感謝の気持ちを込めた「ドローン&花火ショー」の開催など「富士急60th記念プロジェクト」を実施するとともに、富士吉田市と共同でふるさと納税寄附者と市民との交流イベントを開催し、好評を博しました。また、「トーマスランド」でアトラクションやレストランを日本初のNewルックデザインに変更したほか、「NARUTO×BORUTO 富士 木ノ葉隠れの里」で開業5周年を記念したトークショーによる集客や、フォトスポットの拡充などエリアの魅力向上に努めました。「さがみ湖MORI MORI」は、相模湖の森の中で、より楽しめるレジャーパークへの進化を目指し、7月に「さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト」から名称変更し、リニューアルオープンしました。リニューアルに合わせ、ドッグランフィールドの開設、新たな岩盤浴やリラクゼーションラウンジのある「ゆめうるり」をオープンし、魅力向上に努めました。関東最大級のイルミネーションイベント「さがみ湖イルミリオン」では、人気キャラクター「リラックマ」や「すみっコぐらし」などの「サンエックスキャラクターズイルミネーション」を開催し、好評を博しました。スノーパーク「Yeti」では、屋外スキー場として26年連続で日本一早くオープンし、話題喚起に努めたほか、雪遊び広場では、多くの外国人旅行者にご利用いただきました。ホテル事業につきましては、「ハイランドリゾート ホテル&スパ」において、OTA(オンライントラベルエージェント)を活用し、外国人旅行者の積極的な誘致に努めました。また、多様化するお客様のニーズに応えるため、2階フロアの客室改修を行うとともに、季節に合わせた料飲フェアや体験イベントなどを開催し、多くのお客様にご利用いただきました。「ホテルマウント富士」では、サウナ「富嶽蒸景」を新設するとともにサウナイベントを開催し、好評を博しました。以上の結果、レジャー・サービス業の営業収益は24,839,040千円(前期比0.3%減)、営業利益は2,584,989千円(前期比17.6%減)となりました。 業種別営業成績 種別当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)営業収益(千円)対前期増減率(%)遊園地事業12,319,166△4.5ホテル事業6,271,4908.0ゴルフ・スキー事業1,849,3784.9アウトドア事業1,818,659△11.4その他レジャー・サービス業2,580,3458.1営業収益計24,839,040△0.3 (ⅳ) その他の事業株式会社富士急百貨店では、富士吉田富士急ターミナルビル「Q-STA」において、飲食、物品販売、音楽などの地域と連携したイベントを積極的に開催し、来館者数が大幅に増加しました。富士ミネラルウォーター株式会社では、紙パック製品の受注が拡大したほか、新たにアルミ缶ボトル製品の販売を開始し、更なる環境負荷低減に努めました。また、物品販売業では、「GateWay Fujiyama河口湖駅店」において、店舗のリニューアルを行い、外国人旅行者を中心に多くのお客様にご利用いただきました。以上の結果、その他の事業の営業収益は8,017,310千円(前期比3.3%増)、営業利益は599,389千円(前期比9.8%減)となりました。 業種別営業成績 種別当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)営業収益(千円)対前期増減率(%)物品販売業1,233,54218.7建設業2,264,6494.4製造販売業3,128,292△4.5情報処理サービス業520,25310.6その他870,5727.7営業収益計8,017,3103.3 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ、1,137,736千円減少し、16,702,522千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に対し、減価償却費等を加減した結果、10,843,484千円の資金収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得等により、5,857,358千円の資金支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出等により、6,123,862千円の資金支出となりました。 ③生産、受注及び販売の実績当社グループは、運輸業、不動産業、レジャー・サービス業等、広範囲かつ多種多様な事業を営んでおり、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注及び販売の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要」における各セグメント業績に関連付けて示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。  ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a 資産、負債及び純資産の状況当連結会計年度における総資産は、主に建設仮勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べて564,037千円増加し、101,101,839千円となりました。負債は、主に借入金の減少により、前連結会計年度末に比べて3,870,968千円減少し、64,315,216千円となりました。純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べて4,435,006千円増加し、36,786,623千円となりました。 b 当連結会計年度の経営成績の分析当連結会計年度におけるわが国経済は、緊迫する海外情勢の長期化や自然災害等による原材料・エネルギー価格の高止まり、物価の上昇などの影響を受けたものの、外国人旅行者による国内消費の大幅な増加のほか、雇用・所得環境の安定を背景に個人消費は堅調に推移し、緩やかな回復基調で推移しました。このような状況のなか、当社グループは、運輸、不動産、レジャー・サービス、その他の各事業にわたり積極的な営業活動と経営の効率化に努めてまいりました。この結果、当連結会計年度における営業収益は52,230,503千円(前期比3.0%増)、営業利益は8,313,679千円(前期比2.0%増)となりました。なお、セグメントごとの営業収益及び営業利益の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。経常利益は8,125,889千円(前期比2.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益に補助金705,312千円等、特別損失に固定資産圧縮損588,851千円、減損損失430,527千円等を計上し、5,107,705千円(前期比11.7%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは以下を財務戦略の基本方針とし、財務基盤の健全性・安定性の向上、及び資産効率の向上による連結ROA(総資産経常利益率)の向上に努めております。・円滑な事業活動の推進及び経営環境の変化などの事業リスクへの備えとして、長期・安定資金の調達を図り、十分な水準の手元流動性を確保する。・営業活動によるキャッシュ・フローの水準を勘案のうえ、減価償却費の範囲内を目途とし、企業価値の向上に資する設備投資を厳選して行う。・株主に対する利益還元は経営の最重要課題の一つとして認識し、継続的かつ安定的な剰余金の配当を行う。a 資金調達、及び手元流動性について資金調達については、取引金融機関から長期借入金を中心に所要資金の借入を行うほか、社債の発行、リースの活用など市場環境や調達手段のバランスを考慮したうえで、最適な方法を選択して調達を行っております。なお、当社は取引金融機関との間に総額4,000,000千円のコミットメントラインを設定しており、緊急時の流動性についても確保しております。また、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)の活用による資金の一元管理により資金効率の向上を図っております。当連結会計年度は、取引金融機関より4,680,000千円の長期資金の借入を行うなど安定資金の確保に努めました。なお、当連結会計年度末の有利子負債残高(連結)は金融機関借入・社債・リース債務等の合計で49,384,165千円となり、前連結会計年度末に比べ4,117,439千円減少いたしました。また現金及び現金同等物は、16,702,522千円となり、1,137,736千円減少いたしました。b 設備投資について設備投資については、企業価値の向上に資する安全・成長投資を行っております。当連結会計年度の設備投資額(資金支出ベース)は、営業活動によるキャッシュ・フロー10,843,484千円の資金収入に対し、6,715,149千円の資金支出となり、前連結会計年度に比べ615,999千円の支出の増加となりました。c 剰余金の配当について2025年3月期の配当金につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。 以上により、当連結会計年度末の総資産は101,101,839千円となり、前連結会計年度末に比べ564,037千円増加いたしました。また、連結ROA(総資産経常利益率)は前期より0.2ポイント改善し8.1%となりました。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち重要なものについて、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

富士急行の事業は、自然災害(地震、富士山噴火、悪天候など)や事故の発生により、事業運営への支障や信頼性低下、復旧費用発生のリスクがあります。また、景気悪化による個人消費の落ち込みや市場環境の変化、悪天候、ガソリン価格の変動が不動産・レジャー・サービス業の業績に影響を与える可能性があります。世界経済の情勢や地政学的リスク(テロ、戦争、経済制裁など)は、原材料調達やエネルギー価格に影響を及ぼし、特に運輸・レジャー・サービス業の収益を圧迫する可能性があります。さらに、少子高齢化による利用客減少や人手不足、金利変動、感染症の流行、情報セキュリティリスク、資産価値の下落なども経営成績に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,264 文字
3 【事業等のリスク】  有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。  なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社グループ(当社及び連結会社)は、これらのリスクを認識したうえで、事態の発生の回避に努め、発生した場合には事業への影響を最小限にとどめるべく対策を講じる所存です。  なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき、当社グループが判断したものであります。 (1)自然災害・事故等当社グループは、「120%の安全と最高のホスピタリティの提供」を経営ビジョンに掲げ、安全を最優先に事業活動を行っておりますが、事業エリアでの地震や富士山噴火等の自然災害、台風・長雨・大雪・低温等の悪天候や異常気象等外部環境に異常事態が発生した場合や、人為的なミス、設備や情報システムの故障、食品品質問題、その他の理由により、各事業や各施設で万一労働災害を含む事故等が発生した場合には、事業運営に支障をきたすとともに、当社グループの信頼性の低下、施設の復旧費用等の発生など当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)消費者マインドの動向 不動産業、レジャー・サービス業は、景況悪化による個人消費の落ち込みや市場環境の変化に影響を受けやすい事業であり、レジャー・サービス業においてはさらに悪天候や猛暑、休日の日並びの良否、ガソリン価格の動向が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)世界経済の情勢及び地政学的リスク 当社グループは、間接的なものを含めて国内外の数多くの企業と取引を行っており、特に国外との関わりは年々重要性を増しております。世界的な為替状況、世界各地での自然災害のほか、テロや戦争、経済制裁、外交不安などの地政学的情勢により、当社グループまたは取引先が影響を受け、原材料や資材の調達遅延、調達価格の高騰や、取引に関する制限が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 特に運輸業、レジャー・サービス業は、鉄道、バス、タクシー、船舶の運行や遊戯・宿泊施設等の運営にさまざまなエネルギーを使用しております。エネルギーの供給不足が発生した場合、車両の運行や施設の稼動が制限を受けるとともに、軽油単価、電気料金等のエネルギー価格の動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に著しく影響を与える可能性があります。 (4)気候変動への対応当社グループは、温室効果ガスの削減をはじめとする気候変動対策を重要な社会課題と認識し、これに取り組んでおりますが、気候変動に伴う気温上昇や自然災害の激甚化、発生頻度上昇により、各施設の運営に支障をきたすおそれがあるほか、当社グループの取り組みがステークホルダーから不十分と評価された場合には、当社グループの社会的信用が毀損し、経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。 (5)法的規制・訴訟当社グループが展開している事業においては、監督官庁の認可やさまざまな法令、規則、施策等による規制を受けております。これらの法令、規則、施策等が変更された場合、また、事業活動においての取引の相手方との認識の相違により訴訟が起きた場合には、当社グループの事業活動が制限されるほか、法令、規則、施策等を遵守するための費用が発生するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6)外部環境の変化(テロ・犯罪行為など)による観光客の動向 世界文化遺産「富士山」を主要な事業エリアとする当社グループには、国内外問わず多くの観光客が訪れており、当社グループの鉄道、バス、遊戯施設、宿泊施設等をご利用いただいております。このため、当社施設内又は近隣施設でテロや犯罪行為が発生した場合には、人的被害や物的被害のほか、当社事業エリアの観光地としての魅力が減退し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、国外でのテロや戦争の発生、外交関係の悪化等によっても外国人旅行者が大幅に減少し、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (7)風評当社グループ及び事業に対する風評が、第三者からの報道やインターネット上の書き込み等により発生・拡散した場合や、従業員や関係者による故意または人為的ミス等により不適切な情報発信がされた場合には、それが事実に基づくものであるか否かにかかわらず、当社グループの社会的信用が毀損し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8)少子高齢化を伴う人口の減少と人手不足日本は少子高齢化を伴う人口減少傾向にあり、これが運輸業、レジャー・サービス業の利用客減少に繋がるおそれがあります。また、生産年齢人口の減少によって職員確保が困難となり、人材採用コストや人件費の増加に加え、運輸業やレジャー・サービス業でのサービスレベル低下、運輸業での車両稼働減少等、事業運営の制限に繋がるおそれがあります。さらに、他社における人手不足を背景に、当社発注の事業用施設建設等の発注価額上昇や工期の遅れが発生するなど、長期的には人口減少に起因する問題が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9)金利変動運輸業、レジャー・サービス業は、大型の設備投資を要する装置産業であり、これらの資金は主に金融機関からの借入により調達しております。各金融機関からの借入は固定金利での調達を基本としておりますが、変動金利の借入金や借換及び新たな調達資金については、金利情勢の影響を受け、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)感染症等の発生・流行感染症等の外的要因によって、長期的な人流阻害が発生した場合には、利用客の減少や営業休止など事業運営に支障をきたし、また対策費用の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11)コンプライアンス当社グループでは、役職員の職務の執行が法令及び定款に適合し、かつ社会的責任を果たすため、富士急グループ「企業行動規範」、「職員倫理規程」、「人権方針」をグループ全役職員に周知徹底させるとともに、「コンプライアンス管理規程」に基づき、コンプライアンス体制の強化に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為や不祥事等が発生した場合は、当社グループの信頼の低下および社会的制裁等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12)情報セキュリティ当社グループは、各事業においてシステムを使用しており、十分な情報セキュリティ体制の確保に努めているものの、サイバー攻撃の脅威が急速に高まっており、不正侵入、情報の改ざん・漏洩・破壊、システム利用妨害行為等により、重大な障害が発生した場合や、当社グループが保有する顧客・取引先関係者・職員等の個人情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信頼や経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13)資産の価値下落当社グループは、株式等の投資有価証券、退職給付信託における株式及び事業用や販売用土地建物等の不動産を保有しておりますが、市況の低迷等による投資先の自己資本の悪化や、不動産価値が低下した場合には、評価損や売却損、減損損失等の計上により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

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