有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,240 文字
3【事業等のリスク】 東京海上グループは、「リスク」、「資本」および「リターン」の関係を常に意識し、リスク対比での健全性と収益性を両立しながら高いROEをめざす「リスクベース経営(ERM:Enterprise Risk Management)」を行っています。 ○リスクベース経営(ERM)のイメージ図 具体的には、リスクアペタイト・フレームワークを起点に、事業計画の策定および検証ならびに事業計画に基づいた資本配分計画を決定するERMサイクルにより「リスク」、「資本」および「リターン」を適切にコントロールし、企業価値の持続的な拡大をめざしています。 ○ERMサイクルのイメージ図(注)1.環境変化等により新たに現れるリスクであり、従来リスクとして認識されていないものおよびリスクの程度が著しく高まったものをいいます。 2.財務の健全性、業務継続性等に極めて大きな影響を及ぼすリスクをいいます。具体的には、エマージングリスクおよび前事業年度のグループの重要なリスクにつき、影響度(経済的影響、業務継続への影響およびレピュテーションへの影響で評価し、最も大きいものを採用)ならびに頻度・蓋然性を評価し、以下の5×5のマトリクスを用いて特定しています。3.重要なリスクについて、対応策のPDCAを実施しています。 (1)定性的リスク管理 事業運営を行うなかで直面する様々なリスクを網羅的に把握して対応するため、エマージングリスクの洗出しならびに重要なリスクの特定、評価および対応策のPDCAを実施し、毎年取締役会に報告しています。 当社ではこのようなリスク管理を実施してきましたが、東京海上日動で情報漏えい事案が発生したことを踏まえ、「重要なリスク」の一つである「法令・規制への抵触/コンダクトリスク」の対応を進めるとともに、「重要情報の漏えい」を追加して対応策を策定しました。 ○重要なリスクの一覧重要なリスク/シナリオ対応例①経済・金融危機〇リーマンショック級の世界金融危機、地政学リスクや大規模災害等に起因する金融・資本市場の混乱等により、東京海上グループの保有資産の価値が下落する。〇政府への信認毀損による日本国債暴落、ハイパーインフレーション等により、東京海上グループの保有資産の価値が下落する。<経済的影響への対応>・地政学リスク等の市場への影響を調査する。・信用リスク集積管理等により、エクスポージャーをコントロールする。・ストレステストを行い、資本十分性や資金流動性を確認する。・金融危機のアクションプランを整備する。②巨大地震〇首都直下地震、南海トラフ巨大地震、米国における大規模地震が発生し、人的・物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞するとともに保険金支払が多額になる。<経済的影響への対応>・リスクの集積を含めて適切にリスクを評価し、お客様のニーズに沿った商品の開発を行いつつ、リスクに見合った引受け、リスク分散および再保険手配を行うことで利益の安定化を図る。・②、③および⑤はストレステストを行い、②および⑤については資本十分性や資金流動性を、③については資金流動性を確認する。 <事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・危機管理態勢(後記(3)参照)や事業継続計画等を整備し、有事訓練により実効性を確認する。・⑥については、外部委託管理に関する施策の展開やサイバーセキュリティ態勢も整備し、有事訓練により実効性を確認する。③巨大風水災・セカンダリーぺリル(含む気候関連物理的リスク)〇巨大台風や集中豪雨の発生や、雹災・森林火災・洪水等のセカンダリーぺリルの多発により、物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞するとともに保険金支払が多額になる。④火山噴火〇富士山噴火等が発生し、降灰等により物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞するとともに保険金支払が多額になる。⑤新ウイルスのまん延〇致死率の高い感染症がまん延し、保険金支払が多額になる。⑥サイバーリスク〇多くの東京海上グループの顧客やそのサプライチェーンがサイバー攻撃を受け、保険金支払が多額になる。〇東京海上グループや外部委託先のシステムがサイバー攻撃を受け、事業活動の停滞が発生する。⑦重要情報の漏えい○東京海上グループや外部委託先へのサイバー攻撃、クラウドシステム等における不適切なアクセス設定により重大な情報漏えいが発生し、お詫び費用等によって多額の損失が発生するとともに、レピュテーションを毀損する。〇従業員による他社の重要情報の不正取得や、当社グループの重要情報の不正持出しによってお詫び費用等が生じ、多額の損失が発生するとともに、レピュテーションを毀損する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・情報セキュリティや情報保護について、各社の運用状況をモニタリングし、グループとして必要な支援を行う。・情報セキュリティ研修等の従業員のセキュリティ意識・知識向上に向けた対策を行う。⑧法令・規制への抵触/コンダクトリスク〇競争法(独占禁止法や不正競争防止法)、個人情報保護、マネー・ローンダリング防止、米中対立やウクライナ戦争に関連した経済制裁強化等に関する規制等に抵触し、罰金等を科されるとともに、レピュテーションを毀損する。〇業界・企業慣行と世間の常識との乖離や重要法令への意識・知識不足により顧客に不利益が発生すること、適切な企業文化の醸成が不足すること等で東京海上グループの取組みが社会から不適切とみなされることにより、レピュテーションを毀損する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・グループ会社の法令遵守状況をモニタリングし、態勢整備に向けた支援を行う。・国内外の社会環境、行政機関の動向、法令規制改正等を把握し、必要な対策を講じる。・従業員の意識や行動に関する調査について、グループとしてめざす姿に関連した設問を拡充したうえで、好取組事例の収集や展開を行い、東京海上グループの取組みを改善する。⑨地政学リスク○国家間の対立が軍事衝突に発展し、人的・物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞する。〇国際秩序の乱れにより事業環境が悪化し、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・危機管理態勢(後記(3)参照)や事業継続計画等を整備し、有事訓練により実効性を確認する。(経済的影響への対応は上記①に記載)・情報収集や外部専門家の知見も活用し、適切な状況把握や将来予測を行う。⑩インフレーション〇原材料費の高騰や世界的な物価の急激な上昇等により、保険金支払単価が上昇し、リスクに見合った商品改定や再保険調達ができず保険引受利益が減少する。<経済的影響への対応>・インフレーションの保険商品への影響を分析し、リスクに見合った商品改定や引受けを行う。⑪当社事業領域におけるディスラプション〇デジタルトランスフォーメーションや革新的な新規参入者、規制・市場環境の変化等により、産業構造が大きく転換するようなイノベーションが発生し、既存のビジネスモデルが陳腐化することで東京海上グループの競争優位性が失われ、収入保険料や利益が大きく減少する。<経済的影響への対応>・デジタルトランスフォーメーションの基本戦略推進とプロジェクトの実行を通じて、保険事業の競争優位性を確保する。・保険に留まらないソリューション事業の確実な成長に向けた取組みを展開する。⑫AI/データガバナンスの不足〇AIやデータの利活用を進めるなかで、脆弱性・誤情報の出力や倫理上の問題の課題等を適切に管理できないことにより、訴訟の発生やレピュテーション毀損が発生する。または、生産的な事業活動が阻害される。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・AIやデータの利活用に関するグループ共通のルール、AIガバナンス基盤の整備等を通じて、当社やグループ会社の態勢整備を行う。 ○エマージングリスクの例エマージングリスク/シナリオ対応例①脱炭素・自然共生社会への不適切な対応(気候・自然関連移行リスク)〇脱炭素・自然共生社会への移行に乗り遅れた投資先企業の企業価値が下落し、東京海上グループの保有資産の価値も下落する。〇脱炭素・自然共生社会への東京海上グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損する。・「環境および社会リスクに対処する東京海上グループポリシー」を表明し、引受禁止/留意事業を特定している。・新たな脱炭素技術に関連する保険商品・リスクコンサルティングサービスの開発を加速している。・従来の情報に加え、非財務情報についても投資判断に考慮する「ESGインテグレーション」を実施している。・東京海上日動では、保険引受に伴う温室効果ガス排出量の約9割を占める大口顧客に、保険商品・サービスの提供や対話を通じた脱炭素計画の策定を求めている。また、2030年までに脱炭素計画未策定の場合は取引を行わない方針であることを公表している。加えて、自然共生社会への移行に向けてエンゲージメントも実施している。②地球温暖化、自然資本・生物多様性の喪失(気候・自然関連物理的リスク)〇地球温暖化や自然資本・生物多様性の喪失の進行により自然災害の激甚化等が進み、短期的にも長期的にも保険金支払が増大する。・自然災害リスク評価の高度化に向け、自然災害に関するリスク計測モデル精緻化や、気候変動の影響を評価する手法の開発等に取り組んでいる。・事業の自然への依存や影響について、研究・分析に取り組んでいる。・保険引受・投融資ポートフォリオの自然資本・生物多様性へのインパクト・影響度を分析し、TNFDレポートにおいて公表している。③ビジネスパートナーリスク〇企業活動に対するバリューチェーン全体を見渡した責任・期待が高まっているなか、業務提携・委託・協業先において、不祥事や事故が発生し、当社の事業継続やレピュテーションに重大な影響が生じる。・「責任ある調達のためのガイドライン」を定め、基本的な考え方をグループ内へ周知したうえで、ビジネスパートナーにも取組みへの協力を促している。・外部委託先やビジネスパートナー選定における経済安全保障に関する観点を整理のうえ、各社での取組みを推進している。④事業ポートフォリオの拡大・変遷に伴う経営管理リスク〇グループ会社に対して、業態・規模・地域性等に即した最適な経営管理を行えず、不適正事案の発生や経営状態の悪化が生じる。・ソリューション事業の新たな取組みについては、経営支援チームを組成して内部統制の態勢整備を行うとともに、PoC(実証実験)を通じてリスクの抑制を図っている。・ソリューション事業の買収案件に関しては、PMIチームを編成して買収先の実態を把握したうえで、内部統制の整備や当社における経営管理態勢の構築を行っている。⑤グローバルな人権尊重対応の遅れ〇人権尊重に関する東京海上グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損する。・「人権基本方針」を定め、バリューチェーンを含むあらゆる事業活動における人権尊重を推進する姿勢を示すとともに、ビジネスパートナーに対しても本方針の実践を促している。・保険引受・投融資先における人権尊重を推進する取組みとして、特定セクターにおける人権リスクの予防・軽減を評価する「環境・社会リスクへの対応方針」を定め、対外公表している。・当社役職員向けのホットラインに加えて、外部ステークホルダー向けのホットラインを設置している。 (2)定量的リスク管理 格付けの維持および倒産の防止を目的として、保有しているリスク対比で実質純資産が十分な水準にあることを多角的に検証し、財務の健全性が確保されていることを、取締役会において確認しています。 具体的には、リスクをAA格相当の信頼水準である99.95%バリューアットリスク(VaR)(注)1で定量評価し、実質純資産(注)2をリスク量で除したエコノミック・ソルベンシー・レシオ(以下「ESR」といいます)の水準により、資本の十分性を確認するとともに、事業投資機会や今後の市場環境の見通し等を総合的に勘案して資本政策を決定しています。 東京海上グループのESRのターゲットレンジは100~140%です。2025年3月末時点におけるESRは149%となり、資本が十分な水準にあることを確認しています。なお、2025年度は、自己株式取得について年間を通じて2,200億円を、期中の市場環境や株価の状況等を総合的に勘案して機動的に実施する方針を2025年5月20日付で公表しており、これを考慮した場合のESRは143%となります。また、重要なリスクのうち、経済・金融危機、巨大地震および新ウイルスのまん延については、経済的損失が極めて大きいと想定されるシナリオならびに複数の重要なリスクが同時期に発現するシナリオに基づき、資本十分性および資金流動性に関するストレステストを実施しています。また、巨大風水災についても資金流動性に関するストレステストを実施しています。その結果、いずれも問題がないことを確認しています。(注)1.将来の一定期間のうちに、一定の確率の範囲内で被る可能性のある最大損失額のことをいいます。99.95%VaRとは、今後1年間の損失が99.95%の確率でその額以内に収まる金額水準です。2.財務会計上の連結純資産に、資産と負債を時価評価し、異常危険準備金の加算やのれんの控除等の調整を加えて算出します。 ○ESRの状況(3)危機管理 定性的リスク管理および定量的リスク管理を行っていても、全てのリスクを完全にコントロールすることは困難であり、また、自然災害のように発生を抑えることが不可能なリスクも存在します。 そのため、有事に際して被る経済的損失等を極小化し、迅速に通常業務へ復旧するため、危機管理態勢や緊急事態時アクション等を整備しています。 また、当社はグループ会社に対し支援・指示・指導を行い、グループ会社は当社に対し報告・連絡・相談を行うことで、グループ会社においても平時から危機管理態勢や緊急事態時アクション等の整備を行うとともに、緊急事態時においては復旧や事業継続を迅速・的確に対応できるよう努めています。 さらに、自然災害やサイバー攻撃等、緊急事態(注)となり得る事象を想定した模擬訓練を実施し、緊急事態時の実践力・応用力も高めています。(注)東京海上グループの各社と顧客・代理店等の利害関係者との関係に重大な影響が生じる事態または東京海上グループの各社の業務に著しい支障が生じると判断される事態です。具体的には、自然災害、パンデミック、システム障害、サイバー攻撃、重要情報の漏えい、重大な法令違反および業務停止命令等、重要なリスクの発現やそれに準じた事態の発生を想定しています。 ○東京海上グループの危機管理態勢 なお、本項の記載には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
FY2024|5,080 文字
3【事業等のリスク】 東京海上グループは、「リスク」、「資本」および「リターン」の関係を常に意識し、リスク対比での健全性と収益性を両立しながら高いROEをめざす「リスクベース経営(ERM:Enterprise Risk Management)」を行っています。 ○リスクベース経営(ERM)のイメージ図 具体的には、リスクアペタイト・フレームワークを起点に、事業計画の策定および検証ならびに事業計画に基づいた資本配分計画を決定するERMサイクルにより「リスク」、「資本」および「リターン」を適切にコントロールし、企業価値の持続的な拡大をめざしています。 ○ERMサイクルのイメージ図(注)1.環境変化等により新たに現れるリスクであり、従来リスクとして認識されていないものおよびリスクの程度が著しく高まったものをいいます。 2.財務の健全性、業務継続性等に極めて大きな影響を及ぼすリスクをいいます。具体的には、エマージングリスクおよび前事業年度のグループの重要なリスクにつき、影響度(経済的影響、業務継続への影響およびレピュテーションへの影響で評価し、最も大きいものを採用)ならびに頻度・蓋然性を評価し、以下の5×5のマトリクスを用いて特定しています。3.重要なリスクについて、対応策の策定(Plan)、実行(Do)、振返り(Check)および改善(Act)を行います。 (1)定性的リスク管理 事業運営を行うなかで直面する様々なリスクを網羅的に把握して対応するため、エマージングリスクの洗出しならびに重要なリスクの特定、評価およびPDCAを行い、毎年取締役会に報告しています。 当社ではこのようなリスク管理を実施してきましたが、東京海上日動で発生した一連の不適正事案を踏まえ、「重要なリスク」の「法令・規制への抵触/コンダクトリスク」に競争法に関するシナリオを加え、対応策を策定しました。 ○重要なリスクの一覧重要なリスク/シナリオ対応例①経済・金融危機〇リーマンショック級の世界金融危機、地政学リスクや大規模災害等に起因する金融・資本市場の混乱等により、東京海上グループの保有資産の価値が下落する。〇政府への信認毀損による日本国債暴落、ハイパーインフレーション等により、東京海上グループの保有資産の価値が下落する。<経済的影響への対応>・地政学リスク等の市場への影響を調査する。・信用リスク集積管理等により、エクスポージャーをコントロールする。・ストレステストを行い、資本十分性や資金流動性を確認する。・金融危機のアクションプランを整備する。②巨大地震〇首都直下地震、南海トラフ巨大地震が発生し、人的・物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞するとともに保険金支払が多額になる。<経済的影響への対応>・リスクの集積を含めて適切にリスクを評価し、お客様のニーズに沿った商品の開発を行いつつ、リスクに見合った引受け、リスク分散および再保険手配を行うことで利益の安定化を図る。・②、③および⑤については、ストレステストを行い、資本十分性や資金流動性を確認する。 <事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・危機管理態勢(後記(3)参照)や事業継続計画等を整備し、有事訓練により実効性を確認する。・⑥については、サイバーセキュリティ態勢も整備し、有事訓練により実効性を確認する。③巨大風水災(含む気候関連物理的リスク)〇巨大台風や集中豪雨が発生し、物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞するとともに保険金支払が多額になる。④火山噴火〇富士山噴火等が発生し、降灰等により物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞するとともに保険金支払が多額になる。⑤新ウイルスのまん延〇致死率の高い感染症がまん延し、保険金支払が多額になる。⑥サイバーリスク〇多くの東京海上グループの顧客やそのサプライチェーンがサイバー攻撃を受け、保険金支払が多額になる。〇東京海上グループのシステムがサイバー攻撃を受け、重要情報の漏えいや事業活動の停滞が発生する。⑦地政学リスク○国家間の対立が軍事衝突に発展し、人的・物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・危機管理態勢(後記(3)参照)や事業継続計画等を整備し、有事訓練により実効性を確認する。(経済的影響への対応は上記①に記載)⑧インフレーション〇原材料費の高騰や世界的な物価の急激な上昇等により、保険金支払単価が上昇し、リスクに見合った商品改定や再保険調達ができず保険引受利益が減少する。<経済的影響への対応>・インフレーションの保険商品への影響を分析し、リスクに見合った商品改定や引受けを行う。⑨法令・規制への抵触/コンダクトリスク〇競争法、個人情報保護、マネー・ローンダリング防止、米中対立やウクライナ戦争に関連した経済制裁強化等に関する規制等に抵触し、罰金等を科されるとともにレピュテーションを毀損する。〇業界・企業慣行と世間の常識が乖離することや、適切な企業文化の醸成が不足すること等により、東京海上グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・東京海上日動における独占禁止法に抵触すると考えられる行為等が認められたことを踏まえ、グローバル施策導入の検討を進める。・国内外の社会環境、行政機関の動向、法令規制改正等を把握し、必要な対策を講じる。・従業員の意識や行動に関する調査を行い、好取組事例の収集や展開を通じて東京海上グループの取組みを改善する。⑩破壊的イノベーション〇デジタルトランスフォーメーション、革新的な新規参入者等により、産業構造が大きく転換するようなイノベーションが発生して東京海上グループの競争優位性が失われ、収入保険料や利益が大きく減少する。<経済的影響への対応>・デジタルトランスフォーメーションの基本戦略推進とプロジェクトの実行を通じて、保険事業の競争優位性を確保する。・保険事業と親和性の高い領域を中心とした新規事業を展開する。⑪AI/データガバナンスの不足〇AIやデータの利活用を進めるなかで、脆弱性・誤情報の出力や倫理上の問題の課題等を適切に管理できないことにより、訴訟の発生やレピュテーション毀損が発生する。または、生産的な事業活動が阻害される。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・AIやデータの利活用に関するグループ共通のルールの整備等を通じて、当社やグループ会社の態勢整備を行う。 ○エマージングリスクの例エマージングリスク/シナリオ対応例①脱炭素・自然共生社会への不適切な対応 (気候・自然関連移行リスク)〇脱炭素・自然共生社会への移行に乗り遅れた投資先企業の企業価値が下落し、東京海上グループの保有資産の価値も下落する。〇脱炭素・自然共生社会への東京海上グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損する。・「環境および社会リスクに対処する東京海上グループポリシー」を表明し、引受禁止/留意事業を特定している。・新たな脱炭素技術に関連する保険商品・リスクコンサルティングサービスの開発を加速している。・従来の情報に加え、非財務情報についても投資判断に考慮する「ESGインテグレーション」を実施している。②地球温暖化、自然資本・生物多様性の喪失 (気候・自然関連物理的リスク)〇地球温暖化や自然資本・生物多様性の喪失の進行により自然災害の激甚化等が進み、短期的にも長期的にも保険金支払が増大する。・自然災害リスク評価の高度化に向け、自然災害に関するリスク計測モデル精緻化や、気候変動の影響を評価する手法の開発等に取り組んでいる。・事業の自然への依存や影響について、研究・分析に取り組んでいる。③ビジネスパートナーリスク〇企業活動に対するバリューチェーン全体を見渡した責任・期待が高まっているなか、業務提携・委託・協業先において、不祥事や事故が発生し、当社の事業継続やレピュテーションに重大な影響が生じる。・「責任ある調達のためのガイドライン」を定め、基本的な考え方をグループ内へ周知したうえで、ビジネスパートナーにも取組みへの協力を促している。・外部委託先やビジネスパートナー選定における経済安全保障に関する観点を整理のうえ、各社での取組みを推進している。④グローバルな人権尊重対応の遅れ〇人権尊重に関する東京海上グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損する。・「人権基本方針」を定め、バリューチェーンを含むあらゆる事業活動における人権尊重を推進する姿勢を示すとともに、ビジネスパートナーに対しても本方針の実践を促している。・保険引受・投融資先における人権尊重を推進する取組みとして、特定セクターにおける人権リスクの予防・軽減を評価する「環境・社会リスクへの対応方針」を定め、対外公表している。・当社役職員向けのホットラインに加えて、外部ステークホルダー向けのホットラインを設置している。 (2)定量的リスク管理 格付けの維持および倒産の防止を目的として、保有しているリスク対比で実質純資産が十分な水準にあることを多角的に検証し、財務の健全性が確保されていることを、取締役会において確認しています。 具体的には、リスクをAA格相当の信頼水準である99.95%バリューアットリスク(VaR)(注)1で定量評価し、実質純資産(注)2をリスク量で除したエコノミック・ソルベンシー・レシオ(以下「ESR」といいます)の水準により、資本の十分性を確認するとともに、事業投資機会や今後の市場環境の見通し等を総合的に勘案して資本政策を決定しています。 東京海上グループのESRのターゲットレンジは100~140%ですが、2024年3月末時点におけるESRは140%となり、資本が適切な水準にあることを確認しています。また、重要なリスクのうち、国内外の経済危機、金融・資本市場の混乱、日本国債への信認毀損、巨大地震、巨大風水災および新ウイルスのまん延等の経済的損失が極めて大きいと想定されるシナリオならびに複数の重要なリスクが同時期に発現するシナリオに基づくストレステストも実施し、資本十分性および資金流動性に問題がないことを別途確認しています。(注)1.将来の一定期間のうちに、一定の確率の範囲内で被る可能性のある最大損失額のことをいいます。99.95%VaRとは、今後1年間の損失が99.95%の確率でその額以内に収まる金額水準です。2.財務会計上の連結純資産に、資産と負債を時価評価し、異常危険準備金の加算やのれんの控除等の調整を加えて算出します。 ○ESRの状況 (3)危機管理 定性的リスク管理および定量的リスク管理を行っていても、全てのリスクを完全にコントロールすることは困難であり、また、自然災害のように発生を抑えることが不可能なリスクも存在します。 そのため、有事に際して被る経済的損失等を極小化し、迅速に通常業務へ復旧するため、危機管理態勢や緊急事態時アクション等を整備しています。 また、当社はグループ会社に対し支援・指示・指導を行い、グループ会社は当社に対し報告・連絡・相談を行うことで、グループ会社においても平時から危機管理態勢や緊急事態時アクション等の整備を行うとともに、緊急事態時においては復旧や事業継続を迅速・的確に対応できるよう努めています。 さらに、自然災害やサイバー攻撃等、緊急事態(注)となり得る事象を想定した模擬訓練を実施し、緊急事態時の実践力・応用力も高めています。(注)東京海上グループの各社と顧客・代理店等の利害関係者との関係に重大な影響が生じる事態または東京海上グループの各社の業務に著しい支障が生じると判断される事態です。具体的には、自然災害、パンデミック、システム障害、サイバー攻撃、重要情報の漏えい、重大な法令違反および業務停止命令等、重要なリスクの発現やそれに準じた事態の発生を想定しています。 ○東京海上グループの危機管理態勢 なお、本項の記載には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
FY2023|4,649 文字
3【事業等のリスク】 東京海上グループは、「リスク」、「資本」および「リターン」の関係を常に意識し、リスク対比での健全性と収益性を両立しながら高いROEをめざす「リスクベース経営(ERM:Enterprise Risk Management)」を行っています。 ○リスクベース経営(ERM)のイメージ図 具体的には、リスクアペタイト・フレームワークを起点に、事業計画の策定および検証ならびに事業計画に基づいた資本配分計画を決定するERMサイクルにより「リスク」、「資本」および「リターン」を適切にコントロールし、企業価値の持続的な拡大をめざしています。 ○ERMサイクルのイメージ図 (注)1.環境変化等により新たに現れるリスクであり、従来リスクとして認識されていないものおよびリスクの程度が著しく高まったものをいいます。具体的には、当社の子会社での洗出し結果に加え、外部機関等のリスク情報も参考にしたうえで、当社内での議論を経て洗い出します。 2.財務の健全性、業務継続性等に極めて大きな影響を及ぼすリスクをいいます。具体的には、エマージングリスクおよび前事業年度のグループの重要なリスクにつき、影響度(経済的影響、業務継続への影響およびレピュテーションへの影響で評価し、最も大きいものを採用)ならびに頻度・蓋然性を評価し、以下の5×5のマトリクスを用いて特定しています。 3.重要なリスクについて、対応策の策定(Plan)、実行(Do)、振返り(Check)および改善(Act)を行います。 (1)定性的リスク管理 事業運営を行うなかで直面する様々なリスクを網羅的に把握して対応するため、エマージングリスクの洗出しならびに重要なリスクの特定、評価およびPDCAを行い、毎年取締役会に報告しています。 ○重要なリスクの一覧重要なリスク/シナリオ対応例①国内外の経済危機、金融・資本市場の混乱〇リーマンショック級の世界金融危機、地政学リスク等に起因する金融・資本市場の混乱等により、東京海上グループの保有資産の価値が下落する。<経済的影響への対応>・地政学リスク等の市場への影響を調査する。・信用リスク集積管理等により、エクスポージャーをコントロールする。・ストレステストを行い、資本十分性や資金流動性を確認する。・金融危機、金利上昇リスクのアクションプランを整備する。②日本国債への信認毀損〇政府への信認毀損による日本国債暴落、ハイパーインフレーション等により、東京海上グループの保有資産の価値が下落する。③巨大地震〇首都直下地震、南海トラフ巨大地震が発生し、人的・物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞するとともに保険金支払が多額になる。<経済的影響への対応>・リスクの集積を含めて適切にリスクを評価し、お客様のニーズに沿った商品の開発を行いつつ、リスクに見合った引受け、リスク分散および再保険手配を行うことで利益の安定化を図る。・③、④および⑥については、ストレステストを行い、資本十分性や資金流動性を確認する。 <事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・危機管理態勢(後記(3)参照)や事業継続計画等を整備し、有事訓練により実効性を確認する。・⑦については、サイバーセキュリティ態勢も整備し、有事訓練により実効性を確認する。④巨大風水災(含む気候変動物理的リスク)〇巨大台風や集中豪雨が発生し、物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞するとともに保険金支払が多額になる。⑤火山噴火〇富士山噴火等が発生し、降灰等により物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞するとともに保険金支払が多額になる。⑥新ウイルスのまん延〇致死率の高い感染症がまん延し、保険金支払が多額になる。⑦サイバーリスク〇多くの東京海上グループの顧客やそのサプライチェーンがサイバー攻撃を受け、保険金支払が多額になる。〇東京海上グループのシステムがサイバー攻撃を受け、重要情報の漏えいや事業活動の停滞が発生する。⑧インフレーション〇原材料費の高騰や世界的な物価の急激な上昇等により、保険金支払単価が上昇し、リスクに見合った商品改定や再保険調達ができず保険引受利益が減少する。<経済的影響への対応>・インフレーションの保険商品への影響を分析し、リスクに見合った商品改定や引受けを行う。⑨破壊的イノベーション〇デジタルトランスフォーメーション、革新的な新規参入者等により、産業構造が大きく転換するようなイノベーションが発生して東京海上グループの競争優位性が失われ、収入保険料や利益が大きく減少する。<経済的影響への対応>・デジタルトランスフォーメーションの基本戦略推進とプロジェクトの実行を通じて、保険事業の競争優位性を確保する。・保険事業と親和性の高い領域を中心とした新規事業を展開する。⑩新型コロナウイルスの持続・変異〇新型コロナウイルスの変異や感染持続により、事業活動が停滞する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・危機管理態勢(後記(3)参照)や事業継続計画等を整備し、有事訓練により実効性を確認する。(経済的影響への対応は上記①に記載)⑪地政学リスク〇国家間の対立が軍事衝突に発展し、人的・物的被害が甚大となり、東京海上グループの事業を含む社会や経済活動が停滞する。⑫コンダクトリスク〇業界・企業慣行と世間の常識が乖離すること等により、東京海上グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・従業員の意識や行動に関する調査を行い、好取組事例の収集や展開を通じて東京海上グループの取組みを改善する。⑬法令・規制への抵触〇個人情報保護、マネー・ローンダリング防止、米中対立やウクライナ戦争に関連した経済制裁強化等に関する規制等に抵触し、罰金等を科されるとともにレピュテーションを毀損する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・国内外の社会環境、行政機関の動向、法令規制改正等を把握し、必要な対策を講じる。 ○エマージングリスクの例エマージングリスク/シナリオ対応例①公共インフラ・企業設備の老朽化の進行〇公共インフラ・企業設備の老朽化が進行することで大事故が頻発し、保険金支払が増大する。<経済的影響への対応>・リスクを適切に評価し、お客様のニーズに沿った商品の開発を行いつつ、リスクに見合った引受け、リスク分散および再保険調達を行うことで利益の安定化を図る。・④については、気候変動による影響評価について研究・分析に取り組んでいる。②宇宙リスク〇磁気嵐発生による広範囲の送電網故障、宇宙気象やスペースデブリの増加による通信障害の頻発等により、保険金支払が増大する。③医療・生命工学の革新的な進化〇がん診断技術や遺伝子診断技術の革新的な進化により、保険金支払が増大する。④地球温暖化(気候変動物理的リスク)〇地球温暖化により環境破壊や災害の激甚化が進み、保険金支払が増大する。⑤脱炭素社会への不適切な対応(気候変動移行リスク)〇脱炭素社会への移行に乗り遅れた投資先企業の企業価値が下落し、東京海上グループの保有資産の価値も下落する。〇脱炭素社会への東京海上グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・気候変動に対する基本的な考え方、保険引受・投融資の方針およびこれらを踏まえた取組みを公表するとともに、気候分野における専門家・アドバイザーとの意見交換を行う。⑥グローバルな人権重視厳格化への対応遅れ〇人権尊重に関する東京海上グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損する。<事業継続への影響やレピュテーションへの対応>・人権に対する基本的な考え方、人権基本方針、人権尊重に係るマネジメント態勢、責任ある調達に関するガイドラインおよびこれらを踏まえた取組みを公表するとともに、人権分野における専門家・アドバイザーとの意見交換を行う。 (2)定量的リスク管理 格付けの維持および倒産の防止を目的として、保有しているリスク対比で実質純資産が十分な水準にあることを多角的に検証し、財務の健全性が確保されていることを、取締役会において確認しています。 具体的には、リスクをAA格相当の信頼水準である99.95%バリューアットリスク(VaR)(注1)で定量評価し、実質純資産(注2)をリスク量で除したエコノミック・ソルベンシー・レシオ(以下「ESR」といいます)の水準により、資本の十分性を確認するとともに、事業投資機会や今後の市場環境の見通し等を総合的に勘案して資本政策を決定しています。 東京海上グループのESRのターゲットレンジは100~140%ですが、2023年3月末時点におけるESRは124%となり、資本が適切な水準にあることを確認しています。また、重要なリスクのうち、国内外の経済危機、金融・資本市場の混乱、日本国債への信認毀損、巨大地震、巨大風水災および新ウイルスのまん延等の経済的損失が極めて大きいと想定されるシナリオならびに複数の重要なリスクが同時期に発現するシナリオに基づくストレステストも実施し、資本十分性および資金流動性に問題がないことを別途確認しています。 (注)1.将来の一定期間のうちに、一定の確率の範囲内で被る可能性のある最大損失額のことをいいます。99.95%VaRとは、今後1年間の損失が99.95%の確率でその額以内に収まる金額水準です。2.財務会計上の連結純資産に、資産と負債を時価評価し、異常危険準備金の加算やのれんの控除等の調整を加えて算出します。 ○ESRの状況(3)危機管理 定性的リスク管理および定量的リスク管理を行っていても、全てのリスクを完全にコントロールすることは困難であり、また、自然災害のように発生を抑えることが不可能なリスクも存在します。 そのため、有事に際して被る経済的損失等を極小化し、迅速に通常業務へ復旧するため、危機管理態勢や緊急事態時アクション等を整備しています。 また、当社はグループ会社に対し支援・指示・指導を行い、グループ会社は当社に対し報告・連絡・相談を行うことで、グループ会社においても平時から危機管理態勢や緊急事態時アクション等の整備を行うとともに、緊急事態時においては復旧や事業継続を迅速・的確に対応できるよう努めています。 さらに、自然災害やサイバー攻撃等、緊急事態(注)となり得る事象を想定した模擬訓練を実施し、緊急事態時の実践力・応用力も高めています。 (注)東京海上グループの各社と顧客・代理店等の利害関係者との関係に重大な影響が生じる事態または東京海上グループの各社の業務に著しい支障が生じると判断される事態です。具体的には、自然災害、パンデミック、システム障害、サイバー攻撃、重要情報の漏えい、重大な法令違反および業務停止命令等、重要なリスクの発現やそれに準じた事態の発生を想定しています。 ○東京海上グループの危機管理態勢 なお、本項の記載には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
FY2022|3,613 文字
2【事業等のリスク】 当社グル-プは、中期経営計画を推進していくための経営基盤として「リスクベース経営(ERM(注1))」に取り組んでいます。具体的には、「リスク」・「資本」・「利益」の関係を常に意識し、リスク対比での「資本の十分性」や「高い収益性」を実現することにより、企業価値の持続的な拡大をめざしています。「資本の十分性」に関しては、AA格相当の資本を維持する方針としており、「高い収益性」に関しては、資本コスト(7%)(注2)を上回る資本効率を実現し、中長期的に12%程度のROEをめざしています。 当社はリスクベース経営(ERM)を基軸とし、健全性を維持しつつ、デジタル戦略によるビジネスモデル変革や保険本業の収益力の一層の向上およびグループシナジーの取組み等により「成長と安定的な高収益」を実現するとともに、生みだされた利益・資本を、事業投資や株主還元の充実といった「資本の有効活用」に振り向け、それを次のさらなる成長に繋げることをめざしています。(注)1.ERM :Enterprise Risk Management 2.資本コスト:投資家が投資先企業に期待する収益率のことをいいます。当社グループでは、CAPM法(資本資産評価モデル)により算出しており、成果指標の策定や事業投資の判断に活用しています。 また、当社グループは、リスク軽減・回避等を目的とした従来型のリスク管理にとどまらず、リスクを定性・定量の両面のアプローチから網羅的に把握したうえで、これらのリスク情報を有効に活用し、当社グループ全体の「リスク」・「資本」・「利益」を適切にコントロールしています。 なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 (1)定性的リスク管理 定性的リスク管理においては、環境変化等により新たに現れてくる「エマージングリスク」を含めたあらゆるリスクを網羅的に把握して経営に報告する態勢としており、グループを取り巻くリスクについて随時経営レベルで議論しています。 こうして把握したリスクについて、経済的損失額や発生頻度といった要素だけでなく、業務継続性やレピュテーションの要素も加え、総合的に評価を行い、グループ全体またはグループ会社の財務の健全性、業務継続性等に極めて大きな影響を及ぼすリスクを「重要なリスク」として特定しています。 ○エマージングリスクの洗出しと重要なリスクの特定プロセス ○重要なリスクおよび主な想定シナリオ 重要なリスク主な想定シナリオ1国内外の経済危機、金融・資本市場の混乱① リーマンショック級の世界金融危機が発生し、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。② ウクライナ情勢のさらなる悪化・長期化やその他地政学リスクの顕在化等により金融・資本市場の混乱が生じ、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。2日本国債への信認毀損① 政府の信用力低下により日本国債が暴落し、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。3巨大地震① 首都直下地震の発生により、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。② 南海トラフ等の海溝型巨大地震により、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。4巨大風水災(注)① 日本で巨大台風や集中豪雨による大規模な風水災害が発生し、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じる。② 同一年度に複数の巨大ハリケーンが米国東海岸に上陸し、多額の保険金支払が発生する。5火山噴火① 富士山の大規模噴火による多量の降灰により、広範囲で交通網寸断、停電、通信障害等が発生し、首都機能が麻痺する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。6パンデミック① 新たな感染症の蔓延により多くの人が亡くなり、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。② 現在の新型コロナウイルスの感染の状況が数年間継続し、世界経済が低迷する。当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。7革新的新技術による産業構造の転換① コネクティッドカー、自動運転、カーシェアリング、電気自動車等の普及により、自動車保険を中心に収益が減少する。② 異業種の企業が保険業界に新規参入し、個人マーケットを中心に当社グループの営業基盤を侵食することで、収益が減少する。③ 当社グループがデジタルトランスフォーメーションやwith/afterコロナ時代の環境変化への対応の遅れから競争優位性を失い、収益が減少する。8サイバーリスク① サイバー攻撃により当社グループのシステムや販売チャネルのシステムで障害が発生し、当社グループの事業継続に重大な影響が生じる。また、レピュテーショナルリスクの顕在化によって企業価値を毀損する。② 顧客企業においてサイバー攻撃による被害が急増し、多額の保険金支払が発生する。9テロ・暴動① 当社グループの重要拠点近くで大規模なテロや暴動が発生し、当社グループの事業継続に重大な影響が生じる。10コンダクトリスク① 当社グループや保険業界の慣行が世間の常識と乖離して不適切な企業行動とされ、レピュテーショナルリスクの顕在化によって企業価値を毀損する。11法令・規制への抵触① 当社グループの取引きが国内外の法令・規制に抵触し、監督当局に対して多額の課徴金や和解金の支払いを余儀なくされる。また、レピュテーショナルリスクの顕在化によって企業価値を毀損する。(注)気候変動の影響により頻発・激甚化する可能性がある。 なお、エマージングリスクとしては、例えば以下のようなリスクを含めてモニタリングし、経営レベルで議論しています。① 「人材の獲得競争激化」:最新のIT・AIスキルを持った人材や優秀な新卒社員の獲得競争が激化するリスクおよびコロナ禍による勤務形態の多様化等により優秀な人材が流出するとともに採用が困難になるリスク② 「革新的新技術の制御不能リスク」:革新的新技術について、それらに対する制御が不十分なために利用企業で損害や第三者を巻き込む事故が発生・増加するリスク③ 「医療・生命工学の革新的な進化」:がん診断技術や遺伝子診断技術が革新的に進化し、それに伴って医療費が増加するリスク④ 「世界的に広がる人権保護に関するリスク」:世界的な人権意識の高まりや経済安全保障の取組みにより、意図しないかたちでステークホルダーの人権侵害等を行ってしまい、その結果として社会的批判を受け、また、特定の国や地域において事業展開に制約を受けるリスク (2)定量的リスク管理 定量的リスク管理においては、格付けの維持および倒産の防止を目的として、保有しているリスク対比で資本が十分な水準にあることを多角的に検証しています。 具体的には、リスクをAA格相当の信頼水準である99.95%バリューアットリスク(VaR)(注1)で定量評価し、実質純資産(注2)をリスク量で除したエコノミック・ソルベンシー・レシオ(ESR)の水準により、資本の十分性を確認するとともに、事業投資機会や今後の市場環境の見通し等も総合的に勘案して資本政策を決定しています。 当社グループのESRのターゲットレンジは100~140%ですが、2022年3月末時点におけるESRは128%であり、資本が十分な水準にあることを確認しています。 また、定性的リスク管理において特定した「重要なリスク」について、経済的損失が極めて大きいと想定されるシナリオおよび複数の重要なリスクが同時期に発現するシナリオに基づくストレステストを実施することにより、事業継続および破綻回避の検証を行い、資本の十分性および資金の流動性に問題がないことを確認しています。(注)1.バリューアットリスク(VaR):将来の一定期間のうちに、一定の確率の範囲内で被る可能性のある最大損失額のことをいいます。99.95%VaRとは、今後1年間の損失が99.95%の確率でその額以内に収まる金額水準です。 2.実質純資産 :財務会計上の連結純資産に、異常危険準備金の加算やのれんの控除等の調整を加えて算出します。 (3)BCPの策定 重大な災害が発生した場合においても重要業務を継続し早期復旧を図るため、災害に関するBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を策定するとともに、定期的に訓練を実施するなどし、備えています。
FY2021|3,223 文字
2【事業等のリスク】 当社グル-プは、中期経営計画を推進していくための経営基盤として「リスクベース経営(ERM*1)」に取り組んでおります。具体的には、「リスク」・「資本」・「利益」の関係を常に意識し、リスク対比での「資本の十分性」や「高い収益性」を実現することにより、企業価値の持続的な拡大をめざしております。「資本の十分性」に関しては、AA格相当の資本を維持する方針としており、「高い収益性」に関しては、資本コスト*2(7%)を上回る資本効率を実現し、中長期的に12%程度のROEをめざしております。 当社はリスクベース経営(ERM)を基軸とし、健全性を維持しつつ、デジタル戦略によるビジネスモデル変革や保険本業の収益力向上およびグループシナジーの取組み等により「成長と安定的な高収益」を実現するとともに、生みだされた利益・資本を、事業投資や株主還元の充実といった「資本の有効活用」に振り向け、それを次のさらなる成長に繋げることをめざしております。*1 ERM :Enterprise Risk Management*2 資本コスト:投資家が投資先企業に期待する収益率のことをいいます。当社グループでは、CAPM法(資本資産評価モデル)により算出しており、成果指標の策定や事業投資の判断に活用しております。 また、当社グループは、リスク軽減・回避等を目的とした従来型のリスク管理にとどまらず、リスクを定性・定量の両面のアプローチから網羅的に把握したうえで、これらのリスク情報を有効に活用し、当社グループ全体の「リスク」・「資本」・「利益」を適切にコントロールしております。 なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 (1)定性的リスク管理 定性的リスク管理においては、環境変化等により新たに現れてくる「エマージングリスク」*3を含めたあらゆるリスクを網羅的に把握して経営に報告する態勢としており、グループを取り巻くリスクについて随時経営レベルで論議を行っております。 こうして把握したリスクについて、経済的損失額や発生頻度といった要素だけでなく、業務継続性やレピュテーションの要素も加え、総合的に評価を行い、グループ全体またはグループ会社の財務の健全性、業務継続性等に極めて大きな影響を及ぼすリスクを「重要なリスク」として特定しております。*3 エマージングリスク:環境変化等により新たに現れてくるリスクであって従来リスクとして認識されていなかったもの、あるいは、リスクの程度が著しく高まったもの。 ○エマージングリスクの洗出しと重要なリスクの特定プロセス ○重要なリスクの主な想定シナリオ 重要なリスク主な想定シナリオ1国内外の経済危機、金融・資本市場の混乱① リーマンショック級の世界金融危機が発生し、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。② 地政学リスクの顕在化等により金融・資本市場の混乱が生じ、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。2日本国債への信認毀損① 政府の信用力低下により日本国債が暴落し、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。3巨大地震① 首都直下地震の発生により、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。② 南海トラフ等の海溝型巨大地震により、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。4巨大風水災① 日本で巨大台風や集中豪雨による大規模な風水災害が発生し、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じる。② 同一年度に複数の巨大ハリケーンが米国東海岸に上陸し、多額の保険金支払が発生する。5火山噴火① 富士山の大規模噴火による多量の降灰により、広範囲で交通網寸断、停電、通信障害等が発生し、首都機能が麻痺する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。6パンデミック① 新たな感染症の蔓延により多くの人が亡くなり、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。② 現在の新型コロナウイルスの感染の状況が数年間継続し、世界経済が低迷する。当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。7革新的新技術による産業構造の転換① コネクティッドカー、自動運転、カーシェアリング、電気自動車等の普及により、自動車保険を中心に収益が減少する。② 異業種の企業が保険業界に新規参入し、個人マーケットを中心に当社グループの営業基盤を侵食することで、収益が減少する。③ 当社グループがデジタルトランスフォーメーションやwith/afterコロナ時代の環境変化への対応の遅れから競争優位性を失い、収益が減少する。8サイバーリスク① サイバー攻撃により当社グループのシステムや販売チャネルのシステムで障害が発生し、当社グループの事業継続に重大な影響が生じる。また、レピュテーショナルリスクの顕在化によって企業価値を毀損する。② 顧客企業においてサイバー攻撃による被害が急増し、多額の保険金支払が発生する。9テロ・暴動① 当社グループの重要拠点近くで大規模なテロや暴動が発生し、当社グループの事業継続に重大な影響が生じる。10コンダクトリスク① 当社グループや保険業界の慣行が世間の常識と乖離して不適切な企業行動とされ、レピュテーショナルリスクの顕在化によって企業価値を毀損する。11法令・規制への抵触① 当社グループの取引きが国内外の法令・規制に抵触し、監督当局に対して多額の課徴金や和解金の支払いを余儀なくされる。また、レピュテーショナルリスクの顕在化によって企業価値を毀損する。 (2)定量的リスク管理 定量的リスク管理においては、格付の維持および倒産の防止を目的として、保有しているリスク対比で資本が十分な水準にあることを多角的に検証しております。 具体的には、リスクをAA格相当の信頼水準である99.95%バリューアットリスク(VaR)*4で定量評価し、実質純資産*5をリスク量で除したエコノミック・ソルベンシー・レシオ(ESR)の水準により、資本の十分性を確認するとともに、事業投資機会や今後の市場環境の見通し等も総合的に勘案して資本政策を決定しております。 当社グループのESRのターゲットレンジは100~140%ですが、2021年3月末時点におけるESRは127%となり、資本が十分な水準にあることを確認しております。 また、定性的リスク管理において特定した「重要なリスク」のうち、経済的損失が極めて大きいと想定されるシナリオおよび複数の重要なリスクが同時期に発現するシナリオに基づくストレステストを実施することにより、事業継続および破綻回避の検証を行い、資本の十分性および資金の流動性に問題がないことを確認しております。*4 バリューアットリスク(VaR):将来の一定期間のうちに、一定の確率の範囲内で被る可能性のある最大損失額のことをいいます。99.95%VaRとは、今後1年間の損失が99.95%の確率でその額以内に収まる金額水準です。*5 実質純資産 :財務会計上の連結純資産に、異常危険準備金の加算やのれんの控除等の調整を加えて算出します。 (3)BCPの策定 重大な災害が発生した場合においても、重要業務を継続し早期復旧を図るため、災害に関するBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を策定するとともに、定期的に訓練を実施するなどし、備えております。
FY2020|3,692 文字
2【事業等のリスク】 当社グル-プは、中期経営計画を推進していくための経営基盤として「リスクベース経営(ERM*1)」に取り組んでおります。具体的には、「リスク」・「資本」・「利益」の関係を常に意識し、リスク対比での「資本の十分性」や「高い収益性」を実現することにより、企業価値の持続的な拡大をめざしております。「資本の十分性」に関しては、AA格相当の資本を維持する方針としており、「高い収益性」に関しては、資本コスト*2(7%)を上回る資本効率を実現し、将来的に12%程度のROEをめざしております。 中期経営計画を、リスクベース経営(ERM)の観点で整理したものが、下図のフレームワークです。事業構造改革やグループシナジーの取組みにより「持続的な利益成長」を実現するとともに、生みだされた利益・資本を、健全性を維持しつつさらなるポートフォリオの分散や株主還元の充実といった「資本の有効活用」に振り向け、それを次のさらなる成長に繋げることをめざしております。*1 ERM :Enterprise Risk Management*2 資本コスト:投資家が投資先企業に期待する収益率のことをいいます。当社グループでは、CAPM法(資本資産評価モデル)により算出しており、成果指標の策定や事業投資の判断に活用しております。 また、当社グループは、リスク軽減・回避等を目的とした従来型のリスク管理にとどまらず、リスクを定性・定量の両面のアプローチから網羅的に把握したうえで、これらのリスク情報を有効に活用し、当社グループ全体の「リスク」・「資本」・「利益」を適切にコントロールしております。 なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1)定性的リスク管理 定性的リスク管理においては、環境変化等により新たに現れてくる「エマージングリスク」*3を含めたあらゆるリスクを網羅的に把握して経営に報告する態勢としており、グループを取り巻くリスクについて随時経営レベルで論議を行っております。 こうして把握したリスクについて、経済的損失額や発生頻度といった要素だけでなく、業務継続性やレピュテーションの要素も加え、総合的に評価を行い、グループ全体またはグループ会社の財務の健全性、業務継続性等に極めて大きな影響を及ぼすリスクを「重要なリスク」として特定しております。*3 エマージングリスク:環境変化等により新たに現れてくるリスクであって従来リスクとして認識されていなかったもの、あるいは、リスクの程度が著しく高まったもの。 ○エマージングリスクの洗い出しと重要なリスクの特定プロセス ○重要なリスクの主な想定シナリオ 重要なリスク主な想定シナリオ1国内外の経済危機、金融・資本市場の混乱① リーマンショック級の世界金融危機が発生し、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。② 地政学リスクの顕在化等により金融・資本市場の混乱が生じ、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。2日本国債への信認毀損① 政府の信用力低下により日本国債が暴落し、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。3巨大地震① 首都直下地震の発生により、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。② 南海トラフ等の海溝型巨大地震により、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。4巨大風水災① 日本で巨大台風や集中豪雨による大規模な風水災害が発生し、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じる。② 同一年度に複数の巨大ハリケーンが米国東海岸に上陸し、多額の保険金支払が発生する。5火山噴火① 富士山の大規模噴火による多量の降灰により、広範囲で交通網寸断、停電、通信障害等が発生し、首都機能が麻痺する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。6パンデミック① 新たな感染症の蔓延により多くの人が亡くなり、多額の保険金支払が発生する。また、当社グループの事業継続に重大な影響が生じるほか、当社グループ保有資産の価値が大幅に下落する。7革新的新技術による産業構造の転換① コネクティッドカー、自動運転、カーシェアリング、電気自動車等の普及により、自動車保険を中心に収益が減少する。② 異業種の企業が保険業界に新規参入し、個人マーケットを中心に当社グループの営業基盤を侵食することで、収益が減少する。③ 当社グループが革新的新技術への対応遅れから競争優位性を失い、収益が減少する。8サイバーリスク① サイバー攻撃により当社グループのシステムや販売チャネルのシステムで障害が発生し、当社グループの事業継続に重大な影響が生じる。また、レピュテーショナルリスクの顕在化によって企業価値を毀損する。② 顧客企業においてサイバー攻撃による被害が急増し、多額の保険金支払が発生する。9テロ・暴動① 当社グループの重要拠点近くで大規模なテロや暴動が発生し、当社グループの事業継続に重大な影響が生じる。10コンダクトリスク① 当社グループや保険業界の慣行が世間の常識と乖離して不適切な企業行動とされ、レピュテーショナルリスクの顕在化によって企業価値を毀損する。11法令・規制への抵触① 当社グループの取引きが国内外の法令・規制に抵触し、監督当局に対して多額の課徴金や和解金の支払いを余儀なくされる。また、レピュテーショナルリスクの顕在化によって企業価値を毀損する。 (2)定量的リスク管理 定量的リスク管理においては、格付の維持および倒産の防止を目的として、保有しているリスク対比で資本が十分な水準にあることを多角的に検証しております。 具体的には、リスクをAA格相当の信頼水準である99.95%バリューアットリスク(VaR)*4で定量評価し、実質純資産*5をリスク量で除したエコノミック・ソルベンシー・レシオ(ESR)の水準により、資本の十分性を確認するとともに、事業投資機会や今後の市場環境の見通し等も総合的に勘案して資本政策を決定しております。 当社グループのESRのターゲットレンジは150~210%ですが、2020年3月末時点におけるエコノミック・ソルベンシー・レシオ(ESR)は153%となり、資本が十分な水準にあることを確認しております。 また、定性的リスク管理において特定した「重要なリスク」のうち、経済的損失が極めて大きい表中1から4の想定シナリオに基づくストレステストを実施することにより、事業継続および破綻回避の検証を行い、資本の十分性および資金の流動性に問題がないことを確認しております。*4 バリューアットリスク(VaR):将来の一定期間のうちに、一定の確率の範囲内で被る可能性のある最大損失額のことをいいます。99.95%VaRとは、今後1年間の損失が99.95%の確率でその額以内に収まる金額水準であります。*5 実質純資産 :財務会計上の連結純資産に、異常危険準備金、価格変動準備金等の資本性負債、生保保有契約価値等を加算する一方、株主還元予定額やのれん等を控除して算出します。 (3)BCPの策定 重大な災害が発生した場合においても、重要業務を継続し早期復旧を図るため、災害に関するBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を策定するとともに、定期的に訓練を実施するなどし、備えております。 (4)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響につきましては、保険引受面においては、経済活動の落ち込みに伴う保険料収入の減収、海外を中心とした新種保険等の保険金支払の増加、資産運用面においては、金利低下によるインカム利回りの低下や、株価下落等に伴う減損の計上等があります。 本有価証券報告書提出日現在において想定される主な影響は、次のとおりであります。分類区分主な影響保険引受国内自動車保険:新車販売減少による減収の一方、交通量減少による事故減少で保険金支払が減少傷害保険:旅行者数の減少に伴い、旅行傷害保険料が減少海上保険:世界的な物流減に伴い、貨物保険料が減少新種保険:感染症を明示的に補償する一部の特約(特定業種向け等)での保険金支払が増加海外興行中止保険:イベントの中止や延期に伴う保険金支払が増加休業利益保険:感染症を明示的に補償する一部の契約での保険金支払が増加信用・保証保険:経済停滞の程度が大きくなった場合、保険金支払が増加資産運用金利低下に伴うインカム利回りの低下米国拠点で保有する株価下落に伴う米国会計基準上の評価損デフォルト率上昇に伴う信用リスク資産の減損
FY2019|4,000 文字
2【事業等のリスク】当社および当社グル-プ(以下、東京海上グループと称します。)の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項および東京海上グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項を以下に記載しております。東京海上グループは、こうしたリスクを認識した上で、事態の発生の回避および発生した場合の対応に努める所存です。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1)保険引受リスク①保険商品に関するリスク保険会社は、巨大なリスクや長期のリスク等さまざまなリスクを引き受けております。東京海上グループは、適正な補償内容および保険料水準を設定し、さらに再保険によりリスクの一部を他の保険会社に移転しておりますが、経済情勢や保険事故の発生率等が保険料設定時の予測に反して変動した場合、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、わが国は、地震、台風、洪水といった自然災害の影響を受けやすい環境にあり、近年、世界各国でもこれらの災害が頻発しています。特に、日本国内または海外で大規模な自然災害が発生した場合は、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ②再保険に関するリスク保険会社は、保険金支払負担の一部を国内外の保険会社に移転する再保険によって危険の分散を図っていますが、東京海上グループも他の損害保険会社・生命保険会社と同様に、引受キャパシティーを確保するため、また巨大事故や大規模な自然災害に備えるために再保険を利用しております。再保険は、再保険市場環境の変化により再保険料水準が大きく変動することから再保険料が高騰する可能性があります。また、十分な再保険手当てができないことにより危険の分散を十分に図ることができない可能性があります。再保険を引き受けた保険会社からの再保険金回収には信用リスクが伴います。 ③生命保険に関するリスク生命保険において、保険期間が長期に亘ることによる保険事故発生率・解約の動向、金利や株価水準等の前提条件の不確実性により、事前の想定と大きく異なる保険金や事業費が発生した場合には、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)資産運用に関するリスク①株価下落のリスク東京海上グループは、お客様との中長期的な関係維持の観点等から市場性のある株式を大量に保有しておりますが、今後大幅に株式相場が下落した場合には、評価損の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ②金利変動リスク東京海上グループは、資産運用の一環として債券をはじめ貸付金、金利スワップ等による運用を行っておりますが、金利が上昇した場合、投資した債券等の時価額が減少し、評価損の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。なお、金利の変動は、債券等の時価額に限らず、積立保険や長期の生損保契約等の有利子負債の時価額にも影響を及ぼすため、金利変動リスクの評価に際しては、資産・負債両方の時価額の変動を考慮する必要があります。 ③信用リスク東京海上グループは、資産運用の一環として社債や貸付金等による運用を行っておりますが、社債発行者や貸付先等が債務を履行できなくなり社債や貸付金等に関わる元本およびその利息等の支払が滞った場合には、貸倒損失の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ④為替変動リスク東京海上グループは、米ドル、ユーロ、英ポンド等の外貨建て資産・負債を保有しておりますが、これらが為替変動の影響を受け、資産価値が下落、または負債価値が増加した場合には、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)流動性リスク東京海上グループは、台風・地震等の広域巨大災害の発生に伴う支払保険金の増加等により資金ポジションが悪化し、通常よりも著しく高いコストでの資金調達または著しく低い価格での資産売却を余儀なくされることにより損失を被る可能性があります。 (4)事業運営リスク事業運営リスクは東京海上グループの事業に内在しているものであり、例えば、法令違反、ヒューマンエラー、役職員による不正、外部の者による犯罪行為、法令違反等を原因とする監督官庁の行政処分等が考えられます。事業運営リスクが顕在化した場合、東京海上グループの社会的信用の低下または事業運営の効率の低下等により損失が発生する可能性があります。 (5)システムリスクシステムリスクは東京海上グループにおける様々な事業運営に深く内在しているものです。自然災害、事故、サイバー攻撃による不正アクセス、情報システムの企画・開発・運用に関わる不備等により、情報システムの停止・誤作動・不正使用が発生するシステムリスクが存在します。東京海上グループはこれらのシステムリスクを管理し、一定程度に抑え、業務を継続的に運営できる態勢を整備しておりますが、これらのシステムリスクが発生した場合には、東京海上グループが損失を被る可能性があります。 (6)情報漏えいに関するリスク東京海上グループは、保険事業における契約者情報をはじめとする多数のお客様情報および東京海上グループ各社の機密に関する情報を取り扱っております。こうした情報に関しては、東京海上グループ各社において情報管理態勢を整備し厳重に管理しておりますが、グループ各社または外部の業務委託先のシステムへの不正アクセス、コンピュータウィルスの感染、SNSを経由した情報拡散等により重大な情報漏えいが発生した場合、社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払等により、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (7)規制新設および変更のリスク東京海上グループが行う事業は、保険業法をはじめとする様々な規制の下にあります。こうした規制の新設または変更があった場合、その内容によっては、収益の減少または準備金の積み増し等による費用の増加をもたらし、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (8)保険業界および東京海上グループに対する風評リスク保険業界および東京海上グループに対する否定的な風評が、マスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・流布した場合、それが正確な事実に基づいたものであるか否かにかかわらず、東京海上グループの社会的信用に影響を与える可能性があります。東京海上グループは、こうした風評の早期発見および影響の極小化に努めておりますが、悪質な風評が流布した場合には、東京海上グループの社会的信用が毀損し、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (9)事業中断に関するリスク東京海上グループは、地震、台風等の自然災害や新型インフルエンザ等のパンデミック(世界的な大流行)が発生した場合の事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)等を事前に作成し、業務を継続的に運営できる態勢を整備しておりますが、事業継続計画の遂行に支障が生じて事業が中断すること等により、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)人事労務に関するリスク東京海上グループは、有能な人材の確保・育成に努めておりますが、人材獲得の競争激化に加え、東京海上グループの信頼が著しく低下することで、必要な人材の確保または育成が十分できない場合には、当社の円滑な業務運営に問題が生じる可能性があります。 (11)海外事業に伴うリスク東京海上グループは、海外のマ-ケットにおいて内部成長とM&A戦略の両面を通じた事業伸展を図ることとしております。海外において保険事業を営むことに伴い、東京海上グループは、次に掲げるようなリスクにより損失を被る可能性があります。また、こうしたリスクが東京海上グループの海外事業に影響を与える可能性があります。a.通貨危機b.法的規制等の予期しないまたは不利な変更や適用c.為替の大幅な変動d.現地で生じた利益や投下資本を日本に送金する際の規制e.税制または税率の変更f.自然災害等g.上記以外の社会的、政治的、経済的なリスク (12)関連事業に伴うリスク東京海上グループは、アセットマネジメント、ヘルスケア、シルバー関連事業等、保険事業以外の事業伸展も図っております。こうした事業を拡大または支援するために、東京海上グループには多額の投資、その他の経営資源の投入が必要となる可能性があります。事業を展開するそれぞれの競争の厳しいマ-ケットにおいて、安定した営業基盤を持つ会社に劣後するなど、成功を収めることができない場合は、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (13)その他①保険事業において競争環境が変化することによるリスク東京海上グループは、保険商品の販売における価格やサービスにおいて、他社との厳しい競争に直面しています。新規参入企業の増加や保険業界の再編、デジタル化の進展等により価格・サービスの競争がさらに激化した場合や、将来の保険市場や販売チャネル変化への対応が遅れた場合には、東京海上グループの収益力が低下する可能性があります。 ②予想が困難な外的要因によるリスク上記に掲げるリスク以外にも、紛争、テロ、暴動、大規模な事故や災害等予想の困難な外的要因により、東京海上グループの業績、財政状態または事業活動の継続等に影響を受ける可能性があります。
FY2018|4,020 文字
2【事業等のリスク】当社および当社グル-プ(以下、東京海上グループと称します。)の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項および東京海上グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項を以下に記載しております。東京海上グループは、こうしたリスクを認識した上で、事態の発生の回避および発生した場合の対応に努める所存です。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1)保険引受リスク①保険商品に関するリスク 保険会社は、巨大なリスクや長期のリスク等さまざまなリスクを引き受けております。東京海上グループは、適正な補償内容および保険料水準を設定し、さらに再保険によりリスクの一部を他の保険会社に移転しておりますが、経済情勢や保険事故の発生率等が保険料設定時の予測に反して変動した場合、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 また、わが国は、地震、台風、洪水といった自然災害の影響を受けやすい環境にあり、近年、世界各国でもこれらの災害が頻発しています。特に、日本国内または海外で大規模な自然災害が発生した場合は、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ②再保険に関するリスク 保険会社は、保険金支払負担の一部を国内外の保険会社に移転する再保険によって危険の分散を図っていますが、東京海上グループも他の損害保険会社・生命保険会社と同様に、引受キャパシティーを確保するため、また巨大事故や大規模な自然災害に備えるために再保険を利用しております。再保険は、再保険市場環境の変化により再保険料水準が大きく変動することから再保険料が高騰する可能性があります。また、十分な再保険手当てができないことにより危険の分散を十分に図ることができない可能性があります。再保険を引き受けた保険会社からの再保険金回収には信用リスクが伴います。 ③生命保険に関するリスク 生命保険において、保険期間が長期に亘ることによる保険事故発生率・解約の動向、金利や株価水準等の前提条件の不確実性により、事前の想定と大きく異なる保険金や事業費が発生した場合には、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)資産運用に関するリスク①株価下落のリスク 東京海上グループは、お客様との中長期的な関係維持の観点等から市場性のある株式を大量に保有しておりますが、今後大幅に株式相場が下落した場合には、評価損の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ②金利変動リスク 東京海上グループは、資産運用の一環として債券をはじめ貸付金、金利スワップ等による運用を行っておりますが、金利が上昇した場合、投資した債券等の時価額が減少し、評価損の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。なお、金利の変動は、債券等の時価額に限らず、積立保険や長期の生損保契約等の有利子負債の時価額にも影響を及ぼすため、金利変動リスクの評価に際しては、資産・負債両方の時価額の変動を考慮する必要があります。 ③信用リスク 東京海上グループは、資産運用の一環として社債や貸付金等による運用を行っておりますが、社債発行者や貸付先等が債務を履行できなくなり社債や貸付金等に関わる元本およびその利息等の支払が滞った場合には、貸倒損失の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ④為替変動リスク 東京海上グループは、米ドル、ユーロ、英ポンド等の外貨建て資産・負債を保有しておりますが、これらが為替変動の影響を受け、資産価値が下落、または負債価値が増加した場合には、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)流動性リスク 東京海上グループは、台風・地震等の広域巨大災害の発生に伴う支払保険金の増加等により資金ポジションが悪化し、通常よりも著しく高いコストでの資金調達または著しく低い価格での資産売却を余儀なくされることにより損失を被る可能性があります。 (4)事業運営リスク 事業運営リスクは東京海上グループの事業に内在しているものであり、例えば、法令違反、ヒューマンエラー、役職員による不正、外部の者による犯罪行為、法令違反等を原因とする監督官庁の行政処分等が考えられます。事業運営リスクが顕在化した場合、東京海上グループの社会的信用の低下または事業運営の効率の低下等により損失が発生する可能性があります。 (5)システムリスク システムリスクは東京海上グループにおける様々な事業運営に深く内在しているものです。自然災害、事故、サイバー攻撃による不正アクセス、情報システムの企画・開発・運用に関わる不備等により、情報システムの停止・誤作動・不正使用が発生するシステムリスクが存在します。東京海上グループはこれらのシステムリスクを管理し、一定程度に抑え、業務を継続的に運営できる態勢を整備しておりますが、これらのシステムリスクが発生した場合には、東京海上グループが損失を被る可能性があります。 (6)情報漏えいに関するリスク 東京海上グループは、保険事業における契約者情報をはじめとする多数のお客様情報および東京海上グループ各社の機密に関する情報を取り扱っております。こうした情報に関しては、東京海上グループ各社において情報管理態勢を整備し厳重に管理しておりますが、グループ各社または外部の業務委託先のシステムへの不正アクセス、コンピュータウィルスの感染、SNSを経由した情報拡散等により重大な情報漏えいが発生した場合、社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払等により、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (7)規制新設および変更のリスク 東京海上グループが行う事業は、保険業法をはじめとする様々な規制の下にあります。こうした規制の新設または変更があった場合、その内容によっては、収益の減少または準備金の積み増し等による費用の増加をもたらし、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (8)保険業界および東京海上グループに対する風評リスク 保険業界および東京海上グループに対する否定的な風評が、マスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・流布した場合、それが正確な事実に基づいたものであるか否かにかかわらず、東京海上グループの社会的信用に影響を与える可能性があります。東京海上グループは、こうした風評の早期発見および影響の極小化に努めておりますが、悪質な風評が流布した場合には、東京海上グループの社会的信用が毀損し、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (9)事業中断に関するリスク 東京海上グループは、地震、台風等の自然災害や新型インフルエンザ等のパンデミック(世界的な大流行)が発生した場合の事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)等を事前に作成し、業務を継続的に運営できる態勢を整備しておりますが、事業継続計画の遂行に支障が生じて事業が中断すること等により、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)人事労務に関するリスク 東京海上グループは、有能な人材の確保・育成に努めておりますが、人材獲得の競争激化に加え、東京海上グループの信頼が著しく低下することで、必要な人材の確保または育成が十分できない場合には、当社の円滑な業務運営に問題が生じる可能性があります。 (11)海外事業に伴うリスク 東京海上グループは、海外のマ-ケットにおいて内部成長とM&A戦略の両面を通じた事業伸展を図ることとしております。海外において保険事業を営むことに伴い、東京海上グループは、次に掲げるようなリスクにより損失を被る可能性があります。また、こうしたリスクが東京海上グループの海外事業に影響を与える可能性があります。a.通貨危機b.法的規制等の予期しないまたは不利な変更や適用c.為替の大幅な変動d.現地で生じた利益や投下資本を日本に送金する際の規制e.税制または税率の変更f.自然災害等g.上記以外の社会的、政治的、経済的なリスク (12)関連事業に伴うリスク 東京海上グループは、アセットマネジメント、ヘルスケア、シルバー関連事業等、保険事業以外の事業伸展も図っております。こうした事業を拡大または支援するために、東京海上グループには多額の投資、その他の経営資源の投入が必要となる可能性があります。事業を展開するそれぞれの競争の厳しいマ-ケットにおいて、安定した営業基盤を持つ会社に劣後するなど、成功を収めることができない場合は、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (13)その他①保険事業において競争環境が変化することによるリスク 東京海上グループは、保険商品の販売における価格やサービスにおいて、他社との厳しい競争に直面しています。新規参入企業の増加や保険業界の再編、デジタル化の進展等により価格・サービスの競争がさらに激化した場合や、将来の保険市場や販売チャネル変化への対応が遅れた場合には、東京海上グループの収益力が低下する可能性があります。 ②予想が困難な外的要因によるリスク 上記に掲げるリスク以外にも、紛争、テロ、暴動、大規模な事故や災害等予想の困難な外的要因により、東京海上グループの業績、財政状態または事業活動の継続等に影響を受ける可能性があります。
FY2017|4,020 文字
4【事業等のリスク】当社および当社グル-プ(以下、東京海上グループと称します。)の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項および東京海上グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項を以下に記載しております。東京海上グループは、こうしたリスクを認識した上で、事態の発生の回避および発生した場合の対応に努める所存です。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1)保険引受リスク①保険商品に関するリスク 保険会社は、巨大なリスクや長期のリスク等さまざまなリスクを引き受けております。東京海上グループは、適正な補償内容および保険料水準を設定し、さらに再保険によりリスクの一部を他の保険会社に移転しておりますが、経済情勢や保険事故の発生率等が保険料設定時の予測に反して変動した場合、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 また、わが国は、地震、台風、洪水といった自然災害の影響を受けやすい環境にあり、近年、世界各国でもこれらの災害が頻発しています。特に、日本国内または海外で大規模な自然災害が発生した場合は、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ②再保険に関するリスク 保険会社は、保険金支払負担の一部を国内外の保険会社に移転する再保険によって危険の分散を図っていますが、東京海上グループも他の損害保険会社・生命保険会社と同様に、引受キャパシティーを確保するため、また巨大事故や大規模な自然災害に備えるために再保険を利用しております。再保険は、再保険市場環境の変化により再保険料水準が大きく変動することから再保険料が高騰する可能性があります。また、十分な再保険手当てができないことにより危険の分散を十分に図ることができない可能性があります。再保険を引き受けた保険会社からの再保険金回収には信用リスクが伴います。 ③生命保険に関するリスク 生命保険において、保険期間が長期に亘ることによる保険事故発生率・解約の動向、金利や株価水準等の前提条件の不確実性により、事前の想定と大きく異なる保険金や事業費が発生した場合には、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)資産運用に関するリスク①株価下落のリスク 東京海上グループは、お客様との中長期的な関係維持の観点等から市場性のある株式を大量に保有しておりますが、今後大幅に株式相場が下落した場合には、評価損の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ②金利変動リスク 東京海上グループは、資産運用の一環として債券をはじめ貸付金、金利スワップ等による運用を行っておりますが、金利が上昇した場合、投資した債券等の時価額が減少し、評価損の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。なお、金利の変動は、債券等の時価額に限らず、積立保険や長期の生損保契約等の有利子負債の時価額にも影響を及ぼすため、金利変動リスクの評価に際しては、資産・負債両方の時価額の変動を考慮する必要があります。 ③信用リスク 東京海上グループは、資産運用の一環として社債や貸付金等による運用を行っておりますが、社債発行者や貸付先等が債務を履行できなくなり社債や貸付金等に関わる元本およびその利息等の支払が滞った場合には、貸倒損失の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ④為替変動リスク 東京海上グループは、米ドル、ユーロ、英ポンド等の外貨建て資産・負債を保有しておりますが、これらが為替変動の影響を受け、資産価値が下落、または負債価値が増加した場合には、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)流動性リスク 東京海上グループは、台風・地震等の広域巨大災害の発生に伴う支払保険金の増加等により資金ポジションが悪化し、通常よりも著しく高いコストでの資金調達または著しく低い価格での資産売却を余儀なくされることにより損失を被る可能性があります。 (4)事業運営リスク 事業運営リスクは東京海上グループの事業に内在しているものであり、例えば、法令違反、ヒューマンエラー、役職員による不正、外部の者による犯罪行為、法令違反等を原因とする監督官庁の行政処分等が考えられます。事業運営リスクが顕在化した場合、東京海上グループの社会的信用の低下または事業運営の効率の低下等により損失が発生する可能性があります。 (5)システムリスク システムリスクは東京海上グループにおける様々な事業運営に深く内在しているものです。自然災害、事故、サイバー攻撃による不正アクセス、情報システムの企画・開発・運用に関わる不備等により、情報システムの停止・誤作動・不正使用が発生するシステムリスクが存在します。東京海上グループはこれらのシステムリスクを管理し、一定程度に抑え、業務を継続的に運営できる態勢を整備しておりますが、これらのシステムリスクが発生した場合には、東京海上グループが損失を被る可能性があります。 (6)情報漏えいに関するリスク 東京海上グループは、保険事業における契約者情報をはじめとする多数のお客様情報および東京海上グループ各社の機密に関する情報を取り扱っております。こうした情報に関しては、東京海上グループ各社において情報管理態勢を整備し厳重に管理しておりますが、グループ各社または外部の業務委託先のシステムへの不正アクセス、コンピュータウィルスの感染、SNSを経由した情報拡散等により重大な情報漏えいが発生した場合、社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払等により、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (7)規制新設および変更のリスク 東京海上グループが行う事業は、保険業法をはじめとする様々な規制の下にあります。こうした規制の新設または変更があった場合、その内容によっては、収益の減少または準備金の積み増し等による費用の増加をもたらし、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (8)保険業界および東京海上グループに対する風評リスク 保険業界および東京海上グループに対する否定的な風評が、マスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・流布した場合、それが正確な事実に基づいたものであるか否かにかかわらず、東京海上グループの社会的信用に影響を与える可能性があります。東京海上グループは、こうした風評の早期発見および影響の極小化に努めておりますが、悪質な風評が流布した場合には、東京海上グループの社会的信用が毀損し、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (9)事業中断に関するリスク 東京海上グループは、地震、台風等の自然災害や新型インフルエンザ等のパンデミック(世界的な大流行)が発生した場合の事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)等を事前に作成し、業務を継続的に運営できる態勢を整備しておりますが、事業継続計画の遂行に支障が生じて事業が中断すること等により、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)人事労務に関するリスク 東京海上グループは、有能な人材の確保・育成に努めておりますが、人材獲得の競争激化に加え、東京海上グループの信頼が著しく低下することで、必要な人材の確保または育成が十分できない場合には、当社の円滑な業務運営に問題が生じる可能性があります。 (11)海外事業に伴うリスク 東京海上グループは、海外のマ-ケットにおいて内部成長とM&A戦略の両面を通じた事業伸展を図ることとしております。海外において保険事業を営むことに伴い、東京海上グループは、次に掲げるようなリスクにより損失を被る可能性があります。また、こうしたリスクが東京海上グループの海外事業に影響を与える可能性があります。a.通貨危機b.法的規制等の予期しないまたは不利な変更や適用c.為替の大幅な変動d.現地で生じた利益や投下資本を日本に送金する際の規制e.税制または税率の変更f.自然災害等g.上記以外の社会的、政治的、経済的なリスク (12)関連事業に伴うリスク 東京海上グループは、アセットマネジメント、ヘルスケア、シルバー関連事業等、保険事業以外の事業伸展も図っております。こうした事業を拡大または支援するために、東京海上グループには多額の投資、その他の経営資源の投入が必要となる可能性があります。事業を展開するそれぞれの競争の厳しいマ-ケットにおいて、安定した営業基盤を持つ会社に劣後するなど、成功を収めることができない場合は、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (13)その他①保険事業において競争環境が変化することによるリスク 東京海上グループは、保険商品の販売における価格やサービスにおいて、他社との厳しい競争に直面しています。新規参入企業の増加や保険業界の再編、デジタル化の進展等により価格・サービスの競争がさらに激化した場合や、将来の保険市場や販売チャネル変化への対応が遅れた場合には、東京海上グループの収益力が低下する可能性があります。 ②予想が困難な外的要因によるリスク 上記に掲げるリスク以外にも、紛争、テロ、暴動、大規模な事故や災害等予想の困難な外的要因により、東京海上グループの業績、財政状態または事業活動の継続等に影響を受ける可能性があります。
FY2016|4,007 文字
4【事業等のリスク】当社および当社グル-プ(以下、東京海上グループと称します。)の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項および東京海上グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項を以下に記載しております。東京海上グループは、こうしたリスクを認識した上で、事態の発生の回避および発生した場合の対応に努める所存です。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1)保険引受リスク①保険商品に関するリスク 保険会社は、巨大なリスクや長期のリスク等さまざまなリスクを引き受けております。東京海上グループは、適正な補償内容および保険料水準を設定し、さらに再保険によりリスクの一部を他の保険会社に移転しておりますが、経済情勢や保険事故の発生率等が保険料設定時の予測に反して変動した場合、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 また、わが国は、地震、台風、洪水といった自然災害の影響を受けやすい環境にあり、近年、世界各国でもこれらの災害が頻発しています。特に、日本国内または海外で大規模な自然災害が発生した場合は、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ②再保険に関するリスク 保険会社は、保険金支払負担の一部を国内外の保険会社に移転する再保険によって危険の分散を図っていますが、東京海上グループも他の損害保険会社・生命保険会社と同様に、引受キャパシティーを確保するため、また巨大事故や大規模な自然災害に備えるために再保険を利用しております。再保険は、再保険市場環境の変化により再保険料水準が大きく変動することから再保険料が高騰する可能性があります。また、十分な再保険手当てができないことにより危険の分散を十分に図ることができない可能性があります。再保険を引き受けた保険会社からの再保険金回収には信用リスクが伴います。 ③生命保険に関するリスク 生命保険において、保険期間が長期に亘ることによる保険事故発生率・解約の動向、金利や株価水準等の前提条件の不確実性により、事前の想定と大きく異なる保険金や事業費が発生した場合には、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)資産運用に関するリスク①株価下落のリスク 東京海上グループは、お客様との中長期的な関係維持の観点等から市場性のある株式を大量に保有しておりますが、今後大幅に株式相場が下落した場合には、評価損の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ②金利変動リスク 東京海上グループは、資産運用の一環として債券をはじめ貸付金、金利スワップ等による運用を行っておりますが、金利が上昇した場合、投資した債券等の時価額が減少し、評価損の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。なお、金利の変動は、債券等の時価額に限らず、積立保険や長期の生損保契約等の有利子負債の時価額にも影響を及ぼすため、金利変動リスクの評価に際しては、資産・負債両方の時価額の変動を考慮する必要があります。 ③債権に関する信用リスク 東京海上グループは、資産運用の一環として社債や貸付金等による運用を行っておりますが、社債発行者や貸付先等が債務を履行できなくなり社債や貸付金等に関わる元本およびその利息等の支払が滞った場合には、貸倒損失の発生等により東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ④為替変動リスク 東京海上グループは、米ドル、ユーロ、英ポンド等の外貨建て資産・負債を保有しておりますが、これらが為替変動の影響を受け、資産価値が下落、または負債価値が増加した場合には、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)流動性リスク 東京海上グループは、台風・地震等の広域巨大災害の発生に伴う支払保険金の増加等により資金ポジションが悪化し、通常よりも著しく高いコストでの資金調達または著しく低い価格での資産売却を余儀なくされることにより損失を被る可能性があります。 (4)事業運営に関するリスク 事業運営リスクは東京海上グループの事業に内在しているものであり、例えば、法令違反、ヒューマンエラー、役職員による不正、外部の者による犯罪行為、法令違反等を原因とする監督官庁の行政処分等が考えられます。事業運営リスクが顕在化した場合、東京海上グループの社会的信用の低下または事業運営の効率の低下等により損失が発生する可能性があります。 (5)システムリスク システムリスクは東京海上グループにおける様々な事業運営に深く内在しているものです。自然災害、事故、サイバー攻撃による不正アクセス、情報システムの企画・開発・運用に関わる不備等により、情報システムの停止・誤作動・不正使用が発生するシステムリスクが存在します。東京海上グループはこれらのシステムリスクを管理し、一定程度に抑え、業務を継続的に運営できる態勢を整備しておりますが、こうした管理にもかかわらず、東京海上グループが損失を被る可能性があります。 (6)情報漏えいに関するリスク 東京海上グループは、保険事業における契約者情報をはじめとする多数のお客様情報および東京海上グループ各社の機密に関する情報を取り扱っております。こうした情報に関しては、東京海上グループ各社において情報管理態勢を整備し厳重に管理しておりますが、グループ各社または外部の業務委託先のシステムへの不正アクセス、コンピュータウィルスの感染、SNSを経由した情報拡散等により重大な情報漏えいが発生した場合、社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払等により、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (7)規制新設および変更のリスク 東京海上グループが行う事業は、保険業法をはじめとする様々な規制の下にあります。こうした規制の新設または変更があった場合、その内容によっては、収益の減少または準備金の積み増し等による費用の増加をもたらし、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (8)保険業界および東京海上グループに対する風評リスク 保険業界および東京海上グループに対する否定的な風評が、マスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・流布した場合、それが正確な事実に基づいたものであるか否かにかかわらず、東京海上グループの社会的信用に影響を与える可能性があります。東京海上グループは、こうした風評の早期発見および影響の極小化に努めておりますが、悪質な風評が流布した場合には、東京海上グループの社会的信用が毀損し、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (9)事業中断に関するリスク 東京海上グループは、地震、台風等の自然災害や新型インフルエンザ等のパンデミック(世界的な大流行)が発生した場合の事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)等を事前に作成し、業務を継続的に運営できる態勢を整備しておりますが、事業継続計画の遂行に支障が生じて事業が中断すること等により、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)人事労務に関するリスク 東京海上グループは、有能な人材の確保・育成に努めておりますが、人材獲得の競争激化に加え、東京海上グループの信頼が著しく低下することで、必要な人材の確保または育成が十分できない場合には、当社の円滑な業務運営に問題が生じる可能性があります。 (11)海外事業に伴うリスク 東京海上グループは、海外のマ-ケットにおいて内部成長とM&A戦略の両面を通じた事業伸展を図ることとしております。海外において保険事業を営むことに伴い、東京海上グループは、次に掲げるようなリスクにより損失を被る可能性があります。また、こうしたリスクが東京海上グループの海外事業に影響を与える可能性があります。a.通貨危機b.法的規制等の予期しないまたは不利な変更や適用c.為替の大幅な変動d.現地で生じた利益や投下資本を日本に送金する際の規制e.税制または税率の変更f.自然災害等g.上記以外の社会的、政治的、経済的なリスク (12)関連事業に伴うリスク 東京海上グループは、アセットマネジメント、ヘルスケア、シルバー関連事業等、保険事業以外の事業伸展も図っております。こうした事業を拡大または支援するために、東京海上グループには多額の投資、その他の経営資源の投入が必要となる可能性があります。事業を展開するそれぞれの競争の厳しいマ-ケットにおいて、安定した営業基盤を持つ会社に劣後するなど、成功を収めることができない場合は、東京海上グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (13)その他①保険事業において競争が激化するリスク 東京海上グループは、保険商品の販売における価格やサービスにおいて、他社との厳しい競争に直面しています。新規参入企業の増加や保険業界の再編等により価格・サービスの競争がさらに激化した場合や、将来の保険市場や販売チャネル変化への対応が遅れた場合には、東京海上グループの収益力が低下する可能性があります。 ②予想が困難な外的要因によるリスク 上記に掲げるリスク以外にも、紛争、テロ、暴動、大規模な事故や災害等予想の困難な外的要因により、東京海上グループの業績、財政状態または事業活動の継続等に影響を受ける可能性があります。