8132

シナネンホールディングス(8132)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

シナネンホールディングスは、エネルギー卸・小売周辺事業、エネルギーソリューション事業、非エネルギー事業の3つの柱で収益を上げています。エネルギー卸・小売周辺事業では、家庭向けにLPガスや電力の販売、リフォーム、ガス器具販売などを行っています。エネルギーソリューション事業では、法人向けに石油製品やLPガス、電力の販売、太陽光発電事業、住宅設備機器の製造・販売などを手掛けています。非エネルギー事業では、自転車の製造・販売、シェアサイクル、産業廃棄物リサイクル、抗菌剤製造、システム開発、建物維持管理など多岐にわたる事業を展開しており、幅広い分野で収益を確保している会社です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

同社の事業セグメントは大きく3つに分かれています。一つ目は「エネルギー卸・小売周辺事業」で、主に家庭向けにLPガスや電力の販売、リフォーム、ガス器具販売などを行っており、売上高は753.35億円、営業利益は10.19億円です。二つ目は「エネルギーソリューション事業」で、法人向けに石油製品やLPガス、電力の販売、太陽光発電事業などを展開しており、売上高は2204.27億円、営業利益は20.71億円と、最も大きな売上と利益を上げています。三つ目は「非エネルギー事業」で、自転車の製造・販売、シェアサイクル、リサイクル、抗菌事業、システム開発、建物維持管理などを行っており、売上高は211.45億円、営業利益は6.77億円です。全体として、エネルギーソリューション事業が稼ぎ頭となっています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
WholesaleRetailEnergyAndPeripheralBusinessReportableSegment 地域 753 10 1.4%
SolutionEnergyBusinessReportableSegment 地域 2,204 21 0.9%
NonEnergyBusinessReportableSegment 地域 211 7 3.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,665 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社32社、非連結子会社1社、関連会社11社で構成され、主な事業内容と当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、当社は特定上場会社等であります。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 (1) エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)・LPガス等各種燃料の販売事業連結子会社であるミライフ西日本株式会社、ミライフ株式会社、ミライフ東日本株式会社他3社、非連結子会社1社及び関連会社2社が、家庭向け及び小売業者向けにLPガス等各種燃料の販売事業を行っています。・リフォーム・ガス器具販売等のエネルギー周辺事業連結子会社であるミライフ西日本株式会社、ミライフ株式会社、ミライフ東日本株式会社他3社、非連結子会社1社及び関連会社2社が、家庭向けにリフォーム・ガス器具販売等のエネルギー周辺事業を行っています。・電力販売事業連結子会社であるミライフ西日本株式会社、ミライフ株式会社、ミライフ東日本株式会社他2社が、家庭向けの電力販売事業を行っています。・都市ガスの供給事業連結子会社である日高都市ガス株式会社が、都市ガスの供給事業を行っています。・LPガスの保安及び配送事業連結子会社である株式会社シナネンひまわりサービスセンター他5社及び関連会社8社が、LPガスの保安及び配送事業を行っています。 (2) エネルギーソリューション事業(BtoB事業)・各種石油製品販売事業連結子会社であるシナネン株式会社が法人を対象とした石油製品・LPガスの販売等を行っています。また、ガソリンスタンドの運営を連結子会社であるシナネン石油株式会社が行い、石油製品等の配送を連結子会社であるシナジートランスポート株式会社が行っています。なお、シナネン石油株式会社は、シナネン株式会社から仕入れた石油製品を販売しています。・電力販売事業連結子会社であるシナネン株式会社が、法人向け電力と家庭向け環境配慮型電力の販売事業を行っています。・太陽光発電事業連結子会社である日本ソーラー電力株式会社他5社が、メガソーラー等による発電事業を行っています。・太陽光発電システムの販売及びメンテナンス事業連結子会社であるシナネン株式会社が、太陽光発電システムの販売を行っています。また、太陽光発電システムのメンテナンス事業を連結子会社である太陽光サポートセンター株式会社が行っています。・住宅設備機器販売事業連結子会社であるシナネン株式会社が、住宅設備機器販売事業として、洗濯機防水パンをはじめとする住宅用品の製造・販売を行っています。 (3) 非エネルギー事業・自転車等の輸入・卸・小売事業連結子会社であるシナネンサイクル株式会社が、自転車・自転車関連商品の製造・卸売及び小売店舗「サイクルプラザダイシャリン」における自転車販売を行っています。・シェアサイクル事業連結子会社であるシナネンモビリティPLUS株式会社が、シェアサイクルステーションの開拓と自転車の投入及び運営を通じて、シェアサイクルサービス「ダイチャリ」を提供しています。・環境・リサイクル事業連結子会社であるシナネンエコワーク株式会社他1社が、産業廃棄物である木くずのリサイクル及び木質チップの製造・販売、その他廃棄物リサイクル関連の事業を展開しています。・抗菌事業連結子会社である株式会社シナネンゼオミックが、抗菌性ゼオライト等の製造及び販売を行っています。・コンピュータシステムのサービス事業連結子会社である株式会社ミノスが、LPガスの基幹業務システムや電力の顧客情報システムなどの開発・販売を行っています。・建物維持管理事業連結子会社であるシナネンアクシア株式会社他1社が、建物維持管理事業として、ビル・商業施設並びに集合住宅の管理・清掃や斎場・病院の運営請負などを行っています。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
エネルギー業界における規制緩和、環境問題、人口減少等による競争激化。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
石油・LPガス販売に係る設備等について、関係諸法規及び内部規程に基づき厳格な保安監査を実施。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:エネルギー業界を取り巻く環境の変化 / 気温の変動によるリスク / エネルギー業界における競争の激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

シナネンホールディングスは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを基盤とした無形資産による競争優位性は、現時点では明確に確認できません。事業内容は多岐にわたりますが、個別の無形資産の強さが際立つ状況ではありません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

LPガスや石油製品の供給において、一定の顧客基盤は存在するものの、顧客が他社へ乗り換えることによる直接的な損失や手間が極めて大きいとは言えません。一部、長期契約や設備投資を伴う場合はスイッチングコストが発生しますが、全体としては限定的です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

シナネンホールディングスの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を指数関数的に高めるネットワーク効果は、現時点では観測されません。各事業は独立性が高く、プラットフォーム型ビジネスのような特性は見られません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

LPガスや石油製品の調達・販売において、長年の事業経験や一定の規模による交渉力、物流網の効率化などがコスト優位に寄与している可能性があります。しかし、業界全体で価格競争も存在するため、構造的な圧倒的コスト優位とまでは言えません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

LPガス、石油製品、カーシェアリング、再生可能エネルギーなど、多岐にわたるエネルギー関連事業を展開しており、一定の事業規模を有しています。特にLPガス供給においては、地域によっては一定のシェアを持ち、効率的な事業運営に繋がっていると考えられます。

同社は、LPガスや石油製品の供給網を全国に持ち、長年の事業で培った顧客基盤とブランド力が強みです。特に、家庭向けのLPガス供給からリフォーム、電力販売まで一貫したサービスを提供することで、顧客のスイッチングコストを高め、安定的な収益を確保しています。また、法人向けには石油製品から再生可能エネルギー、住宅設備機器まで幅広いソリューションを提供し、多様なニーズに対応しています。さらに、自転車事業やリサイクル事業など非エネルギー分野にも展開することで、エネルギー事業のリスクを分散し、事業ポートフォリオの安定化を図っている点も優位性と言えます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、企業理念として掲げるグループミッション「エネルギーと住まいと暮らしのサービスで、地域すべてのお客様の快適な生活に貢献する」の実現を目指し、事業活動を展開しています。このミッションの実現に向けて、当社グループでは社是である「信義・進取・楽業」を行動の指針とし、全社員が共有する価値観として位置付けています。 「信義」…社会的責任の実践約束を守り人の信頼に応え、責任を重んじて自らの務めを果たすということが「信義」の考えであり、当社グループの経営の根幹です。 「進取」…新たな価値の創造あらゆる困難を退けて前進し、グループの存在価値を高めていくということが「進取」の考えであり、当社グループの事業に対する基本的な精神です。 「楽業」…こころ豊かな行動働く喜びを感じ、仕事の中に楽しさを見出し、様々な方々と幅広い交流を図りながら、自らの人格を高めていくということが「楽業」の考えであり、当社グループの社員像を表しています。 (2)対処すべき課題当社グループでは、省エネ機器の普及、ライフスタイルの変化などによるエネルギー需要の多様化や脱炭素への社会的要請等、時代の環境変化に対応すべく、2023年度より、「脱炭素社会の実現に貢献する総合エネルギー・ライフクリエイト企業グループへの進化」をビジョンとする第三次中期経営計画を進めています。 <成長戦略>国内事業基盤の再整備グループ事業の連携と融合を図り、高品質なサービスを提供する体制を構築することで、事業構造改革を進めていきます。 リテールサービス戦略強化エネルギー会社からサービス会社への意識転換を図り、エリアに適したサービスを提供することで、地域での生涯顧客の獲得を目指していきます。 新たな事業への取組み「脱炭素」をキーワードに新規事業を創出し、脱炭素化への貢献を図っていきます。 <経営基盤強化>人財育成と風土改革お客様に選ばれる企業を目指し、意識醸成と行動変容を促す施策を実施します。また、企業価値の向上に繋がる人事制度を再構築し、事業生産効率を高める組織再編と人財の適正配置を進め、人財育成の深化を図っていきます。 業務・資産効率性向上業務効率化等による生産性向上、投融資リスクのアクティブコントロール、資産効率の向上のためのROA改善施策の導入等を通して、組織運営の効率化とポートフォリオの良質化を図っていきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、企業理念として掲げるグループミッション「エネルギーと住まいと暮らしのサービスで、地域すべてのお客様の快適な生活に貢献する」の実現を目指し、事業活動を展開しています。このミッションの実現に向けて、当社グループでは社是である「信義・進取・楽業」を行動の指針とし、全社員が共有する価値観として位置付けています。 「信義」…社会的責任の実践約束を守り人の信頼に応え、責任を重んじて自らの務めを果たすということが「信義」の考えであり、当社グループの経営の根幹です。 「進取」…新たな価値の創造あらゆる困難を退けて前進し、グループの存在価値を高めていくということが「進取」の考えであり、当社グループの事業に対する基本的な精神です。 「楽業」…こころ豊かな行動働く喜びを感じ、仕事の中に楽しさを見出し、様々な方々と幅広い交流を図りながら、自らの人格を高めていくということが「楽業」の考えであり、当社グループの社員像を表しています。 (2)対処すべき課題当社グループでは、省エネ機器の普及、ライフスタイルの変化などによるエネルギー需要の多様化や脱炭素への社会的要請等、時代の環境変化に対応すべく、2023年度より、「脱炭素社会の実現に貢献する総合エネルギー・ライフクリエイト企業グループへの進化」をビジョンとする第三次中期経営計画を進めています。 <成長戦略>国内事業基盤の再整備グループ事業の連携と融合を図り、高品質なサービスを提供する体制を構築することで、事業構造改革を進めていきます。 リテールサービス戦略強化エネルギー会社からサービス会社への意識転換を図り、エリアに適したサービスを提供することで、地域での生涯顧客の獲得を目指していきます。 新たな事業への取組み「脱炭素」をキーワードに新規事業を創出し、脱炭素化への貢献を図っていきます。 <経営基盤強化>人財育成と風土改革お客様に選ばれる企業を目指し、意識醸成と行動変容を促す施策を実施します。また、企業価値の向上に繋がる人事制度を再構築し、事業生産効率を高める組織再編と人財の適正配置を進め、人財育成の深化を図っていきます。 業務・資産効率性向上業務効率化等による生産性向上、投融資リスクのアクティブコントロール、資産効率の向上のためのROA改善施策の導入等を通して、組織運営の効率化とポートフォリオの良質化を図っていきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当社グループは、2027年度の創業100周年に向けて、第三次中期経営計画に基づき「脱炭素社会の実現に貢献する総合エネルギー・ライフクリエイト企業グループへの進化」というビジョン達成に向けて、経営基盤の強化を加速させ、成長戦略を推し進めています。2024年12月27日の適時開示にてお知らせしましたとおり、収益性及び資本効率改善の観点から事業ポートフォリオを再精査し、当社グループにおける主力事業の統合並びに事業再編に向けて、新たな経営体制のもと、グループ一丸となって取り組んでいます。当連結会計年度におけるエネルギー市場環境としましては、当社グループ主力事業に関わる石油類・LPガスの仕入価格に影響を及ぼす原油価格・プロパンCPについては、原油価格は中国の景気低迷による需要減少、米国政策、OPECプラスの増産観測等が重しとなり軟調展開が続いた一方、プロパンCPについては東南アジア地域における国内需要の増加等を背景に底堅く推移しました。このような市場環境の中、当連結会計年度の業績については次のとおりとなりました。売上面は、電力の販売数量減少等により3,171億18百万円(前連結会計年度比8.9%減)となりました。損益面は、主に電力事業において、市場連動型プランへの移行と管理体制の見直しが寄与し黒字回復したこと等により、営業利益40億9百万円(前連結会計年度は営業損失7億11百万円)、経常利益44億83百万円(前連結会計年度は経常利益93百万円)となりました。また、固定資産の減損損失及び子会社株式売却損の計上等の影響により、親会社株主に帰属する当期純利益については31億53百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円)となりました。 セグメント毎の取り組み状況は次のとおりです。 [エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)]売上面は、電力事業の販売数量が減少した一方で、プロパンCPが前年と比べ高止まりであったこと等の影響により、主力のLPガス・灯油販売における販売単価が高値で推移したため、増収となりました。損益面は、運送費や人件費等が増加した一方、主に前期における電力事業の売上総利益悪化が改善した影響等により、増益となりました。引き続き、従来のエネルギー事業の拡大に加え、物資拡販による顧客基盤の拡充と、2026年4月を予定している主力事業の統合を見据えた国内事業基盤の再整備を通じて、収益力の向上を図っていきます。以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は753億35百万円(前連結会計年度比0.4%増)、営業利益は10億19百万円(前連結会計年度比23.3%増)となりました。 [エネルギーソリューション事業(BtoB事業)]売上面は、電力事業における市場連動型プランへの移行に伴う販売数量減少の影響等により、減収となりました。損益面は、前述した市場連動型プランへの移行及び管理体制の見直しによる電力事業の売上総利益悪化が改善した影響等により、増益となりました。引き続き、石油・電力事業等の安定収益化と、システム導入による業務最適化や物流効率化を進め、持続的な成長を目指します。以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は2,204億27百万円(前連結会計年度比12.7%減)、営業利益は20億71百万円(前連結会計年度は営業損失25億69百万円)となりました。 [非エネルギー事業]非エネルギー事業全体としては、主にシェアサイクル事業と建物維持管理事業の好調が増収に貢献した一方、販管費の増加等が影響し減益となりました。事業別の状況は、次のとおりです。自転車事業(シナネンサイクル株式会社)は、プライベートブランド製品の販売が貢献した一方、雨天や猛暑といった天候要因が影響し、減収減益となりました。シェアサイクル事業(シナネンモビリティPLUS株式会社)は、シェアサイクルサービス「ダイチャリ」の拠点開発を推進しています。2025年3月末現在、ステーション数4,000カ所超、設置自転車数14,300台を超える規模に拡大し、増収となった一方、バッテリー交換に伴う販管費の増加等が影響し、減益となりました。引き続き、メンテナンス体制の整備を推進し、自治体に寄り添ったサービスの提供に向けた取り組みを進めていきます。環境・リサイクル事業(シナネンエコワーク株式会社)は、新設住宅着工戸数の伸び悩みによる建設系廃木材の搬入量減少や製品運送費用の増加等により、減収減益となりました。抗菌事業(株式会社シナネンゼオミック)は、北米向け製品の売上が堅調だったものの、原材料の価格高騰等の影響により、増収減益となりました。システム事業(株式会社ミノス)は、主力のLPガス基幹業務システムが安定的に貢献した一方、人件費や固定費等の販管費が増加した影響等により、増収減益となりました。引き続き、次世代システム等新たな開発を進めていくとともに、業界大手を中心に営業活動を推進していきます。建物維持管理事業(シナネンアクシア株式会社)は、集合住宅の建物メンテナンス業務のエリア拡大が好調に推移したことに加え、斎場・病院など施設運営業務が好調に推移した結果、増収増益となりました。なお、第三次中期経営計画で示した「業務エリアのさらなる拡大」に向けて、新たな拠点開発を進めるとともに、大型物件の新規受注等「安定収益の確保」に向けた取り組みを進めていきます。以上の結果、当連結会計年度における非エネルギー事業の売上高は211億45百万円(前連結会計年度比3.2%増)、営業利益は6億77百万円(前連結会計年度比24.2%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、117億5百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、105億31百万円(前連結会計年度は9億45百万円の支出)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益35億25百万円、減価償却費29億96百万円、売上債権の減少2億23百万円及び仕入債務の増加19億円等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、27億62百万円(前連結会計年度は16億67百万円の支出)となりました。この主な要因は、投資有価証券の売却及び償還による収入3億89百万円及び固定資産の取得による支出22億71百万円等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、75億94百万円(前連結会計年度は42億75百万円の収入)となりました。この主な要因は、短期借入金の減少額59億15百万円、長期借入金の返済による支出6億1百万円及び配当金の支払額8億15百万円等によるものです。 なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)51.252.949.152.1時価ベースの自己資本比率(%)34.334.649.361.2キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)3.413.9△11.40.4インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)12.34.6△9.9121.2 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払いa.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。b.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算出しています。c.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用し、利払いは同計算書の利息の支払額を使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの合計額を対象としています。 ③ 生産、受注及び販売の実績販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 (単位:百万円)セグメントの名称販売高前年同期比増減率(%)エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)75,335+0.4エネルギーソリューション事業(BtoB事業)220,427△12.7非エネルギー事業21,145+3.2その他・調整額210△8.2連結合計317,118△8.9 (注) セグメント間の取引については相殺消去しています。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 概観当社は、資本効率を重視した企業価値経営への転換を進めており、長期的な株主価値の向上を重要な経営課題と位置付けています。この方針のもと、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの動向を総合的に検討する際には、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標とし、第三次中期経営計画においてもROE8%以上を財務目標として掲げています。ROEを向上させるためには、適正な資本規模の維持と、各事業における収益性および安定性の向上という両輪の取り組みが不可欠であると認識しています。当社グループは、財務の健全性を維持しつつ、株主還元と成長投資の最適なバランスを図ることで、株主資本コストを上回るROEを持続的に実現できる事業ポートフォリオへの転換を進めていきます。 なお2025年3月期からは、グループ各社を対象に資産効率の改善を目的としたROA(総資産利益率)改善施策を開始しています。ROEはROAに財務レバレッジを乗じた指標であるため、ROAの改善はROEの向上にも直結します。今後も、収益力の強化と資産効率の改善を両立させることで、企業価値のさらなる向上に取り組んでいきます。また、第三次中期経営計画においては、引き続き収益性の高い事業への積極的な投資を推進する方針です。特に、「国内事業基盤の再整備」および「リテールサービス戦略の強化」に資する事業・案件への選択的な投資を通じて、持続的な成長と企業価値の最大化を目指していきます。 ② 経営者による財政状態の分析流動資産当連結会計年度末における流動資産の残高は628億62百万円となり、前連結会計年度末と比較して25億47百万円減少しました。減少した主な要因は、売上債権の減少等があったためです。 固定資産当連結会計年度末における固定資産の残高は430億72百万円となり、前連結会計年度末と比較して2百万円増加しました。増加した主な要因は、固定資産の減価償却による減少があった一方で、繰延税金資産の増加等があったためです。 流動負債当連結会計年度末における流動負債の残高は432億48百万円となり、前連結会計年度末と比較して34億74百万円減少しました。減少した主な要因は、短期借入金の減少等があったためです。 固定負債当連結会計年度末における固定負債の残高は74億55百万円となり、前連結会計年度末と比較して9億85百万円減少しました。減少した主な要因は、長期借入金及び繰延税金負債の減少等があったためです。 純資産当連結会計年度末における純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益31億53百万円及び利益剰余金の配当による減少8億15百万円等により552億30百万円となり、前連結会計年度末と比較して19億15百万円の増加となりました。以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して3.0ポイント増加し、52.1%となりました。 ③ 経営者による経営成績の分析当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高3,171億18百万円(前連結会計年度比8.9%減)、営業利益40億9百万円(前連結会計年度は営業損失7億11百万円)、経常利益44億83百万円(前連結会計年度は経常利益93百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益31億53百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円)となりました。 売上高当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の売上高及びその増減は以下のとおりです。 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)75,02075,335+315エネルギーソリューション事業(BtoB事業)252,544220,427△32,116非エネルギー事業20,48821,145+656その他・調整額229210△18連結合計348,282317,118△31,164 セグメント別の売上高の分析は、① 財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりです。なお、その他・調整額の売上高は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上であり、2億10百万円(前連結会計年度比8.2%減)となりました。 売上総利益当連結会計年度の売上総利益は391億77百万円(前連結会計年度比21.0%増)となりました。これは主に、電力事業における市場連動型プランへの移行に伴う差益の改善等が影響したことによります。 販売費及び一般管理費当連結会計年度の販売費及び一般管理費は351億68百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。これは主に、人件費やIT関連投資及び資本政策等に係る支払手数料等が増加したことによります。 営業利益当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の営業利益又は営業損失(△)及びその増減は以下のとおりです。 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)8271,019+192エネルギーソリューション事業(BtoB事業)△2,5692,071+4,640非エネルギー事業894677△216その他・調整額135240+104連結合計△7114,009+4,721 セグメント別の営業利益の分析は、① 財政状態及び経営成績の状況に記載の通りです。なお、その他・調整額の営業利益は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上に加えて、セグメント間消去取引、各報告セグメントに配分されていない全社費用が含まれており、2億40百万円(前連結会計年度比77.0%増)となりました。これは主に、人件費やIT関連投資及び資本政策等に係る支払手数料が増加したこと等によります。 営業外収益及び営業外費用当連結会計年度の営業外収益は8億81百万円(前連結会計年度比16.7%減)となりました。これは主に、為替差益と受取保険金の減少によります。また、当連結会計年度の営業外費用は4億7百万円(前連結会計年度比61.1%増)となりました。これは主に、為替差損の増加と本社移転費用の発生によります。 経常利益上記の結果、当連結会計年度の経常利益は44億83百万円(前連結会計年度は経常利益93百万円)となりました。 特別利益及び特別損失当連結会計年度の特別利益は、29百万円(前連結会計年度比87.0%減)となりました。これは主に、投資有価証券売却益の減少によります。また、当連結会計年度の特別損失は9億87百万円(前連結会計年度比153.3%増)となりました。これは主に、子会社株式売却損の発生によります。 税金等調整前当期純利益上記の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は35億25百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失70百万円)となりました。 法人税等当連結会計年度の法人税等は3億70百万円で、前連結会計年度の9億61百万円から5億91百万円減少となりました。その要因は、業績回復による繰越欠損金の回収可能性の見直しにより法人税等調整額を計上したこと等によります。 親会社株主に帰属する当期純利益以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は31億53百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円)となりました。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報ⅰ キャッシュ・フローキャッシュ・フローの状況・分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。ⅱ 資金需要当社グループでは、今後、第三次中期経営計画に掲げる「脱炭素社会に対応した事業構造への転換」のため、再生可能エネルギーや廃棄物再資源化等の新規事業開発、M&Aや営業権の買収のための投資など、継続的な資金需要が見込まれています。それらを実行するための資金調達にあたりましては、社債の発行、新たな借入金、自己株式の活用等の状況に応じて多様な資金調達ができるよう体制を整えています。ⅲ 財務政策当社グループは現在、運転資金については、当社及び一部を除く連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っています。借入による資金調達に関しては、一時的な不足資金は、金融機関からの短期借入を行っています。また長期的な資金の需要に対しては必要に応じて金融機関からの長期借入等を行っています。 ⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益が変動する可能性があります。 固定資産の減損当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。 貸倒引当金当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収の可能性を勘案し回収不能見込額を計上しています。取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

事業リスク

エネルギー業界の環境変化が大きなリスクです。脱炭素社会への移行や省エネ意識の高まりにより、石油・ガスの需要減少が続く可能性があります。また、原油価格やプロパンCPの変動、電力卸売市場の価格変動も業績に影響を与えます。さらに、気温の変動、特に暖冬は灯油販売に悪影響を及ぼす可能性があります。エネルギー業界における競争激化もリスクであり、電力、石油、都市ガス、LPガス間の垣根を越えた競争や同業者間の価格競争が収益を圧迫する可能性があります。加えて、石油・LPガス設備の保安に関する事故や環境汚染のリスクも存在します。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,875 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況並びに株価等(以下「業績等」という。)、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。なお、記載中、将来に関する事項は当連結会計年度末(2025年3月31日)において判断したものであります。また、当社グループは、これらのリスクの回避、低減及び顕在化した場合の影響最小化への対応に努める方針であります。 A.当社グループの主力事業であるエネルギー事業に特有のリスク(1) エネルギー業界を取り巻く環境の変化当連結会計年度の国内エネルギー業界においては、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた第7次エネルギー基本計画が2025年2月に閣議決定されるなど、当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しています。主力の石油類・LPガスの仕入れ価格に影響を及ぼす原油価格・プロパンCPについては、原油価格は中国の景気低迷による需給減少、米国政策、OPECプラスの増産観測等が重しとなり、軟調展開が続いた一方、プロパンCPについては東南アジア地域における国内需要の増加等を背景に底堅く推移しました。一方、石油・ガスの国内需要は、少子化の進展等による人口減少、省エネ機器の普及やライフスタイルの変化などにより全体としては減少傾向が継続しています。石油・ガス業界をとりまく環境は、供給側であるOPECプラスの産油量動向や中東情勢、需要側では大消費国である米国、中国、インド等の経済状況等が原油価格に大きな変動をもたらします。また、国内では環境意識の高まりや脱炭素社会に向けた官民をあげての取り組みにより、エネルギーの節約志向は今後一層強まるものと考えられます。これら原油価格の変動や国内市況並びにエネルギー環境の変化等が当社グループの業績等に重要な影響を与える可能性があります。当社グループでは、原油価格等の変動や消費者の節約志向等には直接対応できないため、エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)では、住設機器の販売や住宅向けリフォーム等の住まいと暮らしの事業(ライフクリエイト事業)の拡大等、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)では、太陽光発電設備のメンテナンス事業や国内外の再生可能エネルギー事業の拡大等の非石油・ガス事業への展開のほか、ライフクリエイト事業等の非エネルギー事業への積極投資により業界環境変化のリスク低減に取り組んでいます。 (2) 気温の変動によるリスク当社グループの主力となる事業は、エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)であり、全セグメントの売上高のうち93.3%を占めています。このエネルギー事業については、基本的には気温の変動によるリスクを有しており、なかでも石油部門の主力商品である民生用灯油については、冬が最需要期であり、夏の使用量と比較して著しい格差があります。このため、暖冬により冬場の灯油の消費量が減少した場合、販売計画に狂いが生じ、また価格にも影響を及ぼすなど、気温の変動が当社グループの販売実績及び業績等に重要な影響を与える可能性があります。エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)では、冬場の気温に需要が左右される石油・ガスだけでなく、夏場に需要が増加する電力販売の拡大を進めると共に、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)における既存の石油販売施設について、建設機械やトラック等の燃料として年間を通じて需要の見込める軽油の出荷能力を増強したオイルスクエアへの移行等により気温の変動によるリスク低減に取り組んでいます。また、電力については世界的にLNGをはじめとする燃料の高騰を背景にした電力需給環境の変化が激しい状況が続いています。特に夏場と冬場の需要期において、電力卸売市場の価格変動により業績に重要な影響を与える可能性がありますが、市場連動型プランへの移行の推進(BtoB事業)を図ることで価格変動リスクを最小化する一方、他社のバランシンググループ(BtoC事業において複数の小売電気事業者が1つのグループを形成し、一般送配電事業者との間で1つの託送供給規約を結ぶ仕組み)に参加し、電源調達と需給管理を委託することで、需給バランスの最適化に取り組んでいます。 (3) エネルギー業界における競争の激化当社グループの属するエネルギー業界においては、規制緩和、環境問題、少子化の進展による人口減少等の要因により、電力、石油、都市ガス、LPガス等の垣根を越えたエネルギー間競争が激化しています。「オール電化」「太陽光発電」「エネファーム」等のエコロジーと関連する商品群の開発・販売推進により、今後もこの傾向が続くものと予想されます。また、LPガス業界においては、LPガス消費者の獲得やそれに伴うLPガス価格の引き下げ等、同業者間の競争が激しくなっています。石油業界においても、ガソリンスタンド間の厳しい生き残り競争や民生用灯油の巡回販売、ホームセンター他の販売チャネル間の争い等、同業者間の激しい競争が続いています。こうしたエネルギー間競争及び同業者間競争の激化に加え、世界的な脱炭素・SDGsへの意識の高まりや国内でも2050年カーボンニュートラルの実現に向けた動きが加速する中、総合エネルギーサービス企業グループとして責任ある対応が強く求められており、これらへの対応の遅れは当社グループの業績等に重要な影響を与える可能性があります。エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)では、LPガス事業の営業権の買収や同業者のM&Aで事業基盤の維持拡大に努めています。また、石油・ガス・電気のエネルギーを取り扱い、セット販売等でお客様に継続してお取引いただくことや顧客数拡大に向けた新たな取り組みとして、CO2排出量を実質ゼロとする「ミライフカーボンニュートラルLPガス」の販売を開始する等により競争激化に対するリスク低減に取り組んでいます。エネルギーソリューション事業(BtoB事業)では、実質再生可能エネルギー100%の電気料金プランの提供をはじめ、オフサイトコーポレートPPAによる再生可能エネルギー電力の供給開始やCO2排出量削減に寄与する次世代バイオディーゼル燃料の取り扱い開始など、「電力・再生可能エネルギーなど総合エネルギーサービスへのポートフォリオ転換」に向けた取り組みを進めています。 (4) 石油・LPガス設備の保安等と環境汚染に関するリスク当社グループは、「保安は全てに優先する」と考え、石油及びLPガス販売に係る設備等について、関係諸法規及び内部規程に基づき定期的に厳格な保安監査を実施しています。また、石油設備については石油漏出による環境汚染事故を防止するため損害保険ジャパン株式会社と共同でリスクファイナンスを含む総合リスクマネジメントを実施しています。しかしながら、これらの対策が石油及びLPガスの漏洩等の事故及びそれによる損失の可能性を無にするものではありません。エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)では、ガス関連設備について、法定点検に加えて、お客様の要望に応えた自主保安点検として戸建て住宅向けに「ひまわり点検」を実施しています。また、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)では、石油漏出を早期発見するため、日々漏洩点検を実施すること等により設備の保安等と環境汚染に関するリスク低減に取り組んでいます。 B.グループ事業全般におけるリスク(1) 取引先の信用リスク当社グループの販売形態には、卸売販売及び小売販売があります。卸売販売については主に掛売りをしており、2025年3月末現在の「受取手形及び売掛金等の売上債権」の残高は396億円であります。これらの売上債権については、回収サイトの短縮化や、取引先の資金状況を勘案し一部現金による前受制により回収の早期化を図っています。また、コンピュータシステムによる与信等債権管理の徹底を行っています。さらに、当社グループは貸倒損失発生時に備え十分な引当金を計上していますが、予測不能な事態が生じた場合には、売上債権の回収に支障をきたし、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。当社グループでは、信用調査会社のデータベースに基づき、毎年、与信枠を設定することで与信管理を徹底し、与信枠を増枠する場合は、個別に決裁すること等により取引先の信用リスク低減に取り組んでいます。 (2) 外国為替変動リスク当社グループは、主に、国内において円建による取引を行っていますが、シナネン株式会社の石油製品の輸出入及びシナネンサイクル株式会社の自転車の輸入、株式会社シナネンゼオミックの抗菌剤の輸出については一部外貨建で取引を行っています。このため、当社グループの業績が外国為替の変動に影響を受けることがあります。当社グループは、為替変動リスクを軽減するためヘッジ取引を行っていますが、必ずしもこれを完全に回避できるものではありません。 また、主力商品である石油類及びLPガスについては主に国内元売会社から仕入れていますが、原油やLPガスの輸入価格が、為替の変動により間接的に当社グループの仕入価格に影響を及ぼすというリスクを有しています。外国為替取引においては、為替予約や想定為替レートを設定し、ヘッジ取引により外国為替変動によるリスク低減に取り組んでいます。 (3) 固定資産の評価に関するリスク当社グループは、主にエネルギー事業に係る資産として、石油類卸売設備、LPガス充填設備及びガソリンスタンド設備並びにこれらの設備を使用するための土地を保有しており、有形固定資産の2025年3月末現在の帳簿残高は278億円となっています。当社グループはこれまで非効率資産の売却を進め、財務体質の強化に努めています。設備投資については、回収可能性を十分に検討したうえで実行し、定期的に回収可能額の評価を行いますが、その結果、新たに減損損失が発生するリスクを有しています。当社グループでは、第三次中期経営計画において、資本効率の改善を定性目標として掲げています。事業の効率化を進め、利益率を向上させること、低稼働資産を有効活用し、収益をあげること等により固定資産の評価に関するリスク低減に取り組んでいます。 (4) 投資等に係るリスク当社グループは経営基盤の強化を図るため、子会社または関連会社の設立、外部との資本提携等を行っていく可能性があります。投資等にあたっては投資リスク等を勘案したうえで決定し、その後定期的に投資価値のチェックにより回収可能性の判断を行っています。その際、必要に応じて回収不能額を見積り、引当金等を計上する方針ですが、投資先の経営成績及び財政状態が予想以上に悪化した場合には、当社グループの業績等が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、取引の関係や提携の強化・円滑化を図る政策的な理由等から株式を長期間保有しています。これらの株式の一部については、減損処理を行っていますが、その後の投資先の経営成績及び財政状態並びに株価の推移等から投資価値は十分にあると認識しています。しかしながら、日本経済の動向及び海外情勢等に予測し難い事態が生じた場合には、株価下落により評価損が発生し、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。当社グループでは、事業投資や資産の取得等の投資について、適正性・収益性等を評価する「事前審査委員会」と代表取締役社長の意思決定に関する諮問機関としての「経営会議」を設置しています。それらの機関での検討内容を参考にして、最終的な意思決定をすることにより投資等に係るリスク低減を進めています。また、投資後についても、一定期間モニタリングを継続し、事前に定めた撤退審議基準に抵触した場合は、その改善を指示し、あるいは撤退・売却を指示すること等によりリスク低減を進めています。 (5) 新規事業に参入するリスク当社グループは、新規収益源の発掘・育成を積極的に推進していきますが、事業環境の変化によっては、新規事業が想定通りの収益を計上できない可能性があり、将来においてこれらの新規事業の業績が当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。当社グループでは、新規事業への参入についても投資等に係るリスクと同様に「事前審査委員会」「経営会議」のプロセスを経ること、新規事業のフィジビリティスタディ(実行可能性評価)を事前に実施すること等によりリスク低減に取り組んでいます。また、投資後についても、投資等に係るリスクと同様のモニタリングを実施し、事前に定めた撤退審議基準に抵触した場合は、その改善あるいは撤退を指示することによりリスク低減を図っています。 (6) 海外取引に伴うリスク株式会社シナネンゼオミックの製造する抗菌剤「ゼオミック」について、EPA(米国環境保護庁)及びFDA(米国食品医薬品局)等をはじめとする国内外の取得許認可を活かして、米国、欧州、中国、韓国及び東南アジア等への販売活動を進めています。欧州においては、規制情報の収集や関係当局との情報交換を通じて、EU-BPR(欧州殺生物性製品規則)の承認取得に取り組んでいます。このように当社グループは海外事業へ進出していますが、法令または関税等の貿易取引制度の改正、政治的・経済的変動、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しています。当社グループでは、海外進出において、政治動向、経済動向、法制度、(優遇)税制等を事前に調査・評価することにより海外進出に関するリスク低減に取り組んでいます。 (7) 製品の品質及び安全に関するリスク当社グループは、抗菌事業、環境・リサイクル事業、自転車等の輸入販売事業その他の事業において製造、販売をしています。製品の生産開始以来、品質管理には十分留意しており、製造物責任法(PL法)の施行後は、生産物責任賠償保険に加入し、事故発生による費用負担の低減を図っています。また、消費生活用製品安全法に基づき、製品の安全な使用方法に関する周知徹底を図るとともに事故発生時の対応強化に努めています。しかしながら、今後大規模な製品回収や製造物責任が問われる不測の製品事故等が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。抗菌事業を行う株式会社シナネンゼオミックでは、2002年4月にISO9001の認証を取得した上で、社内の品質監査体制を強化しています。また、製品の製造・販売を行う各事業会社においては、品質管理を担当する部署を設置すること等により製品の品質及び安全に関するリスク低減に取り組んでいます。 (8) 個人情報の取り扱いについて当社グループは、エネルギー事業における石油・ガス・電気等の消費者データ及び非エネルギー事業における製品販売・サービス提供等で取得した顧客データ等の個人情報を保有しています。これらの個人情報を保護するために、リスク・コンプライアンス委員会を設置するとともに、従業員等に向け定期的に個人情報保護に関する研修の実施、暗号化等の情報セキュリティシステムの導入、各種規程の制定等を行っています。しかしながら、何らかの原因により個人情報が外部に漏洩した場合には、当社グループに対する信用が失われ、その結果、売上高の減少等により当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。当社グループでは、個人情報保護方針、個人情報保護規程を制定し、個人情報の取り扱いに関するリスク低減に取り組んでいます。また、システム事業を行う株式会社ミノスは、プライバシーマーク認定事業所であるほか、同社では情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格である「ISO/IEC27001:2022・JISQ27001:2023」を取得し、リスク低減に取り組んでいます。 (9) 自然災害等に関するリスク当社グループは、石油卸売設備、LPガス充填設備及びガソリンスタンド設備等のエネルギー事業の設備、抗菌事業の製造設備、自転車事業の倉庫や店舗(在庫を含む)、シェアサイクル事業の自転車やステーション設備等の資産を所有しています。これらの設備が大規模な台風、地震、津波、洪水等の自然災害等により被災した場合、正常な事業活動ができなくなり、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。当社グループでは、充填施設等、事業継続のため中核施設には非常用電源を設置し、自然災害等の被災に備えています。また、建物は免震、耐震、制震構造とすることにより自然災害に関するリスク低減に取り組んでいます。

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