8097

三愛オブリ(8097)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

三愛オブリグループは、石油製品の販売を主軸に、化学製品の製造販売、LPガスや天然ガスの供給、航空燃料の取り扱い、建設、不動産賃貸など多岐にわたる事業を展開しています。特に石油関連事業では、特約店や大口需要家への販売、保管・出荷業務、小売販売まで幅広く手掛けています。ガス関連ではLPガスや天然ガスの販売、パイプライン運営、都市ガス供給も行い、社会のインフラを支える企業グループです。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

三愛オブリグループの事業セグメントは多岐にわたります。売上高が最も大きいのは「石油関連事業」で、石油製品の販売や保管・出荷、運送などを手掛けています。次に「ガス関連事業」が続き、LPガスや天然ガスの販売、都市ガス供給を行っています。「化学品関連事業」では洗車機用ワックスや防腐剤などの化学製品の製造販売を、「航空関連事業」では航空燃料の保管・給油業務を担っています。その他、「建設事業」や「不動産賃貸業」、「ビル管理業」なども展開しており、国内を中心に幅広い分野で事業を展開しています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Oil 事業 5,603
ChemicalReportableSegment 事業 127
Gas 事業 613
Aviation 事業 144
Others 事業 57
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,298 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社(三愛オブリ㈱)および子会社25社、関連会社4社により構成されている。 主な事業内容および当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりである。なお、次の5部門は「連結財務諸表等 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一である。 1.石油関連事業石油製品販売業     当社およびキグナス石油㈱が揮発油、灯油、軽油および重油等石油製品類の特約店ならびに大口需要家への販売、石油元売会社等からの委託による石油製品の保管および出荷業務を行っている。            また、三愛オブリ北陸㈱ほか1社が揮発油を中心とした石油製品類の特約店への販売、ならびに三愛リテールサービス㈱ほか2社が揮発油を中心とした石油製品類や自動車関連商品の小売販売を行っている。運送業他        キグナス興産㈱および新日本油化㈱がキグナス石油㈱の油槽所の管理・石油製品類の配送を行っている。 また、三愛オブリカスタマーサービス㈱が三愛オブリ㈱の受発注業務および不動産の賃貸を行っている。 2. 化学品関連事業化学製品製造販売業   当社が洗車機用ワックス、撥水コート等の自動車関連商品、防腐・防黴剤および防災商品等化学製品類の販売を行っている。 また、三愛理研㈱が化学製品類の製造および販売を行っている。 3.ガス関連事業LPガス販売業     当社が三愛オブリガス九州㈱ほか3社へLPガスの販売を行っている。 また、三愛オブリガス九州㈱およびキグナス液化ガス㈱ほか2社がLPガスおよびガス器具の特約店ならびに大口需要家への販売、ならびに三愛オブリガス九州㈱および三愛オブリガス東日本㈱ほか6社がLPガスおよびガス器具等の小売販売を行っている。LPガスサービス業   三愛オブリガスサービス九州㈱ほか4社がLPガスの配送および充填作業等を行っている。天然ガス販売業     当社が天然ガスの大口需要家への販売、天然ガスパイプラインの運営および保安、天然ガスを利用したエネルギー供給、ならびに佐賀ガス㈱へ天然ガスの販売を行っている。            また、佐賀ガス㈱および伊万里ガス㈱が都市ガスとして一般消費者への供給を行っている。 4.航空関連事業航空燃料取扱業     当社、三愛アビエーションサービス㈱および㈱KAFCOが航空会社および石油元売会社からの委託による航空燃料の保管ならびに航空機への給油業務を行っている。 また、当社が国内7空港の給油施設を所有し賃貸を行い、神戸空港給油施設㈱が航空会社および石油元売会社からの委託による航空燃料の保管を行っている。5.その他事業建設業         三愛オブリテック㈱が建設工事等の設計・施工を行っている。その他         当社が不動産の賃貸業、三愛オブリテック㈱が金属表面処理業、三愛オブリビル管理㈱がビル管理業を行っている。 また、㈱ティー・アンド・ピーが損害保険代理業ならびに各種庶務代行サービス業を行っている。  以上の企業集団についての事業系統図は次のとおりである。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
石油・LPガス市場の縮小、異業種との販売競争、原油価格・為替レートの変動による仕入価格変動
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
消防法、製造物責任法、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律、ガス事業法、石油コンビナート等災害防止法、環境関連法令など数多くの法律や規則に規制されている。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:市場環境の変化 / 大規模感染症 / 災害等
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

三愛オブリは特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという情報は公開情報からは確認できません。卸売業という業態上、無形資産による競争優位性は限定的と考えられます。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

特定の顧客との長期契約や、長年の取引で培われた信頼関係が存在する可能性はありますが、それが顧客にとって乗り換えコストが高いレベルにあるかは不明です。システム連携の深さなども限定的と推測されます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

三愛オブリの事業モデルは、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるネットワーク効果を生み出す構造ではありません。卸売業であり、プラットフォームビジネスのような特性は見られません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業運営で培われた調達力や物流効率化によるコスト削減努力は考えられますが、業界全体で構造的なコスト優位性を確立しているかは不明です。規模の経済による優位性も限定的と推測されます。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

三愛オブリは、特定のニッチ市場や地域において、一定のシェアを持つことで効率的な事業運営を行っている可能性があります。業界全体での寡占度は低いものの、特定の分野では規模の経済が働く可能性があります。

三愛オブリグループは、石油製品、LPガス、天然ガス、航空燃料といったエネルギー供給において、特約店販売から小売、保管、配送、パイプライン運営まで一貫したネットワークとインフラを国内で展開している点が強みです。特に航空燃料では国内7空港の給油施設を所有・賃貸し、航空会社や石油元売会社からの委託を受けて給油業務を行うなど、特定の分野で強固な事業基盤と許認可・設備投資を伴う参入障壁を築いています。これにより、安定的な事業運営を可能にしています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1)経営方針当社グループは、経営理念である三愛精神「人を愛し 国を愛し 勤めを愛す」と、コーポレートブランドである「Obbli」(オブリ)を礎に、人々の生活と産業を支えるパートナーとして、成長し続ける企業グループとなることを目指す。 (2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループの経営環境は、インバウンドや国内旅行の活性化により航空需要が好調に推移したが、石油製品需要の減少傾向に加えて消費者の節約志向が強まるなど、当社グループの業績に与える影響が懸念されている。当社グループにおいては、創業から基幹事業としてきた石油製品を中心とした事業の変革と新たな事業領域への挑戦が喫緊の経営課題となっている。こうしたなか、当社グループは、中期経営計画「変貌する未来への挑戦 Challenge 2030」の第2ステージとして、2030年度に目指す姿に向けた「戦略の実行と投資の加速」を推進し、新たな事業ポートフォリオの実現に向けた動きを加速する。 ① 中期経営計画の概要 ② 中期経営計画の定量的目標に対する進捗状況 (参考)2023年度実績2024年度実績2024年-2026年度目標連結経常利益177億41百万円128億60百万円130億円~150億円連結ROE9.8%7.5%8%以上総還元性向84.9%118.3%(※)100%を目指す1株当たり配当金80円100円(※)100円を下限※ 2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)「剰余金処分の件」が原案どおり承認可決されることを前提とした数値で記載している。 ③ 各事業別の対処すべき課題イ.石油関連事業石油関連事業は変革事業に位置付け、スマートフォンアプリ「Mantan」を用いた予約サービスによる効率的なSS運営に注力するとともに、全国約1,000ヶ所の系列SSのネットワークを活用した新たな成長事業への変革に向けた事業の探索をおこなってきた。2025年度は、既存SSへの再投資と収益力の強化を図る。また、昨年7月に出資を実施したavatarin株式会社との協業を進めるなど、AI等の最新デジタル技術を用いて新業態の開発に努める。 ロ.化学品関連事業化学品関連事業は成長事業に位置付け、機能化学品領域のさらなる拡充、サプライチェーン強化による収益拡大を事業方針とし、在庫の最適化による利益率の改善を進めてきた。2025年度は、新商材の研究開発、新工場の建設を進めるなど事業基盤の拡大に努める。また、高級アルコールをはじめとした機能化学品の販売拡大を加速させる。 ハ.ガス関連事業ガス関連事業は成長事業に位置付け、LPガス販売業については小売顧客軒数を拡大し、天然ガス販売業については提案型営業を通じた顧客拡大に努める。<LPガス販売業>当社グループは、関東・東海、近畿、中国、九州エリアを中心にLPガスの事業拠点を有し、各エリアで卸売・小売の営業展開をおこなっている。LPガス販売業では、卸売取引を通じた顧客基盤の拡大とともに営業権買収を含めたM&Aによる小売軒数の拡大を進めてきた。2025年度は、M&Aによる小売軒数の拡大を進める一方、投資管理体制を強化し、収益性の改善に努める。また、ハウスクリーニングなど新業態への挑戦もおこなっていく。<天然ガス販売業>当社グループは、九州地方において競争力のある営業エリアを有しており、佐賀天然ガスパイプラインによる天然ガスの供給や佐賀ガス株式会社による都市ガスの供給などをおこなっている。佐賀天然ガスパイプラインにおいては、導管周辺の新規需要家の獲得に努めてきた。2025年度は、販売数量の拡大に向けたLNGサテライト供給やオンサイトエネルギーサービスの提案営業を積極的に進めていく。 ニ.航空関連事業当社グループは羽田空港を中心とした国内における航空機給油施設の運営と給油事業を担っており、航空関連事業を基盤事業に位置づけ安定操業と業容の拡大に努めていく。当社グループが携わっている羽田空港をはじめとした国内各空港における航空燃料取扱数量はインバウンドや国内旅行の回復により堅調に推移しており、安定供給を最優先に給油事業の拡大に向けた準備を進めてきた。2025年度は、羽田空港第2貯油基地の建設など給油設備のさらなる拡大に向けて設備投資と人員の確保を進めていく。 ホ.クリーンテック事業クリーンテック事業はその他事業セグメントに含まれているが、次の柱となる成長事業に位置付けている。2025年度は、需要の拡大が見込まれる半導体製造装置の洗浄事業を中心に工場棟の増設などの設備投資を進めるとともに、高品質洗浄の独自技術の開発にも積極的に取り組んでいく。 ヘ.その他、事業領域拡大への取組み上記のほか、事業ポートフォリオの変革に向けてDXの活用を推進し、2030年度までに既存業務の2割を削減する目標を掲げている。また、事業提携やM&Aを活用した既存領域の拡大と新領域への投資の加速に努める。 ④ 中期経営計画における資本政策について当社は、低炭素・循環型社会に対応した事業ポートフォリオへの進化を図り、持続的成長を続けることで株主価値を高めることを基本方針としている。そのための重要な経営指標としてROE(株主資本利益率)、総還元性向を掲げ、中期経営計画において目標値を公表している。当社グループでは、中期経営計画の推進にあたり、資本コストの指標としてWACC(加重平均資本コスト)・IRR(内部収益率)を用いて投資判断をおこなうなど、適切な経営資源の配分に努めている。また、成長戦略・資本政策の実行と適正な株主還元により、PBR(株価純資産倍率)1倍以上の維持に努める。 ⑤ 気候変動に関連した戦略ならびに指標および目標気候変動に関連した戦略ならびに指標および目標については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)サステナビリティに関する重要課題 ①気候変動に関連した戦略ならびに指標および目標(気候変動への対応)」に記載のとおりである。 ⑥ 人的資本・多様性の確保に向けた取組人的資本・多様性の確保に向けた取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)サステナビリティに関する重要課題 ③人的資本・多様性の確保に向けた取組(人材の確保と育成)」に記載のとおりである。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1)経営方針当社グループは、経営理念である三愛精神「人を愛し 国を愛し 勤めを愛す」と、コーポレートブランドである「Obbli」(オブリ)を礎に、人々の生活と産業を支えるパートナーとして、成長し続ける企業グループとなることを目指す。 (2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループの経営環境は、インバウンドや国内旅行の活性化により航空需要が好調に推移したが、石油製品需要の減少傾向に加えて消費者の節約志向が強まるなど、当社グループの業績に与える影響が懸念されている。当社グループにおいては、創業から基幹事業としてきた石油製品を中心とした事業の変革と新たな事業領域への挑戦が喫緊の経営課題となっている。こうしたなか、当社グループは、中期経営計画「変貌する未来への挑戦 Challenge 2030」の第2ステージとして、2030年度に目指す姿に向けた「戦略の実行と投資の加速」を推進し、新たな事業ポートフォリオの実現に向けた動きを加速する。 ① 中期経営計画の概要 ② 中期経営計画の定量的目標に対する進捗状況 (参考)2023年度実績2024年度実績2024年-2026年度目標連結経常利益177億41百万円128億60百万円130億円~150億円連結ROE9.8%7.5%8%以上総還元性向84.9%118.3%(※)100%を目指す1株当たり配当金80円100円(※)100円を下限※ 2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)「剰余金処分の件」が原案どおり承認可決されることを前提とした数値で記載している。 ③ 各事業別の対処すべき課題イ.石油関連事業石油関連事業は変革事業に位置付け、スマートフォンアプリ「Mantan」を用いた予約サービスによる効率的なSS運営に注力するとともに、全国約1,000ヶ所の系列SSのネットワークを活用した新たな成長事業への変革に向けた事業の探索をおこなってきた。2025年度は、既存SSへの再投資と収益力の強化を図る。また、昨年7月に出資を実施したavatarin株式会社との協業を進めるなど、AI等の最新デジタル技術を用いて新業態の開発に努める。 ロ.化学品関連事業化学品関連事業は成長事業に位置付け、機能化学品領域のさらなる拡充、サプライチェーン強化による収益拡大を事業方針とし、在庫の最適化による利益率の改善を進めてきた。2025年度は、新商材の研究開発、新工場の建設を進めるなど事業基盤の拡大に努める。また、高級アルコールをはじめとした機能化学品の販売拡大を加速させる。 ハ.ガス関連事業ガス関連事業は成長事業に位置付け、LPガス販売業については小売顧客軒数を拡大し、天然ガス販売業については提案型営業を通じた顧客拡大に努める。<LPガス販売業>当社グループは、関東・東海、近畿、中国、九州エリアを中心にLPガスの事業拠点を有し、各エリアで卸売・小売の営業展開をおこなっている。LPガス販売業では、卸売取引を通じた顧客基盤の拡大とともに営業権買収を含めたM&Aによる小売軒数の拡大を進めてきた。2025年度は、M&Aによる小売軒数の拡大を進める一方、投資管理体制を強化し、収益性の改善に努める。また、ハウスクリーニングなど新業態への挑戦もおこなっていく。<天然ガス販売業>当社グループは、九州地方において競争力のある営業エリアを有しており、佐賀天然ガスパイプラインによる天然ガスの供給や佐賀ガス株式会社による都市ガスの供給などをおこなっている。佐賀天然ガスパイプラインにおいては、導管周辺の新規需要家の獲得に努めてきた。2025年度は、販売数量の拡大に向けたLNGサテライト供給やオンサイトエネルギーサービスの提案営業を積極的に進めていく。 ニ.航空関連事業当社グループは羽田空港を中心とした国内における航空機給油施設の運営と給油事業を担っており、航空関連事業を基盤事業に位置づけ安定操業と業容の拡大に努めていく。当社グループが携わっている羽田空港をはじめとした国内各空港における航空燃料取扱数量はインバウンドや国内旅行の回復により堅調に推移しており、安定供給を最優先に給油事業の拡大に向けた準備を進めてきた。2025年度は、羽田空港第2貯油基地の建設など給油設備のさらなる拡大に向けて設備投資と人員の確保を進めていく。 ホ.クリーンテック事業クリーンテック事業はその他事業セグメントに含まれているが、次の柱となる成長事業に位置付けている。2025年度は、需要の拡大が見込まれる半導体製造装置の洗浄事業を中心に工場棟の増設などの設備投資を進めるとともに、高品質洗浄の独自技術の開発にも積極的に取り組んでいく。 ヘ.その他、事業領域拡大への取組み上記のほか、事業ポートフォリオの変革に向けてDXの活用を推進し、2030年度までに既存業務の2割を削減する目標を掲げている。また、事業提携やM&Aを活用した既存領域の拡大と新領域への投資の加速に努める。 ④ 中期経営計画における資本政策について当社は、低炭素・循環型社会に対応した事業ポートフォリオへの進化を図り、持続的成長を続けることで株主価値を高めることを基本方針としている。そのための重要な経営指標としてROE(株主資本利益率)、総還元性向を掲げ、中期経営計画において目標値を公表している。当社グループでは、中期経営計画の推進にあたり、資本コストの指標としてWACC(加重平均資本コスト)・IRR(内部収益率)を用いて投資判断をおこなうなど、適切な経営資源の配分に努めている。また、成長戦略・資本政策の実行と適正な株主還元により、PBR(株価純資産倍率)1倍以上の維持に努める。 ⑤ 気候変動に関連した戦略ならびに指標および目標気候変動に関連した戦略ならびに指標および目標については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)サステナビリティに関する重要課題 ①気候変動に関連した戦略ならびに指標および目標(気候変動への対応)」に記載のとおりである。 ⑥ 人的資本・多様性の確保に向けた取組人的資本・多様性の確保に向けた取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)サステナビリティに関する重要課題 ③人的資本・多様性の確保に向けた取組(人材の確保と育成)」に記載のとおりである。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。(1)財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかに回復した。一方で、先行きについては、円安や人手不足に伴う物価上昇が続くなど消費者マインドの冷え込みに加えて、トランプ政権による関税措置の影響が懸念され、不透明感が増している。当社グループを取り巻く事業環境においては、コロナ禍明けのインバウンドや国内旅行の増加により航空燃料の需要は好調に推移したが、石油製品全体では消費者の節約志向などもあり、需要は減少傾向が続いた。こうしたなかで、当社グループは、中期経営計画「変貌する未来への挑戦 Challenge2030」の第2ステージに入り、2024年度から2026年度までを事業戦略を確実に実行し、成長投資を加速させる期間として、さまざまな取組みを進めた。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。 ① 財政状態当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ114億97百万円減少し、2,071億10百万円となった。負債合計は、前連結会計年度末に比べ76億92百万円減少し、870億86百万円となった。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ38億5百万円減少し、1,200億23百万円となった。 ② 経営成績当連結会計年度における当社グループの売上高は、前期比0.8%減の6,544億4百万円となった。営業利益は、前期比30.0%減の118億8百万円、経常利益は前期比27.5%減の128億60百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比22.8%減の86億56百万円となった。 セグメント別の財政状態及び経営成績は次のとおりである。イ.石油関連事業石油関連事業における売上高は前期比1.0%減の5,602億51百万円、セグメント利益は前期比11.6%減の73億77百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ72億7百万円増加し、970億31百万円となった。 ロ.化学品関連事業化学品関連事業における売上高は前期比4.7%増の126億71百万円、セグメント利益は前期比18.7%増の11億44百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ51百万円増加し、44億83百万円となった。 ハ.ガス関連事業ガス関連事業における売上高は前期比9.2%増の613億3百万円、セグメント利益は前期比21.6%増の21億10百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ4億27百万円減少し、252億67百万円となった。 ニ.航空関連事業航空関連事業における売上高は前期比25.3%減の144億30百万円、セグメント利益は前期比58.1%減の36億69百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2億41百万円減少し、216億68百万円となった。 ホ.その他事業その他事業における売上高は前期比4.6%減の57億46百万円、セグメント利益は前期比18.5%増の8億64百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億49百万円増加し、73億66百万円となった。 (2)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ130億92百万円減少し402億88百万円となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は9億38百万円となった。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上によるものである。なお、獲得した資金は前期比262億83百万円減少している。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は25億26百万円となった。これは主に、有形固定資産の取得によるものである。なお、使用した資金は前期比61億84百万円減少している。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は115億5百万円となった。これは主に、配当金の支払いおよび自己株式の取得によるものである。なお、使用した資金は前期比3億72百万円減少している。 生産、受注及び販売の実績(1)生産実績 該当事項なし。 (2)受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)ガス関連事業45971.75662.4その他事業3,600103.22,262173.4合計4,05998.32,319166.2 (3)販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)石油関連事業(百万円)560,25199.0化学品関連事業(百万円)12,671104.7ガス関連事業(百万円)61,303109.2航空関連事業(百万円)14,43074.7その他事業(百万円)5,74695.4合計(百万円)654,40499.2(注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績については連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略している。 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。(1)経営成績等① 財政状態当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ114億97百万円減少し、2,071億10百万円となった。これは主に、現金及び預金の減少によるものである。負債合計は、前連結会計年度末に比べ76億92百万円減少し、870億86百万円となった。これは主に、支払手形及び買掛金が減少したことによるものである。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ38億5百万円減少し、1,200億23百万円となった。これは主に、配当金の支払いおよび自己株式の取得によるものである。以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の53.9%から54.8%となった。 ② 経営成績当連結会計年度における当社グループの売上高は、前期比0.8%減の6,544億4百万円となった。営業利益は、航空関連事業における燃料取扱手数料の単価改定により前期比30.0%減の118億8百万円、経常利益は前期比27.5%減の128億60百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比22.8%減の86億56百万円となった。なお、LPガス小売販売業を営む三愛オブリガス播州株式会社(所在地:兵庫県高砂市)において当初想定していた収益の達成は困難であると判断し、のれんを含む固定資産の減損損失(特別損失)12億83百万円を計上している。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。当社グループは、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主に運転資金や設備の更新、拡張に活用しており、営業キャッシュ・フローを上回る規模の投資については、金融機関からの借入による資金調達を見込んでいる。また、当社および連結子会社ではCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入しており、グループ会社間で資金を融通することで、手元資金の流動性を確保するとともに有利子負債の削減を進めている。当社グループは、事業リスクに対応できる財務基盤を確保する一方、成長投資を実施することで、グループの持続的な成長を促す。成長に伴って創出されるキャッシュフローより、安定配当の継続を図る。 (2)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりである。 (3)資本の財源及び資金の流動性① 資金需要当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの石油関連事業、化学品関連事業およびガス関連事業に関わる仕入等の債務の決済資金等がある。また、設備投資需要の主なものは航空機給油施設の増強、SSの設備更新、油槽所の保全工事がある。 ② 財務政策当社グループの経営基盤の拡大・充実に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用や金融機関からの借入により資金調達を実施している。なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は前連結会計年度に比べ3億34百万円減少し、41億38百万円となった。 (4)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容セグメントごとの財政及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。イ.石油関連事業石油関連事業においては、ガソリンの販売数量は底堅く推移した一方で、灯油、軽油および重油などの油種は減少傾向で推移しており、石油製品全体では前期を下回った。各部門別の状況は以下のとおりである。石油小売部門では、直営SSにおける販売数量が低調に推移し、利益は前期を下回った。石油卸売部門では、売上総利益は前期を上回ったものの、販売費及び一般管理費が増加したことにより、利益は前期を下回った。産業用燃料油販売部門では、価格競争の激化により、販売数量、利益とも前期を下回った。産業用潤滑油販売部門では、発電用ガスエンジンのメンテナンスや風力発電の内視鏡検査などによる手数料収入が増加した一方、風力発電所開発調査の中断による貸倒引当金繰入額の計上があったことから、利益は前期を下回った。 以上の結果、石油関連事業における売上高は前期比1.0%減の5,602億51百万円、セグメント利益は前期比11.6%減の73億77百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ72億7百万円増加し、970億31百万円となった。 ロ.化学品関連事業化学品関連事業においては、各商品ともに販売数量は概ね前年並みで推移した。こうしたなか仕入や在庫管理などサプライチェーンの最適化によって利益率に改善がみられた。商品別の状況は以下のとおりである。自動車関連商品では、自社製品である洗車薬剤の販売数量は前期を下回ったものの、利益率の改善により利益は前期を上回った。防腐・防かび剤では、販売数量、利益ともに前期並みとなった。石油系溶剤では、利益率の改善により利益は前期を上回った。粘着付与剤では、接着剤や梱包テープ用途の販売数量が回復したことにより、利益は前期を上回った。その他では、機能化学品として高級アルコールの販売が好調に推移した。 以上の結果、化学品関連事業における売上高は前期比4.7%増の126億71百万円、セグメント利益は前期比18.7%増の11億44百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ51百万円増加し、44億83百万円となった。 ハ.ガス関連事業<LPガス販売業>LPガス販売業においては、夏場の猛暑などにより需要が概ね減少傾向となるなか、販売数量は前期並みを維持した。各部門の状況は以下のとおりである。小売部門では家庭用を中心に単位消費量の減少が見られたものの、料金管理の徹底による利益率の改善等により、利益は前期を上回った。卸売部門では、在庫評価の影響により利益は前期を上回った。 <天然ガス販売業>天然ガス販売業においては、家庭用では伊万里ガス株式会社(※)の買収により、販売数量は前期を上回った。業務用・工業用では、一部取引先の需要減少により、販売数量は前期をやや下回った。これにより、天然ガス販売業全体では、販売数量、利益とも工業用の販売数量減少により前期を下回った。(※)当社は2024年5月、佐賀県伊万里市において都市ガスの供給およびLPガスの小売販売をおこなう伊万里ガス株式会社の株式を取得し子会社化した。 以上の結果、ガス関連事業における売上高は、LPガスの販売価格の上昇により前期比9.2%増の613億3百万円となった。セグメント利益はLPガス販売業の利益率改善により前期比21.6%増の21億10百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ4億27百万円減少し、252億67百万円となった。 ニ.航空関連事業航空関連事業においては、訪日外国人の増加などにより航空需要は概ね好調に推移した。羽田空港における燃料取扱数量は、国内線では悪天候により上期は低調に推移したが、下期に入ってからは回復に転じた。国際線ではコロナ禍からの復便やインバウンド需要に伴う長距離路線の新規就航により好調に推移した。これにより、国内線と国際線を合わせた燃料取扱数量は、前期比で約8%の増加となった。しかしながら、羽田空港における燃料取扱手数料の単価改定により、売上高、利益とも前期を大きく下回った。 以上の結果、航空関連事業における売上高は前期比25.3%減の144億30百万円、セグメント利益は前期比58.1%減の36億69百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2億41百万円減少し、216億68百万円となった。 ホ.その他事業その他事業においては、金属製品等の洗浄・表面処理をおこなうクリーンテック事業では、上期は半導体製造装置メーカーの生産調整等により、精密洗浄処理の受注が低調に推移したものの、下期に入ってからは回復に転じたことにより、売上高、利益ともに前期を上回った。建設工事業では、受注高が低調に推移し、売上高、利益は前期を下回った。 以上の結果、その他事業における売上高は、建設工事業の受注減少により前期比4.6%減の57億46百万円となった。セグメント利益はクリーンテック事業の受注回復により前期比18.5%増の8億64百万円となった。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億49百万円増加し、73億66百万円となった。 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。

事業リスク

主なリスクとして、まず市場環境の変化が挙げられます。脱炭素化の動きやEV・オール電化の普及により、国内の石油・LPガス市場が中長期的に縮小する可能性があります。次に、大規模感染症の流行により、航空関連事業の燃料取扱量が減少したり、物流や生産活動の停滞で燃料油の需要が減少したりするリスクがあります。また、地震や集中豪雨などの災害により、航空機給油施設や石油製品出荷基地、ガス充填所などの危険物取扱設備に損害が生じ、操業停止や復旧に多大なコストがかかる可能性があります。さらに、サイバー攻撃や情報漏洩による事業活動への支障もリスクとして認識されています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,369 文字
3【事業等のリスク】当社グループでは、リスク管理を統括する三愛オブリグループサステナビリティ委員会において、リスクの洗い出しをおこない、対応すべき優先順位を決定するとともに、リスク毎に具体的な対応策および予防策を検討している。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が経営成績および財政状態に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものである。また、当社グループのすべてのリスクを網羅するものではない。 (1) 市場環境の変化について[影響度:中~大、発生可能性:高]① リスク内容当社グループは、石油製品の販売を主体としたビジネスを主に国内において展開している。地球温暖化等の気候変動への対応として2050年カーボンニュートラルを目指す動きが世界的に加速するなかで、エネルギー転換へ向けた企業の対応が顕在化してきている。国内の石油・LPガス市場においては、消費機器の燃費向上に加えてEV車やオール電化の普及が進むことで、同業者間にとどまらず、電気などの異業種との販売競争に直面している。また、LPガスや灯油は気温の変動にも影響を受けるため、需要期である冬場の気温が上昇した場合、需要は減少する可能性がある。このような事業環境のなか、石油関連事業およびガス関連事業の市場規模は中長期的には縮小し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。② 対応策このようなリスクに対して当社グループは、2024年度から2026年度までの中期経営計画「変貌する未来への挑戦 Challenge 2030 Second Stage」を策定し、低炭素・循環型社会に対応した事業ポートフォリオへの進化を目指すため、当社グループの事業を成長事業、変革事業および基盤事業に分け、成長可能性のある事業へのM&Aを含めた投資を進めていく。なお、新規事業への出資や事業創出については事業開発部を中心に取り組んでいる。 (2) 大規模感染症について[影響度:大、発生可能性:低]① リスク内容世界的に感染症が流行した場合、各国間の移動に制限がかかり、航空関連事業においては、燃料取扱数量が減少し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。石油関連事業およびガス関連事業においては、感染症の拡大等の状況次第では物流や生産活動の停滞から燃料油の需要が減少する可能性はあるが、生活必需品としての需要は底堅く推移するものと考えている。また、従業員の感染が増加し、製造、物流、保安、営業活動などに支障をきたした場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。② 対応策当社グループは、社会インフラの一端を担う企業の責務として、感染症の拡大等に備え、事業所ごとにBCPの見直しを実施している。また、感染症の流行が見られた場合は、感染予防のための適切な処置を講じることで、従業員の感染リスクの低減に取り組み、事業の継続に努めることとしている。 (3) 災害等について[影響度:大、発生可能性:低]① リスク内容当社グループは、国内において羽田空港を含む複数の航空機給油施設を所有・運営している。また東京オイルターミナルなどの石油製品出荷基地、福岡県久留米市から佐賀県佐賀市までの佐賀天然ガスパイプライン、日本各地に所在するSSやLPガス充填所など危険物取扱設備を有している。通常では予見できない事故、地震、異常気象による集中豪雨や河川氾濫、気象パターンの変化による気温上昇により、航空機への燃料供給障害、石油製品物流障害、燃料漏洩による土壌汚染、水害によるLPガスボンベの流出が発生した場合、操業回復までに相当の時間とコストを要することから、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。② 対応策これらの危険物施設の安全管理・保安体制についてはリスクマネジメント委員会において、自然災害等に備え事業所ごとにBCPの見直しを実施するとともに、事件や事故の報告と再発防止策の検討をおこなっている。また、同委員会において、危険物施設の環境安全監査の実施および是正状況を確認している。さらに、地震の被害を最小限に抑え入出荷機能を維持するため、油槽所の強靭化工事を進める他、所有するすべての施設で火災保険に加入し、貯油所物件には加えて地震保険等を付保している。(4) 投資等について[影響度:中、発生可能性:中]   ① リスク内容当社グループは、航空機給油施設、石油製品出荷基地、SSや充填所などの有形固定資産、M&Aにより取得した無形固定資産を有している。事業等のリスクが顕在化したことにより、保有する資産の価値や収益性が低下した場合には、固定資産の減損処理が必要となり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。   ② 対応策投資等については回収可能性を十分に検討したうえで実行しており、定期的に投資計画との差異を検証し、必要に応じて改善策を講じている。 (5) 情報セキュリティに関するリスク[影響度:中~大、発生可能性:低]   ① リスク内容当社グループでは、羽田空港における給油システムなど事業上不可欠な基幹システムを構築・運用するとともに、営業上の機密情報を保有している。他方、外部システムを利用して販売や顧客管理を実施している部門においては、営業情報の一部を外部サーバに保管している。こうしたなかで、想定外のサイバー攻撃、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス等によりシステムダウンや情報漏洩が発生した場合は、事業活動の継続に支障をきたし、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。また、業務効率化のため生成AIの利用が進む中で、情報漏洩等の重大なインシデントが発生する可能性がある。   ② 対応策当社グループは、情報セキュリティに関する基本方針を定めリスクの低減に努めるとともに、システムの更新等によりセキュリティの強化を図り、情報技術の適正な整備および運用状況を確認している。サイバー攻撃による逸失利益を補償し迅速に対応するためサイバー保険へ加入しリスク軽減策を講じるとともに、営業情報を外部サーバに保管する場合は、データ等の安全管理措置が適切に講じられている信頼性の高い運営会社を選定している。また、生成AIを安全に利用するため、グループ全体で「生成AI利用規程」等を制定し、従業員の順守事項を定め周知している。 (6) 製品の品質および安全性に関するリスク[影響度:中、発生可能性:低]   ① リスク内容当社グループは、防腐・防かび剤、石油系溶剤、自動車用ケミカル商品などの化学製品の製造や販売をおこなっている。リコールや製造物責任が問われる不測の製品事故が発生した場合には、損害賠償責任を負うとともに取引上の信用失墜により、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。   ② 対応策当社グループで製造する製品の品質管理には十分留意しており、「品質保証委員会」において当社で製造するすべての製品について事前に審議することで、製造物の欠陥に起因する損害賠償請求やクレーム等を未然に防止するよう努めている。 (7) 保有有価証券について[影響度:小、発生可能性:中]   ① リスク内容経済の状況や株式市場の変動により、当社グループの保有する有価証券の価格が著しく下落した場合には、保有株式の評価損が発生し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。   ② 対応策当社は、保有有価証券について定性的および経済合理性の両面から、保有効果の検証をおこなっている。 (8) 地政学的リスクについて[影響度:小、発生可能性:中]   ① リスク内容当社グループは、石油製品を石油元売会社等から仕入れ、国内において販売を行うことが主力事業であるが、わが国においては、その大部分は中東周辺地域などからの輸入に依存しており、原油価格および為替レートの動向により仕入価格が変動する。また、当社グループは化学製品の輸出入もおこなっており、調達先は主にアジア地区に依存している。そのため、このような国や地域における政治的、経済的変動、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等が発生した場合、製品や原料の調達、適正価格の維持に支障をきたし、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。    ② 対応策当社グループの主要商品である石油製品の高騰に備えて資金の手元流動性を確保するとともに、複数のサプライチェーンを持つことでリスクが顕在化した際の安定供給を図っている。 (9) 法的規制関係について[影響度:小~中、発生可能性:低]   ① リスク内容当社グループは、消防法、製造物責任法、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律、ガス事業法、石油コンビナート等災害防止法、環境関連法令など数多くの法律や規則に規制されている。これらの規制に抵触した場合には行政処分を受けるなど事業活動の継続に支障をきたす可能性があるとともに、将来これらの法規制が大幅に改正された場合には、事業活動への制約や対応のためのコストが発生し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。   ② 対応策事業に関連する法規制について、所管する関係部所が法改正などの情報を収集し必要な対応をおこなっている。また、法令および社内ルールの順守や企業倫理の啓発に関して、「三愛オブリグループの倫理行動憲章」の周知徹底を図るとともに、「公益通報者の保護に関するガイドライン」に基づく公益通報相談窓口により、法令違反や不正行為の早期発見と是正に努めている。 (10) 個人情報に関するリスク[影響度:小、発生可能性:低]   ① リスク内容当社グループでは、SSで取り扱う車検等の個人情報ならびにLPガスおよび都市ガスの消費者データを保有している。情報セキュリティの不備や従業員の不正等により個人情報の漏洩が発生した場合には、損害賠償責任を負うとともに社会的信用の失墜により、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。   ② 対応策当社グループでは、社内規程に基づき、従業員に対するeラーニングなどの教育や個人情報の取り扱いに関する自主監査、管理台帳の更新など、個人情報の適切な取扱いと管理の徹底を図っている。

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