研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 815 |
| 2024-03 | - | 953 |
| 2023-03 | - | 960 |
| 2022-03 | - | 466 |
| 2021-03 | - | 328 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,459 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県草津市のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器および医薬品の研究開発業務を当社が中核となり推進しております。医療関連事業におきましては、新しい研究テーマの模索を実現するため、関連部門、医療現場、各学会などを活用し、次世代に向けた便利で、使用しやすい医療機器の開発を進め、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上を目指し、医療製品の安定供給に努め、新規医療製品が生まれ育つよう取り組んでまいります。一方、医薬関連事業におきましては、薬剤費の削減や医療の質の向上に対するニーズに応えるべく、様々な疾患領域や剤形における先発医薬品を対象に、高品質なジェネリック医薬品の開発に努めております。さらに、患者さんにとって飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いの容易さに配慮したキット製剤など、付加価値のある製品の開発にも注力しております。当連結会計年度における研究開発費の総額は21,666百万円であり、セグメントごとの研究開発活動は次のとおりであります。 (1) 医療関連事業主に当社の総合研究所および酵素センターが中心となって、以下の研究開発を行っております。① 汎用医療機器商品難治性腹水治療で使用される大容量貯留バッグを備えた腹水濾過濃縮再静注法(CART)回路「FilCone®ライン」および急性血液浄化療法で使用される医療従事者の使いやすさを考慮し、空気に触れる事なく圧力を測定できるエアレスチャンバー付き急性血液浄化回路「マルチライン®」さらにバスキュラーアクセスカテーテルの脱血不良及び逆接続時の再循環率を低減した次世代のダブルルーメンカテーテル「UKバイディス®」を開発しました。麻酔関連製品においては、内部洗浄が容易であり、造影剤中にも耐えられる長期的使用注入用植込みポート「R3ポート®ダイナジェクト®」およびライン、プライミング作業が簡素化し、ボタンの押し込みが軽い仕様とした「ニプロシュアフューザー® PCAセットRQ」さらに体内植込ポートに穿刺し、薬剤、麻酔剤、造影剤などを注入する際に使用し、片手操作で誤穿刺防止機構が作動する皮下埋込ポート用ヒューバー針「ウイングキャッチ®ニードル」や、製薬向け製品では、グロブリン製剤を投与する時に使用する翼状針付き専用セットで、針を安全カバー内に収納することが出来る「ニプロSQW®ニードル(安全タイプ)」を開発しました。透析関連製品においては、透析時の漏血を検知する漏血検知器「かんち君®α」、透析装置への接続作業を容易にし、治療開始までの時間を短縮できる透析用血液回路「SurdialX PRO用回路」も開発しました。検査関連製品においては、生活習慣病検査を薬局に行うために指先より微量血液を採取し、検査施設まで運搬出来る微量採血容器「ネオビットミニ」も開発しました。② インターベンション関連商品冠動脈治療用デバイスのデリバリーをサポートするガイドエクステンションカテーテル「ガイドプラス」の第3世代製品を開発しました。および先端チップに特殊な樹脂に造影剤を高濃度で混錬させることにより、柔らかいチップのままで高い造影性を有するカテーテルを開発しました。さらに、ニプロDCAは冠動脈用のデバルキングデバイスであり、カテーテルの細径化等の改良要望に応じて、次世代品「アテロカット MK2」も開発しました。透析シャント治療用の超高耐圧型PTAカテーテル「VASOPEN」の品種追加として、0.018GW対応の特殊型PTAや、破砕片を確実に把持し、体内で大きく拡張するティアドロップ型バスケットを採用し、チップレスで収納時の細径化を達成したTUL(経尿道的結石粉砕術)に用いられる尿管結石除去用カテーテルも開発しました。③ 人工臓器関連商品成人用フィルタ内蔵型人工肺や、人工心肺用動静脈カニューレの太径サイズ、また、小児用細径チューブ用の酸素飽和度計センサを開発しました。④ 診断薬・検査薬・酵素商品市販されているインフルエンザおよび新型コロナウイルス感染症の同時検査キットを開発しました。また、クリニックや動物病院で使用可能なポイントオブケア用の検査システムや、有機溶剤健康診断検査薬の新規項目追加対応として、マンデル酸ならびにフェニルグリオキシル酸検査キットも開発しました。さらに、自社検査薬用の酵素数種を内製化のため開発し、原料の安定調達を確保しました。 ⑤ 医薬包装関連商品培養用・調整用・貯蔵用等として使用するバイオ医薬品用バッグ「Usetm」や、2m以上のバッグ製袋とΦ120の大型ヘルールを溶着する技術を確立した大容量のパウダーバッグ、さらに、3種類のチューブ接続部と本体部を別設計し、シングルユースシステムに使用する無菌接続コネクター「Rectasept」等を開発しました。また、製薬メーカー向け皮下投与セットに含まれるフィルタ付きツートックも開発しました。⑥ 整形外科関連商品グループ会社と共同開発した人工股関節の販売を開始しました。今後は米国でのFDA承認を取得し、日米双方での販売を計画しております。また、弾力性が好評で、骨再生に優れたリン酸オクタカルシウムを利用した世界初の人工骨「ブリクタ」を2024年10月に販売を開始しました。さらに大型タイプの品種追加も予定しています。さらに、大腿骨骨折治療用の人工骨頭については、2025年2月にPMDAの承認を取得し、販売開始の準備を進めております。⑦ 細胞治療商品ステミラック注製造時における末梢血および骨髄液の採取・運搬に使用するセルトリーは、空路輸送時の減圧環境に耐えるキャップ気密性を持たせた改良品を開発しました。また、再生医療用の培養液として、間葉系幹細胞(MSC)用の無血清培地の改良を行い、細胞増殖性を血清培地同等以上に向上させ、培地の微粒子数を低減させた培地を完成しました。⑧ その他の活動「医療研修施設iMEP」は10周年を迎え、特別企画として滋賀県内在住の小中学生を対象とした医療体験会を開催しました。また、ベルギーiMEPでは、国際学会Vascular Access Societyから依頼を受け、透析シャント経皮的血管拡張術(PTA)のハンズオン研修会を実施しました。さらに、透析シャント経皮的血管拡張術(PTA)や透析シャント作製術カダバ研修等、幅広い研修プログラムを展開しております。この結果、当事業に係る研究開発費は12,538百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。① 注射剤通常のバイアル製剤、バッグ製剤などに加え、医療現場での利便性向上を目的としたキット製剤の開発も積極的に進めております。前立腺癌や閉経前乳癌などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバー型プレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:「リュープリン」武田薬品工業)を既に販売しておりますが、このような開発難易度が高い徐放性注射剤などの分野に注力して、開発を進めております。今期は、2成分3品目の液バイアル製剤と1成分1品目のプレフィルドシリンジ製剤のジェネリック医薬品を上市し、1成分1品目の液バイアル製剤の製造販売承認を取得いたしました。② 経口剤一般的な経口剤(錠剤、顆粒剤など)に加え、高難度な徐放性製剤の開発にも取り組んでおります。一方、医療現場での利便性を向上させるため、錠剤に成分名を印刷するなど、個包装やアルミピロー包装といった包装仕様にも工夫を凝らした製品も提供しております。今期は、3成分5品目のジェネリック医薬品を上市し、2成分3品目の製造販売承認を取得いたしました。③ 外用剤粘着剤や軟膏剤の自社技術を活用し、高品質なジェネリック医薬品の開発を進めております。また、「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい概念の経皮吸収製剤であるマイクロニードル製剤の開発に取り組んでおります。④ バイオ後続品わが国では、急速に市場が拡大しているバイオ医薬品ですが、一般的に高薬価であるため、医療費削減の観点から、より低薬価であるバイオ後続品の必要性が高まっております。このような状況を踏まえて、弊社でも共同開発や自社単独開発を含め、様々な形態で製品開発を推進しております。この結果、当事業に係る研究開発費は9,128百万円であります。
FY2024|2,867 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県草津市のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器および医薬品の研究開発業務を当社が中核となり推進しております。医療関連事業におきましては、長引く国際紛争による円安や、原料価格、エネルギー価格の高騰による物価高などの起因により、大幅なコスト低減を強いられた年となりました。そのため、新規製品の原価構成の見直しや、部品点数削減を目的とした設計変更などが発生し、研究開発を行う環境には、マイナス要因となりましたが、限られた時間の中で「開発スピードを落とさずにできる手段」を考え、医療従事者の方々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上のため、使命であります医療製品の安定供給に努め、新規医療製品が生まれ育つよう取り組んでまいります。一方、医薬関連事業におきましては、薬剤費の削減や医療の質の向上に対するニーズに応えるべく、様々な疾患領域や剤形における先発医薬品を対象に、高品質なジェネリック医薬品の開発に努めております。さらに、患者様にとって飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いの容易さに配慮したキット製剤など、付加価値のある製品の開発にも注力しております。当連結会計年度における研究開発費の総額は20,846百万円であり、セグメントごとの研究開発活動は次のとおりであります。 (1) 医療関連事業主に当社の総合研究所および酵素センターが中心となって、以下の研究開発を行っております。① 汎用医療機器商品上腕など体の中枢(心臓)から遠い部位(末梢)から挿入するCVカテーテルにおいて、造影剤の高圧注入が可能で挿入しやすさと安全性を両立させるために、ガイドスタイレットを採用した「ニプロPICCカテーテルキットf(フォルテット)」を開発いたしました。さらに、計量ボトルの形状を低床型尿バッグに対応させ、容量を200mLから350mLへ増量変更した閉鎖式の計量ボトル付き尿バッグも開発いたしました。② インターベンション関連商品循環器用バルーンカテーテル技術を応用し、消化管狭窄の治療時に、バルーン単体で内視鏡のチャンネルをデリバリーするE-diveを販売しておりましたが、下部消化管で高度狭窄した場合、ガイドワイヤーを併用して、狭窄部を通過させるワイヤーガイドタイプのバルーンカテーテルを開発いたしました。さらに、下肢、シャントなどの末梢血管の治療時に、ガイドワイヤーの断裂などで異物が発生した場合、先端のバスケットにより異物を簡単に回収できる異物除去カテーテルも開発いたしました。また、末梢やシャント血管の石灰化病変や組織肥厚により硬くなった病変を30気圧以上の高い圧力をかけて拡張させる際に使用される超高耐圧バルーンVASOPENを開発いたしました。③ 人工臓器関連商品操作性が向上し、血小板付着を抑制するコーティングが施された動脈フィルタ内蔵型の人工肺を開発いたしました。さらに、従来のアルミ包材に比べ視認性と開封性が向上したダイアライザ用透明包材も開発いたしました。④ 診断薬・検査薬・酵素商品COVID-19の抗原とインフルエンザA、Bを同時に検査ができる検査キットおよび特殊健康診断で必須項目とされる有機溶剤健康診断を手軽に実施できる測定試薬を開発いたしました。さらに、馬尿酸測定試薬と総馬尿酸測定試薬に使用される3種類の新しい酵素も開発いたしました。⑤ 医薬包装関連商品腹腔鏡下手術時にスプレー先端部の角度調整ができるようにシャフトの剛性、フレキシ部の曲げ加工性能が向上したKMバイオ様向けのノンガスエンドスプレーを開発いたしました。⑥ 整形外科関連商品神経再生誘導管「リナーブ」の改良品である「リナーブスリット」を開発いたしました。⑦ 内視鏡関連商品整形外科領域で内視鏡を用いた低侵襲治療であるTSCP(仙骨的脊柱管形成術)に使用される屈曲シース、細径内視鏡、ブラシ、鉗子などを開発いたしました。 ⑧ 細胞治療商品精子数が少ない患者様からでも精子を遠心濃縮して回収することが可能な極少精子回収用試験管「SFNT-P」を開発いたしました。また、ニコンセルイノベーション様向けに、細胞製造過程で発生する廃液を回収するための「廃液バッグ」も開発いたしました。 その他、医療研修施設(iMEP)は、次年度開設10周年を迎えるにあたり、新たな研修プログラムの準備を進めております。さらに、6年目を迎えるベルギーiMEPは、X線研修室を新設、PTA・PCI術の研修計画を拡充し、新たにアフリカ地域もオンライン中継し、AVF&AVGの研修を実施し、質の高い医療研修を通じて、ニプロブランドの認知度向上に貢献しております。また、東京大学・ニプロ研究開発センターは、契約を5年延長し、全診療科と共同研究を継続実施し、地の利を生かした製品化に取り組んでまいります。この結果、当事業に係る研究開発費は11,260百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。① 注射剤通常のバイアル製剤、バッグ製剤などに加え、医療現場での利便性向上を企図したキット製剤の開発も積極的に進めております。前立腺癌や閉経前乳癌などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバー型のプレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:「リュープリン」武田薬品工業)を既に販売しておりますが、このような開発難易度が高い徐放性注射剤などの分野に注力して、開発を進めております。なお、今期は、1成分1品目の凍結乾燥バイアル製剤のジェネリック医薬品を上市し、1成分2品目の液バイアル製剤と、1成分1品目のプレフィルドシリンジ製剤の製造販売承認を取得いたしました。② 経口剤一般的な経口剤(錠剤、顆粒剤など)に加えて、高難度な徐放性製剤の開発にも取り組んでおります。一方、医療現場での利便性を向上させるため、錠剤に成分名を印刷するなど、個包装、アルミピロー包装といった包装仕様にも工夫を凝らした製品も提供しております。なお、今期は、1成分3品目のジェネリック医薬品を上市し、2成分3品目の製造販売承認を取得いたしました。③ 外用剤粘着剤や軟膏剤の自社技術を活用し、高品質なジェネリック医薬品の開発を進めております。また、「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい概念の経皮吸収製剤であるマイクロニードル製剤の開発に取り組んでおります。④ バイオ後続品わが国において、急速に市場拡大しているバイオ医薬品ですが、一般的に高薬価で、医療費削減の観点から、より低薬価であるバイオ後続品の必要性が高まっております。このような状況を踏まえて、弊社でも共同開発や自社単独開発を含め様々な形態で製品開発を推進しております。なお、今期は、ペグフィルグラスチムBS皮下注3.6mg「ニプロ」を上市いたしました。この結果、当事業に係る研究開発費は9,585百万円であります。
FY2023|3,640 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県草津市のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器および医薬品の研究開発業務を当社が中核となり推進しております。医療関連事業におきましては、今期は、円安の影響や物価上昇に伴い、特にエネルギー価格の高騰は、医療機器および医薬品の研究開発を行う環境には、マイナス要因となりました。その環境の中で「どうするべきか、どのようにしたら良いか」を考え、基本にもどり、医療従事者の方々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上や、新たな医療製品が生まれ育つよう取り組んでまいります。一方、医薬関連事業におきましては、薬剤費の低減や医療の質の向上に対するニーズに応えるため、あらゆる疾患領域、剤形の先発医薬品を対象とし、高品質なジェネリック医薬品の開発を行っております。さらに、患者様にとって飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いやすさに配慮したキット製剤などの付加価値製品の開発にも注力しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は19,669百万円であります。セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。 (1) 医療関連事業主に当社の総合研究所および酵素センターが中心となって、以下の研究開発を行っております。① 汎用医療開発部門経腸栄養分野で新しい規格(ISO80369-3)のコネクタが汚れやすいという市場の声に応え、拭き取りしやすい形状とした「ENスライド栄養カテーテル」(塩化ビニル)および「フィーディングチューブクリア」(ポリウレタン)を販売いたしました。また、規格(ISO80369-3)に適応したシリンジに接続し、新生児の口腔内を傷つけることなく安全にミルク等を与えられる「新生児向け採液投与アダプタ」も販売いたしました。さらに、内視鏡検査時に患者様の口腔内に留置し、介助者を要することなく持続的に唾液を吸引できる「ニプロ唾液吸引チューブ」を販売いたしました。② 人工臓器(透析)開発部門操作性が良く、血小板付着を抑制するコーティングが施された動脈フィルタ内蔵型の人工肺を今年度に承認取得し、国内販売を予定しております。また、現行品の「血液透析濾過器マキシフラックス®MFX®-S ecoシリーズ」の中空糸膜内径寸法を変更し、透析患者様の病状にあわせた、より細かな治療を行うため「血液透析濾過器マキシフラックス®MFX®-SW ecoシリーズ」を販売いたしました。さらにリンパック透析剤TA5は、現行品目であるリンパック透析剤TA1およびTA3に加え、新たな市場ニーズに対応すべく、3製剤品目を開発いたしました。加えて、リンパックTA5は、透析液として調製した際にカルシウム濃度が既存製剤の中間となるよう設計いたしました。既存製剤を用いた場合と比較し、マグネシウムおよびブドウ糖濃度が高く、酢酸濃度が低くなる特徴があります。③ 診断薬・検査薬・酵素開発部門他社よりライセンス受諾し、国内開発した血糖自己測定器「ニプロFS Next」や、HN LINEなどのシステムと連携することで、電子カルテにも記録可能な、臨床検査用の血糖測定器「ニプロケアファスト プロ」を販売いたしました。また、新型コロナウイルス抗原検査(医療用・一般用)キットや、特殊健康診断の有機溶剤診断用の測定試薬も販売を計画しております。さらに、真空採血管ネオチューブ用の添加剤(タンパク分解酵素阻害剤)アプロチニンを中国へ供給を始め、外部供給原料(ウシ由来タンパク質)のコストダウンと原料の安定供給を目的に開発しております。④ 医薬包装開発部門細胞培養、薬剤調製、薬剤保存に使用するクリーンな容器として、シングルユースバッグやバイオ医薬品メーカー向けにExtractables試験、USPクラス6にも対応可能な商品販売を行っております。 ⑤ 整形外科開発部門ドリルのモーターユニットがセミディスポ設計で、内視鏡脊椎治療を行う医師にも使いやすく、脊椎だけではなく、関節の内視鏡的な治療に使えるドリルバーを販売し、品揃えのため、大学と共同開発を進めております。また、腰部ヘルニアに対して内視鏡的にヘルニア組織、黄色靱帯等を除去する際に用いられ、複数回滅菌使用できるような材料で洗浄ルートを設計追加し、材質にはスーパーエンプラのプラスチック材料を採用し、耐久性と軽量化を両立した複数回の蒸気滅菌にも耐えうる仕様の鉗子を販売いたしました。さらに、手の外科等の小さな関節に対して使用できる鉗子も開発し、カット面がラチェットによる回転機構により方向が変えられることで、一本で様々な角度に使えるようになり、洗浄やメンテナンスの手間を省くことができる仕様で、スーパーエンプラの採用で軽量化することにも成功し、販売を進めております。⑥ 内視鏡開発部門高齢者の嚥下機能を診断し、誤嚥を防止する為の二段アングル内視鏡を販売し、これまで死角になっていた気管後壁の状態が二段アングルにより観察できる特徴的な内視鏡を販売いたしました。また、緑内障の原因となっている眼圧上昇は、眼球水晶体の辺縁部隅角にある、繊維柱帯が目詰まりを起こすことにより組織液の流れを妨げることで起こるため、隅角を内視鏡的に観察しながら、繊維柱帯を切開する手技を行える、先端が屈曲した細経内視鏡を大学と開発・販売を行い、新しい緑内障の手技のデバイスを市場に広めてまいります。⑦ 細胞治療開発部門細胞の凍結保存中の汚染リスクを低減できる閉鎖系凍結保存容器「フローズチューブ」の5mL容量タイプや不妊治療デバイスで、精子数の少ない患者様からでも精子を遠心濃縮して回収を可能とする極少精子回収用試験管「SFNT-P」を販売いたしました。⑧ プログラム医療機器開発部門診断支援、治療支援などを行うプログラム医療機器の開発を目的に、昨年MDx研究室を組織し、SaMDだけではなくSaMDと連携するnon-SaMDのソフト開発も視野にいれて、共同研究や新規テーマの探索を始めております。⑨ 医療研修部門国内iMEP(医療研修部門)は、9年目を迎え、ドラマ撮影にも活用され始めましたが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり施設利用者数は、伸び悩んでおります。一方、海外(ベルギー)iMEPは、新型コロナウイルス感染症の規制も緩和され、遠方から多くの医療従事者を、施設に誘致できるようになり、施設利用者数が増加しております。透析カテーテル留置ハンズオン研修では、近隣のベルギー・オランダだけでなく、アフリカを含め、約10カ国の医師が参加、透析シャント・グラフト作製のカタバ研修では、受講生の血管外科医から高い評価を得ました。また、新設したX線研修室を用いたシャントPTA研修会や、超音波下血管マッピング、集中治療・心血管領域の研修会を新たに順次開催する予定です。なお、当事業に係る研究開発費は9,235百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。① 注射剤通常のバイアル製剤、バッグ製剤などに加え、医療現場での利便性向上を企図したキット製剤の開発も積極的に進めております。前立腺癌や閉経前乳癌などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバー型のプレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:「リュープリン」武田薬品工業)を既に販売しておりますが、この様な開発難易度が高い徐放性注射剤などの分野に注力して、開発を進めております。なお、今期は、2成分2品目のプレフィルドシリンジ製剤の製造販売承認を取得いたしました。② 経口剤一般的な経口剤(錠剤、顆粒剤など)に加え、高難度な徐放性製剤の開発も行っております。一方、医療現場での利便性を高めるため、錠剤に成分名などを印刷することや、個包装、アルミピロー包装などの包装仕様にも工夫を凝らした製品も提供しております。なお、今期は、4成分8品目(但し、オーソライズド・ジェネリック除く)のジェネリック医薬品を上市し、また、3成分5品目の製造販売承認を取得いたしました。 ③ 外用剤粘着剤や軟膏剤の自社技術を生かしたジェネリック医薬品の開発を進めております。また、「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい概念の経皮吸収製剤であるマイクロニードル製剤の開発に取り組んでおります。なお、今期は、1成分1品目の含嗽用製剤のジェネリック医薬品を上市いたしました。④ バイオ後続品わが国において、急速に市場拡大しているバイオ医薬品ですが、一般的に高薬価で、医療費削減の観点から、より低薬価であるバイオ後続品の必要性が増大しております。この状況を踏まえ、弊社でも共同開発や自社単独開発を含め様々な形態で製品開発を進めております。なお、当事業に係る研究開発費は10,433百万円であります。
FY2022|3,647 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県南草津のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器および医薬品の研究開発業務を当社が中核となり推進しております。医療関連事業におきましては、2014年に薬事法が改正され、ソフトウェア単体もプログラム医療機器として規制対象となり、プログラム医療機器の開発競争が激しくなりました。特に、画像診断機器や治療を目的とした行動変容アプリが多数承認され、ニコチン依存症アプリが治療用アプリとして、初めて保険適用されたことで、2021年8月に「MDx研究室(Medical Device Digital Transformation)」を設立し、治療・診断・健康増進等の支援を目的とするプログラム医療機器の新たな事業領域を開拓しております。また、国内外装置部品の統一化や開発コストの削減を目的に、国内外を一つの組織とした、医療器械開発・技術営業本部を設立しました。透析機器もAI研究が活発化し、東北大学との共同研究のもと、データが収集され、予測精度90%以上を目標に開発を進めております。その他、心電送信機COCORON®を利用したAI分析を行い、血圧低下を未然に防ぐ研究にも参画し、欧州・日本の各プロジェクトと連携を図り開発を進めております。引き続き、医療従事者の方々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上や新たな医療製品が生まれ育つよう取り組んでまいります。一方、医薬関連事業におきましては、薬剤費の低減や医療の質の向上に対するニーズに応えるため、あらゆる疾患領域、剤形の先発医薬品を対象とし、高品質なジェネリック医薬品の開発を行っております。さらに、患者さまにとって飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いやすさに配慮したキット製剤などの付加価値製品の開発にも注力しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は18,734百万円であります。 セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。(1) 医療関連事業主に当社の総合研究所および酵素センターが中心となって、以下の研究開発を行っております。① 汎用商品開発部門薬剤が滞留し難いポート内部をR形状にすることにより、流路が閉塞せず体内に長期注入できる埋め込みCVポートキット「R3 Port」を販売いたしました。また、加圧式薬液注入器シュアーフューザーをモデルチェンジし、持ち運びやすさ、スリム化、チューブを本体に巻き付ける仕様に変更することにより、薬液を製品内に充填する際に、取り扱いやすい様に自立できる形状にしたシュアーフューザーA 130mLも販売いたしました。新型コロナ対策用商品として、国立循環器病センターを含む4社で共同開発した純国産・感染対策用高性能レスピレーターマスク「ルフカTM」を販売いたしました。 また、HBV、HCV、HIV等特殊検査においてマイナス80度の強冷下で保管しても破損しない二重管構造のディープフリーズ採血管や、先端チップを柔らかい樹脂にし、口腔内のケアを優しくできる「NOHCSディスポーザブル排唾管」を販売いたしました。② 循環器関連開発部門冠動脈貫通カテーテル「ガイドプラスⅡ」のトップシェアを保持するため、他社にない品種を追加し、6Ftガイディングカテーテル対応品や、5frサイズ対応の品種を販売いたしました。バルーンロック手技や、2ワイヤー手技等の使用拡大を図ります。また、新たな血管分野へのアプローチとして、脳血管用治療用の吸引カテーテルを販売いたしました。急性脳梗塞の脳血管に詰まった血栓を除去する「ADAPT」と呼ばれる手技に用いられ、吸引力で血栓をカテーテルの先端へ吸い付かせ、回収する製品を販売し、20段階の硬度切り替え構造の追加により、血管へのデリバリー性を高め、吸引器の吸引圧を上げることで、血栓の回収能力を向上いたしました。③ 人工臓器(透析)関連開発部門動圧軸受技術を採用した遠心ポンプを30日使用とした体外式連続流補助人工心臓システムを販売いたしました。また、血管挿入先端部の段差を抑え、スピーディな挿入を追求した、血管内に挿入・留置して体外循環を行うカニューレを販売いたしました。さらに、ECMO装置と併用して使用される保温を目的とした小型・軽量な冷温水槽も販売いたしました。透析関連商品では、透析終了後の止血時間短縮を目的に「カチオン化セルロース」を添加した止血絆創膏「ノブリード」(海外販売名「Hemoquic」)を販売いたしました。さらに透析操作と感染予防に関するガイドライン(0.5%を超えるクロルヘキシジングルコン酸塩含有エタノール)に準拠したクロルヘキシジングルコン酸塩エタノール液1%消毒布、アルコール禁忌な患者さまや医療機器に使用可能なクロルヘキシジングルコン酸塩水溶液1%消毒布を販売いたしました。また、止血弁タイプのカニューラ穿刺針で、内針抜去と同時にカニューラ内に自動で血液が充填される自動エアー抜け機構(当社唯一の自動エアー抜け機構)を付加したセルフエアベント逆止弁付き透析針を国内外で販売いたしました。④ 診断薬・検査薬関連開発部門診断薬においては、COVID-19の抗体検査キットを販売いたしました。また、糖尿病患者のフットケアに利用できるレーザー血流計も販売いたしました。⑤ 酵素関連開発部門酵素製品においては、熱安定性や保存性に優れるという特長を持つ診断薬用の酵素3種をラインナップに加えました。⑥ 医薬包装関連開発部門各部材の残液量を極少形状に改良した製薬向け皮下投与セットを販売いたしました。また、ステミラック注の製造工程におけるDMSO調製時に使用する移注器具「DMSO用ツートック」や、各製薬メーカーの要望に応え、細胞培養用、薬剤調製用、薬液保存用などのバイオ医薬品用バッグを販売いたしました。⑦ 細胞治療関連開発部門不妊治療製品として、卵・胚の凍結や融解操作を兼用できるディッシュ「MightyWell®」を販売いたしました。さらに卵子・精子の顕微鏡下操作を行うためのプラスチックパスツール用のロングタイプに続き、ショートタイプも販売し、製品ラインナップを拡充いたしました。⑧ 医療研修関連開発部門コロナ禍で実地研修の中止や延期が続いておりましたが、Web研修のプログラムを作成いたしました。各種研修を実施し、現在はオンサイト研修、オンライン研修の両立で研修を提供しております。海外研修施設では、新たに100名収容可能なシアタールームを新設いたしました。各種の講習会を実施し、腕シミュレータを使用した透析従事者向けハンズオンセミナーを実施いたしました。なお、受講者に対してポイント付与が関連学会より認定されました。なお、当事業に係る研究開発費は8,577百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。① 注射剤通常のバイアル製剤、バッグ製剤などに加え、医療現場での利便性向上を企図したキット製剤の開発も積極的に進めております。前立腺癌や閉経前乳癌などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバー型のプレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:「リュープリン」武田薬品工業)を既に販売しておりますが、この様な開発難易度が高い徐放性注射剤などの分野に注力して、開発を進めております。なお、今期は、1成分2品目(但し、オーソライズド・ジェネリック除く)のバイアル製剤のジェネリック医薬品を上市しました。また、1成分1品目のプレフィルドシリンジ製剤の製造販売承認を取得しました。② 経口剤一般的な経口剤(錠剤、顆粒剤など)に加え、高難度な徐放性製剤の開発も行っております。一方、医療現場での利便性を高めるため、錠剤に成分名などを印刷することや、個包装、アルミピロー包装などの包装仕様にも工夫を凝らした製品も提供しております。なお、今期は、5成分12品目のジェネリック医薬品を上市しました。また、3成分5品目の製造販売承認を取得しました。③ 外用剤貼付剤など数品目のジェネリック医薬品の開発を進めております。また、「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい概念の経皮吸収製剤であるマイクロニードル製剤の開発に取り組んでおり、新たに治験薬製造ラインを立ち上げております。なお、今期は、1成分1品目の点眼液製剤のジェネリック医薬品を上市しました。④ バイオ後続品わが国において、急速に市場拡大しているバイオ医薬品ですが、一般的に高薬価で、医療費削減の観点から、より低薬価であるバイオ後続品の必要性が増大しています。これを踏まえ、品質等が先発医薬品と同等であり、価格的優位性を持つバイオ原薬企業と連携し、製品開発を目指しております。なお、当事業に係る研究開発費は10,157百万円であります。
FY2021|2,623 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県南草津のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器ならびに医薬品の研究開発業務を当社が中核となり推進しております。医療関連事業におきましては、2019年3月付で共同研究総括契約を締結した、東京大学医学部附属病院の敷地内に、東京大学ニプロ研究開発センターを開設し、「次世代に向けた革新的医療技術・機器の開発」を進めるため、専門各科の先生方と研究開発計画等を策定、共同研究開発を始動しました。引き続き、医療従事者の方々が使用しやすい、新たな医療製品が生まれ育つよう取り組んでまいります。一方、医薬関連事業においては、薬剤費の低減や医療の質の向上に対するニーズに応えるため、あらゆる疾患領域、剤形の先発医薬品を対象とし、高品質なジェネリック医薬品の開発を行っております。さらに、患者様にとって飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いやすさに配慮したキット製剤などの付加価値製品の開発にも注力しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は18,652百万円であります。 セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。(1) 医療関連事業主に当社の総合研究所および酵素センターが中心となって、以下の研究開発を行っております。※汎用商品開発部門大学、薬品メーカーで行われる動物実験等でキャピラリーを用いて採血する手技が行われます。その手技において安全で容易に血液を採取できる試験動物用採血針「HUMANEWAY(ヒューメニウェイ)」を販売いたしました。また、ニプロ輸液セットの新品種として、中間チューブ付き2Way瓶針タイプの700タイプをラインナップいたしました。※循環器関連開発部門カテーテルの「フィルトラップⅡ」について、ガイドエクステンションカテーテル「ガイドプラス」の併用を可能とする為に、先端構造を変更した「フィルトラップⅡGP」を開発いたしました。また、末梢血管治療におきまして、放射線被曝を避け、カテーテル検査室でモニターを見ながら、またはアンギオ装置との組み合わせにて治療が行うことが可能なモバイルエコー「ECHOMO」を販売いたしました。低侵襲整形外科用のデバイスといたしまして、COVID-19により海外でのカダバートレーニングができなくなっている現状から、「内視鏡下脊椎手術トレーニングキット」を開発いたしました。※透析関連開発部門体外循環を行わない際に、カテーテルの血液流路内にヘパリンナトリウムを封入する手技の安全性・利便性を向上させた、ヘパリンナトリウムのプレフィルドシリンジ製剤を販売いたしました。※検査関連部門連続での心拍監視を可能にした心電送信機ココロンを販売し、専用アプリハートライン、HNLINEにも連携が可能となりました。また、ニプロハートラインTMは、在宅診療見守り、高齢者見守りからオンライン服薬指導、コロナウイルス感染症対策まで、様々なシーンでの運用が可能なシステムとしてリニューアルいたしました。※診断薬関連部門急性膵炎の補助診断として、尿中トリプシノーゲン2を検出する尿試験紙を開発し、保険収載されました。※医薬包装関連部門薬剤バイアルのアルミ部小径品を、アダプタ無しでも使用可能とするため、特定抗生物質の針穴詰まりを防ぐ新型ハーフキット製剤を販売しました。また、経鼻投与用ネストシリンジを開発いたしました。※細胞治療関連部門細胞の凍結保存中の汚染リスクを低減できる閉鎖系凍結保存容器「フローズチューブ®」と、その容器から細胞を取り出すための専用のプラスチック針「エアベント針 VT-1」を製品化し、販売を進めております。 ※医療研修関連部門COVID-19感染拡大から、従来の多人数での集合研修を中止し、少人数研修へいち早く切り替え、受講者および講師にリモート参加いただき、受講者が”実習を体感できるオンライン研修”に取り組みました。また、iMEP(ベルギー)では、世界中の医師を対象としたオンラインセミナーを開催し、日本側からも多数の医師にWEBにて参加いただきました。また、オンライン型透析研修を始め、手技の実演と講義を織り交ぜたプログラムに加え、遠隔研修用設備による講師と受講生が会話しながら研修参加する形式が好評を得ております。なお、当事業に係る研究開発費は8,798百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※注射剤通常のバイアル製剤、バッグ製剤などに加え、医療現場での利便性向上を企図したキット製剤の開発も積極的に進めております。前立腺癌や閉経前乳癌などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバー型のプレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:「リュープリン」武田薬品工業)を既に販売しておりますが、この様な開発難易度が高い徐放性注射剤などの分野に注力して、開発を進めております。なお、今期は、1成分2品目のバイアル製剤と、1成分1品目のプレフィルドシリンジ製剤のジェネリック医薬品を上市しました。※経口剤一般的な経口剤(錠剤、顆粒剤など)に加え、高難度な徐放性製剤の開発も行っております。一方、医療現場での利便性を高めるため、錠剤に成分名などを印刷する事や、個包装、アルミピロー包装などの包装仕様にも工夫を凝らした製品も提供しております。なお、今期は、7成分18品目のジェネリック医薬品を上市しました。また、6成分16品目の製造販売承認を取得しました。※外用剤貼付剤など数品目のジェネリック医薬品の開発を進めております。また、「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい概念の経皮吸収製剤であるマイクロニードル製剤の開発に取り組んでおり、新たに治験薬製造ラインを立ち上げております。なお、今期は、1成分2品目の吸入製剤と、1成分4品目の経皮吸収型テープ剤のジェネリック医薬品を上市しました。※バイオ後続品わが国において、急速に市場拡大しているバイオ医薬品ですが、一般的に高薬価で、医療費削減の観点から、より低薬価であるバイオ後続品の必要性が増大しています。これを踏まえ、品質等が先発と同等であり、価格的優位性を持つバイオ原薬企業と連携し、製品開発を目指しております。なお、当事業に係る研究開発費は9,853百万円であります。
FY2020|4,009 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県南草津のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器ならびに医薬品の研究開発業務を当社が中核となり推進しております。医療関連事業においては、2019年3月に東京大学医学部附属病院と5年間の共同研究総括契約書を締結、名称を東京大学ニプロ研究開発センターとし、東大敷地内にある入院棟Bの13階全フロア2,278㎡(15室)を借用し、研究員を在籍させ「次世代に向けた革新的医療技術・機器の開発」を進めており、テーマ公募、検討委員会を経て、数多くの開発案件を採択、各共同研究契約を締結いたしました。引き続き、専門各科の先生方と研究開発計画を進めていき、貢献できる次代のビジネスとなり得るアイテムやサービスなどを実施いたします。また、医療研修施設iMEPでは、開設6年目を迎え、利用者数がのべ9万人を超えました。また、昨年初めて地元中学校の体験学習をはじめ、医療研修体験を通じて、ニプロファンとして支えてくれる人材になることを希望しております。一方、医薬関連事業においては、薬剤費の低減や医療の質の向上に対するニーズに応えるため、あらゆる疾患領域、剤形の先発医薬品を対象とし、高品質なジェネリック医薬品の開発を行っております。さらに、患者様にとって飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いやすさに配慮したキット製剤などの付加価値製品の開発にも注力しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は18,204百万円であります。 セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。(1) 医療関連事業主に当社の総合研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※汎用商品開発部門末梢静脈挿入式中心静脈カテーテルを安全、容易に穿刺するための携帯型血管穿刺エコー「IPエコー」及び、「穿刺ガイドキット」を販売いたしました。なお、IPエコーは、今年度グッドデザイン賞も受賞した商品であります。また、経鼻カテーテルの気管への誤挿入を防ぎ、食道へ導入補助を行うデバイス「EASI-PON」や、血管穿刺が困難な時に行うシリンジ採血で、注射針の取り外しが発生し、煩雑な操作となる治療行為が、注射針を外すこと無く安全に採血管への血液分注が可能になるシリンジ分注キャップ「タッチレス」などを販売いたしました。※循環器関連開発部門PCI治療において高頻度で使用される「薬剤ステント」は、自社で開発しておりますステントを薬事申請のための臨床試験を始めました。このステントは、他社に無い、クラウン数、弱リンク構造を持ち、今までの商品以上に屈曲病変や分岐部病変血管への追従性、耐フラクチャー性を有しており、故人である共同開発ドクターの遺志を受け継ぐステントとなっております。また、冠動脈貫通カテーテル「ガイドプラスⅡ」を、昨年販売いたしました。他社と比較して、通過性の良さ及び、複雑病変に導入しても破損しない信頼性の高さより、トップシェアを獲得しております。他社参入も始まってきており、さらなる改良、サイズ追加また海外展開を進めてまいります。新たな治療へのアプローチとして、①慢性肺動脈高血圧症(CTEPH)治療に行われるテーパ型のPTAバルーンカテーテルおよびインターベンションデバイス技術を他領域へ応用したデバイスとしての整形外科領域の低侵襲治療、②FELD法(Full Endoscopic Lumbar Discectomy)用の国内初のディスポーザブル鉗子デバイス、これらについて開発が完了し、販売いたします。 ※人工臓器デバイス開発部門動圧軸受け遠心ポンプは、30日間の長期使用を目指した治験が完了し、販売開始に向けて、申請業務を進めております。また、経皮的に血管内に挿入・留置して、体外循環を行うためのカニューレを販売し、脱血用、送血用カニューレをそれぞれ3サイズずつ品揃えしており、他社品に比べ、血管挿入先端部の段差を少なく、血管損傷リスクを低減させます。主に、急性腎不全の患者に長時間持続的な血液濾過に用いられ、ATA膜の性能安定性と生体適合性が現場ニーズを満たす、持続緩徐式血液濾過器を販売いたしました。また、バスキュラーアクセスカテーテルと一緒に用いる機器として、ニードルレス接続システム(セーフタッチプラグ 透析用)や、カテーテルや穿刺部等の消毒に用いる消毒綿「アルメンダフル」を販売いたしました。※診断薬、検査関連部門第2世代の薬剤耐性結核診断薬(遺伝子検査)をタイ王国にて製造開始し、海外入札に対応できるようにコストダウンを実現しました。今後発展途上国を中心に海外展開を図ります。透析などに用いる太い針を抜針した後、止血しにくいことがありましたが、素早く止血できるカチオン化セルロースを用いた止血デバイスを開発、近日販売予定です。また血液一滴で簡単に多項目を測定できるマルチリーフ®を販売いたしました。※医薬包装関連商品部門約30年製造販売していた旧アリメバッグの各種不具合点を対策し『アリメバッグα』として、薬液抽出口は輸液瓶針が外れても液漏れが無いように膜チューブからゴム栓へ変更、CSLベーリング向けスリートック薬剤の調製を安全に簡便に行える様に、特定バイアルに適合スリートックを販売いたしました。また、ESD手術後、格納容器でネオバール(吸収性組織補強材)を患部まで輸送し患部にネオベールを置く際の支持体を患者の患部に輸送するための格納容器である「内視鏡治療用格納容器」や、PFSの流量精度(1.0mL/min±3.0%)に対応する為、流量精度が不適になる原因と、その対策を検討したデクスメデトミジン注射液200μgや、薬剤バイアルのアルミ部小径品をアダプタ無しでも使用可能に改良し、特定抗生物質の針穴詰まりがしづらい設計と、ボトルの胴部肉厚を調整し、排液性能を高めた新型ハーフキットを販売いたしました。※整形外科関連開発部門神経再生誘導管の治験を通じて共同研究を行ってきた、名古屋大学の「手の外科講座」と、産学連携講座を継続し、共同開発を進めております。また、東北大学とも、新規材料である「リン酸オクタカルシウム(OCP)」を利用し、従来品より骨再生の早い人工骨の共同研究を進め、治験を目指して準備を進めております。これら整形外科製品は、グループ会社のネクスメッドインターナショナル株式会社と連携の上、開発を行っており、また、一昨年よりグループに加わった株式会社町田製作所は、既存内視鏡製品の改良と新規商品の開発を充実させ、ビデオスコープの開発・市場投入を進めております。※細胞デバイス開発部門(細胞治療商品)樹脂製にすることによりガラスより割れにくく、先端形状を丸くして細胞を傷つけないようにしたパスツールピペットである「プラスチックパスツール」や、ES/iPS細胞や間葉系幹細胞に代表される接着細胞を閉鎖的に効率に培養できるカルチャーバッグ「接着用カルチャーバッグ」も製品化しました。※治験・薬事申請部門治験が必要となるデバイスはいずれも高付加価値であり、売上および利益に貢献いたします。治験は自社内で立案、実施しており、外部委託による費用増大を抑制しています。さらに、ノウハウの蓄積により、商品開発のヒントや、薬事戦略のプランニングに寄与しています。※医療研修関連部門海外iMEPでは、ベルギーiMEPは、当社透析商品研修を中心に実施し、医療機器の適正使用を通して医療安全に貢献してまいりました。また、利用率向上のため、日本iMEPから1名派遣し、医療団体へのアプローチをさらに進めました。さらに、今年度、開設予定にしているタイiMEPですが、スタッフが来日し、開設と医療研修充実にも全面協力しております。日本、ベルギー、タイ3カ国のiMEPの活動を積極的進めるためにご協力をお願いいたします。なお、当事業に係る研究開発費は9,726百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※注射剤通常のバイアル製剤、バッグ製剤などに加え、医療現場での利便性向上を企図したキット製剤の開発も積極的に進めております。前立腺癌や閉経前乳癌などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバー型のプレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:「リュープリン」武田薬品工業)を既に販売しておりますが、この様な開発難易度が高い徐放性注射剤などの分野に注力して、開発を進めております。なお、今期はバイアル製剤のジェネリック医薬品1品目の製造販売承認を取得しました。※経口剤一般的な経口剤(錠剤、顆粒剤など)に加え、高難度な徐放性製剤の開発も行っております。一方、医療現場での利便性を高めるため、錠剤に成分名などを印刷する事や、個包装、アルミピロー包装などの包装仕様にも工夫を凝らした製品も提供しております。なお、今期は、3成分8品目のジェネリック医薬品を上市しました。また、7成分12品目の製造販売承認を取得しました。※外用剤貼付剤など数品目のジェネリック医薬品の開発を進めております。また、「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい概念の経皮吸収製剤であるマイクロニードル製剤の開発に取り組んでおり、新たに治験薬製造ラインを立ち上げております。※バイオ後続品わが国において、急速に市場拡大しているバイオ医薬品ですが、一般的に高薬価で、医療費削減の観点から、より低薬価であるバイオ後続品の必要性が増大しています。これを踏まえ、品質等が先発と同等であり、価格的優位性を持つバイオ原薬企業と連携し、製品開発を目指しております。なお、当事業に係る研究開発費は8,478百万円であります。
FY2019|4,221 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県南草津のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器ならびに医薬品の研究開発業務を当社が中核となり推進しております。医療関連事業においては、新規開発分野の増設に伴い、新たに研究施設を滋賀県ニプロ・ライフサイエンスサイト内の総合研究所に増床したことで、開発スペースの確保と、より多くの開発テーマを実施できる環境づくりが整いました。また、東京大学医学部付属病院と共同研究契約を締結したことにより、学内にも開発施設を設ける事が可能となり、研究員を学内に派遣することで、より現場に近いユーザー目線の製品開発が行える準備を進めております。グループ会社へ参入したネクスメッドインターナショナル株式会社と株式会社町田製作所とは、両社の得意技術を製品開発へ繋げられる事案を探索し、新たな医療製品の開発や改良に速やかに反映させてまいります。また、医療研修施設「iMEP(Institute For Medical Practice)」では、施設見学を含めた利用者の増加に伴い、利用者のニーズに叶う時代にあった内容へと充実させるとともに、利用者である医療従事者の方々に使い易い施設を目指して、システム作りを行ってまいります。一方、医薬関連事業においては、薬剤費の低減や医療の質の向上に対するニーズに応えるため、あらゆる疾患領域、あらゆる剤形の先発医薬品を対象とし、高品質なジェネリック医薬品の開発を行っております。さらに、患者様にとって飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いやすさに配慮したキット製剤などの付加価値製品の開発にも注力しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は16,526百万円であります。 セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。(1) 医療関連事業主に当社の総合研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※細胞治療関連部門細胞治療関連製品においては、参画していた産学官連携の研究プロジェクト(細胞製造・加工システムの開発)のプロジェクト期間を満了し、製品化に繋がる成果が得られました。また、細胞医薬関連製品においては、自己の骨髄細胞を脳梗塞や脊髄損傷の再生治療を実用化することを目指し、札幌医科大学とライセンス契約を締結し、早期実用化に向け再生医療研究所を中心に共同研究開発を進めております。今春より、脊髄損傷用再生医療等製品「ステミラック®注」が販売開始となりました。今後、安定供給や適用拡大のための研究開発を推進してまいります。※医療機器関連部門麻酔関連製品においては、海外向けに麻酔薬のその持続投与において使用される方の意志で痛みのコントロールをするシュアーフューザー新型PCAセットを2018年5月より販売開始となりました。薬液を注入する時のスイッチについてはボタンを大きくまた握りやすく手にフィットするデザインを採用しました。また、紫外線に当たると薬剤の析出物発生や劣化が起こる薬剤において遮光性を付与したシュアーフューザー「SUREFUSER Amber Type」を中南米、オーストラリア向けに開発し2018年9月に販売開始しました。透析関連製品においては、γ滅菌に対応したニードルレスアクセスポート付き血液回路を2018年8月より施設限定で販売開始しました。※診断薬、検査関連部門診断薬関連製品においては、第2世代の薬剤耐性結核診断薬の製造販売承認を日本、インドネシアおよびベトナムにおいて取得しました。また、菌数が少ない喀痰からも簡便に検出できるようになり、東南アジアを中心に海外への販売展開を行う準備を進めております。また、検査関連製品においては、皮下末梢血流量を簡便に測定できる血流計の製造販売承認を取得し、血液一滴で簡単に多項目を検査できるマルチリーフ®の製造販売届出を行いました。 ※薬剤機能容器関連部門薬剤機能容器関連製品においては、新型ハーフキットの発売を2018年7月より開始しました。20年以上販売をしている旧製品の機能性向上を目的としたものです。旧型ハーフキットと比較し、バイアル瓶の斜め刺し防止機構の追加やバイアル瓶離脱時の針戻りによる液漏れ防止機構追加、ボトルの透明性と耐熱性の向上等を図った新型のハーフキットです。製品改良に伴い、製造ラインも新規作製し年間2,000万キットの製造が可能な生産ラインで量産化を実現しました。また、アリメバッグαの生産を2018年12月より開始しました。30年以上前に立ち上げた生産ラインの老朽化に伴う製造不安を無くすとともに、経腸輸液セットを接続する部材を膜チューブからゴム栓へ変更する事で、抜針時の液漏れの可能性を低減致しました。また、バッグ素材をEVAからPEに素材変更し、安価にクリーンな環境での製造が可能となりました。その他、侵襲性軽減とハンドル強度を適度に調整した咽頭用スワブや、血友病治療用薬の投与量調整器具も2018年度に上市しました。※循環器・インターベンション関連部門心臓の冠動脈を起因とする急性心筋梗塞、冠動脈閉塞等のインターベンション治療(PCI Percut Aneous Coronary Intervention)領域の製品として、狭窄病変を治療するバルーンカテーテル、薬剤コーティングステントの病変到達性を補助する迅速交換型(RX)の冠動脈貫通カテーテル「ガイドプラス」につきまして、他社製品に比べて優れた遠位病変へのデリバリー性能を保持しつつも、通過デバイス(ステントやIVUS(血管内超音波)カテーテル)の適合性を広げる内径拡大の改良を行った「ガイドプラスⅡ ST」また、更に内径を広げ、他社製品と同等の内径を保持しつつ、病変到達性能工場を図った「ガイドプラスⅡ EL」の販売を開始しました。また、狭窄病変の治療の際に、末梢血管への血栓、デブリスの飛散によるno-flow slow-flowを防止する血栓捕捉カテーテル「フィルトラップ」につきまして、病変末梢へのデリバリー性、ステントを通過してのフィルター回収性について、より操作性を向上した製品「フィルトラップⅡ」の開発が完了し、販売を開始しました。末梢血管のインターベンション治療(PPI Percutaneous Peripheral Intervention)領域の製品としては、肺動脈圧高血圧症に於けるバルーン肺動脈形成術(BPA Balloon Pulmonary Angioplasty)への適応を高めた、本邦初のテーパバルーンPTAカテーテルにつきまして薬事承認を取得しました。本年度販売を開始いたします。※人工臓器関連部門人工臓器関連製品においては、2017年10月に開始した、30日使用を目的とした体外設置型連続流補助人工心臓システムの治験が2018年10月に終了し、2019年度早期の薬事申請を予定しております。また、心筋梗塞や急性呼吸不全などの緊急性が高い救急医療現場での使用が期待される「世界最小・最軽量の人工心肺補助装置(超小型心肺補助システム)」を開発しており、2019年度中の治験開始を目指しております。なお、この「超小型心肺補助システム」は、2018年度の日本人工臓器学会において「日本人工臓器学会技術賞」を受賞いたしました。血液浄化関連製品においては、急性腎障害の長時間体外循環治療用血液濾過器として、抗血栓性に優れ生体安全性の高い持続緩徐式血液濾過器を、2019年2月に販売を開始しました。※外科関連部門外科関連製品においては、整形外科、心臓外科、腹部外科等の手術時に使用される製品を言い、主に、体内埋込型医療機器の開発を進めております。当社独自の分解吸収性材料の加工技術を活かし、細胞を使用しないタイプの再生医療製品の開発を進めております。また、グループ会社となりましたネクスメッドインターナショナル株式会社と整形外科分野をはじめ、新たに、低侵襲外科手術に対応した製品開発を行っております。今後は、グループ会社となりました株式会社町田製作所と、新たに内視鏡分野における製品作りを共に取り組んでまいります。なお、当事業に係る研究開発費は8,291百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※注射剤通常のバイアル製剤、バッグ製剤などに加え、医療現場での利便性向上を企図したキット製剤の開発も積極的に進めております。前立腺癌や閉経前乳癌などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバー型のプレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:「リュープリン」武田薬品工業)を既に販売しておりますが、この様な開発難易度が高い徐放性注射剤などの分野に注力して、開発を進めております。なお、今期は点滴用バッグ製剤、バイアル製剤、プレフィルドシリンジ製剤のジェネリック医薬品をそれぞれ1品目ずつ上市しました。※経口剤一般的な経口剤(錠剤、顆粒剤など)に加え、苦みを抑制し、水なしで服用できる口腔内崩壊錠(OD錠)やODフィルム製剤などの付加価値製剤の開発も行っております。一方、医療現場での利便性を高めるため、錠剤に成分名などを印刷する事や、個包装、アルミピロー包装などの包装仕様にも工夫を凝らした製品も提供しております。なお、今期はODフィルム製剤1品目を含め、6成分17品目のジェネリック医薬品を上市しました。また、2成分7品目の製造販売承認を取得しました。※外用剤貼付剤など数品目のジェネリック医薬品の開発を進めております。また、「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい概念の経皮吸収製剤であるマイクロニドール製剤の開発に取り組んでおり、新たに治験薬製造ラインを立ち上げております。※バイオ後続品わが国において、急速に市場拡大しているバイオ医薬品ですが、一般的に高薬価で、医療費削減の観点から、より低薬価であるバイオ後続品の必要性が増大しています。これを踏まえ、品質等が先発と同等であり、価格的優位性を持つバイオ原薬企業と連携し、製品開発を目指しております。※その他今期は、吸入用製剤の製造販売承認も取得しました。なお、当事業に係る研究開発費は8,235百万円であります。
FY2018|4,737 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県南草津のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器ならびに医薬品の研究開発業務を当社が中核となり推進しております。医療関連事業においては、新設いたしました再生医療研究開発センターを中心に脳梗塞・脊髄損傷用細胞デバイスの、生産システムの確立や、安定供給の技術がいよいよ最終段階となり、製品実現に向けてカウントダウンが始まりました。また、新規整形外科分野では、ネクスメッドインターナショナル株式会社の製造子会社に、日本のニーズを取り入れた早期製品導入を目的に、研究員を派遣し共同研究を開始いたしました。また、内視鏡製造販売会社の株式会社町田製作所を子会社化し、成長著しい内視鏡市場向けの製品開発を、今後進めてまいります。また、医療研修施設「iMEP(Institute For Medical Practice)」では、研修内容をブラッシュアップし、利用者のニーズに叶う内容へと充実させるとともに、利用者である医療従事者の方々の直接の声を受け止め、研究部門での新たな開発や改良に速やかに反映させてまいります。一方、医薬関連事業においては、薬剤費の低減や医療の質の向上に対するニーズに応えるため、あらゆる疾患領域、あらゆる剤形の先発医薬品を対象とし、高品質なジェネリック医薬品の開発を行っております。さらに、患者様にとって飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いやすさに配慮したキット製剤などの付加価値製品の開発にも注力しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は161億13百万円であります。 セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。(1) 医療関連事業主に当社の総合研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※細胞治療関連部門細胞治療分野においては、産学官連携の研究プロジェクトを継続し、細胞医薬品(再生医療等製品)の開発を進めております。細胞医薬品については、自己の骨髄細胞を脳梗塞や脊髄損傷の再生治療を実用化することを目指し、札幌医科大学とライセンス契約を締結し、早期実用化に向け再生医療研究センターを中心に共同研究開発を推進しており、脳梗塞や脊髄損傷の再生治療の実用化拠点として活用してまいります。※医療機器関連部門輸液関連製品においては、カテーテルを上腕静脈から上大静脈まで挿入し留置する上腕PICC法で使用できるニプロPICCキット(末梢静脈挿入式中心静脈用カテーテルイントロデューサーキット)を平成29年12月より販売を開始いたしました。カテーテルの先端スリットバルブがあることにより注入、閉鎖、吸引が可能で材質には血管に優しいシリコーンを採用し、2本のアラミド繊維で補強し、カテーテル離脱の発生リスクを低減しました。検査関連製品においては、血糖自己測定などの微量採血するための採血用穿刺器具ニプロセーフタッチ®ライトショットと穿刺針ニプロセーフタッチ®ランセットの販売を平成29年8月より開始いたしました。特徴としては針刺し防止機能と再使用防止機能を付与し、持ちやすいペン型で穿刺深さを5段階で調節ができ、ランセット廃棄時には後端に設置している廃棄ボタンを押すことにより、針付近に触れること無く安全に廃棄できます。※診断薬、検査関連部門第2世代の薬剤耐性結核診断薬の製造販売承認を日本およびインドネシアにおいて取得しました。菌数が少ない喀痰からも簡便に検出できるようになり、東南アジアを中心に海外への販売展開を行う予定です。また急速進行性糸球体腎炎診断薬(ANCA)の製造販売承認を取得しました。酵素センターでは、グリシンオキシダーゼ、3-ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼ、新規ビリルビンオキシダーゼを開発し、販売開始しました。 ※薬剤機能容器関連部門ダブルチャンバープレフィルドシリンジ(D-PFS)に安全機構である針ガードNPを装備しました。針ガードNPは薬剤を患者さんに投与後、医療従事者が誤穿刺しないように金属針を安全に簡便にカバーできるデバイスです。このD-PFSは前立腺がんや子宮内膜症治療に用いられるリュープロレリンに使用されており、この針ガードNPを装備した製品を平成29年6月より販売開始しました。新型ハーフキットの開発が完了いたしました。旧型ハーフキットと比較し、バイアル瓶の斜め刺し防止機構の追加やバイアル瓶離脱時の針戻りによる液漏れ防止機構追加、ボトルの透明性と耐熱性の向上等を図った新型のハーフキットです。平成30年6月頃より販売開始予定です。抗癌剤曝露防止デバイスの開発がほぼ完成いたしました。抗癌剤の溶解から投与に至るまでに使用される4種のデバイス(バッグアクセス、バイアルアクセス、シリンジコネクタ、ロックコネクタ)で、接続・離脱時に漏れない工夫をしています。平成30年度に発売開始予定です。※循環器・インターベンション関連部門心臓の冠動脈を起因とする急性心筋梗塞、冠動脈閉塞等のインターベンション治療(PCI Percut Aneous Coronary Intervention)領域の製品として、狭窄病変を治療するバルーンカテーテル、薬剤コーティングステントの病変到達性を補助する迅速交換型(RX)の冠動脈貫通カテーテル「ガイドプラス」につきまして、他社製品に比べて優れた遠位病変へのデリバリー性能を保持しつつも、通過デバイス(ステントやIVUS(血管内超音波)カテーテル)の適合性を広げる内径拡大の改良を行った「ガイドプラスⅡ」の製造販売承認を取得しました。今後、販売に向けて製造を開始いたします。また、狭窄病変の治療の際に、末梢血管への血栓、デブリスの飛散によるno-flow slow-flowを防止する血栓捕捉カテーテル「フィルトラップ」につきまして、病変末梢へのデリバリー性、ステントを通過してのフィルター回収性について、より操作性を向上した製品「フィルトラップⅡ」の開発が完了し、平成30年度中に発売予定です。末梢血管のインターベンション治療(PPI Percutaneous Peripheral Intervention)領域の製品としては、腸骨動脈の分岐部で対側アプローチにて治療を行う際に用いられるガイディングシースカテーテル「CROSSROADS」について販売を開始しました。また、血管インターベンション治療の技術を内視鏡的消化管治療デバイスに応用し、食道癌や食道癌治療後の食道狭窄による食物の通過障害を内視鏡的に治療する為の食道拡張用バルーンカテーテル「E-dive」につきまして販売を開始しました。※外科関連部門整形外科、心臓外科、腹部外科等の手術時に使用される外科関連の商品、主に体内埋込型医療機器の開発を進めております。当社独自の分解吸収性材料の加工技術を活かし、神経再生誘導管、心膜再生補助材などの細胞を使用しないタイプの再生医療製品の開発も行っております。神経再生誘導管につきましては、平成29年度に全国販売を開始いたしました。整形外科をはじめ、上記各分野において低侵襲外科手術に対応した製品の開発を行っております。今後は内視鏡分野における開発も関連会社と共に取り組んでまいります。※人工臓器関連部門平成29年10月に、30日使用を目的した体外設置型連続流補助人工心臓システムの治験を開始いたしました。平成30年度の治験終了、平成31年度の薬事申請を予定しております。また、平成30年2月に専用部品を必要とせず、血液が流れるチューブに取り付けるだけでヘマトクリットおよび酸素飽和度を測定可能となる、画期的な体外循環用の酸素飽和度センサーの一般販売を開始いたしました。引き続き、成人開心術用、小児用の開発を推進しており、製品ラインナップの充実を計画しております。血液浄化分野におきましては、急性腎障害の長時間体外循環治療用血液濾過器として、抗血栓性に優れ生体安全性の高い持続緩徐式血液濾過器の製造販売承認申請を行いました。近々に承認取得の予定であります。 ※疼痛治療器関連部門平成27年度に、生命揺らぎ共鳴(Life-Fluctuation-Resonance: LFR)研究開発センターを開設し、難治性疼痛、気分障害、認知症などを対象に、新しい発想の生体リズムを考慮した電気・磁気式治療器の研究開発を進めております。また、このような高次神経機能障害に対し、選択的神経の障害を識別することと合わせ、しばしば併発するストレスや自律神経系変調などを総合的に鑑別診断する、定量的感覚検査モニタ装置の開発を産学連携事業として進めております。さらに、平成30年4月からは子会社化が予定されている㈱脳機能研究所および大学、ベンチャー企業とも連携し、上記の揺らぎ関連治療器および3次元脳機能モニタ装置の他、非侵襲・動的細胞観察装置等の開発を促進し、販売準備を進めてまいります。総合研究所は、医療機器全般の研究を一手に担い、高品質なNIPRO製品を生み出す原動力となる様、医療現場のニーズや課題に常に先駆けてアプローチし、付加価値の高い製品を開発、提供することを基本としております。なお、当事業に係る研究開発費は81億89百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※注射剤通常のバイアル製剤、バッグ製剤などに加え、医療現場での利便性向上を企図したキット製剤の開発も積極的に進めております。前立腺癌や閉経前乳癌などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバー型のプレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:「リュープリン」武田薬品工業)を既に販売しておりますが、この様な開発難易度が高い徐放性注射剤などの分野に注力して、開発を進めております。なお、今期は点滴用バッグ製剤のジェネリック医薬品を1品目上市し、1品目の製剤販売承認を取得しました。※経口剤一般的な経口剤(錠剤、顆粒剤など)に加え、苦みを抑制し、水なしで服用できる口腔内崩壊錠(OD錠)やODフィルム製剤などの付加価値製剤の開発も行っております。一方、医療現場での利便性を高めるため、錠剤に成分名などを印刷する事や個包装、アルミピロー包装などの包装仕様にも工夫を凝らした製品も提供しております。なお、今期はオーソライズド・ジェネリック4品目を含め、10成分38品目のジェネリック医薬品を上市しました。また、ODフィルム製剤1品目を含め、4成分8品目の製造販売承認を取得しました。※外用剤外用液剤や貼付剤など数品目のジェネリック医薬品の開発を進めております。また、「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい概念の経皮吸収製剤であるマイクロニドール製剤の開発に取り組んでおり、新たに治験薬製造ラインを立ち上げました。なお、今期は1成分2剤形(ゲル・クリーム)の外用剤を上市しました。※バイオ後続品わが国において、急速に市場拡大しているバイオ医薬品ですが、一般的に高薬価で、医療費削減の観点から、より低薬価であるバイオ後続品の必要性が増大しています。これを踏まえ、品質等が先発と同等であり、価格的優位性を持つバイオ原薬企業と連携し、製品開発を目指しております。今後も、高品質、低価格のジェネリック医薬品を安定供給することで、増加する医療費の低減化に寄与するため、積極的にジェネリック医薬品の開発を進めてまいります。なお、当事業に係る研究開発費は79億24百万円であります。
FY2017|4,622 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県南草津のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器ならびに医薬品の研究開発を当社が中核となり推進しております。医療関連事業においては、札幌医科大学と共同開発している脳梗塞・脊髄損傷に対する再生医療の実用化を加速する為、細胞デバイスの開発を行っている第1研究開発部とは別に再生医療研究開発センターを平成28年4月に新設いたしました。また、生産・開発の拠点として札幌医科大学の隣接地にセンターを新設し、同年12月に竣工式を執り行いました。ユニチカ株式会社から譲渡された酵素事業を拡充し、より充実した開発と生産を行う為、平成28年7月に酵素センターを新設いたしました。主に臨床診断薬用原料として使用される酵素製品および酵素関連製品の安定生産と新規開発を行ってまいります。整形外科製品では、平成29年1月に子会社化したネクスメッドインターナショナル株式会社とのシナジー効果を活かして、さらなる開発・販売を推し進めてまいります。ニプロ・ライフサイエンスサイト内の医療研修施設「iMEP(Institute For Medical Practice)」では、研修、講演会、当社製品勉強会や開発製品の評価実験および施設見学等にて、平成28年度にはおよそ2万名の方々に利用して頂きました。今後は、研修内容をさらに充実させるとともに、利用者である医療従事者の方々の直接の声を受け止め、研究部門での新たな製品開発や改良に速やかに反映させてまいります。一方、医薬関連事業においては、薬剤費の低減や医療の質の向上に対するニーズに応えるため、あらゆる疾患領域、あらゆる剤形の先発医薬品を対象とし、高品質なジェネリック医薬品の開発を行っております。さらに、患者様にとって飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いやすさに配慮したキット製剤などの付加価値製品の開発にも注力しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は115億17百万円であります。 セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。(1) 医療関連事業主に当社の総合研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※細胞治療関連部門細胞治療分野においては、産学官連携の研究プロジェクトを継続し、細胞医薬品(再生医療等製品)やiPS/ES細胞用の自動培養装置の開発を進めております。細胞医薬品については、自己の骨髄細胞を脳梗塞や脊髄損傷の再生治療を実用化することを目指し、札幌医科大学とライセンス契約を締結し、早期実用化に向け共同研究開発を推進しております。平成28年2月には「先駆け審査指定制度」にも指定されました。平成28年12月には開発の拠点として、札幌医科大学の隣接地に「再生医療研究開発センター」を竣工いたしました。今後、脳梗塞や脊髄損傷の再生治療の実用化拠点として活用してまいります。iPS/ES細胞用の自動培養装置は、平成28年4月より研究用として受注生産を開始しました。※医療機器関連部門輸液関連製品においては、高カロリー輸液などの際に、輸液中に含まれる細菌、微粒子、気泡等を除去する為に専用ポンプ(ニプロキャリカポンプ)へ装着して使用するフィルター付きニプロCPチャンバーセットに、ニードルレス輸液システムであるセーフタッチ混注ポートとセーフタッチ三方活栓を追加し、末端コネクターには薬剤クラックが発生しないポリプロピレンコネクターを使用した製品をラインナップいたしました。また、医療現場のニーズを製品化すべく、大学病院看護部と共同で、吸引器等の排液チューブに接続ができ、蓋を閉じることで排液チューブからの液だれが防げるニプロ廃液チューブキャップを開発し、販売を開始しました。透析関連製品においては、誤穿刺防止機構付き透析用留置針であるセーフタッチカニューラに逆流を防止する止血弁を組み込み、透析を一時中断する為に血液回路から外した際に、自動的に逆止弁が作動するシールタッチカニューラの薬事手続きが完了し、上市に向けて準備を開始いたしました。 ※診断薬、検査関連部門結核、薬剤耐性、非結核性抗酸菌症の3種類を同時に検出できる「ジェノスカラー・NTM+MDR-TB」について、CEマークを取得いたしました。また、酵素センターでは、研究用試薬として尿毒素であるインドキシル硫酸の測定試薬(酵素法)を開発し、発売いたしました。※薬剤機能容器関連部門安全機構付きプレフィルドシリンジを平成29年1月に販売開始いたしました。バイアル瓶に入った粉末製剤を溶解すること無く、溶解液のみを投与する医療過誤が発生しない様にプレフィルドシリンジと移注針の間に安全機構を付加しております。また、薬液調製時の針刺し事故の防止やコンタミネーションなどの可能性も低減しております。ダブルチャンバープレフィルドシリンジ(D-PFS)の針ガードNPの医療機器届出は、平成29年4月に完了を予定しております。前立腺がんや子宮内膜症治療に使用されるリュープロレリンのプレフィルドシリンジに投与後の金属針をカバーする誤穿刺防止の針ガードを組み込んだ製品を平成29年5月より製造開始の予定です。新型ハーフキットの試作品開発が完了し、現在量産化を進めております。バイアル瓶の斜め刺し防止機構の追加やバイアル瓶離脱時の針戻りによる液漏れ防止機構追加、ボトルの透明性と耐熱性の向上等を図った新型のハーフキットとなり、平成29年度中に現行品との切り替えを予定しております。※循環器・インターベンション関連部門心臓の冠動脈を起因とする急性心筋梗塞、冠動脈閉塞等のインターベンション治療(PCI Percut Aneous Coronary Intervention)領域の製品として当社が販売しているドラッグイルーティングバルーンにつきまして、平成28年は小血管病変への治療に適応拡大がなされました。これら薬剤コーティングされた治療デバイスは、病変到達までの薬剤保持が大変重要であり、狭窄部や屈曲血管を通過させる際の薬剤剥離や流出が問題となります。これらの問題を防ぎ、通過性を補助する目的で使用する迅速交換型(RX)の冠動脈貫通カテーテル「ガイドプラス」につきまして、平成27年に販売を開始し、市場では競合製品より遠位の病変へのデリバリー性が良いことが高く評価されております。平成28年は市場からの要望により、接続部の構造をさらに見直し、より耐久性について信頼性を向上させた改良品の販売を開始いたしました。また、狭窄病変の治療の際に、末梢血管への血栓、デブリスの飛散によるno-flow slow-flowを防止する血栓捕捉カテーテルにつきまして、病変末梢へのデリバリー性、ステントを通過してのフィルター回収性について、より操作性を向上した製品「フィルトラップLP」の販売を開始いたしました。末梢血管のインターベンション治療(PPI Percutaneous Peripheral Intervention)領域の製品としては、腸骨動脈の分岐部で対側アプローチにて治療を行う際に用いられるガイディングシースカテーテル「CROSSROAD」について製造販売の承認申請を行い、近々に承認取得の予定であります。※外科関連部門整形外科、心臓外科、腹部外科等の手術時に使用される外科関連の商品、主に体内埋込型医療機器の開発を進めております。当社独自の分解吸収性材料の加工技術を活かし、神経再生誘導管、心膜再生補助材などの細胞を使用しないタイプの再生医療製品の開発も行っております。神経再生誘導管につきましては、平成28年度に製造販売承認を取得し、販売を開始いたしました。整形外科をはじめ、上記各分野において今後主流となる低侵襲外科手術に対応した製品の開発を行っております。※人工臓器関連部門平成28年11月に、専用部品を必要とせず、内部を血液が流れるチューブに取り付けるだけでヘマトクリットおよび酸素飽和度を測定可能な画期的な酸素飽和度センサーの製造販売承認を取得しました。また、心臓手術などに用いる動圧浮上型遠心ポンプおよびその駆動装置の製造販売承認を取得し、近日中の販売を目指して準備しております。引き続き、製品ラインナップを揃える様に開発を推進しております。血液浄化分野におきましては、インド市場向けに現地ニーズを満たし、かつ従来モデルよりさらに安価な透析液粉末製剤溶解装置を開発し、販売準備を進めております。 ※疼痛治療器関連部門平成27年度からの新規事業として、慢性疼痛、気分障害、認知症などの治療に有効な生体リズムを考慮した磁気式、電気式治療器の研究開発を進めております。治療効果の評価に用いる脳機能モニタの開発も同時に進めており、これら試作機の改良が終了し、初発の製品化を進めております。総合研究所は、医療機器全般の研究を一手に担い、高品質なNIPRO製品を生み出す原動力となる様、医療現場のニーズや課題に常に先駆けてアプローチし、付加価値の高い製品を開発、提供することを基本としております。なお、当事業に係る研究開発費は59億69百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※注射剤通常のバイアル製剤、バッグ製剤などに加え、医療現場での使用性向上を企図した注射用キット製剤の開発を積極的に進めております。前立腺癌や子宮内膜症などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバープレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:武田薬品工業「リュープリン」)を既に販売しておりますが、引き続き、開発難易度が高い徐放注射剤などの開発を進めております。※経口剤一般的な経口剤の開発に加え、苦みマスキングした口腔内崩壊(OD)錠や患者の服用性を考慮した経口フィルム製剤等の製剤工夫を施した付加価値製剤の開発も行っております。また、医療現場での識別性向上のため、錠剤に成分名等を印刷するなどの工夫を図った製品の品揃えを充実させております。なお、今期はモンテルカスト錠、オランザピン錠/OD錠/細粒など6成分11品目を上市いたしました。※外用剤当社における初めての海外導出ジェネリック医薬品であるリドカイン塩酸塩パップ剤の製造販売を来期に予定しております。今後も、低刺激で薄さ、軽さ、粘着性、伸縮性等に優れた貼付剤、海外への導出も念頭において、開発を進めてまいります。また、「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい経皮吸収製剤として、マイクロニードルの開発を進めており、新たに治験薬製造ラインを導入し、来期に稼働を予定しております。※バイオ後続品現在、市場が急速に拡大している生物学的製剤は、一般的に高薬価であり、医療費削減の観点ではバイオ後続品の必要性がますます増大しております。これを踏まえ、価格および品質面で優れたバイオ原薬を持つ企業と連携して、着実な製品化を目指しております。今後も、高品質かつ医療現場での安全性に配慮したジェネリック品を安価で提供し、増大する医療費の低減化に寄与すべく、積極的に開発に取り組んでまいります。なお、当事業に係る研究開発費は55億48百万円であります。
FY2016|4,633 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、滋賀県南草津のニプロ・ライフサイエンスサイト内にて、医療機器ならびに医薬品の研究開発を当社が中核となり推進しております。医療関連事業においては、平成27年4月に人工臓器開発センターから外科関連部門を分離し、整形外科、腹部外科を中心とした外科関連の新商品開発を目的として、第6研究開発部を新設しました。分解吸収性材料の加工技術を活かし、神経再生誘導管、心膜再生補助材などの再生医療を含めた体内埋め込み型医療機器の開発を行ってまいります。また、慢性疼痛や気分障害などの疾患に対し、薬物に依らない身体に優しい有効な低エネルギー磁気治療器を開発すべく、LFR(生命ゆらぎ共鳴)研究開発センターも同月に新設しました。新しい発想の生体リズムに共鳴する、いわゆる“ゆらぎ”を取り入れた磁気治療器について、製造・販売承認を目指してまいります。同敷地内の医療研修施設「iMEP(Institute For Medical Practice)」では、研修、講演会、当社製品や開発製品の評価実験および施設見学等にて、年間15,000名を超える方々に利用して頂きました。2年目に入り利用者はさらに増加傾向にあり、利用者である医療従事者の方々の直接の声を受け止め、研究部門での新たな製品開発や改良に速やかに反映させてまいります。一方、医薬関連事業においては、薬剤費の低減や医療の質の向上に対するニーズに応えるため、あらゆる疾患領域、あらゆる剤形の先発医薬品を対象とし、高品質なジェネリック医薬品の開発を行っております。さらに、患者様にとっての飲みやすさに配慮した口腔内崩壊錠や医療現場での取り扱いやすさに配慮したキット製剤などの付加価値製品の開発にも注力しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は102億69百万円であります。 セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。(1) 医療関連事業主に当社の総合研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※細胞治療関連部門細胞治療分野においては、産学官連携の研究プロジェクトを継続し、細胞医薬品(再生医療等製品)やiPS/ES細胞用の自動培養装置の開発を進めております。細胞医薬品については、自己の骨髄細胞を脳梗塞や脊髄損傷の再生治療を実用化することを目指し、札幌医科大学とライセンス契約を締結し、早期実用化に向け共同研究開発を推進しております。平成28年2月には「先駆け審査指定制度」にも指定されました。平成28年12月には開発の拠点として、札幌医科大学の隣接地に「再生医療研究開発センター(仮称)」を竣工する予定です。iPS/ES細胞用の自動培養装置は、来期から研究用として受注生産を開始する予定です。※医療機器関連部門輸液関連製品におきまして、ニードルレス接続システムであるセーフタッチ輸液システムで手術室やICUなどにおける多剤投与に最適でポンプにも使用できる「セーフタッチマニホールドP」をラインナップいたしました。また、安全性と廃棄性を考慮したプラスチック製薬液吸引針について従来タイプのプラスチック針と比較して細く短くし、取り扱いやすくした「ニプロプラスチック細径タイプ」の販売を開始いたしました。透析関連製品においては、血液回路の補液時の泡立ちを防ぐ為に、チャンバー内に横から補液が入るサイクロンチャンバーを開発し販売を開始いたしました。麻酔関連製品においては、安定したバルーン収縮圧によって、より正確な薬液注入が行える加圧式医薬品注入器シュアフューザーAについて、硬膜外、皮下、静脈への鎮痛薬や局所麻酔薬の投与、特にフルオロウラシルの46時間投与に適している150mLを品種追加いたしました。※診断薬、検査関連部門リファンピシン耐性の結核をより迅速簡便に検出できるように改良した遺伝子検査薬「ジェノスカラー・PFP-TBⅡ」を発売いたしました。結核、薬剤耐性、非結核性抗酸菌症の3種類を同時に検出できる「ジェノスカラー・NTM+MDR-TB」は、WHOの推奨を取得いたしました。またLSIメディエンス向けのマグネシウム試薬、総ビリルビン試薬、クレアチンキナーゼ試薬、クレアチンキナーゼアイソザイム試薬の受託生産を開始いたしました。 ※薬剤機能容器関連部門耳鼻科領域における鼓膜再生や脳外科領域における神経固定などに使用されるデバイスで、片手操作でも患部に的確に微量塗布ができる様に設計した生体接着剤用微量滴下セット(高度管理医療機器)について、製造・販売承認を取得いたしました。安全機構付きプレフィルドシリンジの部材である移注針ユニットの医療機器届出を完了いたしました。バイアル瓶に入った粉末製剤を溶解すること無く、溶解液のみを投与する医療過誤が発生しない様にプレフィルドシリンジと移注針の間に安全機構を付加しております。また、薬液調製時の針刺し事故の防止やコンタミネーションなどの可能性も低減しております。このユニットは、来期に製造販売を開始する予定です。※循環器・インターベンション関連部門心臓の冠動脈を起因とする急性心筋梗塞、冠動脈閉塞等のインターベンション治療(PCI Percut Aneous Coronary Intervention)領域の製品として、冠動脈内に起こる血栓性狭窄病変の血栓を吸引し、血流を再開させる為の血栓吸引カテーテル「TVACⅡ」に、現状製品の耐キンク性能を保持したままプロファイルを細径化し、分岐部病変治療の際に用いられる2ワイヤーテクニックと呼ばれる手技にも対応した新製品として「TVACⅡ-KT」を発売いたしました。また、薬剤バルーン、薬剤ステント等の病変へのデリバリーの際に、狭窄部や屈曲血管を通過させる場合の薬剤剥離や流出を防ぎ、通過性を補助する目的で使用する 迅速交換型(RX)の冠動脈貫通カテーテル「ガイドプラス」の販売を開始いたしました。平成26年度に販売承認を取得し、臨床での市場評価を開始しておりました狭窄又は閉塞した冠動脈に対して、回転する小型内蔵型カッターで病変部を切削してアテロームを取り込み、体外に取り出すことを目的としたカテーテル「ニプロ DCA(Directional Coronary Atherectomy:方向性冠動脈粥腫切除術に用いられるカテーテル)」について、使用されるドクターのご意見を取り入れ、さらに使い勝手と安全性を向上させる改良を行い、改めて市場導入を開始しております。末梢血管のインターベンション治療(PPI Percutaneous Peripheral Intervention)領域の製品としては、末梢血管動脈内に起こる狭窄をバルーンの拡張により治療するPTAバルーンカテーテルについて、現行製品よりもバルーンの柔軟性を向上させた「ファイネストリームS」の販売を開始いたしました。また、大腿動脈の分岐部で狭窄病変に選択的にガイドワイヤーを配置するダブルルーメンガイドワイヤーインサーター「SFA Go」について承認を取得いたしました。※外科関連部門整形外科、心臓外科、腹部外科等の手術時に使用される外科関連の商品、主に体内埋込型医療機器の開発を進めております。当社独自の分解吸収性材料の加工技術を活かし、神経再生誘導管、心膜再生補助材などの細胞を使用しないタイプの再生医療製品の開発も行っております。※人工臓器関連部門心臓手術などに用いる、動圧浮上技術を利用した非接触軸受けにより長期耐久性を有し且つ溶血を低減したディスポーザブルタイプの遠心ポンプと、それを駆動する装置を開発し、平成27年4月に製造承認申請しております。血液浄化分野では、日本で培ったノウハウを利用して透析液粉末製剤の利点を海外普及させるべく、まずはインド国に適した製剤の販売承認を取得し、販売開始いたしました。また、粉末製剤を定量的かつ簡便に溶解する装置を地域特性に応じた品種を開発し、中南米向け及びインド国向けで各々販売を開始いたしました。※疼痛治療器関連部門今年度より新規事業として、慢性疼痛、気分障害などの治療に有用な生体リズムを考慮した磁気治療器の研究開発を進め、試作機の改良を重ねております。総合研究所は、医療機器全般の研究を一手に担い、高品質なNIPRO製品を生み出す原動力となる様、医療現場のニーズや課題に常に先駆けてアプローチし、付加価値の高い製品を開発、提供することを基本としております。なお、当事業に係る研究開発費は56億14百万円であります。 (2) 医薬関連事業主に当社の医薬品研究所が中心となって、以下の研究開発を行っております。※注射剤通常のバイアル製剤などに加え、医療現場での取り扱いやすさに優れた注射用キット製剤の開発を積極的に進めております。今期は、タゾバクタム・ピペラシリン配合注射剤(先発:大鵬薬品「ゾシン」)のバイアル製剤と液・粉ダブルバッグのキット製剤を上市いたしました。前立腺癌や子宮内膜症などの治療に用いるリュープロレリン酢酸塩のダブルチャンバープレフィルドシリンジ(1箇月製剤)(先発:武田薬品工業「リュープリン」)を既に販売しておりますが、引き続き、リュープロレリン酢酸塩3箇月製剤や開発難易度が高い徐放注射剤などの開発を進めております。メロペネム注射剤は臨床現場での使用実態を考慮し、先発にはない規格である高用量の1gバイアル及びバッグ製剤を追加発売いたしました。※経口剤一般的な経口剤の開発に加え、苦みマスキングした口腔内崩壊(OD)錠や患者の服用性を考慮した経口フィルム製剤等の製剤工夫を施した付加価値製剤の開発も行っております。また、医療現場での識別性向上のため、錠剤に成分名等を印刷するなどの工夫を図った製品の品揃えを充実させております。※外用剤当社における初めての海外導出ジェネリック医薬品であるリドカイン塩酸塩パップ剤の製造販売承認取得を来期に予定しております。今後も、低刺激で薄さ、軽さ、粘着性、伸縮性等に優れた貼付剤、海外への導出も念頭において、開発を進めております。また、コスメディ製薬株式会社とマイクロニードルの共同開発に関する契約を締結いたしました。患者の痛み軽減やより良い効果を発揮する可能性のある「皮膚に貼る注射剤」という今までにない新しい概念の経皮吸収製剤の製品化に向け開発を進めております。※抗がん剤ジェネリック、バイオ後続品現在、市場が急速に拡大している抗がん剤および生物学的製剤は、一般的に高薬価であり、医療費削減の観点では低薬価であるジェネリック医薬品やバイオ後続品の必要性が増大しております。これを踏まえ既に多種の抗がん剤を上市しており、今期も新たにジェネリック経口抗がん剤1成分承認を取得いたしました。来期以降も抗がん剤ジェネリックの経口剤・注射剤の開発を進めてまいります。また、バイオ後続品に関しては、価格および品質面で優れた原薬を持つ企業と連携して、迅速な製品化を目指しております。今後も、高品質かつ医療現場での安全性に配慮したジェネリック品を安価で提供し、増大する医療費の低減化に寄与すべく、積極的に開発に取り組んでまいります。なお、当事業に係る研究開発費は46億54百万円であります。