経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針等a.企業理念≪社是≫一.社業を通じて社会に貢献せん二.和をもって最善をつくさん三.善意と良識を身上として日々を全うせん 当社の企業理念は、社是にあるとおり事業活動を通じて社会生活の向上並びに社会基盤等の整備に貢献することにあり、そのために全役職員が良心に恥じることなく「善意と良識を身上として」事業活動を全うすることであります。また、すべてのステークホルダーや環境との「和をもって」その関係に最善を尽くし、社会の発展に資することを目的としております。当社は1897年の創業以来、一貫として社是の精神で事業活動を行ってまいりました。社会、経済、環境など大きな変革を遂げている現代社会において、この社是の精神をカノークスグループ社員全員の『行動規範』に据えて事業活動を全うしていく所存であります。 ≪PURPOSE(パーパス)≫「地域社会と地域産業の持続的成長に信頼のサプライチェーンで貢献する」 創業より当社グループを支えて頂いた地域への感謝であり、サプライチェーンを通じて地域社会を元気にしたい、という想いで、その土地やその地域の経済・社会にしっかり根を生やし、一緒になって持続的成長に取り組んでいくことが当社グループの社会的存在意義であります。 b. 経営理念「常にお客様から第一に求められる企業に」 社是の精神によって当社グループがお客様の繁栄の礎となり、常にお客様から選ばれ、それも一番に求められる企業になることを目指して、役職員全員が日々の事業活動に精進しております。 (2)経営環境当社グループを取り巻く経営環境は、ウクライナ、中東の地政学リスクの増大が、世界経済をより不透明かつ不安定なものにしております。それらの影響として資材高騰と安全保障のあり方など、様々な新たな課題が顕在化している状況です。自動車産業においては、2024年度の生産減少要因が解消し、回復傾向にあるものの、米国による関税政策の動向次第では不透明な状況が続くものと思われます。また、建設・建築分野においては、人手不足や資材価格の高止まりが続くものとみられ、2024年度並みに推移することが見込まれます。このような環境下、当社グループを今日まで育ててくれた地域社会・経済に信頼のサプライチェーンで貢献すべく、機能の一層の充実強化と、企業としての持続的成長を目指してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業活動の成果を示す経常利益を重要な経営指標と位置付け、企業経営に取り組んでおります。近年の鋼材価格の大幅な上昇を背景に当社グループの運転資金ニーズが増加したことから、有利子負債は大きく増加しましたが、足下の鋼材価格の水準は概ね安定しており、有利子負債の圧縮を進めております。持続的成長による収益の拡大とともに、安定的、効率的な財務基盤を構築することが肝要であり、財務的視点からROE、D/Eレシオについても重要な指標ととらえております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①中長期の経営課題2022年度より新たな3か年計画、第10次中期経営計画がスタートし、本年度を最終年度として迎えました。本中計のテーマとして「カノークス第二の創業 ~持続的成長に向けて再起動~」を掲げました。社会全体が大きな変革期に直面する中、もう一度、原点に立ち帰り、信頼のサプライチェーンを堅持しつつ、大胆に新たな分野への挑戦をグループ一丸となって臨んでまいりました。 このような環境下、当社グループが対処すべき課題は大きく3点であります。 まず1つ目は、自動車のEVシフトへの対応であり、それが今後加速しても、当社グループがなくてはならない存在であるための事業戦略を検討推進することであります。EVシフトの流れに沿った鉄の需要変化を的確に捉え、現行の鉄鋼製品のサプライチェーンをしっかり堅持するとともに、鉄以外の素材の取扱いを検討し(マルチマテリアル化)、事業領域の拡大に挑戦しました。2つ目は、カーボンニュートラル・脱炭素に向けた事業戦略の展開であります。当社グループ独自での環境負荷低減への取り組みに加え、電炉材の取扱いの拡大をおこなうことであります。主原料となる鉄スクラップを溶かし再利用する電炉材は、鉄鉱石や石炭等の原材料から鉄を作る高炉材に比べ、製造時のCO2排出量が1/5程度である利点があり、脱炭素型鉄鋼製品として電炉材の拡販を積極的に進め、取引先と共にサプライチェーン全体でカーボンニュートラルの促進に取り組んでまいりました。 3つ目は、持続的成長SDGsに資する取り組みの充実を図っていくことであります。SDGsと紐付けした当社グループの活動を更にレベルアップさせ推進強化することであります。地域社会への貢献、人材教育と平等で健康な職場の実現、生産性向上を通じたイノベーションと環境負荷の低減、間接的であれ世界の貧困飢餓の問題解決を支援する活動など、様々な可能性を「Think Global,Act Local」の標語のもと、全社員が共有し、積極的に取り組んでまいりました。 人と社会の新たな価値観に応えながら、これらの課題を含む2030年度までに当社グループが目指すべき姿のロードマップは以下のとおりとなっております。 ②経常利益の拡大当社グループは自前の加工機能を充実させ、受注、発注、加工、品質・在庫管理、タイムリーな小口納入など、一気通貫できめ細かな供給対応を構築してまいりました。取引に付加価値を付け、鉄鋼メーカーと顧客の間にあって、「なくてはならない存在」になることを目指し、取引によるスプレッド確保に加えて、販売量そのものの増加により経常利益の拡大に取り組んでまいります。 ③財務面への対処金利上昇局面を迎えている中、支払利息の軽減化を念頭に、有利子負債の長期・短期バランスの見直し、発注・在庫管理の徹底による適正在庫の維持等の施策を通じ、有利子負債の圧縮に努め、健全な財務基盤の構築を図ってまいります。 ④流動性の確保と企業価値の拡大 当社は、当社株式の流動性及び当社企業価値の向上に努めることを重要な経営課題と位置付けております。 大株主が保有する当社株式の一部を、当社が設定した株式需給緩衝信託Ⓡを通じて2024年2月1日に取得しており、順次市場への売却を進めております。2024年3月31日時点において流通株式比率は36.21%、直近の2025年3月31日時点では36.58%であり、東証スタンダード市場基準の25%以上を上回っている状況であります。 また、IRセミナーへの出展、地域社会貢献活動等を通じて、当社の知名度アップを含めた積極的なIR活動に取り組んでおります。 一般市場における幅広い投資家の参加を通じ、当社企業価値の一層の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針等a.企業理念≪社是≫一.社業を通じて社会に貢献せん二.和をもって最善をつくさん三.善意と良識を身上として日々を全うせん 当社の企業理念は、社是にあるとおり事業活動を通じて社会生活の向上並びに社会基盤等の整備に貢献することにあり、そのために全役職員が良心に恥じることなく「善意と良識を身上として」事業活動を全うすることであります。また、すべてのステークホルダーや環境との「和をもって」その関係に最善を尽くし、社会の発展に資することを目的としております。当社は1897年の創業以来、一貫として社是の精神で事業活動を行ってまいりました。社会、経済、環境など大きな変革を遂げている現代社会において、この社是の精神をカノークスグループ社員全員の『行動規範』に据えて事業活動を全うしていく所存であります。 ≪PURPOSE(パーパス)≫「地域社会と地域産業の持続的成長に信頼のサプライチェーンで貢献する」 創業より当社グループを支えて頂いた地域への感謝であり、サプライチェーンを通じて地域社会を元気にしたい、という想いで、その土地やその地域の経済・社会にしっかり根を生やし、一緒になって持続的成長に取り組んでいくことが当社グループの社会的存在意義であります。 b. 経営理念「常にお客様から第一に求められる企業に」 社是の精神によって当社グループがお客様の繁栄の礎となり、常にお客様から選ばれ、それも一番に求められる企業になることを目指して、役職員全員が日々の事業活動に精進しております。 (2)経営環境当社グループを取り巻く経営環境は、ウクライナ、中東の地政学リスクの増大が、世界経済をより不透明かつ不安定なものにしております。それらの影響として資材高騰と安全保障のあり方など、様々な新たな課題が顕在化している状況です。自動車産業においては、2024年度の生産減少要因が解消し、回復傾向にあるものの、米国による関税政策の動向次第では不透明な状況が続くものと思われます。また、建設・建築分野においては、人手不足や資材価格の高止まりが続くものとみられ、2024年度並みに推移することが見込まれます。このような環境下、当社グループを今日まで育ててくれた地域社会・経済に信頼のサプライチェーンで貢献すべく、機能の一層の充実強化と、企業としての持続的成長を目指してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業活動の成果を示す経常利益を重要な経営指標と位置付け、企業経営に取り組んでおります。近年の鋼材価格の大幅な上昇を背景に当社グループの運転資金ニーズが増加したことから、有利子負債は大きく増加しましたが、足下の鋼材価格の水準は概ね安定しており、有利子負債の圧縮を進めております。持続的成長による収益の拡大とともに、安定的、効率的な財務基盤を構築することが肝要であり、財務的視点からROE、D/Eレシオについても重要な指標ととらえております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①中長期の経営課題2022年度より新たな3か年計画、第10次中期経営計画がスタートし、本年度を最終年度として迎えました。本中計のテーマとして「カノークス第二の創業 ~持続的成長に向けて再起動~」を掲げました。社会全体が大きな変革期に直面する中、もう一度、原点に立ち帰り、信頼のサプライチェーンを堅持しつつ、大胆に新たな分野への挑戦をグループ一丸となって臨んでまいりました。 このような環境下、当社グループが対処すべき課題は大きく3点であります。 まず1つ目は、自動車のEVシフトへの対応であり、それが今後加速しても、当社グループがなくてはならない存在であるための事業戦略を検討推進することであります。EVシフトの流れに沿った鉄の需要変化を的確に捉え、現行の鉄鋼製品のサプライチェーンをしっかり堅持するとともに、鉄以外の素材の取扱いを検討し(マルチマテリアル化)、事業領域の拡大に挑戦しました。2つ目は、カーボンニュートラル・脱炭素に向けた事業戦略の展開であります。当社グループ独自での環境負荷低減への取り組みに加え、電炉材の取扱いの拡大をおこなうことであります。主原料となる鉄スクラップを溶かし再利用する電炉材は、鉄鉱石や石炭等の原材料から鉄を作る高炉材に比べ、製造時のCO2排出量が1/5程度である利点があり、脱炭素型鉄鋼製品として電炉材の拡販を積極的に進め、取引先と共にサプライチェーン全体でカーボンニュートラルの促進に取り組んでまいりました。 3つ目は、持続的成長SDGsに資する取り組みの充実を図っていくことであります。SDGsと紐付けした当社グループの活動を更にレベルアップさせ推進強化することであります。地域社会への貢献、人材教育と平等で健康な職場の実現、生産性向上を通じたイノベーションと環境負荷の低減、間接的であれ世界の貧困飢餓の問題解決を支援する活動など、様々な可能性を「Think Global,Act Local」の標語のもと、全社員が共有し、積極的に取り組んでまいりました。 人と社会の新たな価値観に応えながら、これらの課題を含む2030年度までに当社グループが目指すべき姿のロードマップは以下のとおりとなっております。 ②経常利益の拡大当社グループは自前の加工機能を充実させ、受注、発注、加工、品質・在庫管理、タイムリーな小口納入など、一気通貫できめ細かな供給対応を構築してまいりました。取引に付加価値を付け、鉄鋼メーカーと顧客の間にあって、「なくてはならない存在」になることを目指し、取引によるスプレッド確保に加えて、販売量そのものの増加により経常利益の拡大に取り組んでまいります。 ③財務面への対処金利上昇局面を迎えている中、支払利息の軽減化を念頭に、有利子負債の長期・短期バランスの見直し、発注・在庫管理の徹底による適正在庫の維持等の施策を通じ、有利子負債の圧縮に努め、健全な財務基盤の構築を図ってまいります。 ④流動性の確保と企業価値の拡大 当社は、当社株式の流動性及び当社企業価値の向上に努めることを重要な経営課題と位置付けております。 大株主が保有する当社株式の一部を、当社が設定した株式需給緩衝信託Ⓡを通じて2024年2月1日に取得しており、順次市場への売却を進めております。2024年3月31日時点において流通株式比率は36.21%、直近の2025年3月31日時点では36.58%であり、東証スタンダード市場基準の25%以上を上回っている状況であります。 また、IRセミナーへの出展、地域社会貢献活動等を通じて、当社の知名度アップを含めた積極的なIR活動に取り組んでおります。 一般市場における幅広い投資家の参加を通じ、当社企業価値の一層の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の恩恵や雇用・所得環境が改善する中で、景気は緩やかな回復基調となりましたが、原材料価格の高止まりによる物価上昇傾向や、中国における不動産不況による更なる経済悪化リスク、米国の関税政策の影響懸念、不安定な為替相場など、先行きは不透明な状況が続いております。 当社グループを取り巻く環境は、主要な取引先である自動車産業においては、上期に完成車メーカー等での相次ぐ認証不正問題の影響により不安定な自動車生産が続きましたが、下期からは生産安定化を取り戻しております。また、建材・住宅関連分野においては、断続的な資材高騰や人手不足の影響により建設計画の見直しや工期遅れなどが目立ったことに加えて、輸送コストをはじめとした諸コストが上昇傾向にあります。 このような環境下、当社グループは各取引先に対し顧客ニーズを的確に捉えながらサプライチェーンとしての機能をしっかりと果たし、自社におけるコスト圧縮努力と、真摯なコミュニケーションを通じて価格転嫁を進めることで着実な収益維持向上に取り組んでまいりました。 その結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、主力の自動車分野向けへの販売好調等が寄与したことにより1,730億13百万円(前年同期比0.3%増)となりました。営業利益は、上昇する運賃諸掛等の影響から25億12百万円(同0.7%減)となり、経常利益は28億57百万円(同0.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億87百万円(同1.8%増)となりました。 当社グループのセグメントの業績については、「第5 経理の状況 1 (1)連結財務諸表 注記事項」のとおり鉄鋼販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権の減少、棚卸資産の減少等の資金増加要因が、仕入債務の減少、借入金の返済による支出等による資金減少要因を上回ったことで、当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ22億7百万円増加し、52億90百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益28億57百万円の計上や、売上債権の減少30億19百万円、棚卸資産の減少32億49百万円等による資金増加要因が、仕入債務の減少37億54百万円等による資金減少要因を上回ったため、46億65百万円の資金増加(前連結会計年度は49億63百万円の資金増加)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出42百万円等により、35百万円の資金減少(前連結会計年度は96百万円の資金減少)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の返済による支出13億円、長期借入金の返済による支出20億12百万円、配当金の支払による支出8億96百万円等により、24億23百万円の資金減少(前連結会計年度は47億36百万円の資金減少)となりました。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 該当事項はありません。 b.受注実績 当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。(単位:千円) セグメントの名称受注高受注残高 前年同期比(%) 前年同期比(%)鉄鋼販売事業174,058,56798.050,370,940102.1(注)当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。(単位:千円) セグメントの名称金額 品種 前年同期比(%)鉄鋼販売事業鋼板111,608,452102.8鋼管25,765,17696.6条鋼2,004,38283.5ステンレス等32,982,12897.0その他653,40678.7合計173,013,544100.3(注)1.当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)トヨタ自動車㈱33,429,09819.464,482,98837.3フタバ産業㈱22,452,45813.0--(注)フタバ産業㈱に対する当連結会計年度の売上割合は10%未満であるため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態の分析(資産の部) 当連結会計年度末における流動資産は685億円となり、前連結会計年度末に比べ40億5百万円減少しました。これは主に売上債権(受取手形、電子記録債権、売掛金)の減少30億19百万円によるものであります。固定資産は192億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億26百万円増加しました。これは主に投資有価証券の時価の上昇による増加9億85百万円、退職給付に係る資産の減少4億66百万円によるものであります。 この結果、総資産は877億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ36億81百万円減少しました。 (負債の部) 当連結会計年度末における流動負債は452億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億28百万円減少しました。これは主に仕入債務(支払手形、電子記録債務、買掛金)の減少37億54百万円、短期借入金の減少13億円によるものであります。また、固定負債は108億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億78百万円減少しました。これは主に長期借入金の減少17億20百万円によるものであります。 この結果、負債は560億33百万円となり、前連結会計年度末に比べ58億6百万円減少しました。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産は316億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億24百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上19億87百万円、その他有価証券評価差額金の増加6億14百万円等によるものであります。 この結果、自己資本比率は36.1%(前連結会計年度末は32.3%)となりました。 当連結会計年度末においては、自己資本比率が前連結会計年度と比較して3.8ポイント増加して36.1%となり、財務体質は改善化の傾向であります。1株当たり純資産額におきましては、前連結会計年度末に比べ54円18銭の増加となりました。今後も成長戦略に基づく投資を通じて安定的な収益確保を推進し、それを株主還元及び財務基盤の強化へつなげていくことが当社グループにおける課題であります。 ②経営成績の分析 当連結会計年度の当社グループの経営成績は、主力の自動車分野向けの販売好調等が寄与したことにより、売上高は、前連結会計年度と比較し5億28百万円増加の1,730億13百万円となりました。一方で、物価上昇等に伴う運賃諸掛をはじめとした諸経費の増加により、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較し4億76百万円増加の57億71百万円となりました。これを控除した営業利益は、前連結会計年度と比較して17百万円減少し25億12百万円となり、経常利益は、前連結会計年度と比較して22百万円増加の28億57百万円となりました。 当連結会計年度においては、国内経済においては、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加を背景に、景気は緩やかな回復基調を辿りました。一方で、国際紛争の長期化や急激な為替変動リスク、米国の政策の動向など不透明な状況が続いております。 このような状況下、当社グループはPURPOSE(社会的存在意義)に掲げた「地域社会と地域産業の持続的成長に信頼のサプライチェーンで貢献する」を念頭に、第10次中期経営計画の着実な推進と丁寧に顧客ニーズへお応えしながら安定的な鋼材供給に努めてまいりました。社会全体が大きな変革期にある中で、「カノークス第二の創業~持続的成長に向けて再起動~」をテーマに、グループ一丸となって取り組みを行いました。 なお、当社グループが第10次中期経営計画で設定した業績目標とその結果については以下のとおりです。 課題項目KPI第10次中計2022年度2023年度2024年度計画実績計画実績計画実績業績目標連結経常利益19億円25.6億円25億円28.3億円28億円28.5億円 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの増減分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。 なお、現時点で資金は十分な水準で推移しており、資金繰りに問題はないと判断しております。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 国際紛争の長期化や急激な為替変動リスクなど依然として不透明な状況が続くとともに、物価上昇等に伴う諸コストの増大化及び今後の金利上昇による支払利息の増加等による収益への圧迫が想定されます。一方で当社主力の販売先となる自動車分野では生産が好調に推移する想定をしております。 不確実な経営環境下ではありますが、当社グループは足元の受注状況及び当社グループと関連性の高い業界団体の予測値等を参考にした上で、2025年度の日本経済は概ね安定的に推移すると仮定しております。 この連結財務諸表の作成にあたっては、以上の前提を基に繰延税金資産の回収可能性の評価、固定資産の減損損失の有無等の会計上の見積りを行っており、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性は低いと認識しております。