経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。 (1)経営方針、経営戦略等当企業グループは、社是に加え、経営理念・経営戦略として事業活動の効率化、財務体質の強化及びキャッシュ・フロー重視の事業活動を推進しております。一方でこれらの事業活動の持続的な成長を維持するために、中長期的な課題である気候変動を含むサステナビリティ課題について、優先順位を上げて対応しております。具体的には、企業価値の最大化を目指すために、また、広く社会的使命を果たすために社是に加え、社是に基づいたミッション・ステートメントを策定し、これらを行動計画の基礎としながら日々実践しております。 (社是)「吾々は社業を通じて社会に貢献することをモットーとする。」「吾々はその繁栄を、常に怠りなき商品の開発と、たゆみなき販路の開拓によって達成させる。」 (ミッション・ステートメント)「Our Mission(社会に果たすべき使命)」私達は、長年機械と技術の総合商社として培った技術力を活かし、最適商品のマネジメントにより、産業界の顧客に新たな価値を提供します。 「Our Vision(実現したい内容)」私達は、機械と技術の総合商社として、産業界の未来価値創造企業を目指します。“Advanced Technology for Optimum Machinery”「ATOM」 「Our Concept(達成の為の基本的考え方)」①私達は、社会に対する公正さを堅持し、地球環境の保全等社会の要請への積極的な対応により、企業の社会的責任を全うします。②私達は、顧客への最適商品の供給を通じて、産業界の発展に寄与し、社会に貢献します。③私達は、常に世界のトレンドと市場のニーズに目を向けて、先端技術商品を取り込み、新市場の開拓を行い、顧客とメーカーの信頼に応えます。④私達は、情報力、技術力、提案力を常に錬磨し、結集して、価値を創造し、企業価値を高めて株主の負託に応えます。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当企業グループは、経営指標として、受注高・売上高の前期比成長率、各利益の前期比成長率、総資産経常利益率、売上高経常利益率、自己資本利益率(ROE)などを採用しております。これらの指標は業績拡大の目安であり、基本的に前期に比べ増加しているかどうかをもって会社成長の目安としております。特に利益額については、簡単にかつ正確に計測でき、株主をはじめとしたステークホルダーへの還元や社会貢献の原資でもある重要なものと考えております。また、連結ROEの目標は10%を継続的に維持することとしており、これにより、株主資本コスト以上の水準が確保できると考え、毎期達成努力しております。これらを重要な指標として認識し、今後も事業の効率化や販売促進策等の推進により目標の達成に努めてまいります。(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)受注高124,773128,935103.3売上高113,503124,323109.5営業利益5,2336,021115.1経常利益5,5776,513116.8親会社株主に帰属する当期純利益4,0004,691117.3 自己資本利益率(ROE)(%)10.811.2 売上高経常利益率(%)4.95.2 総資産経常利益率(%)6.26.7 (3)中期経営計画方針当企業グループは、業績の向上や企業体質の強化に加え、持続可能な社会の実現へ寄与することを目指し、2023年度から2025年度までの3カ年を対象とする新たな中期経営計画『ATOM2025』を策定しております。 ①基本方針新中期経営計画『ATOM2025』では、経営指標の一つとしてROEを重要視し、加えて配当性向を意識した経営を行うこと、持続可能な社会の実現に向けた社会課題の解決と積極的な情報開示を推進することを基本方針としております。スローガンのATOMとは、『Advanced Technology for Optimum Machinery』の頭文字であり、最先端の技術で最適な機械をお客様に提供することを意味しており、今後2030年度に向けて経常利益のさらなる増加を目指します。 ②重点施策1.重点業界の深耕 物流、環境、自動車、健康、食品、交通インフラ、先端技術・素材関連への攻略を見据え、新たな商品・仕入先の開拓を強化いたします。 2.新たな分野へのアプローチ強化 先端半導体生産設備、ロボット(ロボティクス分野)、二次電池(EV分野)、ヘルスケア分野、物流(EC分野)、SDGs関連(環境保全・気候変動)など、新分野・新領域へのアプローチを強化いたします。 3.高付加価値商品の販売拡大・モノづくり商社として、メーカーとの協働による新たな商品開発を進めることで、高付加価値商品の販売拡大と収益性向上の両立を目指します。・国内外の販売ネットワークを拡充すべく地域戦略を推進いたします。また、開発商品の販売拡大を目指し、国内外子会社及び仕入先メーカーとの連携を強化いたします。 4.脱炭素社会における事業機会の探索 脱炭素への移行に伴う顧客ニーズの変化による脱炭素関連製品の需要増加を見込んだ事業機会の探索(再生可能エネルギー・環境保全・EV・水素関連など)を実施いたします。 5.人的資本への投資 …人材採用・育成と社内環境整備・一人当たりの生産性向上を図り、人的付加価値(労働生産性)の向上を目指します。・多様な人材を採用するため、新卒の複数回採用及び経験者・有能人材採用等の採用手法の多角化を進めます。・女性管理職候補となる対象者を増やすため、女性総合職の新卒及び経験者採用に注力するとともに、一般職からの職種転換を推進します。・従業員の健康を向上させるための投資を行うことで、将来的に生産性と収益性の向上を目指すべく健康経営を推進いたします。・知・経験のダイバーシティ、リスキリングに向けた社内環境の整備を実施いたします。・設備装置事業拡大のため、施工管理人員として計画的に有資格者数の拡大を図ります。 6.DXの推進 DXに対する投資により、デジタル技術を活用した業務効率向上と生産性向上の実現を目指します。 7.サステナビリティ経営の推進・サステナビリティ基本方針に則った各種方針(環境、品質・製品安全、労働安全、人的資本、人権、調達方針)を新たに策定し、各種方針に基づく事業活動を通じた社会的価値の創造を目指します。・サステナビリティ推進委員会では、全社的なリスクや機会を抽出し、重要課題(マテリアリティ)を見直すとともに、全社方針や重要業績評価指標(KPI)の決定、取組状況のモニタリングを行います。・事業部門と本社部門の連動により、環境・品質・人権・働き方改革など各分野におけるSDGsへの取組を加速させます。 ③定量目標指 標2025年度目標(財務目標) 経常利益 (注1) 53億円ROE (注1)10%(非財務目標) 人的付加価値率 (注3、4)108女性総合職比率 (注2)8%男性育休取得率 (注2)100%特定資格保有者数 (注2、3、5)115 (注)1 一時的な大口案件等を除く、ベースとなる通常営業活動によるものであります。2 提出会社のみの数値であります。3 2022年度を100とした場合の指数表示であります。4 付加価値額(連結売上総利益)を連結人件費総額で割ることにより算出しております。5 各種の特定資格のうち、当社の業務遂行上、特に重要な指標として監理技術者資格保有者数を抽出し、指数化しております。 (4)対処すべき課題当企業グループは、2023年度から2025年度までの3カ年を対象とする中期経営計画『ATOM2025』を実施しております。2年目となる2024年度は、地域特性に合わせた顧客開拓、商品開発等の営業施策を推進した結果、連結売上高は前年度をさらに上回り過去最高の結果となりました。一方で、需要に対する人材の不足感がさらに高まり、収益拡大と持続的な成長のため人事戦略の見直しをはじめとする人的資本施策の強化が急務となっております。また、脱炭素社会への対応及び環境保全、少子高齢化による設備需要拡大等、産業構造の変化が予測されています。加えて、世界経済の不透明感も高まっております。中期経営計画の最終年度となる2025年度は、このような外部環境の変化を背景とした社会課題の解決に向けて適切に取り組むとともに、さらなる業績の向上を目指して邁進してまいります。 ①人的資本への投資当企業グループの競争力を強化し、人的付加価値を向上するためには、多様で有能な人材を採用するとともに、社員一人ひとりが能力を高め、その能力を最大限発揮することが重要となります。そのためには、女性の総合職をはじめとする多様な人材を採用するため、新卒の通年採用や経験者採用に注力し、採用手法の多角化を進めます。また、DXの推進に対応した人材、高い専門性と技術力向上を重視した人材の育成を行ってまいります。さらには、ダイバーシティとそれを公平に活かす環境作りを推進し、従業員のエンゲージメント向上につなげる教育・研修をはじめ健康経営等への人的資本投資に取り組みます。②新分野の開拓と事業領域拡大を見据えた商品開発事業ポートフォリオの再構築を見据えて成長分野としての物流、ヘルスケア、環境、食品、交通インフラ、EV関連に注力し、新ビジネスの創出と新商品の開発を目指します。加えて、脱炭素社会への移行に伴う顧客ニーズの変化に対応し、脱炭素関連製品の増加を見込んだ事業機会の探索を実施します。また、メーカーとの協働による新たな商品開発を進めることで、高付加価値商品の販売拡大と収益性向上の両立を目指します。さらに、地域密着営業の強化により顧客数の増加を目指し、子会社の機動力をより発揮するため、地域特性に合わせた地域戦略を深化させていきます。加えて、各販売拠点と新商品開発部門が連携し、輸入商品の発掘を中心にグループネットワークを有機的に活用することで事業領域の拡大をはかります。③サステナビリティ経営の推進サステナビリティ基本方針に基づき、事業活動を通じた社会的価値の創造を目指します。持続可能な社会の実現に向け、サステナビリティ推進委員会の活動を通じて、環境問題をはじめとする社会課題の解決に積極的に取り組むと同時に、それを実現するための透明性ある経営体制の構築及び積極的な情報開示を実施し、ステークホルダーの皆様から信頼される企業を目指します。さらには、事業部門と本社部門の連動により、様々な分野におけるESG及びSDGsへの取組を加速させます。 以上を重点課題と再認識し、その課題解決に向けて中期経営計画策定時の重点施策に、事業戦略と経営基盤強化の両面からさらに磨きをかけてまいります。さらには、変化する経営環境において、機械と技術のプロフェッショナル集団として、社会に対し価値を提供するべく変革と進化を続け、産業界の未来価値創造に貢献してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。 (1)経営方針、経営戦略等当企業グループは、社是に加え、経営理念・経営戦略として事業活動の効率化、財務体質の強化及びキャッシュ・フロー重視の事業活動を推進しております。一方でこれらの事業活動の持続的な成長を維持するために、中長期的な課題である気候変動を含むサステナビリティ課題について、優先順位を上げて対応しております。具体的には、企業価値の最大化を目指すために、また、広く社会的使命を果たすために社是に加え、社是に基づいたミッション・ステートメントを策定し、これらを行動計画の基礎としながら日々実践しております。 (社是)「吾々は社業を通じて社会に貢献することをモットーとする。」「吾々はその繁栄を、常に怠りなき商品の開発と、たゆみなき販路の開拓によって達成させる。」 (ミッション・ステートメント)「Our Mission(社会に果たすべき使命)」私達は、長年機械と技術の総合商社として培った技術力を活かし、最適商品のマネジメントにより、産業界の顧客に新たな価値を提供します。 「Our Vision(実現したい内容)」私達は、機械と技術の総合商社として、産業界の未来価値創造企業を目指します。“Advanced Technology for Optimum Machinery”「ATOM」 「Our Concept(達成の為の基本的考え方)」①私達は、社会に対する公正さを堅持し、地球環境の保全等社会の要請への積極的な対応により、企業の社会的責任を全うします。②私達は、顧客への最適商品の供給を通じて、産業界の発展に寄与し、社会に貢献します。③私達は、常に世界のトレンドと市場のニーズに目を向けて、先端技術商品を取り込み、新市場の開拓を行い、顧客とメーカーの信頼に応えます。④私達は、情報力、技術力、提案力を常に錬磨し、結集して、価値を創造し、企業価値を高めて株主の負託に応えます。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当企業グループは、経営指標として、受注高・売上高の前期比成長率、各利益の前期比成長率、総資産経常利益率、売上高経常利益率、自己資本利益率(ROE)などを採用しております。これらの指標は業績拡大の目安であり、基本的に前期に比べ増加しているかどうかをもって会社成長の目安としております。特に利益額については、簡単にかつ正確に計測でき、株主をはじめとしたステークホルダーへの還元や社会貢献の原資でもある重要なものと考えております。また、連結ROEの目標は10%を継続的に維持することとしており、これにより、株主資本コスト以上の水準が確保できると考え、毎期達成努力しております。これらを重要な指標として認識し、今後も事業の効率化や販売促進策等の推進により目標の達成に努めてまいります。(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)受注高124,773128,935103.3売上高113,503124,323109.5営業利益5,2336,021115.1経常利益5,5776,513116.8親会社株主に帰属する当期純利益4,0004,691117.3 自己資本利益率(ROE)(%)10.811.2 売上高経常利益率(%)4.95.2 総資産経常利益率(%)6.26.7 (3)中期経営計画方針当企業グループは、業績の向上や企業体質の強化に加え、持続可能な社会の実現へ寄与することを目指し、2023年度から2025年度までの3カ年を対象とする新たな中期経営計画『ATOM2025』を策定しております。 ①基本方針新中期経営計画『ATOM2025』では、経営指標の一つとしてROEを重要視し、加えて配当性向を意識した経営を行うこと、持続可能な社会の実現に向けた社会課題の解決と積極的な情報開示を推進することを基本方針としております。スローガンのATOMとは、『Advanced Technology for Optimum Machinery』の頭文字であり、最先端の技術で最適な機械をお客様に提供することを意味しており、今後2030年度に向けて経常利益のさらなる増加を目指します。 ②重点施策1.重点業界の深耕 物流、環境、自動車、健康、食品、交通インフラ、先端技術・素材関連への攻略を見据え、新たな商品・仕入先の開拓を強化いたします。 2.新たな分野へのアプローチ強化 先端半導体生産設備、ロボット(ロボティクス分野)、二次電池(EV分野)、ヘルスケア分野、物流(EC分野)、SDGs関連(環境保全・気候変動)など、新分野・新領域へのアプローチを強化いたします。 3.高付加価値商品の販売拡大・モノづくり商社として、メーカーとの協働による新たな商品開発を進めることで、高付加価値商品の販売拡大と収益性向上の両立を目指します。・国内外の販売ネットワークを拡充すべく地域戦略を推進いたします。また、開発商品の販売拡大を目指し、国内外子会社及び仕入先メーカーとの連携を強化いたします。 4.脱炭素社会における事業機会の探索 脱炭素への移行に伴う顧客ニーズの変化による脱炭素関連製品の需要増加を見込んだ事業機会の探索(再生可能エネルギー・環境保全・EV・水素関連など)を実施いたします。 5.人的資本への投資 …人材採用・育成と社内環境整備・一人当たりの生産性向上を図り、人的付加価値(労働生産性)の向上を目指します。・多様な人材を採用するため、新卒の複数回採用及び経験者・有能人材採用等の採用手法の多角化を進めます。・女性管理職候補となる対象者を増やすため、女性総合職の新卒及び経験者採用に注力するとともに、一般職からの職種転換を推進します。・従業員の健康を向上させるための投資を行うことで、将来的に生産性と収益性の向上を目指すべく健康経営を推進いたします。・知・経験のダイバーシティ、リスキリングに向けた社内環境の整備を実施いたします。・設備装置事業拡大のため、施工管理人員として計画的に有資格者数の拡大を図ります。 6.DXの推進 DXに対する投資により、デジタル技術を活用した業務効率向上と生産性向上の実現を目指します。 7.サステナビリティ経営の推進・サステナビリティ基本方針に則った各種方針(環境、品質・製品安全、労働安全、人的資本、人権、調達方針)を新たに策定し、各種方針に基づく事業活動を通じた社会的価値の創造を目指します。・サステナビリティ推進委員会では、全社的なリスクや機会を抽出し、重要課題(マテリアリティ)を見直すとともに、全社方針や重要業績評価指標(KPI)の決定、取組状況のモニタリングを行います。・事業部門と本社部門の連動により、環境・品質・人権・働き方改革など各分野におけるSDGsへの取組を加速させます。 ③定量目標指 標2025年度目標(財務目標) 経常利益 (注1) 53億円ROE (注1)10%(非財務目標) 人的付加価値率 (注3、4)108女性総合職比率 (注2)8%男性育休取得率 (注2)100%特定資格保有者数 (注2、3、5)115 (注)1 一時的な大口案件等を除く、ベースとなる通常営業活動によるものであります。2 提出会社のみの数値であります。3 2022年度を100とした場合の指数表示であります。4 付加価値額(連結売上総利益)を連結人件費総額で割ることにより算出しております。5 各種の特定資格のうち、当社の業務遂行上、特に重要な指標として監理技術者資格保有者数を抽出し、指数化しております。 (4)対処すべき課題当企業グループは、2023年度から2025年度までの3カ年を対象とする中期経営計画『ATOM2025』を実施しております。2年目となる2024年度は、地域特性に合わせた顧客開拓、商品開発等の営業施策を推進した結果、連結売上高は前年度をさらに上回り過去最高の結果となりました。一方で、需要に対する人材の不足感がさらに高まり、収益拡大と持続的な成長のため人事戦略の見直しをはじめとする人的資本施策の強化が急務となっております。また、脱炭素社会への対応及び環境保全、少子高齢化による設備需要拡大等、産業構造の変化が予測されています。加えて、世界経済の不透明感も高まっております。中期経営計画の最終年度となる2025年度は、このような外部環境の変化を背景とした社会課題の解決に向けて適切に取り組むとともに、さらなる業績の向上を目指して邁進してまいります。 ①人的資本への投資当企業グループの競争力を強化し、人的付加価値を向上するためには、多様で有能な人材を採用するとともに、社員一人ひとりが能力を高め、その能力を最大限発揮することが重要となります。そのためには、女性の総合職をはじめとする多様な人材を採用するため、新卒の通年採用や経験者採用に注力し、採用手法の多角化を進めます。また、DXの推進に対応した人材、高い専門性と技術力向上を重視した人材の育成を行ってまいります。さらには、ダイバーシティとそれを公平に活かす環境作りを推進し、従業員のエンゲージメント向上につなげる教育・研修をはじめ健康経営等への人的資本投資に取り組みます。②新分野の開拓と事業領域拡大を見据えた商品開発事業ポートフォリオの再構築を見据えて成長分野としての物流、ヘルスケア、環境、食品、交通インフラ、EV関連に注力し、新ビジネスの創出と新商品の開発を目指します。加えて、脱炭素社会への移行に伴う顧客ニーズの変化に対応し、脱炭素関連製品の増加を見込んだ事業機会の探索を実施します。また、メーカーとの協働による新たな商品開発を進めることで、高付加価値商品の販売拡大と収益性向上の両立を目指します。さらに、地域密着営業の強化により顧客数の増加を目指し、子会社の機動力をより発揮するため、地域特性に合わせた地域戦略を深化させていきます。加えて、各販売拠点と新商品開発部門が連携し、輸入商品の発掘を中心にグループネットワークを有機的に活用することで事業領域の拡大をはかります。③サステナビリティ経営の推進サステナビリティ基本方針に基づき、事業活動を通じた社会的価値の創造を目指します。持続可能な社会の実現に向け、サステナビリティ推進委員会の活動を通じて、環境問題をはじめとする社会課題の解決に積極的に取り組むと同時に、それを実現するための透明性ある経営体制の構築及び積極的な情報開示を実施し、ステークホルダーの皆様から信頼される企業を目指します。さらには、事業部門と本社部門の連動により、様々な分野におけるESG及びSDGsへの取組を加速させます。 以上を重点課題と再認識し、その課題解決に向けて中期経営計画策定時の重点施策に、事業戦略と経営基盤強化の両面からさらに磨きをかけてまいります。さらには、変化する経営環境において、機械と技術のプロフェッショナル集団として、社会に対し価値を提供するべく変革と進化を続け、産業界の未来価値創造に貢献してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当企業グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の分析①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度における世界経済は、世界的なインフレの継続や中国で長引く景気不振などに加え、年度末には米国のトランプ大統領による新たな輸入関税措置が発表されるなど、混迷の度合いを深めて推移いたしました。国内においても、食料品を中心とした物価高や円安の継続に加え、人手不足の常態化などにより経済活動は盛り上がりを欠き、先行き不透明な状況が継続しております。この結果、受注高については、省力化設備等の設備装置関連を中心にお客様のニーズが強く、前年度の大口受注を含めた金額以上に増加することができ、受注残高も高水準の残高を維持いたしました。これにより受注高も受注残高も過去最高額となりました。また、売上高につきましても、豊富な受注残高を概ね納期どおりに売上計上することができたことから、前年度を大きく上回り、3年連続で過去最高額を更新いたしました。利益面では、増収により売上総利益が増益したため、各段階利益もそれにつれ増益となり、過去最高となりました。 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)受注高124,773128,935103.3売上高113,503124,323109.5営業利益5,2336,021115.1経常利益5,5776,513116.8親会社株主に帰属する当期純利益4,0004,691117.3 自己資本利益率(ROE)(%)10.811.2 売上高経常利益率(%)4.95.2 総資産経常利益率(%)6.26.7 受注高は、前連結会計年度に比べ3.3%増加し、1,289億35百万円となりました。売上高は、前連結会計年度に比べ9.5%増収の1,243億23百万円となりました。営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ60億21百万円(前期比115.1%)、65億13百万円(前期比116.8%)、46億91百万円(前期比117.3%)となり、前連結会計年度に比べ増収増益となりました。 ②経営指標による連結経営成績の状況経営指標による連結経営成績の状況は、上記の状況の結果、受注高の前期比成長率が3.3%、売上高の前期比成長率が9.5%、営業利益の前期比成長率が15.1%、経常利益の前期比成長率が16.8%、親会社株主に帰属する当期純利益の前期比成長率が17.3%となり、前連結会計年度に比べ増加いたしました。売上高経常利益率は5.2%、総資産経常利益率が6.7%となりました。また、かねてより10%維持を目標としているROEは11.2%となっており、収益力維持に努めている結果が反映していると考えております。受注高・売上高の拡大並びに収益力を堅持し、客先をはじめとするステークホルダーへの貢献や、喫緊の課題である環境問題への対処などの社会的責任について事業を通じて果たしていきたいと考えております。 ③報告セグメントの業績の状況 報告セグメントの業績は次のとおりであります。 (単位:百万円) 受注高 (外部顧客からの受注高)売上高 (外部顧客への売上高)前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)東日本本部40,84346,142113.039,86644,627111.9西日本本部48,01246,16896.236,84744,562120.9中日本本部15,69518,756119.516,09117,900111.2開発戦略本部20,22217,86888.420,69617,23383.3合計124,773128,935103.3113,503124,323109.5 (東日本本部)北海道・東北・甲信越・関東地区が担当エリアであり、全体の売上高の約36%を占めております。当連結会計年度の売上高は、446億27百万円(前期比111.9%)となりました。当年度は、前年度の受注残高を順調に売上計上しております。このうち動伝部品の売上高につきましては、半導体製造装置関連部品が若干弱含みとなったものの、産業全体に供給する部品は好調な業種を中心に合計で前年同期を上回りました。設備装置関連については、比較的大型の案件を複数件成約し、受注高が大幅に増加し、売上高についても大幅に増加いたしました。この結果、営業利益は、32億27百万円(対前期10億14百万円増)となりました。受注高につきましては461億42百万円(前期比113.0%)となりました。 (西日本本部)北陸・関西・中国・四国・九州地区が担当エリアであり、全体の売上高の約36%を占めております。当連結会計年度の売上高は、445億62百万円(前期比120.9%)となりました。当年度は、動伝部品においては、受注高が回復傾向にあるものの、重工業向け等の売上高が前年同期実績に届かず弱含みとなりました。設備装置関連では、受注高については、比較的大型の案件の新規受注を中心に前年同期に比べ増加いたしました。売上高については、前年度に受注した大口設備を工事進捗割合に応じて売上計上していることに加え、その他の受注残高についても順調に売上計上したため、前年同期に比べ大きく増加いたしました。この結果、営業利益は、29億52百万円(対前期1億34百万円増)となりました。受注高につきましては461億68百万円(前期比96.2%)となりました。 (中日本本部)東海地区が担当エリアであり、全体の売上高の約14%を占めております。当連結会計年度の売上高は、179億0百万円(前期比111.2%)となりました。当年度は、受注高については、動伝部品、設備装置関連ともに急速に回復しております。また、売上高については、動伝部品は、自動車関連業界を中心として堅調に推移いたしました。設備装置関連については、重工業や自動車関連、食品業界向け等を中心に前年度の受注残高を順調に売上計上いたしました。この結果、営業利益は、11億22百万円(対前期1億91百万円増)となりました。受注高につきましては187億56百万円(前期比119.5%)となりました。 (開発戦略本部)当企業グループ全体の海外ビジネスやマテリアルビジネスを担当し、それらビジネスの拡大や、制御・センシングビジネスに向けた新商品の開発にも取り組んでいる部門で、その売上高は全体の約14%を占めております。当連結会計年度の売上高は、172億33百万円(前期比83.3%)となりました。当年度は、海外子会社の受注高及び売上高については、中国の景気減速の影響を受け、中国子会社並びにASEAN各国の子会社の業績は、総じて低調なものとなりました。マテリアルビジネスにつきましては、介護・衛生関連商品を中心に需要が弱含みで推移していることにより、売上高は減収となりました。一方、受注高については需要が下げ止まり、徐々に回復しております。また、新規事業であるセンシング・画像処理ビジネスの売上高は、国内子会社を通じた販売が堅調に増加しております。この結果、営業利益は5億47百万円(対前期2億50百万円減)となりました。受注高につきましては178億68百万円(前期比88.4%)となりました。 (2)受注、販売及び仕入の状況当連結会計年度における報告セグメントの業績を一覧表として示すと以下のとおりであります。 ①受注実績(単位:百万円)セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度前期比(%) 東日本本部41,08646,359112.8 西日本本部49,15847,72797.1 中日本本部16,23119,269118.7 開発戦略本部21,38318,91688.5 調整額△3,085△3,338―合計124,773128,935103.3 ②受注残高実績(単位:百万円)セグメントの名称前連結会計年度末当連結会計年度末前期比(%) 東日本本部25,44426,927105.8 西日本本部38,73440,364104.2 中日本本部7,9448,919112.3 開発戦略本部6,6907,168107.2 調整額△2,667△2,623―合計76,14580,757106.1 ③販売実績(単位:百万円)セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度前期比(%) 東日本本部40,21044,876111.6 西日本本部38,12746,097120.9 中日本本部16,42418,294111.4 開発戦略本部21,97118,43883.9 調整額△3,230△3,382―合計113,503124,323109.5 ④仕入実績(単位:百万円)セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度前期比(%) 東日本本部34,11537,683110.5 西日本本部31,62039,945126.3 中日本本部14,02815,053107.3 開発戦略本部18,93215,78483.4 調整額△3,230△3,382―合計95,466105,083110.1 (3) 財政状態の分析(単位:百万円) 前連結会計年度末当連結会計年度末増減額流動資産76,27981,0824,802固定資産18,47719,5901,113資産合計94,756100,6725,915 流動負債50,08052,0161,936固定負債4,2984,639340負債合計54,37956,6552,276純資産合計40,37744,0173,639 自己資本比率(%)42.443.4 当連結会計年度末の資産合計は1,006億72百万円であり、前連結会計年度末の947億56百万円に比べ、59億15百万円増加いたしました。このうち流動資産は、前連結会計年度末に比べ、48億2百万円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金が20億97百万円増加したこと、受取手形、売掛金及び契約資産と電子記録債権が合計で20億45百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ、11億13百万円増加いたしました。主な要因は、投資有価証券の時価が上昇したことにより前連結会計年度末に比べ8億25百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末の負債合計は566億55百万円であり、前連結会計年度末の543億79百万円に比べ、22億76百万円増加いたしました。このうち流動負債は、前連結会計年度末に比べ、19億36百万円増加いたしました。主な要因は、前受金が20億67百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ、3億40百万円増加いたしました。主な要因は、繰延税金負債が3億37百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末の純資産合計は440億17百万円であり、前連結会計年度末の403億77百万円に比べ、36億39百万円増加いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を46億91百万円計上したこと、投資有価証券の時価が前連結会計年度末に比べ上昇したことにより、その他有価証券評価差額金が7億43百万円増加した一方で、配当金の支払い11億75百万円を実施したこと、自己株式の取得により8億45百万円減少したこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は43.4%となり、財務安全性指標として維持する目標の30%を大きく超え、前連結会計年度に引き続き財務安全性を確保することができました。 (4)キャッシュ・フローの分析(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額営業活動によるキャッシュ・フロー5,0153,592△1,422投資活動によるキャッシュ・フロー△69461531財務活動によるキャッシュ・フロー△1,077△2,051△974現金及び現金同等物の期末残高26,85528,9532,097 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金)は、289億53百万円となり、前連結会計年度末より20億97百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ14億22百万円少ない35億92百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益は68億84百万円、前受金の増加額20億8百万円等による資金の増加があった一方、法人税等の支払額15億75百万円、売上債権の増加額19億93百万円、仕入債務の減少額9億10百万円等の資金の減少があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ5億31百万円多い4億61百万円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入9億57百万円等の資金の増加があった一方、固定資産の取得による支出4億9百万円等の資金の減少があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によって使用した資金は、前連結会計年度に比べ9億74百万円多い20億51百万円となりました。これは主に、配当金の支払額11億75百万円、自己株式の取得による支出8億45百万円等の資金の減少によるものであります。 (5)資本の財源及び資金の流動性①財務戦略の基本的な考え方当企業グループは、強固な財務体質と資本効率を両立しつつ、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。当連結会計年度末の自己資本比率は43.4%でありました。また、短期・長期借入金は必要最小限となるよう資金繰りを徹底し、増加運転資金には手元資金を効率的に運用することで対応しており、加えて、万一に備えての資金調達が行えるよう金融機関と貸出コミットメント契約を締結しております。一方、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストを低減できる様に努めております。 ②経営資源の配分に関する考え方当企業グループでは、適正な手元現預金の水準について目安を持っており、時期によっては、大口取引案件にかかる残高の上下があるものの、概ね年間売上高の1~2か月分が安定的な経営に必要な手元資金水準と考えております。この水準を大きく超えることが継続すると予想されるものについては、企業価値向上に資する経営資源として適正に配分できるように努めております。 ③資金需要及び資金調達資金需要につきましては、売上原価又は棚卸資産に該当する仕入高、並びに販売費及び一般管理費の営業費用が、当企業グループの運転資金として要する主なものであります。販売費及び一般管理費の主なものは、人件費、出張旅費を主体とする旅費交通費、及び事務所家賃を主体とする地代家賃であります。また今後、当企業グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献していくとの判断から、新規事業や海外事業について子会社の新設やM&Aも含めた投資の検討を行ってまいります。資金調達につきましては、手元資金を効率的に運用することで対応しており、加えて、万一に備えての資金調達が行えるよう金融機関と貸出コミットメント契約を締結しております。 (6)重要な会計方針及び見積り当企業グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」の項目に記載の通りであります。重要な見積りについては、財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り・予測・判断が必要となり、当企業グループでは過去の実績値や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報に基づき、継続的に見積り・予測・判断を行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。 当企業グループにおける重要な見積りとして、以下の事項が考えられます。(進捗度に基づく売上高の計上) 進捗度に基づく売上高の計上は、工事ごとの管理体制を整備した上で、受注時に工事内容が特定され、その見積原価が反映していること、また受注後に工事内容に変化があった場合には、速やかに見積原価の変更を行うなど進捗管理を厳正に管理することで進捗率を合理的に見積り、それに見合った売上高を算定しております。 これらの見積りに対し、将来発生する様々な要因に伴い追加原価及び工期遅延が発生する可能性があるため、実際に生じた金額が見積りと異なる可能性があります。 なお、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」として記載しております。 (7)その他①重要な取引先との関係当企業グループにおいて、重要な取引先として株式会社椿本チエイン及びそのグループ会社があります。その取引内容につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 関連当事者情報」の事項に記載の通りでありますが、株式会社椿本チエイングループの製品は当企業グループの事業戦略展開上の重要なコアの一つであり、従来から販売面のみならず、商品開発面及び相互間の業務処理の効率化といった面から継続的な協力・協働を進めてきております。同グループ製品群に係る市場でのコスト面、品質面での競争は激化しており、製・販一体となった更なる販売力・商品力の強化が求められております。このような状況を踏まえ、当企業グループは、株式会社椿本チエイングループと共に統一した営業戦略の下での協力・協働関係を更に強化することとし、ターゲットとした事業領域・商品領域については、両者によるワーキングチームの編成等、一歩進めた共同営業の展開により同グループ製品の販売拡大を図って行くと共に、IT化により、相互間の事業処理面でも効率化を更に進めていくこととしております。 ②資本収益性や市場評価への対応当連結会計年度につきましてはROEは11.2%となり、CAPMによる推定の株主資本コストを上回る資本収益性は達成できていると認識しております。しかしながら、以下の通り、PBR(株価純資産倍率)は1倍を割れている状況であり、十分な市場評価を得られておりません。このため、株主資本コストや資本収益性を十分に意識し、ROE10%を毎期継続して達成することを中期経営計画にて表明しております。更には、ROE向上のための資本政策や利益計画を策定し、投資家をはじめとするステークホルダーの期待に応えながら、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ってまいります。 前連結会計年度末当連結会計年度末ROE(自己資本利益率)(%)10.811.2連結会計年度末株価終値(円)2,2862,072 1株当たり純資産額(円)2,135.892,382.17PBR(株価純資産倍率)(倍)1.070.87 (注)1 上記の連結会計年度末株価終値は、東京証券取引所におけるものであります。2 PBRは、各年度末の株価終値を1株当たり純資産額で割って算出しております。3 2024年4月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度末における連結会計年度末株価終値は、株式分割による権利落後の株価を記載しており、1株当たり純資産額は、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し算定しております。