8011

三陽商会(8011)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

繊維製品 素材・化学

事業の概要

三陽商会グループは、衣料品などの繊維製品の製造・販売を主な事業としています。具体的には、当社が衣料品等の製造・販売を行い、子会社のサンヨーソーイングが衣料品の縫製加工を担い、商社経由で当社に製品を供給しています。また、上海三陽時装商貿有限公司が海外での生産を支援し、エコアルフ・ジャパンが日本国内での商標権の独占使用を当社に許諾しています。アパレルを核とするファッション関連事業の単一セグメントで構成されており、衣料品の企画から製造、販売までを一貫して手掛けることで収益を上げています。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

三陽商会グループの事業は、アパレルを核とするファッション関連事業の単一セグメントで構成されています。このセグメントには、当社による衣料品等の製造・販売、子会社であるサンヨーソーイングによる衣料品の縫製加工、上海三陽時装商貿有限公司による海外生産支援業務、そしてエコアルフ・ジャパンによる日本国内での商標権の独占使用許諾が含まれます。グループ全体で衣料品の企画、製造、販売を一貫して行っており、特定のセグメントが突出して稼ぎ頭というよりは、ファッション関連事業全体で収益を上げています。海外生産支援業務があることから、海外での生産比率が高いと推測されます。

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FY2026|397 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社3社で構成され、衣料品等繊維製品の製造・販売を主な事業内容としております。 当社グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであります。 なお、当社グループの事業はアパレルを核とするファッション関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。衣料品関連事業衣料品等の製造・販売…… 当社は製造・販売しております。衣料品の縫製加工………… 子会社㈱サンヨーソーイングは衣料品を縫製加工し、商社経由で当社に納入しております。海外生産支援業務………… 子会社上海三陽時装商貿有限公司は海外生産支援業務を行っております。ライセンス管理業務……… 子会社エコアルフ・ジャパン㈱は当社に対し日本国内における商標権の独占使用権を許諾しております。  事業の系統図は次のとおりであります。 (注) 非連結子会社1社は持分法を適用しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料価格の変動リスクやファッショントレンドの変化により、価格転嫁が困難な場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
複数の海外ブランドとライセンス契約を締結し、製品の製造・販売を行っており、売上高の相当部分を占める。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:原材料価格の変動リスク / グローバルサプライチェーンの不確実性 / ファッショントレンドの変化に伴うリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

三陽商会は「バーバリー」や「ポール・スチュアート」などのライセンスブランドを長年展開し、一定のブランド認知度を確立している。しかし、近年は主力ブランドのライセンス契約終了など、無形資産の維持・強化に課題が見られる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

アパレル製品は、ブランドイメージやデザイン、価格帯などにより顧客の嗜好が分かれる。一度特定のブランドやテイストに愛着を持った顧客が、他社ブランドへ容易に乗り換えるとは考えにくいが、スイッチングコストは限定的。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

アパレル小売業であり、ネットワーク効果が働くビジネスモデルではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

SPA(製造小売業)モデルを推進しているが、高品質・高価格帯ブランドの展開が多く、コスト競争力で他社を圧倒するほどの優位性は見られない。グローバルな調達網や生産効率化は進めている。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

国内アパレル業界においては一定の規模を持つが、グローバルな競争環境や、ファストファッションなど異業態との比較では、規模の経済による圧倒的な優位性は限定的。

三陽商会グループは、衣料品の企画から製造、販売までを一貫して行う体制を構築しており、これにより品質管理やサプライチェーンの効率化を図っています。子会社による縫製加工や海外生産支援、さらにはライセンス管理業務を通じて、多様なブランド展開と安定した製品供給を可能にしています。特に、複数の海外ブランドとのライセンス契約は売上高の相当部分を占め、ブランド力を活用した事業展開が強みと考えられます。これにより、市場での競争力を維持し、一定の参入障壁を築いていると推察されます。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、創業以来一貫してファッションを通じ、美しく豊かな生活文化を創造し、社会の発展に貢献することを基本方針としております。 (2)目標とする経営指標 当社グループは紳士服・婦人服及び装飾品の製造販売を収益源とし、営業利益の拡大を目指して売上総利益率、販売費及び一般管理費率及び営業利益率を重視しております。さらに、株主持分に対する投資収益の向上を目指して、ROE(自己資本利益率)を重視しております。また、株主還元の向上を目指して、DOE(株主資本配当率)を重視しております。 (3)経営環境足元の経営環境については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。また、今後のわが国経済の見通しにつきましては、各国の通商・財政・金融政策の動向に加え、中東情勢の緊迫化を背景とした地政学リスクの高まりや資源価格の高騰等により、外部環境の不確実性が高まっているものの、金融政策の正常化や実質所得環境の改善等に支えられ、緩やかな回復が続く見通しです。当アパレル・ファッション業界においても、インバウンド需要や中高級品市場の動向、為替・資源価格の変動、気象要因など、引き続き先行き不透明な状況が見込まれます。実質所得環境の改善を背景に需要の回復が期待される一方で、不確実性が残り、楽観視できない状況にあると認識しております。このような情勢の中、当社グループは、2025年4月14日に公表した「中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)」の軌道修正と再成長基盤の強化を図り、既存事業の建て直しによるオーガニックグロースに加え、新規商圏確保に向けた戦略投資を計画的に実行し、計画未達に終わった2026年2月期の挽回を期すとともに、長期目標として掲げる売上高1,000億円、営業利益率10%、ROE10%の達成、及び「アッパーミドル市場で圧倒的な存在感を持ったトップランナー」を目指し、邁進してまいります。2027年2月期には、前期の売上不振要因のうち、主力ブランドの商品構成、フリー客数の減少、百貨店販路の売上縮小等の内的課題に対し、重点的な対策を講じてまいります。主力ブランドについては原点回帰や成功モデルの横展開、商品面ではスーツ・洋品の再強化、エントリープライス商材の開発に取り組みます。フリー客対策としては新規会員の獲得、ヴィジュアルマーチャンダイジング・接客力を強化し、チャネル面では百貨店以外の販路の開拓を促進してまいります。2027年2月期通期連結業績予想につきましては、売上高600億円、営業利益21億円(本社土地一部譲渡及び本社ビル建て替えの影響を除く営業利益23億円)、経常利益20億円、親会社株主に帰属する当期純利益40億2千万円といたします。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、2028年2月期を最終年度とする三か年計画「中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)」を公表いたしました。中期経営計画の概要、及び進捗状況は以下のとおりであります。 <中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)> Mission(=経営理念)  ファッションを通じ、美しく豊かな生活文化を創造し、社会の発展に貢献する Vision  高い価値創造力と強靭な収益力を併せ持った、またサステナブルな社会の実現に  貢献することができる、エクセレント・カンパニーを目指す Values  高品質・高品位・高付加価値商品を生み出すスキル  優良なブランドポートフォリオとブランドビジネス遂行能力  クリエイティブで且つ高い倫理観を持った社員  優れた統治能力を持った経営者及び経営体制 ① 長期目標と中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)の位置付け 当社グループは売上高1,000億円、営業利益率10%、ROE10%の達成と「アッパーミドル市場で圧倒的な存在感と競争優位性を持ったトップランナーを目指す」ことを長期目標として掲げており、長期目標からバックキャストし、達成に向けた三か年計画を立案しております。一方で、気象条件の変化や国内外の政治経済情勢の不透明感が増していること等により、中期経営計画策定時に前提とした与件条件や市場の拡張性についての予測と初年度を終えた現下の状況との間に大きな乖離が生じております。進捗状況を踏まえ、長期目標の方向性は維持しつつ、2年目及び3年目の定量計画を修正せざるを得ないと判断いたしました。修正後の中期経営計画においては、2026年2月期の売上不振要因のうち、内的課題に対して重点的な対策を講じることにより、最終年度である2028年2月期に売上高620億円、営業利益13億円(本社土地一部譲渡及び本社ビル建て替えの影響を除く営業利益25億円)を定量目標として掲げております。 ② 長期目標達成に向けたアプローチイ.オーガニックグロースの継続 出店加速による売場の拡大、EC専用ブランドの立ち上げ等による売上高の確保、調達原価率の抑制、プロパー販売比率改善、インベントリーコントロールを通じた粗利率の改善に継続的に取り組み、基幹商品の開発、中軽衣料の強化、フリー客への訴求向上のためのエントリープライス商品の拡充等を通じて、2028年2月期に売上高620億円、売上総利益率62.3%を達成してまいります。 ロ.新たな成長戦略/M&A オーガニックグロース以外の新たな成長戦略については、既存ブランドの事業領域拡張、新規自社ブランドの開発、海外展開、M&A等に取り組んでまいります。新規ブランド開発においては、2026年秋冬より商業施設を主販路とするAUREMEを展開、2027年にはHANAE MORIをローンチ予定です。 ハ.ブランド戦略 7つの基幹ブランドはブランド価値を高め、各ブランドの売上高100億円体制を早期に構築することで、確固たる事業・収益基盤の確立を目指します。チャレンジ領域ブランドは中期経営計画期間中に収益基盤を確立し、新ブランドも含めて将来の成長エンジンとします。 ニ.チャネル戦略 主力販路の百貨店は、新たな顧客層の取り込みと売場環境改善、及び運営効率化の両面から改めて出店を強化してまいります。直営店は、基幹ブランドの旗艦店出店を通じてブランド価値の更なる向上を図り、新ブランドと併せて出店を強化します。ECはプロパーサイト化と実店舗との相互補完体制の確立を目指し、ブランド全体の底上げを実現します。アウトレットはプロパー販路との役割明確化のもと、ブランド戦略に則り出店を強化いたします。 <資本政策の基本的な考え方> 株主資本コストを上回るROEの維持・更なる向上、及びIR活動の更なる強化、中期経営計画の実行によりPBRの改善を図ります。7つの基幹ブランドを擁する強固なポートフォリオをベースとした成長戦略の実行と新たな成長戦略やM&Aを通じて利益を積み増し、配当水準の段階的な向上と自社株式取得等、株主還元の更なる強化策を講じることにより平時のROE10%の達成を目指します。また、利益の最大化により蓄積されたキャッシュは成長投資と社員還元、株主還元の強化に積極的に活用し、適正化を図ります。 ① 利益配分に関する基本方針 当社グループは、株主還元を重要な経営課題の一つと位置付けており、2023年10月6日公表の「PBR改善計画」に掲げた株主還元強化方針に基づき、配当水準を段階的に引き上げてまいりました。また、当社は2025年2月期まで年1回の期末配当を実施してまいりましたが、今般、中長期的な株式価値向上と株主の皆様への利益還元の機会を充実させることを目的として、2026年2月期より、中間配当、期末配当の年2回の剰余金の配当を行うこととしております。 ② 自己株式の取得・消却 当社グループは、株主還元の強化方針に基づき、株主還元の拡充及び資本効率の向上を図る為、2026年2月期に、519,400株、1,718,368,000円の当社普通株式の取得を実施いたしました。また、2,425,900株の当社普通株式を消却いたしました。 2027年2月期以降も、業績進捗に応じて自己株式の取得の実施を臨機に検討してまいります。 ③ 政策保有株式の縮減状況 当社グループは、個別の保有株式について、毎年、取締役会においてその保有目的や最近の配当状況及び株価等を確認の上、当社の資本コストと照らし合わせた経済合理性と、保有を継続することに係るリスクについて検証を行います。検証の結果、保有意義の薄れた株式については、当該企業の状況を勘案した上で段階的に売却を進めることとしております。本方針に則り2026年2月に一部売却を実行した結果、2026年2月期末の政策保有株式保有額は連結純資産比で18.1%となりました。引き続き、中期経営計画期間において漸次縮減する方針です。 ④ 株式分割の実施 当社グループは、株式の投資単位当たりの金額を引き下げることにより、より投資し易い環境を整えることで、株式の流動性の向上と新規株主の増大を図ることを目的として、2026年8月31日を基準日とする株式分割を行うこととしております。同日最終の株主名簿に記載または記録された株主の所有する当社普通株式を、1株につき3株の割合を以て分割します。なお、今回の株式分割に際し、資本金の額に変更はありません。 ⑤ 株主優待制度の拡充 当社グループは、2026年8月31日を基準日とする株式分割に伴い、当社株式への投資意欲を喚起し、また、より多くの株主・投資家の皆様に当社株式を長期的に保有していただけるよう、株主優待制度を変更します。変更後の新たな株主優待制度においては、これまでと同様に株主様ご優待セールをご案内することに加え、保有株式数及び保有期間に応じ、当社商品の購入に利用できるSANYO MEMBERSHIP(SMS)ポイントを進呈します。変更日は2026年8月31日とし、同日を基準日とした株主名簿に記載または記録された株主様に対して、2026年9月1日の株式分割後の株式数を対象に、変更後の基準を適用します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、創業以来一貫してファッションを通じ、美しく豊かな生活文化を創造し、社会の発展に貢献することを基本方針としております。 (2)目標とする経営指標 当社グループは紳士服・婦人服及び装飾品の製造販売を収益源とし、営業利益の拡大を目指して売上総利益率、販売費及び一般管理費率及び営業利益率を重視しております。さらに、株主持分に対する投資収益の向上を目指して、ROE(自己資本利益率)を重視しております。また、株主還元の向上を目指して、DOE(株主資本配当率)を重視しております。 (3)経営環境足元の経営環境については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。また、今後のわが国経済の見通しにつきましては、各国の通商・財政・金融政策の動向に加え、中東情勢の緊迫化を背景とした地政学リスクの高まりや資源価格の高騰等により、外部環境の不確実性が高まっているものの、金融政策の正常化や実質所得環境の改善等に支えられ、緩やかな回復が続く見通しです。当アパレル・ファッション業界においても、インバウンド需要や中高級品市場の動向、為替・資源価格の変動、気象要因など、引き続き先行き不透明な状況が見込まれます。実質所得環境の改善を背景に需要の回復が期待される一方で、不確実性が残り、楽観視できない状況にあると認識しております。このような情勢の中、当社グループは、2025年4月14日に公表した「中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)」の軌道修正と再成長基盤の強化を図り、既存事業の建て直しによるオーガニックグロースに加え、新規商圏確保に向けた戦略投資を計画的に実行し、計画未達に終わった2026年2月期の挽回を期すとともに、長期目標として掲げる売上高1,000億円、営業利益率10%、ROE10%の達成、及び「アッパーミドル市場で圧倒的な存在感を持ったトップランナー」を目指し、邁進してまいります。2027年2月期には、前期の売上不振要因のうち、主力ブランドの商品構成、フリー客数の減少、百貨店販路の売上縮小等の内的課題に対し、重点的な対策を講じてまいります。主力ブランドについては原点回帰や成功モデルの横展開、商品面ではスーツ・洋品の再強化、エントリープライス商材の開発に取り組みます。フリー客対策としては新規会員の獲得、ヴィジュアルマーチャンダイジング・接客力を強化し、チャネル面では百貨店以外の販路の開拓を促進してまいります。2027年2月期通期連結業績予想につきましては、売上高600億円、営業利益21億円(本社土地一部譲渡及び本社ビル建て替えの影響を除く営業利益23億円)、経常利益20億円、親会社株主に帰属する当期純利益40億2千万円といたします。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、2028年2月期を最終年度とする三か年計画「中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)」を公表いたしました。中期経営計画の概要、及び進捗状況は以下のとおりであります。 <中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)> Mission(=経営理念)  ファッションを通じ、美しく豊かな生活文化を創造し、社会の発展に貢献する Vision  高い価値創造力と強靭な収益力を併せ持った、またサステナブルな社会の実現に  貢献することができる、エクセレント・カンパニーを目指す Values  高品質・高品位・高付加価値商品を生み出すスキル  優良なブランドポートフォリオとブランドビジネス遂行能力  クリエイティブで且つ高い倫理観を持った社員  優れた統治能力を持った経営者及び経営体制 ① 長期目標と中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)の位置付け 当社グループは売上高1,000億円、営業利益率10%、ROE10%の達成と「アッパーミドル市場で圧倒的な存在感と競争優位性を持ったトップランナーを目指す」ことを長期目標として掲げており、長期目標からバックキャストし、達成に向けた三か年計画を立案しております。一方で、気象条件の変化や国内外の政治経済情勢の不透明感が増していること等により、中期経営計画策定時に前提とした与件条件や市場の拡張性についての予測と初年度を終えた現下の状況との間に大きな乖離が生じております。進捗状況を踏まえ、長期目標の方向性は維持しつつ、2年目及び3年目の定量計画を修正せざるを得ないと判断いたしました。修正後の中期経営計画においては、2026年2月期の売上不振要因のうち、内的課題に対して重点的な対策を講じることにより、最終年度である2028年2月期に売上高620億円、営業利益13億円(本社土地一部譲渡及び本社ビル建て替えの影響を除く営業利益25億円)を定量目標として掲げております。 ② 長期目標達成に向けたアプローチイ.オーガニックグロースの継続 出店加速による売場の拡大、EC専用ブランドの立ち上げ等による売上高の確保、調達原価率の抑制、プロパー販売比率改善、インベントリーコントロールを通じた粗利率の改善に継続的に取り組み、基幹商品の開発、中軽衣料の強化、フリー客への訴求向上のためのエントリープライス商品の拡充等を通じて、2028年2月期に売上高620億円、売上総利益率62.3%を達成してまいります。 ロ.新たな成長戦略/M&A オーガニックグロース以外の新たな成長戦略については、既存ブランドの事業領域拡張、新規自社ブランドの開発、海外展開、M&A等に取り組んでまいります。新規ブランド開発においては、2026年秋冬より商業施設を主販路とするAUREMEを展開、2027年にはHANAE MORIをローンチ予定です。 ハ.ブランド戦略 7つの基幹ブランドはブランド価値を高め、各ブランドの売上高100億円体制を早期に構築することで、確固たる事業・収益基盤の確立を目指します。チャレンジ領域ブランドは中期経営計画期間中に収益基盤を確立し、新ブランドも含めて将来の成長エンジンとします。 ニ.チャネル戦略 主力販路の百貨店は、新たな顧客層の取り込みと売場環境改善、及び運営効率化の両面から改めて出店を強化してまいります。直営店は、基幹ブランドの旗艦店出店を通じてブランド価値の更なる向上を図り、新ブランドと併せて出店を強化します。ECはプロパーサイト化と実店舗との相互補完体制の確立を目指し、ブランド全体の底上げを実現します。アウトレットはプロパー販路との役割明確化のもと、ブランド戦略に則り出店を強化いたします。 <資本政策の基本的な考え方> 株主資本コストを上回るROEの維持・更なる向上、及びIR活動の更なる強化、中期経営計画の実行によりPBRの改善を図ります。7つの基幹ブランドを擁する強固なポートフォリオをベースとした成長戦略の実行と新たな成長戦略やM&Aを通じて利益を積み増し、配当水準の段階的な向上と自社株式取得等、株主還元の更なる強化策を講じることにより平時のROE10%の達成を目指します。また、利益の最大化により蓄積されたキャッシュは成長投資と社員還元、株主還元の強化に積極的に活用し、適正化を図ります。 ① 利益配分に関する基本方針 当社グループは、株主還元を重要な経営課題の一つと位置付けており、2023年10月6日公表の「PBR改善計画」に掲げた株主還元強化方針に基づき、配当水準を段階的に引き上げてまいりました。また、当社は2025年2月期まで年1回の期末配当を実施してまいりましたが、今般、中長期的な株式価値向上と株主の皆様への利益還元の機会を充実させることを目的として、2026年2月期より、中間配当、期末配当の年2回の剰余金の配当を行うこととしております。 ② 自己株式の取得・消却 当社グループは、株主還元の強化方針に基づき、株主還元の拡充及び資本効率の向上を図る為、2026年2月期に、519,400株、1,718,368,000円の当社普通株式の取得を実施いたしました。また、2,425,900株の当社普通株式を消却いたしました。 2027年2月期以降も、業績進捗に応じて自己株式の取得の実施を臨機に検討してまいります。 ③ 政策保有株式の縮減状況 当社グループは、個別の保有株式について、毎年、取締役会においてその保有目的や最近の配当状況及び株価等を確認の上、当社の資本コストと照らし合わせた経済合理性と、保有を継続することに係るリスクについて検証を行います。検証の結果、保有意義の薄れた株式については、当該企業の状況を勘案した上で段階的に売却を進めることとしております。本方針に則り2026年2月に一部売却を実行した結果、2026年2月期末の政策保有株式保有額は連結純資産比で18.1%となりました。引き続き、中期経営計画期間において漸次縮減する方針です。 ④ 株式分割の実施 当社グループは、株式の投資単位当たりの金額を引き下げることにより、より投資し易い環境を整えることで、株式の流動性の向上と新規株主の増大を図ることを目的として、2026年8月31日を基準日とする株式分割を行うこととしております。同日最終の株主名簿に記載または記録された株主の所有する当社普通株式を、1株につき3株の割合を以て分割します。なお、今回の株式分割に際し、資本金の額に変更はありません。 ⑤ 株主優待制度の拡充 当社グループは、2026年8月31日を基準日とする株式分割に伴い、当社株式への投資意欲を喚起し、また、より多くの株主・投資家の皆様に当社株式を長期的に保有していただけるよう、株主優待制度を変更します。変更後の新たな株主優待制度においては、これまでと同様に株主様ご優待セールをご案内することに加え、保有株式数及び保有期間に応じ、当社商品の購入に利用できるSANYO MEMBERSHIP(SMS)ポイントを進呈します。変更日は2026年8月31日とし、同日を基準日とした株主名簿に記載または記録された株主様に対して、2026年9月1日の株式分割後の株式数を対象に、変更後の基準を適用します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績等の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の関税政策や資源価格の上昇等の影響から不確実性が高まる一方、堅調な企業業績や、依然として緩和的な金融政策に支えられ、低成長ながら回復基調となっております。一方消費市場は、内外の政治経済情勢の先行き不透明感や恒常的な物価上昇を受けて、消費者の消費マインドが低下し節約志向が高まったことから、弱含みが継続しております。 当アパレル・ファッション業界の市況は、一部のラグジュアリーブランドと低価格帯アパレルが堅調に推移する一方で、イレギュラーな気象条件の影響、中国政府の渡航自粛要請を受けたインバウンド需要の減退や消費マインドの冷え込み等を背景に、百貨店を中心に中高級品市場は低迷が続いております。 このような環境下、当社グループは、2025年4月14日に公表した中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)の基本方針に則り、「売上高の確保と粗利率の改善」「販売費及び一般管理費のコントロール」「商品力と販売力の強化」に取り組んでまいりました。しかしながら、当連結会計年度の前半は、市況悪化やイレギュラーな気象条件の影響を受け、売上高は前年を下回る推移となりました。後半は、気温低下に伴い重衣料が稼働し、前年を上回る水準へ回復する局面もみられましたが、通期では前年を大幅に下回る結果となりました。粗利率につきましては、売上低迷に伴う在庫超過を抑止するためセール販売を強化した結果プロパー販売比率が低下し、前年を下回りました。販売費及び一般管理費につきましては、売上不振が続く中で全社を挙げた削減努力を継続し、人的投資や新規ブランド・新店への投資を包含したうえで、前期を下回る水準に抑制いたしました。しかしながら、売上高減少及び粗利率の低下による売上総利益の減少を補うには至らず、営業利益は前年を下回る結果となりました。 この結果、当連結会計年度の売上高は584億4千8百万円(前年同期比3.4%減)、営業利益は12億9千8百万円(同52.2%減)、経常利益は14億3千6百万円(同49.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は41億1千3百万円(同2.7%増)となりました。 なお、当社グループは、アパレルを核とするファッション関連事業の単一セグメントでありますので、セグメント情報の記載はしておりません。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が50億2千8百万円、減価償却費が11億3千6百万円ありましたが、投資有価証券売却益が41億1千5百万円、仕入債務の減少による減少額が6億8千2百万円あったこと等により、9億9千5百万円の収入(前連結会計年度は、26億8千1百万円の収入)となりました。 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出が91億円ありましたが、定期預金の払戻による収入が77億8千万円、投資有価証券の売却による収入が43億6千5百万円あったこと等により、16億3千7百万円の収入(前連結会計年度は、16億2千9百万円の収入)となりました。 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額が21億2百万円、自己株式の取得による支出が17億2千2百万円あったこと等により、36億8千万円の支出(前連結会計年度は、38億7千4百万円の支出)となりました。 この結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ10億4千1百万円減少し、184億9千2百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績 当社グループは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、アパレルを核とするファッション関連事業の単一セグメントとしておりますが、生産実績、販売実績については、服種別に以下の3区分で示しております。 イ.生産実績 当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。区分生産高(百万円)前年同期比(%)紳士服・洋品9,33696.6婦人服・洋品11,19792.5服飾品他2,30394.6合計22,83794.3 ロ.受注実績 該当事項はありません。 ハ.販売実績 当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。区分販売高(百万円)前年同期比(%)紳士服・洋品23,66595.9婦人服・洋品30,74098.6服飾品他4,04286.4合計58,44896.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 当連結会計年度の財政状態の分析イ.資産 資産に関しましては、土地が5億1千5百万円、投資有価証券が15億4千万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比し28億6千2百万円増加し、598億8千万円となりました。 ロ.負債 負債に関しましては、リース債務が5億5千4百万円、繰延税金負債が6億4千3百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比し12億4千万円増加し、189億5千6百万円となりました。 ハ.純資産 純資産に関しましては、利益剰余金が20億円増加し、自己株式の取得による減少額が17億2千2百万円、自己株式の消却による増加額が59億7千2百万円、資本剰余金が59億5千3百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比し16億2千1百万円増加し、409億2千3百万円となりました。 この結果、自己資本比率が68.31%、ROE(自己資本利益率)は10.26%となりました。今後は、DOE(株主資本配当率)4%を目標に努めてまいります。② 当連結会計年度の経営成績の分析 当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 (3)資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの資金需要のうち恒常的なものは、増加運転資本と店舗売場設備の新設や更新に伴う設備資金の他、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用並びに株式配当金があります。これに加えて非恒常的な投資として、事業成長のためのアライアンス投資、M&A投資等があります。 当連結会計年度における事業活動につきましては、上半期の市況悪化やイレギュラーな気象条件の影響による販売不振を下半期で挽回するに至らず、売上高は前年比で大幅な減収となりましたが、全社挙げての販管費削減努力などにより、前年比減益ながら営業利益12億9千8百万円を計上し、営業キャッシュ・フローの基礎となる利益部分を確保することができました。運転資本につきましては、売上債権は2億3千9百万円の減少、棚卸資産は繰越在庫の抑制により、1億8千万円の増加に留まりましたが、仕入債務は6億8千2百万円の減少となりました。このため、ネット運転資本は6億2千2百万円増加し、キャッシュ・フロー上は低下要因となりましたが、営業キャッシュ・フローは9億9千5百万円の収入となりました。引き続き運転資本の管理とともに、トップラインの成長並びに営業費用等のコントロールにより、営業キャッシュ・フローの継続的な創出に努めて参ります。 投資活動につきましては、出店に伴う設備投資などの他、縮減方針としている投資有価証券の売却収入が43億6千5百万円と一時的な余資振替による定期預金積み増し13億2千万円などにより、投資キャッシュ・フローは16億3千7百万円の収入となりました。 財務活動につきましては、配当金支払21億2百万円と自己株式取得17億2千2百万円による、積極的な株主還元を実施し、財務キャッシュ・フローは36億8千万円の支出となりました。 以上の結果、現金及び預金残高は前連結会計年度末比2億7千8百万円の増加となりました。 当社グループは2026年4月公表の「中期経営計画の進捗状況」に基づき、成長投資と社員還元/株主還元の強化を通じ、資本効率を向上させるとともに、ネットキャッシュ水準の適正化に努めてまいります。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は85億7千5百万円、現金及び預金残高は239億9千2百万円となっております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積もりに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 (5)経営者の問題意識と今後の方針について 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、経営全般にわたる一層の効率化を追求し、業績の向上を図るべく全社一丸となって専心努力いたします。

事業リスク

三陽商会グループは、原材料価格の変動リスクに直面しており、国際市況や為替動向により原価が上昇し利益率に影響が出る可能性があります。また、中国やアジア諸国に生産拠点が集中しているため、政治的・経済的混乱、自然災害、物流網の遮断などによるグローバルサプライチェーンの不確実性が、商品の供給遅延やコスト増加につながるリスクがあります。さらに、ファッショントレンドの急激な変化や消費者の嗜好の変化に対応できない場合、在庫リスクの増大や販売機会の損失が生じる可能性があり、ブランドライセンス契約の条件変更や解除も経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,699 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。 また、記載内容のうち将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年5月28日)現在において当社グループが判断したものであります。 なお、当社グループは、事業活動に関するあらゆるリスクを的確に把握するとともに、リスクの発生頻度や経営への影響度を低減するため、各種リスクに対応可能なコーポレートガバナンス及び内部統制に対する体制を整備しており、経営リスクの可能性を認識した上で、その内容に応じてコンプライアンス委員会、危機管理委員会、内部統制委員会、サステナビリティ委員会において発生回避策を討議、策定し、リスクが発生した場合においても適宜問題の解決を図っております。 (1)特に重要なリスク① 原材料価格の変動リスクについて 当社グループが使用する繊維原料及び副資材の価格は、国際市況、為替動向、各原料生産地における需給バランスの変化等により影響を受けます。価格変動が急激かつ大幅に発生した場合、製品原価の上昇を招き、利益率の低下や販売計画への影響が生じる可能性があります。当社グループでは、複数調達先の確保や調達ポートフォリオの見直し、適切な価格反映等の施策を進めておりますが、市況変動が長期化した場合には財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ② グローバルサプライチェーンの不確実性に伴うリスク 当社グループは、主に中国及びアジア諸国に生産拠点を有しております。これら地域では、政治的・経済的混乱、労働環境の変化、法規制強化、感染症の流行、自然災害、物流網の遮断など、製品供給に影響を与える事象が発生する可能性があります。サプライチェーンに重大な支障が生じた場合、商品の供給遅延、調達コストの増加等を通じて、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (2)重要なリスク① 感染症拡大によるリスク 新型コロナウイルス感染症で発生した店舗営業制限や消費行動の変化を踏まえ、当社グループは従業員の安全確保、衛生管理、業務継続計画の強化等を進めております。しかしながら、新たな感染症の発生・拡大や既存感染症の再流行により、店舗の営業時間短縮、客数減少、物流の遅延等が生じた場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ② ファッショントレンドの変化に伴うリスク 当社グループの主力商品であるファッション衣料は、消費者の嗜好や流行の変化に大きく影響されます。当社グループでは、市場動向の分析や消費者ニーズの把握に努め、トレンドに即した商品開発を行っておりますが、予測を超える急激なトレンドの変化や消費者嗜好の変化が生じた場合、在庫リスクの増大や販売機会の損失につながり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ③ ブランドライセンス契約に関するリスク 当社グループは、複数の海外ブランドとライセンス契約を締結し、製品の製造・販売を行っております。これらのライセンスブランドは当社グループの売上高の相当部分を占めており、戦略的に重要な位置づけにあります。当社グループは、ライセンサーとの良好な関係維持に努めておりますが、契約条件の変更や契約解除、ブランドの市場競争力低下等が生じた場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ④ 気候変動及び異常気象のリスク ファッション衣料の需要は、季節や天候の影響を受けやすい特性があります。当社グループでは、気象情報を活用した生産・販売計画の立案や、機動的な在庫調整を行っておりますが、冷夏や暖冬などの異常気象が発生した場合、季節商品の需要減少や在庫増加につながり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動に伴う環境規制の強化や消費者の環境意識の高まりに対応するため、当社グループではサステナビリティ戦略を推進しておりますが、これらの取り組みが不十分と評価された場合、レピュテーションリスクや競争力低下につながる可能性があります。 ⑤ 為替変動リスク 当社グループは海外生産・海外調達を行っているため、為替レートの変動は仕入コストに影響を与えます。また、海外子会社の業績換算にも為替動向が影響するため、急激な変動が発生した場合には当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは為替予約等によるリスクヘッジを実施しておりますが、為替相場の急変動による影響を完全に遮断することは困難であります。 ⑥ 製品の品質と安全性に関するリスク 当社グループでは品質管理体制を整備し、製品安全性の確保に努めておりますが、予期せぬ品質不良や製造物責任に関わる事象が発生した場合、製品回収コストの発生、ブランドイメージの毀損、社会的信用低下等により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、顧客の個人情報を多数保有しております。これらの情報管理については、社内規程の整備、従業員教育、システムセキュリティの強化等の対策を講じておりますが、不正アクセスやサイバー攻撃等により情報漏洩が発生した場合、損害賠償、行政処分、信用失墜等により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 法的規制及びコンプライアンスに関するリスク 当社グループは、国内外で事業を展開する上で、各国の法令や規制を遵守する必要があります。当社グループでは、コンプライアンス体制の強化とその従業員教育に努めておりますが、不適切な行為や法令違反が発生した場合、行政処分、罰金等の法的制裁、社会的信用の低下、事業活動の制限等により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。  以上、10項目の他、地政学リスク、金融市場の変動、自然災害、重大事故などの外部環境の変化により、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これらのリスクを認識した上で、その発生可能性の低減と影響の軽減に努めてまいります。

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