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ヨネックス(7906)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • スポーツ用品製造販売
    ヨネックスはバドミントン、テニス、ゴルフなどのスポーツ用品を製造し、国内外で販売しています。ラケットやシャトルコック、ゴルフクラブなどを自社で製造するほか、一部製品は子会社や協力会社から仕入れています。ウェアやシューズなども仕入れて販売しており、幅広いスポーツ用品を提供することで収益を上げています。
  • 海外市場での展開
    連結売上の約7割を海外市場が占めており、特にアジア地域での売上が高いのが特徴です。中国市場は連結売上の約50%を占める主要な収益源であり、各国の有力代理店や連結子会社を通じてグローバルに製品を販売しています。これにより、特定の地域に依存しすぎず、世界中のスポーツ愛好家を顧客としています。
  • スポーツ施設運営
    スポーツ用品事業の他に、ゴルフ場、ゴルフ練習場、テニスクラブといったスポーツ施設の運営も行っています。これは、スポーツ用品の販売と合わせて、スポーツそのものに触れる機会を提供することで、ブランド価値の向上や顧客との接点強化を図るビジネスモデルの一部です。ただし、売上規模はスポーツ用品事業に比べて小さいです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • スポーツ用品事業
    ヨネックスグループの主力事業であり、バドミントン、テニス、ゴルフなどのスポーツ用品の製造、仕入れ、販売を行っています。最新年度の売上は1377.18億円、営業利益は144.44億円と、グループ全体の収益の大部分を占めています。ラケットやシャトルコック、ウェア、シューズなど幅広い製品を提供しており、国内外で展開しています。
  • スポーツ施設事業
    ゴルフ場、ゴルフ練習場、テニスクラブの運営を行っています。最新年度の売上は5.57億円、営業利益は0.16億円と、スポーツ用品事業と比較して規模は小さいですが、スポーツ振興とブランド体験の提供に貢献しています。
  • 地域別売上構成
    アジア地域が売上679.99億円、営業利益97.12億円と最も大きく、次いで日本が売上580.05億円、営業利益36.94億円です。北米は売上63.54億円、営業利益5.6億円、ヨーロッパは売上53.59億円、営業利益4.77億円となっています。海外、特にアジア市場がヨネックスの成長を牽引していることが分かります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 580 37 6.4%
Asia 地域 680 97 14.3%
NorthAmerica 地域 64 6 8.8%
Europe 地域 54 5 8.9%
SportingGoodsDivision 事業 1,377 144 10.5%
SportsFacilitiesDivision 事業 6 0 2.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|630 文字
3【事業の内容】当社グループは、ヨネックス株式会社(当社)及び子会社8社から構成されており、バドミントン、テニス、ゴルフ等のスポーツ用品の製造、仕入、販売を主な事業とし、さらに関連するスポーツ施設の運営等を行っております。事業内容と、当社及び関係会社の当該事業にかかる位置付けは次のとおりであります。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1)スポーツ用品事業(会社総数9社)当社はバドミントンラケット、ソフトテニスラケット、テニスラケット(硬式)、ゴルフクラブ、スノーボード、シャトルコック、ストリング等を製造するとともに、バドミントンラケットやシャトルコック等の一部をYONEX SPORTS(CHINA)CO.,LTD.及びYONEX TAIWAN CO.,LTD.、テニスボールをYONEX TECNIFIBRE CO.,LTD.、ストリンギングマシンをヨネックス精機株式会社より仕入れております。これらを販売するほか、ウェア、シューズ等の商品の仕入、販売も行っております。また、海外の販売は、YONEX SPORTS(CHINA)CO.,LTD.をはじめとする連結子会社及び各国の有力代理店等を通じて行っております。(2)スポーツ施設事業(会社総数1社)当社でゴルフ場、ゴルフ練習場及びテニスクラブの運営を行っております。以上述べた事項の概要は、下図のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
ブランド力と独創的な技術による製品開発力があるが、競争激化のリスクも存在する。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
グローバルブランドとしての認知度と、独創的な技術による製品開発力。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:事業環境に関するリスク / 海外展開および地政学的リスク / 感染症、災害、事故等に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

ヨネックスは、特にバドミントンラケットやテニスラケットにおいて、長年にわたり培ってきたブランド認知度と、一部の製品における特許技術(例:カーボン素材技術)を有している。これらは一定のブランドロイヤルティを生む可能性があるが、競合他社も同様の技術開発を進めており、絶対的な優位性とは言えない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

プロアスリートや競技志向の一般ユーザーは、特定の性能を持つラケットに慣れると、他のブランドへの乗り換えに抵抗を感じる場合がある。しかし、一般的なレクリエーション用途では、ブランドや価格による選択が主であり、乗り換えコストは低い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ヨネックス製品の利用者が増えることで、製品の価値が直接的に向上するようなネットワーク効果は、現時点では見られない。SNSでの口コミやコミュニティは存在するが、それが直接的な競争優位に繋がる構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

中国などでの生産によるコスト競争力はある程度見られるが、高級素材の使用や研究開発費を考慮すると、構造的な圧倒的コスト優位性は確立されていない。為替変動の影響も受ける可能性がある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ヨネックスは、バドミントンラケット市場において世界トップクラスのシェアを誇り、テニスラケット市場でも主要プレイヤーである。この規模は、生産・開発・販売における効率性を高め、一定の競争優位性を生み出している。しかし、業界全体が巨大な寡占状態ではなく、複数企業が競合している。

  • グローバルブランド力
    ヨネックスはバドミントンを中心に、テニスやゴルフなど幅広いスポーツ分野で世界的に認知されたブランドです。長年にわたる製品開発とプロモーションにより、高品質なスポーツ用品を提供する企業としての信頼を確立しており、これが顧客からの強い支持に繋がっています。
  • 製品開発力と品質管理
    バドミントンラケット、テニスラケット、ゴルフクラブなど、競技に特化した製品を自社工場で製造し、独自の品質管理基準を設けています。これにより、高性能で信頼性の高い製品を提供することが可能となり、アスリートから一般ユーザーまで幅広い層のニーズに応えています。
  • 多様な製品ラインナップ
    ラケット、シャトルコック、ストリングといった主要製品に加え、ウェア、シューズ、スノーボードなど、多岐にわたるスポーツ用品を取り扱っています。これにより、顧客はヨネックスブランドで必要なスポーツ用品を揃えることができ、顧客ロイヤルティの向上に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 経営の基本方針 当社は、長く支えとしてきた経営理念をもとに、2024年4月に「パーパス(存在意義)」と「ミッション(使命)」をあらためて定義しました。私たちがこの先も変わらず目指すべき方向を明確にし、世界中の社員が共通の価値観のもとで行動できるようにするための指針です。 ●パーパス(存在意義) 独創の技術と最高の製品で世界に貢献する●ミッション(使命)  スポーツと人、人と人をつなぎ、よりよい未来を創造する  そして、このパーパスとミッションの理解と浸透を促すための取り組みを、当事業年度を通じて進めてきました。社員一人ひとりが、組織の目指す方向を理解し、自身の業務においてその実現に向けた行動を意識する環境づくりを進めています。 また、当社は質の高い製品を通じてスポーツの魅力を伝えるとともに、競技の普及やスポーツに親しむ人を増やす取り組みにも継続的に力を注いでいます。単に製品を提供するのではなく、スポーツを通じて人々の可能性を広げることを目指しています。 先行き不透明な社会・経済環境が続く中、「スポーツと人、人と人をつなぎ、よりよい未来を創造する」というミッションの重要性はいっそう増しています。こうした時代だからこそ、スポーツが持つ前向きな力を社会に届けるという役割を、今後も変わらぬ姿勢で果たしてまいります。 これからも、パーパスとミッションを道しるべとしながら、中長期ビジョン「グローバル成長戦略 Global Growth Strategy(GGS)」を推進し、スポーツを通じて社会やお客様に価値を届ける取り組みを進めてまいります。 中長期ビジョン「グローバル成長戦略 Global Growth Strategy(GGS)」 世界の経済・社会環境が複雑さを増し、先行き不透明な状況が続く中、当社はこうした変化を新たなチャンスと捉え、スポーツの力をより多くの人々に届けることで、世界中のお客様との新たなつながりを築いていきます。 こうした考えのもと、当社では中長期ビジョン「グローバル成長戦略 Global Growth Strategy(GGS)」を引き続き推進しています。お客様一人ひとりの価値観やライフスタイルを理解し、地域や文化、それぞれの個性に応じたアプローチを深めることで、より深く、持続的なつながりの構築を目指しています。GGSは、スポーツの楽しさと価値をより広く、より確かなかたちで届けるための基盤を築き、当社ならではの強みを活かしながら、持続的な成長を実現していくための戦略です。 なお、中長期の数値目線について以下のとおり、成長性、収益性、資本効率を踏まえて設定しております。不透明な経済状況である一方で、当社としては、より多くの世界のお客様へスポーツの楽しさを届けるための基盤づくりを着実に進めていく、そのための目線とします。  グローバル成長戦略(GGS) 2030年に向けて(2026年3月期~2031年3月期) 成長性指標      売上高年平均成長率(CAGR):7~10% 収益性指標      営業利益率:10%以上 資本効率指標     ROE:13%以上 グローバル成長戦略(GGS)の戦略に基づく取り組みは以下のとおりです。 地域構成現在、売上高の大きな割合を占める東アジア地域に加え、その他地域での成長を中長期的に進めることで、よりバランスの取れた地域構成を目指しています。特に、北米におけるテニス事業、インドにおけるバドミントン事業は重点領域として位置づけており、競技の普及や市場の拡大に注力しています。インドでは、競技の広がりが見られる中、自社工場を拠点とした現地生産体制の強化を進めることで、地域に根差したものづくりによる信頼の蓄積にも取り組んでいます。今後も、地域ごとの市場特性に即した展開を進めながら、グローバルでの持続的な成長を図ってまいります。 マーケティングの再構築 世界各地で多様化するお客様の価値観を理解するため、地域ごとのリサーチを重ね、その知見を製品開発に活かしながら、ものづくり、プロモーション、販売活動へとつなげていくサイクルの構築に取り組んでいます。競技ごとの特性に応じた中長期的なマーケティング施策を進めるとともに、スポーツの楽しさや価値を伝え、お客様一人ひとりがスポーツをより楽しめるような関わりを広げていくことを目指しています。 DTCとデジタル戦略 お客様とのつながりを深める手段として、DTC(Direct to Consumer)を重視した取り組みを進めています。米国では新たにECサイトを開設し、デジタル上でのお客様との接点を広げる一歩を踏み出しました。また、東京に加え、上海、大阪とショールームの展開も広がっており、今後もリアルとデジタルを組み合わせた「ヨネックスのDTCエコシステム」を拡張し、より多くのお客様に、より近い距離で価値を届けてまいります。 IT変革 グローバルな視点でのIT戦略と組織づくりを行いながら、基幹システムのグローバル展開、品質向上や業務効率化のためのAI活用等を進めています。今後、需要に応じて拡張・最適化可能な需給プロセスの自動化、グローバル規模でのデータドリブンなインサイトの深化、AIを活用した高効率・高精度なオペレーションの実現を目指し取り組んでまいります。 ものづくりの進化 「Made by Yonex」の品質を支えるグローバルな製造体制のさらなる強化に取り組んでいきます。台湾、タイ、インド等の海外工場に加え、国内でも新たな製造拠点の整備を進める等、拠点の拡大と協力工場も含めた品質管理体制の強化を図っています。また、新潟県長岡市のYonex Performance Innovation Centerでは、研究開発と製造現場の連携によって、製品に求められる性能や品質の分析力を高め、イノベーションの追求と開発力の進化につなげてまいります。 <コーポレートカルチャー(企業文化)の進化> グローバル成長戦略(GGS)を支えるのは、社員一人ひとりの挑戦と成長です。当社では「世界のお客様のために楽しみながら競い合う」というカルチャーの実現に向け、パーパス&ミッションや価値観への理解を深めながら、「ヨネックスらしさ」を再認識し、実践していくための取り組みを行っています。 新たな評価・等級・報酬制度も導入し、社員の挑戦が成長につながる環境づくりを進めています。また、世界中の多様なお客様に応えていくために、私たち自身も多様性のある組織であることが求められると考え、多様性を認め合い、一人ひとりが力を発揮できるカルチャーに向けてDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の推進に取り組んでいます。 <資本配分> グローバル成長戦略(GGS)の推進に伴う投資を含めた2026年3月期から2031年3月までの資本配分については、以下図のとおりを計画しています。事業から創出される営業キャッシュ・フロー及び金融機関からの借入等の外部資金を有効に活用し、成長投資と長期安定的な株主還元に配分してまいります。 資本配分計画(2026年3月期~2031年3月期)
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 経営の基本方針 当社は、長く支えとしてきた経営理念をもとに、2024年4月に「パーパス(存在意義)」と「ミッション(使命)」をあらためて定義しました。私たちがこの先も変わらず目指すべき方向を明確にし、世界中の社員が共通の価値観のもとで行動できるようにするための指針です。 ●パーパス(存在意義) 独創の技術と最高の製品で世界に貢献する●ミッション(使命)  スポーツと人、人と人をつなぎ、よりよい未来を創造する  そして、このパーパスとミッションの理解と浸透を促すための取り組みを、当事業年度を通じて進めてきました。社員一人ひとりが、組織の目指す方向を理解し、自身の業務においてその実現に向けた行動を意識する環境づくりを進めています。 また、当社は質の高い製品を通じてスポーツの魅力を伝えるとともに、競技の普及やスポーツに親しむ人を増やす取り組みにも継続的に力を注いでいます。単に製品を提供するのではなく、スポーツを通じて人々の可能性を広げることを目指しています。 先行き不透明な社会・経済環境が続く中、「スポーツと人、人と人をつなぎ、よりよい未来を創造する」というミッションの重要性はいっそう増しています。こうした時代だからこそ、スポーツが持つ前向きな力を社会に届けるという役割を、今後も変わらぬ姿勢で果たしてまいります。 これからも、パーパスとミッションを道しるべとしながら、中長期ビジョン「グローバル成長戦略 Global Growth Strategy(GGS)」を推進し、スポーツを通じて社会やお客様に価値を届ける取り組みを進めてまいります。 中長期ビジョン「グローバル成長戦略 Global Growth Strategy(GGS)」 世界の経済・社会環境が複雑さを増し、先行き不透明な状況が続く中、当社はこうした変化を新たなチャンスと捉え、スポーツの力をより多くの人々に届けることで、世界中のお客様との新たなつながりを築いていきます。 こうした考えのもと、当社では中長期ビジョン「グローバル成長戦略 Global Growth Strategy(GGS)」を引き続き推進しています。お客様一人ひとりの価値観やライフスタイルを理解し、地域や文化、それぞれの個性に応じたアプローチを深めることで、より深く、持続的なつながりの構築を目指しています。GGSは、スポーツの楽しさと価値をより広く、より確かなかたちで届けるための基盤を築き、当社ならではの強みを活かしながら、持続的な成長を実現していくための戦略です。 なお、中長期の数値目線について以下のとおり、成長性、収益性、資本効率を踏まえて設定しております。不透明な経済状況である一方で、当社としては、より多くの世界のお客様へスポーツの楽しさを届けるための基盤づくりを着実に進めていく、そのための目線とします。  グローバル成長戦略(GGS) 2030年に向けて(2026年3月期~2031年3月期) 成長性指標      売上高年平均成長率(CAGR):7~10% 収益性指標      営業利益率:10%以上 資本効率指標     ROE:13%以上 グローバル成長戦略(GGS)の戦略に基づく取り組みは以下のとおりです。 地域構成現在、売上高の大きな割合を占める東アジア地域に加え、その他地域での成長を中長期的に進めることで、よりバランスの取れた地域構成を目指しています。特に、北米におけるテニス事業、インドにおけるバドミントン事業は重点領域として位置づけており、競技の普及や市場の拡大に注力しています。インドでは、競技の広がりが見られる中、自社工場を拠点とした現地生産体制の強化を進めることで、地域に根差したものづくりによる信頼の蓄積にも取り組んでいます。今後も、地域ごとの市場特性に即した展開を進めながら、グローバルでの持続的な成長を図ってまいります。 マーケティングの再構築 世界各地で多様化するお客様の価値観を理解するため、地域ごとのリサーチを重ね、その知見を製品開発に活かしながら、ものづくり、プロモーション、販売活動へとつなげていくサイクルの構築に取り組んでいます。競技ごとの特性に応じた中長期的なマーケティング施策を進めるとともに、スポーツの楽しさや価値を伝え、お客様一人ひとりがスポーツをより楽しめるような関わりを広げていくことを目指しています。 DTCとデジタル戦略 お客様とのつながりを深める手段として、DTC(Direct to Consumer)を重視した取り組みを進めています。米国では新たにECサイトを開設し、デジタル上でのお客様との接点を広げる一歩を踏み出しました。また、東京に加え、上海、大阪とショールームの展開も広がっており、今後もリアルとデジタルを組み合わせた「ヨネックスのDTCエコシステム」を拡張し、より多くのお客様に、より近い距離で価値を届けてまいります。 IT変革 グローバルな視点でのIT戦略と組織づくりを行いながら、基幹システムのグローバル展開、品質向上や業務効率化のためのAI活用等を進めています。今後、需要に応じて拡張・最適化可能な需給プロセスの自動化、グローバル規模でのデータドリブンなインサイトの深化、AIを活用した高効率・高精度なオペレーションの実現を目指し取り組んでまいります。 ものづくりの進化 「Made by Yonex」の品質を支えるグローバルな製造体制のさらなる強化に取り組んでいきます。台湾、タイ、インド等の海外工場に加え、国内でも新たな製造拠点の整備を進める等、拠点の拡大と協力工場も含めた品質管理体制の強化を図っています。また、新潟県長岡市のYonex Performance Innovation Centerでは、研究開発と製造現場の連携によって、製品に求められる性能や品質の分析力を高め、イノベーションの追求と開発力の進化につなげてまいります。 <コーポレートカルチャー(企業文化)の進化> グローバル成長戦略(GGS)を支えるのは、社員一人ひとりの挑戦と成長です。当社では「世界のお客様のために楽しみながら競い合う」というカルチャーの実現に向け、パーパス&ミッションや価値観への理解を深めながら、「ヨネックスらしさ」を再認識し、実践していくための取り組みを行っています。 新たな評価・等級・報酬制度も導入し、社員の挑戦が成長につながる環境づくりを進めています。また、世界中の多様なお客様に応えていくために、私たち自身も多様性のある組織であることが求められると考え、多様性を認め合い、一人ひとりが力を発揮できるカルチャーに向けてDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の推進に取り組んでいます。 <資本配分> グローバル成長戦略(GGS)の推進に伴う投資を含めた2026年3月期から2031年3月までの資本配分については、以下図のとおりを計画しています。事業から創出される営業キャッシュ・フロー及び金融機関からの借入等の外部資金を有効に活用し、成長投資と長期安定的な株主還元に配分してまいります。 資本配分計画(2026年3月期~2031年3月期)
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態の状況当連結会計年度末の資産につきましては、109,551百万円となり、前連結会計年度末に比べて18,324百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金、有形固定資産、商品及び製品の増加によるものであります。当連結会計年度末の負債につきましては、40,124百万円となり、前連結会計年度末に比べて9,798百万円の増加となりました。その主な要因は、長期借入金、支払手形及び買掛金、未払金の増加によるものであります。当連結会計年度末の純資産につきましては、69,426百万円となり、前連結会計年度末に比べて8,525百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金及び為替換算調整勘定の増加によるものであります。 ②経営成績の状況 当連結会計年度は、7月にパリで開幕した国際的なスポーツの祭典及びその他の国際大会の開催や、当社契約選手をはじめとする各国選手の活躍が、スポーツ市場の活性化と当社製品への注目の高まりに繋がり、連結売上高は過去最高値を計上しました。当社としては、それらの国際大会の開催や選手の活躍の話題を活かした情報発信とともに、各地域での草の根販促活動を強化し、世界各地でさらなる競技のファン拡大に注力しました。 利益については、原材料価格上昇の影響はあったものの、増収効果が大きく売上総利益が増加しました。販管費は、特に下期に国際大会の話題を活かしたマーケティングを強化したことによる広告宣伝費の増加に加え、人件費や、グローバルIT強化に伴うシステム関連費用により増加しました。しかし、売上総利益の増加が大きく、過去最高益を計上しました。 以上のことから連結売上高は138,276百万円(前期比18.8%増)、営業利益は14,176百万円(前期比22.1%増)となりました。為替差損の発生等により経常利益は13,964百万円(前期比14.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,591百万円(前期比19.6%増)となりました。なお、当社現地法人(中国、台湾、北米、ドイツ、イギリス子会社及びインド、タイの製造子会社)は2024年1月から12月の業績を連結対象としており、2024年12月31日現在の財務諸表を使用しています。  当社は2023年5月に策定した「中長期ビジョン グローバル成長戦略 Global Growth Strategy (GGS)」をもとに、「マーケティングの再構築」「DTCとデジタル戦略」「IT変革」「ものづくりの進化」そしてこれらを実行していくための基礎となる「コーポレートカルチャー(企業文化)の進化」に向けて取り組みを進めております。 そして、グローバル成長戦略(GGS)に向けた取り組みを進めていく中で、改めて私たちのコアとして守るべきものを明確にし、世界中のヨネックス社員が同じ方向に進んでいくために、2024年4月に、これまで「経営理念」としていた「独創の技術と最高の製品で世界に貢献する」を「パーパス(存在意義)」に名称変更し、新たに「ミッション(使命)」として「スポーツと人、人と人をつなぎ、よりよい未来を創造する」を定めました。この「パーパス&ミッション」をもとに、引き続きグローバル成長戦略(GGS)を推進し、中長期でのさらなる成長を目指してまいります。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 [スポーツ用品事業](日本) 国内はバドミントンにおいて、市場の堅調さに加え、新製品への注目の高まりもあり、ラケットやシューズを中心に販売が増加し、国内売上高を牽引しました。テニス用品は2025年1月発売の新製品ラケット「EZONE」シリーズが好評となった第4四半期の販売伸長が寄与し、増収となりました。ゴルフ用品は、契約選手の活躍により当社クラブへの注目が高まっていることに加え、新製品発売効果もあり増収となりました。 海外代理店向けは、バドミントン用品は国際大会での選手の活躍を背景に需要が堅調に推移し、市場規模の大きいアジア地域に加え、欧州でも販売が拡大し増収となりました。テニス用品についても、欧米を中心に販売が増加しました。 利益については、主に増収効果が寄与し売上総利益が増加しました。原材料価格上昇の影響はあったものの、円安に伴うコスト増の影響があった前期に対し、販売価格の見直しにより売上総利益率が改善しました。販管費はグローバルでのマーケティング強化による広告宣伝費の増加に加え、人件費、システム関連費用により増加しましたが、売上総利益の増加が上回り増益となりました。 この結果、売上高は58,005百万円(前期比13.6%増)、営業利益は3,694百万円(前期比125.1%増)となりました。(アジア) 中国販売子会社では、4月開催の国別対抗戦と7月にパリで開催の国際大会での中国バドミントン代表チームの活躍が後押しとなりバドミントン市場が引き続き堅調に推移し、バドミントン用品やウェア、バッグ等の販売が増加しました。当社は、これら大会の開催や選手活躍の話題を活かした情報発信やアマチュア大会の開催を強化し、さらなるお客様の拡大に注力しました。 台湾子会社では、パリ開催の国際大会において、バドミントン種目で地元選手が2連覇を果たしたことが大きな話題となって現地での競技活動も活発化し、市場が堅調に推移しました。 利益については、国際大会での選手活躍の話題を活かしたマーケティング施策や草の根販促活動強化により広告宣伝費が増加したことに加え、人件費等の上昇により販管費が増加しました。しかし、増収に伴う売上総利益の増加が販管費の増加を上回り増益となりました。 この結果、売上高は67,999百万円(前期比24.0%増)、営業利益は9,712百万円(前期比9.3%増)となりました。 (北米) 北米販売子会社では、テニス用品は国際大会での当社契約選手の活躍により当社製品への注目が高まる中、新製品も好評となり、ラケットやストリングを中心に販売が増加しました。バドミントンにおいては、競技活動は活発化しており、上期は前期の水準が高く減収となったものの、下期は販売が回復し、為替換算による上押し効果もあり通期では増収となりました。 利益については、人件費等の販管費は増加したものの、増収及びセールスミックスの変化に伴う売上総利益率の改善による売上総利益の増加が上回り増益となりました。 この結果、売上高は6,354百万円(前期比15.3%増)、営業利益は560百万円(前期比123.0%増)となりました。 (ヨーロッパ) バドミントン用品は引き続き競技活動が活発に行われ、需要が堅調に推移したことで増収となりました。テニス用品については、トップ選手の使用率拡大により注目が高まる中、販路拡大にも注力し、増収となりました。特にドイツ販売子会社での販売が好調となり、全体では為替換算による上押し効果もあり増収となりました。 利益については、増収により売上総利益は増加した一方で、広告宣伝費や人件費の増加により販管費が増加し減益となりました。 この結果、売上高は5,359百万円(前期比18.6%増)、営業利益は477百万円(前期比10.6%減)となりました。  これらの結果、各地域セグメントを合計したスポーツ用品事業の売上高は137,718百万円(前期比18.8%増)、営業利益は14,444百万円(前期比27.7%増)となりました。[スポーツ施設事業] スポーツ施設事業の中核をなすヨネックスカントリークラブでは、第1四半期に「ヨネックス レディス ゴルフトーナメント2024」が2年ぶりに当ゴルフ場で開催され話題となりました。下期は天候不順や設備の修繕等により入場者数が減少したものの、各種コンペの実施や、ゴルフクラブのフィッティング等により集客を行い、通年では前年並みとなりました。 この結果、スポーツ施設事業の売上高は557百万円(前期比6.6%増)、営業利益は16百万円(前期比24.1%減)となりました。 (注)セグメント別の記載において、売上高については、「外部顧客への売上高」について記載し、営業損益については、「調整額」考慮前の金額によっております。③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5,820百万円増加し、29,000百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は12,978百万円(前期比3.9%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益14,892百万円、仕入債務の増加3,681百万円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払4,946百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は5,765百万円(前期比21.8%減)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得5,801百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は2,614百万円(前連結会計年度は764百万円の資金獲得)となりました。収入の主な内訳は、長期借入れによる収入5,560百万円であり、支出の主な内訳は、自己株式の取得2,400百万円、短期借入金の純増減額2,303百万円、親会社による配当金の支払1,720百万円、長期借入金の返済による支出982百万円であります。④生産、仕入及び販売の実績スポーツ用品事業については、金額的な重要性を勘案し、用品区分ごとに記載するため、報告セグメントを集約しております。イ.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)スポーツ用品事業バドミントン用品(百万円)31,155117.9テニス用品(百万円)10,663108.4ゴルフ用品(百万円)1,45399.2その他(百万円)1,321105.1計(百万円)44,594114.4スポーツ施設事業(百万円)--合計(百万円)44,594114.4(注) 金額は標準販売価格によっており、セグメント間の振替を含んでおります。 ロ.仕入実績当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)スポーツ用品事業バドミントン用品(百万円)30,432135.3テニス用品(百万円)4,162113.2ゴルフ用品(百万円)30957.3その他(百万円)20,368135.0計(百万円)55,273132.2スポーツ施設事業(百万円)56100.8合計(百万円)55,330132.2(注)金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。ハ.受注実績当社グループは販売計画に基づいて生産計画を立て、これにより生産を行っており、受注生産は行っておりません。ニ.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)スポーツ用品事業バドミントン用品(百万円)85,008117.0テニス用品(百万円)18,774108.9ゴルフ用品(百万円)1,65387.0その他(百万円)32,282133.9計(百万円)137,718118.8スポーツ施設事業(百万円)557106.6合計(百万円)138,276118.8(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高138,276百万円、営業利益14,176百万円、経常利益13,964百万円、親会社株主に帰属する当期純利益10,591百万円となりました。上記のほか、当連結会計年度における経営成績の前連結会計年度との比較分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況 及び ②経営成績の状況」に記載のとおりです。また、経営者の課題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 また、資本の財源及び資金の流動性については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 金融商品関係」に記載のとおりです。資本配分については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。 ③重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国で一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。連結財務諸表作成にあたり、当社の経営者は売上債権、棚卸資産、投資、退職金等に関する見積りや判断に対して継続的な評価を行っております。当社の経営者はこれらの評価にあたり、過去の実績や現在の状況から判断して合理的と考えられる諸要因を総合的に分析して、見積りや判断の基礎にしています。しかしながら実際の結果は、見積りに含まれる不確定要素によりこれらの見積りと異なる場合があります。当社グループでは、以下の重要な会計方針が、連結財務諸表を作成するにあたり特に考慮されるべき見積りや判断に影響を及ぼす項目と考えています。 イ.貸倒引当金当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。顧客の財政状態が過去の実績等で見積もった範囲を超えて悪化した場合には、追加の引当が必要となる場合があります。 ロ.棚卸資産当社グループは、棚卸資産の評価基準に原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。製品及び商品については、それぞれの販売可能性について推定される将来需要及び市場状況を踏まえて、販売見込額まで減額しています。当該製品及び商品に関する実際の販売価格が、販売見込額を下回った場合には追加の損失が発生する場合があります。 ハ.固定資産の減損当社グループは、減損会計の対象となる建物及び構築物、土地、並びにソフトウエア等を有しており、回収可能額が帳簿価額を下回る兆候がある場合には、減損の有無を判定しています。減損判定を実施する契機となる重要な要素には、過去あるいは見込まれる営業成績に対して著しい実績の悪化等により決定しています。減損の判定には、グルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づき実施しております。現状、減損損失の認識が必要な資産はありませんが、今後、将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化等が生じた場合には、減損損失の計上が必要となる場合があります。 ニ.投資の減損当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する少数持分を所有しております。これらの株式には価格変動が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれております。当社グループは著しい投資価値の下落について、回復可能性がないと判断した場合、投資の減損損失を計上しております。 ホ.繰延税金資産の評価当社グループは、将来の事業計画に基づき、課税所得が十分に確保できることを慎重に判断した上で計上しております。したがって、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対しては、評価性引当額を設定し適切な繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は各社、各納税主体で実績情報とともに不確実性を考慮し、肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより定期的に評価しております。将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化等が生じた場合には、繰延税金資産に対する評価を見直す可能性があります。 ヘ.退職給付債務及び費用従業員に対する退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されます。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率及び直近の統計数値に基づいて算出される死亡率等が含まれております。また、年金資産は過去の実績を踏まえて算出された収益率が含まれております。

事業リスク

  • 人口動態と競争激化
    国内市場では少子高齢化による若年層の人口減少が、スポーツ用品の需要減少に繋がる可能性があります。海外市場では、成熟地域での消費者の嗜好変化への対応や、拡大が見込まれる地域での低価格競争の激化が、売上や利益を圧迫するリスクがあります。競合他社に遅れを取ると、市場シェアを失う可能性があります。
  • 海外事業と地政学的リスク
    連結売上の約7割を海外、特にアジア地域(中国が約50%)に依存しているため、特定地域への集中度が高いです。各国・地域の外交・安全保障上の動向、通商政策の変更、輸出入規制、サプライチェーンの分断などが、事業活動や収益性に大きな影響を及ぼす可能性があります。物流の停滞も業績に悪影響を与える要因となります。
  • サプライチェーンと品質問題
    原材料価格の高騰は、製品コスト増加を通じて業績に影響を与える可能性があります。また、大規模災害やパンデミック、仕入先の倒産などにより、原材料や商品の供給が停止・遅延すると、生産や販売活動に重大な支障が生じます。製品の欠陥が発生した場合は、損害賠償責任やブランド信頼性の低下により、業績が悪化するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,668 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)事業環境に関するリスク(人口動態、競争環境、消費者の購買行動や嗜好の変化)今後のスポーツ用品事業について、国内は中長期的な少子高齢化による人口の減少が予測されます。当社グループの一部製品については、国内における若年層の学校体育及びクラブ活動が主要な需要を担っているものがあり、若年層の人口減少による需要減少で売上・利益が減少する可能性があります。海外については国や地域によって事業環境が異なり、国内同様、少子高齢化や市場の成熟によって需要の大きな伸びが見込めない地域と、今後の人口増加、所得水準の向上、競技の普及により市場の拡大が見込まれる地域が混在しています。市場の成熟が見られる地域では、お客様の購買行動や嗜好の変化のスピードが加速しており、素早くその変化を捉えてお客様の期待や予想を超える製品を提案することが必要です。それらに対応できない場合、また競合他社に遅れを取った場合、当社の売上・利益が減少する可能性があります。市場の拡大が見込まれる地域においては、当社のお客様を大きく増やす機会がある一方、平均的な購買単価が低いため参入障壁が低く、競争が激化する可能性があります。(2)海外展開および地政学的リスク当社グループは、連結売上の約7割を海外市場が占めており、中でもアジア地域での売上比率が高くなっています。バドミントン市場の大きい中国向けの売上は連結売上の約50%を占めており、特定地域の売上比率が相対的に高くなっています。このような海外展開においては、各国・地域における外交・安全保障上の動向や、通商政策・法制度の変更、輸出入規制や各種の通商上の措置などの外部環境の変化によっては、当社の事業活動や収益性に影響が生じる可能性があります。また、物流の停滞やサプライチェーンの分断、現地の制度変更や運用の複雑化などが発生した場合にも、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(3)感染症、災害、事故等に関するリスク当社の事業はスポーツ用品の中でも競技に特化した製品が中心となっており、スポーツ活動自体が消費と密接に結びついているため、感染症によるパンデミック、地震や洪水等の大規模自然災害、事故、紛争やテロ等が発生し人々の活動が停止した場合には、当社の販売市場の需要動向に大きな影響を受ける可能性があります。また自社や委託先の製造工場、倉庫や運送機関も含めたサプライチェーンが影響を受け、製造、販売を含めた当社事業全体が大きな影響を受ける可能性があります。(4)原材料調達、サプライチェーンに関するリスク当社グループは国内外の仕入先から様々な原材料や商品の調達を行っており、原材料価格の高騰により当社の業績が影響を受ける可能性があります。また、大規模自然災害やパンデミック、倒産、ストライキ、事故、不法行為等により供給が停止あるいは遅延する場合、当社グループの生産、販売活動に重大な影響を与える可能性があります。さらに、国際的な人権や環境に関する社会的要請の高まりに伴い、サプライチェーン全体での対応が求められており、当社は『ヨネックス サステナビリティ ガイドライン』を策定し取引先への周知を図るなどの取り組みを進めています。しかしながら、当社グループまたはそのサプライチェーンにおいて、人権や環境への対応が不十分と見なされた場合、取引先との関係や調達活動に影響を及ぼし、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(5)為替レートの変動当社グループの外貨建取引は為替レートの変動の影響を受けるため、業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの主要な地域の販売活動は各国の子会社が行っており、各子会社における収益、費用、資産、負債等を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。為替レートの変動により、これらの項目は現地通貨での価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値に影響を及ぼす可能性があります。 (6)製品の品質に関するリスク当社グループは、各工場で当社独自の品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、将来に亘ってすべての製品について欠陥が無く、欠陥に伴う損失が発生しないという保証はありません。当社グループの製品に欠陥等が生じた場合には、当該欠陥等から生じた損害について責任を負う可能性があるとともに、当社グループの製品に対する信頼性が低下し、業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(7)知的財産権に関するリスク当社グループの製品は、バドミントンを中心にグローバルブランドとして一般に広く認知されております。一方で近年、中国、東南アジアを中心に当社製品の模倣品が年々増加しております。各国においても知的財産権について、法整備等に力を入れているところではありますが、未だ完全とは言えない状況にあります。当社グループの知的財産権を第三者が侵害し、当社ブランドの模倣品を製造・販売することを防止できない場合には、ブランド力の低下により、業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(8)情報セキュリティに関するリスク当社グループは、顧客等の個人情報や技術情報等の重要な機密情報を保有しております。これらの情報の外部への流出を防止するため、セキュリティシステムの強化や社員教育の徹底等の対策を講じておりますが、不測の事態によりこれらの情報が漏洩した場合、当社グループの企業価値の毀損、社会的信用の失墜、流出の影響を受けた顧客等への補償等により、業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(9)設備投資、買収等に関するリスク当社グループは、自社工場を中心に設備投資を行っており、また、第三者との間で買収等を行っております。これらの設備投資や買収等の実施にあたっては、事前に収益性や回収可能性等の検討を行っておりますが、必ずしも期待したとおりの成果が得られる保証はありません。事業計画からの大幅な乖離や市場の変化等により、期待される投資の成果が得られない場合、固定資産の減損損失等が発生し、業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

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