事業の概要
- 住宅部材の製造販売セブン工業は、主に住宅用の木質部材を製造・販売しており、新築住宅市場向けの製品が売上の大部分を占めています。具体的には、内装部材(階段、手摺、カウンターなど)と構造部材(プレカット加工材、住宅パネルなど)の2つの主要事業を展開しています。
- 不動産賃貸管理住宅部材事業に加えて、不動産の賃貸管理も行っています。これは、本業とは異なる収益源として、事業の多角化に貢献しています。賃貸事業は「その他」セグメントに分類されています。
- 企業集団の構成セブン工業は、当社と関連会社1社の計2社で企業集団を構成しています。この体制で、集成材などを使用した住宅部材の生産販売と不動産賃貸管理を効率的に行い、収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 内装建材事業この事業は、住宅の内装に使われる部材(階段、手摺、カウンター、和風造作材、框、洋風造作材など)の生産と販売を行っています。最新年度の売上高は83.8億円、営業利益は0.13億円で、セブン工業の主要な収益源の一つです。
- 木構造事業この事業では、住宅の構造に関わる部材(プレカット加工材、住宅パネル)の生産販売や施設建築を手掛けています。最新年度の売上高は70.24億円、営業利益は1.64億円と、内装建材事業に次ぐ規模で、利益面ではより貢献しています。
- その他(賃貸事業)このセグメントは、主に不動産の賃貸管理を行っています。具体的な売上や利益の数値は記載されていませんが、本業の住宅部材事業を補完する形で、事業の多角化と安定収益に寄与しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| InteriorBuildingMaterialsBusinessUnit | 地域 | 84 | 0 | 0.2% |
| WoodenStructuralBuildingMaterialsBusinessUnit | 地域 | 70 | 2 | 2.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社の企業集団等は、当社及び関連会社1社の計2社により構成されており、集成材等を使用した住宅部材を品目別に生産販売しているほか、不動産の賃貸管理を行っております。 当社の事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 また、次の各事業は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 内装建材事業・・・・内装部材(階段・手摺・カウンター・和風造作材・框・洋風造作材) 木構造事業・・・・・構造部材(プレカット加工材・住宅パネル)・施設建築 その他・・・・・・・賃貸事業(不動産の賃貸管理) なお、2024年4月1日付けでセグメント名称を「木構造建材事業」から「木構造事業」に変更しております。セグメント名称の変更によるセグメント情報に与える影響はありません。 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 市場競争の激化と価格競争の激化が懸念され、顧客からの価格引下げ要請に応じる可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 建築基準法、JAS法、製造物責任法、住宅品質確保促進法など多岐にわたる法的規制。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:住宅着工の動向が業績に影響を及ぼす / 特定販売先への依存 / 海外調達資材の価格・為替変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
セブン工業は、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに関する顕著な情報が見当たらない。汎用的な工業製品を製造しており、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
主要顧客との長期的な取引関係や、特定の仕様に合わせた製品開発により、一定のスイッチング・コストは存在する可能性がある。しかし、顧客が代替サプライヤーに切り替えることによる直接的な損失は、他の産業と比較して小さいと推測される。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
セブン工業の事業モデルは、ユーザー数の増加によって製品やサービスの価値が増大するネットワーク効果とは無縁である。製造業であり、プラットフォーム型ビジネスではないため、ネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の操業による生産ノウハウや、効率的な生産体制の構築により、一定のコスト競争力を持っている可能性はある。しかし、業界全体で価格競争が激しい場合、構造的なコスト優位性を確立しているとは断定しにくい。
規模の経済★★☆☆☆
特定のニッチ市場においては、一定のシェアを確保している可能性がある。しかし、業界全体を俯瞰した場合、規模の経済による圧倒的な優位性を持つ寡占状態とは言えず、効率規模のメリットは限定的と考えられる。
- 特注対応力と製品提案住宅様式の多様化や顧客ニーズの高度化が進む市場において、特注対応力を活かした柔軟な製品提案が強みです。これにより、多様な顧客の要望に応え、市場競争が激化する中でも顧客を獲得しています。
- 非住宅分野への展開新築住宅市場への依存度を低減するため、非住宅分野への事業領域を拡大しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、事業基盤の強化を図ることで、安定的な成長を目指しています。
- 独自の調達体制資材調達において海外依存度が高いものの、ベトナムを中心とした東南アジア地域で独自の調達体制を確立しています。また、国内外の有力サプライヤーとの協働や新規サプライヤーの開拓、国産材・地域材の活用により、安定的な資材供給と調達リスクの分散を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「真実と努力」及び「行持報恩」を基本理念とし、常に真理に則った誠実な行動を実践するとともに、公正性・透明性を重視した企業倫理に基づく企業活動を通じて、全ステークホルダーからの信頼を得る事業の創生・構築を基本姿勢としております。 また、品質方針として「顧客に最大の満足と安心」を掲げ、顧客ニーズに迅速・的確に対応する快適な商品の創造・供給に努めております。併せて、「地球環境との共生」の実現に向けた環境方針を定め、同方針に基づくマネジメントシステムを構築し、環境配慮型の事業展開を推進しております。 これらの取り組みを通じて、持続的成長が可能な企業体制の確立と企業価値の最大化を図ってまいります。 (2)経営戦略等 当社を取り巻く事業環境においては、かつて100万戸を超えていた新設住宅着工戸数が、近年では約80万戸程度で推移しており、今後も少子高齢化・人口減少の進行に伴い、着工戸数の漸減が見込まれております。一方、カーボンニュートラルの実現に向けた施策として、木造化・木質化の普及によるCO₂の長期固定化が推進されており、大阪・関西万博における大屋根リングの建設等、国策としての木材利用も拡大しております。これに伴い、非住宅分野における木材需要の増加やウッドファーストの潮流の拡がりに加え、大工職人の減少・高齢化による担い手不足や現場作業の負荷増大を背景に、省施工化への需要が一層高まっております。 このような環境下において、木材加工事業を多面的に展開する当社は、自社の優位性を発揮する好機と捉え、非住宅建築分野における提案力強化を通じた木造化領域の拡大、新市場の開拓に取り組んでおります。併せて、パネル事業を中心としたユニット化による新商品の開発、完全プレカット階段の拡充等、省施工化への対応も積極的に推進しており、複数の取り組みにおいて既に成果が表れてきております。 更に、内装建材事業と木構造事業という二領域を有する当社の事業構造を活かし、シナジー創出に向けた施策も実行しております。今後も、木材の多様な可能性を追求しつつ、コーポレートスローガン「伝えたい 届けたい WOOD IDEA」の実現に向けた取り組みを継続してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題 今後の経済の見通しについては、トランプ関税などアメリカの自国第一主義の政策に伴う世界経済の更なる混乱が懸念されるなど、極めて不透明な経済環境が続くものと予測されます。 当社が属する住宅業界におきましても、引き続き新設住宅着工戸数は低水準で推移するとみられ、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念されるなど、これまで以上に厳しい事業環境が予想されます。 こうした状況下、当社においては引き続き、成長戦略に掲げる、非住宅分野への事業領域の拡大と省施工商品の充実化に向けた施策を推進いたします。「Create New7 」を翌事業年度の新たなスローガンとし、「Change」から「Create」へとフェーズを移行させ、変革の布石を創造へと転換を図るべく新たな商品開発・市場開拓、そして将来に向けた事業創造の具現化に傾注してまいります。また、これらの実現に資する積極的な設備投資を行うとともに「当社ならでは」の差別化の推進と提案力の強化に加え徹底したムダの排除に取り組み、収益体質改善に努めてまいります。更に、今後の事業の成長に向け、人材育成・人材確保が不可欠と認識しており、従業員の待遇改善を含む人的資本の充実化を継続してまいります。 内装建材事業においては、当事業年度において数年振りの黒字化に転換できたものの、依然課題も多く、引き続き販売価格の適正化や原価低減、生産性向上を目的とした省力化・省人化等に努めるとともに、新規商品の拡充及び非住宅分野の領域拡大等提案力、営業力強化に努めてまいります。製造面においては、主力商品である、カウンターの生産能力の向上を図るため大幅な設備投資(改善)を行い、更なる増産及び生産性向上に向けた生産体制を構築してまいります。また、階段事業については、大手建材メーカーとの調達、製造に至る包括契約を締結し、次年度の本格稼働に向けた準備を進めていくなど、既存の主力商品のボトムアップ並びに非住宅物件を中心に新たな領域拡大という両面の施策により、既存事業の安定化と将来に向けた布石を講じてまいります。 木構造事業においては、今年3月に大型木造倉庫が完成し、9月には大型の設備投資である、新プレカットライン設備の導入が完了するとともに当該設備投資に伴う工場建屋の拡張と倉庫を新設することで、この数年準備を進めてきた製造・物流機能における一連の大型投資が完工いたします。事業基盤の更なる拡充に資する体制が整ったことにより、攻勢のフェーズに移行したことを意識し、かかる施策を積極的に進めてまいります。住宅市場の低迷及び将来的にも市場は漸減する見通しから、これまで以上に非住宅の市場を意識した展開にシフトし、新たな生産体制に裏打ちされた、加工能力、技術力の増強のもと大型非住宅物件の受注拡大、建装事業の更なる拡充に向け提案力の強化を図ってまいります。また、2025年の改正建築基準法により4号特例が縮小され、構造計算の需要が高まることが予測されることから、こうした環境変化に伴うニーズに適応するサービスの拡充にも努めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を、経営上の重要指標として位置付けており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を経営目標として掲げております。 この目標の実現に向けては、木材に特化した高度な技術力を基盤とし、優れた品質基準の下、付加価値の高い製品群の拡充を図っております。あわせて、非住宅分野への事業領域の拡張並びに、当社の強みである内装建材事業と木構造事業との融合によるシナジー創出を推進し、安定的かつ持続的な成長の実現を目指してまいります。 また、資本コストに関しては、先行き不透明な経営環境が継続する中、自己資本の現状水準を維持しつつ、将来を見据えた設備投資及び株主価値の向上に資する配当政策を総合的に勘案し、資本効率を重視した経営に努めております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「真実と努力」及び「行持報恩」を基本理念とし、常に真理に則った誠実な行動を実践するとともに、公正性・透明性を重視した企業倫理に基づく企業活動を通じて、全ステークホルダーからの信頼を得る事業の創生・構築を基本姿勢としております。 また、品質方針として「顧客に最大の満足と安心」を掲げ、顧客ニーズに迅速・的確に対応する快適な商品の創造・供給に努めております。併せて、「地球環境との共生」の実現に向けた環境方針を定め、同方針に基づくマネジメントシステムを構築し、環境配慮型の事業展開を推進しております。 これらの取り組みを通じて、持続的成長が可能な企業体制の確立と企業価値の最大化を図ってまいります。 (2)経営戦略等 当社を取り巻く事業環境においては、かつて100万戸を超えていた新設住宅着工戸数が、近年では約80万戸程度で推移しており、今後も少子高齢化・人口減少の進行に伴い、着工戸数の漸減が見込まれております。一方、カーボンニュートラルの実現に向けた施策として、木造化・木質化の普及によるCO₂の長期固定化が推進されており、大阪・関西万博における大屋根リングの建設等、国策としての木材利用も拡大しております。これに伴い、非住宅分野における木材需要の増加やウッドファーストの潮流の拡がりに加え、大工職人の減少・高齢化による担い手不足や現場作業の負荷増大を背景に、省施工化への需要が一層高まっております。 このような環境下において、木材加工事業を多面的に展開する当社は、自社の優位性を発揮する好機と捉え、非住宅建築分野における提案力強化を通じた木造化領域の拡大、新市場の開拓に取り組んでおります。併せて、パネル事業を中心としたユニット化による新商品の開発、完全プレカット階段の拡充等、省施工化への対応も積極的に推進しており、複数の取り組みにおいて既に成果が表れてきております。 更に、内装建材事業と木構造事業という二領域を有する当社の事業構造を活かし、シナジー創出に向けた施策も実行しております。今後も、木材の多様な可能性を追求しつつ、コーポレートスローガン「伝えたい 届けたい WOOD IDEA」の実現に向けた取り組みを継続してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題 今後の経済の見通しについては、トランプ関税などアメリカの自国第一主義の政策に伴う世界経済の更なる混乱が懸念されるなど、極めて不透明な経済環境が続くものと予測されます。 当社が属する住宅業界におきましても、引き続き新設住宅着工戸数は低水準で推移するとみられ、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念されるなど、これまで以上に厳しい事業環境が予想されます。 こうした状況下、当社においては引き続き、成長戦略に掲げる、非住宅分野への事業領域の拡大と省施工商品の充実化に向けた施策を推進いたします。「Create New7 」を翌事業年度の新たなスローガンとし、「Change」から「Create」へとフェーズを移行させ、変革の布石を創造へと転換を図るべく新たな商品開発・市場開拓、そして将来に向けた事業創造の具現化に傾注してまいります。また、これらの実現に資する積極的な設備投資を行うとともに「当社ならでは」の差別化の推進と提案力の強化に加え徹底したムダの排除に取り組み、収益体質改善に努めてまいります。更に、今後の事業の成長に向け、人材育成・人材確保が不可欠と認識しており、従業員の待遇改善を含む人的資本の充実化を継続してまいります。 内装建材事業においては、当事業年度において数年振りの黒字化に転換できたものの、依然課題も多く、引き続き販売価格の適正化や原価低減、生産性向上を目的とした省力化・省人化等に努めるとともに、新規商品の拡充及び非住宅分野の領域拡大等提案力、営業力強化に努めてまいります。製造面においては、主力商品である、カウンターの生産能力の向上を図るため大幅な設備投資(改善)を行い、更なる増産及び生産性向上に向けた生産体制を構築してまいります。また、階段事業については、大手建材メーカーとの調達、製造に至る包括契約を締結し、次年度の本格稼働に向けた準備を進めていくなど、既存の主力商品のボトムアップ並びに非住宅物件を中心に新たな領域拡大という両面の施策により、既存事業の安定化と将来に向けた布石を講じてまいります。 木構造事業においては、今年3月に大型木造倉庫が完成し、9月には大型の設備投資である、新プレカットライン設備の導入が完了するとともに当該設備投資に伴う工場建屋の拡張と倉庫を新設することで、この数年準備を進めてきた製造・物流機能における一連の大型投資が完工いたします。事業基盤の更なる拡充に資する体制が整ったことにより、攻勢のフェーズに移行したことを意識し、かかる施策を積極的に進めてまいります。住宅市場の低迷及び将来的にも市場は漸減する見通しから、これまで以上に非住宅の市場を意識した展開にシフトし、新たな生産体制に裏打ちされた、加工能力、技術力の増強のもと大型非住宅物件の受注拡大、建装事業の更なる拡充に向け提案力の強化を図ってまいります。また、2025年の改正建築基準法により4号特例が縮小され、構造計算の需要が高まることが予測されることから、こうした環境変化に伴うニーズに適応するサービスの拡充にも努めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を、経営上の重要指標として位置付けており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を経営目標として掲げております。 この目標の実現に向けては、木材に特化した高度な技術力を基盤とし、優れた品質基準の下、付加価値の高い製品群の拡充を図っております。あわせて、非住宅分野への事業領域の拡張並びに、当社の強みである内装建材事業と木構造事業との融合によるシナジー創出を推進し、安定的かつ持続的な成長の実現を目指してまいります。 また、資本コストに関しては、先行き不透明な経営環境が継続する中、自己資本の現状水準を維持しつつ、将来を見据えた設備投資及び株主価値の向上に資する配当政策を総合的に勘案し、資本効率を重視した経営に努めております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度における我が国経済は、賃上げ政策が徐々に広がりをみせ、緩やかな回復基調で推移したものの、物価上昇への警戒感から力強さに欠ける経済環境下で推移いたしました。また世界情勢においても、長期化するウクライナや中東情勢など地政学リスクの高まりや、中国経済の減退などの不安要素に加え、米国の保護貿易政策への懸念が強まるなど、極めて不透明な状況が続いております。 当社が属する住宅業界におきましても、資材価格の値上がり等に起因する住宅価格の高騰に加え、長期金利の引き上げや住宅価格の値上がりを背景とした消費マインドの減退等により、持ち家や分譲住宅の減少傾向が続くなど新設住宅着工戸数は低水準で推移いたしました。 こうした厳しい状況下、当社においては非住宅分野への事業領域の拡大や省施工商品の充実化といった時代のニーズに即する製品開発及び成長分野への展開を強化するとともに、ライフサイクルの過渡期にある既存製品群の見直しや、新たな事業創出に資する専任組織の設置など当事業年度のスローガンである「Change & Create New7」を体現する施策を講じてまいりました。 内装建材事業においては、販売価格の適正化や生産性向上、合理化を図るとともに、SGEC認証を取得し国産材を用いた店舗向け商品の展開や非住宅物件への販売強化を進めるなど、既存の枠組み以外の領域を意識した事業展開を推進してまいりました。第3四半期以降、こうした新規事業の取り組みやこの数年継続してきた収益体質改善の施策が奏功してきたことに加え、営業強化による堅調な受注も後押しとなり、十分な水準ではないものの事業部門単独での黒字転換を図ることができました。 木構造事業においては、資材価格の高騰や市況の低迷により価格競争が激化するなど厳しい事業環境が続くなか、プレカット事業・パネル事業・建装事業での三位一体の事業を展開し、非住宅物件の受注拡大や各種省施工商品の拡充に努めるとともに、物流2024年問題への対応を図るための大型木造倉庫を新設するなど今後の事業拡大に資する基盤強化を進めてまいりました。このように営業及び物流機能などの体制強化に努め、第3四半期までは堅調な業績を維持してきたものの、第4四半期以降、想定以上に資材価格の高騰や価格競争の激化が進み、今後の事業展開に幾つかの課題を残す内容となりました。 内装建材事業の復調や木構造事業における建装事業の伸長等により、2025年1月において通期業績(利益面)の上方修正を公表いたしましたが、第4四半期における木構造事業の厳しい事業環境により通期業績予想数値には若干未達の結果となりました。 これらの結果、当事業年度の売上高は、154億19百万円と前事業年度と比較し1億55百万円(1.0%)の増収となりました。利益面では先に述べたとおり収益体質改善の施策が奏功してきたことや、堅調な受注により営業利益は1億83百万円と前事業年度と比較し1億46百万円(390.8%)の増益、経常利益は1億89百万円と前事業年度と比較し1億46百万円(341.1%)の増益、当期純利益は繰延税金資産の一部積戻しにより1億84百万円(前事業年度は当期純損失7億83百万円)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。また、セグメント間取引については、相殺消去しております。(内装建材事業) 売上高は、造作材が増加したものの、階段等が減少し83億80百万円と前事業年度と比較し1億61百万円(△1.9%)の減収となりました。営業利益は、収益体質改善等により、13百万円(前事業年度は営業損失1億84百万円)となりました。(木構造事業) 売上高は、プレカットが減少したものの、パネル及び非住宅物件等が増加し70億24百万円と前事業年度と比較し3億16百万円(4.7%)の増収となりました。営業利益は、資材価格の高騰及び価格競争の激化等の影響により1億64百万円と前事業年度と比較し51百万円(△23.8%)の減益となりました。 なお、当セグメントの名称を2024年4月1日より「木構造事業」に変更いたしました。(その他) 売上高は、14百万円と前事業年度と同水準となりました。営業利益は、6百万円と前事業年度と比較し0百万円(0.9%)の増益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、66百万円増加し、11億97百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は3億28百万円(前事業年度比5億51百万円の収入減少)となりました。これは主に仕入債務の減少1億77百万円があったものの、税引前当期純利益1億87百万円、減価償却費1億34百万円及び棚卸資産の減少1億70百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は5億5百万円(前事業年度比2億75百万円の支出増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出4億72百万円及び無形固定資産の取得による支出30百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は2億43百万円(前事業年度は2億97百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出3億41百万円及び配当金の支払額89百万円等があったものの、長期借入による収入7億円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,00897.4木構造事業(百万円)6,999105.0合計(百万円)15,007100.8(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。 b.商品仕入実績当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)233129.8木構造事業(百万円)--合計(百万円)233129.8(注) 金額は仕入価格によっております。 c.受注状況当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)木構造事業7,283103.5644166.9合計7,283103.5644166.9(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。3.当社の受注生産品は、主に木構造事業であり、他は概ね見込生産品であります。 d.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,38098.1木構造事業(百万円)7,024104.7 報告セグメント計(百万円)15,405101.0その他(百万円)14102.5合計(百万円)15,419101.0(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.売上高の10%を超える主な相手先が存在しないため、「最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合」の記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の状況当事業年度末における総資産は109億42百万円、純資産は63億13百万円、自己資本比率は57.7%となりました。流動資産については、主に売上債権及び棚卸資産等が減少したことにより、67億82百万円と前事業年度末と比べ1億35百万円(△2.0%)の減少となりました。固定資産については、主に両事業部門における設備投資により、41億59百万円と前事業年度末と比べ5億20百万円(14.3%)の増加となりました。流動負債については、主に仕入債務等が減少したことにより、30億16百万円と前事業年度末と比べ1億30百万円(△4.1%)の減少となりました。固定負債については、主に長期借入金及びリース債務等が増加したことにより、16億12百万円と前事業年度末と比べ4億21百万円(35.3%)の増加となりました。純資産については、主に期末配当及び中間配当の実施があったものの、当期純利益の計上により、63億13百万円と前事業年度末と比べ94百万円(1.5%)の増加となりました。このような財務基盤のもと、当社の事業方針及び施策については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等 及び (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題」に記載のとおりですが、財務レバレッジとのバランスを鑑みながら、設備投資を中心に成長戦略への必要な投資を行ってまいります。b.経営成績の状況売上高については、住宅価格の高騰、物価上昇及び長期金利引き上げへの警戒感等から、新設住宅着工戸数は減少が続いているなか、内装建材事業においては、販売価格の適正化、SGEC認証を取得し国産材を用いた店舗向けの商品の展開や非住宅物件への販売強化を進めてまいりましたが、想定以上の市況の低迷を背景に、83億80百万円と前事業年度と比較し1億61百万円(△1.9%)の減収となりました。木構造事業においては、非住宅分野への領域拡大に向けた施策及び各種省施工商品の拡充に努め、70億24百万円と前事業年度と比較し3億16百万円(4.7%)の増収となりました。その他の賃貸事業においては、14百万円と前事業年度と同水準となりました。その結果、全社では154億19百万円と前事業年度と比較し1億55百万円(1.0%)の増収となりました。売上原価については、資材価格の高騰などがあったものの、生産性向上に取り組み合理化を図ったことに伴い131億22百万円と前事業年度と比較し7百万円(△0.1%)減少し、売上原価率は0.9ポイント減少し85.1%となりました。販売費及び一般管理費については、主に人件費及び運送コスト等の増加により、21億13百万円と前事業年度と比較し16百万円(0.8%)の増加となりました。営業利益については、内装建材事業において収益性改善の施策が奏功してきたことや、木構造事業において堅調な受注により1億83百万円と前事業年度と比較し1億46百万円(390.8%)の増益、経常利益は、1億89百万円と前事業年度と比較し1億46百万円(341.1%)の増益となりました。税引前当期純利益は、前事業年度は事業資産に係る減損損失があったものの、当事業年度は一部の遊休資産に係る減損損失のみとなり1億87百万円となりました。(前事業年度は税引前当期純損失7億59百万円)法人税、住民税及び事業税については、増益により課税所得が増加し、17百万円と前事業年度と比較し1百万円(11.8%)の増加となりました。法人税等調整額については、繰延税金資産の一部積戻しにより△14百万円と前事業年度と比較し23百万円(△265.7%)の増加となりました。この結果、当期純利益は1億84百万円となりました。(前事業年度は当期純損失7億83百万円)なお、セグメント等の詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析 当社の運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入費用のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、生産性向上や合理化を目的とした設備や施設への投資のほか、既存の設備及び施設の更新であります。 今後の経営環境につきましては不透明感が強まっているため、資金調達の重要性を認識するとともに、自己資本の水準を維持しながら、投資及び配当政策等を行ってまいります。経営資源の配分につきましては、取締役会及び執行役員会で十分な検討を行った上で決定しております。 なお、当事業年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b.資本の財源及び資金の流動性 当社は事業活動の維持成長に必要な資金を確保するため、自己資金及び金融機関からの借入を有効活用しております。手元資金に関しては常に注視をしており、資金の流動性を確保しつつ資金の使途、調達を決定しております。 なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は11億97百万円となっております。 資金調達は、金融情勢の変化に対する対応と資金コスト削減及び調達構成のバランスを考慮し調達先の分散、調達方法及び手段等の多様化を図っており、原則として、運転資金については、短期借入金で調達し、生産設備などの長期資金は、社債や長期借入金で調達することとしております。2025年3月31日現在の短期借入金残高3億65百万円(1年内返済予定の長期借入金含む)及び長期借入金残高13億45百万円の借入金総額17億11百万円を主力銀行をはじめとする金融機関から調達しております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引銀行と当座借越契約を締結しております。③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。当社は、財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与える見積りを行っております。また、貸倒引当金、固定資産、株式等、繰延税金資産、退職給付、偶発事象及び訴訟等に関して見積り及び判断を実績や状況に応じ合理的な判断により継続的に検証し評価を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。我が国経済は、トランプ関税などアメリカの自国第一主義の政策に伴う世界経済の更なる混乱が懸念されるなど、極めて不透明な経済環境が続くものと想定しております。当社が属する住宅業界におきましても、引き続き新設住宅着工戸数は低水準で推移するとみられ、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念されるなど、これまで以上に厳しい事業環境が予想されます。当社が、見積り及び判断により当社の財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりであります。a.貸倒引当金 当社は、債権の回収不能見込額について、一般債権は貸倒実績率、貸倒懸念債権等特定の債権は個別に回収可能性を検討し、不足分については追加計上しております。b.固定資産の減損損失 当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、グルーピングごとに営業活動から生じる損益が継続してマイナスである場合、市場価格が著しく下落した場合及び将来の使用が見込まれていない遊休資産等減損の兆候がある場合に減損損失の認識の判定を行い、投資額の回収が困難になった場合は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減額分を減損損失として特別損失に計上しております。 また、回収可能価額については、正味売却価額又は使用価値により測定しており、合理的に算定された価額に基づき評価しております。 なお、当事業年度末の固定資産の減損の認識の判定にあたっては、以下の仮定を用いております。 長期化するウクライナや中東情勢など地政学リスクの高まりや、中国経済の減退などの不安要素に加え、米国の保護貿易政策への懸念が強まり、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念され、これらの影響は翌事業年度も続くものと想定しております。 上記のとおり、非常に不透明な経済環境を背景とし、新設住宅着工戸数は減少傾向が予測されますが、経営目標及び重点課題を着実に実行していくことで、翌事業年度の売上高は増収を見込んでおります。 減損の兆候の把握にあたり、これらも含めグルーピングごとの事業実態を慎重に検討し減損の兆候を判断しており、減損の兆候がある場合は、事業別の事業計画に基づき割引前キャッシュ・フローを見積り、減損の認識の要否を判断しておりますが、結果減損損失の認識はないものと判断しております。 割引前将来キャッシュ・フローをはじめとする見積りや当該見積りに使用された仮定は、今後の市場動向、為替相場の変動や資材価格高騰等の影響を受ける可能性があり、主要な仮定に見直しが必要となった場合、翌事業年度の財務諸表において、新たに減損損失が発生する可能性があります。c.株式の減損処理 当社の財務諸表において、長期保有を目的とする特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式には、価格変動性が高い公開会社の株式と、非公開会社の株式が含まれます。当社は投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、株式の減損処理をしております。公開会社の株式の場合、通常、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合、2年間にわたり時価が取得原価に比べて30%以上50%未満継続して下落した場合、発行会社が債務超過の状態にある場合又は2期連続で損失を計上し翌期も損失が予想される場合において減損処理をしております。 非公開会社の株式の場合、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合において減損処理をしております。d.繰延税金資産 当社の繰延税金資産については、将来減算一時差異の解消による課税所得との相殺により、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると認められる範囲内で認識しております。繰延税金資産の回収可能性は、収益力に基づく将来の課税所得の見積額、タックス・プランニング及び将来加算一時差異の解消スケジュール等に基づいて判断しております。 当事業年度の繰延税金資産は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号)に基づき、翌事業年度の課税所得の見積額に基づいて、翌事業年度の一時差異等のスケジューリングの結果、回収可能と認められる範囲内で繰延税金資産を計上しております。 当事業年度末の繰延税金資産の回収可能性についての判断にあたって、当社の将来の収益に与える影響を客観的に予測することが困難であることから、以下の仮定を用いて作成した翌事業年度の事業計画を基礎とした課税所得の見積額に基づき、繰延税金資産の回収可能性について判断しております。 長期化するウクライナや中東情勢など地政学リスクの高まりや、中国経済の減退などの不安要素に加え、米国の保護貿易政策への懸念が強まり、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念され、これらの影響は翌事業年度も続くものと想定しております。 上記のとおり、非常に不透明な経済環境を背景とし、新設住宅着工戸数は減少傾向が予測されますが、経営目標及び重点課題を着実に実行していくことで、翌事業年度の売上高は増収を見込んでおります。 翌事業年度の課税所得の見積額が減少し回収可能性がないと判断された場合は、繰延税金資産の取り崩しが発生し翌事業年度の利益金額に影響を及ぼす可能性があります。 「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に詳細を記載しております。e.退職給付 当社は、従業員の退職給付費用及び退職給付債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率及び年金資産の期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動などの市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。 当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況 当社が目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)としております。 この数年、特に収益性改善に資する取り組みを進めておりますが、当社を取り巻く事業環境や事業領域を勘案し、まずは売上高営業利益率3%を目標とし、付加価値の高い製品の開発、新たな事業領域(非住宅分野)の拡充、二つの事業の融合によるシナジーの追求を図ってまいります。ROEに関しては、当社の規模感や今後の事業環境を鑑みて、自己資本は現状の水準を維持していく必要性を認識しており、効率的な資本政策と財務レバレッジとのバランスを鑑みながら、ROE5%以上を持続できる体制にすべきと考えております。当事業年度の経営成績につきましては、上記、「① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.経営成績の状況」に記載のとおりであります。指標前事業年度当事業年度目標値目標対比売上高営業利益率0.2%1.2%3.0%△1.8ポイントROE(株主資本利益率)△11.8%3.0%5.0%△2.0ポイント
事業リスク
- 住宅着工の動向新築住宅市場向け製品が売上の大半を占めるため、木造住宅の着工戸数減少は業績に直接影響します。少子高齢化による住宅着工戸数の減少や市場競争の激化は、売上や収益性を圧迫する可能性があります。
- 特定販売先への依存売上高の相当部分を一部の特定顧客に依存しているため、これらの顧客からの受注が大幅に減少した場合、売上や利益に重大な影響を及ぼす可能性があります。顧客の業績動向や経営方針の変更もリスク要因です。
- 海外調達と価格変動資材調達の海外依存度が高いため、国際的な需給バランス、自然環境の変化、原産国の政策変更、為替相場の変動などが業績や財務状況に影響を与える可能性があります。これにより、資材価格の高騰や調達コストの増加が懸念されます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 当社の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも上記のようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めておりますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容を併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があります。なお、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意下さい。(1)住宅着工の動向が当社業績に影響を及ぼすことについて 当社は、主として住宅用木質部材の製造・販売を中核事業とし、加えて施設建築、賃貸事業等も展開しております。なかでも新築住宅市場向け製品が売上の大半を占めており、特に木造住宅の着工戸数の動向は、当社業績に直接的な影響を及ぼす要因であります。 近年、住宅様式の多様化や顧客ニーズの高度化が進むなか、市場競争の激化により、当社の売上及び収益性が影響を受ける可能性があります。また、国内における少子高齢化の進行に伴い、住宅着工戸数は今後も減少傾向が継続することが予想され、市場構造の変化とあいまって、価格競争の激化による収益圧迫のリスクが高まることが懸念されます。 こうした事業環境の変化に対応すべく、当社は特注対応力を活かした柔軟な製品提案により多様な顧客ニーズに応えるとともに、非住宅分野への事業領域拡充を推進し、特定市場への依存度低減を図るなど、事業基盤の強化に取り組んでおります。 (2)特定販売先依存について 当社は、売上高の相当部分を一部の特定顧客に依存しており、これら顧客からの受注が大幅に減少した場合には、当社の売上及び利益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 とりわけ、顧客の業績動向や経営方針の変更等、当社の経営努力では制御し得ない外的要因により、突発的な契約終了や調達方針の転換が生じた場合には、業績への影響が避けられないものと認識しております。また、顧客からの価格引下げ要請等に応じざるを得ない局面では、利益率の低下を招く可能性があることも、リスク要因の一つとして想定されます。 このようなリスクに対応するため、新規開拓に努め、特定の顧客に対する過度の依存体質にならない顧客基盤を構築してきており、その成果が顕在化しております。 (3)海外調達による資材の価格変動、為替変動等について当社は、資材調達において海外依存度が高いため、国際的な需給バランスの変動、自然環境の変化、原産国の政策変更、原材料の仕様変更等の外的要因に加え、為替相場の変動が業績及び財務状況に与える影響は少なくありません。こうしたリスクに対しては、主にベトナムを中心とした東南アジア地域において独自の調達体制を確立するとともに、国内外の有力サプライヤーとの協働体制を構築し、安定的な資材供給の確保に努めております。また、調達リスクの分散を図る観点から、新規サプライヤーの開拓を継続的に推進しているほか、為替変動の影響を軽減すべく、国産材及び地域材の活用拡大にも取り組んでおります。 (4)法的規制について当社は、集成材をはじめとする住宅部材の製造・販売を主要事業としており、事業活動に関連する法的規制は多岐にわたります。該当法令の改正や新たな規制の導入は、当社の事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。現在、当社の製品及び事業所が主に該当する法令は以下のとおりであります。① 建築基準法② 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)③ 製造物責任法(PL法)④ 住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品質確保促進法)⑤ 労働基準法、労働安全衛生法及び関係諸法令⑥ 下請代金支払遅延等防止法(下請法)⑦ 消防法⑧ 個人情報保護法⑨ 環境関連法令(大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律)なかでも建築基準法については、大幅な改正が行われた場合、製品仕様や資材調達体制の見直しを迫られる可能性があり、当社の事業運営に直接的かつ重大な影響を及ぼすおそれがあります。また、環境保全に対する社会的要請の高まりに伴い、環境関連法令の規制強化も想定され、新たな設備投資や対応費用の発生が業績に影響を及ぼす可能性があります。現時点においては、重大な改正は確認されておりませんが、法令遵守は企業経営の前提であり、法改正の動向を注視しつつ、必要な措置を的確に講じてまいります。 (5)製造物責任について住宅業界においては、住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品質確保促進法)の施行をはじめとする消費者保護の流れを背景に、製造物責任に関わるリスクが高まっております。当社においても、製品の欠陥が生じた場合には、業績及び事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社は品質確保に最大限の留意を払い、品質管理システムに基づく徹底した管理体制を構築・運用しておりますが、木材は有機物であり、気温や湿度等の環境条件によっては、経年変化や不具合が発生し、結果として欠陥に至る場合があります。特に、柱や梁といった住宅の構造体に関わる部材に欠陥が認められた場合には、重大な責任問題へと発展するおそれがあり、是正費用の発生に加え、顧客である住宅メーカーや工務店からの信頼喪失を招き、当社の信用、業績にも影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点においては、当社製品に起因する重大な品質クレームは発生しておらず、品質管理体制のもと、引き続き未然防止と適切な対応に努めてまいります。(6)人材の確保と育成について企業価値の最大化及び持続的成長の実現に向け、当社では、基本理念に基づいた優秀な人材の確保・育成を重要課題として位置付けております。既存事業の維持・拡大に加え、新製品の開発や新規事業の推進を図るうえで、各部門において専門知識を有する人材の確保及び管理者の計画的育成が不可欠であります。雇用の流動化が進行する中、当社では新卒採用に加え、即戦力となる中途人材の採用を積極的に行い、人材確保に注力するとともに、その育成にも継続的に取り組んでおります。しかしながら、当社の主要生産拠点が岐阜県東部に集中していることから、地域的な雇用環境によっては、必要人材の確保が困難となる場合や、有能な人材の流出が生じた場合、事業運営に支障を来し、将来的に業績へ影響を及ぼす可能性があります。なお、現在においては、労使間の円滑な関係のもと、離職率は低水準で推移しており、新卒・中途を問わず人員の安定的な確保が図られております。また、労働時間の削減やワーク・ライフ・バランスの推進、多様な人材の登用・育成を通じて、組織全体の活性化に努めております。(7)災害に対するリスクについて 当社の工場及び生産関連設備は、火災、地震、水害等の自然災害により、生産活動や業務運営に支障を来す可能性があります。特に主力工場は岐阜県東部に集中しており、当該地域は河川氾濫や土砂災害等の自然災害リスクが比較的高いほか、東海・東南海地震の影響も懸念されております。 火災への備えとしては、建物・設備を含め消防法に基づく防火体制を整備し、避難訓練を通じて初動対応の徹底を図っております。また、全ての建物及び機械設備については火災・風水害に備えた損害保険に加入しておりますが、地震保険については補償内容の限界から未加入となっております。 大規模地震により工場等に滅失・焼失等の物的損害が生じた場合、復旧までの間における操業停止による逸失利益を含め、当社の事業運営及び業績に重大な影響を及ぼすおそれがあります。 このため当社では、災害発生時の初動対応、対策本部の設置、復旧手順を定めた事業継続計画(BCP)を策定し、全従業員を対象とした安否確認システムの導入、主要拠点間の通信確保を目的とした衛星電話の配備、非常食の備蓄等、平時からの備えを講じております。 こうした地震リスクに備え、被災時の初期対応、対策本部の設置、復旧の手順などを定めたBCPを策定するとともに全従業員を対象とした安否確認システムの導入、主要拠点間の通信手段確保のための衛星電話の配備、非常食の備蓄などの対策を実施しております。