事業の概要
- 玩具事業が主力タカラトミーグループは、日本国内外で玩具の企画、製造、販売を主に行っています。特に日本では、タカラトミー本体が企画・製造・販売を担い、トミーテックやタカラトミーアーツなどが特定のジャンルの玩具や関連商品を展開しています。これにより、幅広い年齢層に多様な商品を提供し、収益を上げています。
- グローバルな事業展開日本だけでなく、アメリカ、欧州、オセアニア、アジアといった世界各地で事業を展開しています。各地域に合わせた商品の企画・製造・販売を行うことで、世界中の市場から収益を得るビジネスモデルを構築しています。特にアジアでは開発・設計・生産の拠点も持ち、グローバルなサプライチェーンを構築しています。
- 多角的な収益源玩具事業が中心ですが、子会社を通じてキャラクター商品の企画・販売(タツノコプロ)、不動産賃貸(タカラトミーアイビス)など、玩具以外の事業も手掛けています。これにより、玩具市場の変動リスクを一部ヘッジし、安定的な収益基盤の構築を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 日本事業の安定した収益日本セグメントは、売上高1933.17億円、営業利益276.82億円と、グループ全体の収益の大部分を占める主要な事業地域です。主に玩具の企画、製造、販売を手がけており、国内市場での強力なブランド力と多様な商品展開が収益を支えています。
- 北米事業の成長と課題北米セグメントは売上高310.61億円ですが、営業利益は-1.55億円と赤字を計上しています。この地域では、玩具の企画、製造、販売を行っており、今後の収益改善が課題となっています。市場の特性に合わせた戦略的な商品展開やコスト管理が求められます。
- アジア事業の成長貢献アジアセグメントは売上高159.51億円、営業利益26.68億円と、日本に次ぐ収益貢献度を示しています。この地域は、開発・設計・生産の拠点としての役割も大きく、グローバルなサプライチェーンの中核を担っています。今後の成長が期待される市場であり、さらなる事業拡大が見込まれます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Japan | 地域 | 1,933 | 277 | 14.3% |
| AmericaS | 地域 | 311 | -2 | -0.5% |
| Europe | 地域 | 72 | -3 | -4.7% |
| Oceania | 地域 | 28 | 1 | 4.8% |
| Asia | 地域 | 160 | 27 | 16.7% |
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3【事業の内容】 当社グループは、㈱タカラトミー(当社)及び子会社35社、関連会社3社により構成されております。 当社グループの営む主な事業と、当社グループを構成する主な会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。 なお、以下の報告セグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント区分と同一であります。 報告セグメント事業内容主な会社名日本企画・製造・販売等当社、㈱トミーテック、㈱タカラトミーアーツ、㈱タツノコプロ※販売㈱タカラトミーマーケティング、㈱キデイランド、㈱タカラトミーフィールドテック、㈱ペニイシェアードサービス不動産賃貸等㈱タカラトミーアイビスアメリカズ企画・製造・販売等TOMY Corporation、TOMY Holdings, Inc.、TOMY International, Inc.、Learning Curve International, Inc.、Fat Brain Holdings, LLC、T-Licensing Inc.販売TOMY Canada Limited、TOMY Shop, Inc.欧州企画・製造・販売等TOMY Europe (Holdings) Limited販売TOMY UK Co., Ltd.、TOMY France SARL.、TOMY Deutschland GmbHオセアニア販売TOMY Australia Pty Ltd.アジア開発・設計・生産等TOMY (Hong Kong) Ltd.、TOMY (Shenzhen) Ltd.、TOMY (Thailand) Ltd.、TOMY (Vietnam) Co., Ltd.販売等TOMY (Shanghai) Ltd.、T-ARTS Korea Co., Ltd.、RC2 (Asia) Limited、TOMY Asia Limited、TOMY SOUTHEAST ASIA PTE. LTD.※ ㈱タツノコプロは持分法適用の関連会社であり、それ以外はすべて連結子会社であります。 主な事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 継続的ヒット商品創出のための開発力強化、商品ラインアップの充実、コンテンツ育成 |
|---|---|
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:ヒット商品の影響 / 商品の安全性 / 災害等のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
「トミカ」「リカちゃん」といった長年愛される強力なブランド資産を持つ。これらのブランドは、キャラクターライセンス事業や海外展開の基盤となっているが、近年は新規IP創出や既存IPの陳腐化リスクも存在する。ブランド力は依然として高いものの、持続的な成長には新たな魅力的なコンテンツ開発が不可欠。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
「トミカ」や「リカちゃん」の玩具は、子供の成長や親の嗜好によって代替品への乗り換えが発生しやすい。特定のキャラクターやシリーズへの愛着はあるものの、他社製品へのスイッチングコストは低い。玩具業界全体として、新製品やトレンドへの感応度が高い。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
玩具事業において、直接的なネットワーク効果は限定的。プラットフォーム型ビジネスではなく、個別の商品が中心。一部、アプリ連携やイベント等で間接的な効果が見られる可能性はあるが、主要な競争優位とは言えない。
コスト優位★☆☆☆☆
中国等での生産委託によるコスト管理を行っているが、グローバルな製造業と比較して顕著なコスト優位性はない。原材料価格の変動や人件費の上昇リスクに晒されており、構造的なコスト優位性は弱い。
規模の経済★★★☆☆
玩具業界において、タカラトミーは国内有数の規模を誇る。これにより、開発、製造、販売チャネルにおいて一定の効率性を実現。特に「トミカ」「リカちゃん」といった主力ブランドの生産・販売規模は、競合他社に対する優位性をもたらしている。しかし、グローバル市場ではさらなる規模の経済が求められる。
- 強力なブランド力と知名度タカラトミーは長年にわたり、日本国内外で愛される多くの玩具ブランドを育成してきました。これにより、消費者の信頼と高い知名度を獲得しており、新商品の投入時にも有利に展開できる強みがあります。特に定番商品は、安定した需要が見込めます。
- グローバルな販売網と生産体制世界各地に販売拠点を持ち、広範な市場に商品を供給できる体制を確立しています。また、アジア地域に開発・設計・生産拠点を置くことで、効率的な生産とグローバルなサプライチェーンを構築しており、市場への迅速な対応が可能です。
- 多様な商品ラインアップ主力である玩具だけでなく、キャラクター商品、カプセルトイ、鉄道模型など、幅広いジャンルの商品を展開しています。これにより、特定のヒット商品に依存しすぎることなく、多様なニーズに応えることで、市場での競争力を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 <目標とする経営指標> 当社グループは、2024年5月14日に公表しました「中長期経営戦略 2030」において、事業規模を拡大し、資本コストを上回るリターンを創出することで、2030年3月期に売上高3,000億円、営業利益率10%を達成することを目指しています。また、収益性の向上、資産効率性の向上、健全な財政状態の3つの観点から、継続して自己資本利益率(ROE)11%以上を維持していきます。さらに、株主価値の持続的な向上および株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しております。2030年3月期に向けて、これらを含む次の具体的な指標を掲げ、株主の皆様への適正な還元策を講じ、健全な経営を維持していきます。 ♢ 営業利益率 10%目標♢ 一株当たり純利益(EPS)成長率 継続10%以上♢ 自己資本利益率(ROE)継続11%以上♢ 自己資本比率 50%程度♢ 総還元性向 原則50%♢ 株価純資産倍率(PBR)3倍目標 <経営環境>当社グループを取り巻く経営環境は、日本国内では雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復が期待される一方で、米国の通商政策による仕入価格の上昇や世界経済の下振れ懸念、金融資本市場の変動等による影響など、先行きの見通しが難しい状況で推移するものと思われます。 [中長期経営戦略 2030](事業戦略) 玩具市場においては、日本IPの海外人気の高まりによるインバウンド需要や大人向けの消費が拡大しており、少子化が進行する日本においても市場規模は拡大しています。このような中、成長ドライバーとなる年齢軸・地域軸の拡大を進めるにあたり、当社グループの強みであるロングセラーブランドを最大限に活用するとともに、ブランド価値の向上や玩具外収入の拡大、デジタルテクノロジーの活用を図ることで、成長をサポートしてまいります。 重点戦略・年齢軸の拡大 当社グループは「トミカ」「プラレール」をはじめ、「ベイブレード」「デュエル・マスターズ」「トランスフォーマー」といったロングセラーブランドを多数保有・展開しているため、幅広い年齢層へのアプローチができています。「トミカ」「プラレール」では、細部にまでこだわった大人向けシリーズ「トミカプレミアム」「プラレール リアルクラス」を展開することで、子どもだけでなく大人へも人気が拡大しています。また、「ベイブレード」では、幅広い世代に向けたメディアミックス展開や年齢制限のないイベントの開催等によりファン層が広がっています。さらに、「デュエル・マスターズ」においては、トレーディングカードゲームに加え、2019年に展開開始したスマートフォン向けアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S」の人気が拡大しています。また、年齢軸拡大に向けた新たな取組みとして、2024年にホビーレーベル「T-SPARK」を立ち上げ、「トランスフォーマー」「ZOIDS」をはじめとした当社グループが持つロボット・メカ技術を集結させたハイターゲット向けの商品展開を拡大してまいります。 このように、それぞれのブランドが持つ特徴を最大限に活かし、ターゲット年齢層へのアプローチを強化することで、年齢軸の拡大を図ってまいります。 ・地域軸の拡大 当社グループが保有するブランドパレットを用いて、ブランドごとに適した地域に集中的に投資してまいります。アジア・欧米豪は地域軸の拡大を図る上で重要拠点として位置付けています。例えば、中国では「トミカ」、北米は「ぬいぐるみ」「フィギュア」を中心に展開するなど、地域ごとに適したブランドを投入することで、事業機会と事業規模の拡大を図ります。 短期的には、外部環境の変化を鑑み、アジアでの地域軸の拡大を優先して取組みます。2024年9月には「TOMICA BRAND STORE」を中国上海市にオープンし、中国における「トミカ」ブランドのさらなる浸透を進めました。また、タカラトミーアーツが手掛けるアミューズメントマシンのアジア展開の拡大を進めました。 北米においては、「BEYBLADE X」の展開に加え、キャラクター商品を中心とした「ぬいぐるみ」「フィギュア」の展開拡大を図ります。 キデイランドにおいては幅広いキャラクター商品を取り揃えたトレンド発信基地として、訪日外国人観光客から高い支持を受けています。 今後も、地域ごとに適したブランド展開を実行することで、地域軸の拡大を図ってまいります。 ・主要国でのヒットとシェア拡大 当社グループの強みは、グローバルに通用するブランドと主要国でヒット創出が可能な企画力や開発力、商品化技術があることです。それに加え、お客様視点で差別化されたマーケティング・ブランド戦略を通してシェア拡大を図ってまいります。 ・ブランド価値の向上 年齢軸・地域軸の拡大を進めるには、高いブランド価値と、その価値に共感していただけるファンの方々の存在が不可欠です。2024年から展開の次世代トイ&プレイパーク「タカラトミープラネット」は、タカラトミーのおもちゃの世界観をデジタルの力で拡張した“次世代のアソビ”を通して、ブランド価値の向上を図っています。今後も「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとした自社ブランドの価値を高めるとともに、ファンコミュニティを構築することで年齢軸・地域軸の拡大を図ります。さらに、自社ブランドだけでなくパートナーブランドに対し、当社グループの企画力や開発力、商品化技術力を掛け合わせることによるブランド価値の向上も図ります。キデイランドでは、売場を通じた新たなキャラクターの発掘・育成をすることでブランド価値の向上を図ってまいります。 ・玩具外収入の拡大 「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとしたブランドのライセンシング事業を展開している他、カードゲームアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S」や、ロングセラー盤ゲーム「人生ゲーム」のNintendo Switch専用ソフトなど玩具外収入が増加しています。また、「トミカ博」「プラレール博」をはじめとするイベント事業も収益拡大に貢献しています。今後もデジタルやイベントをはじめとした玩具外収入の拡大を図ってまいります。 ・デジタルテクノロジーの活用 これら重点戦略の実行において、デジタルテクノロジーの活用を進めてまいります。 スマートフォン向けアプリやゲーム機器、D2C(Direct to Consumer)型販売チャネルやSNSなど、デジタルサービスやインフラを活用してまいります。また、メディア・アナリティクス・マーケティングオートメーション等のデジタルリソースを最大限に活用し、マーケティング施策の最適化を図ってまいります。 (コーポレート戦略) 事業戦略と相互に連携し、中長期経営戦略の土台となるものがコーポレート戦略です。 財務・製造・知的・人的・社会関係・自然といった各種資本の戦略的な活用・増大によって、企業価値向上を図ってまいります。財務の観点からは、収益性向上(資本コストを意識しつつROEを向上させる)や株主還元(配当・自己株式取得)を行い、健全な財政状態を維持し、株主価値の最大化を追求します。 ・株主還元(配当・自己株式取得) 株主価値の持続的な向上および株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しております。経営基盤の強化と利益率の向上に努めるとともに、配当や自己株式の取得を通じた株主還元策を実施してまいります。 2030年3月期に向けて、次の具体的な指標を掲げ、株主の皆様への適正な還元策を講じ、健全な経営を維持してまいります。 ♢ 営業利益率 10%目標♢ 一株当たり純利益(EPS)成長率 継続10%以上♢ 自己資本利益率(ROE)継続11%以上♢ 自己資本比率 50%程度♢ 総還元性向 原則50%♢ 株価純資産倍率(PBR)3倍目標 ・人財戦略 当社グループにとってアソビの創造に関わる人財は重要な人的資本です。2025年3月期においては、幅広い分野からの人財獲得をグローバルに進めるなど人的資本における多様性や専門性の強化に加え、ジョブ型人事制度への改定や出産育児祝い金制度の新設をはじめとした両立支援の拡充を行うなど、持続的な成長を推進するための体制整備を行いました。今後についても、PurposeとVisionに基づき、従業員のウェルビーイングの向上を実現するとともに、企業としての持続的な成長を実現する組織風土を一層強固なものにしてまいります。 ・知的財産(IP)戦略 当社グループにとって知的財産は、重要な経営資本です。「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとした多くの主力ブランドについて、知的財産権により積極的に保護しており、国内でも有数の登録件数を維持しています。 引き続き「アソビIPを守ること」「アソビIPの侵害に備えること」「アソビIPを育てること」の3つの方針のもと、IPを最大限活用してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 <目標とする経営指標> 当社グループは、2024年5月14日に公表しました「中長期経営戦略 2030」において、事業規模を拡大し、資本コストを上回るリターンを創出することで、2030年3月期に売上高3,000億円、営業利益率10%を達成することを目指しています。また、収益性の向上、資産効率性の向上、健全な財政状態の3つの観点から、継続して自己資本利益率(ROE)11%以上を維持していきます。さらに、株主価値の持続的な向上および株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しております。2030年3月期に向けて、これらを含む次の具体的な指標を掲げ、株主の皆様への適正な還元策を講じ、健全な経営を維持していきます。 ♢ 営業利益率 10%目標♢ 一株当たり純利益(EPS)成長率 継続10%以上♢ 自己資本利益率(ROE)継続11%以上♢ 自己資本比率 50%程度♢ 総還元性向 原則50%♢ 株価純資産倍率(PBR)3倍目標 <経営環境>当社グループを取り巻く経営環境は、日本国内では雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復が期待される一方で、米国の通商政策による仕入価格の上昇や世界経済の下振れ懸念、金融資本市場の変動等による影響など、先行きの見通しが難しい状況で推移するものと思われます。 [中長期経営戦略 2030](事業戦略) 玩具市場においては、日本IPの海外人気の高まりによるインバウンド需要や大人向けの消費が拡大しており、少子化が進行する日本においても市場規模は拡大しています。このような中、成長ドライバーとなる年齢軸・地域軸の拡大を進めるにあたり、当社グループの強みであるロングセラーブランドを最大限に活用するとともに、ブランド価値の向上や玩具外収入の拡大、デジタルテクノロジーの活用を図ることで、成長をサポートしてまいります。 重点戦略・年齢軸の拡大 当社グループは「トミカ」「プラレール」をはじめ、「ベイブレード」「デュエル・マスターズ」「トランスフォーマー」といったロングセラーブランドを多数保有・展開しているため、幅広い年齢層へのアプローチができています。「トミカ」「プラレール」では、細部にまでこだわった大人向けシリーズ「トミカプレミアム」「プラレール リアルクラス」を展開することで、子どもだけでなく大人へも人気が拡大しています。また、「ベイブレード」では、幅広い世代に向けたメディアミックス展開や年齢制限のないイベントの開催等によりファン層が広がっています。さらに、「デュエル・マスターズ」においては、トレーディングカードゲームに加え、2019年に展開開始したスマートフォン向けアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S」の人気が拡大しています。また、年齢軸拡大に向けた新たな取組みとして、2024年にホビーレーベル「T-SPARK」を立ち上げ、「トランスフォーマー」「ZOIDS」をはじめとした当社グループが持つロボット・メカ技術を集結させたハイターゲット向けの商品展開を拡大してまいります。 このように、それぞれのブランドが持つ特徴を最大限に活かし、ターゲット年齢層へのアプローチを強化することで、年齢軸の拡大を図ってまいります。 ・地域軸の拡大 当社グループが保有するブランドパレットを用いて、ブランドごとに適した地域に集中的に投資してまいります。アジア・欧米豪は地域軸の拡大を図る上で重要拠点として位置付けています。例えば、中国では「トミカ」、北米は「ぬいぐるみ」「フィギュア」を中心に展開するなど、地域ごとに適したブランドを投入することで、事業機会と事業規模の拡大を図ります。 短期的には、外部環境の変化を鑑み、アジアでの地域軸の拡大を優先して取組みます。2024年9月には「TOMICA BRAND STORE」を中国上海市にオープンし、中国における「トミカ」ブランドのさらなる浸透を進めました。また、タカラトミーアーツが手掛けるアミューズメントマシンのアジア展開の拡大を進めました。 北米においては、「BEYBLADE X」の展開に加え、キャラクター商品を中心とした「ぬいぐるみ」「フィギュア」の展開拡大を図ります。 キデイランドにおいては幅広いキャラクター商品を取り揃えたトレンド発信基地として、訪日外国人観光客から高い支持を受けています。 今後も、地域ごとに適したブランド展開を実行することで、地域軸の拡大を図ってまいります。 ・主要国でのヒットとシェア拡大 当社グループの強みは、グローバルに通用するブランドと主要国でヒット創出が可能な企画力や開発力、商品化技術があることです。それに加え、お客様視点で差別化されたマーケティング・ブランド戦略を通してシェア拡大を図ってまいります。 ・ブランド価値の向上 年齢軸・地域軸の拡大を進めるには、高いブランド価値と、その価値に共感していただけるファンの方々の存在が不可欠です。2024年から展開の次世代トイ&プレイパーク「タカラトミープラネット」は、タカラトミーのおもちゃの世界観をデジタルの力で拡張した“次世代のアソビ”を通して、ブランド価値の向上を図っています。今後も「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとした自社ブランドの価値を高めるとともに、ファンコミュニティを構築することで年齢軸・地域軸の拡大を図ります。さらに、自社ブランドだけでなくパートナーブランドに対し、当社グループの企画力や開発力、商品化技術力を掛け合わせることによるブランド価値の向上も図ります。キデイランドでは、売場を通じた新たなキャラクターの発掘・育成をすることでブランド価値の向上を図ってまいります。 ・玩具外収入の拡大 「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとしたブランドのライセンシング事業を展開している他、カードゲームアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S」や、ロングセラー盤ゲーム「人生ゲーム」のNintendo Switch専用ソフトなど玩具外収入が増加しています。また、「トミカ博」「プラレール博」をはじめとするイベント事業も収益拡大に貢献しています。今後もデジタルやイベントをはじめとした玩具外収入の拡大を図ってまいります。 ・デジタルテクノロジーの活用 これら重点戦略の実行において、デジタルテクノロジーの活用を進めてまいります。 スマートフォン向けアプリやゲーム機器、D2C(Direct to Consumer)型販売チャネルやSNSなど、デジタルサービスやインフラを活用してまいります。また、メディア・アナリティクス・マーケティングオートメーション等のデジタルリソースを最大限に活用し、マーケティング施策の最適化を図ってまいります。 (コーポレート戦略) 事業戦略と相互に連携し、中長期経営戦略の土台となるものがコーポレート戦略です。 財務・製造・知的・人的・社会関係・自然といった各種資本の戦略的な活用・増大によって、企業価値向上を図ってまいります。財務の観点からは、収益性向上(資本コストを意識しつつROEを向上させる)や株主還元(配当・自己株式取得)を行い、健全な財政状態を維持し、株主価値の最大化を追求します。 ・株主還元(配当・自己株式取得) 株主価値の持続的な向上および株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しております。経営基盤の強化と利益率の向上に努めるとともに、配当や自己株式の取得を通じた株主還元策を実施してまいります。 2030年3月期に向けて、次の具体的な指標を掲げ、株主の皆様への適正な還元策を講じ、健全な経営を維持してまいります。 ♢ 営業利益率 10%目標♢ 一株当たり純利益(EPS)成長率 継続10%以上♢ 自己資本利益率(ROE)継続11%以上♢ 自己資本比率 50%程度♢ 総還元性向 原則50%♢ 株価純資産倍率(PBR)3倍目標 ・人財戦略 当社グループにとってアソビの創造に関わる人財は重要な人的資本です。2025年3月期においては、幅広い分野からの人財獲得をグローバルに進めるなど人的資本における多様性や専門性の強化に加え、ジョブ型人事制度への改定や出産育児祝い金制度の新設をはじめとした両立支援の拡充を行うなど、持続的な成長を推進するための体制整備を行いました。今後についても、PurposeとVisionに基づき、従業員のウェルビーイングの向上を実現するとともに、企業としての持続的な成長を実現する組織風土を一層強固なものにしてまいります。 ・知的財産(IP)戦略 当社グループにとって知的財産は、重要な経営資本です。「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとした多くの主力ブランドについて、知的財産権により積極的に保護しており、国内でも有数の登録件数を維持しています。 引き続き「アソビIPを守ること」「アソビIPの侵害に備えること」「アソビIPを育てること」の3つの方針のもと、IPを最大限活用してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況(2025年3月期におけるハイライト)当社グループを取り巻く経営環境は、雇用・所得環境の改善に加え、インバウンド需要の増加等から、緩やかな回復傾向となりました。一方、海外景気の下振れ懸念や物価上昇、金融資本市場の変動等による影響など、先行きは不透明な状況が継続しました。そのような中、2025年3月期よりスタートした「中長期経営戦略 2030」では、価値創造モデルを新たに構築し、年齢軸・地域軸を成長ドライバーに事業機会と事業規模の拡大を図り、それらを支えるコーポレート戦略を相互に連携させることで、2030年3月期に売上高3,000億円、営業利益率10%の達成を目指しています。年齢軸の拡大においては、Kidults(キダルト)層に向けた施策が業績へ貢献しました。定番ブランドである「トミカ」「プラレール」では、細部にまでこだわった大人向けシリーズ「トミカプレミアム」「プラレール リアルクラス」や人気コンテンツとコラボレーションしている「ドリームトミカ」の展開により、子どもだけでなく大人へもファン層が拡大しました。また、ハイターゲット向けホビーレーベル「T-SPARK」の新シリーズを販売開始するとともに、米国においては高品質なコレクタブルシリーズ「TOMY+(トミープラス)」をクラウドファンディングにて展開しました。「BEYBLADE X(ベイブレードエックス)」では、幅広い世代に向けたメディアミックス展開や年齢制限のない大会の開催等によりファン層が広がりました。トレーディングカードゲームでは「デュエル・マスターズ」に加え、「名探偵コナンカードゲーム」「ディズニー・ロルカナ・トレーディングカードゲーム」を導入し顧客層の拡充を図りました。デジタルにおいては「デュエル・マスターズ」のスマートフォン向けアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S(デュエル・マスターズ プレイス)」の展開により顧客層が拡大し、業績に貢献しました。幅広い世代で人気の「ガチャ」については、商業施設等への設置を拡大しました。小売のキデイランドでは人気のキャラクターグッズや雑貨のラインナップが幅広い年齢層から支持を集め、販売が拡大しました。地域軸の拡大においても施策を進めており、「トミカ」においては中国での販売拡大を背景に海外初となるブランドストア「TOMICA BRAND STORE」を中国上海市にオープンし、さらなるブランド浸透が進みました。また、「BEYBLADE X」では欧米をはじめとした海外販売の本格化に加え、米国子会社T-Licensingによる各国放送局との取組みによりアニメの視聴エリアが拡大し、さらにアジア10地域の大会優勝者による「BEYBLADE X アジアチャンピオンシップ2024」を開催するなど複合的な取組みを推進しました。日本IPのグローバルでの人気が高まる中、「ガチャ」や「ぬいぐるみ」等においてもキャラクター商品を中心に海外展開を進めました。訪日外国人観光客へ向けては、関西国際空港にガチャ専門店「GACHA MATSURI(ガチャまつり)」をオープンするとともに、小売のキデイランドも幅広いキャラクター商品を取り揃えたトレンド発信基地として、原宿店、梅田店をはじめとした旗艦店やキャラクター専門店等が高い支持を受け、業績が拡大しました。また、コーポレート戦略の一環として、幅広い分野からの人財獲得をグローバルに進めるなど人的資本における多様性や専門性の強化に加え、ジョブ型人事制度への改定や出産育児祝い金制度の新設をはじめとした両立支援の拡充等、持続的な成長を推進するための体制整備を行いました。これら年齢軸・地域軸施策の推進により、日本・アジアセグメントが好調に推移し、アメリカズにおいては、Fat Brain Holdings、主力オペレーションであるTOMY Internationalともに堅調な推移となりました。以上により、売上高は250,235百万円(前期比20.1%増)と2期連続で過去最高となりました。利益面においては、売上高の増加に伴う売上総利益の伸長等により、営業利益は24,870百万円(前期比32.2%増)、経常利益は24,033百万円(前期比35.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、16,350百万円(前期比66.7%増)といずれも過去最高を更新し、新たな経営体制のもと順調な進捗となりました。 (経営成績に関する分析)<セグメント別業績の概況>(単位:百万円) 前期当期増減増減率(%)売上高 208,326250,23541,90920.1 日本170,097211,02240,92524.1 アメリカズ30,06331,1081,0443.5 欧州6,6407,1545137.7 オセアニア2,5452,7552098.2 アジア57,86968,27710,40718.0 消去又は全社△58,891△70,083△11,191-営業利益又は営業損失(△)18,81824,8706,05232.2 日本22,26527,6825,41624.3 アメリカズ△495△155340- 欧州△724△333391- オセアニア189132△57△30.4 アジア1,9072,66876039.9 消去又は全社△4,324△5,123△798- <日本> (単位:百万円) 前期当期増減売上高170,097211,02240,925営業利益22,26527,6825,416 タカラトミーは、「トミカ」「プラレール」といった定番ブランドが幅広い年齢・地域への展開により前期を上回る販売で推移するとともに、トミカ・プラレールショップ東京店をリニューアルオープンするなど話題となりました。「BEYBLADE X」では、メディアミックス展開のほか、年齢制限のない大会の実施等により年末年始商戦においても子どもから大人まで幅広い世代から人気を集めました。また、欧米をはじめとした海外販売が本格化するとともに、米国子会社T-Licensingによる各国放送局との取組みにより、アニメの視聴エリアが拡大するなど商品展開との相乗効果を生み出しました。12月にはアジア10地域の大会優勝者による「BEYBLADE X アジアチャンピオンシップ2024」を開催するなど、国際的な施策も推進しました。「デュエル・マスターズ」は、人気Vチューバーとのコラボレーション等による伸長に加え、スマートフォン向けアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S」による顧客層の拡大もあり、業績への貢献が拡大しました。自社IP「ぷにるんず」は、日本・アジア地域での人気を受け、4月より欧米向けの輸出がスタートするなど、グローバルコンテンツ化を図りました。また、幅広い顧客層に向け、5月には大人気コミック原作の「名探偵コナンカードゲーム」、1月には「ディズニー・ロルカナ・トレーディングカードゲーム」の発売を開始し、新たな売上となりました。10月にはペットトイ「うまれて!ウーモアライブ」を発売し、売上に寄与しました。また、11月には「トミカ」「プラレール」など自社IPの世界観にXR技術が融合した体験型アトラクションが楽しめる新業態「タカラトミープラネット」をオープンさせました。2月にはハイターゲット向けホビーレーベル「T-SPARK」の新シリーズを販売開始しました。タカラトミーアーツは、「ぬいぐるみ」等のポケットモンスター関連商品が伸長しました。さらに「ガチャ」においては、キャラクター商品をはじめとしたアイテム数の拡大が奏功し、大型ガチャ専門店「ガチャワールド」や関西国際空港に“祭り”をコンセプトに演出したガチャ専門店「GACHA MATSURI(ガチャまつり)」をオープンさせるなど商業施設や空港等への設置を進めるとともに海外展開を拡大したこと等から、好調な推移が継続しました。また、アミューズメントマシンにおいては、4月に「ひみつのアイプリ」、7月に「ポケモンフレンダ」をスタートさせ、前作を上回る立ち上がりとなりました。小売のキデイランドは、引き続き新鮮で話題性の高いキャラクターグッズや雑貨を扱うなど、国内外の幅広い年齢層から人気を集めています。そのような中、インバウンド需要やキャラクターの人気継続もあり、原宿店、梅田店をはじめとした旗艦店やキャラクター専門店、催事展開が好評を博すなど、業績への貢献が拡大しました。以上により、売上高については211,022百万円(前期比24.1%増)、営業利益は27,682百万円(同24.3%増)となりました。 <アメリカズ> (単位:百万円) 前期当期増減売上高30,06331,1081,044営業損失(△)△495△155340 玩具市場全体の低迷もあり、農耕車両玩具の販売が減少したものの、トイ&ホビー商品やベビー用品「The First Years」「Boon」の販売が堅調に推移するとともに、Fat Brain Holdingsの売上高が前期を上回ったことなどから、売上高は31,108百万円(前期比3.5%増)、営業損失は155百万円(前期営業損失495百万円)となりました。 <欧州> (単位:百万円) 前期当期増減売上高6,6407,154513営業損失(△)△724△333391 玩具市場全体が低調に推移したものの、「黒ひげ危機一発(海外商品名 Pop-Up Pirate)」、バストイおよびタカラトミーアーツの「ガチャ」等のトイ&ホビー商品が堅調に推移したことに加え、農耕車両玩具の販売増加などにより、売上高は7,154百万円(前期比7.7%増)、営業損失は333百万円(前期営業損失724百万円)となりました。 <オセアニア> (単位:百万円) 前期当期増減売上高2,5452,755209営業利益189132△57 農耕車両玩具やベビー用品、「黒ひげ危機一発(海外商品名 Pop-Up Pirate)」等のトイ&ホビー商品の販売が堅調に推移したことにより、売上高は2,755百万円(前期比8.2%増)となりました。営業利益は輸送コストの増加等による売上総利益率の悪化もあり、132百万円(同30.4%減)となりました。 <アジア> (単位:百万円) 前期当期増減売上高57,86968,27710,407営業利益1,9072,668760 「トミカ」が幅広い年齢層に人気となるなど好調に推移するとともに、中国での販売拡大を背景として、9月には「トミカ」初となる海外ブランドストア「TOMICA BRAND STORE」を中国上海市にオープンし、ブランドのさらなる浸透を図りました。「BEYBLADE X」では、フィリピン等、東南アジア地域での人気が上昇しているものの、韓国での盛り上がりが想定に届いていないこともあり、前期と同水準の売上に留まりました。また、4月から関連玩具の販売をスタートさせた「シンカリオン チェンジ ザ ワールド」は7月から香港、9月から台湾でテレビアニメ放送が開始されたこともあり、販売が伸長しました。さらに、「名探偵コナンカードゲーム」シリーズを日本と同時期の5月に香港、韓国、台湾をはじめとした9つの国と地域で販売を開始し新たな売上となりました。加えて、生産子会社であるTOMY (Hong Kong)では「BEYBLADE X」をはじめとした海外向け輸出が増加したこと等もあり、売上高は68,277百万円(前期比18.0%増)、営業利益は2,668百万円(同39.9%増)となりました。 ②財政状態の状況<資産> 流動資産は、前連結会計年度末に比較して3,159百万円減少し、114,402百万円となりました。これは主として、売掛金、商品及び製品が増加した一方で、現金及び預金が減少したことによるものです。 固定資産は、前連結会計年度末に比較して2,676百万円増加し、51,367百万円となりました。これは主として、のれんが減少した一方で、工具、器具及び備品、建物及び構築物が増加したことによるものです。<負債> 流動負債は、前連結会計年度末に比較して2,788百万円減少し、50,933百万円となりました。これは主として、未払費用、リース債務が増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が減少したことによるものです。 固定負債は、前連結会計年度末に比較して4,092百万円減少し、8,438百万円となりました。これは主として、長期借入金、繰延税金負債、リース債務が減少したことによるものです。<純資産> 純資産は、前連結会計年度末に比較して6,398百万円増加し、106,398百万円となりました。これは主として、自己株式の取得があったことや、繰延ヘッジ損益が減少した一方で、利益剰余金が増加したことによるものです。 ③キャッシュ・フローの状況(単位:百万円) 2024年3月期2025年3月期増減額営業活動によるキャッシュ・フロー29,17516,999△12,176投資活動によるキャッシュ・フロー△5,324△8,099△2,775財務活動によるキャッシュ・フロー△27,149△16,77110,378現金及び現金同等物の期末残高64,18256,067△8,115 <営業活動によるキャッシュ・フロー> 営業活動によるキャッシュ・フローは、16,999百万円の収入(前連結会計年度は29,175百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益23,805百万円、減価償却費6,450百万円、法人税等の支払額7,706百万円、売上債権の増加4,340百万円等があったことによるものです。 <投資活動によるキャッシュ・フロー> 投資活動によるキャッシュ・フローは、8,099百万円の支出(前連結会計年度は5,324百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出5,828百万円、無形固定資産の取得による支出2,102百万円等があったことによるものです。 <財務活動によるキャッシュ・フロー> 財務活動によるキャッシュ・フローは、16,771百万円の支出(前連結会計年度は27,149百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出5,901百万円、配当金の支払額5,464百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出2,986百万円等があったことによるものです。 以上の増減額に現金及び現金同等物に係る換算差額などを調整した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ8,115百万円減少し、56,067百万円となりました。 ④生産、受注及び販売の実績 当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらず見込み生産によっております。金額も僅少な為、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 このため販売の実績については、「第2 事業の状況、4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要、①経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連づけて示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り(a) 重要な会計方針当社グループの連結財務諸表は我が国において、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要となる見積りに関しては、過去の実績等を勘案し、合理的と判断される基準に基づいて行っております。なお、連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、(1) 連結財務諸表、注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。 (b) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は我が国において、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額、及び連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える見積り、判断ならびに仮定を使用する必要があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、(1)連結財務諸表、注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(a) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 (b) 当連結会計年度の当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローの概況「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 (c) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性(財務戦略の基本的な考え方)当社グループは、強固な財務体質と高い資本効率を両立しつつ、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。強固な財務体質の維持に関しては、自己資本比率を50%程度とし、現状を上回る信用格付(日本の格付機関)の取得・維持を目指し、リスク耐性の強化を図ります。同時に、適切な情報開示・IR活動を通じて資本コストの低減に努めると共に、営業キャッシュ・フローによる十分な債務償還能力を前提に、厳格な財務規律のもとで負債の活用も進めることにより、資本コストの低減及び資本効率の向上にも努めてまいります。当社グループはこれまで広告宣伝費、研究開発費などの先行投資を実行し、積極的な商品投入により売上高を伸長させ、利益成長を目指してきましたが、外部環境が大きく変化する中で、市場が一旦縮小、かつ消費者の購買行動が変容した場合も営業キャッシュ・フローによる十分な債務返済能力を有することを前提として、設備投資や研究開発費等での成長投資に資金の配分を行ってまいります。 (資金需要の主な内容)当社グループの資金需要は、金型及び筐体の購入費用のほか、仕入代金の支払、製造費、広告宣伝費、研究開発費を含む販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主として新製品の開発・製造のために必要な設備投資及び物流設備投資等であります。 (経営資源の配分に関する考え方)当社グループは、適正な手元現預金の水準について検証を実施しております。売上高の3ヵ月以上を安定的な経営に必要な手元現預金水準とし、それを超える分については、「追加的に配分可能な経営資源」と認識し、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。手元現預金及び今後創出するフリーキャッシュ・フロー、そして有利子負債の活用により創出された追加的に配分可能な経営資源については、当社グループの事業の維持拡大、株主還元のさらなる充実に活用する考えです。株主還元に関しては、安定的な配当の継続を基本に業績及び配当性向などを勘案したうえ配当金額を決定していく方針です。 (資金調達)当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金及び外部資金を有効に活用しております。短期運転資金は自己資金を中心に賄い、一部金融機関からの短期借入金として資金調達を行うことを基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入等を基本としており、一部リースによる設備投資を行っております。また、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題と認識しており、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、また、利用にあたっては信用リスクを軽減するために格付けの高い金融機関とのみ取引を行っております。加えて強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しています。 (d) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2024年5月に公表しました「中期経営戦略 2030」において、「高い品質とクリエイティブ性を持ち、世界中で愛される総合アソビメーカーに成長する」ことをBusiness vision 2030として設定し、2030年3月期に売上高3,000億円、営業利益300億円、並びに自己資本利益率(ROE)継続11%以上等の目標数値達成を目指すことといたしました。2025年3月期の経営成績は「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであり、売上高は計画比202億円増(8.8%増)、営業利益は計画比48億円増(24.4%増)と、計画を大きく上回る達成状況となりました。また、株主資本の効率的運用及び収益性の追求の観点における重要な経営指標として位置付けている自己資本利益率(ROE)については15.8%となり、翌連結会計年度以降も継続して自己資本利益率(ROE)11%以上を維持することに努めてまいります。 各指標の過去5年間の推移は以下のとおりです。回次70期71期72期73期74期決算年月2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月売上高 (億円)1,4121,6541,8722,0832,502営業利益 (億円)70123131188248自己資本利益率(ROE) (%)7.912.310.010.515.8 各指標はいずれも当社連結べ-スの財務数値を用いて算出しております。
事業リスク
- ヒット商品への依存玩具事業は、特定の人気商品やコンテンツの成功に大きく左右される傾向があります。もし期待されたヒット商品が生まれなかった場合、売上や利益が大きく落ち込む可能性があります。継続的なヒット商品を生み出すための開発力強化が重要です。
- 商品の安全性と品質問題玩具は子供が使用する製品であるため、安全性と品質は非常に重要です。万が一、製品に重大な欠陥が見つかり、リコールや製造物責任賠償が発生した場合、多額の費用負担だけでなく、企業のブランドイメージや信頼性が大きく損なわれる可能性があります。
- 災害や地政学リスクタカラトミーグループは世界中で事業を展開しているため、地震、洪水、パンデミック、サイバー攻撃、戦争などの自然災害や地政学的なリスクに晒されています。これらの事態が発生すると、生産や物流が停止したり、多額の費用が発生したりして、事業活動に大きな影響が出る可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼしうるリスクは主に次のとおりです。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避、顕在化した場合の対応を含むリスク管理体制の強化を図っていきます。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。(特に重要なリスク)(1)ヒット商品の影響について 当社グループの主力事業である玩具事業は、特定商品や特定コンテンツの成否によって影響を受ける傾向にあります。当社グループでは、このような影響を緩和すべく、継続的ヒット商品創出のための開発力強化、商品ラインアップの充実、コンテンツ育成等の施策を実施していますが、ヒット商品の有無が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の安全性について 当社グループは、厳格な品質管理基準に基づき、商品の品質向上や安全性確保に取り組んでいますが、取扱商品の安全・品質上の重大問題、製造物責任賠償やリコール等が発生した場合には、当社グループのブランド価値低下を招くとともに、多額の費用負担が発生し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3)災害等のリスクについて 当社グループは、日本をはじめ世界各地で事業展開を行っており、地震、洪水、台風などの自然災害や、サイバー攻撃、戦争、テロ行為、感染症の世界的流行(パンデミック)、電力等のインフラ停止などが発生した場合には、事業活動の一部又は全体に大きな支障をきたす可能性があります。当社グループは、事業継続計画(BCP)の整備等に取り組んでいますが、このような事態での物的・人的被害により多額の費用等が発生し、財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。(重要なリスク)(1)四半期業績の変動について 当社グループの玩具事業は、例年、クリスマス/年末商戦期である第3四半期に売上高が伸びる傾向にあります。当社グループでは、その他のシーズンでの重点商品の投入、玩具周辺事業の拡大等により業績の平準化を図っていますが、業績の季節的変動は今後とも続くと予想しています。(2)為替相場の変動について 当社グループでは、国内で販売する玩具類の大半を海外から米ドル建てで輸入しています。当社グループでは、グループ為替リスクヘッジ方針に基づき為替予約等による為替リスクヘッジを行っていますが、為替相場の大幅な変動が生じるなどリスク減殺効果が薄れた場合には、海外連結子会社の損益、決算期末における資産及び負債等の円換算金額の増減も含め、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3)海外事業展開について 当社グループでは、海外市場での事業拡大を重点戦略の一つとしており、販売拠点のグローバル展開に加え、国内外で販売する商品の大半を海外にて生産しています。海外では為替リスクに加え、不安定な政情、金融不安、文化や商慣習の違い、特有の法制度や予想しがたい投資規制・税制変更、労働力不足や労務費上昇、知的財産権保護制度の未整備等、国際的活動の展開に伴うリスクがあります。当社グループでは、海外拠点網の再構築、中国偏重の生産体制からベトナムなどへの生産シフト、模倣品対策強化等、海外リスクに留意したグローバル事業展開を進めていますが、各国の政治・経済・法制度等の急激な変化は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)原材料価格変動の影響について 当社グループは、プラスチックや亜鉛ダイカスト合金などを材料とする玩具類を扱っており、原油価格や金属素材価格等の影響を受けます。当社グループはその影響を緩和すべく、製造委託先も含めた原材料調達方法の工夫、生産物流体制の効率化等に取り組んでいますが、原材料価格の高騰や供給不足等が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)重要な契約について 当社グループは、第三者との間でいくつかの重要な契約を締結していますが、今後何らかの理由で契約が継続できない場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(重要な契約等については、「第2 事業の状況 5 重要な契約等」に記載しています)(6)情報の流出について 当社グループは、事業上の重要情報、顧客・取引先等の機密情報や個人情報等を保有しています。当社グループは、情報セキュリティ対策の強化・徹底等により、これらの情報の秘密保持に細心の注意を払っていますが、不測の事態により情報が外部に流出する可能性があります。万一、このような事態が生じた場合には、当社グループの信用低下や財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(7)無形固定資産の評価及び減損について 当社グループは、TOMY Internationalグループの買収に伴い、のれんを含む無形固定資産を相当額計上しています。これらの無形固定資産につきましては、毎年定額法による償却及び必要な減損処理を行っており、現時点では更なる減損損失計上は必要ないと認識していますが、当該事業の業績が想定どおり進捗しない場合には、将来の減損の可能性は高まり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。