事業の概要
- 音楽コンテンツ事業エイベックスは、音楽の企画・制作から販売、配信までを一貫して手掛けています。具体的には、CDやデジタル音楽のリリース、音楽出版権の管理、アーティストのマネジメント、コンサートやイベントの企画・運営、グッズ販売、ファンクラブ運営など多岐にわたります。これにより、多様な収益源を確保し、音楽市場での存在感を維持しています。
- アニメ・映像コンテンツ事業アニメや映像作品の企画・制作・販売・宣伝もエイベックスの重要な事業です。映画配給やゲームソフトの企画制作、映像配信サービスへのアニメ作品提供なども行っています。自社でコンテンツを制作し、様々なプラットフォームを通じて展開することで、映像市場における収益機会を追求しています。
- 海外エンタメ事業アジアを中心に世界中でエンターテインメントコンテンツの企画・制作・流通を展開しています。現地法人を通じて、各地域の市場ニーズに合わせたコンテンツを提供し、グローバルな収益拡大を目指しています。これにより、国内市場だけでなく、成長著しい海外市場での事業基盤を強化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 音楽事業エイベックスの主要な収益源であり、売上高は1102.55億円ですが、営業利益は-11.8億円と赤字です。音楽コンテンツの企画・制作・販売、音楽配信、アーティストマネジメント、コンサート運営、ファンクラブ運営など、多岐にわたる活動を行っています。多くの連結子会社がこの事業を支えており、エイベックスグループの中核を担っています。
- アニメ・映像コンテンツ事業売上高179.48億円、営業利益2.99億円を計上しています。アニメや映像コンテンツの企画・制作・販売・宣伝、映画配給、ゲームソフトの企画制作、映像配信サービスへの作品供給などが主な内容です。エイベックス・ピクチャーズ株式会社などが中心となり、映像分野での収益を上げています。
- 海外事業売上高34.45億円、営業利益-9.42億円と赤字です。アジアを中心に世界中でエンターテインメントコンテンツの企画・制作・流通を行っています。Avex Asia Pte.Ltd.やAvex China Inc.など、各地域の現地法人が事業を展開しており、今後の成長が期待される分野ですが、現在は投資フェーズにあると考えられます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Music | 地域 | 1,103 | -12 | -1.1% |
| AnimeandVisualContentReportableSegment | 事業 | 179 | 3 | 1.7% |
| OverseasBusinessReportableSegment | 地域 | 34 | -9 | -27.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社32社並びに持分法適用関連会社6社の合計39社により構成されており、音楽事業、アニメ・映像事業及び海外事業を主として営んでおります。各事業における主な事業内容、主要な連結子会社及び当該事業における位置付けは、以下のとおりであります。なお、以下に示す事業区分は、セグメントと同一の区分であります。また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 事業区分主な事業内容主要な連結子会社音楽事業音楽コンテンツの企画・制作・販売、音楽配信、音楽出版、アーティスト・タレント・クリエイターのマネジメント、マーチャンダイジング、コンサート・イベントの企画・制作・運営・チケット販売、ECサイト・リアル店舗の企画・開発・運営、ファンクラブ運営及びデジタルコンテンツの企画・制作・販売・配信エイベックス・エンタテインメント㈱エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ㈱エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ㈱エイベックス・アライアンス&パートナーズ㈱エイベックス・ミュージック・パブリッシング㈱エイベックス・クラシックス・インターナショナル㈱エイベックス・ファンマーケティング㈱エイベックス・テクノロジーズ㈱エイベックス・マネジメント㈱エイベックス・クラン㈱エイベックス・スタイルス㈱エイベックス・マネジメント・エージェンシー㈱エイベックス・クリエイター・エージェンシー㈱エイベックス・クリエイティヴ・ファクトリー㈱㈱fuzzバーチャル・エイベックス㈱㈱LIVESTARエイベックス・AY・ファクトリー(同)エイベックス・アスナロ・カンパニー㈱アニメ・映像事業アニメ・映像コンテンツの企画・制作・販売・宣伝、アーティストのマネジメント、映画配給、ゲームソフト等の企画・制作及び映像配信サービスに対するアニメ作品の供給エイベックス・ピクチャーズ㈱㈱エイベックス・アニメーションレーベルズFLAGSHIP LINE㈱㈱エイベックス・フィルムレーベルズ㈱aNCHOR㈱アニメタイムズ社海外事業エンタテインメントコンテンツの企画・制作・流通Avex Asia Pte.Ltd.Avex China Inc.Avex Hong Kong Ltd.Avex Taiwan Inc.Avex Saudi Arabia LLCAvex USA Inc.Avex Music Group LLC また、当社グループの事業系統図は、以下のとおりであります。 (注)1 持分法適用関連会社2 エイベックス・ファンマーケティング㈱のファンクラブ運営事業を、2025年4月に吸収分割によりエイベックス・エンタテインメント㈱に承継しております。3 エイベックス・テクノロジーズ㈱は、2025年4月にエイベックス・エンタテインメント㈱を存続会社として吸収合併されました。4 Avex Asia Pte.Ltd.は、2025年4月にAvex South East Asia Pte.Ltd.に商号変更しております。 5 S10 Entertainment & Media LLCは、2025年4月に実質支配力基準に基づき子会社化しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 コンテンツホルダーとして自社が保有する権利や、アーティストや他社取引先との協業により得られる権利を様々な事業へ活用しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド ヒットアーティストやヒットコンテンツの有無、主要アーティスト・タレントの人気、新人アーティスト・タレントの成長が業績に影響を及ぼす。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:主要作品及びアーティスト・タレントの動向 / 災害の発生及び感染症の流行 / 個人情報管理
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
エイベックスは、長年にわたり蓄積された強力なアーティストIPと楽曲ライブラリを有している。これらは新規参入者にとって容易に模倣できない無形資産であり、音楽・映像コンテンツの企画・制作・販売・配信におけるブランド力として機能している。特に、過去のヒット曲や人気アーティストの存在は、継続的な収益源となる。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
音楽ストリーミングサービスにおいては、プラットフォーム間の乗り換えコストは比較的低い。しかし、エイベックスが提供する特定のアーティストの楽曲や、ファンクラブ、ライブイベントといった独自のコンテンツ体験は、一部の熱狂的なファンにとっては乗り換えを躊躇させる要因となりうる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
エイベックスのビジネスモデルは、直接的なネットワーク効果を生まない。プラットフォーム型ビジネスではなく、コンテンツホルダーとしての側面が強い。ユーザーが増えることでコンテンツの価値が直接的に増幅する構造ではない。
コスト優位☆☆☆☆☆
音楽・映像コンテンツの制作には多額の初期投資が必要であり、また、プロモーションや流通においても競合他社とのコスト競争は激しい。構造的に他社より低コストで生産・提供できる優位性は見られない。
規模の経済★★☆☆☆
音楽・映像業界において一定の規模を持つ企業ではあるが、グローバルなプラットフォーム事業者や大手メディアグループと比較すると、業界規模に対して最適化された少数寡占を形成しているとは言えない。規模の経済による顕著なコスト優位性は限定的。
- 強力なアーティスト基盤エイベックスは、長年にわたり多くの人気アーティストやタレントを育成・マネジメントしてきました。これにより、強力なコンテンツ供給源とブランド力を持ち、音楽や映像作品の企画・制作において優位性を確立しています。ヒット作品や人気アーティストは、売上や収益に直結する重要な資産です。
- 多角的な事業展開音楽、アニメ・映像、海外事業といった多角的な事業展開により、特定の市場変動リスクを分散しています。コンテンツの企画から制作、販売、イベント運営、ファンクラブ運営までを一貫して手掛けることで、様々な収益機会を創出し、安定的な事業運営を目指しています。
- 技術革新への対応力テクノロジーを活用した新たなビジネスモデルの追求に積極的です。デジタルコンテンツの企画・制作・販売・配信や、ECサイト・リアル店舗の企画・開発・運営など、時代の変化に対応したサービスを提供しています。これにより、新しい収益源の開拓や顧客体験の向上を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、タグラインに「Really! Mad+Pure」を掲げており、常識にとらわれない発想で新たなチャレンジを続けるとともに、2022年5月12日に公表いたしました中期経営計画「avex vision 2027」にて企業理念「エンタテインメントの可能性に挑みつづける。人が持つ無限のクリエイティビティを信じ、多様な才能とともに世界に感動を届ける。そして、豊かな未来を創造する。」を新たに掲げ、その実現を目指してまいります。(2) 目標とする経営指標 当社グループは、経営数値目標として、2027年3月期において営業利益90億円・ROE10%、2028年3月期以降において営業利益150億円・ROE15%を掲げ、その達成に向けて努めてまいります。(3) 中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、多様な地域・多様な分野で“愛される”IP(知的財産権)の発掘・育成を重点戦略として、音楽、アニメ・映像を中心とした各事業領域での事業強化を図るとともに、事業間シナジーを促進するための全社最適を徹底し、IPの発掘・育成、多くの手段を用いたマネタイズに積極的に取り組むことで、事業拡大と企業価値向上を実現してまいります。(4) 会社の対処すべき課題当社グループは、今後も更なる業績の向上と持続的な企業価値創出のために、企業理念「エンタテインメントの可能性に挑み続ける。」の下、今後も経済活動の拡大や事業環境の変化を捉え、更なる業績の向上と持続的な企業価値向上のために、以下の7項目を重点課題として取り組んでまいります。 ① ヒットコンテンツの創出当社グループは、コンテンツホルダーとしてヒットコンテンツを創出することが最大の命題であると認識しております。アーティスト・タレント・クリエイター等の発掘・育成・マネジメントの一貫した体制を構築するとともに、時代や技術の進歩とともに多様化するクリエイティヴのトレンドを捉え、グローバルを見据えた新たなIP(知的財産権)の創出に向けた成長投資を継続し、連続性のあるヒットコンテンツの創出を実現してまいります。② マネタイズ機能の最適化当社グループは、IPを様々な手法でお客様に届けるとともに、IPの価値を最大化するマネタイズ機能も、IPの創出とともに、大きな2本の柱として当社グループの価値創造プロセスを構成しております。当社の機能をさらに強化するとともに、外部の強みを活かせるパートナーとのネットワークを補完しながら主力事業に集中してリソースを投下していき、グローバルにおいては当社独自の強みを持つ形で販路を構築することで、新たに創出していくIPのみならず、既存のIPについても収益基盤を拡大し、全社収益の最大化を図ってまいります。③ コンテンツに係る権利の拡充音楽配信サービスや映像配信サービスといったデジタル配信市場は更なる成長が期待されており、コンテンツに係る権利の価値は高まりつつあります。当社グループは、これらコンテンツに係る権利を安定的な収益基盤と捉え、新たな作品の創出やグローバルでのヒットメーカーとの契約などを通じて、更なる権利の積み上げを図ってまいります。また、今後は国内外においてM&A等の活用も視野に入れ、権利価値を最大化しうる企業として、権利の取得を戦略的に推進してまいります。 ④ 構造改革の推進当社グループは、IPへの投資を継続するとともに、収益体質への改善のため、非効率事業・ノンコア事業からの撤退や契約の見直しを通じた選択と集中に取り組む等、全社的な改革を推進してまいります。⑤ ガバナンス体制の強化当社グループは、今後も当社グループを取り巻く環境の変化に応じながら業績の向上に努めるとともに、経営の健全性の維持の観点から、関連法規はもとより社内規程の運用を徹底し、リスクマネジメントやコンプライアンス等、ガバナンスの一層の強化に努めてまいります。⑥ 人材の強化当社グループは、事業環境の変化と業容拡大に対応し更なる成長を実現するために、人材育成の強化が必要であると認識しております。職務ごとに決定されたジョブグレードに応じて報酬が決定する「ジョブ型人事制度」、ポジティブな職務変更を支援・促進する「公募制度」及び「FA制度」といった人事制度の導入によって、社員のキャリア自律と社員エンゲージメントの更なる向上を図るとともに、年齢・性別・国籍等に関係なく、活力ある人材を積極的に登用してまいります。⑦ サステナビリティ経営の推進当社グループは、エンタテインメント企業として「サステナブル(持続可能)な社会」の実現に向けて責任を果たすべく、サステナビリティポリシーとアクションプランを策定しております。あらゆる人に長くエンタテインメントを楽しんでいただくために、ユニバーサルな環境づくりや環境負荷を考慮するとともに、アーティスト・タレント・クリエイター・取引先・従業員等、当社を取り巻くあらゆるステークホルダーの人権を尊重するための取り組みについても引き続き推進してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、タグラインに「Really! Mad+Pure」を掲げており、常識にとらわれない発想で新たなチャレンジを続けるとともに、2022年5月12日に公表いたしました中期経営計画「avex vision 2027」にて企業理念「エンタテインメントの可能性に挑みつづける。人が持つ無限のクリエイティビティを信じ、多様な才能とともに世界に感動を届ける。そして、豊かな未来を創造する。」を新たに掲げ、その実現を目指してまいります。(2) 目標とする経営指標 当社グループは、経営数値目標として、2027年3月期において営業利益90億円・ROE10%、2028年3月期以降において営業利益150億円・ROE15%を掲げ、その達成に向けて努めてまいります。(3) 中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、多様な地域・多様な分野で“愛される”IP(知的財産権)の発掘・育成を重点戦略として、音楽、アニメ・映像を中心とした各事業領域での事業強化を図るとともに、事業間シナジーを促進するための全社最適を徹底し、IPの発掘・育成、多くの手段を用いたマネタイズに積極的に取り組むことで、事業拡大と企業価値向上を実現してまいります。(4) 会社の対処すべき課題当社グループは、今後も更なる業績の向上と持続的な企業価値創出のために、企業理念「エンタテインメントの可能性に挑み続ける。」の下、今後も経済活動の拡大や事業環境の変化を捉え、更なる業績の向上と持続的な企業価値向上のために、以下の7項目を重点課題として取り組んでまいります。 ① ヒットコンテンツの創出当社グループは、コンテンツホルダーとしてヒットコンテンツを創出することが最大の命題であると認識しております。アーティスト・タレント・クリエイター等の発掘・育成・マネジメントの一貫した体制を構築するとともに、時代や技術の進歩とともに多様化するクリエイティヴのトレンドを捉え、グローバルを見据えた新たなIP(知的財産権)の創出に向けた成長投資を継続し、連続性のあるヒットコンテンツの創出を実現してまいります。② マネタイズ機能の最適化当社グループは、IPを様々な手法でお客様に届けるとともに、IPの価値を最大化するマネタイズ機能も、IPの創出とともに、大きな2本の柱として当社グループの価値創造プロセスを構成しております。当社の機能をさらに強化するとともに、外部の強みを活かせるパートナーとのネットワークを補完しながら主力事業に集中してリソースを投下していき、グローバルにおいては当社独自の強みを持つ形で販路を構築することで、新たに創出していくIPのみならず、既存のIPについても収益基盤を拡大し、全社収益の最大化を図ってまいります。③ コンテンツに係る権利の拡充音楽配信サービスや映像配信サービスといったデジタル配信市場は更なる成長が期待されており、コンテンツに係る権利の価値は高まりつつあります。当社グループは、これらコンテンツに係る権利を安定的な収益基盤と捉え、新たな作品の創出やグローバルでのヒットメーカーとの契約などを通じて、更なる権利の積み上げを図ってまいります。また、今後は国内外においてM&A等の活用も視野に入れ、権利価値を最大化しうる企業として、権利の取得を戦略的に推進してまいります。 ④ 構造改革の推進当社グループは、IPへの投資を継続するとともに、収益体質への改善のため、非効率事業・ノンコア事業からの撤退や契約の見直しを通じた選択と集中に取り組む等、全社的な改革を推進してまいります。⑤ ガバナンス体制の強化当社グループは、今後も当社グループを取り巻く環境の変化に応じながら業績の向上に努めるとともに、経営の健全性の維持の観点から、関連法規はもとより社内規程の運用を徹底し、リスクマネジメントやコンプライアンス等、ガバナンスの一層の強化に努めてまいります。⑥ 人材の強化当社グループは、事業環境の変化と業容拡大に対応し更なる成長を実現するために、人材育成の強化が必要であると認識しております。職務ごとに決定されたジョブグレードに応じて報酬が決定する「ジョブ型人事制度」、ポジティブな職務変更を支援・促進する「公募制度」及び「FA制度」といった人事制度の導入によって、社員のキャリア自律と社員エンゲージメントの更なる向上を図るとともに、年齢・性別・国籍等に関係なく、活力ある人材を積極的に登用してまいります。⑦ サステナビリティ経営の推進当社グループは、エンタテインメント企業として「サステナブル(持続可能)な社会」の実現に向けて責任を果たすべく、サステナビリティポリシーとアクションプランを策定しております。あらゆる人に長くエンタテインメントを楽しんでいただくために、ユニバーサルな環境づくりや環境負荷を考慮するとともに、アーティスト・タレント・クリエイター・取引先・従業員等、当社を取り巻くあらゆるステークホルダーの人権を尊重するための取り組みについても引き続き推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における我が国経済は、人手不足が続くなかで、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費に持ち直しの動きが見られました。また、社会経済活動の正常化やインバウンド需要の拡大、高い賃上げ率による実質賃金の改善が進み、緩やかな回復基調となりました。一方で、不安定な国際情勢や原材料・エネルギー価格の高騰、円安の進行など、依然として景気の先行きが不透明な状況が続いております。 当社グループが属するエンタテインメント業界の環境としましては、ライヴの総公演数が前年同期比0.9%減の34,251公演、総売上高は前年同期比19.1%増の6,121億66百万円(2024年1月~12月。一般社団法人コンサートプロモーターズ協会調べ)、音楽ビデオを含む音楽ソフトの生産金額が前年同期比7.1%減の2,051億51百万円(2024年1月~12月。一般社団法人日本レコード協会調べ)、有料音楽配信売上金額が前年同期比5.8%増の1,233億1百万円(2024年1月~12月。一般社団法人日本レコード協会調べ)となりました。また、映像関連市場につきましては、映像ソフトの売上金額が前年同期比15.5%減の973億69百万円(2024年1月~12月。一般社団法人日本映像ソフト協会調べ)、映像配信市場規模が前年同期比6.3%増の5,710億円(2024年1月~12月。一般財団法人デジタルコンテンツ協会調べ)となり、ライヴやデジタルを通じたエンタテインメント市場は今後も拡大することが予想されます。 このような事業環境の下、当社グループでは中期経営計画「avex vision 2027」の実現に向けて、価値創造の起点となる「才能と出会い、育てること」を重点に積極的な投資を行い、長期的な成長を目指せる体制を構築するとともに、海外市場に向けた戦略的な取り組みを推進してまいりました。各セグメントにおいてグローバルを見据えたIPの発掘・育成や開発・獲得が進捗し、IPポートフォリオの拡充が進むとともに、IPの価値を最大化するためのグローバルでのバリューチェーンの構築に取り組み、海外市場における事業基盤が着実に強化されております。また、ライヴやレーベルといった主力事業においては、既存IPの価値最大化に向けた取り組みや、パートナー企業との協業を強化いたしました。一方で、アジア・中東地域での事業における期初に想定していた大型案件の獲得の未達や現地における収益の減少、映像配信事業における受託終了の影響、加えて音楽事業等で一部の取引先に対して貸倒引当金繰入額が発生したこと等により、売上総利益率が低下し販売費及び一般管理費が増加となり、当連結会計年度における収益性は大幅に低下する結果となりました。これらの業績動向を踏まえ、当社グループは当連結会計年度より、非効率な事業からの撤退や縮小等、事業ポートフォリオの見直しにより、収益性の早期向上及び中長期的な競争力の強化に努めるとともに、収益体質の改善に向けてコスト構造やガバナンス体制に関する全社的な改革に取り組んでおります。以上の結果、売上高は1,316億91百万円(前年度比1.3%減)、営業損失は18億19百万円(前年度は営業利益12億65百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、子会社の株式譲渡及び第三者割当増資の実施に伴う特別利益を計上したこと等により、11億38百万円(前年度比15.4%増)となりました。 セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。 ① 音楽事業(単位:百万円) 2024年3月期2025年3月期増減売上高115,938114,574△1,364売上原価82,54983,8291,279売上総利益33,38830,744△2,644売上総利益率28.8%26.8%△2.0%販売費及び一般管理費31,79231,924131営業利益又は営業損失(△)1,596△1,180△2,776営業利益率1.4%--外部顧客に対する売上高112,276110,255△2,020 音楽パッケージ作品の販売数減少及び一部取引先に対する貸倒引当金繰入額の計上等により、売上高は1,145億74百万円(前年度比1.2%減)、営業損失は11億80百万円(前年度は営業利益15億96百万円)となりました。 ② アニメ・映像事業(単位:百万円) 2024年3月期2025年3月期増減売上高16,11818,4922,374売上原価12,32413,9451,620売上総利益3,7944,547753売上総利益率23.5%24.6%1.1%販売費及び一般管理費3,8114,248436営業利益又は営業損失(△)△17299316営業利益率-1.6%-外部顧客に対する売上高15,40317,9482,545 映画作品の興行が好調に推移したこと等により、売上高は184億92百万円(前年度比14.7%増)、営業利益は2億99百万円(前年度は営業損失17百万円)となりました。 ③ 海外事業(単位:百万円) 2024年3月期2025年3月期増減売上高5,6843,447△2,237売上原価3,2352,100△1,135売上総利益2,4481,346△1,102売上総利益率43.1%39.1%△4.0%販売費及び一般管理費2,7422,289△453営業損失(△)△293△942△649営業利益率---外部顧客に対する売上高5,6573,445△2,211 海外での大型イベントの減少等により、売上高は34億47百万円(前年度比39.4%減)、営業損失は9億42百万円(前年度は営業損失2億93百万円)となりました。 ④ その他(単位:百万円) 2024年3月期2025年3月期増減売上高58666276売上原価54561974売上総利益41432売上総利益率7.0%6.6%△0.4%販売費及び一般管理費5940△19営業利益又は営業損失(△)△18322営業利益率-0.5%-外部顧客に対する売上高5042△8 売上高は6億62百万円(前年度比13.0%増)、営業利益は3百万円(前年度は営業損失18百万円)となりました。 (2) 生産、受注及び販売の状況① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)音楽事業16,310+9.1アニメ・映像事業1,880△19.1海外事業8+52.8合計18,199+5.3 (注) 1 金額は、販売価格によっております。2 セグメント間取引については、相殺消去しております。 ② 受注実績該当事項はありません。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)音楽事業110,255△1.8アニメ・映像事業17,948+16.5海外事業3,445△39.1その他42△16.0合計131,691△1.3 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 (3) 経営成績の分析① 売上高売上高は、前連結会計年度に対して16億95百万円減少し、1,316億91百万円(前年度比1.3%減)となりました。これは主に、音楽事業における音楽パッケージ作品の販売数が減少したこと等によるものであります。② 売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益売上原価は、前連結会計年度に対して17億54百万円増加し、958億52百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に対して3億66百万円減少し、376億58百万円となりました。この結果、営業損失は、18億19百万円(前連結会計年度は営業利益12億65百万円)となりました。③ 営業外損益及び経常利益営業外収益は、前連結会計年度に対して1億4百万円増加し、4億42百万円となりました。また、営業外費用は前連結会計年度に対して1億37百万円減少し、3億27百万円となりました。 この結果、経常損失は、17億3百万円(前連結会計年度は経常利益11億37百万円)となりました。④ 特別損益及び税金等調整前当期純利益特別利益は、前連結会計年度に対して44億54百万円増加し、64億86百万円となりました。これは主に、子会社株式売却益等を計上したことによるものであります。また、特別損失は、前連結会計年度に対して6億15百万円増加し、10億20百万円となりました。 この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に対して9億97百万円増加し、37億62百万円(前年度比36.1%増)となりました。⑤ 法人税等(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益法人税等は、前連結会計年度に対して8億35百万円増加し、24億20百万円となりました。また、非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対して10百万円増加し、2億3百万円となりました。 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対して1億51百万円増加し、11億38百万円(前年度比15.4%増)となりました。 (4) 財政状態の分析当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて39億26百万円減少し、1,059億60百万円となりました。これは主に、未収入金が19億35百万円、建物及び構築物(純額)が17億1百万円及び投資有価証券が16億25百万円それぞれ増加したものの、現金及び預金が113億85百万円減少したことによるものであります。負債は、前連結会計年度末に比べて10億60百万円増加し、548億48百万円となりました。これは主に、未払金が16億52百万円減少したものの、前受金が20億83百万円及び支払手形及び買掛金が12億10百万円それぞれ増加したことによるものであります。純資産は、前連結会計年度末に比べて49億87百万円減少し、511億12百万円となりました。これは主に、自己株式が43億42百万円増加(純資産は減少)及び利益剰余金が10億68百万円それぞれ減少したことによるものであります。 (5) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、356億90百万円(前年同期は469億33百万円)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、△46億75百万円(前年同期は36億91百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益37億62百万円及び前受金22億42百万円により資金が増加したものの、子会社株式売却益45億20百万円、法人税等の支払額22億46百万円及び未収入金の増加19億92百万円により資金が減少したことによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、9億28百万円(前年同期は△23億99百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出26億94百万円、無形固定資産の取得による支出21億32百万円及び投資有価証券の取得による支出16億3百万円により資金が減少したものの、子会社株式の売却による収入46億50百万円及び貸付金の回収による収入20億円により資金が増加したことによるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、△41億11百万円(前年同期は△23億60百万円)となりました。これは主に、非支配株主からの払込みによる収入28億99百万円により資金が増加したものの、自己株式の取得による支出43億58百万円及び配当金の支払額22億6百万円により資金が減少したことによるものであります。 (資本の財源及び資金の流動性についての分析)当社グループは、運転資金及び投資等の資金需要に対して、自己資金を充当することを基本方針とし、必要に応じて主として金融機関からの借入金によって資金を確保しております。資金の流動性の確保に関しては、安定的かつ機動的な資金調達体制を構築するため、複数の取引金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。また、流動資金の効率的な運用を目的として、国内子会社(一部を除く)に限り、CPS(キャッシュプーリングシステム)による資金貸借を行っており、資金を当社が一元管理しております。 (6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 主要作品・人材への依存ヒット作品や人気アーティスト・タレントの動向が業績に大きく影響する可能性があります。新しいヒットが生まれなかったり、主要なアーティストの人気が低迷したりすると、売上や収益が減少するリスクがあります。特にエンタメ業界では、個人の才能や作品の魅力が重要です。
- 災害・感染症の影響地震、台風などの自然災害や、新型コロナウイルスのような感染症の流行は、ライブイベントやコンテンツ制作活動の中止・延期につながり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。エンターテインメントは人が集まる活動が多いため、社会情勢の変化に敏感です。
- システム障害・情報漏洩顧客情報などの個人情報を保有しており、サイバー攻撃やシステム障害による情報漏洩が発生した場合、損害賠償や企業イメージの低下により業績に影響が出る可能性があります。また、システムダウンはサービス提供の停止を招き、顧客離れや収益機会の損失につながる恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。① 主要作品及びアーティスト・タレントの動向について当社グループは、コンテンツホルダーとして自社が保有する権利や、アーティストや他社取引先との協業により得られる権利を様々な事業へ活用しております。そのため、ヒットアーティストやヒットコンテンツの有無、主要アーティスト・タレントの人気、新人アーティスト・タレントの成長が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。② 災害の発生及び感染症の流行について当社グループは、アーティスト・タレント・クリエイター及び従業員がエンタテインメントを提供するために全国各地で活動しております。そのため、地震、津波、台風、洪水等の自然災害及び新型コロナウイルスなどの感染症が蔓延しますと、大型ライヴ・イベント及びコンテンツ制作活動等の休止により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。③ 個人情報管理について当社グループは、顧客情報などの個人情報を保有しております。そのため、個人情報保護規程の制定や社員に対する情報セキュリティ研修の実施等により、個人情報保護に努めております。しかしながら、万が一、個人情報の漏洩が発生した場合には損害賠償や信用下落により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。④ 減損損失について当社グループが保有している資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 海外市場への事業展開について当社グループの海外事業は、今後大きく市場の成長が期待されているアジアをはじめ世界中に展開しております。そのため諸外国において、政治的・経済的要因、法律・規則要因、不利な租税要因及びテロ・戦争等による社会的混乱等、予期し得ない事由が発生した場合には、当社グループの海外展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。⑥ 信用リスクについて当社グループは、与信管理規程に基づき、取引先ごとに与信限度額を設定するとともに、取引開始後も定期的な見直しを行うなど、与信リスクの管理を徹底しております。加えて、回収遅延や信用不安が生じた場合には、迅速に債権保全策を講じることで、貸倒リスクの回避に努めております。しかしながら、当社グループの事業を推進する中、新たなテリトリーでの事業拡大を積極的に進めていることで、重要な取引先やその関連子会社の破綻等により債権が回収不能となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 技術革新への対応について当社グループは、テクノロジーを活かした新たなビジネスの可能性を追求しておりますが、その遂行過程において、技術革新や競合の出現等による事業環境の急激な変化や、事後的に顕在化する予測困難な問題等によりリスクが発生する可能性は否定できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ システムリスクについて当社グループは、当社グループのサービスの提供や当社グループ内の業務等においてシステムを使用した様々なサービスを利用しております。そのためサイバー攻撃、不正アクセス、自然災害、一時的なアクセス過多によるサーバー等への過負荷などを原因とする、重要データの消失、漏洩、改変、システムダウン等へ対応できるよう様々なセキュリティ対策、バックアップ環境構築等の対策を行っております。しかしながら、近年のサイバー攻撃の手口の巧妙化により、情報の消失、改変、漏洩などの対策において、それらの攻撃を完全に阻止できる保証はなく、復旧までのサービス停止やセキュリティ対策コストの増加等により、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。⑨ 法的規制及び法令遵守について当社グループは、「著作権法」「特許法」「商標法」「特定商取引法」「不当景品類及び不当表示防止法」「個人情報の保護に関する法律」「金融商品取引法」「会社法」「下請法」「労働基準法」をはじめ様々な関連法令等の法的規制を受けており、各種法的規制を遵守するため、社内規程の整備やコンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。しかしながら、将来における関連法令等の改正や変更は、事業活動に対する制約や法的規制を遵守するための費用の増加に繋がり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。⑩ 特定経営者への依存について当社創業メンバーであり代表取締役会長である松浦勝人は、当社の大株主であるとともに、当社グループの経営戦略の立案・決定や、重要な取引先及び所属アーティストとの契約等において重要な役割を果たしております。何らかの理由で同氏が当社グループから離脱した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。