7807

幸和製作所(7807)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 介護用品製造販売
    幸和製作所グループは、シルバーカー、歩行車、杖などの歩行補助具を中心に、介護用品・福祉用具を製造し販売しています。中国の生産拠点で製造し、国内外の委託工場や仕入先からも調達しており、高齢者や要介護者の日常生活を支える多様な製品を提供することで収益を得ています。
  • 介護サービス提供
    連結子会社が介護保険法に基づき、福祉用具の貸与(レンタル)事業を展開しています。要介護者や要支援者に対し、心身の状況や生活環境に合わせた介護用品・福祉用具を提供し、利用者の自己負担と介護保険からの給付によって収益を上げています。
  • EC事業展開
    連結子会社がインターネットを通じて、車いす、シルバーカー、歩行車などの介護用品・福祉用具を通信販売しています。これにより、実店舗に足を運ぶことが難しい利用者にも製品を届け、利便性の高い購入経路を提供することで収益を拡大しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 福祉用具製造販売事業
    シルバーカー、歩行車、杖などの歩行補助具や、入浴・排泄支援用品といった介護用品・福祉用具の製造と販売を行う事業です。売上高は54.95億円、営業利益は10.73億円と、グループ全体の売上と利益の大部分を占める主力事業であり、収益の柱となっています。
  • 介護サービス事業
    介護保険法に基づき、福祉用具の貸与(レンタル)サービスを提供する事業です。要介護者や要支援者に対し、心身の状況に応じた介護用品・福祉用具を提供しています。売上高は0.94億円ですが、営業利益は-0.59億円と赤字であり、今後の改善が課題と考えられます。
  • EC事業
    インターネットを通じて、車いす、シルバーカー、歩行車などの介護用品・福祉用具を通信販売する事業です。売上高は7.79億円、営業利益は0.55億円と、売上規模は主力事業に劣るものの、利益を確保しており、成長が期待される事業分野です。
2025-02 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
WelfareEquipmentProductionSale 事業 55 11 19.5%
CareService 事業 1 -1 -62.2%
ElectronicCommerce 事業 8 1 7.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,577 文字
3【事業の内容】当社グループは、2026年2月28日現在、当社、東莞幸和家庭日用品有限公司、株式会社ネクストケア・イノベーション、株式会社幸和ライフゼーション、株式会社シクロケア、パーソンケア株式会社の計6社で構成されており、介護用品・福祉用具の製造・販売、介護サービスおよびインターネットを介した介護用品・福祉用具の販売を主たる事業として取り組んでおります。当社グループの事業内容および当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1)介護用品・福祉用具製造販売事業・・・主要な製品は、シルバーカー、歩行車および杖など歩行補助を目的とした福祉用具であります。シルバーカーおよび歩行車は、主に当社グループの生産拠点である東莞幸和家庭日用品有限公司にて製造しており、杖やその他の福祉用具については国内外の委託工場および仕入先から当社および連結子会社である株式会社シクロケアが仕入を行っております。販売については、国内は当社および連結子会社である株式会社シクロケア、海外は連結子会社である東莞幸和家庭日用品有限公司が行っております。(2)介護サービス事業・・・・・・・・・・連結子会社である株式会社幸和ライフゼーションおよびパーソンケア株式会社が介護保険法に基づいた福祉用具貸与(レンタル)事業を行っており、居宅介護者・要支援者について日常生活上の便宜や機能訓練のために、要介護者等の心身の状況、希望や生活環境などの状況に応じ、日常生活の自立を支援するための介護用品・福祉用具の貸与を行っております。(3)EC事業・・・・・・・・・・・・・・連結子会社である株式会社ネクストケア・イノベーションがインターネット等を介し、車いす、シルバーカー、歩行車等の介護用品・福祉用具の通信販売を行っております。 (1) 主要な製品当社では、シルバーカー・歩行車・杖を中心に、高齢者や要介護者の歩行を支援する福祉用具を製造・販売しています。加えて、入浴・排泄・服薬支援などの生活支援用品も取り扱い、幅広いニーズに対応しています。 (シルバーカー)自立歩行が可能な高齢者が、外出や荷物の運搬、休憩時に使用する歩行補助具です。四輪以上の安定した構造で、使用者の歩行を安全にサポートします。当社は1970年よりシルバーカーの製造・販売を開始しており、買い物用・外出用など用途に応じた機能と、使用者の嗜好に応じたデザイン性を備えた多様な製品を展開しています。 (歩行車)要支援・要介護認定を受けた方など、歩行時に体重の支えが必要な方に向けた歩行補助具で、介護保険の適用対象です。2007年の市場参入以降、当社では軽量・コンパクトな「テイコブリトル」(2010年)を皮切りに、前腕支持型の「シトレア」(2020年)、屋内向けの「スワリナ」(2022年)、ブレーキ操作不要の「ジスタ/Zista」(2024年)、抑速ブレーキ内蔵後輪を搭載した「ジスタR」(2025年)など、多様な製品を開発しています。歩行車は当社の中核商品として、レンタル市場の拡大とともに成長を続けています。 (杖)最も手軽な歩行補助具として、自立歩行可能な高齢者の歩行を安定させる役割を果たしています。当社では、ファッション性に配慮したデザインやカラーを採用した一本杖、着地面積を広くとった多脚杖など、多彩なバリエーションを展開しています。 (その他福祉用具)入浴・排泄・服薬支援など、日常生活を支える福祉用具も取り扱っており、これらを自社ブランド「TacaoF(テイコブ)」のもとで総合的に展開しています。 (ブランド展開)当社では、主要製品を展開する「TacaoF」に加え、アクティブシニア男性向けの「GENTIL MARRONE(ジェンティルマローネ)」や、2024年に新たに立ち上げたデザイン性重視のブランド「AURULA(アウルラ)」も展開しています。AURULAでは、「日常の背景のように自然に寄り添う」をコンセプトに、前押しカートを発売し、福祉用具に対する新たな価値提案を行っています。 (製造体制)シルバーカー、歩行車および杖は、中国の生産拠点である東莞幸和家庭日用品有限公司にて製造しています。杖やその他の福祉用具については、国内外の委託工場および仕入先を通じて調達しています。 (2) 当社グループの販路当社グループの主な販路は、以下の5つのルートに大別されます。 ①チェーンストアルート当社が代理店(問屋)を通じて、ホームセンター、ディスカウントストア、スーパーマーケットなどの量販店に向けて、シルバーカーや杖など介護保険適用外の製品を販売しております。②介護ルート当社および株式会社シクロケアが、代理店(問屋または介護用品貸与事業者)を介して介護サービス事業者に販売を行い、同事業者が利用者に対して製品を販売または貸与する形態です。歩行車など介護保険適用対象の福祉用具を中心に取り扱っております。③OEMルート東莞幸和家庭日用品有限公司において、販売先から受注したシャワーチェア等の福祉用具をOEM製品として製造・納品しており、製品開発から販売まで一貫して対応しております。④介護サービス(福祉用具貸与)ルート連結子会社である株式会社幸和ライフゼーションおよびパーソンケア株式会社が、介護保険法に基づく福祉用具貸与(レンタル)事業を展開しています。要介護者・要支援者の心身の状況や生活環境に応じ、日常生活の自立支援を目的とした介護用品・福祉用具の提供を行っております。⑤EC(インターネット販売)ルート株式会社ネクストケア・イノベーションが、当社および協力工場から車いす、シルバーカー等の歩行関連製品を仕入れ、インターネットを通じて利用者に直接販売を行っております。 加えて、その他の販路として、カタログ通販等を行う企業向けの通販ルート、および各国代理店を通じた海外販売ルートも展開しており、当社グループは積極的な営業活動により販路の拡大に努めております。以上に述べました当社グループの事業系統図を示すと次のとおりであります。[事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
原材料価格高騰リスクがあるが、デザイン性や機能性で差別化を図っているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
1970年からのシルバーカー製造販売実績と多様な製品展開によるブランド認知。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:生産体制に関するリスク / 製品の欠陥および製造物責任に関するリスク / 介護保険制度に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

幸和製作所は、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに依存する事業モデルではない。主力製品である福祉用具(歩行器、杖など)は、機能性や価格競争力が重視される傾向にある。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

福祉用具は、一度使用したメーカーの製品に慣れることで、操作性や使い勝手の面から乗り換えに抵抗を感じる高齢者層もいる可能性がある。しかし、製品の機能や価格、販売店の推奨など、乗り換えを促す要因も多く、スイッチングコストは限定的と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

福祉用具の利用において、ユーザーが増えることで製品の価値が向上するようなネットワーク効果は存在しない。個々の利用者のニーズに応じた製品提供が中心である。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウや効率的な生産体制により、一定のコスト競争力を維持していると考えられる。しかし、原材料価格の変動や人件費の上昇リスクは存在し、構造的なコスト優位性は限定的。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

福祉用具市場において一定のシェアを持つが、市場全体は中小企業も多く参入しており、寡占化が進んでいるとは言えない。規模の経済による圧倒的な優位性は見られない。

  • 多様な製品ラインナップ
    シルバーカー、歩行車、杖といった主要製品に加え、入浴・排泄・服薬支援などの生活支援用品も自社ブランド「Tacaof(テイコブ)」で展開しています。これにより、高齢者の幅広いニーズに対応し、顧客の囲い込みやクロスセルに繋がる可能性があります。
  • 長年の実績とブランド力
    1970年からシルバーカーの製造・販売を開始しており、長年の経験と実績に基づいた製品開発力、品質への信頼があります。アクティブシニア向け「GENTIL MARRONE」やデザイン重視の「AURULA」など、多様なブランド展開も強みです。
  • 多角的な販売チャネル
    ホームセンターなどの量販店を通じたチェーンストアルート、介護用品貸与事業者を通じた介護ルート、自社ECサイト、そして介護保険制度に基づく福祉用具貸与ルートなど、複数の販路を持つことで、多様な顧客層にアプローチし、安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針および経営戦略等当社グループは、「私たちは、明日の笑顔のため、全ての人に愛と感動と勇気を与えます。私たちは、使う人が幸せを感じる、また心が豊かになる製品創りを目指します。」という経営理念のもと、介護用品および福祉用具の開発・製造・販売を通じて、高齢者の生活の質(QOL)向上と持続可能な社会への貢献を目指しています。2025年2月期よりスタートした中期経営計画においては、激しく変化する外部環境や介護業界の構造変化を踏まえ、以下の3方針を中核に据えて事業を推進してまいりました。 ①既存事業の変革と拡大高齢者人口の増加とニーズの多様化に対応するため、製品の差別化と用途別提案力の強化を進めています。2025年3月には、歩行車「ジスタR」を新たに発売し、後輪に抑速ブレーキを内蔵することで、安全性を高めるとともに、下り坂でも安心して歩行が可能な操作性や利便性の向上にも配慮した製品といたしました。販売チャネルの多角化については、引き続き積極的に推進しており、介護保険制度を活用したレンタル市場に加え、ECサイトや量販店など自費購入層への訴求も一層強化しています。製品の価格帯や使用目的に応じたマーケティング施策をさらに拡充し、需要の細分化への対応を一段と進めています。 ②業務の効率化システムの統一と業務プロセスの連携強化を推進し、属人化を排除した業務体制の構築に注力しました。業務の標準化と簡素化が進み、作業負荷の軽減とヒューマンエラーの削減を実現しました。あわせて、働きやすい職場づくりにも取り組んでおり、当連結会計年度においては、有給休暇の取得率は83%に達するなど、制度運用の定着と従業員の意識向上が着実に進みました。在庫管理では、市場環境の変化や商品の多様化に対応するため、販売計画との連動による在庫調整等、業務プロセスの効率化および在庫管理の最適化を継続的に推進してまいりました。その結果、売上の維持・最大化を図りつつ、効率的な在庫運用を実現いたしました。 ③ブランド価値の再設計福祉用具に対する「医療的・高齢者的」な固定観念を打破すべく、2024年4月に新ブランド「AURULA(アウルラ)」を立ち上げました。第一弾の「前押しカート」は、滑らかなフレーム設計や直感的な操作性を備えた製品として登場し、日常の生活に自然と馴染む“生活道具”として好評を得ています。当連結会計年度は、ブランド認知向上を図り、ホームページ内にブランドページを作成しました。これらの施策により、ブランドの認知度は少しずつ高まり、売上も堅調に推移しております。AURULAでは、年齢や身体状況にかかわらず、自分らしさを大切にするすべての方に向けた製品づくりを志向しており、感性価値と機能性を両立したプロダクト開発を通じて、当社の存在価値そのものを再定義する取り組みを推進しています。 以上の取り組みを通じて、当社グループは「生活価値創造企業」としての進化を目指し、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標(単位:百万円) 2026年2月期実績2027年2月期業績予想2027年2月期目標売上高6,3946,4037,232営業利益7477531,242経常利益6667341,232親会社株主に帰属する当期純利益427486797(注)2027年2月期の業績予想は、2026年4月14日に公表した「2026年2月期決算短信〔日本基準〕(連結)」に基づいています。 (3)経営環境今後の経営環境につきましては、景気は緩やかな回復基調にあるものの、金融政策の正常化に伴う金利動向の変化や為替相場の変動、エネルギー・物流コストの高止まりに加え、人件費の上昇やサプライチェーンの再構築の動き、ならびに中東情勢やウクライナ情勢等の地政学的リスクの影響により、先行きは依然として不透明な状況が続くものと予想されます。介護業界においては、高齢化社会の進展により歩行補助用具や入浴関連製品などの需要は堅調に推移する一方、介護人材不足の深刻化に伴い、製品にはより高い「使いやすさ」や「安全性」「デザイン性」が求められる傾向が強まっております。このような環境の中、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に寄与できる社会の構築を目指し、グループ一丸となって邁進してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、永続的な発展のための礎となる経営基盤の強化と確立に向けて、以下の事項を重要な経営課題と認識し、今後、取り組んでまいります。 ①製品・販売チャネルの拡大当社グループは、歩行補助具を主力に自費市場での展開を進めてきました。近年では、介護保険対象の入浴補助具や住宅改修用製品にも領域を広げ、製品ラインナップの拡充を図っています。2025年3月に発売した新型歩行車「ジスタR」「ジスタワイド」「ジスタワイドR」は簡便な操作性と高い安全性を両立した革新的製品として市場の評価を得ており、生活動線全体を支える提案型展開の中核となっています。また、介護保険レンタルに加え、EC・量販店を通じた自費市場向けの販売も強化しており、価格帯や用途に応じた販売戦略を展開しています。今後も製品群の最適化と販売チャネルの多様化を進め、事業領域の拡大と収益基盤の強化を図ってまいります。 ②シニア関連サービスの拡充と開発力の強化当社グループは、ECおよび福祉用具貸与サービスを通じて、シニアの生活を支える事業基盤の構築・強化を進めております。EC事業では利便性と収益性を両立し、福祉用具貸与事業では地域密着型のサービス提供により顧客基盤を強化しております。また、これらの事業活動を通じて得られる顧客ニーズや現場情報を製品開発に的確かつ迅速に反映できる点は、当社グループの強みであります。高齢者の多様化するニーズに対応するためには、機能性に加え、使いやすさ及びデザイン性の向上が重要であると認識しております。今後は、製造・販売・レンタル各機能の連携を一層強化するとともに、人材育成の推進により、ユーザー起点の開発体制の高度化を図り、競争力強化に努めてまいります。 ③品質管理体制の強化当社グループでは、設計、開発および生産の各プロセスにおける品質管理体制について、適時かつ継続的な見直しを実施しております。これにより、安心・安全で高品質な製品の安定的な提供を確保するとともに、不良率の低減を図るべく、品質管理体制のさらなる高度化を推進してまいります。 ④生産管理体制の強化東莞幸和家庭日用品有限公司(当社連結子会社)において、部材等の調達原価の低減、生産工程内における不良率の低減に加え、当社からの精度の高い発注予測情報(フォーキャスト)の共有・活用を推進することにより生産リードタイムの短縮を図っております。これらの施策を通じて、生産管理体制の一層の高度化および最適化を推進し、製品の安定供給体制の強化に努めてまいります。 ⑤組織機能の向上および人材の育成当社グループは、持続的な企業価値の向上を実現するため、また、あらゆる経営課題を克服するためにグループ内の組織機能の関連性を強化し、継続して向上させることが課題と認識しております。当社グループはこれらの組織機能を支える重要な要素である人材について、かねてよりOJTを中心とした実務を通じた能力開発に加え、社内外の研修を活用し基礎能力の向上を図っております。また、将来を担う人材への職場環境として、労働環境の見直し、有給取得率の向上等、人的資本への投資を積極的に実施しております。今後も経営環境の変化に対して機動的に対応できる人材の確保および育成は、継続的な課題であると認識しております。社員一人一人の基礎力強化、教育体制の整備を推進し、人材育成に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針および経営戦略等当社グループは、「私たちは、明日の笑顔のため、全ての人に愛と感動と勇気を与えます。私たちは、使う人が幸せを感じる、また心が豊かになる製品創りを目指します。」という経営理念のもと、介護用品および福祉用具の開発・製造・販売を通じて、高齢者の生活の質(QOL)向上と持続可能な社会への貢献を目指しています。2025年2月期よりスタートした中期経営計画においては、激しく変化する外部環境や介護業界の構造変化を踏まえ、以下の3方針を中核に据えて事業を推進してまいりました。 ①既存事業の変革と拡大高齢者人口の増加とニーズの多様化に対応するため、製品の差別化と用途別提案力の強化を進めています。2025年3月には、歩行車「ジスタR」を新たに発売し、後輪に抑速ブレーキを内蔵することで、安全性を高めるとともに、下り坂でも安心して歩行が可能な操作性や利便性の向上にも配慮した製品といたしました。販売チャネルの多角化については、引き続き積極的に推進しており、介護保険制度を活用したレンタル市場に加え、ECサイトや量販店など自費購入層への訴求も一層強化しています。製品の価格帯や使用目的に応じたマーケティング施策をさらに拡充し、需要の細分化への対応を一段と進めています。 ②業務の効率化システムの統一と業務プロセスの連携強化を推進し、属人化を排除した業務体制の構築に注力しました。業務の標準化と簡素化が進み、作業負荷の軽減とヒューマンエラーの削減を実現しました。あわせて、働きやすい職場づくりにも取り組んでおり、当連結会計年度においては、有給休暇の取得率は83%に達するなど、制度運用の定着と従業員の意識向上が着実に進みました。在庫管理では、市場環境の変化や商品の多様化に対応するため、販売計画との連動による在庫調整等、業務プロセスの効率化および在庫管理の最適化を継続的に推進してまいりました。その結果、売上の維持・最大化を図りつつ、効率的な在庫運用を実現いたしました。 ③ブランド価値の再設計福祉用具に対する「医療的・高齢者的」な固定観念を打破すべく、2024年4月に新ブランド「AURULA(アウルラ)」を立ち上げました。第一弾の「前押しカート」は、滑らかなフレーム設計や直感的な操作性を備えた製品として登場し、日常の生活に自然と馴染む“生活道具”として好評を得ています。当連結会計年度は、ブランド認知向上を図り、ホームページ内にブランドページを作成しました。これらの施策により、ブランドの認知度は少しずつ高まり、売上も堅調に推移しております。AURULAでは、年齢や身体状況にかかわらず、自分らしさを大切にするすべての方に向けた製品づくりを志向しており、感性価値と機能性を両立したプロダクト開発を通じて、当社の存在価値そのものを再定義する取り組みを推進しています。 以上の取り組みを通じて、当社グループは「生活価値創造企業」としての進化を目指し、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標(単位:百万円) 2026年2月期実績2027年2月期業績予想2027年2月期目標売上高6,3946,4037,232営業利益7477531,242経常利益6667341,232親会社株主に帰属する当期純利益427486797(注)2027年2月期の業績予想は、2026年4月14日に公表した「2026年2月期決算短信〔日本基準〕(連結)」に基づいています。 (3)経営環境今後の経営環境につきましては、景気は緩やかな回復基調にあるものの、金融政策の正常化に伴う金利動向の変化や為替相場の変動、エネルギー・物流コストの高止まりに加え、人件費の上昇やサプライチェーンの再構築の動き、ならびに中東情勢やウクライナ情勢等の地政学的リスクの影響により、先行きは依然として不透明な状況が続くものと予想されます。介護業界においては、高齢化社会の進展により歩行補助用具や入浴関連製品などの需要は堅調に推移する一方、介護人材不足の深刻化に伴い、製品にはより高い「使いやすさ」や「安全性」「デザイン性」が求められる傾向が強まっております。このような環境の中、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に寄与できる社会の構築を目指し、グループ一丸となって邁進してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、永続的な発展のための礎となる経営基盤の強化と確立に向けて、以下の事項を重要な経営課題と認識し、今後、取り組んでまいります。 ①製品・販売チャネルの拡大当社グループは、歩行補助具を主力に自費市場での展開を進めてきました。近年では、介護保険対象の入浴補助具や住宅改修用製品にも領域を広げ、製品ラインナップの拡充を図っています。2025年3月に発売した新型歩行車「ジスタR」「ジスタワイド」「ジスタワイドR」は簡便な操作性と高い安全性を両立した革新的製品として市場の評価を得ており、生活動線全体を支える提案型展開の中核となっています。また、介護保険レンタルに加え、EC・量販店を通じた自費市場向けの販売も強化しており、価格帯や用途に応じた販売戦略を展開しています。今後も製品群の最適化と販売チャネルの多様化を進め、事業領域の拡大と収益基盤の強化を図ってまいります。 ②シニア関連サービスの拡充と開発力の強化当社グループは、ECおよび福祉用具貸与サービスを通じて、シニアの生活を支える事業基盤の構築・強化を進めております。EC事業では利便性と収益性を両立し、福祉用具貸与事業では地域密着型のサービス提供により顧客基盤を強化しております。また、これらの事業活動を通じて得られる顧客ニーズや現場情報を製品開発に的確かつ迅速に反映できる点は、当社グループの強みであります。高齢者の多様化するニーズに対応するためには、機能性に加え、使いやすさ及びデザイン性の向上が重要であると認識しております。今後は、製造・販売・レンタル各機能の連携を一層強化するとともに、人材育成の推進により、ユーザー起点の開発体制の高度化を図り、競争力強化に努めてまいります。 ③品質管理体制の強化当社グループでは、設計、開発および生産の各プロセスにおける品質管理体制について、適時かつ継続的な見直しを実施しております。これにより、安心・安全で高品質な製品の安定的な提供を確保するとともに、不良率の低減を図るべく、品質管理体制のさらなる高度化を推進してまいります。 ④生産管理体制の強化東莞幸和家庭日用品有限公司(当社連結子会社)において、部材等の調達原価の低減、生産工程内における不良率の低減に加え、当社からの精度の高い発注予測情報(フォーキャスト)の共有・活用を推進することにより生産リードタイムの短縮を図っております。これらの施策を通じて、生産管理体制の一層の高度化および最適化を推進し、製品の安定供給体制の強化に努めてまいります。 ⑤組織機能の向上および人材の育成当社グループは、持続的な企業価値の向上を実現するため、また、あらゆる経営課題を克服するためにグループ内の組織機能の関連性を強化し、継続して向上させることが課題と認識しております。当社グループはこれらの組織機能を支える重要な要素である人材について、かねてよりOJTを中心とした実務を通じた能力開発に加え、社内外の研修を活用し基礎能力の向上を図っております。また、将来を担う人材への職場環境として、労働環境の見直し、有給取得率の向上等、人的資本への投資を積極的に実施しております。今後も経営環境の変化に対して機動的に対応できる人材の確保および育成は、継続的な課題であると認識しております。社員一人一人の基礎力強化、教育体制の整備を推進し、人材育成に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営成績等の状況の概要文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。(1)経営成績および財政状態の概要当連結会計年度におけるわが国経済は、金融政策の転換の影響が継続する中、円安基調の長期化やエネルギー・物流費の高止まり、さらに中東情勢の緊迫化などにより、引き続き不透明な外部環境に置かれました。こうした状況のもと、企業の設備投資には持ち直しの動きが見られたものの、コスト上昇圧力の継続や先行きが不透明なことから、慎重な姿勢も見られました。介護業界においては、高齢化の進行を背景に、歩行補助具や入浴関連製品を中心に需要は底堅く推移いたしました。一方で、介護人材不足の深刻化や生産性向上への要請の高まりを受け、製品には操作性や安全性に加え、デザイン性を含めた付加価値の向上が求められる状況が続いております。このような事業環境のもと、当社グループは、2025年2月期より開始した中期経営計画に基づき、「既存事業の変革と拡大」「業務の効率化」「ブランド価値の再設計」を基本方針として各種施策を推進してまいりました。 「既存事業の変革と拡大」当社グループの中期経営計画における基本方針の一つは、歩行車・シルバーカーをはじめとする介護用品・福祉用具分野における競争力の強化です。既存市場の成熟化が進む中、高齢者人口の増加やニーズの多様化を背景に、製品の差別化および付加価値の向上が一層重要となっております。当連結会計年度においては、この方針に基づき、主力製品のラインアップ拡充や利用者視点に立った製品改良など、各種施策を推進いたしました。特に、歩行車「ジスタR」を新たに発売し、後輪に抑速ブレーキを内蔵することで、安全性を高めるとともに、下り坂でも安心して歩行が可能な操作性や利便性の向上にも配慮した製品といたしました。発売後は、介護施設や販売代理店から、抑速ブレーキによる安全性や使いやすさ、抑速機能の利便性について高い評価をいただいており、利用者の多様なニーズに応える製品として市場からの評価も良好な状況となっております。販売チャネルの多角化については、引き続き積極的に推進しており、介護保険制度を活用したレンタル市場に加え、ECサイトや量販店など自費購入層への訴求も一層強化しています。製品の価格帯や使用目的に応じたマーケティング施策をさらに拡充し、需要の細分化への対応を一段と進めています。特にEC分野では、製品構成や価格体系の見直しに加え、購入導線の改善を実施したことで、収益性の向上と顧客利便性のさらなる向上を実現しています。 「業務の効率化」当社では、中期経営計画における重要施策の一つとして業務効率化を推進しております。変化の激しい経営環境下において、業務スピードと業務品質の両立に加えて働きやすい環境の構築は、企業の持続可能性および人材競争力の源泉であると考えております。当連結会計年度においては、システムの統一と業務プロセスの連携強化を推進し、属人化を排除した業務体制の構築に注力しました。これにより、複数のシステムに分散していた業務データの一元管理が可能となり、情報の共有・活用が格段に向上しました。結果として、業務の標準化と簡素化が進み、作業負荷の軽減とヒューマンエラーの削減を実現しました。また、統一されたシステム環境を活用して、不要な手続きの廃止にも取り組み、効率化を加速させました。今後も当社は、システム基盤の更なる強化と業務プロセスの最適化を推進し、企業価値の持続的な向上に努めてまいります。 労働環境面では、従業員が安心して働ける環境の整備を重要課題の一つとして位置付け、残業時間削減や有給休暇取得促進に継続的に取り組んでいます。当連結会計年度においては、有給取得率は83%となり、制度運用の定着と従業員の意識向上が着実に進みました。加えて、年間休日数の見直しや出勤時間の調整など働きやすい環境づくりに取り組み、ワークライフバランスの向上に努めています。これらの施策は、従業員満足度の向上に加え、優秀な人材確保や採用市場における当社の競争力強化にもつながっています。在庫管理では、市場環境の変化や商品の多様化に対応するため、既存商品の在庫管理において、需要予測の精度向上や入荷時期の最適化、販売計画との連動による在庫調整等、業務プロセスの効率化および在庫管理の最適化を継続的に推進してまいりました。その結果、売上の維持・最大化を図りつつ、効率的な在庫運用を実現いたしました。当社は、一連の施策を通じて、事業価値を高めるための仕組みや運用環境の整備を推進しており、今後も業務のスピードと品質を両立させるとともに、人材の能力と意欲を最大限に引き出す取り組みを通じ、企業全体の生産性向上を進めてまいります。 「ブランド価値の再設計」当社グループでは、福祉用具に求められる基本的な機能性や安全性を前提としながら、使用者の暮らしや感性に寄り添った製品づくりを重視し、製品の総合的な価値向上に取り組んでおります。これまで福祉用具は“医療機器的”な無機質なデザインが主流でしたが、近年では使用者のライフスタイルや自立意欲に調和する「使いたくなる製品」への期待が高まっています。こうした市場の変化を踏まえ、当社では2024年4月に新たなブランド「AURULA(アウルラ)」を立ち上げました。AURULAは、「日常の背景のように自然に寄り添う」をコンセプトに、使う人の生活の中に違和感なく溶け込み、日常にさりげなく寄り添う存在でありたいという想いから生まれたブランドです。従来の福祉用具の枠にとらわれないデザイン性と生活空間への自然な調和を追求する同ブランドは、利用者の自立支援や生活価値の向上に資する存在として浸透が進みつつあります。当連結会計年度は、ブランド認知のさらなる向上と販売機会の拡大を目指し、ホームページ内にブランドページを作成しました。ページでは、使用シーンや商品特徴を分かりやすく紹介するとともに、事業者向けだけでなくエンドユーザーにも積極的にPRを行いました。これらの施策により、ブランドの認知度は少しずつ高まり、売上も堅調に推移しております。引き続き、新製品の企画や情報発信を通じてブランド価値の向上とさらなる販売拡大を図ってまいります。当社グループは、介護需要の拡大と社会的要請に応えるべく、使う人にとって価値ある製品・サービスを提供することにより、社会課題の解決に向けた基盤を強化し、持続可能な成長を目指しております。この結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ189,865千円増加し、5,077,926千円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ331,840千円減少し、1,551,453千円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ521,705千円増加し、3,526,473千円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高6,394,414千円(前年同期比0.4%増)、営業利益747,678千円(前年同期比6.2%減)、経常利益666,969千円(前年同期比19.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益427,358千円(前年同期比30.6%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 ①介護用品・福祉用具製造販売事業介護用品・福祉用具製造販売事業の当連結会計年度の売上高は、当社の主力商品である歩行車や入浴関連製品の販売が堅調に推移した結果、5,730,994千円(前年同期比0.8%増)となりましたが、円安の影響による仕入コストの増加、物流費高騰や海外子会社の生産工場移転による一時的な経費増加の影響により、セグメント利益は1,027,233千円(前年同期比4.3%減)となりました。②介護サービス事業介護サービス事業の当連結会計年度の売上高は、営業人員の拡充と組織横断型体制の再構築により、着実に売上拡大を図りました。さらに、前連結会計年度にパーソンケア株式会社をグループ化し、統合後のシナジー効果により売上基盤が強化された結果、279,018千円(前年同期比196.3%増)となり、セグメント損失は63,357千円(前年同期はセグメント損失58,535千円)となりました。③EC事業EC事業の当連結会計年度の売上高は、これまで継続して行ってまいりました広告費投下と既存販売チャネルにおける販売促進による効果が落ち着いたことにより減少し、729,116千円(前年同期比6.4%減)となり、セグメント利益は47,401千円(前年同期比13.4%減)となりました。 (2)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,331,473千円となり、前連結会計年度末に比べ209,080千円減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は683,436千円(前年同期は960,494千円の獲得)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益646,100千円、減価償却費230,417千円、棚卸資産の減少額63,460千円等の増加要因が、仕入債務の減少額104,268千円、法人税等の支払額234,644千円等の減少要因を上回ったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、442,687千円(前年同期は38,484千円の獲得)となりました。主な要因は、有価証券の取得による支出624,308千円、定期預金の預入による支出312,143千円等の減少要因が、定期預金の払戻による収入457,810千円、投資有価証券の売却による収入128,561千円等の増加要因を上回ったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は467,208千円(前年同期は549,822千円の使用)となりました。主な要因は、短期借入金純減少額330,000千円、リース債務の返済による支出66,981千円、配当金の支払額49,786千円等の要因によるものであります。 (3)生産、受注及び販売の実績①生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)金額(千円)前年同期比(%)介護用品・福祉用具製造販売事業2,050,96499.4介護サービス事業--EC事業--合計2,050,96499.4(注)金額は製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 ②商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)金額(千円)前年同期比(%)介護用品・福祉用具製造販売事業2,301,397105.3介護サービス事業167,409278.2EC事業188,23450.9合計2,657,041101.6(注)金額は実際仕入原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 ③受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)介護用品・福祉用具製造販売事業1,194,82893.5214,649101.2介護サービス事業----EC事業----合計1,194,82893.5214,649101.2(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 ④販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)金額(千円)前年同期比(%)介護用品・福祉用具製造販売事業5,418,93798.6介護サービス事業279,018296.3EC事業696,45889.4合計6,394,414100.4(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年3月1日至 2025年2月28日)当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)パナソニックエイジフリー株式会社1,312,09920.61,355,62521.2 (4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、「重要な会計方針および見積り」については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容a.売上高および売上総利益2025年3月に新商品「ジスタR」を発売し、当社の主力カテゴリーである歩行関連商品の出荷が堅調に推移した結果、売上高は6,394,414千円(前期比0.4%増)となりました。利益面では、円安の影響による仕入コスト等の増加により、売上総利益は2,828,509千円(前期比0.1%増)となりました。b.販売費及び一般管理費および営業利益運賃をはじめとする物流費高騰などの影響を受け、販売費及び一般管理費が53,583千円増加した結果、2,080,831千円となり、営業利益は747,678千円(前期比6.2%減)となりました。c.営業外損益および経常利益営業外収益として賃貸収入23,252千円、受取手数料4,358千円等を計上し、営業外費用として支払利息10,577千円および賃貸費用20,323千円等を計上した結果、当連結会計年度の経常利益は666,969千円(前期比19.4%減)となりました。d.特別損益および当期純利益特別利益として投資有価証券売却益2,367千円および固定資産売却益443千円、特別損失として投資有価証券売却損23,216千円、固定資産除却損463千円等を計上した結果、税金等調整前当期純利益は646,100千円(前期比30.5%減)となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を計上した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は427,358千円(前期比30.6%減)となりました。 ③財政状態の分析a.流動資産流動資産は、前連結会計年度末と比較して225,392千円増加し、4,074,630千円となりました。これは主に、有価証券670,822千円、受取手形及び売掛金12,616千円等の増加要因が、現金及び預金356,325千円、商品及び製品52,745千円等の減少要因を上回ったことによるものであります。b.固定資産固定資産は、前連結会計年度末と比較して35,527千円減少し、1,003,296千円となりました。主な要因は、投資有価証券120,953千円、有形固定資産のその他に含まれる工具、器具及び備品29,013千円等の減少要因が、使用権資産105,886千円、建物及び構築物21,033千円等の増加要因を上回ったことによるものであります。c.流動負債流動負債は、前連結会計年度末と比較して511,009千円減少し、1,307,552千円となりました。主な要因は、短期借入金330,000千円、未払法人税等59,408千円、支払手形及び買掛金97,396千円等の減少要因が、流動負債のその他に含まれる未払費用18,997千円、リース債務11,478千円等の増加要因を上回ったことによるものであります。d.固定負債固定負債は、前連結会計年度末と比較して179,168千円増加し、243,901千円となりました。主な要因は、リース債務150,439千円等の増加によるものであります。e.純資産純資産は、前連結会計年度末と比較して521,705千円増加し、3,526,473千円となりました。主な要因は、配当金の支払いによる減少49,786千円等の減少要因を、親会社株主に帰属する当期純利益427,358千円、為替換算調整勘定104,213千円等の増加要因が上回ったことによるものであります。 ④キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況につきましては、「経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ⑤経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。 ⑥経営者の問題認識と今後の方針について経営者の問題認識については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑦経営戦略の現状と見通し経営戦略の現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑧資本の財源および資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、2022年2月期に実施した公募増資と第三者割当による増資で得た資金および金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は201,317千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,331,473千円となっております。

事業リスク

  • 生産体制の海外依存
    主要製品の生産拠点が中国にあるため、現地の政治・法環境の変化、労働力不足、人件費高騰、物流混乱などが生産に影響を及ぼす可能性があります。これにより、製品供給の遅延やコスト増加が発生し、業績に悪影響を与える可能性があります。
  • 介護保険制度の変動
    事業の約4割が介護保険制度に依存しており、要介護認定の範囲、適用される福祉用具の種類、利用者の自己負担率などの制度変更が、製品需要や売上高に直接影響を与える可能性があります。制度改定は国の政策によって左右されるため、予測が難しいリスクです。
  • 特定の取引先への依存
    パナソニックエイジフリー株式会社への販売割合が21.2%と高く、この取引先の取引方針が変更された場合、幸和製作所グループの財政状態や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。新規取引先の開拓でリスク分散を図っていますが、依存度は依然として高い状況です。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,221 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、以下の事項は当社グループに係る全ての事業等のリスクを網羅的に記載したものではなく、記載された事項以外にも予測の難しい事業等のリスクが存在するものと考えられます。また、そのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な開示を行うという観点から記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループの予測に基づいて判断したものであります。 (1)生産体制に関するリスク当社グループの生産体制は、当社が企画・開発した製品を生産子会社である東莞幸和家庭日用品有限公司で量産する体制を敷いております。当社グループは高品質と安全性の確保に重点を置き、中国の生産子会社での生産を今後も継続する方針であります。しかしながら、当社グループが生産活動を行う海外における政治または法環境の変化、労働力の不足および人件費の高騰、ストライキ、物流網の混乱、経済状況の変化など、予期せぬ事象により生産設備の管理やその他の事業の遂行に問題が生じる可能性があります。従いまして、これらの事象が発生した場合は、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)製品の欠陥および製造物責任に関するリスク当社グループは、生産子会社である東莞幸和家庭日用品有限公司およびその他の協力工場において、一般財団法人製品安全協会のSG基準(製品安全規格)や工業標準化法に基づく国家規格のJIS(日本工業規格)および国際的な品質マネジメントシステム規格であるISO9001に従って製品の品質向上に努め、各種製品の製造および商品の仕入を行っております。しかしながら、すべての製品や商品について欠陥が発生しないという保証はなく、当社グループが加入している製造物責任賠償に係る保険についても、最終的に負担する賠償額を十分に補うことを保証するものではありません。万一、製品の欠陥が発生した場合や顧客の安全のために大規模なリコールを実施した場合には、多額の損害賠償や製品回収費用を当社が負担するだけではなく、当社ブランドが著しく毀損し、売上高の減少につながることが考えられます。このような場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)介護保険制度に関するリスク当社グループが行っている事業は、介護保険制度に大きく影響を受けております。社会の高齢化の進展にともない、介護を必要とする方の増加が見込まれておりますが、少子化・核家族化などにより家族だけで介護を支えることは困難な状況にあります。「介護保険制度」は、こうした状況を背景に、介護を必要とする状態となっても安心して生活が送れるよう、介護を社会全体で支えることを目的として2000年4月からスタートしたものです。介護保険制度は、加入者が保険料を負担し合い、介護が必要なときに認定を受け、必要な介護サービスを利用する制度です。その介護保険の実施主体は市町村となっており、保険者として保険料と公費を財源として、介護保険事業を運営しております。介護保険制度の加入者(被保険者)は、年齢により第1号被保険者(65歳以上の方)と第2号被保険者(40歳~64歳の方で医療保険に加入されている方)に区分されており、第1号被保険者の方は原因を問わず、また、第2号被保険者の方は、加齢による病気(特定疾病)が原因で介護や支援が必要となった場合に要介護認定を受け、それぞれの要介護状態に応じたサービスを利用することができます。この介護保険制度で受けることのできるサービスの一つに「福祉用具の貸与(レンタル)および購入」があり、要介護認定を受けた被保険者は、「福祉用具の貸与(レンタル)および購入」を1割(2割)の自己負担で利用することができます。当社グループの介護保険制度に依拠する売上高は、介護用品・卸売事業者等を対象とする営業部の売上高2,256,136千円および介護サービス事業279,018千円の合計2,535,155千円となっており、売上高構成比で39.6%を占めております。このため、要介護認定を受ける被保険者の範囲、介護保険の適用となる福祉用具の範囲や利用者の負担率が変更されることで需要動向が変化し、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)為替変動に関するリスク当社グループは、取扱製品および商品の輸出入取引を行っており、それらに係る外貨建金銭債権および債務について、為替相場の変動リスクを有しております。間接的な影響を含め、これらを排除することは困難であるため、為替相場の変動が当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの輸出入取引は、アジアを中心とした複数の国々との間で行われており、今後もその取引は継続されていくため、各国の経済情勢の変化および災害の発生等にともなう輸出入環境の変化が当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)特定の取引先への依存についてのリスク当社グループの販売先のうち、主たる取引先であるパナソニックエイジフリー株式会社に対する販売割合が2026年2月期連結会計年度において21.2%を占めております。当社グループでは、上記取引先と良好な取引関係を継続する方針でありますが、特定取引先に過度に依存しないよう、新規取引先の開拓に積極的に取り組んでおります。しかしながら、上記取引先の当社に対する取引方針如何によっては、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)原材料の価格高騰のリスク当社グループの製品の主な原材料は、アルミパイプおよび樹脂などになります。これらの原材料は資源価格の変動リスクに晒されており、不測の資源価格高騰により原材料コストの上昇が発生し、販売価格への転嫁が遅れる場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)物流コストの高騰リスク当社グループの商品および製品の大半は海外からの輸入となっており、販売先への納品についても物流業者へ委託を行っております。このため、燃料の高騰や人件費の高騰などにより物流コストが急激に上昇した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)研究開発についてのリスク当社グループは、従前より市場ニーズの変化に対応した新しい機能性製品の研究開発を推進しております。このため、市場ニーズが当社グループの想定を大きく超えて変化した場合や、市場ニーズに合った開発品を適時に製品化できない場合、当初の想定を超えて研究開発費が大きく増加した場合には、研究開発投資を回収できないことにより、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)自然災害や感染症等に関するリスク当社グループは、火災や台風、地震といった災害に備え、建物・機械設備・製品等の資産に対し損害補償を行う「企業財産総合保険」に加入しておりますが、大規模な自然災害や火災等の事故災害が発生した場合、また、新型コロナウイルスや新型インフルエンザ等の感染症が想定を大きく超えた規模で発生および流行した場合に、当社グループの拠点設備が大きな被害を受け、操業が一部中断、停止し生産および出荷が遅延する可能性があり、被害を受けた設備等の修復のため、多額の費用が発生するなど、当該災害や感染症等が当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)知的財産権についてのリスク当社は、新製品の開発時に創出された知的財産権を有しております。これら知的財産権は重要な経営資源の一つであると認識しており、知的財産権の保護、知的財産権にからむ紛争の回避は重要な経営課題であります。しかしながら、当社の知的財産権が、第三者により無効とされる可能性、特定の地域では十分な保護が得られない可能性や知的財産権が模倣される可能性もあり、当該知的財産権が完全に保護されないことによって、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社では総務部が知的財産権を一元的に管理しており、事前に調査を行っておりますが、結果として第三者の特許を侵害するに至った場合や、その他知的財産権に係る紛争が発生した場合は、当社グループの製品の生産および販売の制約、損害賠償金の支払が発生等、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)固定資産の減損についてのリスク当社グループは、建物や製造設備等の有形固定資産を保有しており、固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、今後、大幅な企業収益の悪化や不動産価格の下落等があった場合には減損損失が発生し、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)潜在株式による株式価値の希薄化についてのリスク当社グループは、取締役および従業員の士気向上や優秀な人材の確保等を目的として、新株予約権を付与しております。2026年2月期連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は7,500株であり、発行済株式総数5,032,630株に対する割合は0.1%となっております。これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値は希薄化し、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。 (13)情報セキュリティおよびサイバー攻撃に関するリスク当社グループでは、外部専門機関との連携による監視体制の構築、バックアップ体制の構築、セキュリティ対策の強化など取り組んでおりますが、サイバー攻撃や不正アクセスに対し、完全な防御策を講じることは困難であり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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