7727

オーバル(7727)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

精密機器 電機・精密

事業の概要

  • 計測機器の製造販売: オーバル社は、流量計や受信器、分析計、流体制御装置といった計測機器の製造と販売を主な事業としています。これらは工場やプラントなどで液体や気体の流れを測ったり、制御したりするために使われる専門的な機器です。
  • メンテナンスサービス: 計測機器の販売だけでなく、それらの機器が正常に機能し続けるためのメンテナンス業務も行っています。具体的には、補修や部品交換、流量計の精度を検査する検定業務などが含まれ、顧客の長期的な運用をサポートすることで安定した収益源となっています。
  • 単一セグメントでの事業展開: 企業グループ全体で「計測機器等の製造・販売事業」という一つの事業分野に特化しています。そのため、事業内容をより詳細に理解してもらうために、社内的な部門(センサ部門、システム部門、サービス部門)に分けて説明しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • センサ部門: 工業用計測機器および関連機器の製造・販売を担う部門です。液体や気体の流量を測る流量計などが主な製品で、国内外の子会社(例: ㈱山梨オーバル、OVAL ASIA PACIFIC PTE. LTD.)が製造・販売を担い、グループの基盤となる収益を生み出しています。
  • システム部門: 計装および制御・管理装置の製造・販売を行う部門です。工場やプラントの自動化・効率化に貢献するシステムを提供しており、OVAL ASIA PACIFIC PTE. LTD.やOVAL ENGINEERING SDN. BHD.などの関連会社が事業を展開しています。計測機器と連携して、顧客の生産プロセス全体の最適化を支援します。
  • サービス部門: 工業用計測機器および装置に関するメンテナンス業務や、流量計の検定業務を担当する部門です。京浜計測㈱や山陽機器検定㈱などが中心となり、製品の長期的な安定稼働をサポートすることで、顧客との関係を強化し、継続的な収益源となっています。オーバルアシスタンス㈱は、センサ部門とサービス部門の業務支援も行っています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|740 文字
3 【事業の内容】当企業グループは当社、子会社12社および関連会社3社で構成され、各種流量計、受信器・分析計および流体制御装置などの計測機器等の製造・販売を主な事業の内容とし、さらに各事業に関連するメンテナンスを行うサービス部門(補修・部品)等の事業活動を展開しております。なお、当企業グループは、計測機器等の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。そのためセグメント別の記載に代えて事業部門別で記載しております。当企業グループの事業に係わる位置付けおよび各部門との関連は、次のとおりであります。センサ部門………工業用計測機器および関連機器の製造・販売<主な関係会社>㈱山梨オーバル、㈱宮崎オーバル、OVAL ASIA PACIFIC PTE. LTD.、OVAL TAIWAN CO.,LTD.、HEFEI OVAL INSTRUMENT CO.,LTD.、HEFEI OVAL AUTOMATION CONTROL SYSTEM CO.,LTD.、OVAL ENGINEERING INC.、OVAL ENGINEERING SDN. BHD.、OVAL Corporation of Americaシステム部門……計装および制御・管理装置の製造・販売<主な関係会社>OVAL ASIA PACIFIC PTE. LTD.、OVAL ENGINEERING SDN. BHD.サービス部門……工業用計測機器および装置に関するメンテナンス業務、流量計の検定業務<主な関係会社>京浜計測㈱、山陽機器検定㈱オーバルアシスタンス㈱は、主に当社のセンサ部門およびサービス部門の業務支援を行っております。  事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
同種商品を供給する競合会社が存在し、厳しい価格競争にさらされているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
センシング技術、エレクトロニクス技術等の技術基盤強化、高精度・高信頼性・高機能の流量センサ。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済状況(景気変動) / 為替相場の変動 / 新商品開発力
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

オーバルは精密機器メーカーであり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに関する公開情報は限定的である。そのため、無形資産による競争優位性は現時点では確認できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

オーバルの製品は、主に半導体製造プロセスにおけるウェーハ検査装置や計測機器である。これらの装置は、顧客の生産ラインに組み込まれるため、他社製品への切り替えには一定の検証コストや生産ラインの再調整が必要となる可能性がある。しかし、その程度は限定的と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

オーバルの事業は、個々の顧客の生産ラインにおける装置の導入が中心であり、ユーザー数の増加が製品やサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は発生しにくい構造である。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

精密機器業界において、オーバルが構造的に顕著なコスト優位性を持っているという公開情報は少ない。製造プロセスやサプライチェーンにおける効率化の努力は考えられるが、それが持続的な競争優位に繋がるほどのレベルかは不明瞭である。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

オーバルはウェーハ検査装置市場において一定のシェアを持つが、業界全体で見ると、より大規模な競合企業も存在する。そのため、効率規模による優位性は限定的であり、業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言い難い。

  • 専門性の高い技術力: オーバル社は、工業用計測機器という専門性の高い分野で長年の経験と技術を培ってきました。特に流量計においては、高品質な製品を市場に提供するリーディングカンパニーとしての自負があり、これが競争優位性の源泉となっています。
  • グローバルな事業展開: 中国をはじめとするアジア地域、中近東、北米、欧州など、世界各地に事業を展開しています。これにより、特定の地域経済に依存するリスクを分散し、多様な市場からの収益機会を得ることで、事業の安定性と成長性を高めています。
  • 包括的な顧客サポート体制: 製品の製造・販売だけでなく、計装や制御・管理装置の提供、さらにはメンテナンスや検定業務までを一貫して手掛けています。これにより、顧客は製品導入から運用、保守までをオーバルグループに任せることができ、高い顧客満足度と長期的な取引関係を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当企業グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当企業グループは以下の経営理念を定めております。『確かな計測技術で、 新たな価値を創造し、 豊かな社会の実現に貢献します。』“確かな計測技術で”-「流体計測技術」から将来を見据えた新たなビジネス拡大の可能性として、「計測技術」まで事業領域を拡大“新たな価値を創造”-お客様に付加価値の高いセンサ・ソリューション、そしてサービスを提供“豊かな社会の実現に貢献”-地球温暖化問題への取り組み。カーボンニュートラル、水素、アンモニア、メタネーションなどへの関連商品 を提供し、再生エネルギーのサプライチェーンに貢献-SDGsの17の目標:「産業界のマザーツール」メーカーとして、商品を通して社会の営み、あらゆる産業を下支え この理念達成のために、従業員が遵守すべき指針およびルールとしてオーバル行動指針、社内規程を定めております。これらは、社会の一員として会社および従業員が当然に遵守しなければならない基本的な事項として法令・規則を土台としております。さらに毎年、会社としての業務指針、企業方針、部門としての運営方針、部署としての業務目標を定めて、業務管理を実施しております。また、行動指針(コンプライアンス)要領書を定めて公正な風土作りに努めており、今後とも社会規範に則り、公明正大な経営に努めます。 (2) 目標とする経営指標企業グループの存続と企業体質の改善を目指し、グループの競争力・企業価値・資本効率の向上を図るため、ROEについては10.0%以上の達成を目指しております。 (3) 経営環境および対処すべき課題当連結会計年度における世界経済は、欧米での高金利水準の継続、ウクライナや中東情勢緊張の長期化、中国経済の成長鈍化、さらには米国の政策動向などが経済環境に悪影響を及ぼす懸念があり、先行きの不透明感が増しています。一方、わが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加により、景気は緩やかな回復傾向にあるものの、人件費の上昇による物価高が個人消費に影響を与え、さらに米国の政策動向に伴う貿易環境の不確実性も加わり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。このような経営環境のもと、当社企業グループは、中長期経営ビジョンとして「アジアNo.1のセンシング・ソリューション・カンパニーへ」を掲げ、2032年3月期には、売上高200億円、経常利益29.5億円、親会社株主に帰属する当期純利益は20.0億円、ROE10.0%を計画しております。その計画の達成のために、2025年3月期を最終年度とするPHASE1「Imagination2025」では構造改革期として、既存の業務プロセスや組織構造を見直し、効率化と最適化を図ってまいりました。続くPHASE2「Imagination2028」でも、成長期として、これまでに整えた基盤を活かし、さらなる成長を実現しなければなりませんが、その実現に向けて、経営戦略上、優先的に対処すべき課題は以下となります。 ① 収益基盤の強化当企業グループ保有の既存技術を活用した派生製品およびリニューアル製品の開発により、収益の柱となる主力製品のラインナップを拡充し、安定的な収益増に取り組みます。例として、2024年秋に販売開始した電池式クランプオン超音波流量計は、お客様の声を反映し東京計器株式会社との共同開発により生み出された新製品です。工場やプラントのみならず、ビルや商業施設などへの拡販にも注力しております。また、設計、生産方式、サプライチェーンの見直しを継続し、品質や納期の安定化を図るとともにコスト削減も実現します。特に生産方式に関しては、内製化と自動化の追求、製品ポートフォリオの見直しも含め、工場および設備稼働率の改善を行います。さらに、中国の子会社では設備投資を進めることで、生産品目の拡充や増産体制の強化により、納期短縮や効率化による収益力向上に取り組むと同時に、災害や地政学におけるリスクの低減にも継続して取り組んでおります。 ② 持続的成長のための戦略的投資エンジニアリング、生産技術および、材料管理など当企業グループが蓄積した技術・ノウハウを関連分野で活用するほか、社内ベンチャー制度を利用した新たな事業の創出を継続します。また、スマート封印システム「Lock‘n Lorry」は、当企業グループの技術・ノウハウを応用して、環境問題のみならず、各種課題を解決する次世代封印システム・キットとして開発した新たな分野に向けた新製品です。この「Lock‘n Lorry」はローリー車による食品輸送時に、安全衛生上必要な封印管理の課題をスマートフォンで管理することにより、ⅰ)輸送都度封印のために使われ大量廃棄されるプラスチック製結束バンドの不要化、ⅱ)タンク上部の高所作業の削減による安全性の向上、ⅲ)自動記録やペーパーレス化による作業効率および作業信頼性の向上を実現しております。また、並行して既存事業の関連分野の企業や事業を買収(M&A)し、新たなビジネスや利益創出へとつなげることも継続します。 ③ アジア市場の強化当企業グループは、海外事業はリスク管理および経営資源の選択と集中の観点から、中国・韓国・台湾などの東アジア地区、およびシンガポールなどのASEAN地区を重点地域として、各地域の特性に応じたグローバル事業展開を継続しております。また、アジア各子会社・各代理店の販売チャネルを強化するとともに、相互連携および情報共有を密に行い、「アジアNo.1のセンシング・ソリューション・カンパニーへ」を目指し、グループ一体となった受注拡大に継続して努めております。 ④ SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みこれまで培った水素計測の技術を活かし、脱炭素化の未来を支える取り組みを引き続き推進いたします。具体的には、SDGsに資する脱炭素化関連製品である水素計測用流量計やアンモニア計測用流量計などをラインナップし、水素サプライチェーンにおける流量計測と校正のワンストップショッピング対応を継続的に実施いたします。さらに、水素計測用流量計のクオリティや精度向上を目的として、水素専用の校正設備「OVAL H2 Lab」(仮称)の稼働を2026年3月期中に計画しております。 また、当企業グループでは地球とオーバルが持続可能であるために、注力すべきテーマ「マテリアリティ(経営の重要課題)」を特定しました。気候変動が着実に進む未来の社会でも必要とされる会社になるために、今から何に注力すべきなのかを考え、経営戦略への組み込みを進めております。 ⑤ 当企業グループの成長を支えるベースづくり当企業グループの成長や変革の実現には、そのベースとなる人財の育成が不可欠であります。各種教育・研修制度を充実、将来を見据えた次世代を担う人財の育成、さらにはDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進を通じ、優秀な人財の確保と従業員エンゲージメントの向上を図り、従業員一人一人が快適でかつやりがいをもって生き生きと働ける職場環境を享受できるよう努めております。 ⑥ ROE、PBRの改善当企業グループは、2032年3月期にROE10%以上およびPBRの改善を目標としております。その実現に向けて、PHASE2「Imagination2028」ではROEとPBRの改善を以下の戦略に落とし込み、推進しております。ROEの改善に向けては、アジア市場および水素・アンモニア関連事業の拡大、既存技術を活用した新製品開発など、利益率の向上を目指した「成長戦略」、総資産回転率や工場稼働率の改善および生産性向上に取り組む「経営基盤強化戦略」、レバレッジの活用などによる資本収益性の向上やキャッシュフローの改善を図る「財務戦略」を各戦略に落とし込んでおります。PBRの改善に向けては、株主・投資家とのコミュニケーションの充実化や非財務情報を含めた投資判断に資する情報開示の充実など「IR戦略」を強化することで成長期待の醸成を目指します。さらに株主還元策として、計画期間3カ年の平均で「総還元性向70%以上」、「DOE2.7%以上」を目標とするとともに「機動的な自己株式取得」を実施する予定です。当企業グループは、今後も株主価値向上実現のため、収益性や資本効率の向上に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当企業グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当企業グループは以下の経営理念を定めております。『確かな計測技術で、 新たな価値を創造し、 豊かな社会の実現に貢献します。』“確かな計測技術で”-「流体計測技術」から将来を見据えた新たなビジネス拡大の可能性として、「計測技術」まで事業領域を拡大“新たな価値を創造”-お客様に付加価値の高いセンサ・ソリューション、そしてサービスを提供“豊かな社会の実現に貢献”-地球温暖化問題への取り組み。カーボンニュートラル、水素、アンモニア、メタネーションなどへの関連商品 を提供し、再生エネルギーのサプライチェーンに貢献-SDGsの17の目標:「産業界のマザーツール」メーカーとして、商品を通して社会の営み、あらゆる産業を下支え この理念達成のために、従業員が遵守すべき指針およびルールとしてオーバル行動指針、社内規程を定めております。これらは、社会の一員として会社および従業員が当然に遵守しなければならない基本的な事項として法令・規則を土台としております。さらに毎年、会社としての業務指針、企業方針、部門としての運営方針、部署としての業務目標を定めて、業務管理を実施しております。また、行動指針(コンプライアンス)要領書を定めて公正な風土作りに努めており、今後とも社会規範に則り、公明正大な経営に努めます。 (2) 目標とする経営指標企業グループの存続と企業体質の改善を目指し、グループの競争力・企業価値・資本効率の向上を図るため、ROEについては10.0%以上の達成を目指しております。 (3) 経営環境および対処すべき課題当連結会計年度における世界経済は、欧米での高金利水準の継続、ウクライナや中東情勢緊張の長期化、中国経済の成長鈍化、さらには米国の政策動向などが経済環境に悪影響を及ぼす懸念があり、先行きの不透明感が増しています。一方、わが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加により、景気は緩やかな回復傾向にあるものの、人件費の上昇による物価高が個人消費に影響を与え、さらに米国の政策動向に伴う貿易環境の不確実性も加わり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。このような経営環境のもと、当社企業グループは、中長期経営ビジョンとして「アジアNo.1のセンシング・ソリューション・カンパニーへ」を掲げ、2032年3月期には、売上高200億円、経常利益29.5億円、親会社株主に帰属する当期純利益は20.0億円、ROE10.0%を計画しております。その計画の達成のために、2025年3月期を最終年度とするPHASE1「Imagination2025」では構造改革期として、既存の業務プロセスや組織構造を見直し、効率化と最適化を図ってまいりました。続くPHASE2「Imagination2028」でも、成長期として、これまでに整えた基盤を活かし、さらなる成長を実現しなければなりませんが、その実現に向けて、経営戦略上、優先的に対処すべき課題は以下となります。 ① 収益基盤の強化当企業グループ保有の既存技術を活用した派生製品およびリニューアル製品の開発により、収益の柱となる主力製品のラインナップを拡充し、安定的な収益増に取り組みます。例として、2024年秋に販売開始した電池式クランプオン超音波流量計は、お客様の声を反映し東京計器株式会社との共同開発により生み出された新製品です。工場やプラントのみならず、ビルや商業施設などへの拡販にも注力しております。また、設計、生産方式、サプライチェーンの見直しを継続し、品質や納期の安定化を図るとともにコスト削減も実現します。特に生産方式に関しては、内製化と自動化の追求、製品ポートフォリオの見直しも含め、工場および設備稼働率の改善を行います。さらに、中国の子会社では設備投資を進めることで、生産品目の拡充や増産体制の強化により、納期短縮や効率化による収益力向上に取り組むと同時に、災害や地政学におけるリスクの低減にも継続して取り組んでおります。 ② 持続的成長のための戦略的投資エンジニアリング、生産技術および、材料管理など当企業グループが蓄積した技術・ノウハウを関連分野で活用するほか、社内ベンチャー制度を利用した新たな事業の創出を継続します。また、スマート封印システム「Lock‘n Lorry」は、当企業グループの技術・ノウハウを応用して、環境問題のみならず、各種課題を解決する次世代封印システム・キットとして開発した新たな分野に向けた新製品です。この「Lock‘n Lorry」はローリー車による食品輸送時に、安全衛生上必要な封印管理の課題をスマートフォンで管理することにより、ⅰ)輸送都度封印のために使われ大量廃棄されるプラスチック製結束バンドの不要化、ⅱ)タンク上部の高所作業の削減による安全性の向上、ⅲ)自動記録やペーパーレス化による作業効率および作業信頼性の向上を実現しております。また、並行して既存事業の関連分野の企業や事業を買収(M&A)し、新たなビジネスや利益創出へとつなげることも継続します。 ③ アジア市場の強化当企業グループは、海外事業はリスク管理および経営資源の選択と集中の観点から、中国・韓国・台湾などの東アジア地区、およびシンガポールなどのASEAN地区を重点地域として、各地域の特性に応じたグローバル事業展開を継続しております。また、アジア各子会社・各代理店の販売チャネルを強化するとともに、相互連携および情報共有を密に行い、「アジアNo.1のセンシング・ソリューション・カンパニーへ」を目指し、グループ一体となった受注拡大に継続して努めております。 ④ SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みこれまで培った水素計測の技術を活かし、脱炭素化の未来を支える取り組みを引き続き推進いたします。具体的には、SDGsに資する脱炭素化関連製品である水素計測用流量計やアンモニア計測用流量計などをラインナップし、水素サプライチェーンにおける流量計測と校正のワンストップショッピング対応を継続的に実施いたします。さらに、水素計測用流量計のクオリティや精度向上を目的として、水素専用の校正設備「OVAL H2 Lab」(仮称)の稼働を2026年3月期中に計画しております。 また、当企業グループでは地球とオーバルが持続可能であるために、注力すべきテーマ「マテリアリティ(経営の重要課題)」を特定しました。気候変動が着実に進む未来の社会でも必要とされる会社になるために、今から何に注力すべきなのかを考え、経営戦略への組み込みを進めております。 ⑤ 当企業グループの成長を支えるベースづくり当企業グループの成長や変革の実現には、そのベースとなる人財の育成が不可欠であります。各種教育・研修制度を充実、将来を見据えた次世代を担う人財の育成、さらにはDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進を通じ、優秀な人財の確保と従業員エンゲージメントの向上を図り、従業員一人一人が快適でかつやりがいをもって生き生きと働ける職場環境を享受できるよう努めております。 ⑥ ROE、PBRの改善当企業グループは、2032年3月期にROE10%以上およびPBRの改善を目標としております。その実現に向けて、PHASE2「Imagination2028」ではROEとPBRの改善を以下の戦略に落とし込み、推進しております。ROEの改善に向けては、アジア市場および水素・アンモニア関連事業の拡大、既存技術を活用した新製品開発など、利益率の向上を目指した「成長戦略」、総資産回転率や工場稼働率の改善および生産性向上に取り組む「経営基盤強化戦略」、レバレッジの活用などによる資本収益性の向上やキャッシュフローの改善を図る「財務戦略」を各戦略に落とし込んでおります。PBRの改善に向けては、株主・投資家とのコミュニケーションの充実化や非財務情報を含めた投資判断に資する情報開示の充実など「IR戦略」を強化することで成長期待の醸成を目指します。さらに株主還元策として、計画期間3カ年の平均で「総還元性向70%以上」、「DOE2.7%以上」を目標とするとともに「機動的な自己株式取得」を実施する予定です。当企業グループは、今後も株主価値向上実現のため、収益性や資本効率の向上に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態の状況当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,042百万円増加し、24,493百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ817百万円増加し、13,452百万円となりました。これは主に、電子記録債権が192百万円、棚卸資産が355百万円、契約資産が190百万円それぞれ減少しましたが、現金及び預金が779百万円、売掛金が765百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は前連結会計年度末に比べ225百万円増加し、11,041百万円となりました。これは主に、機械装置及び運搬具が98百万円、その他有形固定資産が120百万円それぞれ増加したことによるものであります。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ86百万円増加し、8,172百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ239百万円増加し、4,554百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が131百万円、未払法人税等が105百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は152百万円減少し、3,618百万円となりました。これは主に、長期借入金が145百万円減少したことによるものであります。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ956百万円増加し、16,320百万円となりました。これは主に、利益剰余金が716百万円、為替換算調整勘定が186百万円、退職給付に係る調整累計額が81百万円それぞれ増加したことによるものであります。 ② 経営成績の状況(受注高)センサ部門が前連結会計年度比18.4%減と大きく下回ったものの、システム部門が前連結会計年度比52.1%増と大きく上回ったほか、サービス部門も前連結会計年度比13.9%増と上回ったことにより、全体の受注高は14,502百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。(売上高)受注高と同様、センサ部門が前連結会計年度比4.5%減と低調に推移しましたが、システム部門(同49.5%増)、サービス部門(同11.0%増)と前連結会計年度を上回ったことにより、全体の売上高は15,048百万円(同4.9%増)となりました。(売上総利益)人件費や原材料費の高騰等の影響により、売上原価率が59.2%と前連結会計年度と比較して0.7ポイント悪化しました。しかしながら、売上高の増加がこれを補い、売上総利益は6,132百万円(同3.0%増)と、前連結会計年度を上回る水準を確保しました。(販売費及び一般管理費、営業利益)売上原価率と同様に、売上高に対する販売費及び一般管理費比率は31.3%と前連結会計年度と比較し0.1ポイント悪化し、販売費及び一般管理費は4,710百万円(同5.2%増)となりました。その結果、当連結会計年度の営業利益は1,422百万円(同3.6%減)となりました。 (経常利益)当連結会計年度の営業外収益は173百万円(前連結会計年度は193百万円)であり、主な内容は本社ビルなどの受取賃貸料77百万円、受取利息23百万円であります。営業外費用は151百万円(前連結会計年度は96百万円)であり、主な内容は支払利息50百万円と賃貸原価45百万円であります。その結果、経常利益は1,444百万円(同8.2%減)となりました。(特別損益)当連結会計年度の特別利益は6百万円(前連結会計年度は4百万円)であり、主な内容は投資有価証券売却益の6百万円であります。特別損失は29百万円(前連結会計年度は26百万円)であり、主な内容は当社本社の空調設備更新工事に伴う固定資産除却損27百万円であります。(親会社株主に帰属する当期純利益)税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ129百万円減少(前連結会計年度比8.3%減)し、1,421百万円となりました。また、税効果会計適用後の法人税等負担額は前連結会計年度に比べ32百万円減少(同7.7%減)し384百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は7百万円となりました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ72百万円減少(同6.6%減)し、1,029百万円となりました。 事業部門別の業績は以下のとおりであります。(センサ部門)受注高は、国内では、前連結会計年度における半導体関連業界向けの前倒し受注の反動が継続したため低迷しました。一方、主要顧客である化学関連業界向けが素材市場などを中心に堅調に推移しました。海外では中国、韓国における電気自動車用の電池関連業界向けが低調だったものの、中国市場においては船舶関連業界向けが伸長しました。その結果、受注高は半導体関連業界向けの低迷の影響を大きく受け8,410百万円(前連結会計年度比18.4%減)と前連結会計年度を大幅に下回る結果となりました。売上高は、国内では化学関連業界向けは堅調であったものの、半導体関連業界向けに関しては前連結会計年度の前倒し受注分を出荷したものの低調に推移し、また、中国および韓国における電池関連業界向けも低調だったことなどにより9,490百万円(同4.5%減)となりました。なお、前連結会計年度においては、2023年2月24日付けでAnton Paar GmbHとの間で、コリオリ流量計および電磁流量計に係るライセンス契約を締結しており、知的財産ライセンスの対価としての契約一時金が計上され、受注高および売上高に寄与しております。(システム部門)受注高は、国内で石油関連業界向け、国立研究開発法人産業技術総合研究所および食品関連業界向けの大口案件受注があった結果、3,022百万円(同52.1%増)と大幅に前連結会計年度を上回りました。また、売上高も、国立研究開発法人産業技術総合研究所、および食品関連業界向けの大口案件の売上計上があり、2,577百万円(同49.5%増)と受注高同様に、前連結会計年度を大きく上回る結果となりました。(サービス部門)地道できめの細かいメンテナンスサービスに加え、流量計の専業メーカーとしての長年の経験とノウハウを活かし他社製品の校正や、お客様の使用条件に合わせた提案型のメンテナンスサービスを展開いたしました。また、人件費や材料費の上昇を踏まえ、一部商品の値上げを実施した結果、当連結会計年度においては、受注高は3,068百万円(同13.9%増)、売上高は2,980百万円(同11.0%増)と受注売上ともに前連結会計年度を大きく上回る結果となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ649百万円増加し、3,846百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は1,987百万円(前連結会計年度は1,002百万円の収入)となりました。これは主に、売上債権及び契約資産の増加額253百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益1,421百万円、減価償却費534百万円、棚卸資産の減少額386百万円により資金が増加したためであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、支出した資金は844百万円(前連結会計年度は172百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入196百万円により資金が増加した一方で、定期預金の預入による支出323百万円、有形固定資産の取得による支出715百万円により資金が減少したためであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、支出した資金は606百万円(前連結会計年度は683百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入200百万円により資金が増加した一方で、長期借入金の返済による支出407百万円、配当金の支払額312百万円により資金が減少したためであります。 ④ 生産、受注及び販売の状況イ 生産実績当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。事業の部門の名称金額(千円)前期比(%)センサ部門9,253,848△5.7システム部門2,910,06940.7サービス部門3,003,53410.2合計15,167,4523.8  (注)  金額は、販売価格によっております。 ロ 受注状況当連結会計年度における受注状況を事業部門別に示すと、次のとおりであります。事業の部門の名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)センサ部門8,410,548△18.43,332,952△24.5システム部門3,022,82952.11,560,19539.9サービス部門3,068,97513.9102,651△1.2合計14,502,353△3.24,995,799△11.3   ハ 販売実績当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。事業の部門の名称金額(千円)前期比(%)センサ部門9,490,606△4.5システム部門2,577,80649.5サービス部門2,980,23911.0合計15,048,6524.9  (注)  主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略 しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものです。 ① 経営成績等に重要な影響を与えた要因について当企業グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ② 資本の財源および資金の流動性について当連結会計年度末において、1,638百万円の有利子負債残高があります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,846百万円であり、新商品の開発に向けた研究開発費や今後の新規事業への展開、さらに生産効率向上を目的とした製造設備等への投資に充当してまいります。なお、当社は、資金確保を目的として、金融機関との間で当座貸越契約2,290百万円を締結しております。 ③ 中長期目標に対する経営成績の評価について 『確かな計測技術で、新たな価値を創造し、豊かな社会の実現に貢献します。』の経営理念のもと、当企業グループは、中期経営計画「Imagination2025」をPHASE1構造改革期と位置づけ、中長期経営ビジョンの「アジアNO.1のセンシング・ソリューション・カンパニーへ」の実現に向けた構造改革に取り組んでまいりました。基本戦略としては、成長戦略である「センサ事業成長戦略」「サービス事業成長戦略」「システム事業成長戦略」「新規事業創出戦略」、および経営基盤強化戦略である「製造BCL戦略」「人事財務強化戦略」「DX推進戦略」「サステナビリティ推進戦略」の計8つの戦略を掲げ、既存事業の変革と社会の課題を解決するイノベーションの実現を目指し、各戦略を推進、実行してまいりました。その結果、最終年度である2025年3月期においては、売上高150億円、経常利益14.4億円、親会社株主に帰属する当期純利益10.2億円、ROE6.7%となり、いずれも2023年8月10日に修正開示を行った2025年3月期の計画値を上回る結果となりました。これにより、これまで取り組んできた施策が中長期的な企業価値の向上に一定の成果をもたらしたものと認識しております。なお、中長期経営ビジョンにおいては、2032年3月期に、売上高200億円、経常利益29.5億円、親会社株主に帰属する当期純利益は20.0億円の達成を目標として掲げております。この目標の実現に向けて、2026年3月期よりPHASE2成長期「Imagination2028」を始動いたしました。構造改革期であるPHASE1において整えた基盤を活かし、新たな市場の開拓や製品開発に注力することで、企業グループ全体のさらなる成長を目指してまいります。今後も、当企業グループの総力を結集し、持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。 ④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響をおよぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 イ 棚卸資産の評価商品及び製品ならびに仕掛品は、取得原価で評価しておりますが、正味売却価額が取得原価より低下しているときには、取得原価を正味売却価額まで切り下げております。正味売却価額の見積りには、将来の追加製造原価および販売直接経費の予測が必要となりますが、その見積りには不確実性を伴い、実際の結果が見積りと異なる場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ロ 繰延税金資産の回収可能性繰延税金資産の計上にあたっては、将来の税金負担額を軽減する効果を有するか回収可能性を判断しております。この判断については、主に収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を満たしているかどうかにより判断しております。この判断において、当社および一部の子会社の事業計画を利用する場合がありますが、実績は、将来の不確実な経済条件の変動によって計画と異なる場合があります。その場合、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ハ 固定資産の減損当企業グループは、国内および海外で実施した投資活動や事業買収の結果、有形固定資産、無形固定資産(含むのれん)を連結貸借対照表に資産として計上しております。これらの投資を行う際には、投資の経済性、超過収益力、成長性、シナジー効果、リスク等を見積り、投資の合理性を評価しております。しかし、経営環境や競合状況の変化等により予想通りの成果が得られないと判断される場合には、当該資産の将来の回収可能額を見積り、当該資産について減損損失を計上する可能性があります。その場合は、当企業グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります。減損損失を認識するかどうかの判定および使用価値の算定には、将来キャッシュ・フローの見積りが、正味売却価額の算定には、資産または資産グループの時価および処分費用見込額の見積りを行う必要があります。当該見積りについて、将来の不確実な経済状況の変動等により見直しが必要となる場合、追加の減損損失が発生する可能性があります。また、将来における実績値に基づく結果が、これらの見積りとは異なる可能性があります。

事業リスク

  • 経済状況の変動リスク: オーバル社の業績は、景気変動、特に顧客企業の設備投資額の増減に大きく左右される傾向があります。景気が悪化し、顧客が設備投資を控えたり経費を削減したりすると、製品の受注が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 為替相場の変動リスク: 海外との取引が多いため、為替相場の変動が業績に影響を与える可能性があります。為替ヘッジを行っていますが、すべてのリスクを回避できるわけではなく、急激な円高や円安は、輸出入の採算悪化や外貨建て資産・負債の評価損益を通じて、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
  • 新商品開発の遅延リスク: エレクトロニクス分野の急速な技術変化や顧客ニーズの多様化に対応できない場合、競争力が低下し、成長性や収益性が損なわれる可能性があります。新商品の開発に時間がかかったり、市場のニーズと合致しなかったりすると、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,214 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響をおよぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものです。 (1) 経済状況 当企業グループの業績は、景気変動の影響を受ける傾向にあります。景気変動に伴う顧客の設備投資額の減少や経費削減は、当企業グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (2) 為替相場の変動当企業グループは外貨建取引を行っているため、ヘッジ方針に従って為替相場の変動リスクを一定の範囲内でヘッジしておりますが、為替相場の変動による影響をすべて回避するものではなく、大きな為替相場の変動があった場合には、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (3) 新商品開発力 エレクトロニクスの進展に係る商品について、急速な技術の変化や顧客ニーズの変化を特徴としております。当企業グループでは、品質・価格・納期で競争優位性を維持できるように、また、市場を先取りした機能を提案できるよう顧客ニーズの把握により新商品の開発に努めております。しかし、技術の変化や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新商品の開発に要する期間が長期化した場合には、成長性や収益性を低下させ当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (4) 価格競争 当企業グループは事業を展開する多くの市場において、同種の商品を供給する競合会社が存在し厳しい価格競争を迫られております。そのため、競合において常に有利な価格決定を行うことは困難な状況にあります。当企業グループは高品質な商品を市場へ投入できるリーディングカンパニーと自負しておりますが、価格において常に競争優位を維持できる保証はなく、商品・サービスが厳しい価格競争にさらされ当企業グループの収益と財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (5) 国際的活動および海外進出に潜在するリスク当企業グループでは、中国をはじめとするアジア地域、中近東、北米、欧州等、海外への事業展開を積極的に行っております。海外の事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③諸外国間の貿易摩擦、④諸外国間の戦争や紛争、⑤その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する障害など顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業展開に支障をきたし当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。さらに、取引国における関税政策の変更や貿易摩擦の激化などにより、関税負担の増加や物流コストの上昇が発生した場合、当企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 人財の確保や育成 当企業グループの将来と成長は有能な人財に大きく依存するため、新たな人財の確保と育成は当企業グループには不可欠な要素であります。労働人口減少の影響を受けて、人財の確保と育成ができなかった場合には、当企業グループの将来の成長、業績と財務状況に影響をおよぼす可能性があります。また、最新技術・ノウハウを持つ有能な人財の採用や既存従業員の再研修には、採用や研修のコストと人件費を押し上げる可能性がありますが、これらのコストの増加は当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (7) 知的財産保護の限界当企業グループは競争優位性を維持できるよう、差別化された技術とノウハウを蓄積し知的財産の保護に努めております。しかし、当企業グループの保有する当該権利が第三者に侵害された場合や、当企業グループが第三者の保有する当該権利を侵害したとされる場合において、訴訟となり、当企業グループの知的財産が権利として認められない可能性もあります。こうした知的財産の保護が大きく損なわれた場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (8) 製品の欠陥当企業グループは日本国内および事業展開する各国に認められた品質管理基準に従って各種の製品を製造しておりますが、将来にわたり全ての製品に欠陥がなく、製造物責任賠償請求およびリコールが発生しないという保証はありません。当企業グループは製造物責任賠償請求について保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額全てを賄えるという保証はありません。従って、製品の欠陥が当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (9) 公的規制 当企業グループは日本国内のみならず、事業展開する各国において、事業・投資の許認可、国家安全保障による輸出制限、独占禁止、通商、為替、租税、特許、環境等、さまざまな公的規制を受けております。また、当企業グループが製造販売する製品の一部は計量法の規制の対象となっております。これらの公的規制の遵守に努めておりますが、将来、コストの増加につながるような公的規制や事業の継続に影響をおよぼす公的規制が課せられた場合、計量法の規制の対象となる製品である特定計量器の型式承認に関する取得遅延・失効等の場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (10) 自然災害等による影響 当企業グループが事業活動を展開する国や地域において、地震や風水災害、火災および噴火などの自然災害が発生し、生産や営業などの業務停止、またサプライチェーンの混乱が生じた場合、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (11) 情報セキュリティに関するリスク当企業グループが事業活動を通して入手した個人情報や機密情報などについて、予期せぬ事態により情報が流出した場合、また、それを悪用された場合には、賠償責任を課されるリスクや企業価値を低下させるリスク等があり、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (12) 退職給付債務当企業グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて算出されております。前提条件が変更された場合や実際の結果が前提条件と異なる場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (13) 訴訟のリスク当企業グループは各種関係法令を遵守し、また従業員がコンプライアンスを理解し、実践することに努めております。しかしながら、国内外を問わず訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (14) 合弁事業・提携・買収などに関わるリスク当企業グループは国内外を問わず合弁事業や業務提携、また事業買収や事業投資を実施する場合があります。実施にあたっては、収益性やリスクおよび回収可能性を十分に評価しておりますが、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、投資資金の回収ができない場合やのれんに減損損失が発生した場合、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。 (15) 感染症に関わるリスク新型コロナウイルス感染症のような大規模な感染症等の発生は、当企業グループの事業に悪影響を与える可能性があります。システム部門関連プロジェクトの中止や延期、設備投資予算の圧縮または先送り、また、原材料費の高騰や輸送コストの上昇が考えられます。また、従業員等の感染等に伴って、製品やサービスの提供が困難になる可能性があります。その結果、受注高・売上高・利益が減少すれば、当企業グループの業績や財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

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