事業の概要
- 高級飲食店の経営うかいは、和食と洋食のディナーレストランを主要事業としています。特に「うかい鳥山」のような囲炉裏炭火焼料理や、「とうふ屋うかい」の豆腐料理、そして「うかい亭」の鉄板料理など、多様なジャンルの高級店を展開し、特別な食事体験を提供することで収益を上げています。2025年3月末時点で和食6店舗、洋食8店舗を運営しており、これが売上の大部分を占める基盤です。
- 物販商品の製造販売レストラン事業で培ったブランド力を活かし、洋菓子を中心とした物販商品の開発、製造、販売も行っています。具体的には「アトリエうかい」ブランドで洋菓子店を5店舗展開しており、百貨店や駅ビルなどで販売しています。これは、飲食店の顧客層に合わせた高品質な商品を展開することで、新たな収益源を確保するビジネスモデルです。
- 文化事業の運営神奈川県箱根町にある「箱根ガラスの森」の運営も行っています。ここではヴェネチアン・グラスの美術工芸品を展示する美術館事業に加え、ミュージアムショップでの商品販売やレストラン営業も行っています。これは、飲食事業とは異なる文化的な価値提供を通じて、多様な顧客層を取り込み、収益の多角化を図るものです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- レストラン事業うかいの主要な収益源であり、売上高は105.77316億円、営業利益は15.2668億円と最も大きな規模を誇ります。和食と洋食の高級ディナーレストランを運営しており、特別な食事体験を提供することで高収益を上げています。この事業が全体の業績を牽引する中核事業です。
- 物販事業レストラン事業に次ぐ規模で、売上高は17.95003億円、営業利益は2.01444億円です。主に「アトリエうかい」ブランドの洋菓子製造販売を行っており、レストランのブランド力を活かした商品展開で収益を上げています。百貨店や駅ビルでの店舗展開が特徴です。
- 文化事業売上高は10.90538億円、営業利益は0.94576億円です。箱根ガラスの森の運営が主な内容で、美術館展示、ミュージアムショップ、レストラン営業を通じて収益を得ています。他の事業とは異なる文化的な価値提供を通じて、多様な顧客層にアプローチしています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| RestaurantDivisionReportableSegment | 事業 | 106 | 15 | 14.4% |
| ProductSalesDivisionReportableSegment | 事業 | 18 | 2 | 11.2% |
| CultureDivisionReportableSegment | 事業 | 11 | 1 | 8.7% |
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3 【事業の内容】当社は、飲食店の経営、物販商品の製造販売、及び文化事業(美術館)の運営を主な事業内容とし、事業活動を展開しております。また、次の3部門は「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」のセグメントの区分と同一であります。 (1) レストラン事業部について当社は、和食及び洋食料理のディナーレストランの経営を行っております。2025年3月末現在の店舗数は和食料理店6店舗、洋食料理店8店舗になります。和食料理店は、うかい鳥山(いろり炭火焼料理)、とうふ屋うかい 大和田店・とうふ屋うかい 鷺沼店・東京 芝 とうふ屋うかい(とうふ料理)、銀座 kappou ukai 肉匠・六本木 kappou ukai(割烹料理)の営業を行っております。洋食料理店は、八王子うかい亭・横浜うかい亭・銀座うかい亭・あざみ野うかい亭・表参道うかい亭・六本木うかい亭(鉄板料理)、グリルうかい 丸の内店(グリル料理)、ル・プーレ ブラッスリーうかい(ブラッスリー)の営業を行っております。 (2) 物販事業部について当社は、物販商品の開発・製造及び販売を行っております。2025年3月末現在の店舗数は洋菓子店5店舗になります。洋菓子店は、アトリエうかい トリエ京王調布(製菓工房・店頭販売)、アトリエうかい エキュート品川・アトリエうかい 髙島屋京都店・アトリエうかい 髙島屋大阪店・アトリエうかい グランスタ東京(店頭販売)の営業を行っております。 (3) 文化事業部について当社は、箱根ガラスの森を運営しております。箱根ガラスの森では、ヴェネチアン・グラスの美術工芸品の展示及び併設するミュージアム・ショップでの商品販売、レストラン等の営業を行っております。 当社の事業系統図は、次のとおりであります。 (注)2025年3月28日開催の取締役会において、当社100%出資による子会社の設立を決議いたしました。なお、当該子会社の概要は以下のとおりであります。 会社名株式会社UKAIzm corporation事業の内容飲食店全般のコンサルティング業飲食店の各種プロデュース業飲食店の各種監修業飲食新業態開発業フードコーディネート及びメニュー開発・商品開発業飲食店教育研修業 他資本金10百万円設立日2025年4月3日
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 「最高の料理」と「おもてなし」を提供する優秀な人材によるブランド力 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 「うかい」のブランドイメージと社会的信用、人の温もりが感じられる「おもてなし」 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:食品の安全性 / 人材の確保及び育成 / 自然災害等
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
「うかい亭」ブランドは高級レストランとしての確固たる地位を築いており、特に鉄板焼においては高い認知度と評価を得ている。創業以来培ってきた顧客ロイヤルティと、特別な日の食事体験を提供するというポジショニングがブランド価値を形成している。これは模倣困難な無形資産と言える。
スイッチングコスト★★☆☆☆
高級レストランという性質上、一度顧客が特定の店舗やブランドに満足した場合、同等以上の体験を求めて他店へ移る可能性は低い。しかし、食の体験は個人の嗜好に大きく依存するため、絶対的なスイッチング・コストは限定的である。リピート率は高いと考えられるが、乗り換えによる直接的な金銭的損失は少ない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
レストラン事業は基本的に個別の顧客体験であり、ネットワーク効果は発生しない。顧客が増えることでサービスの質が低下する可能性はあるが、価値が増大する構造ではない。
コスト優位☆☆☆☆☆
高級食材の使用や、熟練したシェフによる調理、質の高いサービス提供は、構造的なコスト優位性を築くことを困難にする。むしろ、高い品質を維持するためにコストは高くなる傾向にある。
規模の経済★☆☆☆☆
高級レストラン市場において、うかいは一定の規模を持つが、業界全体で見ると多数の競合が存在する。特定の地域や料理ジャンルで寡占を形成しているわけではなく、効率規模による明確な優位性は限定的である。
- 高品質な料理とサービスうかいは、長年にわたり培ってきた「おもてなし」の心と「最高の料理」を提供するノウハウが強みです。和食・洋食ともに高い専門性を持つ料理人が在籍し、厳選された食材を活かした独自のメニューを提供しています。これにより、顧客は特別な体験を求めて来店し、高い顧客満足度とリピート率につながっています。
- 確立されたブランド力うかいグループは、高級飲食店としてのブランドイメージを確立しており、これが大きな競争優位性となっています。特に「うかい亭」や「とうふ屋うかい」などは、特別な日の食事や接待など、ハレの場での利用が多く、そのブランド力は新規顧客の獲得や既存顧客の囲い込みに貢献しています。物販事業もこのブランド力を活用しています。
- 多角的な事業展開レストラン事業を核としながらも、洋菓子などの物販事業や美術館運営の文化事業を展開することで、収益源を多角化しています。これにより、特定の事業環境の変化によるリスクを分散し、安定的な経営基盤を築いています。また、各事業が相互にブランド価値を高め合う相乗効果も期待できます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。(1) 経営方針当社は企業理念として、基本理念「利は人の喜びの陰にあり」、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」、店舗理念「100年続く店づくり」を掲げております。ステークホルダーの皆様を大切にし、そして大切にされる企業になることこそ100年続く企業への道筋であると考え、全従業員がこの理念を共通の指針として行動し、当社の事業活動を通して多くの方に喜び、感動、豊かさ、絆、和みなどをご提供することで社会に貢献することを第一義に、魅力ある企業をつくりあげてまいります。 (2) 経営環境当事業年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善するなかで緩やかながら回復基調で推移いたしました。一方で、米国の貿易政策による景気後退懸念の増大、継続する物価上昇の個人消費に及ぼす影響、ウクライナ・中東地域をめぐる地政学的リスク、加えて金融市場の変動による資金調達の環境の変化等、留意すべき事象が多く存在しており、先行きの不透明感は継続、慎重な経営判断が求められる状況にあります。当社が属する外食産業においては、新型コロナウイルス感染症の収束による社会経済活動の正常化や、訪日外国人観光客の増加によるインバウンド需要拡大等で人流の回復が一段と進み、緩やかな回復基調が続いている一方で、慢性的な人手不足による人件費の高騰が企業経営に負担をかけております。加えて、原材料価格の上昇が収益構造を圧迫、価格転嫁の難しさから利益率の低下を招く可能性もあります。物価高による消費マインドの低下が外食産業の回復に水を差す懸念もあり、市場に与える各種影響を慎重に見極める必要があります。 (3) 長期経営構想2035 / 中期経営計画2030当社が属する外食産業を取り巻く環境は、かつてない速度で変化し続けています。国内市場においては少子高齢化による労働者数や消費者数の減少が進み、競争が激化するなかで外食市場の成熟化が進展しています。従来のビジネスモデルでは成長を維持することが難しくなりつつあり、革新的な戦略の策定が求められています。新型コロナウイルス感染症の収束に伴う社会経済活動の正常化は、消費者ニーズに大きな変化をもたらしました。外食業界においては、利便性を重視したデジタルオーダーの普及や、新しいライフスタイルに適応したサービス提供が求められています。加えて、食の安全性や健康志向の高まりにより、提供するメニューや食材の選定にも新たな基準が必要となるなど、消費者の価値観の変容が顕著になっています。さらに、気候変動と持続可能性を考慮した規制強化が進むなか、環境負荷の低減を目指した取り組みが企業の競争力を左右する要因となっています。食品ロス削減、持続可能な調達、エネルギー効率の向上など、環境対応への責任を果たすことが求められています。また、テクノロジーの進化は外食産業にも大きな影響を与えており、フードテックやAIを活用した業務効率化が重要な経営課題であり、食材の選定・管理、顧客体験の向上、労働環境の改善など、多方面での技術活用が経営の持続性を左右する時代となっています。このような変化のなかで、当社は未来を見据え、長期的な成長を実現するための長期経営構想2035(10年後の2035年にありたい姿)を策定しました。策定した長期経営構想は「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」、この構想を実現するための行動指針として「未来に向かって前に進む」を掲げます。この長期経営構想を実現するため、重点施策として定めた「収益力の向上」と「人材力の強化・現場環境の充実」を好循環させることで、ブランド価値の向上、人材育成、新たな収益源の確立など、企業としての成長戦略を推進し、持続可能なビジネスモデルの構築と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 <長期経営構想>「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」 <長期経営構想2035で目指す姿>■うかいブランドを核とし、時代の変化に順応できる構造を築く「うかい鳥山」や「うかい亭」に代表される、これまでのハイブランド店舗に捉われず、複数の飲食事業を立ち上げ、展開することで、時代の変化に順応できる構造を築いてまいります。またブランドの持つ独自性や価値を維持しつつ、多様なターゲットに向けたビジネスを展開し、より広範囲な市場にアプローチできるようにします。たとえば、従来のお客様層から間口を広げた新業態の立上げやブランドプロデュース事業も視野に入れることで、リスク分散と成長機会の拡大を図ります。 ■うかいブランドと新規事業の相互活用新規事業への投資は単なる拡大戦略ではなく、うかいブランド自体の成長に貢献するものとして考えます。新規事業で得られたデータを既存事業にフィードバックすることで、既存店舗のサービス品質向上に役立て、ブランド全体の競争力を高めてまいります。 ■事業間のシナジーを意識し、基盤を確立する複数の事業を展開する場合、それぞれの事業が相互に影響し合い、価値を高め合うことが重要になります。そのため、既存事業、新規事業が価値を高め合い、成長スピードを加速し、企業全体としての強固な経営基盤を築いてまいります。 <行動指針>「未来に向かって前に進む」・2024年に創業60周年を迎え、創業第2章として、伝統と革新を内に秘め、未来に向かって、前に進む。・既存の手段や仕組みに囚われず、自由に発想し新しいことに挑戦する。・攻めの姿勢を心がけ、失敗を恐れずに挑戦し続ける。・社内外に志を共にできる同士を作り、共創を心掛ける。 <重点施策>■収益力の向上・東京芝とうふ屋うかいの閉店を見据え、収益力の向上に今一度、集中する。・既存のレストラン、物販、文化事業に加え、子会社を中心とした新たなビジネスモデルの開発を進め、新たな収益の源泉を確立する。・新たな収益の源泉を確立することで、もう一つの重点施策(人材力の強化と現場環境の充実)へ投資することが可能となる。 ■人材力の強化と現場環境の充実・国内外で高い価値・信頼がある「うかいブランド」は、品質とサービスの高さに裏打ちされ、当社で働く従業員によって支えられている。そのため、ブランドの維持・強化には人材育成と働きやすい現場環境の整備が不可欠になる。・当社を選択し、働いてもらう環境整備(人材育成、社内制度等)を継続し、加えて、時代に合わせた現場環境の充実を図ることで、従業員の満足度を向上させ、優秀な人材を確保する。例として、2025年度に開講した社内教育制度「UKAI Academy(うかいアカデミー)」を通じて、料理・サービスのプロフェッショナル人材の育成を推進する。・働きやすさが向上することで、従業員が集まり、定着率が上がり、店舗運営の質を向上させ、より良いサービスを提供することができる。・結果として収益力が向上し、企業のさらなる成長や新規事業への投資が可能になり、また従業員をはじめ株主様やお客様等のステークホルダーの皆様に還元することができる。 <中期経営計画2030> 長期経営構想2035の実現に向けて、2030年のあるべき姿をバックキャスティングし、2025~2030年までの5ヶ年を中期経営計画2030と設定しました。中期経営計画では2025年4月3日に設立した子会社(株式会社UKAIzm corporation)による新規事業の創出と物販事業を成長の柱と位置づけ、積極的に強化・拡大してまいります。 ■UKAIzmUKAIzmは新たな企業価値の創造を目指し、新規事業の創出を目指します。「うかい」の既成概念にとらわれず、自由な発想で新しい事業を立ち上げ、展開していくことで、さらなる事業拡大を図ります。この新規事業の創出は、当社の持続的な成長を支える重要な要素となります。既に一部、実績を上げており、うかいブランドにまで波及する効果を期待できると考えております。展開を予定している事業は主にブランドプロデュースと新業態開発になります。これまでの海外展開での経験、改良点を活かし、国内・海外で新たなブランドプロデュース戦略を実施します。今後は業務提携だけではなく、コンサルティング業の展開も検討しております。新業態開発はこれまでのハイブランド店舗から、お客様層を広げて日常的に利用できるようなセカンドブランド店舗を多店舗展開し、マルチブランド戦略を実施いたします。そのほか既存レストラン事業では使用しない周辺食材をフル活用し、スケールメリットも効く業態や、既存レストラン事業をリブランディングした業態の創出も実施いたします。これまでのうかいの本質である料理やサービスの品質は変えず、特定料理・テーマに特化した専門店の展開や、少人数、少額投資で運営可能な業態の開発も目指します。 ■レストラン事業レストラン事業は、当社の基盤となる屋台骨であり、UKAIzmの新規事業展開を支える事業です。レストラン事業が生み出すブランド価値と顧客体験が、UKAIzmの新たなビジネスの可能性を広げる役割を果たします。これまで品質向上の追求・海外事業への挑戦などを実施してまいりましたが、引き続きブランド価値の維持と段階的な拡大を推進し、加えて、UKAIzmの事業活動による好循環で両事業のシナジーを最大化し、収益の向上を実現してまいります。 ■物販事業物販事業は、EC販売や関西圏への出店など、多様な施策を展開してまいりました。2024年9月には日本の玄関口である東京駅構内商業施設のグランスタ東京にオープンし、当事業年度の売上高増加に寄与しました。しかし、さまざまな出店要請や需要の高まりに対して十分に応えきれなかった側面もあり、今後は製造キャパシティの拡大が重要となります。そのため、新たな工房の設立による生産能力の向上と、新規出店を通じた市場拡大に取り組み、持続的な成長を図ります。新工房は単なる工房ではなく「体験型工房・併設カフェ」を構想、2026年初夏稼働を目指します。製造キャパシティの増加により、商品供給量が改善・売上高増加に寄与、見学体験スペースを含むカフェ店舗エリアは地域貢献とブランド発信の役割を担っていく予定です。 ■文化事業文化事業は、他事業とのシナジーが限定的であるため、その展開について慎重な検討が必要と考えております。今後の市場動向や企業ビジョンに照らし合わせながら、最適な形での運営方針を策定してまいります。 (4) 長期経営構想2035、中期経営計画2030とサステナビリティ 当社は、社会課題に対する当社の事業価値を明確にするため、ESG経営を推進し、持続可能な社会の実現にステークホルダーの皆様と共に取り組んでおります。また基本理念である「利は人の喜びの陰にあり」を礎に、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」と考えており、この基本理念、経営精神と共に、サステナビリティへの取り組みを更に進化させ、パーパス(おもてなしで人を豊かに)の実現を目指すことを目的に、当社が取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を以下のように特定しました。・食の安全・安心・コンプライアンスの遵守・コーポレートガバナンスの強化・顧客プライバシーの保護・仕事への誇りや働き甲斐が持てる労働環境づくり・人材育成・イノベーションの創出・ダイバーシティ&インクルージョンの推進・地域社会への貢献を通した食文化発展への寄与・循環型経済への貢献・廃棄物、食品ロスの削減・低炭素社会への貢献・省エネ活動の推進・持続可能な水資源の利用・生物多様性の保護当社は、長期経営構想2035、中期経営計画2030に加え、以上の基本理念、経営精神、サステナビリティにかかるマテリアリティ等に取り組み、ステークホルダーの皆様に価値をご提供し、長期経営構想を実現してまいります。 (5) 経営上の目標と達成状況を判断するための経営指標長期経営構想2035、中期経営計画2030で重視している経営指標として、売上高、営業利益、営業利益率、自己資本利益率(ROE)、新規事業創出件数の5つを設定しました。売上高と営業利益の向上は、事業の安定成長を示すものであり、企業の競争力を高めるために欠かせません。営業利益率の改善は、経営の効率性を向上させることを目的としており、持続的な収益性の確保に直結します。また、自己資本利益率(ROE)は、株主価値の最大化を目指す指標として位置づけ、資本の有効活用を重視しています。さらに新規事業の創出は、変化する市場環境に対応しながら、新たな収益源を確保するための鍵となります。中期経営計画にあたる2030年度は売上高14,000百万円、営業利益850百万円、営業利益率6.1%、自己資本利益率(ROE)5.0%、新規事業創出件数5件を目標として定めました。2035年度には売上高16,000百万円、営業利益1,200万円、営業利益率7.5%、自己資本利益率(ROE)8.0%、新規事業創出件数は10件(2030年から純増5件)を目指します。本経営指標の実現に向けて、重点施策を実行し、売上高の拡大や営業利益の向上を推進してまいります。加えて、積極的な新規事業の開発を進めることで、既存事業の枠を超えた成長機会を創出し、全体の競争力を強化します。今後も市場動向を的確に捉えながら、革新的な取り組みを加速し、企業価値のさらなる向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。(1) 経営方針当社は企業理念として、基本理念「利は人の喜びの陰にあり」、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」、店舗理念「100年続く店づくり」を掲げております。ステークホルダーの皆様を大切にし、そして大切にされる企業になることこそ100年続く企業への道筋であると考え、全従業員がこの理念を共通の指針として行動し、当社の事業活動を通して多くの方に喜び、感動、豊かさ、絆、和みなどをご提供することで社会に貢献することを第一義に、魅力ある企業をつくりあげてまいります。 (2) 経営環境当事業年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善するなかで緩やかながら回復基調で推移いたしました。一方で、米国の貿易政策による景気後退懸念の増大、継続する物価上昇の個人消費に及ぼす影響、ウクライナ・中東地域をめぐる地政学的リスク、加えて金融市場の変動による資金調達の環境の変化等、留意すべき事象が多く存在しており、先行きの不透明感は継続、慎重な経営判断が求められる状況にあります。当社が属する外食産業においては、新型コロナウイルス感染症の収束による社会経済活動の正常化や、訪日外国人観光客の増加によるインバウンド需要拡大等で人流の回復が一段と進み、緩やかな回復基調が続いている一方で、慢性的な人手不足による人件費の高騰が企業経営に負担をかけております。加えて、原材料価格の上昇が収益構造を圧迫、価格転嫁の難しさから利益率の低下を招く可能性もあります。物価高による消費マインドの低下が外食産業の回復に水を差す懸念もあり、市場に与える各種影響を慎重に見極める必要があります。 (3) 長期経営構想2035 / 中期経営計画2030当社が属する外食産業を取り巻く環境は、かつてない速度で変化し続けています。国内市場においては少子高齢化による労働者数や消費者数の減少が進み、競争が激化するなかで外食市場の成熟化が進展しています。従来のビジネスモデルでは成長を維持することが難しくなりつつあり、革新的な戦略の策定が求められています。新型コロナウイルス感染症の収束に伴う社会経済活動の正常化は、消費者ニーズに大きな変化をもたらしました。外食業界においては、利便性を重視したデジタルオーダーの普及や、新しいライフスタイルに適応したサービス提供が求められています。加えて、食の安全性や健康志向の高まりにより、提供するメニューや食材の選定にも新たな基準が必要となるなど、消費者の価値観の変容が顕著になっています。さらに、気候変動と持続可能性を考慮した規制強化が進むなか、環境負荷の低減を目指した取り組みが企業の競争力を左右する要因となっています。食品ロス削減、持続可能な調達、エネルギー効率の向上など、環境対応への責任を果たすことが求められています。また、テクノロジーの進化は外食産業にも大きな影響を与えており、フードテックやAIを活用した業務効率化が重要な経営課題であり、食材の選定・管理、顧客体験の向上、労働環境の改善など、多方面での技術活用が経営の持続性を左右する時代となっています。このような変化のなかで、当社は未来を見据え、長期的な成長を実現するための長期経営構想2035(10年後の2035年にありたい姿)を策定しました。策定した長期経営構想は「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」、この構想を実現するための行動指針として「未来に向かって前に進む」を掲げます。この長期経営構想を実現するため、重点施策として定めた「収益力の向上」と「人材力の強化・現場環境の充実」を好循環させることで、ブランド価値の向上、人材育成、新たな収益源の確立など、企業としての成長戦略を推進し、持続可能なビジネスモデルの構築と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 <長期経営構想>「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」 <長期経営構想2035で目指す姿>■うかいブランドを核とし、時代の変化に順応できる構造を築く「うかい鳥山」や「うかい亭」に代表される、これまでのハイブランド店舗に捉われず、複数の飲食事業を立ち上げ、展開することで、時代の変化に順応できる構造を築いてまいります。またブランドの持つ独自性や価値を維持しつつ、多様なターゲットに向けたビジネスを展開し、より広範囲な市場にアプローチできるようにします。たとえば、従来のお客様層から間口を広げた新業態の立上げやブランドプロデュース事業も視野に入れることで、リスク分散と成長機会の拡大を図ります。 ■うかいブランドと新規事業の相互活用新規事業への投資は単なる拡大戦略ではなく、うかいブランド自体の成長に貢献するものとして考えます。新規事業で得られたデータを既存事業にフィードバックすることで、既存店舗のサービス品質向上に役立て、ブランド全体の競争力を高めてまいります。 ■事業間のシナジーを意識し、基盤を確立する複数の事業を展開する場合、それぞれの事業が相互に影響し合い、価値を高め合うことが重要になります。そのため、既存事業、新規事業が価値を高め合い、成長スピードを加速し、企業全体としての強固な経営基盤を築いてまいります。 <行動指針>「未来に向かって前に進む」・2024年に創業60周年を迎え、創業第2章として、伝統と革新を内に秘め、未来に向かって、前に進む。・既存の手段や仕組みに囚われず、自由に発想し新しいことに挑戦する。・攻めの姿勢を心がけ、失敗を恐れずに挑戦し続ける。・社内外に志を共にできる同士を作り、共創を心掛ける。 <重点施策>■収益力の向上・東京芝とうふ屋うかいの閉店を見据え、収益力の向上に今一度、集中する。・既存のレストラン、物販、文化事業に加え、子会社を中心とした新たなビジネスモデルの開発を進め、新たな収益の源泉を確立する。・新たな収益の源泉を確立することで、もう一つの重点施策(人材力の強化と現場環境の充実)へ投資することが可能となる。 ■人材力の強化と現場環境の充実・国内外で高い価値・信頼がある「うかいブランド」は、品質とサービスの高さに裏打ちされ、当社で働く従業員によって支えられている。そのため、ブランドの維持・強化には人材育成と働きやすい現場環境の整備が不可欠になる。・当社を選択し、働いてもらう環境整備(人材育成、社内制度等)を継続し、加えて、時代に合わせた現場環境の充実を図ることで、従業員の満足度を向上させ、優秀な人材を確保する。例として、2025年度に開講した社内教育制度「UKAI Academy(うかいアカデミー)」を通じて、料理・サービスのプロフェッショナル人材の育成を推進する。・働きやすさが向上することで、従業員が集まり、定着率が上がり、店舗運営の質を向上させ、より良いサービスを提供することができる。・結果として収益力が向上し、企業のさらなる成長や新規事業への投資が可能になり、また従業員をはじめ株主様やお客様等のステークホルダーの皆様に還元することができる。 <中期経営計画2030> 長期経営構想2035の実現に向けて、2030年のあるべき姿をバックキャスティングし、2025~2030年までの5ヶ年を中期経営計画2030と設定しました。中期経営計画では2025年4月3日に設立した子会社(株式会社UKAIzm corporation)による新規事業の創出と物販事業を成長の柱と位置づけ、積極的に強化・拡大してまいります。 ■UKAIzmUKAIzmは新たな企業価値の創造を目指し、新規事業の創出を目指します。「うかい」の既成概念にとらわれず、自由な発想で新しい事業を立ち上げ、展開していくことで、さらなる事業拡大を図ります。この新規事業の創出は、当社の持続的な成長を支える重要な要素となります。既に一部、実績を上げており、うかいブランドにまで波及する効果を期待できると考えております。展開を予定している事業は主にブランドプロデュースと新業態開発になります。これまでの海外展開での経験、改良点を活かし、国内・海外で新たなブランドプロデュース戦略を実施します。今後は業務提携だけではなく、コンサルティング業の展開も検討しております。新業態開発はこれまでのハイブランド店舗から、お客様層を広げて日常的に利用できるようなセカンドブランド店舗を多店舗展開し、マルチブランド戦略を実施いたします。そのほか既存レストラン事業では使用しない周辺食材をフル活用し、スケールメリットも効く業態や、既存レストラン事業をリブランディングした業態の創出も実施いたします。これまでのうかいの本質である料理やサービスの品質は変えず、特定料理・テーマに特化した専門店の展開や、少人数、少額投資で運営可能な業態の開発も目指します。 ■レストラン事業レストラン事業は、当社の基盤となる屋台骨であり、UKAIzmの新規事業展開を支える事業です。レストラン事業が生み出すブランド価値と顧客体験が、UKAIzmの新たなビジネスの可能性を広げる役割を果たします。これまで品質向上の追求・海外事業への挑戦などを実施してまいりましたが、引き続きブランド価値の維持と段階的な拡大を推進し、加えて、UKAIzmの事業活動による好循環で両事業のシナジーを最大化し、収益の向上を実現してまいります。 ■物販事業物販事業は、EC販売や関西圏への出店など、多様な施策を展開してまいりました。2024年9月には日本の玄関口である東京駅構内商業施設のグランスタ東京にオープンし、当事業年度の売上高増加に寄与しました。しかし、さまざまな出店要請や需要の高まりに対して十分に応えきれなかった側面もあり、今後は製造キャパシティの拡大が重要となります。そのため、新たな工房の設立による生産能力の向上と、新規出店を通じた市場拡大に取り組み、持続的な成長を図ります。新工房は単なる工房ではなく「体験型工房・併設カフェ」を構想、2026年初夏稼働を目指します。製造キャパシティの増加により、商品供給量が改善・売上高増加に寄与、見学体験スペースを含むカフェ店舗エリアは地域貢献とブランド発信の役割を担っていく予定です。 ■文化事業文化事業は、他事業とのシナジーが限定的であるため、その展開について慎重な検討が必要と考えております。今後の市場動向や企業ビジョンに照らし合わせながら、最適な形での運営方針を策定してまいります。 (4) 長期経営構想2035、中期経営計画2030とサステナビリティ 当社は、社会課題に対する当社の事業価値を明確にするため、ESG経営を推進し、持続可能な社会の実現にステークホルダーの皆様と共に取り組んでおります。また基本理念である「利は人の喜びの陰にあり」を礎に、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」と考えており、この基本理念、経営精神と共に、サステナビリティへの取り組みを更に進化させ、パーパス(おもてなしで人を豊かに)の実現を目指すことを目的に、当社が取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を以下のように特定しました。・食の安全・安心・コンプライアンスの遵守・コーポレートガバナンスの強化・顧客プライバシーの保護・仕事への誇りや働き甲斐が持てる労働環境づくり・人材育成・イノベーションの創出・ダイバーシティ&インクルージョンの推進・地域社会への貢献を通した食文化発展への寄与・循環型経済への貢献・廃棄物、食品ロスの削減・低炭素社会への貢献・省エネ活動の推進・持続可能な水資源の利用・生物多様性の保護当社は、長期経営構想2035、中期経営計画2030に加え、以上の基本理念、経営精神、サステナビリティにかかるマテリアリティ等に取り組み、ステークホルダーの皆様に価値をご提供し、長期経営構想を実現してまいります。 (5) 経営上の目標と達成状況を判断するための経営指標長期経営構想2035、中期経営計画2030で重視している経営指標として、売上高、営業利益、営業利益率、自己資本利益率(ROE)、新規事業創出件数の5つを設定しました。売上高と営業利益の向上は、事業の安定成長を示すものであり、企業の競争力を高めるために欠かせません。営業利益率の改善は、経営の効率性を向上させることを目的としており、持続的な収益性の確保に直結します。また、自己資本利益率(ROE)は、株主価値の最大化を目指す指標として位置づけ、資本の有効活用を重視しています。さらに新規事業の創出は、変化する市場環境に対応しながら、新たな収益源を確保するための鍵となります。中期経営計画にあたる2030年度は売上高14,000百万円、営業利益850百万円、営業利益率6.1%、自己資本利益率(ROE)5.0%、新規事業創出件数5件を目標として定めました。2035年度には売上高16,000百万円、営業利益1,200万円、営業利益率7.5%、自己資本利益率(ROE)8.0%、新規事業創出件数は10件(2030年から純増5件)を目指します。本経営指標の実現に向けて、重点施策を実行し、売上高の拡大や営業利益の向上を推進してまいります。加えて、積極的な新規事業の開発を進めることで、既存事業の枠を超えた成長機会を創出し、全体の競争力を強化します。今後も市場動向を的確に捉えながら、革新的な取り組みを加速し、企業価値のさらなる向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 1 経営業績(1) 全般的な営業の概況当事業年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善するなかで緩やかながら回復基調で推移いたしました。一方で、米国の貿易政策による景気後退懸念の増大、継続する物価上昇の個人消費に及ぼす影響、ウクライナ・中東地域をめぐる地政学的リスク、金融資本市場の変動の影響など、留意すべき状況も存在しており、先行きの不透明感は継続しております。当社が属する外食産業においては、新型コロナウイルス感染症の収束による社会経済活動の正常化や、訪日外国人観光客の増加による需要拡大等で人流の回復が一段と進み、緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、人手不足による人件費の高騰や原材料価格のさらなる上昇、物価高による消費マインドの低下など、外食産業の回復に水を差す懸念事項も存在しており、事業を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。このような事業環境のなか、当社は2022年4月からの3年間をコロナ禍で影響を受けた収益力の早期回復、また成長力向上に向けた事業基盤の構築期と定め、「人材力の強化」「収益基盤の強化」「財務基盤の強化」の3つの重点課題に取り組んでおり、最終年度となる当期は、足元の経営基盤の強化に注力するとともに、次のステージに向け、企業価値の向上に資する中長期経営計画の策定と、その計画を実行可能にする体制基盤の確立を推し進めました。具体的には、2026年3月期以降の経営計画実行に向け収益構造の見直しを図り、2024年8月に『アトリエうかい たまプラーザ』を契約満了により閉店したほか、店舗設備の老朽化が進んでいた『うかい竹亭』を同年11月に閉店いたしました。一方で、2024年9月には首都東京の表玄関ともいうべきJR東日本東京駅のエキナカ商業施設「グランスタ東京」に「アトリエうかい」の新たな常設店を出店し、ブランド発信・情報発信拠点としてお客様満足度・ブランド価値の更なる向上を図っております。また、経営資源の効率的活用、財務体質の更なる強化を図るため、同年10月に『箱根ガラスの森』を運営するために必要な固定資産(土地、建物、美術品)の譲渡及び譲渡した資産の賃借の実施を決定し、翌月の11月1日に実行いたしました。このような活動の結果、当事業年度の売上高は13,462百万円(前事業年度比1.0%増)と増収になりました。しかしながら、人員数増加に伴う人件費の上昇や採用強化による人材募集費の増加、電気料金の上昇、譲渡した資産の賃借に伴う賃借料の増加などにより、営業利益は721百万円(前事業年度比18.9%減)、経常利益は699百万円(前事業年度比19.3%減)となりました。当期純利益については、2店舗の閉店に伴う損失49百万円、固定資産の譲渡による固定資産売却損222百万円、保有する固定資産の減損損失79百万円をそれぞれ計上したことに加え、税金費用の増加もあり、136百万円(前事業年度比84.3%減)と大幅減益となりました。 (2) 当事業年度の業績全般当事業年度の業績は、以下のとおりです。 売上高(百万円)営業利益(百万円)経常利益(百万円)当期純利益 (百万円)1株当たり当期純利益(円)2024年3月期13,326890866870155.232025年3月期13,46272169913624.41増減率1.0%△18.9%△19.3%△84.3%△84.3% 事業の種類別セグメントの状況は、次のとおりであります。 〔レストラン事業部〕新型コロナウイルス感染症の収束による社会経済活動の正常化が外食やインバウンドの需要回復を後押しし、人流の回復が加速するなか、レストラン事業部では、それぞれのブランド・店舗の特色を活かした販促活動を実施し、来店機会創出に努めてまいりました。また、アフターコロナとなり、食に対する人々のニーズの多様化が進むなか、取り組みを加速させた最上のおもてなしの追求についても、お客様一組一組、一人一人に対してスタッフと時間を集中させることでこれまで以上に上質な料理ときめ細やかなサービスをご提供する、唯一無二のレストランであり続けるという方針のもと、定休日や営業時間の見直しを図ったほか、コース構成、並びに価格の見直しを実施いたしました。これらの営業活動により、お客様一人当たりの単価は上昇しましたが、コロナ禍明けの特需が一服したことに加え、店舗老朽化により『うかい竹亭』を2024年11月末日で閉店したため来客数は前事業年度比で減少いたしました。以上の結果、レストラン事業部の売上高は、10,577百万円(前事業年度比0.4%増)と微増収での着地となりました。 〔物販事業部〕物販事業部の主力である製菓部門では、『アトリエうかい 髙島屋京都店』『アトリエうかい 髙島屋大阪店』において、売り上げの伸びに弱さがみられるものの、商品力を高めて既存店のお客様満足度の向上を図るとともに、全国の百貨店の催事出店や卸販売、EC販売の販売強化等を積極的に行うことで安定した収益確保を図りました。また、2024年9月には洋菓子店「アトリエうかい」の新店舗を、東京の表玄関ともいうべきJR東日本東京駅のエキナカ商業施設「グランスタ東京」に出店し、より多くのお客様にご利用いただけるようにいたしました。なお、『アトリエうかい たまプラーザ』は同年8月末日をもって契約満了により閉店しております。一方、成長促進を図る食品部門においては、お取り寄せグルメのオンラインショップ「UKAI GOURMET DELI(うかいグルメデリ)」がオープンして1年経過し、多くのお客様にご利用いただいておりますが、認知度の更なる向上を見据え、「うかいのグルメ」として製菓、とうふ、冷凍商品を組み合わせて催事出店をする等、プロモーション活動の強化を進めました。以上の結果、物販事業部の売上高は、1,795百万円(前事業年度比3.5%増)と増収での着地となりました。 〔文化事業部〕文化事業部では、『箱根ガラスの森』にて、2024年4月27日から7月15日まで2024年初夏所蔵作品展として「ヴェネチアン・グラスと祝祭の都」を、7月19日から2025年1月13日まで今期の特別企画展「香りの装い~香水瓶をめぐる軌跡~」を、1月25日から翌事業年度となる4月13日まで2025年初春 所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスとカーニバルの世界」を開催し、これらの作品展・企画展を柱に様々な企画や季節の移ろいに合わせクリスタルガラスの展示替えを行い、多くのお客様にご来館いただけるように細やかなプロモーションや旅行会社をはじめとする企業への営業の強化を行いました。これらの営業施策に加え、インバウンド需要の拡大効果もあり、来館者数は前事業年度比で伸長いたしました。以上の結果、文化事業部の売上高は、1,090百万円(前年同期比3.1%増)と増収での着地となりました。 (3) 生産、受注及び販売の状況① 生産実績該当事項はありません。 ② 受注状況該当事項はありません。 ③ 販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)レストラン事業部10,577,316100.4物販事業部1,795,003103.5文化事業部1,090,538103.1合計13,462,859101.0 a.レストラン事業部収入実績区分当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)飲食販売収入10,369,120100.4商品販売収入208,19698.9合計10,577,316100.4 (各事業所の状況)事業所名当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)来客数(人)前年同期比(%)うかい鳥山78,803 100.2うかい竹亭13,36454.4とうふ屋うかい大和田店52,92095.5とうふ屋うかい鷺沼店61,56798.4東京芝とうふ屋うかい111,82899.1銀座 kappou ukai 肉匠7,202106.1六本木 kappou ukai10,53698.5八王子うかい亭34,46590.3横浜うかい亭44,92195.3銀座うかい亭31,48992.9あざみ野うかい亭31,59888.2表参道うかい亭27,72997.8グリルうかい丸の内店21,72997.5ル・プーレ ブラッスリーうかい25,523104.0六本木うかい亭10,17997.7合計563,85395.2 b.物販事業部収入実績区分当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)商品販売収入1,795,003103.5合計1,795,003103.5 c.文化事業部収入実績区分当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)入場料等収入515,885105.9商品販売収入370,83799.4飲食販売収入203,815103.0合計1,090,538103.1 (各事業所の状況)事業所名当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)来客数(人)前年同期比(%)箱根ガラスの森365,851103.8合計365,851103.8 d.店舗形態別販売実績区分当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)レストラン事業部うかい鳥山1,122,408109.4うかい竹亭212,99360.6とうふ屋うかい大和田店451,81099.5とうふ屋うかい鷺沼店529,69596.6東京芝とうふ屋うかい2,260,918101.8銀座 kappou ukai 肉匠248,608102.5六本木 kappou ukai301,025100.5八王子うかい亭745,28599.1横浜うかい亭1,016,50399.0銀座うかい亭1,155,412102.7あざみ野うかい亭687,155101.3表参道うかい亭882,357102.4グリルうかい丸の内店335,167101.4ル・プーレ ブラッスリーうかい173,015109.9六本木うかい亭377,291101.6その他77,66888.3小計10,577,316100.4物販事業部物販事業部1,795,003103.5小計1,795,003103.5文化事業部箱根ガラスの森1,090,538103.1小計1,090,538103.1合計13,462,859101.0 2 財政状態当事業年度末における資産、負債及び純資産の状態は以下のとおりであります。 (1) 資産の部当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ140百万円増加し、10,901百万円(前事業年度比1.3%増)となりました。主な要因は、固定資産の一部を譲渡したこと等により現金及び預金が3,596百万円増加したのに対し、有形固定資産が3,294百万円、繰延税金資産が88百万円それぞれ減少したことによるものであります。 (2) 負債の部当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ71百万円増加し、6,132百万円(前事業年度比1.2%増)となりました。主な要因は、未払法人税等が105百万円、未払消費税等が147百万円、資産除去債務が219百万円それぞれ増加したのに対し、取引金融機関からの借入金の総額が479百万円減少したことによるものであります。 (3) 純資産の部当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ69百万円増加し、4,769百万円(前事業年度比1.5%増)となりました。主な要因は、譲渡制限付株式報酬の新株式発行により資本剰余金が19百万円、当期純利益の計上により利益剰余金が41百万円それぞれ増加したことによるものであります。 3 キャッシュ・フロー当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ3,596百万円増加し、5,413百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により増加した資金は、1,235百万円(前事業年度は1,174百万円の資金増加)となりました。主な要因は、税引前当期純利益341百万円、減価償却費414百万円、固定資産売却損222百万円、未払消費税等の増加額147百万円の資金増加があったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により増加した資金は、2,901百万円(前事業年度は239百万円の資金減少)となりました。主な要因は、有形固定資産の売却による収入額3,010百万円の資金増加があったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により減少した資金は、540百万円(前事業年度は1,406百万円の資金減少)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出229百万円、短期借入金の純減少額250百万円の資金減少があったこと等によるものであります。 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移 2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率27.7%27.2%34.6%43.7%43.7%時価ベースの自己資本比率156.4%153.0%157.4%200.0%185.0%キャッシュ・フロー対有利子負債比率-32.5年2.9年2.5年2.0年インタレスト・カバレッジ・レシオ-3.7倍36.3倍26.1倍32.3倍 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注1)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。(注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。(注3)有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。(注4)2021年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため表示しておりません。 当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業に必要な資金を安定的に維持確保することを基本方針としております。当社の資金需要は、運転資金及び設備投資資金であります。運転資金は、主に原材料費や人件費、店舗賃借料及び店舗運営に関わる費用であり、設備投資資金は、既存設備の改修や情報システム関連の投資、新規出店によるものであります。これらの資金需要につきましては、営業キャッシュ・フローで充当し、必要に応じて短期借入金及び長期借入金等による資金調達にて対応しております。なお、当社は安定的かつ効率的な資金調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。 4 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定は実際の結果と異なる可能性があります。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性であり、「第5 経理の状況 2 財務諸表等〔注記事項〕(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 食品安全性の問題レストランでの集団食中毒や物販商品の食品事故が発生した場合、お客様への迷惑だけでなく、対応費用やブランドイメージの低下、社会的信用の失墜につながり、業績に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。同社はISO22000やHACCP導入、従業員教育で対策しています。
- 人材の確保と育成高品質な「おもてなし」と「最高の料理」を提供するためには、優秀な人材の確保と育成が不可欠です。採用環境の悪化や賃金上昇、人材の定着が進まない場合、サービスの質が低下し、業績や財政状態に影響を与える可能性があります。同社はアカデミー開校や人事制度改善で対応しています。
- 自然災害と感染症大規模な地震や風水害などの自然災害、または感染症の拡大が発生した場合、来店客の減少や店舗の休業・営業時間短縮により、売上が大幅に落ち込み、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。同社はBCP(事業継続計画)の再構築や安否確認システムの導入でリスク軽減を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】(1) 方針当社は、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、リスクの発生頻度や経営への影響を低減し、事業の継続、安定的発展を確保していくため、2016年12月に全社的なリスクマネジメント推進に関わる課題・対応策を協議・承認する組織として、取締役会の下にリスク管理委員会を設置しております。リスク低減に関する協議・承認を行うため、リスク管理委員会を原則、年2回定時開催し、新たなリスクの候補の検討、また特定したリスクについて、固有リスクの評価、統制活動の決定、統制活動の有効性の評価、残余リスクの評価、リスク対策の優先度を協議・承認を行い、その結果を取締役会に適宜、報告しております。 (2) リスク管理委員会におけるリスクマネジメント体制 ①構成メンバー委員長を社長とし、常任委員に常勤取締役、非常任委員を執行役員として組織し、事務局長を管理部長としております。またテーマに応じてその他の従業員を随時柔軟に招集して開催しております。 ②主な役割と権限・リスクマネジメント取組全体の方針・方向性の検討、協議・承認・各リスクテーマ共通の仕組みの検討、協議・承認・リスクマネジメントに関する年次計画、予算措置、是正措置の検討、協議・承認・必要に応じ社内外から必要なノウハウや協力の取付検討、協議・承認・分科会の組成指示、リスクマネジメント推進の進捗管理・各現場でのリスクマネジメント推進の指示、進捗管理・情報の収集と社内外開示の実施策検討、協議・承認・上記に関する取締役会への定期的な報告 ③個別リスクの分科会個別リスクの検討課題ごとに具体策を検討・実行するための分科会を実務担当者から選出、編成しております。各分科会の主な役割と権限、内容は以下のとおりです。・主な役割と権限リスク管理委員会からの指示に基づく所管テーマの具体的対策検討、マニュアル化所管テーマの対応策に関する各職場への周知徹底策検討、実行・各分科会の内容経営リスク分科会(契約、与信、資金繰り、減損、債務超過、社内事務、クレーム対応)労務・安全衛生分科会(負傷、疾病、労務、安全衛生)コンプライアンス分科会(法令違反、外部犯罪、社内不正、知的財産)防災リスク分科会(防災対策、安否確認)環境リスク分科会(環境リスク、建物改修)品質管理分科会(食品衛生管理、品質管理)情報システム分科会(ネットワーク障害、顧客情報・個人情報漏洩)雇用・人事リスク分科会(人材流出、海外派遣社員対応) (リスクの設定イメージ) リスク管理委員会、及び各分科会により新たなリスクの候補の洗い出し、及びリスクの特定を行います。特定したリスクについて、固有リスクの評価、統制活動の決定、統制活動の有効性の評価、残余リスクの評価、リスク対策の優先度を分析し、対策を策定、実施いたします。また同時に特定したリスクに実施した対策をモニタリング、及び評価を行い、改善するサイクルを回しております。 (3) 個別のリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (特に重要なリスク)①食品の安全性当社が運営するレストラン店舗で集団食中毒等の食品事故が発生した場合、お客様に多大なご迷惑をかけるだけでなく、対応費用の負担、当社のブランドイメージや社会的信用の低下につながり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また物販事業において、食品表示法、食品衛生法等に抵触する物品事故及び商品回収等が発生した場合も同様です。当社は、食品衛生の重要性を十分認識した上で、従業員に対して品質管理の指導教育を徹底するとともに、定期的な点検・検査により、品質問題の発生防止に取り組んでいます。食品関連法令遵守、製菓事業におけるISO22000による食品安全体制の構築、レストランにおける飲食店HACCPに沿った店舗衛生体制の整備、自主基準の徹底により食品の安全性確保を図っております。 ②人材の確保及び育成当社の継続的な業績拡大には、人の温もりが感じられる「おもてなし」及び「最高の料理」を提供する優秀な人材の確保が不可欠であり、積極的な採用と確保した人材の育成及び定着に継続的に注力しております。今後において、採用環境の悪化により必要な人材を適正なコストで確保できない場合及び賃金の上昇や採用した人材の育成及び定着が順調に進まない場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。これらリスクに対して、当社は社員の配置転換、定期採用、中途採用、リファラル採用、ジョブリターン制度により積極的な人材の確保、OJTによる機動的かつ柔軟な発想力を兼ね備えた人材の育成、料理・サービスのプロフェッショナル人材の育成を行う社内教育制度「UKAI Academy(うかいアカデミー)の開校、海外派遣やイベント・企画への積極的登用等学びの機会創出、人事評価制度の再構築、週休2日制導入による働きやすい環境の維持改善を進めております。 ③自然災害等当社が事業を展開する地域等において大規模な地震、風水害等の自然災害や感染症拡大による来店客の減少や店舗休業・営業時間短縮等が発生した場合は、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらリスクに対して、当社はBCP再構築の推進を進めており、また従業員の安否確認システムの導入、営業可能店舗へのお客様・従業員・食材を集中する体制整備等を進めております。 (重要なリスク)④コンプライアンスについて当社は、透明性のある誠実な企業を目指し、コンプライアンス意識の浸透と定着に継続的に取り組んでおります。「リスク管理規程」及び「コンプライアンスマニュアル」に基づき、様々なリスクを網羅的かつ適切に認識し、管理すべきリスク及び担当部署を定め、リスク管理、コンプライアンス遵守体制の整備・充実を図っております。しかしながら、役職員個人による法令・社内規定違反や社会通念上不適切な行為などコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。これらリスクに対して、当社は様々なリスクを統括的に管理するためリスク管理委員会を設置し、管理担当部署のリスク対策実施状況の点検・管理及び統制を確認し、迅速かつ適切にリスク対応をしております。また、コンプライアンス分科会を定期的に開催し、コンプライアンスリスクの識別・評価とコンプライアンス違反の防止に努めるとともに、定期的にコンプライアンス研修を行い、教育・啓蒙を行っております。 ⑤原材料の調達当社は使用する食材が多岐にわたるため、天候不順、自然災害、疫病の発生や世界情勢変化等により、原材料の調達価格の高騰や必要原材料の確保が困難になった場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらリスクに対して、当社は複数の産地やお取引先から適切なロットの分散調達を行い、価格、供給、品質の安定を実現する体制を構築しており、継続的なお取引先との関係強化も図っております。また、食材の調達が困難な場合は、臨機応変に他の旬の食材を活用したメニューへの変更を検討し、機会損失を回避していきます。 ⑥固定資産の減損損失当社は、現時点で合理的と捉える単位で資産をグルーピングし、グループごとに減損会計を適用しています。事業環境の変化等により店舗の収益性が著しく低下したり、資産の市場価格が帳簿価格より著しく低下する等により、期待どおりのキャッシュ・フローを生み出せず、投資額の回収が見込めず、減損処理が必要となる場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社は定期的に減損兆候の判定を行い、不採算グループの把握や投資の早期回収に向けた積極的な施策の実行に努めております。 ⑦法令対応当社が展開する事業は、会社法のほか食品衛生関係、建築設備関係、労働関係など各種法令による様々な規制を受けております。これらの法的規制が変更または強化された場合には、それらに対応するための新たな費用の発生や営業活動への制約により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、各種法令や規制の制定・改廃状況を継続的にモニタリングして法令を周知徹底、遵守する体制を整えております。 ⑧情報漏洩当社はお客様のご予約、代金の決裁、通信販売事業等で、多くのお客様の個人情報を取り扱っております。個人情報や営業上の機密情報の取り扱いについて適正な管理に努めておりますが、当社が保有する個人情報や営業上の機密情報が万が一漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償請求等により当社のブランドイメージが大きく毀損され、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社は社内情報へのアクセス管理の徹底、定期的な電子メール取扱訓練、強固なセキュリティ対策を講じているほか、社内教育により情報セキュリティに対するリテラシーの向上に努めております。 ⑨社会問題への対応当社が人権や環境問題等の社会問題に対する対応について不備や遅れが生じた場合には、社会的信用の失墜により当社のブランドイメージが大きく毀損され、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社はサステナビリティ委員会により社会問題への対応について議論を進め、リスク低減に取り組んでおります。