7522

ワタミ(7522)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

ワタミは、国内外食事業、宅食事業、海外事業、環境事業、農業などを展開する企業グループです。国内外食事業では、飲食店経営やフランチャイズ事業を通じて収益を得ています。宅食事業では、高齢者向けに食材や調理済み商品を製造・販売・宅配しています。海外事業では、アジアを中心に飲食店の経営やフランチャイズ事業を展開し、食品加工卸売も行っています。環境事業では電力小売や風力発電、農業では農産物の生産・販売を行っており、多角的な事業ポートフォリオで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ワタミグループの事業セグメントは、主に5つです。最も売上が大きいのは「高齢者向け食事宅配事業」で、売上402.29億円、営業利益47.24億円とグループの稼ぎ頭です。次に「国内外食事業」が売上343.92億円、営業利益16.1億円を占めます。「海外事業」は売上108.73億円、営業利益1.37億円で、アジアを中心に展開しています。「環境事業」は売上23.79億円、営業利益1.94億円、そして「農業」は売上6.01億円ですが、営業利益は-1.5億円と赤字です。全体として、高齢者向け食事宅配事業がグループの収益を牽引しており、国内外食事業と海外事業がそれに続きます。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
RestaurantBusiness 地域 344 16 4.7%
FoodCateringBusinessForElderlyPeople 地域 402 47 11.7%
OverseasBusiness 地域 109 1 1.3%
EnvironmentBusiness 地域 24 2 8.2%
Agriculture 事業 6 -2 -25.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|603 文字
3【事業の内容】 当社の企業集団は、2025年3月末において、当社、連結子会社26社及び持分法適用関連会社4社で構成され、国内外食事業・宅食事業・海外事業・環境事業及び農業等を展開しております。当社グループの事業に関わる位置付けは次のとおりであります。2025年3月31日現在区分会社名事業内容統括事業ワタミ㈱ワタミグループの統括国内外食事業ワタミ㈱WATAMI FAST CASUAL㈱WATAMI USA GUAM他2社問屋から飲料類を仕入れ、飲食店の経営並びにフランチャイズ事業の展開宅食事業ワタミ㈱食料品材料セット及び調理済み商品の製造、販売、宅配海外事業和民國際有限公司海外の外食事業におけるフランチャイズ事業の展開、海外現地法人の管理及び海外エリア進出の戦略立案・実行和民(中國)有限公司 台灣和民餐飲股份有限公司 Watami Food ServiceSingapore Pte.Ltd. Watami China Food & Beverage Co., Ltd. 他4社海外各地域における飲食店の経営LEADER FOOD PTE.LTD.Watami US Corp他3社食品加工卸売事業環境事業ワタミエナジー㈱他4社電力小売事業、風力発電事業、環境マネジメント事業農業㈲ワタミファーム㈲当麻グリーンライフ農産物の生産・販売、農産加工品の製造・販売及び集中仕込みセンターへの農産物の納入

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
国内外食事業の市場縮小、宅食事業・海外事業の競争激化、物価上昇圧力。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
国内外食事業は食品衛生法により規制を受け、都道府県知事の許可が必要。海外事業も同様の法的規制を受ける。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:新規事業に関するリスク / 仕入の変動要因に関するリスク / 生産の変動要因に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ワタミブランドは外食業界で一定の認知度を持つが、競合他社との差別化が明確な特許やIPは限定的。特に「ミライザカ」や「鳥メロ」などのブランドは、類似業態の店舗との競争に晒されている。ブランド価値の維持・向上には継続的な投資とマーケティングが必要。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

既存顧客のロイヤルティは存在するものの、外食産業の特性上、顧客は価格、メニュー、立地、雰囲気など多様な要因で容易に競合店へ乗り換える可能性がある。特に、単価が比較的安価な業態ではスイッチング・コストは低い傾向にある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

外食産業であり、プラットフォーム型のネットワーク効果は基本的に見られない。顧客が増えることで店舗の価値が直接的に向上する構造ではない。デリバリープラットフォームとの連携はあるが、それは外部サービスへの依存であり、自社独自のネットワーク効果ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

セントラルキッチン方式の導入や仕入れの効率化により、一定のコスト優位性を目指している。しかし、人件費の高騰や原材料価格の変動リスクは常に存在し、競合他社も同様の効率化を進めているため、構造的なコスト優位性は限定的。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

国内に多数の店舗を展開しており、一定の規模の経済を享受している。特に、セントラルキッチンの稼働効率や仕入れ交渉力において、小規模事業者に対しては優位性を持つ。しかし、外食業界全体のプレイヤーは多く、寡占化が進んでいるとは言えない。

ワタミグループは、国内外食事業で培った飲食店経営のノウハウと、宅食事業における高齢者向け食品の製造・販売・宅配ネットワークが強みです。特に宅食事業は、高齢化社会の進展という社会課題に対応しており、全国に分散した製造拠点を持ち、安定供給体制を構築しています。また、海外事業では日本食マーケットの拡大を捉え、M&Aを通じて海外サプライチェーンや調達力、販売力を強化しています。多様な事業展開により、特定の市場変動リスクを分散し、グループ全体での安定的な収益基盤を築いています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針当社グループは、「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」というスローガンのもと、「地球人類の人間性向上のためのよりよい環境をつくり、よりよいきっかけを提供すること」というミッションを掲げ、事業活動を展開しております。事業活動を通じて社会の課題解決に貢献し、その存在対効果の最大化に向けて努力してまいります。 (2)経営環境及び経営戦略等当社グループを取り巻く環境は、緩やかに回復傾向にあります。ワクチンや治療薬の普及もあり、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが、2024年4月から季節性インフルエンザと同様の対応となるなど、飲食業界における経済活動は、コロナ禍以前の状態まで回復しております。一方、急激な円安による物価高や賃金上昇圧力の増加などの新たな環境の変化により、当社グループの想定と実際の消費動向は乖離する可能性があります。また、コロナ禍において変化したお客様の行動様式への対応が遅れた場合には、既存事業のビジネスモデルの陳腐化による顧客離れを招き、当社連結業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはこのような環境下においても、「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」というグループスローガンのもと、各事業分野においてお客様のありがとうを集める活動を展開してまいりました。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、純有利子負債(ネットD/Eレシオ)の基準を設定し、財務の健全性・安定性を維持しながら経営を行ってまいります。また、総資産営業利益率(ROA)や株主資本利益率(ROE)の指標についても基準を設定し、資産効率の向上及び株主資本の有効活用を図りながら、最適な事業ポートフォリオの構築に取り組んでまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当連結会計年度における、わが国経済は、経済活動や消費行動がコロナ禍以前へ回復するとともに、賃上げの動きの広がり等、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費は回復基調で推移いたしました。為替変動等につきましては、米国における政策金利の引き下げ、日本国内における物価上昇圧力に対する政策金利の上昇等により、日米金利差は縮小傾向にありますが、イスラエル・パレスチナ情勢、ロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク等による影響が引き続き見られるとともに、エネルギーや原材料価格は依然として高い水準で推移しております。このような環境のもと、当社グループは当連結会計年度においては、営業利益は、対前年を上回る利益を計上しておりますが、経常利益につきましては、為替の影響により、対前年比減益、親会社株主に帰属する当期純利益については、為替及び法人税等調整額の影響により対前年比減益となっております。飲食業界における経済活動はコロナ禍以前の水準まで回復しております。一方、急速な回復による需給関係の一時的な逼迫による物価高や賃金上昇圧力の高まりなどの新たな環境の変化に対応する必要があります。このような状況の中2024年10月には、日本サブウェイ合同会社(2024年12月20日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT合同会社に商号変更し、2025年4月3日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT株式会社に組織変更)の持分を取得し、同社を子会社化するとともに、Subway International B.V.とマスターフランチャイズ契約を締結いたしました。今後、日本国内において、SUBWAY事業の直営店舗及びFC店舗を展開し、様々な業態(居酒屋業態、焼肉業態、テイクアウト・デリバリー業態、ハレの場を提供する業態等)とともにお客様の多様なニーズにさらに対応することで、外食事業の拡大を図ってまいります。また、宅食事業は、これからの少子高齢化や多様な働き方によって高まる在宅需要に対応するため、冷凍総菜宅配サービスの拡大及びインフレ環境における低価格商品の販売など、利用者ニーズに応じた継続的な成長基盤の整備が必要であると考えております。これら外食事業及び宅食事業の仕組みを支える商品開発・仕入・物流・製造などのMD体制につきましては、継続的な見直し及び改善を行い、他社との差別化並びに収益構造の改革に取り組み、リスクに対応した業態ポートフォリオの構築を進めてまいります。財務面では、2021年度においてDBJ飲食・宿泊支援ファンド投資事業有限責任組合との間で株式投資契約書及び総株引受契約書を締結し、12,000百万円の優先株式を発行して手元流動性を高めるとともに、調達した資金を成長戦略へ投資することにより、厳しい環境下においても確実な成長と業績の更なる向上に取り組んでまいります。主要な事業等の課題につきましては、以下のとおりであります。 ① 国内外食事業当社グループが主に展開する居酒屋事業は、マーケットの縮小傾向が続いており、お客様ニーズの多様化など厳しい事業環境にあります。加えて、お客様の飲食スタイルが大きく変化しており、店内飲食だけではなく、テイクアウト・デリバリーなど多様な利用ニーズに対応することが重要であると考えており、高い商品力と生産性を武器とし、外食事業の拡大に向けた収益源の多様化を図るとともに、今まで以上に高い付加価値を提供していくことで、顧客満足度の向上に努めてまいります。 ② 宅食事業宅食事業は、高齢化社会の進展とともにマーケットが拡大している一方、新規参入業者の増加など競争環境が激化しております。商品力の強化、エリア戦略の見直し、法人営業の強化とともに、尼崎市に建設した冷凍食品工場を梃子として、冷凍宅配事業の更なる展開や高品質で低価格の商品の提供を行うことにより、新規顧客の獲得による市場開拓、シェア拡大を図ってまいります。あわせて、製造工場における省人化投資を進めるなど、生産性のより一層の向上を図ってまいります。 ③ 海外事業海外事業は、日本食マーケットが拡大している一方、ニーズの多様化により競争環境も激化しております。加えて、お客様の飲食スタイルの変化、現在出店する商業施設のオーナー様のテナント入替ニーズにも的確に対応するため、日本の国内外食事業と商品開発体制などの連携を強化しながら、新業態の開発と出店を進めてまいります。また、競合店出店による集客力の低下、不動産施設費の高騰、人件費の上昇など収益環境が短期間で悪化する事例も散見されることから、戦略的なスクラップアンドビルドとあわせて、生産性の高い組織体質の継続的構築を進めてまいります。また、シンガポールで食肉魚介類の調達、加工、卸売事業を展開しているLEADER FOOD グループのM&Aに続き、2024年4月には、米国のネバダ州で寿司の加工、卸売事業を展開しているSONNY SUSHI COMPANYから同事業を譲受けました。シンガポールで調達、加工、卸売を行う現地法人を活用することで、海外サプライチェーン、調達力、販売力を強化するとともに、米国においても販売力の向上を図ります。 ④ 人材・教育DX推進による生産性向上を図る一方で、依然として人員の確保、教育が重要な経営課題です。この課題に対し、3年前より副社長自らが全国を巡り、社員と直接対話を重ねることで現場の課題や声を把握し、改善活動を進めてまいりました。国内外食事業においては、営業に必要なスキル研修の再開に加え、ビジネススキルの向上、上司と部下の円滑なコミュニケーション、ハラスメント対策、情報セキュリティ研修など、幅広いテーマでの教育を強化し、その結果、従業員満足度(ES)の大幅な向上が見られました。2025年度は、全事業において研修体制を一層強化し、継続的な人材育成に取り組んでまいります。また、2025年度からは採用と教育を一体化した新たな組織体制を整備し、入社後の目標達成支援や早期離職の防止にもつなげていきます。加えて、当社グループの成長を支える中核人材の育成に向けて、教育・研修体制のさらなる強化や、業務効率化を目的とした省人化投資を進め、従業員が自己実現を図りながら、安心して長く働ける職場づくりを目指します。今後も、処遇改善や福利厚生の拡充、多様な働き方の推進、多様な人材を受け入れる柔軟な人事制度の構築を進め、変化する経営環境に柔軟に対応してまいります。 ⑤ 中期経営計画の策定、公表当社グループは2019年11月15日中期経営計画を策定、公表しました。しかしながら、イスラエル・パレスチナ情勢、ロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク等による影響が引き続き見られるとともに、物価や資源価格の高騰など、経済環境の不確実性が経営に与える状況が現時点においてもなお続いております。これら事情から、今後、適正かつ合理的な算出が可能になったタイミングを踏まえ、改めて、新中期経営計画を策定、公表いたします。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針当社グループは、「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」というスローガンのもと、「地球人類の人間性向上のためのよりよい環境をつくり、よりよいきっかけを提供すること」というミッションを掲げ、事業活動を展開しております。事業活動を通じて社会の課題解決に貢献し、その存在対効果の最大化に向けて努力してまいります。 (2)経営環境及び経営戦略等当社グループを取り巻く環境は、緩やかに回復傾向にあります。ワクチンや治療薬の普及もあり、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが、2024年4月から季節性インフルエンザと同様の対応となるなど、飲食業界における経済活動は、コロナ禍以前の状態まで回復しております。一方、急激な円安による物価高や賃金上昇圧力の増加などの新たな環境の変化により、当社グループの想定と実際の消費動向は乖離する可能性があります。また、コロナ禍において変化したお客様の行動様式への対応が遅れた場合には、既存事業のビジネスモデルの陳腐化による顧客離れを招き、当社連結業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはこのような環境下においても、「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」というグループスローガンのもと、各事業分野においてお客様のありがとうを集める活動を展開してまいりました。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、純有利子負債(ネットD/Eレシオ)の基準を設定し、財務の健全性・安定性を維持しながら経営を行ってまいります。また、総資産営業利益率(ROA)や株主資本利益率(ROE)の指標についても基準を設定し、資産効率の向上及び株主資本の有効活用を図りながら、最適な事業ポートフォリオの構築に取り組んでまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当連結会計年度における、わが国経済は、経済活動や消費行動がコロナ禍以前へ回復するとともに、賃上げの動きの広がり等、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費は回復基調で推移いたしました。為替変動等につきましては、米国における政策金利の引き下げ、日本国内における物価上昇圧力に対する政策金利の上昇等により、日米金利差は縮小傾向にありますが、イスラエル・パレスチナ情勢、ロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク等による影響が引き続き見られるとともに、エネルギーや原材料価格は依然として高い水準で推移しております。このような環境のもと、当社グループは当連結会計年度においては、営業利益は、対前年を上回る利益を計上しておりますが、経常利益につきましては、為替の影響により、対前年比減益、親会社株主に帰属する当期純利益については、為替及び法人税等調整額の影響により対前年比減益となっております。飲食業界における経済活動はコロナ禍以前の水準まで回復しております。一方、急速な回復による需給関係の一時的な逼迫による物価高や賃金上昇圧力の高まりなどの新たな環境の変化に対応する必要があります。このような状況の中2024年10月には、日本サブウェイ合同会社(2024年12月20日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT合同会社に商号変更し、2025年4月3日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT株式会社に組織変更)の持分を取得し、同社を子会社化するとともに、Subway International B.V.とマスターフランチャイズ契約を締結いたしました。今後、日本国内において、SUBWAY事業の直営店舗及びFC店舗を展開し、様々な業態(居酒屋業態、焼肉業態、テイクアウト・デリバリー業態、ハレの場を提供する業態等)とともにお客様の多様なニーズにさらに対応することで、外食事業の拡大を図ってまいります。また、宅食事業は、これからの少子高齢化や多様な働き方によって高まる在宅需要に対応するため、冷凍総菜宅配サービスの拡大及びインフレ環境における低価格商品の販売など、利用者ニーズに応じた継続的な成長基盤の整備が必要であると考えております。これら外食事業及び宅食事業の仕組みを支える商品開発・仕入・物流・製造などのMD体制につきましては、継続的な見直し及び改善を行い、他社との差別化並びに収益構造の改革に取り組み、リスクに対応した業態ポートフォリオの構築を進めてまいります。財務面では、2021年度においてDBJ飲食・宿泊支援ファンド投資事業有限責任組合との間で株式投資契約書及び総株引受契約書を締結し、12,000百万円の優先株式を発行して手元流動性を高めるとともに、調達した資金を成長戦略へ投資することにより、厳しい環境下においても確実な成長と業績の更なる向上に取り組んでまいります。主要な事業等の課題につきましては、以下のとおりであります。 ① 国内外食事業当社グループが主に展開する居酒屋事業は、マーケットの縮小傾向が続いており、お客様ニーズの多様化など厳しい事業環境にあります。加えて、お客様の飲食スタイルが大きく変化しており、店内飲食だけではなく、テイクアウト・デリバリーなど多様な利用ニーズに対応することが重要であると考えており、高い商品力と生産性を武器とし、外食事業の拡大に向けた収益源の多様化を図るとともに、今まで以上に高い付加価値を提供していくことで、顧客満足度の向上に努めてまいります。 ② 宅食事業宅食事業は、高齢化社会の進展とともにマーケットが拡大している一方、新規参入業者の増加など競争環境が激化しております。商品力の強化、エリア戦略の見直し、法人営業の強化とともに、尼崎市に建設した冷凍食品工場を梃子として、冷凍宅配事業の更なる展開や高品質で低価格の商品の提供を行うことにより、新規顧客の獲得による市場開拓、シェア拡大を図ってまいります。あわせて、製造工場における省人化投資を進めるなど、生産性のより一層の向上を図ってまいります。 ③ 海外事業海外事業は、日本食マーケットが拡大している一方、ニーズの多様化により競争環境も激化しております。加えて、お客様の飲食スタイルの変化、現在出店する商業施設のオーナー様のテナント入替ニーズにも的確に対応するため、日本の国内外食事業と商品開発体制などの連携を強化しながら、新業態の開発と出店を進めてまいります。また、競合店出店による集客力の低下、不動産施設費の高騰、人件費の上昇など収益環境が短期間で悪化する事例も散見されることから、戦略的なスクラップアンドビルドとあわせて、生産性の高い組織体質の継続的構築を進めてまいります。また、シンガポールで食肉魚介類の調達、加工、卸売事業を展開しているLEADER FOOD グループのM&Aに続き、2024年4月には、米国のネバダ州で寿司の加工、卸売事業を展開しているSONNY SUSHI COMPANYから同事業を譲受けました。シンガポールで調達、加工、卸売を行う現地法人を活用することで、海外サプライチェーン、調達力、販売力を強化するとともに、米国においても販売力の向上を図ります。 ④ 人材・教育DX推進による生産性向上を図る一方で、依然として人員の確保、教育が重要な経営課題です。この課題に対し、3年前より副社長自らが全国を巡り、社員と直接対話を重ねることで現場の課題や声を把握し、改善活動を進めてまいりました。国内外食事業においては、営業に必要なスキル研修の再開に加え、ビジネススキルの向上、上司と部下の円滑なコミュニケーション、ハラスメント対策、情報セキュリティ研修など、幅広いテーマでの教育を強化し、その結果、従業員満足度(ES)の大幅な向上が見られました。2025年度は、全事業において研修体制を一層強化し、継続的な人材育成に取り組んでまいります。また、2025年度からは採用と教育を一体化した新たな組織体制を整備し、入社後の目標達成支援や早期離職の防止にもつなげていきます。加えて、当社グループの成長を支える中核人材の育成に向けて、教育・研修体制のさらなる強化や、業務効率化を目的とした省人化投資を進め、従業員が自己実現を図りながら、安心して長く働ける職場づくりを目指します。今後も、処遇改善や福利厚生の拡充、多様な働き方の推進、多様な人材を受け入れる柔軟な人事制度の構築を進め、変化する経営環境に柔軟に対応してまいります。 ⑤ 中期経営計画の策定、公表当社グループは2019年11月15日中期経営計画を策定、公表しました。しかしながら、イスラエル・パレスチナ情勢、ロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク等による影響が引き続き見られるとともに、物価や資源価格の高騰など、経済環境の不確実性が経営に与える状況が現時点においてもなお続いております。これら事情から、今後、適正かつ合理的な算出が可能になったタイミングを踏まえ、改めて、新中期経営計画を策定、公表いたします。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】2024年2月6日(みなし取得日 2023年12月31日)に行われたLEADER FOOD PTE.LTD.、PREMIUM SEAFOOD SUPPLIES PTE.LTD.及びLEADER FOOD INDUSTRIES PTE.LTD.の3社との企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。 経営成績等の概要(1)経営成績の状況わが国経済は、経済活動や消費行動がコロナ禍以前へ回復するとともに、賃上げの動きの広がり等、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費は回復基調で推移いたしました。為替変動等につきましては、米国における政策金利の引き下げ、日本国内における物価上昇圧力に対する政策金利の上昇等により、日米金利差は縮小傾向にありますが、イスラエル・パレスチナ情勢、ロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク等による影響が引き続き見られるとともに、エネルギーや原材料価格は依然として高い水準で推移しております。このような環境のもと、当社グループは当連結会計年度においては、営業利益は対前年を上回る利益を計上しておりますが、経常利益につきましては、為替の影響により対前年比減益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、為替及び法人税等調整額の影響により対前年比減益となっております。飲食業界における経済活動はコロナ禍以前の水準まで回復しております。一方、急速な回復による需給関係の一時的な逼迫による物価高や賃金上昇圧力の高まりなどの新たな環境の変化に対応する必要があります。このような状況の中2024年10月には、日本サブウェイ合同会社(2024年12月20日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT合同会社に商号変更し、2025年4月3日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT株式会社に組織変更)の持分を取得し、同社を子会社化するとともに、Subway International B.V.とマスターフランチャイズ契約を締結いたしました。今後、日本国内において、SUBWAY事業の直営店舗及びフランチャイズ店舗を展開し、様々な業態(居酒屋業態、焼肉業態、テイクアウト・デリバリー業態、ハレの場を提供する業態等)とともにお客様の多様なニーズにさらに対応することで、外食事業の拡大を図ってまいります。また、宅食事業は、これからの少子高齢化や多様な働き方によって高まる在宅需要に対応するため、冷凍総菜宅配サービスの拡大及びインフレ環境における低価格商品の販売など、利用者ニーズに応じた継続的な成長基盤の整備が必要であると考えております。これら外食事業及び宅食事業の仕組みを支える商品開発・仕入・物流・製造などのMD体制につきましては、継続的な見直し及び改善を行い、他社との差別化並びに収益構造の改革に取り組み、リスクに対応した業態ポートフォリオの構築を進めてまいります。財務面では、2021年度においてDBJ飲食・宿泊支援ファンド投資事業有限責任組合との間で株式投資契約書及び総株引受契約書を締結し、12,000百万円の優先株式を発行して手元流動性を高めるとともに、調達した資金を成長戦略へ投資することにより、厳しい環境下においても確実な成長と業績の改善に取り組んでまいります。当社グループはこのような環境下においても「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」というグループスローガンのもと、各事業分野においてお客様のありがとうを集める活動を展開してまいりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 ①国内外食事業国内外食事業におきましては、2024年10月に、日本サブウェイ合同会社(2024年12月20日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT合同会社に商号変更し、2025年4月3日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT株式会社に組織変更)の持分を取得し、同社を子会社化するとともに、Subway International B.V.とマスターフランチャイズ契約を締結いたしました。これに伴い、FC186店舗を引き継ぐとともに、FC店舗含め11店舗の新規出店、33店舗の撤退を行った結果、当連結会計年度末の店舗数は492店舗となりました。飲食業界における経済活動はコロナ禍以前の状態まで回復しており、売上高は34,392百万円(前期比107.3%)、セグメント利益は1,610百万円(前期比123.2%)の増収増益となりました。今後、日本国内において、SUBWAY事業の直営店舗及びフランチャイズ店舗を展開し、様々な業態(居酒屋業態、焼肉業態、テイクアウト・デリバリー業態、ハレの場を提供する業態等)とともにお客様の多様なニーズにさらに対応することで、外食事業の拡大を図ってまいります。 ②宅食事業宅食事業におきましては、当連結会計年度末の営業拠点数は508ヶ所となりました。調理済み商品の累計お届け数は57,835千食(前期比94.5%)となっております。調理済み商品のお届け数が前年を下回りましたが、単価増、生産性向上の影響により、売上高は40,229百万円(前期比100.4%)、セグメント利益は4,724百万円(前期比116.3%)の増収増益となりました。 ③海外事業海外事業におきましては、16店舗の新規出店と2店舗の撤退を行い、当連結会計年度末の店舗数は70店舗となりました。生産性向上による販管費減少、為替変動の影響及び2024年2月にシンガポールのLeader FoodグループのM&Aを行い、2024年4月には米国のSONNY SUSHI COMPANYから事業を譲り受けたことにより売上高、営業利益とも増加しております。その結果、海外事業における売上高は10,873百万円(前期比157.8%)、セグメント利益は137百万円(前期は168百万円の損失)の増収増益となりました。 ④環境事業環境事業におきましては、電力小売事業を中心に展開しております。仕入単価の増加により減益となりました。その結果、売上高は2,379百万円(前期比95.7%)、セグメント利益は194百万円(前期比35.2%)となりました。 ⑤農業農業におきましては、有機農産物の生産販売、酪農畜産、乳製品の販売を行っております。売上高は601百万円(前期比105.4%)、セグメント損失は150百万円(前期は143百万円の損失)となりました。 当連結会計年度における当社グループの成果は、国内外食事業におけるコロナ禍からの回復、インフレ環境等に対応した生産性向上への取り組み等により、売上高は、88,713百万円(前期比107.8%)となり、営業利益は4,568百万円(前期比121.7%)、経常利益は5,246百万円(前期比87.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,522百万円(前期比84.1%)となりました。 (2)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べて476百万円増加し、13,946百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況については下記のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は6,889百万円(前期は4,739百万円の収入)となりました。主な内訳は税金等調整前当期純利益が4,481百万円、減価償却費が2,223百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は6,556百万円(前期は3,063百万円の支出)となりました。主な内訳は定期預金の預入による支出が61,889百万円、定期預金の払戻による収入が53,832百万円、投資有価証券の取得による支出が1,506百万円、投資有価証券の償還による収入が5,159百万円、有形固定資産の取得による支出が1,366百万円、事業譲受による支出が883百万円、無形固定資産の取得による支出が119百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は13百万円(前期は59百万円の収入)となりました。主な内訳は短期借入金の返済による支出が113百万円、長期借入れによる収入が8,715百万円、長期借入金の返済による支出が6,209百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出が1,476百万円であります。 (3)販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。      (単位:百万円)セグメントの名称前連結会計年度自 2023年4月1日至 2024年3月31日当連結会計年度自 2024年4月1日至 2025年3月31日 国内外食事業32,04634,392 宅食事業40,05340,229 海外事業6,89110,873 環境事業2,4852,379 農業570601 その他254236     合計82,30288,713 (注)品目が多岐にわたるため、販売数量の記載を省略しております。 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績売上高は、前連結会計年度(以下「前期」という。)比6,410百万円増加の88,713百万円となりました。この増加の主な要因は、国内外食事業におけるコロナ禍からの回復、インフレ環境等に対応した生産性向上への取り組み等によるものであります。売上原価は、前期比4,102百万円増加の38,475百万円となり、売上総利益は、前期比2,308百万円増加の50,237百万円となりました。売上高の増加率に対して、売上原価の増加率が大きいのは、LEADER FOOD PTE.LTD.が卸売事業のため原価率が高いビジネスであること、環境事業の売上原価が資源高騰により増加したことによるものであります。販売費及び一般管理費は、生産性向上により、前期比1,493百万円増加の45,668百万円となりました。結果、営業利益は、前期比815百万円増加の4,568百万円となりました。営業外損益は、営業外収益が前期比1,415百万円の減少、営業外費用は前期比128百万円の増加となりました。当期末は、当期首より円高で終わったため、為替差益が発生しなかったことによるものであります(前期は1,262百万円の為替差益が発生)。結果、経常利益は、前期比728百万円減少の5,246百万円となりました。特別損益は、特別損失が前期比737百万円の減少となりました。法人税等は、法人税等調整額の影響(前期計上△732百万円、当期計上△75百万円)により前期比707百万円の増加、非支配株主に帰属する当期純損益は、前期比30百万円の減少となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比667百万円減少の3,522百万円となりました。 (2)財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)比7,263百万円増加の71,491百万円となりました。流動資産は、現金及び預金の増加等により前期末比7,721百万円増加の56,408百万円となりました。固定資産は、前期末比458百万円減少の15,083百万円となりました。固定資産のうち有形固定資産は、店舗設備等の減価償却等により前期末比840百万円減少の6,161百万円となりました。無形固定資産は、海外法人のM&Aや事業譲受等に伴うのれん及び識別可能資産の発生により、前期末比298百万円増加の2,107百万円となりました。投資その他の資産は、繰延税金資産の増加等により前期末比83百万円増加の6,814百万円となりました。 当連結会計年度末の負債の合計は、前期末比2,295百万円増加の44,357百万円となりました。流動負債は、短期借入金の増加に伴い、前期末比1,255百万円増加の18,964百万円、固定負債は、長期借入金等の増加により前期末比1,040百万円増加の25,392百万円となりました。このうち有利子負債(短期借入金、長期借入金、社債及びリース債務の合計額)は、前期末比1,711百万円増加の29,078百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産の部は、利益剰余金の増加2,641百万円及び為替変動による為替換算調整勘定の増加2,246百万円等により、前期末比4,968百万円増加の27,134百万円となりました。当連結会計年度末の自己資本比率は37.5%に改善するとともに、流動比率は297.4%と財務安全性の水準を確保しております。 (3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「経営成績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (4)資金の調達・管理当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金調達は、内部資金の活用及び金融機関からの借入、リース取引により行っており、金融機関からの借入とリース取引は、国内、海外子会社のものを含め全て当社において一元管理しております。また、現預金残高と有利子負債残高を一定範囲にコントロールし、経営環境の変化に対応するための資金の流動性を確保しながら資金管理を行っております。設備投資の実施にあたっては、グループ連結営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを原則とします。短期・長期の財務バランスにも配慮して資金調達を実施します。 (5)資金需要の主な内容国内外食事業、海外事業におきましては、新規出店や改装投資等になります。宅食事業におきましては、調理済商品の製造工場における省人化投資等になります。 (6)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは健全性・安定性の高い経営を維持し、資産効率の向上及び株主資本の有効活用が全てのステークホルダーの利益につながると考えており、純有利子負債比率(ネットD/Eレシオ)、総資産営業利益率(ROA)、株主資本利益率(ROE)を重要な指標と位置付けしております。当連結会計年度における純有利子負債比率(ネットD/Eレシオ)は△62.23%、総資産営業利益率(ROA)は6.74%、株主資本利益率(ROE)は14.47%でした。当面は連結営業利益計画の達成と合わせて、これらの指標の向上が最優先であると認識しております。そのうえでこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。 (7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なる場合があります。重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

ワタミグループは、新規事業の展開に伴う潜在的なリスク、伝染病や天候不順、為替変動などによる食材の仕入価格高騰リスクを抱えています。また、食中毒や火災などによる製造拠点の稼働停止は、食材供給に支障をきたし業績に影響を与える可能性があります。労働基準法違反やハラスメントなど人事労務に関するリスクも存在し、人材流出や確保困難につながる恐れがあります。さらに、国内外食事業では市場縮小や競争激化、宅食事業では新規参入業者の増加、海外事業では物価上昇圧力や競合激化が業績に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,696 文字
3【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 [A.各事業領域共通のリスク]①新規事業に関するリスク当社グループは、「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」というスローガンのもと、事業活動を通じて、社会の課題解決に貢献することに挑戦し続けていきたいと考えております。新規事業については現時点で入手可能な情報に基づき、その拡大可能性を判断し事業展開を図ってまいりますが、潜在的なリスクも含まれており、当社が現時点で想定する状況に大きな変化があった場合は、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ②仕入の変動要因に関するリスク伝染病の蔓延や天候不順、仕入先の環境変化、外国為替相場の大幅な変動、さらには自然災害の発生等により食材の需給が逼迫し仕入単価が高騰した場合、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。また、資源の枯渇が危惧される品種の漁獲量制限等により、全世界的に入荷が困難になった場合、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③生産の変動要因に関するリスク当社グループは、食料品材料セット・調理済み商品の製造工場として全国5箇所、冷凍食品の製造工場として尼崎に1箇所、計6箇所の製造拠点を設置しております。いずれも拠点の分散化が図られておりますが、食中毒や火災等によりセンター・工場が稼動不能の状態となった場合には、店舗等への食材供給や商品の供給に支障をきたす恐れがあり、その場合、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。海外事業においては、香港において国内外食事業と同様の集中仕込センターを設置し、シンガポールにおいては卸売事業用の加工工場を保有しております。食中毒や火災等によりセンター・工場が稼動不能の状態となった場合には、店舗等への食材供給や商品の供給に支障をきたす恐れがあり、その場合、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④人事労務に関するリスク労働基準法等の法令違反、ハラスメント、就業規程等の社内規則からの逸脱等があった場合には、従業員の働きがいやモチベーションの低下をまねき、労働市場における需給が逼迫する中、それらを起因として優秀な人材の流出をもたらすとともに、人材の確保が困難となります。結果、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、これらのリスクに対して、ハラスメント研修等社内教育の実施、内部監査部門による監査、グループリスク・コンプライアンス委員会による管理監督等を通してモニタリング体制を強化してまいります。また同時に「従業員の幸せに関する7つの項目」を人材戦略の柱として、当社グループの理念に向けた人事施策を策定しており、従業員の幸せ日本一を実現するべく、グループ一丸となって推進してまいります。詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)TCFD提言が推奨する4つの開示項目に沿った情報開示 ③戦略」の「(d)人材育成に関する方針」、「(e)ダイバーシティの推進」及び「(f)労働環境の改善に向けた社内環境整備に関する方針」をご参照ください。 ⑤為替変動に関するリスク当社グループは、外貨建て金融資産を保有し、またFC店を含め、海外で70店舗を展開しております。このため、為替相場の変動に伴い、為替差損益が発生し、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、連結財務諸表の作成にあたり、海外のグループ会社の現地通貨建ての財務諸表を日本円に換算しております。このため、為替相場の変動により、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。  ⑥特有の法規制に関するリスク当社グループの国内外食事業については食品衛生法により規制を受けております。当社グループが飲食店を営業するためには、食品衛生管理者を置き、厚生労働省の定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければなりません。なお、食中毒を起こした場合、食品等の廃棄処分、営業許可の取り消し、営業の禁止、一定期間の営業停止等を命じられ、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。海外事業においても各国における同様の法的規制を受けております。   [B.各事業領域におけるリスク]①国内外食事業に関するリスク国内外食事業における居酒屋事業は、マーケットの縮小傾向が続いており、お客様ニーズの多様化など厳しい事業環境にあります。加えて、今般の新型コロナウイルス感染症の影響によりお客様の飲食スタイルは大きく変化し、イスラエル・パレスチナ情勢、ロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク等の影響により、エネルギーや原材料価格は依然として高い水準を推移しております。お客様のニーズ、物価上昇圧力等に適切に対応できない場合には、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、引き続き店内飲食だけではなく、テイクアウト・デリバリー業態を強化するとともに、焼肉業態、ハレの場を提供する業態に加え、今般、M&AしたSUBWAY事業の展開による成長戦略を推進してまいります。 ②宅食事業に関するリスク宅食事業は、高齢化社会の進展とともにマーケットが拡大している一方、新規参入業者の増加など競争環境も激化しており、競争環境に適切に対応できない場合には市場シェアの低下を招き、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、商品力の強化、エリア戦略の見直しを継続的に行い、新規顧客の獲得による市場開拓、シェア拡大を図るとともに、新しい販売チャネルとして法人営業を全社的に取り組むとともに、製造工場における省人化投資を進めるなど、生産性の一段の向上を進めております。 ③海外事業に関するリスク海外事業は、日本食マーケットが拡大している一方、ニーズの細分化により競争環境も激化しております。加えて、物価上昇圧力の増加なども重なり、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するためには、現在出店する商業施設のオーナー様のテナント入替ニーズ、お客様の飲食ニーズに的確に対応することが重要であると考えております。そのため、日本の国内外食事業と商品開発体制などの連携を強化して新業態の開発と出店を進めてまいります。また、競合店出店による集客力の低下、不動産施設費の高騰、人件費の上昇など収益環境が短期間で悪化する事態への対応として、戦略的なスクラップアンドビルドとあわせて、利益を捻出しやすい組織体質の継続的構築を進めてまいります。また、シンガポールで食肉魚介類の調達、加工、卸売事業を展開しているLEADER FOOD グループのM&Aに続き、2024年4月には、米国のネバダ州で寿司の加工、卸売事業を展開しているSONNY SUSHI COMPANYから同事業を譲受けました。シンガポールで調達、加工、卸売を行う現地法人を活用することで、海外サプライチェーン、調達力、販売力を強化するとともに、米国においても販売力の向上を図ります。   [C.その他のリスク]①感染症及び物価上昇等に関するリスク経済活動や消費行動はコロナ禍以前へ回復する一方、為替変動等につきましては、米国における政策金利の引き下げ、日本国内における物価上昇圧力に対する政策金利の上昇等により、日米金利差は縮小傾向にありますが、イスラエル・パレスチナ情勢、ロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク等による影響が引き続き見られるとともに、エネルギーや原材料価格は依然として高い水準で推移しております。このような環境のなか当社グループは当連結会計年度においては、営業利益は対前年を上回る利益を計上しております。飲食業界における経済活動はコロナ禍前の水準まで回復しております。一方、急速な回復による需給関係の一時的な逼迫による物価高や賃金上昇圧力の増加などの新たな環境の変化により、当社グループの想定と実際の景気動向は乖離する可能性があり、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、2024年10月には、日本サブウェイ合同会社(2024年12月20日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT合同会社に商号変更し、2025年4月3日付でWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT株式会社に組織変更)の持分を取得し、同社を子会社化するとともに、Subway International B.V.とマスターフランチャイズ契約を締結いたしました。今後、日本国内において、SUBWAY事業の直営店舗及びFC店舗を展開し、様々な業態(居酒屋業態、焼肉業態、テイクアウト・デリバリー業態、ハレの場を提供する業態等)とともにお客様の多様なニーズにさらに対応することで、外食事業の拡大を図ってまいります。また、宅食事業は、これからの少子高齢化や多様な働き方によって高まる在宅需要に対応するため、冷凍総菜宅配サービスの拡大及びインフレ環境における低価格商品の販売など、利用者ニーズに応じた継続的な成長基盤の整備が必要であると考えております。これら外食事業及び宅食事業の仕組みを支える商品開発・仕入・物流・製造などのMD体制につきましては、継続的な見直し及び改善を行い、他社との差別化並びに収益構造の改革に取り組み、リスクに対応した業態ポートフォリオの構築を進めてまいります。②固定資産の減損に関するリスク国内外食事業及び海外事業では新規店舗の出店や改装に伴う自社保有の固定資産を利用して事業展開しているため、市場環境や経営環境が悪化して店舗の収益性が低下した場合には、固定資産の減損処理により、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、出店及び改装時における投資リスクの評価や戦略的なスクラップアンドビルドによってリスクの軽減に努めております。 ③差入保証金に関するリスク当社グループは事業を展開するにあたり、物件オーナーと賃貸借契約を締結し保証金の差入をしております。オーナーの破産等により保証金の回収不能が発生した場合、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④TCFD提言に沿った情報開示「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ⑤システムに関するリスク当社グループが行う販売活動、生産活動並びに各種事業活動は、POSシステム、販売管理システム、生産管理システム等のコンピュータシステムを活用しており、これらコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを利用しております。通信ネットワークに生じる障害や、ネットワーク又はコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、データセンターの機能停止等により事業活動に支障が出る可能性があります。また、情報システムが適切に導入・更新されていないことによるシステム上の不具合、業務の非効率、生産性低下を招き、事業活動に支障が出る可能性があります。 ⑥情報セキュリティに関するリスク当社グループは、お客様、従業員等に関する多くの個人情報を店舗及び本部にて保有しております。これら個人情報につきましては、個人情報管理規程及び情報セキュリティ規程に基づき、個人情報保護を担当する責任者のもと、厳正に個人情報の漏洩防止に努めております。しかし、これらの個人情報が外部へ流出した場合には、当社グループのブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対しては社員への研修の強化、ITによる情報セキュリティの強化により対応するとともに、グループリスク・コンプライアンス委員会の監督指導のもと、適切に対処してまいります。 ⑦海外展開に関するリスク(カントリーリスクについての考え方)当社グループは、海外展開を積極的に進め、事業規模を拡大していくことを経営戦略の1つとしており、シンガポール、米国、台湾、香港、フィリピン等において直営店の運営、フランチャイズ展開、製造加工販売等を行っております。これら当社グループの事業展開国における、政治、経済、法改正、商慣習の違い等から予測困難なリスクが発生した場合、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対しては、海外現地法人が情報収集に努めるとともに、当社グループのリスク管理部門とも連携し、グループリスク・コンプライアンス委員会の監督指導のもと、適切に対処してまいります。 (グローバル・リスクマネジメントについての考え方)当社グループは、海外においても、労務管理、安全衛生管理、法的規制、情報セキュリティ等の各リスクについて、各国のリスクマネジメント体制の構築を図っております。海外子会社及び関連会社にてリスクが顕在化・発生した場合には、事業継続の困難、訴訟リスクや社会的信頼の低下など、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、各国の事業責任者、管理部門と連携し、グローバル・リスクマネジメントに努めております。 ⑧M&Aに伴うのれん等の処理について当社グループは、M&Aを行う際に対象会社の財務内容や収益力等について、デユーデリジェンスを行い、買収価格の決定、のれんの計上を行っております。対象会社の業績が悪化し、のれん計上時に作成した事業計画と著しい乖離が生じた場合、減損処理を行う必要が生じ、これにより当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、2025年3月末におけるのれんの残高は681百万円であります。当社は、親会社として各事業会社の事業計画を達成するべく、事業の拡大、生産性の向上に資するような支援を行ってまいります。

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