7510

たけびし(7510)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 多角的な事業展開
    たけびしグループは、産業機器システム、半導体・デバイス、社会インフラ、情報通信の4つの主要分野で事業を展開しています。これらの分野で製品の販売とソフトウェア開発を行い、さらに物流、保守サービス、工事といった関連事業も手掛けることで、幅広い顧客ニーズに対応し、収益源を多角化しています。
  • ソリューション提供型ビジネス
    単に製品を販売するだけでなく、顧客の課題解決に貢献するソリューションを提供しています。例えば、産業機器システムでは工場の自動化を支援し、情報通信分野では情報システムや携帯電話関連のサービスを提供することで、付加価値の高いビジネスモデルを構築しています。
  • 国内外での事業活動
    日本国内だけでなく、中国や東南アジアにも子会社を展開し、グローバルに事業活動を行っています。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散し、成長市場でのビジネスチャンスを捉えることで、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • FA・デバイス事業
    この事業は、産業機器システムと半導体・デバイスの販売・開発を主軸としています。工場自動化に貢献する産業機器や、電子製品に不可欠な半導体などを取り扱っており、たけびしグループの売上高の約737.53億円、営業利益の約25.18億円を占める最大の稼ぎ頭です。日本、中国、タイなどのアジア地域で展開しています。
  • 社会・情報通信事業
    この事業は、社会インフラ(冷熱住設機器、ビル設備、重電、電子医療機器など)と情報通信(情報システム、携帯電話など)の販売・開発を手掛けています。人々の生活を支えるインフラ関連製品や、情報化社会に不可欠な通信機器・システムを提供しており、売上高は約272.11億円、営業利益は約9.08億円を計上しています。
  • 多角的な事業構成
    たけびしグループは、FA・デバイス事業と社会・情報通信事業という二つの大きなセグメントを持つことで、異なる市場の変動リスクを分散しています。これにより、特定の市場の落ち込みがグループ全体の業績に与える影響を緩和し、安定した収益基盤を構築しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
FAAndDeviceBusiness 地域 738 25 3.4%
SocialInformationAndCommunicationsBusiness 地域 272 9 3.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|521 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社たけびし)と子会社15社により構成されており、産業機器システム、半導体・デバイス、社会インフラ(冷熱住設機器、ビル設備、重電、電子医療機器)、情報通信(情報システム、携帯電話等)の販売とソフト開発を主な事業とし、更に関連する物流及び保守・サービス、工事等の事業活動を展開しております。 当社グループの事業内容及び当社と子会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。セグメントの名称  部   門           主 要 な 会 社FA・デバイス事     業産業機器システム当社、竹菱(上海)電子貿易有限公司、TAKEBISHI(THAILAND)CO.,LTD.半導体・デバイス当社、竹菱香港有限公司、竹菱(上海)電子貿易有限公司、Le Champ(South East Asia)Pte Ltd、竹菱興産㈱、梅沢無線電機㈱社会・情報通信事     業社会インフラ当社、㈱TSエンジニアリング情報通信当社、㈱フジテレコムズ、㈱ファーストブレイン、アーバンエココンサルティング㈱[事業系統図] 当社グループの事業を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注)○…連結子会社

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
会社が挙げる主要リスク:外部経営環境に関するリスク / 主要仕入先に関するリスク / 人材確保に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

たけびしは長年にわたり培ってきた「たけびし」ブランドと、顧客との信頼関係が一定の無形資産となっている。特に、特定の産業分野における長年の実績と専門知識は、新規参入者にとって容易に模倣できない要素となりうる。しかし、特許や規制ライセンスのような明確な独占的IPは確認できない。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社は、FA(ファクトリーオートメーション)機器や産業用IoT関連製品の専門商社として、顧客の生産ラインやシステムに深く関与している。一度構築されたサプライチェーンや、同社が提供するソリューションへの依存度が高い場合、顧客が他社へ乗り換える際のシステム変更コストやリスクは無視できない。特に、カスタマイズされたソリューションや、長年の取引で培われた技術サポートは、スイッチング・コストを高める要因となる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社のビジネスモデルは、特定のサプライヤーから製品を仕入れ、顧客に販売するという、比較的直線的な流通構造に基づいている。そのため、ユーザー数の増加が製品やサービスの価値を直接的に高めるようなネットワーク効果は、現時点では確認できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

卸売業という性質上、規模の経済によるコスト優位性は限定的である。同社は効率的な物流網や仕入れ交渉力によって一定のコスト競争力を維持していると考えられるが、構造的に他社よりも圧倒的に安価に製品を提供できるほどの顕著なコスト優位性は見られない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

FA機器・産業用IoT分野に特化し、国内有数の専門商社としての地位を確立している。特定のニッチ市場において、一定のシェアと影響力を持つことで、サプライヤーとの交渉力や顧客への提案力を維持している。この規模は、業界内での競争において一定の優位性をもたらしていると考えられる。

  • 主要メーカーとの強固な関係
    三菱電機やオムロンといった大手メーカーと販売代理店契約を結んでおり、安定した商品供給と信頼性の高い製品ラインナップを確保しています。これにより、顧客に対して高品質な製品を提供できる点が強みです。
  • 幅広い事業領域と顧客基盤
    FA・デバイス事業と社会・情報通信事業という二つの大きな柱を持ち、それぞれが異なる市場と顧客層を持っています。これにより、特定の市場の変動に左右されにくい安定した事業基盤を築いています。
  • 技術とサービスの総合力
    製品販売だけでなく、ソフトウェア開発、物流、保守・サービス、工事といった関連事業も展開しています。これにより、顧客に対して製品導入から運用、メンテナンスまで一貫したサービスを提供でき、顧客との長期的な関係構築に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針企業理念と行動基準を以下の通り定め、“進化する技術と最良の品質を提供する「トータルソリューション技術商社」”を目指します。企業理念:人と人、技術と技術を信頼で結び、輝く未来を創造する行動基準:-企業倫理の遵守と社会への貢献-1.信 頼:最良のサービスを提供し、お客様との高い信頼関係を築こう!2.技 術:お客様に役立つ新技術の吸収と革新に努めよう!3.総合力:個々の強みを結集し、トータルサービスを創造しよう! (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループは、日々変化する経済情勢や事業環境に柔軟に対処すべく、成長戦略、財務体質の強化をはじめとした以下の課題に取組み、更なる業容の拡大と経営基盤の強化を目指してまいります。また、資本コストや株価を意識した経営の実現を目指して、成長戦略の着実な実行及び、株主還元の強化や積極的なIR活動の実施により、持続的な企業価値向上に注力してまいります。 1)成長戦略当社グループは、2026年度連結売上高1,300億円、NEWビジネス プラス300億円、連結経常利益60億円、ROE9%を目標とする中期経営計画『 T-Link1369 』を策定し、FA機器等の基幹ビジネスの更なる拡大に加え、「グローバル」「メディカル」「オートメーション」「オリジナル」の4つの成長戦略の更なる進化や、既存の枠組みを超えた「モビリティ」「マテリアル」「エネルギーソリューション」「DX推進」等のビジネス領域拡大にも注力し、成長市場に適応した「NEWビジネスの創造」に取組んでまいります。 2)財務体質の強化貸倒れ・未収債権・不良在庫の防止に努めるとともに、徹底した無駄の排除と業務効率化の推進による経営体質の更なる強化に取組んでおります。 3)人材の確保と育成少子高齢化や労働人口の減少等、雇用環境が大きく変化する中、多様な能力を持つ人材の確保に加え、貴重な経営資源である従業員が、能力を最大限に発揮できるための人事制度や教育研修体系を整備し、創造力、実践力の溢れる人材を育成します。また、当社は「従業員とその家族の健康づくりに積極的に取り組み、一人ひとりが明るく元気に働くことができる環境を実現し、さらなる企業価値を高めるべく健康経営に邁進する」との健康宣言を掲げ、「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されております。 4)内部統制への取組みコンプライアンスの重要性を認識し、社会的責任の自覚、社会規範や倫理に適合した行動、企業活動における関係法令遵守、社内ルール遵守の徹底を行っております。また、「企業倫理の遵守と社会への貢献」の行動基準のもと、財務報告の適正性を確保するため、金融商品取引法等の法令に準拠し、財務報告に係る内部統制を整備しております。 5)環境問題、品質マネジメント、情報セキュリティマネジメントへの取組み地球にやさしい企業を目指し、全社を挙げて環境問題に積極的に対応するため環境マネジメントの国際規格「ISO14001」の認証を取得しております。また、「顧客第一」の経営方針のもと、製品の品質保証と顧客満足度の向上を目的に品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」の認証を取得するとともに、情報資産の安全かつ適正な管理・運用を実施することを目的として、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO27001」の認証を取得しております。更には、2030年度を目標として当社グループ全体でのカーボンニュートラル実現に向けた取組みや、気候変動に係るリスク及び収益機会が当社の事業活動や収益等に与える影響について、必要なデータの収集と分析を行い、TCFDの枠組みに基づく開示の質と量の充実を進めてまいります。 6)個人情報保護マネジメントへの取組みお客様個人を識別し得る情報を適切に保護することの重要性を認識し、個人情報に関する保管・安全管理などの保護体制を強化するため、「個人情報保護マネジメントシステム行動指針」を設けております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針企業理念と行動基準を以下の通り定め、“進化する技術と最良の品質を提供する「トータルソリューション技術商社」”を目指します。企業理念:人と人、技術と技術を信頼で結び、輝く未来を創造する行動基準:-企業倫理の遵守と社会への貢献-1.信 頼:最良のサービスを提供し、お客様との高い信頼関係を築こう!2.技 術:お客様に役立つ新技術の吸収と革新に努めよう!3.総合力:個々の強みを結集し、トータルサービスを創造しよう! (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループは、日々変化する経済情勢や事業環境に柔軟に対処すべく、成長戦略、財務体質の強化をはじめとした以下の課題に取組み、更なる業容の拡大と経営基盤の強化を目指してまいります。また、資本コストや株価を意識した経営の実現を目指して、成長戦略の着実な実行及び、株主還元の強化や積極的なIR活動の実施により、持続的な企業価値向上に注力してまいります。 1)成長戦略当社グループは、2026年度連結売上高1,300億円、NEWビジネス プラス300億円、連結経常利益60億円、ROE9%を目標とする中期経営計画『 T-Link1369 』を策定し、FA機器等の基幹ビジネスの更なる拡大に加え、「グローバル」「メディカル」「オートメーション」「オリジナル」の4つの成長戦略の更なる進化や、既存の枠組みを超えた「モビリティ」「マテリアル」「エネルギーソリューション」「DX推進」等のビジネス領域拡大にも注力し、成長市場に適応した「NEWビジネスの創造」に取組んでまいります。 2)財務体質の強化貸倒れ・未収債権・不良在庫の防止に努めるとともに、徹底した無駄の排除と業務効率化の推進による経営体質の更なる強化に取組んでおります。 3)人材の確保と育成少子高齢化や労働人口の減少等、雇用環境が大きく変化する中、多様な能力を持つ人材の確保に加え、貴重な経営資源である従業員が、能力を最大限に発揮できるための人事制度や教育研修体系を整備し、創造力、実践力の溢れる人材を育成します。また、当社は「従業員とその家族の健康づくりに積極的に取り組み、一人ひとりが明るく元気に働くことができる環境を実現し、さらなる企業価値を高めるべく健康経営に邁進する」との健康宣言を掲げ、「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されております。 4)内部統制への取組みコンプライアンスの重要性を認識し、社会的責任の自覚、社会規範や倫理に適合した行動、企業活動における関係法令遵守、社内ルール遵守の徹底を行っております。また、「企業倫理の遵守と社会への貢献」の行動基準のもと、財務報告の適正性を確保するため、金融商品取引法等の法令に準拠し、財務報告に係る内部統制を整備しております。 5)環境問題、品質マネジメント、情報セキュリティマネジメントへの取組み地球にやさしい企業を目指し、全社を挙げて環境問題に積極的に対応するため環境マネジメントの国際規格「ISO14001」の認証を取得しております。また、「顧客第一」の経営方針のもと、製品の品質保証と顧客満足度の向上を目的に品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」の認証を取得するとともに、情報資産の安全かつ適正な管理・運用を実施することを目的として、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO27001」の認証を取得しております。更には、2030年度を目標として当社グループ全体でのカーボンニュートラル実現に向けた取組みや、気候変動に係るリスク及び収益機会が当社の事業活動や収益等に与える影響について、必要なデータの収集と分析を行い、TCFDの枠組みに基づく開示の質と量の充実を進めてまいります。 6)個人情報保護マネジメントへの取組みお客様個人を識別し得る情報を適切に保護することの重要性を認識し、個人情報に関する保管・安全管理などの保護体制を強化するため、「個人情報保護マネジメントシステム行動指針」を設けております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下 「経営成績等」 という。)の状況の概要は次のとおりであります。 1)財政状態及び経営成績の状況①経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の設備投資に持ち直しの動きが見られたものの、継続する在庫調整の影響に加え、アメリカの通商政策等の動向を背景とした世界的な景気後退懸念により、先行きの不透明感が強まる状況で推移しました。このような状況下、当社グループは、中期経営計画『 T-Link1369 』が2年目を迎え、基幹ビジネスの拡大に加えて、これまで築き上げてきた「グローバル」「メディカル」「オートメーション」「オリジナル」の4つの成長戦略の更なる進化や、既存の枠組みを超えた「モビリティ」「マテリアル」「エネルギーソリューション」「DX推進」等のビジネスモデルの変革にも注力し、成長市場に適応した「NEWビジネスの創造」に取組んでまいりました。これらの結果、当連結会計年度における業績は、売上高1,009億65百万円(前年度比0.4%減)、営業利益34億26百万円(前年度比8.3%減)、経常利益37億61百万円(前年度比3.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益26億59百万円(前年度比6.3%増)となりました。 <セグメント別の状況>事業の種類別セグメントの業績は、次の通りであります。 a)FA・デバイス事業(産業機器システム) 売上高:403億26百万円(前年度比 3.5%減) 構成比 39.9%産業機器システム分野においては、装置システムが製造業の設備投資及び自動化の需要を捉え、半導体や産業用蓄電池向けを中心に増加したものの、顧客の在庫調整を背景としたFA機器の減少に加え、産業用加工機の前年度大口案件剥落による反動減等から、この部門全体の売上高は前年度比3.5%の減となりました。 (半導体・デバイス) 売上高:334億27百万円(前年度比 0.1%減) 構成比 33.1%半導体・デバイス分野においては、デバイスが半導体製造装置関連向け等で減少したものの、電子部品実装機や住宅設備向け、インドの車載関連向け等で増加しました。一方、半導体はパワーコンディショナー向けが堅調も、市場流通品の需要が減少したこと等から、この部門全体の売上高は前年度比0.1%の減となりました。 これらの結果、FA・デバイス事業においては、売上高737億53百万円(前年度比2.0%減、構成比73.0%)、営業利益25億18百万円(前年度比13.8%減)となりました。 b)社会・情報通信事業(社会インフラ) 売上高:187億2百万円(前年度比 3.7%増) 構成比 18.5%社会インフラ分野においては、荷物用エレベーターを中心にビル設備が減少したものの、主力の放射線がん治療装置が堅調に推移したことにより、この部門全体の売上高は前年度比3.7%の増となりました。 (情報通信) 売上高:85億8百万円(前年度比 5.9%増) 構成比 8.4% 情報通信分野においては、主力の携帯電話で高価格端末や店舗向けオリジナルアプリの販売が堅調に推移したことに加え、子会社のフジテレコムズ社がアーバンエココンサルティング株式会社を連結子会社化し、環境分析関連の新規ビジネスが増加したこと等から、この部門全体の売上高は前年度比5.9%の増となりました。 これらの結果、社会・情報通信事業においては、売上高272億11百万円(前年度比4.4%増、構成比27.0%)、営業利益9億8百万円(前年度比11.6%増)となりました。②財政状態の状況<流動資産>当連結会計年度末における流動資産の残高は、508億76百万円(前連結会計年度末は510億29百万円)となり、1億52百万円減少しました。これは主に、売上債権の増加により一部相殺されたものの、商品の減少(前連結会計年度末比16億82百万円減)によるものであります。 <固定資産>当連結会計年度末における固定資産の残高は、128億16百万円(前連結会計年度末は141億2百万円)となり、12億86百万円減少しました。これは主に、投資有価証券の減少(前連結会計年度末比14億89百万円減)によるものであります。 <流動・固定負債>当連結会計年度末における負債の残高は、流動・固定合計で228億45百万円(前連結会計年度末は260億50百万円)となり、32億4百万円減少しました。主な減少の要因は、仕入債務の減少(前連結会計年度末比27億83百万円減)であります。 <純資産>当連結会計年度末における純資産の残高は、408億46百万円(前連結会計年度末は390億81百万円)となり、17億64百万円増加しました。主な増加の要因は、利益剰余金の増加(前連結会計年度末比16億67百万円増)であります。なお、当連結会計年度末の自己資本比率は64.1%となっております。 2)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億6百万円増加し、当連結会計年度末には87億62百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は、18億19百万円(前連結会計年度は同60億83百万円)となりました。これは主に、仕入債務の減少の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益42億69百万円、棚卸資産の減少額が19億48百万円あったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、95百万円(前連結会計年度は同84百万円)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入の要因により一部相殺されたものの、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が4億80百万円あったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、13億10百万円(前連結会計年度は同44億22百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額が9億91百万円あったことによるものです。 ③生産、受注及び販売の状況(1)販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)FA・デバイス事業 産業機器システム(百万円)40,32696.5半導体・デバイス(百万円)33,42799.9計(百万円)73,75398.0社会・情報通信事業 社会インフラ(百万円)18,702103.7情報通信(百万円)8,508105.9計(百万円)27,211104.4合計(百万円)100,96599.6 (注)上記金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。 (2)仕入実績 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)FA・デバイス事業 産業機器システム(百万円)29,76894.4半導体・デバイス(百万円)33,474100.4計(百万円)63,24297.5社会・情報通信事業 社会インフラ(百万円)15,778102.0情報通信(百万円)6,019102.9計(百万円)21,798102.3合計(百万円)85,04098.7 (注)上記金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。 ①棚卸資産当社グループは、棚卸資産の、推定される将来需要および市場状況に基づく時価の見積額と原価との差異に相当する陳腐化の見積額について、評価減の計上が必要となる可能性があります。実際の将来需要または市場状況が当社グループの見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。②固定資産の減損固定資産については、資産または資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上しております。回収可能価額は、資産または資産グループの時価から処分費用見込額を控除した正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、固定資産の使用方法を変更した場合もしくは不動産取引相場やその他経営環境が変動した場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。③のれん等の減損当社グループは、のれん及び顧客関連資産(以下、のれん等)について、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や売上高成長率、商品の利益率、諸経費の発生見込額等から算出された事業計画を基に検討しており、将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれん等の減損処理を行う可能性があります。④繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額を計上しております。将来の課税所得の見通しを含め慎重かつ実現可能性の高い継続的な税務計画を検討しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に計上金額を上回る繰延税金資産を今後回収できると判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整により費用が減少します。また税制改正により税率の変更等が生じた場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。⑤退職給付に係る負債従業員の退職給付に備えるため、当社グループは連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、退職給付費用及び退職給付に係る負債の計上を行っています。退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて算出されています。この前提条件には割引率、退職率、死亡率、予想昇給率等が含まれています。この前提条件の変更等があった場合には、将来期間における退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼすことがあります。 2)据付工事等を伴う販売取引の売上高についての検討内容当社は汎用的な商品の仕入販売だけでなく、産業機器システムや社会インフラ及び情報通信の分野においては、機器の引渡しに加えて、顧客のニーズに対応するために設置工事・現地調整やシステム連携作業などの据付工事等を伴う販売取引も行っています。据付工事等を伴う販売取引においては、顧客からの受注時に契約内容を検討し、一括で売上計上すべき機器及び据付工事等を識別したうえで、全ての顧客対応が完了した時点で顧客から入手した検収書に基づいて、関連する機器及び据付工事等を一括で売上高に計上しています。このような販売取引の1件当たりの売上金額は、汎用的な商品の仕入販売よりも高額となる傾向にあり、1億円を超える取引も存在します。連結損益計算書に記載されている売上高1,009億65百万円のうち、該当する売上高は2割程度を占めています。据付工事等を伴う販売取引の売上高を適切な時期に計上するには、顧客との契約実態や交渉経緯を網羅的に把握することが必要であり、連結財務諸表に大きな影響を与える可能性がある業務プロセスと位置付け、適切な内部統制を構築し運用しています。 3)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容①当連結会計年度の経営成績等当社グループは中期経営計画『 T-Link1369 』を掲げ、基幹ビジネスの更なる拡大に加え、成長分野を中心としたNEWビジネスの創造に取組んでおります。このような中、当連結会計年度のFA・デバイス事業においては、装置システムが製造業の設備投資及び自動化の需要を捉え増加しましたが、顧客の在庫調整を背景にFA機器等が減少いたしました。また、社会・情報通信事業においては、主力の放射線がん治療装置が堅調に推移したことに加え、子会社のフジテレコムズ社がアーバンエココンサルティング株式会社を連結子会社化し、環境分析関連の新規ビジネスが増加いたしました。 <売上高>当連結会計年度の売上高は、前年度比0.4%減の1,009億65百万円となりました。FA・デバイス事業では2.0%減の737億53百万円、社会・情報通信事業は4.4%増の272億11百万円となりました。 <売上原価、販売費及び一般管理費>当連結会計年度の売上原価は、前年度比0.7%減の866億円となり、売上高に対する比率は0.3ポイント減の85.8%となりました。販売費及び一般管理費は、前年度比5.5%増の109億38百万円となり、売上高に対する比率は0.6ポイント増の10.8%となりました。 <営業利益>当連結会計年度の営業利益は、前年度比8.3%減の34億26百万円となり、売上高に対する比率は0.3ポイント減の3.4%となりました。FA・デバイス事業では13.8%減の25億18百万円、社会・情報通信事業は11.6%増の9億8百万円となりました。 <営業外損益>当連結会計年度の営業外収益は、前年度から12百万円増加し、4億14百万円となりました。営業外費用は前年度から1億42百万円減少し、80百万円となりました。 <経常利益>当連結会計年度の経常利益は、前年度比3.9%減の37億61百万円となり、売上高に対する比率は0.1ポイント減の3.7%となりました。 <特別損益>当連結会計年度の特別利益は5億92百万円(前連結会計年度は12百万円)、特別損失は84百万円(前連結会計年度は42百万円)となりました。 <親会社株主に帰属する当期純利益>当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比6.3%増の26億59百万円となりました。 ②経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、現状、緊急を要する重要な事業リスクはないものと認識しております。 ③資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、棚卸資産の購入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、例外的な場合を除いて該当ありません。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、通常は該当ありません。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は14億95百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は87億62百万円となっております。

事業リスク

  • 外部経済環境の変動リスク
    たけびしグループが事業を展開する日本、中国、東南アジアなどの経済状況は、産業機器や半導体、社会インフラ、情報通信といった主要事業の需要に直接影響を与えます。景気後退や市場の縮小は、グループ全体の売上減少や利益圧迫に繋がる可能性があります。
  • 主要仕入先への依存リスク
    三菱電機やオムロンといった特定の主要メーカーからの仕入れに大きく依存しています。これらの仕入先の事業戦略や販売戦略が変更された場合、商品の安定供給や仕入れ条件に影響が生じ、たけびしグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 人材確保と育成のリスク
    競争力維持のためには優秀な人材の確保が不可欠ですが、少子高齢化や人材獲得競争の激化により、必要な人材を確保できない可能性があります。また、中核人材の不足や従業員のエンゲージメント低下は、事業運営に支障をきたし、業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,463 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。想定されるリスク管理及び予想される損失の回避や軽減を図るべく、取締役経営戦略室長が委員長を務める「サステナビリティ統括委員会」内に、「リスクマネジメント委員会」を設置して、適切な管理体制を構築するとともに、リスク発生時には迅速な対応が出来る体制を整備しております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)外部経営環境に関するリスク当社グループが、主に事業活動を行う日本国内、中国、東南アジア等における経済環境の動向は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、産業機器システム、半導体・デバイス、社会インフラ(冷熱住設機器、ビル設備、重電、電子医療機器)、情報通信(情報システム、携帯電話等)の販売とソフト開発を主な事業とし、更に関連する物流及び保守・サービス、工事等の事業活動を展開しております。これらに関連する業界の市場動向や取引先の需要の減少は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)主要仕入先に関するリスク 当社グループは、三菱電機株式会社、オムロン株式会社及び三菱電機グループ各社と販売代理店(特約店)、販売店契約を締結し、商品の仕入れを行っております。当社グループとは良好な関係にありますが、これら主要な仕入先の事業戦略、販売戦略の変更等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの情報通信事業で行っている携帯電話の卸売・販売に関しましては、各電気通信事業者及び一次代理店の事業戦略、販売戦略の変更により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)人材確保に関するリスク 当社グループの競争力を維持するためには、優秀な人材を採用し、長期的に確保する必要がありますが、高齢化に伴う労働人口の減少や、人材獲得競争の激化及び人材流動化の加速が見込まれている中、採用活動や人事制度の設計・運用等が不十分である場合、中核人材の不足や従業員のエンゲージメント低下によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)M&Aに関するリスク 当社グループは、企業買収等により株式を取得しており、のれん等を計上しておりますが、今後、事業環境や競合状況の急激な変化等により関係会社の業績が当初の想定を下回り、想定していた超過収益力が低下した場合、当該のれん等について減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)為替相場の変動に関するリスク 当社グループの事業には、外貨による取引が含まれております。そのため、当社グループは先物為替予約による通貨ヘッジ取引を行い、米ドル及び円を含む主要通貨間の為替レートの短期的な変動による影響を最小限に抑える努力をしておりますが、為替相場の変動により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)大規模自然災害及び新種感染症の世界的流行に関するリスク 大規模な地震、風水害等の自然災害や新種感染症の世界的流行が発生した際は、事業活動の停止、制限により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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