事業の概要
- 石油製品の供給と販売日新商事グループは、主にENEOS株式会社から石油製品を仕入れ、需要家や系列販売店(小売店)へ販売しています。ガソリンスタンド(SS)の運営も行い、石油関連製品の製造や卸売も手掛けることで、日本のエネルギー供給の一翼を担っています。この事業がグループの売上の大部分を占める主力事業です。
- 再生可能エネルギー事業太陽光発電関連商材の販売や、自社での売電事業を展開しています。さらに、バイオマス発電の燃料販売や生産も手掛けており、環境に配慮した次世代エネルギー分野へのシフトを進めています。これは、脱炭素社会への移行という社会的なニーズに応えるための重要な取り組みです。
- 不動産賃貸事業オフィスビル、店舗、マンションなどの不動産を保有し、賃貸することで安定した収益を得ています。これは、景気変動の影響を受けにくいストック型のビジネスであり、グループ全体の収益基盤を多角化する役割を果たしています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 石油関連事業この事業は日新商事グループの最大の稼ぎ頭であり、売上高は3,542億7,795万円、営業利益は62億5,464万円です。主にENEOSから石油製品を仕入れ、需要家や系列販売店に販売するほか、ガソリンスタンドの運営、石油化学製品の製造・販売、液化石油ガスの販売を行っています。国内外に展開し、グループの中核を担っています。
- 再生可能エネルギー関連事業太陽光発電関連商材の販売、自社での売電事業、バイオマス発電燃料の販売・生産を手掛けています。売上高は296億8,413万円ですが、営業利益はマイナス9,617万円と、まだ投資段階にあることが伺えます。脱炭素社会への貢献と将来の成長を見据えた戦略的な事業分野です。
- 不動産賃貸事業オフィスビル、店舗、マンションなどの不動産を賃貸し、安定した収益を得ています。売上高は63億8,435万円、営業利益は35億4,233万円と、売上規模は小さいながらも高い収益性を誇ります。景気変動に左右されにくい安定収益源として、グループの経営基盤を支えています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| OilRelatedBusiness | 地域 | 354 | 6 | 1.8% |
| RenewableEnergyRelatedBusiness | 地域 | 30 | -1 | -3.2% |
| RealEstateLeasingBusiness | 地域 | 6 | 4 | 55.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、日新商事株式会社(当社)と連結子会社8社、及び関連会社1社で構成されております。事業内容は、主にENEOS株式会社より石油製品の供給を受け、石油関連製品の製造、販売、卸売等を行う石油関連事業、太陽光発電関連商材の販売、売電事業、バイオマス発電燃料の販売を行う再生可能エネルギー関連事業、不動産の賃貸を行う不動産事業であります。 当社、子会社及び関連会社の事業内容は次のとおりであります。事業区分会社名事業内容石油関連事業石油製品の販売当 社需要家、系列販売店(小売店)への販売及び直営SSの運営竹鶴石油株式会社需要家への販売、海上輸送NISTRADE(M)SDN.BHD.需要家への販売NISSIN SHOJI VIETNAM CO.,LTD.需要家への販売石油化学製品の製造、販売当 社需要家及び同業者への販売NISTRADE(M)SDN.BHD.需要家への販売NISSIN SHOJI (THAILAND) CO.,LTD.(注1)需要家への販売液化石油ガスの販売当 社系列販売店(小売店)への販売再生可能エネルギー関連事業太陽光発電関連商材の販売、売電事業当 社太陽光発電関連商材の販売、売電事業NSM諏訪ソーラーエナジー合同会社売電事業バイオマス発電燃料の販売当 社バイオマス発電燃料の販売NISSIN BIO ENERGYSDN.BHD.バイオマス発電燃料の販売JJ FUEL SUPPLY SDN.BHD.バイオマス発電燃料の販売NISSIN BIO PRODUCTSSDN.BHD.バイオマス発電燃料の生産及び販売不動産事業不動産の賃貸当 社オフィスビル、店舗、マンション等不動産賃貸事業の運営その他食料品の販売、保険の代理業日新興産株式会社食料品の販売及び損害保険契約の代理業(注)1 NISSIN SHOJI(THAILAND) CO.,LTD.については2023年4月に解散を決議し、清算手続き中であります。2 持分法適用関連会社であったJリーフ株式会社については当連結会計年度において、全株式を譲渡したため、持分法適用の範囲から除外しております。 当社グループの事業系統図及び関係略図は次のとおりであります。 (注)1 NISSIN SHOJI(THAILAND) CO.,LTD.については2023年4月に解散を決議し、清算手続き中であります。2 持分法適用関連会社であったJリーフ株式会社については当連結会計年度において、全株式を譲渡したため、持分法適用の範囲から除外しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 国内の需要動向や同業者間との競争により、仕入価格の変動に応じた販売価格を設定できない場合があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 石油製品の販売には消防法や揮発油等の品質の確保等に関する法律の規制を受けるため。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:原油価格の変動リスク / 特定事業(石油製品の販売)への依存リスク / 季節需要の変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
日新商事は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという情報は公開情報からは確認できません。事業は一般的な卸売業であり、無形資産による競争優位性は低いと考えられます。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
卸売業という性質上、顧客は価格や品揃え、納期などの条件で取引先を変更する可能性があります。しかし、長年の取引関係や特定のサプライヤーとの強固な関係があれば、一定のスイッチング・コストが発生する可能性はあります。ただし、その程度は限定的です。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
日新商事の事業モデルには、ユーザー数の増加がサービスの価値を向上させるようなネットワーク効果は基本的に見られません。卸売業は直接的なネットワーク効果を生み出す構造ではありません。
コスト優位★★☆☆☆
卸売業として、長年の事業運営で培われた効率的な物流網や仕入れルート、在庫管理ノウハウなどがコスト競争力に寄与している可能性があります。しかし、業界全体で価格競争が激しく、構造的なコスト優位性を確立しているかは不明瞭です。
規模の経済★★★☆☆
日新商事は特定の分野(例:食品、建材など)において、一定の規模とシェアを持つことで、サプライヤーからの有利な仕入れ条件や、顧客への安定供給能力を確保していると考えられます。業界内での一定の地位は、効率規模の優位性を示唆します。
- ENEOSとの強固な関係日新商事グループは、ENEOS株式会社と特約販売契約を結び、石油製品の大部分を同社から安定的に仕入れています。この強固な関係は、製品の安定供給を可能にし、仕入れ面での優位性をもたらしています。長年にわたる信頼関係が事業基盤を支えています。
- 多角的な事業展開石油関連事業を主軸としつつも、再生可能エネルギー関連事業や不動産賃貸事業を展開することで、収益源を多角化しています。これにより、特定の事業に依存するリスクを軽減し、市場環境の変化に対応できる柔軟な経営体制を構築しています。
- 国内外の販売ネットワーク日本国内の需要家や系列販売店への販売に加え、マレーシアやベトナムなど海外にも拠点を持ち、石油製品や石油化学製品の販売を行っています。これにより、国内外の幅広い顧客層に製品を供給し、事業の成長機会を広げています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (経営環境)当社グループを取り巻く環境は、賃上げに伴う所得環境の改善等が景気を後押ししたものの、米国によるイラン攻撃をはじめとする中東情勢の緊迫化等を背景に、景気の持ち直しの動きには弱さがみられました。これらが財政状態及び経営成績に与える影響は、依然として不透明な状況です。当社グループは、これまで石油製品販売等の石油関連事業を中心として、不動産の事業等にも取り組み、国内の石油製品需要減退に加え、国内人口の減少や市場構造が変化していく中で着実に収益を重ねてまいりました。石油関連事業では、直営SSの運営強化や販売店SSの経営支援、メーカーや電力会社等の法人顧客に対するエネルギーの安定供給及び顧客ニーズに合わせた高付加価値サービスの提供に取組んでまいりました。不動産事業では、社宅・SS跡地の不動産有効活用等を行ってまいりました。また、近年では再生可能エネルギー関連事業や、発電設備のコンサルティング営業や発電所運営、バイオマス発電燃料の販売等に注力しています。当社グループでは、企業理念を最上位とし、経営戦略としての長期ビジョン及び中期経営計画を体系化し、企業価値の向上に取組んでまいります。中期経営計画は、2025年3月期よりフェーズⅡに移行しており、フェーズⅡでは企業価値向上経営の進展とサステナビリティ経営の推進を基本戦略としております。企業価値向上経営の進展を実現するために、再生可能エネルギーを主とした新規ビジネスを主要ビジネスへと昇華させる『再生可能エネルギー関連事業の成長』、石油関連事業の収益構造及び不動産ポートフォリオの見直し等『コア事業の強化』、移動手段に関連するビジネスをモビリティ事業へ進化させる『モビリティ事業の進化』の3つの重点目標を設定しました。また、サステナビリティを意識した事業や経営を推進し、脱炭素化、人的資本重視・多様化への取組みを強化してまいります。 (企業理念)私たちは、エネルギーが持つ“ものを動かす力”を信じて、暮らしや社会の“つながり”を支えてきました。時代の変化に応じてカタチを変え、新たな価値を創り出す存在へ。関わるすべての人の心に寄り添い、ともに笑顔になる未来をめざします。 (対処すべき課題)当社グループは、長期ビジョン「nissin Vision 2030」及び中期経営計画を策定しております。長期ビジョン「nissin Vision 2030」では、エネルギー企業としての強固な地位の確立をビジョンに掲げ、経営方針として事業構造改革の次なるステージ移行や石油関連事業の収益依存からの脱却、グローバル展開強化等を定めております。そのフェーズⅡである、2025年3月期からの3ヵ年を実施期間とする中期経営計画では、①企業価値向上経営の進展、②サステナビリティ経営の推進、の2点を基本戦略としております。 中期経営計画の基本戦略の詳細は次のとおりです。① 企業価値向上経営の進展 新規ビジネスの拡大、基盤事業収益の維持と周辺事業の取込み、コスト構造の見直しにより当社の稼ぐ力をさらに高め、エネルギー企業としてステークホルダーに持続的価値を提供していくとともに、資本構造の改善を進めることによって企業価値を向上させます。 重点目標及び具体的戦略は以下のとおりです。ア.再生可能エネルギー関連事業の成長 再生可能エネルギー関連事業の拡大を推進し、バイオマス燃料販売をはじめとする新規ビジネスを主要ビジネスへと昇華させてまいります。太陽光発電や産業用商材開発と、再生可能エネルギーを中心とした研究開発に注力してまいります。イ.コア事業の強化 石油関連事業において、SS運営、産業用エネルギーとルブリカンツ、LPガスや石油由来の製品などこれまで当社がメイン商材として取り扱ってきた商品・サービスについては、今後も当社の使命として、お客様にとっての価値をより高めながら提供してまいります。また安定ビジネスである不動産事業についても、物件ポートフォリオを適宜見直し、機動的に入替えを行うことで事業全体の価値向上を図ります。ウ.モビリティ事業の進化 SSを自動車向けエネルギー供給拠点に加えて、カーメンテナンスの強化のほか、地域と協力してシェアサイクル事業を拡大させ、自動車だけでなく他の移動手段も含めたビジネスを展開することによりモビリティ事業へと進化させ、新たな事業として確立してまいります。 ② サステナビリティ経営の推進 社会と当社の双方の面からサステナビリティを意識した事業や経営を推進し、脱炭素化、人的資本重視・多様化への取組みを強化してまいります。 (戦略を支える持続可能な経営体制)① コーポレート・ガバナンス当社グループは、経営の効率化及び健全化を確保するため、コーポレート・ガバナンスを経営上の重要課題であると認識しております。また、株主の皆様や取引先、地域住民、従業員等のステークホルダーから信頼される経営をすることが、企業価値を最大化する必須条件と考え、これらの取組みにより、近年の社会的な要請の高まりに応え、コーポレート・ガバナンスの強化・充実を図ってまいります。② サステナビリティ当社グループは、サステナビリティ方針のもと、マテリアリティを特定し、「持続可能なエネルギーの提供」、「地球環境への責任」、「コミュニティとの繋がりの深化」、「信頼されるガバナンス・職場環境」の4つに分類しております。そして、これらのマテリアリティに沿って定めた具体的な取組みを推進してまいります。③ 気候変動に関連した情報開示当社グループは、エネルギーを取り扱う企業の責務として、気候変動が当社グループの事業活動に与える影響の分析をおこない、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の開示推奨項目であるガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標の4項目に区分して開示いたします。④ 人材育成・多様化への対応当社グループは、従業員一人ひとりの適性を活かし、多様な人材が活躍できる環境の整備に取り組んでおります。2025年度は主体的な学びを浸透させるため、従業員自身の課題に合わせた教育機会の提供を推進しました。また、育児や介護など、様々なバックグラウンドをもつ従業員が活躍できる会社づくりを推進しています。2025年度は、育児介護休業法の改正に合わせて、従業員に仕組みを周知しました。男性の育児休業取得の推進の為、妻の出産時に特別休暇(3日間)を取得できるよう規程整備も実施しました。今後も男性女性区別のない登用を推進するとともに、他の指標についても当社の実情や社会的な要請を踏まえた目標の設定や人的資本の開示を進めていく方針です。 以上の課題に取り組み、企業理念である「関わるすべての人の心に寄り添い、ともに笑顔になる未来」を目指し、鋭意努力してまいる所存です。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (経営環境)当社グループを取り巻く環境は、賃上げに伴う所得環境の改善等が景気を後押ししたものの、米国によるイラン攻撃をはじめとする中東情勢の緊迫化等を背景に、景気の持ち直しの動きには弱さがみられました。これらが財政状態及び経営成績に与える影響は、依然として不透明な状況です。当社グループは、これまで石油製品販売等の石油関連事業を中心として、不動産の事業等にも取り組み、国内の石油製品需要減退に加え、国内人口の減少や市場構造が変化していく中で着実に収益を重ねてまいりました。石油関連事業では、直営SSの運営強化や販売店SSの経営支援、メーカーや電力会社等の法人顧客に対するエネルギーの安定供給及び顧客ニーズに合わせた高付加価値サービスの提供に取組んでまいりました。不動産事業では、社宅・SS跡地の不動産有効活用等を行ってまいりました。また、近年では再生可能エネルギー関連事業や、発電設備のコンサルティング営業や発電所運営、バイオマス発電燃料の販売等に注力しています。当社グループでは、企業理念を最上位とし、経営戦略としての長期ビジョン及び中期経営計画を体系化し、企業価値の向上に取組んでまいります。中期経営計画は、2025年3月期よりフェーズⅡに移行しており、フェーズⅡでは企業価値向上経営の進展とサステナビリティ経営の推進を基本戦略としております。企業価値向上経営の進展を実現するために、再生可能エネルギーを主とした新規ビジネスを主要ビジネスへと昇華させる『再生可能エネルギー関連事業の成長』、石油関連事業の収益構造及び不動産ポートフォリオの見直し等『コア事業の強化』、移動手段に関連するビジネスをモビリティ事業へ進化させる『モビリティ事業の進化』の3つの重点目標を設定しました。また、サステナビリティを意識した事業や経営を推進し、脱炭素化、人的資本重視・多様化への取組みを強化してまいります。 (企業理念)私たちは、エネルギーが持つ“ものを動かす力”を信じて、暮らしや社会の“つながり”を支えてきました。時代の変化に応じてカタチを変え、新たな価値を創り出す存在へ。関わるすべての人の心に寄り添い、ともに笑顔になる未来をめざします。 (対処すべき課題)当社グループは、長期ビジョン「nissin Vision 2030」及び中期経営計画を策定しております。長期ビジョン「nissin Vision 2030」では、エネルギー企業としての強固な地位の確立をビジョンに掲げ、経営方針として事業構造改革の次なるステージ移行や石油関連事業の収益依存からの脱却、グローバル展開強化等を定めております。そのフェーズⅡである、2025年3月期からの3ヵ年を実施期間とする中期経営計画では、①企業価値向上経営の進展、②サステナビリティ経営の推進、の2点を基本戦略としております。 中期経営計画の基本戦略の詳細は次のとおりです。① 企業価値向上経営の進展 新規ビジネスの拡大、基盤事業収益の維持と周辺事業の取込み、コスト構造の見直しにより当社の稼ぐ力をさらに高め、エネルギー企業としてステークホルダーに持続的価値を提供していくとともに、資本構造の改善を進めることによって企業価値を向上させます。 重点目標及び具体的戦略は以下のとおりです。ア.再生可能エネルギー関連事業の成長 再生可能エネルギー関連事業の拡大を推進し、バイオマス燃料販売をはじめとする新規ビジネスを主要ビジネスへと昇華させてまいります。太陽光発電や産業用商材開発と、再生可能エネルギーを中心とした研究開発に注力してまいります。イ.コア事業の強化 石油関連事業において、SS運営、産業用エネルギーとルブリカンツ、LPガスや石油由来の製品などこれまで当社がメイン商材として取り扱ってきた商品・サービスについては、今後も当社の使命として、お客様にとっての価値をより高めながら提供してまいります。また安定ビジネスである不動産事業についても、物件ポートフォリオを適宜見直し、機動的に入替えを行うことで事業全体の価値向上を図ります。ウ.モビリティ事業の進化 SSを自動車向けエネルギー供給拠点に加えて、カーメンテナンスの強化のほか、地域と協力してシェアサイクル事業を拡大させ、自動車だけでなく他の移動手段も含めたビジネスを展開することによりモビリティ事業へと進化させ、新たな事業として確立してまいります。 ② サステナビリティ経営の推進 社会と当社の双方の面からサステナビリティを意識した事業や経営を推進し、脱炭素化、人的資本重視・多様化への取組みを強化してまいります。 (戦略を支える持続可能な経営体制)① コーポレート・ガバナンス当社グループは、経営の効率化及び健全化を確保するため、コーポレート・ガバナンスを経営上の重要課題であると認識しております。また、株主の皆様や取引先、地域住民、従業員等のステークホルダーから信頼される経営をすることが、企業価値を最大化する必須条件と考え、これらの取組みにより、近年の社会的な要請の高まりに応え、コーポレート・ガバナンスの強化・充実を図ってまいります。② サステナビリティ当社グループは、サステナビリティ方針のもと、マテリアリティを特定し、「持続可能なエネルギーの提供」、「地球環境への責任」、「コミュニティとの繋がりの深化」、「信頼されるガバナンス・職場環境」の4つに分類しております。そして、これらのマテリアリティに沿って定めた具体的な取組みを推進してまいります。③ 気候変動に関連した情報開示当社グループは、エネルギーを取り扱う企業の責務として、気候変動が当社グループの事業活動に与える影響の分析をおこない、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の開示推奨項目であるガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標の4項目に区分して開示いたします。④ 人材育成・多様化への対応当社グループは、従業員一人ひとりの適性を活かし、多様な人材が活躍できる環境の整備に取り組んでおります。2025年度は主体的な学びを浸透させるため、従業員自身の課題に合わせた教育機会の提供を推進しました。また、育児や介護など、様々なバックグラウンドをもつ従業員が活躍できる会社づくりを推進しています。2025年度は、育児介護休業法の改正に合わせて、従業員に仕組みを周知しました。男性の育児休業取得の推進の為、妻の出産時に特別休暇(3日間)を取得できるよう規程整備も実施しました。今後も男性女性区別のない登用を推進するとともに、他の指標についても当社の実情や社会的な要請を踏まえた目標の設定や人的資本の開示を進めていく方針です。 以上の課題に取り組み、企業理念である「関わるすべての人の心に寄り添い、ともに笑顔になる未来」を目指し、鋭意努力してまいる所存です。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、景気は賃上げに伴う所得環境の改善等が後押しをしているものの、米国によるイラン攻撃をはじめとする中東情勢の緊迫化等を背景に、景気の持ち直しの動きに弱さがみられます。景気の先行きについては、イラン情勢の長期化の懸念等により、依然として不透明な状況が続いております。 石油製品販売業界におきましては、原油価格は、期初の値上がりから徐々に落ち着きを見せ、12月には一時50ドル台半ばへ下落したものの、2月末の米国によるイラン攻撃を受け、大きく上昇し100ドルを突破しました。これは2022年2月末のロシアによるウクライナ侵攻以来、4年ぶりの高騰となりました。為替は、期初から円安が進行し、3月下旬にはイラン攻撃の影響等により160円台となりました。国内石油製品価格は、世界情勢の変動を背景に、3月中旬にはレギュラーガソリン価格が1リットルあたり一時190円台まで上昇しましたが、緊急的激変緩和措置等により3月下旬には170円台へ抑制されました。国内石油製品需要は、燃料油価格定額引下げ措置や旧暫定税率廃止の影響等により前期と比べ減少率が鈍化しましたが、ハイブリッド車や電気自動車等の電動車の普及による構造的な要因等により依然として減退傾向で推移しました。 再生可能エネルギー業界におきましては、米国や欧州の脱炭素政策見直しの動きが強まっているものの、世界的な脱炭素化の流れは継続しております。わが国においても、系統用蓄電池の設置等の多様な電源の確保に向け政府の導入支援策が継続する等、再生可能エネルギー強化の流れは中長期的に続くことが見込まれます。 当社はこのような状況下、長期ビジョン「nissin Vision 2030」のフェーズIIにあたる2025年3月期から3ヵ年の中期経営計画を策定し、①企業価値向上経営の進展、②サステナビリティ経営の推進、という2点の基本戦略のもと、次の通り取り組みました。 企業価値向上経営の進展につきましては、再生可能エネルギー関連事業の成長において、バイオマス発電燃料の営業活動を強化するため、海外拠点における生産設備の整備を進めた結果、計画に遅れは発生しましたが、2025年5月より稼働を開始しました。しかし、法改正に伴う太陽光発電所売買に係る審査の厳格化や、第三者機関等の認証取得による混乱、世界的な販売価格の変動等の影響を受け、バイオマス発電燃料事業のポートフォリオ見直しの観点からPKS(Palm Kernel Shell:パーム椰子殻)事業の一部撤退を決定いたしました。コア事業の強化において、石油販売事業の直営SS運営にて、ピュアセルフ店舗の導入強化や個人ユーザ向けのアプリによる集客効果、カーメンテナンスの強化等により、目標とした収益を確保しました。法人向け営業において、給油カードを通じた燃料油拡販に努め、販売数量が増加しました。また、一部顧客の生産ラインへの納入開始等により、ルブリカンツの販売数量・マージンともに増加しました。モビリティ事業の進化において、シェアサイクル事業にて、当社では4例目となる大阪狭山市での実証実験を開始しました。安定収益確保及び事業拡大に向けて、車両台数の増車を予定しています。 サステナビリティ経営の推進につきましては、サステナビリティへの取組みにおいて、2025年3月期に見直しを行ったマテリアリティに関して、新たな取組み目標にて点検を行いました。気候変動に関する事項においてはCO2排出量の算定(Scope1,2)を行っております。人事戦略において、育児介護休業法の改正に合わせて、従業員に仕組みを周知しました。男性の育児休業取得の推進の為、妻の出産時に特別休暇(3日間)を取得できるよう規程整備も実施しました。コーポレート・ガバナンスにおいて、グループガバナンスの強化を図るため、国内子会社のリスク管理に関する規程整備を推し進めました。また、2025年3月期に新たに策定したリスクマネジメント対応計画の運用を開始しました。 当連結会計年度の当社グループ業績は、再生可能エネルギー関連事業におけるPKS(Palm Kernel Shell:パーム椰子殻)の販売増加や石油関連事業において直営部門と直需部門が堅調に推移したこと等により、売上高は39,425,833千円(前期比1.0%増)となりました。営業損失は、再生可能エネルギー関連事業におけるPKS販売の収益性低下、太陽光発電所の落雷による発電停止や売却損の計上等により、185,338千円(前期は営業利益384,866千円)となりました。経常利益は、持分法適用関連会社であったJリーフ株式会社の全株式譲渡により第3四半期まで計上した持分法投資損失を特別損失(関係会社株式売却損)に振り替えたことや、海外子会社で米ドルが対マレーシアリンギットで通貨安に推移したことに伴う為替差益の発生等により、317,742千円(前期比42.9%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、関係会社株式売却損の計上や連結子会社であるJJ FUEL SUPPLY SDN.BHD.の事業停止に伴う事業整理損失引当金繰入額を計上したものの、投資有価証券売却益の計上等により、3,661,128千円(前期比494.9%増)となりました。 セグメント別及び部門別の状況は次のとおりであります。 <石油関連事業> 石油関連事業全体につきましては、直営部門と直需部門が堅調に推移したこと等により、売上高は前期並みの35,619,381千円となりました。セグメント利益は、直営部門における車検等のカーケア収益増加や直需部門における法人向け潤滑油の販売数量増加等により、前期比50.3%増の940,002千円となりました。 (直営部門) 直営部門につきましては、旧暫定税率廃止に伴い燃料油の販売価格は下落したものの、販売数量増加等により、売上高は前期並みの30,238,612千円となりました。なお、直営SS数は前期末と比べ、1SS増加し、53SSとなりました。 (卸部門) 卸部門につきましては、一部販売店SSの閉鎖に伴う販売数量減少等により、売上高は前期比7.8%減の238,057千円となりました。 (直需部門) 直需部門につきましては、法人向け潤滑油の販売数量は増加したものの、燃料油の販売数量減少等により、売上高は前期並みの3,980,126千円となりました。 (産業資材部門) 産業資材部門につきましては、農業関連商品の販売増加等により、売上高は前期比22.3%増の869,711千円となりました。 (その他部門) その他部門につきましては、LPガスの輸入価格下落に伴う販売価格低下等により、売上高は前期比8.0%減の292,873千円となりました。 <再生可能エネルギー関連事業> 再生可能エネルギー関連事業につきましては、PKSの販売増加等により、売上高は前期比6.6%増の3,163,713千円となりました。セグメント損失は、当社及び連結子会社におけるPKS販売の収益性の低下、太陽光発電所の落雷による発電停止や売却損の計上等により、916,465千円(前期はセグメント損失96,171千円)となりました。 <不動産事業> 不動産事業につきましては、「EDIAN(エディアン)」シリーズをはじめとする賃貸マンションの稼働が堅調に推移したこと等により、売上高は前期並みの642,739千円となりました。セグメント利益は、修繕工事実施等により、前期比6.3%減の331,830千円となりました。 ②生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績セグメント事業部門当連結会計年度自 2025年4月1日至 2026年3月31日金額(千円)前連結会計年度比(%)再生可能エネルギー関連事業-10,816- (注)1 金額は、製造原価によっております。2 連結子会社であるNISSIN BIO PRODUCTS SDN.BHD.がバイオマス発電燃料の生産を行っております。 b. 受注実績 受注生産は行っておりません。 c. 仕入実績セグメント事業部門当連結会計年度自 2025年4月1日至 2026年3月31日金額(千円)前連結会計年度比(%)報告セグメント石油関連事業直営25,535,122△0.3卸48,207△29.6直需2,492,403△7.3産業資材459,15126.3その他198,295△11.3小計28,733,179△0.7再生可能エネルギー関連事業2,146,5961.5不動産事業--合計30,879,776△0.6 d. 販売実績セグメント事業部門当連結会計年度自 2025年4月1日至 2026年3月31日金額(千円)前連結会計年度比(%)報告セグメント石油関連事業直営30,238,6120.3卸238,057△7.8直需3,980,126△0.2産業資材869,71122.3その他292,873△8.0小計35,619,3810.5再生可能エネルギー関連事業3,163,7136.6不動産事業642,7390.7合計39,425,8331.0 (注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 e. 主要な販売先 該当事項はありません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に当たって会計上の見積りが必要となる事項については、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。 また、連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりであります。 a. 固定資産の減損 減損を認識する際の将来キャッシュ・フローは、資産又は資産グループの使用状況や経営計画に基づく合理的な使用計画等を考慮し見積り、減損の要否を判定しております。判定の結果、減損が必要と判断された場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。 b. 繰延税金資産の回収可能性 繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や経営計画等を用いた合理的な見積りを行っており、将来において回収が見込めない部分については評価性引当額を計上しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容 a. 経営成績の分析(営業損失)営業損失につきましては、再生可能エネルギー関連事業におけるPKS販売の収益性低下、太陽光発電所の落雷による発電停止や売却損の計上等により、185,338千円となりました。(経常利益)経常利益につきましては、持分法適用関連会社であったJリーフ株式会社の全株式譲渡により第3四半期まで計上した持分法投資損失を特別損失(関係会社株式売却損)に振り替えたことや、海外子会社で米ドルが対マレーシアリンギットで通貨安に推移したことに伴う為替差益が発生したものの、前連結会計年度と比較し239,098千円の減益となり、317,742千円となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、関係会社株式売却損の計上や連結子会社であるJJ FUEL SUPPLY SDN.BHD.の事業停止に伴う事業整理損失引当金繰入額を計上したものの、投資有価証券売却益の計上等により、前連結会計年度と比較して3,045,672千円の増益となり、3,661,128千円となりました。 b. 財政状態の分析(総資産)総資産は、前連結会計年度末に比べ、2,507,248千円増加し、42,881,243千円となりました。これは、投資有価証券及び関係会社株式が1,704,180千円、商品および製品が1,222,122千円減少したものの、現金及び預金が3,217,675千円、建物及び構築物145,798千円、機械装置及び運搬具1,327,283千円増加したこと等によるものです。(負債)負債は、前連結会計年度末に比べ、605,752千円減少し、16,172,797千円となりました。これは、借入金が1,422,776千円、繰延税金負債が350,463千円減少したものの、契約負債が1,191,376千円、事業整理損失引当金が299,200千円増加したこと等によるものです。(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べ、3,113,000千円増加し、26,708,446千円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が551,136千円減少したものの、利益剰余金が3,487,540千円増加したことによるものです。この結果、1株当たり純資産は前連結会計年度末と比べ、438.12円増加し、3,931.33円となりました。 c. キャッシュ・フローの分析当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて資金が減少したものの、営業活動によるキャッシュ・フロー及び投資活動によるキャッシュ・フローにおいて資金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ3,217,675千円増加し、7,447,679千円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローでは、25,204千円の資金の増加となりました。これは、投資有価証券売却益の計上5,134,659千円、法人税等の支払額1,436,265千円、売上債権の増加額165,872千円等により資金が減少したものの、税金等調整前当期純利益4,415,481千円、減価償却費の計上682,505千円、棚卸資産の増加額678,873千円、関係会社株式売却損の計上674,640千円、事業整理損失引当金の増加額299,200千円等により資金が増加したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローでは、5,043,521千円の資金の増加となりました。これは、関係会社株式取得による支出687,075千円、有形固定資産の取得による支出283,689千円等により資金が減少したものの、投資有価証券の売却による収入5,974,735千円等により資金が増加したことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローでは、1,763,563千円の資金の減少となりました。これは、短期借入金の減少額600,000千円、長期借入金の返済による支出822,776千円、配当金の支払による支出173,587千円等により資金が減少したことによるものです。 (キャッシュ・フローの指標)項目第78期 2022年3月期第79期 2023年3月期第80期 2024年3月期第81期 2025年3月期第82期 2026年3月期自己資本比率 (%)56.956.456.657.861.2時価ベースの自己資本比率 (%)17.417.315.714.819.4キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (年)-6.050.912.7345.0インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)-11.11.55.50.2(注) 自己資本比率 ・・・自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率 ・・・株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率 ・・・有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ・・・営業キャッシュ・フロー/利払いア.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。イ.株式時価総額は、期末株価終値×発行済株式数(自己株式数控除後)により算出しております。ウ.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。エ.第78期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。 (3)資本の財源及び資金の流動性当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、当社グループの運転資金需要の主なものは、石油製品の仕入や販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は、主に再生可能エネルギー関連の設備やSSの機械装置等の設備投資によるものであります。なお、当連結会計年度末における借入金等の有利子負債の残高は8,696,274千円、現金及び現金同等物の残高は7,447,679千円となっております。
事業リスク
- 原油価格の変動リスク石油製品の仕入れ価格は、産油国の動向や国際情勢によって大きく変動します。仕入れ価格が急騰しても販売価格に転嫁できない場合や、仕入れ価格の下落以上に販売価格が急落した場合、利益率が低下し、会社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 特定事業への依存リスク現在、石油製品の販売がグループの主力事業ですが、脱炭素化の進展や電気自動車の普及により、将来的に石油製品の需要が減少する可能性があります。再生可能エネルギー事業への転換を進めていますが、その対応が遅れると売上の機会損失につながる恐れがあります。
- 製品供給の不安定化リスク石油製品の大部分をENEOS株式会社から仕入れているため、ENEOSの経営戦略変更や国際情勢の変化により、製品の安定供給が困難になる可能性があります。供給が滞ると、販売機会を失い、会社の売上や利益に大きな影響が出る恐れがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 以下において、当社グループの経営成績、株価及び財政状態などに影響を及ぼす可能性のあるリスクを記載しております。なお、当社はこれらのリスクが発生する可能性を認識し、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式への投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで判断する必要があります。また、記載したリスクは当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんのでご注意ください。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。(原油価格の変動リスク) 当社グループの取扱う石油製品の仕入価格は、産油国の動向、国際情勢の変化により、変動する可能性があります。当社グループは、仕入価格の変動に対してきめ細かな価格設定の上、石油製品の販売を行っております。一般的に販売価格から仕入価格を除いたものがマージンとなりますが、国内の需要動向や同業者間との競争等により、仕入価格の上昇や下落に応じた販売価格を設定できない場合、当社の利益が損なわれる恐れがあります。具体的には、原油価格の急騰に伴い、当社グループが仕入価格上昇に対応した販売ができなかった場合、または原油価格の急落に伴い、高値で推移していた石油製品市況が急激に悪化し、仕入価格の値下がりを上回るペースで市況価格が下落した場合、利益率の低下等、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(特定事業(石油製品の販売)への依存リスク) 産業用、民生用のエネルギー源につきましては、脱炭素やSDGs意識の高まり等により将来的に他エネルギーのシェアが上がり、石油製品の依存度が低くなると予想されます。また、電気自動車は近い将来に環境配慮等の面からガソリン車・ディーゼル車に代わって普及が促進すると予想されます。当社グループでは、リスクヘッジの一環として長期ビジョン「nissin Vision 2030」を策定し、再生可能エネルギー関連事業等の新規ビジネスへの取り組み強化など持続可能性の高いビジネスモデルの構築を目指しております。しかしながら、税制優遇、技術の進歩等により他エネルギーのシェア上昇及び電気自動車の普及が想定以上に加速した場合、対応の遅れによる売上の機会損失など、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(季節需要の変動リスク) 石油製品の中でも灯油、A重油等暖房関連油種の需要は冬期の平均気温に大きく影響を受けます。また、電力用重油も夏期、冬期ともに平均気温に大きく影響されます。一般的に平均気温が夏期に低く、冬期が高いと、冷暖房機器の稼働が減り発電所の稼働が落ち着くため、暖房関連油種や電力用重油等の需要は減少いたします。このような需要の減少が継続した場合、当該油種の売上が大幅に減少するなど、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(製品の供給不安リスク) 当社グループは、ENEOS株式会社と特約販売契約を締結しております。この契約に基づき、当社グループが販売している石油製品の大半を同社から仕入れております。しかしながら、ENEOS株式会社の経営戦略に変更が発生し、これに伴い特約販売契約に変更が生じた場合や、国際情勢等の変化により、ENEOS株式会社から当社グループに製品が安定的に供給されなかった場合、売上の機会損失など、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(石油製品等の漏洩による土壌汚染・地下水汚染リスク) 当社グループは、SSの新規出店の際には二重殻使用の地下貯蔵タンクを採用するほか、配管を含む設備の点検を定期的に行うなど、漏洩防止に努めております。しかしながら、地下貯蔵タンクの老朽化や配管の亀裂、破損等によって、地下に石油製品が漏洩した場合、汚染の除去や拡散防止等の対策費用や住民に対する損害賠償費用が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(法規制に関するリスク) 当社グループは、石油製品を販売するに当たり、ガソリン等危険物を取扱うため「消防法」及び「揮発油等の品質の確保等に関する法律」、産業廃棄物の処理に関しては「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の規制を受けております。また、「消防法」ではSSに「危険物取扱者(乙種第四類)」の有資格者を営業時間中1名以上常駐させることが義務付けられております。しかしながら、これらの法規制へ適切な対応ができなかった場合、SSの営業に支障をきたすなど当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(不動産価値の下落リスク) 当社グループは、不動産の賃貸事業等に必要な不動産を保有しております。このため不動産市況が低迷した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。賃貸事業等に必要な不動産に限らず、保有不動産の地価が大幅に下落した場合には、減損損失の発生など当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (情報、システム管理に関するリスク) 当社グループは、各SSを中心に個人情報を含む様々な情報を保有し、管理しております。その中でも個人情報に関しましては、漏洩事故等が起きないよう規程の整備、指示、指導を行っております。しかしながら、万一情報が不正に漏洩、紛失等した場合、社会的信用が失墜し、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが運用している情報システムが自然災害等により、システム障害を引き起こした場合、あるいはコンピュータウィルス等により情報システムを大きく破壊、改ざん等された場合には、業務遂行に影響を及ぼす可能性があります。(大規模な自然災害の発生リスク) 当社グループは、大規模な自然災害に対して、その対策を講じておりますが、こうした自然災害等が想定を大きく上回る規模で発生し、ENEOS株式会社からのローリー給油がストップすることによるSSの営業停止や太陽光発電所の損壊などの被害を被った場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(感染症の大流行(パンデミック)に関するリスク) 当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対して、SSの営業時間変更や事務所勤務者のテレワーク、時差出勤等の対応を行ってまいりました。日本国内において予期せぬ感染症の大流行が発生し、外出自粛要請等が発出された場合には、SSの客数減少や法人向けの営業活動の中断を余儀なくされるおそれがあるなど、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(資金調達に関するリスク) 当社グループの有利子負債は主に金融機関からの借入・社債により調達しております。現時点においては、借入・社債による資金調達に支障はありませんが、今後、金融システム・金融情勢の大きな変化やSDGs・ESG意識の高まり等に伴う取引金融機関の融資姿勢の変化によって、資金調達や借入条件に影響が出てくる可能性があります。(固定資産の減損に係るリスク) 当社グループは、SSの建物・設備や賃貸不動産等の固定資産を保有しておりますが、今後の経営環境や不動産価格の変動等によって、当該固定資産の収益性が低下し、減損損失が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(出資やM&A等に関するリスク) 当社グループは、既存事業とのシナジーが見込める領域を中心に出資やM&A等を行っております。これらの実施にあたっては、財務や事業に関するデュー・デリジェンスの実施に加え、様々な観点から十分な検討を行っておりますが、出資やM&A等の実施後に事業環境の急変や予期せぬ事象の発生により、当初見込んだ成果を発揮できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(繰延税金資産の回収可能性低下のリスク) 当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、将来の課税所得を合理的に見積もった上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得については、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っておりますが、繰延税金資産の回収可能性が低下し、繰延税金資産の取崩しが必要となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。