事業の概要
- 食品スーパー事業アルビスグループは、食品スーパーマーケットを主要な事業としています。北陸3県、愛知県、岐阜県に店舗を展開し、生鮮食品や加工食品などを消費者に提供することで収益を得ています。地域に密着した店舗運営が特徴です。
- 惣菜・精肉・豆腐製造連結子会社のアルデジャパンは、食品スーパーで販売される惣菜品、精肉の加工、豆腐製品の製造を担っています。これにより、グループ内で商品の製造から販売までを一貫して行うことで、品質管理とコスト効率を高めています。
- リサイクル・業務受託もう一つの連結子会社であるアルビスクリーンサポートは、リサイクル事業とグループ内の各種業務受託を行っています。これは食品スーパー事業を補完する役割を果たしており、グループ全体の効率化と環境負荷低減に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 食品スーパーマーケット事業アルビスグループの主要な事業であり、北陸3県、愛知県、岐阜県で食品スーパーマーケットを展開しています。生鮮食品や加工食品などを販売し、グループ全体の売上高の大部分を占める稼ぎ頭となっています。地域に根差した店舗運営が特徴です。
- 惣菜・精肉・豆腐製造事業連結子会社であるアルデジャパンが担う事業で、食品スーパーで販売される惣菜品、精肉の加工、豆腐製品の製造を行っています。この事業は食品スーパーマーケット事業を補完し、グループ内での商品供給体制を強化することで、品質管理とコスト効率の向上に貢献しています。
- リサイクル・業務受託事業連結子会社であるアルビスクリーンサポートが手掛ける事業で、リサイクル事業とグループ内の各種業務受託を行っています。この事業は、グループ全体の環境負荷低減と業務効率化を支援する役割を担っており、食品スーパーマーケット事業の円滑な運営を側面から支えています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社2社及び非連結子会社4社により構成されています。当社は、食品スーパーマーケットを主な事業としております。連結子会社㈱アルデジャパンは惣菜品の製造、精肉加工及び豆腐商品類の製造を行っております。また、連結子会社アルビスクリーンサポート㈱は、リサイクル及びグループ内の各種業務を受託しており、いずれも食品スーパーマーケットを補完する事業として位置付けております。 事業の系統図は次のとおりです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 競争激化により店舗売上高の減少や競争に係るコスト発生の可能性。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | なし 同業他社やコンビニエンスストア、ドラッグストアなど異業態の参入が相次ぎ、企業間競争が激化。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:食品の安全性に関する問題発生 / 地域での競争激化 / 人材育成・確保の不十分さ
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
アルビスは地域密着型のスーパーマーケットであり、特定の強力なブランド力や特許、規制ライセンスといった無形資産の優位性は確認できない。プライベートブランドの展開はあるものの、競合他社も同様の戦略をとっており、明確な差別化要因とは言えない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
地域密着型スーパーとして、長年の顧客基盤を持つ可能性はある。しかし、食品スーパー業界は価格競争が激しく、顧客が競合他社へ乗り換える際の心理的・金銭的ハードルは低いと考えられる。ポイントカード等の施策はあるが、スイッチング・コストを劇的に高める要因とは言えない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
アルビスのビジネスモデルは、ユーザー数が増えることでサービスの価値が向上するネットワーク効果を生み出す構造ではない。店舗網の拡大は規模の経済に寄与する可能性はあるが、直接的なネットワーク効果とは異なる。
コスト優位★★☆☆☆
地域密着型スーパーとして、特定の地域での仕入れや物流において効率化を図っている可能性はある。しかし、業界全体として価格競争が激しく、大手チェーンと比較した場合の構造的なコスト優位性は限定的と考えられる。詳細なコスト構造データは不明。
規模の経済★★☆☆☆
アルビスは主に東海地方で店舗を展開しており、一定の地域内での規模は有している。しかし、全国的な競争環境や業界全体の規模と比較すると、効率規模の優位性は限定的であり、寡占化が進む業界において突出した地位を築いているとは言えない。
- 地域密着型の店舗展開アルビスグループは北陸3県、愛知県、岐阜県に地域密着型の食品スーパーマーケットを展開しており、各地域の顧客ニーズに合わせた商品構成やサービスを提供することで、地域住民からの支持を得ています。これにより、特定の地域における競争力を高めています。
- 生鮮食品の強化地元の旬の食材を中心に、鮮度の高い生鮮食品の品揃えを強化しています。これは、競合他社との差別化を図る重要な要素であり、「より新鮮でより美味しく安全な商品をお値打ち価格でお届けします」という経営理念に基づき、顧客の信頼獲得に繋がっています。
- グループ内での一貫体制惣菜品の製造、精肉加工、豆腐製品の製造を連結子会社が行うことで、商品の調達から加工、販売までをグループ内で一貫して管理できる体制を構築しています。これにより、品質の安定化、衛生管理の徹底、およびコスト効率の向上に寄与していると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「食を通じて地域の皆様の健康で豊かな生活に貢献します」を企業理念に掲げ、「食」の楽しみや喜びを通じて、健康で豊かな地域社会の実現に貢献してまいります。また、「より新鮮でより美味しく安全な商品をお値打ち価格でお届けします」を経営理念とし、新鮮で美味しく、安全・安心な食材の提供が必要であるという信念に基づき、お客さまの期待を裏切ることのない品質と価格を追求してまいります。 (2) 経営環境及び経営戦略等 今後のわが国経済は、引き続きインバウンド需要の拡大等により、景気は緩やかに回復基調を維持するものと予想されますが、原材料価格・電気料等の高留まりや物価上昇に伴う消費支出の低迷、米国の関税引き上げ政策による世界経済の減速等の影響など、先行き不透明な状況が続くものと思われます。 食品小売業界におきましても、継続する物価高の影響から消費者の節約志向はさらに強まっていくことが想定されることに加え、業種業態を超えた競争の激化や人件費の上昇、電気料・物流費等の高留まりなど、依然として厳しい経営環境が続くものと思われます。 このような状況の中、当社グループは、2年目となる「第四次中期経営計画」の中期経営方針として「私のお店と言ってもらえるアルビスファンを増やす」を掲げており、「お客さまを笑顔にする商品の提供」「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」「事業を通じた地域社会の課題解決」の5つの重点施策をさらに進めてまいります。 「お客さまを笑顔にする商品の提供」については、商品開発を専門に行う部署を新たに設置し、お客さまに満足していただけるような商品の開発に取り組むほか、子育て世代に対する新たなファンづくり施策の実施等により顧客接点を拡大してまいります。「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」については、お客さまに対するサービスレベルを更に向上させるとともに、より快適なお買い物ができるお店づくりを目指し、店舗改装に対し積極的な投資を行ってまいります。「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」については、従業員が長く安心して働けるとともに、より成長できる環境の実現に向け、人事制度の見直しに取り組んでまいります。「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」については、これまでのバックシステムを最大限活用して生産性の向上を実現させるとともに、新設する海産プロセスセンターの立ち上げにより、更なる生産性の向上に取り組むほか、デジタルを活用した業務の効率化を推進してまいります。「事業を通じた地域社会の課題解決」については、地域社会との関係づくりを通じて、アルビスのブランド価値向上とアルビスファンの拡大を図ってまいります。 2025年度(第59期)の新店につきましては、2025年7月に新たな業態として市街地小型店「albis KULA*SU SOGAWA」(富山県富山市)のオープンを予定しており、建替え新店として、2025年5月に「大広田店(旧ルミネス店)」(富山県富山市)をオープンし、同年秋に「太閤山店(旧パスコ店)」(富山県射水市)のオープンを予定しております。 当社グループは、今後もお客さまとの信頼を大切にして誠実な企業を目指すとともに、これらの課題に取り組み、企業価値を向上させてまいります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 事業上の課題当社グループは、10年後のありたい姿「笑顔あふれる幸せな食卓と健康をサポートし、地域と共に成長する価値創造企業」の実現に向け、第四次中期経営計画の策定にあたり、経営方針として「私のお店と言ってもらえるアルビスファンを増やす」を掲げました。また、従業員の成長を基盤とし、事業を通じて社会価値を向上させることが、経済価値を生み出すことに繋がるとの考えのもと、第四次中期経営計画に掲げる各種施策を推進しており、対処すべき事業上の課題については、本計画の重点施策(下記)にまとめております。 a.中期経営計画(a)商品:お客さまを笑顔にする商品の提供 当社グループは、食のライフラインを守るため、安全・安心な商品の提供を通じ、お客さまに満足していただける店づくりを課題としております。お客さまの来店目的になる商品開発を継続的に実施し、多様化するお客さまのニーズに対応するとともに、デジタル活用の展開など、顧客接点を拡大してまいります。 商品に関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。ⓐ 商品戦略・商品開発の強化(同質化競争からの脱却)・購買頻度の高い商品への価格対応・あるべき品揃えの実現ⓑ デジタルマーケティングの推進・One to One マーケティングの実施・アルビス公式アプリ、LINEミニアプリの活用 (b)店舗:お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり お客さまに支持される地域一番の店舗の実現を基本としながら、お客さまに対するサービスレベルを向上させ、より快適にお買い物できる店づくりを目指してまいります。 店舗に関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。ⓐ サービスレベルの向上・顧客満足度(CS)の向上・利便性の向上・品質レベルの向上ⓑ 新規事業の検討・新規事業・店舗開発 (c)人的資本:働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現 従業員の働きやすい環境の実現を推進し、従業員エンゲージメントを高め、アルビスのブランド価値向上とアルビスファンの拡大を図ってまいります。 詳細につきましては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。 人的資本に関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。ⓐ 人材育成・高度人材の育成・若手社員の教育・育成・成長・挑戦できる環境整備ⓑ 働きやすい環境の整備・労働時間の適正化・心理的な安全性の高い組織づくり ⓒ 人材採用・中途採用の強化・採用の多様化 (d)システム:持続的な成長に向けた業務基盤の強化 これまでのバックシステムを最大限活用し、さらなる生産性の向上を実現するとともに、デジタルを活用して全社での業務効率化を推進してまいります。システムに関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。ⓐ 店舗オペレーション標準化による生産性の向上・作業の標準化・効率化(カイゼン)・デジタルを活用した店舗オペレーションの見直しⓑ システム投資・次世代システムの検討ⓒ サプライチェーン全体の最適化・物流の効率化と納品品質の向上・プロセスセンターの再構築・商品調達網の整備 (e)社会・地域:事業を通じた地域社会の課題解決社会環境の変化に伴い、ライフラインとしての食品スーパーマーケットの重要性が高まっております。当社グループでは、事業を通じた地域社会の課題解決をさらに推進し、地域社会との関係づくりを通じて、アルビスのブランド価値向上とアルビスファンの拡大を図ってまいります。 詳細につきましては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。 社会・地域に関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。 ⓐ 社会・地域への取り組み・地域活性化の取り組み ・買い物機会の提供 ⓑ 環境への取り組み・3R+Renewable 活動への取り組み・GHG(温室効果ガス)排出量削減への取り組み ② 財務上の課題当社グループでは、事業の成長に必要な資金を安定的に確保するとともに、財務健全性を維持することを財務上の課題としております。店舗の出店及び改装に必要な設備投資は、営業キャッシュ・フローの範囲内に抑えることを基本的な考え方としており、過度に投資を行い有利子負債が増加しないよう配慮しております。 また、事業継続に必要な資金を確保するため、手元資金を厚くするとともに金融機関からの融資枠を確保しております。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益であります。第四次中期経営計画において、最終年度となる2027年3月期には、店舗数77店舗、営業収益1,203億円、営業利益35億円、経常利益41億円を計画しております。また、財務指標としてROE等を意識しております。当社グループにおいては、2027年3月期に連結売上高営業利益率3.0%、連結売上高経常利益率3.5%、ROE8.2%を目標としております。 (5) 企業価値向上に向けた取り組み 東京証券取引所からの「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請を受け、株価純資産倍率(PBR)改善に向けた取り組みを進めております。 第四次中期経営計画において、5つの具体的な取り組み(①販売力・収益力の強化、②資本コストを意識した事業運営、③長期的成長を支える積極的な投資、④IR活動の体制強化と更なる情報開示の充実、⑤自己資本最適化に向けた株主還元の実施)を推進していくことで、PBR1倍以上の実現を目指し、2027年3月期におけるROE8.2%を目標としております。 2025年3月期における5つの具体的な取り組み内容については以下のとおりであります。 なお、2025年3月末時点での当社のPBRは0.74倍、ROEは5.1%となっております。重点的な取り組み2025年3月期の取り組み内容① 販売力・収益力の強化・高利益商品の販売強化、プロセスセンターの生産性向上・売上総利益率:前期比 約0.5%上昇(30.0%→30.5%)② 資本コストを意識した事業運営(出店・改装投資)・資本コスト(WACC)を管理指標として活用(WACC: 4%程度と認識)・出店や改装投資の実施の際、WACCを上回る収益性が見込 めることを判断基準③ 長期的成長を支える積極的な投資(インフラ投資・人的資本投資)・新規出店や建替え新店、店舗改装など約30億円の店舗投資を 実施・石川県内に金沢常温センターを新設(北陸100店舗への供給が 可能)・海産プロセスセンターの新設を決定(投資額:約22億円)・従業員に対する約5%の賃上げや従業員エンゲージメントを 高める諸施策を実施④ IR活動の体制強化と更なる情報開示の充実・年2回の決算説明会・機関投資家向けIR説明会の開催・機関投資家との個別IRの積極的な実施⑤ 自己資本最適化に向けた株主還元の実施・配当金による株主還元の実施(1株あたり70円、総額603百万 円)・自己株式の取得の実施 ※(注) 2025年2月17日から同年5月31日までの間に166,300株(約 471百万円)を市場取引で取得・2025年3月期における総還元性向は50.1% (注)「第4提出会社の状況 2自己株式の取得等の状況」参照
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「食を通じて地域の皆様の健康で豊かな生活に貢献します」を企業理念に掲げ、「食」の楽しみや喜びを通じて、健康で豊かな地域社会の実現に貢献してまいります。また、「より新鮮でより美味しく安全な商品をお値打ち価格でお届けします」を経営理念とし、新鮮で美味しく、安全・安心な食材の提供が必要であるという信念に基づき、お客さまの期待を裏切ることのない品質と価格を追求してまいります。 (2) 経営環境及び経営戦略等 今後のわが国経済は、引き続きインバウンド需要の拡大等により、景気は緩やかに回復基調を維持するものと予想されますが、原材料価格・電気料等の高留まりや物価上昇に伴う消費支出の低迷、米国の関税引き上げ政策による世界経済の減速等の影響など、先行き不透明な状況が続くものと思われます。 食品小売業界におきましても、継続する物価高の影響から消費者の節約志向はさらに強まっていくことが想定されることに加え、業種業態を超えた競争の激化や人件費の上昇、電気料・物流費等の高留まりなど、依然として厳しい経営環境が続くものと思われます。 このような状況の中、当社グループは、2年目となる「第四次中期経営計画」の中期経営方針として「私のお店と言ってもらえるアルビスファンを増やす」を掲げており、「お客さまを笑顔にする商品の提供」「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」「事業を通じた地域社会の課題解決」の5つの重点施策をさらに進めてまいります。 「お客さまを笑顔にする商品の提供」については、商品開発を専門に行う部署を新たに設置し、お客さまに満足していただけるような商品の開発に取り組むほか、子育て世代に対する新たなファンづくり施策の実施等により顧客接点を拡大してまいります。「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」については、お客さまに対するサービスレベルを更に向上させるとともに、より快適なお買い物ができるお店づくりを目指し、店舗改装に対し積極的な投資を行ってまいります。「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」については、従業員が長く安心して働けるとともに、より成長できる環境の実現に向け、人事制度の見直しに取り組んでまいります。「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」については、これまでのバックシステムを最大限活用して生産性の向上を実現させるとともに、新設する海産プロセスセンターの立ち上げにより、更なる生産性の向上に取り組むほか、デジタルを活用した業務の効率化を推進してまいります。「事業を通じた地域社会の課題解決」については、地域社会との関係づくりを通じて、アルビスのブランド価値向上とアルビスファンの拡大を図ってまいります。 2025年度(第59期)の新店につきましては、2025年7月に新たな業態として市街地小型店「albis KULA*SU SOGAWA」(富山県富山市)のオープンを予定しており、建替え新店として、2025年5月に「大広田店(旧ルミネス店)」(富山県富山市)をオープンし、同年秋に「太閤山店(旧パスコ店)」(富山県射水市)のオープンを予定しております。 当社グループは、今後もお客さまとの信頼を大切にして誠実な企業を目指すとともに、これらの課題に取り組み、企業価値を向上させてまいります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 事業上の課題当社グループは、10年後のありたい姿「笑顔あふれる幸せな食卓と健康をサポートし、地域と共に成長する価値創造企業」の実現に向け、第四次中期経営計画の策定にあたり、経営方針として「私のお店と言ってもらえるアルビスファンを増やす」を掲げました。また、従業員の成長を基盤とし、事業を通じて社会価値を向上させることが、経済価値を生み出すことに繋がるとの考えのもと、第四次中期経営計画に掲げる各種施策を推進しており、対処すべき事業上の課題については、本計画の重点施策(下記)にまとめております。 a.中期経営計画(a)商品:お客さまを笑顔にする商品の提供 当社グループは、食のライフラインを守るため、安全・安心な商品の提供を通じ、お客さまに満足していただける店づくりを課題としております。お客さまの来店目的になる商品開発を継続的に実施し、多様化するお客さまのニーズに対応するとともに、デジタル活用の展開など、顧客接点を拡大してまいります。 商品に関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。ⓐ 商品戦略・商品開発の強化(同質化競争からの脱却)・購買頻度の高い商品への価格対応・あるべき品揃えの実現ⓑ デジタルマーケティングの推進・One to One マーケティングの実施・アルビス公式アプリ、LINEミニアプリの活用 (b)店舗:お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり お客さまに支持される地域一番の店舗の実現を基本としながら、お客さまに対するサービスレベルを向上させ、より快適にお買い物できる店づくりを目指してまいります。 店舗に関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。ⓐ サービスレベルの向上・顧客満足度(CS)の向上・利便性の向上・品質レベルの向上ⓑ 新規事業の検討・新規事業・店舗開発 (c)人的資本:働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現 従業員の働きやすい環境の実現を推進し、従業員エンゲージメントを高め、アルビスのブランド価値向上とアルビスファンの拡大を図ってまいります。 詳細につきましては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。 人的資本に関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。ⓐ 人材育成・高度人材の育成・若手社員の教育・育成・成長・挑戦できる環境整備ⓑ 働きやすい環境の整備・労働時間の適正化・心理的な安全性の高い組織づくり ⓒ 人材採用・中途採用の強化・採用の多様化 (d)システム:持続的な成長に向けた業務基盤の強化 これまでのバックシステムを最大限活用し、さらなる生産性の向上を実現するとともに、デジタルを活用して全社での業務効率化を推進してまいります。システムに関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。ⓐ 店舗オペレーション標準化による生産性の向上・作業の標準化・効率化(カイゼン)・デジタルを活用した店舗オペレーションの見直しⓑ システム投資・次世代システムの検討ⓒ サプライチェーン全体の最適化・物流の効率化と納品品質の向上・プロセスセンターの再構築・商品調達網の整備 (e)社会・地域:事業を通じた地域社会の課題解決社会環境の変化に伴い、ライフラインとしての食品スーパーマーケットの重要性が高まっております。当社グループでは、事業を通じた地域社会の課題解決をさらに推進し、地域社会との関係づくりを通じて、アルビスのブランド価値向上とアルビスファンの拡大を図ってまいります。 詳細につきましては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。 社会・地域に関する重点施策の主な取り組みは以下のとおりです。 ⓐ 社会・地域への取り組み・地域活性化の取り組み ・買い物機会の提供 ⓑ 環境への取り組み・3R+Renewable 活動への取り組み・GHG(温室効果ガス)排出量削減への取り組み ② 財務上の課題当社グループでは、事業の成長に必要な資金を安定的に確保するとともに、財務健全性を維持することを財務上の課題としております。店舗の出店及び改装に必要な設備投資は、営業キャッシュ・フローの範囲内に抑えることを基本的な考え方としており、過度に投資を行い有利子負債が増加しないよう配慮しております。 また、事業継続に必要な資金を確保するため、手元資金を厚くするとともに金融機関からの融資枠を確保しております。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益であります。第四次中期経営計画において、最終年度となる2027年3月期には、店舗数77店舗、営業収益1,203億円、営業利益35億円、経常利益41億円を計画しております。また、財務指標としてROE等を意識しております。当社グループにおいては、2027年3月期に連結売上高営業利益率3.0%、連結売上高経常利益率3.5%、ROE8.2%を目標としております。 (5) 企業価値向上に向けた取り組み 東京証券取引所からの「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請を受け、株価純資産倍率(PBR)改善に向けた取り組みを進めております。 第四次中期経営計画において、5つの具体的な取り組み(①販売力・収益力の強化、②資本コストを意識した事業運営、③長期的成長を支える積極的な投資、④IR活動の体制強化と更なる情報開示の充実、⑤自己資本最適化に向けた株主還元の実施)を推進していくことで、PBR1倍以上の実現を目指し、2027年3月期におけるROE8.2%を目標としております。 2025年3月期における5つの具体的な取り組み内容については以下のとおりであります。 なお、2025年3月末時点での当社のPBRは0.74倍、ROEは5.1%となっております。重点的な取り組み2025年3月期の取り組み内容① 販売力・収益力の強化・高利益商品の販売強化、プロセスセンターの生産性向上・売上総利益率:前期比 約0.5%上昇(30.0%→30.5%)② 資本コストを意識した事業運営(出店・改装投資)・資本コスト(WACC)を管理指標として活用(WACC: 4%程度と認識)・出店や改装投資の実施の際、WACCを上回る収益性が見込 めることを判断基準③ 長期的成長を支える積極的な投資(インフラ投資・人的資本投資)・新規出店や建替え新店、店舗改装など約30億円の店舗投資を 実施・石川県内に金沢常温センターを新設(北陸100店舗への供給が 可能)・海産プロセスセンターの新設を決定(投資額:約22億円)・従業員に対する約5%の賃上げや従業員エンゲージメントを 高める諸施策を実施④ IR活動の体制強化と更なる情報開示の充実・年2回の決算説明会・機関投資家向けIR説明会の開催・機関投資家との個別IRの積極的な実施⑤ 自己資本最適化に向けた株主還元の実施・配当金による株主還元の実施(1株あたり70円、総額603百万 円)・自己株式の取得の実施 ※(注) 2025年2月17日から同年5月31日までの間に166,300株(約 471百万円)を市場取引で取得・2025年3月期における総還元性向は50.1% (注)「第4提出会社の状況 2自己株式の取得等の状況」参照
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の回復や雇用・所得環境の改善が進むなど各種政策の効果により、社会経済活動は徐々に正常化への動きが見られました。一方、ウクライナ情勢の長期化、世界的な金融引き締め、資源価格・原材料価格の高留まり等、依然として経済の下振れリスクが存在し、先行き不透明な状況が続いております。食品小売業界におきましては、名目賃金は継続的な増加傾向が見られるものの、これを上回る物価上昇により、生活防衛的な節約志向はますます強まっており、業種業態を超えた競争激化や原材料価格の高騰、電気料の高留まり等、厳しい経営環境が続いております。 このような状況の中、当社グループは「食を通じて地域の皆様の健康で豊かな生活に貢献します」の企業理念のもと、当期より3年間(第58期~第60期)のビジョンを示した第四次中期経営計画を進めております。第四次中期経営計画では「私のお店と言ってもらえるアルビスファンを増やす」を経営方針とし、「お客さまを笑顔にする商品の提供」「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」「事業を通じた地域社会の課題解決」の5つを重点課題として、以下の施策に取り組んでまいりました。「お客さまを笑顔にする商品の提供」については、多様化するお客さまニーズに応えるため、健康志向・簡便即食商品を拡充するとともに、名物商品などの高付加価値商品による差別化を図る一方で、節約志向に応えるPB商品の拡大や300品目をお値打ち価格で提供する食卓応援企画などを継続して実施いたしました。また、2024年8月より65歳以上のお客さまを対象とした新会員制度「アルビスプラム友の会」として、毎週木曜日にお買物金額の10%を割り引くサービスをスタートしており、シニア層のお客さまの日常生活が健康で豊かな生活になるよう取り組んでおります。なお、本サービスの会員数は2025年3月末で約10万人に達しております。「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」については、店舗運営の標準化により顧客満足度の向上を図るとともに、最新MDを基調とした店舗改装を順次実行しております。2025年3月に岐阜県北方町に中京エリア4店舗目となる「北方店」をオープンしており、既存店については、2024年10月に「呉羽東店」(富山県富山市)を全面改装、「婦中速星店」(富山県富山市)を建替え新店としてオープンするとともに、その他3店舗において改装を実施いたしました。「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」については、新入社員から経営幹部までの各階層に応じた研修を実施するとともに、DX人材や女性管理職育成に向けた教育プログラムを実施いたしました。また、従業員満足度調査の結果を人事施策に反映するなど、従業員が安心して働ける職場づくりに努めております。加えて、GLTD保険(団体長期障害所得補償保険)への加入や奨学金代理返還制度の導入など、福利厚生面を見直しいたしました。「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」については、店舗運営の標準化や電子棚札(ESL)の導入等により店舗生産性の向上を図るとともに、プロセスセンターにおいては継続的な原価改善と品質向上に努めております。また、今後の店舗拡大に向けた供給網構築への取り組みとして、2024年10月より石川県金沢市に新たに物流センターを稼働させております。これにより、従来の物流に係る車両台数を15%削減するなど、持続可能な物流体制の確立と物流コストの低減に努めております。「事業を通じた地域社会の課題解決」については、地域社会における食品スーパーマーケットの重要性が高まっていることを踏まえ、地域行政との連携を強化し、課題解決に取り組んでおります。特に食品ロス削減への取り組みとして、リレーフードドライブ活動の実施や無人フードドライブボックスの設置などに取り組んでおります。また、農業従事者の減少問題や若手農家の育成支援への取り組みとして、富山県内の若手農家コミュニティ等と連携したプロジェクト「TSUNAGRI(ツナグリ)」を開始しており、同プロジェクトでは、若手農家と消費者をつなぐイベントを通じて、食を通じた地域とのつながりの機会の創出や地産地消の推進に取り組んでおります。お買い物支援と地域の見守りに取り組む「移動スーパー」は、2025年3月末現在24台で運行しております。2050年の脱炭素社会実現の一環として、温室効果ガス(GHG)の測定のほか、SDGs目標達成へ向けた環境保全への活動を「albis Green Action」と総称し取り組んでおり、トレー・ペットボトル回収などのリサイクル活動に加え、脱プラスチックを目指す取り組みとして、2024年9月より当社オリジナルエコバッグの販売を開始しております。また、店舗では、太陽光パネルを今期新たに8店舗に設置し再生可能エネルギーの利用を拡大するとともに、消滅型の生ごみ処理機の導入により食品廃棄量の削減にも取り組んでいる他、新店舗においては鉄骨使用量を削減する工法の採用や省エネ対応の設備に更新するなど、サステナブルな生活提案と環境負荷低減に寄与しております。 以上の結果、当連結会計年度は、建替えに伴う一時閉店や改装に伴う休業の影響があったものの、前期新店(1店舗)の通期化や既存店舗の増収(前年同期比0.7%増)もあり、営業収益98,185百万円(前年同期比0.4%増)となりました。利益面では、高利益商品であるPB商品などの販売拡大とプロセスセンターの原価改善により売上総利益率が改善(前年同期比0.5%増)したものの、賃金増など人的資本への積極的な投資や光熱費の高留まりの影響等により、営業利益2,063百万円(前年同期比3.7%減)、経常利益2,605百万円(前年同期比2.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,622百万円(前年同期比5.0%増)となりました。 ② 財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ3,246百万円増加し、52,890百万円となりました。 この主な要因は、現金及び預金の増加額531百万円、商品の増加額245百万円、その他の流動資産の増加額810百万円、建物及び構築物(純額)の増加額608百万円、建設仮勘定の増加額772百万円、投資有価証券の増加額238百万円等によるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ2,369百万円増加し20,567百万円となりました。 この主な要因は、買掛金の減少額296百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加額588百万円、その他の流動負債の減少額1,164百万円、長期借入金の増加額3,506百万円等によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ876百万円増加し、32,322百万円となりました。 この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,622百万円、配当金605百万円、自己株式の取得210百万円等によるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ631百万円増加し、6,218百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は3,060百万円(前連結会計年度は4,473百万円)となりました。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの内訳は、税金等調整前当期純利益が2,384百万円、減 価償却費2,295百万円、減損損失178百万円等による資金の増加と、災害損失引当金の減少167百万円、棚卸資産の増加額308百万円、支払債務の減少額725百万円、法人税等の支払額670百万円等による資金の減少であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は4,907百万円(前連結会計年度は2,312百万円)となりました。当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローの内訳は、有形固定資産の取得による支出3,553百万円、貸付金の増加999百万円、敷金及び保証金の差入れによる支出371百万円等による資金の減少であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は2,478百万円(前連結会計年度は△2,718百万円)となりました。当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローの内訳は、長期借入れによる収入6,000百万円による資金の増加と、短期借入金の返済による支出300百万円、長期借入金の返済による支出1,905百万円、リース債務の返済による支出497百万円、配当金の支払額608百万円、自己株式の取得による支出210百万円等による資金の減少であります。 ④ 販売及び仕入の実績a.販売実績当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。部門別金額(百万円)前年同期比(%)生鮮食品48,532101.1非生鮮食品48,23699.8スーパーマーケット部門売上高計96,769100.5その他39695.1売上高合計97,165100.5 (注) 1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。3.その他は、外販部門売上高等であります。4.売上高合計には、不動産賃貸収入を含めておりません。 b.仕入実績当連結会計年度における仕入実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。部門別金額(百万円)前年同期比(%)生鮮食品29,517100.4非生鮮食品36,10799.5スーパーマーケット部門仕入高計65,62499.9その他10673.2仕入高合計65,73199.8 (注) 1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。3.その他は、外販部門仕入高等であります。4.惣菜・日配の金額には、原材料仕入高が含まれております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益98,185百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益2,063百万円(前年同期比3.7%減)、経常利益2,605百万円(前年同期比2.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,622百万円(前年同期比5.0%増)となりました。営業収益の増加(前年比387百万円)の主な要因は、建替えによる一時閉店の影響により1,830百万円の減収となったものの、前期に出店した新店の売上高が前期比1,170百万円増加したこと、当期に出店した新店の売上高が190百万円増加したこと、既存店の売上高が900百万円増加したことなどであります。営業利益の減少(前期比79百万円減)の主な要因は、プロセスセンターの原価改善やPB商品等を中心とした高利益商品の販売拡大の取り組みにより、売上総利益が635百万円増加したものの、新規出店及び店舗改装費用及び人件費等の増加の影響を受け、販売費及び一般管理費が前期比661百万円増加したこと等によるものであります。経常利益の減少(前期比66百万円減)の主な要因は、営業利益の減少(前期比79百万円減)によるものであります。親会社株主に帰属する当期純利益の増加(前期比77百万円)の主な要因は、経常利益の減少66百万円があったものの特別損失の減少263百万円があったものです。なお、この結果、自己資本利益率は前連結会計年度4.99%から当連結会計年度5.09%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが3,060百万円の収入となり、前連結会計年度と比較して1,413百万円の減少(前連結会計年度は4,473百万円)となりました。減少の主な要因は、税金等調整前当期純利益の増加139百万円、売上債権の増減額の減少452百万円、棚卸資産の増減額の増加359百万円、支払債務の増減額の減少1,610百万円等であります。店舗の出店や改装等により投資活動によるキャッシュ・フローは4,907百万円(前連結会計年度は2,312百万円)の支出となり、投資のための借入金が増加したことにより財務活動によるキャッシュ・フローは2,478百万円(前連結会計年度は△2,718百万円)の収入となりました。この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末における残高は、前連結会計年度末より631百万円増加し、6,218百万円となっております。 b.財務に関する基本的な考え方当社グループは、事業の成長を重要な戦略として位置付けており、当該基盤となる財務健全性を維持することを基本方針としております。当社グループは、食品スーパーマーケットを多店舗展開しており、回収した売上金を日々蓄積することにより手元資金の流動性が確保されております。一方で、当該流動性を高め多くの資金を確保するためには、店舗数増加による事業の成長が重要と考え、積極的に店舗へ投資しております。財務健全性に関する具体的な目標指標は設定しておりませんが、当連結会計年度末の総資産借入金比率12.4%、売上高借入金比率6.8%であり、同業他社と比較して財務健全性は確保されているものと判断しております。財務基盤の安定化は、安定した株主還元を維持するために重要と考えており、適切な設備投資と資金調達のバランスを保ち、今後も資本コストの低減に努めてまいります。 c.資金需要の主な内容当社グループの運転資金の需要は、商品代金、人件費、販売費、設備費、その他店舗経費等であり、日々蓄積している売上金回収額から支払っているため、資金の手元流動性は十分に確保されております。一方で、キャッシュレス比率の高まりによる現金回収の遅れや、納税資金、賞与資金等の一時金の支払いにおいて資金需要が生じております。また、当社グループは事業の成長のため継続的に出店及び改装に係る設備資金需要が生じております。 d.資金調達当社グループの事業活動のために必要な資金は、運転資金については内部資金または短期借入金で行い、出店及び改装等の設備資金については、内部資金または長期借入金による資金調達を基本としております。設備資金の調達に際しては、金利動向を見ながら有利な条件で調達する方針としております。また、緊急の資金需要が生じる場合を想定し、複数の金融機関に対して当座貸越契約を締結しております。今後の事業拡大に伴う、店舗運営に必要な運転資金、設備資金の調達に関して、問題なく調達可能と認識しております。なお、投資案件によっては、営業キャッシュ・フローを上回る場合も想定されますが、この場合は、財務健全性の維持を優先し、種々の方法を検討してまいります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 食品の安全性に関するリスク食料品を扱う事業であるため、食中毒や食品の安全性を損なう問題が発生した場合、店舗売上高が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。グループ全体で食品安全方針を定め、品質確認や衛生管理を徹底していますが、万一の事態には迅速な対応が求められます。
- 競争激化のリスク食品スーパーマーケット業界では、同業他社だけでなくコンビニエンスストアやドラッグストアなど異業態からの参入も相次ぎ、競争が激化しています。これにより、店舗売上高の減少や競争に必要なコストの増加が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
- 原油・電気料金高騰のリスク店舗や物流・プロセスセンターで多くの電力を使用し、トレーやフィルムに石油製品を使用しているため、原油価格の上昇や円安による為替変動で電気料金や石油製品の価格が高騰した場合、コストが増加し業績に影響を与える可能性があります。節電策や再生可能エネルギー導入を進めていますが、外部要因による影響は避けられません。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の判断に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 店舗運営に関するリスク① 食品の安全性について当社グループは、主として食料品を取り扱っており、安全・安心な商品の調達・製造・販売に努めておりますが、食中毒や社会全般の食の安全に対し信頼感を損ねるような問題等が発生した場合、店舗売上高が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、「より新鮮でより美味しく安全な商品をお値打ち価格でお届けします」という経営理念のもと、食品安全方針を定め、商品調達時の品質確認、店舗での衛生管理の徹底、製造子会社におけるISO規格に基づいた食品安全管理体制の運用等、グループ全体で安全・衛生管理レベルの向上に取り組んでおります。万一、食中毒が発生した場合には、お客さまの健康を最優先に配慮しつつ保健所と連携し、当該原因調査と再発防止策の策定を速やかに行い、各報告及び従業員への教育を再徹底いたします。 ② 競争激化について当社グループは、地域に密着した食品スーパーマーケットを北陸3県、愛知県及び岐阜県に店舗展開しております。その商圏内において、同業他社の食品スーパーマーケットのほか、コンビニエンスストアやドラッグストアなど異業態の参入が相次いでおり、業種・業態を超えた企業間競争が激化した場合、店舗売上高の減少や競争に係るコストが発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、地元の旬の食材を中心に鮮度の高い生鮮食品を強化し、他社よりも高い競争力を保持するほか、お客さまニーズに即した販売促進を実施することにより、業績の維持・向上を図っております。 ③ 人材育成・確保について当社グループは、店舗の積極的な出店やM&Aにより事業を成長させる方針であります。店舗の増加に対して人員の確保と人材の育成が不十分な場合、事業成長戦略に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。出店やM&Aにより増加した店舗を早期に安定軌道へ乗せるためには、専門性の高い人材の確保と、経験豊かな店長や部門チーフ等を育成する必要があります。当社グループは、新卒社員や中途社員、専門的知識を有する人材等、多様な人材を積極的に確保するとともに、知識・経験・能力の異なる等級別に適正な業務配置と教育研修を通じ、人材育成に努めております。 ④ コンプライアンスについて当社グループの事業活動は、食品衛生法、食品表示法、独占禁止法、JAS法、労働基準法及び働き方改革関連法等の法令・規制の適用、行政の許認可等を受けております。これらの法令に違反する事由が生じた場合や許認可等が取り消され、またはそれらの更新が認められない場合には、事業活動が制限され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、コンプライアンスを企業行動指針に定め、定期的に研修を行うことでコンプライアンスの徹底に努めております。また、社内に法務担当部署とコンプライアンス委員会を設置し、随時コンプライアンスの状況を確認するほか、コンプライアンス違反が発生した場合には、速やかにコンプライアンス委員会を開催し、当該調査報告と再発防止策を講ずるとともに、従業員への教育を再徹底いたします。 ⑤ 個人情報の保護について当社グループは、お客さまへのサービス向上を図るために会員カードを発行し、カード会員の個人情報を保有しております。また、贈答品や販売促進、イベント企画において、申し込みの際の個人情報を一定期間保有しております。万一、個人情報の流出が発生した場合、当社グループの信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。個人情報の管理につきましては、個人情報保護法に基づき、個人情報に関する規定の整備、個人情報を取り扱う部門の施設環境の確認、従業員への教育等を徹底しております。また、個人情報を保持する機会を減らすために、会員入会時に個人情報を電子化して申込用紙を廃止し、アクセス管理の厳格化等、情報システムのセキュリティ強化を図っております。 ⑥ 情報システムのトラブルについて当社グループは、自然災害や事故等により情報システムに被害が生じた場合や、不正アクセス等によりシステム障害が生じた場合、業務遂行に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、自然災害や事故等のリスクへの対応として、バックアップ体制を整備するとともに、重要な情報システムの管理については安全性を確認した上で専門業者に業務委託しております。また、不正アクセス等のリスクへの対応として、日常における運用管理を強化するとともに、適切なセキュリティ対策を実施しております。 (2) 出店戦略に関するリスク① 出店に関する法的規制について当社グループは、店舗の積極的な出店により事業を成長させる方針であります。当社グループの単独店舗及びショッピングモールの開発・運営に際しては、関連する法律や条例等の規制を受けることとなります。特に、規制対象となる場所・店舗規模の出店においては、各規制対応に一定期間を要するため、出店手続きが遅延した場合、事業成長の進捗に遅れが生じる可能性があります。当社グループでは、店舗開発体制の強化を行い、立地条件や商圏分析の調査と合わせて法規制の内容を詳細に検討し、計画通りに出店するためのリスク管理と進捗管理を適切に実行しております。 ② 固定資産の減損について当社グループでは、店舗の収益性が悪化、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により減損処理が必要となった場合、減損損失の計上により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。店舗の収益性が悪化する要因には、出店計画時の需要予測の誤りや出店後の競争環境の変化等があり、当社グループでは、当該原因把握を早期に行うとともに、改善計画を策定・実行しております。改善計画の策定時において、各施策を講じても改善が見込めないと判断した場合、回収可能見込額まで固定資産の帳簿価額を減損処理しております。 ③ 敷金及び保証金について当社グループは、店舗の出店にあたり、敷金及び保証金の差入れを行っております。差入れ先の倒産等により、敷金及び保証金の全部または一部が回収不能となった場合、貸倒損失の計上により、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、敷金及び保証金の残高が大きい差入れ先について、定期的な財政状態の調査や担保等の保全を行うほか、回収不能額を見積もり貸倒引当金の設定を行っております。 (3) 外的要因に関するリスク① 原油及び電気料の高騰について当社グループでは、各店舗及び物流・プロセスセンターにおいて多くの電力を使用しているほか、トレー・フィルム等に石油製品を使用しております。そのため、原油価格の上昇や円安による為替変動により、想定以上の石油製品や電気料金の高騰が見られた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。近年の電気料金の高留まりを受け、当社グループでは、店舗における電力使用量の見える化や設定温度の適正化を進める一方、太陽光発電システムの導入やLED照明の導入等、様々な節電策を進めております。 ② 金利変動による影響について当社グループは、継続的に店舗の出店等に係る設備投資を行っており、主に金融機関から資金調達を行っております。そのため、資金調達において、景気動向、金融政策、海外情勢等により為替相場や海外金利の影響で、急激に金利が上昇した場合、支払利息が多額に計上され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、金利変動リスクを回避するために、長期借入金は店舗等に係る設備資金のみとし、金利動向を見ながら有利な条件で調達する方針としております。また、設備投資計画において、有利子負債が過度にならないよう配慮し、金利変動リスクが業績に与える影響を低減しております。 ③ 自然災害による影響について店舗、本社及びプロセスセンターの各所在地で大規模地震や風水害などの自然災害が発生し、被害を受けた場合、当社グループの事業活動に著しい支障が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、危機管理マニュアル、防災マニュアル及び事業継続計画を策定し、発生時の経営管理体制、現場でのお客さま及び従業員の安全を最優先に確保するための措置、発生後の店舗営業再開に向けたプロセス等を規定しております。また、定期的に避難訓練や安否確認訓練を実施するなど、災害時の機能不全リスクを低減する取り組みを行っております。