7399

ナンシン(7399)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

輸送用機器 自動車・輸送機

事業の概要

  • キャスター・台車の製造販売
    ナンシンは、工場や倉庫などで使われるキャスター(車輪)や、荷物を運ぶための台車を製造し、販売することを主な事業としています。これらの製品は、物流や生産現場において不可欠なものであり、企業の効率的な運営を支えています。
  • グローバルな事業展開
    日本を拠点としつつ、マレーシアと中国にも子会社を設立し、国際的に事業を展開しています。これにより、各地域の市場ニーズに対応しながら、生産体制を強化し、世界中の顧客に製品を供給できる体制を築いています。
  • グループ全体での事業推進
    ナンシン単体だけでなく、マレーシアと中国の子会社(NANSIN (MALAYSIA)SDN.BHD.、南星物流器械(蘇州)有限公司)と連携し、企業グループとして事業を進めています。これにより、製造から販売まで一貫したサプライチェーンを構築し、効率的な事業運営を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本事業の収益性課題
    日本地域は売上高が91.72億円と最も大きいものの、営業利益は-0.73億円と赤字となっています。これは、国内市場での競争激化やコスト上昇など、何らかの課題を抱えている可能性を示唆しており、収益改善が今後の重要な課題と考えられます。
  • マレーシア事業の赤字状況
    マレーシア事業は売上高1.24億円に対し、営業利益は-0.55億円の赤字です。これは、事業規模が比較的小さいことに加え、現地での事業運営コストや市場環境が厳しく、収益化に苦戦している状況がうかがえます。今後の事業戦略の見直しが必要となるかもしれません。
  • 中国事業の収益貢献
    中国地域は売上高5.23億円に対して、営業利益が2.18億円と黒字を計上しており、ナンシングループ全体の収益に貢献している主要なセグメントです。中国市場でのキャスター・台車の需要が堅調であることや、効率的な生産・販売体制が確立されていることが推測され、グループの稼ぎ頭として重要な位置づけにあります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 92 -1 -0.8%
Malaysia 事業 1 -1 -44.4%
China 地域 5 2 41.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|261 文字
3 【事業の内容】当社は、キャスター、台車等の製造及び販売を主要な事業とする会社で、当社を中核として周辺に以下の子会社を擁して、企業集団として事業を展開しております。当社グループに係る位置付けは、次のとおりであります。なお、当社グループの報告セグメントは、所在地のうちマレーシアと中国であります。 区分会社名所在地主要製・商品位置付け製造販売連結子会社NANSIN (MALAYSIA)SDN.BHD.マレーシアキャスター○○南星物流器械(蘇州)有限公司中  国キャスター・台車○○ 事業の系統図は以下のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
市場において価格競争の激化が進む可能性があり、経営成績に影響を及ぼす。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
車輪、キャスター、台車他物流機器について、ユーザーの求める新製品開発や性能・品質向上に注力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:戦争・テロ・政治不安・治安の悪影響 / 事業を取り巻く経済情勢 / 特定調達先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ナンシン(7399)は、特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、規制ライセンス、または独占的な知的財産に関する公開情報が限定的であり、無形資産による競争優位性は現時点では確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

既存顧客との長期的な取引関係や、特殊な仕様への対応などが考えられますが、顧客が他社製品へ乗り換える際の具体的なコストや手間に関する情報は乏しく、スイッチング・コストは限定的と推測されます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ナンシン(7399)の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスや製品の価値を向上させるネットワーク効果は確認されず、この要素による競争優位性は見られません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業運営で培われた生産ノウハウや、特定の部品調達における効率化の可能性はありますが、競合他社と比較して構造的に大幅なコスト優位性を持つという明確な証拠はありません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

輸送用機器部品業界において、ナンシン(7399)は一定の市場シェアを有しており、規模の経済による効率的な生産・供給体制を構築していると考えられます。ただし、業界全体が成熟しており、圧倒的な寡占状態ではありません。

  • 海外生産拠点による供給力
    マレーシアと中国に製造販売の連結子会社を持つことで、日本国内だけでなく、アジア市場への製品供給力を高めています。これにより、各地域の需要変動に柔軟に対応し、安定的な製品供給を可能にしていると考えられます。
  • キャスター・台車の専門性
    キャスターや台車といった特定の製品分野に特化して事業を展開しているため、長年の経験とノウハウを蓄積していると推測されます。これにより、製品の品質向上やコスト競争力の強化に繋がっている可能性があります。
  • グローバルな販売ネットワーク
    日本、マレーシア、中国という主要な市場に拠点を置くことで、広範な販売ネットワークを構築しています。これにより、多様な顧客層へのアプローチが可能となり、市場シェアの拡大に貢献していると考えられます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針当社グループは、「人づくり、製品(物)づくりを通して広く社会に貢献する」を経営理念としています。顧客満足度を高め、企業価値を向上させることにより、持続可能な企業としての責任を果たしていくことを経営の基本方針としています。《経営理念の3本柱》① 社会から頼られる企業を目指します  ・役に立つ製品やサービスの提供による顧客・消費者並びに社会への貢献  ・適正な利益獲得による株主・投資家・従業員へのバランスの取れた還元と納税  ・法令や社会的規範の遵守(コンプライアンス)と積極的な情報開示  ・環境や雇用問題への取り組みと地域貢献・共生 ② 社会から求められる製品やサービスを提供します  ・製造原価の低減による価格競争力の強化  ・製品やサービスの品質向上による差別化・高付加価値化とクレームの削減  ・物流及び医療・介護等様々な分野における新製品の開発やサービスの企画  ・海外商品の調達と海外市場の開拓 ③ 社会から愛される人材の育成に努めます  ・顧客ニーズをつかむ情報感応度・商品知識・提案型セールス  ・顧客の要望やクレームへの誠実で迅速な対応 (2) 経営戦略と対処すべき課題世界的に景気回復への不透明感が拭えない中、産業構造の変化に伴い、物流に関するニーズも大きく変わっていくことが予想されます。このような環境認識の下、当社グループは、持続的な成長軌道の確保に向け、以下の課題に取り組んでまいります。① 経営基盤の再構築  ・選択と集中当社グループの強みを活かした製品に経営資源を集中配分し、安定した高い品質の維持とともに、顧客満足度の向上を図ります。 ・収益力の改善原材料価格上昇など外部環境の変化に適応するため、継続的に事業全体の効率改善によるコストダウンに努めるとともに、必要に応じ適正なマージン確保に向けた価格改定にも取り組みます。② 成長への投資  ・新製品の展開開発体制を強化し、広く社会に求められる製品づくりに取り組みます。 ・海外事業の強化ASEANを中心に、当社グループ製品の強みを活かせる産業分野の顧客開拓に努めます。 ・人財の育成コミュニケーションの活性化と学びの機会提供に積極的に取り組み、次世代に向けた人財の充実を図ります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針当社グループは、「人づくり、製品(物)づくりを通して広く社会に貢献する」を経営理念としています。顧客満足度を高め、企業価値を向上させることにより、持続可能な企業としての責任を果たしていくことを経営の基本方針としています。《経営理念の3本柱》① 社会から頼られる企業を目指します  ・役に立つ製品やサービスの提供による顧客・消費者並びに社会への貢献  ・適正な利益獲得による株主・投資家・従業員へのバランスの取れた還元と納税  ・法令や社会的規範の遵守(コンプライアンス)と積極的な情報開示  ・環境や雇用問題への取り組みと地域貢献・共生 ② 社会から求められる製品やサービスを提供します  ・製造原価の低減による価格競争力の強化  ・製品やサービスの品質向上による差別化・高付加価値化とクレームの削減  ・物流及び医療・介護等様々な分野における新製品の開発やサービスの企画  ・海外商品の調達と海外市場の開拓 ③ 社会から愛される人材の育成に努めます  ・顧客ニーズをつかむ情報感応度・商品知識・提案型セールス  ・顧客の要望やクレームへの誠実で迅速な対応 (2) 経営戦略と対処すべき課題世界的に景気回復への不透明感が拭えない中、産業構造の変化に伴い、物流に関するニーズも大きく変わっていくことが予想されます。このような環境認識の下、当社グループは、持続的な成長軌道の確保に向け、以下の課題に取り組んでまいります。① 経営基盤の再構築  ・選択と集中当社グループの強みを活かした製品に経営資源を集中配分し、安定した高い品質の維持とともに、顧客満足度の向上を図ります。 ・収益力の改善原材料価格上昇など外部環境の変化に適応するため、継続的に事業全体の効率改善によるコストダウンに努めるとともに、必要に応じ適正なマージン確保に向けた価格改定にも取り組みます。② 成長への投資  ・新製品の展開開発体制を強化し、広く社会に求められる製品づくりに取り組みます。 ・海外事業の強化ASEANを中心に、当社グループ製品の強みを活かせる産業分野の顧客開拓に努めます。 ・人財の育成コミュニケーションの活性化と学びの機会提供に積極的に取り組み、次世代に向けた人財の充実を図ります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりです。なお、当社はキャスター、台車等を主とする単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。  (経営成績等の状況の概要)(1)財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、米国を中心とした海外経済の底堅い推移に支えられ、緩やかに回復の動きが見られました。しかしながら、中国経済の減速やロシア・ウクライナ情勢の長期化に加え、足下では中東地域を巡る緊張の高まりなどにより、原材料の調達や国際物流への影響が懸念される状況となり、先行きについては不確実性が増しました。 一方で、日本市場を中心に物流機械を取り扱う当社グループにとって、国際情勢の不安定化や金融政策の転換による先行き不透明感の中、物価上昇や需要の選別化が進み、厳しい事業環境が続きました。 こうした状況下、当社グループは効率的な生産・販売体制の構築に取り組み、製品構成の最適化を図るとともに、収益性の維持・改善に努めてまいりました。さらに、新しいニーズに対応する新製品の開発を進め、持続的な成長に向けた事業基盤の強化を図りました。 その結果、当連結会計年度の売上高は9,777,768千円(前年同期比0.4%減)、営業利益は211,319千円(前年同期比72.8%増)、経常利益は297,334千円(前年同期比20.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は232,500千円(前年同期比9.3%増)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。○日本 売上高は、9,270,754千円(前年同期比0.4%減)、セグメント利益(営業利益)は、56,857千円(前年同期のセグメント損失は73,057千円)となりました。○マレーシア 売上高は、2,988,277千円(前年同期比7.0%減)、セグメント損失(営業損失)は、32,858千円(前年同期のセグメント損失は54,870千円)となりました。○中国 売上高は、1,748,477千円(前年同期比10.6%減)、セグメント利益(営業利益)は、195,270千円(前年同期比10.6%減)となりました。 資産、負債及び純資産の状況を示すと、次のとおりであります。(資産) 流動資産は、前連結会計年度末に比べて2.5%増加し、10,140,575千円となりました。これは主に、現金が624,313千円増加したことによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて1.9%減少し、4,472,448千円となりました。これは主に、投資有価証券が220,803千円減少したことによります。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて1.1%増加し、14,613,023千円となりました。 (負債) 流動負債は、前連結会計年度末に比べて7.8%減少し、1,594,728千円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が259,935千円減少したことによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて9.4%減少し、885,249千円となりました。これは主に、退職給付に係る負債が45,005千円減少したことによります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて8.4%減少し、2,479,977千円となりました。 (純資産)純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3.3%増加し、12,133,045千円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が382,111千円増加したことによります。この結果、自己資本比率は83.0%となりました。 (2)キャッシュ・フローの状況  当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ470,839千円増加し、3,023,812千円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は、649,377千円(前年同期は112,328千円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益432,927千円と、売上債権の増減額(△は増加)390,132千円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は、18,165千円(前年同期は194,412千円の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出267,937千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の減少は、211,313千円(前年同期は1,612,459千円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額133,260千円によるものであります。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)日本1,769,117△12.3マレーシア3,260,5413.6中国1,441,643△10.4合計6,471,303△4.5 (注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替え前の数値によっております。 (2) 受注実績販売実績に基づいて生産計画をたて、これにより生産をしているため、受注生産は行っておりません。 (3) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)日本9,168,758△0.0マレーシア119,587△3.2中国489,421△6.4合計9,777,768△0.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)㈱山善1,632,47916.631,773,34218.14㈱本宏製作所885,5769.021,022,97010.46 3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用と、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。 ① 貸倒引当金当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。 ② 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が取り崩され損失が発生する可能性があります。 (2)当連結会計年度の経営成績の分析当社グループの当連結会計年度の経営成績は、下記のとおりであります。(単位:千円) 2025年3月期2026年3月期前期比金額金額増減額増減率売上高9,818,2159,777,768△40,447△0.4%営業利益122,296211,31989,02372.8%経常利益246,711297,33450,62320.5%親会社株主に帰属する当期純利益212,726232,50019,7739.3%1株当たり当期純利益金額31.91円34.82円2.91円9.1% 当連結会計年度におけるわが国経済は、米国を中心とした海外経済の底堅い推移に支えられ、緩やかに回復の動きが見られました。しかしながら、中国経済の減速やロシア・ウクライナ情勢の長期化に加え、足下では中東地域を巡る緊張の高まりなどにより、原材料の調達や国際物流への影響が懸念される状況となり、先行きについては不確実性が増しました。 一方で、日本市場を中心に物流機械を取り扱う当社グループにとって、国際情勢の不安定化や金融政策の転換による先行き不透明感の中、物価上昇や需要の選別化が進み、厳しい事業環境が続きました。 こうした状況下、当社グループは効率的な生産・販売体制の構築に取り組み、製品構成の最適化を図るとともに、収益性の維持・改善に努めてまいりました。さらに、新しいニーズに対応する新製品の開発を進め、持続的な成長に向けた事業基盤の強化を図りました。 その結果、当連結会計年度の売上高は9,777,768千円(前年同期比0.4%減)、営業利益は211,319千円(前年同期比72.8%増)、経常利益は297,334千円(前年同期比20.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は232,500千円(前年同期比9.3%増)となりました。 ① 事業の種類別売上高の分析キャスター事業の売上高は5,828,881千円(前年同期比8.0%減)となりました。 その他事業の売上高は3,948,886千円(前年同期比13.5%増)となりました。 ② 営業外損益及び特別損益の分析(営業外損益)営業外収益として、受取賃貸料45,194千円等を計上しております。 営業外費用として、賃貸収入原価8,805千円等を計上しております。 (特別損益)特別利益として、投資有価証券売却益236,850千円等を計上しております。特別損失として、事業構造改善費用101,862千円等を計上しております。 (3)資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの資金状況は、下記のとおりであります。(単位:千円) 2025年3月期2026年3月期増減額営業活動によるキャッシュ・フロー112,328649,377537,048投資活動によるキャッシュ・フロー194,412△18,165△212,578財務活動によるキャッシュ・フロー△1,612,459△211,3131,401,146現金及び現金同等物に係る換算差額46,90850,9414,032現金及び現金同等物の増減額△1,258,809470,8391,729,648現金及び現金同等物の期首残高3,811,7822,552,972△1,258,809現金及び現金同等物の期末残高2,552,9723,023,812470,839  当社の主な資金需要は、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに固定資産等にかかる投資であります。これらの資金需要につきましては、主に自己資金により賄えるものと判断しております。しかし、昨今の経済環境の不透明感を鑑み、手許資金を常に一定水準以上を保つように取締役会にて議論し、必要に応じ銀行借入等により対応してまいります。 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ470,839千円増加し、3,023,812千円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は、649,377千円(前年同期は112,328千円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益432,927千円と、売上債権の増減額(△は増加)390,132千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金の減少は、18,165千円(前年同期は194,412千円の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出267,937千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金の減少は、211,313千円(前年同期は1,612,459千円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額133,260千円によるものであります。 (4)今後の見通し 国際情勢の不安定化や金融政策の転換による先行き不透明感の中、物価上昇や需要の選別化が進み、今後とも収益を圧迫する状況は続くと思われます。 このような厳しい経営環境下、生産および販売体制のさらなる効率化を進めるとともに、収益性を重視した製品構成の見直しに取り組んでまいります。 また、持続的な成長軌道を確保するため、製造業としての原点に帰り、選択と集中による経営基盤の再構築に取り組むと同時に、人財への投資を中心に開発力や営業力の強化にも取り組みます。

事業リスク

  • 地政学リスクと事業への影響
    日本、マレーシア、中国で事業を展開しているため、これらの国や地域の政治経済情勢の悪化、法令変更、治安悪化、国家間の経済制裁、テロ、戦争、感染症の発生などが事業活動に支障をきたす可能性があります。これにより、海外での生産や販売が滞り、ナンシングループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 経済情勢と需要変動
    事業を展開する各市場(日本、マレーシア、中国)の景気動向や需要の変化に大きく影響を受けます。景気の減速や需要構造の変化、価格競争の激化が進むと、製品の販売量や価格が低下し、ナンシングループの経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定調達先への依存と供給停止
    高品質な原材料や部品を競争力のある価格で調達するため、特定の取引先に集中したり、特殊な技術を要する材料では供給先が限定されたりすることがあります。もしこれらの調達先からの供給が停止したり、遅延したりした場合、製品の生産停止やコスト増加を招き、ナンシングループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,204 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があると経営者が認識しているリスクには以下のようなものがあります。但し、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、将来に関する事項については別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ① 戦争・テロ・政治不安・治安の悪影響当社グループでは、日本をはじめマレーシア、中国で事業を展開しており、これらグローバルな事業展開に関するリスクとして、事業を展開している国及び地域における政治経済情勢の悪化、輸出入・外資の規制、予期せぬ法令の改変、治安の悪化、国家間の経済制裁、テロ・戦争・感染症の発生その他の要因による社会的混乱等の地政学リスクが考えられます。これらの事象の発生により、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 事業を取り巻く経済情勢当社グループは、日本をはじめマレーシア、中国で事業を展開しており、それぞれの市場における景気動向や需要変動に影響を受けます。市場において、景気の減速、需要構造の変化、価格競争の激化が進むことにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定調達先への依存当社グループは、原材料及び部品等を可能な限り多数の取引先から調達するようにしています。しかしながら、より高い品質のものを競争力のある価格で調達しようとする場合、特定の調達先に集中することがあります。また特別な技術や性能を要する材料、部品等については、供給可能な調達先が限定されることがあります。そのため予期せぬ事由によって、それらの調達先からの供給が停止した場合、又は適時に調達ができない場合、当社製品の生産停止やコストの増加をもたらす可能性があります。これらのリスクは、一次調達先、及び二次以降の調達先における予期せぬ事由の他に、自然災害や火災、テロ等の非常事態、感染症流行等の影響により顕在化する可能性があります。当社グループとしては、サプライヤーとの連携を強化し、影響を極小化すべく努めていますが、想定を上回る需給の逼迫やこの影響が更に長期化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。④ 製品の品質当社グループでは、製品の特性に応じた最適な品質の確保に全力を挙げて取り組んでおります。しかしながら、製品の欠陥又は不具合による大規模なリコールや改善対策等が発生した場合、多額の費用負担、製品評価の低下、企業イメージ及び販売低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 法的手続き当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟その他の法的手続きの対象となる可能性があります。それらの法的手続きにおいて、不利な判断がなされた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑥ 知的財産権侵害当社グループは、他社製品との差別化を図るため、事業に有用な知的財産の取得に努める一方、第三者の知的財産権に対する侵害の予防に努めています。しかしながら、第三者から知的財産に関する訴訟等を提起されたり、知的財産権を侵害したりする可能性は皆無とはいえず、この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 情報セキュリティ当社グループの事業活動におけるネットワーク、システム等の技術進展の重要性は非常に高まっています。当社グループは、ハードウエア・ソフトウエアの安全管理対策を実施するほか、当社グループ従業員への情報セキュリティ教育を実施しております。しかしながら、災害、サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態により、機密情報・個人情報等の漏えい、重要な業務の停止、不適切な事務処理等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 製品の材料価格上昇需給状況の急激な変動や、災害、産出国における政情の変化などにより、材料価格が高騰し、製造コストが上昇する可能性があります。予測を超えた需要及び市況変動により、当社製品の製造コストが上昇した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 為替レートの変動 大幅な為替変動が発生した場合には、当社グループの営業成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 自然災害や事故、感染症等による影響当社グループは、日本及びマレーシア、中国に開発、製造、販売等の拠点の施設を有しています。当該各地で大規模な地震・台風・豪雨・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。想定を超える規模で自然災害や事故、感染症が発生し、開発、製造、販売等の拠点の施設の損壊、又は部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延若しくは停止する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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