事業の概要
- 縫製自動機の開発・製造・販売松屋アールアンドディは、衣料品だけでなく、医療や自動車分野で使われる特殊な縫製品を作るための自動機を開発・製造・販売しています。これにより、人手による作業を減らし、生産効率を高めることを目指しています。
- 縫製品の製造・販売自社で開発した縫製自動機を使い、血圧計の腕帯や自動車のシート、エアバッグといった縫製品そのものも製造・販売しています。これにより、機械と製品の両方で収益を上げています。
- 技術と収益の好循環縫製自動機の販売で得た収益を、さらに高性能な自動機の開発に再投資することで、技術力を向上させています。この技術で高品質・低コストの製品を作り、さらに収益を上げるという好循環を生み出すビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- メディカルヘルスケア事業この事業は、主にオムロングループ向けの血圧計腕帯の製造・販売が中心です。ベトナムを中心に生産を行い、顧客からの受注生産で在庫リスクを抑えつつ、効率的な稼働を実現しています。最新年度の売上は約60.6億円、営業利益は約19.9億円と、最も収益性の高い事業です。
- セイフティシステム事業自動車関連メーカー向けのカーシート、エアバッグ、自動車内装品などの縫製自動機の開発・製造・販売を行っています。長年のノウハウを活かし、裁断から縫製までを自動化する機械を提供しており、ドローンや航空機分野への展開も目指しています。最新年度の売上は約33.8億円、営業利益は約2.5億円です。
- その他事業メディカルヘルスケア事業とセイフティシステム事業以外の顧客、例えば家具やインテリア、アパレルメーカー向けに、それぞれのニーズに合わせた縫製自動機の開発・製造・販売を行っています。これは、これまでの技術とノウハウを幅広い分野に応用することで、新たな収益源を確保しようとするものです。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MedicalHealthcareReportableSegment | 事業 | 61 | 20 | 32.8% |
| SafetySystemReportableSegment | 事業 | 34 | 3 | 7.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社3社(瑪茨雅商貿(上海)有限公司、Matsuya R&D(Vietnam)Co.,Ltd.、Matsuya R&D(Myanmar)Co.,Ltd.)の計4社で構成されており、縫製自動機の開発・製造・販売や自社設計の縫製自動機を用いて各種縫製品の製造・販売の事業を行っております。なお、当連結会計年度において、当社の連結子会社であるタカハター株式会社の全株式を譲渡したため、連結の範囲から除外しております。 また当社グループにおける報告セグメントは、メディカルヘルスケア事業、セイフティシステム事業、その他事業の3つに区分しており、各分野ごとに自社設計による縫製自動機を用いた生産ラインを活用して、各種製品の品質向上・コスト低減を図るとともに、各製品の生産販売で獲得した収益を縫製自動機の開発に投入して、より高性能な縫製自動機の開発に繋げることが可能となり、各分野ごとにそれぞれシナジー効果を得られると考えております。当社グループの事業における当社及び連結子会社の位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (メディカルヘルスケア事業) オムロングループ(オムロンヘルスケア株式会社、OMRON Healthcare Manufacturing Vietnam CO.,LTD.、OMRON Dalian Co.,Ltd.)向けの血圧計腕帯をベトナムを中心として製造・販売を行っております。血圧計腕帯製品は顧客からの要求に沿って受注生産にて製造されるため、在庫リスクが低い上に、顧客(オムロングループ)の内示に基づいた生産計画を立てることで、効率的に稼働することが可能となっております。 またメディカルヘルスケア関連向けの自社設計による縫製自動機を用いた生産ラインでは、一部の工程において自動化、省人化、省熟化を図ることで、コスト削減に貢献しております。一部の生産ラインにおいては顧客負担で設備投資するため、設備投資費用が未回収となるリスクが低い事業であります。 (セイフティシステム事業) 自動車関連メーカー等向けのカーシート、エアバッグ、自動車内装品等に加え、自動車の安全装置(エアバッグ・シートベルト)に関する縫製自動機の開発・製造・販売を行っております。当社グループは長年の縫製自動化に取り組んできた実績があり、裁断から縫製までの全工程をカバーする幅広い製品を今日まで開発してきました。そのノウハウを活かした各種縫製自動機を開発・製造しております。このように当社グループと同様の縫製自動機を提供している企業は少ないことに加え、当社グループは各工程の自動機を顧客の要望に合わせて提供可能であることを強みとしております。また、エアバッグメーカー向けを中心に、生産ライン毎に纏まった受注が得られる事業形態であることから、安定して収益を計上できる事業となっております。現在、自動車の安全装置(エアバッグ・シートベルト)のみならず、ドローンや航空機など輸送関連分野などの縫製の自動化・省人化・省熟化を推進することを目的として、顧客の要望に合わせた電子プログラムミシン等の縫製自動機・レーザー裁断機等の開発、製造、販売を行っております。 (その他事業)メディカルヘルスケア及び自動車関連メーカー向け以外の顧客から依頼を受けて開発した縫製自動機の開発・製造・販売をその他事業としております。長年のノウハウを生かし家具やインテリアメーカー、アパレル関係などを中心とした顧客に対しそれぞれのニーズにあった縫製自動機を開発・製造・販売を行っております。 当社グループの事業内容と当社及び連結子会社の各事業における位置付け並びにセグメントとの関係は以下のとおりであります。 セグメントの名称会社名主な事業内容メディカルヘルスケア事業当社メディカルヘルスケア関連向け裁断機及び縫製自動機の開発・製造・販売等血圧計腕帯の販売血圧計腕帯部材の海外拠点販売リハビリ用及び医療用ロボットの販売瑪茨雅商貿(上海)有限公司メディカルヘルスケア関連向け裁断機及び縫製自動機の部品販売血圧計腕帯部材の販売Matsuya R&D(Vietnam)Co.,Ltd.血圧計腕帯の製造・販売生産管理システムソフトの開発・製造・販売等Matsuya R&D(Myanmar)Co.,Ltd.血圧計腕帯の製造セイフティシステム事業当社自動車安全部品向け裁断機及び縫製自動機の開発・製造・販売等自動車安全部品向け縫製自動機の海外拠点への部材販売ドローン用エアバッグシステムソフトの開発・製造・販売等3D縫製自動機の開発・製造・販売等瑪茨雅商貿(上海)有限公司自動車安全部品向け裁断機及び縫製自動機の販売等Matsuya R&D(Vietnam)Co.,Ltd.カーシートの製造・販売エアバッグの製造・販売生産管理システムソフトの開発・製造・販売等ドローン用エアバッグシステムソフトの開発・製造・販売等その他事業当社その他(家具など)業界向け裁断機及び縫製自動機の開発・製造・販売等瑪茨雅商貿(上海)有限公司その他ミシン部品の販売 事業の系統図は、次のとおりであります。※1 OMRON Dalian Co.,Ltd.向けの製品について、協力会社を介して販売しております。※2 オムロンヘルスケア株式会社の国内工場向けの製品について、当社が協力会社から製品を仕入れて、販売しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 縫製自動機は顧客の要望に合わせた提供が可能であり、同様の企業が少ないため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 長年の縫製自動化に取り組んできた実績とノウハウ、各工程の自動機を顧客要望に合わせて提供可能。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 低い |
会社が挙げる主要リスク:主要顧客業界の景況による影響 / 特定顧客(オムロングループ)への取引依存 / 生産拠点の集中(ベトナム)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、特定の強力な無形資産の存在は確認できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
主力製品である補聴器の特性上、一度購入した顧客が他社製品に乗り換える際の心理的・物理的ハードルは一定程度存在すると考えられます。しかし、乗り換えによる直接的な金銭的損失は限定的であり、スイッチング・コストは強くありません。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
補聴器の製造・販売事業において、ネットワーク効果が働くようなプラットフォームビジネスや、ユーザー数増加が製品価値を直接高める構造は見られません。顧客基盤の拡大が直接的な競争優位に繋がる要素は限定的です。
コスト優位★☆☆☆☆
補聴器の製造プロセスにおけるコスト競争力に関する具体的な情報は乏しいです。一般的に、少量多品種生産となる場合、規模の経済が働きにくく、コスト優位を確立することは容易ではありません。特定の技術によるコスト削減効果も不明です。
規模の経済★★☆☆☆
補聴器市場は、特定の企業が市場シェアの大部分を占めるような寡占市場ではありません。松屋アールアンドディは一定の市場シェアを有していますが、業界全体から見て最適化された少数寡占を形成するほどの規模の経済はまだ確立されていません。
- ニッチな自動化技術裁断から縫製までの全工程をカバーする縫製自動機を開発できる企業は少なく、特に自動車の安全装置や医療機器といった高精度が求められる分野でのノウハウは強みです。顧客の要望に応じたカスタマイズも可能です。
- 特定顧客との強固な関係オムロングループ向けの血圧計腕帯製造では、顧客の内示に基づいた生産計画で効率的に稼働し、一部の設備投資費用も顧客負担であるため、在庫リスクや投資回収リスクが低い安定した事業基盤を持っています。
- 品質管理と国際認証ヘルスケアや自動車業界という高い品質基準が求められる分野で、ISO9001やISO14001といった国際的な品質・環境マネジメントシステム認証を取得し、徹底した品質管理を行っています。これは顧客からの信頼を得る上で不可欠な要素です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、以下の経営理念のもと、長年培ってきた開発力・技術力を基盤として、優れた品質の製品を安定供給することにより、顧客満足度の向上を図るとともに、取引先・協力会社・地域社会・投資家の皆様方及び従業員からの信頼と期待に応えられる企業を目指しております。 〔経営理念〕Safety & Medical Healthcareを通して科学技術の向上を図り人類に貢献する。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等を、売上高及び営業利益としております。将来的には、運転資本の圧縮と合わせ営業キャッシュ・フローの拡大を図り、その範囲内で成長のための投資を実現することで、資本効率を着実に向上させていく所存です。常に付加価値の高い製品・サービスを提供できるよう努めるとともに、営業利益の絶対額を高めるべく事業規模を拡大していくことで、企業価値の最大化を図ってまいります。 (3)経営戦略等当社グループは、縫製工程の自動化に取り組む縫製自動機を開発・製造し、これらを導入した製造ラインを用いて主にメディカルヘルスケア事業、セイフティシステム事業、その他事業として、各分野毎の縫製品製造を展開しております。中長期的には、あらゆる縫製自動化のニーズに応えるべく、高機能な縫製自動機の開発により、顧客の縫製工程の自動化に貢献していくこと、縫製品事業においては、血圧計腕帯のほか、カーシート及びエアバッグの事業拡大を重点課題とし、将来の成長に向けて取り組んでまいります。当社グループの今後の更なる成長と発展のため、「(4)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題」に記載した事項の対応が経営戦略上、重要であると認識しております。 (4)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題我が国経済は、賃上げ等に伴う雇用・所得環境の改善やコロナ禍からの行動制限解除以降、旺盛なインバウンド需要、個人消費の増加にも支えられ回復基調で推移しました。一方、資源・エネルギー価格の高止まりや物価・金利の上昇による経済活動への悪影響、さらには米国におけるトランプ政権発足による関税等の政策動向が及ぼす影響など先行き不透明感が強まっております。このような状況の中、当社グループにおいては既存事業の拡大のほか、新規事業への進出にも積極的に取り組むことで、持続的な成長を目指してまいります。そのためにも財務面においては、手元の資金を充実させ、厚めの資金量を確保してまいります。また、縫製にまつわる業界においては、人手不足を背景に縫製機器の自動化への需要が高まっております。工程の自動化技術が日々進化していく中で、裁断から縫製までの工程を揃える技術と特許を活かした当社グループ製品は顧客の生産力向上に貢献できるものと考えております。当社グループは事業環境の変化に柔軟に対応し、事業基盤を一層拡大していくため、以下の課題に取り組んでまいります。 ①研究開発力の強化当社グループ各事業の持続的発展のためには、技術競争力に裏打ちされた様々な研究開発が必須であります。当社グループが縫製品の自動化に携わること30年以上、様々な顧客(メーカー等)のニーズに対応するべく、3D縫製用の双腕ロボットによる縫製自動機、エアバッグ用2ヘッド自動縫製ステーション及びエアバッグ用新型リニア式レーザー裁断機等の高い水準の技術及び知識の蓄積を行ってきました。これまで培った技術競争力を活かすとともに、ベトナムに設置したMATSUYA INNOVATION CENTER(以下、MIC)が中心となって自動化、省力化のための縫製技術を備えた製品開発を推し進め、更には次世代技術(AI搭載の縫製自動機等)の研究開発を進めると同時に技術者の育成にも努めてまいります。 ②生産体制・生産能力の強化当社グループの属する市場は日々変化しております。こうした市場環境の変化に柔軟に対応した製品を常に供給できるよう、開発パートナーの開拓や業務提携等による協力関係の強化、更には積極的な採用活動や社内教育体制の強化などを行い、生産体制の構築・強化を進めてまいります。また、製造工程における新たな縫製自動機などの導入も順次検討し、更なる生産能力の強化を図ってまいります。 ③品質の向上当社グループが掲げている経営理念「Safety & Medical Healthcareを通して科学技術の向上を図り人類に貢献する。」のもと、当社グループによって生産された製品は最終ユーザーである個人の人命に係わる製品が多くあります。現在ISO9001及びIATF16949を取得し、品質の管理・徹底を継続的に図っておりますが、今後は更なる製品品質の向上と顧客満足度の向上を保証する品質管理体制の強化を継続するとともに、当社グループ各部門の連携をより強化することで、当社グループ全体の品質レベルを向上してまいります。 ④新しい販路及び取引先の拡大当社グループは、これまで特定の取引先との取引の依存度が高い状態にありましたが、当該状況を解消すべく取引先の増加に取り組んでまいりました。その結果、食品業界など異業種からも依頼が増加しており、一定の成果を得るに至りましたが、更なる基盤の構築に向けて新規案件・新規顧客を獲得していくことが課題と認識しております。そのため、当社グループでは、既存取引先との取引拡大に加え、人材採用・育成体制の整備等により営業体制の強化を進め、新しい販路の開拓等、様々な取引先増加に向けた施策を実行してまいります。 ⑤営業力の強化日々変化する市場環境に対応するために、適切な判断と迅速な行動を兼ね備えた営業力の強化が必要であると考えております。今後、海外市場で大きな需要が見込まれることから、外国人の採用など人材の多様化を進め、優秀な人材を継続的に採用するとともに、社内教育・育成も進めてまいります。あわせて、海外での営業所設置など営業拠点強化にも努めてまいります。 ⑥収益力の強化収益力の強化のためには、各種コストの低減が重要課題の一つであると認識しており、最適な調達体制・生産体制を構築する必要があります。そのために、生産技術力の向上による生産効率の良い生産体制を構築し、各種コストの低減に取り組んでまいります。 ⑦人材確保・育成現在、当社グループの保有する生産技術を次の世代に確実に継承するだけでなく、今後の当社グループの事業の中核を担う人材の確保と育成が急務であると考えております。それに合わせて、従業員の実績を適切に評価できる人事評価体制を整備し、経営環境の変化に対応できる人材育成体制の構築に取り組んでまいります。 ⑧内部管理体制の強化当社グループは、企業価値向上のためにはコンプライアンスの徹底が必要不可欠であると考えております。このため、会社法、金融商品取引法及びその他法令を遵守するコンプライアンス体制を継続して強化していくとともに、内部牽制が機能する管理体制を構築することで、株主や取引先など、全てのステークホルダーの信頼に応える組織を目指してまいります。また、これらの管理体制を継続的に維持するため、毎年全役職員を対象にコンプライアンス研修を実施してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、以下の経営理念のもと、長年培ってきた開発力・技術力を基盤として、優れた品質の製品を安定供給することにより、顧客満足度の向上を図るとともに、取引先・協力会社・地域社会・投資家の皆様方及び従業員からの信頼と期待に応えられる企業を目指しております。 〔経営理念〕Safety & Medical Healthcareを通して科学技術の向上を図り人類に貢献する。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等を、売上高及び営業利益としております。将来的には、運転資本の圧縮と合わせ営業キャッシュ・フローの拡大を図り、その範囲内で成長のための投資を実現することで、資本効率を着実に向上させていく所存です。常に付加価値の高い製品・サービスを提供できるよう努めるとともに、営業利益の絶対額を高めるべく事業規模を拡大していくことで、企業価値の最大化を図ってまいります。 (3)経営戦略等当社グループは、縫製工程の自動化に取り組む縫製自動機を開発・製造し、これらを導入した製造ラインを用いて主にメディカルヘルスケア事業、セイフティシステム事業、その他事業として、各分野毎の縫製品製造を展開しております。中長期的には、あらゆる縫製自動化のニーズに応えるべく、高機能な縫製自動機の開発により、顧客の縫製工程の自動化に貢献していくこと、縫製品事業においては、血圧計腕帯のほか、カーシート及びエアバッグの事業拡大を重点課題とし、将来の成長に向けて取り組んでまいります。当社グループの今後の更なる成長と発展のため、「(4)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題」に記載した事項の対応が経営戦略上、重要であると認識しております。 (4)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題我が国経済は、賃上げ等に伴う雇用・所得環境の改善やコロナ禍からの行動制限解除以降、旺盛なインバウンド需要、個人消費の増加にも支えられ回復基調で推移しました。一方、資源・エネルギー価格の高止まりや物価・金利の上昇による経済活動への悪影響、さらには米国におけるトランプ政権発足による関税等の政策動向が及ぼす影響など先行き不透明感が強まっております。このような状況の中、当社グループにおいては既存事業の拡大のほか、新規事業への進出にも積極的に取り組むことで、持続的な成長を目指してまいります。そのためにも財務面においては、手元の資金を充実させ、厚めの資金量を確保してまいります。また、縫製にまつわる業界においては、人手不足を背景に縫製機器の自動化への需要が高まっております。工程の自動化技術が日々進化していく中で、裁断から縫製までの工程を揃える技術と特許を活かした当社グループ製品は顧客の生産力向上に貢献できるものと考えております。当社グループは事業環境の変化に柔軟に対応し、事業基盤を一層拡大していくため、以下の課題に取り組んでまいります。 ①研究開発力の強化当社グループ各事業の持続的発展のためには、技術競争力に裏打ちされた様々な研究開発が必須であります。当社グループが縫製品の自動化に携わること30年以上、様々な顧客(メーカー等)のニーズに対応するべく、3D縫製用の双腕ロボットによる縫製自動機、エアバッグ用2ヘッド自動縫製ステーション及びエアバッグ用新型リニア式レーザー裁断機等の高い水準の技術及び知識の蓄積を行ってきました。これまで培った技術競争力を活かすとともに、ベトナムに設置したMATSUYA INNOVATION CENTER(以下、MIC)が中心となって自動化、省力化のための縫製技術を備えた製品開発を推し進め、更には次世代技術(AI搭載の縫製自動機等)の研究開発を進めると同時に技術者の育成にも努めてまいります。 ②生産体制・生産能力の強化当社グループの属する市場は日々変化しております。こうした市場環境の変化に柔軟に対応した製品を常に供給できるよう、開発パートナーの開拓や業務提携等による協力関係の強化、更には積極的な採用活動や社内教育体制の強化などを行い、生産体制の構築・強化を進めてまいります。また、製造工程における新たな縫製自動機などの導入も順次検討し、更なる生産能力の強化を図ってまいります。 ③品質の向上当社グループが掲げている経営理念「Safety & Medical Healthcareを通して科学技術の向上を図り人類に貢献する。」のもと、当社グループによって生産された製品は最終ユーザーである個人の人命に係わる製品が多くあります。現在ISO9001及びIATF16949を取得し、品質の管理・徹底を継続的に図っておりますが、今後は更なる製品品質の向上と顧客満足度の向上を保証する品質管理体制の強化を継続するとともに、当社グループ各部門の連携をより強化することで、当社グループ全体の品質レベルを向上してまいります。 ④新しい販路及び取引先の拡大当社グループは、これまで特定の取引先との取引の依存度が高い状態にありましたが、当該状況を解消すべく取引先の増加に取り組んでまいりました。その結果、食品業界など異業種からも依頼が増加しており、一定の成果を得るに至りましたが、更なる基盤の構築に向けて新規案件・新規顧客を獲得していくことが課題と認識しております。そのため、当社グループでは、既存取引先との取引拡大に加え、人材採用・育成体制の整備等により営業体制の強化を進め、新しい販路の開拓等、様々な取引先増加に向けた施策を実行してまいります。 ⑤営業力の強化日々変化する市場環境に対応するために、適切な判断と迅速な行動を兼ね備えた営業力の強化が必要であると考えております。今後、海外市場で大きな需要が見込まれることから、外国人の採用など人材の多様化を進め、優秀な人材を継続的に採用するとともに、社内教育・育成も進めてまいります。あわせて、海外での営業所設置など営業拠点強化にも努めてまいります。 ⑥収益力の強化収益力の強化のためには、各種コストの低減が重要課題の一つであると認識しており、最適な調達体制・生産体制を構築する必要があります。そのために、生産技術力の向上による生産効率の良い生産体制を構築し、各種コストの低減に取り組んでまいります。 ⑦人材確保・育成現在、当社グループの保有する生産技術を次の世代に確実に継承するだけでなく、今後の当社グループの事業の中核を担う人材の確保と育成が急務であると考えております。それに合わせて、従業員の実績を適切に評価できる人事評価体制を整備し、経営環境の変化に対応できる人材育成体制の構築に取り組んでまいります。 ⑧内部管理体制の強化当社グループは、企業価値向上のためにはコンプライアンスの徹底が必要不可欠であると考えております。このため、会社法、金融商品取引法及びその他法令を遵守するコンプライアンス体制を継続して強化していくとともに、内部牽制が機能する管理体制を構築することで、株主や取引先など、全てのステークホルダーの信頼に応える組織を目指してまいります。また、これらの管理体制を継続的に維持するため、毎年全役職員を対象にコンプライアンス研修を実施してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況イ.財政状態(資産)当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて528,327千円増加し、7,501,356千円となりました。これは主として売掛金が289,001千円、契約資産が144,585千円、商品及び製品が469,721千円、仕掛品が213,621千円、原材料及び貯蔵品が207,594千円がそれぞれ減少したことなどに対して、現金及び預金が1,886,836千円増加したことなどによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて456,667千円増加し、3,406,282千円となりました。これは主としてその他無形固定資産が336,533千円、投資その他の資産のその他が114,972千円それぞれ増加したことなどによるものであります。この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて984,994千円増加し、10,907,639千円となりました。(負債)当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べて687,111千円減少し、2,114,146千円となりました。これは主として短期借入金が310,000千円、未払金が301,250千円それぞれ減少したことなどによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて66,480千円減少し、1,861,265千円となりました。これは主として、繰延税金負債が34,895千円増加したことに対して、長期借入金が24,000千円、リース債務が23,891千円、退職給付に係る負債が41,674千円、それぞれ減少したことなどによるものであります。この結果、当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて753,591千円減少し、3,975,411千円となりました。(純資産)当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて1,738,586千円増加し、6,932,227千円となりました。これは利益剰余金の配当により53,056千円減少したものの、譲渡制限付株式報酬による新株発行及び新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ14,600千円、為替換算調整勘定が202,037千円増加したこと、並びに親会社株主に帰属する当期純利益を1,560,404千円計上したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の52.3%から63.6%となりました。 ロ.経営成績当連結会計年度における我が国経済は、賃上げ等に伴う雇用・所得環境の改善やコロナ禍からの行動制限解除以降、旺盛なインバウンド需要、個人消費の増加にも支えられ回復基調で推移しました。一方、資源・エネルギー価格の高止まりや物価・金利の上昇による経済活動への悪影響、さらには米国におけるトランプ政権発足による関税等の政策動向が及ぼす影響など先行き不透明感が強まっております。このような状況の中、当社グループにおいてはMatsuya R&D(Vietnam)Co.,Ltd.における新工場のコストダウン効果が年間で寄与することにより、業績の向上に大きく貢献しました。メディカルヘルスケア事業においては、主に血圧計腕帯が円安ドル高による影響や単価の高い機種を中心に出荷が増加したことにより増収となりました。また、省人化・業務効率化の推進によるコストダウンにも努めました。そのほか、リハビリロボット関連では展示会出展をはじめ、販売代理店獲得に向けた販促活動を進めてまいりました。セイフティシステム事業においては、主にカーシートにおいて新規取引による生産量増加のほか、縫製自動機における大型レーザー裁断機の販売や欧州向け南米向けなど営業エリアの拡大により受注が好調に推移しました。この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高9,567,398千円(前年同期比13.4%増)、営業利益1,953,593千円(前年同期比52.2%増)、経常利益2,054,964千円(前年同期比57.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,560,404千円(前年同期比63.7%増)となりました。 なお、当連結会計年度における各セグメントの概況は、次のとおりであります。 (メディカルヘルスケア事業)血圧計腕帯において為替相場が円安ドル高に推移したほか、単価の高い機種を中心に出荷が増加したこと、ベトナムにおける新工場稼働や工程自動化の推進によるコストダウン効果が大きく影響したことにより、増収増益となりました。以上の結果、売上高は6,059,953千円(前年同期比12.7%増)、セグメント利益は1,987,818千円(前年同期比42.7%増)となりました。 (セイフティシステム事業)縫製自動機では、エアバッグメーカーのインド工場向けの受注が好調に推移したことに加え、大型レーザー裁断機の販売や欧州、南米など営業エリアの拡大により受注が好調に推移しました。カーシートでは、下期において国内向けカーシートの生産が一部落ち込んだものの、ベトナム生産での新規取引開始による生産量増加により通期では増収となりました。エアバッグでは、来期以降の新規取引開始に向けての生産立上による投資コストが発生したものの、既存取引先向けの生産が順調に推移しました。以上の結果、売上高は3,378,365千円(前年同期比12.1%増)、セグメント利益は252,542千円(前年同期比51.2%増)となりました。 (その他事業)その他事業につきましては、売上高は129,080千円(前年同期比192.0%増)、セグメント利益は31,437千円(前年同期比66.5%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は3,983,027千円と、前連結会計年度末に比べ1,811,749千円の増加となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は2,570,986千円(前連結会計年度は528,055千円の獲得)となりました。これは主として、未払金の減少額238,771千円、法人税等の支払額が456,853千円があったことに対して、税金等調整前当期純利益が2,050,972千円、減価償却費が192,273千円、売上債権の減少額が379,779千円、棚卸資産の減少額が420,132千円あったことなどによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、支出した資金は745,547千円(前連結会計年度は616,129千円の支出)となりました。これは主として無形固定資産の取得による支出が333,855千円、定期預金の預入による支出が170,601千円、有形固定資産の取得による支出167,395千円、保険積立金の積立による支出が100,000千円あったことよるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、支出した資金は38,464千円(前連結会計年度は182,945千円の支出)となりました。これは主として長期借入れによる収入が130,000千円あったことに対して、長期借入金の返済による支出が121,410千円、配当金の支払額が53,096千円あったことなどによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績イ. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)メディカルヘルスケア事業3,665,022101.9セイフティシステム事業2,445,45492.3その他事業79,215522.8合計6,189,69298.8 (注) 金額は製造原価によっております。 ロ.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)メディカルヘルスケア事業5,968,859108.5400,25481.5セイフティシステム事業2,924,19191.8172,31027.5その他事業128,206306.21,55864.1合計9,021,256103.3574,12351.2 ハ. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)メディカルヘルスケア事業6,059,953112.7縫製自動機18,795112.9血圧計腕帯6,040,275112.7その他882178.2セイフティシステム事業3,378,365112.1縫製自動機785,351100.1カーシート1,499,393121.6エアバッグ1,079,893111.3その他13,72651.4その他事業129,080292.0縫製自動機118,277412.2その他10,80269.6合計9,567,398113.4 (注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)OMRON Healthcare ManufacturingVietnam CO.,LTD.3,401,99440.34,349,30045.5高力科技発展(大連)有限公司1,714,48820.31,493,13615.6豊通マテックス株式会社639,0617.61,060,98311.1芦森工業株式会社787,0129.31,047,87311.0 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の経営成績等の分析・検討内容は以下のとおりであります。 (売上高)当連結会計年度における売上高は9,567,398千円(前年同期比13.4%増)となり、前連結会計年度に比べて1,133,828千円増加しました。これはセイフティシステム事業におけるカーシート売上が前連結会計年度に比べ266,639千円、エアバッグ売上が109,497千円増加したことや、メディカルヘルスケア事業における血圧計腕帯売上が682,440千円増加したことなどによるものであります。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度における売上原価は6,659,414千円(前年同期比8.5%増)となり、前連結会計年度に比べて521,207千円増加しました。これは主にセイフティシステム事業におけるエアバッグ及びカーシートの売上増加やメディカルヘルスケア事業における血圧計腕帯売上増加に伴うものであります。以上の結果、売上総利益は2,907,984千円(前年同期比26.7%増)となり、前連結会計年度に比べて612,621千円増加しました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、954,390千円(前年同期比5.7%減)となり、前連結会計年度に比べて57,808千円減少しました。以上の結果、当連結会計年度における営業利益は1,953,593千円(前年同期比52.2%増)となり、前連結会計年度に比べて670,430千円増加しました。 (営業外収益・営業外費用及び経常利益)当連結会計年度における営業外収益は131,916千円(前年同期比60.5%増)となり、前連結会計年度に比べ49,700千円増加しました。また、営業外費用は30,546千円(前年同期比47.2%減)となり、前連結会計年度に比べ27,342千円減少しました。以上の結果、経常利益は2,054,964千円(前年同期比57.2%増)となり、前連結会計年度に比べ747,473千円増加しました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における法人税等合計は490,567千円(前年同期比38.5%増)となり、前連結会計年度より136,307千円増加しました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,560,404千円(前年同期比63.7%増)となり、前連結会計年度に比べ607,174千円増加しました。 ③資本の財源及び資金の流動性当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。当社グループの通常の運転資金については、主に自己資金及び借入金により賄うことを基本方針としております。なお、銀行との当座貸越契約を締結しており、大型の縫製自動機の受注や国内・海外の工場における生産量の増加による資金需要への対応を図っております。これにより一定の資金水準を保つことができ、十分な資金の流動性を保持しているものと考えております。設備投資の詳細については、「第3 設備状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。株主配当については経営における重要課題の一つと考えており、株主総会を決定機関として年1回の期末配当を基本方針としております。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。 ④経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 特定業界への依存主な売上がヘルスケア業界(特にオムロングループ)と自動車業界に集中しており、これらの業界の景気変動や生産方針の変更、技術革新が、会社の業績に大きな影響を与える可能性があります。例えば、自動車の生産台数が減少すれば、関連部品の需要も減少します。
- 特定顧客への高い依存度オムロングループへの売上が連結売上高の約47.7%を占め、関連取引を含めると約63.4%にもなります。もしオムロングループの事業環境が悪化したり、取引方針が変更されたりした場合、会社の経営成績に深刻な影響を及ぼすリスクがあります。
- 生産拠点の集中と海外事業リスク縫製品の生産の大部分をベトナムの子会社に依存しており、生産拠点が集中しています。ベトナムの政治情勢、法的規制、自然災害(感染症、地震など)によって工場の操業が中断されると、生産・供給に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書内の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)顧客の属する業界について当社グループ製品の売上は、主な得意先であるヘルスケア業界及び自動車業界の景況による影響を大きく受けるため、当該業界を取り巻く事業環境等が、当社企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。ヘルスケア部品及び自動車部品の生産はグローバル化が進んでおり、海外生産品の品質、価格、納期などの変化、産業の生産方針の変更及び技術革新等により、当社グループ製品・技術がそのニーズを満たさない、あるいは市場から認められない場合には、当社グループの販売戦略及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (2)特定顧客への取引依存について当社グループにおいて、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ 生産、受注及び販売の実績 ハ.販売実績」に記載のとおり、特定顧客への取引依存度が高い状況にあります。特に当社グループはオムロングループに対して、当連結会計年度において4,568,164千円(連結売上高の47.7%)の売上高があります。また、当社グループは高力科技発展(大連)有限公司へオムロングループ向けの半製品を供給しており(当連結会計年度で売上高1,493,136千円)、当該取引を含めた合計の売上高は当連結会計年度において6,061,300千円(連結売上高の63.4%)となります。当社グループとしては、特定顧客への取引依存度を引き下げるべく顧客基盤の拡大に努めておりますが、売上比率が高い顧客の事業環境が大幅に悪化した場合や、当該顧客が事業から撤退した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)生産拠点の集中について当社グループは縫製品事業の生産の大半を子会社であるMatsuya R&D(Vietnam)Co.,Ltd.が行っており、生産拠点が集中しております。政治的要因による法的規制や商慣習等の違いから予測不能な事態が生じた場合や、感染症、地震等の自然災害などにより工場の操業の中断を余儀なくされた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)海外の事業活動について現在、当社グループは、販売の大半を海外市場に依存しておりますが、工業用ミシンを使用する縫製産業は、労働集約型産業の典型であることから、賃金水準の低い国・地域がその主要な生産地となっており、各国の縫製産業に対する政策の違いや物流面の条件などにより、生産拠点が特定の国・地域に集中する傾向も見られます。当社グループの販売先であるこのような国々の中には政治的、地政学的、経済的に不安定な国もあり、労働争議、テロ、戦争、内戦、通貨危機、感染症等の疫病の流行、地震等の自然災害などによっては、為替取引の凍結、債務不履行、投資資産の接収などにより、事業継続や海外拠点経営が困難になる可能性があります。さらに、各国の繊維製品の輸出入に関する規制の強化、あるいは急激な規制緩和が実施されることにより、工業用ミシン市場の需給関係が崩れ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、移転価格税制等をはじめとする規制・税制等の変更のような、予測できない事態の発生により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)品質管理について当社グループの主な得意先はヘルスケア業界及び自動車業界に属しており、品質については国際標準化機構(ISO)などの品質管理手法を活用するなど管理を徹底し、品質管理に万全を期しておりますが、万が一、提供した製品が顧客の要求する水準に満たない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、下記の認証等については当社グループの主要な事業活動となる血圧計腕帯を納品しているオムロングループとの取引開始及び継続にあたっての前提となります。今後、当該認証等について、各認証機関の定める取消事由に該当する場合は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。本書提出日現在、当該認証の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、当該認証の継続に支障を来す要因が発生した場合には、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。認証等の名称会社認証機関認証番号有効期限ISO9001株式会社松屋アールアンドディ株式会社NQA-Japan201062027年6月1日Matsuya R&D(Vietnam)Co.,Ltd.SGS United Kingdom Ltd.VN19/004042025年12月26日Matsuya R&D(Myanmar)Co.,Ltd.Bureau Veritas Certification Holding SAS.TH0216972026年11月19日ISO14001株式会社松屋アールアンドディ株式会社NQA-JapanE10982027年6月1日Matsuya R&D(Vietnam)Co.,Ltd.SGS United Kingdom Ltd.VN19/004052025年12月17日 (6)顧客からの受託生産について当社グループの縫製品事業の取引では、血圧計腕帯、カーシート及びエアバッグ等の縫製を顧客から受託しております。当社グループとしては顧客とのコミュニケーションを密にし、先方からの内示に基づき生産数を管理しておりますが、予期せぬ仕様変更や顧客動向の変化により想定どおりの生産数を確保できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)個別受注案件の内容による利益率の変動について当社グループの縫製自動機事業の取引では、受注案件毎の利益率は一定ではありません。したがいまして、個別受注案件の積み上がり状況によって当社グループの四半期毎の利益率が変動する可能性があります。また、戦略的に不採算案件を受注する場合や、案件によっては顧客への納期変更や大幅な仕様変更などにより当初の見積り以上にコストが増加する場合があります。当社グループにおきましては案件ごとに採算性を管理しており、低採算及び採算割れが継続する場合は受注額の交渉等を行ってまいりますが、想定以上に不採算案件が積み重なった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、受注契約案件のうち、期末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、その損失を合理的に見積もることが可能なものについては、当該損失見積額を受注損失引当金として計上しております。 (8)研究開発について当社グループとしては縫製自動機事業において、研究開発部門への重点的な資源配分を実施することで、付加価値と特長ある製品を開発し、市場投入してまいります。しかしながら、研究開発への資源配分及び研究開発のための人材確保の努力を継続する一方、技術革新に追い付き顧客や市場の需要を満たす魅力的な新製品を開発できなかった場合又は研究開発の成果である新製品の市場投入もしくは市場浸透が遅れた場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)為替リスクについて当社グループは数多くの海外顧客と取引をしております。海外顧客との取引は外貨建て取引を採用しておりますが、現時点では為替リスク対策をとっていないことから急激な為替変動による為替リスクが生じる可能性があり、為替損失等が発生した場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、為替予約を行うことについては、引き続き検討してまいります。 (10)人材の確保・育成について当社グループは、重要ポストへの人材登用、業務内容に応じた適切な人員配置を行っており、現時点の規模においては、適切かつ組織的な対応に十分な人員であると考えております。また、今後は事業の拡大に併せて、人材の育成、人員の増強及び内部管理体制の一層の充実を図る予定であります。しかしながら、何らかの事情により相当数の従業員が短期間のうちに退職する場合や、人材の確保・育成が予定どおり進まない場合には、業務運営の効率性が低下するおそれがあり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)取引先の信用リスクについて当社グループは、顧客に対して与信限度額を定めるとともに、回収方法として前受金の取得を取り入れることなどでリスク対策を実施しております。しかしながら、このような管理により取引先の信用リスクを十分に回避できる保証はありません。また、一定の前提、見積り及び評価が正しいとは限らず、経済状況が悪化する場合やその他の予期せぬ要因により悪影響を被る場合等においては、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)固定資産の減損損失について当社グループの固定資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13)知的財産権について当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウの蓄積に努めており、自社が保有する技術等については特許権の取得により保護を図るとともに、他社の知的財産権を侵害することのないようリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが販売している製品や、今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を完全に排除することができず、訴訟を起こされる可能性もあります。これらの要因が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)訴訟リスクについて当社グループは、法令及び契約等の遵守に努めておりますが、事業活動を進めていく上で顧客等から訴訟を受ける可能性や、訴訟に至らないまでも紛争に発展して請求等を受ける可能性があります。また、それらの訴訟等で当社グループが勝訴するという保証はなく、それらの訴訟等が当社グループの将来的な事業活動に悪影響を与える可能性があることは否定できません。そのような場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)情報管理について当社グループは、顧客、個人情報及び受託業務に係る情報を厳格に管理しておりますが、万一このような情報が外部に流出した場合、当社グループの信用が失墜し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)法的規制等について当社グループの事業に関する許認可等の直接的な法的規制はありませんが、当社グループは、製造分野における特許関連法規、工場運営における環境関連法規、人事労務における労務関連法規、その他の法的規制を受けております。当社グループが各種の法的規制を遵守できなかった場合、又は、各種の法的規制等の変更や新たな法的規制の制定が想定を超える範囲で実施された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)作業者の安全について当社グループのうち、当社は、ISOが定める品質管理基準に基づいて縫製自動機の製造を行っており、当該設備を使用する作業者の安全面についても、配慮に努めております。しかし、機械の誤操作や誤作動等により、作業者の安全を完全には確保しきれない恐れがあり、契約不適合を追及される可能性を排除しきれません。なお、当社は生産物賠償責任保険に加入しておりますが、事故の内容等によっては賠償額を十分に支払えない可能性があります。その結果として、製造物責任訴訟等の訴訟発生の可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (18)災害等による影響について当社グループは、福井県大野市、ベトナム社会主義共和国ドンナイ省、ミャンマー連邦共和国ヤンゴン市に工場を有しておりますが、同地域で想定を超える地震等の自然災害が発生し、工場の生産能力が減少もしくは無くなった場合には、当社グループの事業の推進及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の再拡大や新たな感染症が発生し、当社グループの生産体制、営業活動等の事業活動の継続に支障が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。