研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-12 | - | 463 |
| 2024-12 | - | 447 |
| 2023-12 | - | 314 |
| 2022-12 | - | 278 |
| 2021-12 | - | 205 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,041 文字
6 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化及び生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化及び生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は16,275百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、より多くの人々が、自然や日常生活の中で自転車に親しむことを通じて、健康的な生活を送ることができる社会の実現を目的としています。これにより、人々の豊かな暮らしと環境負荷の低減の両立に貢献し、人にも環境にもやさしい社会の実現を目指しております。その目的のもと、当社は、「自転車に乗る楽しさの追求」と、「自転車操作時のストレス軽減」を研究開発の主要なテーマとして掲げています。近年では、メカニカル部品および電気制御部品といったハードウエアの性能向上に加え、ユーザーにとってより快適で自然な動作を実現するためのソフトウエアの開発・改良にも注力しています。また、社会全体のデジタル化の進展を背景に、より楽しく快適な自転車体験の提供を目的として、アプリケーションの開発および提供を継続的に行っています。2025年において当社は、ハイエンド用途からライフスタイル用途に至るまで、幅広い市場をカバーする新製品および新技術を市場に投入しました。なお、当セグメントにおける研究開発費は11,994百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 ① マウンテンバイク市場においては、最上位モデルである「XTR」をフルモデルチェンジしました。電動ワイヤレス変速の採用に加え、変速機の耐衝撃性の向上、変速スイッチのエルゴノミクスおよび操作性の改善、さらに厳しい使用環境下においても安定した制動力を発揮するブレーキ性能を実現することで、高性能・高付加価値領域における技術的優位性を一層強化しました。また、「DEORE XT」および「DEORE」についても、新型XTRの技術を継承したモデルチェンジを実施し、マウンテンバイクカテゴリー全体における電動変速の普及と商品競争力の向上を図りました。② グラベルバイク市場においては、電動ワイヤレス変速を採用した1×12速システム「GRX RX827」及び「GRX RX717」を投入し、同市場の活性化に取り組みました。③ ライフスタイルバイク市場では、「SHIMANO CUES」シリーズにおいてドロップハンドル対応モデルのラインアップ拡充を行い、多様化する使用環境およびユーザーニーズへの対応力を高めました。加えて、AIを活用した学習型・自動変速システム「Q’AUTO」を実用化し、操作負荷の低減と新たな走行体験の提供を実現しました。 「Q’AUTO」では、勾配、ケイデンス、速度等の走行データをセンシングし、AIによりライダーの嗜好に応じた最適な変速制御を行います。また、ハブ内蔵の発電機構によって駆動される仕組みとすることで、バッテリー及び充電を必要としないシステムを実現しています。 これらの研究開発の取り組みにより、当社はレース・スポーツ用途から日常利用までを包括する新たなシステム技術体系を構築し、中長期的な製品競争力の強化に努めています。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントにおける研究開発費は4,269百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「STELLA SW」(ステラSW)昨年リリースいたしましたソルトウォーター用大型スピニングリールのフラッグシップモデルである「STELLA SW」に4000~6000/18000~30000番サイズを追加いたします。特に18000~30000番サイズにおいては、昨今人気を博している大型ターゲットに対応するため、かつてないほど過酷な使用条件を設定・クリアした製品となっております。② 「CALCUTTA CONQUEST DC」(カルカッタコンクエストDC)滑らかな巻き心地と確かなキャスト性能で定評のある「CALCUTTA CONQUEST DC」を最新技術でさらに磨き上げてリリースします。「インフィニティドライブ」・「マイクロモジュールギア」・「サイレントドライブ」による圧倒的な巻上性能と「NEW I-DC5」・「MGLスプールⅣ」による圧倒的なキャスティング性能を有しています。 ロッド① 「ZODIAS」(ゾディアス)世界基準のバスロッドとして展開している「ZODIAS」は、発売から6年を経て、リニューアルを実施しました。本モデルでは基本性能のさらなる追求を開発命題とし、「カーボンモノコックグリップ」や「ハイパワーX」をはじめとする当社独自のブランクスコアテクノロジーの採用に加え、重量バランスおよび各パーツの最適化を図ることで、操作性および機能性の向上を実現しました。先端的なテクニカルな釣法からバーサタイルな用途まで幅広く対応可能な製品特性は、多様化するバスフィッシングシーンに応えるラインナップとなっています。国内外の幅広い市場ニーズに対応し、グローバル市場への展開を進めていきます。② 「タフテックメタル」穂先の展開による用途・状況別ロッド穂先の拡充船釣りにおいてロッドの穂先は魚からのコンタクトを目や手で感知するための重要な役割を担っています。その為、対象魚や釣法、ロッド特性に応じた穂先性能が求められます。当社はこれまで「タフテック インフィニティ」をはじめとする高強度カーボンソリッド材やグラスソリッド材を軸に、船ロッド用穂先を展開してきましたが、このたび新たに超弾性合金ソリッド穂先「タフテックメタル」の採用を開始します。ロッド穂先に要求される軽量性、感度、強度、そして調子の実現に向け、適材適所の穂先素材を採用し、製品ラインナップの拡充を進めていきます。フィッシングギア① ルアー世界のトローリング市場に向けて、トローリング専用ルアー「REDGE RUNNER(レッジランナー)」をリリースします。本製品には、新たに開発したアイ位置可変機構「ADR(Adjustable Depth Range)」を搭載しており、釣り人はルアー自体を交換することなく、リップ上のアイ位置を変更するだけで潜行深度を調整できます。これにより、広範囲を簡単かつ効率的に探ることが可能となり、釣果の向上につながります。② ツールオフショアアングラー向けに、プライヤーのフラッグシップモデル「オシア リミテッドプライヤー」をリリースします。本製品には、従来のステンレス素材よりも優れた耐錆性能を備えた新素材を採用し、過酷なオフショア環境下でも安心して使用できる仕様に仕上げました。また、倍力構造を採用することで、近年のターゲット大型化に伴い大型化・強力化するフックやリングも、軽くスムーズに脱着操作が可能となっています。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントにおける研究開発費は11百万円であります。
FY2024|3,140 文字
6 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化及び生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化及び生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は16,245百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、より多くの人に、自然や日常の中で自転車に乗ることで健康的な生活を提案することです。それにより、環境にも人にもやさしい世界になっていくことを目指しております。そのために、当社が開発のテーマとしてあげているのが、自転車を操作するときのストレスの軽減と自転車に乗る楽しさの追求です。これまで電気制御の部品を多く展開していますが、単純にハードウエアを進化させるだけでなく、そのハードウエアをどのように動かしたら快適かを考えて、ソフトウエアのあり方も日々進化させています。また、人々の生活がデジタル化している中で、より楽しく快適に自転車に乗っていただけるようなアプリケーションも開発・提供しています。2024年は、グラベルカテゴリーにおいて、Di2システムの導入及びワイヤレス化したフラッグシップモデルを提供することで、ハイエンド市場を活性化しています。また、E-BIKEおよびライフスタイルバイクカテゴリーにおいて、上位モデルに搭載されているドライブユニットのコンセプトや、ペダリング状態に応じて適切なギアに自動で変速する「AUTOSHIFT」などの機能の下方展開や、「SHIMANO CUES」へのスペック追加、新ブランド「SHIMANO ESSA」の展開により、中級・普及価格帯マーケットの活性化を行っています。なお、当セグメントにおける研究開発費は12,204百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 ① グラベル市場におきましては、Di2システムを導入した12速モデル「GRX RX825」を発表しました。グラベルライドに待ち構える様々なシチュエーションにおいて、ワイヤレス化したDi2システムにより、正確で信頼性の高いパフォーマンスを提供しています。また、最適化されたSTIレバーにより快適な握り心地を実現しています。② E-BIKE市場におきましては、新型「EP5」および「E5100」を発表しました。上位モデルの流れを受け継ぐドライブユニットで、最大トルクを向上させながら、通勤からレジャーサイクリングまで快適で静かな走行を実現しています。また、E-TUBE PROJECT Cyclistアプリでカスタマイズ機能を強化し、ユーザー好みのアシスト特性での走行を実現しています。③ ライフスタイルバイク市場向けには、1x8速のエントリー向けコンポーネント「SHIMANO ESSA」を発表しました。前年に発表した「SHIMANO CUES」に加えて、スポーツサイクリングを楽しみたい方に向けたドライブトレインで、市場の拡大をサポートしています。また、「SHIMANO CUES」にはショートリーチスペックを追加し、手の小さな人でも変速操作がしやすく、サイクリングの楽しみを強化しています。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントにおける研究開発費は4,041百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「STELLA SW」(ステラSW)ソルトウォーター用大型スピニングリールのフラッグシップモデルである「STELLA SW」をリリースします。今回のモデルチェンジでは、大径ドラグワッシャーをスプール上部に搭載することでドラグ作動時の耐熱性能を向上した「XX (ダブルエックス) タフドラグ」、ラインを整然と緻密に巻きつけていくことにより、飛距離・キャストフィーリング・ドラグのスムーズさを向上させる「インフィニティループ」、ギア同士が噛みあう接地面積を拡大することで耐久性をアップさせた「インフィニティクロス」などの各種の新機能を搭載します。ソルトウォーターシーンで大物と真っ向から対峙するための性能にさらなる磨きがかかりました。② 「MGLスプールⅣ」新製品「ANTARES」や「ALDEBARAN DC」に搭載するスプールです。スプールの形状を逆テーパー構造とすることで糸をバランス良く巻き取ることができます。それによりキャスト時、スプールが高速回転をする際のブレを低減します。キャストフィーリングを大幅に向上させると同時にスプール回転のエネルギーロスを抑え、優れたキャストパフォーマンスに寄与します。 ロッド① 「SEPHIA LIMITED」(セフィア リミテッド)エギ・スッテゲームロッドである「SEPHIA LIMITED」は、次世代カーボン素材M46Xをシマノ独自のブランクスコアテクノロジー「スパイラルXコア」と融合させる事により、しなやかでありながらパワーのある高性能ブランクスを実現しました。また、新設計となる「カーボンシェルグリップ」及び「カーボンモノコックグリップ」の採用による高感度化と操作性向上を実現する事で、アングラーが求める理想形とも言えるロッドに仕上がっています。② 「インフィニティコネクト」を軸としたロッド機能性向上の取り組み釣りに求められる要素を突き詰めて開発されたリール、ロッド、ギアのそれぞれが明確な意図のもとにシナジーを生み出すシステマティックプロダクトの設計思想「インフィニティコネクト」。その一翼を担うオフショアキャスティングロッド「OCEA PLUGGER LIMITED」では、Xガイドタッチフリーチタンによるラインのブランクスタッチ軽減や8000~14000番サイズのシマノリールとのマッチングを徹底追求しました。その結果、「インフィニティコネクト」によるシナジーとして、キャスティングの総合性能(飛距離・キャストフィーリング・ライン強度維持率)向上を実現しました。フィッシングギア① ルアー本来飛距離の出にくいジョイントルアーのボディをコンパクトに折りたたむことで飛行姿勢を安定させ、遠くに飛ばすアーマブースト機構に、これまで折りたたまれることで犠牲にしていた左右に大きくキビキビ首を振るグライドアクションを両立させた新たなアーマブースト機構を開発し、それを搭載した「グラヴィテーター220SF」を2025年にリリースします。キャスト時はこれまで通り深くボディが折りたたまれ、飛行姿勢が安定して飛び、着水と同時にマグネットの力でそのボディの折れ角が抑制され、キビキビとしたグライドアクションを可能にします。② クーラーボックスシンプルな構造でありながら、釣り人が求める機能をふんだんに盛り込んだ釣り用クーラー「ユニフリーズ」を2025年にリリースします。ユニシールド構造という新たな蓋開閉機構を開発し、パーツ点数を徹底的に削減しつつ、密閉性の向上、両側からの開閉、上面からの開閉アクセスという釣り用クーラーに求められる機能を盛り込むことを実現しました。これにより、シマノクーラーの機能性をより多くの釣り人に体感いただける製品になっています。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントにおける研究開発費は0百万円であります。
FY2023|3,051 文字
6 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化及び生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化及び生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は14,611百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、より多くの人に、自然や日常の中で自転車に乗ることで健康的な生活を提案することです。それにより、環境にも人にもやさしい世界になっていくことを目指しています。そのために、当社が開発のテーマとしてあげているのが、自転車を操作するときのストレスの軽減と自転車に乗る楽しさの追求です。これまで電気制御の部品を多く展開していますが、単純にハードウエアを進化させるだけでなく、そのハードウエアをどのように動かしたら快適かを考えて、ソフトウエアのあり方も日々進化させています。また、人々の生活がデジタル化している中で、より楽しく快適に自転車に乗っていただけるようなアプリケーションも開発・提供しています。2023年は、E-BIKEカテゴリーにおいて、ペダリング状態に関わらず自動で適切なギアに変速する「AUTOSHIFT」、「FREESHIFT」という革新的な機能を開発・提供しました。また、ハイエンド市場向けに、電気制御の部品を展開するだけでなく、幅広い自転車ユーザーの手が届きやすい価格設定で、新たな快適性を提供する機械式シフティングシステムの展開を開始し、より多くの人々が自然に触れる機会を楽しめるよう努めています。なお、当セグメントにおける研究開発費は10,870百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 ① ロードバイク市場におきましては、2022年に105シリーズを12速化し、Di2システムを導入しました。2023年はこの105シリーズに操作性を一新した12速機械式シフティングシステムと快適なディスクブレーキシステムを採用した新製品を発表しました。② グラベル市場におきましては、業界初のグラベル専用コンポーネントとして評価されているGRXシリーズに新たにRX820シリーズを追加。12速化された機械式シフティングシステムにより、多様な状況に対応するギアオプションと、あらゆる路面での使用に適したエルゴノミクスを提供しています。③ ライフスタイルバイク市場向けには、アクティブなライフスタイルを求めるすべての人の道しるべとなる存在を目指した「SHIMANO CUES」という新ブランドを立ち上げ、幅広い自転車スタイルに対応する製品を提供しています。「SHIMANO CUES」はスムーズなシフティング、E-BIKE走行に適した耐久性、従来品と比べ最大3倍の長寿命を実現しています。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントにおける研究開発費は3,739百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「TWINPOWER」(ツインパワー)2024年、中小型スピニングリール「TWINPOWER」をリリースします。本ブランドは37年の長きにわたり質実剛健のコンセプトのもとにブラッシュアップを重ねてきたブランドであり、金属製のローターとボディから生み出される高い強度・パワーはそのままに、新機構が多数搭載されることでリールとしての基本性能が大きく進化しました。例えば高耐久ギア設計「インフィニティクロス」、ラインの放出抵抗を軽減する巻取り機構「インフィニティループ」、高負荷時でも安定して軽く巻き取れる動力伝達機構「インフィニティドライブ」、スプール周りのライントラブルを抑える「アンチツイストフィン」、優れた耐摩耗性能と滑らかな滑り出しを両立したドラグ「DURAクロス」などがあげられます。これらの機構の搭載により、新しい「TWINPOWER」は使い込むほどに真価を発揮し、アングラーの渾身のひと巻きをサポートします。② 「NEW I-DC5」(ニューアイディーシーファイブ)新製品「メタニウムDC」に搭載するデジタルコントロールブレーキです。従来の「I-DC5」からファームウェアを一新することで精度の高いブレーキ制御が可能になりました。それによりライントラブルを低減しながら、さらなるロングキャスト性能を発揮します。さらに従来ではサイドプレートの内側に組み込まれていたブレーキ調整用モードダイヤルを外側に配置することで、サイドプレートを開けることなく状況にマッチしたブレーキ設定を選択することが可能になりました。「NEW I-DC5」の登場で今までアングラーがアプローチできなかった範囲にルアーを届けることができるようになり、魚との出会いを増やします。 ロッド① 「NESSA LIMITED」(ネッサ リミテッド)サーフキャスティングゲームのフラッグシップロッドである「NESSA LIMITED」は、「スパイラルXコア」による高強度化と、「マルチピースUBD(アルティメットブランクスデザイン)」による理想的なロッドパワー設計により、サーフキャスティングゲームで大きなアドバンテージとなる圧倒的な遠投性能を実現しました。更にタッチフリーチタンガイドを軸としたフルXガイド化によるスムーズなライン放出性能と、ライントラブルの軽減が、遠投性能の向上及び心地よいキャストの実現に貢献しています。② リールシート「Xシートテクニカルガングリップ」、「シームレスファイティングシートCI4+」の展開様々な釣りのために専用設計されたロッドと釣り人との接点であるリールシートは、快適かつ意図したロッド操作を実現する上で非常に重要なパーツです。2023年はボートフィッシング用の「Xシートテクニカルガングリップ」とルアーフィッシング用の「シームレスファイティングシートCI4+」を新たな高機能性オリジナルリールシートとして展開しました。フィッシングギア① ルアー本来飛距離の出にくいジョイントルアーのボディをコンパクトに折りたたむことで飛行姿勢を安定させ、遠くに飛ばす新たなブーストコンセプトの一つであるアーマブースト機構。その機構を搭載したジャイアントジョイントベイトである「バンタム Btアーマジョイント 280SF アーマブースト」を2024年に展開します。これによりジャイアントベイトであきらめていた飛距離とキャスト精度の向上を実現しました。② シューズ2024年、ハイグリップデッキソールというシマノオリジナルのソールを搭載したボートゲーム ドライデッキシューズをリリースします。このソールは接地面積、素材、溝形状を徹底的に見直し、ボート上での耐滑性を高めたボート専用ソールです。加えて、ラストを見直すことで履き心地も改善し、さらに防水機能も盛り込むことで、より快適で安全にボートフィッシングを楽しんでもらえる製品になっています。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントにおける研究開発費は1百万円であります。
FY2022|2,898 文字
5 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化及び生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化及び生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は13,953百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、より多くの人に、自然や日常の中で自転車に乗ることで健康的な生活を提案することです。それにより、環境にも人にもやさしい世界になっていくことを目指しています。そのために、当社が開発のテーマとしてあげているのが、自転車を操作するときのストレスの軽減と自転車に乗る楽しさの追求です。これまで電気制御の部品を多く展開していますが、単純にハードウエアを進化させるだけでなく、そのハードウエアをどのように動かしたら快適かを考えて、ソフトウエアのあり方も日々進化させています。また、人々の生活がデジタル化している中で、より楽しく快適に自転車に乗っていただけるようなアプリケーションも開発・提供しています。2022年は新型コロナウイルス感染拡大を抑止するための活動制限に緩和が見られたなかで、自転車をはじめとしたアウトドアレジャーは余暇を過ごすライフスタイルの一つとして人々の生活の中に定着しました。こうした社会的なニーズに答えるため、新しい製品やサービスの開発を続けていきます。なお、当セグメントにおける研究開発費は10,593百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 ① ロードバイク市場におきましては、ロードコンポーネントの登竜門として長きにわたって支持されています105シリーズを全面的に刷新し、2022年6月1日に全世界に向けて発表しました。この新製品では12速化へのアップグレードと同時に、ロードバイクユーザーが待ち望んでいたDi2システムを105シリーズにおいて初めて採用しました。これによってロードコンポーネントの最先端テクノロジーがより幅広いユーザーに提供され、市場のさらなる活性化につながると考えております。② ソフトグッズ市場におきましては、2022年10月にサイクリング用シューズのフラッグシップであるRC9シリーズのモデルチェンジを行いました。フィット感の向上により快適性を高めると同時に、一体構造を突き詰めることによって軽量化とペダリングパフォーマンスの向上を追及したモデルとなっております。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントにおける研究開発費は3,359百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「VANQUISH」(ヴァンキッシュ)2023年、中小型スピニングリールの軽量・高感度シリーズのトップモデルとなる「VANQUISH」をリリースします。現行モデルで高評価を受けている自重の軽さ、低慣性ローターが生み出す巻き出しの軽さはそのままに、新機構が多数搭載されることでリールとしての基本性能が大きく進化しました。例えば高耐久ギア設計「インフィニティクロス」、ラインの放出抵抗を軽減する巻取り機構「インフィニティループ」、高負荷時でも安定して軽く巻き取れる動力伝達機構「インフィニティドライブ」、スプール周りのライントラブルを抑える「アンチツイストフィン」、優れた耐摩耗性能と滑らかな滑り出しを両立したドラグ「DURAクロス」などがあげられます。これらの機構の搭載により、新しい「VANQUISH」は従来の「軽さ」に加えて、耐久性、飛び、巻上げ、快適な操作、ドラグ性能などのリールに求められる性能が従来の物と比べて全面的に向上し、アングラーを「軽さのその先」へお連れします。② 「TOUCHDRIVE SPEEDLOCK」(タッチドライブスピードロック)新製品「FORCEMASTER 600」に搭載する新しいモーター操作機能です。従来の「TOUCHDRIVE」から大きく進化し、その最大の特徴は加減速といったスピード調整がより行いやすくなったことです。感圧スイッチを押さえる力を抜くことで事前に設定されたモータースピードまで減速するようになったため、まるで車のアクセル操作のように直観的なモーター操作が可能になりました。近年の船釣りはテクニカルになり、よりゲーム性が求められるようになっています。今回の「TOUCHDRIVE SPEEDLOCK」は、そのアングラーのニーズに応えるものになっています。 ロッド① 「COLTSNIPER LIMITED」(コルトスナイパー リミテッド)ショアキャスティングゲームのフラッグシップである「COLTSNIPER LIMITED」は、高強度化をもたらす「スパイラルXコア」を採用し、大型魚との対峙でも圧倒的なパワーを発揮するブランクス性能を実現しています。また、キャスト時のライン挙動をスムーズに収束させる「Xガイド:タッチフリーチタン」を採用することでライントラブルを軽減し、アングラーへ心地よいキャストを提供します。② オリジナルガイド「Xガイド」の拡充ブランクス性能を十二分に引き出す為に開発した「Xガイド」は、これまで製品へ部分的に実装されてきましたが、2022年に発売した「EXSENCE ∞ (インフィニティ)」では全ガイドをXガイド化しました。それにより更なるロッドの軽量化とライントラブル軽減を実現し、シャープで爽快なキャスト及び高精度のルアー操作が可能となっています。フィッシングギア① ルアー好評を博しているSephiaシリーズのエギに、重心移動システムであるJETBOOSTを初めて搭載した「Sephia ClinchロングアピールJETBOOST」をリリースします。「Silent Assassin」に匹敵する圧倒的な遠投性能を発揮するほか、FLASHBOOSTの明滅でイカにじっくりアピールしながら沈むスローフォールも実現。未体験の飛距離とスローフォールを武器に、警戒心の強い春の大型イカ狙いやスレイカ攻略の新たな扉を開きます。② クーラー2023年、当社は釣り市場向けクーラーボックス「アブソリュートフリーズ」、アウトドア市場向けクーラーボックス「ヴァシランド」をリリースします。これまで当社のクーラーに搭載されてきた基本機能はそのままに、密閉性向上によるさらなる保冷力、蓋開閉機構の操作性、レバー操作時のフィーリングの向上を実現したほか、これまでの釣りクーラーにはないデザインを採用することで、全く新しいクーラーとなりました。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントにおける研究開発費は0百万円であります。
FY2021|2,977 文字
5 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化及び生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化及び生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は14,121百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、より多くの人に、自然や日常の中で自転車に乗ることで健康的な生活を提案することです。それにより、環境にも人にもやさしい世界になっていくことを目指しております。そのために、当社が開発のテーマとしてあげているのが、自転車を操作するときのストレスの軽減と自転車に乗る楽しさの追求です。これまで電気制御の部品を多く展開しておりますが、単純にハードウエアを進化させるだけでなく、そのハードウエアをどのように動かしたら快適かを考えて、ソフトウエアのあり方も日々進化させております。また、人々の生活がデジタル化している中で、より楽しく快適に自転車に乗っていただけるようなアプリケーションも開発・提供しております。2021年は前年に引き続き、自転車を取り巻く環境が大きく変化した年でもあります。ソーシャルディスタンスを保つ移動手段としての自転車への関心は強く、自転車を生活習慣や余暇時間の楽しみとして取り入れ始めている人たちも増えております。こうした外的要因による社会的なニーズの高まりに対応するために、新しい製品やサービスの開発を続けていきます。 なお、当セグメントにおける研究開発費は10,838百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 ① ロードバイク市場におきましては、当社フラッグシップ製品であるDURA-ACEシリーズと、その機能を引き継ぎながらより幅広いユーザーに対応したULTEGRAシリーズの新世代モデルを、2021年9月1日に世界同時発表しました。これらの新世代モデルを電動変速システムに特化し、ドライブトレイン全体の基本システムを一新したことによって、従来製品から飛躍的に機能向上を図っております。② ロードバイクユーザーへのサービス向上のため、オンラインサービス SHIMANO CONNECT Lab の提供を2021年6月に開始しました。自転車に取り付けた各種デバイスとの連携により、ライダーの走行結果を総合的に可視化できる当サービスと新世代のロードコンポーネントとを結びつけることで、ユーザーそれぞれの乗り方に合わせたスキル向上のサポートツールとして発展させていきます。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントにおける研究開発費は3,282百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「STELLA」(ステラ)2022年、当社は中小型スピニングリールのフラッグシップモデルとなる「STELLA」をリリースします。「STELLA」には新しく開発された機構が多数搭載されます。例えば高耐久ギア設計「インフィニティクロス」、ラインの放出抵抗を軽減する巻取り機構「インフィニティループ」、高負荷時でも安定して軽く巻き取れる動力伝達機構「インフィニティドライブ」、スプール周りのライントラブルを抑える「アンチツイストフィン」、優れた耐摩耗性能と滑らかな滑り出しを両立したドラグ「DURAクロス」などがあげられます。これらの機構の搭載により、新しい「STELLA」は耐久性、飛び、巻上げ、快適な操作、ドラグ性能などのリールに求められる性能が従来の物と比べて全面的に向上し、アングラーに新しい価値を提供します。② 「NEW FTB」(FTB:フィネスチューンブレーキシステム)新製品「ALDEBARAN BFS」に搭載する新しいブレーキシステムです。FTBとはベイトフィネスという釣り方に対応した当社のベイトキャスティングリール用ブレーキシステムであり、通常のベイトキャスティングリールでは難しい「軽いルアーを低い弾道でキャストする」ことを可能にします。「NEW FTB」では、ダイヤルケースの内側に磁性リングを配置することで、最小ブレーキ時における磁力のスプールへの影響を低減し、今まで扱いが難しかった超軽量のルアーをより低い弾道でキャストできるようになります。ブラックバス釣りでは釣り方が多様化しており、時にはベイトキャスティングリールにも軽いルアーの扱いが求められ、「NEW FTB」は、これらのニーズに応えアングラーによりたくさんの魚との出会いをもたらします。 ロッド① 「OCEA JIGGER LIMITED (BAIT model)」(オシアジガー リミテッド)当社ジギングロッドの最高峰「OCEA JIGGER LIMITED」は、全身が弓のごとく曲がり、ジグを動かすための反発力を生み出すブランクス設計を徹底追及しております。高弾性化と細径化により「超高出力&ストレスフリー」なロッドアクションを実現しました。また、カーボンシェルグリップを採用することで水中の変化を余すことなくアングラーに伝達し、よりダイレクトなジギングゲームをサポートします。② 「真の軽さ」コンセプトの展開ロッド自重に現れない「真の軽さ」コンセプトの中核は、ロッド操作やロッドの構え方(立てて使う又は寝かせて使う)といった実践的な状況でアングラーが感じ取る「軽さ」の追求です。これはロッドを持った時の持ち軽さや、振った時の振り軽さをブランクス構成及びロッド構造で決定する設計手法により実現しています。当初、ソルトルアーロッドでスタートした「真の軽さ」コンセプトを2021年にはバス及び船ロッドへ展開し、ロッド特性に合わせた実践的な軽さを実現した製品をリリースしました。 フィッシングギア① ルアー当社ルアーで累積販売数が最も多いロングセラーのEXSENCEサイレントアサシン99シリーズに、満を持してFLASH BOOST搭載モデル「EXSENCEサイレントアサシン99フラッシュブースト」を上市します。JETBOOST機構の圧倒的な飛距離とスムーズな泳ぎの立ち上がりを継承しつつ、FLASH BOOST機構がアピール力を高め、シビアな条件でも魚を誘います。使用する水深での使い分けができるようフローティング、シンキング、サスペンドモデルを同時展開します。② ウェア当社初の透湿防水ストレッチ素材を採用したウェーダー「ドライシールド+4ストレッチウェーダー」を発売します。ストレッチ生地を採用することで、より体にフィットした形状でも、開脚やしゃがみ込み時の突っ張りを軽減しました。これにより、動きの快適性を維持しつつ、水中での抵抗軽減とシルエットの美しさを両立させることが可能となりました。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントにおける研究開発費は0百万円であります。
FY2020|2,650 文字
5 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化および生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化および生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は12,566百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品 当セグメントにおける研究開発の目的は、より多くの人に、自然や日常の中で自転車に乗ることで健康的な生活を提案することです。それにより、環境にも人にもやさしい世界になっていくことを目指しています。そのために、当社が絶えず開発のテーマとしてあげているのが、自転車を操作するときのストレスの軽減と自転車に乗る楽しさの追求です。これまで電気制御の部品を多く展開していますが、単純にハードウエアを進化させるだけでなく、そのハードウエアをどのように動かしたら快適かを考えて、ソフトウエアのあり方も日々進化させています。また、人々の生活がデジタル化している中で、より楽しく快適に自転車に乗っていただけるようなアプリケーションも開発・提供しています。2020年は自転車を取り巻く環境が大きく変化しました。これまでも世界中で、健康維持に効果がある手軽なエクササイズとしてサイクルスポーツへの関心が高まっていましたが、ソーシャルディスタンスを保つ移動手段としての自転車への関心も一層強まっております。こうした社会的なニーズにも応えられるように、新しい製品やサービスの開発を続けていきます。なお、当セグメントにおける研究開発費は9,293百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 ① マウンテンバイク分野においては、中級グレードのコンポーネント「Deore」をフルモデルチェンジしました。上位モデルの「XTR」や「Deore XT」シリーズと同様、リアドライブ系統にクイックでショックの少ない12段変速を搭載し、多くのMTBライダーのより思い通りに野山を走りたいという期待に応えています。12段だけでなく、11段、10段変速を同時に展開することで品揃えを強化し、様々なニーズに対応しています。② E-BIKE(電動アシスト自転車)分野においては、活性化するE-MTB市場にむけ、次世代フラッグシップモデル「EP8」をリリースしました。旧来モデルより軽量かつパワフルなドライブユニット、乗り手の意思に呼応して自然な乗り心地をもたらすアシスト制御、そして、乗り手の好みに合わせてカスタマイズできるソフトウエアなどを提供することで、MTBライダーの満足度の向上とさらなる市場の活性化を推し進めています。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントにおける研究開発費は3,258百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「FORCEMASTER 200」(フォースマスター200)2021年に当社最小サイズの電動リール「FORCEMASTER 200」を発売します。特殊なコンパクト設計を施すことで、十分なモーターパワー、糸巻量、快適な操作性を保ちながら、当社の現行最小サイズの電動リールと比べてパーミング面積で20%小型化しました。今まで手巻きリールで行っていた釣りを電動リールで快適に行うことができるようになり、電動リールを多様な釣りに使いたいというお客様のご要望にお答えいたします。② 「NEW 4×8 DC ブレーキ」 (ニューフォーバイエイトDCブレーキ)新製品「ANTARES DC」に搭載する新しいブレーキシステムです。CPUの処理速度を大幅に向上させることで、スプールの回転数の変化により細かく対応した、過不足のないブレーキをかけることができるようになりました。またバックラッシュを抑制しつつ、今までかかっていた過剰なブレーキを抑え、より遠くにルアーを投げることができます。ブラックバスを始めとするルアー釣りでは、ルアーを遠くに飛ばすことで釣果が期待できるため、「NEW 4×8 DC ブレーキ」はアングラーによりたくさんの魚との出会いをもたらします。 ロッド① 「ZODIAS」(ゾディアス)バスフィッシングの本場アメリカと日本で鍛え上げられたバーサタイルバスロッド「ZODIAS」がさらに磨き上げて生まれ変わりました。新設計の軽量肉薄かつパワフルなブランクスには、これまで上位機種のみに搭載されていたカーボンモノコック構造を採用し、フィッシングラインから伝わる変化をクリアに手元へ伝達する事を可能にしました。水中をより明確にイメージでき、ルアーフィッシングの楽しさをさらに引き上げます。② 「Xシートフロントトリガー」シマノの竿づくりの根幹であるブランクス性能を最大限発揮させるためのオリジナルリールシート「Xシート」に、テクニカルなロッド操作をサポートする「Xシートフロントトリガー」が加わりました。トリガーの位置を手の部位で最も繊細な指先に配置した設計により、細かなロッド操作が必要なシーンにおいて、あたかも指揮棒を振るがごとく高い操作性を実現しました。 フィッシングギア① ルアー昨年秋に発売し好評を博した「Sephia Clinch FLASHBOOST」シリーズに、春イカ狙いに不可欠な3.5号サイズが登場します。ボディ内部にバネで保持するミラープレートが、エギのアクションとともに振動して乱反射を生みます。アクションを止めた際にも、中のプレートが輝いてイカを誘います。② ウェア当社オリジナルの強くて伸びる防水透湿素材「DURAST」を採用した「レインギアジャケット01」を発売します。繊維自体の強度を高め、しなやかさと伸縮性を高次元で両立させた「DURAST」の特徴を最大限に活かし、軽量で着心地のいいレインウェアに仕上げました。快適に釣りに集中してもらうため、フードや襟回りの形状、フィット感を高める調整機能、シルエットなど、細部にまでこだわりました。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントにおける研究開発費は13百万円であります。
FY2019|3,058 文字
5 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化および生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化および生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は12,073百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、自転車を通じて人の体と心の健康を促進することにより、社会全体が人と環境にやさしい方向へと進化していくことです。当社グループはより多くの人々に自転車に乗ることを享受していただくために、絶えず新しい技術を幅広く自転車に投入し、自転車の操作になるべくストレスを与えない製品づくりをすることで、人にやさしい自転車づくりを目指しています。また自転車を取り巻く環境は世界的に大きな変革の時期を迎えています。健康というキーワードが人々の大きな関心事になり、サイクルスポーツが健康維持に効果があるエクササイズとして注目を集めています。環境問題に関してもCO2の排出が無いクリーンな乗り物として自転車がクローズアップされており、その動きに呼応するかのようにシェアバイクも世界のいくつかの都市ですでに市民生活に無くてはならない移動手段になっています。弊社はこれら世界を取り巻く自転車の大きな動きを的確にとらえることによって、よりニーズに合った新しい製品やサービスの開発を続けています。なお、当セグメントにおける研究開発費は8,698百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 ① マウンテンバイク分野においては、レース用コンポーネンツのフラッグシップであるXTRシリーズの技術をより多くのユーザーに提供するために、その下位グレードにあたるDEORE XTおよびSLXシリーズにもリアドライブ系統にクイックでショックの少ない12段変速を装備しました。これによって多くのMTBライダーが思い通りに山道を走りたいという期待に対して十分満足していただける製品群をそろえることができました。また中級グレードの機種においてフロントダブルの仕様を従来のシリーズに追加し、トレンドに幅広く対応しています。② ロードバイク分野においては、北米市場に端を発し、幅広いフィールドで楽しむ新しいバイクカテゴリーのグラベルバイクに最適のコンポーネンツ「GRX」をリリースしました。グラベルバイク専用のコンポーネンツとしては世界初の試みとなります。この新しいシリーズはより多くのユーザーに使っていただくために最上位の電気式変速の11段変速仕様から機械式の10段変速仕様まで機能や価格に幅広い選択肢をユーザーに提供し、多種多様な市場要求に答えられるようになりました。また中級グレードにあたるTIAGRAシリーズにディスクブレーキ仕様を追加することで、より幅広いロードバイクユーザーにディスクブレーキの選択肢を提供することができました。③ 世界的に需要が増加しているE-BIKE(電動アシストバイク)分野では、SHIMANO STEPSの12段変速に対応できる製品や新しい形式のバッテリーなどの新製品を最大の市場であるヨーロッパに投入することによって、様々なニーズに合った製品を提案しています。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントにおける研究開発費は3,362百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「NEW GIGA-MAX MOTOR」(NEW ギガマックスモーター)電動リールの巻き上げパワーとスピードを向上するために新しく開発されたモーターで、2020年発売の「BEASTMASTER MD 3000」に搭載します。従来のブラシレス構造を保有する「GIGA-MAX MOTOR」の制御方法を見直すことで、モータートルクが従来製品比約40%向上しました。「NEW GIGA-MAX MOTOR」によって、「大物にも負けない巻き上げパワーとスピード」をより強くお客様に実感頂き、当社のブランド力強化が期待されます。② 「Tankenmaru SCREEN」 (探見丸スクリーン)「Tankenmaru SCREEN」とは電動リールのカウンター部に魚探の画像を映し出す機構のことです。探見丸システムとは、乗合船の操舵室でしか見ることのできない魚探の画像を、船べりにいる釣り人の手元で見ることができるシステムです。従来の探見丸システムでは、「探見丸子機」という専用の受信機を船べりに設置する必要がありましたが、新しい「Tankenmaru SCREEN」搭載の電動リールは「探見丸子機」が無くても魚探の画像を手元で見ることが可能となり、より多くのユーザーに手軽に新しい釣りの楽しみを感じてもらえるようになります。 ロッド① 「Sephia LIMITED」エギ部門において「Sephia LIMITED」を発売しました。ブランクスの「スパイラルXコア」を軸に、カーボンのみの中空構造で創り上げた「カーボンシェルグリップ」及び「カーボンモノコックグリップ」や、小型軽量で空気抵抗を軽減する「Xガイドエアロチタン」を搭載しております。当社の最新テクノロジーにより感性領域に踏み込んだ“真の軽さ”を実現しました。② 「スクリューロックジョイント」&「アンチロックジョイント」長年、釣り人の不満であった継部のゆるみと固着をそれぞれ解消する機構を開発しました。ショアジギングロッド「コルトスナイパーXR」に搭載された「スクリューロックジョイント」は継部の固定力を高める特殊加工により、周方向にひねると固定力が増し、高負荷がかかるキャスティング時の継部のゆるみを防ぎます。また逆方向にひねると簡単に竿を分解することが出来ます。磯用玉の柄「FIREBLOOD TAMANOE」に「アンチロックジョイント」を搭載しました。強く振り出したときや大物を引き上げる際の最大伸長時に節間が密着することがないため、固着を気にすることなく素早い取り込みが可能になりました。 フィッシングギア① ラインハイクオリティ、ハイコストパフォーマンスで好評のピットブルに、タフクロス加工で超低伸度、高感度を実現したPEライン「ピットブル8プラス」が加わります。滑らかな表面加工に滑りの良いヒートシンクシリコンコートを併用し、当社リールの素晴らしい巻きごこちを際立たせます。② クーラー保冷力、利便性の進化に加え安全性を追求したクーラー「SPA-ZA WHALE 65L」を発売します。天面および側面からの開閉を可能にするだけでなく、意図せずロックされることによる不慮の閉じ込めを防ぐラックトップレバーR機構を搭載しております。また冷気が逃げやすい底面の保冷力を改善するため、スペース効率を高める厚底設計を採用しました。さらに本体接合部の浸水を防ぐ防水ボディを開発することで、シャワーを直接かけて洗えるようになりました。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントにおける研究開発費は12百万円であります。
FY2018|2,680 文字
5 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化および生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化および生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は12,850百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、自転車に乗る人の喜びを追求する事であります。自転車の走行性能の向上を図ることは勿論、操作性の向上によって乗り手を精神的・肉体的ストレスから解放する「ストレスフリーコンセプト」を追求し続けています。また、自転車市場の拡大と活性化の為に、人と自転車の関係に新しい価値を創造する提案活動を展開しています。各国で自転車道の整備が進む現状からも見ることが出来るように自転車を取り巻く環境は追い風と言えます。健康志向と相まって、移動手段としての見直しや、都市交通整備計画にも自転車の利用が過去にもまして重要視されています。市場の変化を鑑みながら、新たな市場価値を提供し続けています。なお、当セグメントにおける研究開発費は9,492百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。① MTB分野においては、レース用コンポーネンツのフラッグシップであるXTRシリーズのフルモデルチェンジを行いました。リアドライブ系統をワイドギアで12段化しつつ、早くてショックの少ない変速機能を提供しています。また、中級グレードのALIVIO、ACERA、ALTUSシリーズには油圧ディスクブレーキ、ハブ、前変速機、クランク、車輪のさらなる充実をはかりました。上位モデル譲りの最新技術を投入することにより、幅広い市場のニーズに応え、市場の活性化に貢献して参りました。② ロードバイク分野においては、上級グレードSHIMANO 105シリーズのフルモデルチェンジを行いました。昨年投入した上位モデルULTEGRAシリーズのコンセプトを受け継ぎ、洗練されたデザインに加え、油圧ディスクブレーキや手の小さなライダー向けの変速レバーなど、ライダーが思いのままに自転車を操作できる機能を提案しています。③ 世界的に需要が増加しているE-BIKE(電動アシストバイク)分野では、最大の市場であるヨーロッパに投入しているSHIMANO STEPSにおいて、MTB向けに1シリーズ、シティ・トレッキングバイク向けに2シリーズを新たに展開しました。特にMTBで求められる登り坂での変速のための電子制御システムによって、この分野でも乗り手に対するストレスフリーを提案しています。④ アーバン・トレッキング分野においては、コンパクトで軽く、回転抵抗を軽減したハブダイナモと油圧ディスクブレーキを投入し、より快適なサイクリングを提案しています。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントにおける研究開発費は3,352百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「INFINITYDRIVE」(インフィニティドライブ)リールの巻き上げパワーを向上する新機構として、2019年発売の新製品「ステラSW」に搭載します。ピニオンギアの支持機構を見直すことにより、リール内部で発生する摩擦抵抗を減らすことに成功しました。これにより従来よりも軽い力で大物を釣り上げることができるようになります。「インフィニティドライブ」によって「大物にも負けないパワー」をより強くお客様に実感頂き、弊社のブランド力を強化することが期待されます。② 「HEATSINK DRAG」(ヒートシンクドラグ)ドラグ性能の低下を抑える新機構として、2019年発売の新製品「ステラSW」に搭載します。大物との長時間のファイトの際にはドラグから熱が発生し、ドラグ性能を低下させることがあります。「ヒートシンクドラグ」では、ドラグ部で発生した熱をスプール外に逃がす「ヒートシンクパネル」を搭載することで、性能の低下を防ぎます。 ロッド① 「ステファーノリミテッド」高度な操作性を要するカワハギ釣りにおいて、アングラーは軽さ、感度を追求します。2018年秋に発売した「ステファーノリミテッド」は進化したブランクス構造である「スパイラルXコア」と「ナノピッチ」の相乗効果により、自重わずか54gという指の延長を思わせるほどの軽量化を実現しました。さらに初搭載の「激短カーボンソリッド」で歴代機種を凌駕する手感度・目感度の向上を実現しました。② 「シマノカーボンフルソリッド」中空構造ではないソリッドでシマノ独自のカーボンブランクスを、ソルトカテゴリーにおいて展開しました。細くて良く曲がって、粘り強い特性を生かしつつ、ブレやパワーロス、ネジレやすさを抑えております。さらにソリッド構造の芯材には、優れた巻き込み強度・巻き込み量をほこる「タフテック∞(インフィニティ)」を採用し、外層には適材のカーボンシートを足し巻きすることで剛性を高め、より細くて強いブランクスを実現しております。カーボンフルソリッドブランクスにより、魚とのやり取りの楽しさをさらに奥深く味わえる性能に仕上がっております。 フィッシングギア① ルアー新開発の「フラッシュブースト」機構は、ルアーに伝わる僅かな振動を増幅して反射板を震わせることにより、まるでエラを動かし続ける魚のようにターゲットを魅了します。オフショア用の「オシア ヘッドディップ 200F フラッシュブースト」と、シーバス用の「エクスセンス シャローアサシン 99F フラッシュブースト」の2機種に搭載しています。② アパレルアングラーがこれまで以上に釣りに集中できる動きやすさ・着心地を目指して開発された、伸びて強い透湿防水素材「DURAST」採用のレインウェアを2019年より発売します。強度の高いナイロン糸を採用した特殊構造により、2層状態で約130%ストレッチ機能(JIS L 1096 B法)に加え、耐摩耗性、軽量性(115g/㎡)を実現しました。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントにおける研究開発費は5百万円であります。
FY2017|3,266 文字
6 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化および生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化および生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は 12,412百万円(消費税等は含まず。以下同じ)であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、自転車に乗る人の喜びを追求する事であります。自転車の走行性能の向上を図ることは勿論、操作性の向上によって乗り手を精神的・肉体的ストレスから解放する「ストレスフリーコンセプト」を追求し続けています。また、自転車市場の拡大と活性化の為に、人と自転車の関係に新しい価値を創造する提案活動を展開しています。各国で自転車道の整備が進む現状からも見ることが出来るように自転車を取り巻く環境は追い風と言えます。健康志向と相まって、移動手段としての見直しや、都市交通整備計画にも自転車の利用が過去にもまして重要視されています。市場の変化を鑑みながら、新たな市場価値を提供し続けています。なお、当セグメントに係わる研究開発費は9,165百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。① MTB分野においては、昨シーズンフルモデルチェンジしたクロスカントリー用コンポーネンツ「SLX」の下位モデル「DEORE」をトレッキング用の仕様と合わせてフルモデルチェンジし、中級ライダーのニーズに応えています。加えて高いスポーツ性能を普及価格帯の「ALTUS」シリーズまで展開し、MTBの魅力をさらにアピールし市場の拡大を図っています。② ロードバイク分野においては、「ULTEGRA」をフルモデルチェンジし、最上級グレードの「DURA-ACE」と同じく油圧ディスクブレーキ、電子制御変速「DI2」機構をラインアップに加えました。さらにエントリライダー向けの「CLARIS」をフルモデルチェンジし、スポーツサイクリングだけではなくカジュアルな乗り方を提案しています。③ 市場拡大が見られるE-BIKE(電動アシスト自転車)分野では、シティ・トレッキングバイク向けのコンポーネンツに加えて、電動アシスト仕様のMTBに対応するために「SHIMANO STEPS」テクノロジーを採用した「DEORE XT」グレードのコンポーネンツを投入しています。特にMTBで求められる登り坂での変速のための電子制御システムの開発と投入は、この分野でも乗り手に対するストレスフリーを提供しています。④ コンフォートバイク分野では、ドライブトレインの内装変速システムを「ALFINE」、「NEXUS」両ブランドで充実させていくとともに、世界規模で急速に広がっているシェアバイクにも内装ハブギアドライブトレインを供給しています。また昨年新たな自転車のカテゴリーとして提案したアーバンスポーツモデル「METREA」を引き続き展開していきます。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントに係わる研究開発費は3,219百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「MICROMODULE GEAR II」(マイクロモジュールギアII)静かで滑らかなリールの巻き心地を実現するギアを新設計し、2018年発売の新製品「ステラ」に搭載します。ギアの歯の形状一つひとつを解析し、歯の噛み合わせが滑らかになる理想的な形状を追求することで、珠玉のギアフィーリングが誕生しました。この「マイクロモジュールギアII」によって「滑らかで高耐久なギア」をより強くお客様に印象付け、弊社のブランド力を強化することが期待されます。② 「SILENTDRIVE」(サイレントドライブ)釣用リールはハンドルの回転運動がインプットとなり、その動力を様々な部品が伝達し、ローターを回転させる運動とスプールを上下させる運動がアウトプットとなります。「サイレントドライブ」では、これらの動力を伝達する様々な部品の設計や製造方法を大幅に見直しました結果、ハンドルのガタや巻取り時に感じるわずかなコツコツ感などの、駆動部品同士の微小なスキマに由来するリールの巻取り時に感じる不快な感覚を取り除く新機構を開発し、2018年発売の新製品「ステラ」に搭載します。 ロッド① 「SPIRAL X CORE」(スパイラルXコア)「スパイラルX」のネジリ強度とつぶれ強度をアップした「スパイラルXコア」を2017年秋発売の高価格帯ロッドに搭載しました。ナノアロイ®テクノロジーにより実現した高強度樹脂を採用することにより、一般的な構造と比べ、ネジリ強度とつぶれ強度がそれぞれ当社比約1.4倍、約2.5倍となっています。この構造はロッド縦繊維の内層と外層にカーボンテープをそれぞれ逆方向に密巻きした三層構造であり、内外の斜め繊維により、軽さを維持しながら高いネジリ剛性とつぶれ剛性を実現することができました。2017年秋発売の「レマーレBG」にこの「スパイラルXコア」を搭載し、自重の増加を抑え高強度化を実現しました。② 「NEW X GUIDE」(Xガイドエアロチタン)2015年に誕生したXガイドは磯ロッドのガイドに求められる小ささ、軽さ、強さ、糸がらみのしにくさを実現したシマノオリジナルのガイドであり、多くの釣り人より高評価をいただいています。2017年12月発売の「カーディフモンスターリミテッド」に新たにバットガイドである「Xガイドエアロチタン」を搭載しました。バットガイドはキャスティングにおいてリールから糸が放出されるにあたり最初に糸が接触するガイドであり、飛距離及びキャストフィーリングに大きく影響します。チタン素材のパイプでガイドフレームを構成することで軽さはもちろん糸がらみが起こりづらくなることに加えて、ラウンド形状を採用することで空気抵抗が減りキャストフィールが大幅にアップしています。またガイドリングに軽量金属素材を採用することにより、さらに軽いものに仕上がっています。 フィッシングギア① フォール鯛ラバメソッドの要ともいえるフォール鯛ラバ専用設計の「炎月フラットバクバク」を開発しました。リトリーブ(巻き上げ)時だけでなくフォール(沈める)時にも魅惑的なアクションを発生させ、鯛だけでなく青物や根魚でも抜群の釣果を誇ります。またショアソルトの釣りモノとして定着したヒラメ向け「熱砂サンドライザー」を始めソフトベイトシリーズを拡大し、シーバスでは「エクスセンス スライドアサシン100S X AR-C」を発売します。ソルトだけでなくバス、トラウト、イカ(メタルスッテ)でも魅力的な新製品を用意しました。② アングラーのパフォーマンスを最大化する事を目指した新設計ウェア「COREACT」を2017年から磯カテゴリーでスタートし、2018年は船カテゴリーにも展開し、船釣り専用レインウェア「RA-033R」(SS・3Dマリンスーツ)を発売します。船釣りでの竿をしゃくる、糸をたぐるなどの動作を実釣と科学の視点で測定・分析を実施し、船の動きやすさを追求した新設計で、現行品の課題点であった着心地を大幅に動きやすく改善しました。さらに素材には汚れに強い特殊ウレタン加工の「SPLASHSHIELD」を新開発し、もう1つの現行品の課題点であった防汚性能を見直し、釣行時に付くイカスミなどの汚れを落としやすく改善しました。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントに係わる研究開発費は27百万円であります。
FY2016|5,337 文字
6 【研究開発活動】当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化および生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化および生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は 13,188百万円(消費税等は含まず。以下同じ)であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、自転車に乗る人の喜びを追求する事であります。自転車の走行性能の向上を図ることは勿論、操作性の向上によって乗り手を精神的・肉体的ストレスから解放する「ストレスフリーコンセプト」を追求し続けています。また、自転車市場の拡大と活性化の為に、人と自転車の関係に新しい価値を創造する提案活動を展開しています。各国で自転車道の整備が進む現状からも見ることが出来るように自転車を取り巻く環境は追い風と言えます。健康志向と相まって、移動手段としての見直しや、都市交通整備計画にも自転車の利用が過去にもまして重要視されています。市場の変化を鑑みながら、新たな市場価値を提供し続けています。なお、当セグメントに係わる研究開発費は10,048百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。① MTB分野においては、昨シーズンにフルモデルチェンジしたクロスカントリー用コンポーネンツ「DEORE XT」に最上級グレード「XTR」に搭載している電子制御変速「Di2」機構を盛り込みました。欧州市場で絶大な人気のトレッキングバイク用の仕様も新たにフルモデルで展開しました。また「DEORE XT」の下位モデル「SLX」もフルモデルチェンジを行い、上位モデル譲りの最新技術を投入して中上級ライダーのニーズに応えています。加えてエントリーグレードの「TOURNEY」シリーズも3シリーズに拡大展開し、高いスポーツ性能を普及価格帯にまで展開する事でMTBの魅力をさらにアピールし、市場の拡大を図っています。② ロードバイク分野においては、最上級グレードの「DURA ACE」のフルモデルチェンジを行い、油圧ディスクブレーキ、電子制御変速「Di2」機構をラインアップに含めています。ミドルグレードでは上級グレードへの登竜門モデルとなる「SORA」をフルモデルチェンジし、様々なアマチュアレースや乗り方の進化をサポートしています。③ 世界的に需要が増加しているE-BIKE(電動アシスト自転車)市場ではこれまでのシティーユースに加えてMTB市場に対応するために「SHIMANO STEPS」テクノロジーをフィーチャーした「DEORE XT」グレードのコンポーネンツを投入しています。走行時での人力に対してモーターのスムースなアシストや、特にMTBで求められる登り坂、向かい風でのスムースな変速のための電子制御システムの開発と投入は、この分野でも乗り手に対するストレスフリーを提案しています。④ 新たな自転車のカテゴリーとしてアーバンスポーツを提案し、新モデル「METREA」を展開しています。ニューヨークやベルリンで主要完成車メーカーに対してコンセプトのプレゼンテーションと実走会を実施し、一般ユーザー向けには世界最大規模の自転車ショーでありドイツで毎年開催されるユーロバイクで公開し、製品コンセプトと製品デザインは圧倒的な支持を受けました。単なる移動手段だけではなくアーバンでの自転車のある生活の提案をおこなっています。 (2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントに係わる研究開発費は3,109百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「HAGANEギア」の展開「HAGANEギア」とはシマノ最新技術の精密冷間鍛造で造られたスピニングリールのドライブギアの商標です。「HAGANEギア」はドライブギアで最も強度と耐久性が高くマシンカットギアの約1.8倍(*1)、ダイカストギアの約2.4倍(*1)の強度・耐久性を誇っています。冷間鍛造のみで精密なドライブギアを作るのは通常難しいですが、シマノは自転車部品で培った技術力と最新鋭の高精度マシンの投入で、冷間鍛造のみでドライブギアを製造する事に成功しています。「HAGANEギア」はこれまで高級機種の「ステラ」「ヴァンキッシュ」「ツインパワー」のみに搭載されていましたが、ギア製法の改良や新技術開発で今までは亜鉛ダイカストギアを使っていた下位機種にも展開を進め、2017年に発売する「アルテグラ」「サハラ」「セドナ」を含めるとシマノスピニングリールの90%以上の機種が「HAGANEギア」を搭載する事になります。この「HAGANEギア」の搭載でユーザーの方が『シマノのスピニングリールはギアが強い』と実感していただけると思います。(*1:当社テストデータ計測値による。) ② 「X-PROTECT」の開発「X-PROTECT」とは中小型スピニングリールの最新防水構造です。従来の中小型スピニングリールは「COREPROTECT」という防水構造を採用しています。この防水構造は防水パッキンを採用せず撥水構造で防水するという新発想の防水機構です。防水パッキンを使用していないのでリール回転部の摩擦抵抗が全く無く、リールのスムースな回転を阻害しない防水構造なのです。今回、開発した「X-PROTECT」はこの「COREPROTECT」をより進化させた防水構造です。従来の「COREPROTECT」は撥水処理のみの防水構造であり、雨や波しぶきなどには十分対応できますが、水圧が加わると浸水する恐れがありました。そこで今回の「X-PROTECT」は撥水処理にプラスしてラビリンス構造という特殊な迷路構造を採用する事で、非接触の防水構造でありながらある程度の水圧にも耐えられる防水構造となりました。これによりリール回転の軽さを損なわずに水圧にも強い防水機構が完成しました。2017年に発売する「ツインパワーXD」「NEWエクスセンス」にこの「X-PROTECT」が採用されています。 ロッド① バスルアーロッド「ポイズングロリアス」二代目となる「ポイズングロリアス」が前作をはるかにしのぐ性能を携えて登場しました。フルモデルチェンジした「グロリアス」は、前作に比べ最大30%以上の軽量化を達成。さらにグリップ部にカーボンモノコックを採用することにより、更なる感度アップが実現しました。「スパイラルX」と「ハイパワーX」をまとったブランクスは軽量化にありがちなパワーダウンを解消し、フラグシップロッド「アルティマ」に迫る軽さと感度、操作性、そしてパワーを身に付けました。ベイトフィネスからビッグベイトまで、特化型ロッドからバーサタイルロッドまでコンセプトを具現化した数々のモデル、そのどれにも共通するのが軽さとパワーの両立です。さらに感度と操作性も兼ね備えており、まさに次世代の本格派ロッドとして、トップアングラーの高い評価を得ています。② 磯竿「鱗海SPECIAL」黒鯛をフカセ釣りで狙う専用ロッドである鱗海シリーズに4代目となる「鱗海SPECIAL」を発売しました。一般的な磯竿と比べ、非常に柔軟な調子は掛けた黒鯛を無理に怒らせず、いなしながら手元まで寄せることのできるブランクス性能を持ちます。また「鱗海SPECIAL」特有のこの柔軟な調子は遠投時においてつけエサを飛ばさずに、遠くのポイントまで投げることを容易にします。またシマノオリジナルガイドであります「Xガイド」が#1~#2の玉口まで配置されており、軽くて小さなガイドが配置されることにより、穂先のブレを極限まで押さえ、魚の微小な前アタリから、仕掛けが潮に乗っているモタレ感までを感知する能力に優れ、釣果アップにつながる機能であると釣り人より高い評価を得ています。また細く柔らかいブランクスは一般的にはネジレやすいことから、ぶれると言われていますが、オリジナル構造である「スパイラルX」を採用し、ネジレを追放することにより、強風が吹き、自然環境の激しい磯釣り場においても、竿がぶれにくく、ブランクスの性能を最大限に発揮できます。今回のシリーズより新規採用した各節の剛性差を排除した「パラボラチューンR」はきれいな曲がりを実現して、魚の引きに対しても違和感なく曲がりこむので、釣り人にとってストレスの少ない竿に仕上がっております。 フィッシングギア① 船釣り用品の要ともいえるロッドホルダー「Vホルダー」は、2本の足がワンタッチで開閉する画期的な万力構造により、スピーディーな着脱や角度調整を実現。1本足タイプ並みにコンパクトに収納できるにも関わらず、2本足タイプに迫る取り付け強度を実現しました。「Vホルダー」にワンタッチで装着可能なシステムボードやバッテリーケースを使用していただくことで、探見丸を始めとする船べりの小物類をシステマチックに収納できます。② 昨年立ち上げたバスルアーの「バンタム」シリーズでは、待望のパブロシャッドをはじめテストで好結果であった4機種を追加展開し、市場でのプレゼンスを高めます。販売域が西日本だけでなく関東にまで拡大傾向にある鯛カブラでは、ハイスペックな廉価版の「タイガーバクバク」を投入。競合各社の新製品がほとんど見られなかった今上期で、炎月シリーズの強力な巻き返しを図ります。さらに市場拡大中のショアジギングやショア青物、堅調なシーバス、オフショアジギングなどへも継続的に新製品を展開します。③ 昨今の真夏の猛暑やレジャー層の釣用クーラーの購入が増え、クーラー市場全体は堅調ですが、シマノではラインアップの少なかった低価格帯に、「インフィックス27L」と「ホリデークール20L/26L」の3シリーズを投入し、より広いお客様層に、商品展開をしてまいります。また「インフィックス」シリーズは、弊社では初の海外(中国)生産のクーラーで、日本と同等以上に大きなクーラー市場がある中国国内への拡販も期待しています。 ④ 釣り人の動きを実釣と科学の視点で徹底的に測定・分析し、釣り人のパフォーマンスを最大化する事をめざした新設計「COREACT」を搭載したモデルを、磯釣種に特化した「NEXUS」シリーズの最高峰「LIMITED PRO」シリーズのレインウェア「RA-112Q」とライフジャケット「VF-113Q」より展開いたします。科学的に分析し辿り着いた新形状と適材適所の素材選定で、今までのモデルよりも磯釣りでのパフォーマンスが向上し、動きやすさが改善しております。今年のフィッシングショーでも、コアな磯釣りアングラーから高い評価を得る事が出来ました。⑤ ルアー釣種に特化した「XEFO」シリーズでは、ルアーアングラーの機動性にこだわった3次元立体設計を施した、「RA-22JQ」「RA-22PQ」の2シリーズを発売します。素材にも拘り、GORE-TEX 2.5層の軽量の透湿防水素材を採用する事で、軽快な機動力と快適な着心地が実現しました。⑥ シマノシリーズでは、“塗るから着るへ”というコンセプトで、「SUN PROTECTION」シリーズを発売し、日焼け対策アイテムを充実させております。ジャケット・インナー・アクセサリー・グローブなど、合計10品番をラインナップいたしております。快適な釣行をサポートする為に、日差しから肌を保護するUPF50+素材を採用し、暑い時期でも快適に過ごせる吸水速乾の加工も施しております。⑦ 船釣りなどで使いやすい「バッカン」シリーズをリニューアルして発売します。中でもインナートレーの付いた「BK-001Q」(タックルボートバッグ)は、しっかり収納でき、バッカン内部でキッチリ固定できるインナートレーと、水しぶきや波などが掛かっても水が入りにくくした深さのある上蓋の2点を大幅リニューアルし、今まで以上に釣行時に使いやすい仕様になっています。また、楽しく釣りがしたくなるようなカラフルなカラーリングやデザインも採用し、フィッシングショーでも手に取るお客様が多く、高い評価を得ています。⑧ シマノシリーズより防水透湿機能を搭載したシューズ「FS-081Q」を発売します。ドライシールド防水透湿機能素材を採用しておりますので、水しぶきや波などが掛かっても水が入らず、また中で蒸れにくい仕様になっています。さらに、着脱がスピーディーで自在なフィット感を得られるようにBoa®Ghilliesを搭載し、アングラーの快適な釣行をサポートいたします。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントに係わる研究開発費は31百万円であります。