研究開発活動(本文)
FY2025|4,598 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、2023年の新経営体制への移行に伴い、同年8月2日に公表した「新体制の方針」において、2030年に向けた電動化計画をアップデートし、2023年から2028年までの5年間を大変重要な期間と位置づけ、「モノづくり」と「価値づくり」で世界最先端を目指した取り組みを進めています。昨今の自動車産業を取り巻く非連続な環境変化やそのスピード感は従来以上のものと捉えています。このような状況の中、2024年11月にビジネスアップデートとして各種取り組みの進捗を報告しました。市場の変化に対応できる「柔軟性」を身につけ、内燃機関からBEVに変わっていく過渡期において、国内外工場再編による「生産体制」の刷新と、「開発プロセス」や「商品企画」の刷新を合わせることで、この2つの取り組みを早期に実現すべく、研究開発活動を進めています。 当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発支出は1,600億円です。セグメントごとの研究開発活動状況および研究開発支出は次の通りです。このうち、連結損益計算書の「研究開発費」に計上されている金額は1,424億円です。研究開発支出との差額は主に、開発資産等への振替額・償却額等です。 (1) 自動車事業自動車の研究開発では、当社の「提供価値」である「安心と愉しさ」の提供を通じてお客様から共感され、信頼していただける存在となることを目指し商品の開発を推進しています。当事業に関わる研究開発支出は1,592億円です。 ① 開発拠点の刷新2025年2月に東京都渋谷区のソフトウエア開発拠点「SUBARU Lab」を拡張しました。クルマのハードウエアにおけるポテンシャルを最大限に引き出すとともに、時代ごとに求められる価値提供につながるソフトウエア開発を強化し、ハードおよびソフトの両面にてSUBARUらしさを際立たせることにつなげます。また、IT企業が集積する渋谷にオフィスを増設することにより、AI開発人財に加え、CASE領域における幅広いソフトウエア開発人財に対する採用の拡大と、協業も見据えた他企業とのコミュニケーションの活性化を図り、当社が掲げる「価値づくり」を加速させます。 ② 安心・安全への取り組みSUBARUは「人の命を守る」ことにこだわり、2030年の死亡交通事故ゼロ※1の実現に向けて取り組みを進めています。これらの取り組みの結果、これまでも日本、米国、欧州をはじめとする国内外の第三者機関による安全性能試験・評価において高い評価を受けており、最高ランクの評価を多数獲得しています。また、当社は、2024年8月にスバル研究実験センター美深試験場(北海道中川郡美深町)の周回コース全域に、Sub6帯※2に対応する、スタンドアローン構成(以下、SA構成)のローカル5G※3設備を導入し、協調型自動運転の実証実験を開始しました。主に先行研究などを担う当社技術研究所では、これまで自動運転技術の先行研究として移動通信を用いた自動運転システムの研究を進めてきましたが、この度、SA構成のローカル5G設備による高速かつ信頼性の高い通信環境下において、複数の自動運転車両による自動合流などの管制制御※4や遠隔で車両の走行制御※5を行う自動運転の実証実験を開始しました。周回コースには、全7基のSub6帯に対応する無線基地局を設置し、当該エリア全域における協調型自動運転の遠隔制御を可能としました。なお、テストコースへのローカル5G設備導入は国内自動車メーカーとして初の事例です。加えて、米国IIHS※6によって行われた2024年安全性評価において、新型フォレスター(2025年モデル)※7※8が最高評価となる「トップセイフティピックプラス(TSP+)」を獲得しました。SUBARUは、引き続き未来のモビリティ社会においても事故低減に貢献し「安心と愉しさ」をお届けできるよう研究開発に取り組んでいきます。 ※1: SUBARU車乗車中の死亡事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車などの死亡事故ゼロを目指す。 ※2:6GHz以下の周波数帯を利用する5Gで、ミリ波に比べ一つの基地局でより広いエリアをカバーすることが可能。 直進性が高く、帯域幅が広いため高速で大容量のデータ伝送が可能。 ※3:MNO(Mobile Network Operator/移動体通信事業者)の通信設備を使用せず独自で構築し運用可能な5Gで、制御信号に 4Gの無線を必要とせず5Gのみで構成されるネットワーク。 ※4:サーバーにおいて、車両の走行ルートなどを算出し、車両へ走行計画として指示すること。 ※5:サーバーにおいて、車両の走行計画および制御に必要なデータを算出し、車両の走行制御指示を行うこと。 ※6:Insurance Institute for Highway Safety(道路安全保険協会) ※7:米国仕様車 ※8:ウィルダネスグレード(併売する先代モデル)は対象外。 ③ 新商品開発状況当連結会計年度において、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔をつくるべく、以下の商品を展開しました。i. 2024年10月にレガシィ アウトバック「Limited EX」をベースとした特別仕様車「30th Anniversary」を発表しました。レガシィ アウトバック特別仕様車「30th Anniversary」は、1994年に「アウトバック」※9が誕生して以来、30年の集大成として、どこまでも走り続けられるような安心感と快適性、荷物を効率的に積める積載性、質感の高い内装といった上質さの中に、SUBARUがこれまで磨き続けてきたスポーティな走行性能を織り込んだ30周年記念モデルです。 ※9:北米でデビュー、日本市場では「レガシィ グランドワゴン」として1995年に発売。 ⅱ. 2024年12月、新型「クロストレック」e-BOXER(ストロングハイブリッド)を発表しました。今回発表した新型「クロストレック」e-BOXER(ストロングハイブリッド)は、従来のクロストレックのラインナップに最上級モデルとして追加します。SUBARU初のストロングハイブリッドを搭載し、走行性能と環境性能を高い次元で両立。加えて、高度運転支援システムである「アイサイトX(エックス)」を搭載することで、快適なドライブをサポートします。走行性能では、状況に応じて動力源であるエンジンとモーターを効率よく使い分けるシリーズ・パラレル方式のストロングハイブリッドを採用。新開発の2.5L水平対向エンジンとトランスアクスルを搭載し、エンジンのゆとりある動力性能と高出力の駆動用モーターにより高い加速性能を実現しました。また、SUBARU独自のシンメトリカルAWDの基本レイアウトを継承し、前後輪をプロペラシャフトでつなげる機械式AWDを踏襲することで、様々な路面で優れた走行安定性を発揮します。 ⅲ.2025年1月、現行SUBARU BRZ向けアップデートサービス「SUBARU Sport Drive e-Tune」を発表しました。今回発表した「SUBARU Sport Drive e-Tune」は、現行SUBARU BRZ Dタイプに採用されているスロットルセッティング(MT車)やトランスミッション制御(AT車)を、ソフトウエアアップデートでAタイプからCタイプのSUBARU BRZに組み込むことで、動的性能をよりスポーティにし、ドライバーがより意のままに車両を操りやすくすることができるサービスです。SUBARUのソフトウエアアップデートサービスは、お客様にSUBARU車を末永くお乗りいただきたいという想いのもと、第一弾として2023年1月にレヴォーグ向け「SUBARU Active Damper e-Tune」を発表。SUBARU BRZ向け「SUBARU Sport Drive e-Tune」は第二弾として今回商品化しました。今後もSUBARUは、これまでにはない新たな発想で、お客様の「安心と愉しさ」を実現できるサービスを提供していきます。 ⅳ.2025年4月、米国ニューヨーク国際オートショーにおいて、新型「アウトバック」(米国仕様車)を世界初公開しました。1995年の初代発売以来、乗用車とSUVの長所を融合させたクロスオーバーSUVとしてその歴史を積み重ねてきたアウトバックは、今年で30周年を迎え、今回のフルモデルチェンジで7代目となります。歴代モデルを通じ、どこまでも走り続けたくなるような安心感と快適性、荷物を効率的に積める積載性、質感の高い内装といった、クルマとしての本質的価値を磨き続けることで、乗る人の生活をさらに豊かなものにするパートナーとして信頼を築き上げ、SUBARUのフラッグシップクロスオーバーSUVとして、唯一無二のキャラクターを確立してきました。新型「アウトバック」は、お客さまの様々な嗜好やライフスタイルに寄り添いながらも、自然と共生する「アドベンチャー」要素を盛り込み、走行性能を磨き上げるとともに、デザイン、実用性、インフォテインメントを中心に大幅に商品を進化させました。 ⅴ.2025年4月、米国ニューヨーク国際オートショーにおいて、新型「トレイルシーカー」と、「ソルテラ」改良モデル(米国仕様車)を世界初公開しました。SUBARUグローバルバッテリーEVラインナップ第2弾となる新型「トレイルシーカー」は、バッテリーEVならではの走行性能と、クロスオーバーユーティリティビークルとしての実用性を高い次元で両立。日常でも非日常でも使いやすく、アクティブなライフスタイルを後押しするモデルであり、SUBARUのバッテリーEVのバリエーションを拡充しました。新型トレイルシーカーとソルテラは、トヨタとSUBARUが、「もっといいクルマづくり」を目指して、互いに強みとする技術や知見を持ち寄り、両社のエンジニアが切磋琢磨しながら共同開発しました。SUBARUは、カーボンニュートラル社会実現への貢献を目指して、電動化などの取り組みを加速させていきます。 (2) 航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓および生産性向上を中心とした以下の研究開発を行っています。ヘリコプター分野では、さらなる安心・安全につながる装備品の開発や原価低減に関する研究を継続し、商品価値の向上に取り組んでいます。民間機分野では、次世代旅客機への事業対応を見据えて、高レート生産に向けた省人化・自動化技術、軽量化に向けた新材料適用技術の開発に取り組んでいます。防衛分野では、操縦/整備教育システムや無人機システムの研究開発に取り組んでいます。その他、サプライチェーンを含めた生産プロセスにおけるDX推進に加え、持続可能な航空燃料(SAF)の活用、航空機部品の製造過程で排出される炭素繊維複合材料の再利用や電動化等のGX推進の取り組み、将来モビリティの実現に向けた技術実証を続けています。当事業に関わる研究開発支出は7億円です。 (3) その他事業 当連結会計年度におけるその他事業の研究開発支出はありません。
FY2024|3,310 文字
6 【研究開発活動】当社は、前中期経営ビジョン「STEP」において、お客様に認められる「SUBARUらしさ」をより高めるため、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みや、提供価値である「安心と愉しさ」の具現化に向け、SUBARUづくりを刷新し、モノづくり革新を進めてきました。昨今の自動車産業を取り巻く非連続な環境変化やそのスピード感は従来以上のものと捉えています。このようななか、当社は2023年の新経営体制への移行に伴い、同年8月2日に「新経営体制における方針」の説明を実施し、「2030年に向けた電動化計画のアップデート」と「2030年を見据えたうえでの2028年までの直近5年間に向けた決意」を公表し、自動車業界の大変革期のなかで決して埋没することのないよう、「モノづくり革新」と「価値づくり」において世界最先端を目指し取り組みを進めています。内燃機関からBEVに変わっていく過渡期において、国内外工場再編による「生産体制」の刷新と、「開発プロセス」や「商品企画」の刷新を合わせることで、この2つの取り組みを早期に実現すべく、研究開発活動を進めています。 当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発支出は1,306億円です。セグメントごとの研究開発活動状況および研究開発支出は次の通りです。このうち、連結損益計算書の「研究開発費」に計上されている金額は1,135億円です。研究開発支出との差額は主に、開発資産等への振替額・償却額等です。 (1) 自動車事業自動車の研究開発では、当社の「提供価値」である「安心と愉しさ」の提供を通じてお客様から共感され、信頼していただける存在となることを目指し商品の開発を推進しています。当事業に関わる研究開発支出は1,296億円です。 ① 開発拠点の刷新2023年3月に東京都三鷹市の開発拠点が稼働開始したことに続き、2024年1月に群馬県太田市の開発拠点「イノベーション・ハブ」が稼働を開始しました。時代に合わせて高度に分業化した「製造部門」「開発部門」および「お取引先様」を「イノベーション・ハブ」に集め、新たな価値を想像する「知の中心となる環境」を作り出していきます。 ② 安心・安全への取り組みSUBARUは「人の命を守る」ことにこだわり、2030年の死亡交通事故ゼロ※1の実現に向けて取り組みを進めています。これらの取り組みの結果、これまでも日本、米国 、欧州をはじめとする国内外の第三者機関による安全 性能試験・評価において高い評価を受けており、最高ランクの評価を多数獲得しています。また、当社は、2023年秋にマニュアルトランスミッション車(以下MT車)向けの運転支援システム「アイサイト」を開発し、SUBARU BRZ改良モデルに初採用しました。アイサイトは、世界で初めてステレオカメラのみで、自動車だけでなく歩行者、二輪車までも対象としたプリクラッシュブレーキや、追従機能付クルーズコントロール等を実現したSUBARU独自の運転支援システムで、アイサイトを搭載したSUBARU車の世界累計販売台数は、2008年5月の発売以来、550万台を超えています※2。今回SUBARU BRZ改良モデルに採用するMT車向けアイサイトは、高い衝突回避、衝突被害軽減、運転負荷軽減の各性能へMT車の特性に合わせた制御を施し、リアルワールドの幅広いシーンでの安定した動作を実現、運転する愉しさと安心を高い次元で両立しました。また、米国IIHS※3によって行われた2023年安全性評価において、2024年モデルのインプレッサが最高評価となる「トップセイフティピックプラス(TSP+)」を獲得しました。また、2024年モデルのクロストレックは、「トップセイフティピック(TSP)」を獲得しています。SUBARUは今後も、SUBARUの総合安全思想の軸である「0次安全」「走行安全」「予防安全」「衝突安全」「つながる安全」を追求し、世界中のお客様へ「安心と愉しさ」を提供するとともに、2030年死亡交通事故ゼロを目指していきます。 ※1: SUBARU乗車中の死亡事故および衝突による歩行者・自転車などの死亡事故をゼロに。 ※2:2023年5月末現在 ※3:Insurance Institute for Highway Safety(道路安全保険協会) ③ 新商品開発状況当連結会計年度において、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔をつくるべく、以下の商品を展開しました。i.2023年4月、北米専用車「Crosstrek Wilderness(クロストレック ウィルダネス)」を米国で発表しました。 「クロストレック ウィルダネス」は、2021年3月に発表した「アウトバック ウィルダネス」、2021年9月に発表した「フォレスター ウィルダネス」に続く、ウィルダネスシリーズ第三弾となるモデルです。コンパクトなボディに本格的なSUV性能を備え、都会からアウトドアシーンまで幅広く使えるクロスオーバーSUVという、「クロストレック」の価値はそのままに、オフロード性能の高さを予感させるよりタフでラギッドなデザインと、走破性や機能性の強化により、個性をさらに際立たせました。 ⅱ. 2023年10月、「レヴォーグ レイバック」を発表しました。新型SUV「レヴォーグ レイバック」は、「レヴォーグ」が持つ先進安全・スポーティ・ワゴン価値の3つの価値に加え、SUVの価値である自在性と、上質さを兼ね備えた、SUBARUの豊富なSUVラインアップのなかで、唯一無二の存在となるSUVとして、日本市場向けに新たに開発したモデルです。 ⅲ.2023年11月、米国ロサンゼルスオートショーにおいて、新型「フォレスター」(米国仕様車)を世界初公開しました。第6世代となる新型フォレスターは、走る愉しさを感じさせる優れた運動性能、安心を提供する先進安全装備、とことん使えるユーティリティなど、その機能や実用性をさらに高め、日常から非日常までどんな時でも乗る人すべての期待に応える事ができるSUVに進化しました。SUVらしく頑丈で堂々とした存在感を感じるエクステリアデザインとし、フルインナーフレーム構造による高いボディ剛性や、2ピニオン電動パワーステアリングの採用により動的質感を向上。また、新世代アイサイトを標準装備し、安全性能も高めました。さらに、一部グレードでは11.6インチセンターインフォメーションディスプレイも搭載しました。また、この新型「フォレスタ―」の公開に合わせて、今後SUBARUらしい独自のHEVである次世代e-BOXERを搭載することも発表しました。新型「フォレスタ―」の次世代e-BOXER搭載車を新たな電動化計画における次のステップとし、これに続いて電動車を続々と登場させる予定です。 (2) 航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓および生産性向上を中心とした以下の研究開発を行っています。ヘリコプター分野では、ユーザーの運用におけるさらなる安心・安全につながる装備品の開発や原価低減に関する研究を継続し、商品価値の向上に取り組んでいます。防衛分野では、操縦/整備教育システムや無人機システムの研究、民間機分野では構造の軽量化に向けた新材料や適用技術の開発に取り組んでいます。また、生産基盤強化として、組立・塗装作業の自動化等の研究開発にも積極的に取り組んでいます。その他、サプライチェーンを含めた生産プロセスにおけるDX推進に加え、持続可能な航空燃料(SAF)の活用や電動化等のGX推進の取り組みや、将来モビリティの実現に向けた技術実証を続けています。当事業に関わる研究開発支出は9億円です。 (3) その他事業 株式会社スバルITクリエーションズにおける情報システム開発に係る研究開発費を中心としたその他事業全体の研究開発支出は0.3億円です。なお、株式会社スバルITクリエーションズは、2024年4月1日に当社に吸収合併しました。
FY2023|3,171 文字
6 【研究開発活動】当社グループは中期経営ビジョン「STEP」において、2025年ビジョンとして次の3項目を掲げています。 1.個性を磨き上げ、お客様にとってDifferentな存在になる2.お客様一人一人が主役の、心に響く事業活動を展開する3.多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす その実現のため、「会社の質の向上」「強固なブランドの構築」「集中戦略を軸とした持続的成長」の3つの取り組みに集中し、研究開発活動を進めています。当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発支出は1,078億円です。セグメントごとの研究開発活動状況および研究開発支出は次のとおりです。このうち、連結損益計算書の「研究開発費」に計上されている金額は1,144億円です。研究開発支出との差額は主に、開発資産等への振替額・償却額等です。 (1) 自動車事業自動車の研究開発では、中期経営ビジョン「STEP」で掲げる「安心と愉しさ」の提供を通じて、お客様から共感され、信頼していただける存在となることを目指し商品の開発を推進しています。当事業に関わる研究開発支出は1,052億円です。① 安心・安全への取り組みSUBARUは「人の命を守る」ことにこだわり、2030年の死亡交通事故ゼロ※1の実現に向けて取り組みを進めています。これらの取り組みの結果、日本、米国 、欧州をはじめとする国内外の第三者機関による安全性能試験・評価において高い評価を受けており、最高ランクの評価を多数獲得しています。2022年6月には運転支援システム「アイサイト」搭載車の世界累計販売台数が、500万台を達成しました。2008年5月に日本で発売して以来、14年1カ月での達成となります。アイサイトは、世界で初めてステレオカメラのみで、自動車だけでなく歩行者、二輪車までも対象としたプリクラッシュブレーキや、全車速追従機能付クルーズコントロール等を実現したシステムであり、ステレオカメラの優れた認識性能を強みにSUBARUの予防安全性能向上を支えてきました。 また、2022年にはアイサイトの認識能力を強化する広角単眼カメラを北米市場向け「アウトバック」の一部グレード、新型「クロストレック」「インプレッサ」に新たに採用しました。広角単眼カメラはアイサイトのステレオカメラに加わるもう一つの眼として機能するもので、ステレオカメラよりもさらに広い範囲を認識できることが特徴です。これにより、歩行者や自転車の認識性能を高めるとともに、認識した情報をアイサイトのシステムと連携して処理することで、低速で交差点に進入する際の横断自転車や歩行者との衝突回避や、万が一、衝突してしまった場合の被害軽減を支援します。SUBARUは今後も、SUBARUの総合安全思想の軸である「0次安全」「走行安全」「予防安全」「衝突安全」「つながる安全」を追求し、世界中のお客様へ「安心と愉しさ」を提供するとともに、2030年死亡交通事故ゼロを目指していきます。※1:SUBARU乗車中の死亡事故および衝突による歩行者・自転車などの死亡事故をゼロに。 国内外の第三者機関による評価は以下リンク先をご参照ください。i.日本・SUBARU 「レガシィ アウトバック」が、JNCAP「自動車安全性能2021 ファイブスター大賞」を受賞(https://www.subaru.co.jp/news/2022_05_25_141000/)・SUBARU 「SOLTERRA」がJNCAP「自動車安全性能2022ファイブスター賞」を受賞(https://www.subaru.co.jp/news/2022_11_07_162151/) ⅱ.米国・SUBARU 米国IIHSが新設したシートベルトリマインダー評価で最高評価を獲得(米国仕様車が対象)(https://www.subaru.co.jp/news/2022_04_06_175152/)・SUBARU BRZ(アイサイト装着車)とフォレスターがIIHS安全性評価でトップセイフティピックプラスを獲得 (米国仕様車が対象) (https://www.subaru.co.jp/news/2022_05_18_171730/)・SUBARU 「アウトバック」がIIHSの新たな側面衝突試験において試験車両で唯一、最高評価を獲得 (米国仕様車が対象) (https://www.subaru.co.jp/news/2022_08_25_151726/)・SUBARUの3車種が2022年IIHSトップセイフティピックプラスを獲得 (https://www.subaru.co.jp/news/2022_11_09_164415/)・SUBARUの2023年モデルが新基準を採用したIIHS安全性評価で5つの賞を獲得(米国仕様車が対象) (https://www.subaru.co.jp/news/2023_03_08_150940/) ⅲ.欧州・SUBARU「ソルテラ」がユーロNCAPの2022年安全性能テストで最高評価「ファイブスター」獲得 (https://www.subaru.co.jp/news/2022_11_30_115157/) ② 新商品開発状況 当連結会計年度において、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔をつくるべく、以下の商品を展開しました。i. 2022年9月に、新型「クロストレック」を世界初公開しました。新型「クロストレック」は、コンパクトなボディ、SUBARU独自のシンメトリカルAWDをベースとした本格的なSUV性能、ラギッドかつスポーティなデザインを組み合わせることにより、都会からアウトドアシーンまで幅広く活用できる多用途性を実現したクロスオーバーSUVです。従来型の個性的なデザインをさらに際立たせ、動的質感にもより磨きをかけました。また、新世代アイサイトに加え、広角単眼カメラも日本仕様として初めて採用することで、高い安全性能を実現しました。 ⅱ. 2022年11月、ロサンゼルスオートショーにおいて、新型「インプレッサ」(米国仕様車)を、世界初公開しました。第6世代となる新型「インプレッサ」は、愉しくなる優れた運動性能、安心できる先進安全装備、とことん使えるユーティリティ等、その機能や実用性をさらに高めました。フルインナーフレーム構造の採用による高いボディ剛性や、2ピニオン電動パワーステアリングの採用により動的質感や性能を向上。また、新世代アイサイトを標準装備し、安全性能も高めました。 (2) 航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓および生産性向上を中心とした以下の研究開発を行っています。回転翼機分野では、新中型ヘリコプターについて、ユーザーの運用におけるさらなる安心・安全につながる装備品の搭載や原価低減に関する研究を継続し、商品価値の向上に取り組んでいます。固定翼機分野では、お客様への提供価値向上に向けて、操縦/整備教育システムの開発や、構造の軽量化に向けた新材料や適用技術の開発、サプライチェーンを含めた生産プロセスにおけるDX推進に取り組んでいます。その他、将来モビリティの社会受容性を高めるべく、制御技術の向上や電動化に関する研究開発に取り組んでおり、組立・塗装作業の自動化等の生産技術分野においても、コスト競争力を高める研究開発に積極的に取り組んでいます。当事業に関わる研究開発支出は26億円です。 (3) その他事業 株式会社スバルITクリエーションズにおける情報システム開発に係る研究開発費を中心とした、その他事業全体の研究開発支出は1億円です。
FY2022|2,897 文字
5 【研究開発活動】当社グループは中期経営ビジョン「STEP」において、2025年ビジョンとして次の3項目を掲げています。 1.個性を磨き上げ、お客様にとってDifferentな存在になる2.お客様一人一人が主役の、心に響く事業活動を展開する3.多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす その実現のため、「会社の質の向上」「強固なブランドの構築」「集中戦略を軸とした持続的成長」の3つの取り組みに集中し、研究開発活動を進めています。当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発支出は1,138億円です。セグメントごとの研究開発活動状況および研究開発支出は次のとおりです。このうち、連結損益計算書に計上されている研究開発費は1,036億円です。 (1) 自動車事業 自動車の研究開発では、中期経営ビジョン「STEP」で掲げる「安心と愉しさ」の提供を通じて、お客様から共感され、信頼していただける存在となることを目指し商品の開発を推進しています。 ① 安心・安全への取り組みSUBARUが米国で販売している2022年モデルが、米国IIHS*1によって行われた2022年安全性評価において、4つの「トップセイフティピックプラス(TSP+)」と2つの「トップセイフティピック(TSP)」の、計6つの賞を獲得しました。 *1:Insurance Institute for Highway Safety(道路安全保険協会) 2022 トップセイフティピックプラス(TSP+)獲得車種・クロストレック ハイブリッド、レガシィ、アウトバック、アセント 2022 トップセイフティピック(TSP)獲得車種・インプレッサ(5ドア)、クロストレック(各アイサイトおよび特定のヘッドライト装着車) また、NASVA*2が実施した自動車の安全性能を比較評価する自動車アセスメント(JNCAP*3)において「レヴォーグ」が2020年度の衝突安全性能と予防安全性能の総合評価で最高得点*4を獲得し、2021年5月に「自動車安全性能2020ファイブスター大賞*5」を受賞しました。 *2:National Agency for Automotive Safety and Victims’Aid(自動車事故対策機構)*3:Japan New Car Assessment Program*4:衝突安全性能評価:ランクA/96.91点(100点満点)、予防安全性能評価:ランクA/82.00点(82点満点)、 事故自動緊急通報装置:8点(8点満点)、総得点:ファイブスター/186.91点(190点満点)*5:ファイブスター賞の対象車種のうち評価年度内での最高得点の車種に与えられる賞 ② 新商品開発状況 当連結会計年度において、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔をつくるべく、以下の商品を展開しました。 i. 2021年4月に、新型「SUBARU BRZ」(日本仕様)を公開しました。新型「SUBARU BRZ」は、水平対向エンジンを搭載したFRレイアウトを初代モデルから踏襲しつつ、新型2.4L水平対向4気筒エンジンやさらに進化したコントロール性能、「SUBARU BRZ」では初となる運転支援システム「アイサイト」採用など、「誰もが愉しめる究極のFRピュアスポーツカー」を実現しました。 ⅱ. 2021年9月、新型「レガシィ アウトバック」(日本仕様)を初公開しました。新型「レガシィ アウトバック」は、SUBARUのフラッグシップクロスオーバーSUVとして、低回転域から力強いトルクを発生させる1.8L水平対向4気筒直噴ターボエンジン、スバルグローバルプラットフォーム+フルインナーフレーム構造等により動的質感と衝突安全性能を大幅に向上、さらに先進安全装備として、「新世代アイサイト」や高度運転支援システム「アイサイトX」を全車標準装備することで新次元のセイフティドライビングを実現しました。また、アクティブさとタフさを表現したエクステリア、本革シート(ナッパレザー)等を採用したインテリア、さらにデジタルコックピット等、フラッグシップクロスオーバーSUVとしての上質感を演出しています。 ⅲ. 2021年9月、新型「WRX」(米国仕様車)を世界初公開しました。「WRX」は、SUBARUのAWD(全輪駆動)スポーツパフォーマンスを象徴するモデルとして、刺激的な動力性能をもたらす2.4L水平対向4気筒直噴ターボエンジン、スバルグローバルプラットフォーム+フルインナーフレーム構造により進化した動的質感、パフォーマンスカーらしい大胆でアグレッシブなデザインを採用しました。また、新制御ソフトウエアで変速レスポンスを革新的に高めたSubaru Performance Transmissionやクルマのキャラクターを大きく変えられるドライブモードセレクト、さらなる安心を提供する次世代アイサイトを新採用し、パフォーマンスカーとしての価値と実用セダンとしての価値を革新的に進化させた、新世代のSUBARU AWDパフォーマンスカーとしました。 ⅳ. 2021年11月に、BEV「SOLTERRA」を発表しました。「SOLTERRA」は、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)との共同開発によるSUBARU初のグローバルBEVです。Subaru Global Platformで培ってきた知見を活かしてトヨタと共同開発したBEV専用プラットフォームであるe-Subaru Global Platformの採用や、SUBARUが長年蓄積してきた制御技術を活かしたAWDシステム、従来のSUBARU SUVモデル同様に、悪路での安心感を高めるX-MODEの採用等、SUBARUに乗り慣れたお客様にも安心してお使いいただけるクルマに仕上げています。 当事業に関わる研究開発支出は1,125億円です。 (2) 航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓および生産性向上を中心とした以下の研究開発を行っています。回転翼機分野では、新中型ヘリコプターについて、ユーザーの運用においてさらなる安心・安全につながる装備品の搭載や原価低減に関する研究を継続し、商品価値の向上に取り組んでいます。固定翼機分野では、構造の軽量化に向けた新材料と適用技術の開発に取り組むとともに、DX推進に向けデジタルツイン等の効率的な開発および生産プロセスの構築に取り組んでいます。その他、将来モビリティの社会受容性を高めるべく、高度な制御技術の向上、また電動化に関する研究開発に取り組んでいます。さらに、組立・塗装作業の自動化等、生産技術分野においても積極的に取り組み、コスト競争力を高める研究開発を行っています。 当事業に関わる研究開発支出は12億円です。 (3) その他事業 株式会社スバルITクリエーションズにおける情報システム開発に係る研究開発費を中心とした、その他事業全体の研究開発支出は1億円です。
FY2021|2,267 文字
5 【研究開発活動】当社グループは中期経営ビジョン「STEP」において、2025 年ビジョンとして次の3項目を掲げています。1.個性を磨き上げ、お客様にとってDifferentな存在になる2.お客様一人一人が主役の、心に響く事業活動を展開する3.多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす その実現のため、「会社の質の向上」「強固なブランドの構築」「集中戦略を軸とした持続的成長」の3つの取り組みに集中し、研究開発活動を進めています。当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発支出は1,016億円です。セグメントごとの研究開発活動状況及び研究開発支出は次のとおりです。このうち、連結損益計算書の一般管理費に計上されている研究開発費は1,042億円です。 (1) 自動車事業 自動車の研究開発では、中期経営ビジョン「STEP」で掲げる「安心と愉しさ」の提供を通じて、お客様から共感され、信頼していただける存在となることを目指し商品の開発を推進しています。 ① 安心・安全への取り組み SUBARUが米国で販売している2021年モデルが、米国IIHS*1によって行われた2021年安全性評価において、5つの「トップセイフティピックプラス(TSP+)」と4つの「トップセイフティピック(TSP)」の、計9つの賞を獲得しました。*1:Insurance Institute for Highway Safety(道路安全保険協会) 2021 トップセイフティピックプラス(TSP+)獲得車 ・クロストレック ハイブリッド、フォレスター、レガシィ、アウトバック、アセント 2021 トップセイフティピック(TSP)獲得車 ・インプレッサ(セダン、5ドア)、クロストレック、WRX (各アイサイトおよび特定のヘッドライト装着車) ② イノベーションの創出に向けた取り組み 2020年12月、AI開発拠点「SUBARU Lab(スバルラボ)」を渋谷に開設しました。SUBARUは2030年に死亡交通事故ゼロ*2を目指しており、その実現に向け、運転支援システム「アイサイト」にAIの判断能力を融合させることで、安全性をさらに向上させる研究開発を行っています。近年の再開発によりIT企業集積地として進化し続ける渋谷にオフィスを構えることで、AI開発に必要な人材のスムーズかつ的確な採用や、IT関連企業との連携などを可能とし、これまで以上にスピード感のある開発を目指します。*2: SUBARU乗車中の死亡事故およびSUBARUとの衝突による歩行者・自転車等の死亡事故をゼロに ③ 新商品開発状況 当連結会計年度において、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔に応えるべく、以下の商品を展開しました。i. 2020年10月、新型「レヴォーグ」を発表しました。新型「レヴォーグ」は、SUBARUに脈々と受け継がれる「より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に」というグランドツーリングのDNAを継承しています。そのうえで、SUBARUの最新技術を結集し、「先進安全」「スポーティ」「ワゴン価値」の3つの価値を革新的に進化させたパフォーマンスワゴンです。12月には、日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会が主催する「2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。 ⅱ. 2021年3月、北米専用車「Outback Wilderness(アウトバック ウィルダネス)」を米国で発表しました。「アウトバック」は、乗用車とSUVの長所を融合させたSUBARUのフラッグシップクロスオーバーSUVモデルです。2019年に北米市場に導入した現行モデルは、歴代モデルを通じて磨き続けてきた、どこまでも走り続けられるような安心感と快適性、荷物を効率的に積める積載性、質感の高い内装といったクルマとしての本質的価値に、最新の技術を組み合わせることで、唯一無二の個性を持ったクロスオーバーSUVとして、さらなる進化を遂げています。「アウトバック ウィルダネス」は、これまで「アウトバック」が築き上げてきた本質的価値はそのままに、アウトドアシーンで頼れる走破性と機能性をさらに強化し、タフでラギッドなキャラクターに磨きをかけた、SUBARU SUVの新たな価値を提案するクルマとして北米市場に導入するものです。 当事業に関わる研究開発支出は1,003億円です。 (2) 航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓及び生産性向上を中心とした以下の研究開発を行っています。回転翼機分野では、新中型ヘリコプターについて、生産性向上活動に加え、安心・安全面でのさらなる機能・性能向上に寄与する装備品の搭載や原価低減に関する研究を継続し、商品価値の向上に取り組んでいます。固定翼機分野では、構造の軽量化、高機能化、及び低コスト加工・組立プロセスの研究開発を行っています。その他、将来モビリティと共存する社会へ向けて、高度な安全性確保のための制御技術の向上、また電動化に関する研究開発に取り組んでいます。さらに、組立・塗装作業の自動化等、生産技術分野においても積極的に取り組み、コスト競争力を高める研究開発を行っています。 当事業に関わる研究開発支出は13億円です。 (3) その他事業 株式会社スバルITクリエーションズにおける情報システム開発に係る研究開発費を中心とした、その他事業全体の研究開発支出は46百万円です。
FY2020|3,210 文字
5 【研究開発活動】当社グループは中期経営ビジョン「STEP」において、2025 年ビジョンとして次の3項目を掲げております。 1.個性を磨き上げ、お客様にとってDifferentな存在になる2.お客様一人一人が主役の、心に響く事業活動を展開する3.多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす その実現のため、「会社の質の向上」「強固なブランドの構築」「集中戦略を軸とした持続的成長」の3つの取り組みに集中し、研究開発活動を進めております。当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発支出は1,187億円です。セグメントごとの研究開発活動状況及び研究開発支出は次のとおりです。このうち、連結損益計算書の一般管理費に計上されている研究開発費は925億円であります。 (1) 自動車事業自動車の研究開発では、中期経営ビジョン「STEP」で掲げる「安心と愉しさ」の提供を通じて、お客様から共感され、信頼していただける存在となることを目指し商品の開発を推進しております。2020年1月に報道関係者等を対象に「SUBARU技術ミーティング」を開催し、これからも人を中心とした開発を続け、人々が生きる地球の環境を考えたクルマづくり・自らの運転であらゆる場所へ移動できるよろこびを追求し続けることを報告しました。 ① 「SUBARU技術ミーティング」抜粋 (https://www.subaru.co.jp/press/news/2020_01_20_8233/)i. SUBARUが生み出してきたこと「人を中心としたクルマづくり」により、クルマに新しい価値を提供し続けています。スバルグローバルプラットフォームにより「安心」「愉しさ」という価値を拡張し、「安全」という価値を各国から高く評価されています。昨年のJNCAPでのASV+++獲得に続き、欧州では「フォレスター」が、欧州各国の交通関連当局等で構成された独立機関が実施している安全性能評価プログラム「ユーロNCAP」における2019年安全性能テストで、最高評価である「ファイブスター」を獲得しました。さらに評価を受けた全車のうち、各部門で最高得点を獲得したモデルに与えられる「ベスト・イン・クラス賞」をスモールオフロード/MPV部門において受賞しました。米国では、2020年モデル「アウトバック」「レガシィ」「フォレスター」「クロストレック ハイブリッド」が、IIHS(道路安全保険協会)によって行われた2020年の安全性評価において、「トップセイフティピックプラス(TSP+)」を獲得しました。また、「アセント」「クロストレック」「インプレッサ(セダン、5ドア)」「WRX」は「トップセイフティピック(TSP)」を獲得しました。(アセント、クロストレック、インプレッサ(セダン、5ドア)はハイビームアシスト機能付きステアリング連動ヘッドライト、WRXはステアリング連動ヘッドライト装着車) ⅱ.「SUBARUらしさ」を際立たせる技術「安心と愉しさ」SUBARUは「人の命を守る」ことにこだわり、米国・日本で低い死亡交通事故率を実現しています。さらに、アイサイトの自動化技術進化+つながる安全・衝突安全との連携により、2030年「死亡交通事故ゼロ」を目指し、研究開発を進めております。アイサイトの事故回避機能・運転支援機能の進化、ステレオカメラとAIの融合、アイサイトとドライバーモニタリングシステムの連携、先進事故自動通報によるつながる安全と共に、ADASで防げない激しい衝突やもらい事故に備えた衝突安全の継続的な強化しております。動的質感として「あらゆる環境下で誰もがコントロールしやすく、意のままに操れる」ことを目指しております。自動運転の時代でも、安心で愉しい走りを知能化技術で磨いていきます。AWD技術を進化させ、車両応答の速さ・正確性、外乱に対する直進性の高さ等を実現すると共に、人体構造に着目し動的質感を磨いていきます。ⅲ.「SUBARUらしさ」を際立たせる技術「環境技術」ガソリンエンジン車では、走りの愉しさと環境性能を高次元で両立し、お客様の期待に応えるべく独自技術(水平対向エンジン+シンメトリカルAWD)を磨き、SUVカテゴリートップの燃費を実現しています。さらに、豊かなトルクと環境性能を両立する新時代水平対向エンジンの開発に取り組んでいます。また、環境貢献のため電動化でCO2を削減しながら、環境時代も「SUBARUらしさ」を際立たせます。ハイブリッドシステムは、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)とのアライアンスを活用し、独自技術にTHS(TOYOTA Hybrid System)を融合し、走りの愉しさと環境性能を高次元で両立します。電動システムを活かし、水平対向エンジンの強みを最大化することでCO2を削減し、独自のAWD技術を活用し安全性能・AWD性能・動的質感を高める取り組みを進めています。お客様の期待に応えられる「SUBARUらしい」EVを市場に早期に投入すべく、中・大型乗用車向けのEV 専用プラットフォーム、及びCセグメントクラスのSUVモデルのEVをトヨタと共同で開発しています。 ② 新商品開発状況当連結会計年度において、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔に応えるべく、下記商品を展開しました。i. 2019年7月、当社の米国生産拠点で、新型「レガシィ」「アウトバック」の生産を開始しました。「レガシィ」「アウトバック」は、発売以来、SUBARUの北米での成長を支えてきた主力車種です。車体剛性を最適化するスバルグローバルプラットフォームの採用で、高い動的質感をさらに向上させるとともに、安全運転を支援するドライバーモニタリングシステムの採用で安心感を高める等、北米市場での持続的成長の牽引役となるフラッグシップ車として更なる進化を遂げています。ⅱ. 2019年11月より「インプレッサ」大幅改良モデルを発売しました。今回の大幅改良では、ドライバーの運転負荷を軽減するアイサイト・ツーリングアシストを全車に標準装備するとともに、「アダプティブドライビングビーム」等の先進安全技術を採用し、総合安全性能をさらに進化させました。また、スバルグローバルプラットフォームの強みを引き出すサスペンションの改良により、乗り心地の良さとハンドリング性能を高い次元で両立。デザインは、フロントフェイスやアルミホイールなどを刷新し、走りの愉しさを予感させる躍動感を表現しました。さらに、「アクセスキー対応運転席シートポジションメモリー機能」をはじめ、日々の使用シーンで役立つ機能を拡充し、利便性を向上させました。 当事業に関わる研究開発支出は1,161億円であります。 (2) 航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓及び生産性向上を中心とした以下の研究開発を 行っております。回転翼機分野では、新中型ヘリコプターの生産性向上活動とともに、さらなる機能・性能向上に関する研究を継続しております。固定翼機分野では、構造の軽量化及び高機能化に加えて、コスト低減を狙った部品加工・組立プロセスの研究開発を行っております。その他、様々な飛行安全技術、自律化技術等、将来モビリティに向けた研究開発に取り組んでおります。さらに、炭素繊維強化複合材料や先進金属等の高効率加工技術、組立・塗装作業の自動化等、生産技術分野においても積極的に取り組み、コスト競争力を高める研究開発を行っております。 当事業に関わる研究開発支出は26億円であります。 (3) その他事業 株式会社スバルITクリエーションズにおける情報システム開発に係る研究開発費を中心とした、その他事業全体の研究開発支出は43百万円であります。
FY2019|3,467 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、中期経営ビジョン「STEP」におきまして、2025 年ビジョンを、「①個性を磨き上げ、お客様にとってDifferentな存在になる」、「②お客様一人一人が主役の、心に響く事業活動を展開する」、「③多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす」と定め、その実現のため、「会社の質の向上」、「強固なブランドの構築」、「集中戦略を軸とした持続的成長」という3つの取り組みに集中し、研究開発活動を進めております。当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発費総額は102,719百万円です。セグメン卜ごとの研究開発活動状況及び研究開発費は次のとおりです。 (1) 自動車事業自動車の研究開発では、中期経営ビジョン「STEP」で掲げる「安心と愉しさ」の提供を通じて、お客様から共感され、信頼していただける存在となることを目指し商品の開発を推進しています。 ① 安心・安全への取り組み 「STEP」で掲げる「2030年に死亡交通事故ゼロを目指す」に向けて、安心・安全への取り組みに注力しています。米国で販売している2019年型「アセント」、「アウトバック」、「レガシィ」、「クロストレック」、「インプレッサ(セダン)」、「インプレッサ(5ドア)」、「WRX」、「フォレスター※」の8車種(いずれもアイサイトならびにハイビームアシスト機能付きステアリング連動ヘッドライト装備車)が、IIHS(道路安全保険協会)によって行われた2019年安全性評価において、「トップセイフティピックプラス(TSP+)」を獲得しました。これらの8車種は、要求される全ての耐衝撃性能試験において最高評価の「Good」、前面衝突予防性能試験においても最高評価「Superior」を獲得しています。また、2018年7月にフルモデルチェンジをした新型フォレスターが、国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が実施する、2018年度予防安全性能アセスメントにおいて、最高ランクであるJNCAP「予防安全性能評価 ASV+++(エー・エス・ブイ・トリプルプラス)」を獲得しました。※2019年1月以降の生産車 ② ブランド強化の取り組み「STEP」で掲げる「商品強化・デザイン進化」の取り組みとして「個性の際立つSUVとスポーツモデルの強化」を進めています。i. 当社のモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナル株式会社(STI)は、2019年北米国際自動車ショーにて、STIコンプリートカーの最高峰「Sシリーズ」初となる米国市場向けモデル「S209」を発表しました。STIが考える「速さ」の究極形である「ドライバーの意のままに操れる“速さ”」を実現すべく、ベースモデルに対し、大幅な性能向上を達成しています。ⅱ.第89回ジュネーブ国際モーターショーにおいて、コンセプトカー「SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT(スバル ヴィジヴ アドレナリン コンセプト)」を世界初公開しました。当社は、2014年に共通デザインフィロソフィ「DYNAMIC × SOLID」を定義し、2018年に公表した中期経営ビジョン「STEP」では、これをより「大胆」なデザイン表現に進化させていくことを謳い、そのキーワードとして「BOLDER」を掲げています。新しい方向性を示した「BOLDER」にはSUBARUブランドの持つ世界観を広げ、特徴をより際立たせることで、乗る人全員を更に愉しい気持ちにしたいという想いが込められています。「SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT」は、「BOLDER」の考え方のもとデザインされた初めてのコンセプトカーです。アクティビティをサポートするユーティリティと、道を選ばず、速く、意のままに駆け抜ける愉しさを併せ持ち、アクティブマインドを持つ人の「大自然の中を想いのままに走り廻りたい」という気持ちを駆り立てる、新しいスポーツヴィークルを表現しました。 ③ 新商品開発状況当連結会計年度において、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔に応えるべく、下記商品を展開しました。i. アセント:2018年5月、当社の米国生産拠点で、新型3列シートSUV「アセント」の生産を開始しました。「アセント」は、当社の北米市場でのさらなる成長を追求し、特にファミリーユーザーに向けて新規開発した3列ミッドサイズSUVです。家族全員が移動を愉しむことができるよう、快適で安全な移動空間を提供します。ⅱ. フォレスター:2018年7月より新型「フォレスター」を発売しました。「フォレスター」は、当社が最量販車種と位置づけるグローバル戦略車です。乗る人すべてが愉しく、快適な空間を共有できるよう、取り回しの良さと室内の広さを両立したパッケージングや、使い勝手の良い装備を採用しました。また、SUBARU GLOBAL PLATFORMを採用することで、クラストップレベルの衝突安全性能・危険回避性能や、ドライバーの意志に忠実なハンドリング・快適な乗り心地を実現しました。さらに、当社初となる乗員認識技術「ドライバーモニタリングシステム」や水平対向エンジンと電動技術を組み合わせた「e-BOXER」など新たな価値を加えることで、お客様が豊かさ、快適さ、愉しさ、冒険心といった気持ちを感じられるエモーショナルで身近な存在として、機能・性能を磨き上げました。ⅲ. SUBARU XV e-BOXER:2018年10月に「SUBARU XV」改良モデルを発売しました。「SUBARU XV」は、「Fun Adventure」をコンセプトに、都会的で洗練されたデザインとSUBARUらしいSUVとしての走破性、そして世界トップクラスの安全性能を兼ね備えたクロスオーバーSUVです。今回の改良では、当社独自の、2.0リッター直噴NA水平対向エンジン+電動化技術=「e-BOXER」を搭載したグレード「Advance」を追加しました。スムーズで軽快な加速感や高い走破性など、「SUBARU XV」の走りをさらに愉しいものとし、日常の走りにゆとりや安心感も提供します。また、一部のグレードを除き、後退時自動ブレーキシステムを標準装備とし、アイサイトセイフティプラス(視角拡張)にサイドビューモニター機能を追加しました。「乗る人すべてに最高の安心と愉しさを提供すること」を目指して開発された「SUBARU XV」の「総合安全性能」を一層高めました。ⅳ. CROSSTREK HYBRID:当社初となるプラグインハイブリッドモデル「CROSSTREK HYBRID(クロストレック ハイブリッド)」を米国にて発売しました。商品開発においては、「先進の技術で環境に貢献できる商品を開発、社会に提供」することで地球環境保護への貢献を目指しており、「クロストレック ハイブリッド」はこの環境理念を商品として具現化したものです。ガソリンエンジン仕様の「クロストレック」が備える走破性の高さや使い勝手の良さはそのままに、時代に求められる環境性能を実現しました。高い動的質感と優れた環境性能を両立し、ガソリンエンジン車では体験できない新たな「安心と愉しさ」を提供します。 当事業に関わる研究開発費は101,099百万円です。 (2) 航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓及び生産性向上を中心とした以下の研究開発を行っております。回転翼機分野では、新中型ヘリコプタのトランスミッションの能力向上や機体耐久性改善等の国際共同開発、ヘリコプタの各種性能・機能向上に関する研究に取り組みました。固定翼機分野では、構造の軽量化及び高機能化に加えて、コスト低減を狙った部品加工・組立プロセスの研究開発を行っております。その他、様々な自律化技術の研究開発に取り組んでおります。さらに、炭素繊維強化複合材料や先進金属等の高効率加工技術、組立・塗装作業の自動化など生産技術分野においても積極的に取り組み、コスト競争力を高める研究開発を行っております。 当事業に関わる研究開発費は1,509百万円であります。 (3) その他事業 株式会社スバルITクリエーションズにおける情報システム開発に係る研究開発費を中心とした、その他事業全体の研究開発費は111百万円であります。
FY2018|3,083 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、中期経営ビジョン「際立とう2020」におきまして、2020年の当社のありたい姿を、「大きくはないが強い特徴を持ち、質の高い企業」と定め、その実現のため、「SUBARUブランドを磨く」、「強い事業構造を創る」という2つの活動に集中し、研究開発活動を進めております。当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発費総額は121,084百万円です。セグメン卜ごとの研究開発活動状況および研究開発費は次のとおりです。 (1)自動車事業自動車の研究開発では、中期経営ビジョン「際立とう2020」の「SUBARUブランドを磨く6つの取り組み」で掲げた、総合性能、安全、デザイン、環境対応、品質向上に取り組み、「安心と愉しさ」でお客様の期待を超える商品の開発を推進しております。加えて「強い事業構造を創る8つの取り組み」での、商品戦略、アライアンス商品開発、コスト低減、人材育成、組織・風土改革などを通じ、開発力の基盤強化を図っております。 ① 「SUBARUブランドを磨く」取り組み当社は、「SUBARUブランドを磨く」取り組みの一環として、総合安全NO.1ブランドを目指し技術開発を進めています。なかでも、運転支援システム「アイサイト」の進化に注力しており、開発をさらに加速させるため、「高速道路のカーブ」、「高速道路の分合流」、「市街地を想定した交差点」、「北米のフリーウェイを模した路面」など、高度化していく運転支援技術開発に必要となるテストコースを、美深試験場に新設しました。このテストコースを活用して、技術開発をさらに加速させています。この他にも、当社がお客様に提供する「安心と愉しさ」を進化させるべく、環境性能をさらに高めたパワーユニット、次期電動化商品など、研究開発を促進しました。 ② 「強い事業構造を創る」取り組み「強い事業構造を創る」取り組みとして、「強みであるSUVセグメントを中心にラインナップを強化」、「主力車種FMC、新商品を間断なく投入」、「STIブランドの活用拡大、環境対応商品を順次展開」を商品戦略として掲げ、研究開発を推進しています。その一環として、北米市場専用車であります新型「ASCENT(アセント)」の2018年発売を発表しました。新型「アセント」は、SUBARUの北米市場での更なる成長を追求し、特にファミリーユーザーに向けて新規開発した3列ミッドサイズSUVです。家族全員が移動を愉しむことができるよう、快適で安全な移動空間を提供します。また、グローバル戦略車であります新型「フォレスター」を発表しました。新型「フォレスター」は、乗る人すべてが愉しく、快適な空間を共有できるよう、取り回しのよさと室内の広さを両立したパッケージングを実現し、またSUBARU初となる顔認識技術活用による「ドライバーモニタリングシステム」の採用により、運転者の脇見や居眠りの注意機能と、個別にシートポジションや空調などを自動設定する機能を持たせました。 ③ 「安全性能向上」への取り組み米国IIHS(道路安全保険協会)が行う2018年型トップセーフティピック・トップセーフティピックプラス評価において、「インプレッサ」、「レガシィ」、「アウトバック」、「WRX」(いずれもアイサイト装着車)が、最高評価の「トップセイフティピック+」を、「SUBARU Crosstrek」、「フォレスター」(いずれもアイサイト装着車)が「トップセイフティピック」を獲得しました。欧州の新車評価基準である 「ユーロNCAP」における2017年安全性能総合評価において、「インプレッサ」、「SUBARU XV」が、最高評価の「ファイブスター」を獲得しました。2017ユーロNCAPでは、「乗員(大人)保護性能」、「乗員(幼児)保護性能」、「歩行者保護性能」、「安全補助性能」の4分野において安全性能が試されます。また、「インプレッサ」、「SUBARU XV」は、スモールファミリーカー部門において2017年ユーロNCAP「ファイブスター」獲得車中でトップとなる「ベスト・イン・クラス・セーフティ賞」を受賞しました。国内では、国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構が実施する、自動車の安全性能を比較評価する自動車アセスメント(JNCAP)において、「インプレッサ」、「SUBARU XV」が過去最高の得点を獲得し、2016年度「衝突安全性能評価大賞」 を受賞しています。 ④ 新商品の開発状況当連結会計年度において、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔に応えるべく、下記商品を展開しました。i. 2017年5月に 新型「SUBARU XV」を発売しました。「Fun Adventure」をコンセプトに、都会的で洗練されたデザインとSUBARUらしいSUVとしての走破性、世界トップクラスの安全性能を兼ね備えたクロスオーバーSUVです。歩行者保護エアバッグと運転支援システム「アイサイト」を全車に標準装備。次世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム」を採用し、高い操舵応答性と操縦安定性を実現しました。また、200mmの最低地上高を兼ね備え、本格SUV並みの悪路走破性を実現しました。ii. 2017年8月に「レヴォーグ」、「WRX S4」の大幅改良を実施しました。全車速域でアクセル・ブレーキ・ステアリング操作をサポートするアイサイトの新機能「ツーリングアシスト」をSUBARU初搭載し、ロングツーリングの際の快適性と安心感を高めました。さらに、「後退時自動ブレーキシステム」、「フロントビューモニター」、「スマートリヤビューミラー」、「ステアリング連動ヘッドランプ」等の先進安全機能を新たに追加し、全方位にわたってドライバーの安全運転支援を実現しました。iii. 2017年10月に「BRZ」最上級グレード「STI Sport」を発売しました。SUBARUのモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナル(STI)との共同開発により、「BRZ」が持つ走行性能や走りの質感、内外装の質感をこれまでよりもさらに高めた最上級グレードとして設定しました。 当事業に関わる研究開発費は117,622百万円です。 (2)航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓及び生産性向上を中心とした以下の研究開発を行っております。回転翼機分野では、新中型ヘリコプタのトランスミッションの能力向上や機体耐久性改善等の国際共同開発を行っています。また、パイロットの負担軽減技術の研究開発にも取り組みました。また、無人機分野では、防衛や防災等に活躍できる無人機の高機能・高信頼化の研究開発を推進し、固定翼機分野では、構造の軽量化及び高機能化に加えて、コスト低減を狙った部品加工・組立プロセスの研究開発を行っております。さらに、炭素繊維強化複合材料や先進金属等の高効率加工技術、組立・穿孔作業の自動化など生産技術分野においても積極的に取り組み、コスト競争力を高める研究開発を行っております。 当事業に関わる研究開発費は3,162百万円であります。 (3)その他事業産業機器事業終了決定に伴い、研究開発活動は基本的に停止しておりますが、従前からのお客様との契約等に基づき、2017年度もエンジン開発を一部継続しておりました。その研究開発費を中心とした、その他事業全体の研究開発費は300百万円であります。
FY2017|3,116 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、中期経営ビジョン「際立とう 2020」におきまして、2020年の当社のありたい姿を、「大きくはないが強い特徴を持ち、質の高い企業」と定め、その実現のため、「SUBARUブランドを磨く」、「強い事業構造を創る」という2つの活動に集中し、研究開発活動を進めております。当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発費総額は114,215百万円です。セグメン卜ごとの研究開発活動状況および研究開発費は次のとおりです。 (1)自動車事業自動車の研究開発では、 「際立とう2020」 の 「SUBARUブランドを磨く6つの取り組み」 で掲げた総合性能、安全、デザイン、環境対応、品質向上に取り組み、「安心と愉しさ」でお客様の期待を超える商品の開発を推進しております。加えて「強い事業構造を創る8つの取り組み」での、アライアンス商品開発、コスト低減、人材育成、組織・風土改革などを通じ、開発力の基盤強化を図っております。 ① SUBARUブランドを磨くための新技術開発「スバルグローバルプラットフォーム」や国内初となる「歩行者エアバッグ」と「アイサイト(ver.3)」の全車採用など、感性に響く動的質感と世界最高水準の安全性能を実現した新型「インプレッサ」を2016年10月に国内で発売し、その後順次世界各国で発売いたしました。「スバルグローバルプラットフォーム」は次世代のSUBARUを構成する基盤技術であり、新型「インプレッサ」は、採用第1弾となります。今後電動化を含めて当社が独自に開発する新型車に採用していきます。この他にも、お客様に提供する価値である 「安心と愉しさ」 を進化させるべく、環境性能を更に高めたパワーユニット、次期電動化商品など、多岐に渡り研究開発を推進しております。また当社は交通事故ゼロに向けて「アイサイト」を中核とした“究極の先進安全運転支援“を目指します。運転負担軽減を目指した全車速での追従運転支援技術や高速道路での自動運転機能の開発も推進しています。 ② 安全性能向上への取組み新たに市場導入した商品は、世界各国の第三者評価でトップクラスの安全性能評価を獲得しています。評価基準が強化された米国IIHS(道路安全保険協会)による2017年安全性能評価では、高い衝突安全性能と衝突予防性能が必要な最高評価 「トップセーフティピック+」 を 「レガシィ」、「アウトバック」、「フォレスター」、新型「インプレッサ」が獲得しました。特に新型「インプレッサ」は、新規導入されたヘッドライト性能評価やチャイルドシート取り付け性評価においても最高評価を獲得し、小型車として唯一、米国IIHSの全評価項目で最高評価を獲得した車種として認定されました。国内では、国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)が実施する、2016年度予防安全性能アセスメントにおいて、「アイサイト」を搭載する新型「インプレッサ」、「レガシィ」、「フォレスター」、「レヴォーグ/WRX S4」が最高ランクであるJNCAP「予防安全性能評価 ASV++」を獲得しました。その中でも新型「インプレッサ」は、過去最高得点を獲得し、2016年度「衝突安全性能評価大賞」も受賞しました。また、欧州の新車評価基準であるユーロNCAP2016年安全性能総合評価で「レヴォーグ」が最高評価の「ファイブスター」を獲得しました。JNCAP予防安全性能アセスメント、ユーロNCAP安全性能総合評価ともに2016年より対歩行者の安全性能評価が加えられており、「アイサイト」を核とした予防安全性能の高さを実証しています。2016年11月には「アイサイト」搭載モデルの世界累計販売台数が100万台を超えました。当社は今後も「アイサイト」のグローバル展開を順次拡大していきます。 ③ 新商品の開発状況当連結会計年度において、特に国内については、「安心と愉しさ」でお客様の笑顔に答えるべく下記のような商品展開を図りました。 (ⅰ)2016年7月に 「レヴォーグ」 の最上級グレードとして、「レヴォーグSTI Sport」を追加しました。SUBARUのモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナルとのコラボレーションにより、走りのパフォーマンスの進化に加え、走り始めからすぐに分かる上質な乗り味と高い操縦安定性を実現。さらに、走りの質感に相応しい洗練された専用内外装を採用することで、レヴォーグの魅力を最大限に引き出しました。 (ⅱ)2016年8月に 「BRZ」の大幅改良を実施しました。パワーユニットの吸排気系見直し、ボディの全体剛性の強化、シャシーの改良により全性能を進化させ、走行性能を飛躍的に向上させました。またフェイスリフトによりスバルらしいスポーティさを強調したエクステリアやインテリアの大幅な質感向上によって、より洗練されたスポーツカーへと磨き上げています。加えて2016年10月には、ZF社製のSACHS(ザックス)ダンパーやBrembo社製ブレーキを採用して走りのパフォーマンスと上質感を追求した最上級グレード“GT”を追加しました (ⅲ)2016年11月に 新型コンパクトトールワゴン「ジャスティ」を発売しました。最小回転半径を4.6mとし、車体寸法を5ナンバー枠に収めつつ、広い室内空間を確保することで、運転しやすさと快適な室内を両立いたしました。エンジンは、1.0L NAエンジンと新開発の1.5L相当のパワーを発揮する1.0Lターボエンジンの2つをラインアップ。アイドリングストップ機能を全車に標準装備し、クラストップレベルの低燃費を実現しています。 (ⅳ)軽自動車は、2016年12月に 新型車「シフォン」を発売しました。SUBARU初のモアスペース系の軽自動車として、クラストップレベルの室内空間を実現しています。安全面では、ステレオカメラを採用した新開発の「スマートアシストⅢ」を全車に標準装備しました。作動速度域の拡大や対歩行者への緊急ブレーキの作動、ハイビームアシストなど、安全性をさらに高めています。 「ジャスティ」および軽自動車は、ダイハツ工業より、アライアンスの成果としてOEM供給を受ける商品であります。 当事業に関わる研究開発費は111,157百万円であります。※「スマートアシスト」はダイハツ工業株式会社の登録商標です。 (2)航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓及び生産性向上を中心とした以下の研究開発を行っております。回転翼機分野では、新中型ヘリコプタのトランスミッションの能力向上や機体耐久性改善等の国際共同開発を行っています。また、パイロットの負担軽減技術の研究開発にも取り組みました。また、無人機分野では、防衛や防災等に活躍できる無人機の高機能・高信頼化の研究開発を推進し、固定翼機分野では、構造の軽量化及び高機能化に加えて、コスト低減を狙った部品加工・組立プロセスの研究開発を行っております。さらに、炭素繊維強化複合材料や先進金属等の高効率加工技術、組立・穿孔作業の自動化など生産技術分野においても積極的に取り組み、コスト競争力を高める研究開発を行っております。当事業に関わる研究開発費は2,660百万円であります。 (3)その他事業産業機器事業終了決定に伴い、研究開発活動は基本的に停止しておりますが、従前からのお客様との契約等に基づきエンジン開発を一部継続しております。その研究開発費は354百万円であります。
FY2016|3,168 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、中期経営ビジョン「際立とう 2020」におきまして、2020年の当社のありたい姿を、「大きくはないが強い特徴を持ち、質の高い企業」と定め、その実現のため、「スバルブランドを磨く」、「強い事業構造を創る」という2つの活動に集中し、研究開発活動を進めております。当連結会計年度におけるグループ全体での研究開発費総額は102,373百万円です。セグメン卜ごとの研究開発活動状況および研究開発費は次のとおりです。 (1)自動車事業自動車の研究開発では、 「際立とう2020」 の 「スバルブランドを磨く6つの取り組み」 で掲げた総合性能、安全、デザイン、環境対応、品質向上に取り組み、「安心と愉しさ」でお客様の期待を超える商品の開発を推進しております。加えて 「強い事業構造を創る8つの取り組み」 での、アライアンス商品開発、コスト低減、人材育成、組織・風土改革などを通じ、開発力の基盤強化を図っております。感性に響く動的質感と世界最高水準の安全性能を併せ持つ次世代プラットフォーム 「スバルグローバルプラットフォーム」 を開発し、平成28年3月に公開しました。「スバルグローバルプラットフォーム」 はスバルのコア技術である 「水平対向エンジン」、「シンメトリカルAWD」、「アイサイト」 とともに、次世代のスバルを構成する基盤技術であります。また、将来の電動化を含めた全車種の開発を一つのプラットフォーム設計思想で実現するもので、平成28年から投入する新型インプレッサを皮切りに、今後当社が独自に開発する新型車に採用していきます。この他にも、お客様に提供する価値である 「安心と愉しさ」 を進化させるべく、環境性能を更に高めたパワーユニット、 「アイサイト」 を正常進化させた渋滞時の自動運転、更にミニマムのデバイスを加えた高速道路自動運転、次期電動化商品など、多岐に渡り研究開発を推進しております。市場導入した商品は、世界各国の第三者評価でトップクラスの評価を獲得し、商品力の高さを実証しています。米国コンシューマレポート誌のブランド総合ランキングでは、欧州を中心とした高価格ブランドが上位を占める中、総合2位を獲得しました。米国IIHS(道路安全保険協会)による安全性評価では、高い衝突性能と衝突予防性能が必要な最高評価 「TSP+」 を 「レガシィ」、「アウトバック」、「フォレスター」、「インプレッサ」、「SUBARU XV」、「WRX」 の6車種が獲得しました。日本では、国土交通省とNASVA(自動車事故対策機構)が実施する予防安全性能アセスメントにおいて、 「アイサイト」 を搭載する全ての車種が最高ランクの 「ASV+」 を獲得しております。アイサイトの高度な交通事故回避性能は市場事故の低減に大きく貢献しております。公益財団法人 交通事故総合分析センター(ITARDA)のデータを基に当社独自に算出した結果、車両同士の追突事故では約8割減、対歩行者事故では約5割減、調査対象全体では約6割減であることが分かっております。平成27年4月に 「レヴォーグ」 の改良を行い、先進安全装備 「アドバンスドセイフティパッケージ」 を展開しました。「アドバンスドセイフティパッケージ」 は、「アイサイト」 が持つ高い前方安全性能に加えて、スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援)/サイドビューモニター(左前方死角視認支援)/ハイビームアシスト(Hi/Lo自動切替)/アイサイトアシストモニター(フロントウインドウ表示)の4つの機能により車両周辺の全方位の安全性を高めることで総合安全性能の強化を図りました。平成27年6月には 「WRX S4/STI」 の改良を行い、「アドバンスドセイフティパッケージ」を展開しました。平成27年10月には、「レガシィ」、「アウトバック」 の改良を行い、滑らかなハンドリング、上質な乗心地、静寂性の向上などの走行時の質感を高めるとともに、「アドバンスドセイフティパッケージ」を標準装備し、スバルのフラグシップモデルとしての価値を更に高めました。平成27年7月に “Fun to Drive な走りを愉しめるハイブリッド“の第2弾として 「インプレッサSPORTS HYBRID」 を発売しました。モーターアシストによるリニアで軽快な加速とスバルならではの低い重心高、優れた重量配分を活かしたスポーティなハンドリングにより、ハイブリッドモデルならではの走りの愉しさとJC08モード燃費値で20.4km/ℓの燃費性能を両立しました。平成27年10月に 「フォレスター」 の大幅改良を実施しました。フロントフェイスの変更、内装の見直しにより、逞しさ、機能性を高め、加えて、操縦安定性、乗心地、静寂性などの上質感の向上を図りました。また 「アドバンスドセイフティパッケージ」 を展開するとともに、LEDヘッドランプやステアリング連動ヘッドランプを採用することで世界トップクラスの安全性能に更に磨きをかけました。軽自動車は、平成27年4月に 「サンバー バン」、「ディアス ワゴン」 を改良しました。電子制御スロットルを採用するとともに、AT車には電子制御4ATを採用。NA車の燃焼効率向上などにより燃費改良を図りました。「サンバー バン」 は全車平成27年度燃費基準を達成しております。平成27年5月に 「ステラ」 を改良しました。平成26年にフルモデルチェンジを行い好評を頂いていますが、従来の衝突回避システム「スマートアシスト」に、新たに単眼カメラを追加した 「スマートアシストⅡ」 として機能向上を図りました。車線逸脱警報機能などの機能追加により高速走行時での安全性能が更に進化しております。軽自動車は、ダイハツ工業より、アライアンスの成果としてOEM供給を受ける商品であります。当事業に関わる研究開発費は99,276百万円であります。※「スマートアシスト」はダイハツ工業株式会社の登録商標です。 (2)航空宇宙事業 航空宇宙カンパニーは将来にわたる持続的成長に向け、新規事業開拓のために、以下の研究開発を行っております。無人機分野では、防衛や防災等に活躍できる無人機の高機能・高信頼化の研究開発を推進し、固定翼機分野では、構造の軽量化及び高機能化に加えて、コスト低減を狙った部品加工・組立プロセスの研究開発を行っております。回転翼機分野では、新中型ヘリコプターの開発に着手致しました。また、炭素繊維強化複合材料や先進金属材料の高効率加工技術、組立・穿孔作業の自動化など生産技術分野においても積極的に取り組み、コスト競争力を高める研究開発を行っております。当事業に関わる研究開発費は2,770百万円であります。 (3)産業機器事業産業機器カンパニーは。「搭載サポート技術で日本のモノづくりを極める」をキーワードとして商品構成の拡充と商品力向上に取り組んでおります。平成27年度は、汎用ガソリンエンジンでは、主力機種であるEXシリーズをモデルチェンジし、外観デザインの刷新を中心に性能品質向上や減速機付仕様追加等の商品力強化を行い、より多くのお客様ニーズに対応しました。車載用エンジンでは、レジャービークル用エンジンの商品性向上や産業機器用エンジンをベースとした小型・軽量、高機能な車載用エンジンの拡充と共に、高出力、高効率化のお客様ニーズに応えるべく鋭意開発を推進しております。また、完成機器では、コンシューマー向け発電機としてRGH50を新たにモデル追加し、RGHシリーズの商品ラインナップ拡充を行いました。当事業に関わる研究開発費は326百万円であります。