7208

カネミツ(7208)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

輸送用機器 自動車・輸送機

事業の概要

  • 主力製品は自動車用プーリ
    カネミツグループは、自動車、農業機械、一般機械向けの鋼板製プーリ(ベルトで動力を伝える部品)の設計、開発、製造、販売を主な事業としています。特に自動車エンジン部品として、国内自動車メーカーのほぼ全てと主要部品会社に製品を供給しており、アジア地域にも供給体制を構築しています。
  • 独自技術による一体成形
    1961年に独自開発した回転成形法(薄い鋼板を回転させながら金型で成形する塑性加工技術)により、プーリを1枚の鋼板から一体成形することに成功しました。これにより、高精度で軽量、低コストな製品を提供し、競争力を高めています。
  • 多岐にわたる製品応用と次世代への展開
    主力製品のプーリは、自動車のウォーターポンプ、クランクシャフト、オルタネータ、パワーステアリングなどに使われています。また、プーリ開発で培った塑性加工技術を、トランスミッション部品、xEV(電動車)部品、EPS(電動パワーステアリング)部品などの次期商品や、未開発のxEV部品、産業用ロボット部品といった次代商品にも応用し、事業領域の拡大を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本セグメント
    カネミツグループの主要な収益源であり、売上高は81.6億円、営業利益は5.9億円と最も大きな規模を占めています。主に国内の自動車メーカーや部品会社へのプーリ供給を通じて収益を上げており、技術開発や生産の中核を担っています。
  • 東南アジアセグメント
    海外事業の重要な柱であり、売上高は21.4億円、営業利益は1.1億円を計上しています。アジア地域への供給体制を構築しており、現地の自動車産業の成長を取り込むことで、グループ全体の収益に貢献しています。
  • 中国セグメント
    売上高は8.2億円、営業利益は0.1億円と、他のセグメントと比較して規模は小さいものの、成長が見込まれる中国市場での事業を展開しています。今後の市場拡大や電動車部品の需要増加に対応することで、収益貢献の拡大を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 82 6 7.3%
SoutheastAsia 地域 21 1 5.3%
China 地域 8 0 1.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,214 文字
3【事業の内容】 当社グループとは、当社、子会社5社及び関連会社1社により構成されており、自動車、農業機械及び一般機械用の鋼板製プーリ(ベルトを介して回転することによって動力を伝達する部品)の設計、開発、製造及び販売を主な事業として取り組んでおります。 当社グループは、創業以来、技術開発型経営を志向し、地球環境に配慮したモノづくりに取り組んでまいりました。1961年に独自開発の回転成形法(注1)にてプーリを1枚の鋼板からの一体成形に成功して以降、高精度・軽量化・低コストな自動車エンジン部品として国内自動車会社のほぼ全社及び主要な部品会社へ製品を供給するとともに、海外のグループ会社を通じてアジア地域への供給体制も構築しております。 当社の主力製品である鋼板製プーリは、自動車のエンジンのウォーターポンプ(水冷装置)、クランクシャフト、オルタネータ(発電装置)、パワーステアリング等にそれぞれ装着されております。また、農業機械及び一般機械に対しても供給を行っております。こうしたプーリの開発で培われた塑性加工(注2)技術は、トランスミッション部品、xEV部品(注3)、EPS部品などの次期商品(注4)、次代商品(注5)に応用しております。今後も当社グループの発展のため更なる商品開発に取り組んでまいります。 なお、このように当社グループの主たる事業は、プーリ中心の自動車用部品等製造販売であり、セグメントは製造販売体制を基礎とした地域別で構成されており、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一区分であります。 事業の系統図は次のとおりであります。 (注)1.回転成形法とは、上下の金型で製品となる材料(薄板鋼板)を挟み込み回転を加えながら、材料の側壁部に横から必要とする形状の金型を押圧して成形する塑性加工に属する加工方法であります。2.塑性加工とは、外部から力を加えて変形させる加工方法であります。3.xEVとは、電動車のことをいい、バッテリーに蓄えた電気エネルギーをクルマの動力のすべてまたは一部として使って走行する自動車を指します。電動車は電気自動車(BEV)、プラグイン・ハイブリッド自動車(PHEV)、ハイブリッド自動車(HEV)、燃料電池自動車(FCEV)が該当します。4.次期商品とは、主力商品プーリに代わる新たな事業の柱となる商品をいいます。当社ですでに商品化され、販売実績があるものです。次期商品として、トランスミッション部品、EPS部品、xEV部品などを位置づけております。5.次代商品とは、当社ではまだ販売実績がなく、中長期的に当社の新たな事業となるべく開発中の商品をいいます。次代商品として、未開発のxEV部品や産業用ロボット部品などを位置づけております。6.上記事業系統図に記載の松本精工株式会社は、当社製品の機械加工を行っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
自動車業界の厳しい価格競争と価格低減要求の傾向が強いため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
独自開発の回転成形法とプレス特殊工法による鋼板立体造形技術。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:自動車業界の需要動向による経営成績への影響 / 新商品開発の遅延による影響 / 価格競争による収益性低下
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

カネミツは、特定のブランド力や特許、規制ライセンスに依存する事業モデルではなく、主に製造技術と生産能力に強みを持つ企業である。そのため、無形資産による競争優位性は限定的と判断される。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

自動車部品メーカーとして、大手自動車メーカーとの長年の取引関係や、特定の車種に合わせた金型・生産ラインの構築により、一定のスイッチング・コストが発生する。しかし、自動車業界全体の部品調達戦略の変化や、新興メーカーの参入により、乗り換えリスクはゼロではない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

カネミツの事業は、プラットフォーム型やサービス型のようなネットワーク効果が働くビジネスモデルではない。製品の利用者が増えることで、製品自体の価値が向上するような構造は存在しない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の経験とノウハウ蓄積による生産効率の向上、および規模の経済を活かした部品調達力が、コスト競争力の源泉となっている。特に、プレス加工技術における熟練度と自動化の進展が、他社に対するコスト優位性を生み出している可能性がある。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

自動車部品、特にプレス部品分野において、カネミツは業界内で高いシェアと生産能力を有している。大手自動車メーカーのサプライヤーとして、大量生産に対応できる規模と、多品種少量生産にも対応できる柔軟性を兼ね備えている点は、効率規模の優位性を示唆する。

  • 独自の塑性加工技術
    カネミツは、回転成形法という独自の塑性加工技術を確立しており、1枚の鋼板から高精度で軽量、低コストなプーリを一体成形できる点が強みです。この技術は、自動車部品の品質向上とコスト削減に貢献し、他社との差別化を図っています。
  • 幅広い顧客基盤と供給体制
    国内の主要自動車メーカーや部品会社に加えて、海外のグループ会社を通じてアジア地域にも製品を供給しており、広範な顧客基盤とグローバルな供給体制を構築しています。これにより、安定した事業運営と市場拡大の機会を得ています。
  • 技術開発型経営の志向
    創業以来、技術開発型経営を重視し、地球環境に配慮したモノづくりに取り組んでいます。プーリで培った塑性加工技術を次世代の自動車部品(xEV部品など)や産業機械部品に応用することで、将来の成長に向けた商品開発を積極的に進めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは「カネミツは技術を尊び技術でOnly-Oneを目指す」「カネミツはOnly-One技術で安全と環境に貢献する」を経営理念とし、創業以来、技術開発志向の経営により、独自の塑性加工技術を活かしたオンリーワン製品の商品化に取り組み、主力製品である自動車用鋼板製プーリならびにプーリ事業で培った技術を応用した製品の製造、販売を通じて、自動車業界発展の一翼を担うとともに、企業倫理を遵守して社会的責任を果たすことにより、株主、取引先、従業員、関係先等全てのステークホルダーにとって存在価値のある企業を目指していきたいと考えております。 (2)経営上の目標を達成するための客観的な目標 当社グループが更なる飛躍を遂げるためには、継続的な成長投資と新商品の研究開発を支えるための利益の確保が不可欠であると考えております。2023年4月から3ヶ年の第9次中期経営計画では売上高、営業利益、ROE、CO₂排出量を客観的な経営目標として設定しております。 (3)経営環境 当社グループは、売上高の大部分を自動車部品が占めており、そのため自動車業界の動向が経営に大きな影響を与える構造となっています。近年、自動車業界ではカーボンニュートラルへの取り組みが世界的に広がり、電動化へのシフトが急速に進んでいます。一方で、米国の関税政策の変化や、世界各地で発生している紛争に伴うエネルギー価格や物価の高騰等、先行きの不透明な状況も続いています。 (4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、2023年4月から2026年3月までの3ヵ年の第9次中期経営計画での取り組みとして明らかにしております。 (スローガン)『新しい世界に挑戦していきます』 事業戦略1.新商品・新事業の創出  ・グループ総力を結集した開発の加速  ・新エネ車向け部品開発  ・新事業分野の開拓  ・モーターコア拡販  ・高張力鋼板、高炭素鋼、ステンレス材等の立体造形技術の研究 2.既存事業の改革 ・トランスミッション部品の拡販 ・エアバッグインフレーター部品の再販 ・プーリ事業の再々編 ・5Sの徹底 ・人的資本経営の推進   社員エンゲージメントと満足度の向上、仕事環境の最適化追求、ダイバーシティへの取り組み、BtoC事業等によるイノベーション風土の醸成  ・グループ会社管理業務の本社一元化 ・サステナビリティへの取り組み   省エネ活動の推進、再生可能エネルギーの利用拡大、3Rの推進、サイバーセキュリティへの取り組み、地域との共生活動  3.定量目標(2026年3月期)    連結売上高  11,170百万円    連結営業利益   830百万円    温室効果額排出目標      CO2排出量原単位   2025年3月期比 5%減      電力消費量原単位  2025年3月期比 5%減      加工油消費量原単位 2025年3月期比 5%減
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは「カネミツは技術を尊び技術でOnly-Oneを目指す」「カネミツはOnly-One技術で安全と環境に貢献する」を経営理念とし、創業以来、技術開発志向の経営により、独自の塑性加工技術を活かしたオンリーワン製品の商品化に取り組み、主力製品である自動車用鋼板製プーリならびにプーリ事業で培った技術を応用した製品の製造、販売を通じて、自動車業界発展の一翼を担うとともに、企業倫理を遵守して社会的責任を果たすことにより、株主、取引先、従業員、関係先等全てのステークホルダーにとって存在価値のある企業を目指していきたいと考えております。 (2)経営上の目標を達成するための客観的な目標 当社グループが更なる飛躍を遂げるためには、継続的な成長投資と新商品の研究開発を支えるための利益の確保が不可欠であると考えております。2023年4月から3ヶ年の第9次中期経営計画では売上高、営業利益、ROE、CO₂排出量を客観的な経営目標として設定しております。 (3)経営環境 当社グループは、売上高の大部分を自動車部品が占めており、そのため自動車業界の動向が経営に大きな影響を与える構造となっています。近年、自動車業界ではカーボンニュートラルへの取り組みが世界的に広がり、電動化へのシフトが急速に進んでいます。一方で、米国の関税政策の変化や、世界各地で発生している紛争に伴うエネルギー価格や物価の高騰等、先行きの不透明な状況も続いています。 (4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、2023年4月から2026年3月までの3ヵ年の第9次中期経営計画での取り組みとして明らかにしております。 (スローガン)『新しい世界に挑戦していきます』 事業戦略1.新商品・新事業の創出  ・グループ総力を結集した開発の加速  ・新エネ車向け部品開発  ・新事業分野の開拓  ・モーターコア拡販  ・高張力鋼板、高炭素鋼、ステンレス材等の立体造形技術の研究 2.既存事業の改革 ・トランスミッション部品の拡販 ・エアバッグインフレーター部品の再販 ・プーリ事業の再々編 ・5Sの徹底 ・人的資本経営の推進   社員エンゲージメントと満足度の向上、仕事環境の最適化追求、ダイバーシティへの取り組み、BtoC事業等によるイノベーション風土の醸成  ・グループ会社管理業務の本社一元化 ・サステナビリティへの取り組み   省エネ活動の推進、再生可能エネルギーの利用拡大、3Rの推進、サイバーセキュリティへの取り組み、地域との共生活動  3.定量目標(2026年3月期)    連結売上高  11,170百万円    連結営業利益   830百万円    温室効果額排出目標      CO2排出量原単位   2025年3月期比 5%減      電力消費量原単位  2025年3月期比 5%減      加工油消費量原単位 2025年3月期比 5%減
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度の世界経済は底堅い成長を維持していますが、先行きは米国の保護主義政策、地域紛争等のリスクを含み不透明感が増しています。 また、自動車市場は電動車の拡大による事業再編の中で、米国自動車関税の影響が懸念されています。 このような状況の中、当社グループは、プーリ、トランスミッション部品、xEV部品(注)、そしてモーターコア部品を4本柱として事業を展開してきました。(注)xEVとは、バッテリー電気自動車(BEV)やハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、水素を用いた燃料電池車(FCEV)等の総称です。 a.財政状態 当連結会計年度末における総資産は16,101百万円となり、前連結会計年度末に比べ4百万円の減少となりました。流動資産は239百万円増加しましたが、その主な内訳は現金及び預金の増加568百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少87百万円、電子記録債権の減少206百万円、原材料及び貯蔵品の減少38百万円等によるものであります。固定資産の残高は8,065百万円となり、244百万円減少しました。その主な内訳は機械装置及び運搬具の減少106百万円、工具、器具及び備品の増加20百万円、投資有価証券の減少120百万円等によるものであります。 当連結会計年度末における負債は4,429百万円となり、前連結会計年度末に比べ713百万円減少しました。流動負債は427百万円減少しましたが、その主な内訳は支払手形及び買掛金の減少113百万円、電子記録債務の減少204百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少188百万円、損害賠償損失引当金の増加140百万円等によるものであります。固定負債は285百万円減少しましたが、その主な内訳は長期借入金の減少317百万円、退職給付に係る負債の増加55百万円等によるものであります。 当連結会計年度末における純資産の残高は11,671百万円となり708百万円増加しました。その主な内訳は利益剰余金の増加387百万円、その他有価証券評価差額金の減少108百万円、為替換算調整勘定の増加416百万円等によるものであります。 この結果、自己資本比率は71.3%となりました。 b.経営成績 当連結会計年度の経営成績は前年同期比較でタイでの国内自動車販売低迷による売上減少はありましたが、トランスミッション部品、xEV部品の国内での拡大および中国でのプーリ外製品の受注伸長により前年比較で増収、営業利益および経常利益は増益となり、総売上高は11,117百万円(対前期25百万円増加[0.2%])となり、利益面では、営業利益755百万円(対前期178百万円増加[30.9%])、経常利益814百万円(対前期142百万円増加[21.2%])、親会社株主に帰属する当期純利益540百万円(対前期91百万円減少[△14.5%])となりました。 セグメント別では、日本は、売上高は8,177百万円(対前期102百万円増加[1.3%])、営業利益は593百万円(対前期157百万円増加[36.0%])となりました。東南アジアは、売上高は2,279百万円(対前期175百万円減少[△7.2%])、営業利益は112百万円(対前期15百万円減少[△12.3%])となり、中国は、売上高は867百万円(対前期20百万円減少[△2.3%])、営業利益は13百万円(前期は営業損失23百万円)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は3,073百万円と前連結会計年度末と比べ、87百万円の減少となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、得られた資金は1,651百万円(対前期234百万円増加[16.5%])となりました。これは主に税金等調整前当期純利益761百万円(対前期81百万円増加[12.0%])、売上債権の減少357百万円(前期は増加額290百万円)、利息及び受取配当金59百万円(対前期30百万円減少[△34.3%])、補助金の受取額86百万円(対前期81百万円増加[1,845.4%])となったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は1,037百万円(対前期45百万円増加[4.5%])となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出450百万円(対前期521百万円減少[△53.6%])、投資有価証券の取得による支出17百万円(対前期2百万円減少[△10.9%])定期預金の増加559百万円(前期は減少額4百万円)となったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、使用した資金は799百万円(対前期72百万円増加[9.9%])となりました。これは主に長期借入れによる収入100百万円(対前期110百万円減少[△52.4%])、長期借入金の返済による支出605百万円(対前期35百万円減少[△5.6%])、リース債務の返済による支出98百万円(対前期6百万円増加[7.4%])、配当金の支払額152百万円(対前期3百万円増加[2.5%])となったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)日本7,370,26799.9東南アジア2,336,04894.0中国801,81993.5合計10,508,13597.9 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)日本8,163,084102.5668,29399.9東南アジア2,132,63191.6202,72897.6中国783,53988.571,45268.8合計11,079,25599.1942,47496.1 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.金額は販売価格によっております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)日本8,163,670102.7東南アジア2,137,65692.2中国815,89199.4合計11,117,218100.2 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社アイシン1,725,54315.62,084,52618.83.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は対前期比増収、営業利益、経常利益に関しましても増益となりました。詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。 当社グループの経営に影響を与える大きな要因は、自動車の電動化による自動車用プーリの需要減少および世界各地で発生している紛争等によるエネルギーや物価高騰等であります。プーリに代わる事業の柱を構築するため、トランスミッション部品やxEV部品等の次期商品・次代商品の開発と拡販を経営の最重要課題と捉えて取り組んでまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについて、営業活動の結果、得られた資金は1,651百万円、投資活動の結果、使用した資金は1,037百万円、財務活動の結果、使用した資金は799百万円となり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は3,073百万円と前連結会計年度末と比べ87百万円の減少となりました。詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。 財務政策について、当社グループの運転資金及び設備投資資金は、主として自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入等により資金調達することを基本方針としております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,124百万円となっております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用されている重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 自動車業界の需要変動
    カネミツグループの主力製品は自動車用部品であり、経済情勢、各国の政策、自動車の電動化動向、自動車メーカーの経営方針など、自動車業界の需要動向が経営成績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。特に、米国の関税政策や紛争によるエネルギー価格高騰もリスク要因です。
  • 新商品開発の不確実性
    新商品の開発は常に不確実性を伴います。市場ニーズに合致した新商品や新技術の開発が遅れた場合、競争力が低下し、経営成績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、自動車のEVシフトへの対応が遅れるリスクがあります。
  • 価格競争の激化
    自動車業界における価格競争は非常に厳しく、自動車メーカーや部品メーカーからのさらなる価格低減要求が強まる可能性があります。これに対応できない場合、カネミツグループの価格競争力が低下し、経営成績や財務状況に悪影響を及ぼす恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,069 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 自動車業界の需要動向による経営成績への影響 当社グループの主力製品であるプーリ及び当社固有の塑性加工技術等をもとに開発される製品の多くは、自動車用部品として日系自動車メーカー等に販売されております。今後の経済情勢、米国の関税政策の変化や世界各地で発生している紛争に伴うエネルギー価格や物価の高騰、各国の経済政策や自動車生産台数の推移、自動車のハイブリッド化、電動化の動向、自動車メーカー等各社の経営方針の動向、当社グループが生産・販売拠点をもつ日本市場やアジア市場の動向によっては、当社グループの経営成績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしましては、トランスミッション部品、xEV部品、モーターコア部品等プーリ以外の自動車部品の開発・拡販活動を実施するとともに、自動車部品以外の産業への参入を進めてまいります。 (2) 新商品開発力 当社グループは、塑性加工技術により主力製品であるプーリ及びその技術を応用(活用)した部品の開発に注力し、高品質で低コストの製品を供給しております。また、開発拠点として加西工場敷地内のテクニカルセンター、長崎工場敷地内のリサーチセンター及びタイ子会社内のタイランド・テクニカルセンターを有し、新商品開発に力を注いでおります。しかしながら、新商品の開発は不確実なものであり、市場ニーズに適合した新商品や新技術の開発が遅延した場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしましては、KAVSの積極的な利用による新商品開発力の向上、開発期間短縮を進めております。また自動車のEVシフトに対応すべく新事業やxEV部品など新商品への事業拡大と、自動車以外の産業への参入も進めていく計画です。 (3) 価格競争 自動車業界における価格競争は大変厳しいものがあり、従来から当社グループもこの競争に全力で対応してまいりました。しかしながら、各自動車メーカー、自動車部品メーカーからの価格低減要求の傾向がより一段と強まる場合には、当社グループの価格競争力が低下し、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしましては、固有の鋼板立体造形技術を活かした付加価値商品の商品化を進めるとともに、生産性向上、金型寿命向上に努め、既存商品の原価低減、さらに海外拠点も含めた適材適地という観点での生産体制の再構築を進め、価格競争力向上に努めております。 (4) 海外事業 当社グループの生産、販売及び開発活動の一部は、海外市場で行われております。こうした海外市場での事業には以下に掲げるようないくつかのリスクが内在しており、当社グループの経営成績及び財務状況に少なからず影響を及ぼす可能性があります。  a 予期しない法律又は規制の変更(投資機会の逸失)  b 不利な政治又は経済要因  c 不利な税影響(コスト負担の増加)  d 急激な為替変動  e テロ、戦争、感染症、その他の要因による社会的混乱(材料調達、生産・販売及び輸送の遅延や中止) (5) 為替変動 当社グループの2025年3月期連結売上高に占める海外売上高の比率は26.6%となりました。こうした海外における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目はもとの現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。なお、当社グループは今後も海外での販売を拡大する方針であり、為替変動等により当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 原材料および部品の調達 当社グループは、製品の製造に使用する原材料及び部品等を当社グループ外の複数の供給業者から調達しており、これらの一部については特定の供給業者に依存しております。市況、災害等、当社グループでは制御出来ない要因により、当社グループがこれらの原材料及び部品等を効率的に、且つ安定したコストで調達し続けることが出来なくなった場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に重大な影響を与える可能性があります。 (7)製品の欠陥 当社グループは、長年の経験で蓄積されたノウハウに基づく品質管理基準に従って製品を製造しております。 しかし、すべての製品に欠陥がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより売上高が減少し、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (8)知的財産 当社グループは、自社が保有する技術等については特許権等による保護または秘匿化を図るほか、他社の知的財産権に対する侵害のないよう専門家の協力を得ながらリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが現在販売している製品あるいは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を適確・適切に判断できない可能性があり、また、当社グループが認識していない特許権が成立することにより、当該第三者より損害賠償の訴えを起こされる可能性があります。そのような場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (9)自然災害、疫病、パンデミック、戦争、テロ、ストライキ、デモ等 当社グループは、災害等に対しては緊急時の社内体制を整備しておりますが、大規模な地震、火災、風水害等の自然災害が発生した場合、当社グループの営業活動に著しい支障が生じ、経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 地域紛争については、経済制裁や各国規制に基づく営業活動への影響はあるものの当社グループの経営成績及び財務状況に与える影響は軽微であると見込んでおりますが、当社グループの従業員の安全確保、原材料や物流費の高騰に関する懸念等、想定される種々のリスクに対して必要な対策を行っております。 (10)情報セキュリティ 顧客等の個人情報や機密情報の漏洩等の防止は、会社の信用維持、円滑な事業運営にとって、必要不可欠の事項といえます。当社グループでは、社内規程の制定、社内教育(定期的な情報セキュリティトレーニング受講)、情報セキュリティシステムの構築等の措置を講じていますが、万一、情報漏洩等の事態が発生した場合、当社グループの信用低下、顧客等に対する損害賠償責任が発生するおそれがあります。また、当社グループの事業活動において、情報システムへの依存度とその重要性は増大しており、この対応として情報システム全体の可用性の向上を図るとともに、ハード・ソフト両面のセキュリティ対策等を実施していますが、サイバー攻撃やコンピューターウイルスの感染等により情報システム障害が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

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