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コプロ・ホールディングス(7059)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 人材派遣・紹介事業: コプロ・ホールディングスは、建設、機電・半導体、ITの各分野に特化した技術者の人材派遣・紹介を主な事業としています。具体的には、建設現場の監督やCADオペレーター、大手製造業の開発・設計部門のエンジニア、システム開発を行うITエンジニアなどを企業に派遣し、その対価として収益を得ています。
  • 純粋持株会社としての経営管理: 当社は純粋持株会社として、傘下の事業会社(コプロコンストラクション、COPRO VIETNAM、コプロテクノロジー)の経営管理や関連業務を行っています。これにより、グループ全体の戦略立案や資源配分を効率的に行い、各事業会社の専門性を活かした事業展開を推進しています。
  • 技術者育成とキャリア支援: 人材創出のため、自社運営の求人サイト「ベスキャリ建設」「ベスキャリIT」「ベスキャリ機電」を通じて人材を確保しています。また、未経験者向けの研修施設「監督のタネ」や半導体技術者研修センター「セミコンテクノラボ」を運営し、技術者の育成とキャリアアップを支援することで、質の高い人材を安定的に供給し、収益基盤を強化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 建設技術者派遣・紹介: 株式会社コプロコンストラクションが担当し、建設・プラントエンジニア専門の人材派遣・紹介サービスを提供しています。建築・土木・設備・プラントにおける現場監督やCADオペレーターといった業務に技術者を派遣しており、建設業界の慢性的な人手不足に対応することで、安定的な収益を上げています。
  • 機電・半導体技術者派遣・請負: 株式会社コプロテクノロジーが担当し、機械設計開発技術者や半導体製造装置保全技術者の人材派遣・請負サービスを提供しています。大手製造業(輸送用機器、産業用機械、家電、農業機械など)の開発・設計部門を中心に、専門性の高いエンジニアを派遣・請負しており、高付加価値なサービスとして収益に貢献しています。
  • IT技術者派遣: 株式会社コプロテクノロジーが担当し、IT技術者派遣サービスを提供しています。ITエンジニア向けの案件情報サイト「ベスキャリIT」を運営し、上場企業を含むクライアント企業に対してシステム開発等のサービスを提供しています。デジタル化の進展に伴い需要が高まるIT分野で、専門技術者を提供することで収益を拡大しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,889 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社3社(株式会社コプロコンストラクション、COPRO VIETNAM CO., LTD.、株式会社コプロテクノロジー)により構成されており、当社は純粋持株会社として当社グループの経営管理及びそれに付帯又は関連する業務等を行っております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの事業会社は建設技術者の人材派遣・紹介、機電・半導体技術者の人材派遣・請負及びIT技術者派遣サービスを行っており、全国14拠点(本書提出日現在)を有し、サービス展開を行っております。当社は技術者派遣事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、技術者派遣事業の内容をサービス別に説明すると以下のとおりとなります。なお、当連結会計年度より、従来の「機械設計開発技術者派遣・請負」を「機電・半導体技術者派遣・請負」、「SES」を「IT技術者派遣」にサービス名称を変更しております。 (1)建設技術者派遣・紹介 株式会社コプロコンストラクションにおいて、建設・プラントエンジニア専門の人材派遣・紹介サービスを行っております。具体的な派遣先の業種・派遣業務としては、建築・土木・設備・プラントにおける現場監督やCADオペレーターとなっております。 (2)機電・半導体技術者派遣・請負 株式会社コプロテクノロジーにおいて、機電・半導体エンジニアの人材派遣・請負サービスを行っております。具体的な業種・業務としては、大手製造業(輸送用機器・産業用機械・家電・農業機械)の開発・設計部門における派遣・請負となっております。 (3)IT技術者派遣 株式会社コプロテクノロジーにおいて、IT技術者派遣サービスを行っております。ITエンジニア向けに案件情報を配信するサイト「ベスキャリIT」の運営を行い、上場企業を含むクライアント企業においてシステム開発等のサービスを提供しております。 また、人材創出の取組みとして次の4点を中心に実践しております。1.人材の確保採用については、広告媒体による集客に加え、各業界に特化した自社運営求人サイト「ベスキャリ建設」「ベスキャリIT」「ベスキャリ機電」を運営し、全国の求人情報の掲載から就業、就業後の相談までの全サポートを行っております。また、若手未経験者向けの求人・採用や、中長期的な事業成長を担う人材を確保することを目的とした新卒採用にも注力しています。 2.入社教育の徹底派遣技術社員向けの入社時研修を開催し、当社グループにおける派遣技術社員としての自覚や心構えなどの確認を徹底しています。勤怠管理、就業規則、情報セキュリティ、派遣適用除外業務、ハラスメント、労働安全衛生、労働災害発生時の対応、危険予知など、その内容は多岐にわたりますが、それら全てが当社グループ派遣技術社員として必要な知識と心得であり、就業先で起こる様々なトラブルにも対応できるようにしています。 3.派遣技術社員へのきめ細やかなフォロー体制の構築派遣技術社員に対して、配属されてからのアフターフォロー、健康管理、メンタルヘルス管理等の質の高いサポート活動を行うことで、当社グループの企業理念の浸透や派遣技術社員の満足度向上による定着率向上を図り、顧客満足度の向上を含めた様々な課題に取り組んでいます。 4.教育の場の提供建設技術者派遣においては、研修施設「監督のタネ」を名古屋、東京の2拠点に設け、専属の講師を配置することにより、若手の未経験人材でも安心してキャリアをスタートできる支援をしております。集合・対面形式による実技研修に加え、リモートによる研修環境を充実させ、派遣技術社員の居住エリアに囚われることなく、より多くの人材のキャリアアップを促進しています。加えて、半導体製造装置の保守点検を担うエンジニアの育成に特化した半導体技術者研修センター「セミコンテクノラボ」を新横浜に設けており、半導体製造装置の機械メンテナンスやフィールドエンジニア業務等を行える人材を育成しております。開講する講座は、派遣技術者として働くにあたって必要な働く姿勢や安全意識、業界知識、業界用語といった基本的な内容からスタートし、業界未経験者でも確実なレベルアップを目指すことができます。 [事業系統図]当社グループの事業系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
技術者の需要逼迫と人材確保の強みがある一方で、競争激化の影響を受ける。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
人材派遣・紹介事業は同業他社の営業強化や買収・合併による規模拡大が見られる。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:建設業界への依存と景気変動の影響 / 業界の競争激化と競合 / 人材確保の難航と採用コスト増加
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

コプロ・ホールディングスは、人材派遣・紹介事業を主軸としており、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPといった無形資産の優位性は現時点では確認できません。事業の性質上、人的資本が中心となります。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

派遣・紹介事業では、企業と求職者の双方にマッチングサービスを提供しています。企業側は、求職者を探す手間やコスト、入社後のミスマッチリスクを考慮すると、一定のスイッチング・コストが存在する可能性があります。しかし、競合他社も多く、乗り換え障壁は限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

コプロ・ホールディングスの事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではありません。求職者と企業のマッチングは個別の取引であり、プラットフォーム全体の価値向上に繋がるものではありません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

人材派遣・紹介事業は、一般的に労働集約型であり、構造的なコスト優位性を築くことは困難です。同社が独自の効率化やテクノロジー活用でコスト削減を実現している具体的な証拠は現時点では見られず、業界平均と比較して突出した優位性はありません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

人材派遣・紹介業界は多数の企業が存在する競争環境ですが、コプロ・ホールディングスは一定の規模を持ち、特定の地域や職種においては一定のプレゼンスを有していると考えられます。しかし、業界全体を代表するような寡占的な地位を築いているとは言えません。

  • 専門特化した人材供給力: 建設、機電・半導体、ITといった専門性の高い分野に特化し、各業界のニーズに合致した技術者を供給できる点が強みです。特に、建設業界では技術者の高齢化と若手不足が深刻であり、当社グループは未経験者向けの研修施設を通じて新たな人材を育成し、この課題に対応しています。
  • 充実した教育・研修体制: 研修施設「監督のタネ」(建設技術者向け)や「セミコンテクノラボ」(半導体技術者向け)を設け、未経験者でも安心してキャリアをスタートできる環境を提供しています。集合研修やリモート研修を組み合わせることで、全国の技術者のスキルアップを促進し、質の高い人材を継続的に確保・育成できる体制を構築しています。
  • 多角的な採用チャネルとフォロー体制: 自社運営の求人サイト「ベスキャリ」シリーズを活用し、各業界に特化した採用活動を展開しています。また、入社時研修の徹底や、配属後のアフターフォロー、健康管理、メンタルヘルス管理など、きめ細やかなサポート体制を構築することで、派遣技術社員の定着率向上と顧客満足度向上を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社は、企業理念体系を踏まえ、2023年3月期から2027年3月期を最終年度とした中期経営計画「コプロ・グループ Build the Future 2027」の策定にあたり、経営理念に基づき、当社グループのパーパス(存在意義)を『最高の「働き方」と最高の「働き手」を。』と定めました。 本中期経営計画期間においては、パーパスの示す方向性に沿って、エンジニア一人ひとりのキャリアアップと、それを応援する幅広いサービスや仕組みを具備した「エンジニア応援プラットフォーム」の構築を軸に、機電・半導体技術者派遣・請負サービス及びIT技術者派遣サービスの拡大、組織能力の強化、組織の活性化を図る各種施策や制度設計を計画的に進めることで、持続的な成長、並びに中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 「コプロ・グループの経営理念体系図」 (2)目標とする客観的な指標等 当社グループは、売上高、営業利益、Non-GAAP営業利益(注)、一株当たり当期純利益の中期的な成長を重視しております。また、事業子会社の技術者派遣事業においては、売上高の構成要素である技術者の在籍人数、稼働率、定着率を客観的な非財務指標として重視しており、開示を継続しております。 なお、2022年5月に公表した中期経営計画「コプロ・グループ Build the Future 2027」(2023年3月期から2027年3月期)においては、最終年度である2027年3月期の財務目標を2025年5月に上方修正を公表し、売上高470億円、Non-GAAP営業利益62億円 、一株当たり当期純利益185円を掲げております。(注)Non-GAAP営業利益は、営業利益に減価償却費、のれん償却費、株式報酬費用を足し戻した金額を計算しています。 (3)中期的な会社の経営戦略①「エンジニア応援プラットフォーム」の構築中期経営計画「コプロ・グループ Build the Future 2027」(2023年3月期から2027年3月期)における中期経営戦略の核として、派遣元である当社グループが技術者のキャリアパス形成を能動的に支援する「エンジニア応援プラットフォーム」の構築を推進し、業界経験者だけでなく、新卒や業界未経験者がエンジニアとしての将来を見据え安心して長く経験を積むことのできるビジネスモデルを構築します。 ②技術者の採用人材サービスを営む当社グループにおいて、持続的な事業拡大を図るためには、技術社員数の増加が重要な要素となります。少子高齢化を背景とした若手人材を中心とする構造的な人手不足により、タイトな労働需給が続くことが予測される中、優秀な人材を顧客企業へ供給できるかどうかが派遣会社に求められるサービスであり、採用力が同業他社との優勝劣敗を左右するものとなります。当社グループでは、経験者はもちろんのこと、業界未経験者の採用を積極的に行っており、技術の領域や事業会社の特徴に適した多様なチャネルで採用を推進しております。特に当社グループの強みとする自社採用においては、自社求人サイト「ベスキャリ建設」「ベスキャリIT」「ベスキャリ機電」や広告媒体を通した求職者の集客から面接・入社に至るまでの採用プロセスのアップデートを常時行っており、人材紹介会社に依存しない自前での採用に集中することで、採用数の拡大に加え、採用コストの適正な運営を図っております。 ③技術者の定着人材サービスを営む当社グループにおいて、持続的な事業拡大を図るためには、技術社員数の増加が重要な要素であり、採用した技術者がやりがいを持って当社グループで就業を続けていける環境を整えることが重要となります。当社グループは派遣技術社員向けの入社時研修を開催し、当社グループにおける派遣技術社員としての自覚や心構えなどの確認を徹底しています。また、派遣法などに係わるコンプライアンスの遵守と共に、勤怠管理、就業規則、情報セキュリティ、労働安全衛生、労働災害発生時の対応、危険予知など、多岐にわたる教育を行っております。配属されてからのアフターフォローにも注力しており、健康管理、メンタルヘルス管理等の質の高いサポート活動を行うことで、定着率の向上に取り組んでいます。 ④事業ポートフォリオ方針グループの屋台骨である建設技術者派遣・紹介サービスの更なる市場シェア拡大に向けた成長投資を行いながら、付加価値の高いエンジニアに特化した人材サービス領域において、第二の主力事業・収益源の育成に向けて、市場性の高い事業への投資を推進します。 ⑤M&A方針・投資戦略コア事業を中心とした既存事業のオーガニックな高い成長に加え、非連続な成長を実現するため、積極的にM&Aを検討してまいります。成長余力が大きく、付加価値の高いエンジニアに特化した人材サービス領域において、優秀なエンジニアが在籍する企業、及びエンジニア応援プラットフォームの構築に際して必要となるリソースを有する企業をターゲットとし、WACC(加重平均資本コスト)8%程度をハードルレートとして設定し、当該レートを上回るM&A投資についてのみ検討を行っていく方針です。 (4)経営環境当社グループの主要顧客先である建設業界においては、都市開発プロジェクト関連工事や、既存インフラ老朽化に伴う再整備、半導体工場の新設など、引き続き堅調な建設需要が見込まれております。また、他業界に比べて顕著な高齢化と若手不足の構造的な問題に加え、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」により改正された労働基準法により、2024年4月より残業時間の上限に罰則規定が設けられており、今までは1名の人材で完結していた業務が細分化されるなど、人材不足が一層深刻となり、企業における派遣人材の活用は今後も加速していくと予測しております。他方、国内における雇用情勢については、少子高齢化に伴う近年の労働人口の減少を背景に人材の採用マーケットは非常にタイトであるため、業界経験者のみならず業界未経験者を含めた人材確保のハードルが上昇しており、人材を確保するための採用力、また採用した人材の育成と定着がより一層求められております。 (5)対処すべき課題当社グループは、以下の事項を主要な課題として認識し、事業展開を図る方針であります。①人材確保及び育成人材の確保は当社グループの成長の礎であり、いかに付加価値の高いエンジニアとなり得る人材を獲得していくか、また、いかに在籍する派遣技術社員の定着を促しながらスキルを高めていくかが重要となります。技術者の採用については、売り手市場が継続する見通しであるため、自社求人サイト「ベスキャリ建設」「ベスキャリIT」「ベスキャリ機電」の更なる集客強化・機能性向上を図るとともに、広告媒体、在籍する社員からの紹介、並びに新卒採用にも注力し、採用チャネルの多様化を進めてまいります。また、業界未経験人材の採用を強化するにあたり、中期経営戦略の核として、派遣元である当社グループが技術者のキャリアパス形成を能動的に支援する「エンジニア応援プラットフォーム」の構築を推進し、新卒や未経験者がエンジニアとしての将来を見据え安心して長く経験を積むことのできるビジネスモデルの構築を目指してまいります。 ②労働者派遣事業の適切な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下、労働者派遣法)の改正への対応労働者派遣法は1986年の施行から2025年現在までに多くの改正を繰り返しており、2007年までは需要に応じた派遣業の規制緩和、2012年以降は派遣労働者保護のための規制強化が大きな流れとなっております。これは、日雇い派遣が問題となった2007年、リーマンショックが起こった2008年頃に突然の派遣切りや雇止めにより苦境に立たされる派遣労働者が増えたこと、違法派遣が社会問題化したことなどが影響していました。2012年の改正では、派遣労働者の保護を目的とした法律であることが、法律名に明示もされることとなりました。近年の改正も、2012年以降に行われてきた派遣労働者の保護と支援をさらに具体的に推し進めることを目的になされており、2020年の改正は、同一企業で働く正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間にある不合理な格差の解消を目指す「同一労働同一賃金」の実現に向けた重要な改正となっております。2021年の改正においては、書面による作成が必要であった派遣契約書について電磁的記録での作成が認められたほか、派遣労働者に対し、キャリア支援に関する説明や雇用安定措置に関わる希望聴取を行うことが派遣事業を行う上で義務付けられることとなりました。当社グループは「労使協定方式」に基づき派遣労働者の待遇を決定することで、計画的な教育訓練や職務経験による人材育成を経て、段階的に賃金を含む待遇の改善の実施等、派遣労働者の長期的なキャリア形成に配慮した雇用管理を行っております。このような法改正への当社グループの適切な対応は、我が国が目指す「派遣労働者を適切に保護し、適切な管理の下で労働者派遣を行う」方針に基づいており、当社グループの持続的な成長にも繋がるものと認識しております。労働者派遣法は、今後も社会状況や課題に対応する形で改正が行われることが想定されます。当社グループは、今後も法改正に伴う経営環境の変化に適切に対応しつつ、引き続き事業の安定・拡大に努めてまいります。 ③営業力強化継続的な成長のためには、既存取引の維持・新規顧客の開拓に加え、顧客企業の新たなニーズを引き出すことで取引件数を増加させる必要があります。このために当社グループは、重点企業へのアプローチを集中して行い、多くの案件を獲得することを目指してまいります。また、営業プロセスの再構築、マッチングの強化、ツール導入による業務効率化を進め、顧客・案件情報の集約・分析することで、100%近い稼働率を維持し、中長期的に継続する就業先へのシフトが臨機応変に実施できるよう取り組んでまいります。建設技術者派遣においては、重点企業へのさらなる取引拡大に向けて取り組んでまいります。また、未経験者からの就業者が増加することを踏まえてチーム派遣の推進を行い定着率、成熟度を向上させます。さらに資格取得支援体制を整備し、施工管理技士、施工管理技士補などの資格取得を促し、付加価値の高いエンジニアを育成することにより、顧客満足に繋がるエンジニアの輩出を目指します。また、業務提携により付加価値の高い建設業界向けDX人材を育成することで同業他社との差別化を図ります。機電・半導体技術者派遣の機電においては、引き続き機械設計、電気電子設計を軸に特に生産技術・生産準備領域の拡大を進めてまいります。半導体においては、「辞めないエンジニアの育成」をテーマとしたセミコンテクノラボでの効果があり大手半導体デバイスメーカーや半導体製造装置メーカーとの取引が順調に伸長しました。引き続き既存顧客へのシェア拡大と新規顧客の開拓に注力してまいります。IT技術者派遣においては、目標としていた、大手SIerやメーカーと直接取引が増加しており、さらなる新規開拓に努めてまいります。 ④長時間労働の抑制昨今の労働行政においては、働き方改革関連法案の施行により長時間労働に対する指導・監督が強化されており、企業側に従業員へのきめ細かな労務管理と安全配慮を求めるものとなっております。派遣元である当社グループは、派遣先に対して当社グループ派遣技術社員が当社グループの36協定の範囲を超えて時間外労働を行うことがないよう、派遣先に対して段階的な改善を要請する通知を提示する等、適宜適切な措置を講じております。今後も引き続き労働環境の改善、適正な労働時間の管理や時間外労働の抑制等に継続的に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社は、企業理念体系を踏まえ、2023年3月期から2027年3月期を最終年度とした中期経営計画「コプロ・グループ Build the Future 2027」の策定にあたり、経営理念に基づき、当社グループのパーパス(存在意義)を『最高の「働き方」と最高の「働き手」を。』と定めました。 本中期経営計画期間においては、パーパスの示す方向性に沿って、エンジニア一人ひとりのキャリアアップと、それを応援する幅広いサービスや仕組みを具備した「エンジニア応援プラットフォーム」の構築を軸に、機電・半導体技術者派遣・請負サービス及びIT技術者派遣サービスの拡大、組織能力の強化、組織の活性化を図る各種施策や制度設計を計画的に進めることで、持続的な成長、並びに中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 「コプロ・グループの経営理念体系図」 (2)目標とする客観的な指標等 当社グループは、売上高、営業利益、Non-GAAP営業利益(注)、一株当たり当期純利益の中期的な成長を重視しております。また、事業子会社の技術者派遣事業においては、売上高の構成要素である技術者の在籍人数、稼働率、定着率を客観的な非財務指標として重視しており、開示を継続しております。 なお、2022年5月に公表した中期経営計画「コプロ・グループ Build the Future 2027」(2023年3月期から2027年3月期)においては、最終年度である2027年3月期の財務目標を2025年5月に上方修正を公表し、売上高470億円、Non-GAAP営業利益62億円 、一株当たり当期純利益185円を掲げております。(注)Non-GAAP営業利益は、営業利益に減価償却費、のれん償却費、株式報酬費用を足し戻した金額を計算しています。 (3)中期的な会社の経営戦略①「エンジニア応援プラットフォーム」の構築中期経営計画「コプロ・グループ Build the Future 2027」(2023年3月期から2027年3月期)における中期経営戦略の核として、派遣元である当社グループが技術者のキャリアパス形成を能動的に支援する「エンジニア応援プラットフォーム」の構築を推進し、業界経験者だけでなく、新卒や業界未経験者がエンジニアとしての将来を見据え安心して長く経験を積むことのできるビジネスモデルを構築します。 ②技術者の採用人材サービスを営む当社グループにおいて、持続的な事業拡大を図るためには、技術社員数の増加が重要な要素となります。少子高齢化を背景とした若手人材を中心とする構造的な人手不足により、タイトな労働需給が続くことが予測される中、優秀な人材を顧客企業へ供給できるかどうかが派遣会社に求められるサービスであり、採用力が同業他社との優勝劣敗を左右するものとなります。当社グループでは、経験者はもちろんのこと、業界未経験者の採用を積極的に行っており、技術の領域や事業会社の特徴に適した多様なチャネルで採用を推進しております。特に当社グループの強みとする自社採用においては、自社求人サイト「ベスキャリ建設」「ベスキャリIT」「ベスキャリ機電」や広告媒体を通した求職者の集客から面接・入社に至るまでの採用プロセスのアップデートを常時行っており、人材紹介会社に依存しない自前での採用に集中することで、採用数の拡大に加え、採用コストの適正な運営を図っております。 ③技術者の定着人材サービスを営む当社グループにおいて、持続的な事業拡大を図るためには、技術社員数の増加が重要な要素であり、採用した技術者がやりがいを持って当社グループで就業を続けていける環境を整えることが重要となります。当社グループは派遣技術社員向けの入社時研修を開催し、当社グループにおける派遣技術社員としての自覚や心構えなどの確認を徹底しています。また、派遣法などに係わるコンプライアンスの遵守と共に、勤怠管理、就業規則、情報セキュリティ、労働安全衛生、労働災害発生時の対応、危険予知など、多岐にわたる教育を行っております。配属されてからのアフターフォローにも注力しており、健康管理、メンタルヘルス管理等の質の高いサポート活動を行うことで、定着率の向上に取り組んでいます。 ④事業ポートフォリオ方針グループの屋台骨である建設技術者派遣・紹介サービスの更なる市場シェア拡大に向けた成長投資を行いながら、付加価値の高いエンジニアに特化した人材サービス領域において、第二の主力事業・収益源の育成に向けて、市場性の高い事業への投資を推進します。 ⑤M&A方針・投資戦略コア事業を中心とした既存事業のオーガニックな高い成長に加え、非連続な成長を実現するため、積極的にM&Aを検討してまいります。成長余力が大きく、付加価値の高いエンジニアに特化した人材サービス領域において、優秀なエンジニアが在籍する企業、及びエンジニア応援プラットフォームの構築に際して必要となるリソースを有する企業をターゲットとし、WACC(加重平均資本コスト)8%程度をハードルレートとして設定し、当該レートを上回るM&A投資についてのみ検討を行っていく方針です。 (4)経営環境当社グループの主要顧客先である建設業界においては、都市開発プロジェクト関連工事や、既存インフラ老朽化に伴う再整備、半導体工場の新設など、引き続き堅調な建設需要が見込まれております。また、他業界に比べて顕著な高齢化と若手不足の構造的な問題に加え、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」により改正された労働基準法により、2024年4月より残業時間の上限に罰則規定が設けられており、今までは1名の人材で完結していた業務が細分化されるなど、人材不足が一層深刻となり、企業における派遣人材の活用は今後も加速していくと予測しております。他方、国内における雇用情勢については、少子高齢化に伴う近年の労働人口の減少を背景に人材の採用マーケットは非常にタイトであるため、業界経験者のみならず業界未経験者を含めた人材確保のハードルが上昇しており、人材を確保するための採用力、また採用した人材の育成と定着がより一層求められております。 (5)対処すべき課題当社グループは、以下の事項を主要な課題として認識し、事業展開を図る方針であります。①人材確保及び育成人材の確保は当社グループの成長の礎であり、いかに付加価値の高いエンジニアとなり得る人材を獲得していくか、また、いかに在籍する派遣技術社員の定着を促しながらスキルを高めていくかが重要となります。技術者の採用については、売り手市場が継続する見通しであるため、自社求人サイト「ベスキャリ建設」「ベスキャリIT」「ベスキャリ機電」の更なる集客強化・機能性向上を図るとともに、広告媒体、在籍する社員からの紹介、並びに新卒採用にも注力し、採用チャネルの多様化を進めてまいります。また、業界未経験人材の採用を強化するにあたり、中期経営戦略の核として、派遣元である当社グループが技術者のキャリアパス形成を能動的に支援する「エンジニア応援プラットフォーム」の構築を推進し、新卒や未経験者がエンジニアとしての将来を見据え安心して長く経験を積むことのできるビジネスモデルの構築を目指してまいります。 ②労働者派遣事業の適切な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下、労働者派遣法)の改正への対応労働者派遣法は1986年の施行から2025年現在までに多くの改正を繰り返しており、2007年までは需要に応じた派遣業の規制緩和、2012年以降は派遣労働者保護のための規制強化が大きな流れとなっております。これは、日雇い派遣が問題となった2007年、リーマンショックが起こった2008年頃に突然の派遣切りや雇止めにより苦境に立たされる派遣労働者が増えたこと、違法派遣が社会問題化したことなどが影響していました。2012年の改正では、派遣労働者の保護を目的とした法律であることが、法律名に明示もされることとなりました。近年の改正も、2012年以降に行われてきた派遣労働者の保護と支援をさらに具体的に推し進めることを目的になされており、2020年の改正は、同一企業で働く正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間にある不合理な格差の解消を目指す「同一労働同一賃金」の実現に向けた重要な改正となっております。2021年の改正においては、書面による作成が必要であった派遣契約書について電磁的記録での作成が認められたほか、派遣労働者に対し、キャリア支援に関する説明や雇用安定措置に関わる希望聴取を行うことが派遣事業を行う上で義務付けられることとなりました。当社グループは「労使協定方式」に基づき派遣労働者の待遇を決定することで、計画的な教育訓練や職務経験による人材育成を経て、段階的に賃金を含む待遇の改善の実施等、派遣労働者の長期的なキャリア形成に配慮した雇用管理を行っております。このような法改正への当社グループの適切な対応は、我が国が目指す「派遣労働者を適切に保護し、適切な管理の下で労働者派遣を行う」方針に基づいており、当社グループの持続的な成長にも繋がるものと認識しております。労働者派遣法は、今後も社会状況や課題に対応する形で改正が行われることが想定されます。当社グループは、今後も法改正に伴う経営環境の変化に適切に対応しつつ、引き続き事業の安定・拡大に努めてまいります。 ③営業力強化継続的な成長のためには、既存取引の維持・新規顧客の開拓に加え、顧客企業の新たなニーズを引き出すことで取引件数を増加させる必要があります。このために当社グループは、重点企業へのアプローチを集中して行い、多くの案件を獲得することを目指してまいります。また、営業プロセスの再構築、マッチングの強化、ツール導入による業務効率化を進め、顧客・案件情報の集約・分析することで、100%近い稼働率を維持し、中長期的に継続する就業先へのシフトが臨機応変に実施できるよう取り組んでまいります。建設技術者派遣においては、重点企業へのさらなる取引拡大に向けて取り組んでまいります。また、未経験者からの就業者が増加することを踏まえてチーム派遣の推進を行い定着率、成熟度を向上させます。さらに資格取得支援体制を整備し、施工管理技士、施工管理技士補などの資格取得を促し、付加価値の高いエンジニアを育成することにより、顧客満足に繋がるエンジニアの輩出を目指します。また、業務提携により付加価値の高い建設業界向けDX人材を育成することで同業他社との差別化を図ります。機電・半導体技術者派遣の機電においては、引き続き機械設計、電気電子設計を軸に特に生産技術・生産準備領域の拡大を進めてまいります。半導体においては、「辞めないエンジニアの育成」をテーマとしたセミコンテクノラボでの効果があり大手半導体デバイスメーカーや半導体製造装置メーカーとの取引が順調に伸長しました。引き続き既存顧客へのシェア拡大と新規顧客の開拓に注力してまいります。IT技術者派遣においては、目標としていた、大手SIerやメーカーと直接取引が増加しており、さらなる新規開拓に努めてまいります。 ④長時間労働の抑制昨今の労働行政においては、働き方改革関連法案の施行により長時間労働に対する指導・監督が強化されており、企業側に従業員へのきめ細かな労務管理と安全配慮を求めるものとなっております。派遣元である当社グループは、派遣先に対して当社グループ派遣技術社員が当社グループの36協定の範囲を超えて時間外労働を行うことがないよう、派遣先に対して段階的な改善を要請する通知を提示する等、適宜適切な措置を講じております。今後も引き続き労働環境の改善、適正な労働時間の管理や時間外労働の抑制等に継続的に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況当連結会計年度におきましては、当社グループの主要顧客が属する建設業界では、技術者の高齢化及び若手不足の構造的な問題は依然として続いており、加えて、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」により改正された労働基準法により、建設業界への時間外労働の上限規制が2024年4月に適用され、人手不足が深刻化しております。当社においても技術者派遣事業の足もとの受注状況は前年を大幅に上回っており、技術者派遣に対する需要は旺盛に推移しております。 このような事業環境のもと、当社グループは2022年5月に公表した中期経営計画「コプロ・グループ Build the Future 2027」(2023年3月期から2027年3月期)を、2025年5月に上方修正を公表した最終年度目標の実現に向け、中長期の成長を見据えた取組みを推進しております。当社グループのコアサービスである建設技術者派遣を展開する株式会社コプロコンストラクションでは、2024年4月からの時間外労働の上限規制適用に伴い拡大する需要を確実に獲得するために、事業成長の礎である技術者を確保する体制の構築を重点課題に掲げ、採用の更なる強化と定着率の改善に係る取組みを推進いたしました。採用面においては、優秀かつ豊富な人材を顧客企業へ提供するという人材派遣会社として求められる基礎的サービスである人材供給力を高めるために、外部の人材紹介会社を使った採用に依存せず、当社の強みである自社選考による「ローコスト採用」に磨きをかけてまいりました。その中で重要となる応募の母集団形成においては、有料求人媒体に加え、自社求人サイト「ベスキャリ建設」や技術者からの紹介採用等、採用チャネルの拡大に取り組み、採用の入口となる応募数の拡大に注力いたしました。また、顧客企業に対する深耕営業により、業界未経験者や女性施工管理などの幅広い案件受注が、積極採用を大きく下支えいたしました。また、通期業績が公表予想値を超過して着地する見込みであった点を踏まえ、当第4四半期連結会計期間において、来期2026年3月期の発射台となる第1四半期連結会計期間の配属人数を一人でも多く積み増すことを目指し、中途採用費用の追加投下を実施いたしました。定着率の改善においては、採用拡大による人材供給に留まらず、当社が追求する本質的な提供価値である「人づくり」を実現するため、安定配属が見込まれる大手ゼネコン・サブコンを中心としたターゲット企業に対する深耕営業や、複数の技術者を同一現場に配属するチーム派遣・セット派遣の推進のほか、配属後のサポート強化を継続して行ってまいりました。また、採用数の拡大に伴い在籍技術者数の約7割を構成するまでに増加した在籍1、2年目の若手人材の定着率改善を最重要取組み事項に掲げ、派遣契約単価が大きく伸び始める在籍3年目の壁を超えられるよう、入社間もない技術者への配属後のアフターフォローに加え、「エンジニア応援プラットフォーム」の構築を通したキャリアアップ支援の強化を行ってまいりました。これらの取組みにより、入社1、2年目の若手人材の定着率は前年並みの水準にまで回復いたしました。これらの結果、当連結会計年度における採用人数は2,379人となり、前年同期比355人(同17.5%増)の増加となり、当連結会計年度末における技術者数は前期末比784人増加(同22.0%増)し、4,352人(前連結会計年度末3,568人)となりました。 機電・半導体技術者派遣及びIT技術者派遣サービスを展開する株式会社コプロテクノロジーにおいては、ITエンジニア向け案件紹介サイト「ベスキャリIT」、及び機電分野のエンジニア採用サイト「ベスキャリ機電」へ採用費を投下し、自社採用サイトの一層の強化に取り組みました。また、半導体製造装置の保守点検を担うエンジニアの育成に特化した半導体技術者研修センター「セミコンテクノラボ」において未経験人材の受入れを進め、1ヵ月間の教育研修を経て、半導体製造装置の機械メンテナンスやフィールドエンジニア業務等を行える人材として付加価値を高め、顧客の開拓と共に配属を積み上げました。「セミコンテクノラボ」の開設から11カ月で卒業生は100名を突破したほか、技術研修だけにとどまらず、技術者として必要な心構えを養うことを重視しており、卒業後に配属したエンジニアの定着率は約95%と高い水準を実現しております。これらの結果、当連結会計年度末における技術者数は前期末比148人増加(同41.0%増)し、509人(前連結会計年度末361人)となりました。 これらの結果、当連結会計年度末のグループ技術者数は、時間外労働の上限規制を追い風にした需要の拡大を受けながら、外部の人材紹介会社に依存しない、自社選考による「ローコスト採用」に磨きをかける採用力の強化が功を奏したことにより、建設技術者派遣の株式会社コプロコンストラクションを中心に伸長し、前期末比932人増加(同23.7%増)の4,861人(前連結会計年度末3,929人)と増加しました。当連結会計年度における建設技術者派遣における売上単価は、同じく上限規制を受けた一人当たりの残業時間の減少や、未経験者採用の拡大により契約単価の低い技術者構成比が上昇した影響を受け、582千円(前期比4.6%減)となりましたが、売上単価の低下を補って余りある技術者数の増加率を実現した結果、当連結会計年度における売上高は30,015,113千円(同24.6%増)と増収となりました。利益面につきましては、売上高の増加に伴う売上総利益の増加に加え、売上高増加に伴う地代家賃や人件費等の固定費率が低下した結果、収益性が高まったことにより、営業利益は2,763,955千円(同29.1%増)の大幅増益となりました。また、経常利益は2,784,339千円(同25.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,820,790千円(同24.4%増)、1株当たり当期純利益95円45銭(同22.9%増)となりました。なお、当社グループは技術者派遣事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。 ②財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ906,840千円増加し、13,057,479千円となりました。これは流動資産が888,337千円増加、固定資産が18,502千円増加したことによるものであります。流動資産の増加は主に、現金及び預金が241,514千円増加、売上高の増加に伴い売掛金が615,373千円増加したことによるものであります。固定資産の増加は主に、有形固定資産が12,068千円増加、減価償却により無形固定資産が204,690千円減少、長期前払費用の増加により投資その他の資産が211,124千円増加したことによるものであります。 (負債)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ623,183千円増加し、4,657,531千円となりました。これは、流動負債が577,930千円増加、固定負債が45,252千円増加したことによるものであります。流動負債の増加は主に、未払金が225,067千円増加、未払法人税等が243,053千円増加、未払消費税等が167,310千円増加したことによるものであります。固定負債の増加は主に、資産除去債務が42,351千円増加したことによるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ283,656千円増加し、8,399,948千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を1,820,790千円計上、剰余金の配当1,047,493千円実施により利益剰余金が773,297千円増加した一方で、自己株式の市場買付等により自己株式が631,080千円増加したことによるものであります。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、6,152,696千円となり、前連結会計年度末に比べ240,652千円増加いたしました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得た資金は2,232,967千円(前年同期は2,328,050千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,784,383千円、売上債権の増加額615,373千円、減価償却費340,838千円、未払金の増加額234,309千円及び法人税等の支払額810,670千円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は350,965千円(同321,750千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出158,938千円、無形固定資産の取得による支出76,740千円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は1,644,239千円(同464,810千円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額1,046,632千円、自己株式の取得による支出800,090千円によるものです。 ④生産、受注及び販売の実績当社グループは、技術者派遣事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しておりますが、派遣先の業種別に示すと次のとおりであります。 a.生産実績当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.受注実績当社グループは、受注生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。サービス当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前連結会計年度比(%)派遣建設26,608,209122.0機電・半導体1,218,302130.4IT423,349361.1紹介建設131,452191.3機電・半導体10,922-IT4,179-請負機電・半導体611,235122.0準委任IT1,007,462152.2合計30,015,113124.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 当社グループの当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(売上高)当連結会計年度の売上高は、30,015,113千円(前期比24.6%増)となりました。建設技術者派遣の株式会社コプロコンストラクションの技術者数が増加したことに加え、株式会社コプロテクノロジーにおいても技術者数が伸長し、当連結会計年度末の連結技術者数が4,861人(前連結会計年度末3,929人)と増加したため、売上高が伸長いたしました。 (売上原価、売上総利益)売上原価は、21,706,367千円(同25.3%増)となりました。売上高の増加に伴う増加であります。この結果、売上総利益は8,308,745千円(同22.6%増)となりました。また、売上総利益率は27.7%となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)販売費及び一般管理費は、5,544,790千円(同19.7%増)となりました。これは採用費のほか、主に建設技術者派遣における2024年4月以降の需要拡大に向けた営業・採用部門の増強による人件費等の増加によるものであります。販売費及び一般管理費の増加を、売上高の増加に伴う売上総利益の増加で吸収したことにより、営業利益は2,763,955千円(同29.1%増)となりました。 (営業外収益、営業外費用及び経常利益)営業外収益は保険契約の解約返戻金の計上等により22,940千円(同68.6%減)、営業外費用は2,556千円(同15.9%減)となり、この結果、経常利益は2,784,339千円(同25.9%増)となりました。 (特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)特別利益として新株予約権戻入益87千円を計上した結果、税金等調整前当期純利益は2,784,383千円(同25.8%増)となりました。また、法人税、住民税及び事業税が323,106千円増加した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,820,790千円(同24.4%増)となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境に由来するリスク、事業内容に由来するリスク等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。これらの経営成績に重要な影響を与えるリスクに対応するため、組織体制の更なる強化等を行ってまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの資金需要の主なものは、事業規模拡大に伴い必要となる運転資金、及び当社グループが将来に向けた更なる付加価値向上を図るための設備投資であります。これらの資金需要は手許資金で賄うことを基本としております。余裕資金の運用は定期預金を中心とした安全で流動性の高い金融資産であり、流動性を確保しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ④経営者の問題認識と今後の方針について当社グループは、現在の経営環境及び予測や取得可能な情報に基づき、企業価値を最大限に向上させるよう経営戦略の見直し及び再検討を随時行っております。また、関連法規制の遵守は経営上最も重要な課題と位置付けており、法令遵守に対する一層の意識向上と体制強化を図るため、社内教育や継続的な施策を実施し、社会的信用をより一層得ることに努めてまいります。

事業リスク

  • 建設業界への依存と景気変動: 当社グループの主要顧客は建設業界に属しており、業績は国内の建設投資動向に大きく影響されます。景気変動や経済情勢の悪化により公共事業の大幅な削減や民間工事の落ち込みが発生した場合、または「働き方改革」による建設業界の時間外労働上限規制が人材派遣需要に構造的な変化をもたらした場合、受注に影響を及ぼし、経営成績や財政状態が悪化する可能性があります。
  • 業界競争の激化と経済情勢: 人材派遣・紹介事業の領域では、同業他社の営業強化や買収・合併による規模拡大の動きが見られ、競争が激化しています。また、物価高による消費下押し、人手不足による設備投資の遅延、国際情勢の不安定化による資源価格の高騰などが、事業の進捗や派遣料金に影響を及ぼし、経営成績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
  • 人材確保の難航と採用コスト増加: 当社グループの成長は、付加価値の高いエンジニア人材の確保に大きく依存しています。建設、機械設計、IT分野の技術者需要は逼迫しており、今後の技術者採用市場の動向によっては、人材の確保が難しくなったり、採用コストが増加したりする可能性があります。これにより、事業計画の達成が困難となり、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|8,245 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営環境について①建設業界への依存について当社グループは、主要顧客が属する建設業界を中心とした人材派遣・紹介事業を行っており、当社グループの業績は官需・民需を問わず国内の建設投資動向に影響を受けます。当連結会計年度における我が国経済は、企業の価格設定行動の変化を映じた企業収益改善、賃上げによる所得環境や雇用環境の改善に加え、旺盛なインバウンド需要等を背景として、前向きな変化が多くみられた一年となりました。一方、2024年問題を契機とした物流コストや建設コストの上昇による物価高、また、中東情勢やウクライナ情勢が緊迫し国際情勢が一段と不安定化する中での資源価格やエネルギー価格の高騰が賃上げに追い付いていないことに加え、アメリカの今後の政策動向についても、我が国の景気を下押しするリスクとして引き続き留意が必要な状況にあります。このような経済環境の中、当社グループの主要顧客が属する建設業界においては、堅調な公共投資と共に、民間投資も設備投資の再開の傾向にあり、建設投資が全体として増加傾向にある中、技術者の高齢化及び若手不足の構造的な問題は依然として続いており、技術者派遣事業の足もとの受注状況は前年を大きく上回る水準で推移しましたが、今後、景気変動や経済情勢の悪化に伴い公共事業の大幅な削減や民間工事の落ち込み等により建設投資動向が著しく変動した場合、或いは、「働き方改革を推進するための関係法令の整備に関する法律」により改正された労働基準法による建設業界への時間外労働の上限規制の適用等何らかの影響により建設業界における人材派遣業に対する需要に構造的な変化をもたらされた場合には、受注等に影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは中期的な経営戦略として「事業ポートフォリオの最適化」を掲げており、日本の建設業界の「ベストパートナー企業」として更なる市場シェア拡大に向けた成長投資を行いながら、付加価値の高いエンジニアに特化した人材サービス領域において、建設業界以外の新たな分野への展開として、子会社を通じた機械設計開発技術者派遣や半導体製造装置保全技術者派遣、請負サービス、上場企業を含むクライアント企業へのシステムエンジニアリングサービスの提供など、建設業界における豊富な経験を糧に、第二の主力事業・収益源の育成に向けて、市場成長性の高い事業への投資を推進するとともに、特定の企業や地域への派遣が集中しないようリスク分散を図り、ポートフォリオを構築することとしております。しかしながら、かかるリスクは当社グループのリスク管理施策によって完全に排除できる性格のものではないことから、市場の急変等の場合においては、その時期・規模に応じた影響度をもってリスクが顕在化する可能性があると認識しております。 ②業界の競争の激化、競合について当社グループが属する人材派遣・紹介事業の領域では、同業他社の営業の強化や、買収・合併等により規模拡大を目指す動きも見られます。当社グループにおきましても、既存顧客のシェア拡大、新規顧客の開拓、同業の買収・合併等により積極的な事業拡大を目指してまいりますが、競争の激化に加え、物価高による消費下押しと人手不足による設備投資の遅延、対米関税交渉による影響、中東情勢の混乱やウクライナ紛争の長期化等による資源価格の高騰等により、想定どおり事業が進まない可能性や派遣料金に影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、他社動向等を緊密にモニタリングすることで、かかる事象の顕在化リスクの早期把握に努めておりますが、かかるリスクは、当社グループ独自で軽減・排除できる性格のものではないことから、顕在化の時期・影響度について確定的な予測を行うことは困難であると認識しております。 (2)事業運営について①人材の確保について付加価値の高いエンジニアとなり得る人材の獲得は当社グループの成長の推進力であり、採用力等人材の確保は当社グループの強みであります。付加価値の高いエンジニアを確保するために建設業界、機械設計エンジニア、ITエンジニアの経験者だけでなく未経験者もターゲットとして有料媒体で積極的に募集を行っております。近年、国内における施工管理技術者及び機械設計エンジニアやITエンジニア等の需要は逼迫しており、経験者を中心とした労働需給はタイト化していますが、当社グループは、取引先からの月間の取得案件数が平均4,300件を超える等旺盛な人材需要に対して、事業成長の礎である技術者を確保する体制の構築を重点課題に掲げ、採用費を前期に続き積極的かつ費用対効果を重視し効率的に投下するとともに、採用の入口となる面接数の拡大に向け、応募管理システムを導入し、面接設定の自動化によるリードタイムの短縮等、採用活動の強化に取り組んでおります。2023年3月にITエンジニア向け案件紹介サイト「ベスキャリIT」、2023年11月に「ベスキャリ機電」のオープンに続き、2024年3月には「ベスキャリ建設」をリニューアルオープンさせて当社グループの採用サイトを統一しました。また、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使用し過去の応募者データに対して的確な求人内容を配信し、更なる集客強化に取り組む等採用活動の強化を推進しております。しかしながら、今後の技術者採用市場の動向によっては、人材の確保に難航するおそれや採用コストが増加する可能性もあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、技術者採用市場の動向を緊密にモニタリングすることで、かかる事象の顕在化リスクの早期把握に努めておりますが、かかるリスクは当社グループのリスク管理施策によって完全に排除できる性格のものではないことから、市場の急変等の場合においては、その時期・規模に応じた影響度をもってリスクが顕在化する可能性があると認識しております。 ②代表者への依存について当社グループの創業者であり代表取締役社長である清川甲介は、当社の株式を直接、又は資産管理会社を通じて間接的に所有する、創業以来の最高経営責任者であります。同氏は、当社グループの主要顧客先である建設業界向けの建設技術者派遣に加えて、機械設計開発技術者派遣、半導体製造装置保全技術者派遣、システムエンジニアリングサービスに関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行において極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは、取締役会や中期経営計画推進会議等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、経営方針や事業戦略の決定、遂行に影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、取締役会をはじめとした特定の人物に依存しないガバナンス体制に基づく事業運営を行っており、また、最高経営責任者の後継者についても、経営状況や対処すべき課題に応じて最適な後継者を選定できるよう、指名・報酬委員会にて審議検討を予定している事等、現状体制に特記すべき問題は認めていないことから、かかるリスクが顕在化する可能性は低いものと認識しております。 ③買収・合併、業務提携、新規事業等について当社グループは今後、人材ビジネス事業及びその周辺事業等の事業拡大や新規事業分野の開拓のため、買収・合併、新会社設立、業務提携等を進めていく方針であります。これらの施策については十分な事前調査及び検討を実施してまいりますが、当該事業が当初想定した収益計画と大きく乖離した場合には、のれんの減損損失等の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)労務リスクについて①就業環境について当社グループでは4,861人の派遣技術社員を雇用しております(2025年3月期)。また毎年多数の派遣技術社員を採用していることから、採用時の人物評価及びスキル・保有資格確認等による人材品質確保、コンプライアンスを重視した労務管理を含む派遣技術社員の管理の充実、教育研修体制の強化、従業員満足度向上等の取組みを実践しております。しかしながら、労働安全衛生や雇用関係等に関して派遣技術社員との間で紛争が発生し、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが派遣する派遣技術社員が派遣先で業務中又は通勤途上において負傷・疾病・障害・死亡となった場合は、使用者である当社グループに災害補償義務が課せられます。これらの労災事故に関しても当社グループは、派遣技術社員からの定期的なヒアリングにより、派遣先の就業環境におけるリスクの未然防止に努めておりますが、当該事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令遵守を徹底するとともに、内部管理体制を整備することにより、派遣技術社員の紛争・労災事故を惹起することのない事業運営に努めており、かかるリスクが顕在化する可能性は低いものと認識しております。 ②長時間労働・過重労働について当社グループは労働環境の改善、適正な労働時間の管理や時間外労働の抑制等に継続的に取り組んでおりますが、長時間労働・過重労働に起因する休職、人材の流出、重大な事故等が発生し当社グループの信用に著しい低下がみられた場合、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの主要顧客が属する建設業界においては、2024年3月までは時間外労働の上限規制の適用が猶予・除外されていましたが、2024年4月以降は猶予・除外がなくなり上限規制が適用され、さらに時間外労働や休日に係る規制が強化された場合、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令遵守を徹底するとともに、長時間労働削減プロジェクトの推進や、社員へのIT端末貸与による勤務状況の把握などの内部管理体制を整備することにより、長時間労働・過重労働に起因する休職、人材の流出、重大な事故等を惹起することのない事業運営に努めており、かかるリスクが顕在化する可能性は低いものと認識しております。 ③労働基準法・労働安全衛生法その他関係法令昨今の労働行政の動きでは、適切な勤怠管理や長時間労働に対する指導・監督の強化が行われており、企業側に従業員へのきめ細やかな労務管理と安全配慮を求めるものとなっております。派遣元である当社は、派遣先に対して、当社グループの36協定の範囲を超えて時間外労働を当社グループ派遣技術社員が行うことがないよう、各派遣技術社員の時間外労働時間の累計に応じ、段階的に派遣先に対し改善を要請する通知を提示するなど、適時必要と考える措置を講じるよう努めております。しかしながら、派遣元である当社グループの労務管理と安全配慮の取組みが派遣先にて十分に反映されない場合、事業活動、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令遵守を徹底するとともに、内部管理体制を整備することにより、派遣元である当社グループの労務管理と安全配慮の取組みが派遣先にて十分に反映されない事象を惹起することのない事業運営に努めており、かかるリスクが顕在化する可能性は低いものと認識しております。また、今後の規制強化及び労働基準法をはじめとする法適応の動向によっては、契約の解除による売上減少や労働問題の発生、有給休暇取得の義務化などに伴うコストの増加、建設業界における時間外労働の上限規制の適用等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、労働基準法をはじめとする法的規制の変更等の外部要因に起因するリスクについては、関連法令の改正等の動向をモニタリングすることにより顕在化リスクを早期に把握し体制の整備を行う方針でありますが、かかる外部要因によるリスクについては、その顕在化の内容、時期等を当社グループが制御できるものではないことから、その影響度を事前に見積ることは困難であると認識しております。 (4)機密情報、個人情報等の管理について当社グループの派遣技術社員は、業務上、顧客の機密情報を知り得る可能性があります。また、派遣事業の遂行にあたり、派遣技術社員の氏名・住所・電話番号等の個人情報を取り扱っております。そのため、情報セキュリティに関する各種規程を整備・運用し、プライバシーマークの取得や役職員への教育研修等を通じて、情報及び情報機器の適正な取扱いを徹底させております。当社グループでは、ネットワークセキュリティ等を強化することで、当社グループ情報システムのデータ損失や漏洩への対策を進めております。以上のような対策にも関わらず、当社グループが保有する機密情報や個人情報が外部流出した場合、当社グループへの損害賠償請求等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ情報システムにおけるデータ損失や漏洩により、当社グループの事業運営に支障が生じる可能性があります。当社グループは、個人情報管理体制の適切な運用に努めており、かかるリスクが顕在化する可能性は低いものと認識しております。 (5)訴訟について当社グループでは、従業員に対して必要に応じた教育機会を設けるなどして法令遵守を徹底し、取引先等との関係においても訴訟リスクを低減するよう努めておりますが、不測の事態により当社グループに関連する訴訟、紛争が発生した場合において、訴訟や損害賠償等による費用等の発生や社会的な信用低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令遵守を徹底するとともに、内部管理体制を整備することにより、訴訟、紛争を惹起することのない事業運営に努めておりますが、かかる外部要因によるリスクについては、その顕在化の内容、時期等を当社グループが制御できるものではないことから、その影響度を事前に見積もることは困難であると認識しております。 (6)自然災害・感染症・事故等について当社グループは、全国に営業拠点を有しており、地震、津波、台風などの自然災害が発生した場合に対して迅速かつ的確な対応をしてまいりますが、想定外の大規模災害が起きた場合、一定の事業運営が困難になる可能性があります。また人材ビジネスの事業性質上、多数の技術者及び顧客基盤を有していることから、派遣技術社員の安否確認や契約内容の調整など、多大な業務負荷を要することが想定されるため、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のように未知の感染症が世界的に流行した場合には、取引先である建設会社等が感染症予防のため工事現場の稼働を長期にわたり中断や建設工事が減少する等、事業活動に大きな損失が発生するほか、貴重な人的資源に重大な影響を与え、当社グループの事業、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクの低減に努めておりますが、かかるリスクは当社グループ独自のリスク管理施策のみをもって軽減・回避出来るものではなく、リスクが顕在化した場合には、その頻度・規模等に応じた影響を被る可能性がありますが、その影響度について確定的な見積りを行うことは困難であると認識しております。 (7)許認可及び法規制について当社グループは、労働者派遣事業者及び有料職業紹介事業者として、厚生労働大臣の許可等を受け事業を行っております。本書提出日現在における当社グループの許可・届出状況については下記のとおりであります。取得・登録者名許可名称及び所管官庁許可番号取得年月有効期限株式会社コプロコンストラクション労働者派遣事業許可厚生労働省派23-3014862015年5月2028年4月30日株式会社コプロコンストラクション有料職業紹介事業許可厚生労働省23-ユ-3013172015年5月2028年4月30日株式会社コプロテクノロジー労働者派遣事業許可厚生労働省派23-3018162017年3月2030年2月28日株式会社コプロテクノロジー有料職業紹介事業許可厚生労働省23-ユ-3006242008年9月2026年8月31日上記の許可・届出について、事業停止、許可取消及び事業廃止となる事由は労働者派遣法第14条並びに職業安定法第32条に定められております。当社グループは、法令違反等の未然防止に取り組んでおり、本書提出日現在、当該許可等の取消し、又は事業の停止等となる事由は発生しておりません。しかしながら、派遣先の指示により労働者派遣法で禁止されている適用除外業務にあたる建設業務を行う等、何らかの要因で当該事業許可等の取消し、又は事業の停止等を命じられるようなことがあれば、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令遵守を徹底するとともに、内部管理体制を整備することにより、事業停止、許可取消及び事業廃止となる事由を惹起することのない事業運営に努めており、かかるリスクが顕在化する可能性は低いものと認識しております。一方で、当社グループの主要顧客が属する建設業界においては、技術者の高齢化及び若手不足の構造的な問題は依然として続いており、 派遣技術社員の無期雇用への転換の増加及び当社グループの顧客による派遣契約の縮小や、直接雇用契約への切り替えの増加などが、当社グループの対応を上回る速度で推移した場合、受注等に影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、2020年4月1日に施行された改正労働者派遣法は、派遣先に雇用される通常の労働者(無期雇用フルタイム労働者)と派遣労働者との不合理な待遇差を解消すること等を目的とし、(ⅰ)派遣先均等・均衡方式、あるいは、(ⅱ)派遣元労使協定方式のいずれかの方式を選択することとなっており、当社グループは「派遣元労使協定方式」を選択しております。本改正への対応は、我が国が目指す「派遣労働者の同一労働同一賃金」の方針に基づいており、当社グループは、この改正に対応するとともに、取引先に対して適切なチャージアップ(派遣技術社員一人当たりの契約単価の向上)の交渉を推進し、利益の確保・積み上げを図ってまいりますが、当社グループの対応を上回る速度でコストが増加した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法的規制の変更等の外部要因に起因するリスクについては、関連法令の改正等の動向をモニタリングすることにより顕在化リスクを早期に把握し体制の整備を行う方針でありますが、かかる外部要因によるリスクについては、その顕在化の内容、時期等を当社グループが制御できるものではないことから、その影響度を事前に見積ることは困難であると認識しております。

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