事業の概要
- 経営支援サービスフロンティア・マネジメントは、企業の経営課題を解決するためのコンサルティング、M&A(企業の合併・買収)のアドバイス、そして経営が困難な企業の再生支援を主な事業としています。これらのサービスを通じて、顧客企業の成長と企業価値向上をサポートしています。
- 資金支援と人材派遣単にアドバイスをするだけでなく、資金が必要な企業に対しては直接投資を行い、さらに経営のプロフェッショナルを派遣して、企業の変革や成長を現場で支援します。これにより、企業の長期的な価値向上を目指しています。
- 独立系コンサルティング特定の金融機関や監査法人などのグループに属さない「独立系」であるため、顧客企業の利益を最優先に考え、中立的な立場でサービスを提供できるのが特徴です。これにより、利益相反の心配なく、最適な解決策を提案できる強みがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- コンサルティング・アドバイザリー事業このセグメントは、企業の経営戦略立案、M&Aの助言、経営が困難な企業の再生支援など、幅広い経営支援サービスを提供しています。売上高は84.7億円で、フロンティア・マネジメントの主要な収益源の一つですが、当期は営業利益が約-1.48億円と赤字でした。
- 投資事業このセグメントでは、成長を目指す企業に対して資金を直接投資し、同時に経営人材を派遣して企業の価値向上を支援します。特定の産業や業種に限定せず、経営課題を抱える様々な企業を対象としています。当連結会計年度では、玩具小売事業の株式会社ホビーリンク・ジャパンへの投資を実施しました。
- セグメントの規模感と収益性コンサルティング・アドバイザリー事業の売上高が約84.7億円であるのに対し、投資事業の売上高は約50.2億円と、両事業がフロンティア・マネジメントの売上を構成しています。しかし、両セグメントともに当期は営業利益が赤字となっており、投資事業の営業利益は約-1.87億円でした。
2025-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ConsultingAdvisorySegment | 事業 | 85 | -1 | -1.7% |
| InvestmentSegment | 事業 | 50 | -2 | -3.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社(フロンティア・マネジメント株式会社)と連結子会社6社(頂拓投資諮詢(上海)有限公司、株式会社セレブレイン、フロンティア・キャピタル株式会社、株式会社ホビーリンク・ジャパン、株式会社ホビーリンク・プロパティ、株式会社ビーバーコーポレーション)及び持分法適用関連会社2社(フロンティア南都インベストメント合同会社、Athema)の計9社で構成されております。当社グループは、「クライアントの利益への貢献」、「ステークホルダーの利益への貢献」、「社会への貢献」を企業理念として掲げ、経営コンサルティング、M&Aアドバイザリー及び再生支援といった各種経営支援サービスと、経営人材派遣を伴う資金支援サービスの提供を主たる業務としております。当社グループは、これらのサービスを、顧客企業のニーズに応じて、単独又は組み合わせることにより提供しております。また、当社グループは、特定の金融機関、監査法人又は事業法人等の資本系列に属さない独立系のコンサルティングファームであり、利益相反のない中立的な立場でサービスを提供しております。 [事業系統図] 当社グループの事業は、「コンサルティング・アドバイザリー事業」と「投資事業」の2つのセグメントで構成されております。各セグメントの概要は以下のとおりです。(1)コンサルティング・アドバイザリー事業セグメントコンサルティング・アドバイザリー事業セグメントの売上は、① 経営コンサルティング事業、② M&Aアドバイザリー事業、③ 再生支援事業及び④ その他事業に区分されております。各事業の概要は、以下のとおりです。① 経営コンサルティング事業顧客企業の経営戦略(全社戦略・事業戦略・機能別戦略(マーケティング、オペレーション等の企業の個別機能に関する戦略))の立案、中期経営計画の策定から実行支援、常駐型で実行支援を行う経営執行支援、M&Aに関連して実施される事業デュー・ディリジェンス(事業等に関する調査・分析)及びPMI(M&A後の経営統合支援)等のサービスを提供しております。当社グループのコンサルティング事業における特長の一つとして、様々な業界についての知見と豊富な経験を有するプロフェッショナルを擁していることにより、幅広い業界(小売・流通、運輸、飲食、サービス、情報通信、テクノロジー、製造、商社及び医薬・ヘルスケア等)に対して、各産業の特性に応じた各種ソリューションを顧客企業に提供している点が挙げられます。また、経営の高度化や事業承継の増加などを背景に、経営執行支援の機会が多様化しており、マネジメントチームを派遣し、常駐型で経営執行を支援する業務が拡大しております。さらに、顧客企業のESGやサステナビリティへの対応、DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応、人的資本経営への対応等の高度化する企業課題に対するソリューション提供についても取り組んでおります。当社グループは、創業以来、様々な業界に知見を有するコンサルタント、特定の業務分野に精通した専門家人材を順次採用し、各専門家人材のナレッジ・ノウハウの共有化を進めることで、組織全体として顧客企業が属する業界に対する知見の深化を図るとともに、提供可能なソリューション幅の拡大を行いサービスの質の向上に努めております。 ② M&Aアドバイザリー事業顧客企業が行うM&Aや組織再編に関して、M&A戦略の立案、対象企業の選定・アプローチ、各種デュー・ディリジェンス(調査・分析)、企業価値算定、取引条件・契約交渉、クロージング(資金決済等)手続きといった業務全般に関する助言・補佐業務を行っております。当社グループには、外資系投資銀行、証券会社、監査法人やコンサルティング会社等で、様々なM&A案件に従事してきたメンバーが在籍しており、M&A戦略の策定から実行支援、そしてPMIの専門チームによるM&A後の統合支援まで一貫したサポートを行っております。また、日本企業のグローバル化の進展に伴い増加するクロスボーダーM&Aの顧客ニーズに対応するため、上海子会社、シンガポール支店、パリ支店の海外拠点を有するほか、CFI(Corporate Finance International:欧州を中心として20か国以上にまたがり世界展開するM&Aファーム団体)への正会員としての加盟、フランスM&Aアドバイザリー企業Athemaとの資本業務提携など、海外ネットワークを有しております。 ③ 再生支援事業再生支援を必要とする企業に対し、事業再生計画策定から実行支援、金融機関との利害調整、経営改革(ターンアラウンド)のための経営参画、各種再生手続き上の支援までトータルサポートを行っております。当社グループの再生支援事業における特徴として、ハンズオン型経営改革支援(常駐型による経営改革の実行支援)を行っている点が挙げられます。ハンズオン型経営改革支援とは、経営改革(ターンアラウンド)業務に精通したコンサルタントを、顧客企業の経営陣等として派遣し、顧客企業に対して直接的に再生計画・経営改革の実行を支援するというものです。そのため、当社グループは、顧客企業とともに、再生計画の策定とその後の経営改革に直接コミットして、その実現をサポートしております。 ④ その他事業再生支援事業やM&Aアドバイザリー事業に関連し、弁護士、公認会計士及び税理士等の各種制度関連の専門家による調査業務(法務、財務及び税務面のデュー・ディリジェンス)を行う他、事業再生計画、M&A及び組織再編の実行局面において、当該制度関連の助言業務を行っております。 (2)投資事業セグメントビジネスモデルの変革や業界再編による成長を図るために資金を必要とする顧客に対し、中長期的な企業価値向上を目的とした直接投資を行うとともに、経営人材の派遣を行っております。当社グループが行う投資事業は、特定の産業・エリア・業種に限らず、経営課題を抱える様々な顧客に対して必要な経営資源を投入することで、長期的視点から経営課題の解決を支援し、地域経済の活性化に貢献することをコンセプトとしております。顧客が抱える経営課題に対して、当社グループが一体となって、経営改善ノウハウ、豊富な人材、各種ネットワーク等を提供することで、長期的・継続的な価値向上を支援しております。なお、当連結会計年度において、玩具小売事業を営む株式会社ホビーリンク・ジャパンに対して連結投資を実施しております。 当社グループは、顧客の企業価値向上を実現することを、創業時より強く意識してまいりました。顧客の持つ多様なニーズに対応するために多様なソリューションを展開し、当該ソリューションを支える多様な専門家の確保に注力してまいりました。 これらへの注力の結果、当社グループは下記に挙げるような特長を有しております。(当社グループの特長)(1)多様な専門家 当社グループのプロフェッショナル(顧客企業に様々な経営支援サービス提供を行う専門家)は、弁護士・会計士・税理士などの士業の専門家や、投資銀行出身者、事業会社出身者、金融機関出身者、経営コンサルタント・産業アナリストなどで構成されており、こうした人材ポートフォリオの構築により、下記に掲げる多様なソリューションを実現することが可能となっております。 (2)多様なソリューション 当社グループでは、経営コンサルティング事業、M&Aアドバイザリー事業、再生支援事業、投資事業及びその他事業を営んでおり、これらを単独で又は組み合わせて顧客にサービスを提供しております。このように多様なソリューションを持つことにより、顧客に対し、全体最適解の導出や、ワンストップで様々な課題解決を実現することが可能となっております。 例えば、M&A専業会社であれば、顧客の企業価値を高めるための提案は、基本的にはM&Aに限られ、また、経営コンサルティング専業会社であれば、顧客の企業価値を高めるための提案は、基本的には自主独立による成長に限られますが、当社グループでは包括的にサービス提供を行っているため、広範な顧客のニーズに合った提案を行うことが可能です。 また、企業を取り巻く経営環境は、資本市場・製品市場のグローバル化、労働力の低下、法律・会計制度の変更や規制緩和・強化等により、劇的に変化しています。各企業においては、これら複雑化・高度化した多分野にわたる知識・情報を総合的に使いこなす能力が求められています。 しかしながら、複数の専門分野にまたがる複雑化・高度化した経営課題を解決するために各専門分野の専門家に個別に相談しても、各分野における個別最適解は得られるものの、それらを統合して全体最適解を導くことは容易ではありません。 当社グループは、各専門分野に精通した専門家を社内に擁しており、案件ごとに適切なメンバーでチームを組成し、専門家が互いに緊密に連携することで、各分野にまたがる専門的知見を総合的に動員して全体最適解を導出し、高品質かつスピーディな経営課題の解決をワンストップで強力にサポートしております。 また、豊富な経験に基づく利害調整力やハンズオンでの実行支援により、導出した全体最適解の実現のために必要な施策の立案から実行まで、サポートすることができます。 (3)コミットメントの強さ 当社グループは案件を執行する際に、顧客の企業価値の向上に強いコミットを行う意識を持ちながら業務を遂行しています。このことは、当社グループの祖業である事業再生業務において、業務に失敗をすることが直ちに顧客企業の破綻に直結することになるため、コミットメントの強さを特に意識して仕事をしてきたことが原点となっています。今では、この意識が、再生支援サービスのみならず、当社グループの提供するサービス全てに通底しております。 (4)全国をカバーする金融法人ネットワークを基幹とした営業力 当社グループでは、メガバンク、地方銀行などの金融法人との関係構築や維持を専任する事業開発部を擁しており、長年かけてその関係を構築・深化させていった結果、日本全国に亘る緊密な金融法人ネットワークを有しております。これにより、全国の金融法人のみならず、その金融法人と取引のある取引先までのアクセスを可能としております。今後は、この金融法人ネットワークに加え、事業法人営業に注力し、当社グループの営業力の一層の強化を図ってまいります。 (5)独立系ファームであることによる中立性 当社グループは、特定の金融機関、監査法人又は事業法人等の資本系列に属さない独立系のコンサルティングファームであります。 例えば、特定の事業法人の資本に属している場合、その事業法人のライバル企業に利するようなM&Aの実施は難しく、必ずしも顧客にとって最適と思われる提案が出来るとは限りません。当社グループは他の資本系列から独立しているため、利益相反のない中立的な立場で、顧客の企業価値を向上させることを第一の目的として、サービスを提供することが可能です。 (6)投資機能を兼ね備えたコンサルティングファーム 当社グループは連結子会社に投資会社であるフロンティア・キャピタル株式会社を有しております。経営課題を抱える様々な顧客に対して、人材とノウハウを提供するとともに、経営課題の解決や企業の成長のために資金を必要とする顧客に対しては、同社が直接投資を行うことにより、中長期的な視点での経営課題の解決や企業の成長を支援し、長期的・継続的な企業価値の向上を可能とします。 (7)経営経験を有するプロフェッショナル人材による経営者(CxO)派遣 当社グループには幅広い業種の事業会社での経営経験を有するプロフェッショナルが多数在籍しております。これらの経営人材を顧客企業に取締役やCxOとして派遣し、結果(業績)にコミットし、ハンズオンで経営推進をサポートすることで、多くの顧客の企業価値向上に貢献しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 事業は参入障壁が低く競争が激しい分野であり、価格競争が激化する可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | なし 業務遂行のための必要な許認可等が存在せず、基本的に参入障壁は低い。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 低い |
会社が挙げる主要リスク:外部環境・市場の動向による案件の質・量の変動 / 競争激化による価格競争の激化 / 大型案件の成功報酬による業績の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
フロンティア・マネジメントは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを基盤とした無形資産による競争優位性は現時点では確認できません。事業はコンサルティングサービスが中心であり、知的財産権による保護は限定的です。
スイッチングコスト★★☆☆☆
M&Aアドバイザリーや事業再生コンサルティングは、専門性が高く、顧客との信頼関係構築に時間を要するため、一定のスイッチング・コストが発生します。しかし、他のコンサルティングファームへの乗り換えが完全に不可能ではないため、スコアは低めです。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、顧客との直接的な関係性や専門知識の提供が中心であり、ユーザー数の増加がサービスの価値を指数関数的に高めるネットワーク効果は期待できません。プラットフォーム型ビジネスとは異なります。
コスト優位☆☆☆☆☆
コンサルティング業界は、高度な専門知識を持つ人材の獲得・維持がコスト構造の鍵となります。フロンティア・マネジメントが他社と比較して構造的に低いコストでサービスを提供できるという明確な証拠はありません。
規模の経済★★☆☆☆
M&Aアドバイザリーや事業再生分野において、一定の規模と実績を持つことは、案件獲得において有利に働く可能性があります。しかし、業界全体が非常に多数のプレイヤーで構成されており、寡占化が進んでいるとは言えません。
- 多様な専門家集団弁護士、会計士、税理士といった士業の専門家から、投資銀行出身者、事業会社の経験者、金融機関出身者、経営コンサルタントまで、幅広い分野のプロフェッショナルが在籍しています。この多様な人材構成が、複雑な経営課題に対応できる基盤となっています。
- 包括的なソリューション経営コンサルティング、M&Aアドバイザリー、再生支援、投資事業など、多岐にわたるサービスを単独または組み合わせて提供できるのが強みです。これにより、顧客企業の様々なニーズに対して、最適な解決策をワンストップで提供し、企業全体の価値向上を支援します。
- 豊富な業界知見と実行支援小売・流通、製造、IT、医薬など幅広い業界に対する深い知見と経験を持つコンサルタントが、各産業の特性に応じたソリューションを提供します。特に、経営執行支援では、プロフェッショナルを顧客企業に常駐させ、計画策定だけでなく実行までを徹底的にサポートする「ハンズオン型」の支援が特徴です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営環境① コンサルティング市場IDC Japan㈱によると、2024年のビジネスコンサルティング市場は前年比10.8%増の7,987億円となり、2025年の同市場は前年比11.2%増の二桁成長となる見込みとしています。また、2024年~2029年の年間平均成長率は9.9%で推移し、2029年には1兆2,832億円に達する見込みとしており、今後も十分に成長の余地があるものと考えております。 ② M&A市場㈱レコフのデータによると、2025年のM&Aの件数は、2024年に引き続き過去最高件数を記録しました。コーポレート・ガバナンス・コードの定着等による資本効率等の重視やアクティビストの台頭等による資本市場の目線の厳格化等を背景として、事業ポートフォリオの見直し等による事業構造変革型M&A、海外市場での業務拡大を企図したクロスボーダーM&Aが増加している他、経営者の高齢化の進行による事業承継型M&Aや人口減少及び少子化に伴う国内市場の縮小による国内中堅・中小企業の再編のためのM&Aが増加しており、今後もM&Aは継続して増加する見通しです。 ③ 事業再生市場㈱帝国データバンクによりますと、2025年の企業倒産件数は10,261件(前年比3.6%増)で、4年連続の増加となり、2013年以来12年ぶりに1万件を超えました。ゼロゼロ(コロナ)融資の返済や後継者難に加え、物価高や人手不足などによるコストの増加により中小企業を中心に倒産が増加しており、今後も緩やかな増加局面が継続すると見られていることから、事業再生のニーズはさらに拡大していくと考えられます。 (2)今後の経営方針及び対処すべき課題当社グループは、2024年12月期においてはM&Aアドバイザリー事業の売上が低迷し、2025年12月期においてはコンサルティング系事業の売上が低迷したこと、また、投資事業における投資実行時期が計画から遅延したため人件費等の固定費の計上が先行した結果等を主たる要因として、2期連続で営業損失を計上いたしました。このため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。このような状況を踏まえ、当社は2025年2月13日に「構造改革プラン」を策定し、フロント部門の再編による人的資本の集約と生産性向上、M&Aアドバイザリー事業の従来の強みであった国内・中規模案件への重点化、コーポレート機能の統合・合理化など、固定費削減と収益構造の改善に向けた施策の実行を進めており、2026年12月期以降に本格的な効果発現を見込んでおります。また、2026年2月13日公表の「2026–2028年度中期経営計画」において、「当社が目指したい絵姿」は「創業当時の最先端を、新たな最先端のモデルとして実現できる取り組みを加速」することにあり、これを具現化するために、①コンサルティング×FA(M&A)の一体支援の更なる強化、②グロースM&A・プリンシパル事業投資の取り組み、③先進技術の取込みと活用(事業共創)、④クロスボーダーの展開を地域及びケイパビリティの両面で拡充、⑤ONE-FMI組織基盤/優秀な人材の獲得・活躍拡大に向けた取り組みという5つの施策を掲げており、これらを着実に実施することで収益性と成長性の回復を目指してまいります。加えて、当社は金融機関3行との当座貸越契約を締結しており、2026年12月31日までの資金繰り計画に照らして当面の資金繰りに重要な懸念はないと判断しております。以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営環境① コンサルティング市場IDC Japan㈱によると、2024年のビジネスコンサルティング市場は前年比10.8%増の7,987億円となり、2025年の同市場は前年比11.2%増の二桁成長となる見込みとしています。また、2024年~2029年の年間平均成長率は9.9%で推移し、2029年には1兆2,832億円に達する見込みとしており、今後も十分に成長の余地があるものと考えております。 ② M&A市場㈱レコフのデータによると、2025年のM&Aの件数は、2024年に引き続き過去最高件数を記録しました。コーポレート・ガバナンス・コードの定着等による資本効率等の重視やアクティビストの台頭等による資本市場の目線の厳格化等を背景として、事業ポートフォリオの見直し等による事業構造変革型M&A、海外市場での業務拡大を企図したクロスボーダーM&Aが増加している他、経営者の高齢化の進行による事業承継型M&Aや人口減少及び少子化に伴う国内市場の縮小による国内中堅・中小企業の再編のためのM&Aが増加しており、今後もM&Aは継続して増加する見通しです。 ③ 事業再生市場㈱帝国データバンクによりますと、2025年の企業倒産件数は10,261件(前年比3.6%増)で、4年連続の増加となり、2013年以来12年ぶりに1万件を超えました。ゼロゼロ(コロナ)融資の返済や後継者難に加え、物価高や人手不足などによるコストの増加により中小企業を中心に倒産が増加しており、今後も緩やかな増加局面が継続すると見られていることから、事業再生のニーズはさらに拡大していくと考えられます。 (2)今後の経営方針及び対処すべき課題当社グループは、2024年12月期においてはM&Aアドバイザリー事業の売上が低迷し、2025年12月期においてはコンサルティング系事業の売上が低迷したこと、また、投資事業における投資実行時期が計画から遅延したため人件費等の固定費の計上が先行した結果等を主たる要因として、2期連続で営業損失を計上いたしました。このため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。このような状況を踏まえ、当社は2025年2月13日に「構造改革プラン」を策定し、フロント部門の再編による人的資本の集約と生産性向上、M&Aアドバイザリー事業の従来の強みであった国内・中規模案件への重点化、コーポレート機能の統合・合理化など、固定費削減と収益構造の改善に向けた施策の実行を進めており、2026年12月期以降に本格的な効果発現を見込んでおります。また、2026年2月13日公表の「2026–2028年度中期経営計画」において、「当社が目指したい絵姿」は「創業当時の最先端を、新たな最先端のモデルとして実現できる取り組みを加速」することにあり、これを具現化するために、①コンサルティング×FA(M&A)の一体支援の更なる強化、②グロースM&A・プリンシパル事業投資の取り組み、③先進技術の取込みと活用(事業共創)、④クロスボーダーの展開を地域及びケイパビリティの両面で拡充、⑤ONE-FMI組織基盤/優秀な人材の獲得・活躍拡大に向けた取り組みという5つの施策を掲げており、これらを着実に実施することで収益性と成長性の回復を目指してまいります。加えて、当社は金融機関3行との当座貸越契約を締結しており、2026年12月31日までの資金繰り計画に照らして当面の資金繰りに重要な懸念はないと判断しております。以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績当連結会計年度(自2025年1月1日 至2025年12月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などを背景に緩やかな回復基調を維持したものの、ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢などの地政学的なリスクや米国の通商政策の影響による景気下振れリスク、物価上昇の継続による個人消費への影響等の懸念もあり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。このような経営環境の下、当社グループは、2025年2月13日付で策定した「構造改革プラン」に掲げる各施策に取り組むとともに、経営コンサルティング、M&Aアドバイザリー、再生支援、その他の機能を活かした包括的なサービス提供により、ワンストップで企業の課題解決を図る提案と執行に注力してまいりました。また、連結子会社フロンティア・キャピタル株式会社(以下、「FCI」という。)は、当連結会計年度において4社に対して経営人材の派遣を伴う投資を実行し、累計では7社に出資を行うとともに、うち1社について当連結会計年度末にイグジット(投資回収)いたしました。経営コンサルティング事業、再生支援事業、及びその他事業(以下、「コンサルティング系事業」という。)は、人員適正化に伴うシニアメンバーの入れ替え等の影響により経営コンサルティング事業の売上高が一時的に縮小したことを主要因として、売上高は6,892,777千円(前連結会計年度比10.7%減)となりましたが、M&Aアドバイザリー事業では、当社が最も強みを有する国内・中規模M&A案件の獲得にむけた営業体制の強化を進めた結果、当連結会計年度の業績は売上高1,611,402千円(前連結会計年度比10.4%増)と前連結会計年度比で増収となりました。この結果、コンサルティング・アドバイザリー事業セグメントの売上高は8,504,179千円(前連結会計年度比7.3%減)、営業損失は147,924千円(前連結会計年度は営業損失199,411千円)となりました。投資事業セグメントにおいては、投資案件の積み上げにより経営指導料が増加したこと、投資先1社のイグジットに伴う株式譲渡に係る売上の計上により投資事業の売上が増加したこと、連結投資先である株式会社ホビーリンク・ジャパン他2社を連結決算に取り込んだことによる玩具小売事業の売上の計上により、売上高は5,018,698千円(前連結会計年度比4,918,730千円増)と大幅に増加いたしましたが、投資事業において投資実行時期が計画から遅延したこと等により、結果として人件費等の固定費の計上が先行し、187,141千円の営業損失(前連結会計年度は432,724千円の営業損失)を計上することとなりました。以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は13,489,533千円(前連結会計年度比45.6%増)、営業損失は335,066千円(前連結会計年度は営業損失632,136千円)、支払利息141,763千円の他、連結子会社FCI1株式会社において、連結投資案件のクロージング時における一時的な支出であるシンジケートローンのアレンジメントフィー等の資金調達費用121,624千円を計上し、経常損失は664,436千円(前連結会計年度は経常損失710,582千円)、減損損失137,500千円、事業構造改善費用107,509千円等の特別損失301,632千円、法人税等合計191,530千円等を控除し、親会社株主に帰属する当期純損失は1,106,548千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失694,858千円)となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。なお、売上高はセグメント間の売上高を含んでおります。 ⦅コンサルティング・アドバイザリー事業セグメント⦆ コンサルティング・アドバイザリー事業セグメントの当連結会計年度の業績は、コンサルティング系事業の売上高が6,892,777千円(前連結会計年度比10.7%減)と前連結会計年度比で減収となりましたが、M&Aアドバイザリー事業の売上高が1,611,402千円(前連結会計年度比10.4%増)と前連結会計年度比で増収となった結果、本セグメントの売上高は8,504,179千円(前連結会計年度比7.3%減)、営業損失は147,924千円(前連結会計年度は営業損失199,411千円)となりました。 (コンサルティング系事業) コンサルティング系事業の各事業別の経営成績は次のとおりであります。 <経営コンサルティング事業>経営コンサルティング事業の当連結会計年度の業績は、売上高5,569,534千円(前連結会計年度比12.2%減)となりました。当連結会計年度においては、金融法人等からの案件獲得とともに大手事業法人からの案件獲得を図るべく営業チャネルの強化に取り組んでおりますが、人員適正化に伴うシニアメンバーの入れ替え等の影響により、前連結会計年度比で減収となりました。 <再生支援事業>再生支援事業の当連結会計年度の業績は、売上高1,216,835千円(前連結会計年度比2.3%減)となりました。当連結会計年度においても、受注案件数は堅調に推移しておりますが、前連結会計年度に比べて大型案件が減少したため、前連結会計年度比で減収となりました。 <その他事業>その他事業の当連結会計年度の業績は、売上高106,407千円(前連結会計年度比14.4%減)となりました。 (M&Aアドバイザリー事業)M&Aアドバイザリー事業では、当社が最も強みを有する国内・中規模M&A案件の獲得にむけた営業体制の強化を進めた結果、当連結会計年度の業績は売上高1,611,402千円(前連結会計年度比10.4%増)と前連結会計年度比で増収となりました。 ⦅投資事業セグメント⦆投資事業セグメントにおいては、投資案件の積み上げによる経営指導料の増加と投資先1社のイグジットに伴う株式譲渡に係る売上の計上により投資事業の売上が増加したこと、連結投資先である株式会社ホビーリンク・ジャパン他2社を連結決算に取り込んだことによる玩具小売事業の売上の計上により、売上高は5,018,698千円(前連結会計年度比4,918,730千円増)と大幅に増加いたしましたが、投資事業において投資実行時期が計画から遅延したこと等により、結果として人件費等の固定費の計上が先行し、187,141千円の営業損失(前連結会計年度は432,724千円の営業損失)を計上することとなりました。 (投資事業)投資事業の当連結会計年度の業績は、当連結会計年度において連結投資案件を含む4件の投資を実行し、投資実績の積み上げにより経営指導料が増加するとともに、投資先1社のイグジットに伴う株式譲渡に係る売上の計上により、売上高は956,686千円(前連結会計年度比857.0%増)となりました。 (玩具小売事業) 玩具小売事業の当連結会計年度の業績は、フィギュア・模型等の海外向け小売等に注力した結果、売上高は4,062,011千円となりました。 ② 財政状態当連結会計年度末の総資産は18,434,591千円(前連結会計年度末は14,165,057千円)となり、前連結会計年度末に比して4,269,534千円増加いたしました。負債合計は8,490,968千円(前連結会計年度末は3,415,634千円)となり、前連結会計年度末に比して5,075,333千円増加いたしました。純資産は9,943,623千円(前連結会計年度末は10,749,422千円)となり、前連結会計年度末に比して805,799千円減少いたしました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3,639,296千円減少し、3,921,884千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果使用した資金は2,051,465千円(前連結会計年度は2,518,714千円の資金の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失966,068千円の計上と営業投資有価証券の増加額1,032,440千円、利息の支払額325,095千円、法人税等の支払額216,256千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は2,660,591千円(前連結会計年度は63,854千円の資金の使用)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出1,500,000千円と連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,148,107千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は1,059,213千円(前連結会計年度は4,302,623千円の資金の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額800,000千円、長期借入れによる収入3,600,000千円の増加要因と、長期借入金の返済による支出3,508,492千円の減少要因によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績イ.生産実績該当事項はありません。 ロ.受注実績該当事項はありません。 ハ.販売実績当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。セグメントの名称売上分類の名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)販売高(千円)前年同期比(%)コンサルティング・アドバイザリー事業セグメント経営コンサルティング事業5,569,53487.8再生支援事業1,216,83597.7その他事業106,40785.6M&Aアドバイザリー事業1,611,402110.4投資事業セグメント投資事業956,686957.0玩具小売事業4,062,011-セグメント間取引消去△33,344-合 計13,489,533145.6 (注)1.セグメント間の取引を含めております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社辰巳商会1,372,40014.81,654,00012.3 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。詳細につきましては、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」「注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営成績の分析a.売上高当連結会計年度の売上高は13,489,533千円(前連結会計年度比45.6%増)となりました。セグメント別の内訳は、コンサルティング・アドバイザリー事業セグメント8,504,179千円(同7.3%減、セグメント間の売上高33,344千円を含む。)、投資事業セグメント5,018,698千円(前連結会計年度比4,918,730千円増)であります。また、コンサルティング・アドバイザリー事業セグメントにおける事業別の内訳は、経営コンサルティング事業が5,569,534千円(同12.2%減)、再生支援事業が1,216,835千円(同2.3%減)、その他事業が106,407千円(同14.4%減)、M&Aアドバイザリー事業が1,611,402千円(同10.4%増)であり、投資事業セグメントにおける事業別の売上は、投資事業が956,686千円(同857.0%増)、玩具小売事業が4,062,011千円であります。経営コンサルティング事業、再生支援事業、及びその他事業(以下、「コンサルティング系事業」という。)は、人員適正化に伴うシニアメンバーの入れ替え等の影響により経営コンサルティング事業の売上高が一時的に縮小したことを主要因として、売上高が減少いたしましたが、M&Aアドバイザリー事業では、当社が最も強みを有する国内・中規模M&A案件の獲得にむけた営業体制の強化を進めた結果、売上高が増加いたしました。投資事業セグメントにおいては、投資案件の積み上げにより経営指導料が増加したこと、投資先1社のイグジットに伴う株式譲渡に係る売上の計上により投資事業の売上が増加したこと、連結投資先である株式会社ホビーリンク・ジャパン他2社を連結決算に取り込んだことによる玩具小売事業の売上の計上により、売上高は大幅に増加いたしました。 b.営業利益売上原価8,474,725千円(同69.3%増)、販売費及び一般管理費5,349,874千円(同9.4%増)を計上した結果、当連結会計年度の営業損失は335,066千円(前連結会計年度は632,136千円の営業損失)となりました。売上原価の主な内容は、商品売上原価3,539,569千円、給料及び手当2,176,073千円、賞与引当金繰入額481,146千円等の人件費と外注費1,047,942千円であり、主な増加要因は株式会社ホビーリンク・ジャパン他2社を連結決算に取り込んだことにより玩具小売事業に係る商品売上原価3,539,569千円が計上されたことであります。販売費及び一般管理費の主な内容は、給料及び手当2,001,792千円、賞与引当金繰入額371,258千円、法定福利費305,159千円等の人件費と、採用費300,606千円、のれん及び顧客関連資産の償却費349,427千円であり、主な増加要因は、株式会社ホビーリンク・ジャパン他2社を連結決算に取り込んだこと等により、給料及び手当が97,872千円、のれん及び顧客関連資産の償却費が313,718千円増加したことであります。 c.経常利益営業外収益68,402千円、営業外費用397,772千円を計上した結果、当連結会計年度の経常損失は664,436千円(前連結会計年度は710,582千円の経常損失)となりました。営業外収益の主なものは、受取利息10,957千円、売電収入19,610千円、為替差益13,241千円であり、営業外費用の主なものは支払利息141,763千円、資金調達費用121,624千円、デリバティブ評価損84,643千円であります。 d.税金等調整前当期純利益特別損失301,632千円を計上した結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は966,068千円(前連結会計年度は710,582千円の税金等調整前当期純損失)となりました。特別損失の主なものは、減損損失137,500千円、事業構造改善費用107,509千円であります。 e.親会社株主に帰属する当期純利益法人税等191,530千円、非支配株主に帰属する当期純損失51,050千円を計上した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は1,106,548千円(前連結会計年度は694,858千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 ロ.財政状態の分析a.資産の部当連結会計年度末の総資産は18,434,591千円(前連結会計年度末は14,165,057千円)となり、前連結会計年度末に比して4,269,534千円増加いたしました。その内訳は流動資産が11,435,134千円(前連結会計年度末は11,470,340千円)、固定資産が6,997,286千円(前連結会計年度末は2,690,809千円)、繰延資産が2,170千円(前連結会計年度末は3,906千円)であり、前連結会計年度末に比して、流動資産は35,206千円減少、固定資産は4,306,477千円増加、繰延資産は1,736千円減少いたしました。流動資産の増減の主なものは、現金及び預金の減少2,237,869千円、営業投資有価証券の増加1,032,440千円、商品の増加600,840千円、流動資産のその他(立替金や未収入金等)の増加484,558千円であります。固定資産の増減の主なものは、のれんの増加2,874,368千円、顧客関連資産の増加667,477千円、建物(純額)の増加352,947千円、土地の増加229,620千円であります。繰延資産の増減は、創立費の減少1,736千円であります。 b.負債の部当連結会計年度末の負債合計は8,490,968千円(前連結会計年度末は3,415,634千円)となり、前連結会計年度末に比して5,075,333千円増加いたしました。その内訳は、流動負債が3,782,519千円(前連結会計年度末は2,122,901千円)、固定負債が4,708,448千円(前連結会計年度末1,292,733千円)であり、前連結会計年度末に比して、流動負債は1,659,618千円、固定負債は3,415,715千円増加いたしました。流動負債の増減の主なものは、短期借入金の増加800,000千円、1年内返済予定の長期借入金の増加300,000千円、買掛金の増加249,969千円、流動負債のその他(前受金等)の増加189,380千円であります。固定負債の増減の主なものは、長期借入金の増加2,901,508千円、繰延税金負債の増加358,870千円であります。 c.純資産の部当連結会計年度末の純資産は9,943,623千円(前連結会計年度末は10,749,422千円)となり、前連結会計年度末に比して805,799千円減少いたしました。これは主に、為替換算調整勘定が139,919千円、非支配株主持分が148,949千円増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失1,106,548千円の計上により利益剰余金が減少したことによるものであります。 ③資本の財源及び資金の流動性についてキャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社グループの運転資金及び設備投資資金等は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて銀行からの借入により調達しております。なお、経営人材の派遣を伴う投資事業を行う連結子会社フロンティア・キャピタル株式会社では、その投資資金を手元資金と金融機関等からの出資金により賄う方針です。同社は、投資資金に充てるため、2023年1月18日、2023年2月28日及び2024年7月26日付で、金融機関8行並びに1社から第三者割当増資により総額8,000,600千円の資金調達を行い、A種種類株式79,997株及びB種種類株式9株の合計80,006株を発行しております。当連結会計年度末における同社の発行済株式数及びその保有状況は以下のとおりです。 A種種類株式B種種類株式C種種類株式計当社保有-91株14,909株15,000株非支配株主保有79,997株9株-80,006株計79,997株100株14,909株95,006株(注)A種種類株式及びC種種類株式は、フロンティア・キャピタル株式会社の株主総会において議決権を行使できない配当優先株式であり、B種種類株式は、同社の株主総会において、1株につき1個の議決権を有する普通株式と同等の株式でありますが、剰余金の配当は行われません。 フロンティア・キャピタル株式会社では、今後、以下のように配当を実施していく方針です。 同社の会社法上の分配可能額及び運営上必要となる手元現金預金水準を下回らない範囲で、同社グループの連結当期純利益(ただし、同社単体の投資有価証券の売却益については、その50%を控除する。)の50%を配当総額とする見込みです。 配当総額は、定款の定めに従い、以下の順番で分配されます。(a)A種種類株式への配当 A種種類株式の払込金額に満つるまで、A種種類株主に配当を行います。(b)C種種類株式への配当 上記(a)の配当実施後は、C種種類株式の払込金額に満つるまで、C種種類株主に配当を行います。(c)上記以降上記(b)の配当実施後は、連結会計年度ごとに、A種種類株主に対して追加配当額があれば、これを支払った後、なお配当ができる場合には、A種種類株主及びC種種類株主に対して規定に従い配当を行います。 ④経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの主要な事業の一つであるM&Aアドバイザリー事業は、当連結会計年度における売上高の11.7%を占めております。同事業は、顧客に対してM&Aのアドバイザリー・サービスを提供しておりますが、業務の性質上、成功報酬の割合が高くなる傾向があります。M&Aアドバイザリー・サービスにおいて、成功報酬を獲得できるか否かは、対象会社の業界や業績、売り手と買い手の価格目線の乖離の有無、対象会社における大きな課題やリスクの有無、売り手と買い手のシナジーの濃淡等様々な要素に左右されるため、必ずしも当社の努力次第で成功報酬が収受できるわけではない要素があり、顧客のM&Aの成否は、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。なお、経営成績に重要な影響を与える要因の詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 ⑤経営方針・経営戦略等又は経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等当社グループは、2026年2月13日開催の取締役会において、2026年12月期から2028年12月期を対象期間とする中期経営計画を決議いたしました。当該中期経営計画の最終年度である2028年12月期に達成すべき数値目標は以下の通りです。 目標値売上高成長率(除FCI連結)10%超営業利益率(除FCI連結)12.5%超1人あたり売上高(除FCI連結)30百万円ROE(除くFCI連結)20%総還元性向(除くFCI連結)40%親会社株主に帰属する当期純利益1,000百万円
事業リスク
- 外部環境による影響景気変動や市場の動向は、顧客企業の経営状態に直接影響を与え、フロンティア・マネジメントが受託する案件の質や量に変動をもたらす可能性があります。特に、経営コンサルティングやM&Aアドバイザリー事業は、企業の投資意欲や再編ニーズに左右されるため、業績に影響が出る可能性があります。
- 競争激化と業績変動コンサルティング業界は参入障壁が低く、競争が激しい分野です。価格競争の激化は収益性を圧迫する可能性があります。また、M&Aアドバイザリー事業では、大型案件の成功報酬が業績に大きく影響するため、案件の成約状況によって四半期ごとの業績が大きく変動するリスクがあります。
- 人材確保と情報管理多様な専門家が事業の中核を担うため、優秀な人材の確保と育成は極めて重要です。人材の流出や採用コストの増加は、事業遂行や収益に影響を与える可能性があります。また、顧客企業の機密情報を扱うため、情報漏洩やインサイダー取引のリスクがあり、万一発生した場合は信用失墜や業績悪化につながる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】当社グループの事業展開上、リスク要因となる可能性がある事項について以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項につきましても、投資者の判断上重要と考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。 (1)外部環境に起因するもの① 外部環境・市場の動向等について当社グループは主に国内及び中国を含むアジア地域や欧米において、経営コンサルティング事業、M&Aアドバイザリー事業、再生支援事業及びその他事業を展開しておりますが、景気変動が顧客企業の経営状態に与える影響等により当社が受託する案件の質や数量に変動が見られた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 競争激化について当社グループの事業は、業務遂行のための必要な許認可等が存在せず、基本的に参入障壁は低く、競争の激しい分野であります。今後も、多様な経営支援サービスをワンストップで提供し、また提供するサービス内容の高度化を行うこと等により、競合他社との差別化を図ってまいりたいと考えておりますが、激しい競争状況が続き、価格競争が激化する可能性があります。この場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③ 大型案件の成功報酬による業績の変動について当社グループの主要な事業の一つであるM&Aアドバイザリー事業の売上高は、主に着手金、作業時間に応じて請求する作業報酬、月額固定報酬などの基礎報酬及び案件が成約した等の一定の条件を満たした場合にのみ受け取ることができる成功報酬から構成されております。特に大型案件において、顧客企業及びその相手方の間等で成約に至らなかった場合、当社グループの収益は減少することになります。また、想定以上に報酬が増大した場合、当社グループの収益は大きく増加いたします。さらに、四半期別の業績については、大型案件の成功報酬の計上がない四半期と、大型案件の成功報酬の計上が集中する四半期との間で、大きく業績が変動する可能性があります。当社グループはM&Aアドバイザリー事業以外にも、経営コンサルティング事業、再生支援事業等を通じて収益の安定化を図っており、また、大型案件に依存せず非大型案件も数多く手掛けるなどしておりますが、M&Aアドバイザリー事業における大型案件の成功報酬の多寡によって業績が変動する可能性があります。 ④ 法的規制について当社グループの主要事業を制限する直接的な法的規制は存在しないと考えております。しかしながら、今後、当社グループの事業を直接的もしくは間接的に制限する法的規制がなされた場合、また、従来の法的規制の運用に変更がなされた場合には、当社グループの事業展開は制約を受け、当社グループの事業戦略及び経営成績等に影響を与える可能性があります。なお、当社は主要事業を補足するサービスとして、金銭消費貸借の媒介業務について、貸金業法で必要とされる登録を行っております。また、当社は労働者派遣事業及び有料職業紹介事業の許可を得ております。 ⑤ 訴訟の可能性について当社グループは、有効なコンプライアンス体制の確立に努めておりますが、事業遂行にあたり、当社グループの法令違反の有無に拘わらず何らかの原因で当社グループに対して訴訟等の提起がなされる可能性があります。これらの訴訟が提起されること、及びその結果如何によっては、当社グループの社会的な信頼性及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 海外での事業活動及び為替レートの変動当社グループの営む海外における事業活動には、次のようなリスクが存在します。イ.通常、予期しない法律や規制の変更ロ.人材の採用・確保の困難など、経済的に不利な要因の存在又は発生ハ.テロ・戦争・その他の要因による社会的又は政治的混乱こうしたリスクが顕在化することによって、当社グループの海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの海外事業の現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受け、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (2)内部環境に起因するもの① 人材の確保・育成について当社グループは、各事業・各部署の中核的な人材として当該分野の経験者を配属し、多種多様な専門家が人的資本を構成しております。優秀な人材を確保・育成することは、今後、当社グループが事業を拡大する上で重要であり、特に経験豊富で専門性の高い人材の確保は当社グループの事業遂行上極めて大きな課題であります。従いまして、必要とする人材を十分かつ適時に確保できなかった場合、もしくは当社グループにおいて重要な役割を担う専門性の高い人材の流出が発生した場合には、今後の事業遂行に影響を与える可能性があります。また、人材の確保が順調に行われた場合でも、需給のひっ迫に伴う優秀な人材の獲得のための採用コストが増大することや、人件費、設備コスト等固定費が増加することが想定され、その場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 内部管理体制の整備について当社グループは、2025年12月末現在、取締役(監査等委員である取締役、社外取締役を除く)3名、監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)、従業員417名となっておりますが、内部管理体制や業務遂行体制は当該組織規模に応じたものとなっております。当社グループは、今後とも従業員の人材育成及び外部からの新規従業員の採用により、従来以上に組織的な内部管理体制を整備・運用するように努めてまいりますが、その過程において急激な事業拡大が生じた場合等には十分な人的・組織的対応が取れない可能性があります。その場合、当社グループの事業展開及び拡大に影響を与える可能性があります。 ③ 情報管理・インサイダー取引について当社グループの事業は、顧客企業の機密情報を取得することが前提となりますので、当社グループは、秘密保持契約等によって顧客企業や将来的に顧客になり得ると考えられる企業に対して守秘義務を負っております。当社グループでは、厳重な情報管理の徹底を図るとともに、従業員への守秘義務遵守のための指導・教育を行っておりますが、何らかの理由でこれらの機密情報が外部に漏洩した場合、信用失墜等によって、当社グループの事業戦略及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、上記のとおり、情報管理の徹底を図るとともに、従業員への守秘義務遵守のための指導・教育を行った上、インサイダー取引防止の観点から、国内外の別や顧客企業であるかどうかの別を問わず、役職員による株式取引等を社内規程により原則として禁止しておりますが、万が一当社グループの役職員が顧客企業の機密情報を元にインサイダー取引を行った場合、当社グループの信用を著しく毀損し、当社グループの事業戦略及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 ④ 海外事業の収益化について当社は、中国を含むアジア企業及び中国を含むアジア進出を目指す日本企業に対してサービスを提供することを目的として、2011年10月に中国に100%子会社である頂拓投資諮詢(上海)有限公司を設立し、2012年12月にシンガポール支店を開設しております。また、2023年7月に欧州・中東・アフリカ市場への進出を目的として、フランス(パリ)に本社を置くAthema社を持分法適用関連会社とするとともに、2024年2月には同市場における提携ファームとの連携強化及びクロスボーダービジネスの強化を目的として、パリ支店を開設しております。しかしながら、これらの組織の中には収益化の途上のものもあり、今後、事業計画の実現が順調に進捗しない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 投資事業の収益化について当社グループは、2022年4月に経営人材の派遣を伴う投資事業を行うフロンティア・キャピタル株式会社を設立いたしました。同社は設立趣旨に賛同いただける金融機関等から資金を募るべく資金調達活動を重ね、金融機関8行並びに1社と総額13,500百万円の増資を段階的に行う引受契約を締結し、そのうち8,000百万円の資金調達を行いました。当連結会計年度において4社、累計で7社に対して投資を実行するとともに、うち1社について当連結会計年度末にイグジット(投資回収)するなど精力的に投資活動を進めておりますが、今後、投資活動が事業計画との対比で順調に進捗しない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、同社が投資した企業が外部環境の変化等によって著しく収益が棄損したことに伴って減損損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 特定の人物への依存について当社の創業者であり、かつ事業の推進者である代表取締役大西正一郎は、経営方針や経営戦略の決定をはじめとして当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしております。現時点において、代表取締役大西正一郎が当社グループの事業から離脱することは想定されておりませんが、退任その他の理由により当社グループの経営から退くような事態が発生した場合、当社グループの事業戦略、組織運営及び経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。 ⑦ 固定資産の減損リスクについて当社グループでは、のれんや顧客関連資産、建物等の固定資産を有しておりますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」により、当社グループが保有する固定資産が、収益状況の悪化等の事由により、減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 継続企業の前提に関する重要事象等当社グループは、2024年12月期においてはM&Aアドバイザリー事業の売上が低迷し、2025年12月期においてはコンサルティング系事業の売上が低迷したこと、また、投資事業における投資実行時期が計画から遅延したため人件費等の固定費の計上が先行した結果等を主たる要因として、2期連続で営業損失を計上いたしました。このため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。当該事象又は状況に対する当社の対応は、1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)今後の経営方針及び対処すべき課題に記載の通りであり、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。 (3)その他① 利益還元に関する方針について当社グループは、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。当社グループは、株主に対する適正な利益還元を経営の重要な課題として認識しており、今後、株主の期待に応えるべく積極的に利益還元を行っていきたいと考えておりますが、各連結会計年度における利益水準、次期以降の見通し、資金需要及び内部留保の状況等を総合的に勘案した上で、事業拡大による株主価値最大化を実現すること等を企図して、配当を実施しない可能性があります。 ② ストック・オプションの行使及び譲渡制限付株式の発行による株式価値の希薄化について当社グループは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、ストック・オプション制度を採用しています。当連結会計年度末日現在付与しているストック・オプションに加え、今後付与されるストック・オプションについて行使が行われた場合には、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。当連結会計年度末日現在、これらのストック・オプションによる潜在株式は217,200株あり、発行済株式総数の1.84%に相当します。また、当社グループは、社外取締役を除く当社取締役及び当社従業員向けに譲渡制限付株式報酬制度を採用しており、当該制度に基づく株式の発行又は処分が行われた場合には、ストック・オプション制度と同様に、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。