研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
| 2025-03 |
- |
60 |
| 2024-03 |
- |
88 |
| 2023-03 |
- |
96 |
| 2022-03 |
- |
55 |
| 2021-03 |
- |
17 |
研究開発活動(本文)
FY2025|1,810 文字
6 【研究開発活動】 当社グループは、持続可能な社会を実現するための社会課題の解決に貢献するために、新たな価値を創出する活動を継続しています。特に高品質・長期信頼性が要求される自動車や産業機器の分野に引き続き注力し、人々が安心・安全で豊かな生活を持続できる新しい社会の実現のために、お客様の困りごとを解決する新製品やセンサ素子およびセンサモジュール製品の開発に取り組んでいます。 自動車分野では、2050年にカーボンニュートラルを実現するために、2030年代での自動車販売のZEV(Zero Emission Vehicle)化に向けて、自動車メーカはBEV(バッテリー電気自動車)をメインとした環境対応車の開発に注力しています。直近では、先進国でのBEV販売の伸びが低迷している状況で、BEVの開発強化だけではなく、PHEV(プラグインハイブリッド自動車)やHEV(ハイブリッド自動車)の開発強化、合成燃料(e‐Fuel)や水素を燃料とした自動車の実用化の動きもあり、さまざまな環境対応車における技術革新が進んでいます。自動運転車は、アメリカや中国の一部地域でレベル4の自動運転タクシーが実用化されるなど、AI機能の搭載や各種センサの進化などにより自動運転技術の開発が急速に進んでいます。産業機器分野では、生産性向上のために生産設備のIoT化、AIの導入、ビッグデータの解析、ロボットの活用など、人に頼らないモノづくりの実現、さらに、故障する前に不具合を見つけ修理する予知保全、消費電力を可能な限り最小に抑えた生産設備の省エネ化など、各種産業の現場において生産システムの技術革新が進んでいます。また、近年はあらゆる場面での生成AIの活用が進んでおり、高性能AIサーバーの需要が急増し、AIサーバー用の高性能ハードウェア、高機能電源、冷却装置などの技術革新が進んでいます。これら各分野における技術革新にはさまざまなセンシングが必要不可欠であり、高精度なセンサの開発が期待されています。 このような背景から、当社グループは抵抗器で培った基盤技術を活かし、センサ素子やセンサモジュール製品の開発に力を入れています。環境対応車向けには、高圧用バッテリーの高電圧を精度良く長期間安定して測定できる高信頼性高圧デバイダー、大電流を高精度に検出するシャントモジュール、パワーモジュールの温度検出用にワイヤーボンディング対応温度センサ、非常に低い温度を測定できる極低温温度センサなど、安全性や性能の向上に貢献できる新製品の開発を進めています。また、新事業創出では、マーケティング活動を推進し“新たな価値”を提供できるような新製品の創出を進めています。 また、新たにeVTOL(空飛ぶクルマ)や宇宙分野にも注力し活動を開始しています。eVTOLは、次世代の新たなモビリティーとして実用化が見えてきており、将来大きな市場が期待できますので、マーケティング活動を推進し、環境対応車で培った技術を応用し新製品を創出していきます。宇宙分野は、従来の大型人工衛星に対して、小型人工衛星による宇宙ビジネスの商用化が進んできており、衛星データが気象、農業、インフラ、防災など地上の課題解決に利用されてきています。小型人工衛星で使用される電子部品は、車載品質レベルの信頼性が要求されることから、車載ビジネスで培った技術や品質で宇宙分野でのワンストップビジネスを進めています。 産・学・官の連携では、計算化学の技術を取り入れた将来必要とされる新材料の開発加速、製品開発のリードタイム短縮のために新たなシミュレーション技術の構築、新製品のための材料やプロセスなどの基礎開発など、将来に向けた研究開発を進めています。そして、国内だけでなく海外の研究機関や大学と各種材料の共同研究も実施しています。2024年8月に新たな研究開発拠点“さくらウイング”が完成し、今まで分散していた研究開発の技術者を集め、また新製品開発に使用する各種装置や材料や試作品の分析・評価する最新装置の導入など、研究開発強化のための環境を整え、新技術の導入や新製品・新事業のための研究開発を積極的に進めてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費は3,576百万円となりました。 また、当社グループの研究開発活動は、セグメント区分における「日本」、「ヨーロッパ」にて行われております。
FY2023|1,577 文字
6 【研究開発活動】 当社グループは、世界的に活動が進められているSDGs“持続可能な開発目標”を達成するための社会課題の解決に貢献できるよう、新たな価値を創出する活動を続けています。特に高性能・高信頼性が要求される自動車や産業機器の分野に注力し、人々が安心・安全で豊かな生活を持続できる新しい社会の実現のために、お客様の困りごとを解決する新製品やセンサ素子およびセンサモジュール製品の開発に取り組んでいます。 自動車分野では、各国の排出ガス規制が強化され、2050年にカーボンニュートラル実現に向け2030年代での自動車販売のZEV(Zero Emission Vehicle)化に向け、自動車メーカはバッテリー電気自動車をメインとした環境対応車の開発に注力しています。最近では、合成燃料(e‐Fuel)や水素を燃料とした自動車の実用化への動きもでてきました。また、交通事故による死亡者ゼロ実現のためのADAS(先進運転支援システム)や自動運転の実現に向け、多くの技術革新が進んでいます。産業機器分野では、労働人口の低下、自国生産への回帰などが進むなか、生産性向上のために生産設備のIoT化、AIの導入、ロボットの活用など人に頼らないモノづくりの実現、そして、故障する前に不具合を見つけ修理する予知保全、消費電力を可能な限り最小に抑えた生産設備の省エネ化など、各種産業の現場においても生産システムの技術革新が進んでいます。農業分野では、各種センサにより管理された農産物づくり、AIの導入、そしてロボット・ドローン・自動運転のトラクターなどの活用など、スマート農業の実現に向け大きな変革が起きています。これら各分野における技術革新にはさまざまなセンサが必要不可欠であり、新たなセンサの開発が期待されています。このような背景から、当社グループは抵抗器で培った基盤技術を活かし、センサ素子やセンサモジュール製品の開発に力を入れています。環境対応車向けには、高圧用バッテリーの電圧を精度良く長期間安定して測定できる高信頼性高圧デバイダー、大電流を高精度に検出するシャントモジュール、パワーモジュールの温度検出用にワイヤーボンディング対応温度センサなど、性能や安全性の向上に貢献できる新製品の開発を進めています。また、新事業創出では、マーケティング活動を続けてきました、風を可視化する当社独自の技術“Windgraphy”の多点風速計測モジュールを上市しました。現在は、酸素センサ・ひずみセンサなどのマーケティング活動を推進し、お客様に“新たな価値”を提供できるように研究開発を進めています。 一方、当社は将来の需要増加に向け生産能力拡大を進めていますが、更なる生産性の向上、および不良品をつくらないゼロディフェクトの実現に向けた活動もおこなっています。検査工程へのAI導入、人の経験やノウハウに頼っていた部分の自働化、また生産状況をリアルタイムに見える化して異常をすぐに発見できるなど、スマートな次世代の生産ラインの実用化に向け開発を進めています。 産・学・官の連携では、近年のコンピュータ技術を取り入れ、将来必要とされる新材料や新技術の開発を加速したり、製品開発のリードタイム短縮のために新たなシミュレーション技術を構築するなど、積極的な技術開発を進めています。そして、国内だけでなく海外の研究機関とも共同研究をおこなっています。現在、研究開発の人員増加や環境整備のために、2024年8月竣工に向けて新しい研究開発拠点の建設を進めており、今後もより積極的に研究開発に力を入れていきます。 なお、当連結会計年度の研究開発費は3,045百万円となりました。 また、当社グループの研究開発活動は、セグメント区分における「日本」、「ヨーロッパ」にて行われております。
FY2022|1,546 文字
5 【研究開発活動】 当社グループは、世界的に広がりを見せるSDGs“持続可能な開発目標”を達成し持続可能な社会の実現に貢献できるよう、新製品やセンサ素子およびセンサモジュール製品の開発に取り組み、新たな価値を創出する活動を進めています。 人々が安心・安全で豊かな生活を持続できる新しい社会の実現のために、世界各国でさまざまなイノベーションが起きています。当社が注力している自動車分野では、各国の温室効果ガス排出量削減の規制がさらに強化され、2030年以降多くの国で内燃機関車の販売が禁止となるため、自動車メーカは電気自動車をメインとした環境対応車の開発に注力しています。また、交通事故による死亡者ゼロ実現のためのADAS(先進運転支援システム)や自動運転の実用化に向け、多くの技術革新が進んでいます。 脱炭素社会に向けて、太陽光・風力発電などの再生可能エネルギーの更なる拡大や、新たなエネルギー源として水素を活用する水素社会の実現の動きなど、カーボンニュートラルに向けた技術革新もこの1年で大きく進んでいます。さらに、働き方改革、労働人口の低下、自国生産への回帰などが進むなか、生産性向上のために生産設備のIoT化、ロボットの活用、故障する前に不具合を見つけ修理する予知保全、そして消費電力を可能な限り最小に抑えた生産設備の省エネ化など、各種産業の現場においても生産システムの技術革新が進んでいます。これらの技術革新にはさまざまなセンサが必要不可欠であり、近い将来訪れるであろう「トリリオン・センサ社会」に向け新たなセンサの開発が期待されています。 このような背景から、当社グループは抵抗器で培った基盤技術を活かし、センサ素子やセンサモジュール製品の開発に力を入れています。環境対応車向けに、高圧用バッテリーの電圧を精度良く長期間安定して測定する高信頼性高圧デバイダー、大電流を高精度に検出するシャントモジュール、パワーモジュールの温度検出用にワイヤーボンディング対応温度センサなど、性能や安全性の向上に貢献できる、将来に向けた新製品の開発を進めています。また、事業化に向けマーケティング活動を続けてきました風速をセンシングして可視化する当社独自の技術“Windgraphy”の風速計測モジュールの早期上市を目指し、製品開発を加速しています。これら以外にも、酸素センサ・傾斜センサ・ひずみセンサなど、新事業創出のためにマーケティング活動を推進し、新たな社会に向けお客様に“新たな価値”を提供する取り組みを進めています。 一方、当社は将来の需要の成長に向け生産能力拡大を進めていますが、更なる生産性の向上、および不良品をつくらないゼロディフェクトの実現に向けた活動もおこなっています。人による検査、経験やノウハウに頼っていた部分を自働化し、また生産状況をリアルタイムに見える化して異常をすぐに発見できるなど、スマートな次世代の生産ラインの実用化に向け研究開発を進めています。 産・学・官の連携では、近年のコンピュータ技術を取り入れ、将来必要とされる新材料や新技術の開発を加速したり、製品開発のリードタイム短縮のために新たなシミュレーション技術を構築するなど、積極的な技術開発を進めています。そして、国内だけでなく海外の研究機関とも共同研究をおこなっています。 未来の価値創出に向けた研究開発に力を入れ、将来の市場の要求にタイムリーに価値ある新製品を提案できる“研究開発型企業”を目指し、先行投資を積極的に行っていきます。 なお、当連結会計年度の研究開発費は2,597百万円となりました。 また、当社グループの研究開発活動は、セグメント区分における「日本」、「ヨーロッパ」にて行われております。
FY2021|1,491 文字
5 【研究開発活動】 当社グループは、高信頼性が求められる自動車や産業機器分野に引続き注力すると共に、世界的な活動であるSDGs“持続可能な開発目標”の達成に貢献できるよう、新製品、センサ素子及びセンサモジュール製品の開発に取り組んでいます。 SDGsの活動により、人々が安心・安全で豊かな生活を持続できる新しい社会の実現のために、世界各国でさまざまなイノベーションが起きています。例えば自動車分野では、各国の温室効果ガス排出量削減の規制がこの一年の間に大きく強化され、2030年~2035年以降多くの国で内燃機関車の販売が禁止となるため、自動車メーカは電気自動車やハイブリッド自動車などの環境対応車の開発に注力しています。また、交通事故による死亡者ゼロ実現のためのADAS(先進運転支援システム)や自動運転の実用化に向け、多くの技術革新が進んでいます。 脱炭素社会に向けては、再生可能エネルギーの拡大のためのインフラ整備や、新たなエネルギー源として水素を活用する水素社会の実現の動きにおいて、水素の生成・運搬・供給する上でのインフラ構築・燃料電池など、カーボンニュートラルに向けた技術革新も進んでいます。また、労働人口の低下、働き方改革、自国生産への回帰などが進むなか、生産性の向上のために生産設備のIoT化、ロボットの活用、故障する前に不具合を見つけ修理する予知保全などが進んでいます。さらに、現在普及が拡大している次世代通信5Gは、自動車・医療・産業インフラ・エンターテイメントなど、さまざまな分野で新しい技術の創出が期待されています。これらの技術革新にはさまざまなセンサが必要不可欠であり、近い将来訪れるであろう「トリリオン・センサ社会」に向け新たなセンサの開発が期待されています。 このような背景から、当社グループは抵抗器で培った基盤技術を活かしたセンサ素子やセンサモジュール製品の開発に力を入れています。以前より事業化に向けマーケティング活動を続けてきましたシャントモジュールや、風速をセンシングして可視化する当社独自の技術“Windgraphy”のセンシングモジュールの早期上市を目指し、製品開発を進めています。そして、“Windgraphy”で使用している白金薄膜温度センサにおいてはパワーモジュールの温度検出用にワイヤーボンディング対応温度センサや、電圧検出デバイダーにおいては高圧用バッテリーの電圧を精度良く長期間安定して測定する高信頼性デバイダーなど、環境対応車の将来に向けた新製品の開発を進めています。これらのセンサ以外にも、酸素センサ・傾斜センサ・ひずみセンサなど、新事業創出のためにマーケティング活動を推進し、新たな社会に向けお客様に“価値”を提供できる取り組みを進めています。 また、センサ回路ではセンサからの信号を増幅する回路に高精度・長期安定性の特長をそなえた高信頼性チップ抵抗器の要求があるため、ラインアップ拡充に向けた新製品開発を積極的に進めています。 産・学・官の連携では、近年のコンピューター技術も取り入れながら、将来必要とされる新材料や新技術の開発の加速を図っています。そして、国内だけでなく海外の研究機関とも共同研究を行い、未来の新事業創出に向けた研究開発に注力し、将来の市場の要求にタイムリーに価値のある新製品を提案できるよう、先行投資を積極的に行っていきます。 なお、当連結会計年度の研究開発費は2,328百万円となりました。 また、当社グループの研究開発活動は、セグメント区分における「日本」、「ヨーロッパ」にて行われております。
FY2020|1,538 文字
5【研究開発活動】当社グループは、高精度・高信頼性が求められる自動車や産業機器分野に引続き注力すると共に、近い将来実現するであろう“超スマート社会”に貢献できるよう、新製品開発およびセンサ素子やセンサモジュール製品の開発に取り組んでいます。 世界的な活動である「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成により、人々が安心・安全で豊かな生活を持続できる新しい社会の実現のために、現在さまざまなイノベーションが起きています。例えば自動車分野では、モビリティ革命を表す4つのメガトレンド「CASE」(Connected(コネクテット)、Autonomous(自動運転)、Shared & Service(シェアリングサービス)、Electric(電動化))が進行しており、世界各国で交通事故による死亡者ゼロ実現のためのADAS(先進運転支援システム)や自動運転の実用化、および温室効果ガス排出量削減のための規制がますます厳しくなり、それに対応するため環境対応車の技術革新が進んでいます。また、働き方改革が進むなか、生産性向上のために工場の生産設備はIoT化やロボットが活用され、またICTを活用したテレワークなど新たな働き方も普及しつつあります。さらに、近年実用化された次世代通信5Gは、自動車・医療・産業インフラ・エンターテイメントなど、さまざまな分野で技術革新が期待されています。これらの技術革新にはさまざまなセンサが必要であり、近い将来訪れるであろう「トリリオン・センサ社会」では新たなセンサが期待されています。 このような背景から、当社グループは抵抗器で培った基盤技術を活かしたセンサ素子やセンサモジュール製品の開発に力を入れています。以前より事業化に向けマーケティング活動を続けてきたシャントモジュールや、風速をセンシングして見える化する当社独自の技術である「風の見える化」のセンシングモジュールは、早期の上市を目指し本格的な製品開発をしています。また、「風の見える化」でも使用している白金薄膜温度センサにおいては、自動車の熱式流速センサ向けに小型で特性の良い新製品や、パワーモジュールの温度制御用のワイヤーボンディング対応品など、将来に向けた新製品開発を進めています。温度センサ以外にも、酸素センサ・傾斜センサ・ひずみセンサなど、新事業創出のためにマーケティング活動を推進し、新たな社会に向けお客様と共創する取り組みを進めています。センサ素子やセンサモジュール製品の開発には、技術者増員・開発用設備の導入・マーケティング活動の強化など積極的な投資を行い、価値ある新製品を早期に市場投入できるよう開発を進めています。 また、今後さらに普及が進むであろう環境対応車では、排ガス規制の要求に対応するためにセンシング回路のさらなる高精度化の要求があり、より高精度な薄膜チップ抵抗器や高電圧を精度よく検出できる高電圧用分圧薄膜抵抗器など、ラインアップ拡充に向けた新製品開発を積極的に進めています。そして、センサ市場の拡大による高精度薄膜チップ抵抗器の需要拡大に対応するために新工場を建設し増産体制を整えました。 産・学・官の連携では、近年のコンピューター技術も取り入れながら、将来必要とされる新材料や新技術の開発の加速を図っています。そして、国内だけでなく海外の大学や研究機関とも共同研究を行い、未来の新事業創出に向けた研究開発に注力し、将来の市場の要求にタイムリーに新製品を提案できるよう、先行投資を積極的に行っていきます。 なお、当連結会計年度の研究開発費は2,243百万円となりました。 また、当社グループの研究開発活動は、セグメント区分における「日本」にて行われております。
FY2019|1,508 文字
5【研究開発活動】 当社グループでは、高精度・高信頼性が求められる自動車や産業機器分野に引き続き注力すると共に、IoT社会の実現により大きく変化していくであろう将来を見据え、新製品開発およびセンサ素子やセンサモジュール製品の開発に取り組んでいます。 「超スマート社会(Society5.0)」の実現や「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成により、人々が安心・安全で暮らしやすく幸せな生活が持続できる新たな社会を目指し、近年さまざまな技術革新が起きています。例えば自動車分野では、化石燃料を使用しない電気自動車の普及、大気汚染削減のための厳しい排ガス規制をクリアできる内燃機関搭載車の実現、交通事故による死亡者ゼロ実現のためのADAS(先進運転支援システム)や自動運転技術など、さまざまな技術革新が進んでいます。また、工場で使われる製造設備では生産に支障が起きる前に故障の兆候を見つける技術や、橋・トンネル・建築物などの劣化による事故を未然に防ぐ技術など事前予防の技術革新が進んでいます。さらに、次世代通信5Gの実用化により、自動車・医療・産業インフラ・エンターテイメントなどいろいろな分野での技術革新が起きていきます。これらの技術革新にはさまざまなセンサが必要であり、新たなセンサの実用化が期待されています。 このような背景から、当社グループはセンサ素子やセンサモジュール製品の開発に力を入れています。当社グループが得意とする白金薄膜温度センサでは、自動車の熱式流速センサ向けに小型で特性の良い製品や、排ガスの温度を測定することができる1,100℃耐熱品、そしてパワーモジュールの温度制御用にワイヤーボンディング対応温度センサなど、将来に向けた新製品の開発を進めています。また、温度センサ以外でも、これまでの抵抗器事業で培った基盤技術を活かし、新事業創出のためにセンサ素子やセンサモジュール製品の開発を積極的に進めています。酸素センサ・傾斜センサ・ひずみセンサなど開発中のセンサ素子は、展示会などでアピールしながらマーケティング活動を推進し、新たな社会に向けお客様と共創する取り組みを進めています。センサモジュール製品の開発では、人員の増強・開発用設備の導入・マーケティング活動のためのしくみづくりなど、先行投資の実施と共に早期に市場投入を目指し価値ある製品づくりを進めています。 センサを使用したセンシング回路では、周辺の温度変化に対する抵抗値変化が小さく、また長期間使用しても抵抗値変化が小さい高精度薄膜チップ抵抗器が使用され、高精度なセンシングを実現しています。将来の環境対応車では、市場の要求を実現するためにセンシング回路のさらなる高精度化の要求があり、より高精度な薄膜チップ抵抗器や高電圧を精度よく検出できる高電圧分圧薄膜抵抗器などラインアップ拡充に向けた新製品開発を進めています。そして、技術革新に伴ったセンサ市場の拡大による高精度薄膜チップ抵抗器の需要拡大に対応するために新工場を建設し増産体制を整えており、2025年には2017年度比約2倍の生産能力を確保する予定です。 産・学・官の連携では、将来必要とされる新材料や新技術の開発に積極的に取り組んでいます。国内だけでなく海外の大学や研究機関とも共同研究を行い、未来の新事業創出に向けた研究開発に注力し、将来お客様の要求にタイムリーに新製品を提供できるよう、先行投資を積極的に行っていきます。 なお、当連結会計年度の研究開発費は2,187百万円となりました。 また、当社グループの研究開発活動は、セグメント区分における「日本」にて行われております。
FY2018|1,344 文字
5【研究開発活動】 当社グループでは、高い品質や信頼性が求められる自動車分野や産業機器分野に引き続き注力すると共に、同じく高い信頼性が求められる医療分野、社会インフラ分野に向けた新製品開発、およびセンサモジュール製品の開発に取り組んでいます。 「超スマート社会(Society5.0)」の実現や「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成による、安心・安全な社会、生活の質向上など人が生活しやすい新たな社会を目指し、近年さまざまな技術革新が起きています。そして、その実現のためには多くのセンサが使用され、1兆個を超えるセンサが使われる“トリリオン・センサ社会”がすぐそこに来ています。例えば自動車分野では、電気自動車の普及、環境対応車の更なる燃費向上、内燃機関搭載車の厳しい排ガス規制をクリアできるクリーンな排ガスの実現や、交通事故による死亡者ゼロを目指した“ぶつからない車”の実現のためのADAS(先進運転支援システム)や自動運転技術などの技術革新が進んでいます。このような自動車の進化のための技術革新には、数多くのセンサが必要です。また、工場の生産現場では、人の技能に頼っている作業を自働化することによる品質向上、将来の労働人口減少に対応するための生産効率の向上など、各種センサとAI(人工知能)技術を活用した技術革新が進んでいます。 センサが使用される電気回路では、センサから出力される微小な信号を大きくする“増幅回路”などが必要で、これらの回路では周辺の温度変化に対し抵抗値変化が小さく、また長期間使用しても抵抗値変化が小さい高精度薄膜チップ抵抗器が使用され、高精度なセンシング回路を実現しています。近年の技術革新には高度なセンシング技術が必要不可欠で、“高度センシング社会”が到来しています。このように技術革新に伴ったセンサ市場の拡大により、高精度薄膜チップ抵抗器の需要拡大が大きく期待できます。当社グループではこの要求に対応するために新工場を建設し増産体制を整えていきます。また将来お客様からの新規ニーズの要求にタイムリーに応えるために、より高精度な薄膜チップ抵抗器や高電力薄膜チップ抵抗器などのラインアップ拡充に向けた新製品開発を積極的に進めています。 新事業創出に向け取り組んでいるセンサモジュール製品の開発では、当社グループが得意としているシャント(電流検出用金属板低抵抗器)を使用したシャントモジュールや温度センサを使用した風センサモジュールなどの新製品開発を継続して進めています。また当社グループの厚膜技術・薄膜技術・セラミックス技術などの基盤技術を活用し、新たな市場を創出するための研究開発も積極的に進めています。北九州研究所においては研究員を増強し、水晶素子を使った傾斜センサなどの研究開発に加え、近隣大学との共同研究による新たなセンサ素子の研究開発に着手します。今後は国内だけでなく海外の大学や研究機関とも共同研究を行い新製品創出のための研究開発に注力するなど、将来に向けた先行投資を積極的に行っていきます。 なお、当連結会計年度の研究開発費は1,985百万円となりました。 また、当社グループの研究開発活動は、セグメント区分における「日本」にて行われております。
FY2017|1,175 文字
6【研究開発活動】 当社グループでは高い品質や信頼性が求められる車載分野に引き続き注力すると共に、同じく高い信頼性が求められる産業機器分野や医療分野、環境・エネルギー分野に向けた新製品開発、およびセンサモジュール製品の開発に取り組んでいます。 近年普及が進んでいるハイブリッドカー等の環境対応車では、エンジンの負担を減らすためモータによる電動化が進んでいます。これは自動車の主動力部分だけでなく、パワーステアリングやエアコンなどの動力にもモータを使用し燃費性能の向上を実現しています。これらのモータを効率良く動作させるためには、モータに流れる電流を正しく検出して制御する必要があります。当社はお客様の使用状況に合わせた電流検出用の金属板低抵抗器(シャント)の新製品開発を引き続き進めています。数百Aの大電流に対応した大電流用シャントや小型モールドパッケージ内蔵用の小型シャントなど、さまざまな用途に合わせたラインアップの拡充を図っています。併せて、シャントの正しい使用方法等、製品以外の技術サービスの提供についても積極的な活動を進めています。 高い信頼性が求められる電子機器の分野では、これまで以上に長期信頼性の要求が高まってきています。具体的には、データサーバーの長期保証やエアコンの5~10年保証、産業機器の24時間稼働等が代表的な事例です。また新興国のような厳しい環境レベルの地域では、高い温度・湿度、腐食性ガスのある環境下で長時間使用できる耐環境性に優れた電子部品の要求も高まっています。当社ではこれらの要求に対応するため、高耐熱チップ抵抗器の開発や耐硫化チップ抵抗器のラインアップの拡充など、長期信頼性や耐環境性をキーワードとした新製品開発も積極的に進めています。 新事業創出に向け昨年度から取り組んでいるセンサモジュール製品の開発では、前述のシャントを使用したシャントモジュールや温度センサを使用した風センサモジュールなど、当社の基盤技術を活用し新たな市場を創出するための新製品開発を進めています。昨年4月に開設した北九州研究所においても、水晶素子を使った傾斜センサなどのセンサ素子やセンサモジュール製品の研究開発を行なっています。当研究所のある北九州学術研究都市は、半導体・エレクトロニクス、自動車、産業用ロボット関連の研究をしている大学や企業等が集結しており、将来に向けた研究開発を共同で行なうことも視野に入れ、将来必要になる新製品や基盤技術の研究開発に注力していきます。研究員の増強も行い、新たなビジネス創出のための研究開発など、将来に向けた先行投資を積極的に行っていきます。 なお、当連結会計年度の研究開発費は2,059百万円となりました。 なお、当社グループの研究開発活動は、セグメント区分における「日本」にて行われております。
FY2016|1,087 文字
6【研究開発活動】 当社グループでは高い品質や信頼性が求められる車載分野に引き続き注力すると共に、同じく高い信頼性が求められる産業機器分野や、医療・福祉分野、航空・宇宙分野、環境・エネルギー分野に向けた新製品開発および技術開発にも取り組んでいます。 近年普及が進んでいるハイブリッドカーや電気自動車等の環境対応車では、インバータ回路や二次電池の制御回路が重要であり、そこには電流検出用金属板低抵抗器(シャント)や、電流制限や放電回路用の大電力抵抗器、高精度な電圧検出を可能にする高精度薄膜抵抗器等が求められます。当社はお客様の要求に合致したこれらの新製品のラインアップ拡充を進めています。例えば電流制限用セメント抵抗器では、お客様の小型軽量化の要求より従来の30W品に加え20Wおよび7W品をラインアップしました。また環境対応車で使用される高電圧に対応するため、高電圧用チップ抵抗器を開発しております。 また新たな事業として、従来の受動部品だけでなく、電子回路を含めたモジュール製品の開発にも取り組んでいます。当社の電流検出用シャントや温度センサー等を使用したモジュール製品を開発するため社内体制を整え、シャントモジュールや風センサーモジュール等の開発を本格的に開始しました。今後は各種センサー素子の開発にも力を入れ、様々なセンサーモジュールの開発に取り組んでいきます。 技術開発におきましては、将来の市場要求に対応した新製品を創出していくため、新しい機能材料やプロセス技術の開発、また高性能なモジュール製品の開発のための技術構築を進めております。特に産学官連携による技術開発では、従来行ってきた当社基盤技術のレベルアップだけでなく、モジュール製品などの応用技術を含めた共同研究・開発にも取り組んでおります。平成28年4月15日には、福岡県北九州市の北九州学術研究都市に“北九州研究所”を開設しました。同研究都市には大学のみならず、半導体・エレクトロニクス、自動車、産業用ロボット関連の企業等が集結し、当社グループが注力しているカーエレクトロニクスやロボットなどの産業機器に携わる企業等の研究会が盛んに行われています。当社グループも自らが直接イノベーションの場に身を置き、各種研究会での情報収集や情報発信を通して多くの研究機関とのネットワークを構築し、研究開発型企業として新たな製品、ビジネスへと結実させてまいります。 なお、当連結会計年度の研究開発費は1,827百万円となりました。 なお、当社グループの研究開発活動は、セグメント区分における「日本」にて行われております。