FY2025|1,609 文字
6【研究開発活動】 当連結会計年度における当社グループの研究開発活動は、環境問題などの社会課題の解決につながる技術開発に重点を置き、材料から製品までの一貫した開発体制による高付加価値製品の開発や、より高い品質レベルの追求、生産技術開発等による環境負荷の更なる低減、新規事業の創出に向けた基礎研究などに取り組みました。お客様の顕在ニーズの具現化にあたりましては、知的財産を含めた要素技術のプラットフォームを礎に、基礎研究、材料、設備、製品開発、量産に至る一貫体制を活かし、スピード感ある開発を推進いたしました。また、潜在ニーズの具現化には、コンセプト主導型商品の開発に取り組みました。具体的には、若手開発者に顧客の回路技術等のスキルを習得させる目的で2023年4月に立ち上げたCAT(Connecting Application & Technology Development)プロの活動を2024年度には従来業務に落とし込み、顧客の潜在ニーズの具現化に取り組みました。さらに、2022年4月に立ち上げた新規事業推進室が主導して新規事業教育を継続して実施し、より顧客に近い立場で新たな価値の創造に取り組む人材の育成を推進いたしました。 当連結会計年度の研究開発費の総額は4,228百万円であり、主な研究開発活動は次のとおりであります。 (コンデンサ) アルミ電解コンデンサを中心に、積層セラミックコンデンサや電気二重層キャパシタ等の電子部品のほか、製品を構成する材料の研究開発を行いました。 アルミ電解コンデンサでは、業界で初めてサーバーの液浸冷却に対応した製品の開発に成功いたしました。データセンターで稼働するサーバーは発熱量の増加に伴い、より効率の良い冷却方法として液浸冷却方式に移行すると見られております。一方、冷却に使用される冷媒に一般的なアルミ電解コンデンサを浸漬すると、コンデンサが短寿命化することが確認されております。当社は新規材料の開発と独自の構造によりこの課題を解決し、液浸冷却対応のアルミ電解コンデンサを業界に先駆けて開発いたしました。このほか、導電性高分子アルミ固体電解コンデンサにおきましては、リフロー後の漏れ電流値を業界で初めて規定した「PXYシリーズ」を開発いたしました。実装時の熱ストレスによる漏れ電流の上昇とバラツキを抑制し、はんだリフロー後の漏れ電流について初期規格値以下を保証した初めての製品となります。 一方、電気二重層キャパシタ「DLCAP™」では、自動車の緊急時におけるバックアップ電源用途で需要が拡がるリード形製品の更なる高性能化に向けて、研究開発活動を推進いたしました。 また、電子部品用材料開発におきましては、基礎研究センターを中心に製品の性能向上や新たなデバイスの開発を実現する材料開発に継続して取り組みました。コンデンサ用材料の研究開発におきましては、アルミニウム電極箔、封口ゴム、電解質など、主要材料の更なる高性能化を進めました。特に、コア技術のアルミニウム電極箔の開発では、高耐電圧化、高容量化、品質の安定化、生産性向上のための技術開発等を積極的に推進いたしました。 当連結会計年度における研究開発費の金額は3,933百万円であります。 (その他) 車載機器や産業機器に使われるインダクタ(コイル)におきましては、独自の加工プロセスによる小型軽量化、高インピーダンス化のほか独自技術による表面実装化などに取り組みました。 また、ドライブレコーダーや産業機器等に使われるCMOSカメラモジュールでは、小型化や高性能化、高機能化などに引き続き取り組みました。自動運転を見据えた車載用途の新製品開発では、高精細な映像を遅延なく処理機器に伝送する技術を組み入れたカメラモジュール開発等を推進いたしました。 当連結会計年度における研究開発費の金額は295百万円であります。
FY2021|1,559 文字
5【研究開発活動】 当連結会計年度における当社グループの研究開発活動は、材料から製品までの一貫した開発体制を活かした高付加価値製品の開発や、より高い品質レベルの追求、環境負荷の更なる低減、新規事業の創出に向けた基礎研究などに重点をおいて取り組んでまいりました。 当連結会計年度の研究開発費の総額は3,710百万円であり、主な研究開発活動は次のとおりであります。 (コンデンサ) 低炭素社会の実現を念頭に、今後の伸長が期待される市場をターゲットとして、用途に最適化した新製品の開発を推進いたしました。 CO2排出量の削減を背景に電動化が進む自動車市場に向けては、チップ形導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ(ハイブリッドコンデンサ)の新製品「HXFシリーズ」を開発いたしました。従来品に対して大幅な高許容リプル電流化を実現したことで従来品からの置き換えによる部品点数の削減が可能になりました。電装機器の小型化、軽量化に貢献する製品として提案してまいります。また、電気自動車及びプラグインハイブリッド車のオンボードチャージャー(車載充電器)に向けては、従来品から最大60%の高容量化を実現したリード形アルミ電解コンデンサ「KXQシリーズ」を開発いたしました。更に、電装機器の小形化に貢献する金属キャップ形積層セラミックコンデンサにおいては、耐熱性を150℃に高めた「KVJシリーズ」を開発いたしました。 一方、ICT(情報通信技術)市場に向けては、第5世代移動通信システム(5G)の普及に伴い設置が進む通信基地局や、テレワークや巣ごもり需要の影響などから通信量が増大するデータセンター向け製品の開発に注力いたしました。新製品として、次世代データセンターの48Vシステム向けサーバー用途を見据えて、ハイブリッドコンデンサを2シリーズ開発し上市いたしました。 ファクトリーオートメーションを支える工作機械や各種製造装置、産業用ロボットなど産機市場に向けては、エネルギー効率を改善するインバータ電源を中心に、機器の高機能化を実現する新製品開発を推進いたしました。具体的には基板自立形アルミ電解コンデンサの既存製品「KHEシリーズ」に、小形高容量品を新たに開発し追加ラインアップいたしました。 このほか、自動車のエネルギー回生システムや非常用バックアップ電源に使われる電気二重層キャパシタの新製品開発に引き続き取り組みました。 また、当社では電子部品用材料開発に注力しており、基礎研究センターを中心に製品の性能向上や新たな蓄電デバイスの開発を実現する材料開発に継続して取り組みました。コンデンサ用材料の研究開発におきましては、アルミニウム電極箔、封口ゴム、電解質など、主要材料の更なる高性能化を進めました。特に、コア技術のアルミニウム電極箔の開発では、高耐電圧化、高容量化、品質の安定化、生産性向上のための技術開発等を積極的に推進いたしました。また、次世代蓄電デバイスの実現に向けた二次電池用材料の開発にも取り組みました。 当連結会計年度における研究開発費の金額は3,485百万円であります。 (その他) ドライブレコーダーや産業機器等に使われるCMOSカメラモジュールでは、小型、高感度、高画質製品の品揃えを充実させると共に、ワイドダイナミックレンジ製品や防水製品など高機能モジュールの開発を推進いたしました。特に、ADAS用途で需要が拡大している車載機器向け製品開発を強化しております。 また、スイッチング電源やインバータ電源など各種電源機器に使われるインダクタ(コイル)の小形軽量化、高インピーダンス化、独自技術による表面実装化などに取り組みました。 当連結会計年度における研究開発費の金額は225百万円であります。
FY2020|1,620 文字
5【研究開発活動】 当連結会計年度における当社グループの研究開発活動は、材料から製品までの一貫した開発体制を活かした高付加価値製品の開発や、より高い品質レベルの追求、環境負荷の更なる低減、新規事業の創出に向けた基礎研究などに重点をおいて取り組んでまいりました。 当連結会計年度の研究開発費の総額は4,161百万円であり、主な研究開発活動は次のとおりであります。 (コンデンサ) ターゲット市場の技術動向を分析し、用途に最適化した新製品開発を推進致しました。 自動車業界では“CASE”(Connected, Autonomous, Shared and Services, Electric)に代表される次世代型モビリティ社会の実現を目指して急速な変革が進められており、車載用電子部品に対しても一層の技術革新が求められております。こうした動向を背景に、当社は車載市場を引き続き戦略市場に位置付け、車載製品の積極的な開発に取り組みました。具体的には、電動車両の48Vシステム向けに好調な導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサの高性能化やバリエーションの拡充を図ったほか、ADAS(先進運転支援システム)を構成する機器に向けては、チップ形アルミ電解コンデンサ「MHSシリーズ」に小形大容量品を追加致しました。また、独創的な製品として、独自の封止構造を採用し製品寿命を従来品の2.5倍に向上したチップ形アルミ電解コンデンサ「MHUシリーズ」を開発致しました。電動車両の電子制御装置等に提案してまいります。加えて、車載機器への部品実装を簡易化する提案として、コンデンサとチョークコイルを組み合わせたLCモジュールや、リード形コンデンサを他のチップ形部品と同時にはんだ実装することができるスルーホールリフローコンデンサなど、多様なモジュール製品の開発を進めました。 一方、各国で本格的な運用開始に向けた取り組みが進められている第5世代移動通信システム(5G)関連市場に向けては、通信基地局用に高耐熱、高耐湿、長寿命を実現したチップ形導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ「PXQシリーズ」を開発致しました。 このほか、電気二重層キャパシタ「DLCAP™」のネジ端子形品において、定格電圧を2.8Vに高めた「DXFシリーズ」を量産化し、産業機器向けに拡販を開始したほか、金属キャップ形積層セラミックコンデンサとして業界で初めて150℃の耐熱性を実現した「KVJシリーズ」を開発するなど、積極的に製品開発を推進致しました。 また、当社では電子部品用材料開発に注力しており、基礎研究センターを中心に製品の性能向上や新たな蓄電デバイスの開発を実現する材料開発に取り組んでおります。コンデンサ用材料の研究開発におきましては、アルミニウム電極箔、封口ゴム、電解質など、主要材料の更なる高性能化に引き続き取り組みました。特に、コア技術のアルミニウム電極箔の開発では、高耐電圧化、高容量化、品質の安定化、生産性向上のための技術開発等を積極的に推進致しました。また、電気二重層キャパシタ用電極材料の高性能化等にも取り組みを進めました。 当連結会計年度における研究開発費の金額は3,939百万円であります。 (その他)ドライブレコーダーや産業機器等に使われるCMOSカメラモジュールでは、ADASやIoT機器向けの需要の高まりを受けて、小型、高感度、高画質製品の品揃えを充実させるとともに、ワイドダイナミックレンジ製品や防水製品など高機能モジュールの開発を推進致しました。 また、スイッチング電源やインバータ電源など各種電源機器に使われる高透磁率コモンモードチョークコイルの新製品として、小型軽量化を実現した「FL-Vシリーズ」を開発致しました。自動車から産業機器まで幅広い市場に拡販してまいります。 当連結会計年度における研究開発費の金額は221百万円であります。