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松尾電機(6969)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 電子部品の製造販売
    松尾電機は、コンデンサとマイクロヒューズなどの回路保護素子という電子部品を製造・販売しています。これらの部品は、スマートフォンや自動車、家電製品など、あらゆる電子機器に不可欠なものです。特に、タンタルコンデンサは高性能が求められる分野で使われます。
  • 主要製品と用途
    主な製品は、タンタル電解コンデンサ、マイクロヒューズ、サージアブソーバ、フィルムコンデンサです。タンタルコンデンサは、小型で大容量、安定した性能が特徴で、回路保護素子は、過電流や過電圧から電子回路を守る役割があります。フィルムコンデンサは、幅広い用途で使われる汎用性の高いコンデンサです。
  • セグメント別の事業展開
    事業は「タンタルコンデンサ事業」「回路保護素子事業」「その他(フィルムコンデンサ)」の3つのセグメントに分かれています。これにより、それぞれの製品群に特化した戦略で、効率的な製造・販売活動を行っています。各セグメントが独立して収益を上げていることが分かります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • タンタルコンデンサ事業
    この事業は、タンタル電解コンデンサの製造と販売を行っています。最新年度の売上高は約29.83億円、営業利益は約2.83億円と、同社の主要な収益源の一つです。タンタルコンデンサは、小型で高性能が求められる電子機器に多く使われ、高い技術力が求められる分野です。
  • 回路保護素子事業
    マイクロヒューズやサージアブソーバといった回路保護素子の製造販売を担っています。最新年度の売上高は約14.15億円ですが、営業利益は約5.84億円と、売上規模に対して非常に高い利益率を誇る稼ぎ頭の事業です。電子機器の安全性を守る重要な役割を担っています。
  • その他事業(フィルムコンデンサ)
    このセグメントでは、フィルムコンデンサの製造販売を行っています。具体的な売上や利益の数値は示されていませんが、上記の2つの主要事業を補完する形で、幅広い顧客ニーズに対応していると考えられます。多様なコンデンサ製品を提供することで、事業の安定化を図っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
TantalumCapacitor 事業 30 3 9.5%
CircuitProtectionElement 事業 14 6 41.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|224 文字
3 【事業の内容】当社は、コンデンサ及びマイクロヒューズ等の回路保護素子を中心とした、電子部品の製造販売事業を行っています。当社の事業におけるセグメントとの関連は、次のとおりです。なお、セグメントと同一の区分です。 タンタルコンデンサ事業タンタル電解コンデンサの製造販売を行っています。 回路保護素子事業マイクロヒューズ、サージアブソーバの製造販売を行っています。 その他フィルムコンデンサの製造販売を行っています。 事業の概要図は次のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
タンタル粉末の市場価格が寡占企業の意向を強く反映し下方硬直性を有するため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
電子機器の小型化・薄型化、高周波化、安全化に対応する高品質・低コスト製品の開発力
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:市場環境の変化 / 原材料の安定調達 / 在庫リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

松尾電機は、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに関する顕著な情報が見当たらない。汎用的な部品製造が中心と推測され、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

同社製品が組み込まれる最終製品のサプライチェーンにおいて、部品変更には一定の検証コストや設計変更が発生する可能性がある。しかし、代替部品の入手容易性や汎用性の高さから、スイッチング・コストは低いと推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

松尾電機の事業モデルは、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。BtoB取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業継続による生産ノウハウの蓄積や、効率的な生産体制の構築により、一定のコスト競争力を持つ可能性はある。しかし、他社との圧倒的なコスト差を示す具体的な情報は乏しい。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

電気機器部品業界は競争が激しく、松尾電機が業界規模に対して最適化された少数寡占を形成しているとは考えにくい。一定の規模は持つものの、圧倒的な市場シェアや規模の経済による優位性は限定的と推測される。

  • 高性能コンデンサ技術
    松尾電機は、小型で安定した性能を持つタンタル電解コンデンサの製造販売を行っています。これは、高い信頼性が求められる電子機器において重要な部品であり、長年の経験と技術蓄積が強みと考えられます。特に、希少金属であるタンタルを扱う技術は、他社との差別化要因となり得ます。
  • 回路保護素子の専門性
    マイクロヒューズやサージアブソーバといった回路保護素子の製造販売も手掛けています。これらの製品は、電子機器の安全性を確保するために不可欠であり、製品の品質と信頼性が重視されます。幅広い製品ラインナップで顧客の多様なニーズに対応できる可能性があります。
  • グローバルな供給体制
    日本だけでなく、アジア、欧州、米州など世界中の国・地域に製品を供給しています。これにより、特定の地域経済に過度に依存することなく、リスクを分散し、安定的な事業展開を図っていると考えられます。多様な市場での経験が、製品開発や販売戦略に活かされる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針 当社は、コンデンサ及び回路保護素子を製造・販売する電子部品メーカーとして、「企業の存在を許容するのは、お客様である」ことを原点に、世界中のお客様の信頼を得ることができる価値ある技術商品の開発・製造・販売を事業活動の軸とする「技術立社」であり続けることを経営の基本理念としています。 この基本理念に基づき世界のエレクトロニクス業界の小型・高性能・高信頼性の市場ニーズに適応した質の高い物作りに取り組み、社会の信頼と期待に応えることを経営の基本方針として事業活動を行ってまいります。 (2)目標とする経営指標 当社は、2025年3月期から2027年3月期までの中期経営計画において目標とする経営指標を設定しました。今後当社が取り組むべき経営課題も含めて、「(3)中長期的な会社の経営戦略及び(4)経営環境及び対処すべき課題」をご覧ください。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社は、2024年1月16日開催の取締役会において、2025年3月期から2027年3月期までの中期経営計画を決議し、同日に東京証券取引所において「中期経営計画(2025年3月期から2027年3月期まで)の策定に関するお知らせ」を公表しました。 当社は、10年後に売上高100億円達成を目指すこととし、中期経営計画は、その基盤固めと位置づけます。 中期経営計画は、更なる成長の追求のために収益基盤の強化及び経営基盤の安定化を図ることを課題とし、その基本方針は下記のとおりです。 ① 回路保護素子事業は、自動車の電子化対応需要拡大に応じて、車載用製品の販売網を拡大し、売上高及び利益の 増加を図る。 ② タンタルコンデンサ事業は、導電性高分子タンタルコンデンサの新製品の開発等により、車載用及び海外市場の 民生用向けの売上高及び利益を確保する。 ③ 中期経営計画期間中に株主への復配を目指す。 ④ ESGに対する取り組みを維持し促進する。 ・ 環境目標、環境目的の実現に向けて、環境管理態勢を強化し、その質を向上させることで環境負荷を低減する。 ・ 人的資源の有効活用及び健康経営の継続で、働き方改革を推進する。 ・ コンプライアンス、人権・労働、サステナビリティへの取組み、当社のサプライヤーへのサステナビリティの 展開の管理体制を維持し充実させ、外部への積極的な情報発信を行う。 中期経営計画の最終年度である2027年3月期の数値目標は下記のとおりです。   営業利益 800百万円   売上高営業利益率 13%   売上高 6,000百万円   自己資本利益率 12% (4)経営環境及び対処すべき課題 次期2026年3月期は上記の中期経営計画の2年目となります。 なお、2025年4月に発表された米国の相互関税による当社への影響は現時点では不明確ですが、2026年3月期の目標達成に向けて下記の課題に着実に取り組んでまいります。 1. 2026年3月期の売上高50億円、営業利益6.2億円の達成 ① 売上高は、製品セグメント別に数値目標を定める。 ・回路保護素子の海外市場、車載市場への拡販を行う。 ・導電性高分子タンタルコンデンサの拡販を行う。セグメント2024年度実績2025年度目標売上高(百万円)構成比売上高(百万円)構成比前年同期比増加率タンタルコンデンサ事業2,98265.7%3,04360.9%2.0%回路保護素子事業1,41531.1%1,72734.5%22.0%その他1473.2%2304.6%56.5%合計4,545100.0%5,000100.0%10.0%  ② チップタンタルコンデンサ及び回路保護素子の生産高比製造原価率を2025年3月期比6%低減する。  ・外観検査自動化等による工数低減 ・光熱費の削減 ・収率改善による材料費低減 ・タンタルパウダーの調達価格抑制 ③ 販売費及び一般管理費は、売上高の20.3%以内とする。 2. 不採算のため生産中止を決定した品種のEOL対応の過程を確実に実行する。3. 新製品開発の推進と量産 ・車載向け回路保護素子の新製品開発 ・AEC-Q200対応の導電性高分子タンタルコンデンサの新製品開発4. 品質目標は、個別に定めた目標を達成する。5. 車載向け欧米市場への拡販に向け、海外認証の品質規格VDA6.3を取得する。6. 既存の人材活用及び新規の人材採用を通じて社内組織の活性化を目指す。なお、採用においては国際化に対応  できる人材を雇用する。 7. ESGに対する取り組みを維持し促進する。  ・環境管理目標の達成、働き方改革の推進、コンプライアンス管理、安全衛生管理、人権管理、サステナビリ  ティへの取り組みの質的向上を図る。 ・特に、コンプライアンス管理においては社内のハラスメント研修を継続する。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針 当社は、コンデンサ及び回路保護素子を製造・販売する電子部品メーカーとして、「企業の存在を許容するのは、お客様である」ことを原点に、世界中のお客様の信頼を得ることができる価値ある技術商品の開発・製造・販売を事業活動の軸とする「技術立社」であり続けることを経営の基本理念としています。 この基本理念に基づき世界のエレクトロニクス業界の小型・高性能・高信頼性の市場ニーズに適応した質の高い物作りに取り組み、社会の信頼と期待に応えることを経営の基本方針として事業活動を行ってまいります。 (2)目標とする経営指標 当社は、2025年3月期から2027年3月期までの中期経営計画において目標とする経営指標を設定しました。今後当社が取り組むべき経営課題も含めて、「(3)中長期的な会社の経営戦略及び(4)経営環境及び対処すべき課題」をご覧ください。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社は、2024年1月16日開催の取締役会において、2025年3月期から2027年3月期までの中期経営計画を決議し、同日に東京証券取引所において「中期経営計画(2025年3月期から2027年3月期まで)の策定に関するお知らせ」を公表しました。 当社は、10年後に売上高100億円達成を目指すこととし、中期経営計画は、その基盤固めと位置づけます。 中期経営計画は、更なる成長の追求のために収益基盤の強化及び経営基盤の安定化を図ることを課題とし、その基本方針は下記のとおりです。 ① 回路保護素子事業は、自動車の電子化対応需要拡大に応じて、車載用製品の販売網を拡大し、売上高及び利益の 増加を図る。 ② タンタルコンデンサ事業は、導電性高分子タンタルコンデンサの新製品の開発等により、車載用及び海外市場の 民生用向けの売上高及び利益を確保する。 ③ 中期経営計画期間中に株主への復配を目指す。 ④ ESGに対する取り組みを維持し促進する。 ・ 環境目標、環境目的の実現に向けて、環境管理態勢を強化し、その質を向上させることで環境負荷を低減する。 ・ 人的資源の有効活用及び健康経営の継続で、働き方改革を推進する。 ・ コンプライアンス、人権・労働、サステナビリティへの取組み、当社のサプライヤーへのサステナビリティの 展開の管理体制を維持し充実させ、外部への積極的な情報発信を行う。 中期経営計画の最終年度である2027年3月期の数値目標は下記のとおりです。   営業利益 800百万円   売上高営業利益率 13%   売上高 6,000百万円   自己資本利益率 12% (4)経営環境及び対処すべき課題 次期2026年3月期は上記の中期経営計画の2年目となります。 なお、2025年4月に発表された米国の相互関税による当社への影響は現時点では不明確ですが、2026年3月期の目標達成に向けて下記の課題に着実に取り組んでまいります。 1. 2026年3月期の売上高50億円、営業利益6.2億円の達成 ① 売上高は、製品セグメント別に数値目標を定める。 ・回路保護素子の海外市場、車載市場への拡販を行う。 ・導電性高分子タンタルコンデンサの拡販を行う。セグメント2024年度実績2025年度目標売上高(百万円)構成比売上高(百万円)構成比前年同期比増加率タンタルコンデンサ事業2,98265.7%3,04360.9%2.0%回路保護素子事業1,41531.1%1,72734.5%22.0%その他1473.2%2304.6%56.5%合計4,545100.0%5,000100.0%10.0%  ② チップタンタルコンデンサ及び回路保護素子の生産高比製造原価率を2025年3月期比6%低減する。  ・外観検査自動化等による工数低減 ・光熱費の削減 ・収率改善による材料費低減 ・タンタルパウダーの調達価格抑制 ③ 販売費及び一般管理費は、売上高の20.3%以内とする。 2. 不採算のため生産中止を決定した品種のEOL対応の過程を確実に実行する。3. 新製品開発の推進と量産 ・車載向け回路保護素子の新製品開発 ・AEC-Q200対応の導電性高分子タンタルコンデンサの新製品開発4. 品質目標は、個別に定めた目標を達成する。5. 車載向け欧米市場への拡販に向け、海外認証の品質規格VDA6.3を取得する。6. 既存の人材活用及び新規の人材採用を通じて社内組織の活性化を目指す。なお、採用においては国際化に対応  できる人材を雇用する。 7. ESGに対する取り組みを維持し促進する。  ・環境管理目標の達成、働き方改革の推進、コンプライアンス管理、安全衛生管理、人権管理、サステナビリ  ティへの取り組みの質的向上を図る。 ・特に、コンプライアンス管理においては社内のハラスメント研修を継続する。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(経営成績等の状況の概要) (1) 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度における国内経済は、所得環境の改善に伴う堅調な個人消費及びインバウンド需要等により緩やかに回復する一方で、物価高の長期化及び米国の関税政策の動向等により先行き不透明な状況が続いております。 このような環境のもとで、当社は、「更なる成長の追求」をテーマとした中期経営計画(2025年3月期から2027年3月期まで)の1年目を終えました。 当社のタンタルコンデンサ及び回路保護素子の売上高は、いずれも前年同期に比べて増加しました。 その結果、当事業年度の当社の業績は、売上高4,545百万円(前年同期比8.0%増加)となり、損益につきましては、売上高の増加及び原価低減により、営業利益491百万円(前年同期比92.6%増加)、経常利益460百万円(前年同期比108.2%増加)となりました。なお、当期純利益は繰延税金資産の回収可能性の見直しによる法人税等調整額(益)の計上により449百万円(前年同期比14.6倍)となりました。  当事業年度のセグメント別の業績は次のとおりです。① タンタルコンデンサ事業 タンタルコンデンサ事業につきましては、カーエレクトロニクス向けチップタンタルコンデンサの需要が減少したものの産業用電子機器向けの需要が増加しました。この結果、タンタルコンデンサ事業の売上高は、2,982百万円(前年同期比2.5%増加)、セグメント利益は、282百万円(前年同期比13.3%増加)となりました。なお、総売上高に占める比率は65.7%(前年同期比3.4ポイント低下)となりました。② 回路保護素子事業 回路保護素子事業につきましては、カーエレクトロニクス向け電流ヒューズ及びリチウムイオン電池向け高電流ヒューズの需要が増加しました。この結果、回路保護素子事業の売上高は、1,415百万円(前年同期比20.9%増加)、セグメント利益は、583百万円(前年同期比32.0%増加)となりました。なお、総売上高に占める比率は31.1%(前年同期比3.3ポイント上昇)となりました。③ その他 その他の売上高は、147百万円(前年同期比14.6%増加)、セグメント利益は27百万円(前年同期比45百万円改善)となりました。なお、総売上高に占める比率は3.2%(前年同期比0.1ポイント上昇)となりました。 (2) キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ、631百万円減少し、437百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加等により、85百万円の支出(前事業年度末比460百万円減少)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資による有形固定資産の取得による支出の増加等により、298百万円の支出(前事業年度末比106百万円増加)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出の増加等により、247百万円の支出(前事業年度末比8百万円減少)となりました。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産実績当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)タンタルコンデンサ事業3,152,0554.8回路保護素子事業1,412,26620.1その他214,90657.1合計4,779,22810.6 (注) 金額は、販売価格によっています。 (2) 受注実績当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)タンタルコンデンサ事業3,399,51822.01,160,28256.1回路保護素子事業1,449,78327.6132,09435.5その他399,283324.0298,324543.6合計5,248,58530.71,590,70179.3 (3) 販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)タンタルコンデンサ事業2,982,7022.5回路保護素子事業1,415,16620.9その他147,30914.6合計4,545,1788.0 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前事業年度当事業年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)㈱デンソー(グループ会社含む)1,786,56942.41,719,54037.8釜屋電機㈱655,22815.6744,75216.4 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。 (1) 財政状態に関する分析当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ13百万円(0.2%)減少し、6,592百万円となりました。流動資産は、前事業年度末に比べて185百万円(4.2%)減少し4,252百万円、固定資産は、前事業年度末に比べて172百万円(7.9%)増加し2,340百万円となりました。流動資産減少の主な要因は、現金及び預金の減少等によるものです。固定資産増加の主な要因は、有形固定資産の増加等によるものです。当事業年度末の負債の合計は、前事業年度末に比べて463百万円(10.8%)減少し、3,833百万円となりました。流動負債は前事業年度末に比べて112百万円(4.2%)減少し2,593百万円、固定負債は前事業年度末に比べて350百万円(22.0%)減少し1,240百万円となりました。流動負債減少の主な要因は、仕入債務の減少等によるものです。固定負債減少の主な要因は、長期借入金の減少等によるものです。 当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べて449百万円(19.5%)増加し、2,759百万円となりました。これは、繰越利益剰余金の増加等によるものです。 (2) 経営成績に関する分析① 売上高当事業年度において、売上高につきましては、前事業年度比335百万円(8.0%)増加し、4,545百万円となりました。タンタルコンデンサ事業につきましては、カーエレクトロニクス向けチップタンタルコンデンサの需要が減少したものの産業用電子機器向けの需要が増加しました。この結果、タンタルコンデンサ事業の売上高は、2,982百万円(前年同期比2.5%増加)、セグメント利益は、282百万円(前年同期比13.3%増加)となりました。回路保護素子事業につきましては、カーエレクトロニクス向け電流ヒューズ及びリチウムイオン電池向け高電流ヒューズの需要が増加しました。この結果、回路保護素子事業の売上高は、1,415百万円(前年同期比20.9%増加)、セグメント利益は、583百万円(前年同期比32.0%増加)となりました。 ② 売上原価、販売費及び一般管理費、及び営業損益売上原価につきましては、前事業年度比109百万円(3.6%)増加し、売上原価率は68.5%となり、前事業年度比2.9ポイント改善しました。販売費及び一般管理費につきましては、前事業年度比10百万円(1.1%)減少し、938百万円となりました。上記の結果、営業利益につきましては、前事業年度比236百万円(92.6%)増加して、491百万円となりました。 ③ 経常損益営業外収益・費用の純額は為替差損の計上等により31百万円の費用となり、経常利益は前事業年度比239百万円(108.2%)増加して、460百万円となりました。 ④ 税引前当期純損益特別利益・損失の純額は独占禁止法等関連損失の計上により51百万円の損失となり、税引前当期純利益は前事業年度比272百万円(199.3%)増加して、409百万円となりました。 ⑤ 当期純損益当期純損益は、繰延税金資産の回収可能性の見直しによる法人税等調整額(益)の計上により、当期純利益が前事業年度比421百万円(14.6倍)増加して、449百万円となりました。なお、1株当たり当期純利益は、前事業年度の8円98銭から140円30銭となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当事業年度のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加等により、85百万円の支出(前事業年度末比460百万円減少)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資による有形固定資産の取得による支出の増加等により、298百万円の支出(前事業年度末比106百万円増加)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出の増加等により、247百万円の支出(前事業年度末比8百万円減少)となりました。これらの結果、当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ、631百万円減少し、437百万円となりました。当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりです。当社は、将来の事業活動に必要な資金を確保し、適切な流動性を維持することを財務の基本方針としています。当該資金の原資は、自己資金及び金融機関からの借入等により行っています。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」に記載されているとおりです。特に、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌事業年度以降の当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、過去の実績及び現在の状況に照らして、合理的と考える見積り及び判断を行っていますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。

事業リスク

  • 市場環境の変化と需要変動
    松尾電機は世界中の様々な国・地域に製品を供給しているため、これらの地域の経済状況や、製品に対する需要の変化が経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、景気後退や特定の電子機器市場の縮小は、売上減少に直結するリスクがあります。
  • 原材料調達の不安定性
    タンタルコンデンサの主要原材料であるタンタル粉末は希少金属であり、生産が世界的な寡占企業に掌握されています。そのため、市場価格が寡占企業の意向で決まり、下方硬直性を持つことから、価格競争で不利になり、収益を圧迫する可能性があります。また、その他の原材料の供給停止や価格上昇もリスクです。
  • 特定顧客への高い依存度
    売上高の4割以上がカーエレクトロニクス向けであり、その中でもデンソーグループへの売上が全体の約38%を占めています。そのため、デンソーグループの経営戦略や生産計画の変更が、松尾電機の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。顧客の集中は、安定した収益を脅かす要因となり得ます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,352 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。 (1) 市場環境の変化について当社は、日本、アジア、欧州、米州等の様々な国・地域に製品を供給しています。したがって、これらの国・地域の経済状況の変化や、対象市場での当社製品に対する需要の変化により当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 原材料の安定調達について当社製品のタンタルコンデンサの主要原材料であるタンタル粉末は「希少金属」であり、その生産は世界的な寡占企業に掌握されています。そのため、その市場価格は当該寡占企業の意向を強く反映したものとなり、下方硬直性を有しています。このことは、他の種類のコンデンサとの価格競争上不利であり、当社損益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、その他の原材料についても仕入先の事情による原材料の供給停止や仕入価格の上昇が発生した場合、当社の損益に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 在庫リスクについて当社は、ユーザーの仕様に合わせた製品の受注生産を行っていますが、ユーザーの生産計画等の変更により、見込生産した製品が不動在庫化する可能性があります。また、当社が属する電子部品業界では、激しい価格競争が行われており、製造原価より正味売却価額が低下する可能性もあります。 これら収益性の低下した棚卸資産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」が適用されるため、収益性低下に見合う簿価切り下げ額は売上原価に算入することとなり、生産管理、販売政策の如何によっては、営業損益に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) カーエレクトロニクス分野への依存及び主要な販売先について当社の売上高は、カーエレクトロニクス向けが4割以上を占めており、その中でもデンソーグループに対する売上高は、当社の売上高の約38%を占めています。従って、同社の経営戦略の如何によって当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (5) 新製品及び新技術の企業化について近年急速に、電子機器が小型化・薄型化し、また取扱い周波数の高周波化及び機器の安全化重視が進んでいます。当社としましては、このような技術的要求に適合する高品質・低コストの製品を他社に先がけて開発・販売することが、安定した収益を確保するための最重要課題と認識しています。しかしながら、人的要因、資金的要因等から製品開発計画が意図したように進展しない可能性もあり、また当初目標とした製品を開発できたとしても、技術革新が早く、当該製品の陳腐化が進行する可能性が否定できません。そのような場合、将来の成長と収益性が低下し、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 環境規制への対応について昨今環境問題は、企業の社会的責任の一つとして重要視されています。国内外の法令等で規制の強化が始まっており、それに対応して当社は環境に関する国際規格の取得や、ハロゲンフリーなどの製品対応を進めていますが、当社製品がこれら規制に対応できなければ、当社の販売活動が制限されることになり、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 自然災害等による影響について当社は、台風・地震などの自然災害や突発的事象に対して事業継続計画(BCP)を策定し、予防活動・対応態勢の構築を行っていますが、生産設備における悪影響を完全に排除できるものではありません。生産設備の停止などお客様に製品を供給できない事態となった場合、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8) 感染症等について感染症等の拡大により、供給元、納入先、当社の工場等のサプライチェーンに影響が生じた場合や、当社の従業員に影響が生じた場合にも、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) 製品の欠陥について当社は、品質第一をモットーに世界的に認められている品質管理基準に従って製品を製造していますが、将来にわたって製品に欠陥が生じないという保証はありません。製品の欠陥により多額な損失が発生した場合、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10) 公的規制について当社は、国内及び海外において、商取引、独占禁止法、知的財産権、製造物責任、環境、労務等の法規制及び公的規制の適用を受けて事業を行っています。これらの公的規制に違反した場合、監督官庁による処分、訴訟の提起等のリスクや企業ブランド価値の毀損、社会的信用の失墜等のリスクがあります。当社は、代表取締役社長がコンプライアンス管理担当役員を指名し、役員及び従業員が共有する「倫理基準」及び「独占禁止法・競争法遵守方針」を制定して、当社における行動指針の遵守及び法令違反等の問題発生を予防するとともに、法令遵守の実効性を担保するため、内部監査部門におけるモニタリングの実施並びにコンプライアンス上の問題を報告する通報窓口を社内及び社外に設置しています。しかし、世界的に事業を展開する中で、結果的に当社が公的規制に抵触することになる場合には、当社の事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11) その他上記に掲げたリスク要因は、当社の事業活動等にかかる全てのリスクを網羅するものではありません。これら以外にもリスクが発生する恐れがあり、それにより当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

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