事業の概要
- 防衛・宇宙向けシステム日本アビオニクスは、主に官公庁向けの防衛用システム製品や宇宙用電子部品、産業用電子機器の販売を事業の柱としています。これらの製品は、国の安全保障や宇宙開発といった公共性の高い分野で利用され、安定した需要が見込める一方で、国の政策や予算に業績が左右される特性があります。
- 電子機器の製造販売接合機器や赤外線機器といった電子機器の製造・販売も手掛けています。これらの製品は国内外の一般企業向けに提供されており、顧客企業の設備投資動向が業績に直接影響します。特に海外市場の景気変動や需要の変化は、売上や利益に大きな影響を与える可能性があります。
- 親会社による経営管理NAJホールディングス株式会社が株式の54.47%を所有する親会社であり、日本アビオニクスの事業活動を支配・管理しています。これにより、グループ全体での戦略的な事業展開や経営資源の最適化が図られていますが、親会社の意向が経営方針に強く反映される可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 政府向けシステム事業防衛用システム製品、宇宙用電子部品、産業用電子機器の販売が主な事業内容です。売上高は160.31億円、営業利益は30.46億円と、同社グループの主要な収益源であり、特に防衛・宇宙といった官公庁向けの安定した需要に支えられています。
- 産業用電子機器事業接合機器や赤外線機器といった電子機器の製造・販売を行っています。売上高は40.91億円ですが、営業利益は-2.5億円と赤字であり、国内外の一般企業向け市場における競争激化や設備投資需要の変動が業績に影響を与えている可能性があります。
- 福島アビオニクスとの連携同社の子会社である福島アビオニクス株式会社も、情報システム部門と電子機器部門の両事業に位置付けられています。グループ全体で事業を展開することで、生産体制の効率化や技術連携を図り、市場での競争力強化を目指していると考えられます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| GovernmentSystems | 事業 | 160 | 30 | 19.0% |
| IndustrialElectronicProducts | 地域 | 41 | -3 | -6.1% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社及び当社の関係会社は、当社、親会社(NAJホールディングス株式会社)及び当社子会社1社により構成され、情報システム、電子機器の販売を主な事業内容としております。当社企業グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 部門事業内容主要な会社情報システム防衛用システム製品、宇宙用電子部品、産業用電子機器当社、福島アビオニクス㈱電子機器接合機器、赤外線機器当社、福島アビオニクス㈱ 当社の親会社であるNAJホールディングス株式会社は、当社の株式8,383千株を所有しており、議決権の所有割合は54.47%であります。同社は、事業活動を支配・管理する業務を行っております。 以上について図示すると次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い エレクトロニクス業界の競争激化、特に電子機器製品の激しい価格競争にさらされているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 独自のエレクトロニクス技術とシステム技術、先端技術分野での基礎研究・応用研究、新製品開発。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:顧客の需要動向等による影響 / 価格競争の激化 / 技術革新への対応
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報が得られないため、無形資産による競争優位性は現時点では評価できない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
特定の産業機器向けにカスタマイズされた製品を提供している可能性はあるが、顧客が乗り換える際の具体的なコストや損失に関する情報が不足しており、スイッチング・コストによる優位性は弱いと考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
事業内容から、ネットワーク効果が競争優位性につながるようなプラットフォームビジネスやサービスモデルは想定されず、ネットワーク効果による優位性は見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
電気機器製造業に属するが、特筆すべき低コスト構造や生産効率に関する情報がなく、コスト優位性は現時点では確認できない。一般的な製造業としての効率性は存在する可能性がある。
規模の経済★☆☆☆☆
特定のニッチ市場に特化している可能性はあるが、業界全体における規模の経済性や寡占度に関する情報が不足しており、効率規模による競争優位性は現時点では判断が難しい。
- 官公庁向け事業の安定性防衛用システムや宇宙用電子部品は、国の安全保障や宇宙開発といった公共性の高い分野に特化しており、官公庁からの安定した需要が期待できます。これは、一般市場の景気変動に左右されにくいという点で、事業の安定性につながる強みと言えます。
- 高付加価値製品の開発力エレクトロニクス業界の激しい価格競争に対応するため、同社はコストダウンに加え、高付加価値製品の投入に注力しています。技術革新が急速に進む業界において、ユーザーニーズに応える新製品開発を継続することで、市場競争力の維持・向上を図っています。
- 厳格な品質管理体制防衛・宇宙分野という高い信頼性が求められる製品を扱うため、厳格な品質管理体制を構築しています。社長直下の生産設計推進部門と品質推進部門が連携し、設計段階からの品質強化や製造過程での不適切行為防止に努めており、製品の信頼性が競争優位につながっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社企業グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社企業グループは、独自のエレクトロニクス技術とシステム技術により、お客様のために新しい価値を創造し、安全で豊かな社会(人と地球にやさしい情報社会)の実現に貢献することを経営の基本理念としております。 この理念を実現するため、顧客価値経営を推進し、継続して営業利益の額を増加させる筋肉質な会社となることを方針としております。また、成長戦略に向けた投資で会社を成長させ利益を最大化し、中長期的な企業価値向上に努め、顧客・株主・従業員・社会などステークホルダーへの還元をはかってまいります。 (2) 経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき課題 当社企業グループは、経営環境の変化に迅速に対応しながら、経営基盤の強化及び成長戦略を推進するとともに、更なる成長を目指して事業計画を着実に遂行してまいります。 情報システム(防衛用システム製品、宇宙用電子部品、産業用電子機器) 受注残高の売上計画を着実に遂行するとともに、ものづくり力を強化して競争力を高め、積極的な提案活動を推進して、既存領域の拡大や新規領域の獲得をはかり、受注・売上を拡大してまいります。 電子機器(接合機器) 設備需要の持ち直しを背景に、水晶デバイス封止装置の拡販及び接合4工法(抵抗溶接、パルスヒート、超音波、レーザ)を軸に顧客価値の高い新製品を積極的に市場投入するとともに、海外展開を強化して、受注・売上を拡大してまいります。 電子機器(センシングソリューション) 産業保安市場において、CBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)のニーズが高まっていることを背景に、赤外線技術を核とする当社の特徴のある技術(熱の可視化や画像処理、波長制御等)を活かし、保守点検の効率化や事故の未然防止など顧客価値の高いソリューションを提供するとともに、電子デバイスや半導体市場における微小領域の熱解析用超高性能サーモグラフィや医用サーモグラフィなど、当社独自の市場優位性の高い新製品の拡販に注力し、受注・売上を拡大してまいります。 当社企業グループは、今後も持続的な成長をはかるべく、人財育成・組織活性化・DXによる人的資本経営推進、企画力・ものづくり力・技術力の3つの力の融合による顧客価値向上、品質管理/コンプライアンス強化・ガバナンス体制整備・成長に向けた施策遂行による競争力強化を行うことで、アウトプットを最大化し、企業価値を向上させてまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2026年3月期 業績予想売上高 225億円、営業利益 32億円を見込んでおります。2027年3月期 中期経営計画売上高 300億円、営業利益 40億円、ROE10%以上を目標としております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社企業グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社企業グループは、独自のエレクトロニクス技術とシステム技術により、お客様のために新しい価値を創造し、安全で豊かな社会(人と地球にやさしい情報社会)の実現に貢献することを経営の基本理念としております。 この理念を実現するため、顧客価値経営を推進し、継続して営業利益の額を増加させる筋肉質な会社となることを方針としております。また、成長戦略に向けた投資で会社を成長させ利益を最大化し、中長期的な企業価値向上に努め、顧客・株主・従業員・社会などステークホルダーへの還元をはかってまいります。 (2) 経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき課題 当社企業グループは、経営環境の変化に迅速に対応しながら、経営基盤の強化及び成長戦略を推進するとともに、更なる成長を目指して事業計画を着実に遂行してまいります。 情報システム(防衛用システム製品、宇宙用電子部品、産業用電子機器) 受注残高の売上計画を着実に遂行するとともに、ものづくり力を強化して競争力を高め、積極的な提案活動を推進して、既存領域の拡大や新規領域の獲得をはかり、受注・売上を拡大してまいります。 電子機器(接合機器) 設備需要の持ち直しを背景に、水晶デバイス封止装置の拡販及び接合4工法(抵抗溶接、パルスヒート、超音波、レーザ)を軸に顧客価値の高い新製品を積極的に市場投入するとともに、海外展開を強化して、受注・売上を拡大してまいります。 電子機器(センシングソリューション) 産業保安市場において、CBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)のニーズが高まっていることを背景に、赤外線技術を核とする当社の特徴のある技術(熱の可視化や画像処理、波長制御等)を活かし、保守点検の効率化や事故の未然防止など顧客価値の高いソリューションを提供するとともに、電子デバイスや半導体市場における微小領域の熱解析用超高性能サーモグラフィや医用サーモグラフィなど、当社独自の市場優位性の高い新製品の拡販に注力し、受注・売上を拡大してまいります。 当社企業グループは、今後も持続的な成長をはかるべく、人財育成・組織活性化・DXによる人的資本経営推進、企画力・ものづくり力・技術力の3つの力の融合による顧客価値向上、品質管理/コンプライアンス強化・ガバナンス体制整備・成長に向けた施策遂行による競争力強化を行うことで、アウトプットを最大化し、企業価値を向上させてまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2026年3月期 業績予想売上高 225億円、営業利益 32億円を見込んでおります。2027年3月期 中期経営計画売上高 300億円、営業利益 40億円、ROE10%以上を目標としております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社企業グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、製造業における生産や設備投資に緩やかな回復の動きが見られました。一方、世界経済は、長期化しているウクライナ問題や中東情勢の緊迫化など世界情勢不安、中国経済の先行き懸念、アメリカの通商政策により、景気の下振れリスクが高まる状況となりました。 このような状況の中で当社企業グループは、新たな製品やソリューションを生み出す研究開発力、QCDの向上を図るものづくり力、新規顧客獲得のためのマーケティング力の強化により、競争力の向上及び受注・売上の拡大に努めてまいりました。研究開発においては、パワー半導体モジュールの熱マネジメント課題を解決する「ボイド低減超音波リフロー技術」を開発し、現在、製品化を推進しております。また、電子デバイスや半導体市場における微小領域の熱解析のニーズに応え、微細な変化を捉える「超高性能サーモグラフィH9300」、及び医療現場の効率化と患者負担を軽減する「ポータブル型医用サーモグラフィF50ME」を発売いたしました。品質管理面においては、三現(現地、現物、現実)主義監査による品質管理強化の推進を継続いたしました。 その結果、当連結会計年度における当社企業グループの連結業績は、受注高は274億38百万円(前年同期比25.3%増)、売上高は201億22百万円(前年同期比11.4%増)、営業利益は27億96百万円(前年同期比6億17百万円増)、経常利益は27億11百万円(前年同期比5億58百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は税務上の繰越欠損金の回収に伴う税金費用の増加により19億64百万円(前年同期比1億85百万円減)となりました。 セグメントの状況は、次のとおりであります。情報システム(防衛用システム製品、宇宙用電子部品、産業用電子機器) 情報システムは、防衛予算増額が追い風となり、堅調に推移いたしました。受注高は230億33百万円(前年同期比26.7%増)、売上高は160億31百万円(前年同期比9.3%増)、セグメント利益は売上高の増加及び継続した収益性向上に努めた結果、30億46百万円(前年同期比4億6百万円増)となりました。なお、期末受注残高は、202億40百万円(前年同期比52.9%増)となり、顧客からの受注時期前倒し、まとめ発注により大幅増加となりました。電子機器(接合機器、センシングソリューション) 接合機器及びセンシングソリューションは、設備需要の持ち直しの動きが見られるも、回復度合いは緩やかな状況となりました。ターゲット市場への拡販活動の結果、受注高は44億5百万円(前年同期比18.6%増)、売上高は40億91百万円(前年同期比20.7%増)、セグメント損益は2億50百万円の損失(前年同期比2億11百万円改善)となりました。なお、期末受注残高は15億12百万円(前年同期比26.2%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ4億7百万円減少し、19億34百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びそれらの要因は次のとおりであります。 「営業活動によるキャッシュ・フロー」 営業活動の結果獲得した資金は、21億50百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加による資金の増加によるものであります。 前年同期比では、売上債権の減少等により23億56百万円資金が増加しております。 「投資活動によるキャッシュ・フロー」 投資活動の結果使用した資金は、4億71百万円となりました。これは主に有形固定資産取得による支出によるものであります。 前年同期比では、有形固定資産取得による支出が減少したこと等により46百万円使用が減少しております。 「財務活動によるキャッシュ・フロー」 財務活動の結果使用した資金は、20億85百万円となりました。これは主に自己株式の取得による支出によるものであります。 前年同期比では、自己株式の取得による支出が増加したこと等により30億42百万円収入が減少しております。 なお、当連結会計年度末における借入金残高は、47億90百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績 セグメントごとの「生産、受注及び販売の実績」を示すと次のとおりであります。(a)生産実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(百万円)前年同期比(%)情報システム16,031109.6電子機器3,903117.8計19,935111.1 (b)受注実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)情報システム23,033126.720,240152.9電子機器4,405118.61,512126.2計27,438125.321,752150.7 (c)販売実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(百万円)前年同期比(%)情報システム16,031109.3電子機器4,091120.7計20,122111.4 (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)日本電気㈱5,22128.96,68733.2富士通㈱4,24823.53,45517.2住商エアロシステム㈱2,62914.63,38216.8 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、第5「経理の状況」1.「連結財務諸表等」(1)連結財務諸表 注記事項 の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。 この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における経営成績等の状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社企業グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりです。(一定の期間にわたり履行義務を充足する契約における収益認識) 一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断した契約については、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度については、総原価見積額に対する発生原価の割合(インプット法)で算出しております。総原価見積額は、契約ごとの連結会計年度末における見積値を使用しておりますが、見積値算定にあたっては、作業内容及び工数の見積りに不確実性を伴うため、当社企業グループの業績を変動させる可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a)概要 当連結会計年度におけるわが国経済は、製造業における生産や設備投資に緩やかな回復の動きが見られました。一方、世界経済は、長期化しているウクライナ問題や中東情勢の緊迫化など世界情勢不安、中国経済の先行き懸念、アメリカの通商政策により、景気の下振れリスクが高まる状況となりました。 このような状況の中で当社企業グループは、新たな製品やソリューションを生み出す研究開発力、QCDの向上を図るものづくり力、新規顧客獲得のためのマーケティング力の強化により、競争力の向上及び受注・売上の拡大に努めてまいりました。研究開発においては、パワー半導体モジュールの熱マネジメント課題を解決する「ボイド低減超音波リフロー技術」を開発し、現在、製品化を推進しております。また、電子デバイスや半導体市場における微小領域の熱解析のニーズに応え、微細な変化を捉える「超高性能サーモグラフィH9300」、及び医療現場の効率化と患者負担を軽減する「ポータブル型医用サーモグラフィF50ME」を発売いたしました。品質管理面においては、三現(現地、現物、現実)主義監査による品質管理強化の推進を継続いたしました。 (b)売上高 売上高は、201億22百万円(前年同期比11.4%増)となりました。 情報システムの売上高は、防衛予算増額が追い風となり、堅調に推移したことから、160億31百万円(前年同期比9.3%増)となりました。 電子機器の売上高は、設備需要の持ち直しの動きが見られるも、回復度合いは緩やかな状況となり、40億91百万円(前年同期比20.7%増)となりました。 (c)売上総利益 売上総利益は、原価率が改善したことにより66億37百万円(前年同期比15.9%増)となり、売上総利益率は33.0%となりました。 (d)販売費及び一般管理費、営業利益 販売費及び一般管理費は、前年同期比2億94百万円増加の38億41百万円となりました。 この結果、営業利益は27億96百万円となりました。これは、売上高の増加及び原価率の改善によるものです。 (e)営業外損益、経常利益 営業外損益は、前年同期比59百万円悪化の84百万円の損失となりました。 この結果、経常利益は27億11百万円となりました。 (f)親会社株主に帰属する当期純利益 親会社株主に帰属する当期純利益は、税務上の繰越欠損金の回収に伴う税金費用の増加により前年同期比1億85百万円減少の19億64百万円の利益となりました。 ③ 資本の財源及び資金の流動性 (契約債務) 2025年3月31日現在の契約債務の概要は次のとおりであります。 年度別要支払額(百万円)契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超短期借入金2,7702,770---長期借入金2,020601,960-- 上記において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。 (財政政策) 当社企業グループにおける主な資金需要は、情報システム、電子機器の製造・販売を行うために必要な運転資金、販売費、研究開発活動などがあります。必要な資金は主に営業活動によるキャッシュ・フローで得られる資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入金による調達を実施しております。 (a)資産 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ6億14百万円減少の269億13百万円となりました。 流動資産は前連結会計年度末に比べ6億39百万円減少し、193億40百万円となりました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が減少したことによるものであります。 固定資産は前連結会計年度末に比べ25百万円増加し、75億73百万円となりました。これは主に退職給付に係る資産が減少したものの、繰延税金資産が増加したことによるものであります。 (b)負債 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ2億67百万円減少の129億54百万円となりました。 流動負債は前連結会計年度末に比べ67百万円減少し、87億24百万円となりました。これは主に未払法人税等が増加したものの、電子記録債務、支払手形及び買掛金及び未払金が減少したことによるものであります。 固定負債は前連結会計年度末に比べ2億円減少し、42億30百万円となりました。これは主に退職給付に係る負債が減少したことによるものであります。 なお、当連結会計年度末における借入金残高は47億90百万円となりました。 (c)純資産 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ3億46百万円減少し、139億58百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加したものの、自己株式の取得により減少したためであります。 (d)キャッシュ・フローの分析 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
事業リスク
- 官公庁需要の変動情報システム事業は、宇宙・防衛分野といった官公庁向けが中心であり、防衛予算の規模や内容、大手防衛メーカーの方針に業績が左右されます。国の政策変更や予算削減があった場合、中長期的に売上や利益に大きな影響が出る可能性があります。
- 激しい価格競争電子機器事業を展開するエレクトロニクス業界は競争が激しく、特に電子機器製品は価格競争にさらされています。コストダウンや高付加価値製品の投入で対応していますが、価格競争がさらに激化したり長期化したりすると、収益性が悪化する可能性があります。
- 技術革新への対応遅れエレクトロニクス業界は技術進歩が非常に速く、ユーザーのニーズも急速に変化します。新製品開発を継続していますが、技術革新の速度が自社の努力を上回ったり、ユーザーニーズの変化に対応できなかったりした場合、競争力を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、当社企業グループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があり、顕在化の可能性が一定程度あると考えられる主な事項を記載しております。 なお、文中においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在において判断したものであります。また、以下の記載事項は、当社企業グループの事業等に関するリスクすべてを網羅するものではないことをご留意ください。 また、当社企業グループのリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④リスク管理体制の整備の状況」に記載しております。 <市場・事業運営に関するリスク>(1)顧客の需要動向等による影響について 当社企業グループの情報システムについては、宇宙・防衛等の官公庁向けであるため、官公庁の需要動向及び直接契約をしている大手防衛メーカーの事業展開の方針に影響されます。特に防衛予算の規模及び内容は、当社の防衛関連製品に中期的に影響を及ぼす可能性があります。また、電子機器については、国内外の一般企業向けであるため、顧客の設備投資の需要動向に影響されます。特に海外市場の動向等に想定を超える変化が生じた場合、当社企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、顧客の需要動向を注視し、予算に織り込むなどの対応を行っていますが、こうした顧客の需要動向等に想定を超える変化が生じた場合、当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2)価格競争について 当社企業グループが事業を展開するエレクトロニクス業界において競争が激化しており、特に電子機器製品は激しい価格競争にさらされております。当社企業グループではコストダウンを進めるとともに、高付加価値製品の投入により市場競争力の維持・向上に努めておりますが、価格競争の更なる激化や長期化が生じた場合、当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3)棚卸資産等の処分について 当社企業グループは、設計、資材調達から生産・出荷までのプロセス改善活動によりリードタイムの短縮等に努めております。しかしながら、情報システム製品については長期にわたる製品ライフサイクルに対応するための保守部品等の在庫、電子機器製品については需要動向の急激な変化等による在庫が発生することが想定されます。これらの在庫が陳腐化した場合には、棚卸資産等の評価損や処分により当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (4)技術革新への対応について エレクトロニクス業界は、技術の急速な進歩とそれに伴いユーザーのニーズやウォンツも急速に変化しております。当社企業グループではユーザーのニーズやウォンツに対応し、競争力を維持・向上して事業を成長していくために意欲的な新製品開発を継続して実施しております。しかしながら、当社企業グループの努力を上回る速度での技術革新、ユーザーのニーズやウォンツの変化が生じた場合、当社企業グループの業績等に影響が及ぶ可能性があります。 (5)品質管理等について 当社企業グループは、厳格な品質管理の下に製品を製造しておりますが、製品に欠陥が生じないという保証は無く、欠陥の発生によりリコールの対象となる可能性や製造物責任を負う可能性は否定できません。対策として執行役員社長直下の組織として生産設計推進部門及び品質推進部門を設置し、執行役員社長に直接報告されるレポートラインを確保しております。生産設計推進部門では、設計からのQCD(品質・コスト・納期)の強化と継続的改善に向けたプロセス構築を実施し、品質推進部門では三現(現地、現物、現実)主義監査による品質不適切行為及び重要品質問題の発生防止に努めております。製造物責任についてはPL保険に加入しているものの、状況によっては当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (6)人財の確保・育成 当社企業グループでは、競争力ある製品を開発、製造及び販売するため、優秀な人財を確保・育成し続ける必要があり、このため積極的な採用・人財育成に努めています。しかしながら、必要な人財を確保・育成できない場合、当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (7)環境問題について 当社企業グループの事業は、有害物質の使用及び取り扱い、廃棄物処理、製品含有化学物質、土壌・地下水汚染の規制等を目的とした様々な環境法令の適用を受けており、環境方針に従って日常的な点検等を実施するなど、法令及び政府当局の指針の遵守に努めております。しかしながら、将来、より厳格化する環境規制への対応等により、当社企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。 (8)災害・感染症等の影響について 当社企業グループでは、大規模地震等の自然災害等に備え事業継続計画(BCP)を策定し、安全確保・安否確認、事業の早期復旧、経営データのバックアップ等の対策を進めております。また、感染症対策として、感染時の対応フローを整備し、感染拡大防止に努めております。しかしながら自然災害等による生産拠点の直接被害の他、原材料購入先・外注先の被害や流通網・供給網の混乱による操業の中断、生産・出荷の遅延等が発生する可能性があります。更に復旧対応のための費用支出等により、当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (9)サプライチェーンの影響について 当社企業グループでは、当社企業グループ製品の部品、原材料等について安定的な調達及び品質の確保のため、必要な在庫量の確保、複数社からの調達、調達先との密な情報共有に努めるとともに、部品、原材料の品質管理に取り組んでおります。しかしながら、想定を上回る部品、原材料等の価格の高騰、自然災害や国際情勢の悪化等による調達可能性の変動、品質不良、物流の混乱、インフラの制限等の結果、納入・納期の遅延、機会損失、売上原価の上昇等により、当社企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。<コンプライアンス等に関するリスク> (1)従業員等による不正行為等について 当社企業グループは、企業倫理の確立並びに法令、定款及び社内規程の遵守の確保を目的として制定した「Avioグループ企業行動憲章」及び「Avioグループ行動規範」の徹底、コンプライアンスホットラインの周知徹底、教育等により従業員等のコンプライアンス意識向上をはかっており、リスク・コンプライアンス委員会においてコンプライアンス体制の遵守状況の確認を行っております。しかしながら、これらにより従業員等による業務上の不正行為等の発生の可能性がなくなるものではありません。従業員等による不正行為等が発生し、第三者に対する損害賠償請求、営業停止・取引停止処分等を受けた場合、当社企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。 (2)知的財産権について 当社企業グループは、他社と差別化できる技術とノウハウの蓄積に努めており、自社が保有する技術等については特許権等の取得による保護をはかるほか、他社の知的財産権に対する侵害がないようリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社企業グループの知的財産権を無視した類似製品の出現、当社企業グループの認識していない知的財産権の存在又は成立によって当該第三者より損害賠償等の訴訟を起こされる可能性もあります。これらの結果、当社企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。 (3)情報セキュリティ・サイバーセキュリティについて 当社企業グループは、「Avio情報セキュリティ基本方針」に基づき、全従業員向けの情報セキュリティ教育の定期的な実施の他、標的型攻撃メール訓練、外部機関によるネットワークの脆弱性診断、防衛事業向けのセキュリティ施策など、各種セキュリティ対策を実施することで、情報セキュリティ及びサイバーセキュリティの強化に努めるとともに、事業遂行の過程で入手する多数の個人情報や機密情報の流出防止には細心の注意を払って管理しております。また、近年はサイバー攻撃の増加が想定され、防衛関係企業への不正アクセスが公表されるなど、セキュリティのリスクが高まっております。そのため、予想を超えるサイバー攻撃などの予期せぬ事態により情報の流出・漏洩が発生した場合には、社会的信用の低下や、その対応に要する多額の費用負担が、当社企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。 <財務・会計に関するリスク> (1)資金の調達について 当社企業グループは、当社企業グループの財務状況を定期的に管理し、健全な財務状況の維持に努めております。しかしながら、金融市場の不安定化、事業環境の悪化による信用力の低下等に伴い、資金調達に関するリスクが増加した場合には、当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2)繰延税金資産について 当社企業グループが現在計上している繰延税金資産は、将来減算一時差異に関するもので、すべて将来の課税所得を減額する効果を持つものです。市況の後退や経営成績の悪化などの事象により、当社企業グループが現在計上している繰延税金資産の全額又は一部について回収可能性がないと判断した場合、繰延税金資産の取崩しにより、当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3)退職給付債務について 当社企業グループは、確定給付企業年金に関するガイドラインを定め、財務に関する専門知識を有する人財を年金資産の運用責任者として選任しております。運用方針については、年金事務局会議等での議論を経て、決定しております。実際の運用については、運用方針に基づいて信託銀行等に委託しております。しかしながら、当社企業グループの年金資産の市場価値や運用利回りの変動、将来の予想退職給付債務の計算の根拠となる数理計算上の前提の変更、また将来の年金制度や会計基準の変更があった場合、当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (4)為替相場の変動について 当社企業グループでは、外貨建ての案件を一部取り扱っており、為替相場の変動リスクを低減するために円建てによる取引を交渉するなどの対応を行っております。しかしながら、急激な為替相場の変動により、当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 各部門、執行役員が出席するリスク・コンプライアンス委員会、取締役会の3段階によるリスクの認識合わせを行った結果、2025年度は「成長に向けた」リスクを重視し、「人財の確保・育成」のリスクを当社企業グループの特に重要なリスクとして対策に取り組んでまいります。 なお、米国政府による関税措置に伴う直接的な影響は、現時点では限定的であると考えているものの、各国の通商政策から派生するサプライチェーン、各国の金融市場や設備投資需要等への影響については、引き続き注視し、適宜対応してまいります。