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エノモト(6928)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 半導体部品製造販売
    エノモトグループは、パワー半導体用リードフレーム、オプト用リードフレーム、コネクタ用部品といった半導体関連部品の製造・販売を主な事業としています。これらの部品は、スマートフォン、自動車、産業機器など幅広い電子機器に使われており、現代社会のデジタル化を支える重要な役割を担っています。自社で精密金型や周辺装置も製造することで、一貫した生産体制を構築しています。
  • 精密加工技術の提供
    同社グループは、金属の「抜き・曲げ」といった基本的な加工技術に加え、「つぶし(コインニング)・絞り」や樹脂成形など、多岐にわたる精密加工技術を複合的に活用しています。これにより、顧客の高度な要求に応えることが可能となり、様々な分野の製品開発に貢献しています。特に、極小化が求められるスマートフォン向けコネクタ部品などでその技術力が活かされています。
  • グローバルな生産体制
    国内に4工場、海外に2工場(フィリピン、中国)を展開し、グローバルな生産・販売体制を構築しています。これにより、世界中の顧客ニーズに迅速に対応できるだけでなく、地域ごとの経済変動リスクを分散し、安定的な供給能力を確保しています。海外拠点では、パワー半導体用リードフレームやコネクタ用部品などの製造・販売を行っており、国際市場での競争力を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • パワー半導体用リードフレーム事業
    この事業では、民生用機器、産業用機器、自動車部品などに広く使われるパワー半導体向けのリードフレームを製造・販売しています。金属材の精密加工技術を活かし、パワーデバイスや小信号デバイス向けリードフレーム、ヒートシンクなどを提供。金属プレス・カシメ工程を一貫して行い、大量かつ安定的な生産・供給を強みとしています。
  • オプト用リードフレーム事業
    光電子工学(オプトエレクトロニクス)分野向けのリードフレームを製造・販売しています。特にLED用リードフレームは、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイのバックライト、自動車ランプ、各種照明用LEDなどに使用され、製品の形状を決定する重要な部品です。金型設計から試作、量産まで顧客と協働で対応しています。
  • コネクタ用部品事業
    電子回路や光通信の配線接続に用いられるコネクタ用部品を製造・販売しています。特にスマートフォンやウェアラブル端末向けの極小化が求められる部品に強みがあり、金属プレス加工と樹脂成形加工技術を融合させています。自動車向け部品の販売も増加しており、国内外でプレス加工からメッキ、樹脂成形までの一貫生産を行っています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,662 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び関係会社)は、株式会社エノモト(当社)及び子会社4社(連結子会社3社、非連結子会社1社)により構成されており、事業は主にパワー半導体用リードフレーム(※1)、オプト用リードフレーム、コネクタ用部品とそれらの製造に使用する精密金型・周辺装置の製造・販売を行っております。当社グループは、金型技術の基本である「抜き・曲げ」に、「つぶし(コインニング)・絞り」及び樹脂成形など多彩な技術を複合させることにより、あらゆる分野で高度な要求に応えられることを強みとしています。また、当社グループは、国内4工場、海外2工場(フィリピン、中国)に展開しております。所在地区分主要な会社(工場)事業区分国内当社(本社工場・塩山/上野原サイト)パワー半導体用リードフレーム、LED用リードフレーム、コネクタ用部品、その他の製造・販売当社(津軽工場)コネクタ用部品、LED用リードフレームの製造・販売当社(岩手工場)コネクタ用部品、パワー半導体用リードフレームの製造・販売海外ENOMOTO PHILIPPINE MANUFACTURING Inc.パワー半導体用リードフレーム、オプト用リードフレーム、コネクタ用部品、その他の製造・販売ENOMOTO HONG KONG Co.,Ltd.パワー半導体用リードフレーム、コネクタ用部品、その他の販売ZHONGSHAN ENOMOTO Co.,Ltd.パワー半導体用リードフレーム、コネクタ用部品、その他の製造・販売ENOMOTO LAND CORPORATION不動産賃貸 (※1)リードフレーム:半導体パッケージに使われ、半導体素子(半導体チップ)を支持固定し、外部配線との接続をする部品当社グループを事業系統図で表すと次の通りであります。なお、セグメント情報を記載していないため、販売する製品群別に記載しております。(1)パワー半導体用リードフレームパワー半導体用リードフレームと、それらの製造に使用する精密金型・周辺機器の製造及び販売を行っております。パワー半導体は、民生用機器・産業用機器・自動車部品などの広く使用される部品であり、当社グループは金属材を精密加工しパワー半導体用リードフレームとして、各種部品メーカーに販売しております。具体的には、パワーデバイス、小信号デバイス向けリードフレームやヒートシンクなど、多彩な用途・仕様に強みがあり、金属プレス・カシメ(※2)の各工程を一貫して大量かつ安定的生産・供給を可能としております。(※2)カシメ:金属の塑性変形を利用した接合方法 (2)オプト用リードフレームオプト(※3)用リードフレームと、それらの製造に使用する精密金型・周辺機器の製造及び販売を行っております。LED用リードフレームは、LED製品の形状を決定する部品であり、当社グループでは自動車部品メーカーや照明機器メーカーと協働して、金型の設計、製作から試作品開発、大量生産まで対応しております。具体的にはLEDディスプレイ、液晶ディスプレイのバックライト、自動車の各種ランプ、その他の産業用及び民生用LED、照明用LEDに使用されるリードフレームを主要製品としております。(※3)オプト:光電子工学(オプトエレクトロニクス)の略称 (3)コネクタ用部品コネクタ用部品と、それらの製造に使用する精密金型・周辺機器の製造及び販売を行っております。コネクタ用部品は電子回路や光通信において配線を接続するために用いられている部品・器具です。特にスマートフォンやウェアラブル端末向けのコネクタは極小化が必要となる部品であり、当社グループでは金属プレス加工技術と樹脂成形加工技術を融合させ、スマートフォン及びウェアラブル端末向け部品メーカーに販売しております。その他、自動車向け部品の販売量も増加しております。また、当社グループは、国内・海外とも金属端子部のプレス加工からメッキ加工、樹脂成形加工に至る設計から製造までの一貫生産を行っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
高品質な製品供給体制と高度な技術を要する製品の受注に強みがあるが、価格競争も激しい
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
金型技術・精密プレス加工技術、つぶし・絞り・樹脂成形など多彩な技術の複合
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経済状況に関するリスク / 海外進出リスク / 競合及び技術革新に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

エノモトの事業内容(電子部品、半導体製造装置部品等)において、特許やブランドによる強力な無形資産の存在を示す具体的な情報は確認できない。ニッチ市場での技術力は存在する可能性はあるが、それが広範な競争優位に繋がるほどの無形資産とは評価しにくい。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

電子部品や半導体製造装置部品は、顧客の生産ラインに組み込まれるため、仕様変更やサプライヤー変更には一定のコストやリスクが伴う。しかし、エノモトが提供する部品の汎用性や代替可能性によっては、スイッチング・コストは限定的である可能性が高い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

エノモトの事業は、BtoBの部品供給であり、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は期待できない。プラットフォームビジネスのような性質は有していない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

電子部品製造においては、量産効果や効率的な生産プロセスがコスト競争力に影響を与える。エノモトが独自の生産技術やサプライチェーン管理により、競合他社に対して構造的なコスト優位を確立しているという明確な証拠は現時点では乏しい。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

半導体製造装置部品市場は、特定のプレイヤーが大きなシェアを持つ傾向がある。エノモトがこの市場で一定の地位を築いているとすれば、一定の規模の経済性は享受していると考えられるが、業界全体を支配するような寡占状態ではない。

  • 複合技術による対応力
    エノモトグループは、金属の抜き・曲げ加工に加え、つぶし(コインニング)・絞り、樹脂成形といった多彩な精密加工技術を複合的に組み合わせることを強みとしています。これにより、顧客の多様で高度な要求に対し、最適なソリューションを提供できるため、幅広い分野での製品開発に貢献し、競合他社との差別化を図っています。
  • 一貫生産体制と安定供給
    精密金型の設計・製造から、部品のプレス加工、メッキ加工、樹脂成形加工までを一貫して自社グループ内で行う生産体制を確立しています。この一貫生産体制により、高品質な製品を安定的に大量生産・供給することが可能となり、顧客からの信頼獲得と長期的な取引関係の構築に繋がっています。
  • グローバルな生産・販売網
    国内4工場、海外2工場(フィリピン、中国)という広範な生産・販売拠点を有しています。これにより、顧客のグローバルなニーズに迅速に対応できるだけでなく、特定の地域に依存しないリスク分散型の事業運営が可能となり、国際市場における競争力を維持・向上させています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、その経営理念である『経営の中心は人であり、健全なものづくりを通じて、豊かな社会の実現に貢献する。』を礎として、絶えず顧客に信頼される製品を提供し、新製品の開発を行い、この事業を通じて会社の繁栄と社会の発展の一致を期すことを目指しております。また、取引先及び従業員などのステークホルダーの信頼と理解を基礎とし、協力的気風を培い総力を結集して、企業としての安定性、成長性、収益性を高めることを重視しており、激しい国際競争が深まる中、いかなる事態にも迅速に対応でき得る強固な経営基盤を確立し、企業価値の最大化を目指し鋭意努力する所存であります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは2024年度から2026年度までの中期経営計画を策定し、経営の質的向上とイノベーションに基づく企業価値の最大化に向けて全従業員の力を結集させることで、経営重点指標と定めている連結ベースでの営業利益率とROEの目標達成を目指して参ります。目標のうち営業利益率は8%以上、ROEについては9%以上の確保を数値目標としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2021年度から2030年度の10年間に当社グループの事業運営の指針となる、長期経営ビジョン『金型の技術で未来を創る ~より小さく より速く 最先端の技術で暮らしとビジネスのベストパートナーを目指す~』を掲げました。これは当社グループのコア技術である金型加工の更なる高みを目指すと共に、そこから派生した新規技術を組み合わせ、最先端デバイスの開発と発展に常に寄与する、最も信頼されるビジネスパートナーであり続けるという指針を示したものです。 (4) 経営環境当社グループの属する電子部品業界には、カーボンニュートラルの実現に向けたGX、DXの推進、5G等の通信技術の発展やxEV化及びADAS技術の進化など多くの成長要因が存在し、中長期的な成長基調が予測されておりますが、中国市場の回復時期や最終製品の販売状況、また米国の関税政策などに起因する全世界的な景況の変動によって出荷量が激しく変動する可能性もあることから、市場の動向を注視しております。このような環境下、当社グループは長期経営ビジョンの1st STEPで実施した津軽工場の増築による生産能力の強化と共に、従前より進めております品質改善と製造コスト低減を目的とした製造工程の自動化・効率化やメッキ工程の内製化、スマートファクトリーの実現に向けた取組みをさらに力強く推進し、当社の強みである金属と樹脂の精密複合加工技術を基軸に新たな顧客の開拓を積極的に行い、全社一丸となって売上及び収益力の向上に努めております。 (5) 会社の対処すべき課題当社グループが対処すべき課題としては、下記の6点であると認識しております。① 成長分野への投資と収益力強化当社グループは、金属と樹脂の精密複合加工技術を強みとし、現状においても世界最小クラスの部品加工を実現していますが、今後も既存の技術を最大限に生かし常に最先端のデバイスの普及に寄与するほか、従前の事業のカテゴリーにとらわれず蓄積された技術力や生産能力及び品質管理能力を生かせる分野への進出とその準備について、積極的な投資を実施し、収益力の向上を図って参ります。② 職人技の発掘及び伝承、工程自動化の相乗効果による金型技術の進化当社に蓄積されている技術は貴重な経営資源であるものの、個人の経験や感覚に委ねられている部分も多くあることから、それらを客観的に分析しデジタルデータ化を進めることで技術の伝承と工程の自動化を促進し、金型技術の新たなステージへの進化を目指して参ります。③ スマートファクトリーによる経営資源の最適化自動化・効率化・省人化は従前より取り組んで参りました製造工程改革のテーマであり、津軽工場はスマートファクトリーをコンセプトとして、先進的な自動化システムの導入を進めております。将来的にはコンセプトの他拠点への展開を計画しており、経営資源の効率的な活用を推進いたします。④ 財務基盤の強化 当社は経営資源の効率化により棚卸資産の圧縮と遊休等不動産の処分を進め、生み出したキャッシュ・フローで成長投資の実施と安定的な配当を行い、企業価値の最大化を図って参ります。⑤ 人財育成と働き方改革当社グループの経営理念にもありますとおり『経営の中心は人』であり、培ってきた技術力の継承と発展を担う、特に若い世代の技術者の確保と育成は恒久的な課題です。国内外を問わずより幅広い人財の確保を図るとともに、中長期的視点に基づいた教育により人財育成を行っております。また従業員の能力や要望を正確に把握することで最善のワークライフバランスの実現を目指し、各個人が能力を最大限に発揮できる職場づくりに努めて参ります。⑥ 環境への取組み当社グループは経営理念のとおり社会の豊かさや持続性を支える存在であり続けることを目指しており、事業活動における環境負荷の低減とそれを支える分野への参画は永続的な課題であると認識しています。サステナビリティ推進室を中心に中期環境計画の策定と推進を行い、その達成に向けて全社を挙げて積極的に取り組んで参ります。 また、当社グループは、長期経営ビジョン達成のための施策として期間を3つのステップに分け、2024年度から2026年度の3ケ年を2nd STEPと位置付けております。その2年目にあたる2025年度の経営重点テーマとしては『品質第一』を掲げました。企業価値向上の基礎は製品及び業務の品質であるという基本を再確認し、高い水準の実績を示すことでステークホルダーの皆様との信頼関係を一層強固なものとして参ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、その経営理念である『経営の中心は人であり、健全なものづくりを通じて、豊かな社会の実現に貢献する。』を礎として、絶えず顧客に信頼される製品を提供し、新製品の開発を行い、この事業を通じて会社の繁栄と社会の発展の一致を期すことを目指しております。また、取引先及び従業員などのステークホルダーの信頼と理解を基礎とし、協力的気風を培い総力を結集して、企業としての安定性、成長性、収益性を高めることを重視しており、激しい国際競争が深まる中、いかなる事態にも迅速に対応でき得る強固な経営基盤を確立し、企業価値の最大化を目指し鋭意努力する所存であります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは2024年度から2026年度までの中期経営計画を策定し、経営の質的向上とイノベーションに基づく企業価値の最大化に向けて全従業員の力を結集させることで、経営重点指標と定めている連結ベースでの営業利益率とROEの目標達成を目指して参ります。目標のうち営業利益率は8%以上、ROEについては9%以上の確保を数値目標としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2021年度から2030年度の10年間に当社グループの事業運営の指針となる、長期経営ビジョン『金型の技術で未来を創る ~より小さく より速く 最先端の技術で暮らしとビジネスのベストパートナーを目指す~』を掲げました。これは当社グループのコア技術である金型加工の更なる高みを目指すと共に、そこから派生した新規技術を組み合わせ、最先端デバイスの開発と発展に常に寄与する、最も信頼されるビジネスパートナーであり続けるという指針を示したものです。 (4) 経営環境当社グループの属する電子部品業界には、カーボンニュートラルの実現に向けたGX、DXの推進、5G等の通信技術の発展やxEV化及びADAS技術の進化など多くの成長要因が存在し、中長期的な成長基調が予測されておりますが、中国市場の回復時期や最終製品の販売状況、また米国の関税政策などに起因する全世界的な景況の変動によって出荷量が激しく変動する可能性もあることから、市場の動向を注視しております。このような環境下、当社グループは長期経営ビジョンの1st STEPで実施した津軽工場の増築による生産能力の強化と共に、従前より進めております品質改善と製造コスト低減を目的とした製造工程の自動化・効率化やメッキ工程の内製化、スマートファクトリーの実現に向けた取組みをさらに力強く推進し、当社の強みである金属と樹脂の精密複合加工技術を基軸に新たな顧客の開拓を積極的に行い、全社一丸となって売上及び収益力の向上に努めております。 (5) 会社の対処すべき課題当社グループが対処すべき課題としては、下記の6点であると認識しております。① 成長分野への投資と収益力強化当社グループは、金属と樹脂の精密複合加工技術を強みとし、現状においても世界最小クラスの部品加工を実現していますが、今後も既存の技術を最大限に生かし常に最先端のデバイスの普及に寄与するほか、従前の事業のカテゴリーにとらわれず蓄積された技術力や生産能力及び品質管理能力を生かせる分野への進出とその準備について、積極的な投資を実施し、収益力の向上を図って参ります。② 職人技の発掘及び伝承、工程自動化の相乗効果による金型技術の進化当社に蓄積されている技術は貴重な経営資源であるものの、個人の経験や感覚に委ねられている部分も多くあることから、それらを客観的に分析しデジタルデータ化を進めることで技術の伝承と工程の自動化を促進し、金型技術の新たなステージへの進化を目指して参ります。③ スマートファクトリーによる経営資源の最適化自動化・効率化・省人化は従前より取り組んで参りました製造工程改革のテーマであり、津軽工場はスマートファクトリーをコンセプトとして、先進的な自動化システムの導入を進めております。将来的にはコンセプトの他拠点への展開を計画しており、経営資源の効率的な活用を推進いたします。④ 財務基盤の強化 当社は経営資源の効率化により棚卸資産の圧縮と遊休等不動産の処分を進め、生み出したキャッシュ・フローで成長投資の実施と安定的な配当を行い、企業価値の最大化を図って参ります。⑤ 人財育成と働き方改革当社グループの経営理念にもありますとおり『経営の中心は人』であり、培ってきた技術力の継承と発展を担う、特に若い世代の技術者の確保と育成は恒久的な課題です。国内外を問わずより幅広い人財の確保を図るとともに、中長期的視点に基づいた教育により人財育成を行っております。また従業員の能力や要望を正確に把握することで最善のワークライフバランスの実現を目指し、各個人が能力を最大限に発揮できる職場づくりに努めて参ります。⑥ 環境への取組み当社グループは経営理念のとおり社会の豊かさや持続性を支える存在であり続けることを目指しており、事業活動における環境負荷の低減とそれを支える分野への参画は永続的な課題であると認識しています。サステナビリティ推進室を中心に中期環境計画の策定と推進を行い、その達成に向けて全社を挙げて積極的に取り組んで参ります。 また、当社グループは、長期経営ビジョン達成のための施策として期間を3つのステップに分け、2024年度から2026年度の3ケ年を2nd STEPと位置付けております。その2年目にあたる2025年度の経営重点テーマとしては『品質第一』を掲げました。企業価値向上の基礎は製品及び業務の品質であるという基本を再確認し、高い水準の実績を示すことでステークホルダーの皆様との信頼関係を一層強固なものとして参ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、地政学リスクの高まりなどにより不透明な見通しの中で推移いたしました。一方、国内の景況については、雇用情勢、所得環境及びインバウンド需要の改善などによって国内の消費は緩やかながら回復基調で推移しましたが、為替変動や資源価格の高騰などが景況感への下方圧力となっております。 当社グループの属する電子部品業界におきましては、中国の景気低迷の影響などによる民生用機器向けや産業用機器向けの在庫調整が長期化しており、需要回復の顕著化は2025年の後半以降になるものと見込まれます。また、自動車向けは海外のEV市場の減速から、成長は一時的に鈍化しております。 このような状況下、当社グループは従前よりメッキ工程における内製化や生産能力の強化、製造工程の自動化及び効率化に注力し、収益力の改善を推進して参りました。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億6千3百万円増加し、328億3千4百万円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4億6千1百万円減少し、109億3千2百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ9億2千4百万円増加し、219億2百万円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度の売上高は268億8千万円(前年同期比6.4%増)、営業利益は6億1千8百万円(同285.9%増)、経常利益は6億6千9百万円(同129.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億4千7百万円(同269.3%増)となりました。 製品群別の経営成績は次のとおりであります。パワー半導体用リードフレーム 当製品群は自動車向けや民生用機器向け及び産業用機器向けが主なものであります。前期より続く民生用機器向け及び産業用機器向けの在庫調整や世界的なEV市場の成長鈍化の影響を強く受け、需要の回復は遅れております。その結果、当製品群の売上高は107億7千1百万円(前年同期比3.0%減)となりました。 オプト用リードフレーム 当製品群は、LED用リードフレームが主なものであります。市場は依然として海外の交通インフラ向けや大型ディスプレイ向けなどが在庫調整局面にありますが、民生用機器向けハイエンド品の量産により増加いたしました。その結果、当製品群の売上高は33億7千1百万円(同27.3%増)となりました。 コネクタ用部品 当製品群は、自動車向け、モバイル端末向けが主なものであります。スマートフォン向けは前年同期と同等の水準でありましたが、ウェアラブル端末向けの需要が好調に推移しました。その結果、当製品群の売上高は120億8千5百万円(同9.9%増)となりました。 その他 その他の製品群は、金型用部品、リレー用部品が主なものであります。当製品群の売上高は6億5千1百万円(同31.5%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億8千6百万円減少し、当連結会計年度末には44億4千5百万円となりました。  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は7億3千2百万円(前年同期は30億9千6百万円)となりました。これは主に減価償却費21億8千2百万円及び売上債権の回収5億6千4百万円による資金の増加であります。前年同期に比べ減少した要因は、棚卸資産12億6千9百万円の増加及び一部の支払いサイトの短縮による仕入債務14億2千2百万円の減少によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は16億4千5百万円(前年同期は17億5千7百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出16億3千7百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は9千8百万円(前年同期は5億1千1百万円)となりました。これは主に自己株式の取得のための短期借入金4億5千万円による増加と、自己株式の取得による支出5億4百万円及び配当金の支払4億7千2百万円による資金の減少であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績については、単一セグメントのため製品群別ごとに記載しております。製品群別の名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)パワー半導体用リードフレーム(千円)11,376,5715.2オプト用リードフレーム(千円)3,472,81036.7コネクタ用部品(千円)12,083,84711.5その他(千円)641,03725.2合計(千円)27,574,26611.6 (注)金額は販売価格で表示しております。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績については、単一セグメントのため製品群別ごとに記載しております。製品群別の名称受注高受注残高金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)パワー半導体用リードフレーム10,806,142△2.71,024,6623.4オプト用リードフレーム3,404,37122.8446,6698.0コネクタ用部品12,568,73913.61,146,56372.7その他618,72117.518,026△64.4合計27,397,9747.52,635,92124.4 (注)金額は販売価格で表示しております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績については、単一セグメントのため製品群別ごとに記載しております。製品群別の名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)パワー半導体用リードフレーム(千円)10,771,931△3.0オプト用リードフレーム(千円)3,371,11627.3コネクタ用部品(千円)12,085,8879.9その他(千円)651,45931.5合計(千円)26,880,3956.4 (注)1.金額は販売価格で表示しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)DDK(THAILAND)Ltd.3,262,82212.93,266,39912.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の分析 当連結会計年度の売上高は268億8千万円(前年同期比6.4%増)となりました。これは主にオプト用リードフレームとコネクタ用部品の増加によるものです。営業利益は6億1千8百万円(同285.9%増となりました。これは主に付加価値の高いマイクロコネクタ用部品や、クリップボンディングタイプのリードフレームの比率が増加したことによるものです。また、経常利益は6億6千9百万円(同129.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億4千7百万円(同269.3%増)となりました。 売上高については、パワー半導体用リードフレームでは民生用機器向け及び産業用機器向けでは在庫調整が続いております。オプト用リードフレームでは、市場環境は調整局面から完全には脱していないものの、当社受注は民生向けハイエンド品の量産により増加しました。また、今後は自動車向けの増加も見込まれております。コネクタ用部品は、スマートフォン向けは大きな成長はなかったものの、ウェアラブル端末向けが調整局面を脱し、顕著に回復いたしました。 利益面では、状況はまだら模様ではあるものの、一部製品で底打ちして稼働率が上昇したことから、利益率は前年同期と比較して改善いたしました。 b.財政状態の分析 当社グループの当連結会計年度の財政状態は、総資産は前連結会計年度に比べ4億6千3百万円増加し、328億3千4百万円となりました。 流動資産は、電子記録債権は減少しましたが、売掛金及び棚卸資産の増加により、前連結会計年度に比べ4億7千6百万円増加の176億1千万円となりました。 固定資産は、減価償却費計上等により、前連結会計年度に比べ1千3百万円減少の152億2千4百万円となりました。 一方、負債合計は、前連結会計年度に比べ4億6千1百万円減少し、109億3千2百万円となりました。これは、主に仕入債務減少によるものです。 また、純資産は為替換算調整勘定の増加等により219億2百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。 運転資金需要のうち主なものは生産活動に必要な運転資金及び販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては生産性向上のための機械装置等固定資産購入によるものであります。 当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は、長期借入金等により調達を行っております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業に必要な運転資金及び設備資金の調達は今後も可能であると考えております。 なお、海外子会社につきましては、運転資金、設備資金とも、直接現地金融機関等より調達を行っております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 経済状況の変動リスク
    エノモトグループの製品は、電子部品業界の需要に大きく左右されます。世界経済や各国の景気後退は、パワー半導体用リードフレーム、オプト用リードフレーム、コネクタ用部品の需要を急激に減少させ、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。同社は幅広い製品分野に対応することで、このリスクの軽減を図っています。
  • 海外事業固有のリスク
    同社グループは中国とフィリピンに生産拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これらの国での予期せぬ法律・税制の変更、政治的・経済的混乱、テロや戦争などの地政学リスクは、事業遂行に深刻な影響を与える可能性があります。同社は国内外拠点間の技術交流や相互支援体制を構築し、リスク対応力を高めています。
  • 技術革新と競合のリスク
    電子部品業界は技術革新が速く、価格競争も激しいのが特徴です。同社グループが急速な技術変化に対応できなかったり、顧客ニーズに合った新製品を timely に投入できなかったりすると、受注機会の損失や販売価格の下落により、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。同社は高度な技術製品への投資と産学連携で、最先端技術の維持を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,080 文字
3【事業等のリスク】当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。  ① 経済状況に関するリスク 当社グループは、電子部品の中でもパワー半導体用リードフレーム・オプト用リードフレーム・コネクタ用部品に関する製造販売をグローバルに展開しております。これらの製品は多種多様であり、販売地域も多岐に亘っていることから、その製品需要は販売される国や地域の経済変動の影響を受けます。また、電子部品業界は一般的に経済変動の影響を強く受ける業界であるとされ、景気の後退局面においては想定を上回る影響を急激に受ける可能性があります。従いまして、世界的または各国、各地域における景気後退等は当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは専用性の高い製品から汎用性の高い製品まで対応する技術力と設備を保持し、幅広い分野に対応することで受注急減のリスクの軽減を図っています。② 海外進出リスク当社グループは、顧客ニーズのグローバル化に対応するために、生産拠点として海外(中国・フィリピン)に進出しております。これらの進出国における予期しない法律、税制の変更や当社に不利な政治的または経済的事象の発生、進出国のみならず関係国を含むテロ・戦争・その他の要因による社会的混乱等の発生により、当社グループの事業の遂行に深刻な影響を与える可能性があります。当社グループは国内外拠点において技術交流や相互支援を積極的に行い、技術と知識を共有することで有事の際には早急かつ的確に相互のバックアップを行える体制の構築を推進しています。③ 競合及び技術革新に関するリスク当社グループの属する電子部品業界は価格、技術両面において激しい競合の状況にあります。当社グループは、高品質な製品供給体制を築き顧客満足を得られるよう競争力の向上に努めておりますが、急速な技術革新へ迅速な対応ができない場合や顧客ニーズに合わせた新製品の導入ができない場合の受注機会の損失のほか、販売価格の急激な下落等不測事態の発生により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは高度な技術を要する製品の受注と設備投資を積極的に行い、大学や取引先との良好な関係性を保ち交流を行うことで情報と技術の共有を図り、常に最先端の加工技術を保持するメーカーであることを目指しております。④ 製品の品質に関するリスク当社グループは、品質マネジメントの国際規格ISO9001や自動車産業に特化した品質マネジメントの国際規格IATF16949の取得、運用によりシステム化された品質管理により安定して高品質な量産体制を構築しております。しかしながら、予期せぬ品質不具合や当社の製品に起因する最終製品の欠陥等が発生した場合、多額のコストの発生や社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは最先端の自動検査装置の開発及び導入を推進し、国内外の人財交流を行うことでグループ全体の品質管理能力と品質保証水準の向上を図っております。⑤ 原材料価格及び調達リスク当社グループは主要原材料である鋼材・銅・ニッケル等を外部より購入しております。市場環境や購入先の供給能力または品質検査データの再精査等により、生産に必要な量の確保ができない場合や急激に素材価格が高騰した場合には、製品の利益率の悪化や機会損失の発生により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが製造する製品や金型部品加工の一部工程においては、外部の協力会社へ加工委託しております。これらの協力会社や原材料購入先の供給能力が何らかの事情により不足する場合や、地政学的なリスク等により正常な物流体制が阻害され当社への供給が滞った場合、生産活動が十分に行えず業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは原材料メーカー及び加工委託先との良好な関係構築と経営者レベルにおいての重要な情報の共有を図っており、リスクの早期発見と対処に努めております。また独立した企業グループであるメリットを生かし、有事の際には複数の調達先による代替提案が可能な体制を構築しています。⑥ 取引先に関するリスク当社グループはデバイスメーカーを主要な顧客としております。当社グループは、個々の顧客の要求に対応し、かつ日頃から顧客の水準を満たすべく製品や金型の製造販売を行っておりますが、当社グループのコントロールが及ばない経済全般及び事業環境の変化により、デバイスの使用先となる最終製品の世界的な需要の急激な変動に起因する顧客の製品戦略変更や注文の解約等が行われた場合には、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは独立した企業グループであるメリットを十分に活用し、自由な営業活動を行っており、多様な用途に対応することでリスクの分散を行っております。⑦ 為替・金利の変動リスク当社グループでは、金利上昇リスクへの対策としては長期・固定金利化の実施等により、また為替変動リスクに対しては、主要な外貨建て資産及び負債について為替ヘッジを行うことにより、これらのリスクの最小化に取り組んでいます。しかしながら市場の動向によっては、これらのリスクを完全に回避できない可能性があります。⑧ 情報セキュリティに関するリスク当社グループの管理する情報資産の流出が発生した場合、当社グループの信用低下や再発防止策の実施、損害賠償等による多額の費用発生により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、「情報セキュリティ基本方針」を制定し、情報セキュリティ推進責任者を中心に、全社的な情報漏洩のリスク回避に努めております。⑨ 知的財産権に関するリスク当社グループによる何らかの行為が他社の保有する知的財産権を侵害した場合、生産の差し止めや損害賠償の請求を受ける可能性があります。当社グループは知的財産権を始め他者が保有する権利を侵害しないよう細心の注意を払い、専門性の高い弁理士などと適宜アドバイザリー契約を結び訴訟リスクの軽減を図っております。⑩ 環境汚染に関するリスク当社グループでは、環境負荷の低減に努めており土壌や地下水の調査及び浄化活動、温室効果ガスの排出削減や省資源化を推進していますが、今後環境汚染が発生または判明した場合、浄化処理等の対策費用が発生し当社グループの損益に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは法令の遵守はもとより、ISO14001に基づいた社内管理マニュアルを策定し、それに準拠した社内活動を常時実行することにより環境の保全に努めております。⑪ 法的規制等に関するリスク当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、独占禁止、製造物責任、環境、労務、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。これら法令及び法解釈の変更などは、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。当社グループではグローバルなネットワークを保持する監査法人や弁護士事務所との連携をもとに、適切かつ適時的に関係法令や法解釈を理解し、運用することでリスクの軽減を図っております。⑫ 人財の確保当社グループは、人財戦略を事業活動における重要課題の一つとして捉えており、今後の事業展開には適切な人財の確保・育成が必要と認識しています。適切な人財を十分に確保できなかった場合、当社グループの事業遂行に制約を受け、または機会損失が生じるなど事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、大学及び各種学校との十分な情報交換と連携を行い、優秀な人財の採用に繋げております。また、「プラチナくるみんプラス」や「健康優良企業認定」などの高い評価を得ており、「働き方改革」「子育て支援」などへの積極的な活動から人財の定着率の向上を図っております。⑬ 固定資産の減損会計当社グループでは、既存事業に係る設備について、今後の事業の収益性や市況等の動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の地価動向や景気動向等によっては固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性がありますが、遊休の固定資産等については売却・転用を進めるなど、リスクの軽減を図っています。 ⑭ 災害・サイバー攻撃・疫病等のリスク地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害、インターネットやデジタル機器を介したサイバー攻撃、または疫病の深刻な流行等が発生した場合、当社グループの拠点の設備や労働力等の経営資源が大きな被害を受け、その一部または全部の操業が中断し生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として当社グループの事業、業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは各拠点の技術及び知識の平準化を推し進め、拠点に損傷が発生した場合の代替生産の早期実現に努めることで業績への影響の最小化を図っております。サイバー攻撃に対してはファイアウォールの構築や全社での定期的な従業員教育・訓練を行っております。また、疫病の深刻な流行等が発生した場合の対策として、本社を中心として画一的な対策方針を策定し全拠点で同水準の防疫体制を取っております。引き続き、従業員の感染リスクの軽減と安全確保を図り、円滑な事業活動を継続するため、速やかな情報収集と状況に応じた対策を迅速に実施して参ります。

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