6807

日本航空電子工業(6807)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

日本航空電子工業グループは、主にコネクタ、インターフェース・ソリューション機器、航空・宇宙用電子機器、電子部品の製造・販売を行っています。主力はコネクタ事業で、スマートフォンなどの携帯機器、車載カメラなどの自動車関連、FA・工作機械などの産業機器、通信ネットワーク機器、ゲーム機器など幅広い分野に製品を提供しています。インターフェース・ソリューション事業では車載用タッチパネルや産業・医療機器用モニタを、航機事業では防衛・宇宙用電子機器や半導体製造装置向け機器などを手掛けており、これらを通じて収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

同社グループの事業セグメントは主に3つです。最も大きな収益源は「コネクタ事業」で、携帯機器、自動車、産業機器、通信ネットワーク機器など、幅広い用途のコネクタを製造・販売し、売上高1928.25億円、営業利益176.54億円とグループ全体の収益を牽引しています。「ユーザーインターフェースソリューション事業」は車載用タッチパネルや産業・医療機器用モニタなどを手掛け、売上高89.93億円、営業利益3.2億円です。「航空宇宙事業」は飛行制御装置や慣性航法装置などの防衛・宇宙用電子機器、半導体製造装置向け機器などを製造・販売し、売上高193.15億円、営業利益25.53億円となっています。その他、物流サービスなども行っています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Connector 事業 1,928 177 9.2%
UserInterfaceSolutions 地域 90 3 3.6%
Aerospace 事業 193 26 13.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,223 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社26社(うち海外子会社16社)及び関連会社2社で構成され、その主な事業内容はコネクタ、インターフェース・ソリューション機器、航空・宇宙用の電子機器及び電子部品の製造・販売並びにこれらに関連する機器及び部品等の仕入販売であります。当社グループの事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (1) コネクタ事業コネクタ事業は、スマートフォンを中心とする携帯機器向け、車載カメラなどのADAS向け関連製品を含む情報通信系やECUなどのボディ・パワートレイン系をはじめとする自動車向け、及びFA・工作機械、通信ネットワーク機器などを中心とする産機・インフラ向けのほか、ゲーム機器向けなど、幅広い分野で使用される各種コネクタを製造・販売しております。(主な関係会社)[製造、販売]当社、弘前航空電子㈱、山形航空電子㈱、JAE Oregon,Inc. 、JAE Taiwan,Ltd. 、JAE Philippines,Inc. 、JAE Wuxi Co.,Ltd. 、JAE Hong Kong Ltd. 、JAE Wujiang Co., Ltd.[生産設備製造]富士航空電子㈱、盟友技研㈱[販売]JAE八紘㈱、JAE Electronics,Inc. 、JAE Korea,Inc. 、JAE Shanghai Co., Ltd. 、JAE Europe,Ltd. 、JAE Singapore Pte Ltd.(2) インターフェース・ソリューション事業インターフェース・ソリューション事業は、車載用静電タッチパネルなどの自動車向け製品、産業機器用・医療機器用の各種タッチ入力モニタ・操作パネルなどの産機・インフラ向け製品を製造・販売しております。(主な関係会社)[製造、販売]当社、JAE Wujiang Co., Ltd. 、JAE Hong Kong Ltd.[販売]JAE八紘㈱、JAE Korea,Inc. 、JAE Shanghai Co., Ltd. (3) 航機事業航機事業は、飛行制御装置、慣性航法装置、電波高度計などの防衛・宇宙用電子機器、及び半導体製造装置向け制振・駆動用機器、油田掘削用センサパッケージなどの産機・インフラ向け製品を製造・販売しております。(主な関係会社)[製造、販売]当社、信州航空電子㈱、JAE Wujiang Co., Ltd.[販売]JAE八紘㈱、JAE Electronics,Inc. 、JAE Europe,Ltd. 、JAE Shanghai Co., Ltd.(4) その他その他の物品の販売及び当社グループに関わる物流サービス事業を行っております。(主な関係会社)[販売]JAE八紘㈱[物流]ニッコー・ロジスティクス㈱ 以上の事業系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
コネクタなどの製品価格の低下や急速な技術革新により、利益率悪化等が業績に影響を及ぼす可能性
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
高い技術力を活かし、競合との厳しい競争環境の中で市場シェアを維持し、安定した利益を確保
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:環境課題への対応リスク / 自然災害、疫病に関するリスク / 経済・金融・為替の変動及び地政学リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

同社はコネクタ分野で長年の実績と一定のブランド認知を持つが、特許や独占的IPによる明確な優位性は限定的。特定の技術分野での強みはあるものの、汎用的な部品も多く、無形資産による競争優位性はまだ弱い。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

航空宇宙、医療、産業機器といった高度な信頼性が求められる分野向けコネクタは、一度採用されると仕様変更やサプライヤー変更のハードルが高い。顧客は認証取得や品質管理体制の維持にコストをかけるため、スイッチング・コストは中程度存在する。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

コネクタ事業は基本的にBtoBであり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は発生しない。製品の普及が直接的に製品価値を高める構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

大量生産による規模の経済はある程度期待できるが、競合他社も同様の効率化を進めているため、構造的なコスト優位性は確立されていない。為替変動の影響も受ける。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

コネクタ業界は多数のプレイヤーが存在するものの、特定の高付加価値分野においては、同社のような専門メーカーが一定のシェアを確保している。業界規模に対して最適な少数寡占とは言えないが、ニッチ市場での存在感は大きい。

同社グループは、多岐にわたる分野で使用されるコネクタやインターフェース・ソリューション機器、航空・宇宙用電子機器において、長年の実績と技術力を強みとしています。特に、スマートフォンや自動車、産業機器といった成長市場向けに幅広い製品を提供することで、多様な顧客ニーズに対応し、安定した事業基盤を築いています。また、国内外に生産・販売拠点を分散させることで、グローバルな供給体制を構築し、市場変動や地政学リスクへの対応力を高めている点も競争優位性の一つと考えられます。新製品投入や生産効率化によるコスト競争力強化にも注力しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、創業以来『開拓・創造・実践』の企業理念のもと、独自の革新的、創造性に富んだ高い技術・開発力を背景に、「コネクタ事業」「インターフェース・ソリューション事業」「航機事業」の3つの事業をグローバルに展開し、発展してまいりました。“Technology to Inspire Innovation”「当社の開発する技術が、お客様の独創的な商品開発に新しい扉を拓きます。」をグローバルスローガンとして、お客様のイノベーション実現を加速する技術開発・ものづくりに注力しております。そして、世界のお客様からパートナーとしての高い信頼をいただくため、「連結経営を基軸としたグローバルな事業展開」「グローバルマーケティングと技術開発力の強化」「品質・ものづくりの革新」を経営の基本方針として推進しております。そして航空電子グループ企業行動憲章に基づいて、良き企業市民として、関係法令を遵守し、お客さま、株主・投資家の皆様、取引先、地域社会をはじめとした関係者に対する社会的責任を果たすことを目指します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループが置かれている事業環境は、デジタル化、リモート化の加速、世界的な脱炭素化への流れ、5G(第5世代移動通信システム)の進展など、社会や市場が大きく変化しております。当社グループが注力する市場においても、自動車市場における電装化の一層の加速、産業・インフラ市場でのスマート工場やFA・工作機械のネットワーク化の進展が見込まれるとともに、携帯機器市場においても5G化によるスマートフォンの機能進化による需要のほか、ウェアラブル機器やVR(仮想現実)・AR(拡張現実)機器の普及も期待されるなど、各市場において大きな変化が見込まれます。こうした環境の中で、当社グループは、「5Gでつながる環境にやさしい次世代モビリティ・IoT社会」の実現に向けて、当社の持つ製品や技術開発力によって、事業を通じて社会に貢献し、企業として成長していくことを目指します。 その実現のために、2025年度を最終年度とする5カ年の中期経営計画を2020年度に策定しました。中期経営計画の基本戦略として、①自動車、産機・インフラ、携帯機器の「3つの重点市場」における市場の変化や技術の進化をとらえ、「技術開発力とものづくり」を強化すること(注)2024年度より、航機事業における航空・宇宙市場については、防衛予算の増加などを背景に今後売上拡大が見込まれることから、第4の重点市場として取組みを強化しております。②コネクタ事業、インターフェース・ソリューション事業、航機事業の「主力3事業」において成長を図るとともに、小型・高性能アンテナなどの「新たな領域」を確立し、社会のニーズに応える価値の創造と事業の成長を図ること③世界的な脱炭素化の潮流を踏まえ、サステナビリティ経営を目指し、持続的成長への基盤を強化することを推進してまいりました。しかしながら、昨年修正した中期経営計画目標(売上高2,600億円、経常利益240億円)に対して、産機・インフラ市場における市場回復遅れや携帯機器市場の不振等から、業績の進捗にギャップが生じている中で、注力4市場それぞれで業績拡大に向けた挽回策を講じ、最終年度である2025年度については、売上高2,400億円、経常利益175億円を目標として設定し、これの達成を目指します。また、新たに2025年度に新中期経営計画を検討いたします。 1) 成長戦略コネクタ事業、インターフェース・ソリューション事業、航機事業においては、下記のとおり、それぞれの中長期的戦略を強化し成長を目指します。 (コネクタ事業)自動車市場においては、ADAS(先進運転支援システム)、自動運転による電装化の進展やEV化需要拡大に伴う海外市場向けの体制強化に加え、ハーネス品の生産効率改善・収益性強化に注力いたします。携帯機器市場においては、営業・開発・生産体制の強化によりトップクラスのシェアを維持しながら、最先端製品の取組み強化を図ります。産機・インフラ市場においては、高齢化や人手不足を背景にした省人化・自動化ニーズの高まりを追い風にFA・工作機械需要の市場回復のタイミングを確実に捉えるとともにEV用充電プラグの拡大に向けた取組みを強化いたします。また、M&A、アライアンスを活用した成長スピードの加速を目指します。 (インターフェース・ソリューション事業)産機・インフラ市場においては、産機向け操作パネルやロボット向けティーチングペンダントなどを生産するフレキシブルで生産効率を向上させた新生産ラインを構築し、省人化による生産性改善を通じて収益力の向上を図ります。自動車市場においては、従来のナビ画面で使用されているタッチセンサ技術をもとに、フィルムヒーターとして展開するなど、新領域の開拓による新たな成長基盤の構築を目指します。 (航機事業)航空・宇宙市場においては、防衛予算の増加などを背景に、100億円規模を見据えた事業基盤の構築、民間市場向けにおいては、防衛・宇宙事業で培った加速度計、ジャイロ、IMU(慣性計測ユニット)など“モーションセンス&コントロール”の技術を、油田掘削用センサパッケージ、半導体製造装置向けリニアモータ、ドローン向け製品などに展開し、売上拡大・成長を目指します。 2) 企業価値向上に向けた財務戦略2025年度に向けて、資本効率向上に向けたバランスシートの効率化及び資本収益性の向上を推進しています。バランスシートの効率化については総資産回転率と自己資本比率の改善を目指します。総資産については、連結資金マネジメント強化、棚卸資産管理強化、設備効率のアップなど、資産効率の向上に取り組みます。負債・純資産については、利益の創出や借入金の早期返済などを推進し、自己資本比率を高めることにより、財務の健全性を向上させていきます。キャピタルアロケーションの方針として、営業キャッシュ・フローに加え、運転資本の効率化などにより資金を創出し、成長投資を最優先としながら、財務体質の強化と還元にバランスを持って活用いたします。成長のための設備投資については、設備効率の向上を図る一方で、将来に向けた戦略投資として資金を確保いたします。また、配当に関しては、安定配当を基本とし、配当性向30%以上を維持することを方針といたします。資本収益性については、現状、当社の資本コストは7%から9%程度と認識しており、2025年度にROE10%以上、中期的には12%以上を目指していきます。 (3) 対処すべき課題当社グループの関連するエレクトロニクス市場は、自動車市場においては、引き続きADAS・自動運転の進化に伴う電装化の進展が見込まれ、また、携帯機器市場においても最先端の小型化製品ニーズなど、技術革新が続く見込みです。加えて、停滞が継続していた産業機器市場においては、AIやデータセンタの普及拡大などを背景とした半導体製造装置および工作機械需要などの回復が期後半に期待されます。一方で、米国による世界各国への大規模な関税政策の発動により不透明さが増しており、世界的な景気減速や機器市場が低迷する可能性、地政学リスクの高まりなどが強く懸念されることに加え、米国の関税政策に対する各国や各社の対応が未だ見通せない状況にあります。このような状況のもと、当社グループとしては、各国の経済状況、市場動向並びに顧客動向を踏まえ、生産性を向上することにより、売上高の確保、収益性の改善を進め、事業環境の変化に迅速に対応する強い事業構造の確立に努めてまいります。加えて、上述(2)項記載のとおり、持続的成長の実現に向けて、5G関連市場やCASEをはじめとする自動車市場など成長市場・成長領域への取り組みの遂行にあたって、電気自動車における大電流対応などの技術開発力とものづくりの一層の強化を進めてまいります。更に、営業・開発・生産体制の連携強化のもと、製品投入のスピードアップやコスト競争力の向上などに取り組むとともに、工程改善や自動化による省人化、サプライチェーン最適化等により、収益性の改善を図ってまいります。また、当社グループは、サステナビリティ経営の推進にあたり、2024年4月にサステナビリティ推進室を設置し、グループにおけるサステナビリティの重要課題に組織的・体系的に取り組む体制を整えました。また、同じく2024年4月に執行役員等を委員とするサステナビリティ推進委員会を設置して、サステナビリティに関連するガバナンス体制を強化しております。同委員会が、今後のサステナビリティに関連する方針や戦略についての審議・策定・指示並びに重要案件の経営会議・取締役会への報告を行うこととし、サステナビリティ経営の推進をさらに加速してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、創業以来『開拓・創造・実践』の企業理念のもと、独自の革新的、創造性に富んだ高い技術・開発力を背景に、「コネクタ事業」「インターフェース・ソリューション事業」「航機事業」の3つの事業をグローバルに展開し、発展してまいりました。“Technology to Inspire Innovation”「当社の開発する技術が、お客様の独創的な商品開発に新しい扉を拓きます。」をグローバルスローガンとして、お客様のイノベーション実現を加速する技術開発・ものづくりに注力しております。そして、世界のお客様からパートナーとしての高い信頼をいただくため、「連結経営を基軸としたグローバルな事業展開」「グローバルマーケティングと技術開発力の強化」「品質・ものづくりの革新」を経営の基本方針として推進しております。そして航空電子グループ企業行動憲章に基づいて、良き企業市民として、関係法令を遵守し、お客さま、株主・投資家の皆様、取引先、地域社会をはじめとした関係者に対する社会的責任を果たすことを目指します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループが置かれている事業環境は、デジタル化、リモート化の加速、世界的な脱炭素化への流れ、5G(第5世代移動通信システム)の進展など、社会や市場が大きく変化しております。当社グループが注力する市場においても、自動車市場における電装化の一層の加速、産業・インフラ市場でのスマート工場やFA・工作機械のネットワーク化の進展が見込まれるとともに、携帯機器市場においても5G化によるスマートフォンの機能進化による需要のほか、ウェアラブル機器やVR(仮想現実)・AR(拡張現実)機器の普及も期待されるなど、各市場において大きな変化が見込まれます。こうした環境の中で、当社グループは、「5Gでつながる環境にやさしい次世代モビリティ・IoT社会」の実現に向けて、当社の持つ製品や技術開発力によって、事業を通じて社会に貢献し、企業として成長していくことを目指します。 その実現のために、2025年度を最終年度とする5カ年の中期経営計画を2020年度に策定しました。中期経営計画の基本戦略として、①自動車、産機・インフラ、携帯機器の「3つの重点市場」における市場の変化や技術の進化をとらえ、「技術開発力とものづくり」を強化すること(注)2024年度より、航機事業における航空・宇宙市場については、防衛予算の増加などを背景に今後売上拡大が見込まれることから、第4の重点市場として取組みを強化しております。②コネクタ事業、インターフェース・ソリューション事業、航機事業の「主力3事業」において成長を図るとともに、小型・高性能アンテナなどの「新たな領域」を確立し、社会のニーズに応える価値の創造と事業の成長を図ること③世界的な脱炭素化の潮流を踏まえ、サステナビリティ経営を目指し、持続的成長への基盤を強化することを推進してまいりました。しかしながら、昨年修正した中期経営計画目標(売上高2,600億円、経常利益240億円)に対して、産機・インフラ市場における市場回復遅れや携帯機器市場の不振等から、業績の進捗にギャップが生じている中で、注力4市場それぞれで業績拡大に向けた挽回策を講じ、最終年度である2025年度については、売上高2,400億円、経常利益175億円を目標として設定し、これの達成を目指します。また、新たに2025年度に新中期経営計画を検討いたします。 1) 成長戦略コネクタ事業、インターフェース・ソリューション事業、航機事業においては、下記のとおり、それぞれの中長期的戦略を強化し成長を目指します。 (コネクタ事業)自動車市場においては、ADAS(先進運転支援システム)、自動運転による電装化の進展やEV化需要拡大に伴う海外市場向けの体制強化に加え、ハーネス品の生産効率改善・収益性強化に注力いたします。携帯機器市場においては、営業・開発・生産体制の強化によりトップクラスのシェアを維持しながら、最先端製品の取組み強化を図ります。産機・インフラ市場においては、高齢化や人手不足を背景にした省人化・自動化ニーズの高まりを追い風にFA・工作機械需要の市場回復のタイミングを確実に捉えるとともにEV用充電プラグの拡大に向けた取組みを強化いたします。また、M&A、アライアンスを活用した成長スピードの加速を目指します。 (インターフェース・ソリューション事業)産機・インフラ市場においては、産機向け操作パネルやロボット向けティーチングペンダントなどを生産するフレキシブルで生産効率を向上させた新生産ラインを構築し、省人化による生産性改善を通じて収益力の向上を図ります。自動車市場においては、従来のナビ画面で使用されているタッチセンサ技術をもとに、フィルムヒーターとして展開するなど、新領域の開拓による新たな成長基盤の構築を目指します。 (航機事業)航空・宇宙市場においては、防衛予算の増加などを背景に、100億円規模を見据えた事業基盤の構築、民間市場向けにおいては、防衛・宇宙事業で培った加速度計、ジャイロ、IMU(慣性計測ユニット)など“モーションセンス&コントロール”の技術を、油田掘削用センサパッケージ、半導体製造装置向けリニアモータ、ドローン向け製品などに展開し、売上拡大・成長を目指します。 2) 企業価値向上に向けた財務戦略2025年度に向けて、資本効率向上に向けたバランスシートの効率化及び資本収益性の向上を推進しています。バランスシートの効率化については総資産回転率と自己資本比率の改善を目指します。総資産については、連結資金マネジメント強化、棚卸資産管理強化、設備効率のアップなど、資産効率の向上に取り組みます。負債・純資産については、利益の創出や借入金の早期返済などを推進し、自己資本比率を高めることにより、財務の健全性を向上させていきます。キャピタルアロケーションの方針として、営業キャッシュ・フローに加え、運転資本の効率化などにより資金を創出し、成長投資を最優先としながら、財務体質の強化と還元にバランスを持って活用いたします。成長のための設備投資については、設備効率の向上を図る一方で、将来に向けた戦略投資として資金を確保いたします。また、配当に関しては、安定配当を基本とし、配当性向30%以上を維持することを方針といたします。資本収益性については、現状、当社の資本コストは7%から9%程度と認識しており、2025年度にROE10%以上、中期的には12%以上を目指していきます。 (3) 対処すべき課題当社グループの関連するエレクトロニクス市場は、自動車市場においては、引き続きADAS・自動運転の進化に伴う電装化の進展が見込まれ、また、携帯機器市場においても最先端の小型化製品ニーズなど、技術革新が続く見込みです。加えて、停滞が継続していた産業機器市場においては、AIやデータセンタの普及拡大などを背景とした半導体製造装置および工作機械需要などの回復が期後半に期待されます。一方で、米国による世界各国への大規模な関税政策の発動により不透明さが増しており、世界的な景気減速や機器市場が低迷する可能性、地政学リスクの高まりなどが強く懸念されることに加え、米国の関税政策に対する各国や各社の対応が未だ見通せない状況にあります。このような状況のもと、当社グループとしては、各国の経済状況、市場動向並びに顧客動向を踏まえ、生産性を向上することにより、売上高の確保、収益性の改善を進め、事業環境の変化に迅速に対応する強い事業構造の確立に努めてまいります。加えて、上述(2)項記載のとおり、持続的成長の実現に向けて、5G関連市場やCASEをはじめとする自動車市場など成長市場・成長領域への取り組みの遂行にあたって、電気自動車における大電流対応などの技術開発力とものづくりの一層の強化を進めてまいります。更に、営業・開発・生産体制の連携強化のもと、製品投入のスピードアップやコスト競争力の向上などに取り組むとともに、工程改善や自動化による省人化、サプライチェーン最適化等により、収益性の改善を図ってまいります。また、当社グループは、サステナビリティ経営の推進にあたり、2024年4月にサステナビリティ推進室を設置し、グループにおけるサステナビリティの重要課題に組織的・体系的に取り組む体制を整えました。また、同じく2024年4月に執行役員等を委員とするサステナビリティ推進委員会を設置して、サステナビリティに関連するガバナンス体制を強化しております。同委員会が、今後のサステナビリティに関連する方針や戦略についての審議・策定・指示並びに重要案件の経営会議・取締役会への報告を行うこととし、サステナビリティ経営の推進をさらに加速してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(経営成績等の状況の概要)当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 (1) 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の世界経済は、米国では金融引き締めの継続によりインフレ率が低下するなかで個人消費は底堅く推移したものの、期後半にかけては減速感が見られました。中国では政策効果により緩やかな景気回復が見られましたが、期全体としては停滞が継続しました。わが国経済においては、堅調な企業収益や景況感改善、個人消費の回復により景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、期後半には地政学リスクの高まりに加え、米国新政権発足に伴う大規模な関税の引き上げ方針をめぐり、米国を含む世界経済の悪化懸念が高まるとともに、先行きに対する不透明感が増大しました。こうした中、為替は総じて円安基調で推移しましたが、期末には、米国新政権の関税政策も影響し、円高方向に振れました。当社グループの関連するエレクトロニクス市場においては、自動車市場では電動車での減速や、各国の需要減により生産台数が減少したほか、一部顧客での生産停止の影響が見られました。携帯機器市場では需要減少の底は打ったものの、依然として買い替えサイクルの長期化や、中国市場での高級機種を中心とした回復の遅れなどの厳しい状況が継続しました。産業機器市場においては、市場の本格的な回復には至らず、低迷が継続しました。重点市場として追加した航空・宇宙市場においては、防衛予算の増額を背景に需要が拡大しました。このような状況のもと、当社グループは、主力のコネクタ事業を中心に、積極的なグローバルマーケティングと新製品開発活動のスピードアップによる受注・売上の拡大を図るとともに、材料費等の高騰に対応した取引価格の適正化や内製化の更なる強化による工場稼働率改善、設備効率化によるコストダウン、諸費用抑制など経営全般にわたる効率化を推進し業績向上に努めました。しかしながら、携帯機器向け製品の一部終息や産業機器向けにおける市場回復遅れの影響を受けたことなどから、当連結会計年度の業績は、売上高2,216億44百万円(前連結会計年度比98%)、利益面においては、営業利益156億15百万円(前連結会計年度比108%)、経常利益148億38百万円(前連結会計年度比101%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益が減少したことから、115億92百万円(前連結会計年度比95%)となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。① コネクタ事業自動車分野においては、電動車の成長鈍化や欧州における需要減少の影響を受けましたが、ADAS関連製品の伸長により堅調に推移しました。一方、携帯機器分野において、一部製品の終息に加え市場の需要低迷が継続したほか、産機・インフラ分野において、市場回復遅れの影響を受けたことから、当連結会計年度の売上高は1,928億25百万円(前連結会計年度比99%)となりました。利益面においては、自動車分野における売価適正化などにより、セグメント利益は176億54百万円(前連結会計年度比115%)となりました。② インターフェース・ソリューション事業自動車分野においては、顧客の一時操業停止の影響を受けながらも、前年並みを維持しましたが、産機・インフラ分野において、市場回復遅れの影響を受けたことから、当連結会計年度の売上高は89億93百万円(前連結会計年度比89%)、セグメント利益は3億20百万円(前連結会計年度比75%)となりました。③ 航機事業航空・宇宙分野においては、防衛費増額の追い風を受けて装備品の納入が増加しましたが、産機・インフラ分野において、油田掘削向けセンサの需要減少や製品拡充が遅れたことに加え、半導体製造装置向け製品が顧客の在庫調整の影響を受けたことから、当連結会計年度の売上高は193億15百万円(前連結会計年度比96%)、セグメント利益は25億53百万円(前連結会計年度比70%)となりました。  財政状態の状況は、次のとおりであります。当連結会計年度末の資産、負債及び純資産の状況は、日銀の金利政策変更に伴い高騰する借入金利の負担軽減並びに回転率の改善に向けた総資産の圧縮を目的として、資金管理を強化し、借入金の返済を行いました。① 資 産総資産は、退職給付に係る資産の増加はありましたが、現金及び預金の減少に加え、売上債権の回収促進による減少などから、前連結会計年度末に比べ205億98百万円減少の2,154億44百万円となりました。② 負 債負債は、主として上述の借入金返済により、前連結会計年度末に比べ274億83百万円減少の817億48百万円となりました。③ 純資産純資産は、自己株式の消却を実行したことにより、利益剰余金及び自己株式がそれぞれ減少したものの、主として、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度末に比べ68億85百万円増加の1,336億96百万円となり、自己資本比率は62%となりました。 (2) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上により、363億41百万円のプラス(前連結会計年度は348億59百万円のプラス)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主として新製品生産用設備を中心とした有形固定資産取得による支出などから、192億3百万円のマイナス(前連結会計年度は203億13百万円のマイナス)となりました。この結果、フリー・キャッシュ・フローは、171億37百万円のプラスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済及び株主配当金の支払いにより、315億68百万円のマイナス(前連結会計年度は118億96百万円のマイナス)となりました。以上により、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ154億23百万円減少の528億74百万円となりました。 (生産、受注及び販売の実績)当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績、受注実績及び販売実績は、次のとおりであります。 (1) 生産実績セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)コネクタ事業193,66699.3インターフェース・ソリューション事業9,04687.2航機事業19,34398.2その他40163.8計222,45798.5 (注) 金額は販売価額によっております。 (2) 受注実績セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)コネクタ事業191,22497.522,94793.5インターフェース・ソリューション事業7,46286.61,39147.6航機事業22,780103.625,043116.1その他41985.27344.9計221,88797.749,454100.5 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 (3) 販売実績セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)コネクタ事業192,82599.0インターフェース・ソリューション事業8,99388.8航機事業19,31596.0その他50970.8計221,64498.2 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)三信電気㈱45,41220.148,00821.7 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の分析 「(経営成績等の状況の概要)  (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (2) キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報① キャッシュ・フローの状況の分析「(経営成績等の状況の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ② 資本の財源及び資金の流動性、財務政策当社グループの運転資金需要(営業活動による資金需要)の主な内訳は、グループ製品の新製品開発及び製造のための材料及び部品の購入のほか、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等であります。また、設備資金需要(投資活動による資金需要)の主な内訳は、新製品開発、生産性向上及び品質向上のための設備投資と当社グループの永続的な発展のためのインフラ投資等であります。こうした資金需要に対し当社グループは、グローバルマーケティングと技術開発力の強化による受注・売上の拡大と環境・品質を重視した競合に負けないものづくりを積極的に推進し、キャッシュ・フローの創出に努めております。中期経営計画に掲げた企業価値向上に向けた取り組みを通じて資金を確保し、成長投資への活用に加え、借入金の早期返済など財務体質の強化及び株主還元のバランスを図ってまいります。 なお、グループ資金調達リスクの回避及び資金コストの低減を図るため、コミットメントライン契約による資金調達枠の確保、キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)によるグループ内資金の効率化などの対策を講じております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中長期的な会社の経営戦略」に記載したとおり、昨年修正した中期経営計画目標(売上高2,600億円、経常利益240億円)に対して、産機・インフラ市場における市場回復遅れや携帯機器市場の不振等から、業績の進捗にギャップが生じている中で、注力4市場それぞれで業績拡大に向けた挽回策を講じ、最終年度である2025年度については、売上高2,400億円、経常利益175億円を新たな目標として設定し、これの達成を目指します。中期経営計画4年目となる当連結会計年度の実績値及び達成率は、以下のとおりであります。 指標実績中期経営計画目標(見直し後)2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度 (億円)(億円)(億円)(億円)目標達成率(億円)前年比売上高2,2502,3582,2572,21692%2,400108%経常利益18519114714885%175118% なお、中期経営計画最終年度(5年目)となる翌連結会計年度は、引き続き自動車分野が牽引し、産機・インフラ分野の回復及び防衛予算増加による航空・宇宙分野の売上拡大により、目標の達成を目指してまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

同社グループは、地球温暖化対策の遅れや資源供給のひっ迫といった環境課題への対応が事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、自然災害や感染症の蔓延により生産活動が停止・縮小するリスクや、世界経済の変動、地政学リスク、為替変動が業績に影響を与える可能性があります。原材料価格の高騰や調達難、電力価格の高騰もリスク要因です。さらに、市場での激しい競争による製品価格の低下や技術革新への対応遅れ、品質問題、コンプライアンス違反、優秀な人材の確保難、知的財産権侵害、情報セキュリティに関するリスクも抱えています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,527 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが、判断したものであります。 (1) 環境課題への対応リスク近年、地球温暖化の影響が深刻となっており、脱炭素社会の早期実現が世界共通の喫緊の課題となっております。また、世界的に資源供給のひっ迫が懸念され、循環型社会への転換が求められております。これら環境課題への対応が遅れた場合、当社グループの事業活動及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループは、環境課題を重要なサステナビリティ項目と位置付け、温室効果ガス排出削減による地球温暖化対策をはじめとする各種環境管理活動に取り組んでおります。 (2) 自然災害、疫病に関するリスク当社グループの生産・販売拠点は、国内外に分散しておりますが、自然災害の発生や感染症の蔓延等のリスクを抱え事業を展開しております。このため、大規模な自然災害等が発生し、物的・人的被害の発生や物流機能の麻痺等による生産活動の縮小・停止を余儀なくされた場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、これらのリスクに対して、安定した製品供給を維持するため、保有する設備や情報システムに対してのバックアップ体制等の対策を講じております。 (3) 経済・金融・為替の変動及び地政学リスク当社グループは、市場のグローバル化に対応して、生産拠点及び販売拠点を海外に展開しており、今後も積極的に行う方針であります。このため、世界各国の経済動向及び政治・社会情勢の変化や為替変動が、当社グループの調達コストやサプライチェーンなどに影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、需要の変動に対する対応力を強化するとともに、生産の複数拠点化などによる安定生産を図り、業績向上の確保に努めております。また、為替変動リスクへの対応として、先物為替予約による為替ヘッジを行っております。 (4) 調達・サプライチェーンに関するリスク当社グループの製品は、原材料や一部部材を外部業者より調達しております。主要な原材料の市況価格変動による仕入コストの増加、需要の急激な変化や物流の混乱等に伴う供給元からの調達難が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、海外調達先の開拓と調達品のコスト低減、2社購買などによる安定調達に努めております。また、製造過程における生産設備の稼働等、相当の電力を消費するため、電力価格の高騰が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対して、省エネルギー化の推進や生産性向上などによる使用電力低減に努めております。 (5) 市場・競争環境に関するリスク当社グループは、事業を展開する市場において厳しい競争にさらされています。コネクタなどの製品価格の低下や急速な技術革新により、当社グループ製品のシェア低下や利益率悪化等が業績に影響を及ぼす可能性があります。特に携帯市場では、製品ライフサイクルが短く、次世代製品に向けた競合との厳しいシェア競争などが顕在化した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループは新製品投入を通じて市場シェアの拡大を図り、生産リードタイムの短縮、生産設備の効率化、コスト削減を推進し、競合に対する競争力強化に努めております。 (6) 生産技術、安定供給に関わるリスク当社グループは、国内外の生産拠点にて、顧客のグローバル化に対応した最適な供給体制を構築しており、生産面においては、競争力のある製品を開発し、設備の効率的な稼働により、競合に対して優位性のある事業展開を行っています。しかしながら、生産拠点での事故や火災などにより生産ラインが停止する場合や急激な所要変動にともなう生産能力への影響が発生する可能性があります。また、新技術や工法の開発が遅れることで、競争力が低下する可能性もあります。これらのリスクに対して、最新技術の常時導入や生産拠点による分散供給体制を構築することで安定生産の維持に努めております。 (7) 製品・技術・研究開発に関するリスク当社グループは、高い技術力を活かし、競合との厳しい競争環境の中で市場シェアを維持し、安定した利益を確保しています。しかし、製品の品質や性能が市場の要求に応えられない場合や、新技術の開発が遅れた場合、また研究開発の成果が市場に受け入れられない場合には、市場競争力が低下し、市場シェアや収益性の低下により業績が悪化する可能性があります。これらのリスクに対して、当社はグローバルマーケティングを通じて顧客ニーズの把握に努めるとともに、必要な技術開発リソースを拡充しています。また、次世代に先行する製品を開発するための要素技術開発力の強化にも努めております。 (8) 品質に関するリスク当社グループは、「品質・ものづくりの革新」を経営の基本方針として推進しており、社会的に有用で、安全に十分配慮した高い品質の商品とサービスを提供しておりますが、万一、当社製品に品質上、安全上の不具合が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、評価試験体制の強化・拡充、及び高いレベルでの品質管理体制の維持・向上に努めております。 (9) コンプライアンス及び人権問題に関するリスク当社グループは、国内外において、独占禁止法、製造物責任、贈収賄防止、データ保護、環境、人権、労務、租税等に係る法規制や輸出入規制、政府の許認可等、様々な公的規制の適用を受けるとともに、社会のなかにおける企業市民として事業を行っております。これら公的規制に関する違反のみならず、人権を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合、損害賠償請求や信用失墜等により、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループ、法令・定款の遵守を徹底するため、航空電子グループ企業行動憲章・行動規範を制定するとともに、7月5日を「遵法の日」と定め、毎年社長が訓示を実施しております。また、法令・定款等に違反する行為や企業倫理等に関する不正行為を発見した場合の通報体制として内部通報制度を設置するなど、違反、不正行為の発生可能性を低減するよう努めております。 (10) 人材獲得・流出に関するリスク当社グループでは、継続的な企業価値の向上を支える原動力は人材であり、優秀な従業員を獲得し維持する必要があると捉えております。少子高齢化や労働人口の減少、流動性の高まりなど労働環境の変化により、優秀な人材を確保する競争は年々厳しくなっています。十分な人材確保が困難になった場合、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループは多様な人材が活躍できる職場環境の実現に向けた取り組みを推進しています。また、人事制度の拡充や人材育成、社内環境の整備にも努めております。 (11) 知的財産に関するリスク当社グループは、他社の特許権等の知的財産権を尊重しつつ、国内外において事業活動を行っておりますが、第三者から知的財産権に関する主張を受け、係争事件に発展した場合、又は、当社製品、技術が第三者によって模倣された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、第三者の知的財産権の侵害を回避するとともに、将来の事業活動に必要な知的財産権獲得のための研究開発活動の強化及び当社グループの知的財産権の保護に努めております。 (12) 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、業務を通じて入手した取引先の機密情報や個人情報等を多数保有しております。このため、サイバー攻撃、コンピュータ・ウィルスの感染、その他不測の事態により機密情報が消失、改ざん、漏洩した場合、当社グループの社会的信用低下や損害賠償請求等により、当社グループの事業活動及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、情報セキュリティ統括室を設置し、情報セキュリティ方針・ガイドラインの強化及び監視を徹底するほか、管理体制の整備、情報セキュリティ人材強化、情報セキュリティシステムの構築等、リスク管理に努めております。

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