経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「電子部品の製造とサービスを通じて世界のお客様に満足して頂ける仕事をいつも提供し続けることにより、豊かな社会の実現に貢献すること」を企業理念としております。この理念のもと、可変抵抗器、固定抵抗器、センサー等の電子部品と、顧客のニーズに応えたカスタムユニットである前面操作ブロック[ICB]製品を開発、製造、販売してまいりました。ここで培った経験と蓄積された技術をベースに、「抵抗器のNOBLEから新生NOBLEへの深化と進化」を長期ビジョンに、Change(チェンジ:革新)、Challenge(チャレンジ:挑戦)、Communicate(コミュニケート:連携)の三つのCを行動指針として、これからの社会が求める新たな製品や技術に貢献できる部品やサービスを提供していく所存であります。 (2) 中長期的な経営戦略等当社グループの置かれている市場環境は、顧客ニーズの高度化・多様化により、顧客からの要請への更なる対応が求められる一方で、EV車などの脱炭素化加速や5Gなどによる電子部品の需要増加が見込まれ、「顧客ニーズに合わせた製品ラインナップの拡大」「注力業界への対応力の強化」「時代のトレンドを先読みした製品開発」を目指し未来のNOBLEを見据えて、「抵抗器のNOBLEから新生NOBLEへの深化と進化」を長期ビジョンとして、2021年5月に中期5ヵ年計画を策定し、以下の項目を中長期的な基本戦略として取り組んでおります。①既存領域の拡大省エネ分野、EV分野へのセメント抵抗の拡販、医療・ヘルスケア分野の横展開によるセンサーの売り上げ拡大、ソフト(回路)の拡充による既存顧客への売り上げ拡大など、既存業界への製品の横展開を目指します。②顧客ニーズを捉えた新製品展開非接触スイッチ、非接触ポジションセンサー、チップ型固定抵抗など、顧客ニーズ・トレンドを捉えた新製品の開発を行います。③新領域の確立(チャレンジ分野)上記に加え、長期的なチャレンジ分野として、5Gに関連した通信・公共分野への参入など、トレンド分野への展開、防災、医療・ヘルスケア、介護分野への参入など社会課題解決への貢献を目指します。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、すべてのステークホルダーの視点に立った経営を進め、2021年5月に発表した中期経営計画の着実な実行による市場拡大、設備、インフラ、人材投資を含めた次期中期経営計画を見据えた投資計画による適正利益追求、適切な投資と株主への安定的な利益還元及び従業員への還元を重要課題として捉えております。今中期経営計画の最終年度である2025年度の数値目標につきましては、売上高180億円、営業利益17億円を目指しておりましたが、市場環境の変化等から2025年度の連結業績予想としましては、売上高170億円、営業利益15億円と修正いたします。さらに、当社グループは温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1及びScope2)及び再生可能エネルギー電力導入比率を管理指標として設定し、脱炭素社会の実現に向け、2030年度までにScope1及びScope2の排出量を2020年度比で50%以上削減、2050年度までにカーボンニュートラルを達成することを目標としております。加えて、再生可能エネルギー電力の導入を推進し、2030年度までにその比率を100%とすることを目指しております。 (4) 経営環境と対処すべき課題当社グループは、2021年5月に策定した、未来のNOBLEを見据えて、「抵抗器のNOBLEから新生NOBLEへの深化と進化」を長期ビジョンとした中期5ヵ年計画の最終年度にあたる2025年度は、次期中期経営計画も念頭に、自動車電装、医療・ヘルスケア及び産業機器分野への拡販を推し進めて既存領域の拡大を図り、また、非接触センサーを含めた各種センサー類の開発等により、顧客ニーズを捉えた新製品の展開を行ってまいります。また、次期中期経営計画以降の課題となる新領域の確立の取組を進めており、医療・ヘルスケア分野の拡大には当社の要素技術の要であるエレメント技術の向上が必須であり、インクや印刷工法の研究及び表面処理技術の高精度化が求められております。その目的の達成の為、2027年度の完成を目標とした研究開発機能と本社機能を複合したサステナビリティを体現する本社ビルへの建替えを計画しております。それを達成することにより、すでに量産化されている筋電・心電や脳波測定に用いる電極の更なる革新が見込まれます。また、今後の医療・ヘルスケア市場向けにおいては、その場で簡単に利用できるPOCT(Point of Care Testing)用バイオセンサーが望まれていることから、近々量産化を計画しているナトリウムカリウム測定に加え、将来的に様々な物質の測定に使用が見込まれる電気化学センサーの技術確立をすることを今後の柱の1つとしていきたいと考えており、大学などとの共同研究を積極的に行っております。また、エレメント技術の向上を足がかりとして、インフラビジネス・ウォータ―ビジネス・アグリビジネス等へ進出することを目指しております。加えて、電気自動車やその周辺機器向け及び、静電容量方式のセンサー等自動車向け製品の開発を加速すると共に各種センサーの拡販を進めております。環境に配慮した素材の選定や、開発技術力向上ならびに製造設備の省人化・無人化などによる生産性向上と原価低減を継続的に行い競争力強化を図るとともに、DX化(IoT)を組み込んだ生産ラインの導入も進めており、またBCPを念頭に生産の最適化についても進めております。インフラ投資に関しましては、新たな研究開発棟により開発された製品の量産については、BCPや既存領域製品の増産対応も念頭に、倉庫スペースも含め既存の工場に新たなる工場建設や、高度な精度・性能が求められる製品製造が可能な新工場建設も検討してまいります。さらに、当社グループは温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1及びScope2)及び再生可能エネルギー電力導入比率を管理指標として設定し、脱炭素社会の実現に向け、2030年度までにScope1及びScope2の排出量を2020年度比で50%以上削減、2050年度までにカーボンニュートラルを達成することを目標としております。加えて、再生可能エネルギー電力の導入を推進し、2030年度までにその比率を100%とすることを目指しております。なお、当社子会社の役職員が公務員より不適切な金銭の要求を受け、交付を行っていたこと(「本件不正行為」)が判明いたしました。株主、投資家の皆さまおよび関係者の皆さまには多大なご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。当社は、本件不正行為の発生を重大かつ厳粛に受け止め、真摯に反省するとともに、法令遵守体制及び経営管理体制等の充実・強化に取り組んでおり、ステークホルダーの皆さまおよび社会からの信頼回復を目指し、策定した再発防止策を着実に実行してまいります。今後の経済見通しにつきましては、世界的には景気回復傾向にある中で、米国の通商政策の大幅な変更が、世界全体の景気に大きな影響を及ぼす懸念や、中国経済の景気回復の遅れや地政学リスクの解消が進まないなど、先行きは極めて不透明な状況が続くものと予想されます。日本においても、賃金上昇等により個人消費の回復が期待されますが、一方で賃金上昇以上の物価上昇の懸念もあり、先行きの見通しが困難な状況にあります。当社グループの属するエレクトロニクス業界においては、自動車市場では電気自動車の販売が失速しておりますが全体としては堅調に推移しており、生活家電市場においても在庫調整が一巡し好調に推移した一方、産業機器市場では半導体関連は需要が増えておりますが、FA機器関連や設備投資関連は在庫調整が継続し回復が遅れており、加えて米国における各国や地域への高い相互関税がサプライチェーンに与える影響を予想することが困難な状況にあり、今後の受注動向に関し、依然として予断を許さない状況が続いています。利益面においても、為替が大きく変動しており、またエネルギー価格や原材料価格の上昇の継続などの懸念材料があります。その結果、2025年度の連結業績予想につきましては、売上高170億円、営業利益15億円を目指します。前提となる為替レートはUS$1=¥140を想定しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「電子部品の製造とサービスを通じて世界のお客様に満足して頂ける仕事をいつも提供し続けることにより、豊かな社会の実現に貢献すること」を企業理念としております。この理念のもと、可変抵抗器、固定抵抗器、センサー等の電子部品と、顧客のニーズに応えたカスタムユニットである前面操作ブロック[ICB]製品を開発、製造、販売してまいりました。ここで培った経験と蓄積された技術をベースに、「抵抗器のNOBLEから新生NOBLEへの深化と進化」を長期ビジョンに、Change(チェンジ:革新)、Challenge(チャレンジ:挑戦)、Communicate(コミュニケート:連携)の三つのCを行動指針として、これからの社会が求める新たな製品や技術に貢献できる部品やサービスを提供していく所存であります。 (2) 中長期的な経営戦略等当社グループの置かれている市場環境は、顧客ニーズの高度化・多様化により、顧客からの要請への更なる対応が求められる一方で、EV車などの脱炭素化加速や5Gなどによる電子部品の需要増加が見込まれ、「顧客ニーズに合わせた製品ラインナップの拡大」「注力業界への対応力の強化」「時代のトレンドを先読みした製品開発」を目指し未来のNOBLEを見据えて、「抵抗器のNOBLEから新生NOBLEへの深化と進化」を長期ビジョンとして、2021年5月に中期5ヵ年計画を策定し、以下の項目を中長期的な基本戦略として取り組んでおります。①既存領域の拡大省エネ分野、EV分野へのセメント抵抗の拡販、医療・ヘルスケア分野の横展開によるセンサーの売り上げ拡大、ソフト(回路)の拡充による既存顧客への売り上げ拡大など、既存業界への製品の横展開を目指します。②顧客ニーズを捉えた新製品展開非接触スイッチ、非接触ポジションセンサー、チップ型固定抵抗など、顧客ニーズ・トレンドを捉えた新製品の開発を行います。③新領域の確立(チャレンジ分野)上記に加え、長期的なチャレンジ分野として、5Gに関連した通信・公共分野への参入など、トレンド分野への展開、防災、医療・ヘルスケア、介護分野への参入など社会課題解決への貢献を目指します。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、すべてのステークホルダーの視点に立った経営を進め、2021年5月に発表した中期経営計画の着実な実行による市場拡大、設備、インフラ、人材投資を含めた次期中期経営計画を見据えた投資計画による適正利益追求、適切な投資と株主への安定的な利益還元及び従業員への還元を重要課題として捉えております。今中期経営計画の最終年度である2025年度の数値目標につきましては、売上高180億円、営業利益17億円を目指しておりましたが、市場環境の変化等から2025年度の連結業績予想としましては、売上高170億円、営業利益15億円と修正いたします。さらに、当社グループは温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1及びScope2)及び再生可能エネルギー電力導入比率を管理指標として設定し、脱炭素社会の実現に向け、2030年度までにScope1及びScope2の排出量を2020年度比で50%以上削減、2050年度までにカーボンニュートラルを達成することを目標としております。加えて、再生可能エネルギー電力の導入を推進し、2030年度までにその比率を100%とすることを目指しております。 (4) 経営環境と対処すべき課題当社グループは、2021年5月に策定した、未来のNOBLEを見据えて、「抵抗器のNOBLEから新生NOBLEへの深化と進化」を長期ビジョンとした中期5ヵ年計画の最終年度にあたる2025年度は、次期中期経営計画も念頭に、自動車電装、医療・ヘルスケア及び産業機器分野への拡販を推し進めて既存領域の拡大を図り、また、非接触センサーを含めた各種センサー類の開発等により、顧客ニーズを捉えた新製品の展開を行ってまいります。また、次期中期経営計画以降の課題となる新領域の確立の取組を進めており、医療・ヘルスケア分野の拡大には当社の要素技術の要であるエレメント技術の向上が必須であり、インクや印刷工法の研究及び表面処理技術の高精度化が求められております。その目的の達成の為、2027年度の完成を目標とした研究開発機能と本社機能を複合したサステナビリティを体現する本社ビルへの建替えを計画しております。それを達成することにより、すでに量産化されている筋電・心電や脳波測定に用いる電極の更なる革新が見込まれます。また、今後の医療・ヘルスケア市場向けにおいては、その場で簡単に利用できるPOCT(Point of Care Testing)用バイオセンサーが望まれていることから、近々量産化を計画しているナトリウムカリウム測定に加え、将来的に様々な物質の測定に使用が見込まれる電気化学センサーの技術確立をすることを今後の柱の1つとしていきたいと考えており、大学などとの共同研究を積極的に行っております。また、エレメント技術の向上を足がかりとして、インフラビジネス・ウォータ―ビジネス・アグリビジネス等へ進出することを目指しております。加えて、電気自動車やその周辺機器向け及び、静電容量方式のセンサー等自動車向け製品の開発を加速すると共に各種センサーの拡販を進めております。環境に配慮した素材の選定や、開発技術力向上ならびに製造設備の省人化・無人化などによる生産性向上と原価低減を継続的に行い競争力強化を図るとともに、DX化(IoT)を組み込んだ生産ラインの導入も進めており、またBCPを念頭に生産の最適化についても進めております。インフラ投資に関しましては、新たな研究開発棟により開発された製品の量産については、BCPや既存領域製品の増産対応も念頭に、倉庫スペースも含め既存の工場に新たなる工場建設や、高度な精度・性能が求められる製品製造が可能な新工場建設も検討してまいります。さらに、当社グループは温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1及びScope2)及び再生可能エネルギー電力導入比率を管理指標として設定し、脱炭素社会の実現に向け、2030年度までにScope1及びScope2の排出量を2020年度比で50%以上削減、2050年度までにカーボンニュートラルを達成することを目標としております。加えて、再生可能エネルギー電力の導入を推進し、2030年度までにその比率を100%とすることを目指しております。なお、当社子会社の役職員が公務員より不適切な金銭の要求を受け、交付を行っていたこと(「本件不正行為」)が判明いたしました。株主、投資家の皆さまおよび関係者の皆さまには多大なご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。当社は、本件不正行為の発生を重大かつ厳粛に受け止め、真摯に反省するとともに、法令遵守体制及び経営管理体制等の充実・強化に取り組んでおり、ステークホルダーの皆さまおよび社会からの信頼回復を目指し、策定した再発防止策を着実に実行してまいります。今後の経済見通しにつきましては、世界的には景気回復傾向にある中で、米国の通商政策の大幅な変更が、世界全体の景気に大きな影響を及ぼす懸念や、中国経済の景気回復の遅れや地政学リスクの解消が進まないなど、先行きは極めて不透明な状況が続くものと予想されます。日本においても、賃金上昇等により個人消費の回復が期待されますが、一方で賃金上昇以上の物価上昇の懸念もあり、先行きの見通しが困難な状況にあります。当社グループの属するエレクトロニクス業界においては、自動車市場では電気自動車の販売が失速しておりますが全体としては堅調に推移しており、生活家電市場においても在庫調整が一巡し好調に推移した一方、産業機器市場では半導体関連は需要が増えておりますが、FA機器関連や設備投資関連は在庫調整が継続し回復が遅れており、加えて米国における各国や地域への高い相互関税がサプライチェーンに与える影響を予想することが困難な状況にあり、今後の受注動向に関し、依然として予断を許さない状況が続いています。利益面においても、為替が大きく変動しており、またエネルギー価格や原材料価格の上昇の継続などの懸念材料があります。その結果、2025年度の連結業績予想につきましては、売上高170億円、営業利益15億円を目指します。前提となる為替レートはUS$1=¥140を想定しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(経営成績等の状況の概要)当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。(1) 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の世界経済は、米国経済はインフレ率が低下する中、個人消費が底堅く推移しましたが、2025年1月の政権交代による通商政策の大幅な変更が、世界全体の景気に大きな影響を及ぼす懸念があります。また、中国経済は長引く不動産不況や厳しい雇用環境により景気の減速が続いており、加えて米国における各国や地域への高い相互関税がサプライチェーンや世界経済に影響を与える懸念が出てきました。さらに、ウクライナ紛争など地政学リスクの解消が進まないなど、先行きは極めて不透明な状況が続きました。我が国の経済は、インバウンド需要や賃金上昇等により個人消費が回復しましたが、一方で賃金上昇以上の物価上昇が懸念されており、米国の関税問題や政権動向による円安から円高に為替が変動し、先行きの見通しが困難な状況にあります。当社グループの属するエレクトロニクス業界では、自動車市場では電気自動車の販売が失速しておりますが、全体としては堅調に推移し、生活家電市場においても在庫調整が一巡し好調に推移した一方、産業機器市場では半導体関連は需要が増えましたが、FA機器関連や設備投資関連は在庫調整が継続している事から回復が遅れております。加えて米国における中国への高い相互関税がサプライチェーンに与える影響を予想することが困難な状況にあり、今後の受注動向に関し、依然として予断を許さない状況が続いています。このような状況の中で当社グループは、2021年5月に策定した中期5ヵ年計画の第3ステップにあたる2024年度は、その目標達成に向けて、センサー・医療・非接触を合言葉に、医療・ヘルスケア分野及び産業機器分野への拡販を推し進め、既存領域の拡大を図り、また、非接触センサー開発等により、顧客ニーズを捉えた新製品の展開を行ってまいりました。また、次期中期経営計画以降の課題となる新領域の確立の取組を進めており、医療・ヘルスケア分野の拡大には当社の要素技術の要であるエレメント技術の向上が必須であり、さまざまな技術の高精度化が求められております。その目的の達成の為、2027年度の完成を目標とした研究開発機能と本社機能を複合したサステナビリティを体現する本社ビルへの建替えを計画しております。販売面においては、電子部品セグメントは全体的に好調に推移しましたが、その他のセグメントにおいては、産業機器市場の低迷が継続していることから、機械設備等の販売は低調となりました。利益面においては、円安の影響や原価低減を進めた結果、当連結会計年度の売上高は167億90百万円(前年同期比10.3%増)となりました。営業利益は16億63百万円(前年同期比75.5%増)、経常利益は21億27百万円(前年同期比36.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億9百万円(前年同期比47.5%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。電子部品事業においては、すべての市場向けで好調に推移し、特にAV市場向けはミラーレス一眼レフカメラ向けを中心に好調に推移しました。また、自動車電装市場向けやアミューズメント市場向けも堅調に推移したことに加え、産業機器市場向けも下期以降上向きになっており、医療・ヘルスケア市場向けも好調でした。この結果、電子部品の売上高は161億88百万円(前年同期比10.5%増)となり、営業利益は15億43百万円(前年同期比75.0%増)となりました。その他の事業においては、環境対応緩衝材は、医療機器市場向けや半導体関連市場向けに加え果実や根野菜向け緩衝材の拡販を進め、順調に推移しております。また、産業機器市場の低迷が継続していることから機械設備等の販売は低調となりました。この結果、その他の事業の売上高は6億1百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は1億13百万円(前年同期比22.8%増)となりました。 財政状態の状況は次のとおりであります。当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産が前連結会計年度末に比べ13億74百万円増加し、334億60百万円となりました。その内訳は、流動資産が17億8百万円増加し212億49百万円、固定資産が3億33百万円減少し122億10百万円となっております。負債は前連結会計年度末に比べ3億75百万円増加し、50億51百万円となりました。その内訳は、流動負債が5億45百万円増加し28億3百万円、固定負債は1億69百万円減少し22億47百万円となっております。これらの結果、純資産は前連結会計年度末に比べ9億98百万円増加し284億9百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の83.5%から83.0%となりました。 (2) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、次のとおりとなりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、18億14百万円(前年同期は29億23百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益23億92百万円(前年同期は18億50百万円)、減価償却費7億96百万円(前年同期は7億86百万円)、売上債権が3億18百万円増加(前年同期は9億21百万円の減少)、棚卸資産が1億80百万円増加(前年同期は5億60百万円の減少)したことなどによります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果獲得した資金は2億28百万円(前年同期は87百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の取得に8億66百万円(前年同期は5億52百万円)、投資有価証券の売却により5億82百万円獲得(前年同期は2億60百万円の獲得)したことなどによります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は12億80百万円(前年同期は12億72百万円の使用)となりました。これは配当金の支払い8億17百万円(前年同期は6億38百万円)、自己株式の取得により5億48百万円支出(前年同期は5億2百万円の支出)、自己株式の処分により2億49百万円獲得したことなどによります。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高は、11億21百万円増加(前年同期は18億30百万円の増加)し、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は110億64百万円(前年同期は99億42百万円)となりました。 (3) 生産、受注及び販売の状況 ①生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)電子部品16,568,377115.1その他600,789109.1合計17,169,167114.9 (注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 金額は販売価格によっております。 ②受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)電子部品16,255,824113.42,537,933102.7その他594,404129.560,85990.1合計16,850,229113.92,598,793102.4 (注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 ③販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)電子部品16,188,983110.5その他601,056105.4合計16,790,040110.3 (注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上を占める相手先がいないため記載を省略しております。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の経営成績は、電子部品事業においては、世界的には景気回復傾向にある中で、米国の通商政策の大幅な変更が、世界全体の景気に大きな影響を及ぼす懸念や、中国経済の景気回復の遅れや地政学リスクの解消が進まないなど、先行きは極めて不透明な状況が続くものと予想されます。日本においても、賃金上昇等により個人消費の回復が期待されますが、一方で賃金上昇以上の物価上昇の懸念もあり、先行きの見通しが困難な状況にあります。当社グループの属するエレクトロニクス業界においては、自動車市場では電気自動車の販売が失速しておりますが全体としては堅調に推移しており、生活家電市場においても在庫調整が一巡し好調に推移した一方、産業機器市場では半導体関連は需要が増えておりますが、FA機器関連や設備投資関連は在庫調整が継続し回復が遅れており、加えて米国における各国や地域への高い相互関税がサプライチェーンに与える影響を予想することが困難な状況にあり、今後の受注動向に関し、依然として予断を許さない状況が続いています。利益面においても、為替が大きく変動しており、またエネルギー価格や原材料価格の上昇の継続などの懸念材料があります。そのような中、電子部品事業においては、すべての市場向けで好調に推移し、特にAV市場向けはミラーレス一眼レフカメラ向けを中心に好調に推移しました。また、自動車電装市場向けやアミューズメント市場向けも堅調に推移したことに加え、産業機器市場向けも下期以降上向きになっており、医療・ヘルスケア市場向けも好調でした。その他の事業においては、環境対応緩衝材は、医療機器市場向けや半導体関連市場向けに加え果実や根野菜向け緩衝材の拡販を進め、順調に推移しております。また、産業機器市場の低迷が継続していることから機械設備等の販売は低調となりました。連結売上高は前連結会計年度と比べ10.3%増加し167億90百万円となり、営業利益は前連結会計年度と比べ75.5%増加し16億63百万円となりました。当社グループの主要セグメントである電子部品事業を地域別に分析いたしますと、日本では、暖冬などの影響から季節商品である石油ファンヒーター向け製品は、低調でしたが、エアコン向けは好調に推移し、自動車電装市場向け、医療・ヘルスケア市場向けは、堅調な推移をしました。この結果、売上高は69億97百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は3億68百万円(前年同期は1億59百万円の営業損失)となりました。アジアでは、中国経済は長引く不動産不況や厳しい雇用環境により景気の減速が続いており、生活家電市場においては、給湯器関連が低調に推移しましたが、エアコン関連は堅調に推移し、AV機器市場は、特に上期において好調でした。その他のアジア地域については、アミューズメント市場向けが計画を上回る受注となり好調に推移しました。この結果、売上高は89億47百万円(前年同期比19.0%増)、営業利益は11億88百万円(前年同期比19.9%増)となりました。北米では、景気動向は依然不透明な状況ではありますが、個人消費は底堅く、プロ用オーディオ市場向け、産業機器市場向けともに好調を維持しました。この結果、売上高は2億43百万円(前年同期比18.1%増)、営業利益は7百万円(前年同期は23百万円の営業損失)となりました。経常利益については前連結会計年度と比べ36.4%増加し21億27百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ47.5%増加し20億9百万円となりました。2021年5月に策定した、未来のNOBLEを見据えて、「抵抗器のNOBLEから新生NOBLEへの深化と進化」を長期ビジョンとした中期5ヵ年計画の最終年度にあたる2025年度は、次期中期経営計画も念頭に、自動車電装、医療・ヘルスケア及び産業機器分野への拡販を推し進めて既存領域の拡大を図り、また、非接触センサーを含めた各種センサー類の開発等により、顧客ニーズを捉えた新製品の展開を行ってまいります。そのうえで、今中期経営計画の最終年度である2025年度の連結業績予想につきましては、売上高170億円、営業利益15億円を目指してまいります。また、次期中期経営計画以降の課題となる新領域の確立の取組を進めており、医療・ヘルスケア分野の拡大には当社の要素技術の要であるエレメント技術の向上が必須であり、インクや印刷工法の研究及び表面処理技術の高精度化が求められております。その目的の達成の為、2027年度の完成を目標とした研究開発機能と本社機能を複合したサステナビリティを体現する本社ビルへの建替えを計画しております。それを達成することにより、すでに量産化されている筋電・心電や脳波測定に用いる電極の更なる革新が見込まれます。また、今後の医療・ヘルスケア市場向けにおいては、その場で簡単に利用できるPOCT(Point of Care Testing)用バイオセンサーが望まれていることから、近々量産化を計画しているナトリウムカリウム測定に加え、将来的に様々な物質の測定に使用が見込まれる電気化学センサーの技術確立をすることを今後の柱の1つとしていきたいと考えており、大学などとの共同研究を積極的に行っております。また、エレメント技術の向上を足がかりとして、インフラビジネス・ウォータ―ビジネス・アグリビジネス等へ進出することを目指しております。加えて、電気自動車やその周辺機器向け及び、静電容量方式のセンサー等自動車向け製品の開発を加速すると共に各種センサーの拡販を進めております。環境に配慮した素材の選定や、開発技術力向上ならびに製造設備の省人化・無人化などによる生産性向上と原価低減を継続的に行い競争力強化を図るとともに、DX化(IoT)を組み込んだ生産ラインの導入も進めており、またBCPを念頭に生産の最適化についても進めております。インフラ投資に関しましては、新たな研究開発棟により開発された製品の量産については、BCPや既存領域製品の増産対応も念頭に、倉庫スペースも含め既存の工場に新たなる工場建設や、高度な精度・性能が求められる製品製造が可能な新工場建設も検討してまいります。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、顧客の設計、製造が外部のOEMやODMといわれる第三者に委託するケースが発生する等により、受注成約に大きな影響を与える要因となり、また、顧客商品の市場販売状況についても、当社グループの売上高に大きく影響を与えます。また、ウクライナ情勢や中東情勢の動向、米国の通商政策の大幅な変更による相互関税のリスクとその影響によるインフレによる景気後退リスク、顧客における生産計画調整や在庫調整、市場ニーズの変化や供給問題、エネルギー価格や原材料価格の上昇、為替変動の動向等により、当社グループの将来の業績に影響を与える懸念があります。 (2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況の分析 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (経営成績等の状況の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。資本の財源及び資金の流動性当社グループの資本の財源及び資金の流動性として、当連結会計年度末において有利子負債残高が46百万円ありますが、この有利子負債は非連結子会社からの借入金であります。これは当社グループでは財務体質の健全性を堅持し、継続的に効率よく事業投資が行えるよう本社にて資金管理を行い、グループ内の資金を効率よく活用するようにしているためです。当社グループの資金需要は主に製造費用、販売費用、設備投資や研究開発費用等であり、これらは日常の営業活動によって得られた資金で賄っております。 (3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表、偶発債務に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。①棚卸資産の評価当社グループは、棚卸資産について、正味売却価額に基づき収益性の低下を検討しております。また、一定期間を超えて在庫として滞留する棚卸資産についても、簿価を切り下げております。今後の市況や需要動向によっては、追加の評価減が必要となる可能性があります。 ②繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。 ③退職給付債務及び退職給付費用退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定し、また、年金資産の長期期待運用収益率は、過去の運用実績及び将来見通し等を基礎として設定しています。割引率及び長期期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。④固定資産の減損当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングをセグメント別に行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しています。固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。