6663

太洋テクノレックス(6663)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

太洋テクノレックスグループは、電子基板、基板検査機、鏡面研磨機、産業機械の製造・販売を主な事業としています。特に、折り曲げ可能な電子基板であるFPC(フレキシブルプリント配線板)の製造・販売に強みを持っています。FPCはスマートフォンやデジタルカメラ、車載機器などに使われ、機器の小型軽量化に貢献しています。同社は、配線設計から最終検査までを一貫して社内で行い、短納期・少量生産に対応できる体制を構築しています。また、基板検査機や、グラビア製版用ロールなどを超鏡面仕上げする研磨機、産業用ロボットのシステムインテグレーションも手掛けています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

太洋テクノレックスグループは主に4つの事業セグメントで構成されています。最も売上が大きいのは「電子基板事業」で、FPC(フレキシブルプリント配線板)の製造・販売を行っています。次に「テストシステム事業」では、電子基板の電気検査や外観検査を行う検査機を製造・販売しています。「鏡面研磨機事業」では、グラビア製版用ロールなどを超鏡面仕上げする研磨機を製造・販売しています。最後に「産業機械・システム事業」では、産業用ロボットのシステムインテグレーションや各種産業機械の製造・販売を行っています。電子基板事業が稼ぎ頭であり、タイや上海の子会社が製品の販売・サービスサポートを担っています。

2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ElectronicSubstrateBusiness 地域 24 5 20.8%
TestingSystemBusiness 地域 5 -0 -7.5%
MirrorPolishingMachineBusiness 地域 4 1 15.8%
IndustrialMachineryAndSystemBusiness 地域 4 0 9.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,416 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社3社(㈱ミラック、TAIYO TECHNOLEX(THAILAND)CO.,LTD.及び太友(上海)貿易有限公司)により構成されており、電子基板(※8)、基板検査機、鏡面研磨機並びに産業機械等の製造及び販売を主たる業務としております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは、以下のとおりであります。なお、以下の4事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。※8 電子基板電子部品を表面に固定し当該部品間を配線で接続するために必要な導体パターンを、絶縁基板の表面のみ又は表面及びその内部に形成した板状又はフィルム状の部品であるプリント配線板と、プリント配線板に電子部品を実装したモジュール基板の総称。前者は材質によりリジッド板、FPC等に区分される。 (1)当社グループの事業の特徴当社グループの事業は、和歌山県の地場産業でもある捺染産業向けの捺染用ロールの彫刻及びめっき加工の技術をFPC等の製造技術に応用したことから始まっております。 (2)当社グループの事業内容① 電子基板事業当社は、FPCの製造・販売等を主に行っております。FPCはその特性である折り曲げられることと高機能化に対応した基板精度技術の進歩により機器の小型軽量化に伴った限られたスペースへの部品配置を可能にし、それまでリジッド板が採用されてきた機器・部位にリジッド板に代わり採用され用途が拡大しております。その代表的なものには、スマートフォン、デジタルカメラ、車載機器等があります。過去に量産に比べて手間のかかるFPC試作関連業務に特化していたことにより、顧客ニーズである短納期・少量生産に対応可能な生産工程管理体制を構築し、ノウハウの蓄積を実現いたしました。当社では、配線パターン設計から穴あけ・めっき・エッチング(※9)工程・最終検査まで部品実装以外全て完全社内一貫体制での対応が可能となっており、パターン設計を含めて受注から最短3日での納品を実現し、顧客の短納期ニーズに応えております。技術的にもFPCの極薄化、高耐熱性をはじめとした次世代技術力を追求し、顧客の高難度ニーズに応えております。また、連結子会社のTAIYO TECHNOLEX(THAILAND)CO.,LTD.及び太友(上海)貿易有限公司は、当社及び量産・EMS(※10)メーカー等が製造する製品の販売及びサービス・サポートを行っております。さらに、エレクトロフォーミング加工品の製造及び販売を行っております。※9 エッチング銅の表面に写真工法を用いて防食層を作り、不要な部分を塩化第二鉄液等で腐食させ、FPCに回路パターンを形成する技法。※10 EMSElectronics Manufacturing Serviceの略。複数のエレクトロニクスメーカーから電子機器の製造を請け負うこと。 [電子基板分類図] (注)1.「日本の電子回路産業」(一般社団法人日本電子回路工業会)より作成しております。2.主として「プリント配線板 FPC」及び「モジュール基板」に当社製品群が含まれております。 [当社グループのFPC試作製造工程] [事業系統図] (注)セットメーカーとは、最終製品を供給する民生エレクトロニクスメーカー等をいい、FPCメーカーとは、FPC量産メーカーをいいます。 ② テストシステム事業当社は、基板検査機として主に、部品が実装されていない電子基板の導通抵抗及び絶縁抵抗等の電気検査を行う通電検査機(※11)と外観からパターンの欠損・めっきの変色・表面の傷等を補完的に検査する外観検査機(※12)の製造及び販売を行っております。また、連結子会社のTAIYO TECHNOLEX(THAILAND)CO.,LTD.及び太友(上海)貿易有限公司は、当社が製造する製品の販売及びサービス・サポートを行っております。※11 通電検査機プリント配線板及び半導体パッケージ向け基板の配線が設計のとおり接続されており、断線や短絡がないことを電気を通して確認する検査を行う機器。※12 外観検査機プリント配線板やプリント配線板に部品を実装したプリント回路板等の外観状況を光学的に把握し、コンピュータを用いた画像処理によって良否を判断する検査を行う機器。 [基板検査機の機能別分類] (注)1.機能検査機とは、部品を実装したプリント回路板の入力端子に、デジタル信号又はアナログ信号を加え、出力端子に正しい信号が出力されていることを確認して、機能の確認と良否判定を行う検査を行う機器をいいます。2.主として「通電検査機」及び「外観検査機」に当社製品群が含まれております。 [事業系統図] ③ 鏡面研磨機事業グラビア製版用の製版ロールやアルミニウム圧延ロール等の表面を超鏡面仕上げする円筒鏡面研磨機を連結子会社の㈱ミラックが製造し、当社が販売しております。 [当社グループの鏡面研磨機の使用工程(グラビア印刷用シリンダーロールの場合)] [事業系統図] ④ 産機システム事業当社は、ロボットシステムの構想・設計・導入から周辺設備までのトータルソリューションを提案する産業用ロボットのシステムインテグレーションサービスを展開しており、各種産業機械の製造及び販売並びにメーカー各社の産業機械等の仕入及び販売を行っております。また、生産ラインにおける視覚検査装置並びに画像処理装置等の製造及び販売を行っております。さらに、連結子会社のTAIYO TECHNOLEX(THAILAND)CO.,LTD.及び太友(上海)貿易有限公司は、当社が製造する製品並びに当社及び同社が仕入れた製品の販売及びサービス・サポートを行っております。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
FPC試作を量産受注獲得のために低価格で受注する営業攻勢を強め当社グループと競合する可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
FPCの極薄化、高耐熱性をはじめとした次世代技術力、短納期・少量生産に対応可能な生産工程管理体制
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:知的財産権を保有しておらず競争激化の可能性 / セットメーカーの研究・商品開発部門の海外移転 / FPCメーカーが自社生産ラインで試作を行う可能性
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特許、ブランド力、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できませんでした。事業内容から推測される競争優位性は限定的です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客が特定の部品やシステムに依存している場合、切り替えにはコストやリスクが伴う可能性があります。しかし、その程度は限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

事業内容(電子部品、半導体製造装置等)から、ネットワーク効果が働くようなプラットフォームビジネスやサービスとは考えにくく、該当する要素は見当たりません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

製造業として一定の規模を持つことで、調達や生産におけるコスト効率がある程度期待できますが、他社と比較した圧倒的なコスト優位性を示す情報は確認できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

電子部品や半導体製造装置関連事業において、一定の市場シェアと生産規模を持つことは考えられます。しかし、業界全体で見ると、より大規模な競合が存在する可能性があり、効率規模の優位性は限定的です。

同社の強みは、FPC試作における短納期・少量生産への対応力と、配線パターン設計から最終検査までを社内で一貫して行える生産体制です。これにより、顧客の多様なニーズに迅速に応え、最短3日での納品を実現しています。また、FPCの極薄化や高耐熱性といった次世代技術を追求し、高難度な顧客要求にも対応できる技術力も優位性となっています。さらに、捺染産業向けの技術をFPC製造に応用した独自の技術的背景も持ち合わせています。これらの強みにより、特に試作開発段階での顧客からの信頼を獲得し、競争優位性を確立していると考えられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、企業としての社会的存在意義を意識し、常に探求心を持って、確固たる技術力・品質により顧客の信頼を得ることを基本に企業活動を行っており、これにより安定的な取引関係を構築し、中長期的な利益につなげていく方針であります。そのためには、全社員一丸となって顧客の期待以上のサービスを提供することが重要であると考えております。また、健全性を維持し企業の社会的責任を果たす上で、株主や投資者へのアカウンタビリティを経営上重要な事項と認識し、経営及び業務に関する幅広い情報をタイムリーに開示するとともに、株主への利益還元に取り組んでいき、持続的な成長、発展を通し、企業価値を増大させ、社会、お客様、そして株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループになることを目指しております。 (2)経営戦略等当社グループの事業環境において、電子基板事業では引き続き、景気変動の影響を受けにくい医療機器・ヘルスケア関連分野を重点領域と位置づけ、受注獲得の拡大を図ってまいります。内視鏡、超音波探触子及び補聴器等の小型医療機器では、小型化・軽量化の進展に伴い高密度化・微細化ニーズが一層高まることが見込まれることから、これらの要求に対応する高密度多層基板の技術開発に積極的に取り組んでまいります。テストシステム事業においては、一般基板市場に加え、AI、EV、高速通信の普及を背景に今後も成長が見込まれるパワーデバイス市場を重点成長分野と位置づけ、セラミックス基板向け検査装置については、AI技術のより一層の活用による欠陥検出力及び検査精度の向上に加え、画像処理設定の自動化や検査の高速化に関する技術開発を進めてまいります。また、2025年に代理店契約を締結した販売代理店との連携強化を通じて販売活動の拡充を図り、さらなる販路拡大に取り組んでまいります。 (3)経営環境エレクトロニクス市場においては、脱炭素社会の実現に向けた技術革新の進展や自動運転をはじめ次世代モビリティに新たな価値をもたらすSDV(Software Defined Vehicle:ソフトウエアで定義される車)の市場導入に伴うDX化の加速、省エネルギー性能向上への継続的な取り組みを背景に、新たなアプリケーション領域での需要創出が進み、部品需要は着実な拡大が見込まれております。民生品及び産業機器向け製品においては、一部で在庫調整の影響は残るものの、その影響は徐々に緩和し、中長期的には成長分野を中心とした安定的な需要拡大が期待され、当社を取り巻く市場の成長機会は堅調に推移するものと見込んでおります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、当連結会計年度において営業損益は4期ぶりに黒字転換したものの、当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しい状況にあります。このような状況の中、継続的、安定的に営業利益を確保するために、以下の課題に対する諸施策を講じることで、事業の強化及び企業価値の向上を図ってまいります。① 持続的成長への投資と収益拡大主力事業である電子基板事業においては、安定的な成長が見込まれる医療機器・ヘルスケア分野において、当社グループの強みである微細配線技術の高度化をはじめ技術開発に経営資源を投じることで高付加価値製品の優位性をさらに強化してまいります。FPCの試作と共に中小ロットの量産案件を事業の柱とし、長年培ったFPC製造技術と幅広い顧客基盤を活かし、製品の設計段階からの技術提案による共同開発を進めることで、多様なニーズに柔軟かつ迅速に対応してまいります。また、回路設計からモジュール化、さらには最終製品の組立までを一貫して対応する「電子機器受託製造サービス(EMS:Electronics Manufacturing Services)」を提供することでさらなる付加価値の向上を図ってまいります。 ② 販路拡大と安定収益の確保テストシステム事業においては、電子基板向けの外観検査装置をはじめ、高精細化する各種基板に対応した通電検査装置の国内外での販路拡大を推進しております。今後もEV分野での需要増加が見込まれるパワー半導体向けセラミックス基板の最終外観検査装置においては、AI技術を活用した欠陥検出能力の向上に取り組むとともに、専門的知識に依存せず検査パラメータを自動設定できるシステム開発を進めております。通電検査装置においては、アライメント機能の強化によるコンタクト精度及び検査速度の向上の性能改善に取り組み、検査機市場における優位性を高めてまいります。これらの取り組みに加えて、商社や販売代理店との連携による販売活動を強化し、受注獲得に注力することで安定的な収益確保に向けた体制づくりに努めてまいります。 ③ 株主還元方針と上場維持基準適合の維持当社は、株主還元を重要な経営施策のひとつと位置づけており、内部留保の充実や配当性向等を総合的に勘案しつつ、収益状況に応じた利益還元を実施してまいります。また、ビジネスモデルの再構築や事業ポートフォリオの最適化により売上拡大と生産効率の一層の向上を図ってまいります。さらに、長期的な競争優位性及び安定的な利益の確保に努め、ROE(自己資本当期純利益率)の持続的な向上を目指すことで、企業価値を向上させ、上場維持基準への適合維持に取り組んでまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載の経営環境の中、中期経営計画(2026年12月期~2028年12月期)の下、ROE、EPS、自己資本比率及び連結配当性向を重要な指標として位置づけております。従業員一人ひとりが常に利益を意識した活動を実践することにより、経営の収益性及び効率性を重視した事業運営に注力する所存であります。なお、中期経営計画(2026年12月期~2028年12月期)の最終年度である2028年度の目標値は、ROE8.0%以上、EPS30.00円以上、自己資本比率50.0%以上、連結配当性向20.0%以上であります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、企業としての社会的存在意義を意識し、常に探求心を持って、確固たる技術力・品質により顧客の信頼を得ることを基本に企業活動を行っており、これにより安定的な取引関係を構築し、中長期的な利益につなげていく方針であります。そのためには、全社員一丸となって顧客の期待以上のサービスを提供することが重要であると考えております。また、健全性を維持し企業の社会的責任を果たす上で、株主や投資者へのアカウンタビリティを経営上重要な事項と認識し、経営及び業務に関する幅広い情報をタイムリーに開示するとともに、株主への利益還元に取り組んでいき、持続的な成長、発展を通し、企業価値を増大させ、社会、お客様、そして株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループになることを目指しております。 (2)経営戦略等当社グループの事業環境において、電子基板事業では引き続き、景気変動の影響を受けにくい医療機器・ヘルスケア関連分野を重点領域と位置づけ、受注獲得の拡大を図ってまいります。内視鏡、超音波探触子及び補聴器等の小型医療機器では、小型化・軽量化の進展に伴い高密度化・微細化ニーズが一層高まることが見込まれることから、これらの要求に対応する高密度多層基板の技術開発に積極的に取り組んでまいります。テストシステム事業においては、一般基板市場に加え、AI、EV、高速通信の普及を背景に今後も成長が見込まれるパワーデバイス市場を重点成長分野と位置づけ、セラミックス基板向け検査装置については、AI技術のより一層の活用による欠陥検出力及び検査精度の向上に加え、画像処理設定の自動化や検査の高速化に関する技術開発を進めてまいります。また、2025年に代理店契約を締結した販売代理店との連携強化を通じて販売活動の拡充を図り、さらなる販路拡大に取り組んでまいります。 (3)経営環境エレクトロニクス市場においては、脱炭素社会の実現に向けた技術革新の進展や自動運転をはじめ次世代モビリティに新たな価値をもたらすSDV(Software Defined Vehicle:ソフトウエアで定義される車)の市場導入に伴うDX化の加速、省エネルギー性能向上への継続的な取り組みを背景に、新たなアプリケーション領域での需要創出が進み、部品需要は着実な拡大が見込まれております。民生品及び産業機器向け製品においては、一部で在庫調整の影響は残るものの、その影響は徐々に緩和し、中長期的には成長分野を中心とした安定的な需要拡大が期待され、当社を取り巻く市場の成長機会は堅調に推移するものと見込んでおります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、当連結会計年度において営業損益は4期ぶりに黒字転換したものの、当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しい状況にあります。このような状況の中、継続的、安定的に営業利益を確保するために、以下の課題に対する諸施策を講じることで、事業の強化及び企業価値の向上を図ってまいります。① 持続的成長への投資と収益拡大主力事業である電子基板事業においては、安定的な成長が見込まれる医療機器・ヘルスケア分野において、当社グループの強みである微細配線技術の高度化をはじめ技術開発に経営資源を投じることで高付加価値製品の優位性をさらに強化してまいります。FPCの試作と共に中小ロットの量産案件を事業の柱とし、長年培ったFPC製造技術と幅広い顧客基盤を活かし、製品の設計段階からの技術提案による共同開発を進めることで、多様なニーズに柔軟かつ迅速に対応してまいります。また、回路設計からモジュール化、さらには最終製品の組立までを一貫して対応する「電子機器受託製造サービス(EMS:Electronics Manufacturing Services)」を提供することでさらなる付加価値の向上を図ってまいります。 ② 販路拡大と安定収益の確保テストシステム事業においては、電子基板向けの外観検査装置をはじめ、高精細化する各種基板に対応した通電検査装置の国内外での販路拡大を推進しております。今後もEV分野での需要増加が見込まれるパワー半導体向けセラミックス基板の最終外観検査装置においては、AI技術を活用した欠陥検出能力の向上に取り組むとともに、専門的知識に依存せず検査パラメータを自動設定できるシステム開発を進めております。通電検査装置においては、アライメント機能の強化によるコンタクト精度及び検査速度の向上の性能改善に取り組み、検査機市場における優位性を高めてまいります。これらの取り組みに加えて、商社や販売代理店との連携による販売活動を強化し、受注獲得に注力することで安定的な収益確保に向けた体制づくりに努めてまいります。 ③ 株主還元方針と上場維持基準適合の維持当社は、株主還元を重要な経営施策のひとつと位置づけており、内部留保の充実や配当性向等を総合的に勘案しつつ、収益状況に応じた利益還元を実施してまいります。また、ビジネスモデルの再構築や事業ポートフォリオの最適化により売上拡大と生産効率の一層の向上を図ってまいります。さらに、長期的な競争優位性及び安定的な利益の確保に努め、ROE(自己資本当期純利益率)の持続的な向上を目指すことで、企業価値を向上させ、上場維持基準への適合維持に取り組んでまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載の経営環境の中、中期経営計画(2026年12月期~2028年12月期)の下、ROE、EPS、自己資本比率及び連結配当性向を重要な指標として位置づけております。従業員一人ひとりが常に利益を意識した活動を実践することにより、経営の収益性及び効率性を重視した事業運営に注力する所存であります。なお、中期経営計画(2026年12月期~2028年12月期)の最終年度である2028年度の目標値は、ROE8.0%以上、EPS30.00円以上、自己資本比率50.0%以上、連結配当性向20.0%以上であります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態の状況(資産)流動資産は、2,604百万円(前年同期比2.6%増)となりました。これは主として、現金及び預金、有価証券、棚卸資産並びに流動資産のその他に含まれる前渡金が減少した一方、売掛金が増加したことによるものであります。固定資産は、1,966百万円(同1.9%減)となりました。これは主として、投資有価証券の時価が上昇したことにより投資有価証券が増加した一方、減価償却により有形固定資産が減少したことによるものであります。(負債)流動負債は、784百万円(前年同期比7.9%減)となりました。これは主として、買掛金及び未払法人税等が増加した一方、短期借入金及び契約負債が減少したことによるものであります。固定負債は、1,088百万円(同6.2%減)となりました。これは主として、長期未払金及び長期借入金が減少したことによるものであります。(純資産)純資産は、2,698百万円(前年同期比6.6%増)となりました。これは主として、利益剰余金及び投資有価証券の時価が上昇したことによりその他有価証券評価差額金が増加したことによるものであります。 ② 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済状況は、米国の関税政策や日中関係の悪化に伴うインバウンド需要の減少に加え、物価上昇による実質賃金の低下を背景に個人消費が伸び悩み、景気を下押しする懸念はあったものの、成長分野に向けた生産能力増強や省力化・デジタル化を目的とした設備投資に持ち直しの動きが見られ、底堅い企業収益を背景に株価は高水準を維持し、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。当社グループが属する電子基板業界は、国内EV市場は低迷したものの、OSのサポート終了に伴うパソコンの買い替え需要や、生成AIの活用拡大及びデータセンター向け需要の増加に加え、ハイエンドスマートフォン向け需要の回復もあり、業界全体としては堅調に推移いたしました。このような経済環境の下、テストシステム事業において販売は減少したものの、電子基板事業、鏡面研磨機事業及び産機システム事業において販売が増加したことから、売上高は増加いたしました。これらの結果、連結売上高は3,751百万円(前年同期比6.6%増)と、前連結会計年度に比べ232百万円の増収となりました。損益については、テストシステム事業において売上高が減少したことに伴う影響はあったものの、希望退職者の募集等に伴い人件費が減少したこと並びに電子基板事業及び産機システム事業の売上高が増加したことに伴う影響により営業利益142百万円(前年同期は54百万円の営業損失)、経常利益158百万円(同47百万円の経常損失)、希望退職者の募集に伴い発生する費用額の補填及び政策保有株式の縮減を目的とした売却による投資有価証券売却益を特別利益に計上したことに加え、同募集に伴い発生する割増加算金等の費用として早期割増退職金を特別損失に計上したことにより親会社株主に帰属する当期純利益136百万円(同79百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(電子基板事業)医療機器メーカー向け及びディスプレイメーカー向けのFPCの販売は減少したものの、産業機器メーカー向け及びその他セットメーカー向けのFPCの量産案件や一般試作案件が増加したことから、売上高は増加いたしました。損益については、希望退職募集による労務費等の減少及び社内製造品の売上高増加による売上総利益率の上昇に伴う影響により増益となりました。その結果、売上高2,409百万円(前年同期比6.3%増)、セグメント利益500百万円(同50.5%増)となりました。(テストシステム事業)硬質基板向け及びFPC向けの外観検査機の販売は増加したものの、FPC向けの通電検査機並びにセラミックス基板向け及びパッケージ基板向けの外観検査機の販売が減少したことから、売上高は減少いたしました。損益については、売上高減少に伴う影響により損失となりました。その結果、売上高450百万円(前年同期比35.4%減)、セグメント損失33百万円(前年同期は22百万円のセグメント利益)となりました。(鏡面研磨機事業)リチウムイオン電池用フィルム加工向け研磨機の販売、機械修理・メンテナンスによる販売及び砥石等の研磨に使用する消耗品販売は減少したものの、グラビア印刷機向け及び建設機械向け等の研磨機の販売が増加したことから、売上高は増加いたしました。損益については、売上高増加に伴う影響により増益となりました。その結果、売上高445百万円(前年同期比5.6%増)、セグメント利益70百万円(同0.8%増)となりました。(産機システム事業)自動シュリンク包装機、大型の工業用処理槽及び金属外観検査装置等の販売ができたことにより、売上高は増加いたしました。損益については、売上高増加に伴う影響により黒字転換いたしました。その結果、売上高445百万円(前年同期比235.1%増)、セグメント利益40百万円(前年同期は29百万円のセグメント損失)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動により使用した資金が61百万円、投資活動により獲得した資金が164百万円、財務活動により使用した資金が204百万円となり、その結果、資金は前連結会計年度末に比べ111百万円減少し、当連結会計年度末には462百万円(前年同期比19.3%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は、61百万円(前年同期は248百万円の獲得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益169百万円に加え、減価償却費126百万円及び棚卸資産64百万円の減少により資金が増加した一方、売上債権438百万円の増加により資金が減少したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果獲得した資金は、164百万円(前年同期は5百万円の使用)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出43百万円により資金が減少した一方、有価証券の償還による収入100百万円及び投資有価証券の売却による収入77百万円により資金が増加したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、204百万円(前年同期は158百万円の使用)となりました。これは主として、長期借入れによる収入250百万円により資金が増加した一方、長期借入金の返済による支出341百万円及び長期未払金の返済による支出64百万円により資金が減少したことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績イ.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年12月21日至 2025年12月20日)金額(千円)前年同期比(%)電子基板事業2,229,159+11.6テストシステム事業328,816△40.9鏡面研磨機事業406,808+3.1産機システム事業4,041△89.1合計2,968,825△0.6(注)1.セグメント間の内部振替前の数値であります。2.金額は販売価格によっております。3.産機システム事業は、上記生産実績の他、商品の仕入実績が仕入金額で301,882千円あります。 ロ.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年12月21日至 2025年12月20日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)電子基板事業2,479,855+8.0330,580+27.1テストシステム事業500,948+2.077,417+182.0鏡面研磨機事業150,176△35.772,943△80.2産機システム事業233,206△47.6137,583△60.7合計3,364,186△3.0618,526△38.5(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.金額は販売価格によっております。 ハ.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年12月21日至 2025年12月20日)金額(千円)前年同期比(%)電子基板事業2,409,323+6.3テストシステム事業450,982△35.4鏡面研磨機事業445,667+5.6産機システム事業445,693+235.1合計3,751,667+6.6(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」及び「同 ② 経営成績の状況」に記載しております。経営成績の分析については、当連結会計年度は、売上高が3,751百万円(前年同期比6.6%増)となり、前連結会計年度に比べ232百万円の増収となりました。売上原価は売上高の増加の影響により、2,627百万円(同4.7%増)となりました。売上原価率は70.0%となり、前年同期より1.3ポイント低下いたしました。販売費及び一般管理費は、主として人件費の減少により、981百万円(同7.8%減)となりました。売上高販管費率は26.2%となり、前年同期より4.0ポイント低下いたしました。営業利益は142百万円(前年同期は54百万円の営業損失)となりました。売上高営業利益率は3.8%となり、前年同期より5.3ポイント改善いたしました。営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、15百万円の収益計上となりました。経常利益は158百万円(同47百万円の経常損失)となりました。売上高経常利益率は4.2%となり、前年同期より5.5ポイント改善いたしました。親会社株主に帰属する当期純利益は136百万円(同79百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。売上高親会社株主に帰属する当期純利益率は3.6%となり、前年同期より5.9ポイント改善いたしました。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。具体的な当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因や当該要因への対応については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載しております。経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況については、当社グループはROE、EPS、自己資本比率及び連結配当性向を重要な指標として位置づけており、これらの指標の向上に努めることを経営上の目標としております。当連結会計年度においては、電子基板事業、鏡面研磨機事業及び産機システム事業において前年同期より売上高が増加し、希望退職者の募集等に伴い人件費が減少したことから、ROEは前年同期より8.5ポイント改善し5.3%、EPSは前年同期より36.19円増加し22.84円、自己資本比率は前年同期より3.4ポイント上昇し58.4%、連結配当性向は26.3%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループのキャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金需要のうち主なものは材料仕入、外注費及び人件費等の営業費用であり、運転資金及び設備資金等を自己資金にて賄うことを基本としておりますが、資金の安定及び効率的な調達を行うため、金融機関からの借入れ及び割賦契約による調達を行っております。また、取引銀行6行と当座貸越契約(当座貸越極度額1,488百万円)を締結しており、今後も資金の流動性に留意しつつ機動的な資金調達を行ってまいります。当連結会計年度末における現金及び現金同等物は462百万円、流動比率は332.2%であります。なお、当連結会計年度末現在において重要な資本的支出の予定はありません。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

電子基板事業では、FPC製造に関する知的財産権を保有していないため、新規参入や新工法により競争が激化し、収益力が低下する可能性があります。また、主要顧客であるセットメーカーの研究開発部門が海外移転した場合、海外生産拠点がないため短納期対応の優位性を失うリスクがあります。FPCメーカーが自社で試作を行う、または低価格で受注する営業攻勢を強めた場合も、同社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、FPCの売上高構成比率が高いため、電子部品業界の動向や技術革新によるFPCの需給変動が、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,136 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、以下の各事項において、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び当該リスクが顕在化した時に当社グループの経営成績等に与える影響を合理的に予見することが困難な場合には、その可能性の程度や時期・影響についての記載は行っておりません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業内容について(電子基板事業)FPCの製造については、当社グループは特許権・実用新案権等の知的財産権を保有しておらず、従来工法により製造を行っていることから、新規参入企業の出現や画期的な新工法発明により競争が激化する可能性があり、その結果、当社グループの収益力が低下し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。次に、FPC試作のユーザーは、主としてセットメーカーの研究・商品開発部門であり、直接受注する場合とFPCメーカーを経由して受注する場合がありますが、セットメーカーの研究・商品開発部門が海外移転した場合には、当社グループは海外生産拠点を有していないため、短納期への対応について優位性を失い、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。次に、当社グループの顧客であるFPCメーカーが、多品種・少量生産で売上規模が小さいわりに人手がかかる等のために本来なら避けたい手間のかかるFPC試作を、自社生産ラインの手隙感から自社内で行い当社グループへの発注を手控えた場合や、FPC試作を量産受注獲得のために低価格で受注する営業攻勢を強め当社グループと競合した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。最後に、当社グループの売上高は、FPCに係る売上高の構成比率が高いことから、当該売上高の推移と経営成績等に相関関係があります。加えて、国内のFPC生産額と当該売上高にも相関関係があることから、電子部品業界の動向や技術革新等により、FPCの需給に著しい変調をきたした場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、国内の電子回路基板生産額及び当社グループの最近5連結会計年度における経営成績等の推移は以下のとおりであります。[電子回路基板生産額の推移]会計年度2020年2021年2022年2023年2024年電子回路基板(億円)4,866.96,482.86,931.35,690.45,451.6対前年比(%)+9.7+33.2+6.9△17.9△4.2FPC(億円)268.1314.6306.7268.2283.9対前年比(%)△27.9+17.3△2.5△12.65.9(注)電子回路基板生産額:出所「電子回路基板生産動向」(一般社団法人日本電子回路工業会) [当社グループの最近5連結会計年度における経営成績等の推移]回次第61期第62期第63期第64期第65期決算年月2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月2025年12月売上高(千円)3,917,9403,625,5173,411,4653,519,3003,751,667うち電子基板関連売上高(千円)2,420,7152,619,0852,374,4762,220,6342,367,291営業利益又は営業損失(△)(千円)121,249△27,783△141,873△54,088142,572親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)(千円)241,18539,764△126,536△79,780136,695(注)「うち電子基板関連売上高(千円)」については、太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。 (テストシステム事業)基板検査には検査方法の標準がなく、採用する検査方法はメーカーの方針によって異なっており、競合他社も様々な検査方法を用いた検査機を市場に投入しております。今後、当社が志向する検査方法と異なる方法の検査機が主流となった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、電子基板メーカーが不良品率の低下等により一部の検査を省略した場合には、検査機市場が縮小に向かい、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。さらに、メーカーによっては検査機を自社で内製しており、今後このようなメーカーが増加した場合にも、検査機市場が縮小に向かい、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(鏡面研磨機事業)円筒鏡面研磨機は、大手企業が進出していない10億円未満の市場規模であると推定しておりますが、新規参入企業の出現等により競争が激化した場合には、当社グループは当該事業での特許権・実用新案権等の知的財産権を保有していないため、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。(産機システム事業)各種産業機械の製造販売及び仕入販売において、メーカー各社の産業機械及び産業資材に係わる様々なハイエンド製品を顧客仕様にカスタマイズし、若しくは組み合わせた商品を提案する事業を展開することで差別化を図っております。競合他社との価格競争を余儀なくされる場合、メーカーとの協力関係が維持できない場合及び設備投資需要が減少した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。検査システムは、顧客仕様による受注販売が中心であり、顧客の要求に沿った製品をいち早く開発・製造することにより、競合他社の製品との差別化を図っております。また、競合を優位に進めるためには、顧客との緊密な関係を保つことが重要であり、その結果、顧客の要求に沿った製品をいち早く納入することが可能となります。このような顧客との緊密な関係が維持できない場合や、顧客企業の業績不振、競合他社との価格競争を余儀なくされる場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)競争激化等により各事業における当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識しております。当社グループはこれらのリスク低減を図るため、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」のとおり、課題を明確にした上で、当社グループの強みを活かしたビジネスモデルを再構築するとともに、複数の事業において培ってきた多角的な技術を深化・融合させることで当社グループ独自の優位性を確立できるよう努めてまいります。 (2)人材の確保について当社グループは、電子基板事業、テストシステム事業を中心とした製品の技術改良・研究開発を常に行っていく必要があり、そのための優秀な人材確保は事業展開上極めて重要であります。しかしながら、当社グループが必要としている技術に精通している人材の獲得、育成及び確保が常に可能であるとは限らず、当社グループが必要とする人材の獲得及び育成ができない可能性、あるいは当社グループの人材が社外に流出する可能性があります。当社グループが必要とする人材の獲得、育成及び確保が計画どおり進捗しない場合には、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。 (リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)当社グループでは、積極的な採用活動を行い、年齢・性別・国籍を問わず専門知識や専門技術に精通した人材を広域から採用し、社内外の研修や福利厚生の充実による従業員のモチベーション向上に努めることで人材の確保を行っております。また、各自が目標設定を行う人事考課制度を導入しており、向上心の強化とモチベーションの維持を図るとともに、能力主義に基づいた個別評価は年齢・性別・国籍を問わない評価を行っております。これにより、組織の多様性を促進していることから、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えております。 (3)知的財産権に関する訴訟、クレームについて本書提出日現在において、当社グループは、第三者の知的財産権を侵害している事実はありません。しかしながら、当社グループの事業分野においては、多数の特許・実用新案等が出願されており、当社グループが第三者との間に知的財産権に関する法的紛争に巻き込まれた場合には、事業運営が制約を受けることや、信用失墜及び損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社グループの知的財産権の侵害や保有技術を応用することで、当社グループの事業運営に支障をきたし、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)当社グループは上記のとおり、多数の特許・実用新案等が出願されていること等により、当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識しております。当社グループはこれらのリスク低減を図るため、新規事業の開始や新製品の開発においては、第三者の知的財産権の調査を行う等のプロセスを設け、知的財産権等を侵害することがないよう努めております。また、当社グループの事業分野に関する特許等を出願し、積極的にそれらを取得していく方針であり、新技術の開発、大学等との共同開発についても同様の方針であり、第三者による知的財産権の侵害を防いでおります。 (4)情報漏洩について当社グループは、技術情報等の重要な機密情報や、顧客その他関係者の個人情報を保有しており、不測の事態によりこれらの情報が漏洩した場合には、社会的信用の失墜はもとより、多額の損害賠償費用等の発生に加えて、技術情報の他社への流出による競争力の低下等、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)当社グループでは、情報セキュリティシステムの改善を継続的に実施するとともに、社内規程の整備や従業員教育の徹底により、機密情報及び個人情報に関するセキュリティ対策を物理的・人的に実施していることから、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えております。 (5)自然災害等について当社グループは、地震等の自然災害により、重大な被害を受ける可能性があります。特に、当社グループの本社工場は、南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されていることから、順次地震対策を推進しているものの、実際に大規模な地震が発生した場合には、多額の復旧費用の発生や、営業、生産機能等が著しく低下することが想定され、当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識しております。当社グループはこれらのリスク低減を図るため、事業継続計画(BCP)を策定し、2022年3月に「レジリエンス認証」を取得しております。自然災害が発生した場合には、代替手段にて業務を継続し、早期に完全復旧を図る緊急対応体制を構築しており、人的被害及び経済的損害を最小限に抑えることを目的に、防災計画に基づく防災訓練の定期的な実施と継続的な改善を行っております。引き続き、有事においても事業活動を継続できる管理体制のさらなる向上に努めてまいります。 (6)感染症の蔓延について新型ウイルス感染症の発生・蔓延の影響により、当社グループや顧客の事業所・工場において事業活動に制限や遅れが生じた場合には、当社グループの生産及び販売活動に影響を及ぼす可能性があります。加えて、当初予定した決算発表及び定時株主総会の開催等にも遅延が生じる可能性があります。また、都市のロックダウン等により世界的に景気が後退した場合には、顧客の開発案件・設備投資が減退し当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を想定することは、不確実性が高く困難であります。当社グループはこれらのリスク低減を図るため、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」及びこれに基づく政府の基本的対処方針等に従い、人と人との距離の確保、手指消毒、マスク着用等を徹底し、また、必要に応じて在宅勤務やオンライン会議等を活用するなど柔軟な対応により、生産及び販売活動の継続と感染拡大の防止に努めてまいります。さらに、市場動向を見据えた経営体制の見直しを随時行い、世界的な景気停滞に柔軟に対処できる体制を整備してまいります。 (7)固定資産の減損損失について当社グループが保有している資産の時価が著しく下落した場合や将来の事業環境の変化により事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を想定することは、困難であります。当社グループはこれらのリスク軽減を図るため、将来キャッシュ・フロー等による減損損失の認識の判定に当たり基準とした事業計画の実現可能性について慎重に検討を行っております。なお、固定資産の減損損失に当たっての重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (8)繰延税金資産について当社グループは、将来の課税所得の見積りにより繰延税金資産の回収可能性を判断しております。当社グループの事業計画を基礎として将来の課税所得を見積っておりますが、景気の変動等により、計画どおりに推移せず、その見積額が減少し繰延税金資産の一部又は全部を回収できないと判断した場合や、税制改正、会計基準の改正等が行われた場合には、繰延税金資産の取崩しが必要となり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を想定することは、困難であります。当社グループはこれらのリスク軽減を図るため、繰延税金資産の回収可能性の評価に当たり基準とした事業計画の実現可能性について慎重に検討を行っております。なお、繰延税金資産の計上に当たっての重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 太洋テクノレックス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →