6662

ユビテック(6662)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

ユビテックは、IoT(モノのインターネット)関連サービス、ハードウェア製品の開発・生産、サーバー・Webアプリケーション開発、IoTプラットフォーム開発・生産、IoTインフラ構築・運用サービスを主力としています。また、咬合力計測機器用回路基板や通信アミューズメント機器の製造受託、組込み型ソフトウェアの開発受託、システム開発の人材派遣も行っています。親会社はオリックス株式会社で、その議決権被所有割合は57.6%です。IoT技術を核に、多角的な事業展開で収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ユビテックの事業セグメントは主に3つです。IoT事業は、IoTサービス全般、センサ搭載通信端末機器のハードウェア開発・生産、サーバー・Webアプリケーション開発、IoTプラットフォーム製品の開発・生産、IoTインフラの構築・運用サービスを手掛けており、売上84.96億円、営業利益0.58億円と最も大きな収益源です。製造受託事業は、咬合力計測機器用回路基板や通信アミューズメント機器の開発・生産を行い、売上19.92億円、営業利益0.50億円です。開発受託事業は、組込み型ソフトウェアの受託開発やシステム開発の人材派遣を行い、売上18.67億円、営業損失0.02億円となっています。

2025-06 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
IoTReportableSegment 事業 8 1 6.8%
EntrustedManufacturingReportableSegment 地域 2 1 25.3%
EntrustedDevelopmentReportableSegment 地域 2 -0 -0.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|485 文字
3【事業の内容】当社は、連結子会社1社(株式会社ユビテックソリューションズ(以下、「連結子会社」という。))を有しております。 また、親会社はオリックス株式会社であり、親会社に関する情報は次のとおりであります。親会社属性親会社の議決権被所有割合(%)親会社が発行する株式が上場されている金融商品取引所オリックス株式会社親会社57.6株式会社東京証券取引所ニューヨーク証券取引所 当社及び連結子会社のセグメントとの関連は次のとおりであります。セグメントの名称事業内容主要な子会社IoT事業*IoTサービス―*IoTにおける、センサ搭載通信端末機器のハードウェア製品(カーシェアリング車載機等)の開発・生産*サーバーアプリケーション開発*Webアプリケーション開発*IoTプラットフォーム製品の開発・生産*IoTインフラの構築・運用サービス製造受託事業*咬合力計測機器用回路基板の開発・生産―*通信アミューズメント機器の開発・生産開発受託事業*組込み型ソフトウェアの受託開発株式会社ユビテックソリューションズ*システム開発等の人材派遣 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
大手電機メーカーの内製化シフトや市場規模・顧客ニーズの不透明さ
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
IoTにおけるセンサ搭載通信端末機器、サーバー・Webアプリケーション、IoTプラットフォーム製品の開発・生産技術
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:保有技術に関するリスク / 仕入・生産・品質管理に関するリスク / 販売に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ユビテックの事業内容(電子部品、半導体関連装置の製造・販売)において、特許やブランド力、規制ライセンスといった明確な無形資産による競争優位性は確認できない。競合他社との差別化要因が薄い。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客は特定の半導体製造装置や電子部品に依存している可能性があるが、装置の入れ替えコストや学習コストが極めて高いとは言えない。代替技術や競合製品への移行は比較的容易であると推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ユビテックの事業モデルは、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。BtoBビジネスであり、プラットフォーム型ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

量産効果や独自の生産技術による顕著なコスト優位性は見られない。一般的な電子部品・半導体装置メーカーとして、標準的なコスト構造であると推測される。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

半導体製造装置や電子部品市場は競争が激しいが、ユビテックが特定のニッチ市場で一定のシェアを確保している可能性はある。しかし、業界全体を支配するような規模の経済による優位性は限定的。

ユビテックは、長年培ってきた豊富なIoT技術とノウハウを強みとしています。これにより、センサ搭載通信端末機器やIoTプラットフォーム製品の開発・生産において競争優位性を確立しています。また、製造を外部委託するファブレス生産体制により、機動的な生産調整とコスト管理を実現しています。ISO9001認証取得による品質管理体制も強みであり、製品の信頼性を高めています。しかし、大手電機メーカーの内製化シフトや市場ニーズの不透明さなど、外部環境の変化には注意が必要です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社及び連結子会社が判断したものであります。 (1) 新3か年計画の基本方針当社及び連結子会社は「人と社会に安全と快適を」を企業理念のもと、「お客さまの健康と安全を守る」、「社会変革と多様性に応じた最適な答えを導き出す」を提供価値として事業活動を展開しております。新たに2035年6月期における当社のありたい姿として、「リスクをとらえ、備えは先に」~未然予防×スマートオペレーションで安全の共創パートナーへ~ という長期ビジョンを定めました。超高齢化と労働力不足が深刻化する社会において、IoTとAI・データ活用技術を活かしたサービスの提供によって、特に死亡リスクの高い労働中の事故を未然予防し、企業と労働者の 「安全・健康」 「法令遵守・レギュレーション強化」 を図るものです。さらに、継続的なモニタリングとフィードバックループによるスマートオペレーションの提供により、「業務効率化」を実現し、社会課題解決と企業の持続的成長を支援してまいります。この長期ビジョン実現のマイルストーンとして、2026年6月期から2028年6月期までの「ユビテック 新3か年計画」を策定し、新3か年計画を自社SaaSサービス成長期と位置づけ、以下の基本方針を定めました。① インターロックシステムの早期拡販による、D-Driveの基幹事業への成長② 社会ニーズに即した、Work Mateの安定成長③ 自社サービス蓄積データの活用による、第3軸の創出④ サービス信頼性・永続性・安全性の確保を目的とした品質管理向上とセキュリティ対策高度化⑤ D&I推進と社員の発想機会創出、エンゲージメント向上 (2) 目標とする経営指標当社及び連結子会社では、新3か年計画において以下を目標としております。① 2026年6月期での営業利益黒字化、2027年6月期での営業キャッシュフロープラス② 2028年6月期での売上高1,657百万円、営業利益220百万円の達成③ 早期復配実現と、従来配当水準への回復 (3) 対処すべき課題当社及び連結子会社は、新3か年計画における目標を実現するため、以下の項目を優先的に対処すべき課題として認識しております。 ① 企業ニーズと法対応の実態に即した計画策定当社及び連結子会社は、新3か年計画において「D-Drive」及び「Work Mate」を注力事業として位置づけ、D-Driveの基幹事業への成長及び、Work Mateの安定成長を目指すことを基本方針としています。この方針の実現に向けて、各サービスにおいて企業ニーズや、法制度の動向を的確に捉えた機能開発と改善を継続していくことが重要であると認識しています。特に企業ニーズでは、お客さま課題の切実さを理解し、現場の実態に即した真に必要とされる機能開発とブラッシュアップに努めてまいります。また、法対応においては改正道路交通法や改正労働安全衛生規則の法改正の背景や真の目的を理解し、企業の法令遵守の定着を支援することが重要です。当社及び連結子会社では、各サービスを通じて法令運用に向けた早期発見・防止機能を提供するとともに、サービス運用を通じて企業内での法令対応の定着を支援してまいります。 ② 営業パートナーシップの強化当社および連結子会社は、新たに策定した3か年計画に掲げる経営指標の達成に向け、営業面での取り組みの強化が重要な課題であると認識しております。とりわけ、D-Driveのパートナー企業であるオリックス自動車株式会社との協業体制を一層強化し、早期の拡販に努めることが第一であると認識しております。加えて、アルコールチェック管理システムの提供事業者ならびに、アルコール検知器メーカーとのシステム連携を通じて、パートナーシップの拡充を進めることにより、販売チャネルの多様化を促進するとともに、既存のアルコールチェック管理サービスをご利用中のお客さまに対して、当社サービスを円滑に導入いただける環境の整備を進めてまいります。 ③ 蓄積データの活用による事業ポートフォリオの拡大当社及び連結子会社は、今後日本が迎える超高齢化社会と労働力人口減少という社会課題に向け、当社及び連結子会社が貢献可能な解決策の一つとして未病状態で体調異変を検知する「1次スクリーニング」指標の研究開発を進めていくことが重要であると認識しております。これまでWork Mate及びD-Driveに蓄積された各種データから、人や場所の属性など、様々な切り口で多面的に分析を行い、死亡リスクに繋がる「自律神経機能異常」「注意力低下頻度」「心房細動パターン分析」の3つの指標に注力した研究開発を進めることで、新3か年計画の実現を図ってまいります。 ④ サービス拡大に応じた品質管理、サポート体制、セキュリティ対策の強化当社及び連結子会社は、新3か年計画で掲げる経営指標を達成するため、当社サービスをお客さまに「信頼して」「継続して」「安心して」ご利用いただけることが必須であり、そのためには、サービスシステムの品質の他、お客さまと接する業務やサービスサポート、そして提供するサービスを安心してご利用いただけるようにするためのセキュリティ対策の充実が重要であると認識しています。そのため、当社及び連結子会社は、サービス提供品質の向上に向け、サービス品質、システム品質、インシデント対応の業務におけるKPI(数値目標)を設定し、定期的な計測、評価、適時の改善を実施し、新3か年計画の実現を図ってまいります。また、このKPIは、当社及び連結子会社が既に取り組んでいる品質マネジメントシステム(ISO 9001)、情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC 27001)及びISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC 27017)の各マネジメントシステム活動と連動して取り組みを行ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社及び連結子会社が判断したものであります。 (1) 新3か年計画の基本方針当社及び連結子会社は「人と社会に安全と快適を」を企業理念のもと、「お客さまの健康と安全を守る」、「社会変革と多様性に応じた最適な答えを導き出す」を提供価値として事業活動を展開しております。新たに2035年6月期における当社のありたい姿として、「リスクをとらえ、備えは先に」~未然予防×スマートオペレーションで安全の共創パートナーへ~ という長期ビジョンを定めました。超高齢化と労働力不足が深刻化する社会において、IoTとAI・データ活用技術を活かしたサービスの提供によって、特に死亡リスクの高い労働中の事故を未然予防し、企業と労働者の 「安全・健康」 「法令遵守・レギュレーション強化」 を図るものです。さらに、継続的なモニタリングとフィードバックループによるスマートオペレーションの提供により、「業務効率化」を実現し、社会課題解決と企業の持続的成長を支援してまいります。この長期ビジョン実現のマイルストーンとして、2026年6月期から2028年6月期までの「ユビテック 新3か年計画」を策定し、新3か年計画を自社SaaSサービス成長期と位置づけ、以下の基本方針を定めました。① インターロックシステムの早期拡販による、D-Driveの基幹事業への成長② 社会ニーズに即した、Work Mateの安定成長③ 自社サービス蓄積データの活用による、第3軸の創出④ サービス信頼性・永続性・安全性の確保を目的とした品質管理向上とセキュリティ対策高度化⑤ D&I推進と社員の発想機会創出、エンゲージメント向上 (2) 目標とする経営指標当社及び連結子会社では、新3か年計画において以下を目標としております。① 2026年6月期での営業利益黒字化、2027年6月期での営業キャッシュフロープラス② 2028年6月期での売上高1,657百万円、営業利益220百万円の達成③ 早期復配実現と、従来配当水準への回復 (3) 対処すべき課題当社及び連結子会社は、新3か年計画における目標を実現するため、以下の項目を優先的に対処すべき課題として認識しております。 ① 企業ニーズと法対応の実態に即した計画策定当社及び連結子会社は、新3か年計画において「D-Drive」及び「Work Mate」を注力事業として位置づけ、D-Driveの基幹事業への成長及び、Work Mateの安定成長を目指すことを基本方針としています。この方針の実現に向けて、各サービスにおいて企業ニーズや、法制度の動向を的確に捉えた機能開発と改善を継続していくことが重要であると認識しています。特に企業ニーズでは、お客さま課題の切実さを理解し、現場の実態に即した真に必要とされる機能開発とブラッシュアップに努めてまいります。また、法対応においては改正道路交通法や改正労働安全衛生規則の法改正の背景や真の目的を理解し、企業の法令遵守の定着を支援することが重要です。当社及び連結子会社では、各サービスを通じて法令運用に向けた早期発見・防止機能を提供するとともに、サービス運用を通じて企業内での法令対応の定着を支援してまいります。 ② 営業パートナーシップの強化当社および連結子会社は、新たに策定した3か年計画に掲げる経営指標の達成に向け、営業面での取り組みの強化が重要な課題であると認識しております。とりわけ、D-Driveのパートナー企業であるオリックス自動車株式会社との協業体制を一層強化し、早期の拡販に努めることが第一であると認識しております。加えて、アルコールチェック管理システムの提供事業者ならびに、アルコール検知器メーカーとのシステム連携を通じて、パートナーシップの拡充を進めることにより、販売チャネルの多様化を促進するとともに、既存のアルコールチェック管理サービスをご利用中のお客さまに対して、当社サービスを円滑に導入いただける環境の整備を進めてまいります。 ③ 蓄積データの活用による事業ポートフォリオの拡大当社及び連結子会社は、今後日本が迎える超高齢化社会と労働力人口減少という社会課題に向け、当社及び連結子会社が貢献可能な解決策の一つとして未病状態で体調異変を検知する「1次スクリーニング」指標の研究開発を進めていくことが重要であると認識しております。これまでWork Mate及びD-Driveに蓄積された各種データから、人や場所の属性など、様々な切り口で多面的に分析を行い、死亡リスクに繋がる「自律神経機能異常」「注意力低下頻度」「心房細動パターン分析」の3つの指標に注力した研究開発を進めることで、新3か年計画の実現を図ってまいります。 ④ サービス拡大に応じた品質管理、サポート体制、セキュリティ対策の強化当社及び連結子会社は、新3か年計画で掲げる経営指標を達成するため、当社サービスをお客さまに「信頼して」「継続して」「安心して」ご利用いただけることが必須であり、そのためには、サービスシステムの品質の他、お客さまと接する業務やサービスサポート、そして提供するサービスを安心してご利用いただけるようにするためのセキュリティ対策の充実が重要であると認識しています。そのため、当社及び連結子会社は、サービス提供品質の向上に向け、サービス品質、システム品質、インシデント対応の業務におけるKPI(数値目標)を設定し、定期的な計測、評価、適時の改善を実施し、新3か年計画の実現を図ってまいります。また、このKPIは、当社及び連結子会社が既に取り組んでいる品質マネジメントシステム(ISO 9001)、情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC 27001)及びISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC 27017)の各マネジメントシステム活動と連動して取り組みを行ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が進み、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移した一方で、ウクライナ情勢・中東情勢などの地政学的リスクは高い状況が続いており、また米国の関税問題及び経済政策の不確実性や中国経済の先行き懸念などの影響により、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。このような状況の中で、当社及び連結子会社は2022年6月期から当連結会計年度を最終年度とする4カ年の中期経営計画「ユビテック4.0」において、従来から保有するIoTテクノロジーに加え、AI・データ活用をコア技術の柱とした新たなビジネスモデルへの転換を図り、経営資源を「D-Drive」「Work Mate」「カーシェア関連事業」の3事業に集約し、各サービスの開発、リリース、ブラッシュアップに注力してきました。当連結会計年度における主な活動といたしましては、安全運転支援サービス「D-Drive」においては、新たなサービスであるアルコール・インターロック機能が、飲酒運転防止を確実に実現できるソリューションとして注目され、パートナー企業のオリックス自動車株式会社と営業連携を図ることで、日本全国へ提供する体制を強化しつつ普及拡大を図ってまいりました。加えて、アルコールチェック管理システムのシェア上位各社とサービス連携を進め、前連結会計年度では鈴与シンワート株式会社の「あさレポ」、第2四半期からは株式会社パイ・アールの「アルキラーNEX」と連携を開始しており、今後、より一層新規顧客の獲得が増加することが期待されます。さらに、熱中症予兆検知機能を提供する安全見守りサービス「Work Mate」においては、WEBマーケティングを通じた積極的な広報活動にて新規顧客の獲得に取り組んできたことに加え、本年6月の労働安全衛生規則の改正により、全ての事業者において、作業従事者が熱中症による健康障害を生ずるおそれのある作業を行うときは、熱中症による異常を早期に発見するための対策を整備することが義務付けられたことにより、導入数や引き合いは着実に増加しております。このため、「D-Drive」「Work Mate」の両事業は、2026年6月期以降の業績寄与が見えてきております。しかしながら、当社及び連結子会社は、中期経営計画「ユビテック4.0」に基づく事業転換に伴う先行投資により、5期連続の営業赤字を計上していることから、当連結会計年度において、当社保有の固定資産325百万円を全額減損計上することといたしました。以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は1,235百万円(前年同期比21.6%増加)、営業損失は167百万円(前年同期は営業損失245百万円)、経常損失は166百万円(前年同期は経常損失244百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は493百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失344百万円)となりました。セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 IoT事業IoT事業は、「D-Drive」及び「Work Mate」の受注増により売上高は拡大し、セグメント損益は前年同期の赤字より黒字に転換しました。この結果、当連結会計年度の売上高は849百万円(前年同期比18.5%増加)、セグメント利益は57百万円(前年同期はセグメント損失38百万円)となりました。 製造受託事業製造受託事業は、前期より取り組んでおります歯科診療向け咬合力計測機器用回路基板の販売が順調に推移しました。この結果、当連結会計年度の売上高は199百万円(前年同期比251.1%増加)、セグメント利益は50百万円(前年同期比402.9%増加)となりました。 開発受託事業開発受託事業は、連結子会社のユビテックソリューションズにおいて、保険分野における受託開発案件が減少したことにより売上高が縮小し、当連結会計年度の売上高は186百万円(前年同期比23.1%減少)、セグメント損失は1百万円(前年同期はセグメント利益9百万円)となりました。 ② 財政状態の状況(資産の状況)当連結会計年度末の資産合計は1,701百万円となり、前連結会計年度末から662百万円減少しております。主な内容としましては、現金及び預金が189百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が165百万円、原材料及び貯蔵品が60百万円、有形固定資産が144百万円、無形固定資産が96百万円減少しております。 (負債の状況)当連結会計年度末の負債合計は186百万円となり、前連結会計年度末から168百万円減少しております。主な内容としましては、支払手形及び買掛金が55百万円、電子記録債務が125百万円減少しております。 (純資産の状況)当連結会計年度末の純資産合計は1,515百万円となり、前連結会計年度末から493百万円減少しております。主な内容としましては、親会社株主に帰属する当期純損失493百万円の計上によるものです。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて189百万円減少し、1,244百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は35百万円(前連結会計年度は358百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失491百万円、減価償却費75百万円、減損損失325百万円、売上債権の減少165百万円、棚卸資産の減少72百万円、仕入債務の減少181百万円、未払金の増加55百万円、その他21百万円及び法人税等の支払額6百万円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は225百万円(前連結会計年度は275百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出107百万円、無形固定資産の取得による支出117百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金はありませんでした(前連結会計年度は0百万円の支出)。 (2) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)IoT事業596,213+1.0製造受託事業148,936+219.1開発受託事業139,974△24.6合計885,123+7.6 (注) 金額は製造原価によっております。 ② 受注実績当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高受注残高金額(千円)前期比(%)金額(千円)前期比(%)IoT事業1,131,281+57.7350,684+408.1製造受託事業199,222+251.1--開発受託事業161,290△32.48,130△75.8合計1,491,794+47.3358,814+249.8 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)IoT事業849,610+18.6製造受託事業199,222+251.1開発受託事業186,737△23.1合計1,235,570+21.6 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)当連結会計年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)オリックス自動車(株)336,11433.0153,45012.4三洋化成工業(株)109,78610.811,7810.9積水ハウス(株)――281,28122.8住友理工(株)44,7754.4198,44916.0明治安田システム・テクノロジー(株)101,94510.069,1755.6 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社及び連結子会社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。   なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」及び「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。 ② 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社及び連結子会社は、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び投資資金は基本的に自己資金で賄うこととしております。運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費用、製造費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社及び連結子会社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっての会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。また、この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産及び負債、報告期間における収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。見積り及び判断・評価につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。(a)固定資産の減損 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係)※4 減損損失」に記載のとおりであります。

事業リスク

主要なリスクとして、まず技術革新の速さがあります。IT分野の急速な変化に対応できない場合、業績に影響が出る可能性があります。次に、半導体などの部材調達コストの増加や、製造委託先のトラブルによる生産遅延、品質問題が発生するリスクがあります。また、IoT事業における新たな市場創出の不確実性や、大手メーカーの内製化シフトによる競争激化も懸念されます。さらに、小規模組織であるため、優秀な人材の確保と育成が事業拡大に不可欠であり、人材流出や採用計画未達は業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,193 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社及び連結子会社が判断したものであります。 (1) 保有技術に関するリスク 当社及び連結子会社は過去から現在までに蓄積された豊富な技術・ノウハウを活用し、将来を見越した製品開発・提案を行っております。当社及び連結子会社においては、IT分野における急速な環境変化に対応するため、提供サービス・製品の機能強化や研究開発活動に注力しておりますが、予想を超えた急激な技術の進歩、代替技術・代替商品の出現、技術標準の変化等が発生した場合、対応が困難となり、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 仕入・生産・品質管理に関するリスク ① 仕入について 当社及び連結子会社は、多数の外部取引先から部材の調達を行っております。製品の製造において使用する部材の中には業界の需要増加や原材料の高騰や為替変動により調達コストが増加する可能性を有するものが存在しております。その中でも特に価格変動が大きいものとして半導体等があげられますが、仮にこのような事象が発生した場合には、当社及び連結子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、調達した部材に当社製品の信頼性や評判に悪影響を及ぼすような欠陥が認められ当社が必要とする部材が適切に確保できず納期が遅れた場合、当社及び連結子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社及び連結子会社においては、既存仕入先との連携強化を図るとともに、新規調達先の開拓や調達仕様の見直しにも取り組みながら、調達リスクの回避に努めております。 ② 製造拠点について 当社及び連結子会社は、工場を保有せず、製造を外部委託するいわゆるファブレス生産を行っております。製品の特性によって国内に工場を有する製造委託先と海外に工場を有する製造委託先とを使い分け機動的な発注を行っておりますが、現在、国内の製造工場に集約しております。国内の製造委託先工場において、生産ラインの確保及び製造品質の維持には常に配慮が必要であり、生産委託先の選定に当たってはその可否を十分検討し、技術指導等を徹底しておりますが、仮に製造委託先工場において製造に支障を来すようなトラブルが発生した場合、又は製造に支障を来すような法規制等が実施された場合等には調達・販売計画に影響が生じ、当社及び連結子会社の業績に影響を与える可能性があります。 ③ 品質管理について当社及び連結子会社は、ISO9001の取得により、世界的に認められている品質管理基準に従って製品の設計・製造を行っており、製品の品質管理については慎重を期しておりますが、自社製品を含む新製品の開発に注力しておりますので、将来に渡って全ての製品に欠陥が無く、製造物賠償責任請求等に伴う費用が発生しないという保証はないため、これらの事象が発生した場合には、当社及び連結子会社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 販売に関するリスク 当社及び連結子会社のIoT事業においては、ハード・ソフトの双方で新技術を開発し、販売していく展開を考えております。しかしながら当社で開発する内容と同じ技術を大手電機メーカーが内製化にシフトする可能性は少なからず存在し、この場合、当社及び連結子会社の業績に影響を与える可能性があります。また、当社及び連結子会社のIoT事業に関しては、今までにない新たな市場の創出を考えているため、その市場規模や顧客ニーズが不透明な部分があり、市場動向の調査や事業領域・お客さま層の拡大に努めておりますが、業績への影響予想が困難であります。また、新サービスや新システムについては、それらが市場に浸透し、具体的な売上に結び付くまで長期間に及ぶ可能性があります。 (4) 法的規制等の導入や変更に関するリスク 当社及び連結子会社は、製造物責任法(PL法)や有害物質、廃棄物等に関する様々な環境関連法令の法的規制を受けております。当社及び連結子会社は当該法的規制を遵守して事業活動を遂行しておりますが、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が導入された場合、当社及び連結子会社の業務や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 知的財産権保護の限界 当社及び連結子会社は他社製品と差別化できる技術とノウハウを蓄積しておりますが、全てについての知的財産権による完全な保護は困難な状況にあります。これに伴い、当社及び連結子会社が所有する技術・ノウハウ・知的財産権が流出・侵害される恐れ、また逆に当社及び連結子会社が他社の所有する知的財産権を侵害してしまう恐れがあり、弁護士・弁理士等専門家の協力も得ながら、適切な契約の締結による権利義務の明確化や他者の権利の調査等を実施しておりますが、仮に当社及び連結子会社が第三者から損害賠償請求や訴訟提起等を受けた場合には、当社及び連結子会社の財政状態、業績及び社会的信用に悪影響を与える可能性があります。 (6) 自然災害に関するリスク当社及び連結子会社は、大規模な地震をはじめとする自然災害や新型コロナウイルス感染症等によるパンデミックが発生した場合に備え、対応マニュアルや安否確認システムの整備等の対策を講じておりますが、想定を超える自然災害や不測の事故等の発生により、当社及び連結子会社が人的・物的被害を受けた場合、当社及び連結子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) システム障害について当社及び連結子会社の事業は、コンピューターシステム及びそのネットワークに多くを依存していることから、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である「ISO/IEC 27001:2022」及び日本国内規格である「JIS Q 27001:2023」の認証を取得し、障害時の体制整備やセキュリティシステムの強化等、様々な対策を講じておりますが、ハードウェアやソフトウェアの欠陥、大規模自然災害、コンピューターウィルスの侵入等により、重大なシステム障害や通信ネットワーク障害が発生した場合、当社及び連結子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 人材に関するリスク ① 人材の確保について当社及び連結子会社の事業拡大には、技術開発を担えるようなアナログ回路設計や制御・組込み・ファームウェア回路設計等の知識と経験をもった人材や日々進化していくネットワーク技術を習得し、かつ経験も豊富なネットワークエンジニアが不可欠です。しかし、当社及び連結子会社が必要とする経験を持つ人材は絶対数が少ない傾向にあります。当社及び連結子会社におきましては、採用活動の強化、教育研修制度の拡充、各種資格取得の支援等、優秀な人材の確保と育成に積極的に取り組んでおりますが、当社及び連結子会社に所属するこれらの人材が流出した場合や、採用計画どおりの人材確保が進まなかった場合、当社及び連結子会社の事業拡大及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 小規模組織であることについて当社及び連結子会社は2025年6月30日現在、役員9名及び従業員81名と組織としては小規模であり、内部管理体制も当社及び連結子会社の組織規模に応じたものとなっております。今後も企業の成長にあわせた適切な内部管理体制の強化が必要になると考えておりますが、事業の拡大及び人員の増加に適切に対応できなかった場合には、当社及び連結子会社の事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 継続企業の前提に関する重要事象等当社及び連結子会社は、従来の主力製品であった紙幣鑑別センサモジュールの需要減少及びテレマティクス車載機出荷停止の影響により、2021年6月期以降、売上高の大幅な減収と5期連続の営業損失を計上し、また、当連結会計年度に固定資産の減損損失を計上したことによる重要な当期純損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。このような中、当社及び連結子会社は、2022年6月期から当連結会計年度を最終年度とした4カ年の中期経営計画「ユビテック4.0」を策定して企業理念を再定義し、従来のIoTテクノロジーに加え、AI・データ活用を今後のコア技術の柱とした新たなビジネスモデルへの転換を進めてまいりました。加えて、「D-Drive」「Work Mate」「カーシェア関連事業」に経営リソースを集約し、各サービスの本格提供とブラッシュアップ、プロモーション活動を積極的に行った結果、導入企業数は着実に増加し、当連結会計年度末には、従来のハードウェア製品の製造受託事業を主体とした事業ポートフォリオから、自社SaaSサービス事業を主体とした事業ポートフォリオへの事業転換が着実に実現いたしました。本実績を踏まえ、当社及び連結子会社は、2026年6月期から2028年6月期までの「ユビテック 新3か年計画」を策定し、この3か年を自社SaaSサービスの成長期と位置づけ、新たな基本方針を「インターロックシステムの早期拡販による、D-Driveの基幹事業への成長」、「社会ニーズに即した、Work Mateの安定成長」、「自社サービス蓄積データの活用による、第3軸の創出」等と定めて各種取り組みを開始しております。特に、オリックス自動車株式会社や各システム会社などパートナー企業との連携強化によって拡販体制を強固にし、さらなる導入企業数拡大に努めています。当社及び連結子会社は、この「ユビテック 新3か年計画」のもとで営業黒字化とキャッシュフロー改善を実現し、当該重要事象の早期解消を目指しております。なお、当社及び連結子会社は当連結会計年度末において、現金及び預金1,244百万円を保有しており、財務面における安定性については十分に確保されていると考えていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

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