6653

正興電機製作所(6653)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

正興電機製作所グループは、電力、環境エネルギー、情報、サービス、その他(エレクトロニクス制御機器等)の5つの分野で事業を展開しています。発電所や変電所向けの監視制御システム・電気設備、配電機器の開発・製造・販売、上下水道や高速道路向けの受変電・監視制御システム、再生可能エネルギー関連システム、AIデータセンター向け受変電システムなどを提供しています。また、港湾やヘルスケア向けのクラウドサービス、各種業務支援システムの開発も手掛けており、これらの製品に関する工事やエンジニアリング、メンテナンスも行い、多岐にわたるインフラを支えることで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

同社グループの事業は主に4つの報告セグメントで構成されています。電力システム事業は売上82.47億円、営業利益12.37億円で、発電所や変電所向けのシステム・設備を提供しています。環境エネルギー・制御システム事業は売上129.94億円、営業利益7.39億円と最も売上が大きく、上下水道や高速道路、再生可能エネルギー関連のシステムを手掛けています。ITシステムソリューション事業は売上15.7億円、営業利益1.13億円で、クラウドサービスや業務支援システム開発が中心です。サービス・エンジニアリング事業は売上61.41億円、営業利益1.35億円で、製品の販売、工事、メンテナンスなどを担っています。環境エネルギー・制御システム事業が売上の中心を占めています。

2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PowerSystemsBusinessUnit 地域 82 12 15.0%
EnvironmentalEnergyAndControlSystemsBusinessUnit 地域 130 7 5.7%
ITSystemSolutionsBusinessUnit 地域 16 1 7.2%
ServicesAndEngineeringBusinessUnitReportableSegment 地域 61 1 2.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,598 文字
3 【事業の内容】当社グループは、「電力部門」、「環境エネルギー部門」、「情報部門」、「サービス部門」、「その他(エレクトロニクス制御機器部門等)」の5つの分野で連結経営を行っており、グループ各社の緊密な連携のもとに、製品の開発、生産、販売、サービス活動を展開しております。当社グループの事業における各社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 「電力部門」発電所及び変電所向け集中監視制御システム・電気設備、配電線自動制御システム・配電機器、電力業務ITシステム、スマート保安システム等の開発・製造・販売と本製品に関する工事及びエンジニアリング等に関する事業を下記の関係会社で行っております。〔主な関係会社〕当社(電力部門)、大連正興電気制御有限公司(電力部門)、北京正興聯合電機有限公司(電力部門) 「環境エネルギー部門」上下水道設備向け受変電・監視制御システム、高速道路向け受変電・照明制御システム、一般産業・再生可能エネルギー・AIデータセンター・系統用蓄電所向け受変電システム、蓄電システム、蓄電池用パワーコンディショナー、スマート保安システム等の開発・製造・販売と本製品に関する工事及びエンジニアリング等に関する事業を下記の関係会社で行っております。〔主な関係会社〕当社(環境エネルギー部門)、㈱正興サービス&エンジニアリング(環境エネルギー部門)、トライテック㈱、大連正興電気制御有限公司(環境エネルギー部門)、北京正興聯合電機有限公司(環境エネルギー部門) 「情報部門」港湾、ヘルスケア、eラーニング等に関するクラウドサービス(SaaS)、AI・IoT等を活用した各種業務支援システム開発に関する事業を下記の関係会社で行っております。〔主な関係会社〕当社(情報部門)、正興ITソリューション㈱、正興ITソリューションフィリピン,INC. 「サービス部門」電気機械設備・電気設備・省エネ機器・ロボット等のデジタル化や脱炭素に関連する製品の販売と本製品に関するエンジニアリング・工事施工・メンテナンス等に関する事業を下記の関係会社で行っております。〔主な関係会社〕当社(サービス部門)、㈱正興サービス&エンジニアリング(サービス部門)、大連正興電気制御有限公司(サービス部門)、北京正興聯合電機有限公司(サービス部門) 「その他」制御機器、電子装置、調光フィルム、電気工事及び機械器具設置工事等に関する事業を下記の関係会社で行っております。〔主な関係会社〕当社(その他部門)、正興電気建設㈱、大連正興電気制御有限公司(その他部門)、北京正興聯合電機有限公司(その他部門)、正興エレクトリックアジア(マレーシア)SDN.BHD. 〔事業系統図〕以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。 得 ㈱正興電機製作所(電力部門)大連正興電気制御有限公司(電力部門)北京正興聯合電機有限公司(電力部門)電力部門 ㈱正興電機製作所(環境エネルギー部門)㈱正興サービス&エンジニアリング(環境エネルギー部門)トライテック㈱大連正興電気制御有限公司(環境エネルギー部門)北京正興聯合電機有限公司(環境エネルギー部門)環境エネルギー部門 意⇦ ㈱正興電機製作所(情報部門)正興ITソリューション㈱正興ITソリューションフィリピン,INC.情報部門 ㈱正興電機製作所(サービス部門)㈱正興サービス&エンジニアリング(サービス部門)大連正興電気制御有限公司(サービス部門)北京正興聯合電機有限公司(サービス部門)サービス部門 先 ㈱正興電機製作所(その他部門)正興電気建設㈱大連正興電気制御有限公司(その他部門)北京正興聯合電機有限公司(その他部門)正興エレクトリックアジア(マレーシア)SDN.BHD.その他

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
官公庁等への販売は入札制度に依存し、過当競争による入札価格低下のリスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
発電所・変電所向け集中監視制御システム、配電線自動制御システム、スマート保安システム等の開発・製造・販売。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:事業環境(設備投資動向) / 法的規制の変更や法令違反 / 入札制度の変更や過当競争
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

正興電機製作所は、特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスによる明確な無形資産の優位性を示唆する情報は現時点では確認できません。事業内容は主に受配電盤や制御盤の製造であり、これらは技術力や品質が重要ですが、他社との差別化を決定づける無形資産の存在は限定的と考えられます。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

正興電機製作所の製品は、プラントやインフラ設備など、一度導入されると頻繁な交換が困難な設備に使用されることが多いです。そのため、顧客は仕様や信頼性の適合性を重視し、安易な乗り換えはリスクを伴う可能性があります。しかし、標準化された製品も多く、競合他社へのスイッチングコストが極めて高いとは言えません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業は、受配電盤や制御盤の製造・販売が中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なり、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるネットワーク効果は期待できません。個々の顧客との取引が基本であり、多人数参加型のサービスとは性質が異なります。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

受配電盤・制御盤業界は、ある程度の規模の経済は働くものの、正興電機製作所が他社に対して構造的に圧倒的なコスト優位性を確立しているという明確な証拠は見当たりません。製造プロセスや調達において効率化を図っている可能性はありますが、それが持続的な競争優位に繋がるほどのレベルかは不明です。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

正興電機製作所は、受配電盤・制御盤分野において、一定の市場シェアと長年の実績を持つ企業です。特に、特定の産業分野や地域においては、その規模と経験が信頼に繋がり、新規参入障壁となっている可能性があります。しかし、業界全体が非常に巨大なわけではなく、最適規模の寡占状態が盤石とは言えません。

同社グループは、電力インフラから環境エネルギー、情報システムまで多岐にわたる事業領域で、製品の開発から製造、販売、工事、エンジニアリング、メンテナンスまで一貫したサービスを提供できる点が強みです。特に、発電所や変電所向けの集中監視制御システム、上下水道や高速道路向けの受変電・監視制御システムなど、社会インフラに不可欠な技術とノウハウを保有しています。国内外にグループ会社を展開し、緊密な連携のもとで事業を進めることで、幅広い顧客ニーズに対応し、安定した事業基盤を築いていると考えられます。これにより、特定の分野に依存しない安定的な収益構造を構築しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、情報と制御の独創技術をコアとし、環境に優しい安全で快適な社会の実現及びCS(顧客満足)経営に徹した事業活動を行い、また、人間尊重を基本とした人との出会いを大切にする企業グループを目指し、グループ経営の高効率化を図り、株主価値の向上を目指すことを基本方針としております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、2022年から2026年を最終年度とする中期経営計画(SEIKO IC2026)において、目標とする経営指標として売上高、営業利益、営業利益率、ROE及びROICを掲げております。最終年度となる2026年12月期の目標値は、受注高430億円、売上高360億円、営業利益30億円、営業利益率8.3%であります。 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、技術革新やデジタル化の進展を背景に、AIデータセンターや半導体工場の建設など、エネルギー需要が増加するなか、再生可能エネルギーや蓄電所の活用による電力の安定供給に対する重要性が高まっております。また、自動化・省人化ニーズの高まりなど、社会インフラ全体の高度化に向けた投資は、今後も継続的に拡大していくことが期待されます。当社グループは、このような事業環境の変化を成長のチャンスと捉え、引き続き、中期経営計画(SEIKO IC2026)の3つの重点施策に取り組んでまいります。 ①デジタルファースト(デジタル技術を活用した社会課題解決) AI、IoT、ロボットなどのデジタル技術を活用したスマート保安ソリューションやOT(制御・運用技術)を活用し、電力設備や各種プラントにおける現場作業の効率化・高度化に取り組んでまいります。 また、AIデータセンター向けサーバソリューションなど、スマート社会の実現に貢献するソリューション・サービスの展開により、事業拡大を図ってまいります。 ②脱炭素社会の実現(カーボンニュートラルへの取り組み) 再生可能エネルギーや蓄電池を活用した独自のエネルギーソリューションに次世代技術を積極的に取り入れ、AIデータセンターや蓄電所、半導体工場などの電力需要への対応や、全固体リチウムイオン電池のモジュール化、レドックスフロー電池などによる電力利用の最適化など、トータルエネルギーソリューションの提供を通じて、事業の拡大と脱炭素社会の実現に貢献してまいります。 ③One 正興(グループ総合力の発揮) 当社グループが持つ、OT(制御・運用技術)・IT(情報技術)・プロダクト(モノづくり)・AIを活かしたグループ総合力により、お客さまにOneストップでトータルソリューションを提供してまいります。 また、当社グループの持続的な成長に向け、「One 正興」のもと、国内外のパートナーとの協業を積極的に推進し、新たな価値の共創と事業領域の拡大を図ってまいります。これらの取り組みについては、新技術・新事業の創出を加速させる「ひびきの研究開発センター」を拠点に推進してまいります。 海外市場におきましても、中国やアジアを中心に、再生可能エネルギーや省エネ、点検サービスなど、エネルギーソリューションを核として、国内事業部門との連携を強化し、事業の拡大を図ってまいります。 当社グループは、多様な人財が活躍し価値を発揮できる組織風土の実現に向け、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組むとともに、職場環境の改善や健康経営の促進を通じて、従業員のエンゲージメント向上に努めてまいります。また、再生可能エネルギーの活用による温室効果ガス排出量の削減、IR活動の強化、コーポレートガバナンスの充実を図ることで、株主さまをはじめとする全てのステークホルダーの皆さまから信頼される企業グループを目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、情報と制御の独創技術をコアとし、環境に優しい安全で快適な社会の実現及びCS(顧客満足)経営に徹した事業活動を行い、また、人間尊重を基本とした人との出会いを大切にする企業グループを目指し、グループ経営の高効率化を図り、株主価値の向上を目指すことを基本方針としております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、2022年から2026年を最終年度とする中期経営計画(SEIKO IC2026)において、目標とする経営指標として売上高、営業利益、営業利益率、ROE及びROICを掲げております。最終年度となる2026年12月期の目標値は、受注高430億円、売上高360億円、営業利益30億円、営業利益率8.3%であります。 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、技術革新やデジタル化の進展を背景に、AIデータセンターや半導体工場の建設など、エネルギー需要が増加するなか、再生可能エネルギーや蓄電所の活用による電力の安定供給に対する重要性が高まっております。また、自動化・省人化ニーズの高まりなど、社会インフラ全体の高度化に向けた投資は、今後も継続的に拡大していくことが期待されます。当社グループは、このような事業環境の変化を成長のチャンスと捉え、引き続き、中期経営計画(SEIKO IC2026)の3つの重点施策に取り組んでまいります。 ①デジタルファースト(デジタル技術を活用した社会課題解決) AI、IoT、ロボットなどのデジタル技術を活用したスマート保安ソリューションやOT(制御・運用技術)を活用し、電力設備や各種プラントにおける現場作業の効率化・高度化に取り組んでまいります。 また、AIデータセンター向けサーバソリューションなど、スマート社会の実現に貢献するソリューション・サービスの展開により、事業拡大を図ってまいります。 ②脱炭素社会の実現(カーボンニュートラルへの取り組み) 再生可能エネルギーや蓄電池を活用した独自のエネルギーソリューションに次世代技術を積極的に取り入れ、AIデータセンターや蓄電所、半導体工場などの電力需要への対応や、全固体リチウムイオン電池のモジュール化、レドックスフロー電池などによる電力利用の最適化など、トータルエネルギーソリューションの提供を通じて、事業の拡大と脱炭素社会の実現に貢献してまいります。 ③One 正興(グループ総合力の発揮) 当社グループが持つ、OT(制御・運用技術)・IT(情報技術)・プロダクト(モノづくり)・AIを活かしたグループ総合力により、お客さまにOneストップでトータルソリューションを提供してまいります。 また、当社グループの持続的な成長に向け、「One 正興」のもと、国内外のパートナーとの協業を積極的に推進し、新たな価値の共創と事業領域の拡大を図ってまいります。これらの取り組みについては、新技術・新事業の創出を加速させる「ひびきの研究開発センター」を拠点に推進してまいります。 海外市場におきましても、中国やアジアを中心に、再生可能エネルギーや省エネ、点検サービスなど、エネルギーソリューションを核として、国内事業部門との連携を強化し、事業の拡大を図ってまいります。 当社グループは、多様な人財が活躍し価値を発揮できる組織風土の実現に向け、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組むとともに、職場環境の改善や健康経営の促進を通じて、従業員のエンゲージメント向上に努めてまいります。また、再生可能エネルギーの活用による温室効果ガス排出量の削減、IR活動の強化、コーポレートガバナンスの充実を図ることで、株主さまをはじめとする全てのステークホルダーの皆さまから信頼される企業グループを目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、好調な企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に、緩やかな回復基調で推移しましたが、米国の通商政策の影響や地政学的リスクの高まりなど、先行きについては引き続き注視が必要な状況にあります。一方、AIやDXをはじめとするデジタル投資の拡大により、AIデータセンターの建設や、それに伴う電力需要の増加を受けた蓄電所など関連分野への投資が進展しており、同分野へ今後も拡大が見込まれております。このような状況の中、当社グループは中期経営計画(SEIKO IC2026)の基本方針である「企業活動・事業活動を通じた社会課題解決により、サステナブルな社会の実現に貢献する」のもと、「デジタル技術を活用した社会課題解決」「カーボンニュートラルへの取り組み」「One 正興によるグループ総合力の発揮」の3つの重点施策に取り組んでまいりました。 その結果、当連結会計年度の業績は、環境エネルギー部門において、公共分野での大口案件の獲得や、データセンター、蓄電所向けの受注が伸び、受注高は39,183百万円(前期比 30.8%増)となりました。売上高につきましては、環境エネルギー部門の公共分野に加え、再生可能エネルギー関連が堅調に推移し、売上高は31,380百万円(同 7.8%増)、損益につきましては、電力部門や環境エネルギー部門の利益率が改善したことにより、営業利益は2,615百万円(同 29.7%増)、また、投資有価証券の売却などにより、経常利益は3,126百万円(同 32.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,036百万円(同 32.6%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (電力部門) 情報制御分野において、水力中央給電制御所システム(OT)や、遠隔監視システムなどのスマート保安システムは堅調に推移したものの、配電機器製品が計画に対し低調となり、売上高は8,247百万円(前期比 0.5%減)となりました。セグメント利益につきましては、原価低減活動が奏功し、1,237百万円(同 18.3%増)となりました。 (環境エネルギー部門) 公共分野における水処理施設向け監視制御システムや、産業分野における系統用蓄電所・データセンター向け大型案件が堅調に推移し、売上高は12,994百万円(前期比 9.4%増)、セグメント利益は、739百万円(同 118.4%増)となりました。 (情報部門) スマート港湾の展開やシステム開発など、港湾分野及び開発分野は底堅く推移し、売上高は1,570百万円(前期比 0.3%増)となりましたが、ヘルスケア分野において、開発コストが増加したことにより、セグメント利益は113百万円(同 50.5%減)となりました。 (サービス部門) 系統用蓄電所・データセンター向け案件が堅調に推移し、売上高は6,141百万円(前期比 24.0%増)、セグメント利益は135百万円(同 111.9%増)となりました。 (その他) 電子制御機器製品や液晶複合膜フィルム、また、電力向けの発電所・変電所工事が堅調に推移したことにより、売上高は2,426百万円(前期比 0.5%増)、セグメント利益は388百万円(同 14.6%増)となりました。  当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4,384百万円増加の34,715百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ2,177百万円増加の16,626百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ2,206百万円増加の18,089百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ91百万円増加の3,252百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は、3,808百万円(前連結会計年度は339百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権が1,147百万円増加し、法人税等の支払により976百万円資金を支出した一方で、税金等調整前当期純利益3,126百万円を計上し、仕入債務が1,485百万円、契約負債が1,147百万円の増加により資金を得られたことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により支出した資金は、1,300百万円(前連結会計年度は160百万円の獲得)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入が484百万円発生した一方で、有形固定資産の取得による支出が1,639百万円あったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により支出した資金は、2,422百万円(前連結会計年度は391百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金が1,524百万円減少したことや、配当金の支払が608百万円あったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)電力部門8,529+0.7環境エネルギー部門13,012+11.4情報部門1,656+7.5サービス部門6,123+19.1その他2,323△2.6合計31,646+8.3 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。2 金額は、販売価格によっております。3 金額には、仕入実績を含んでおります。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)電力部門8,530+8.36,667+4.4環境エネルギー部門19,860+45.024,874+38.2情報部門1,735+12.7890+22.5サービス部門6,662+40.84,154+14.5その他2,395+13.1786△3.4合計39,183+30.837,374+26.4 (注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)電力部門8,247△0.5環境エネルギー部門12,994+9.4情報部門1,570+0.3サービス部門6,141+24.0その他2,426+0.5合計31,380+7.8 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)九州電力㈱8,13127.97,34823.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計上の見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成において見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき会計上の見積りを行っております。特に、一定の期間にわたり進捗率に応じて充足される履行義務に係る収益の計上については、会計上の見積りが経営成績等に重要な影響を与えると判断しております。なお、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表作成において採用している重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析(流動資産) 当連結会計年度における流動資産の残高は、前連結会計年度と比較して1,551百万円増加の21,612百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が1,160百万円増加したことや、商品及び製品が159百万円増加したことによるものであります。(固定資産) 当連結会計年度における固定資産の残高は、前連結会計年度と比較して2,832百万円増加の13,103百万円となりました。これは主に、ひびきの研究開発センター建設に伴い、建設仮勘定が1,439百万円増加したことや、投資有価証券が時価の上昇等により1,084百万円増加したことによるものであります。 (流動負債) 当連結会計年度における流動負債の残高は、前連結会計年度と比較して1,798百万円増加の13,373百万円となりました。これは主に、短期借入金が1,506百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が1,485百万円増加したことや、契約負債が1,147百万円増加したことによるものであります。(固定負債) 当連結会計年度における固定負債の残高は、前連結会計年度と比較して378百万円増加の3,252百万円となりました。(純資産) 当連結会計年度における純資産の残高は、前連結会計年度と比較して2,206百万円増加の18,089百万円となりました。これは主に、利益剰余金が配当により608百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益が2,036百万円の計上により増加したことや、その他有価証券評価差額金が投資有価証券の時価の上昇により729百万円増加したことによるものであります。 b. 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度の売上高は31,380百万円(前期比 7.8%増)となり、前連結会計年度と比較して2,281百万円増加いたしました。セグメント別の売上高につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。(売上総利益)当連結会計年度における売上総利益は5,951百万円(前期比 14.6%増)となり、前連結会計年度と比較して757百万円増加し、売上総利益率は1.1ポイント増加し、19.0%となりました。これは主に環境エネルギー部門の公共分野に加え再生可能エネルギー関連が堅調に推移したためであります。 (営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して158百万円増加し、3,336百万円(前期比 5.0%増)となりました。以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度と比較して598百万円増加し、2,615百万円(前期比 29.7%増)、営業利益率は8.3%となりました。(経常利益)当連結会計年度における営業外収益は、投資有価証券売却による収入が発生したものの、前連結会計年度と比較して4百万円減少し、651百万円(前期比 0.8%減)となりました。営業外費用は、前連結会計年度に中国子会社に係る事業構造改善費用を計上しておりましたが、当連結会計年度は発生していないため、前連結会計年度と比較して173百万円減少し、140百万円(前期比 55.3%減)となりました。以上の結果、当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度と比較して767百万円増加し、3,126百万円(前期比 32.5%増)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における法人税等合計は、前連結会計年度と比較して266百万円増加し、1,089百万円(前期比 32.4%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したためであります。以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して500百万円増加し、2,036百万円(前期比 32.6%増)、ROEは1.4ポイント増加し、12.0%となりました。 c. 経営成績に重要な影響を与える要因について「3 事業等のリスク」に記載しております。 d. 資本の財源及び資金の流動性についての分析(キャッシュ・フローの分析)当社グループの当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して91百万円増加し、3,252百万円となりました。なお、各キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。(資金需要)当社グループの資金需要は営業・生産活動に必要な運転資金の他に、設備投資及び研究開発費並びに配当支払いなどがあります。なお、重要な設備の新設等については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除去等の計画」に記載しております。(資金調達)当社グループは資金需要に対して、営業活動により獲得した資金を充当し、不足分については取引先金融機関から調達しております。

事業リスク

主なリスクとして、国内外の設備投資動向の変化が経営成績に影響を与える可能性があります。また、事業展開する国や地域の法的規制の変更、または法令違反が発生した場合、経営に影響を及ぼすリスクがあります。官公庁等への販売における入札制度の変更や過当競争による価格低下も懸念されます。さらに、予期せぬ事故・災害・感染症の発生、取引先の信用不安、研究開発の遅延、中国や東南アジアにおけるカントリーリスク、有価証券等の資産価値変動、製品の欠陥による損害賠償発生も経営成績に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,484 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業に関するリスクについて、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 事業環境について当社グループの事業は、電力システム、受配電システム、制御システム等の設備投資の動向に影響を受けます。当社グループの利益計画は、国内外の設備投資動向予測を織り込んで策定しておりますが、その動向が予想を超えて変化した場合は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社では事業環境の変化による経営成績の変動リスクに備えて、各事業の状況や市場動向のモニタリングにより新規事業の推進や海外事業の拡大に取り組んでおります。(2) 法的規制について当社グループの事業は、事業展開している国及び地域での規制並びに法令等の適用を受けており、これらの遵守に努めております。また一部の事業に関しては、日本国内での事業活動に際し、建設業法の法的規制の適用を受け、特定建設業許可及び一般建設業許可を受けております。当社グループでは、コンプライアンス体制を強化しており、現時点において、当該許認可等の処分事由や取消事由に該当する事実の発生はないと認識しております。しかしながら、今後において、規制並びに法令等に変更が発生した場合、また万が一法令違反等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社ではこのようなリスクに備えて、各種規制並びに法令等の事前確認と遵守に向けた啓発活動に努めております。(3) 入札制度について当社グループでは、官公庁等に電気設備及び水処理設備等を販売しております。これらの販売に際しては官公庁等が実施する入札に応募することになりますが、入札制度の変更や過当競争による入札価格の低下により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社ではこのようなリスクに備えて、入札情報等の分析に努めるとともに、入札競争力向上を図っております。(4) 事故・災害・感染症等のリスクについて予期せぬ事故及び災害並びに感染症等の発生により、当社グループ及び販売先並びに仕入先等の活動に支障をきたした場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社ではこのようなリスクに備えて、非常時の対応マニュアルの整備、社員の安否確認方法及び緊急連絡体制の確立、災害発生を想定した実施訓練などに取り組んでおります。(5) 取引先の信用リスクについて当社グループの事業は、製品引渡後に代金が支払われる請負契約が多いため、代金受領前に取引先が信用不安に陥った場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社では信用リスクに備えて、信用調査等に基づく取引先の評価を厳格に行い、各取引先に供与する信用上限である「与信限度額」を設定し、その範囲での取引を基本としております。(6) 技術力について当社グループでは、市場ニーズに基づいた製品開発及び製品化のため、各事業部門で研究開発を行っておりますが、開発計画が予定通りに進捗せず、市場投入が遅れた場合は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社ではこのようなリスクに備えて、研究開発の統括部署において開発状況のモニタリングを行っており、各事業部門からの定期的な成果報告などで開発計画の進捗管理を行っております。(7) カントリーリスクについて当社グループは、中国及び東南アジア地域において事業を推進しております。これらの地域において、経済、政情の悪化、法律・規則の変更、労使関係の悪化等が、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社ではカントリーリスクに備えて、当該地域の拠点と緊密なコミュニケーションをとることに加え、取引先及び金融機関などから情報収集を行っております。 (8) 資産保有リスクについて当社グループでは、営業活動のため、有価証券等の資産を保有しており、時価の変動等により経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、固定資産については、資産グループが属する事業の経営環境の悪化等により、減損損失の計上が必要となった場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社では資産保有リスクに備えて、有価証券については個別銘柄ごとに保有意義を検証し、取締役会にて保有の適否を判断しております。また、固定資産については各事業部門の経営計画のモニタリングを行い、経営環境の変化を的確に把握して、減損の兆候の早期把握と経営計画の修正を行っております。(9) 製品の欠陥について当社グループの製品の品質には万全を期しておりますが、契約不適合責任、製造物責任による損害賠償が発生した場合は、経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社ではこのようなリスクに備えて、グループ横断的な品質管理・改善活動に向けた体制を整備し、品質確保及び改善に向けた取組を行っております。(10) 取引先との関係について当社グループでは、取引先との良好な関係を維持し、取引を増加させることで共通の利益を増加させるよう努めておりますが、今後、予期せぬ要因で良好な関係を維持することができなくなった場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(11) 業績の季節的変動について当社グループの業績は、販売先の設備投資予算の執行状況により、第1四半期連結会計期間と第4四半期連結会計期間に、売上高及び利益が偏重する傾向にあります。当社では業績の季節的変動に備えて、受注計画及び工事計画の精査による生産の平準化対策を行い、当社グループの生産拠点である古賀事業所の安定した生産高の確保に取り組んでおります。

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