研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 65 |
| 2024-03 | - | 185 |
| 2023-03 | - | 121 |
| 2022-03 | - | 52 |
| 2021-03 | - | 50 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,780 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、「電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業」及び「電子部品関連 製造事業」において、コア事業である配・分電盤ならびにその部材の強化や海外事業拡大及び新規事業創出に向け各分野の商品を研究開発し、世の中に信頼される課題解決企業集団となることを目指し幅広く市場に展開しています。当連結会計年度の研究開発費は3,193百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業当連結会計年度の研究開発活動については、環境意識の高まりや社会・経済構造の変化などにより、これら社会課題の重要性が高まりをみせる中、当社は、『地球の未来に「信頼と安心」を届ける新たな製品・技術・サービスの確立』を掲げ、お客様にご満足いただけるような研究開発に挑戦してきました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は2,526百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。 ① 配電盤部門エネルギーマネジメントシステム関連製品として、電気自動車の使用済みバッテリーをリユース活用した『産業用太陽光自家消費蓄電池システム サファLink -ONE-』を自治体の公共施設等への導入を進めるとともに、同製品と連携するEV用中速充電器の開発を進めています。今後、再生可能エネルギーの効率的活用につながるエネルギーマネジメント製品の開発に注力し、脱炭素社会、循環型社会の実現を目指します。配電盤は、再生可能エネルギーの主力である太陽光発電システムの高電圧・高容量化に対し、ダイオード方式を採用することで従来製品からメンテナンス性が向上し、電気工事業界の人手不足解消に貢献する業界初の『太陽光発電システム用DC1500V接続箱』を開発しました。住宅用分電盤は、普及が拡大する電気自動車用6kW充電設備に対応した『EV6kW対応ホーム分電盤』を開発しました。一般住宅における充電容量の増加要求に応え、利便性の向上に寄与することで、電気自動車の普及拡大に貢献します。また、同製品は太陽光発電システム用ブレーカを標準搭載しており、再生可能エネルギーによる充電が可能となり、脱炭素社会の実現に貢献します。光接続箱関連製品は、最大2000心の高密度・大容量実装を実現した『自立型光接続箱 前面パッチ式・プレ配線モジュールタイプ』を開発し、今後、成長が期待されるデータセンターなどの高速光通信インフラ構築を支えます。 ② キャビネット部門テレワークやWEB会議の増加を背景に、少人数でのミーティングを可能にする『プライベートボックスの4人用』を開発し、快適なプライベート空間を提供します。キャビネットは、瀬戸工場の稼働開始に伴い、大型自立キャビネットのWEB設計カスタマイズサービス『キャビスタ・スマートオーダー』を提供開始するとともに、カスタマイズメニューを大幅に拡大しました。ユーザーの加工業務負担を軽減することで、深刻化する人手不足の解消、働き方改革の実現に貢献します。樹脂製キャビネットは、IoTの構築に最適な防水・防塵性能に優れ、バイオマス樹脂材料を採用した小型の『PXF形プラボックス』を開発し、環境負荷の低減に貢献します。システムラックは、生成AIの普及に伴い市場が拡大しているデータセンター向けに搭載機器による製品内部の高発熱化に対応可能な『液冷サーバ用ラック』や『水冷リアドア空調機付ラック』などを開発し、データセンターの空調効率改善や省エネルギー化に貢献します。また、エッジコンピューティングに最適な『クーラー実装型ラック』をラインナップに追加し、大規模から小規模まで様々なシステム構築において「最適化」を実現します。 ③ 遮断器・開閉器・パーツ・その他部門遮断器製品は、電灯・動力分電盤および住宅用分電盤に搭載する『協約形ブレーカ』をモデルチェンジし、市場要求の高かった遮断容量の向上を実現するとともに、カドミウムを撤廃するなど、環境に配慮した持続可能性の高い製品を提供しています。EV用普通充電器は、主力機の『Pit-2Gシリーズ』がJARI(一般財団法人日本自動車研究所)認証を取得しました。同機関での基準適合により、安全・安心な自動車社会の実現に取り組んでいます。同通信モデルは、4G通信を使った遠隔制御によるエネルギーマネジメントや課金決済など様々な運用が可能で、複数のEV充電サービス事業者とのサービス連携を実現し、ハードウェア以外にもICT領域も含めた統合的な充電インフラソリューションを提供することで、急速に進むEV化及び脱炭素社会の実現に貢献します。 また、テンパール工業が当社グループに加わったことで、研究開発分野におけるグループ間連携について検討を開始しました。今後、各社で長年にわたり培ってきた技術を最大限に活用した新たな価値創出のための協議を重ねていきます。製造分野においても、各社のノウハウを結集しQuality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)を強化することで、お客様の満足度向上を目指します。 ④ 研究体制近年、気候変動の影響によるゲリラ豪雨、暴風雨や台風の大型化といった異常気象や大規模地震などが毎年発生しており、インフラ設備の一端を担う当社製品は様々な自然環境にさらされるリスクが高まっています。当社では、自然環境で起きている現象を試験室で再現・検証することで製品の信頼性を高め、お客様に安心してお使いいただけるよう努めています。暴風雨を模擬できる「風雨試験設備」、実際の地震の揺れを再現可能な「3軸耐震試験設備」、太陽光を模擬可能な「日射試験装置」など、新たな市場開拓や顧客要求を満足する製品の研究開発を行っています。その中で、当社は一般財団法人建材試験センターと国立研究開発法人防災科学技術研究所の協力のもと、屋外に設置されるキャビネットが豪雨と暴風に同時にさらされた場合の自然環境を模擬・評価できる風雨性能評価基準を制定しました。また、当該評価基準に基づいた風雨等級(WPコード)を性能表示した製品『耐風雨キャビネット タフテクト』が、各種インフラ関連機器を収納するキャビネットとして、沿岸部や高所など屋外環境での採用が広がっています。今後成長が見込まれる分野に向け、大学や研究機関、企業との共同研究・開発や技術連携を図り、2026中期経営計画「研究開発」で掲げた重点テーマ「カーボンニュートラルの実現」「社会インフラの進化」「自動化・省人化の進展」に対する研究を推し進めています。具体的には、データセンター関連では熱対策・冷却技術、屋外用設備では耐環境技術、安全性に関する研究では異常検知技術や放電検出技術になります。それら以外にも、環境配慮材料や新技術・新工法の研究、地震対策や熱対策などの解析・分析技術といった技術構築に取り組んでいます。 (2) 電子部品関連 製造事業当連結会計年度の研究開発活動については、自動車の電動化、自動運転及び各種機器の省エネ化に付随する電磁波障害問題や熱問題を中心として、振動衝撃問題や音問題などの製品開発にも取り組んできました。製品開発以外の面では、EMCや熱、振動をはじめとした解析技術や要素開発の向上にも努めました。また持続可能な社会に貢献する新規事業の創出(薄膜技術応用、オリジナル材料やその応用製品の研究開発)に取り組んできました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は666百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。 ① 電磁波環境コンポーネント部品EV・PHEV等の環境自動車に向けたノイズフィルターの高性能化(広周波数帯域対応、高耐熱化、高耐久化等)や小型化・低背化への開発及び要素技術に取り組みました。また基板上でのグランド強化部材として省スペース対応品や高周波対応品の開発を推進しました。 ② 精密エンジニアリングコンポーネント部品アプライアンス市場に向けた作業性改善に貢献する各種スペーサー部品の開発やカーボンニュートラルへ貢献するバイオマス製品の開発にも注力しました。 ③ 熱対策部品環境自動車市場(バッテリー、モーター及びインバーター)や通信市場向けの熱対策需要が拡大しており、熱伝導部材の高性能化(高熱伝導化、高耐熱化、厚膜化等)や自動化に貢献する液状材料の要素開発に注力しました。 ④ 振動・衝撃・音対策部品ファン等の音対策部材で省人化に貢献する樹脂部品の開発に注力しました。 ⑤ 薄膜技術応用開発製品パワー半導体の進化に伴うノイズ抑制に適したシールドフィルムの要素開発や調光デバイスに適した透明導電フィルムの開発を進めました。また社会インフラ分野を想定した環境検知センサーの要素開発も推進しました。 ⑥ 環境対応素材カーボンニュートラルへ貢献するオリジナルの難燃性仕様のバイオマス材料の開発及びウォーターポジティブに貢献する造水モジュール向けの機能性部材について産学連携を活用して開発を推進し、社会実装での検証を進めました。共創の理念に基づき企業間連携を模索しながら、コア技術の蓄積や新技術の獲得と新規事業の創出を目指します。
FY2024|4,155 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、「電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業」及び「電子部品関連 製造事業」において、コア事業である配・分電盤ならびにその部材の強化や海外事業拡大及び新規事業創出に向け各分野の商品を研究開発し、世の中に信頼される課題解決企業集団となることを目指し幅広く市場に展開しています。当連結会計年度の研究開発費は3,059百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業当連結会計年度の研究開発活動については、脱炭素や防災・減災をはじめとする社会課題を解決していくことへの重要性がますます高まっている中で、「持続的成長と社会貢献に資する新たな製品・技術・サービスの確立」へ向け、お客様にご満足いただけるような製品開発にチャレンジしました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は2,436百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。① 配電盤部門エネルギーマネジメントシステム関連製品として、電気自動車の使用済みリユースバッテリーと太陽光リユースパネルを活用した環境配慮型 『産業用太陽光自家消費蓄電池システム サファLink -ONE-』を開発し、発売を開始しました。リユース品を活用することでCО2排出量やレアメタルの使用量を削減し、持続可能なエネルギー供給の新たな方向性を示す取り組みが評価されグッドデザイン賞を受賞した他、公共施設に採用されるなど脱炭素社会、循環型社会の実現への貢献を進めています。また、同製品を活用して、株式会社Shizen Connectと、今後普及が進む需給調整市場への入札を想定したVPP運用の実証を行いました。自家消費ニーズに加えマイクログリッド市場への対応など、新しい制御技術を採用することにより電力の安定化に貢献していきます。配電盤は、『プチセーバ』、『アイセーバ』のモデルチェンジにより銅材の削減を実現しており、製品の省資源化を通じても脱炭素社会に向けて貢献しています。また、多様化する要求に合せたユニットの追加を行い、製品自体の小型化や配線作業の効率化を実現しました。住宅用分電盤は、需要が拡大する家庭用蓄電システム向けの『電源切替機能付ホーム分電盤』のモデルチェンジを行いました。また、蓄電システムが普及しにくいマンションやアパート向けに、ポータブル電源による蓄電を活用する『受電インレット付き手動切替盤』を開発しました。蓄電システム関連製品の充実化により再生可能エネルギーの活用によるカーボンニュートラルの実現や災害時における停電対策に貢献します。光接続箱関連製品は、現地での省施工に寄与するプレ配線タイプの強化を進めています。マルチモード光ファイバコードを高性能なОМ4へ仕様を変更するなどしており、これにより高速通信のインフラ構築に貢献します。 ② キャビネット部門ワークスタイルの変革に伴うテレワークやWeb会議の増加を背景に需要が増加しているプライベートボックスについて、従来品より省スペースな2人用の『コンパクトタイプ』を機種追加しました。また、工場や倉庫向けにクーラ付の対応を開始するなどお客様の様々なニーズに応え、快適なプライベート空間を実現します。キャビネットは、制御盤キャビネットのスマートオーダーシステムのカスタマイズメニューを大幅に拡大しました。また、新たに大型自立キャビネットを対象としたスマートオーダー生産システムを瀬戸工場で構築をし、Webでのカスタマイズ受注を開始しました。ユーザーの加工業務負担を軽減することで、深刻化する人手不足の解消、働き方改革の実現に貢献します。システムラックは、市場が拡大しているデータセンター向けにサーバを高密度に実装可能な『サーバラック・FDシリーズ』のバリエーションやオプションを強化しました。ハイレベルな機器収容性、配線作業性、堅牢性、熱対策により、大規模なサーバ設置環境の「最適化」に貢献します。 ③ 遮断器・開閉器・パーツ・その他部門電気自動車などの普通充電を安全に実施するための電源回路に使用する『EV・PHEV用協約形漏電ブレーカ』を開発しました。本商品は充電回路を遮断する漏電保護機能において従来の漏電現象のみでなく、微小の直流成分を含んだ交流など様々な漏電電流の検知が行える商品となり、より安全な漏電保護を実現します。また、協約形プラグイン電灯・動力分電盤に搭載する『プラグインスリムブレーカ』のモデルチェンジを行いました。定格電流20A以下の機種のみであった工具レスにて簡単に電線接続が行える二次側速結端子を、すべての定格電流で採用することで、施工時間の短縮や人手不足など社会課題の解決に貢献します。EV普通充電器は、主力機の『Pit-2Gシリーズ』がJARI認証を取得し、国の補助金対象設備として承認を受けました。通信モデルは、4G通信を使った遠隔制御によるエネルギーマネジメントや課金決済など様々な運用が可能で、複数のEV充電サービス事業者とのサービス連携を実現しています。これら連携はクラウドサーバー間の接続により実現しており、当社オリジナルのAPIのほか、世界標準プロトコルOCPPにも対応しています。充電器というハードウェア以外にもICT領域も含めた統合的な充電インフラソリューションを提供することで、急速に進むEV化及び脱炭素社会の実現に貢献します。その他、電気火災の主な原因となる火花放電を検出し、電気火災の未然防止に貢献する放電検出ユニット『スパーテクト』の普及拡大のため性能改善や機能向上を図るとともに、三相3線タイプや電気工事が不要で誰にでも簡単に設置可能なコンセントタイプの機種追加などシリーズ強化をしました。また、『スパーテクト』は、重要文化財への採用に加えて、畜産関係でも実証実験が行なわれるなど様々な分野において、社会の安全な暮らしのサポートを進めています。熱関連製品は、通信基地局向け熱交換器や省エネタイプの換気扇などの開発を行いました。環境にやさしい製品開発により持続可能な社会に貢献します。 ④ 研究体制当社製品は、情報化社会の発展に伴い、屋外に設置される監視カメラや携帯基地局などの情報通信インフラの重要度が増す中、暴風雨、台風、地震などの過酷な自然環境にも耐える性能が要求されています。当社は、業界に先駆け暴風雨を模擬できる「風雨試験設備」及び実際の地震の揺れを再現可能な「3軸耐震試験設備」を導入し、新たな市場開拓や顧客要求を満足する製品の研究開発を行っています。加えて当社は、一般財団法人建材試験センターと国立研究開発法人防災科学技術研究所の協力のもと、従来のキャビネットに対するIP性能(防塵・防水性能)とは異なり、実際の自然環境を模擬・評価できる風雨性能評価基準を制定しました。風雨性能評価基準に基づき風雨等級(WPコード)を性能表示した製品『耐風雨キャビネット タフテクト』が、各種インフラ関連機器を収納するキャビネットとして、沿岸部や高所などの環境で採用されています。また、今後成長が見込まれる分野に向け大学や研究機関、企業との共同研究・開発や技術連携を進めています。次世代技術を構築するため、データセンター関連では熱対策技術、屋外用設備については騒音対策や屋外設置環境技術、省エネルギー及び安全性に関する研究や防災関連では放電検出技術、また、環境配慮材料や新技術・新工法の研究、筐体強度や熱対策などの解析・分析技術の構築を行っています。 (2) 電子部品関連 製造事業当連結会計年度の研究開発活動については、自動車の電動化、自動運転及び各種機器の省エネ化に付随する電磁波障害問題や熱問題を中心として、振動衝撃問題や音問題などの対策製品開発にも取り組んできました。また薄膜技術を応用したセンサー部品や産学連携によるSDGsへ貢献するオリジナル材料やその応用製品の研究開発にも取り組みました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は623百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。 ① 電磁波環境コンポーネント部品CО2削減に向けて自動車の電動化が急激に加速する中で、EV・PHEV等の環境自動車(もしくは「新エネルギー自動車」)向けノイズフィルターの高性能化(広周波数帯域対応、高耐久性、低背化対応等)や小型化への取り組みを強化しました。また基板上でのグランド強化部材として高周波対応品や省スペース対応品の開発に着手しました。 ② 精密エンジニアリングコンポーネント部品多機能化の要求に対応すべく、グランド・アース機能を付与した樹脂部品やアプライアンス市場に向けたスペーサー部品の開発に注力しました。 ③ 熱対策部品電動自動車に搭載される二次電池の温度管理向けの熱対策製品の需要が拡大しており、顧客仕様にマッチした製品開発及び新規材料の開発を強化しました。また5G技術の普及を迎えた通信・電子機器市場ではSoCやDDRの高密度実装に対応する自動実装・ディスペンスが可能な液だれしない高熱伝導仕様の液状放熱材料の開発及び熱拡散・断熱機能を付与する新規素材開発にも着手しました。 ④ 振動・衝撃・音対策部品ファン等の音対策部材で省人化に貢献する樹脂部品の要素研究及び開発に着手しました。 ⑤ 薄膜技術応用開発製品パワー半導体の進化に伴い発生したノイズを抑制するシールドフィルムの要素技術及び製品の開発も進めました。さらに社会インフラ分野を想定する環境検知センサーモジュールの開発や検知結果を解析するプログラムの研究やIoTデバイスへの発展について要素技術の研究を進めました。 ⑥ 環境対応素材カーボンニュートラルへ貢献するオリジナルの難燃性仕様のバイオマス材料の開発及びウオーターポジティブに貢献する造水モジュール向けの機能性部材について産学連携を活用して開発を推進し、社会実装での検証を進めました。共創の理念に基づき企業間連携を模索しながら、コア技術の蓄積や新技術の獲得と新規事業の創出を目指します。
FY2023|4,395 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、「電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業」及び「電子部品関連 製造事業」において、コア事業である配・分電盤ならびにその部材の強化や海外事業拡大及び新規事業創出に向け各分野の商品を研究開発し、世の中に信頼される課題解決企業集団となることを目指し幅広く市場に展開しています。当連結会計年度の研究開発費は2,970百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業当連結会計年度の研究開発活動については、地球温暖化や防災・減災など社会課題を解決していくことへの重要性がますます高まっている中で、環境問題への対応や持続可能な社会インフラ構築に貢献し、お客様にご満足いただけるような製品開発にチャレンジする活動を行いました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は2,291百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。① 配電盤部門事業領域を拡大する製品として、電気自動車の使用済みリユースバッテリーと太陽光リユースパネルを活用した環境配慮型 『産業用太陽光自家消費蓄電池システム サファLink -ONE-』 を開発しました。脱炭素社会の実現に向け、太陽光の余剰電力を蓄電池に蓄え、自家消費を行うことで電力量の削減やCО2排出削減に貢献するとともに、電気自動車の使用済み電池を再製品化したリユースバッテリーを使用することで製造工程でのCО2排出削減やレアメタルなどの資源再利用を行い、好循環サイクルの創出を実現しました。配電盤は、『三相4線電灯分電盤』のモデルチェンジを行いスリムブレーカの採用により従来比20%の軽量化を実現し、省資源化による脱炭素社会に向けて貢献します。住宅用分電盤は、需要が拡大する家庭用蓄電システム向けの『電源切替機能付ホーム分電盤』のモデルチェンジと機種追加を進めており、カーボンニュートラルの実現に貢献します。また、海外開発部門ではNITTO KOGYO BM (THAILAND) CO., LTDが製造・販売する製品として、ローカル市場向け分電盤・キャビネットシリーズの拡充を行いました。ターゲット市場の多角化により売上拡大を図ります。光接続箱関連製品は、5GやIоTの普及により携帯基地局や監視カメラ、構内ネットワーク構築などにおいて、小心数光ファイバー、電源とネットワーク機器をキャビネット内に同時収納可能でコンパクトな製品の需要が増加しています。このネットワーク構築に最適な『IоTアクセス盤』をラインナップし、製品の小型・軽量化や施工・配線の作業性の向上により、社会インフラ構築に貢献します。 ② キャビネット部門ワークスタイルの変革に伴うテレワークやWeb会議用個室スペースの市場拡大を背景に、需要が増加している『プライベートボックス』の1人用タイプ、2人用タイプを標準化し、バリエーションやオプションを充実しました。お客様の様々なニーズにお応えし快適なプライベート空間を実現します。キャビネットは、スマートオーダーシステムを構築し、当社キャビネットの中でも汎用性の高いRA形制御盤キャビネットをベースに、Webシステムを使ってキャビネットをカスタマイズできるサービスを開始しました。今まで標準製品を購入し自社で加工していたユーザーなどの業務負担を請け負うことで、配電盤生産の効率向上に貢献します。システムラックは、市場が拡大しているデータセンター向けにサーバを高密度に実装可能な『サーバラック・FDシリーズ』を開発しました。ハイレベルな機器収容性、配線作業性、堅牢性、熱対策により、大規模なサーバ設置環境の「最適化」に貢献します。 ③ 遮断器・開閉器・パーツ・その他部門電源切替機能付ホーム分電盤に搭載される新型の『自動電源切替開閉器』を開発しました。『自動電源切替開閉器』は、住まいのゼロ・エネルギー化の推進に欠かせない住宅向け蓄電池システムの電源を商用電源が停電した際に活用するための切替装置であり、重要な役割を担っています。本製品は、これまで分電盤内に構成していた制御回路(ヒューズやリレー)を本体にコンパクトに内蔵することで電源切替機能付ホーム分電盤の小型化、省施工化、低コスト化に貢献します。その他、銅材料高騰や省施工を背景に普及するアルミ導体ケーブルの接続に対応した『ワイド端子アダプタ』や太陽光発電における太陽光電池モジュールの高出力化に対応した『太陽光発電システム用直流開閉器』など、持続可能な社会に貢献できる製品を開発しました。EV普通充電器は、主力機の『Pit-2Gシリーズ』がJARI認証を取得し、国の補助金対象設備として承認を受けました。通信モデルは、4G通信を使った遠隔制御によるエネルギーマネジメントや課金決済など様々な運用が可能で、複数のEV充電サービス事業者とのサービス連携を実現しています。また新たな連携先として、Terra Motors 株式会社の「Terra Charge」、アークエルテクノロジーズ株式会社の「AAKEL eFleet」、南海電設株式会社の「チャージコネクト」が加わりました。これら連携はクラウドサーバー間の接続により実現しており、当社オリジナルのAPIのほか、世界標準プロトコルОCPPにも対応しています。充電器というハードウェア以外にもICT領域も含めた統合的な充電インフラソリューションを提供することで、急速に進むEV化及び脱炭素社会の実現に貢献します。その他、電気火災の主な原因となる火花放電を検出し、電気火災の未然防止に貢献する放電検出ユニット『スパーテクト』の普及拡大のため、製品ラインナップとして分電盤取付タイプに加え、新たに電気工事が不要で誰にでも簡単に設置可能なコンセントタイプの機種追加などシリーズ強化に取組んでいます。また、『スパーテクト』は、国宝に指定されている貴重な松本城をはじめ歴史ある建造物などにも採用され、文化財を継承していくことに貢献し、社会の安全な暮らしのサポートを進めています。 ④ 研究体制当社製品は、情報化社会の発展に伴い、屋外に設置される監視カメラ、携帯基地局など情報通信インフラの重要度が増す中、ゲリラ豪雨、強風、地震などの過酷な自然環境にも耐えられる性能が要求されています。当社は、業界に先駆け暴風雨を模擬できる「風雨試験設備」及び実際の地震の揺れを再現可能な「3軸耐震試験設備」を導入し、新たな市場開拓や顧客要求を満たす製品の研究開発を行っています。従来、キャビネットに対する保護性能は、IP性能(防塵・防水性能)で評価していますが、これに加え、実際の自然環境を模擬し、風と雨が同時に屋外キャビネットに与える影響を評価するため、一般財団法人建材試験センターと国立研究開発法人防災科学技術研究所のご協力をいただき、風雨等級(WP)で性能表示される風雨性能評価基準を制定しました。風雨性能評価基準に基づき風雨等級を性能表示した商品『耐風雨キャビネット タフテクト』が、各種インフラ関連機器を収納するキャビネットとして、沿岸部や高所などの環境で採用いただいています。なお、一連の取り組みが一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会主催の第8回「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」にて評価いただき、優良賞を受賞しました(2022年4月27日)。また、今後成長が見込まれる分野に向け大学や公的研究機関、他企業との共同研究・開発や技術連携を進めています。次世代技術を構築するため、データセンター関連では熱対策技術、屋外用設備については騒音対策や屋外設置環境技術、省エネルギー及び安全性に関する研究や防災関連では放電検出技術、また、環境にやさしい新技術、新工法や新素材の研究、筐体強度や熱対策などの解析・分析技術の構築を行っています。 (2) 電子部品関連 製造事業当連結会計年度の研究開発活動については、自動車の電動化、自動運転及び各種機器の省エネ化に付随する電磁波障害問題や熱問題を中心として、振動衝撃問題や音問題などの対策製品開発にも取り組んできました。また薄膜技術を応用した機能性フィルムや産学連携によるSDGsへ貢献するオリジナル材料やその応用製品の研究開発にも取り組んできました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は679百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。 ① 電磁波環境コンポーネント部品CО2削減に向けて自動車の電動化が加速する中で、EV・PHEV等の環境自動車(もしくは「新エネルギー自動車」)向けノイズフィルターの高性能化(広周波数帯域対応、耐飽和対応、樹脂とのモールディング化、低背化対応等)やユニット化の取り組みを強化しました。また基板上でのグランド強化部材として省スペース対応や接点用途に向けた自動実装グランド部品の取り組みを進めました。 ② 精密エンジニアリングコンポーネント部品多機能化の要求に対応すべく、グランド機能を付与した樹脂部品やアプライアンス市場に向けたスペーサー部品やリユースタイプのバンドの開発に注力しました。 ③ 熱対策部品自動車市場で搭載が拡大する自動運転や車両制御に用いられる画像処理ICや各種センサー、電動自動車に搭載される二次電池の温度管理向けの熱対策製品の需要が拡大しており、高熱伝導性能、低反発性および絶縁性の向上を狙った材料開発を強化しました。また5G技術の普及を迎えた通信・電子機器市場ではSоCやDDRの高密度実装に対応する自動実装・ディスペンスが可能な液だれしない液状放熱材料の高熱伝導化を実現し製品化に着手しました。 ④ 振動・衝撃・音対策部品アプライアンス市場向けの振動対策部材の開発に注力し、オリジナル素材の製品開発を行いました。またファン等の音対策部材で省人化に貢献する樹脂部品の開発も進めました。 ⑤ 薄膜技術応用開発製品電磁波シールドフィルムの技術を応用した車載・建材分野の光学デバイス向け透明電極フィルムの開発を進めています。さらに社会インフラ分野を想定する環境検知センサーモジュールの開発や検知結果を解析するプログラムの研究やIоTデバイスへの発展について要素技術の研究を進めています。 ⑥ 環境対応素材カーボンニュートラルへ貢献するオリジナルのバイオマス材料の開発及びウォーターポジティブに貢献する造水モジュール向けの機能性部材について産学連携を活用して開発を推進し、社会実装での検証を進めています。共創の理念に基づき企業間連携を模索しながら、コア技術の蓄積や新技術の獲得と新規事業の創出を目指します。
FY2022|3,906 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、「電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業」及び「電子部品関連 製造事業」において各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。当連結会計年度の研究開発費は2,778百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業当連結会計年度の研究開発活動については、顕在化されているもののみではなく、潜在的な課題やニーズを発掘し、「日東工業の商品を使って良かった。」とお客様にご満足いただけるよう、社会の持続的発展へ貢献、チャレンジする活動を行いました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は2,175百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。① 配電盤部門配電盤は、『仮設盤』のラインナップ充実を図りました。『仮設盤』は、建設現場などで工事用に電力を供給するための分電盤であり、建設現場などにおける高頻度の電線着脱や端子台保守の作業負担などの課題がありました。この課題解決のため、『仮設盤』のブレーカ用端子台に『リペア端子形』を搭載しました。リペア機能により端子台を盤から取り外すことなく端子ユニットが交換可能なため、メンテナンスなど作業時間の削減や廃棄部品の削減に貢献します。住宅用分電盤は、需要が拡大する家庭用蓄電システム向けの『電源切替機能付ホーム分電盤』として、蓄電池メーカー向けに機種設定を増加し、カーボンニュートラルの実現に貢献します。また、海外開発部門ではNITTO KOGYO BM(THAILAND)CO.,LTDの新工場立ち上げに合わせ、ローカル市場向け分電盤シリーズの拡充を行いました。ターゲット市場の多角化により売上拡大を図ります。光接続箱関連製品は、5GやIoTの普及により携帯基地局や監視カメラ、構内ネットワーク構築などにおいて、小心数光ファイバーとネットワーク機器をキャビネット内に同時収納可能でコンパクトな製品の需要が増加しています。このネットワーク構築に最適な『光接続箱 小心数樹脂タイプ』を機種追加し、製品の小型・軽量化や施工・配線の作業性向上により、社会インフラ構築に貢献します。 ② キャビネット部門ワークスタイルの変革に伴うテレワークやWeb会議個室スペースの市場拡大を背景に、需要が増加している『プライベートボックス』をモデルチェンジし、使い易さの向上や現地組立に対応しました。また、2人用タイプを機種追加し、2人でのWEB会議や面談にも対応しました。更に、空間をデザインする株式会社サンゲツとのコラボレーションにより、お客様の様々なニーズにお応えし快適なプライベート空間を実現します。キャビネットは、近年の地球温暖化によるゲリラ豪雨や大型台風に伴う暴風雨など異常気象を背景に、『耐風雨キャビネット タフテクト』に続き、風雨対策キャビネットシリーズとしてプラボックスの風雨等級性能表示及び関連オプションの充実を図りました。防災・減災に関する製品ラインナップを充実し、安全・安心にご使用いただく環境づくりに貢献します。システムラックは、データセンター向けラックのドアにエキスパンドメタル材を採用し、使用材料削減による環境に配慮した製品を開発しました。また、従来品より開口面積を拡大したことにより排熱性能が向上し、データセンター空調の省エネ化に貢献します。 ③ 遮断器・開閉器・パーツ・その他部門ブレーカへの接続に適した『ブレーカ用端子台シリーズ』に『リペア端子形』及び『スプリング端子形』をラインナップしました。『リペア端子形』は、工事現場の仮設盤での使用を想定し、破損した端子ユニットのみを交換可能としたことにより、従来比90%の交換作業時間短縮を実現しました。また、現場で廃棄となっていた端子台が再利用できるため廃棄物の削減へと繋がる環境に配慮した製品となります。『スプリング端子形』は、端子台の二次側を速結端子とすることにより、工具レスで簡単な電線接続を可能としました。これにより作業時間を削減し、作業者不足の解消に貢献します。EV普通充電器は、従来の倍速で充電可能な6kW高出力タイプをラインナップに加えた普通充電器『Pit-2Gシリーズ』を発売しました。主力の4G通信モデルは、遠隔での制御・監視が可能で、Webアプリを使って充電スケジュール設定や充電出力の調整などが可能です。このエネルギーマネジメント機能により、業務車両のEV化を進める企業に採用が広がっています。また、複数のEV充電サービス事業者とのサービス連携(サーバ間によるAPI連携)を実現しました。これにより、課金決済や予約の仕組み、スマート充電とも連携ができ、マンションから商業施設などのパブリック向けまで様々なシチュエーションで使える充電器となっています。さらにEV充電器の世界標準プロトコルOCPPにも対応しました。普通充電器のリーディングカンパニーとして、急速に進むEV化及び脱炭素社会の実現に貢献します。その他、電気火災の主な原因となる火花放電を検出し、電気火災の未然防止に貢献する放電検出ユニット『スパーテクト』の普及拡大を図るとともに、シリーズ強化に取組んでいます。 ④ 研究体制当社製品は、情報化社会の発展に伴い、屋外に設置される監視カメラ、携帯基地局など情報通信インフラの重要度が増す中、ゲリラ豪雨、強風、地震などの過酷な自然環境にも耐えられる性能が要求されています。当社は、業界に先駆け暴風雨を模擬できる「風雨試験設備」及び実際の地震の揺れを再現可能な「3軸耐震試験設備」を導入し、新たな市場開拓や顧客要求を満たす製品の研究開発を行っています。従来、キャビネットに対する保護性能は、IP性能(防塵・防水性能)で評価していますが、これに加え、実際の自然環境を模擬し、風と雨が同時に屋外キャビネットに与える影響を評価するため、一般財団法人建材試験センターと国立研究開発法人防災科学技術研究所のご協力をいただき、風雨等級(WP)で性能表示される風雨性能評価基準を制定しました。風雨性能評価基準に基づき風雨等級を性能表示した商品『耐風雨キャビネット タフテクト』が、各種インフラ関連機器を収納するキャビネットとして、沿岸部や高所などの環境で採用いただいています。なお、一連の取り組みが一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会主催の第8回「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」にて評価いただき、優良賞を受賞しました(2022年4月27日)。また、今後成長が見込まれる分野に向けた研究も進めています。次世代技術を構築するため、データセンター関連では熱対策技術、屋外用設備については騒音対策や屋外設置環境技術、省エネルギー及び安全性に関する研究や防災関連では放電検出技術、また、環境にやさしい新技術、新工法や新素材の研究を行っています。 (2) 電子部品関連 製造事業当連結会計年度の研究開発活動については、自動車の電動化、各種機器の省力化及び5G通信に付随する電磁波障害問題や熱問題を中心として、振動衝撃問題や音問題などの対策製品開発に取り組んできました。また薄膜技術を応用した機能性部品や産学連携によるSDGsへ貢献するオリジナル素材の研究開発にも取り組んできました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は603百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。 ① 電磁波環境コンポーネント部品CО2削減に向けて自動車の電動化が加速する中で、HEV・EV・PHEV等の環境自動車(もしくは「新エネルギー自動車」)向けノイズフィルターの高性能化(高インピーダンス化、省スペース化、耐飽和対応)やユニット化の取り組みを強化しました。また基板上でのグランド強化部材として省スペース対応や接点用途に向けた自動実装グランド部品の取り組みを進めました。 ② 精密エンジニアリングコンポーネント部品多機能化の要求に対応すべく、グランド機能を付与した樹脂部品やアプライアンス市場に向けたスペーサー部品の開発に注力しました。 ③ 熱対策部品自動車市場において自動運転技術に必要な高速画像処理や各種センサーの搭載増加や、環境自動車に搭載されるバッテリーの容量拡大や小型化に対する温度管理の重要性から熱対策製品の需要が拡大しており、これらに向けた高熱伝導性能、低反発性及び絶縁性を向上させた熱伝導シートの開発に強化しました。また、5G時代を迎えた通信機器市場においては、SоCやDDRなど高密度高実装デバイス向けにディスペンサーによる自動実装塗布が可能で、グリスの様な液だれがせず、さらに高熱伝導化させた液状熱伝導材を新たに開発しました。 ④ 振動・衝撃・音対策部品車載市場において高電圧ハーネスやHMI機器の振動対策部材の開発に注力し、開発を進めました。素材開発のみならず実機評価からの最適な振動対策支援も積極的に進め、ソフトサービスにも注力しています。 ⑤ 薄膜技術応用開発製品車載市場や建材市場を狙った機能性フィルムの開発や社会インフラ関係を狙った環境検知センサーのモジュール開発を進めました。 ⑥ 環境対応素材カーボンニュートラルへ貢献する環境対応材料の開発及びウォーターポジティブへ貢献する造水モジュールに用いる素材を産学連携にて開発を進め、社会実装での検証をスタートしました。社会実装が出来るように評価の標準化や改良を進めていきます。
FY2021|3,799 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、「配電盤関連製造事業」及び「電子部品関連事業」において各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。当連結会計年度の研究開発費は2,642百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 1 配電盤関連製造事業当連結会計年度の研究開発活動については、機能、性能、デザイン性などの先進性を追求するとともに、安全、環境、品質への配慮と省スペース、省施工などをテーマにした商品の研究開発ならびに既存製品の原価低減活動を行いました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は2,124百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。(1) 配電盤部門配電盤は、最大設備容量250kVAに対応したキュービクル・小型シリーズを機種追加しました。小規模設備に適したコンパクトな高圧受電設備で、アンカーボルト後打ち可能な構造、ベース部に吊り上げ構造を採用し、省施工に貢献します。住宅用分電盤は、停電時に太陽光発電や蓄電池からの給電に切替えを行う『電源切替機能付ホーム分電盤』の開発と機種追加を行いました。同製品の活用により停電時に予備電源に切替え、ライフラインに必要な電源確保が可能となります。また、海外開発部門ではNITTO KOGYO BM(THAILAND)CO.,LTD.新工場立ち上げに合わせ、ローカル市場向け分電盤シリーズの拡充を行いました。ターゲット市場の多角化により売上確保に貢献します。その他、デジタルグリッド株式会社が提供するデジタルグリッドプラットフォームを利用した電力取引実証プロジェクトに参加しています。当社はデジタルグリッド社の電力を識別する技術や電力融通制御指令に対応した分電盤の開発を目指し、再生可能エネルギーの円滑な拡大と誰もが電力取引に参加できる環境づくりに貢献していきます。 (2) キャビネット部門働き方改革に伴うテレワークスペースやWeb会議用個室スペースの需要増加を背景に、当社の筐体製造技術を活かした『プライベートボックス』を開発しました。機能としては消火装置、換気ファン、鍵、照明、USBポート、コンセント等を標準装備し、防火性や防犯性、換気性に優れています。またボックス内部に吸音パネルを装備し、外部からの音を低減しました。更に空間をデザインする株式会社サンゲツとのコラボレーションにより、お客様の様々なニーズにお応えし快適なプライベート空間を実現します。キャビネットは、近年の地球温暖化によるゲリラ豪雨や大型台風に伴う暴風雨など異常気象を背景に、耐風雨性能を大幅に向上させた『耐風雨キャビネット タフテクト』を開発しました。一般財団法人建材試験センターの団体規格JSTM W 6401「キャビネット及び宅配ボックスの水漏れ試験方法」に基づき、製品の風雨等級WPコードで業界最高レベルのWP50H、IP66を満足しました。さらに耐風雨性能のみならず、防錆性、安全性にも優れています。システムラックは、文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」に関連した『タブレット収納庫』を製品化しました。『タブレット収納庫』は、学校・オフィスなどで、タブレットPC・タブレット端末などを充電しながら収納できる製品です。タブレット端末の場合、40台まで収納可能で、鍵付き仕様(ドア・背面板)によりセキュリティ性を確保しています。また、大型キャスター、移動用ハンドル、電源ケーブル用フックを装備し移動が容易です。 (3) 遮断器・開閉器部門遮断器・開閉器は、商用電源と蓄電池からの給電に切り替える自動電源切替開閉器で高容量の75Aを機種追加しました。また、住宅用分電盤のリニューアルに最適な主幹用感震ブレーカーを発売し、地震発生時の電気火災防止に貢献しています。その他、スタートアップ企業との協業により、当社設備機器と連携する簡易IoT製品の開発を進めています。 (4) パーツ・その他部門熱関連製品は、『ステンレス製ルーバー』をモデルチェンジしました。近年の屋外インフラ設備では、キャビネット内部の機器発熱と日射による温度上昇の対策が重要視されており、換気面積約70%向上、クリーム色塗装の標準化、高風量タイプの機種追加、火災予防条例対応フィルターの標準装備など、従来モデルに対するお客様からの要望を改善し、新たな製品として発売し、屋外キャビネットの熱対策に貢献します。EV用普通充電器は、エネルギーマネジメントが可能な新型充電器『Pit-2G』を開発しました。4G通信モデルは、Webアプリを使って充電スケジュール設定や充電出力の調整などの遠隔制御が可能です。この機能により、電力需要の大きい昼間は充電を止め、夜間になってから自動で充電を始めるようにするなどのデマンド値上昇の抑制ができます。また、従来の約2倍の出力が出せる6kWモデルもラインナップしました。EV用普通充電器のリーディングカンパニーとしてEV促進および脱炭素社会の実現に寄与していきます。その他、昨年度開発した、電気火災の主な原因となる火花放電を検出し、電気火災の未然防止に貢献する放電検出ユニット「スパーテクト」の普及拡大を図るとともに、シリーズ強化に取組んでいます。 (5) 研究体制当社製品は、情報化社会の発展に伴い、屋外に設置される監視カメラ、携帯基地局など情報通信インフラの重要度が増す中、ゲリラ豪雨、強風、地震などの過酷な自然環境にも耐える性能が要求されています。当社は、業界に先駆け暴風雨を模擬できる「風雨試験設備」及び実際の地震の揺れを再現可能な「3軸耐震試験設備」を導入し、新たな市場開拓や顧客要求を満足する製品の研究開発を行っています。キャビネットに対する保護性能評価は、「危険な箇所への接近や外来固形物の侵入」と「水の浸入に対する保護」について別々に試験評価され、IP性能(防塵・防水性能)で表示されていますが、屋外キャビネットで風と雨を同時に試験評価するため、一般財団法人建材試験センターと国立研究開発法人防災科学技術研究所のご協力をいただき、風雨等級(WP)で性能表示される風雨性能評価基準を制定しました。また、今後成長が見込まれる分野に向けた研究も進めています。次世代技術を構築するため、データセンター関連では熱対策技術、屋外用設備については騒音対策や屋外設置環境技術、また省エネルギーおよび安全性に関する研究や防災関連では放電検出技術の研究を行っています。 2 電子部品関連事業当連結会計年度の研究開発活動については、電磁波障害や省力化・自動化に付随する問題を中心に、熱マネジメント、振動衝撃問題や音問題などの対策技術(ソフトソリューション)・対策製品を含めた各種環境対策技術の開発および薄膜技術の応用開発に取り組みました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は517百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 電磁波環境コンポーネント部品CO2削減に向けて自動車の電動化が加速する中で、HEV・EV・PHEV等の環境自動車(もしくは「新エネルギー自動車」)用ノイズフィルターの高インピーダンス化やユニット化の取り組みを強化しました。また、基板上でのグランド強化部材として振動耐久性に優れた低背仕様の自動実装グランド部品を新たに開発しました。 (2) 精密エンジニアリングコンポーネント部品通信機器や金融端末市場向けにUSBやHDMI等のコネクターの抜け防止製品を開発しました。また、多機能化の要求に対応すべく、樹脂と金属の複合部材の開発も強化しました。ほかにも、信州大学と共同で国プロジェクトに参画し、SDGsへ貢献する新規カーボンナノチューブ複合樹脂の研究を進めています。 (3) 熱対策技術自動車市場において自動運転技術に必要な高速画像処理や各種センサーの搭載増加や、環境自動車に搭載されるバッテリーの容量拡大や小型化に対する温度管理の重要性から熱対策製品の需要が拡大しており、これらに向けた高熱伝導性能や低反発性を向上した熱伝導シートの新製品を開発しました。また、5G時代を迎えた通信機器市場においては、SoCなど高密度高実装デバイス向けにディスペンサーによる自動実装塗布が可能で、グリスの様な液だれしない液状熱伝導材の汎用タイプを新たに開発しました。 (4) 振動・衝撃・音対策技術車載市場において振動対策部材の開発や振動・衝撃対策材料として独自の新規素材の開発を進めています。また、素材開発のみならず実機評価からの最適な振動対策支援も積極的に進め、ソフトソリューションサービスにも注力しています。 (5) 薄膜技術応用開発機能性薄膜の各種機能性(透明性、導電性、反射率、色味等)を変化・向上させた製品をお客様と共同開発することにより、幅広いマーケットへの展開を実施しています。 (6) 素材開発材料コンパウンド技術を活用した医療用材料や環境対応材料、コンポジット材料、ナノスケール素材、薄膜を応用するセンサーの研究開発を進めています。さらにセンサーのモジュール化には、保有するコア技術である樹脂成形、スパッタリング、コーティングなどの融合や新技術開発を目指しています。
FY2020|2,533 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、「配電盤関連製造事業」及び「電子部品関連事業」において各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。当連結会計年度の研究開発費は2,876百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 1 配電盤関連製造事業当連結会計年度の研究開発活動については、機能、性能、デザイン性などの先進性を追求するとともに、安全、環境、品質への配慮と省スペース、省施工などをテーマにした商品の研究開発ならびに既存製品の原価低減活動を行いました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は2,278百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。(1) 配電盤部門配電盤は、商用電源の確保が困難な場所にも設置可能な独立電源システムのラインナップ強化として、太陽電池と独立電源盤を一体化した可搬型タイプと大容量40Wタイプを追加して使用用途の拡大を図りました。住宅用分電盤は、電気火災を未然に防止する防災製品として、放電検出ユニット『スパーテクト』、放電検出ユニット付ホーム分電盤、既設の住宅用分電盤に機能追加できる放電検出増設ユニットを開発しました。電気火災は年間約1,000件のペースで発生しており、その主な要因は、コンセントとプラグの間に溜まった埃が吸湿することで発生するトラッキング現象やコード・ケーブル類のショートなどから生じる火花放電であり、電気火災全体の40%以上を占めています。放電検出ユニットは、当社独自の技術で電気火災の主な原因となる火花放電を検出し、電気火災の未然防止に貢献します。 (2) キャビネット部門LAN、IoTなどの情報インフラを支えるHUB収納キャビネットにおいて、小型通信機器収納用ボックスのモデルチェンジを行いました。軽量化やツールレスでのドア着脱など、施工性・作業性が向上しています。システムラックは、データセンター向けにセキュリティー管理が容易なICキータイプを開発しました。また、ラックの排熱対策に有効な背面風向ガイド、省施工のケーブルホルダー、薄型のコンセントバーなどオプションの充実を図りました。 (3) 遮断器・開閉器部門遮断器・開閉器は、商用電源と非常用電源を切り替える機能が付いた分電盤に搭載する主管ブレーカとして、従来のものより小型化した製品を開発しました。それにより、分電盤全体の小型化に貢献しています。また、中小ビルをターゲットとした高機能感震ブレーカー『ガルサーチ』の製品化に向け、実証実験を進めています。複数フロアに設置された地震センサーのデータを、電力線通信技術を使って集約・演算し、通電火災を防ぐためにブレーカーを遮断します。併せて、地震データをクラウドで蓄積・分析して、ビルの被害状況、地域の震度分布の様子を知らせる事ができます。その他、スタートアップ企業との協業により、当社設備機器と連携する簡易IoT製品の開発を進めています。 (4) パーツ・その他部門熱関連製品は、高圧受電盤の天井面から強制換気をおこなう換気装置として、屋外天井取付型ファンを発売しました。防水性が高く、高風量のため屋外に設置する高圧受電盤の安定稼働に貢献します。 (5) 研究体制当社製品は、情報化社会の発展に伴い、屋外に設置される監視カメラ、携帯基地局など情報通信インフラの重要度が増す中、ゲリラ豪雨、強風、地震などの過酷な自然環境にも耐える性能が要求されています。当社は、業界に先駆け暴風雨を模擬できる「風雨試験設備」及び実際の地震の揺れを再現可能な「3軸耐震試験設備」を導入し、新たな市場開拓や顧客要求を満足する製品の研究開発を行っています。キャビネットに対する保護性能評価は、「危険な箇所への接近や外来固形物の侵入」と「水の浸入に対する保護」について別々に試験評価され、IP性能(防塵・防水性能)で表示されていますが、新たに一般財団法人建材試験センターと国立研究開発法人防災科学技術研究所のご協力をいただき、屋外キャビネットの風と雨を同時に試験評価し、風雨等級(WP)で性能表示される風雨性能評価基準を独自に制定し、当社製品の評価を開始しました。また、今後成長が見込まれる分野に向けた研究も進めています。次世代技術を構築するため、データセンター関連では熱対策技術、また屋外用設備については騒音対策・屋外設置環境技術や省エネルギーおよび安全性に関する研究、さらに防災関連では放電検出技術の研究を行っています。 2 電子部品関連事業当連結会計年度の研究開発活動については、電磁波障害や省力化・自動化に付随する問題を中心に、熱マネジメント、振動衝撃問題や音問題などの対策技術(ソフトソリューション)・対策製品を含めた各種環境対策技術の開発および薄膜技術の応用開発に取り組みました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は598百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 電磁波環境コンポーネント部品産業機器やアプライアンス市場において、増加傾向にあるインバータノイズに対し低周波帯域~中周波帯域にて高減衰となるノイズフィルターのシリーズ開発を実施、販売を開始しました。自動車市場では、HEV・EV・PHEV等の環境自動車(もしくは「新エネルギー自動車」)向けノイズフィルターに注力し、大電流時に高効果を発揮可能な製品、ハーネス保護や固定機能を兼ねた製品の開発を強化しました。 (2) 精密エンジニアリングコンポーネント部品アプライアンス市場向けに基板上のスペーサー部材の多機能化を目的とした開発を行い、販売を開始しました。 (3) 熱対策技術通信市場に於いて、SoCに代表される高密度高実装デバイス向けの高熱伝導シートの開発またディスペンスでの塗布が可能な上に、液だれしない低粘度性を有する液状熱伝導材の新規開発を行いました。 (4) 振動・衝撃・音対策技術OA市場やアプライアンス市場に向けてファンの振動対策部材の開発や各種装置の静粛性が求められることから、搭載機器のメカニカル音を低減させる新規静音シートの開発を実施し、販売を開始しています。
FY2019|3,936 文字
5 【研究開発活動】当社グループ(当社及び連結子会社)は、「配電盤関連」を事業の中心として「電設電材」「FA制御」「情報通信」各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。 当連結会計年度の研究開発費は2,466百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 1 配電盤関連製造事業 当連結会計年度の研究開発活動については、機能、性能、デザイン性などの先進性を追求するとともに、安全、環境、品質への配慮と省スペース、省施工などをテーマにした商品の研究開発ならびに既存製品の原価低減活動を行いました。当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は2,292百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。(1) 配電盤部門配電盤は、商用電源の確保が困難な場所にも設置可能な独立電源システムのラインナップ強化を行い、太陽電池と独立電源盤を一体化した製品の開発を進めています。運搬、設置が容易で、工事現場、イベント会場や災害時の電源として活用頂けます。 住宅用分電盤は、モデルチェンジによりデザインを一新しました。小型化するとともに利便性・施工性を向上しています。 また、住宅用分電盤と並べて設置できる屋内用FPボックス、情報分電盤用ボックスも併せて同一デザインにモデルチェンジしました。 光接続関連製品は、光ファイバーのLAN構築に最適な光接続箱 壁掛け型をモデルチェンジし、ラインナップを充実させました。施工・配線・メンテナンス時の作業性が向上しています。 (2) キャビネット部門キャビネットは、宅配荷物の再配達をなくす手段として、戸建て向け宅配ボックスを発売しました。屋外用キャビネットで培ってきた技術を活かし、優れた耐久性と高い防水性を持ち合わせ、簡単操作の捺印機構を搭載しています。 また、LAN、IoTなどの情報インフラを支える小型ラック、HUB収納キャビネット壁掛けタイプを同一デザインコンセプトでモデルチェンジを行いました。軽量化、作業性向上などが評価され、市場に浸透しています。更にオフィスで使いやすいキャスター付タイプ、教育関係などで要求があるタブレット収納タイプの対応も開始しました。 システムラックは、データセンター向けに省エネ、省施工に効果的なOCPラックの充実やFSコアネットワークラックの機種追加によりラインナップの強化を図りました。 その他、高気密プラボックスのホワイトグレー色を機種追加しました。屋外日射による内部の温度上昇を抑えることができ、屋外通信機器の収納用にご利用いただけます。 (3) 遮断器・開閉器部門遮断器・開閉器は、住宅用分電盤のリミッタースペースに設置可能な感震機能付スリム3Pブレーカーを発売し、「感震ブレーカー」の普及促進に貢献しています。既設住宅へのスマートメーター導入により住宅用分電盤の空いたリミッタースペースに取付け可能で、既設住宅への設置がより簡単に行えます。さらに、他社の住宅用分電盤を感震仕様の分電盤にリニューアルすることが可能になっています。 また、中小ビルをターゲットとした高機能感震ブレーカー『ガルサーチ』を開発し、実証実験を進めています。複数フロアに設置された地震センサーのデータを、電力線通信技術を使って集約・演算し、通電火災を防ぐためにブレーカーを遮断します。併せて、地震データをクラウドで蓄積・分析して、ビルの被害状況や地域の震度分布の様子をメール等で通知する事が可能になっています。 (4) パーツ・その他部門EV・PHEV用充電スタンドは、毎日の充電環境を快適にする家庭用充電器「Pit‐C3」を開発しました。①EV・PHEV用コンセント、②コントロールボックスホルダー、③コネクタホルダーの3製品を自由に組み合わせて使用する事ができます。 キャビネット用パーツは、監視システムや無線システム用通信機器の収納密度を高められる通信機器用二段基板を開発しました。その他、ポールやコンクリート柱へキャビネットを取付ける際、大型のキャビネットに対応できるコン柱用金具を機種追加しました。 熱関連製品は、主に高圧受電盤用の強制換気をおこなう換気装置の機能強化、高風量機種の追加によりラインナップを充実しました。 (5) 研究体制当社製品は、情報化社会の発展に伴い、屋外に設置される監視カメラ、携帯基地局など情報通信インフラの重要度が増す中、ゲリラ豪雨、強風、地震などの過酷な自然環境にも耐える性能が要求されています。当社は、業界に先駆け暴風雨を模擬できる「風雨試験設備」及び実際の地震の揺れを再現可能な「3軸耐震試験設備」を導入し、新たな市場開拓や顧客要求を満足する製品の研究開発を行っています。検証により得られた結果を基にCAE解析技術の精度向上を図り、新たな製品開発に役立てています。 また、今後成長が見込まれる分野に向けた研究も進めています。次世代技術を構築するため、データセンター関連では熱対策技術、また屋外用設備については騒音対策・屋外設置環境技術や省エネルギーおよび安全性に関する研究を行っています。 2 電子部品関連事業 パワー半導体やAI・ビックデータの台頭によって高速化・高性能化・多機能化・小型化が進むと共に、あらゆるモノがインターネットで繋がるIoTの時代となったことから、多種多様なモノにセンサーが搭載され、それに合わせてさらに高度な各種対策技術が求められるようになっています。そうした中で、当社グループの研究開発活動は環境問題対策を中心とした製品開発を基本使命とし、自動車、民生機器、エネルギー、産業機器、ICTあるいは医療市場へ軸を置いて、そこから発せられるニーズを取り込むことにより、いち早くソリューションとして提供するFirst Solution Proposer を目指して活動しています。 現在は、電磁波障害や省力化・自動化に付随する問題を中心に、熱マネジメント、振動衝撃問題や音問題などの対策技術(ソフトソリューション)・対策製品を含めた各種環境対策技術の開発および薄膜技術の応用開発に取り組んでいます。 また、成長市場分野に対して、これら環境対策製品における、設計の高度化、解析シミュレーション技術の導入、高性能オリジナル素材の開発を積極的に推進し、特に自動車市場向けには、解析シミュレーション技術を用いた性能・機能面での設計根拠を強化し、その設計根拠を元に製品化しました。各種信頼性試験を通して性能・機能面の設計根拠の評価検証を行い、自動車市場において求められる性能・機能品質を満足すべく開発を推進しています。 今後も各市場が直面する技術課題に対し、信頼される製品を提供できるよう若手人材の研究機関への派遣などによる育成・強化ならびに、外部専門家や研究機関との連携、他社との協業化など最速最適な対応を図っていきます。 当セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は174百万円で、研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 電磁波環境コンポーネント部品産業機器やアプライアンス市場で需要が高まっているノイズフィルターにおいて幅広い帯域でノイズ減衰を発揮する固定も可能とした大径のハーネスに対応するノイズフィルターの販売を開始しました。また、ICT市場における高周波化を見据えてGHz帯での性能向上を目指した製品開発を行い、販売を開始しました。自動車市場では、HV・EV・PHEV等の環境自動車(もしくは「新エネルギー自動車」)向けノイズフィルターに注力し、大電流対応やノイズフィルター効果及び、ハーネス固定機能を兼ねた製品の開発を強化しました。 (2) 精密エンジニアリングコンポーネント部品昨年に引き続き情報処理機器、流通・金融市場向けに、安全対策としてUSB及びHDMI接続部分の抜けを防止するカバーの販売と開発を実施。また、多機能化の要求に対応すべく、金属やエラストマーなどとの複合成形技術やCNFの持っている多義渡る特徴を引き出すべく信州大学と共同で国PJに参画し、樹脂複合材開発の研究を進めています。 (3) 熱対策技術通信市場に於いて、SoCに代表される高密度高実装デバイス向けにディスペンスでの塗布が可能な上に、液だれしない低粘度性を有する液状熱伝導材の開発を開始しました。更に自動車市場でも自動運転に伴う画像処理ICの高速化による発熱対策やEV化によるバッテリーの熱対策に対する需要も見込まれることから、車両搭載可能とするための開発を実施しています。 (4) 振動・衝撃・音対策技術モバイル機器やOA機器に向けてノンハロ仕様で難燃性V-0を実現した耐衝撃素材や自動車の電動化に伴い、より車室内の静粛性が求められることから搭載機器のメカニカル音を低減させる静音シートの開発を実施しています。 また、素材開発のみならず実機評価からの最適な振動対策支援も積極的に進め、ソフトサービスにも注力しています。 (5) 薄膜技術応用開発機能性薄膜の各種機能性(透明性、導電性、反射率、色味等)の向上等をお客様と共同開発を実施する事により、幅広いマーケットを対象に取り組みを実施しています。 (6) 素材開発材料コンポジット技術を生かした医療用材料のコンポジットや開発した素材を活用するため、その素材を活用したセンサーモジュール開発を進めています。そのモジュール化に関しては、当社が保有しているコア技術を生かし、成形、スパッタリング、コーティングあるいはコンプレッションなどの各種技術を融合した開発を目指しています。
FY2018|2,349 文字
5 【研究開発活動】当社グループ(当社及び連結子会社)は、「配電盤関連」を事業の中心として「電設電材」「FA制御」「情報通信」各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。 当連結会計年度の研究開発活動については、機能、性能、デザイン性などの先進性を追求するとともに、安全、環境、品質への配慮と省スペース、省施工などをテーマにした商品の研究開発ならびに既存製品の原価低減活動を行いました。 当連結会計年度の研究開発費は2,154百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 配電盤部門分電盤は、商用電源の確保が困難な場所にも設置可能な完全独立電源システムを製品化しました。太陽電池と蓄電池で電力を賄うことができ、公衆無線LANシステム、工事現場の計測器、避難場所における携帯電話充電、LED照明などの電源用途にご利用いただけます。 住宅用分電盤は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及に貢献し、省エネ・創エネ・蓄エネをサポートするHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)に対応した住宅用分電盤「エネウェイ」を開発しています。経済産業省では、「2020年までにハウスメーカー等の建築する注文戸建住宅の過半数でZEHを実現すること」を目標としています。ZEHにはHEMSの設置が必要不可欠であるため、HEMS対応住宅用分電盤はその中心的な役割を担います。 また、地震による電気火災を防止する感震ブレーカーの普及取り組みとして、業界初となる感震機能付ブレーカーを搭載した新築住宅向けの感震機能付住宅用分電盤、既設住宅向けの感震機能付ブレーカーユニットを発売しました。 光接続箱関連製品は、ラックマウント用スライド式スプライスユニットの省スペースタイプをラインナップし、光ネットワーク市場向け商品の強化を図りました。 (2) キャビネット部門キャビネットは、LAN、IoTなどの情報インフラを支える小型ラック、HUB収納キャビネット壁掛けタイプを同一デザインコンセプトでモデルチェンジを行いました。従来製品に比べ小型ラックでは約30%、HUB収納キャビネットでは約20%の軽量化を行い設置や移動時の作業負担を大幅に軽減、あわせて外装パネルのツールレス着脱や配線作業性向上に繋がる機能を追加し、省施工性を実現しました。 その他、宅配荷物の再配達をなくす手段として、戸建て向け宅配ボックスを開発しました。屋外用キャビネットで培ってきた技術を活かし、優れた耐久性と高い防水性を持ち合わせ、簡単操作の捺印機構を搭載しています。 システムラックは、データセンターなど基幹ネットワーク装置の大型化に対応するため、FSコアネットワークラックの機種追加によりラインナップを充実させました。 (3) 遮断器・開閉器部門遮断器・開閉器は、感震リレーとブレーカを一体化した業界初の感震機能付ブレーカーを発売しました。家庭用ホーム分電盤及び産業用分電盤に取付け可能で、住宅以外の工場、飲食店などにも使用範囲が広がり、「感震ブレーカー」の普及促進に貢献しました。さらに、他社の住宅用分電盤を感震仕様の分電盤にリニューアルすることが可能であり、安全・安心に貢献する製品として高く評価され、第65回電設工業展の製品コンクールにおいて「一般社団法人日本電設工業協会会長賞」を受賞しました。 その他、「高機能感震ブレーカー(地震・雷IoT)実証実験」においては、地震に関する有用なデータとIoTのノウハウが蓄積されてきました。また地震IoTの仕組みを応用した掛川市地域防災システム実証プロジェクトを進めるなど、新たなビジネスに向けた取り組みを推進しています。 (4) パーツ・その他部門分電盤用パーツは、分電盤の接続パーツ及び分電盤分岐部を構成するセット品のラインナップを充実し、分電盤の分岐構成の自由度向上、小型化及びリニューアルコストの低減、セット品による部品選定の容易化を実現しました。 キャビネット用パーツは、自立キャビネット用のLED照明パネルを機種追加しました。 熱関連製品は、冷却能力2,000~3,000Wの高容量ノンフロンタイプの盤用クーラを機種追加し、環境にやさしい製品のラインナップを充実しました。 EV・PHEV用充電スタンドは、既に発売中の親機と子機を組み合わせて使用する、親子連携機能付充電器を活用し、大型商業施設にて実証実験を開始しました。充電設備全体が消費するピーク電力を抑制し、既存の電力設備や電気料金のなかで複数台同時の充電が可能となることを実証し、IoTを活用した充電サービスの有効性を検証しています。 (5) 研究体制当社製品は、情報化社会の発展に伴い、屋外に設置される監視カメラ、基地局など情報通信インフラの重要度が増す中、ゲリラ豪雨、強風、地震などの過酷な自然環境にも耐える性能が要求されています。当社は、業界に先駆け暴風雨を模擬できる「風雨試験設備」及び実際の地震の揺れを再現可能な「3軸耐震試験設備」を導入し、新たな市場開拓や顧客要求満足を目指した研究体制を整えました。①風雨試験設備 2017年4月より稼動を開始し、暴風雨、台風などを想定した性能評価の検証を行っています。当社製品のインフラとしての機能維持のために必要な技術課題を検証しています。②3軸耐震試験設備 2017年8月より稼動を開始し、東西、南北、上下の全方向に同時に加震することが可能となりました。国内で観測された地震波の再現や各種規格に定められた地震波形による信頼性の高い試験評価を実施することで、耐震性能要求が厳しい通信市場への当社製品の採用に繋げています。
FY2017|3,257 文字
6 【研究開発活動】当社グループ(当社及び連結子会社)は、「配電盤関連」を事業の中心として「電設電材」「FA制御」「情報通信」各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。当連結会計年度の研究開発活動については、機能、性能、デザイン性などの先進性を追求するとともに、安全、環境、品質への配慮と省スペース、省施工などをテーマにした商品の研究開発ならびに既存製品の原価低減活動を行いました。当連結会計年度の研究開発費は2,014百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 配電盤部門配電盤部門は、新規開発したスリム3Pブレーカを搭載し、従来製品に比べ約30%の省スペース化を実現した小型動力分電盤を製品化しました。店舗や事務所などでサービスの多様化や大容量化による回路数増加、分電盤設置スペースの確保、IoT関連機器の搭載などの要求に対応し、リニューアルコストの低減が図れます。住宅用分電盤は、燃料電池の普及に向けた対応として、15Aブレーカを搭載した機種をラインナップに追加しました。家庭用燃料電池システムの発電出力は低いため、細い電線で配線することができ、この電線保護に最適な定格のブレーカを搭載しています。経済産業省の「水素・燃料電池ロードマップ」のアクションプランにある、工事の簡素化による施工コストの低減に貢献できます。また、地震による電気火災を防止する感震ブレーカーの普及取組み強化として、業界初となる感震機能付ブレーカーを搭載した新築向けの感震機能付住宅用分電盤、既設分電盤向けの感震機能付ブレーカーユニットを開発しています。発売は平成29年8月を予定しています。光接続箱関連製品は、システムラック用の光ファイバー配線処理・収納用パーツのラインナップを充実しました。 (2) キャビネット部門キャビネット部門は、コーナー部を全溶接構造とし、高防錆性と高IP性能を実現した屋外用壁掛けキャビネットを開発しました。最新設備の投入により、安定した品質と幅広いラインナップに対応できる製造基盤を構築しました。また、FRP樹脂製ボックスのモデルチェンジを行いました。外観デザインを一新して高IP性能化するとともに、日射による内部温度上昇を考慮した明るい色彩を採用し、ワンアクションハンドルによる優れた操作性を実現しました。電波透過性が高いため、Wi-Fi環境、無線LAN、監視カメラシステムなどの機器収納用としてご利用いただけます。システムラックでは、ツールレスで機器取付位置を設定できる施工性に優れた汎用ネットワ-クラック、データセンターなど基幹ネットワークに最適な高密度ケーブル管理と機器の熱管理に優れたコアネットワークラックを発売しました。更にコアネットワークラックはCisco社スイッチ製品との互換性が検証された「Cisco Compatible認証」を取得しました。Cisco社スイッチ製品の安定稼動環境を実現することにより、信頼性の高いITシステム構築に貢献します。 (3) 遮断器・開閉器部門遮断器・開閉器部門は、協約形3Pブレーカで業界最小サイズとなるスリム3Pブレーカを開発しました。幅寸法を従来の75㎜から50㎜(従来比2/3)とすることに成功し、分電盤の省スペース化に貢献できます。また、小型化するだけではなく定格遮断容量も当社比で2倍の5kAを実現し、安全性向上に貢献しています。また、感震リレーとブレーカを一体化した業界初の感震機能付ブレーカーを開発しました。感震機能付ブレーカーは住宅用分電盤の主幹ブレーカとして使用できるだけでなく、産業用分電盤にも搭載が可能で、感震ブレーカーの普及促進につながります。その他、プロジェクトとして「高機能感震ブレーカー(地震・雷IoT)実証実験」を進めています。本プロジェクトは、住宅用分電盤の中に組み込む感震ブレーカー及び避雷器にセンサーを取り付け、あらゆるモノがネットにつながるIoT技術を使って地震と雷のデータをクラウドで蓄積・分析することにより、居住者に被害状況をメール通知したり、多数の住宅から集めたビッグデータを防災に活用するシステムを実証するものです。首都圏の住宅100軒程度に設置工事を進めており、データの取得を開始しています。実証実験にあたり、地震、建築、防災などの専門家9名で構成する第三者委員会(委員長:東京大学地震研究所 堀宗朗教授)を組成し、実験方法やデータの有効性を検証していきます。 (4) パーツ・その他部門パーツ製品は、スリム3Pブレーカに対応した分電盤の接続パーツを製品化しました。分電盤の分岐構成の自由度向上、分電盤の小型化およびリニューアルコストの低減を図ることができます。また、自立制御盤キャビネットのサービス向上を目的とし、内部機器組付けを先行加工できる鉄製基板をパーツ発売するとともに、鉄製基板なしタイプを自立キャビネットシリーズに追加しました。また、ポール用金具や取付金具の機種追加により、施工用パーツのラインナップを充実させました。熱関連製品は、盤用クーラ・ノンフロンタイプ(冷却能力300~1700W、CEマーク対応)をラインナップに追加しました。環境にやさしいノンフロン冷媒により、低炭素社会への貢献、および製品の維持・廃棄コストを低減することができます。また、ステンレスフードのラインナップ追加、フード付角形ルーバーのモデルチェンジにより、ルーバー関連製品のシリーズ強化を行い、より幅広い市場に対応可能となりました。EV・PHEV用充電スタンドは、株式会社豊田自動織機と共同開発した親機と組み合わせて使用することで複数台充電が可能となる、通信機能付充電スタンドの子機を発売しました。通信の一元化により運用コスト低減を図り、複数のEV・PHEVを同時充電する際に契約電力や電気設備容量を超えないように充電電力をコントロールする機能を追加しています。 (5) 研究体制当社製品は、電気や情報を伝える重要度の高い社会インフラに利用され、様々な環境条件下で使用されています。今後もサービスの多様化に伴い、益々重要性を帯びてくると思います。一方、近年では異常気象による強風・集中豪雨・大型台風の発生が増加してきており、また大型地震など自然災害の発生も懸念されています。製品にはこれらの災害が発生してもインフラとしての機能維持や安心して使用できる性能が求められています。当社は業界のリーディングカンパニーとして、新たに暴風雨環境と大型地震を再現できる試験設備を導入し、設置環境に対する性能検証能力強化を図ると共に、付加価値の高い製品開発に繋げていきます。①風雨試験設備 近年、異常気象による強風・集中豪雨や大型台風が頻発しており、情報通信機器や監視機器などの重要設備が収納される屋外設置キャビネットには暴風雨に対する性能が重要になると予想しています。そこで、業界に先んじて暴風雨性能を明確にし、キャビネットに付加価値を付けることを目的に、最大風速60m/s、最大降雨量300mm/hを再現可能な風雨試験設備を導入しました。平成29年4月より稼動を開始しています。②3軸耐震試験設備 情報通信機器を搭載するシステムラックにおいては、大規模地震においても情報インフラを維持する為に耐震性能が要求されています。当社では耐震試験評価を最重要と捉え、従来から2軸による耐震試験設備を導入していましたが、実際の地震と同じく東西、南北、上下の全方向に同時に加震することができる3軸耐震試験設備を新たに導入します。国内外の情報通信関連の耐震試験規格を全て網羅するほか、兵庫県南部地震、東北地方太平洋沖地震、熊本地震など、災害で観測された各種地震波の再現も可能となります。加振テーブルサイズは3m×3m、最大搭載可能質量は3,000㎏です。本設備は平成29年8月より稼動開始の予定です。
FY2016|2,150 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、「配電盤関連」を事業の中心として「電設電材」「FA制御」「情報通信」各分野の商品を研究開発し、幅広く市場に展開しています。当連結会計年度の研究開発活動については、機能、性能、デザイン性などの先進性を追求するとともに、安全、環境、品質への配慮と省スペース、省施工などをテーマにした商品の研究開発ならびに既存製品の原価低減活動を行いました。当連結会計年度の研究開発費は1,973百万円で、当連結会計年度の研究成果のうち主なものは次のとおりです。 (1) 配電盤部門配電盤部門は、太陽光発電システム関連製品DC1000Vタイプ接続箱、集電箱をモデルチェンジし、施工性の向上、省スペース化、低価格化を図り、市場競争力のある製品を開発しました。また、成長市場である太陽光発電システムの監視・メンテナンスビジネス向けに、各ストリングの計測が可能な電力計測ユニットを搭載した接続箱、既存の太陽光発電システムに後付け設置可能なストリング監視盤をラインナップに追加しました。また、電力計測ユニットを磐田工場の太陽光発電設備へモニター設置し、最適な管理の調査研究も進めています。住宅用分電盤は、地震後の電気火災対策として、従来の感震リレー付ホーム分電盤に即遮断機能のある分岐ブレーカを最大3回路まで設定できる総合タイプを新たにラインナップしました。即遮断機能により、地震発生時に火災原因となる負荷が接続された回路を即時に遮断することができます。また、蓄電池などの非常用電源と組合わせて使うことで、停電時に電気の供給を継続することができる自動電源切替機能付住宅分電盤を発売しました。冷蔵庫や照明など、生活に最低限必要な家電製品の使用が可能です。光接続箱関連製品は、光ファイバー用配線処理パーツのラインナップを充実しました。壁掛けタイプではシリーズ強化として入出線融着仕様を追加しました。スプライスユニット心線プレ配線仕様では光ファイバーの仕様変更によりコスト競争力の強化を図りました。 (2) キャビネット部門キャビネット部門は、今後市場拡大が予想される蓄電池収納用途に向け、火災予防条例キュービクル式蓄電池設備用の大型自立キャビネットをラインナップに追加しました。また、自立制御盤キャビネットは機械装置メーカーや制御盤メーカーの市場ニーズに応え、標準品から外形寸法を50mm単位でサイズ変更してWeb上でオーダーできる「セミオーダー」サービスを開始しました。従来の標準品165機種から、全3,143サイズに対応可能です。サイズ変更のほか、穴加工、オプション、指定色など、多様な組み合わせによる選択が可能です。さらに、コーナー部を全溶接構造とした屋外用キャビネットを発売しました。高い防錆性と高いIP性能を実現し、屋外環境でも内部機器を保護することが可能です。システムラックでは、耐震構造のデータセンター用に高密度実装・冷却効率・セキュリティ性の機能を備えコストパフォーマンスに優れたサーバラックを発売しました。 (3) 遮断器・開閉器部門遮断器・開閉器部門は、経済形ブレーカ(50~400AF)の内部付属装置の仕様変更に迅速かつ柔軟に応えるため、客先で後付けが可能なカセット付属装置をラインナップに追加しました。また、既設住宅分電盤に容易で安価に後付けできる、感震リレーユニット(既設用)を製品化しました。主幹ブレーカを交換することなく、感震リレーユニットを取り付けることができます。さらに、常用電源と非常用電源の切替ができる、自動電源切替開閉器を開発しました。業界最小サイズを実現し、住宅用分電盤への搭載が可能です。電子機器部門は、太陽光発電監視システムPVマネージャーにおいて、DC1000V対応の電力計測用PVユニットをラインナップに追加しました。また、計測データの通信・記憶を行うCSユニットでは、対応するパワコン、電力量計の機種追加や、パソコンで計測データを確認できる管理アプリケーションの開発を行い、汎用性を高めました。 (4) パーツ・その他部門パーツ製品は、配電盤の分岐部構成に関連する製品のラインナップの充実を図りました。フラットな配線が可能な分岐バー、プラグイン分電盤をコンパクトに構成する片側分岐のユニットを製品化し、分岐構造の自由度をさらに向上させました。充電スタンドは、パブリック向け充電器をモデルチェンジし、第三者(JARI)認証取得による補助金対象認定を取得しました。また、液晶ディスプレイによる操作性向上、認証課金において各種充電サービスへの対応が可能となり、市場競争力のある製品となりました。さらに、PHEVによる外部電源供給システムを用いた実証実験に参画し、今後の製品開発のための技術蓄積を継続して行いました。熱関連製品は、屋内盤用電子クーラーの50W、200Wの機種をモデルチェンジし、シリーズ全機種で業界トップクラスの小型・高効率化を実現することができました。また、盤用除湿器のモデルチェンジにより、小型、軽量、高効率化を図り、さらにワイドレンジの入力電圧に対応可能としたことで、海外向け設備への採用など、より幅広い市場に対応可能となりました。