経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、経営理念を以下のとおり定め、お客様にご満足いただける新たな価値を提供していきます。① お客様にご満足いただける新たな価値を創造し続けます。日東工業グループは、お客様にとっての価値を理解し、満足いただける製品やサービスを提供していきます。 われわれは価値創造を継続的に行うことにより、お客様との信頼関係を築き、強化していくことを大切にします。② 人間尊重の精神に基づいた企業活動を進めます。従業員一人ひとりの個性を尊重し、能力を生かし、育てることにより、新しい価値を創造する組織への更なる進化を図ります。公正公平な人事評価と適材適所の人材配置により、従業員が職務を通じて自己実現を果せる会社であることを誓います。③ 高い倫理観、道徳観に根ざしたコンプライアンス経営を実践します。日東工業グループは、社会規範に則った公明正大な経営を常に行います。誠実な行動と日々のたゆまぬ努力の積み重ねによって、安全・安心な、より高い品質の製品・サービスを提供します。④ 美しい地球を次世代へつなぐことに貢献します。電気と情報を主な事業領域とする日東工業グループは、企業市民として環境保護に努めていきます。また同時に、再生可能エネルギーの活用を促進する技術等を通じ、持続可能性を高めることに貢献する価値を創造します。⑤ 株主価値を高める経営を常に行います。過去の成功を守ることや目先の利益を追うことを優先し、未来への投資を後回しにするようなことはしません。株主価値を最大化する中長期的な成長と持続的な利益の創出を経営目標として、変わらず良い会社であり続けるために改善・改革を日々積み重ねます。 (2) 当社グループの経営環境① 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 <経営指標推移> 2025年3月期実績2026年3月期見通し2026中期経営計画目標連結売上高1,846億円1,920億円2,000億円連結営業利益134億円136億円150億円RОE10.8%-9.0%以上 「2026中期経営計画」の初年度である当連結会計年度は、企業の強い設備投資のほか、価格改定などの利益率改善に向けた様々な施策効果もあり、連結売上高1,846億円、連結営業利益134億円となりました。また、営業利益の増加や子会社株式の取得に伴う特別利益の計上により、ROEは10.8%となりました。 ② 中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題当社グループは長期経営構想のもと「2026中期経営計画」を推進し、社会課題を解決することで社会的価値と経済的価値の両立により企業価値の向上に取り組んでいます。 <長期成長ストーリー> <2026中期経営計画>基本方針 「2026中期経営計画」の取り組みは以下のとおりです。 (イ) 電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業 (a) コア事業の基盤強化配電盤、キャビネット、情報通信関連事業といったコア事業は、強い事業として盤石な基盤を構築するとともに、先進技術を活用し収益性を高めることを目指します。2024年度は、瀬戸工場の稼働開始により「スマートオーダー」システムを活用した自立キャビネットの受注が拡大しました。また、新たにグループ化したテンパール工業㈱との協業開始により、「設計・開発・生産」における協力体制の構築を通じて、強固なビジネスモデルへの変革を目指していきます。今後も、生産自動化やスマートファクトリーなど生産効率化の進展による収益性の強化、販売システムの更なる進化と市場浸透促進、グループ会社間の連携強化による事業体制の拡大および強靭化を図ります。 (b) 戦略事業の推進グローバル化、事業・技術領域の拡大を推進する戦略事業は、成長が期待できる市場への積極参入により規模を拡大し、将来の事業の柱を築くことを目指します。2024年度は、グローバル化の推進において、インドやインドネシアなど海外展示会への出展や販売先との関係性構築を進めました。事業・技術領域の拡大においては、制御盤業界の変革を目指すパートナー会「制御盤DXアライアンス」を設立し、製造業全体に関わる新たな価値創造に貢献する取り組みを進めていきます。また、陸上養殖実証実験への参画を通じ、陸上養殖における効率的なエネルギーマネジメントの課題解決に貢献していきます。今後も、海外拠点の経営基盤およびマーケティング機能の強化、環境関連製品事業の基盤構築、社会課題を見据えた新たなビジネスの創出を図ります。 (ロ) 電気・情報インフラ関連 流通事業電気・情報インフラ関連 流通事業では、ソリューション事業の強化およびサプライチェーンマネジメントの進化により市場およびサービスの領域を広げることで、事業規模の拡大を目指します。2024年度は、顧客別のソリューション提案の体制を準備し提案活動を開始しました。また、サプライチェーンの進化に向けたデータベースの整備を実施しました。今後も、ソリューション事業の強化では、提案商材・ターゲット商材の拡充、ビジネス領域の拡張、海外販売拠点でのソリューションビジネス拡大を進めます。また、サプライチェーンマネジメントの進化では、取引先との販売プロセスのデジタル化推進、仕入先との連携強化を図ります。 (ハ) 電子部品関連 製造事業電子部品関連 製造事業では、海外ビジネスの拡大およびソリューションの強化により、グローバルに稼ぐ力を高め、まずは規模の拡大を目指し、長期的に収益性を高めることを目指します。2024年度は、積極的に海外顧客でのセミナー開催を行いました。また、国内自動車関連向けのソリューション強化により受注が拡大しました。今後も、海外ビジネス拡大に向けては、日系メーカー海外現地法人との関係深化、非日系メーカーの開拓、EMC対策支援体制の構築を図ります。また、ソリューションの強化に向けては、高度化が進む電動・電子化に向けたコア技術の深耕、成長市場への部材供給範囲の拡大、コア技術を活かした新機能部材の開発を図ります。 (ニ) グループ経営基盤事業成長を支えるグループ経営基盤の強化における主な施策は以下のとおりです。 (a) 人的資本次代を見据え人的資本の極大化を図っていくことで、グループの持続的・永続的発展につなげます。自立的なキャリア形成の支援やグループ会社間の人財交流を進め、キータレントの育成・獲得を行うことで経営人財・技術人財・グローバル人財・DX人財などの人財育成に取り組んでいます。また、人財の多様化、エンゲージメント向上の取り組みを通じて、グループ社員として誇りと働きがいを感じながら働き続けられる組織風土作りにも取り組んでいます。 (b) DXデジタル技術を最大限活用できるようになることで、ビジネスプロセスの変革やイノベーションの推進へとつなげます。データドリブン経営に向け、データ活用基盤の構築や効率的かつセキュアなグループICTインフラ基盤の構築を行いました。今後も、柔軟性と拡張性を備えた安全安心なICTインフラ構築を目指し、当社グループのICTインフラ基盤を盤石なものとします。また、DXの教育体制を通じてDX人財の確保と育成、デジタル技術の利活用を促進していきます。 (c) 研究開発未来社会を想見しグループの技術価値を高めることで、持続可能な社会の実現に対する貢献度を高めます。必要とされる技術的知見やノウハウの取得をリスキリングによって内部創出するとともに、外部の企業・団体・大学と技術・知識の融合を積極的に図りました。また、海外事業における知的財産権の確保、当社グループ内での知的資本活用を最大化するなど知的財産戦略を打ち立て遂行しました。「カーボンニュートラルの実現」「社会インフラの進化」「自動化・省人化の進展」をテーマに、新たな技術の獲得と研究開発基盤の強化を重点施策に掲げ、グループ全体の付加価値創出力の向上を目指します。 当社グループはこうした施策により、地球の未来に「信頼と安心」を届ける企業グループとして、より多くのお客様のニーズにお応えし、企業価値の向上に努めていきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、経営理念を以下のとおり定め、お客様にご満足いただける新たな価値を提供していきます。① お客様にご満足いただける新たな価値を創造し続けます。日東工業グループは、お客様にとっての価値を理解し、満足いただける製品やサービスを提供していきます。 われわれは価値創造を継続的に行うことにより、お客様との信頼関係を築き、強化していくことを大切にします。② 人間尊重の精神に基づいた企業活動を進めます。従業員一人ひとりの個性を尊重し、能力を生かし、育てることにより、新しい価値を創造する組織への更なる進化を図ります。公正公平な人事評価と適材適所の人材配置により、従業員が職務を通じて自己実現を果せる会社であることを誓います。③ 高い倫理観、道徳観に根ざしたコンプライアンス経営を実践します。日東工業グループは、社会規範に則った公明正大な経営を常に行います。誠実な行動と日々のたゆまぬ努力の積み重ねによって、安全・安心な、より高い品質の製品・サービスを提供します。④ 美しい地球を次世代へつなぐことに貢献します。電気と情報を主な事業領域とする日東工業グループは、企業市民として環境保護に努めていきます。また同時に、再生可能エネルギーの活用を促進する技術等を通じ、持続可能性を高めることに貢献する価値を創造します。⑤ 株主価値を高める経営を常に行います。過去の成功を守ることや目先の利益を追うことを優先し、未来への投資を後回しにするようなことはしません。株主価値を最大化する中長期的な成長と持続的な利益の創出を経営目標として、変わらず良い会社であり続けるために改善・改革を日々積み重ねます。 (2) 当社グループの経営環境① 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 <経営指標推移> 2025年3月期実績2026年3月期見通し2026中期経営計画目標連結売上高1,846億円1,920億円2,000億円連結営業利益134億円136億円150億円RОE10.8%-9.0%以上 「2026中期経営計画」の初年度である当連結会計年度は、企業の強い設備投資のほか、価格改定などの利益率改善に向けた様々な施策効果もあり、連結売上高1,846億円、連結営業利益134億円となりました。また、営業利益の増加や子会社株式の取得に伴う特別利益の計上により、ROEは10.8%となりました。 ② 中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題当社グループは長期経営構想のもと「2026中期経営計画」を推進し、社会課題を解決することで社会的価値と経済的価値の両立により企業価値の向上に取り組んでいます。 <長期成長ストーリー> <2026中期経営計画>基本方針 「2026中期経営計画」の取り組みは以下のとおりです。 (イ) 電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業 (a) コア事業の基盤強化配電盤、キャビネット、情報通信関連事業といったコア事業は、強い事業として盤石な基盤を構築するとともに、先進技術を活用し収益性を高めることを目指します。2024年度は、瀬戸工場の稼働開始により「スマートオーダー」システムを活用した自立キャビネットの受注が拡大しました。また、新たにグループ化したテンパール工業㈱との協業開始により、「設計・開発・生産」における協力体制の構築を通じて、強固なビジネスモデルへの変革を目指していきます。今後も、生産自動化やスマートファクトリーなど生産効率化の進展による収益性の強化、販売システムの更なる進化と市場浸透促進、グループ会社間の連携強化による事業体制の拡大および強靭化を図ります。 (b) 戦略事業の推進グローバル化、事業・技術領域の拡大を推進する戦略事業は、成長が期待できる市場への積極参入により規模を拡大し、将来の事業の柱を築くことを目指します。2024年度は、グローバル化の推進において、インドやインドネシアなど海外展示会への出展や販売先との関係性構築を進めました。事業・技術領域の拡大においては、制御盤業界の変革を目指すパートナー会「制御盤DXアライアンス」を設立し、製造業全体に関わる新たな価値創造に貢献する取り組みを進めていきます。また、陸上養殖実証実験への参画を通じ、陸上養殖における効率的なエネルギーマネジメントの課題解決に貢献していきます。今後も、海外拠点の経営基盤およびマーケティング機能の強化、環境関連製品事業の基盤構築、社会課題を見据えた新たなビジネスの創出を図ります。 (ロ) 電気・情報インフラ関連 流通事業電気・情報インフラ関連 流通事業では、ソリューション事業の強化およびサプライチェーンマネジメントの進化により市場およびサービスの領域を広げることで、事業規模の拡大を目指します。2024年度は、顧客別のソリューション提案の体制を準備し提案活動を開始しました。また、サプライチェーンの進化に向けたデータベースの整備を実施しました。今後も、ソリューション事業の強化では、提案商材・ターゲット商材の拡充、ビジネス領域の拡張、海外販売拠点でのソリューションビジネス拡大を進めます。また、サプライチェーンマネジメントの進化では、取引先との販売プロセスのデジタル化推進、仕入先との連携強化を図ります。 (ハ) 電子部品関連 製造事業電子部品関連 製造事業では、海外ビジネスの拡大およびソリューションの強化により、グローバルに稼ぐ力を高め、まずは規模の拡大を目指し、長期的に収益性を高めることを目指します。2024年度は、積極的に海外顧客でのセミナー開催を行いました。また、国内自動車関連向けのソリューション強化により受注が拡大しました。今後も、海外ビジネス拡大に向けては、日系メーカー海外現地法人との関係深化、非日系メーカーの開拓、EMC対策支援体制の構築を図ります。また、ソリューションの強化に向けては、高度化が進む電動・電子化に向けたコア技術の深耕、成長市場への部材供給範囲の拡大、コア技術を活かした新機能部材の開発を図ります。 (ニ) グループ経営基盤事業成長を支えるグループ経営基盤の強化における主な施策は以下のとおりです。 (a) 人的資本次代を見据え人的資本の極大化を図っていくことで、グループの持続的・永続的発展につなげます。自立的なキャリア形成の支援やグループ会社間の人財交流を進め、キータレントの育成・獲得を行うことで経営人財・技術人財・グローバル人財・DX人財などの人財育成に取り組んでいます。また、人財の多様化、エンゲージメント向上の取り組みを通じて、グループ社員として誇りと働きがいを感じながら働き続けられる組織風土作りにも取り組んでいます。 (b) DXデジタル技術を最大限活用できるようになることで、ビジネスプロセスの変革やイノベーションの推進へとつなげます。データドリブン経営に向け、データ活用基盤の構築や効率的かつセキュアなグループICTインフラ基盤の構築を行いました。今後も、柔軟性と拡張性を備えた安全安心なICTインフラ構築を目指し、当社グループのICTインフラ基盤を盤石なものとします。また、DXの教育体制を通じてDX人財の確保と育成、デジタル技術の利活用を促進していきます。 (c) 研究開発未来社会を想見しグループの技術価値を高めることで、持続可能な社会の実現に対する貢献度を高めます。必要とされる技術的知見やノウハウの取得をリスキリングによって内部創出するとともに、外部の企業・団体・大学と技術・知識の融合を積極的に図りました。また、海外事業における知的財産権の確保、当社グループ内での知的資本活用を最大化するなど知的財産戦略を打ち立て遂行しました。「カーボンニュートラルの実現」「社会インフラの進化」「自動化・省人化の進展」をテーマに、新たな技術の獲得と研究開発基盤の強化を重点施策に掲げ、グループ全体の付加価値創出力の向上を目指します。 当社グループはこうした施策により、地球の未来に「信頼と安心」を届ける企業グループとして、より多くのお客様のニーズにお応えし、企業価値の向上に努めていきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、各種政策効果もあり景気は緩やかに回復しました。一方、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、通商政策などアメリカの政策動向による影響のほか、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注視が必要な状況にあります。当業界におきましては、設備投資や機械受注には持ち直しの動きがみられる一方、新設住宅着工戸数はおおむね横ばいとなるとともに、民間非居住建築物棟数は弱含んでいます。また、原材料価格は高止まりを続け、工事現場の人手不足が深刻化するなど、依然として先行きに懸念が残る事業環境となりました。このような情勢下にあって当社グループは、当期よりスタートした「2026中期経営計画」に基づき、事業拡大への挑戦、積極的な成長投資、盤石な事業・経営基盤の構築を推し進めるべく、各種施策に取り組みました。当連結会計年度においては、新たにグループ化した子会社の連結効果や価格改定の効果、案件価格の改善効果により、電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業の売上が増加したほか、企業におけるIT投資意欲の高まりを背景に電気・情報インフラ関連 流通事業の売上が増加しました。一方、産業機器市場等の需要減少がみられたことから、電子部品関連 製造事業の売上は減少しました。以上の結果、売上高は184,683百万円と前期比14.9%の増収、営業利益は13,432百万円と同12.2%の増益、経常利益は13,516百万円と同7.6%の増益となりました。また、子会社株式の取得に伴う特別利益を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は12,097百万円と同38.8%の増益となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりです。 (電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業)(イ) 配電盤部門配電盤部門につきましては、子会社化したテンパール工業㈱の連結効果により売上が増加したほか、案件価格の改善効果による高圧受電設備の売上が増加した結果、売上高は68,681百万円と同22.1%の増収となりました。 (ロ) キャビネット部門キャビネット部門につきましては、価格改定効果のほか、WEBを活用した設計・受注システムの利用拡大により穴加工キャビネットの売上が増加した結果、売上高は23,340百万円と同6.7%の増収となりました。 (ハ) 遮断器・開閉器・パーツ・その他部門遮断器・開閉器・パーツ・その他部門につきましては、子会社化したテンパール工業㈱の連結効果により売上が増加したほか、需要の高まりを受けブレーカーの売上が増加した結果、売上高は16,901百万円と同31.0%の増収となりました。 (ニ) 工事・サービス部門工事・サービス部門につきましては、高圧受電設備に関連した電気工事や病院におけるネットワーク工事案件の売上が増加したほか、子会社化したEMソリューションズ㈱の連結効果により売上が増加した結果、売上高は5,307百万円と同29.6%の増収となりました。 以上の結果、電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業の売上高は114,230百万円と同20.1%の増収、セグメント利益(営業利益)は10,253百万円と同11.8%の増益となりました。 (電気・情報インフラ関連 流通事業)電気・情報インフラ関連 流通事業につきましては、半導体工場建設関連の案件獲得や企業におけるIT投資意欲の高まりに伴いネットワーク部材の売上が増加した結果、売上高は56,046百万円と同9.9%の増収、セグメント利益(営業利益)は2,089百万円と同9.3%の増益となりました。 (電子部品関連 製造事業)電子部品関連 製造事業につきましては、エアコン関連市場の需要に持ち直しがみられた一方、海外自動車市場や産業機器市場等の需要減少がみられたことから、売上高は14,406百万円と同1.3%の減収となりました。一方、前期にのれんに係る償却が完了したことなどから、セグメント利益(営業利益)は959百万円と同9.9%の増益となりました。 当期の財政状態の概況は、次のとおりです。 (資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて17.6%増加し、106,841百万円となりました。これは現金及び預金の増加7,552百万円、売上債権の増加2,784百万円や棚卸資産の増加6,260百万円などによるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べて8.7%増加し、77,056百万円となりました。これは主に有形固定資産の増加4,934百万円などによるものです。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて13.7%増加し、183,897百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて18.2%増加し、39,920百万円となりました。これは主に仕入債務の増加3,468百万円や1年内返済予定の長期借入金の増加2,163百万円などによるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べて42.6%増加し、27,470百万円となりました。これは主に長期借入金の増加7,789百万円などによるものです。この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて27.0%増加し、67,390百万円となりました。(純資産)純資産合計は、剰余金の配当8,443百万円などによる減少がある一方、親会社株主に帰属する当期純利益の計上12,097百万円やその他の包括利益累計額の増加1,168百万円などにより、前連結会計年度末に比べて7.2%増加し、116,507百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ7,720百万円増加の33,132百万円となりました。なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは18,637百万円(前連結会計年度12,321百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益15,743百万円の計上に対し、法人税等の支払額4,898百万円や負ののれんの発生益2,395百万円などによる資金の減少があった一方で、減価償却費の計上6,512百万円や未払消費税等の増加額2,379百万円などによる資金の増加があったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは△12,450百万円(前連結会計年度△14,429百万円)となりました。これは、固定資産の売却による収入487百万円などによる資金の増加があった一方で、固定資産の取得による支出9,117百万円などによる資金の減少があったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは974百万円(前連結会計年度6,929百万円)となりました。これは、配当金の支払額8,439百万円などによる資金の減少があった一方で、長期借入れによる収入12,000百万円による資金の増加があったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループは「電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業」「電気・情報インフラ関連 流通事業」「電子部品関連 製造事業」の事業活動を展開しています。当連結会計年度の「生産、受注及び販売の実績」をセグメント別に示すと以下のとおりです。なお、「電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業」については部門別の実績を記載していますが、「工事・サービス」部門については、生産実績及び商品仕入実績を定義することが困難であるため記載していません。 (イ) 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。 セグメント別当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)対前期 増減率(%)電気・情報インフラ関連製造・工事・サービス事業配電盤71,67321.0キャビネット26,9038.9遮断器・開閉器・パーツ・その他16,34531.2小計114,92219.2電子部品関連 製造事業9,9729.9合計124,89518.4 (注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。3 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは主に、電気・情報インフラ関連製造・工事・サービス事業において、テンパール工業㈱及びその子会社1社が連結子会社になったことによるものです。 (ロ) 商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。 セグメント別当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)対前期 増減率(%)電気・情報インフラ関連 流通事業49,40012.6 (注) 金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。 (ハ) 受注実績当社グループは製品の性質上、原則として需要予測による見込生産方式をとっているため、記載を省略しています。 (ニ) 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。 セグメント別当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)対前期 増減率(%)電気・情報インフラ関連製造・工事・サービス事業配電盤68,68122.1キャビネット23,3406.7遮断器・開閉器パーツ・その他16,90131.0工事・サービス5,30729.6小計114,23020.1電気・情報インフラ関連 流通事業56,0469.9電子部品関連 製造事業14,406△1.3合計184,68314.9 (注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しています。2 当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは主に、電気・情報インフラ関連製造・工事・サービス事業において、テンパール工業㈱及びその子会社1社が連結子会社になったことによるものです。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(イ) 財政状態当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて13.7%増加し、183,897百万円となりました。これは、主に当社の銀行借入による資産及び負債の増加のほか、前期比増収に伴う売上債権の増加などによるものです。 (ロ) 経営成績(売上高)当連結会計年度においては、新たにグループ化した子会社の連結効果や価格改定の効果、案件価格の改善効果により、電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業の売上が増加したほか、企業におけるIT投資意欲の高まりを背景に電気・情報インフラ関連 流通事業の売上が増加しました。一方、産業機器市場等の需要減少がみられたことから、電子部品関連 製造事業の売上は減少しました。以上の結果、売上高は184,683百万円と前期比14.9%の増収となりました。セグメント別の売上高及び営業利益は以下のとおりです。 (単位:百万円) セグメント別2024年3月期2025年3月期実績実績対前期 増減率(%)売上高 電気・情報インフラ関連製造・工事・サービス事業95,132114,23020.1電気・情報インフラ関連流通事業50,97556,0469.9電子部品関連 製造事業14,60114,406△1.3合計160,709184,68314.9営業利益電気・情報インフラ関連製造・工事・サービス事業9,16610,25311.8電気・情報インフラ関連流通事業1,9122,0899.3電子部品関連 製造事業8729599.9セグメント間取引消去15131―合計11,96713,43212.2 (注) 1 売上高におけるセグメント間の取引については相殺消去しています。 2 営業利益の各セグメントの金額は、セグメント間の内部振替前の数値によっています。 3 セグメント別業績についての分析は「第1 企業の概況 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。 (営業利益)営業利益は13,432百万円と同12.2%の増益となりました。主に、前期比増収及び価格改定効果によるものです。(経常利益)経常利益は13,516百万円と同7.6%の増益となりました。主に、減価償却費が増加したことなどにより営業外損益が悪化した一方で、営業利益が増加したことによるものです。(税金等調整前当期純利益)税金等調整前当期純利益は15,743百万円と同28.9%の増益となりました。主に、経常利益の増加及び負ののれん発生益2,395百万円によるものです。なお、当社において、建物解体費用引当金繰入額406百万円を特別損失として計上しています。(親会社株主に帰属する当期純利益)親会社株主に帰属する当期純利益は12,097百万円と同38.8%の増益となりました。主に、税金等調整前当期純利益の増加によるものです。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の229円77銭から318円91銭に増加しました。 2025年3月期から2027年3月期の3年間を対象とする「2026中期経営計画」の実績と計画は以下のとおりです。(単位:億円) 2026中期経営計画 2025年3月期(初年度)(注)12026年3月期(中間年度)(注)22027年3月期(最終年度)(注)3 計画実績計画計画連結売上高1,8001,8461,9202,000連結営業利益125134136150連結ROE―10.8%―9.0%以上 (注) 1 計画については2024年5月15日、実績については2025年5月15日に公表したものです。 2 2025年5月15日に公表したものです。 3 2024年5月15日に公表したものです。 当社グループは長期経営構想を踏まえ2026年度を最終年度とする新たな中期経営計画「2026中期経営計画」を策定し、財務目標を連結売上高2,000億円、連結営業利益150億円、連結ROE9.0%以上としました。前中期経営計画で築き上げた足場[基盤]を使い、事業進化を加速させる3年間とし、コア事業の更なる強靭化ならびに成長事業への果敢な挑戦を通じ、過去最高の売上高・営業利益の達成を目指します。また、成長投資と株主還元の最適バランスを追求し資本効率性を高めることで、ROEの持続的向上を実現させていきます。2026中期経営計画の中間年度となる2026年3月期の計画につきましては、人材獲得競争の激化や、物流費用および各種部材コスト等の増加を見込んでいますが、各事業戦略の推進や価格改定の実施等による業績拡大により、連結売上高192,000百万円(前期比4.0%の増収)、営業利益13,600百万円(同1.2%の増益)、経常利益は13,600百万円(同0.6%の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は9,400百万円(同22.3%の減益)を見込んでいます。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが18,637百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△12,450百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが974百万円となりました。当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末の25,411百万円から7,720百万円増加し、33,132百万円となりました。当社グループの資金需要のうち主なものは、部材購入費、人件費及び新製品並びに合理化・省力化用の設備投資にかかるものです。また、市場優位性確保のための研究開発投資についても積極的に行っています。当社グループの運転資金及び設備資金については、主に自己資金及び銀行借入を充当しています。当連結会計年度においては、生産設備の取得・更新のほか、瀬戸工場関連投資による支出があり、キャッシュ・フロー減少の主な要因となっています。なお、当社は、2025年3月14日付で、事業資金の調達を目的としたシンジケート方式によるタームローン契約を締結し、借入れを実行しています。今後の運転資金、設備資金及び研究開発投資資金については、グループ各社における成長投資、配当原資などの資金需要が見込まれており、必要に応じて最適な資金調達方法を検討しています。また、世界情勢を取り巻く貿易摩擦リスクや円安の進行などの影響による物価高や金利の上昇、人材獲得競争の激化や、物流費用および各種部材コスト等の増加が見込まれるため、想定以上に事態が悪化した場合に備え、グループ資金の効率化の推進や新たな資金調達方法の検討など、資金の流動性を確保するための取り組みを進めています。当連結会計年度における借入金残高は28,075百万円となっていますが、本借入金額は当社グループの資産額を鑑みるに十分返済可能な額であると考えています。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、棚卸資産、有価証券、有形・無形固定資産、各引当金等の計上に関しては、一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠した当社グループ会計方針及び見積り基準に基づき計上しています。上記の会計上の見積りは、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示及び報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。