研究開発活動(本文)
FY2025|6,537 文字
6【研究開発活動】ニデックグループは、研究開発活動における長期的な視点として、「社会の脱炭素化に貢献するモータの高効率化」と「省資源を促進するモータの小型・軽量化」を追求しています。同時に、基幹部品間の最適な組み合わせによるモジュール単位での付加価値創出にも注力しています。急速に変化する社会のニーズとニデックグループの持続的な成長を確実につなぐ研究開発体制の構築は、喫緊の課題です。このような認識の下、ニデックグループは持続的成長に向けて注力すべき5つの重点分野を定めました。 ① AI社会を支える(熱マネジメント/冷却の電力削減) : データセンター、半導体検査装置/ウエハ搬送装置 ② サステナブル・インフラとエネルギーの追求(再エネ化を促進) : スマートグリッド、発電機、エネルギー貯蔵システム(BESS) ③ 産業の生産効率化(オペレーション効率の向上) : 工作機械・プレス機、精密減速機、物流(ドローン) ④ よりよい生活の追求(空調の電化/効率向上) : 商業施設(空調/エレベータ)、ヒートポンプ、生活家電 ⑤ モビリティイノベーション(電動化/ハイブリッド化) : 車載部品、電動バイク、空飛ぶ車(eVTOL)、ハイブリッド化(鉄道/船舶) これらの分野は、CO2排出量削減、データ量の増大、高齢化と労働力不足といった世界共通の社会課題を背景に生まれた新たなニーズであり、ニデックグループが培ってきた技術力を活かせる有望な市場です。経営資源を集中的に投下しこれらの重点分野に関連する製品開発を推進します。当連結会計年度におけるニデックグループ全体の研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、1,024億85百万円です。 なお、各事業本部内に設置している開発部門のほか、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として研究開発部門があります。ニデック新川崎テクノロジーセンター及びニデック製品技術研究所台湾センターでは、将来の事業に不可欠なモータ全般の要素技術研究を担い、電子回路、熱、騒音・振動、制御といった要素技術の一層の高度化を進めています。また、ニデックけいはんなテクノロジーセンターでは、ロボットやIoTを活用したスマートファクトリーの実現、新素材・新システムの開発、検査技術革新、データ解析、シミュレーション等、既存の製造方法の枠にとらわれない生産技術の進化を主軸とした研究開発を行っています。これらの研究拠点は、各開発部門や多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを創出し、成長を加速させる役割を担います。更に、これらの製品開発及び技術開発を一層加速させるための戦略的な取り組みとして、「グローバル技術戦略コミッティ」を立ち上げました。ニデックグループには、創業以来50年以上にわたり培ってきたモータ技術のみならず、要素技術、加工技術、ソフトウエア技術等、広範なノウハウが蓄積されています。しかし、これらの貴重な技術資産が事業部の垣根を越えて十分に共有・活用されているとは言えない状況でした。この課題を克服し、グループ全体の技術力を結集して新たなビジネスを創出する強固なコアコンピタンスを確立すること、それがグローバル技術戦略コミッティの狙いです。本コミッティを通じて、グループ横断的な知見の共有と連携を深め、イノベーションを加速させていきます。当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額は、51億47百万円です。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりです。 (1)SPMS当セグメントにおいては、精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、水冷モジュール等サーマルソリューションの提案、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究を行っています。AIサーバを中心とした高性能演算サーバに搭載されるプロセッサーの最適な冷却ソリューションとして、CDU(Coolant Distribution Unit)・QC(Quick Coupling)・LCM(Liquid Cooling Module)・LCM(Liquid Cooling Module)の開発を行っています。また、通信・IT用ファンモータの開発にも注力しています。当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額は、267億79百万円です。 (2)AMEC当セグメントにおいては、脱炭素社会の実現に貢献する電気自動車(EV)向けの駆動用をはじめとする車載モータやシステム、アクチュエータの新製品開発や量産化、品質向上に取り組んでいます。小型・高性能を特徴としたパワーステアリング用モータやブレーキ用モータを主力製品とし、車両に搭載される各種アクチュエータ用モータ(クラッチ、シート、サンルーフ等)及び付随する電子制御ユニットの開発を進めています。また、車両熱マネージメントに使用されるポンプアクチュエータや、マイルドハイブリッド車向けジェネレータ用モータの開発にも注力しています。更に、シャシー領域における次世代トレンドであるSteer By Wire用モータの先行開発を活発化させる等、将来の新システムに向けたアクチュエータ全般の開発を手掛けています。電気自動車(EV)向け駆動用システム(E-Axle)及び部品の開発を強化しています。これまでの3in1システム(インバータ、ギア、モータ)に電源系機能を統合し、7in1システムへと発展させました。車両レベルで複数の機能を統合することで、スペースや原材料の使用量を大幅に削減すると共に、徹底した現地調達化を図り、小型化・軽量化・低コスト化した第3世代EV向けE-Axleの量産を開始しました。更に、高回転化・新冷却構造・新制御技術を軸に、システム効率を一層向上させた次世代7in1E-Axleの開発に取り組むと共に、ステータやロータといった部品開発に注力しています。また、将来を見据えた取り組みとして、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が脱炭素社会の実現を目指して設立したグリーンイノベーション基金事業の一環として、磁石フリーの次世代E-Axleの開発も進めています。加えて、E-Axleや車載用モータにセンサや制御装置を組み合わせた統合型システムの開発も行っています。当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、142億83百万円です。 (3)MOEN当セグメントにおいては、脱炭素化社会、AI、省人化・省エネ化の波を背景に、再生可能エネルギー普及を支えるバッテリーエネルギー貯蔵システムや、現在急増しているデータセンターに欠かせないバックアップ電源用発電機、省人化に直接寄与する自動搬送ロボット等、現在の市場・社会的ニーズとリンクした研究開発活動を行っています。また、更なる社会の発展を見据えて、次世代の移動手段の可能性を拡大する電動垂直離着陸型航空機(eVTOL)用のモータ・制御器の研究開発にも力を入れています。主な研究開発対象は次のとおりです。 ・電力変換ソリューション -バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS) -電気自動車充電スタンド -電力品質安定化システム ・産業用・データセンター用発電機 -産業/商業/住宅/建設用発電機 -通信基地局用発電機 ・産業用オートメーション -自動搬送ロボット駆動機構モジュール -ロボットアーム向け関節モジュール ・建機・商用車電動化装置 -多目的車両(Utility Task Vehicle)、ゴルフカート用モータ・ギア・制御装置 -大型トラクションモータ -マテリアルハンドリング、高所作業車用モータ・ギア・制御装置 ・駆動装置 -小型汎用ドライブ -ポンプ用及び空調等各種産業向けドライブ -インフラ用高出力ドライブ ・エレベータ -MRL(マシンルームレス・エレベータ)用スリム巻上機、貨物エレベータ用ギアレス巻上機 -制御機器及び周辺機器 -巻上機及び制御機器のパッケージソリューション ・電気自動車関連部品 -EVトラクションモータ ・その他、新市場向け開発製品 -電動垂直離陸・着陸機体用モータ・制御装置 -高高度(亜成層圏)対応機体プラットフォーム用モータ・制御装置 当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、171億20百万円です。 (4)ACIM当セグメントにおいては、主に家電・住宅・商業・産業用のモータやポンプ、コンプレッサー、コンデンシングユニット、及び関連する電子制御装置の研究開発を行っています。特に産業用では、より高効率なモータ(IE4、IE5)や大型高効率インバータに注力しており、モータ全体の消費電力を削減することで、産業施設の省エネに貢献しています。主な研究開発対象は次のとおりです。 ・家電用:洗濯機、乾燥機、食洗機、コンプレッサーに使用されるモータ、及び冷蔵庫コンプレッサー・住宅/商業用:空調設備や商業冷蔵機器に使用されるモータ等・産業用:IE3・IE4・IE5対応モータ(各種上下水道ポンプ、灌漑システム用ポンプ、エアコンプレッサー、石油・ガス・精製産業用ポンプ等)、大型インバータ(最大3MW)・中型旅客機用の電気推進装置に向けた新規研究開発 当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、118億46百万円です。 (5)機械事業本部当セグメントにおいては、人手不足解消に必要不可欠なロボットや自動化設備のキーコンポーネントである減速機関連製品の開発を日本、中国及びドイツで行っており、プレス機関連製品については、小型高速精密プレス機から超大型サーボプレス機、更には周辺機器である高速送り装置まで幅広い製品ラインナップの開発を日本、米国、スペイン及びドイツにて行っています。工作機械関連製品については、自動車・自動車部品、金型、建設機械、電気・精密機械向けの工作機械の開発を日本で行っています。 減速機関連製品としては、精密制御用減速機であるFLEXWAVE(特に協働ロボット関節駆動用マルチセンサ内蔵の「Smart FLEXWAVE」)、同 大型減速機KINEXシリーズ及び高効率で機種バリエーションが豊富な高精度遊星減速機VRシリーズを中心に研究開発活動を行っており、日本のみならずアジア・欧米の市場をターゲットとして、産業用ロボット・工作機械、自動化設備への搭載を目的とした製品開発に注力しています。プレス機関連の研究開発としては、プレスラインの効率的な運用やメンテナンスコストの削減を目指した、予防・予兆保全システムの研究等を行っています。工作機械事業については、今後も成長が見込まれる中国、インドを中心に海外市場をターゲットとして自動化、高精度化、複合化、大型化/微細化等、キー技術を各製品に展開して開発を推進しています。歯車機械では、EV化に伴う歯車精度の高精度化・高能率化ニーズに応えるために本体、加工、ソフトウエアに搬送、計測等の周辺アプリケーションを含めた自動化、統合化を進めています。また、ホブと面取り工程を一体化した複合機として4月に中国で開催されたCIMT(中国国際工作機械展覧会)に出展しました。大型機は、EVやエネルギー市場で伸長するワークの大型化、高精度化に取り組んでいる門形5面加工機では、世界的に需要が急増中のデータセンター用発電機の大型エンジンを効率的に加工できるアタッチメント類の開発や自動車向け金型の生産性向上のためデジタルツイン技術や制御ソフトの研究開発に注力しています。レーザ加工機は、微細穴の更なる高精度化、高速化に加え、複雑で微細形状への対応、金属3Dプリンタは国内でも使用事例が出はじめている自動車や航空機分野でのニーズに対応する研究開発を行っています。マシニングセンタは、付加価値の高い5軸加工機、複合加工機の本体開発と共に自動化、省人化に注力しています。2024年にJIMTOF(日本国際工作機械見本市)に出展した立形5軸マシニングセンタVB-X650に付属した立体パレットシステムの機種展開を行っています。2025年9月にドイツで開催されるEMOショー(欧州国際工作機械見本市)にも出展する予定です。旋盤では、多品種少量生産や工程集約のニーズに対応し、「コンパクト複合旋盤TCYシリーズ」と、工作機械グループのシナジー効果を生かし、汎用機でのギヤ加工ニーズに対応した「ギヤ加工アプリケーション搭載の複合加工機TMX-4000Ⅱ、TS-4000YS」を上市しました。又、スイス式自動旋盤を展示会に出展し、小型旋盤市場への参入を表明しました。 当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、23億68百万円です。 (6)グループ会社事業当セグメントでは、多様な分野で製品を開発しています。モータ技術やサーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、スマートフォン・ゲーム関連製品、モータ駆動ユニット製品群、システム機器関連の開発を行っています。車載分野では、電動化・電装化の進展と同時に車両価格に見合った機能のニーズが高まっており、インターネット接続可能な車両ではサイバーセキュリティ機能の搭載ニーズがあります。高性能化と低コスト化のため一定の機能を統合したゾーンECUやアクチュエータ用ECU、HV用DCDCコンバータの開発に注力しています。更に、世界初のバイク用電動クラッチECUをリリースし、利便性向上と運転負担軽減を実現しました。海外開発体制の整備や要求管理ツールの導入を通じ、自動車メーカーのニーズにも柔軟に対応しています。電子機器関連市場では、AIサーバ向け製品分野の設備投資が回復傾向であり、新型検査装置の開発を行っています。空調・家電用モータでは、省エネ・省材料とモータ性能向上のため、磁気回路・制御回路の改良や巻線材料を銅からアルミへ置き換える取り組みを行っています。新興国へのエアコン普及に伴い、使用環境の多様化に合わせたモータ構造や保護回路の見直しにより堅牢性を高めた製品の開発を行っています。産業用モータでは、効率性とカスタマイズ性を両立させた製品開発を進めており、自動化や再生可能エネルギー導入に伴う需要増に応え、市場拡大を加速しています。主な研究開発対象は次のとおりです。 ・自動車のボディ制御 -ボディコントロールモジュール -パワーウィンドウスイッチを含むドア周辺制御ユニット -二輪車用スマートエントリーシステム ・パワーエレクトロニクス事業 -電動パワーステアリングECU -電動車向けDC/DCコンバータ -車載充電器 ・スマートフォン・ゲーム -スマートフォン用光学手ブレ補正 -触覚デバイス ・モータ駆動ユニット -車載サーマルマネージメント -小型モータ、センサ、制御ソフト等を統合した製品群 ・システム機器 -各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化機器 -液晶・有機ELディスプレイ関連機器 -半導体ロボット関連機器 -真空装置内搬送機器 ・検査装置 -半導体ウエハ用光学式自動検査装置 -半導体パッケージ用自動検査装置 -プリント基板、タッチパネル、FPC用検査装置 ・空調・家電用モータ -家庭用・業務用ファンモータ ・産業用モータ -ポンプ(汎用ポンプ、油圧ポンプ、等) -ファン・ブロワ(送風機、シロッコファン、冷却塔、等) -荷役搬送機器(クレーン、ホイスト、巻上げ機、等) -防爆環境機器(粉砕機、撹拌機、計量器、等) 当連結会計年度における研究開発活動に係る支出額(無形資産に計上された開発費の支出額を含む)は、249億42百万円です。
FY2024|6,306 文字
6【研究開発活動】当社は研究開発活動の長期的主眼を「社会の脱炭素化に寄与するモータの高効率化」と「省資源を促進するモータの小型・軽量化」に置くと共に、基幹部品同士の最適な擦り合わせを通じた機能(モジュール)単位の付加価値創出を追求しております。急変する社会ニーズと当社の持続的成長を確実にリンクさせる研究・開発組織間の技術融合が体制面の重要テーマであります。注目している市場トレンドは脱炭素化、省電力化、省人化、5Gやサーマルソリューション、デジタルデータ爆発といった5つの分野であります。いずれも二酸化炭素排出量の削減やデータ量の増大、高齢化と労働不足への対処といった世界的社会課題を背景に生まれた新たなニーズであり、当社の技術的蓄積が活かせる有望市場として経営資源を集中的に投下していく計画であります。2020年に入り世界的脅威へと発展した新型コロナウイルスの感染拡大はこうした市場の志向性を決定づける分水嶺となり、市場構造の変化をもたらしております。省人化・自動化の急速な進展は自動車やドローン等に使用される駆動技術の要求水準を厳格化させ、テレワークの普及拡大と定着を背景とするデータ通信量の増大は、サーバ用途のHDD用モータや冷却モジュールの需要を押し上げると同時にデジタル家電等の多様化を促す要因になります。加えて、5G通信の普及がインフラ面から新技術の実効性を担保します。また、昨今の地政学リスクやサプライチェーンの混乱を背景に原材料価格が高騰していることから、主要原材料の入手可能性に関わる中長期的リスクの軽減を念頭に置いた製品設計の抜本的見直しを図っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は81,055百万円であります。また、無形資産に計上された内部開発費は、10,763百万円であります。 なお、各事業本部内に設置している開発部門のほか、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、ニデック新川崎テクノロジーセンター、ニデック製品技術研究所台湾センターにおいて将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる電子回路技術、熱、騒音/振動技術、制御等の要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、ニデックけいはんなテクノロジーセンターにおいては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システムの開発、検査技術革新、データ解析、シミュレーション等、既存の製造方法の枠にとらわれない生産技術の進化に主軸を置く研究開発を行っております。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。当連結会計年度に係る研究開発費は6,027百万円であります。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。(1)SPMS当セグメントにおいては、精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。ファンモータについては、従来HDD用モータに採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。更に、サーバー水冷モジュール、空調ヒートポンプ等の熱ソリューション技術や、小型EV用、電動バイク用、電動自転車用モータ等といったモビリティソリューション分野の開発も行っており、水冷モジュール及びドローン用モータについてはタイの工場で量産立ち上げに移行しております。当連結会計年度に係る研究開発費は15,884百万円であります。 (2)AMEC当セグメントにおいては、脱炭素社会の実現に貢献する電気自動車(EV)向けの駆動用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。車載用モータについては、電気自動車(EV)向けの駆動用モータの開発を強化しております。原材料の使用量を大幅に低減すると共に開発・部品調達・生産の現地化を図り、小型・軽量化を実現した第3世代EV向け駆動用モータを開発しております。また同時に、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が脱炭素社会の実現に向けて創立したグリーンイノベーション基金事業として、磁石フリーの次世代EV向け駆動用モータの開発も進めております。その他にも、小型・高性能の次世代パワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(ブレーキ・クラッチ・シート・サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニットの開発と車両熱マネージメントに使用されるポンプアクチュエータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータを、センサー・制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は24,097百万円であります。 (3)MOEN当セグメントにおける主な研究開発対象は以下のとおりであります。 ・電力品質安定化ソリューション‐バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)‐電気自動車充電スタンド‐再生可能エネルギー用電力品質安定化ソリューション ・産業用オートメーション‐自動倉庫システム用搬送ロボット向け駆動機構モジュール‐ロボットアーム向け関節モジュール ・産業用・データセンター用発電機‐産業/商業/住宅/建設用発電機‐通信基地局用発電機 ・建機・商用車電動化装置 ‐多目的車両(Utility Task Vehicle)、ゴルフカート用モータ・ギア・制御装置‐大型トラクションモータ‐マテリアルハンドリング、高所作業車用モータ・ギア・制御装置 ・駆動装置‐小型汎用ドライブ‐ポンプ用及び空調等各種産業向けドライブ‐インフラ用高出力ドライブ ・エレベーター‐MRL(マシーンルームレス・エレベーター)用スリム巻上機、貨物エレベーター用ギアレス巻上機‐制御機器及び周辺機器‐巻上機及び制御機器のパッケージソリューション ・電気自動車関連部品 ‐EVトラクションモータ ・その他、新市場向け開発製品‐高高度(亜成層圏)対応機体プラットフォーム用モータ・制御装置‐電動垂直離陸・着陸機体用モータ・制御装置 脱炭素社会の実現を目指す世界的潮流は産業界の電動化・省エネ化を急速に促し、とりわけエネルギー効率の高い産業用機器の必要性が高まっております。同時に、労働人口の不足を反映した生産自動化システムの需要も拡大しております。こうした市場環境を背景に、現在、電力の安定化・効率的利用を可能にするバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)や、データセンター用発電機、自動倉庫用搬送ロボット、商用車両駆動用モータ等の研究開発に重点を置いております。特に脱炭素化に資する製品の開発は急速に重要度を増しており、その筆頭と言えるBESS開発の主眼は安価な電力の安定供給並びに産業設備が排出する温室効果ガスの低減にあり、再生可能エネルギーの発電、蓄電、送配電までを統合するソリューションを開発しております。また、商用車両駆動用モータの開発においては、建機・農機等大型車両から多目的車両(Utility Task Vehicle)のハイブリッド化・電動化への寄与を主軸に据えております。当連結会計年度に係る研究開発費は4,739百万円であります。 (4)ACIM当セグメントにおいては、主に住宅/商業・家電・産業用のモータ、コンプレッサー及び関連する電子制御装置の研究開発を行っております。主な研究開発対象は以下のとおりであります。 ・住宅/商業用:空調設備や商業冷蔵機器に使用されるモータ、その他 ・家電用:洗濯機、乾燥機、食洗機、コンプレッサーに使用されるモータ、及び冷蔵庫コンプレッサー・産業用:IE3(プレミアム効率)・IE4・IE5対応モータ、及び上下水道・灌漑施設・ガス採掘に使用される各種ポンプ用モータ同事業では特にスーパープレミアムクラス(IE4・IE5)の高効率モータの研究開発に焦点を置いており、モータによる電力消費量の低減を通じて産業設備の省エネルギー化に寄与しております。・中型旅客機用の電気推進装置に向けた新規研究開発 当連結会計年度に係る研究開発費は8,881百万円であります。 (5)ニデックインスツルメンツ当セグメントにおいては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、スマートフォン・ゲーム関連、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けた開発を行っております。また、当社独自のスマートフォン用光学手ブレ補正機能(TiltAC)、並びにゲーム機器やAR/VR用途で使われる触覚デバイスの開発を進めております。モータ駆動ユニット商品群については、車の電動化に伴う熱冷却需要を充たす車載サーマルマネージメント商材や、産業機器市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、液晶・有機ELディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送への積極的な展開を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は3,585百万円であります。 (6)ニデックテクノモータ当セグメントにおいては、空調・家電用モータの開発を福井、京都、中国、タイで行い、産業用モータについては福岡と中国で開発を行っております。空調・家電用モータについては、地球温暖化の影響により空調のマーケットがグローバルで拡大しつつあります。また、製品に要求される省エネ規制も年々厳しくなっており、当社が進めているDCモータの需要(市場)も拡大を続けております。一方で、主要素材となる銅線・鋼材・樹脂材の高騰、為替の変動など様々な環境の変化に対応するため、要素技術及び生産技術の開発も進め、新たな軽薄短小モータを断続的に市場へ投入しながら事業拡大を加速しております。当連結会計年度に係る研究開発費は1,151百万円であります。 (7)ニデックモビリティ当セグメントにおいては、電子制御並びにモータ制御技術を軸に自動車のボディ制御事業とパワーエレクトロニクス事業を展開しており、日本・米国・カナダ・ブラジル・中国・韓国の6か国で、開発または設計機能を有しております。ボディ制御事業では、ボディコントロールモジュール、パワーウィンドウスイッチを含むドア周辺制御ユニット、二輪車用スマートシステムなどを主に、パワーエレクトロニクス事業では、電動パワーステアリング、電動車向けDC/DCコンバータ、車載充電器などを主に開発しております。また、最近ではNIDECグループシナジーを発揮し、車載用モータを組みあわせた電動ウォーターポンプ、電動オイルポンプ、小型EV車両向けトラクションユニットの構成要素の1つであるインバータなどの技術開発とパワーパック化による商品開発も進めております。当連結会計年度に係る研究開発費は7,772百万円であります。 (8)機械事業本部当セグメントにおいては、機械、電気一体の技術を用いた減速機関連製品の開発を日本、中国及びドイツで行っており、プレス機関連製品については、小型高速精密プレス機から超大型サーボプレス機、更には周辺機器である高速送り装置まで幅広い製品ラインナップの開発を日本、米国、スペイン及びドイツにて行っております。工作機械関連製品については、自動車・自動車部品、金型、建設機械、電気・精密機械向けの工作機械の開発を日本で行っております。減速機関連製品としては、精密制御用減速機であるFLEXWAVE(特に協働ロボット関節駆動用マルチセンサー内蔵の「Smart FLEXWAVE」)、ロボット用大型減速機KINEXシリーズ及び高精度な回転が必要な自動化装置向けの遊星減速機VRS高精度仕様(歯研1分仕様)を中心に研究開発活動を行っており、日本のみならずアジア・欧米の市場をターゲットとして、産業用ロボット・工作機械、自動化設備への搭載を目的とした製品開発に注力しております。プレス機関連製品としては、EVプレスラインの中国・韓国・欧米の電気自動車駆動用モータコア等の市場に向け、コイル材供給装置の研究等を行っております。工作機械事業については、歯車機械ではEVシフトに代表される歯車精度の高精度化・高能率化ニーズに応える為の開発を推進しています。高精度化のニーズは日本国内だけでなく中国やインド等の高成長市場においても高まっており、機械本体に加え、ソフトウエアや加工技術をセットで提供する開発を推進しております。大型機では、門型5面加工機、レーザ加工機、金属3Dプリンタ等の研究開発を行っており、内外のお客様ニーズに対応する開発を推進しております。門型5面加工機はEVや風力発電のワーク大型化への対応を、レーザ加工機は微細穴に加え、複雑形状への対応を行っており、金属3Dプリンタは自動車や防衛市場への適用等、微細で精密ニーズに対応する研究開発を行っております。マシニングセンタでは、高度化する加工の工程集約化や、労働人口減少による生産効率向上の要求が高まる中、5軸加工機の導入や自動化ニーズに対応する研究開発を推進し、新機種「立形5軸マシニングセンタVB-X350」を開発・上市致しました。また、機械本体にとどまらず、加工中のマシニングセンタから得られる様々なデータをパソコンに記録することができる「負荷出力機能(ロードロガー)」や、機械の消費電力をNC装置の画面に表示する機能など、ソフトウエアの開発にも注力致しました。当連結会計年度に係る研究開発費は2,444百万円であります。 (9)ニデックアドバンステクノロジー当セグメントにおいては、半導体パッケージ基板やプリント回路基板上に配線された電子回路の良否を判定するための検査装置の開発を行っております。電子機器、自動車等に使用される電子デバイスの機能や性能、搭載数量は増加、多様化しており、様々な基板を正確に高速に検査できる新型検査装置の開発を行っているほか、それら検査装置に搭載する検査治具の生産効率改善、納期短縮を目的として工程自動化のための研究開発を進めております。また、拡大するEV市場をターゲットとして、トラクション(駆動用)モータの性能試験、耐久試験を行う装置の開発、IGBTモジュールの各特性検査を常温・高温環境下において自動で行うための装置の開発も行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は2,121百万円であります。 (10)その他当セグメントにおいては、車載用製品、機器装置、電子部品及びその他小型モータ等の研究開発活動を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は4,354百万円であります。
FY2023|6,092 文字
6【研究開発活動】当社は研究開発活動の長期的主眼を「社会の脱炭素化に寄与する駆動技術の高効率化」と「省資源を促進するモータの小型・軽量化」に置くと共に、基幹部品同士の最適な擦り合わせを通じた機能(モジュール)単位の付加価値創出を追求しております。急変する社会ニーズと当社の持続的成長を確実にリンクさせる研究・開発組織間の技術融合が体制面の重要テーマであります。注目している市場トレンドは「クルマの電動化」、「ロボット活用の広がり」、「家電製品のブラシレスDC化」、「農業・物流の省人化」、「5G通信に起因する次世代技術の普及」であります。いずれも二酸化炭素排出量の削減や交通事故の低減、高齢化への対処といった世界的課題を背景に生まれた新たなニーズであり、当社の技術的蓄積が活かせる有望市場として経営資源を集中的に投下していく計画であります。2020年に入り世界的脅威へと発展した新型コロナウイルスの感染拡大はこうした市場の志向性を決定づける分水嶺となり、市場構造の変化をもたらしております。省人化・自動化の急速な進展は自動車や無人搬送用ロボット、ドローン等に使用される駆動技術の要求水準を厳格化させ、テレワークの普及拡大と定着を背景とするデータ通信量の増大は、サーバ用途のHDD用モータや冷却モジュールの需要を押し上げると同時にデジタル家電等の多様化を促す要因になります。加えて、5G通信の普及がインフラ面から新技術の実効性を担保します。また、昨今の地政学リスクやサプライチェーンの混乱を背景に原材料価格が高騰していることから、主要原材料の入手可能性に関わる中長期的リスクの軽減を念頭に置いた製品設計の抜本的見直しを図っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は81,337百万円であります。また、無形資産に計上された内部開発費は、9,812百万円であります。 なお、各事業本部内に設置している開発部門のほか、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モーター基礎技術研究所(注1)、台湾モーター基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる電子回路技術、熱、騒音/振動技術、制御等の要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所(注2)においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システムの開発、検査技術革新、データ解析、シミュレーション等、既存の製造方法の枠にとらわれない生産技術の進化に主軸を置く研究開発を行っております。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。当連結会計年度に係る研究開発費は5,284百万円であります。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。(1)SPMS当セグメントにおいては、精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。ファンモータについては、従来HDD用モータに採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。更に、サーバー水冷モジュール、空調ヒートポンプ等の熱ソリューション技術や、小型EV用、電動バイク用、電動自転車用モータ等といったモビリティソリューション分野の開発も行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は15,653百万円であります。 (2)AMEC当セグメントにおいては、脱炭素社会の実現に貢献する電気自動車(EV)向けの駆動用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。車載用モータについては、中国や欧州の顧客を中心とした電気自動車(EV)向けの駆動用モータの開発を強化しております。原材料の使用量を大幅に低減し、小型・軽量化を実現した第2世代EV向け駆動用モータを市場投入すると同時に、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が脱炭素社会の実現に向けて創立したグリーンイノベーション基金事業として、磁石フリーの次世代EV向け駆動用モータの開発も進めております。その他にも、小型・高性能の次世代パワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート・ブレーキ・サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニットの開発、デュアル・クラッチ・トランスミッションや油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータを、センサー・制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は25,244百万円であります。 (3)MOEN当セグメントにおける主な研究開発対象は以下のとおりであります。 ・電力貯蔵装置‐BESS(電力貯蔵システム)‐電気自動車充電スタンド‐再生可能エネルギー用電力品質ソリューション ・産業用オートメーション‐自動倉庫システム用モバイルロボット‐ロボットアーム ・産業用・データセンター用発電機‐産業/商業/住宅/建設用発電機‐通信基地局用発電機 ・建機・商用車電動化装置‐大型トラクションモータ‐マテリアルハンドリング、高所作業者用モータ・ギア・制御装置 ・駆動装置‐マイクロドライブ(コマンダーS)‐ポンプ用及びHVAC用ドライブ‐インフラ用高出力ドライブ ・エレベーター‐MRL(マシーンルームレス・エレベーター)用スリム巻上機、貨物エレベーター用ギアレス巻上機‐制御機器及び周辺機器‐巻上機及び制御機器のパッケージソリューション ・電気自動車関連部品 ‐EVトラクションモータ ・その他、新市場向け開発製品‐電動トレーラー/冷蔵ユニット駆動用モータ‐高高度(亜成層圏)対応プラットフォームシステム‐電動垂直離陸・着陸機体用モータ 脱炭素社会の実現を目指す世界的潮流は産業界の電動化・省エネ化を急速に促し、とりわけエネルギー効率の高い産業用機器の必要性が高まっております。同時に、労働人口の不足を反映した生産自動化システムの需要も拡大しております。こうした市場環境を背景に、現在、電力の効率的利用を可能にするバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)や、データセンター用発電機、自動倉庫用モバイルロボット、産業車両駆動用モータ等の研究開発に重点を置いております。特に脱炭素化に資する製品の開発は急速に重要度を増しており、その筆頭と言えるBESS開発の主眼は安価な電力の安定供給並びに産業設備が排出する温室効果ガスの低減にあり、再生可能エネルギーの発電、蓄電、送配電までを統合するソリューションを開発しております。2022年8月にはノルウェーの半固体リチウムイオン電池メーカーである FREYR BATTERY SA と合弁契約を締結し、蓄電池技術の強化を図っております。また、産業車両駆動用モータの開発においては建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電動化への寄与を主軸に据えると同時に、地政学上・人権上の問題に関与しがちなレアアースを使わないSRモータ(Switched Reluctance Motor)をエンコーダ等の制御部品と組み合わせるモジュール化を進めております。当連結会計年度に係る研究開発費は5,085百万円であります。 (4)ACIM当セグメントにおいては、主に住宅/商業・家電・産業用モータの研究開発を行っております。主な研究開発対象は以下のとおりであります。 ・住宅/商業用:空調設備や商業冷蔵機器に使用されるモータ、その他 ・家電用:洗濯機、乾燥機、食洗機、コンプレッサーに使用されるモータ、及び冷蔵庫コンプレッサー・産業用:IE3(プレミアム効率)・IE4・IE5対応モータ、及び上下水道・灌漑施設・ガス採掘に使用される各種ポンプ用モータ同事業では特にスーパープレミアムクラス(IE4・IE5)の高効率モータの研究開発に焦点を置いており、モータによる電力消費量の低減を通じて産業設備の省エネルギー化に寄与しております。 当連結会計年度に係る研究開発費は7,062百万円であります。 (5)日本電産サンキョー(注3)当セグメントにおいては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、スマートフォン・ゲーム関連、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けた開発を行っております。また、当社独自のスマートフォン用光学手ブレ補正機能(TiltAC)、並びにゲーム機器やAR/VR用途で使われる触覚デバイスの開発を進めております。モータ駆動ユニット商品群については、車の電動化に伴う熱冷却需要を充たす車載サーマルマネージメント商材や、産業機器市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、液晶・有機EL ディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送への積極的な展開を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は4,063百万円であります。 (6)日本電産テクノモータ(注4)当セグメントにおいては、空調・家電用モータの開発を福井及び中国、産業用モータの開発を福岡で行っております。空調・家電用モータについては、グローバル視点での新製品開発及びバリューエンジニアリング(VE)開発について取り組みを強化しております。特に中国を中心とした省エネ規制の引き上げによるDCモータの需要拡大や、主要素材となる銅線・鋼材・樹脂材の高騰という背景により、モータ構造を一新した軽薄短小モータの新製品を業界に先立ち投入する事で事業拡大を加速しております。当連結会計年度に係る研究開発費は1,224百万円であります。 (7)日本電産モビリティ(注5)当セグメントにおいては、電子制御並びにモータ制御技術を軸に自動車のボディ制御事業とパワーエレクトロニクス事業を展開しており、日本・米国・カナダ・ブラジル・中国・韓国の6か国で、開発または設計機能を有しております。ボディ制御事業では、ボディコントロールモジュール、パワーウィンドウスイッチを含むドア周辺制御ユニット、二輪車用スマートシステムなどを主に、パワーエレクトロニクス事業では、電動パワーステアリング、電動車向けDC/DCコンバータ、車載充電器などを主に開発しております。また、最近ではNIDECグループシナジーを発揮し、車載用モータを組みあわせた電動ウォーターポンプ、電動オイルポンプ、電気自動車向けトラクションユニットの構成要素の1つであるインバータなどの技術開発とパワーパック化による商品開発も進めております。当連結会計年度に係る研究開発費は7,289百万円であります。 (8)日本電産シンポ(注6)当セグメントにおいては、機械、電気一体の技術を用いた減速機関連製品の開発を日本、中国及びドイツで行っており、また、プレス機関連製品については、小型高速精密プレス機から超大型サーボプレス機、更には周辺機器である高速送り装置まで幅広い製品ラインナップの開発を日本、米国及びスペインにて行っております。減速機関連製品としては、精密制御用減速機であるFLEXWAVE や各種物流の無人化、省人化や工場のFA化に貢献するAGV用のモータドライバ、S-CARTの開発を行っており、特にFLEXWAVEについては日本のみならずアジア・欧米の市場をターゲットとして、ロボット・半導体装置等の産業機器、民生機器への搭載を目的とした製品開発に注力しております。プレス機関連製品としては、EVプレスラインの中国・韓国・欧米の電気自動車駆動用モータコア等の市場に向け、コイル材供給装置の研究等を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は2,012百万円であります。 (9)日本電産リード(注7)当セグメントにおいては、半導体パッケージ基板やプリント回路基板上に配線された電子回路の良否を判定するための検査装置の開発を行っております。電子機器、自動車等に使用される電子デバイスの機能や性能、搭載数量は増加、多様化しており、様々な基板を正確に高速に検査できる新型検査装置の開発を行っているほか、それら検査装置に搭載する検査治具の生産効率改善、納期短縮を目的として工程自動化のための研究開発を進めております。また、拡大するEV市場をターゲットとして、トラクション(駆動用)モーターの性能試験、耐久試験を行う装置の開発、IGBTモジュールの各特性検査を常温・高温環境下において自動で行うための装置の開発も行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は2,531百万円であります。 (10)その他当セグメントにおいては、車載用製品、機器装置、電子部品及びその他小型モータ等の研究開発活動を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は5,888百万円であります。 (注)1.2023年4月1日付で、「中央モーター基礎技術研究所」は「ニデック新川崎テクノロジーセンター」に事業所名を変更しております。2.2023年4月1日付で、「生産技術研究所」は「ニデックけいはんなテクノロジーセンター」に事業所名を変更しております。3.2023年4月1日付で、日本電産サンキョーグループの中核をなす「日本電産サンキョー㈱」は「ニデックインスツルメンツ㈱」に社名変更しております。4.2023年4月1日付で、日本電産テクノモータグループの中核をなす「日本電産テクノモータ㈱」は「ニデックテクノモータ㈱」に社名変更しております。5.2023年4月1日付で、日本電産モビリティグループの中核をなす「日本電産モビリティ㈱」は「ニデックモビリティ㈱」に社名変更しております。6.2023年4月1日付で、日本電産シンポグループの中核をなす「日本電産シンポ㈱」は「ニデックドライブテクノロジー㈱」に社名変更しております。7.2023年4月1日付で、日本電産リードグループの中核をなす「日本電産リード㈱」は「ニデックアドバンステクノロジー㈱」に社名変更しております。
FY2022|4,536 文字
5【研究開発活動】当社は研究開発活動の長期的主眼を「社会の脱炭素化に寄与する駆動技術の高効率化」と「省資源を促進するモータの小型・軽量化」に置くとともに、基幹部品同士の最適な擦り合わせを通じた機能(モジュール)単位の付加価値創出を追求しています。急変する社会ニーズと会社の持続的成長を確実にリンクさせる研究・開発組織間の技術融合が体制面の重要テーマです。注目している市場トレンドは「クルマの電動化」、「ロボット活用の広がり」、「家電製品のブラシレスDC化」、「農業・物流の省人化」、「5G通信に起因する次世代技術の普及」です。いずれも二酸化炭素排出量の削減や交通事故の低減、高齢化への対処といった世界的課題を背景に生まれた新たなニーズであり、当社の技術的蓄積が活かせる有望市場として経営資源を集中的に投下していく計画です。2020年に入り世界的脅威へと発展した新型コロナウイルスの感染拡大は、こうした市場の志向性を決定づける分水嶺になると考えられます。省人化・自動化の急速な進展は自動車や無人搬送用ロボット、ドローン等に使用される駆動技術の要求水準を厳格化させ、テレワークの普及拡大によるデータ通信量の増大は、サーバ用途のHDD用モータや冷却モジュールの需要を押し上げると同時にデジタル家電等の多様化を促す要因になります。加えて、5G通信の普及がインフラ面から新技術の実効性を担保します。また、昨今の地政学リスクやサプライチェーンの混乱を背景に原材料価格が高騰していることから、主要原材料の入手可能性に関わる中長期的リスクの軽減を念頭に置いた製品設計の抜本的見直しを図っています。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は78,015百万円であります。また、無形資産に計上された内部開発費は、11,363百万円であります。 なお、各事業本部内に設置している開発部門の他、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モータ基礎技術研究所、台湾モータ基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる電子回路技術、熱、騒音/振動技術、制御等の要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システムの開発、検査技術革新、データ解析、シミュレーション等、既存の製造方法の枠にとらわれない生産技術の進化に主軸を置く研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。当連結会計年度に係る研究開発費は4,651百万円であります。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。(1)SPMS当セグメントにおいては、精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。HDD用モータについては、超薄型モバイルPC向けとして7mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータについては、従来HDD用モータに採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。更に、サーバー水冷モジュール、空調ヒートポンプ等の熱ソリューション技術や、電動バイク用、電動自転車用モータ等といったモビリティソリューション分野の開発も行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は15,597百万円であります。 (2)AMEC当セグメントにおいては、脱炭素社会の実現に貢献する電気自動車(EV)向けの駆動用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。車載用モータについては、中国顧客を中心とした電気自動車(EV)向けの駆動用モータの開発を強化しております。その他にも、小型・高性能の次世代パワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート・ブレーキ・サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニットの開発、デュアル・クラッチ・トランスミッションや油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータを、センサー・制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は24,928百万円であります。 (3)ACIM当セグメントにおいては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、車両駆動用モータ、エンコーダ及びエレベータ用部品、産業オートメーション向けシステムの研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。住宅/商業用モータについては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置、並びにロボット向けサーボモータの開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機、食洗機、コンプレッサー用のモータや、冷蔵庫用のコンプレッサーの開発を行っております。産業用モータではIE3(プレミアム効率)対応モータに加えて、効率面で更にその上をいく、IE4、IE5 のモータも開発し、世界の産業設備の省エネ・CO2 削減に貢献する取り組みを進めています。また、上下水道用・灌漑用・ガス採掘用等各種ポンプ用モータに加えて、発電プラント向け大型モータ等の各種発電システムと蓄電システムを統合して再生可能エネルギーの発電、蓄電、送配電までを一貫して手掛けることで低コストの電力を安定的に供給する総合ソリューションの開発も行っております。産業用の車両駆動用モータでは、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は9,796百万円であります。 (4)日本電産サンキョー当セグメントにおいては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、スマートフォン・ゲーム関連、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けた開発を行っております。また、当社独自のスマートフォン用光学手ブレ補正機能(TiltAC)、並びにゲーム機器や車載装置へ搭載される触覚デバイスの開発を進めております。モータ駆動ユニット商品群については、車の電動化に伴う熱冷却需要を充たす車載サーマルマネージメント商材や、医療・産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機EL ディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は4,987百万円であります。 (5)日本電産テクノモータ当セグメントにおいては、空調・家電用モータの開発を福井、産業用モータの開発を福岡で行っております。空調・家電用モータについては、市場ボリュームの中心となる中国現地にて開発センターを設置し、人員増強を行いつつ、グローバル視点での新製品開発及びバリューエンジニアリング(VE)開発について取り組みを強化しております。空調分野においては中国を中心とした省エネ規制の引き上げによるDCモータの需要拡大や、主要素材となる銅線・鋼材・樹脂材の高騰という背景より、モータ構造を一新した軽薄短小モータの新製品を業界に先立ち投入する事で事業拡大を加速しております。当連結会計年度に係る研究開発費は1,678百万円であります。 (6)日本電産モビリティ当セグメントにおいては、電子制御並びにモータ制御技術を軸に自動車のボディ制御事業とパワーエレクトロニクス事業を展開しており、日本・アメリカ・カナダ・ブラジル・中国・韓国の6か国で、開発または設計機能を有しております。ボディ制御事業では、ボディコントロールモジュール、パワーウィンドウスイッチを含むドア周辺制御ユニット、二輪車用スマートシステムなどを主に、パワーエレクトロニクス事業では、電動パワーステアリング、電動車向けDC/DCコンバータ、車載充電器などを主に開発しております。また、最近では日本電産グループシナジーを発揮し、車載用モータを組みあわせた電動ウォーターポンプ、電動オイルポンプ、電気自動車向けトラクションユニットの構成要素の1つであるインバータなどの技術開発とパワーパック化による商品開発も進めております。当連結会計年度に係る研究開発費は6,648百万円であります。 (7)日本電産シンポ当セグメントにおいては、機械、電気一体の技術を用いた減速機関連製品の開発を日本、中国及びドイツで行っており、また、プレス機関連製品については、小型高速精密プレス機から超大型サーボプレス機、更には周辺機器である高速送り装置まで幅広い製品ラインナップの開発を日本、米国及びスペインにて行っております。減速機関連製品としては、精密制御用減速機であるFLEXWAVE や各種物流の無人化、省人化や工場のFA化に貢献するAGV用のモータドライバ、S-CARTの開発を行っており、特にFLEXWAVEについては日本のみならずアジア・欧米の市場をターゲットとして、ロボット・半導体装置等の産業機器、民生機器への搭載を目的とした製品開発に注力しております。プレス機関連製品としては、EVプレスラインの中国・韓国・欧米の電気自動車駆動用モータコア等の市場に向け、コイル材供給装置の研究等を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は1,985百万円であります。 (8)その他当セグメントにおいては、精密小型モータ、機器装置関係及び電子部品等の研究開発活動を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は7,746百万円であります。
FY2021|4,481 文字
5【研究開発活動】当社は研究開発活動の長期的主眼を「社会の脱炭素化に寄与する駆動技術の高効率化」と「省資源を促進するモータの小型・軽量化」に置くとともに、基幹部品同士の最適な擦り合わせを通じた機能(モジュール)単位の付加価値創出を追求しています。急変する社会ニーズと会社の持続的成長を確実にリンクさせる研究・開発組織間の技術融合が体制面の重要テーマです。注目している市場トレンドは「クルマの電動化」、「ロボット活用の広がり」、「家電製品のブラシレスDC化」、「農業・物流の省人化」、「5G通信に起因する次世代技術の普及」です。いずれも二酸化炭素排出量の削減や交通事故の低減、高齢化への対処といった世界的課題を背景に生まれた新たなニーズであり、当社の技術的蓄積が活かせる有望市場として経営資源を集中的に投下していく計画です。2020年に入り世界的脅威へと発展した新型コロナウイルスの感染拡大は、こうした市場の志向性を決定づける分水嶺になると考えられます。省人化・自動化の急速な進展は自動車や無人搬送用ロボット、ドローン等に使用される駆動技術の要求水準を厳格化させ、テレワークの普及拡大によるデータ通信量の増大は、サーバ用途のHDD用モータや冷却モジュールの需要を押し上げると同時にデジタル家電等の多様化を促す要因になります。加えて、5G通信の普及がインフラ面から新技術の実効性を担保します。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は67,280百万円であります。また、無形資産に計上された内部開発費は、7,533百万円であります。 なお、各事業本部内に設置している開発部門の他、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モータ基礎技術研究所、台湾モータ基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる電子回路技術、熱、騒音/振動技術、制御等の要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システムの開発、検査技術革新、データ解析、シミュレーション等、既存の製造方法の枠にとらわれない生産技術の進化に主軸を置く研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。当連結会計年度に係る研究開発費は5,108百万円であります。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。(1)SPMS当セグメントにおいては、精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。HDD用モータについては、超薄型モバイルPC向けとして7mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータについては、従来HDD用モータに採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。更に、サーバー水冷モジュール、空調ヒートポンプ等の熱ソリューション技術や、電動バイク用、電動自転車用モータ等といったモビリティソリューション分野の開発も行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は13,661百万円であります。 (2)AMEC当セグメントにおいては、脱炭素社会の実現に貢献する電気自動車(EV)向けの駆動用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。車載用モータについては、中国顧客を中心とした電気自動車(EV)向けの駆動用モータの開発を強化しております。その他にも、小型・高性能の次世代パワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート・ブレーキ・サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニットの開発、デュアル・クラッチ・トランスミッションや油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータを、センサー・制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は15,696百万円であります。 (3)ACIM当セグメントにおいては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、車両駆動用モータ、エンコーダ及びエレベータ用部品、産業オートメーション向けシステムの研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。住宅/商業用モータについては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置、並びにロボット向けサーボモータの開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機、食洗機、コンプレッサー用のモータや、冷蔵庫用のコンプレッサーの開発を行っております。産業用モータではIE3(プレミアム効率)対応モータに加えて、効率面で更にその上をいく、IE4、IE5 のモータも開発し、世界の産業設備の省エネ・CO2 削減に貢献する取り組みを進めています。また、上下水道用・灌漑用・ガス採掘用等各種ポンプ用モータに加えて、発電プラント向け大型モータ等の各種発電システムと蓄電システムを統合して再生可能エネルギーの発電、蓄電、送配電までを一貫して手掛けることで低コストの電力を安定的に供給する総合ソリューションの開発も行っております。産業用の車両駆動用モータでは、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は7,294百万円であります。 (4)日本電産サンキョー当セグメントにおいては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、スマートフォン・ゲーム関連、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けた開発を行っております。また、当社独自のスマートフォン用光学手ブレ補正機能(TiltAC)、並びにゲーム機器や車載装置へ搭載される触覚デバイスの開発を進めております。モータ駆動ユニット商品群については、車の電動化に伴う熱冷却需要を充たす車載サーマルマネージメント商材や、医療・産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機EL ディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は4,704百万円であります。 (5)日本電産テクノモータ当セグメントにおいては、空調・家電用モータの開発を福井、産業用モータの開発を福岡で行っております。空調・家電用モータについては、市場ボリュームの中心となる中国現地にて開発センターを設置し、人員増強を行いつつ、グローバル視点での新製品開発及びバリューエンジニアリング(VE)開発について取り組みを強化しております。空調分野においては中国を中心とした省エネ規制の引き上げによるDCモータの需要拡大や、主要素材となる銅線・鋼材・樹脂材の高騰という背景より、モータ構造を一新した軽薄短小モータの新製品を業界に先立ち投入する事で事業拡大を加速しております。当連結会計年度に係る研究開発費は1,641百万円であります。 (6)日本電産モビリティ当セグメントにおいては、自動車のボディ制御事業とパワーエレクトロニクス事業を軸に、日本・アメリカ・カナダ・ブラジル・中国・韓国の6か国で、開発または設計機能を有しております。ボディ制御事業では、主にボディコントロールモジュール、パワーウィンドウスイッチを含むドア周辺制御ユニット、二輪車用スマートシステム等、パワーエレクトロニクス事業では、主に電動パワーステアリング、電気自動車向けDC/DCコンバータ、車載充電器等を開発しております。また、最近では日本電産グループシナジーを発揮し、車載用モーターを組み合わせた電動ウォーターポンプ、電動オイルポンプ、電気自動車向けトラクションユニットの構成要素の1つであるインバータ等の技術開発と商品開発も進めています。当連結会計年度に係る研究開発費は5,723百万円であります。 (7)日本電産シンポ当セグメントにおいては、機械、電気一体の技術を用いた減速機関連製品の開発を日本、中国及びドイツで行っており、また、プレス機関連製品については、小型高速精密プレス機から超大型サーボプレス機、更には周辺機器である高速送り装置まで幅広い製品ラインナップの開発を日本、米国及びスペインにて行っております。減速機関連製品としては、精密制御用減速機であるFLEXWAVE や各種物流の無人化、省人化や工場のFA化に貢献するAGV用のモータドライバ、S-CARTの開発を行っており、特にFLEXWAVEについては日本のみならずアジア・欧米の市場をターゲットとして、ロボット・半導体装置等の産業機器、民生機器への搭載を目的とした製品開発に注力しております。プレス機関連製品としては、日本、中国のスマホ・タブレット用コネクタ等の市場に向け、小型高速プレスにおける耐焼き付き性改良の研究・新機種開発を行っているほか、EVプレスラインについては中国・韓国・欧米の電気自動車駆動用モータコア等の市場に向け、コイル材供給装置の研究等を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は1,659百万円であります。 (8)その他当セグメントにおいては、車載用製品、機器装置、電子部品及びその他小型モータ等の研究開発活動を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は11,794百万円であります。
FY2020|4,441 文字
5【研究開発活動】NIDECは精密小型モータで世界No.1の地位を築き上げてきました。そして、同時に製品ラインアップも小型から大型までの各種モータ、更には応用製品である機器装置や電子・光学部品等へと次々に拡大してきました。現在では、当社製品の活躍するフィールドは情報通信機器、OA機器分野にとどまらず、家電製品、自動車、産業機器、環境エネルギー等幅広い分野に広がっています。研究開発においても、グループ各社の開発部門がそれぞれ新製品の開発や要素技術の研究を行うとともに、相互の技術融合により新分野を開拓し、成長事業の創出に挑戦すべくスピード重視で取り組んでおります。現在、NIDECでは「クルマの電動化」、「ロボット活用の広がり」、「家電製品のブラシレスDC化」、「農業・物流の省人化」、「5G通信に起因する次世代技術」に焦点を置く研究開発を進めております。これら5分野は二酸化炭素排出や交通事故、高齢化といった世界が直面している課題の解決に向けて強く求められている有望な成長市場で、これらの分野に経営資源を集中的に投下していきます。2020年に入り世界的脅威へと発展した新型コロナウイルスの感染拡大は、こうした市場の志向性を決定づける分水嶺になると考えられます。省人化・自動化の急速な進展は自動車や無人搬送用ロボット、ドローン等に使用される駆動技術の要求水準を厳格化させ、テレワークの普及拡大によるデータ通信量の増大は、サーバ用途のHDD用モータや冷却モジュールの需要を押し上げる要因となります。加えて、5G通信の普及がインフラ面からそれら新技術の実効性を担保します。新型コロナウイルスが産業形態やライフスタイルにもたらす不可逆の変化、並びにその先に広がる数々の社会的課題の解決に新需要を見出すことがNIDECの研究開発活動の主眼です。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は78,630百万円であります。また、無形資産に計上された内部開発費は、6,213百万円であります。 なお、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モーター基礎技術研究所、台湾モーター基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システム等既存の製造方法の枠にとらわれない新しい生産技術の構築に向けた研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。当連結会計年度に係る研究開発費は6,305百万円であります。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。(1)日本電産当セグメントにおいては、中央開発技術研究所において精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。滋賀技術開発センターでは電気自動車(EV)向けの駆動用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を、長野技術開発センターではHDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発をそれぞれ行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。HDD用モータについては、超薄型モバイルPC向けとして7mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータについては、従来HDDモータ用に採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。車載用モータについては、中国顧客を中心とした電気自動車(EV)向けの駆動用モータの開発を強化しております。その他にも、小型・高性能の次世代パワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート、ブレーキ、サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニット(以下、「ECU」)の開発、デュアル・クラッチ・トランスミッションや油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータを、センサー・制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は34,125百万円であります。 (2)日本電産サンキョー当セグメントにおいては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、スマートフォン・ゲーム関連、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けた開発を行っております。また、当社独自のスマートフォン用光学手ブレ補正機能(TiltAC)、並びにゲーム機器や車載装置へ搭載される触覚デバイスの開発を進めております。モータ駆動ユニット商品群については、車の電動化に伴う熱冷却需要を充たす車載サーマルマネージメント商材や、医療、産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機ELディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は5,498百万円であります。 (3)日本電産コパル当セグメントにおいては、東京技術開発センターにおいて、従来よりカメラ、モバイル機器、車載向けのレンズ、シャッター、絞り等のほか、振動モータ、車載用モータ、レーザー製品等のシステム機器関連の要素技術、製品開発を行っております。レンズ、シャッター、絞り等については昨今、車載、モバイル機器向けの製品開発に力を入れ、事業ポートフォリオの転換を進めています。モータについては従来のデジタルカメラ用から、モバイル機器、車載、医療分野向け製品へ事業ポートフォリオ転換を進め、特にモバイル機器向けには新製品の投入をはじめています。システム機器についてはレーザーマーカーを中心とした業務用製品とアミューズメント向けメカユニット、医療・美容向け製品の開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は3,448百万円であります。 (4)日本電産テクノモータ当セグメントにおいては、空調・家電用モータの開発を福井で、産業用モータの開発を福岡で行っております。中国をはじめ、日本、韓国、東南アジア向けの新製品開発及びバリューエンジニアリング(VE)開発について取り組みを強化しております。当連結会計年度に係る研究開発費は1,689百万円であります。 (5)日本電産モータ当セグメントにおいては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、車両駆動用モータ、エンコーダ及びエレベータ用部品、産業オートメーション向けシステムの研究開発を行っております。住宅/商業用モータについては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置、並びにロボット向けサーボモータの開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機用モータの開発を行っております。産業用モータでは上下水道用・灌漑用・オイル・ガス採掘用等各種ポンプ用モータ、更に発電プラント向けの大型モータ、蓄電システム及び総合ソリューションの開発を行っております。車両駆動用モータとしては、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は7,995百万円であります。 (6)日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ当セグメントにおいては、ドイツ、ポーランド、スペイン、日本を中心に車載用モータの長寿命化、小型化及び軽量化に向けた研究開発を行っております。シート調整、ステアリングコラム調整、サンルーフ用ではレアアース不要な小型ブラシ付きモータの開発、商品化を行っております。エンジン冷却用では小型で軽量なブラシ付きモータの開発を行っております。また、シャーシ制御領域(ブレーキ、ステアリング)、先進安全領域(カメラ、ミリ波レーダー)の先行開発及び商品化(量産)開発を行っております。ブレーキについては、回生協調ブレーキシステム用ECUブラシ付きモータとブラシレスDCモータの商品化(量産)開発、横滑り防止装置用ECUの商品化(量産)開発を行っております。電動パワーステアリング向けには、ブラシ付きモータ用とブラシレスモータ用ECUの開発が完了し、機能安全対応を盛り込んだブラシレスモータ用ECUの先行開発を行っております。そのほか、自動変速機(A/T)、デュアルクラッチ変速機(DCT)、無段変速機(CVT)用のコントロールバルブアセンブリの更なる高機能化と高性能化へ向けた研究開発、電動オイルポンプの開発、トランスミッション用電動油圧アクチュエータ開発、自動組立ラインの開発を進めております。更に電気自動車やプラグインハイブリッド車のOEM顧客及びTier1顧客向けにトラクションモータやトラクションモータシステム「E-Axle」の開発を進めています。電動ポンプについては、グループ会社の技術力を最適に組み合わせた製品や、CO2排出量の削減に貢献する製品の開発を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は10,180百万円であります。 (7)その他当セグメントにおいては、精密小型モータ、機器装置関係及び電子部品等の研究開発活動を行っております。当連結会計年度に係る研究開発費は9,390百万円であります。 なお、タイ日本電産、シンガポール日本電産、日本電産(香港)の各セグメントにおいては、研究開発活動を行っておりません。
FY2019|3,892 文字
5【研究開発活動】NIDECは精密小型モータで世界No.1の地位を築き上げてきました。そして、同時に製品ラインアップも小型から大型までの各種モータ、更には応用製品である機器装置や電子・光学部品等へと次々に拡大してきました。現在では、当社製品の活躍するフィールドは情報通信機器、OA機器分野にとどまらず、家電製品、自動車、産業機器、環境エネルギー等幅広い分野に広がっています。研究開発においても、グループ各社の開発部門がそれぞれ新製品の開発や要素技術の研究を行うとともに、相互の技術融合により新分野を開拓し、成長事業の創出に挑戦すべくスピード重視で取り組んでおります。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は62,912百万円であります。また、無形資産に計上された内部開発費は、7,104百万円であります。 なお、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モーター基礎技術研究所、シンガポールモーター基礎技術研究所及び台湾モーター基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システム等既存の製造方法の枠にとらわれない新しい生産技術の構築に向けた研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。当連結会計年度に係る研究開発費は6,918百万円であります。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。(1)日本電産 当セグメントにおいては、中央開発技術研究所において精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。滋賀技術開発センターでは自動車のパワーステアリング用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を、長野技術開発センターではHDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発をそれぞれ行っております。 主な研究開発の内容は次のとおりであります。 HDD用モータについては、超薄型モバイルPC向けとして7mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータについては、従来HDDモータ用に採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。 車載用モータについては、先進国市場のほか、中国、インド、ブラジルといった新興国市場向け新製品の開発を強化しております。小型・高性能の次世代パワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート、ブレーキ、サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニット(以下、「ECU」)の開発、デュアル・クラッチ・トランスミッションや油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータをセンサー、制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は25,439百万円であります。 (2)日本電産サンキョー 当セグメントにおいては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けて開発を行っております。モータ駆動ユニット商品群については、医療や産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機ELディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送、太陽電池分野への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は5,610百万円であります。 (3)日本電産コパル 当セグメントにおいては、東京技術開発センターにおいて、従来よりカメラ、モバイル機器、車載向けのレンズ、シャッター、絞り等のほか、振動モータ、車載用モータ、レーザー製品等のシステム機器関連の要素技術、製品開発を行っております。レンズ、シャッター、絞り等については昨今、車載、モバイル機器向けの製品開発に力を入れ、事業ポートフォリオの転換を進めています。モータについては従来のデジタルカメラ用から、モバイル機器、車載、医療分野向け製品へ事業ポートフォリオ転換を進め、特にモバイル機器向けには新製品の投入をはじめています。システム機器についてはレーザーマーカーを中心とした業務用製品とアミューズメント向けメカユニット、医療・美容向け製品の開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は2,370百万円であります。 (4)日本電産テクノモータ 当セグメントにおいては、空調・産業用モータの開発を福井と福岡で行っております。中国をはじめ、韓国、東南アジア、インド向けの新製品開発及びバリューエンジニアリング(VE)開発について取り組みを強化しております。 当連結会計年度に係る研究開発費は2,421百万円であります。 (5)日本電産モータ 当セグメントにおいては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、車両駆動用モータ、エンコーダ及びエレベータ用部品、産業オートメーション向けシステムの研究開発を行っております。住宅/商業用モータについては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置、並びにロボット向けサーボモータの開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機用モータの開発を行っております。産業用モータでは上下水道用・灌漑用・オイル・ガス採掘用等各種ポンプ用モータ、更に発電プラント向けの大型モータ、蓄電システム及び総合ソリューションの開発を行っております。車両駆動用モータとしては、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は5,299百万円であります。 (6)日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ 当セグメントにおいては、ドイツ、ポーランド、スペイン、日本を中心に車載用モータの長寿命化、小型化及び軽量化に向けた研究開発を行っております。シート調整、ステアリングコラム調整、サンルーフ用ではレアアース不要な小型ブラシ付きモータの開発、商品化を行っています。エンジン冷却用では小型で軽量なブラシ付きモータの開発、そして近年ではブラシレスモータやファンモータの開発にも着手しています。また、シャーシ制御領域(ブレーキ、ステアリング)、先進安全領域(カメラ、ミリ波レーダー)の先行開発及び商品化(量産)開発を行っております。ブレーキについては、回生協調ブレーキシステム用ECUブラシ付きモータとブラシレスDCモータの商品化(量産)開発、横滑り防止装置用ECUの商品化(量産)開発を行っております。電動パワーステアリング向けには、ブラシ付きモータ用とブラシレスモータ用ECUの開発が完了し、機能安全対応を盛り込んだブラシレスモータ用ECUの先行開発を行っております。そのほか、自動変速機(A/T)、デュアルクラッチ変速機(DCT)、無段変速機(CVT)用のコントロールバルブアセンブリの更なる高機能化と高性能化へ向けた研究開発、電動オイルポンプの開発、トランスミッション用電動油圧アクチュエータ開発、自動組立ラインの開発を進めております。更に電気自動車やプラグインハイブリッド車のOEM顧客及びTier1顧客向けにトラクションモータやトラクションモータシステム「E-Axle」の開発を進めています。電動ポンプについては、グループ会社の技術力を最適に組み合わせた製品や、CO2排出量の削減に貢献する製品の開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は9,113百万円であります。 (7)その他 当セグメントにおいては、精密小型モータ、機器装置関係及び電子部品等の研究開発活動を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は5,742百万円であります。 なお、タイ日本電産、シンガポール日本電産、日本電産(香港)の各セグメントにおいては、研究開発活動を行っておりません。
FY2018|3,843 文字
5【研究開発活動】NIDECは精密小型モータで世界No.1の地位を築き上げてきました。そして、同時に製品ラインアップも小型から大型までの各種モータ、更には応用製品である機器装置や電子光学部品などへと次々に拡大してきました。現在では、当社製品の活躍するフィールドは情報通信機器、OA機器分野にとどまらず、家電製品、自動車、産業機器、環境エネルギーなど幅広い分野に広がっています。研究開発においても、グループ各社の開発部門がそれぞれ新製品の開発や要素技術の研究を行うとともに、相互の技術融合により新分野を開拓し、成長事業の創出に挑戦すべくスピード重視で取り組んでおります。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は554億38百万円であります。 なお、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モーター基礎技術研究所、シンガポールモーター基礎技術研究所及び台湾モーター基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システムなど既存の製造方法の枠にとらわれない新しい生産技術の構築に向けた研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。当連結会計年度に係る研究開発費は67億26百万円であります。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。(1)日本電産 当セグメントにおきましては、中央開発技術研究所において精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。滋賀技術開発センターではHDD用を除く精密小型DCモータ及びファンモータ、並びに自動車のパワーステアリング用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を、長野技術開発センターではHDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発をそれぞれ行っております。 主な研究開発の内容は次のとおりであります。 HDD用モータにつきましては、超薄型モバイルPC向けとして7mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータにつきましては、従来HDDモータ用に採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。 車載用モータにつきましては、先進国市場のほか、中国、インド、ブラジルといった新興国市場向け新製品の開発を強化しております。小型・高性能次世代のパワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート、ブレーキ、サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニット(以下、「ECU」)の開発、デュアル・クラッチ・トランスミッションや油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータをセンサー、制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は208億29百万円であります。 (2)日本電産サンキョー 当セグメントにおきましては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータにつきましては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けて開発を行っております。モータ駆動ユニット商品群につきましては、医療や産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業におきましては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機ELディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送、太陽電池分野への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は55億9百万円であります。 (3)日本電産コパル 当セグメントにおきましては、東京技術開発センターにおいて、カメラ・車載・モバイル向けにシャッター、絞り、レンズ等のカメラ製品の光学電子機器及び振動モータ、車載用モータ、レーザー製品向け等のシステム機器関連の要素技術、製品開発を行っております。光学製品の開発としましては、デジタルカメラ用シャッターや絞り中心の開発からポートフォリオの転換として車載用レンズやモバイル製品の開発に力を入れております。モータにつきましては、デジタルカメラ用からモバイル、車載、医療への移行を進めております。システム製品ではレーザーマーカーを中心とした業務用製品とアミューズ向けメカユニット、医療・美容向け製品の開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は21億95百万円であります。 (4)日本電産テクノモータ 当セグメントにおきましては、空調・産業用モータの開発を福井と福岡で行っております。先進国市場のほか、中国、韓国、タイ、インド及び中東といった新興国向けの新製品の開発及びモジュール化について開発強化に取り組んでおります。 当連結会計年度に係る研究開発費は21億8百万円であります。 (5)日本電産モータ 当セグメントにおきましては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、ドライブシステム、エンコーダ及びエレベータ用部品、産業オートメーション向けシステムの研究開発を行っております。住宅/商業用モータにつきましては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置、並びにロボット向けサーボモータの開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機用モータの開発を行っております。産業用モータでは上下水道用・灌漑用・オイル・ガス採掘用等各種ポンプ用モータ、更に発電プラント向けの大型モータ、蓄電システム及び総合ソリューションの開発を行っております。車両駆動用モータとしては、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は57億22百万円であります。 (6)日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ 当セグメントにおきましては、ドイツ、ポーランド、スペイン、日本を中心に車載用モータの長寿命化、小型化及び軽量化に向けた研究開発を行っております。シート調整、ステアリングコラム調整、サンルーフ用ではレアアース不要な小型ブラシ付きモータの開発、商品化を行っています。エンジン冷却用では小型で軽量なブラシ付きモータの開発、そして近年ではブラシレスモータやファンモータの開発にも着手しています。また、シャーシ制御領域(ブレーキ、ステアリング)、先進安全領域(カメラ、ミリ波レーダー)の先行開発及び商品化(量産)開発を行っております。ブレーキにつきましては、回生協調ブレーキシステム用ECUの商品化(量産)開発、横滑り防止装置用ECUの商品化(量産)開発を行っております。電動パワーステアリング向けには、ブラシ付きモータ用とブラシレスモータ用ECUの開発が完了し、機能安全対応を盛り込んだブラシレスモータ用ECUの先行開発を行っております。そのほか、自動変速機(A/T)、無段変速機(CVT)用のコントロールバルブアセンブリの更なる高機能化と高性能化へ向けた研究開発、電動オイルポンプの開発、トランスミッション用電動油圧アクチュエータ開発、自動組立ラインの開発を進めております。さらに電気自動車やプラグインハイブリッド車のOEM顧客及びTier1顧客向けにトラクションモータやトラクションモータシステム「E-Axle」の開発を進めています。電動ポンプにつきましては、グループ会社の技術力を最適に組み合わせた製品や、CO2排出量の削減に貢献する製品の開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は79億59百万円であります。 (7)その他 当セグメントにおきましては、精密小型モータ、機器装置関係及び電子部品等の研究開発活動を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は43億90百万円であります。 なお、タイ日本電産、シンガポール日本電産、日本電産(香港)の各セグメントにおいては、研究開発活動を行っておりません。
FY2017|3,652 文字
6【研究開発活動】NIDECは精密小型モータで世界No.1の地位を築き上げてきました。そして、同時に製品ラインアップも小型から大型までの各種モータ、さらには応用製品である機器装置や電子光学部品などへと次々に拡大してきました。現在では、当社製品の活躍するフィールドは情報通信機器、OA機器分野にとどまらず、家電製品、自動車、産業機器、環境エネルギーなど幅広い分野に広がっています。研究開発においても、グループ各社の開発部門がそれぞれ新製品の開発や要素技術の研究を行うとともに、相互の技術融合により新分野を開拓し、成長事業の創出に挑戦すべくスピード重視で取り組んでおります。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は528億7百万円であります。 なお、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モーター基礎技術研究所、シンガポールモーター基礎技術研究所及び台湾モーター基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システムなど既存の製造方法の枠にとらわれない新しい生産技術の構築に向けた研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。当連結会計年度に係る研究開発費は52億90百万円であります。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。(1)日本電産 当セグメントにおきましては、中央開発技術研究所において精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。滋賀技術開発センターでは精密小型DCモータ及びファンモータ、並びに自動車のパワーステアリング用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を、長野技術開発センターではHDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発をそれぞれ行っております。 主な研究開発の内容は次のとおりであります。 HDD用モータにつきましては、超薄型モバイルPC向けとして7mm・5mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータにつきましては、従来HDDモータ用に採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。 車載用モータにつきましては、先進国市場のほか、中国、インド、ブラジルといった新興国市場向け新製品の開発を強化しております。小型・高性能次世代のパワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート、ブレーキ、サンルーフ等)用のモータ及び付帯するECU(電子制御ユニット)の開発、油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータをセンサー、制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は214億59百万円であります。(2)日本電産サンキョー 当セグメントにおきましては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた“カラクリ・トロニクス”製品として、ステッピングモータ、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けて開発を行っております。モータ駆動ユニット商品群については、医療や産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機ELディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送、太陽電池分野への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は51億37百万円であります。(3)日本電産コパル 当セグメントにおきましては、東京技術開発センターにおいて、カメラ・車載・モバイル向けにシャッター、絞り、レンズ等のカメラ製品の光学電子機器及び振動モータ、車載用モータ、レーザー製品向け等のシステム機器関連の要素技術、製品開発を行っております。光学製品の開発としましては、デジタルカメラ用シャッターや絞り中心の開発からポートフォリオの転換として車載用レンズやモバイル製品の開発に力を入れております。モータにおいては、デジタルカメラ用からモバイル、車載、医療への移行を進めております。システム製品ではレーザーマーカーを中心とした業務用製品とアミューズ向けメカユニット、医療・美容向け製品の開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は23億26百万円であります。(4)日本電産テクノモータ 当セグメントにおきましては、空調・産業用モータの開発を福井と福岡で行っております。先進国市場のほか、中国、韓国、タイ、インド及び中東といった新興国向けの新製品の開発及びモジュール化について開発強化に取り組んでおります。 当連結会計年度に係る研究開発費は19億99百万円であります。(5)日本電産モータ 当セグメントにおきましては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、ドライブシステム、エンコーダ及びエレベータ用部品、産業オートメーション向けシステムの研究開発を行っております。住宅/商業用モータにつきましては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置、並びにロボット向けサーボモータの開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機用モータの開発を行っております。産業用モータでは上下水道用・灌漑用・オイル・ガス採掘用等各種ポンプ用モータ、更に発電プラント向けの大型モータ、蓄電システム及び総合ソリューションの開発を行っております。車両駆動用モータとしては、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は59億45百万円であります。(6)日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ 当セグメントにおきましては、ドイツ、スペイン、日本を中心に車載用モータの高寿命化、小型化及び軽量化に向けた研究開発を行っております。シート・サンルーフ用ではレアアース不要な小型ブラシ付きモータの商品化、エンジン冷却用の小型で軽量なブラシ付ファンモータの開発を行っております。シャーシ制御領域(ブレーキ、ステアリング)、先進安全領域(カメラ、ミリ波レーダー)の先行開発及び商品化(量産)開発を行っております。ブレーキについては、回生協調ブレーキシステム用ECUの商品化(量産)開発、横滑り防止装置用ECUの商品化(量産)開発を行っております。電動パワーステアリング向けには、ブラシ付きモータ用とブラシレスモータ用ECUの開発が完了し、機能安全対応を盛り込んだブラシレスモータ用ECUの先行開発を行っております。そのほか、自動変速機(A/T)、無段変速機(CVT)用のコントロールバルブアセンブリの更なる高機能化と高性能化へ向けた研究開発、電動オイルポンプの開発、トランスミッション用電動油圧アクチュエータ開発、自動組立ラインの開発を進めております。電動ポンプについては、グループ会社の技術力を最適に組み合わせた開発、CO2排出量の削減となる開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は73億11百万円であります。(7)その他 「その他」セグメントでは、精密小型モータ、機器装置関係及び電子部品等の研究開発活動を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は33億40百万円であります。 なお、タイ日本電産、シンガポール日本電産、日本電産(香港)の各セグメントにおいては、研究開発活動を行っておりません。
FY2016|3,514 文字
6【研究開発活動】NIDECは精密小型モータで世界No.1の地位を築き上げてきました。そして、同時に製品ラインアップも小型から大型までの各種モータ、さらには応用製品である機器装置や電子光学部品などへと次々に拡大してきました。現在では、当社製品の活躍するフィールドは情報通信機器、OA機器分野にとどまらず、家電製品、自動車、産業機器、環境エネルギーなど幅広い分野に広がっています。研究開発においても、グループ各社の開発部門がそれぞれ新製品の開発や要素技術の研究を行うとともに、相互の技術融合により新分野を開拓し、成長事業の創出に挑戦すべくスピード重視で取り組んでおります。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は519億78百万円であります。 なお、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モーター基礎技術研究所、シンガポールモーター基礎技術研究所及び台湾モーター基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、新たに発足した生産技術研究所において、ものづくりの基盤強化と先端技術の取り込みを行い、多様化する当社グループの製品の成長を更に促進させてまいります。当連結会計年度に係る研究開発費は38億27百万円であります。 セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は、次のとおりであります。(1)日本電産 当セグメントにおきましては、中央開発技術研究所において精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。滋賀技術開発センターではHDD用を除く精密小型DCモータ及びファンモータ、並びに自動車のパワーステアリング用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を、長野技術開発センターではHDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発をそれぞれ行っております。 主な研究開発の内容は以下のとおりであります。 HDD用モータにつきましては、超薄型モバイルPC向けとして7mm・5mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータにつきましては、従来HDDモータ用に採用してきたFDB技術、触覚技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。 車載用モータにつきましては、先進国市場のほか、中国、インド、ブラジルといった新興国市場向け新製品の開発を強化しております。小型・高性能次世代のパワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート、ブレーキ、サンルーフ等)用のモータ及び付帯するECU(電子制御ユニット)の開発、油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また、モータをセンサー、制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は225億23百万円であります。(2)日本電産サンキョー 当セグメントにおきましては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた“カラクリ・トロニクス”製品として、ステッピングモータ、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けて開発を行っております。モータ駆動ユニット商品群については、医療や産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウェアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機ELディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送、太陽電池分野への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は46億89百万円であります。(3)日本電産コパル 当セグメントにおきましては、東京技術開発センターにおいて、カメラ・モバイル向けにシャッター、絞り、レンズ等のカメラ製品の光学電子機器及び振動モータ、車載用モータ、レーザー製品向け等のシステム機器関連の要素技術、製品開発を行っております。光学製品の開発としましては、デジタルカメラ用シャッターや絞り中心の開発からポートフォリオの転換として車載用レンズやモバイル製品の開発に力を入れております。モータにおいては、デジタルカメラ用からモバイル、車載、医療への移行を進めております。システム製品ではレーザーマーカーを中心とした業務用製品とアミューズ向けメカユニット、医療・美容向け製品の開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は23億12百万円であります。(4)日本電産テクノモータ 当セグメントにおきましては、空調・産業用モータの開発を福井と福岡で行っております。先進国市場のほか、中国、韓国、タイ、インド及び中東といった新興国向けの新製品の開発及びモジュール化について開発強化に取り組んでおります。 当連結会計年度に係る研究開発費は16億28百万円であります。(5)日本電産モータ 当セグメントにおきましては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、ドライブシステム、エンコーダ及びエレベータ用部品の研究開発を行っております。住宅/商業用モータにつきましては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置の開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機用モータの開発を行っております。産業用モータでは上下水道用・灌漑用・オイル・ガス採掘用等各種ポンプ用モータ、更に大型の発電プラント向けのモータ・システムの開発を行っております。車両駆動用モータとしては、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は60億20百万円であります。(6)日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ 当セグメントにおきましては、ドイツ、スペイン、日本を中心に車載用モータの高寿命化、小型化及び軽量化に向けた研究開発を行っております。シート・サンルーフ用ではレアアース不要な小型ブラシ付きモータの商品化、エンジン冷却用の小型で軽量なブラシ付ファンモータの開発を行っております。シャーシ制御領域(ブレーキ、ステアリング)、先進安全領域(カメラ、ミリ波レーダー)の先行開発及び商品化(量産)開発を行っております。ブレーキについては、回生協調ブレーキシステム用ECUの商品化(量産)開発、横滑り防止装置用ECUの商品化(量産)開発を行っております。電動パワーステアリング向けには、ブラシ付きモータ用とブラシレスモータ用ECUの開発が完了し、機能安全対応を盛り込んだブラシレスモータ用ECUの先行開発を行っております。そのほか、自動変速機(A/T)、無段変速機(CVT)用のコントロールバルブアセンブリの更なる高機能化と高性能化へ向けた研究開発、電動オイルポンプの開発、トランスミッション用電動油圧アクチュエータ開発、自動組立ラインの開発を進めております。電動ポンプについては、グループ会社の技術力を最適に組み合わせた開発、CO2排出量の削減となる開発を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は73億36百万円であります。(7)その他 「その他」セグメントでは、精密小型モータ、機器装置関係及び電子部品等の研究開発活動を行っております。 当連結会計年度に係る研究開発費は36億43百万円であります。 なお、タイ日本電産、シンガポール日本電産、日本電産(香港)の各セグメントにおいては、研究開発活動を行っておりません。