研究開発活動(本文)
FY2025|3,394 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、営業部門と設計開発部門が一体となり、お客さまが新たに価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は、「地球環境を守るための技術」、「人の健康と安全を守るための技術」、「新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術」への貢献をめざし、3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は、当社テクノロジーセンターを主要な拠点とし、市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう、設計開発部門をグループ制とするなど、課題ごとのチーム編成が容易となる体制としています。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、3,455百万円です。なお、研究開発費のセグメントはサンエースカンパニー、エレクトロニクスカンパニー、モーションカンパニーで計上されています。 また、セグメント別の研究開発活動は、次のとおりです。 (サンエースカンパニー)「San Ace」においては、次のような開発に取り組みました。高い冷却性能を必要とする高機能サーバ・通信機器などを中心に、二重反転ファンが使用されています。これら装置のさらなる高性能化にともない、既存製品では冷却できない領域をカバーするより高い冷却性能が必要とされています。このような市場の要求に応えるため、低消費電力化を図り、業界トップの高静圧、高風量を実現した二重反転ファン「San Ace 60」 9CRHタイプ、 「San Ace 80」 9CRHタイプを開発しました。また、実装密度の高い1Uサイズ(≒44.45mm)のサーバや薄型のスイッチング電源、通信機器などの装置の高性能化は今後もさらに進み、高い冷却性能が必要となることが想定されることから、業界トップの高静圧・高風量を実現した38mm角×28mm厚の「San Ace 38」9HVAタイプを開発しました。120mmサイズの防水ファンは,EV充電器・蓄電池・太陽光発電用インバータ・デジタルサイネージ・植物工場など、高い防水・防塵性能が求められる屋外設置の装置に広く使用されています。このような装置には、省スペース・低消費電力・低騒音が要求されることも多く、市場の要求に応えるため、薄型の25mm厚で業界トップの高静圧を実現した、低消費電力の「San Ace 120W」9WPAタイプを開発しました。昨今のデータセンタで使用されるサーバラックや熱交換器の液冷システムには、ラックサイズに最適なΦ200mmサイズのファン需要が高まってきています。今後の装置の発熱量増大にともない、高い冷却性能と低消費電力が必要になると想定されるため、業界トップの低消費電力を実現した「San Ace 200」9GAタイプを開発しました。このように、さまざまな市場からの要望に応えるため、世界トップの性能と安心してご使用いただける高信頼性を確保しつつ、脱炭素社会の実現やSDGsの目標達成にも寄与する冷却ファンの開発に取り組みました。サンエースカンパニーにおける研究開発費は549百万円です。 (エレクトロニクスカンパニー)「SANUPS」においては、次のような開発に取り組みました。再生可能エネルギーシステム用パワーコンディショナ「SANUPS W83A」を開発しました。この製品の特長は、太陽光、風力、水力、バイオマスおよび廃熱利用など、さまざまな再生可能エネルギーの変換制御に使用できることです。また、蓄電池と組み合わせることで、停電時などの緊急時にも電力供給ができる自立運転機能を搭載しているため、防災対策やBCP対策に貢献できます。さらに、無線通信機能を搭載し、モバイル端末のわかりやすい画面から、状態監視や設定変更ができます。それらの特長に加え、従来の製品に対して電力変換効率を2%向上し95%を達成しました。消費電力、発熱量を抑え、CO2排出量の削減に寄与します。次に、リチウムイオン電池パックを搭載した常時インバータ給電方式単相200V系UPS「SANUPS A11N-Li」において、国際安全規格に適合したモデルを開発しました。UPS本体はIEC62040-1※1に、リチウムイオン電池パックはIEC60730※2の安全クラスBにそれぞれ適合しています。製品には、リチウムイオン電池による危険やリスクを低減するための保護機能を備えています。単一故障が発生しても確実に保護機能が動作するように回路を冗長化し、故障を検出するための自己診断機能も搭載することで安全性を高めました。これにより、例えば、医療機器など高い安全性が求められる用途においても、安全に、安心して利用できます。さらに、リチウムイオン電池パック「SANUPS LiB Pack」は、バッテリの安全規格IEC62133-2※3にも適合しています。この規格は、リチウム系二次電池を使用するポータブル機器に適用されます。この規格適合により、さまざまな機器向けのリチウムイオン電池パックとして安全に利用できます。 ※1 無停電電源装置(UPS)の一般的な安全要求事項に関するIEC規格※2 家庭用および類似用途の自動電気制御装置の一般事項要求事項に関するIEC規格※3 携帯用密閉型二次リチウム電池およびそれらを使用した電池の安全要求事項に関するIEC規格 「SANMOTION」においては、次のような開発に取り組みました。ACサーボシステム製品として、「やさしく」て「使いやすい」小型・軽量な2軸一体ACサーボアンプを「SANMOTION G」のラインアップに追加しました。本製品は、2つの出力容量タイプ、および内蔵回生抵抗の有無の組み合わせにより、4機種をラインアップしました。単軸サーボアンプを2台使用する場合と比較して、装置の小型・軽量化と省配線化を図ることができ、お客さま装置の設計自由度が向上します。また、本製品では、単軸アンプ2台使用に比べて、使用電力を大きく低減しました(待機時の電力:36%低減、定格出力時の電力:18%低減)。さらに、回生エネルギーを2軸間で有効に活用できるので、省エネルギーにも貢献します。2軸の高精度な同期運転やそれぞれ独立したプログラム運転も簡単にできるので、利用者の利便性が向上しました。次に、2024年9月から長野工業高等専門学校とエレクトロニクスカンパニーのコア技術であるパワーエレクトロニクス技術の共同研究を開始しました。このパワーエレクトロニクス技術をより深め、新たな価値を創造する新製品の開発につなげます。これまで、サーボアンプの制御性能向上、そのための各種センシング情報の精度や機能の向上、そして最新のデジタル技術を活用した設計方法に関する研究を進めてきました。また、本共同研究は、得意技術が異なる複数の学校や企業とも連携しながら、地域の活性化と技術者の育成も目指しています。エレクトロニクスカンパニーにおける研究開発費は1,851百万円です。 (モーションカンパニー)「SANMOTION」においては、次のような開発に取り組みました。サーボモータ製品では、織機用主軸モータを開発しました。これまで使用されていた誘導電動機に対し、装置の小型化と省エネルギー化を目指し、埋込磁石形同期電動機を開発しました。本製品は、高出力密度の設計を行うことで小型・軽量化を図り、構造部材の使用量を大幅に削減しました。また、幅広い運転領域で高効率駆動が可能な埋込磁石形ロータを採用することで高効率化を実現しました。これらにより、装置の小型・軽量化や省エネルギー化に貢献するとともに、地球環境の保全に寄与できます。ステッピングモータ製品においては、ドライバ一体型モータを開発しました。本製品は、ステッピングモータと駆動用ドライバを一体構造にしたことで、機械装置の小型・軽量化と省配線化に貢献します。また、上位コントローラからシリアル通信によりモータを簡単に制御でき、システムの構築も容易です。さらに、従来比1.3倍の高トルク化により機械装置のサイクルタイムを短縮でき、装置の高性能化、小型・軽量化、省配線化を実現します。モーションカンパニーにおける研究開発費は1,055百万円です。
FY2024|3,092 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、営業部門と設計開発部門が一体となり、お客さまが新たに価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は、「地球環境を守るための技術」、「人の健康と安全を守るための技術」、「新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術」への貢献をめざし、3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は、当社テクノロジーセンターを主要な拠点とし、市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう、設計開発部門をグループ制とするなど、課題ごとのチーム編成が容易となる体制としています。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、3,544百万円です。なお、研究開発費のセグメントはすべて日本で計上されています。 また、事業部門別の研究開発活動は、次のとおりです。 (クーリングシステム事業)クーリングシステム製品「San Ace」においては、次のような開発に取り組みました。ハイエンドサーバや通信機器など使用されるファンには、高い信頼性と長い期待寿命が求められます。また装置の高性能化にともない、長寿命ファンにおいても、これまで以上に、高い冷却性能と消費電力の低減が要求されています。このような要求に応えるため、従来品と同等の長寿命でありながら、低消費電力化を図り、業界トップの高風量、高静圧を実現した長寿命ファン「San Ace 40L」 9LGタイプ、 「San Ace 60L」 9CRLBタイプを開発しました。また、ACファンにおいても、装置の稼働状況に応じてファンの速度を変更することができるPWM制御機能や、世界各国で使用できる入力電圧のワイドレンジ仕様が求められています。この要求に応えるために、当社では、ACDC変換回路を搭載してDCモータを駆動するACDCファンのラインアップを増やしてきました。さらに、制御盤や産業機器では、装置内部のスペースが小さくなってきており、ACDCファンにおいても薄型の冷却ファンの需要が高まっています。このような市場の要求に応えるため、当社ACDCファンとしては最も薄い25mm厚と業界トップの高静圧、高風量を実現した「San Ace 120AD」9ADタイプを開発しました。92mm×38mm厚サイズのファンは、ワークステーションや、医療機器、サーバなどで多く使用されています。これらの用途においても、環境に配慮した、低騒音と消費電力の低減の要求が強くなってきており、このような市場の要求に応えるため、高性能でありながら、低消費電力化と業界トップの低騒音を実現した「San Ace 92」9RAタイプを開発しました。このように、さまざまな市場からの要望に応えるため、世界トップの性能と安心してご使用いただける高信頼性を確保しつつ、脱炭素社会の実現やSDGsの目標達成にも寄与する冷却ファンの開発に取り組みました。当事業部門における研究開発費は560百万円です。 (パワーシステム事業)パワーシステム製品「SANUPS」においては、次のような開発に取り組みました。モジュール方式三相200V系UPS「SANUPS A13A」を開発しました。この製品の特長は高い給電信頼性、高効率および高い保守性です。6.25kVAのUPSモジュールを並列で構成することにより、6.25/12.5/18.75/25kVAの4種類の容量をラインアップしました。UPSモジュールに常時インバータ給電方式を採用し、1台を予備モジュールとするN+1並列冗長運転も可能であることから、電力の安定供給に寄与します。また、UPSモジュール、バイパスモジュールはホットスワップ交換ができるため、従来の製品に対して保守性を大幅に向上しました。さらに、電力損失を8%低減し、電力変換効率92%を達成しました。電気使用量およびCO2排出量の削減に寄与します。次に、リチウムイオン電池パックを搭載した常時インバータ給電方式単相200V系UPS「SANUPS A11N-Li」を開発しました。この製品の特長は長寿命、小型・軽量および広い使用温度範囲です。長寿命リチウムイオン電池の採用により、10年間蓄電池交換を不要としました。鉛蓄電池モデルで必要な運用中の電池交換が不要になるため、ランニングコストの削減に寄与します。また、同じバックアップ時間の鉛蓄電池モデルと比較して体積を25%・質量を42%低減し、小型・軽量化を実現しました。さらに、装置の使用温度範囲は、鉛蓄電池モデルの使用温度範囲0℃~40℃に対して-10℃~55℃まで拡大しました。サーバ・ネットワーク機器が高密度に並ぶ環境など、厳しい温度環境下でも利用できる製品です。また、高品質で安全性の高いリチウムイオン電池パック「SANUPS LiB Pack」を開発しました。この製品の特長はUL1973※の認証を受けた高い安全性、広い使用温度範囲および長寿命です。リン酸鉄系の電池セルの採用、回路遮断機構付保護回路の採用および保護回路の完全二重化により高い安全性を実現しました。動作温度範囲は-20℃~60℃を実現し、厳しい環境下でも利用できる製品です。鉛蓄電池と比較して長寿命で、電池パック交換の手間と費用を削減できます。 ※定置型および動力補助電源用途で使用する電池の安全性に関するUL規格当事業部門における研究開発費は674百万円です。 (サーボシステム事業)サーボシステム製品「SANMOTION」においては、次のような開発に取り組みました。ACサーボシステム製品では、「強く」て「やさしい」をコンセプトとした「SANMOTION G」シリーズに、定格出力1.8kW~5.0kWのサーボモータと、アンプ容量75A、100A、150Aのサーボアンプを新たにラインアップしました。本製品は、サーボ性能や耐環境性を大幅に向上するとともに、従来品と取り付けの互換性を維持しながらも、小型・軽量化、省エネルギー化を実現しました。機械装置の生産性や加工品質の向上、地球環境の保全に寄与し、厳しい環境でも安心してご使用いただける製品です。「SANMOTION R」多軸サーボアンプのAC200V、37kW電源ユニットに、電源回生モデルを新たにラインアップしました。モータの減速時などで発生する回生エネルギーを電源へ返し、他の機器や装置の電力として有効利用できるため、機械装置および工場全体の省エネルギー化とランニングコストの低減に寄与します。また、電源電圧・電流・周波数などの電源状態や消費電力などをモニターできる機能を搭載しているため、電源状況の確認や消費電力の見える化などが簡単におこなえます。モーションコントローラ製品では、IoT機能を強化した「SANMOTION C S200」を開発しました。本製品は、装置の異常を検出すると直ぐに知らせるメール通知機能や、インターネット経由で装置の稼働状況の監視、プログラムの変更をおこなうことができます。また、コントローラに接続されているサーボシステム、各種センサー、カメラ画像などのデータをメモリカードに記憶できるため、トラブル発生時の原因究明も迅速におこなうことができます。遠隔地からでも簡単に装置の稼働状況を把握でき、トラブルシューティングやメンテナンス性にも優れていることから、お客さまに新たな価値を提供できる製品です。当事業部門における研究開発費は2,309百万円です。
FY2023|3,120 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、営業部門と設計開発部門が一体となり、お客さまが新たに価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は、「地球環境を守るための技術」、「人の健康と安全を守るための技術」、「新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術」への貢献をめざし、3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は、当社テクノロジーセンターを主要な拠点とし、市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう、設計開発部門をグループ制とするなど、課題ごとのチーム編成が容易となる体制としています。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、3,477百万円です。なお、研究開発費のセグメントはすべて日本で計上されています。 また、事業部門別の研究開発活動は、次のとおりです。 (クーリングシステム事業)クーリングシステム製品「San Ace」においては、次のような開発に取り組みました。医療機器、計測機器、アミューズメント機器など、人の傍らで使用される装置では、とりわけ静かなファンが求められています。これらの要望に応えるため、業界トップの低騒音ファン「San Ace」 9RAタイプを4機種ラインアップしておりましたが、9RAタイプのラインアップを拡充するため、80/140mm角×38mm厚の2機種を新たに開発しました。また、通信基地局、急速充電器、監視カメラなど、屋外で使用される装置の高性能化にともない、小型の防水ファンには今まで以上に高い性能が求められるようになりました。これらの要望に応えるため、業界トップの高風量、高静圧、保護等級IP68を実現した、40mm角×20/28mm厚の防水ファン「San Ace 40W」9WPAタイプを開発しました。一方、工場設備で使用される制御盤や植物工場など、ACファンが好まれる用途においては、防水・防塵性能を有する高風量の耐環境ファンが求められています。これらの要望に応えるため、ACDCコンバータを搭載した、業界トップの高風量、高静圧を有する120mm角×38mm厚のACDCファン「San Ace 120AD」9ADAタイプと、保護等級IP68を有する「San Ace 120AD」9ADAWタイプを開発しました。同様に、当社独自のサイズである160mm×51mm厚ACファンが使用されている、制御盤、産業機器、空調機器などの用途では、低消費電力や低騒音、防水機能、PWM制御機能、入力電圧のワイドレンジ仕様が求められています。このような市場の要望に応えるため、同サイズのACDCファン「San Ace 160AD」9ADタイプと、保護等級IP56を有する「San Ace 160AD」9ADWタイプを開発しました。空気汚染や新型コロナウイルスの蔓延などにより、きれいな空気を求める社会的な要望が高まっています。人が多く集まる施設などでは、感染症対策として、今後も大型の空気清浄機の需要が高まると予想されます。このような市場の要望に応えるため、当社がこれまでに蓄積した冷却ファンの技術と高効率の流路設計技術を活かして、広い空間を集塵し、除菌・脱臭もできる空気清浄機「San Ace Clean Air」を開発しました。このように、さまざまな市場からの要望に応えるため、世界トップの性能と安心してご使用いただける高信頼性を確保しつつ、さらなる高性能化と耐環境性能を実現した冷却ファンを開発するとともに、当社の技術を活かした新分野の製品開発にも取り組みました。当事業部門における研究開発費は529百万円です。 (パワーシステム事業)パワーシステム製品「SANUPS」においては、次のような開発に取り組みました。無停電電源装置(UPS)では、常時インバータ給電方式の単相200V系UPS「SANUPS A11Nシリーズ」を開発しました。この製品の特長は拡張性、高信頼および高効率です。5kVAのユニットを最大4台組み合わせることで、出力容量を20kVAまで拡張することができます。組み合わせたユニットのうち、1台を予備ユニットとして使用する並列冗長運転も可能であり、電力の安定供給に寄与します。また、従来の製品に対して電力の損失を15%以上低減し、電力変換効率94%以上(最大95.1%)を達成しました。電気料金およびCO2排出量の削減にも寄与します。また、無停電電源装置(UPS)をネットワークに接続するための周辺機器として、新しい「LANインタフェースカード」を開発しました。UPSのギガビットEthernetへの接続、高度なセキュリティ機能の要求、有線LAN以外の接続によるUPS監視の実現、PCを接続しないままでUPSの動作情報を取得できるなど、使いやすい機能を備えています。通信速度が従来品の10倍となる1ギガビット環境のネットワークに直接接続することができ、収集したデータの高速でのダウンロード、アップロードが可能です。また、USBポートにWi-FiアダプタやUSBメモリを接続することにより、無線LAN機能によるUPS監視や、USBメモリへUPS故障履歴などのデータを保存できます。さらに、コンピュータを遠隔制御するための機能の向上(OpenSSHの搭載)、ネットワーク通信を暗号化してサーバをシャットダウンする機能の追加(REST APIによるサーバのシャットダウン機能)、スクリプト実行機能の拡充などにより、高度なセキュリティ環境や、複雑な手順が必要なサーバのシャットダウンが求められる環境でも利用できるようになりました。当事業部門における研究開発費は694百万円です。 (サーボシステム事業)サーボシステム製品「SANMOTION」においては、次のような開発に取り組みました。ACサーボシステム製品では、出力30W~1.5kWまでの「SANMOTION G」シリーズを開発しました。「強く」て「やさしい」サーボシステムをコンセプトに、サーボモータ、保持ブレーキ、エンコーダ、およびサーボアンプを「SANMOTION R」シリーズから一新しました。本製品は、サーボ性能が大幅に向上し、信頼性をより高め、機械装置を高速かつ高精度で力強く制御できるため、厳しい環境でも、安心してご使用いただけます。また、省エネルギー化、小型、高効率を実現するとともに使いやすさを追求した「地球環境」と「人」にやさしい製品です。リニアサーボモータでは、「SANMOTION リニアサーボモータ コア付フラットタイプ」を開発しました。本製品は、推力特性の向上による高加速での駆動を実現するとともに、エネルギー効率を大幅に向上しました。そのため、機械装置のサイクルタイムを短縮することができ、生産性の向上に貢献するとともに、発熱(損失)低減による高精度化に貢献します。また、2相ステッピングシステム「SANMOTION F2」と5相ステッピングシステム「SANMOTION F5」に、それぞれ「ハイパワーモデル」と「ベーシックモデル」の新製品を開発しました。ハイパワーモデルは、小型・高出力を特長としており、高トルクでモータを駆動でき、機械装置のサイクルタイムを短縮できます。ベーシックモデルは、従来品との互換性を維持しながらも、小型・軽量化を図った製品です。いずれのモデルもモータ回転中の振動を大幅に低減しており、機械装置の高性能化と低振動化に貢献します。当事業部門における研究開発費は2,252百万円です。
FY2022|2,682 文字
5 【研究開発活動】当社グループの当連結会計年度の研究開発活動は,営業部門と設計開発部門が一体となり,お客さまが新たに価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は,「地球環境を守るための技術」,「人の健康と安全を守るための技術」,「新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術」への貢献をめざし,3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は,当社テクノロジーセンターを主要な拠点とし,市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう,設計開発部門をグループ制とするなど,課題ごとのチーム編成が容易となる体制としています。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は,3,211百万円です。なお,研究開発費のセグメントはすべて日本で計上されています。 また,事業部門別の研究開発活動は,次のとおりです。 (クーリングシステム事業)クーリングシステム製品「San Ace」においては,次のような開発に取り組みました。デジタルサイネージやEV用急速充電器,通信キャビネットなどの市場では,装置を屋外に設置するケースが多く,より高い防水性能を持った遠心ファンが求められています。これらの要望に応えるため,高風量・高静圧かつ,保護等級IP68を実現した遠心ファン「San Ace 100W」 9W2TMタイプ,「San Ace 133W」 9W2TJタイプを開発しました。また,空調機器,インバータ,制御盤などでは,AC電源で駆動でき,低消費電力で高性能な軸流ファンが求められています。これらの要望に応えるため,ACDCコンバータを搭載した高い冷却性能をもつACDCファン「San Ace 172AD」 9ADタイプと保護等級IP56を備えた「San Ace 172AD」 9ADWタイプを開発しました。さらには、医療機器,計測機器,アミューズメント機器など,人の傍らで使用される装置では, とりわけ静かなファンが求められています。これらの要望に応えるため,業界トップの低騒音ファン「San Ace 60/80/92/120」 9RAタイプを開発しました。一方,住宅換気においては,省エネルギーの観点から蓄熱エレメントを介して一つのファンで外気を取り込み,内気を排出できる換気機器が増えており,蓄熱エレメントの高密度化にともない,より高い送風性能が求められています。このような市場の要望に応えるため,リバーシブルフローファン「San Ace 136RF」9RFAタイプを開発しました。サーバ,ストレージなどでは,装置の高性能化が進み発熱が増大する一方で小型化が進んでいるため,これまで以上に高風量・高静圧なファンが求められています。このような市場に向けて,高風量・高静圧・低消費電力を有する「San Ace 60」9HVAタイプを開発しました。このように,市場においてさまざまな技術革新が進むなか,冷却ファンのさらなる高性能化と耐環境性能を実現するため,世界トップの性能と安心してご使用いただける高信頼の製品を目指し,新製品開発に取り組みました。当事業部門における研究開発費は438百万円です。 (パワーシステム事業)パワーシステム製品「SANUPS」においては,次のような開発に取り組みました。無停電電源装置(UPS)では,高効率の常時インバータ給電方式UPS「SANUPS A23D」30/50/75/100kVAを開発しました。装置の変換効率を従来品と比べて2%向上し,消費電力を低く抑えることで電気料金およびCO2排出量を削減しました。また,幅広い入力電圧範囲によりバッテリ運転への切換頻度を抑制し,バッテリの消耗と劣化を抑えるとともに,冷却ファンや電解コンデンサなどの部品を15年間交換不要とし,お客さまのランニングコストを低減しました。次にリチウムイオン電池を搭載した常時インバータ給電方式UPS「SANUPS A11K-Li」のラインアップを拡充し,COVID-19ワクチンフリーザー専用モデルを追加しました。フリーザー特有のコンプレッサに流れる突入電流に対処できるよう,じゅうぶんな過負荷耐量をもたせ,厚生労働省指定の超低温冷凍庫(ディープフリーザー)への利用に最適です。無停電電源装置(UPS)をネットワークに接続するための「LANインタフェースカード」では,Webツールを従来のJavaからHTMLに変更するとともに,新機能を追加しました。お客さまが使いやすいユーザーインタフェースの導入や充実した機能を追加することで,UPS管理の利便性が向上しました。回転型電源の分野では,「SANUPS M53A」移動電源車 1BOXタイプ4WD仕様を開発しました。37/45kVAの発電容量を有しながら,車輌総重量を3,500kg未満に抑え,お客さまの利便性を向上しました。当事業部門における研究開発費は687百万円です。 (サーボシステム事業)サーボシステム製品「SANMOTION」においては,次のような開発に取り組みました。「SANMOTION F ステッピングモータ」では,高トルク,低騒音,省エネルギー化を実現した2相56m/m角ステップ角1.8度の製品を開発しました。従来品と比較して,トルクが約40%アップしているため,機械装置の高速化・小型化に寄与します。また,騒音レベルが3dB低減し,効率は約3%向上しているため,人と地球環境に優しい製品です。「SANMOTION リニアサーボモータ」では,大推力,低発熱,安定した整定特性を実現した多軸一体構造のリニアサーボモータ多軸一体ユニットを開発しました。この製品は推力が大きく,位置決め時の整定性も安定しているため,機械装置のタクトタイムの向上に寄与します。また,多軸一体構造でありながら低発熱のため,設置スペースが厳しい装置に最適な製品です。「SANMOTION C モーションコントローラ」においては,豊富なロボット制御機能とネットワーク機能を搭載し,高性能,小型化,軽量化を実現したS500シリーズを開発しました。ロボット制御機能の充実により,ロボットの内製化に寄与するとともに,製造現場のIoT化にも貢献します。また,従来品と比較して,体積比:1/3.3,質量比:1/2.7の小型化,軽量化を実現したため,装置の省スペース化・軽量化にも貢献します。当事業部門における研究開発費は2,086百万円です。
FY2021|2,453 文字
5 【研究開発活動】当社グループの当連結会計年度の研究開発活動は,営業部門と設計開発部門が一体となり,お客さまが新たに価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は,「地球環境を守るための技術」,「人の健康と安全を守るための技術」,「新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術」への貢献をめざし,3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は,当社テクノロジーセンターを主要な拠点とし,市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう,設計開発部門をグループ制とするなど,課題ごとのチーム編成が容易となる体制としています。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は,2,984百万円です。なお,研究開発費のセグメントはすべて日本で計上されています。 また,事業部門別の研究開発活動は,次のとおりです。 (クーリングシステム事業)クーリングシステム製品「San Ace」においては,次のような開発に取り組みました。冷却ファンの主要な市場である情報通信機器や電源機器においては,システムの高速化や大容量化,高性能化と機器の高密度実装化により,発熱密度が増加しており,さらなる高風量・高静圧・高信頼性のファンが求められています。これらの要望に応えるため,実装密度の高い装置冷却に適した高静圧ファン「San Ace 40」9HVAタイプ,「San Ace 80」9HVBタイプ,高静圧二重反転ファン「San Ace 40」9CRJタイプを開発しました。また,空調システム,大型インバータ,屋外に設置される通信装置などにおいては,機器の高性能化・高機能化にともない,より高い冷却性能や防水性能を有する,AC入力の高効率な遠心ファンが求められています。このような市場の要求に応えるため,ACDCコンバータを搭載した高い冷却性能をもつACDC遠心ファン「San Ace 190AD」,「San Ace 250AD」を開発しました。このように,市場においてさまざまな技術革新が進むなか,冷却ファンのさらなる高性能化と耐環境性能を実現するため,世界トップの性能と安心してご使用いただける高信頼の製品を目指し,新製品開発に取り組みました。当事業部門における研究開発費は374百万円です。 (パワーシステム事業)パワーシステム製品「SANUPS」においては,次のような開発に取り組みました。無停電電源装置(UPS)では,ハイブリッド給電方式UPS「SANUPS E11B」に3kVAのラインアップを追加し,シリーズの拡充を図りました。また,リチウムイオン電池を搭載したUPSのシリーズを拡充しました。「SANUPS E11B-Li」は,給電方式にハイブリッド方式を採用し,省エネルギーを実現しながら,高品質な電力を安定的に供給します。「SANUPS A11M-Li」は,1kVAのUPSユニットを組み合わせることで,出力容量を最大8kVAまで拡張できます。また,1台を予備ユニットとして使用することで並列冗長を構成でき,信頼性の高い電力を安定的に供給します。そのため,本製品は,高い信頼性が必要なシステムの構築に貢献します。「SANUPS E11A-Li」は,エッジコンピューティングのサーババックアップ用に開発しました。これらのリチウムイオン電池を搭載したUPSは,10年間メンテナンスフリーを実現したことで,メンテナンスの手間と費用の削減に貢献します。さらに,「SANUPS A22A」の長時間バックアップ用に,増設バッテリモジュールを開発しました。インバータモジュールと同じ寸法にすることで,モジュールを実装するキャビネットへの実装場所の制限を無くしました。お客さまのシステムに必要な出力容量と保持時間で柔軟なシステム構築に貢献します。回転型電源の分野では,「SANUPS M53A」トラックタイプの移動電源車の開発をしました。道路運送車両法の保安基準の改正にともない,燃料タンクの変更をおこないました。当事業部門における研究開発費は694百万円です。 (サーボシステム事業)サーボシステム製品「SANMOTION」においては,次のような開発に取り組みました。モーションコントローラ「SANMOTION C S100」に,無線機能を付加できる「ワイヤレスアダプタ 3A」を開発しました。「SANMOTION C S100」本体のUSBコネクタに装着し,最小限のパラメータを設定するだけで,工場内の無線LANやスマートフォンなどと簡単に無線通信がおこなえます。多くの国の電波法規制に適合しているため,様々な国の生産現場で使用できます。近年,生産性向上や設備の予兆保全などを目的に,生産現場のIoT化が進んでいます。本製品を活用することで,無線通信を介し,機械装置やサーボ制御機器から様々なデータを簡単に収集できるため,生産現場のIoT化に貢献できます。ACサーボアンプ製品においては,「SANMOTION R」AC400V入力多軸サーボアンプに,出力20kW~37kWのサーボアンプをラインアップに追加しました。本製品は,部品レイアウトの高密度化,放熱設計の最適化などにより,従来品に対して容積比61%,質量比60%の小型・軽量化を実現しました。さらに,「SANMOTION R 3E Model」サーボアンプをベースとしたEtherCATインターフェースタイプの制御ユニットも開発し,機械装置の性能と加工品質の向上に寄与できます。すでに製品化されている15kWシステムと合わせ,モータ定格出力550W~37kWの幅広いAC400V多軸サーボアンプとして,使いやすくなりました。そのため,産業のグローバル化が進む中で,AC400V入力サーボシステム製品の選択肢が一層広がりました。当事業部門における研究開発費は1,916百万円です。
FY2020|2,493 文字
5 【研究開発活動】当社グループの当連結会計年度の研究開発活動は,山洋電気株式会社が中心となり,営業部門と設計開発部門が一体となってお客さまにとっての新たな価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は,「地球環境を守るための技術」,「人の健康と安全を守るための技術」,「新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術」への貢献をめざし,3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は,当社テクノロジーセンターを主要な拠点とし,市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう,設計開発部門をグループ制とするなど,課題ごとのチーム編成が容易となる体制としています。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は,3,089百万円です。なお,研究開発費のセグメントはすべて日本で計上されています。 また,事業部門別の研究開発活動は,次のとおりです。 (クーリングシステム事業)クーリングシステム製品「San Ace」においては,次のような開発に取り組みました。 冷却ファンの主要な市場である情報通信機器や電源機器,屋外に設置されるデジタルサイネージや通信設備,産業用機器で使用されるサーボアンプなどにおいては,装置の高性能化・高密度化・大容量化がさらに進み,冷却ファンには,さらなる高性能・高信頼性と高い環境性能が求められています。 これらの要望に応えるため,屋内用冷却ファンとして、実装密度の高い装置冷却に適した高静圧ファン「San Ace 92」9HVタイプを開発したほか,屋外用冷却ファンとして,高い冷却性能と防水性能を両立した防水ファン「San Ace 60W」「San Ace 80W」「San Ace 92W」9WPAタイプを開発しました。 また,オイルミスト環境下用冷却ファンとして,高性能と防油性能を有した防油ファン「San Ace 40WF」「San Ace 60WF」「San Ace 80WF」「San Ace 92WF」9WFAタイプを開発しました。 さらに,グラフィックカードなど小型・薄型機器の冷却ファンとして,これまで市場にはない小型・薄型サイズのφ70×20mm厚遠心ファン「San Ace C70」9TDタイプを開発しました。 市場においてさまざまな技術革新が進むなか,冷却ファンのさらなる高性能化と耐環境性能を実現するため,世界トップの性能と安心して使用頂ける信頼性を目指した新製品開発に取り組みました。 当事業部門における研究開発費は443百万円です。 (パワーシステム事業)パワーシステム製品「SANUPS」においては,次のような開発に取り組みました。 無停電電源装置(UPS)の分野では,並列冗長構成の常時インバータ給電方式UPS「SANUPS A11M」を開発しました。1kVAのUPSユニットを組み合わせることで,出力容量を最大8kVAまで拡張できるUPSです。 また,リチウムイオン電池を搭載した常時インバータ給電方式UPS「SANUPS A11K-Li」シリーズのラインアップを拡充し,1.5kVAと3kVAの19分バックアップモデルを新たに開発したほか,同じくリチウムイオン電池を搭載した,国土交通省の「国土強靭化基本計画」案件に使用できる,屋外用の常時商用給電方式UPS「SANUPS N11B-Li」を2機種開発しました。 さらに,無停電電源装置(UPS)のオプションとして,業界標準の通信規定Modbusを追加した「SANUPS LANインタフェースカード」を開発しました。生産設備とUPSがシームレスにつながることで,生産設備の安定稼動に貢献します。 瞬時電圧低下補償装置では,CEマーキングに適合した「SANUPS C23A」を開発しました。定格容量は50kVA,100kVA,200kVAの3機種で,工場設備の生産性や装置の信頼性を向上します。 再生可能エネルギー分野では,風力発電および水力発電システム用の整流器ユニット「SANUPS W75A」を開発しました。さまざまな保護機能と,優れた耐環境性能を持ち,風力発電・水力発電用のパワーコンディショナと組み合わせることで,信頼性の高い発電システムを構築できます。 当事業部門における研究開発費は601百万円です。 (サーボシステム事業)サーボシステム製品「SANMOTION」においては,次のような開発に取り組みました。 DCサーボモータでは,従来の製品に比べて,コギングトルクの低減,高効率化,低騒音化を実現した「SANMOTION K」シリーズを開発しました。コギングトルクの低減により,回転速度がさらに安定し,精密機器など機械装置の性能の向上に寄与します。また,高効率化により,環境負荷の低減にも貢献します。 リニアサーボシステムでは,業界トップの加減速性能と,小型・大推力を実現した「SANMOTION 小型シリンダリニアサーボモータ」を開発しました。加減速性能の向上により,機械装置のサイクルタイムを短縮できます。また,複数のリニアモータを密着して配置できるように磁気の干渉を最小にしたことで,モータを自由に配置でき,機械装置の小型・軽量化にも寄与します。 ACサーボアンプでは,「SANMOTION R 3E Model」シリーズに,最大254ポイントの位置決め運転,連続動作運転,簡易プログラム運転など自由度の高い位置決め制御機能を搭載したサーボアンプをラインアップしました。位置決めコントローラを使用せずにシステムが構築できるため,機械装置の小型化,省配線化に寄与します。 機能安全規格に適用したセーフティモデルもラインアップし,簡単に安全システムを構築できます。 このほかにも,モーションコントローラ「SANMOTION C」を,スマートデバイスに無線LANで接続できるアダプタを開発し,装置のIoT化に貢献します。 当事業部門における研究開発費は2,044百万円です。
FY2019|2,182 文字
5 【研究開発活動】当社グループの当連結会計年度の研究開発活動は,山洋電気株式会社が中心となり,営業部門と設計開発部門が一体となってお客さまにとっての新たな価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は,「地球環境を守るための技術」,「人の健康と安全を守るための技術」,「新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術」への貢献をめざし,3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は,当社テクノロジーセンターを拠点とし,市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう,設計開発部門をグループ制とするなど,課題ごとのチーム編成が容易となる体制にしています。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は,2,976百万円です。なお,研究開発費のセグメントはすべて日本で計上されています。 また,事業部門別の研究開発活動は,次のとおりです。 (クーリングシステム事業)クーリングシステム製品「San Ace」においては,次のような開発に取り組みました。冷却ファンの主要な市場である情報通信機器や電源機器,屋外に設置されるデジタルサイネージや通信設備において,装置の高密度化,大容量化,高速化はとどまる事を知らず進んでおり,冷却ファンには,さらなる高性能と高い信頼性が求められています。これらの要求に応えるため,1Uサーバ用として,高い冷却性能を得られる高静圧ファン「San Ace 36」を開発しました。屋外用ファンとして,高い冷却性能と防水性能を両立した防水遠心ファン「San Ace 175W」,「San Ace 150W」,高性能防水ブロア「San Ace 97W」などを開発しました。また,空調システム・パワコン市場では,AC入力の高効率な遠心ファンが求められており,ACDCコンバータを搭載したACDC遠心ファン「San Ace 225AD」を開発しました。さらに,IoT製品として,ファンの自動制御や遠隔監視をおこなえるファンコントローラ「San Ace Controller」を,市場に先駆けて開発しました。市場においてさまざまな技術革新が進むなか,市場に無い新しい製品の実現および冷却ファンの高性能化と耐環境性能を実現するため,世界トップの性能と信頼性を目指した新製品開発に取り組みました。当事業部門における研究開発費は306百万円です。 (パワーシステム事業)パワーシステム製品「SANUPS」においては,次のような開発に取り組みました。 無停電電源装置(UPS)の分野では,リチウムイオン電池(LiB)を搭載した「N11B-Li」,「N11C-Li」および「A11K-Li」を開発しました。LiBを採用することで,広い使用温度範囲,軽量化,メンテナンスフリーを実現しました。 また,ハイブリッド給電方式UPSの現行製品「E11A」の後継となる「E11B」の1kVAを開発しました。さらに,5kVAのモジュール構造による並列運転方式を採用した,高信頼のモジュール型UPS「A22A」を開発しました。5kVAのインバータモジュールを最大21台まで並列接続でき,必要な出力容量に合わせ柔軟なシステム構築ができるUPSです。 回転型電源の分野では,建物防災用の消防法に適合した屋外型の防災用ディーゼル発電装置「G53A」を開発しました。LANや周辺機器に接続できるIoT機能を搭載しました。 再生可能エネルギー分野では,風力発電および水力発電システム用のパワーコンディショナ「W73A」に,停電時においても風車の回転により発電した電力が利用できる「連携自立タイプ」を開発しました。 当事業部門における研究開発費は656百万円です。 (サーボシステム事業)サーボシステム製品「SANMOTION」においては,次のような開発に取り組みました。サーボモータでは,当社従来品に対して,高トルク化と高回転速度化を実現した小容量低慣性ACサーボモータ「SANMOTION R1」シリーズ(フランジサイズ40mm角~80mm角)を開発しました。高い加速性能により,機械装置のタクトタイム短縮と生産性向上に寄与します。サーボアンプでは,「SANMOTION R 3E Model」シリーズに,モータ定格出力5.5kW~30kW用のAC400V入力サーボアンプ(150A,300A)を加え,ラインアップを拡充しました。欧州や東南アジアなどAC400V電源地域でご使用いただけるサーボシステムの選択肢が一層広がりました。また,部品の残寿命や通信の品質を確認できるモニタ機能を搭載しており,サーボシステムの計画的なメンテナンス,故障・予兆診断にも貢献できます。また,コントローラでは,当社従来品に対し体積を1/4に小型化し,OPC-UAサーバやModbus TCPなど豊富な通信機能を搭載した「SANMOTION C」モーションコントローラSMC100を開発しました。制御盤など生産設備の省スペース化に寄与するとともに,生産管理システムや周辺機器と簡単に接続できるため,情報通信技術を活用した柔軟で生産性の高い「ものづくり」に貢献します。当事業部門における研究開発費は2,013百万円です。
FY2018|2,025 文字
5 【研究開発活動】当社グループの当連結会計年度の研究開発活動は,山洋電気株式会社が中心となり,営業部門と設計開発部門が一体となってお客さまにとっての新たな価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は,「地球環境を守るための技術」,「人の健康と安全を守るための技術」,「新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術」への貢献をめざし,3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は,当社テクノロジーセンターを拠点とし,市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう,設計開発部門をグループ制とするなど,課題ごとのチーム編成が容易となる体制にしています。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は,2,965百万円です。なお,研究開発費のセグメントはすべて日本で計上されています。 また,事業部門別の研究開発活動は,次のとおりです。 クーリングシステム事業クーリングシステム製品「San Ace」においては,次のような開発に取り組みました。冷却ファンの主要な市場である情報通信機器や電源機器,屋外に設置されるデジタルサイネージや通信設備,パワーコンディショナにおいて,装置の高密度化,大容量化,高速化が進んでおり,冷却ファンには,さらなる高性能と高い信頼性が求められています。 これらの要求に応えるため,屋内用ファンとして,高い冷却性能を得られる高静圧二重反転ファン「San Ace 40」,高風量ブロア「San Ace B92」,高風量長寿命ファン「San Ace 140L」を開発しました。 また,屋外用ファンとして,高い冷却性能と防水性能を両立した防水遠心ファン「San Ace 225W」,「San Ace 221W」,および長寿命と防水性能を両立した高風量長寿命防水ファン「San Ace 140W」,「San Ace 92W」などを開発しました。 さらに,医療市場に向けて,CTスキャンなど遠心加速度が加わる環境下で使用可能な耐Gファン「San Ace 120GP」,「San Ace 172GP」を市場に先駆けて開発しました。 市場においてさまざまな技術革新が進むなか,冷却ファンのさらなる高性能化と耐環境性能を実現するため,世界トップの性能と信頼性を目指した新製品開発に取り組みました。 当事業部門における研究開発費は363百万円です。 パワーシステム事業パワーシステム製品「SANUPS」においては,次のような開発に取り組みました。 無停電電源装置の分野では,鉛蓄電池と比べ,使用温度範囲が広く,省スペースやメンテナンスフリーを実現できるリチウムイオン電池を搭載した常時インバータ給電方式UPS「SANUPS A11K-Li」,および屋外にも設置可能な常時商用給電方式UPS「SANUPS N11B-Li」を開発しました。 太陽光発電システムの分野では,リチウムイオン蓄電池と組み合わせることで,停電時に最大60kVAの電力を供給でき,電力ピークカット機能で電力需要に対し最適な電力を供給できる太陽光発電システム用パワーコンディショナ「SANUPS P73L」を開発しました。 太陽光発電システム以外の再生可能エネルギー分野では,風力発電および水力発電システム用として,発電に最適な条件を,接続する風車や水車に合わせて正確に設定できるパワーコンディショナ「SANUPS W73A」を開発しました。 風車や水車により効率よく発電できるよう,接続システムに合わせて直流入力電圧-電力の特性を設定できる製品など,従来にない業界トップの製品開発に取り組みました。 当事業部門における研究開発費は717百万円です。 サーボシステム事業サーボシステム製品「SANMOTION」においては,次のような開発に取り組みました。 ステッピングモータでは,高トルク,低騒音,省エネルギー化を特長とする「SANMOTION Fシリーズ」2相42角1.8°ステッピングモータを開発しました。騒音や発熱が低減するため,機械装置の低騒音化,安全性の向上に寄与します。 ACサーボアンプでは,「SANMOTION R ADVANCED」に,AC400V入力仕様の多軸サーボアンプを開発しました。産業のグローバル化が進むなかで,AC400V入力仕様の製品ラインアップを拡充することにより,機械装置に最適なサーボシステムの選択肢が一層広がりました。 また,「SANMOTION R 3E Model」には,従来比1/2の通信速度を実現したEtherCAT通信モデルや,多様な安全機能と高い安全性を有するSafetyサーボアンプを開発しました。これらの新製品は,機械装置の生産性,加工品質,ならびに安全性の向上に貢献します。 当事業部門における研究開発費は1,884百万円です。
FY2017|1,717 文字
6 【研究開発活動】当社グループの当連結会計年度の研究開発活動は,山洋電気株式会社が中心となり,営業部門と設計開発部門が一体となってお客さまにとっての新たな価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は,「地球環境を守るための技術」,「人の健康と安全を守るための技術」,「新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術」への貢献をめざし,3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は,当社テクノロジーセンターを拠点とし,市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう,設計開発部門をグループ制とするなど,課題ごとのチーム編成が容易となる体制にしています。無形資産に計上された開発費を含む当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は,2,215百万円です。なお,研究開発費のセグメントはすべて日本で計上されています。 また,事業部門別の研究開発活動は,次のとおりです。 クーリングシステム事業クーリングシステム製品「San Ace」においては,次のような開発に取り組みました。冷却ファンの主要な市場である情報通信機器,電源機器においては,インターネット,クラウドの市場が拡大し,装置の高密度化,大容量化,高速化が進んでおり,冷却ファンには,さらなる高性能と高い信頼性が求められています。 これらの要求に応えるため,効率よく冷却ができる新しいサイズの高風量二重反転ファン「San Ace 92」や低消費電力ファン「San Ace 120」,高い冷却性能を得られる高風量遠心ファン「San Ace C175」などを開発しました。 また,取り付け作業が簡単で,ファンの特性を最大限に発揮できるブラケット付き遠心ファン「San Ace C270」を開発しました。さらに,住宅用換気市場からの新たな要求に応え,直径100mmの換気口に装着可能なリバーシブルフローファン「San Ace 92RF」を開発しました。 市場における技術革新が進むなか,冷却ファンのさらなる高性能化と省エネルギー化を実現するため,世界トップの性能と信頼性を目指した新製品開発に取り組みました。 当事業部門における研究開発費は275百万円です。 パワーシステム事業パワーシステム製品「SANUPS」においては,次のような開発に取り組みました。 無停電電源装置の分野では,従来の鉛蓄電池製品と比べ,使用温度範囲が広く,省スペースやメンテナンスフリーを実現できる,リチウムイオン電池を搭載した製品の開発に取り組みました。 太陽光発電システムの分野では,新たな本業界標準規格に適合した三相パワーコンディショナ「SANUPS P73J」を開発しました。多数台連系システムの導入時間を短くできます。 また,電力会社の情報によって発電量を遠隔制御できる,出力制御機能付き太陽光発電システム監視装置「SANUPS PV Monitor Type C」を開発しました。 当事業部門における研究開発費は706百万円です。 サーボシステム事業サーボシステム製品「SANMOTION」においては,次のような開発に取り組みました。 ACサーボモータでは,「SANMOTION R」シリーズのラインアップを拡充し,高速回転,高加減速度を特長としたフランジサイズ100mm角と130mm角のACサーボモータを開発しました。定格出力は1kW~5kWの7機種です。装置のタクトタイムを短縮し,生産性の向上に貢献します。 ACサーボアンプでは,「SANMOTION R 3E Model」シリーズのラインアップを拡充し,高速位置決め制御機能や安全トルク遮断機能を搭載したAC入力400Vタイプを開発しました。容量は25A,50A,100Aの6機種です。 ステッピングシステムでは,DC入力4軸一体型「SANMOTION Model No.PB」を開発しました。EtherCATによる高速通信と偏差レスクローズドループ制御により,位置指令に対する遅れがなくなり,装置のタクトタイムを短縮できます。 当事業部門における研究開発費は1,233百万円です。
FY2016|1,557 文字
6 【研究開発活動】当社グループの当連結会計年度の研究開発活動は,山洋電気株式会社が中心となり,営業部門と設計開発部門が一体となってお客さまにとっての新たな価値創造ができる製品の開発をおこなうことを基本方針としています。研究開発活動は,地球環境を守るための技術,人の健康と安全を守るための技術,新しいエネルギーの活用と省エネルギーのための技術への貢献をめざし,3つの事業部において積極的に推進しています。研究開発の体制は,当社テクノロジーセンターを拠点とし,市場ニーズの先取りやお客さまの要求に即応できるよう,設計開発部門をグループ制とするなど,課題ごとのチーム編成が容易となる体制にしています。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は,2,495百万円です。なお,研究開発費のセグメントは全て日本で計上されています。 また,事業部門別の研究開発活動は,次のとおりです。 クーリングシステム事業クーリングシステム製品「San Ace」においては,次のような開発に取り組みました。冷却ファンの主要な市場である情報通信機器,電源機器においては,インターネット,クラウドの市場が拡大し,装置の高密度化,大容量化,高速化が進んでおり,冷却ファンには,さらなる高性能と高信頼が求められています。 このような市場の要求に応えるため,効率よく冷却ができる高静圧ファン,高風量ファンなどを開発しました。 さらに,新たな市場向けとして,住宅の換気などに最適な1台のファンで風量の調整と吸気・排気の切り替えができるリバーシブルフローファン「San Ace 136RF」,PWMコントロール機能付きファンの回転速度を外部から制御する装置「San Ace PWMコントローラ」,お客さまの装置内の通風抵抗と風量が測定できる計測器として,業界初の「San Ace エアフローテスター」を開発しました。 技術革新が進むなか,冷却ファンのさらなる高性能化,省エネルギーの実現のため,世界トップの性能を目指した新製品開発をおこない,市場にない新しい製品の開発に取り組みました。 当事業部門における研究開発費は311百万円です。 パワーシステム事業パワーシステム製品「SANUPS」においては,次のような開発に取り組みました。 太陽光発電システム向けに,リチウムイオン蓄電池を組み合わせることで,電力のピークカットができるパワーコンディショナ「SANUPS P73K」を開発しました。太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで,需要に合わせて最適な電力を供給できます。 当事業部門における研究開発費は729百万円です。 サーボシステム事業サーボシステム製品「SANMOTION」においては,次のような開発に取り組みました。 リニアサーボモータでは,業界初の「センターマグネットタイプ」と業界トップの加速度を実現した「ツインタイプ」を開発しました。「センターマグネットタイプ」は,モータ自身で磁気吸引力を打ち消し,装置の構造を簡素にできる製品です。また,両タイプともに業界トップの加速度および推力密度を実現しました。 ACサーボアンプでは,「SANMOTION R 3E Model」のシリーズに電流容量75Aのタイプを開発し,ラインアップに加えました。 ステッピングシステムでは,偏差レスでクローズドループ制御を搭載した4軸一体型ドライバ「SANMOTION Model No.PB」を開発しました。位置指令に対する遅れがありませんので,装置のタクトタイムが短縮します。 このように,より小型・高性能で使いやすさを重視した,お客さまの装置における価値創造に貢献する製品の開発に注力しました。 当事業部門における研究開発費は1,454百万円です。