6480

日本トムソン(6480)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

日本トムソンは、針状ころ軸受や直動案内機器といった「軸受等」と、その他の機械部品の製造・販売を主な事業としています。これらの製品は、エレクトロニクス関連機器、工作機械、自動車、ロボット、建設機械、一般産業機械など、国内外の幅広い分野で使用されています。特に半導体製造装置や電子部品実装機などのエレクトロニクス関連機器向け、工作機械向けの売上比率が高いのが特徴です。グループ全体で単一の事業として運営されており、子会社15社と共に製品の製造から販売までを一貫して行っています。

出典: FY2017 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

日本トムソンの企業集団は、当社および子会社15社で構成されており、針状ころ軸受および直動案内機器等(軸受等)ならびに諸機械部品の製造・販売を単一の事業セグメントとして運営しています。そのため、事業セグメントの区分は設けられておらず、セグメント情報の記載は省略されています。つまり、グループ全体で「軸受等および諸機械部品の製造・販売」という一つの事業に特化しており、特定の事業が突出して稼ぎ頭というよりは、この単一事業全体で収益を上げています。海外にも子会社を持ち、グローバルに事業を展開しています。

有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2017|322 文字
3 【事業の内容】当社の企業集団は、当社および子会社15社で構成され、針状ころ軸受および直動案内機器等(以下「軸受等」といいます。)ならびに諸機械部品の製造・販売を単一の事業として運営しております。従いまして、当社および連結子会社(以下「当社グループ」といいます。)は、軸受等ならびに諸機械部品の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。 (注) 平成28年4月1日付でIKO THOMPSON BEARINGS CANADA, INC.を新たに設立いたしました。平成29年1月13日付で優必勝(上海)精密軸承製造有限公司および同社子会社である優必勝(蘇州)軸承有限公司を買収により子会社化いたしました。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
品質、性能の優位性よりも廉価な類似製品に需要が傾斜した場合、販売価格の設定が困難になる恐れがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
お客様ニーズを反映させた製品開発と競合他社製品との差別化を図った製品を多数開発し市場に投入している。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:特定産業分野における急激な需要の縮小 / 為替相場の変動 / 海外諸国の法律・規制変更や政治・経済混乱
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

特定のブランド認知度は限定的だが、長年の実績と品質への信頼は無形資産となりうる。しかし、特許やライセンスによる明確な独占性は見られない。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

ベアリングという精密部品は、一度採用されると、品質、精度、信頼性の観点から他社製品への切り替えは容易ではない。特に産業機械や半導体製造装置など、高い信頼性が求められる分野では、切り替えコスト(評価・検証・再設計)は大きい。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

製品の利用が増えることで、その製品自体の価値が向上するようなネットワーク効果は存在しない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の生産ノウハウによる効率化や、一部サプライヤーとの関係性でコスト優位性を持つ可能性はあるが、構造的な圧倒的コスト優位性を示す証拠は乏しい。競合他社も一定の生産効率を持つと考えられる。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

ベアリング業界、特に特殊用途向けベアリングにおいては、日本トムソンは主要プレイヤーの一つであり、一定の市場シェアと生産規模を持つ。この規模が、研究開発投資や品質管理体制の維持に寄与し、効率的な事業運営を可能にしている。

日本トムソンの優位性は、顧客ニーズに密着した「提案型営業活動」を通じて、競合他社と差別化された製品を多数開発し、市場に投入している点にあります。これにより、品質や性能において優位性を持つ製品を提供し、顧客からの信頼を得ています。また、国内外に広がる販売網と生産体制を構築しており、グローバルな市場での事業展開が可能です。特に、エレクトロニクス関連機器や工作機械といった特定産業分野で高いシェアを持つことで、その分野における技術力と供給能力が強みとなっています。

出典: FY2017 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの事業分野は、機械産業およびエレクトロニクス産業の世界的な成長に伴い、工作機械や半導体製造装置向けをはじめとした幅広い業種において需要は着実に拡大するものと見ております。さらに、カーボンニュートラルの実現を目指した世界的な取り組みを背景に、機械装置の小型化・省力化を実現する製品群に対する需要も高まっており、成長性の高い事業分野であると考えております。当社グループは、軸受等の重要機械要素の製造販売を通じて、お客様に信頼され、必要とされるグローバルカンパニーへの発展を目指し、2024年4月から3年間の「IKO中期経営計画2026 Connect for Growth ~I・K・Oでつなぐ、革新の未来~」を始動いたしました。この計画では、当社の『強い領域』を集中的に強化し、収益力と効率性をさらに向上させるとともに、『グローバル体制』の再構築を進めることで成長性を高め、長期ビジョン「IKO VISION 2030」の実現に繋げてまいります。これらの取り組みを通じて、環境、社会、ガバナンス(ESG)の面での責任を果たし、SDGsの達成にも積極的に貢献していくことが当社グループの重要な使命です。 (1) 販売活動につきましては、「お客様から真っ先に相談していただける会社」を目指し、お客様が抱える問題やビジョンを深く理解した上で、その実現に向けたソリューション製品と技術サービスを提供してまいります。特に、IoTやスマートファクトリーなど市場のニーズは高度化・多様化していますが、当社グループとしてはビジネスパートナーとの協業深化による高付加価値なトータルソリューションの提供のほか、これまで戦略プラットフォームとして強化してきた、ベトナム・中国の海外生産子会社や、基幹業務システムの最大活用により収益性を高めてまいります。また、従来とは異なる新しい形でIKOブランドの高い技術力を発信し、グローバル市場での認知度向上に努め、より効率的・効果的に販売拡大できる体制を築いてまいります。 (2) 製品開発につきましては、IoT・ビッグデータ・AI・ロボット等、テクノロジーの進化による経済社会構造の変革が進むなか、産学官のオープンイノベーションを推進し、新しい価値を社会に提供してまいります。同時に、製品競争力強化のための人材育成および組織の最適化に取り組み、新成長領域への製品開発や、新ビジネスの企画開発とともに知財戦略の強化も図ってまいります。営業部門・技術部門協同で世界各地域のニーズや課題を的確にとらえ、当社グループの持つ高い技術力を駆使してお客様の視点に立った製品開発・市場開拓に取り組んでまいります。 (3) 生産活動につきましては、全社販売戦略に確実かつタイムリーに対応できる生産供給力の実現に向け、工程改善・自動化・新工法の確立に取り組み、生産改革を強力に推進してまいります。材料や部品等についても、最適なグローバル調達を実施するほか、設計規格の見直しやモジュール化等、上流からの抜本的な改革にも着手し改革の効果を高めてまいります。国内外生産拠点のそれぞれの利点を最大限に活かし、地産地消を含む最適地生産や的確な役割分担により、品質・価格・納期それぞれの面で競争力の強化を図ってまいります。 (4) ESG(環境、社会、ガバナンス)につきましては、社会の信頼を得ながら、当社グループが引き続き発展するためには、法令遵守や社会課題解決に向けた取り組みも重要な経営課題のひとつとして捉えております。環境面では、当社グループは国際規格「ISO14001」に基づく保全活動の継続のほか、従来製品を環境軸で再定義した「IKOエコプロダクツ」の積極的な販売を進めることに加え、「オイル・ミニマム(Oil Minimum)」をキーワードとした環境負荷低減製品の開発をさらに推進してまいります。気候変動への対応では、パリ協定に準拠した当社グループの温室効果ガス排出量削減目標を掲げ、グループ全体での徹底した省エネルギー活動や積極的な再生可能エネルギーの調達を継続するとともに、サプライチェーンとの連携をさらに強化し、カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。また、当社グループは、2024年1月に「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」の早期採用者である「TNFD Adopter」に登録しております。気候変動と密接に関連する自然資本・生物多様性の課題にも積極的に取り組むとともに、事業の持続性向上と非財務情報開示の更なる充実を図ってまいります。また、当社グループの価値創造の源泉である人材(人的資本)の高度化に向け、働きやすい環境づくりやダイバーシティ&インクルージョンを推進するとともに、強固なガバナンス体制による公平で透明性の高い経営を目指し、ステークホルダーへの情報開示やコミュニケーションの充実を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの事業分野は、機械産業およびエレクトロニクス産業の世界的な成長に伴い、工作機械や半導体製造装置向けをはじめとした幅広い業種において需要は着実に拡大するものと見ております。さらに、カーボンニュートラルの実現を目指した世界的な取り組みを背景に、機械装置の小型化・省力化を実現する製品群に対する需要も高まっており、成長性の高い事業分野であると考えております。当社グループは、軸受等の重要機械要素の製造販売を通じて、お客様に信頼され、必要とされるグローバルカンパニーへの発展を目指し、2024年4月から3年間の「IKO中期経営計画2026 Connect for Growth ~I・K・Oでつなぐ、革新の未来~」を始動いたしました。この計画では、当社の『強い領域』を集中的に強化し、収益力と効率性をさらに向上させるとともに、『グローバル体制』の再構築を進めることで成長性を高め、長期ビジョン「IKO VISION 2030」の実現に繋げてまいります。これらの取り組みを通じて、環境、社会、ガバナンス(ESG)の面での責任を果たし、SDGsの達成にも積極的に貢献していくことが当社グループの重要な使命です。 (1) 販売活動につきましては、「お客様から真っ先に相談していただける会社」を目指し、お客様が抱える問題やビジョンを深く理解した上で、その実現に向けたソリューション製品と技術サービスを提供してまいります。特に、IoTやスマートファクトリーなど市場のニーズは高度化・多様化していますが、当社グループとしてはビジネスパートナーとの協業深化による高付加価値なトータルソリューションの提供のほか、これまで戦略プラットフォームとして強化してきた、ベトナム・中国の海外生産子会社や、基幹業務システムの最大活用により収益性を高めてまいります。また、従来とは異なる新しい形でIKOブランドの高い技術力を発信し、グローバル市場での認知度向上に努め、より効率的・効果的に販売拡大できる体制を築いてまいります。 (2) 製品開発につきましては、IoT・ビッグデータ・AI・ロボット等、テクノロジーの進化による経済社会構造の変革が進むなか、産学官のオープンイノベーションを推進し、新しい価値を社会に提供してまいります。同時に、製品競争力強化のための人材育成および組織の最適化に取り組み、新成長領域への製品開発や、新ビジネスの企画開発とともに知財戦略の強化も図ってまいります。営業部門・技術部門協同で世界各地域のニーズや課題を的確にとらえ、当社グループの持つ高い技術力を駆使してお客様の視点に立った製品開発・市場開拓に取り組んでまいります。 (3) 生産活動につきましては、全社販売戦略に確実かつタイムリーに対応できる生産供給力の実現に向け、工程改善・自動化・新工法の確立に取り組み、生産改革を強力に推進してまいります。材料や部品等についても、最適なグローバル調達を実施するほか、設計規格の見直しやモジュール化等、上流からの抜本的な改革にも着手し改革の効果を高めてまいります。国内外生産拠点のそれぞれの利点を最大限に活かし、地産地消を含む最適地生産や的確な役割分担により、品質・価格・納期それぞれの面で競争力の強化を図ってまいります。 (4) ESG(環境、社会、ガバナンス)につきましては、社会の信頼を得ながら、当社グループが引き続き発展するためには、法令遵守や社会課題解決に向けた取り組みも重要な経営課題のひとつとして捉えております。環境面では、当社グループは国際規格「ISO14001」に基づく保全活動の継続のほか、従来製品を環境軸で再定義した「IKOエコプロダクツ」の積極的な販売を進めることに加え、「オイル・ミニマム(Oil Minimum)」をキーワードとした環境負荷低減製品の開発をさらに推進してまいります。気候変動への対応では、パリ協定に準拠した当社グループの温室効果ガス排出量削減目標を掲げ、グループ全体での徹底した省エネルギー活動や積極的な再生可能エネルギーの調達を継続するとともに、サプライチェーンとの連携をさらに強化し、カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。また、当社グループは、2024年1月に「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」の早期採用者である「TNFD Adopter」に登録しております。気候変動と密接に関連する自然資本・生物多様性の課題にも積極的に取り組むとともに、事業の持続性向上と非財務情報開示の更なる充実を図ってまいります。また、当社グループの価値創造の源泉である人材(人的資本)の高度化に向け、働きやすい環境づくりやダイバーシティ&インクルージョンを推進するとともに、強固なガバナンス体制による公平で透明性の高い経営を目指し、ステークホルダーへの情報開示やコミュニケーションの充実を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 業績当連結会計年度における経済情勢は、各国の金融政策の転換による為替相場の急変動、中東情勢の緊迫化による地政学的リスクの高まりに加え、米国の保護主義政策に伴う影響等で、先行き不透明な状況で推移しました。このような情勢のもと、当社グループは、本年度より3年間の「IKO中期経営計画2026 Connect for Growth ~I・K・Oでつなぐ、革新の未来~」を始動しました。「強い領域」への集中強化と「グローバル」体制の再構築を基本方針に、グローバル市場での成長を目指すべく、重点課題の解決に向けた諸施策を推進しました。販売面につきましては、国内外でプライベートショーや展示会を開催し、既存顧客との取引深耕や新規市場・顧客の開拓に取り組むとともに、人手不足を背景に需要拡大が見込まれるIKOメカユニットなど戦略製品の案件発掘にも注力しました。製品開発面につきましては、2軸並列に配置した当社独自のアクチュエータ機構を採用することで低断面化を実現したメカトロ製品『パラレルドライブステージ』を開発・販売開始したほか、『リニアモータテーブルLT』シリーズでは、高推力やロングストローク、アブソリュートリニアエンコーダ仕様のバリエーション拡充を図るなど、多様化するお客様ニーズに即した高付加価値製品の充実を図りました。生産面につきましては、国内外の生産拠点において、理想的な製造現場の実現に向けて、合理化・省人化を視野に入れた現場改善活動を積極的に推進し、グローバルでの供給体制の強化に取り組みました。当社グループの営業状況をみますと、売上高は前期を下回りましたが、受注高は堅調に推移しております。国内市場においては、精密機械等の一般産業機械や工作機械向け等の需要が減速したものの、実装機や電気機械等のエレクトロニクス関連機器向けの需要が増加し、売上高は増加しました。北米地域では、半導体製造装置等のエレクトロニクス関連機器向けやロボット等の一般産業機械向けの需要が増加し、売上高は増加しました。欧州地域では、各種医療機器等をはじめとする一般産業機械向けや市販向けの需要が減速し、売上高は減少しました。中国は、不動産投資や個人消費の低迷等が継続したものの、景気対策等による緩やかな回復が見られ、売上高はほぼ横ばいとなりました。その他地域では、シンガポールやマレーシア、インド等を中心に売上高は減少しました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は54,384百万円(前期比1.2%減)となりました。収益面につきましては、減収・減産の影響等により、営業利益は1,592百万円(前期比49.7%減)、経常利益は1,841百万円(前期比59.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は978百万円(前期比63.4%減)となりました。また、当連結会計年度における針状ころ軸受および直動案内機器等(以下「軸受等」)の生産高(平均販売価格による)は46,136百万円(前期比8.2%減)となり、軸受等ならびに諸機械部品の受注高は55,867百万円(前期比24.4%増)となりました。セグメントについて、当社グループは、軸受等ならびに諸機械部品の製造販売を主な単一の事業として運営しているため、事業の種類別セグメントおよび事業部門は一括して記載しております。なお、部門別売上高では、軸受等は47,966百万円(前期比1.0%減)、諸機械部品は6,417百万円(前期比2.5%減)となりました。部門別売上高(単位:百万円)区 分前連結会計年度当連結会計年度比 較 増 減 (自 2023年4月1日 (自 2024年4月1日 至 2024年3月31日) 至 2025年3月31日)金額比率金額比率金額伸び率 % % %軸受等48,46988.047,96688.2△502△1.0諸機械部品6,57912.06,41711.8△161△2.5売上高合計55,048100.054,384100.0△663△1.2 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績の分析売上高は、エレクトロニクス向けをはじめ、緩やかな回復基調にあるものの、欧州・中国市況の低迷等が影響し、前連結会計年度に比べ1.2%減の54,384百万円となりました。部門別売上高は、軸受等は実装機や電気機械等のエレクトロニクス関連機器向けが増加したものの、市販や工作機械向け等が減少し47,966百万円(前期比1.0%減)となり、諸機械部品は、エレクトロニクス関連機器向けが増加したものの、前期は精密機械向けの大口案件があったことにより、6,417百万円(前期比2.5%減)となりました。また、国内・海外に分けてみますと、国内売上高は実装機や電気機械等のエレクトロニクス関連機器の需要が増加し、前連結会計年度26,731百万円に対して0.7%増の26,916百万円となりました。海外売上高は、米州では半導体製造装置等のエレクトロニクス関連機器向けやロボット等の一般産業機械向けの需要が増加しました。欧州では各種医療機器等をはじめとする一般産業機器向けや市販向けの需要が減速しました。中国では不動産投資や個人消費の低迷等が継続したものの、足元では緩やかな回復基調となり売上高はほぼ横ばいとなりました。その他地域ではシンガポールやマレーシア、インド向け等を中心に売上高は減少しました。結果として前連結会計年度28,316百万円に対して3.0%減の27,467百万円となりました。なお、海外売上高比率は50.5%と前連結会計年度より0.9ポイント減少しました。売上原価は、前連結会計年度より215百万円増加し37,261百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は、前連結会計年度より1.2ポイント増加して68.5%となりました。売上総利益は、減収・減産の影響等により17,122百万円(前期比4.9%減)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費や試験研究費等が増加し、前連結会計年度に比べ691百万円増の15,529百万円となりました。これらの結果、営業利益は1,592百万円(前期比49.7%減)となりました。営業外損益は248百万円のプラスとなり、経常利益は1,841百万円(前期比59.3%減)となりました。特別損益は減損損失等の計上があったものの、投資有価証券売却益等の計上により516百万円のプラスとなり、税金等調整前当期純利益は2,357百万円(前期比53.2%減)となりました。法人税等および法人税等調整額は、あわせて1,379百万円を計上しました。税金等調整前当期純利益から法人税等および法人税等調整額を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は978百万円(前期比63.4%減)となりました。その結果、1株当たり当期純利益は14円18銭(前期は1株当たり当期純利益37円82銭)、自己資本当期純利益率(ROE)は前連結会計年度に比べ2.3ポイント減少し1.3%となりました。なお、1株当たり当期純利益の算定に用いられた「普通株式の期中平均株式数」の算出に当たり、「役員向け株式交付信託」および「従業員持株ESOP信託」が所有する当社株式数を、控除する自己株式数に含めております。 ② 財政状態の分析当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,479百万円増加し120,666百万円となりました。これは主に、現金及び預金4,661百万円、受取手形及び売掛金562百万円等の増加と、棚卸資産3,009百万円、投資有価証券716百万円等の減少によるものであります。負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,011百万円増加し45,034百万円となりました。これは主に、長期借入金7,385百万円、繰延税金負債414百万円等の増加と、支払手形及び買掛金612百万円、短期借入金5,000百万円等の減少によるものであります。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ532百万円減少し75,631百万円となりました。これは主に、利益剰余金360百万円、その他有価証券評価差額金253百万円の減少等によるものであります。この結果、自己資本比率は62.6%、1株当たり純資産額は1,092円64銭となりました。なお、1株当たり純資産額の算定に用いられた「期末の普通株式の数」の算出に当たり、「役員向け株式交付信託」および「従業員持株ESOP信託」が所有する当社株式数を、控除する自己株式数に含めております。 ③ 資本の財源および資金の流動性についての分析1) キャッシュ・フローの分析当連結会計年度末における現金及び現金同等物は22,678百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,697百万円増加しました。営業活動の結果得られた資金は、6,449百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,357百万円、減価償却費3,240百万円、棚卸資産の減少額2,723百万円等による収入項目と、投資有価証券売却益1,153百万円、法人税等の支払額843百万円等の支出項目との差額によるものであります。投資活動の結果使用した資金は、3,435百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,144百万円、投資有価証券の売却による収入1,599百万円等による収入項目と、定期預金の預入による支出2,136百万円、有形固定資産の取得による支出3,180百万円等の支出項目との差額によるものであります。財務活動の結果得られた資金は、912百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入13,500百万円、社債の発行による収入5,000百万円等による収入項目と、短期借入金の返済による支出5,000百万円、長期借入金の返済による支出6,114百万円、社債の償還による支出5,000百万円、配当金の支払額1,327百万円等の支出項目との差額によるものであります。 2) 主な資本の財源当社グループの主な資本の財源は、自己資金、金融機関からの借入および社債の発行であります。資金需要は、運転資金、設備資金および借入金の返済等であります。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

日本トムソンの事業にはいくつかのリスクがあります。第一に、エレクトロニクス関連機器や工作機械など特定産業分野への売上比率が高いため、これらの分野の急激な需要縮小や主要市場の景気後退が経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。第二に、海外での事業活動が多いため、為替変動リスクや、海外諸国の法律・規制変更、政治・経済の混乱が事業に影響を与える可能性があります。第三に、廉価な類似製品との競争激化により、製品の付加価値に見合った販売価格の設定が困難になるリスクや、原材料の価格高騰・品不足、大規模災害による生産停止リスクも存在します。最後に、情報セキュリティ事故や製品品質問題、取引先の債務不履行なども経営に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,185 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業展開上、経営成績および財政状態に影響をおよぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防および発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 市場環境当社グループの製品は、国内外のエレクトロニクス関連機器、工作機械、自動車・自動二輪車をはじめ、ロボット、建設機械や一般産業機械等の幅広い分野で使用されておりますが、その中でも特に半導体製造装置や電子部品実装機等のエレクトロニクス関連機器向け、工作機械向けなど、特定産業分野への売上比率が相対的に高くなっております。他業種向けの販売拡大に努め、売上比率の高い分野の需要変動による影響の緩和を図っておりますが、特定産業分野における急激な需要の縮小は、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります。また、日本、北米、欧州、アジアを含む当社グループの主要市場における景気後退およびそれに伴う需要の縮小は、当社グループの経営成績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (2) 為替変動当社グループは、北米、欧州、アジアをはじめとした世界市場へ製品の販売を行っております。そのため、為替予約等により為替相場の変動リスクをヘッジしておりますが、そのリスクを全て排除することは不可能であります。また、米国、オランダ、中国およびタイ王国等の海外連結子会社における売上、費用、資産を含む外貨建て項目は、連結財務諸表作成のために円貨換算しており、為替相場の変動の影響があります。 (3) 海外における事業活動当社グループは、海外市場における事業比率が高まってきているため、海外諸国の法律、規制等の変更や、政治、経済等の混乱等により、事業活動に影響をおよぼす可能性があります。 (4) 製品開発当社グループが生産・販売する製品は、販売戦略の根幹である「お客様に密着した提案型営業活動」により収集されたお客様ニーズを反映させた製品であり、競合他社製品との差別化を図った製品を多数開発し、市場に投入しております。しかしながら、品質、性能の優位性よりも廉価な類似製品に需要が傾斜した場合、当社グループ製品の付加価値に見合った販売価格の設定が困難になる恐れがあります。 (5) 生産体制等当社グループは、常に変化する国内外市場の需要と短納期化の要請に応えるため、資材、生産設備等の先行投資が不可欠であると考えております。従いまして、お客様からの需要の変化に柔軟に対応できる生産体制の維持・改善に努めておりますが、予想を超える短期間での需要の変化は、供給の遅延やコストの増加を招く恐れがあります。また、当社グループは、製品の製造に使用する原材料や部品を外部より調達しております。これら原材料等は、市況の変化による価格の高騰や品不足、供給元の生産能力不足や火災、倒産、自然災害等の理由により原材料等の調達に支障を来す可能性があります。その場合、当社グループの経営成績は、製品の製造原価の上昇や生産停止等により悪影響を受けることがあります。 (6) 製品品質の維持当社グループ製品の品質管理は、品質管理システムをもとに万全を期して行っております。しかしながら、原材料・製造工程・品質管理等の原因により出荷不能な製品やお客様からのクレームが発生した場合には、賠償責任等により当社グループの経営成績に影響をおよぼす可能性があります。 (7) 取引先の債務不履行取引先の信用状況については、販売部門等を中心に常日頃から情報収集の体制を築いておりますが、環境の変化等によって予測していない不良債権や貸倒れが発生するリスクは常に存在しております。景気後退や競争激化の影響を受け、国内外を問わず取引先の債務不履行等が生じた場合に、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります。 (8) 知的財産権の侵害当社グループが保有する技術については、特許権等の知的財産権として取得することにより技術の保全を図っておりますが、他社から当社グループの知的財産権が侵害される可能性があり、当社グループの事業活動に影響をおよぼす可能性があります。 (9) 環境問題当社グループは、「環境方針」を制定し、環境問題への取り組みを行っているとともに、省エネルギー製品の開発等、環境負荷の低減に努めております。また、当社グループは、環境マネジメントシステムの国際規格である「ISO14001」の認証を取得するとともに、国内外の法令を遵守することはもちろんのこと、欧州のELV指令やRoHS指令に代表される様々な規制にも対応しております。しかしながら、予期せぬ事情により将来において環境問題が発生した場合、対策費用が発生し、当社グループの経営成績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (10) 情報セキュリティ当社グループでは、事業遂行に関連し多くの重要情報や個人情報を入手することがあります。これらの情報の外部への流出防止・目的以外への流用等が起こらないようセキュリティ対策の強化を図るとともに、情報セキュリティ基本方針・個人情報保護方針を定め、周知徹底および運用を行っております。しかしながら、コンピュータウイルス、不正アクセスやサイバー攻撃等による予期せぬ事態によりこれらの情報の外部流出・棄損・改ざん等の事故が発生した場合は、生産や業務の停止、社会的信用の低下や対策費用の発生等、当社グループの経営成績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (11) 棚卸資産の評価 当社グループは、棚卸資産を主に総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)にて評価しております。 当社グループでは、ユーザーニーズに迅速に対応するために、将来の販売予測に基づいて多品種・少ロットの棚卸資産を計画生産しております。これらの棚卸資産は、保有期間が長期化するに伴い、販売および消費可能性が低下することが想定されることから、入庫日から一年を超えて経過しているものを滞留在庫として評価減の対象としております。当該滞留在庫の評価を適切に反映するために、在庫区分、品目区分、標準・特殊といった複数の区分からの滞留状況の調査、過去の販売と消費の実態を勘案した将来の消費可能性の検討を行い、設定した評価率に基づき滞留在庫に対する評価減を行っております。 評価減の認識および測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を与える可能性があります。 (12) 大規模災害等の発生当社グループの生産拠点および当社グループ取引先の事業拠点において、地震、洪水、火災、雪害等の大規模自然災害やその他の災害が発生した場合、生産設備や製品、仕掛品等の破損により、生産機能が低下または停止し、業績に影響をおよぼす可能性があります。また、テロ攻撃・戦争による政治情勢の変化や感染症蔓延などの社会的混乱により物的・人的被害を受けた場合、当社グループの生産・販売活動に悪影響がおよぶ可能性があります。 特に、当社グループの主な生産拠点は、岐阜県内に集中しているため、万が一、当該地域で大規模な震災、水害またはその他の災害等が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります。 以上のような様々なリスクが存在しておりますが、ここに記載したリスクが当社グループの全てのリスクではありません。

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