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ツバキ・ナカシマ(6464)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

ツバキ・ナカシマグループは、奈良に本社を置き、精密ボールや精密ローラーの製造販売を行う「プレシジョン・コンポーネントビジネス」と、送風機の製造販売を行う「ブロア・リアルエステイトビジネス」を展開しています。売上収益の約98.7%を占める主力事業は精密ボール・ローラーで、自動車や工作機械のベアリングなどに使われる高品質な部品を製造。残りの約1.3%は中・大型送風機事業です。日本を含む世界各国で製造販売を行っています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ツバキ・ナカシマグループの事業は、主に「精密部品事業(プレシジョン・コンポーネントビジネス)」と「送風機・不動産事業(ブロア・リアルエステイトビジネス)」の二つに分かれます。精密部品事業はグループ売上収益の約98.7%を占める主力で、自動車や工作機械の品質を支える精密ボールや精密ローラーを製造販売しています。送風機・不動産事業は売上収益の約1.3%を占め、製鉄所や発電所などで使われる中・大型送風機を製造販売しています。日本だけでなく、米国、欧州、アジアなど世界各地で事業を展開しています。

有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,274 文字
3 【事業の内容】当社グループは、奈良に本社を置く当社及び海外の連結子会社20社により構成されております。主な事業として、精密ボール(プレシジョン・コンポーネントビジネス)、精密ローラー(同)、送風機(ブロア・リアルエステイトビジネス)の製造販売を行っております。当社グループは、日本に加え、米国、イタリア、ポーランド、スロバキア、オランダ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、イギリス、中国、タイ及びインドにて製造販売を行っております。 プレシジョン・コンポーネントビジネスは、2025年12月期における当社グループ売上収益のおよそ98.7%の事業であり、顧客の厳しい要求に合った様々な材質、サイズの20,000種類を超える幅広い高品質精密ボールを製造販売しております。さらに、幅広い範囲の精密ボールの在庫を活用した短納期での対応力を強みとしております。精密ボールは主に重要な構成要素としてボールベアリングに使用され、自動車や工作機械のような最終製品の品質、信頼性を確実なものとしております。精密ローラーは主に、当社グループの精密ボールと類似の用途に加えて、油圧ポンプ及びモーター等の一定の非ベアリング用途にも使用されます。セラミックボールは、軽量でありながら高い強度を持っています。優れた絶縁性に加え、耐摩耗性、耐熱性、耐食性にも優れています。この特徴を活かして、工作機械のスピンドルモーターやターボチャージャー、高速で回転する歯科用ドリルなどのベアリングに使用されています。その他、浄水処理や食品関連の液体制御用の定量ポンプのチェックボールとしても使用されています。風力発電機や電気自動車などの環境に配慮した最終製品に加え、半導体製造装置などの成長分野において、セラミックボールは重要な役割を担っております。また、当社グループはボールペンのペン先ボールや医療用のプラスチック球のような様々な非ベアリング用途も製造販売しております。 ブロア・リアルエステイトビジネスは、主に中・大型送風機を製造販売しており、2025年12月期における当社グループ売上収益のおよそ1.3%の事業であります。 主な製品の特徴と用途は以下のとおりであります。製品製品の特徴と用途プレシジョン・コンポーネントビジネス精密ボール玉軸受用鋼球当社グループの主力製品であり、主にボールベアリングを構成する部品として用いられております。当社グループの鋼球は高寿命、低騒音の特徴をもち、自動車、二輪車、家電機器、一般機械の回転部分をはじめ幅広い用途に使用されております。セラミック球当社グループの戦略製品であり、主にボールベアリングを構成する部品として用いられております。セラミック球は鋼球に比べ、軽量、高強度、耐摩耗性、耐熱性、耐蝕性、絶縁性等の面で優れ、セラミック球を使用したボールベアリングは高寿命、良潤滑性、低フリクション等の特徴を持ちエコロジーや省エネの面で優れた性能を発揮します。また、耐蝕性、絶縁性が優れていることから、従来の鋼球では使用できなかった環境での使用が可能となり、幅広い用途への展開が可能となっております。超硬合金球主に、ボールペン用、計測器測定端子用、ボールバルブ用、ボールベアリング用等の用途に用いられております。特にボールペン用ボールにおいては、高品質で幅広い表面加工技術を確立し、近年主流となっている水性ゲルインキや低粘度油性インキを使用したボールペンの筆記性能の向上に寄与しております。ガラスボール主に、光通信用、内視鏡、カメラをはじめとする光学レンズなどの用途として用いられております。当社では、ベアリング用ボールの製造技術を応用し、他社では類を見ない高品質、高精度の製品を大量生産する技術を確立しております。プラスチック球金属球と比べ軽量であり、耐久性、耐触性に優れており、そのため潤滑油、錆止め油を必要としない等の特徴があります。低荷重のベアリング、バルブ、プリンターインク用のボール栓などをはじめ、医療用、絶縁用、無騒音用ベアリング等でプラスチックの特性を生かした用途として用いられております。カーボン鋼球カーボン鋼球は、キャスター等の中荷重、低荷重で特に高精度を必要としない回転機器などに用いられております。主に、自動車用シートレール、自転車や事務機用等の軽荷重用ベアリングなどの用途として使用されております。精密ローラーテーパーローラー(円すいころ)自動車のトランスミッション、自動車のハブベアリング及び産業用の幅広い用途を含む様々な用途に使用される、テーパーローラーベアリング(円すいころ軸受)の部品であります。シリンドリカルローラー(円筒ころ)一般的に自動車及び産業用の用途に使用され、これによってベアリングを用いて重荷重をより小さいパッケージで運搬することが可能となります。スフェリカルローラー(球面ころ)産業用の用途で使用するために、重荷重に対応するように設計され、高い耐久力を有するよう製造されます。ブロア・リアルエステイトビジネス遠心送風機等当社グループは、中・大型遠心送風機を製造しており、各施設の用途に応じた、高効率、高圧力、大風量、低騒音型の遠心送風機等を製造販売しております。主に、製鉄所、火力発電所、原子力発電所、セメントプラントなどの主要部に使用されております。 (事業系統図) (注)プレコンとは、プレシジョン・コンポーネントビジネスの略称になります。ブロアとは、ブロア・リアルエステイトビジネスの略称になります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
原材料価格上昇時に販売価格への反映やコストダウンで吸収を図るが、想定超えると利益率悪化。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
20,000種類を超える幅広い高品質精密ボールの製造販売、短納期対応力、高寿命・低騒音の鋼球、軽量・高強度・耐摩耗性・耐熱性・耐蝕性・絶縁性に優れたセラミック球の製造技術。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:法的規制の新設・改廃、違反等によるリスク / 有利子負債に関するリスク / 財務制限条項に抵触するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ツバキ・ナカシマは、長年の実績と信頼に基づくブランド力を持つ。特に、精密なボールベアリングや伝動機器の分野で、品質と技術力への評価は確立されている。しかし、特許や独占的IPによる明確な競争優位性は限定的であり、競合他社も類似技術を有している。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社の製品は、自動車、産業機械、半導体製造装置など、高い精度と信頼性が求められる分野で使用される。これらの機器において、ベアリングや伝動機器の交換は、生産ラインの停止や再調整といった大きなコストを伴う。そのため、一度採用された製品からの乗り換えには、一定のスイッチング・コストが発生する。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、製品の利用者が増えることでその価値が増すというネットワーク効果を直接的に生まない。製品の性能や品質が競争力の源泉であり、ユーザー数に依存する構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の生産経験と効率化努力により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。特に、グローバルな生産拠点を活用したサプライチェーンマネジメントは、コスト抑制に寄与している可能性がある。しかし、原材料価格の変動や、新興国メーカーとの価格競争に直面する場面もあり、構造的なコスト優位性は限定的。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

ボールベアリングや伝動機器の分野において、ツバキ・ナカシマはグローバル市場で一定のシェアを持つ主要プレイヤーである。特に、特定のニッチ市場や高精度が求められる分野では、その生産規模と技術力から、効率的な生産体制を構築し、寡占的な地位を築いていると考えられる。これにより、規模の経済による優位性が発揮されている。

同社の強みは、20,000種類を超える幅広い材質とサイズの高品質な精密ボールを製造し、顧客の厳しい要求に応える技術力です。特に、多様な精密ボールの在庫を活用した短納期対応力は競争優位性となっています。また、軽量・高強度・耐摩耗性・耐熱性・耐食性・絶縁性に優れたセラミックボールは、環境配慮型製品や半導体製造装置といった成長分野で重要な役割を担う戦略製品であり、他社では類を見ない高品質・高精度のガラスボール量産技術も確立しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針世界が急速に変化する今日において、柔軟であること、革新的であることは単なる選択肢ではなく、当社が持続的かつ長期的に成功するために欠かすことのできない要素であります。当社では、成功の実現に向けて、社員全員が同じ目線と価値観をもって進んでいくために、当社が目指し、成し遂げようとするもの、そしてそれらを達成する方法を示す、パーパス(存在意義)、ビジョン(目指す姿)、ミッション(使命)、バリュー(価値観)を掲げております。積み重ねてきた90年に渡る歴史を通し、「精密加工」分野における独自の専門知識、経験を身につけ、グローバルに事業を展開してきた強固な基盤の上に築かれた未来志向の考え方と、常に新たな課題に挑戦し続ける姿勢が、今後の100年、そしてさらにその先へと繋がるものと確信し、当社のパーパス(存在意義)は、「精密加工の力で世界を動かす」こととしております。また、当社製品はあらゆる動くもの/回転するものに使用され、日々の生活、社会に大きく貢献していることから、「回転/転がり」における最高の品質、効率、イノベーションを追求し、お客様にとって最も信頼される存在であり続けることをビジョン(目指す姿)としております。何をすべきかという指針となるミッション(使命)は、下の3つであります。1.グローバルでの協働:グループ全体の力を活かし、共に働きます。2.お客様を支える:お客様のニーズにお応えし、その可能性を広げることを常に最優先します。3.業績達成:企業として、株主の皆さまの期待に応え、財務目標を達成する事は明確な使命の一つです。私たちは、すべての行動を通じて企業価値を創造します。そして、全社員が目指す働き方/考え方として5つのバリュー(価値観)を共有しております。・「安全に」:何よりも安全であることを大切にします。私たちは互いを守り、支え合い、信頼し合います。・「誠実に」:誠実であることを大切にします。私たちは誠実に正しい事をします。・「成果主義」:成果をあげることを大切にします。私たちは、課題解決と目標達成に対し、覚悟と責任感を持って取り組みます。・「ダイナミックに」:ダイナミックであることを大切にします。私たちは、情熱とエネルギーを持って行動し、常により良い方法を追求します。・「成長」:成長し続けることを大切にします。私たちは会社、チーム、そして一人ひとりの成長に力を尽くします。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、“利益ある成長”を実現するため、成長性、収益性及び現金収支の重要性を鑑み、売上収益、EBITDA(Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization)、フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視する経営管理を行っております。 (3) 中長期的な経営戦略、経営環境及び対処すべき課題等当社グループは、2025年12月期から2029年12月期までの5か年を対象期間とした中期経営計画を策定しております。初年度となる当連結会計年度は、欧州における自動車産業の低迷に加え、セラミック事業における中国ボールメーカー等との価格競争激化により、厳しい事業環境となりました。 このような状況下において、当社グループは中期経営計画初年度である当連結会計年度を企業価値向上のための基盤づくりの年と位置付け、事業・コスト構造の抜本的な見直しとキャッシュを創出する体質の構築に取り組んでまいりました。2026年以降はグローバルフットプリントの最適化及び一層のコスト削減を推進し、成長セグメントに集中した経営資源投下により収益性の改善を図り、2029年12月期の目標指標である売上収益870億円、営業利益100億円の達成に向かって取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針世界が急速に変化する今日において、柔軟であること、革新的であることは単なる選択肢ではなく、当社が持続的かつ長期的に成功するために欠かすことのできない要素であります。当社では、成功の実現に向けて、社員全員が同じ目線と価値観をもって進んでいくために、当社が目指し、成し遂げようとするもの、そしてそれらを達成する方法を示す、パーパス(存在意義)、ビジョン(目指す姿)、ミッション(使命)、バリュー(価値観)を掲げております。積み重ねてきた90年に渡る歴史を通し、「精密加工」分野における独自の専門知識、経験を身につけ、グローバルに事業を展開してきた強固な基盤の上に築かれた未来志向の考え方と、常に新たな課題に挑戦し続ける姿勢が、今後の100年、そしてさらにその先へと繋がるものと確信し、当社のパーパス(存在意義)は、「精密加工の力で世界を動かす」こととしております。また、当社製品はあらゆる動くもの/回転するものに使用され、日々の生活、社会に大きく貢献していることから、「回転/転がり」における最高の品質、効率、イノベーションを追求し、お客様にとって最も信頼される存在であり続けることをビジョン(目指す姿)としております。何をすべきかという指針となるミッション(使命)は、下の3つであります。1.グローバルでの協働:グループ全体の力を活かし、共に働きます。2.お客様を支える:お客様のニーズにお応えし、その可能性を広げることを常に最優先します。3.業績達成:企業として、株主の皆さまの期待に応え、財務目標を達成する事は明確な使命の一つです。私たちは、すべての行動を通じて企業価値を創造します。そして、全社員が目指す働き方/考え方として5つのバリュー(価値観)を共有しております。・「安全に」:何よりも安全であることを大切にします。私たちは互いを守り、支え合い、信頼し合います。・「誠実に」:誠実であることを大切にします。私たちは誠実に正しい事をします。・「成果主義」:成果をあげることを大切にします。私たちは、課題解決と目標達成に対し、覚悟と責任感を持って取り組みます。・「ダイナミックに」:ダイナミックであることを大切にします。私たちは、情熱とエネルギーを持って行動し、常により良い方法を追求します。・「成長」:成長し続けることを大切にします。私たちは会社、チーム、そして一人ひとりの成長に力を尽くします。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、“利益ある成長”を実現するため、成長性、収益性及び現金収支の重要性を鑑み、売上収益、EBITDA(Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization)、フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視する経営管理を行っております。 (3) 中長期的な経営戦略、経営環境及び対処すべき課題等当社グループは、2025年12月期から2029年12月期までの5か年を対象期間とした中期経営計画を策定しております。初年度となる当連結会計年度は、欧州における自動車産業の低迷に加え、セラミック事業における中国ボールメーカー等との価格競争激化により、厳しい事業環境となりました。 このような状況下において、当社グループは中期経営計画初年度である当連結会計年度を企業価値向上のための基盤づくりの年と位置付け、事業・コスト構造の抜本的な見直しとキャッシュを創出する体質の構築に取り組んでまいりました。2026年以降はグローバルフットプリントの最適化及び一層のコスト削減を推進し、成長セグメントに集中した経営資源投下により収益性の改善を図り、2029年12月期の目標指標である売上収益870億円、営業利益100億円の達成に向かって取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度における世界経済は、米国通商政策による悪影響の顕在化や中東地域の地政学リスクの高まりによる下振れが懸念される中、インフレの鎮静化、堅調な米国の個人消費、インドをはじめとする新興国の成長等に支えられ、底堅く推移しました。国内経済は米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復基調を維持しましたが、物価上昇に伴う個人消費の低迷及び中国との関係悪化等により景気が下振れするリスクが懸念されています。こうした中、当社グループは2025年2月に公表した中期経営計画で策定した戦略に基づきバリュークリエーション6つの柱の施策に取り組んでまいりましたが、欧州での自動車産業低迷による事業環境の悪化や、セラミック事業における中国ボールメーカー等との価格競争激化により収益は前年を大きく下回る結果となりました。 当社は、2024年2月9日開催の取締役会において、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業をミネベアミツミ株式会社に譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。これに伴い、前連結会計年度より、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業を非継続事業に分類しておりましたが、2025年10月3日をもって譲渡が完了しました。当社グループの当期の業績は、非継続事業を除いた継続事業の数値を中心に報告いたします。 当連結会計年度の売上収益は、長引く自動車産業の低迷及び価格競争等を起因とするマーケットシェアの下落により欧州地域での販売やグローバルでセラミックボール、ローラーの販売が前年を大きく下回り、前期比8.0%減の69,837百万円となりました。利益面につきましては、2025年2月17日に公表した中期経営計画の施策の1つである調達・生産コストの削減に取り組んでまいりましたが、売上収益の減少、競合他社との価格競争の激化及び人件費等の上昇が利益を圧迫しました。また、構造改革の一環として在庫の精査・管理体制の見直しを進める中で、欧州地域及びセラミックボールを取り巻く事業環境の変化も相まって、主に米国とセラミック事業が保有する廃棄予定の在庫に対し棚卸資産評価損6,516百万円を計上しました。加えて、事業環境の変化に伴いプレシジョン・コンポーネントビジネスの将来キャッシュ・フローを見直し、有形固定資産及びのれんの減損損失16,696百万円を計上したことにより、前期から23,150百万円減少し、22,336百万円の営業損失となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は前期から28,126百万円減少し、27,214百万円の損失となりました。 当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は非常に厳しい状況で推移いたしましたが、欧州事業は引き続き当社グループにとって重要な事業拠点と位置づけており、事業環境の変化に合わせた積極的な構造改革・戦略転換を図ってまいります。また、セラミック事業は、電気自動車(EV)市場において想定したスピードでの市場拡張が起こらず、競争環境も厳しい状況ですが、同事業は引き続き当社における成長分野と位置づけており、新製品の投入や新規市場開拓を通じて業績の改善を図ってまいります。 セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。プレシジョン・コンポーネントビジネスプレシジョン・コンポーネントビジネスの売上収益は、長引く自動車産業の低迷及び価格競争等を起因とするマーケットシェアの下落により欧州地域での販売やグローバルでセラミックボール、ローラーの販売が前年を大きく下回り、前期比8.2%減の68,925百万円となりました。セグメント利益は、売上収益の減少、競合他社との価格競争の激化及び人件費等の上昇に加え、棚卸資産評価損6,516百万円、有形固定資産及びのれんの減損損失16,696百万円を計上したことにより、前期から23,133百万円減少し、22,501百万円の損失となりました。 ブロア・リアルエステイトビジネスブロア・リアルエステイトビジネスの売上収益は前期比11.3%増の912百万円となりました。セグメント利益は、人件費等の上昇により、前期比8.6%減の165百万円となりました。 (2) 財政状態当連結会計年度末の総資産は、前期末に比べ23,063百万円減少し151,658百万円となりました。これは、現金及び現金同等物が11,573百万円増加したものの、欧州の事業環境の厳しさに加えて、セラミック事業の競合環境の変化に伴い、過去に計上したのれんの将来回収可能性を見直したことによる減損損失の計上により無形資産及びのれんが15,084百万円減少し、米国とセラミック事業での棚卸資産評価損の計上等により棚卸資産が10,352百万円減少、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業の売却により売却目的で保有する資産が3,450百万円減少、米国での事業計画見直しによる繰延税金資産の取り崩しにより繰延税金資産が2,451百万円減少、営業債権及びその他の債権が2,098百万円減少したことによります。負債につきましては、前期末に比べ1,410百万円増加し114,623百万円となりました。これは、子会社の配当政策の見直しにより繰延税金負債が1,042百万円増加、その他の非流動負債が1,125百万円増加したことによります。資本につきましては、前期末に比べ24,473百万円減少し37,035百万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定等のその他の資本の構成要素が3,912百万円増加したものの、利益剰余金が27,522百万円減少したことによります。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の各活動におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。営業活動によるキャッシュ・フローは、10,519百万円の資金の増加となりました。主な要因としては、税引前当期損失23,992百万円などの資金減少要因があったものの、減損損失16,696百万円、棚卸資産の減少12,685百万円、減価償却費及び償却費3,798百万円、営業債権及びその他の債権の減少2,675百万円などの資金増加要因がありました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,872百万円がありましたが、事業売却による収入2,048百万円、有形固定資産の売却による収入777百万円を主な要因とし、1,123百万円の資金の増加となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出603百万円、配当金の支払額378百万円を主な要因とし、1,300百万円の資金の減少となりました。これらに当連結会計年度中のUSドル高及びユーロ高を主な要因とする、957百万円の換算差額等を加算した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は34,633百万円と前連結会計年度末と比べ11,299百万円の資金の増加となりました。 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移 2024年12月期2025年12月期親会社所有者帰属持分比率(%)35.224.4時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%)10.88.9キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)1,921.8902.9インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)3.36.6 親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/支払利息(注) 1 IFRS会計基準に基づく連結ベースの財務数値により計算しております。2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。3 キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。4 有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)プレシジョン・コンポーネントビジネス38,52782.2ブロア・リアルエステイトビジネス933128.7合計39,46082.9 (注) 1 上記の金額は、平均販売価格で表示しております。2 セグメント間取引については、相殺消去しております。 (2) 商品仕入実績当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称商品仕入高(百万円)前年同期比(%)プレシジョン・コンポーネントビジネス1,79753.5ブロア・リアルエステイトビジネス--合計1,79753.5 (注) 上記の金額は、平均仕入価格で表示しております。 (3) 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)プレシジョン・コンポーネントビジネス----ブロア・リアルエステイトビジネス1,036124.11,47198.6合計1,036124.11,47198.6 (注) 1 プレシジョン・コンポーネントビジネスの生産方式は、見込生産のため該当事項はありません。2 セグメント間取引については、相殺消去しております。 (4) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)プレシジョン・コンポーネントビジネス68,92591.8ブロア・リアルエステイトビジネス912111.3合計69,83792.0 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)AB SKF17,35222.914,21720.4SCHAEFFLER8,12610.77,21010.3 (注) 上記の金額には当該顧客と同一の企業集団に属する顧客に対する販売高を含めております。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)当社グループの財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 重要性のある会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRS会計基準に基づき作成しております。重要性のある会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針」に記載しております。連結財務諸表の作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りが必要であります。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、将来に関する仮定及び報告期間末における見積りの不確実性の要因となる事項は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記」の「2.作成の基礎 (5) 見積り及び判断の利用」及び「3.重要性のある会計方針」に記載しております。 (2) 経営成績の分析① 売上収益当連結会計年度における世界経済は、米国通商政策による悪影響の顕在化や中東地域の地政学リスクの高まりによる下振れが懸念される中、インフレの鎮静化、堅調な米国の個人消費、インドをはじめとする新興国の成長等に支えられ、底堅く推移しました。国内経済は米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復基調を維持しましたが、物価上昇に伴う個人消費の低迷及び中国との関係悪化等により景気が下振れするリスクが懸念されています。このような状況の下、当期の継続事業における売上収益は、前連結会計年度に比べ8.0%減の69,837百万円となりました。事業別に見ますと、プレシジョン・コンポーネントビジネスの売上収益は、長引く自動車産業の低迷及び価格競争等を起因とするマーケットシェアの下落により欧州地域での販売やグローバルでセラミックボール、ローラーの販売が前年を大きく下回り、前連結会計年度に比べ8.2%減の68,925百万円となりました。ブロア・リアルエステイトビジネスの売上収益は、前連結会計年度に比べ11.3%増の912百万円となりました。② 売上原価、売上総利益売上原価は、前連結会計年度に比べ、1.8%増の66,590百万円、売上総利益は前連結会計年度に比べ69.1%減の3,247百万円となりました。売上原価率は、前連結会計年度に比べ9.2ポイント増加し、95.4%となりました。売上原価増加の主な要因は、コスト改善活動を継続し効果はみられるものの、在庫管理見直しに伴う棚卸資産評価損の計上、原材料価格転嫁のタイムラグ等によるものであります。③ 販売費及び一般管理費 販売費及び一般管理費は、輸送費・人件費・採用費用等の増加により、前連結会計年度に比べ18.6%増の11,090百万円となりました。④ 営業損益営業損益は、2025年2月17日に公表した中期経営計画の施策の1つである調達・生産コストの削減に取り組んでまいりましたが、売上収益の減少、競合他社との価格競争の激化及び人件費等の上昇が利益を圧迫しました。また、構造改革の一環として在庫の精査・管理体制の見直しを進める中で、欧州地域及びセラミックボールを取り巻く事業環境の変化も相まって、主に米国とセラミック事業が保有する廃棄予定の在庫に対し棚卸資産評価損6,516百万円を計上しました。加えて、事業環境の変化に伴いプレシジョン・コンポーネントビジネスの将来キャッシュ・フローを見直し、有形固定資産及びのれんの減損損失16,696百万円を計上したことにより、前期から23,150百万円減少し、22,336百万円の営業損失となりました。事業別に見ますと、プレシジョン・コンポーネントビジネスでは、前連結会計年度から23,133百万円減少し、22,501百万円の損失となり、ブロア・リアルエステイトビジネスで前連結会計年度に比べ8.6%減の165百万円となりました。 ⑤ 法人所得税費用法人所得税費用は、前連結会計年度に比べ366.1%増の3,016百万円となりました。主な増加要因は、事業環境の変化を契機とした事業計画の見直しに伴い、米国子会社で計上していた繰延税金資産を取崩したことと事業環境及びグループ内資金需要の変化を契機とした子会社からの配当政策の見直しにより繰延税金負債を計上した等によるものであります。⑥ 親会社の所有者に帰属する当期損益これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期損失は、27,214百万円となりました。⑦ EBITDAEBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費+減損損失)は、主に棚卸資産評価損6,516百万円の計上などにより、1,854百万円の赤字(前連結会計年度は4,058百万円の黒字)となりました。⑧ フリー・キャッシュ・フロー(FCF)FCF(営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は、棚卸資産の減少と事業売却による収入があったことなどにより、前連結会計年度から10,569百万円改善し11,642百万円となりました。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (4) 経営戦略の現状と見直し及び経営者の問題認識と今後の方針経営戦略の現状と見直し及び経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 (5) キャッシュ・フローの状況に関する分析当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループは、継続的に企業価値を向上させることを経営の指針とし、①設備投資、②株主還元、③借入金の返済のバランスをとりながら、資金の使途を決定しています。当社グループの資金の源泉は、内部資金及びツバキ・ナカシマ本体の社債及び銀行借入金により調達したものであり、グローバル・キャッシュ・マネジメントシステムを活用し、グループ内資金のタイムリーな把握に努めると共に、グループ会社間親子ローンやグループ会社間配当を実施する等し、資金効率の向上に努めております。なお、現金及び現金同等物の残高は34,633百万円となっております。 (7) 資金需要及び財務政策当社グループの資金需要は主に設備投資及び運転資金であります。現在、設備投資資金につきましては、内部資金または社債及び銀行借入金により資金調達をすることとしております。また、今後につきましては、健全な財政状態の維持を図っていくとともに資本効率を高めてまいります。

事業リスク

主なリスクとして、国内外の法規制の新設・改廃や違反による罰金・業務停止、金利上昇による有利子負債の利払い負担増、財務制限条項抵触による期限前返済要求が挙げられます。また、原材料価格の高騰や調達難、知的財産権侵害、海外事業における政治・経済変動、製品欠陥によるリコール費用発生、主要顧客への依存、世界経済の悪化による需要減退も事業に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,784 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業・財務等に関する事項のうち、投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下のとおりであります。なお、将来に関する記載は、当連結会計年度末時点で当社グループが判断したものであります。 (1) 法的規制の新設・改廃、違反等によるリスク当社グループは、国内外で事業を行うにあたり、大気・水質、製造物責任、独占禁止、知的財産、外為法等の各種法規制の適用を受けております。これらに違反した場合、罰金や業務停止などの制裁により、社会的信用や業績に悪影響が生じる可能性があります。また、規制の新設・改正や運用強化により、対応コストの増加や事業運営上の制約が生じ、業績等に影響を与える可能性があります。 (2) 有利子負債に関するリスク当社グループは、有利子負債の元利金返済のため、追加借入や資産売却等により資金調達が必要となる場合があります。こうした資金調達の可否は、金融市場の状況や資産売却先の有無など複数の要因に左右されます。加えて、金利上昇局面では利払い負担が増加し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 財務制限条項に抵触するリスク当社グループは複数のローン契約を締結しており、契約には一定の財務制限条項(コベナンツ)が設定されております。これらに抵触した場合、期限前返済等を求められる可能性があり、資金繰りや財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 原材料の価格の上昇、調達等に伴うリスク事業運営には、原材料・部品等を適時に安定調達できることが前提となります。一部の材料・部品は特殊性により調達先が限られ、代替が難しいものがあります。供給遅延、取引終了、供給側の生産能力不足等が発生した場合、材料不足や調達コスト増を通じて業績に影響する可能性があります。また、原材料価格が上昇した場合、販売価格への反映やコストダウンで吸収を図りますが、上昇幅が想定を超えると利益率が悪化し、業績等に影響を与える可能性があります。 (5) 知的財産権リスク当社グループは、ノウハウ・製造技術、特許・商標等の知的財産の取得・保護に努めるとともに、第三者の知財を侵害しないよう注意しております。しかし、技術情報の漏洩、第三者による当社知財の侵害、または当社による意図しない侵害が生じた場合、訴訟・賠償・差止めや競争力低下を通じて、業績等に影響を与える可能性があります。 (6) 海外事業の展開に伴うリスク当社グループは海外に製造拠点を有し、将来的に新たな国・地域へ展開する可能性もあります。海外事業では、投下資本の回収が計画どおり進まないことや、拠点統廃合・撤退が必要となることがあります。さらに各国で、法規制・税制の変更、政治・治安・景気の変動、物流遅延や電力等インフラ障害、保護貿易措置、商習慣の違いに伴う信用リスク、雇用制度・労働環境の差異、人材確保・教育の難しさ、知財保護の困難性、感染症、為替変動等が発生し、操業・コスト・需要・収益に影響を与える可能性があります。 (7) 製品の欠陥に伴うリスク製品に欠陥が生じ第三者に損害が発生した場合、リコール対応費用の負担や、製造物責任法に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。品質管理には万全を期しておりますが、想定外の不具合が発生した場合、社会的信用の低下や追加コストの発生を通じて、業績等に影響を与える可能性があります。 (8) 経済環境に関するリスク当社製品の需要は、自動車、電子機器、消費財、工作機械等の最終需要に連動し、工業生産の落ち込みや最終市場の悪化の影響を受けます。特に自動車産業の市況悪化は、当社需要への影響が相対的に大きい傾向があります。世界経済の悪化により各産業で生産が減少した場合、需要減を通じて業績等に影響を与える可能性があります。 (9) 顧客集中に関するリスク当社グループの製品は、比較的少数の大規模製造業者に販売する比率が高く、精密ボール・精密ローラーではベアリングメーカーの占める割合が大きい構造です。主要顧客との関係悪化、調達方針変更、統合・再編等により取引が縮小または喪失した場合、売上や稼働率の低下を通じて業績等に影響が生じる可能性があります。 (10) セラミック球の製造及び販売に関するリスクセラミック球は当社の重要な成長戦略の一つですが、品質確保、原材料調達、素球の供給能力確保、顧客の採用判断・認証プロセスが想定どおり進まない場合があります。また、競合製品の拡大や、当社が関連知財を十分に保護できない場合、拡販や採算性に影響し、将来的な業績等に影響が生じる可能性があります。 (11) 他社競合リスク当社グループは顧客ニーズに沿った品質・供給を重視しておりますが、事業は競合環境下にあります。技術、品質、価格、供給力(在庫量・納期対応)、マーケティング等の面で競争力を十分に維持できない場合、受注や単価が低下し、売上減を通じて業績等に影響を与える可能性があります。 (12) 環境問題リスク当社グループは環境保全に取り組んでおりますが、万一、環境事故や汚染等を引き起こした場合、損害賠償、生産停止、社会的信用の低下等が生じる可能性があります。また、環境規制の新設・強化により追加の設備投資や運用コストが必要となり、業績等に影響を与える可能性があります。 (13) 財務報告に係る内部統制当社グループは財務報告の信頼性確保のため、内部統制の構築・運用を重要課題として継続的に点検・改善しております。ただし、内部統制には固有の限界があり、将来にわたり常に有効であることを保証するものではありません。内部統制が十分に機能しない、または重要な不備が発生した場合、財務報告の信頼性や外部からの信用に影響が及ぶ可能性があります。 (14) 固定資産の価格下落当社グループが保有する固定資産について、時価下落や収益性低下等により資産価値が低下し、減損等の処理が必要となる場合、業績に影響が生じる可能性があります。 (15) のれんの減損のれんの減損テストは資金生成単位ごとに実施しており、プレシジョン・コンポーネントビジネスは主に世界の自動車需要・産業機械需要の動向、ブロア・リアルエステイトビジネスは主に設備投資需要の動向の影響を受けます。プレシジョン・コンポーネントビジネスは需要先が比較的幅広い一方、ブロア・リアルエステイトビジネスは設備投資需要への依存度が高い傾向があります。これらの需要動向等により収益性が低下し、のれんの資産価値が減少した場合、減損計上等を通じて業績に影響が生じる可能性があります。 (16) 災害の発生生産拠点で地震・風水害・火災等の災害や事故が発生した場合、対応組織を稼働させ被害の最小化に努めますが、被害が大きい場合やインフラ損壊等により、操業停止、出荷停止・遅延、設備修理・代替のための損失や費用が発生する可能性があります。また、世界的な感染症の流行や国内外の電力供給問題等により生産能力が低下する場合もあり、これらは業績等に影響を与える可能性があります。 (17) 人事労務及び経営陣に関するリスク当社グループの事業遂行には、国内外で専門性の高い熟練人材の確保が必要です。必要な人材を確保・育成できない場合、生産性や品質、事業運営に影響が生じる可能性があります。また、経営陣や幹部人材が大量に流出した場合、意思決定や組織運営の継続性が損なわれ、事業・業績等に影響が生じる可能性があります。 (18) 中期経営計画に関するリスク当社グループは、新経営陣のもと2025年12月期~2029年12月期の5か年を対象とする中期経営計画を策定しております。同期間は、中国・インド系プレイヤーの台頭等により価格競争が厳しくなることが見込まれます。中計は当社のコントロールが及ばない外部環境を含む前提に基づくため、戦略の実行が想定どおり進まない、または成長目標を達成できない場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (19) M&A等に関するリスク当社グループは、買収、出資、ジョイントベンチャー等の取引を継続的に検討し、条件が整えば実行します。しかし、買収・投資の効果が想定どおりに発現しない場合、追加の資金・人員投入が必要となる可能性があります。期待効果の実現可否は多くの前提に左右されるため、拡大戦略が想定した成果を生む保証はなく、財政状態や業績に悪影響が生じない保証もありません。 (20) 継続企業の前提に関する重要事象等当社グループは、当連結会計年度において営業損失を計上した結果、当連結会計年度末において、金融機関と締結しているシンジケートローン契約等に付されている財務制限条項に抵触しております。該当金融機関に対し、当該抵触を理由とする期限の利益喪失請求を行わないことを要請する手続きを行い、すべてのローン契約において承諾を得ております。また、来期に返済期限の到来する一部の借入契約についてはリファイナンスに向けた協議を開始しており、当社の資金繰り計画に大きな支障が生じる見込みはありません。以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

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