経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループの経営方針は、適宜見直しを行い、時宜に合ったものを提唱しております。以下のとおりに経営方針を掲げております。①クラッチ・ブレーキの総合メーカーとして盤石な企業体質を築き上げお客様から愛される企業を目指す。自動車業界が100年に一度の変革期と言われる今、安定した利益を確保して人・設備・開発に投資することで、クラッチ・ブレーキの総合メーカーとして新たな高付加価値品を提供して行く。世界規模で物流が混乱する中において、当社の強みであるフレキシブルな対応力でお客様のビジネスを支え、必要とされる企業となる。②総合的な品質力を高め顧客満足を向上する。製品設計や製造はもちろん、営業活動や管理業務などあらゆる仕事の側面において品質を高めることでお客様の信頼を獲得することができる。品質力の向上に近道は無い。4M(Man:人、Machine:機械、Material:材料、Method:方法)管理を徹底して標準を遵守し、更にその標準をレベルアップさせることで一歩一歩着実に地力を上げる。③技術力を結集し積極的に新分野へ進出する。統合された技術部門の力をフルに発揮し、更には一般産業用と輸送機器用の垣根を越えたものづくりにより、それぞれで培ってきたものづくり技術を融合することで、新製品開発や新市場開拓にチャレンジし、小倉クラッチの次代を担う事業を創出する。④次世代を担う人財を育成し適切な人員配置で組織を活性化する。グローバル化など激変する環境の中で生き残れるのは変化する企業である。企業の変革には、それを構成する社員一人ひとりの変革が不可欠であり、当社の次代を支える人材=人財を計画的に育成する。その人財が力を発揮できるよう効果的に配置することで、組織を活性化する。⑤スピーディーな報・連・相で情報共有を徹底し一元化された組織を運営する。縦の情報伝達はもちろん、その情報を横へもスピーディーに展開し、各階層において同じ情報が共有されることで組織は同じ方向を向ける。情報共有は手段であり、情報共有によって自分たちの置かれた状況を正しく捉え、適切に組織を運営して行く。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、経済的価値に基づく次のマテリアリティ(重要課題)に注力し取り組みます。財務目標として、2027年3月期に、売上高営業利益率5.0%、ROE6.3%、総資産回転率1.0回転、売上高成長率110%の向上を目指しております。 (3) 中期的な会社の経営戦略自動車のEV化は一時的な減速感はあるものの、長期的に見れば気候変動対策や化石燃料依存に対する経済安全保障上のリスク回避などの観点から確実に進んで行くと考えられます。こうした状況に対応するため、輸送機器用事業においてはパワートレイン系ソレノイドやモーター用保持ブレーキ、燃料電池用ブロワというEV化に対応した製品群や、スライドドア用クラッチなど動力系の変化に囚われない製品の開発を強化して行きます。但し、2035年以降のエンジン車の新車販売禁止という方針を掲げていたEUは、合成燃料を使用したエンジン車の使用を認めるという方針に転換するなど、完全EV化には現実的な課題も多いと考えられます。従って、既存事業であるカーエアコン用クラッチについても性能向上とコスト改善も進め、全方位でビジネスを展開してまいります。また、一般産業用事業においては、技術の根幹である摩擦材開発に積極的に投資して行きます。同時に、高齢化社会による労働力不足で一層のロボット化が進むと予想されることから、拡大が見込まれる協働ロボットなどの市場をターゲットとした製品開発をより強力に進めます。当社は、軽量・静音・小径・薄型など他社との差別化を図ることで、拡大されるロボット市場での拡販に努めてまいります。当社の開発したクラッチ・ブレーキは5,000種類以上ものラインナップがあります。しかし、世の中にはこれ以外にまだ2,000種類も存在すると言われ、そこには新たなビジネスチャンスが存在します。お客様のニーズに柔軟に対応することで、ポテンシャル案件を1つ1つ着実に獲得いたします。利益を上げ、それをステークホルダーに還元して行くことは企業としての使命の一つです。従って、100年企業を実現するために規模重視から利益志向へと価値観を転換し、外部環境の変化に強い企業体質を確立してまいります。企業は人なりと言われるように、企業体質を強化するには人材の確保・育成が必要となります。そのため、人事制度の改革やダイバーシティに対応した人材開発・教育などにより人的資本の強化を進めてまいります。また、変化する外部環境に柔軟に対応するには、IT化・DX化が欠かせません。仕事の質と効率を高めるために、生産管理システムの再構築や間接部門のDX化に取り組んでまいります。当社はこれからも、クラッチ・ブレーキの専門メーカーとしてのプライドを持ってお客様の要求にお応えして行くことで、お客様から愛される企業、そして100年企業を目指してまいります。 (4) 会社の対処すべき課題当社は80年以上の長きに亘り、お客様のニーズに合わせた高品質な製品を供給し続けてまいりました。現在、当社の主要ドメインである自動車産業はかつてない変革期を迎えており、変化に即応した柔軟かつ持続的な対応が求められております。当社グループが今後も安定的な成長と社会的責任を果たしていくために、以下の諸課題に対し計画的・積極的に取り組んでまいります。 ①高付加価値事業への転換と市場の選択・集中自動車がEV化へとシフトする中、従来型の部品需要は中長期的に縮小傾向にあります。従って、当社は長年培ってきた設計開発力・加工技術力を活かし、電動車(xEV)に対応した製品群の開発・提案を強化して行きます。また、一般産業用事業においては、労働力不足を背景としたロボット市場の拡大が見込まれることから、ロボット関連製品に注力して行きます。さらに、こうした製品ポートフォリオの変化をチャンスと捉え、より高付加価値を重視し、パーツレイヤーからユニットレイヤー・システムレイヤーへと製品領域を拡大し、市場の変化に対応してまいります。②財務体質の強化と利益を生む体質への転換外部環境の激しい変化にも耐え、持続的に成長して行くためには財務体質の強化が必要です。グループ全体として棚卸資産の圧縮や不良損失の削減などによりムダを減らし、借入金比率を低減して自己資本を充実させ、キャッシュフローの健全な管理を通じ、外部環境変化に左右されにくい強固な財務体質を構築してまいります。また、当社は過去において中国ローカルメーカーとの競争のために、価格競争力を最重視した時代がありました。しかし、製品価格とは本来、技術と信頼の対価であると考えます。従って、高付加価値の製品を開発し、培ったものづくり技術に裏付けられた安定した品質で、中堅企業の強みである柔軟さとスピードを活かしてお客様にご提供することで、適切な価格でのビジネスにより利益を獲得してまいります。さらに、商品別・顧客別の採算管理の精緻化・迅速化と、不採算商品からの撤退により、利益重視への体質転換を加速させて行きます。③人材の確保とエンゲージメントの向上創業以来培ってきたものづくりのノウハウは当社の重要な競争優位性であり、その維持・発展には人材の確保と育成が不可欠です。少子高齢化が進む中、優秀な人材を確保するためにも、従業員にとって魅力的で公平な人事制度を構築すると共に、多様な従業員が活躍できる働きやすい職場環境を実現して行きます。また、会社と従業員との相互コミュニケーションを充実させ、従業員と会社との結びつきを強化します。さらに、その結果をエンゲージメントサーベイにより評価・確認し、新たに発見した課題を改善するというPDCAサイクルを回して行きます。④業務の効率化と管理レベルの向上経営環境の変化のスピードはますます加速しています。従って、企業も自ら進化しなければ成果を生みだして行くことができません。製造部門においては、サイクルタイムの短縮や設備稼働率の向上はもちろん、工場の情報基盤を再構築して生産管理システムを一新し、物と情報の流れを含めたものづくりの管理レベルを向上させます。同時に、間接部門においてはIT化を推進し、仕事の標準化と見える化により業務を効率化することで、働き方改革も実現してまいります。 株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループの経営方針は、適宜見直しを行い、時宜に合ったものを提唱しております。以下のとおりに経営方針を掲げております。①クラッチ・ブレーキの総合メーカーとして盤石な企業体質を築き上げお客様から愛される企業を目指す。自動車業界が100年に一度の変革期と言われる今、安定した利益を確保して人・設備・開発に投資することで、クラッチ・ブレーキの総合メーカーとして新たな高付加価値品を提供して行く。世界規模で物流が混乱する中において、当社の強みであるフレキシブルな対応力でお客様のビジネスを支え、必要とされる企業となる。②総合的な品質力を高め顧客満足を向上する。製品設計や製造はもちろん、営業活動や管理業務などあらゆる仕事の側面において品質を高めることでお客様の信頼を獲得することができる。品質力の向上に近道は無い。4M(Man:人、Machine:機械、Material:材料、Method:方法)管理を徹底して標準を遵守し、更にその標準をレベルアップさせることで一歩一歩着実に地力を上げる。③技術力を結集し積極的に新分野へ進出する。統合された技術部門の力をフルに発揮し、更には一般産業用と輸送機器用の垣根を越えたものづくりにより、それぞれで培ってきたものづくり技術を融合することで、新製品開発や新市場開拓にチャレンジし、小倉クラッチの次代を担う事業を創出する。④次世代を担う人財を育成し適切な人員配置で組織を活性化する。グローバル化など激変する環境の中で生き残れるのは変化する企業である。企業の変革には、それを構成する社員一人ひとりの変革が不可欠であり、当社の次代を支える人材=人財を計画的に育成する。その人財が力を発揮できるよう効果的に配置することで、組織を活性化する。⑤スピーディーな報・連・相で情報共有を徹底し一元化された組織を運営する。縦の情報伝達はもちろん、その情報を横へもスピーディーに展開し、各階層において同じ情報が共有されることで組織は同じ方向を向ける。情報共有は手段であり、情報共有によって自分たちの置かれた状況を正しく捉え、適切に組織を運営して行く。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、経済的価値に基づく次のマテリアリティ(重要課題)に注力し取り組みます。財務目標として、2027年3月期に、売上高営業利益率5.0%、ROE6.3%、総資産回転率1.0回転、売上高成長率110%の向上を目指しております。 (3) 中期的な会社の経営戦略自動車のEV化は一時的な減速感はあるものの、長期的に見れば気候変動対策や化石燃料依存に対する経済安全保障上のリスク回避などの観点から確実に進んで行くと考えられます。こうした状況に対応するため、輸送機器用事業においてはパワートレイン系ソレノイドやモーター用保持ブレーキ、燃料電池用ブロワというEV化に対応した製品群や、スライドドア用クラッチなど動力系の変化に囚われない製品の開発を強化して行きます。但し、2035年以降のエンジン車の新車販売禁止という方針を掲げていたEUは、合成燃料を使用したエンジン車の使用を認めるという方針に転換するなど、完全EV化には現実的な課題も多いと考えられます。従って、既存事業であるカーエアコン用クラッチについても性能向上とコスト改善も進め、全方位でビジネスを展開してまいります。また、一般産業用事業においては、技術の根幹である摩擦材開発に積極的に投資して行きます。同時に、高齢化社会による労働力不足で一層のロボット化が進むと予想されることから、拡大が見込まれる協働ロボットなどの市場をターゲットとした製品開発をより強力に進めます。当社は、軽量・静音・小径・薄型など他社との差別化を図ることで、拡大されるロボット市場での拡販に努めてまいります。当社の開発したクラッチ・ブレーキは5,000種類以上ものラインナップがあります。しかし、世の中にはこれ以外にまだ2,000種類も存在すると言われ、そこには新たなビジネスチャンスが存在します。お客様のニーズに柔軟に対応することで、ポテンシャル案件を1つ1つ着実に獲得いたします。利益を上げ、それをステークホルダーに還元して行くことは企業としての使命の一つです。従って、100年企業を実現するために規模重視から利益志向へと価値観を転換し、外部環境の変化に強い企業体質を確立してまいります。企業は人なりと言われるように、企業体質を強化するには人材の確保・育成が必要となります。そのため、人事制度の改革やダイバーシティに対応した人材開発・教育などにより人的資本の強化を進めてまいります。また、変化する外部環境に柔軟に対応するには、IT化・DX化が欠かせません。仕事の質と効率を高めるために、生産管理システムの再構築や間接部門のDX化に取り組んでまいります。当社はこれからも、クラッチ・ブレーキの専門メーカーとしてのプライドを持ってお客様の要求にお応えして行くことで、お客様から愛される企業、そして100年企業を目指してまいります。 (4) 会社の対処すべき課題当社は80年以上の長きに亘り、お客様のニーズに合わせた高品質な製品を供給し続けてまいりました。現在、当社の主要ドメインである自動車産業はかつてない変革期を迎えており、変化に即応した柔軟かつ持続的な対応が求められております。当社グループが今後も安定的な成長と社会的責任を果たしていくために、以下の諸課題に対し計画的・積極的に取り組んでまいります。 ①高付加価値事業への転換と市場の選択・集中自動車がEV化へとシフトする中、従来型の部品需要は中長期的に縮小傾向にあります。従って、当社は長年培ってきた設計開発力・加工技術力を活かし、電動車(xEV)に対応した製品群の開発・提案を強化して行きます。また、一般産業用事業においては、労働力不足を背景としたロボット市場の拡大が見込まれることから、ロボット関連製品に注力して行きます。さらに、こうした製品ポートフォリオの変化をチャンスと捉え、より高付加価値を重視し、パーツレイヤーからユニットレイヤー・システムレイヤーへと製品領域を拡大し、市場の変化に対応してまいります。②財務体質の強化と利益を生む体質への転換外部環境の激しい変化にも耐え、持続的に成長して行くためには財務体質の強化が必要です。グループ全体として棚卸資産の圧縮や不良損失の削減などによりムダを減らし、借入金比率を低減して自己資本を充実させ、キャッシュフローの健全な管理を通じ、外部環境変化に左右されにくい強固な財務体質を構築してまいります。また、当社は過去において中国ローカルメーカーとの競争のために、価格競争力を最重視した時代がありました。しかし、製品価格とは本来、技術と信頼の対価であると考えます。従って、高付加価値の製品を開発し、培ったものづくり技術に裏付けられた安定した品質で、中堅企業の強みである柔軟さとスピードを活かしてお客様にご提供することで、適切な価格でのビジネスにより利益を獲得してまいります。さらに、商品別・顧客別の採算管理の精緻化・迅速化と、不採算商品からの撤退により、利益重視への体質転換を加速させて行きます。③人材の確保とエンゲージメントの向上創業以来培ってきたものづくりのノウハウは当社の重要な競争優位性であり、その維持・発展には人材の確保と育成が不可欠です。少子高齢化が進む中、優秀な人材を確保するためにも、従業員にとって魅力的で公平な人事制度を構築すると共に、多様な従業員が活躍できる働きやすい職場環境を実現して行きます。また、会社と従業員との相互コミュニケーションを充実させ、従業員と会社との結びつきを強化します。さらに、その結果をエンゲージメントサーベイにより評価・確認し、新たに発見した課題を改善するというPDCAサイクルを回して行きます。④業務の効率化と管理レベルの向上経営環境の変化のスピードはますます加速しています。従って、企業も自ら進化しなければ成果を生みだして行くことができません。製造部門においては、サイクルタイムの短縮や設備稼働率の向上はもちろん、工場の情報基盤を再構築して生産管理システムを一新し、物と情報の流れを含めたものづくりの管理レベルを向上させます。同時に、間接部門においてはIT化を推進し、仕事の標準化と見える化により業務を効率化することで、働き方改革も実現してまいります。 株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済につきましては、全体的には緩やかな回復基調も見られましたが、ウクライナ情勢・中東地域の地政学リスクの長期化、中国経済の景気減速に加え、米国新政権における関税引き上げ政策が与える影響等、先行き不透明な状況が続いております。日本経済につきましても、好調なインバウンド需要や雇用・所得環境の改善を背景に景気は緩やかな回復が続いてきましたが、不安定な国際情勢の影響に加え、物価上昇や株価・為替変動等、景気を下振れさせるリスクも懸念されます。このような状況のもとで、当社グループはグローバル市場で積極的な販売活動を行ってまいりました。その結果、当連結会計年度における売上高は43,907百万円と前年同期と比べ416百万円の増加(前年同期比1.0%増)となりました。営業利益は464百万円(前年同期は320百万円の営業損失)、経常利益は749百万円(前年同期は229百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,162百万円(前年同期は598百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 セグメントの経営成績は次のとおりであります。 (輸送機器用事業)輸送機器用事業においては、新規ビジネスの開始、為替換算の影響等もあり、輸送機器事業全体では売上が増加しました。その結果、売上高は31,648百万円と前年同期と比べ756百万円の増加(前年同期比2.4%増)となり、セグメント利益は287百万円(前年同期は330百万円のセグメント損失)となりました。 (一般産業用事業)一般産業用事業においては、主要業種であるモータ、昇降・運搬、変・減速機業界等への売上が減少したため、一般産業用事業全体では売上が減少しました。その結果、売上高は11,822百万円と前年同期と比べ293百万円の減少(前年同期比2.4%減)となりましたが、セグメント利益は178百万円と前年同期と比べ147百万円の増加(前年同期比479.6%増)となりました。 (その他)その他では、売上高が436百万円と前年同期と比べ46百万円の減少(前年同期比9.7%減)となり、セグメント損失は1百万円(前年同期は21百万円のセグメント損失)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況キャッシュ・フロー計算書 要約科目前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)現金・現金同等物期首残高5,8317,199 営業活動によるキャッシュ・フロー2,9322,794投資活動によるキャッシュ・フロー△2,047△495財務活動によるキャッシュ・フロー295△2,445現金・現金同等物に係る換算差額等188417現金・現金同等物増減額1,368270現金・現金同等物期末残高7,1997,470 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ270百万円増加し、7,470百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は2,794百万円(前年同期比137百万円減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,035百万円と減価償却費1,883百万円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は495百万円(前年同期比1,552百万円減)となりました。これは主に定期預金の純減による収入1,002百万円と有形固定資産の取得による支出2,191百万円、有形固定資産の売却による収入674百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は2,445百万円(前年同期は295百万円の収入)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績 イ. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)輸送機器用事業(百万円)28,990109.37一般産業用事業(百万円)10,33097.74報告セグメント計(百万円)39,320106.05その他(百万円)24474.86合計(百万円)39,565105.78 (注) 金額は販売価格によります。 ロ. 受注実績当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても構造等は一様でありません。また当社グループの販売高の多数を占める自動車業界向け部品については、納入先から指示される生産計画を基に、当社グループの生産能力等を勘案して生産を行っております。 ハ. 販売実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)輸送機器用事業(百万円)31,648102.45一般産業用事業(百万円)11,82297.58報告セグメント計(百万円)43,471101.08その他(百万円)43690.29合計(百万円)43,907100.96 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.総販売実績に対して10%以上に該当する販売先はありません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において提出会社が判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きく影響を及ぼすと考えております。 (固定資産の減損処理)当社グループは、概ね独立したキャッシュ・フローを生み出し、継続的に収支の把握がなされる最小の管理会計上の単位に基づきグルーピングを行っており、当社においては部門別に、連結子会社については規模等を鑑み会社単位をグルーピングの基礎としております。減損の兆候が認められる資産グループについては、当該グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。なお、固定資産残高のうち、当連結会計年度末において減損の兆候があると判断した固定資産残高は3,677百万円(当社分2,707百万円、連結子会社分969百万円)であります。回収可能価額は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値により算定される使用価値と正味売却可能価額とのいずれか高い方の金額としており、将来キャッシュ・フローの算出に用いた主要な仮定は、過去の実績データ、統計や将来の市場データ、業界の動向等を織り込んだ各資産グループの営業収支予測等であります。また、正味売却可能価額については、不動産鑑定士による鑑定評価額から処分費用見込額を控除して算出しており、正味売却価額の見積りに用いた主要な仮定は、鑑定評価額のうち重要な割合を占める機械及び装置の再調達原価及び現価率であります。現価率については、物理的減価、機能的減価及び経済的減価等を考慮しておりますが、経済的減価を示すものとして市場性修正率が特に重要な仮定であります。再調達原価は、生産用機器市況等により変動を受け、また、市場性修正率は、市場の景気動態等から想定される将来における工場の生産稼働状況等により影響を受け変動いたします。これらの見積りには不確実性があり、市況の変化等により、見積りの前提とした仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、将来減算一時差異等に対して、将来の収益力に基づく課税所得の見積りにより繰延税金資産の回収可能性を判断し、来期以降の課税所得の見積額に基づいて繰延税金資産を算定しております。将来の収益力に基づく課税所得の見積りは、事業計画を基礎として見積っており、当該事業計画に含まれる将来の予測は不確実性を伴うため、その見積りの前提となる条件や仮定に変更が生じた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。 経営成績の分析 (売上高及び営業損益)当連結会計年度における売上高は前連結会計年度に比べ、416百万円増加し、43,907百万円となりました。当連結会計年度における売上原価は396百万円減少し、37,160百万円(前年同期比1.1%減)となりました。当連結会計年度における販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ、27百万円増加し、6,282百万円(前年同期比0.4%増)となりました。その結果、当連結会計年度の営業利益は464百万円(前年同期は320百万円の営業損失)となりました。 (為替変動の影響)当社グループの海外売上高は25,057百万円で、連結売上高に占める海外売上比率は57.1%となっており、そのほとんどを米ドル・ユーロ・中国元・タイバーツ建てで取引しております。また、在外子会社の財務諸表は外貨建てで作成されているため、外国通貨に対する円高は売上の減少、円安は売上の増加に影響する傾向があります。 (営業外損益及び経常損益)当連結会計年度における営業外損益は、前連結会計年度に比べ193百万円利益(純額)が増加し、285百万円の利益(純額)となりました。これは主として受取利息の増加によるものであります。その結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ979百万円増加し、749百万円の経常利益(前年同期は229百万円の経常損失)となりました。 (特別損益)当連結会計年度における特別損益は、前連結会計年度に比べ107百万円利益(純額)が増加し、285百万円の利益(純額)となりました。これは主として固定資産売却益の増加によるものであります。 (親会社株主に帰属する当期純損益)当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、1,162百万円(前年同期は598百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 財政状態の分析 (資産の部)当連結会計年度末の資産につきましては、流動資産は主に、棚卸資産の減少等により31,118百万円(前期末比1,623百万円減)となりました。固定資産は主に、繰延税金資産の増加等により15,895百万円(前期末比38百万円増)となりました。その結果、総資産は47,013百万円(前期末比1,585百万円減)となりました。 (負債の部)負債につきましては、流動負債は主に、短期借入金の減少等により22,087百万円(前期末比3,135百万円減)となり、固定負債は主に、長期借入金の減少等により7,223百万円(前期末比794百万円減)となりました。その結果、負債合計は29,311百万円(前期末比3,929百万円減)となりました。 (純資産の部)純資産につきましては、為替換算調整勘定の増加等により17,701百万円(前期末比2,343百万円増)となりました。 キャッシュ・フローの分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。 なお、当連結会計年度末における社債残高は1,200百万円、借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は17,615百万円となっており、現金及び現金同等物の残高は7,470百万円となっております。 経営成績に重要な影響を与える要因について「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。