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サムコ(6387)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

サムコは、半導体などの電子部品を製造するための装置メーカーです。主に、薄膜を形成するCVD装置、薄膜を微細に加工するエッチング装置、基板をきれいにする洗浄装置などを製造・販売しています。CVD装置では、液体原料を使って安全かつ高品質な薄膜を形成できるLSCVD装置や、高い膜厚制御が可能なALD装置が特徴です。エッチング装置では、高密度プラズマで高速・高精度な加工が可能です。洗浄装置では、水蒸気を用いた環境に優しいドライ洗浄技術も提供しています。これらの装置は、化合物半導体、シリコン半導体、電子部品、ヘルスケア関連など幅広い分野で使われています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

サムコは、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントで構成されています。主な装置区分としては、化学反応で薄膜を作る「CVD装置」、薄膜を細かく加工する「エッチング装置」、基板をきれいにする「洗浄装置」があります。これらの装置は、LEDやパワーデバイスに使われる「化合物半導体分野」、シリコンウェハーの加工に使われる「シリコン半導体分野」、MEMSやセンサーなどの「電子部品分野」、マイクロ流体デバイスなどの「ヘルスケア関連分野」といった用途で利用されています。また、大学などの研究機関向けの装置や、部品・メンテナンスも事業に含まれます。海外での販売も積極的に行っており、特に台湾では現地法人を通じて保守サービスを提供しています。

有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,758 文字
3【事業の内容】当社は、半導体等電子部品製造装置メーカーで、薄膜形成・加工装置の製造及び販売を事業としております。当社の製品は、薄膜を形成するCVD(Chemical Vapor Deposition=化学的気相成長)装置、薄膜を微細加工するエッチング装置、基板表面などをクリーニングする洗浄装置、その他装置等に区分されます。(1)各々の装置分類毎の概要は次のとおりであります。装置区分概 要CVD装置反応性の気体を基板上に供給し、化学反応によって薄膜を形成する装置で、一般に半導体、電子部品製造のための半導体膜、絶縁膜、金属膜などを形成するために使われます。当社が開発したLS(Liquid Source)-CVD装置では、引火爆発性のあるガスを使用せず安全性に優れた液体原料を用いて、低温で均一性に優れた薄膜を高速で形成することが可能であります。2015年12月から販売を開始した原子層堆積装置(ALD=Atomic Layer Deposition)はCVD装置に分類しております。ALD装置は、反応室に有機金属原料と酸化剤を交互に供給し、表面反応のみを利用して成膜を行う装置であり、高い膜厚制御性と良好な段差被覆性を実現することが可能であります。エッチング装置各種半導体基板上の半導体薄膜、絶縁膜をはじめ微細加工が必要な材料をドライ加工する装置で、反応性の気体をプラズマ分解し、目的物と反応させて蝕刻いたします。当社独自のトルネードICP(Inductively Coupled Plasma=高密度プラズマ)を利用するエッチング装置では、高密度プラズマを安定して生成し、高速で高精度の微細加工が可能であります。洗浄装置実装基板や各種半導体基板などを溶液を用いずドライ洗浄する装置で、減圧下で反応性の気体をプラズマ放電させて処理する装置や紫外線と高濃度オゾンの併用で処理する装置などがあります。当社のドライ洗浄装置は、ウエット洗浄では難しい超精密洗浄を高効率で行うことが可能であります。2016年9月より販売を開始した水蒸気(H2O)を用いたプラズマ処理装置であるAqua Plasma(アクアプラズマ)洗浄装置は、金属酸化膜の還元、有機汚れの洗浄、樹脂接合、超親水化などの表面処理を、安全で環境に優しく行うことが可能であります。その他装置上記装置には含まれない特別な装置であります。部品・メンテナンス部品、保守メンテナンスなどであります。 (2)当社事業の用途別区分は次のとおりであります。用 途概 要化合物半導体分野窒化ガリウム(GaN)、ガリウムヒ素(GaAs)、インジウムリン(InP)、炭化シリコン(SiC)などの化合物を材料に用いた半導体デバイスの加工用途です。化合物半導体はLEDや半導体レーザーといった光デバイス、電力の制御や増幅に使われるパワーデバイスや高速通信を実現するHEMT(High Electron Mobility Transistor)などの高周波デバイスに用いられます。シリコン半導体分野シリコンウェハーの欠陥解析及びシリコン半導体に関する加工用途であります。電子部品分野半導体を除く電子部品の加工用途です。主にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems=微小電気機械システム)、コンデンサ、インダクタ、各種センサー、高周波フィルターが含まれます。ヘルスケア関連分野マイクロ流体デバイスなどヘルスケアに関する加工用途などであります。その他大学等の共用設備向けの装置など上記以外の加工用途であります。部品・メンテナンス部品・メンテナンスに関する売上であります。 当社の装置の製造に関しては、自社の設計企画により協力会社に製造を委託し、製品出荷の前に独自のプログラムソフトを入力し、仕様検査・出荷検査を経て販売しております。販売に関しては営業所を通じて行うとともに、海外については一部現地販売代理店に委託しております。当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであり、以上述べた関係を図示すると次のとおりであります。(業態系統図) (注)台湾を中心とする保守サービス業務は現地法人「莎姆克股份有限公司」へ委託しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独自技術による高精度・高効率な装置を提供し、顧客ニーズに対応した新製品を投入。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
CVD、エッチング、洗浄装置における独自技術と、タイムリーな新製品開発力。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:市場変動リスク / カントリーリスク / 資材等の調達に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務サマリにデータがなく、ブランド力や特許、規制ライセンスに関する具体的な情報が得られないため、無形資産による競争優位性は現時点では評価できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

半導体製造装置向け部品は、顧客の生産ラインに組み込まれるため、仕様変更やサプライヤー変更には一定のコストと時間がかかる可能性がある。しかし、具体的なスイッチングコストの高さを示す情報は乏しい。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果が競争優位性の源泉となっているという情報は確認できず、事業モデルからネットワーク効果の発生は想定しにくい。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

長年の経験と技術蓄積による効率的な生産体制は想定されるが、競合他社と比較して構造的なコスト優位性があることを示す具体的なデータや情報は現時点では見当たらない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

半導体製造装置向け部品市場において、一定のシェアを占めている可能性はあるが、業界全体に対する規模の経済性や寡占度合いを示す具体的な数値データは不足している。

サムコは、独自の技術力に強みを持っています。例えば、引火爆発性のガスを使わずに安全に薄膜を形成できるLSCVD装置や、高い膜厚制御性と段差被覆性を実現するALD装置、高密度プラズマで高速・高精度な微細加工が可能なトルネードICPエッチング装置、そしてウェット洗浄では難しい超精密洗浄を高効率で行うドライ洗浄装置など、他社との差別化された技術を提供しています。また、国内外の大学や研究機関との連携を通じて常に最先端技術や情報を得ており、市場の動向をいち早く捉え、製品開発に活かせる体制も強みと言えます。これにより、顧客の多様なニーズに対応し、競争優位性を保っています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社は「企業の永続的な発展を追究し、適正な利益を確保することにより、企業を取巻く利害関係者と共に成長する企業を目指して、薄膜技術で世界の産業科学に貢献する。」ことを経営理念とし、①社員の創造性を重視し、常に独創的な薄膜技術を世界の市場に送る。②直販体制を採用し、ユーザーニーズに対応した製品をタイムリーに提供する。③事業が社会に果たす役割を積極的に認識し、高い付加価値を目標とし、株主、取引先、役員、従業員に対し、適切な成果の配分をする。を経営方針に掲げ、事業を展開しております。 (2)経営環境及び優先的に対処すべき課題等今後の経済環境につきましては、世界経済は米国の関税政策の影響や継続する地政学的なリスクへの懸念などにより緩やかな成長にとどまると見込まれます。一方、当社の製造装置利用目的の多くを占める半導体分野においては、AI関連投資への需要を中心に引き続き堅調に推移するものと見られております。このような中にあって、当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」という経営理念のもと、研究開発型企業として成長してきた高度な技術力に更に磨きをかけると同時に、蓄積した技術を生産機市場で活かすことで、事業規模の拡大を図っております。加えて、当社のコアテクノロジーである「薄膜技術」は医療、バイオ、環境といったライフサイエンス及びエネルギー分野に活かすことが可能であり、中期的には当社の新規事業、新分野として成長させることを目指し事業を展開してまいります。このような環境の下、新たな中期経営計画 第47期~第49期(2025年8月1日~2028年7月31日)を策定し、以下の重点課題に取り組み事業計画の達成に努めております。 ① 新しいプロセス及び新規装置の開発、販売お客さまが必要とされる様々な開発ニーズにお応えできるよう、当社で製造する装置の性能向上に努め、他社と差別化した独自の材料やプロセスを用いた開発に取り組んでまいります。日々新しく生み出される化合物半導体及び電子部品分野における多様な顧客要望に応える新規装置やプロセスの開発も行ってまいります。 ② 生産機販売の強化強みである研究開発向けの販売に引き続き注力することに加え、更なる企業成長を目指し、生産機(電子部品メーカーなどの生産現場での稼働を目的とする装置)向けの販売の強化にも力を入れます。生産向けのお客さまのニーズやご要望に精通した専任担当を任命し、製品の製造にあった適切な装置・プロセスの提案を通じてお客さまニーズの実現に協力いたします。また、生産機の販売増加に伴い増大する部品・メンテナンスの需要にお応えできるようアフターサービス体制の強化も行ってまいります。これにより、装置と部品・メンテナンスの相乗効果を創出し、持続的な売上拡大を目指してまいります。 ③ 海外販売の拡大新たな市場開拓のため、将来の成長期待の高い海外への事業展開を積極的に行っております。現地の営業・サービス人員を強化するとともに、本社からのサポート体制を充実させ、海外市場の開拓を図っていきます。引き続き、北米、台湾、中国、韓国のシェアを拡大しながら、欧州、インド等の新たなマーケットの開拓により、海外売上高比率50%以上を目指してまいります。 ④ 生産体制の拡充売上高の増加に対応し、生産体制の充実を行います。当社の製造に関しては、自社の企画設計により協力会社に製造を委託し、製品出荷前に調整、性能・品質検査を行い販売しております。自社建物に関しても、既存施設のレイアウトを見直し効率化することで生産能力の増強を計画しています。更に、工程の見直しによる生産の平準化などを通じて、設備の稼働効率の向上を図ります。⑤ 更なる成長に向けた人員育成・活躍の実現当社にとって最大の資産は人材であります。既存の人材を強化・育成し、新たに優秀な人材を獲得することが当社の企業価値を決定し、成長の大きな原動力となります。人事制度の見直しや評価システムの整備を行い、社員に魅力ある環境を整備しております。 ⑥ サステナビリティへの取り組み当社はサステナビリティ経営を推進するために、2022年8月に社長を委員長とする「ESG委員会」を設立いたしました。同委員会では、装置のCO2排出量抑制をはじめとする環境負荷低減に向けた各種施策を検討・実施しております。また、2006年6月に制定した「サムコ環境方針」※を遵守し、装置の設計にあたっては、省エネ効果の高い部材を使用することを進めるなど、製品の環境負荷低減にも継続して取り組んでまいります。 ※「サムコ環境方針」1) 環境方針の周知徹底環境方針を全社員に周知します。また、協力会社へも周知し、理解と協力を要請します。2) 環境教育を推進し、全社員の環境意識の向上を図ります。3) 環境関連法規の遵守法規制、条例およびその他の要求事項を遵守します。4) 環境重視の製品開発環境に調和するプロセス開発に取り組むとともに、それを活かした製品においては、製造から廃棄に至るまでを考慮した環境負荷軽減型の製品開発に努めます。5) グリーン調達調達する原材料、部品について、環境影響を考慮するよう調達先に働きかけます。6) 環境負荷の軽減エネルギーの効率的な利用および3R(リデュース・リユース・リサイクル)に積極的に取り組み、環境負荷の軽減に努めます。7) 全てのサムコ製品は省エネルギー、省スペースを基本に製造・販売を行い、環境負荷の軽減に努めます。 (3)目標とする経営指標当社は中期的にも収益力の高い企業であり続けようと考えており、装置製造原価率(装置製造原価/販売価格)及び売上高営業利益率を重要な経営指標として管理しております。また、海外販売の拡大に取り組んでおり、中期的には海外売上高比率を50.0%以上に引き上げる方針であります。なお、前中期経営計画 第44期~第46期(2022年8月1日~2025年7月31日)では、装置製造原価率50.0%未満、売上高営業利益率20.0%以上としておりましたが、新たな中期経営計画では、収益力の更なる強化を図り、装置製造原価率を45.0%未満に引き下げ、売上高営業利益率を25.0%以上に引き上げております。 株主、取引先、従業員等のステークホルダーにとって魅力ある企業を目指し、成長力と収益力の向上を図り、適切な利益配分により企業価値の向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社は「企業の永続的な発展を追究し、適正な利益を確保することにより、企業を取巻く利害関係者と共に成長する企業を目指して、薄膜技術で世界の産業科学に貢献する。」ことを経営理念とし、①社員の創造性を重視し、常に独創的な薄膜技術を世界の市場に送る。②直販体制を採用し、ユーザーニーズに対応した製品をタイムリーに提供する。③事業が社会に果たす役割を積極的に認識し、高い付加価値を目標とし、株主、取引先、役員、従業員に対し、適切な成果の配分をする。を経営方針に掲げ、事業を展開しております。 (2)経営環境及び優先的に対処すべき課題等今後の経済環境につきましては、世界経済は米国の関税政策の影響や継続する地政学的なリスクへの懸念などにより緩やかな成長にとどまると見込まれます。一方、当社の製造装置利用目的の多くを占める半導体分野においては、AI関連投資への需要を中心に引き続き堅調に推移するものと見られております。このような中にあって、当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」という経営理念のもと、研究開発型企業として成長してきた高度な技術力に更に磨きをかけると同時に、蓄積した技術を生産機市場で活かすことで、事業規模の拡大を図っております。加えて、当社のコアテクノロジーである「薄膜技術」は医療、バイオ、環境といったライフサイエンス及びエネルギー分野に活かすことが可能であり、中期的には当社の新規事業、新分野として成長させることを目指し事業を展開してまいります。このような環境の下、新たな中期経営計画 第47期~第49期(2025年8月1日~2028年7月31日)を策定し、以下の重点課題に取り組み事業計画の達成に努めております。 ① 新しいプロセス及び新規装置の開発、販売お客さまが必要とされる様々な開発ニーズにお応えできるよう、当社で製造する装置の性能向上に努め、他社と差別化した独自の材料やプロセスを用いた開発に取り組んでまいります。日々新しく生み出される化合物半導体及び電子部品分野における多様な顧客要望に応える新規装置やプロセスの開発も行ってまいります。 ② 生産機販売の強化強みである研究開発向けの販売に引き続き注力することに加え、更なる企業成長を目指し、生産機(電子部品メーカーなどの生産現場での稼働を目的とする装置)向けの販売の強化にも力を入れます。生産向けのお客さまのニーズやご要望に精通した専任担当を任命し、製品の製造にあった適切な装置・プロセスの提案を通じてお客さまニーズの実現に協力いたします。また、生産機の販売増加に伴い増大する部品・メンテナンスの需要にお応えできるようアフターサービス体制の強化も行ってまいります。これにより、装置と部品・メンテナンスの相乗効果を創出し、持続的な売上拡大を目指してまいります。 ③ 海外販売の拡大新たな市場開拓のため、将来の成長期待の高い海外への事業展開を積極的に行っております。現地の営業・サービス人員を強化するとともに、本社からのサポート体制を充実させ、海外市場の開拓を図っていきます。引き続き、北米、台湾、中国、韓国のシェアを拡大しながら、欧州、インド等の新たなマーケットの開拓により、海外売上高比率50%以上を目指してまいります。 ④ 生産体制の拡充売上高の増加に対応し、生産体制の充実を行います。当社の製造に関しては、自社の企画設計により協力会社に製造を委託し、製品出荷前に調整、性能・品質検査を行い販売しております。自社建物に関しても、既存施設のレイアウトを見直し効率化することで生産能力の増強を計画しています。更に、工程の見直しによる生産の平準化などを通じて、設備の稼働効率の向上を図ります。⑤ 更なる成長に向けた人員育成・活躍の実現当社にとって最大の資産は人材であります。既存の人材を強化・育成し、新たに優秀な人材を獲得することが当社の企業価値を決定し、成長の大きな原動力となります。人事制度の見直しや評価システムの整備を行い、社員に魅力ある環境を整備しております。 ⑥ サステナビリティへの取り組み当社はサステナビリティ経営を推進するために、2022年8月に社長を委員長とする「ESG委員会」を設立いたしました。同委員会では、装置のCO2排出量抑制をはじめとする環境負荷低減に向けた各種施策を検討・実施しております。また、2006年6月に制定した「サムコ環境方針」※を遵守し、装置の設計にあたっては、省エネ効果の高い部材を使用することを進めるなど、製品の環境負荷低減にも継続して取り組んでまいります。 ※「サムコ環境方針」1) 環境方針の周知徹底環境方針を全社員に周知します。また、協力会社へも周知し、理解と協力を要請します。2) 環境教育を推進し、全社員の環境意識の向上を図ります。3) 環境関連法規の遵守法規制、条例およびその他の要求事項を遵守します。4) 環境重視の製品開発環境に調和するプロセス開発に取り組むとともに、それを活かした製品においては、製造から廃棄に至るまでを考慮した環境負荷軽減型の製品開発に努めます。5) グリーン調達調達する原材料、部品について、環境影響を考慮するよう調達先に働きかけます。6) 環境負荷の軽減エネルギーの効率的な利用および3R(リデュース・リユース・リサイクル)に積極的に取り組み、環境負荷の軽減に努めます。7) 全てのサムコ製品は省エネルギー、省スペースを基本に製造・販売を行い、環境負荷の軽減に努めます。 (3)目標とする経営指標当社は中期的にも収益力の高い企業であり続けようと考えており、装置製造原価率(装置製造原価/販売価格)及び売上高営業利益率を重要な経営指標として管理しております。また、海外販売の拡大に取り組んでおり、中期的には海外売上高比率を50.0%以上に引き上げる方針であります。なお、前中期経営計画 第44期~第46期(2022年8月1日~2025年7月31日)では、装置製造原価率50.0%未満、売上高営業利益率20.0%以上としておりましたが、新たな中期経営計画では、収益力の更なる強化を図り、装置製造原価率を45.0%未満に引き下げ、売上高営業利益率を25.0%以上に引き上げております。 株主、取引先、従業員等のステークホルダーにとって魅力ある企業を目指し、成長力と収益力の向上を図り、適切な利益配分により企業価値の向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 (1)経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当事業年度における世界経済は、各国の通商政策等の影響や中国の景気減速懸念等を受けて不透明感が増す状況が続きましたが、欧米での経済活動は底堅く推移し、全体では緩やかな経済成長を示しました。半導体等電子部品業界におきましては、自動車向け市場では、電気自動車(EV)の成長鈍化に伴う需要低迷が見受けられましたが、AI関連投資が盛んとなり、データセンター向け半導体需要等の全般的成長が継続しました。その結果、国内売上高は5,755百万円(前期比30.6%増)、海外売上高は3,586百万円(前期比5.5%減)となり、海外売上高比率は38.4%となりました。また、当事業年度の受注高は9,104百万円(前期比11.8%増)となり、当事業年度末の受注残高は5,124百万円(前期比4.4%減)となりました。以上の結果、当事業年度における業績は、売上高が9,342百万円(前期比13.9%増)、営業利益は2,342百万円(前期比16.1%増)、経常利益は2,373百万円(前期比13.6%増)、当期純利益は1,697百万円(前期比15.3%増)となりました。主な品目別の売上高は、次のとおりであります。なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるためセグメント毎の記載はしておりません。(CVD装置)「化合物半導体分野」ではデータセンター向け半導体レーザー用途、「シリコン半導体分野」ではシリコンフォトニクス用途などでの販売があり、1,799百万円(前期比10.2%増)となりました。(エッチング装置)「化合物半導体分野」では半導体レーザーやマイクロLED用途、「シリコン半導体分野」では欠陥解析用途、「電子部品分野」では量子デバイス用途などでの販売があり、5,503百万円(前期比17.8%増)となりました。(洗浄装置)「電子部品分野」や「ヘルスケア関連分野」の各種表面処理用途などでの販売があり、685百万円(前期比13.2%増)となりました。(部品・メンテナンス)既存装置のメンテナンスや部品販売などの回復傾向が見られ、1,354百万円(前期比4.7%増)となりました。 ② 財政状態の状況(流動資産)当事業年度末における流動資産の残高は、12,521百万円で前事業年度末に比べ1,333百万円増加いたしました。(固定資産)当事業年度末における固定資産の残高は、5,252百万円で前事業年度末に比べ324百万円増加いたしました。(流動負債)当事業年度末における流動負債の残高は、3,214百万円で前事業年度末に比べ381百万円増加いたしました。(固定負債)当事業年度末における固定負債の残高は、1,000百万円で前事業年度末に比べ18百万円増加いたしました。(純資産)当事業年度末における純資産の残高は、13,558百万円で前事業年度末に比べ1,258百万円増加いたしました。自己資本比率は76.3%と前事業年度末と同率になりました。③ キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ384百万円増加し、5,022百万円(前事業年度末比8.3%増)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は1,206百万円(前期に得られた資金は1,642百万円)となりました。その主な内容は、売上債権及び契約資産の増加が946百万円、法人税等の支払額が641百万円に対して、税引前当期純利益が2,373百万円、仕入債務の増加が115百万円であったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は414百万円(前期に使用した資金は292百万円)となりました。その主な内容は、定期預金の払戻による収入が2,677百万円に対して、定期預金の預入による支出が2,689百万円、有形固定資産の取得による支出が406百万円であったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は404百万円(前期に使用した資金は103百万円)となりました。その主な内容は、配当金の支払額が361百万円、長期借入金の返済による支出が39百万円であったことによるものであります。 (2)生産、受注及び販売の実績当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績については、当社の品目別に記載しております。 ① 生産実績当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。品目別当事業年度(自 2024年8月1日至 2025年7月31日)前年同期比(%)CVD装置(千円)1,547,12988.9エッチング装置(千円)5,182,483112.0洗浄装置(千円)643,763182.4部品・メンテナンス(千円)1,491,553107.1合計(千円)8,864,930109.3(注) 金額は販売価格によっております。 ② 受注実績当事業年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。品目別受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)CVD装置1,284,57670.1834,04661.8エッチング装置5,718,560120.73,743,102106.1洗浄装置788,315205.3205,125199.9部品・メンテナンス1,313,144110.1342,02189.3合計9,104,596111.85,124,29595.6(注) 金額は販売価格によっております。③ 販売実績当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。品目別当事業年度(自 2024年8月1日至 2025年7月31日)前年同期比(%)CVD装置(千円)1,799,245110.2エッチング装置(千円)5,503,032117.8洗浄装置(千円)685,782113.2部品・メンテナンス(千円)1,354,220104.7合計(千円)9,342,282113.9(注) 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10未満のため記載を省略しております。 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。① 財政状態の分析(流動資産)当事業年度末における流動資産の残高は、12,521百万円で前事業年度末に比べ1,333百万円増加いたしました。電子記録債権が213百万円減少した一方、売掛金が766百万円、契約資産が398百万円、現金及び預金が391百万円増加したのが主な要因であります。(固定資産)当事業年度末における固定資産の残高は、5,252百万円で前事業年度末に比べ324百万円増加いたしました。投資有価証券が108百万円減少した一方、建設仮勘定が362百万円、繰延税金資産が62百万円増加したのが主な要因であります。(流動負債)当事業年度末における流動負債の残高は、3,214百万円で前事業年度末に比べ381百万円増加いたしました。買掛金が115百万円、未払消費税等が97百万円、未払法人税等が68百万円増加したのが主な要因であります。(固定負債)当事業年度末における固定負債の残高は、1,000百万円で前事業年度末に比べ18百万円増加いたしました。長期借入金が39百万円減少した一方、退職給付引当金が44百万円、役員退職慰労引当金が11百万円増加したのが主な要因であります。(純資産)当事業年度末における純資産の残高は、13,558百万円で前事業年度末に比べ1,258百万円増加いたしました。その他有価証券評価差額金が76百万円減少した一方、繰越利益剰余金が1,335百万円増加したのが主な要因であります。自己資本比率は76.3%と前事業年度末と同率になりました。② 経営成績の分析当事業年度の売上高、売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益、特別利益及び特別損失、当期純利益の詳細は以下のとおりであります。(売上高)売上高は前事業年度より13.9%増加し、9,342百万円となりました。国内売上高は前事業年度より30.6%増加し5,755百万円となり、海外売上高は前事業年度より5.5%減少し3,586百万円となりました。その結果、海外売上高比率は38.4%となりました。(売上総利益)売上総利益は前事業年度より11.3%増加し、4,668百万円となりました。売上総利益率は、前事業年度より1.1ポイントダウンし、50.0%となりました。(販売費及び一般管理費)販売費及び一般管理費は前事業年度より6.9%増加し、2,325百万円となりました。(営業利益、経常利益)営業利益は前事業年度より16.1%増加し、2,342百万円となりました。経常利益は前事業年度より13.6%増加し、2,373百万円となりました。(特別利益及び特別損失)特別利益はありませんでした。特別損失はありませんでした。(当期純利益)当期純利益は前事業年度より15.3%増加し、1,697百万円となりました。 当事業年度の経営成績は前事業年度に比べ増収増益となりました。なお、業績の詳細、主な品目別の売上高の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ③ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、装置製造原価率(装置製造原価/販売価格)、売上高営業利益率、海外売上高比率を中長期的な経営の重要指標としており、当事業年度における各指標等の実績及び中長期的な目標は次のとおりであります。今後についても、更なる原価低減、コスト低減に取り組みながら、海外販売の拡大を進めることで、引き続き中長期的な経営の重要指標の目標達成に努めてまいります。 第44期~第46期目標第46期実績第47期~第49期目標装置製造原価率50.0%未満46.1%45.0%未満売上高営業利益率20.0%以上25.1%25.0%以上海外売上高比率50.0%以上38.4%50.0%以上 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因や、当該要因への対応について「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社の運転資金需要のうち主なものは、材料費、労務費、外注費、諸経費や、販売費及び一般管理費等の費用であります。当社は、マーケットの設備投資需要の増減により、月次や四半期単位の売上高の変動が大きくなる傾向があり、製品の製造に必要な資金需要が一時的に増加する可能性があります。その変動に対して機動的に対処できるよう、常に潤沢な手元資金を確保しております。投資を目的とした資金需要は、主に技術開発、生産拠点及び機械装置等の設備投資によるものであります。当社の運転資金及び設備投資資金は主として自己資金によって賄っており、必要に応じて借入れによる資金調達を実施しております。当社の資金状況は、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高が前事業年度末に比べ384百万円増加し、5,022百万円(前事業年度末比8.3%増)となりました。キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、直近5事業年度におけるキャッシュ・フロー指標の推移は、次のとおりであります。 第42期第43期第44期第45期第46期自己資本比率 (%)78.075.275.376.376.3時価ベースの自己資本比率 (%)204.0168.7288.8212.8129.4債務償還年数 (年)1.40.8-0.70.9インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)140.8303.5-360.9160.5(注) 1.各指標は、下記の基準で算出しております。・自己資本比率:自己資本/総資産・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産・債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い2.第44期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。 ⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社は、財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な見積りは、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりであります。

事業リスク

サムコの事業にはいくつかのリスクがあります。まず、市場変動リスクとして、半導体や電子部品の需要は5GやAI関連投資によって高まっていますが、経済環境の変化により顧客の設備投資が凍結されると業績に悪影響が出る可能性があります。次に、カントリーリスクとして、世界各国で事業を展開しているため、各国の法令や政治・社会情勢の変化、米中対立などが業績に影響を与える可能性があります。また、資材調達リスクとして、特殊な原材料や部品は仕入先が限定されており、災害や倒産などで調達が滞ると製品出荷に遅延が生じる恐れがあります。さらに、新製品開発リスクとして、技術革新が速い業界で、タイムリーに市場ニーズに合った新製品を投入できない場合、競争力が低下し業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,501 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社ではこれらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、その発生を回避するための対応策を中期経営計画や年度計画の課題に組み入れ、また、リスクが顕在化した場合に備え、ガバナンス体制の強化、維持を進めております。一方、経営環境の変化の中で適切にリスクテイクしていくことにより今後の企業の持続的な成長に繋がるとの考えにより、それぞれのリスクについて悪影響を回避するとともに、リスクテイクの認識も強化し対応しております。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 市場変動リスク当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売を行っております。当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置の販売マーケットにおいて、5G(第5世代移動通信システム)の普及に伴いその「高速・大容量」「低遅延」「多接続」という特色を生かした新たな事業領域での開発投資が幅広い企業で進み、本格生産への移行が進んでおります。加えて、6G(Beyond5G~普及が進んでいる5Gの性能をさらに進化させた次世代の移動通信システム)を中心とした情報ネットワーク基盤の実現に向けた世界最高レベルの研究開発環境の整備が進められており、研究開発向けの半導体等電子部品製造装置の需要が拡大しております。加えて、AI関連投資の積極化によりデータセンターの建設需要が高まるなど、化合物半導体及び電子部品へのニーズは高く推移するものと見込まれております。その反面、ニーズや経済環境の変化によっては、需給バランスが大きく崩れることもあり、これに伴う顧客の設備投資の凍結や減産、計画変更等が発生した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、急激な需要増加に対応できなかった場合には、顧客に製品をタイムリーに供給できず、機会損失が生じるなど、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。当社では、原則販売代理店を通さない直販体制を構築しており、既存顧客については営業・技術担当者が直接顧客の設備投資動向を把握することを可能にしております。また、創業当初より繋がりの深い国内外の大学や研究機関から常に最先端技術や情報を得ることができ、最新の市場動向を把握した上で、製品開発や設備投資、生産、人員計画の適正化を図っております。(2) カントリーリスク当社は、北米、欧州、中国、台湾、韓国、東南アジア、インド等の世界各国で事業を行っており、今後も海外市場での拡販は当社の重要な経営課題となっております。しかしながら、海外事業展開においては、各国の法令、政治・社会情勢、文化宗教、商慣習の違いに起因する問題に対処できないことにより、想定通りの成果を上げることができない可能性があり、この場合には当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、米国の関税政策の変化やウクライナ情勢、米中対立の長期化が当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置のマーケットにも影響を与える事態になれば、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。一方、自国第一主義が進展した場合、各国の技術開発競争がより一層加速することが予想され、研究機関や民間企業が次世代の最先端技術の研究に対する取り組みを強化させることになれば、当社の関わる事業領域において新たなマーケットが創出される可能性があります。当社では、海外子会社・事業所社員は責任者含め原則現地採用としており、本社の日本人社員が出張やリモートにて現地を支援する体制としております。現地サイドの情報を適時、的確に把握することで、リスクの早期発見とリスク発現時の適切な対応に努めております。 (3) 資材等の調達に関するリスク当社の生産活動には、原材料、部品等が適時、適切に納入されることが必要ですが、原材料、部品等の一部については、その特殊性から仕入先や外注先が限定されているものや代替の困難なものがあります。世界的に半導体製造装置需要が拡大する一方で、仕入先や外注先の災害や事故、人手不足や後継者難による廃業・倒産等で、部品の安定的調達が確保できない可能性があります。その場合は、製品の出荷遅延による機会損失等が発生し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では、仕入先や外注先と長年にわたり良好な関係を維持し、複数社購買を実施するなど安定的な調達を図っております。加えて、重要部品の先行手配や仕様共通化等の対策により、安定供給体制の確立と在庫の適正化に取り組んでおります。 (4) 人材の確保に関するリスク当社の持続的成長を実現するため、高度なスキルを有する管理者、技術者、営業担当者、メンテナンス・サービス要員の確保と育成は極めて重要であり、社員の教育を体系的・継続的に実施する必要があります。しかしながら、必要な人材の確保が計画通りに進まなかった場合には、当社の将来の成長と業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では、人材の育成・活用を中期経営計画の課題として取り組んでおり、多様な人材の確保と育成のため、海外の大学への直接求人の実施、シニア社員の活用・待遇の見直し、社内研修体系の制度化等を進めております。また、女性の技術職や管理職を増やし、女性が活躍できる雇用環境の整備を行うため、「採用した労働者に占める女性労働者の割合を30%以上とする」を目指として、行動計画を策定しております。 (5) 新製品開発リスク当社は、半導体製造装置業界におけるCVD装置、エッチング装置、洗浄装置において、顧客が求めるニーズに対応した研究開発を継続的に実施し、新製品をタイムリーに市場投入してまいりました。しかしながら、技術革新や製品開発のスピードが速い半導体製造装置業界において、将来のニーズを予測し、それに見合った新製品を開発し続けることは容易ではありません。他社製品に対して優位性ある新製品をタイムリーに適正な価格で市場に投入できない場合、市場の技術トレンドや製品仕様が当社の開発内容と異なる方向に向かった場合、あるいは当社の新製品の開発が著しく遅れた場合は、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では、社内にて常に業界における最先端技術や情報を共有し、研究開発テーマや技術開発に関する事項を決定する機関として、代表取締役会長、代表取締役社長、技術開発統括部長、営業統括部長などを構成員とする技術戦略会議を毎月開催しております。また、同会議にて新製品の開発等に著しい遅延が生じないよう、その進捗を管理しております。 (6) 環境対応に関するリスク当社を取り巻くステークホルダーをはじめ、世界全体でサステナビリティに関する社会的要請が高まっております。こうした中、脱炭素社会への移行に伴う各国の気候変動政策、環境法令や業界行動規範、技術革新や顧客ニーズ等に適切に対応できなかった場合には、社会的信用の低下や製品競争力の低下等により、当社業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では、中期経営計画の課題として社内環境対策(サムコ環境方針)への取り組み強化を掲げ、2022年8月に代表取締役社長を委員長とする「ESG委員会」を設立いたしました。取締役会は同委員会の活動報告を受けて、当社の気候変動に関するリスク・機会及びこれらへの対策の状況を把握し、これによる財務への影響や中長期経営計画への影響、更なる環境負荷低減への取り組み等に対する検討を行っております。(7) その他のリスク当社が事業を遂行するにあたって、上記の主要なリスク以外にも、経営環境の変化により、場合によっては当社の業績に影響を及ぼすことが想定されるその他のリスクとして、以下のようなものがあります。なお、これらは、当社に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された項目以外のリスクも存在します。 ① 特定地域、特定顧客への販売依存度生産用途向け製品の売上高比率の増加に伴い、海外の特定地域や国内外の特定顧客からの受注が集中することにより、期毎の売上高が大きく増減する可能性があります。特定地域、特定顧客の設備投資が低迷し装置需要が減少した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 製造物責任当社が提供する製品は、厳しい品質管理のもとに設計・製造されておりますが、万一顧客に深刻な損失をもたらした場合には損失に対する責任を問われる可能性があります。更に、これらの問題による当社の企業イメージの低下は、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産権当社は、独自技術の専有化、他社製品との差別化及び競争力強化のために、様々な技術やノウハウを開発しており、その技術やノウハウが第三者の特許権その他の知的財産権を侵害しないよう厳重に管理しております。しかしながら、既に多くの特許権その他の知的財産権が存在し、日々新しい特許権その他の知的財産権が次々と取得される中で、見解の相違などにより第三者から特許権侵害等で提訴される可能性があります。また、当社の事業展開に必要な技術についてライセンスを取得できなかった場合には、当社の事業に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 債権回収当社は顧客に関する信用リスクの管理強化策や軽減策を実施しておりますが、経済状況の急変により予想外の倒産や支払遅延が発生した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 為替変動当社の海外取引のうちアジア向けは原則日本円建、欧米向けは原則米国ドル建でありますが、今後も海外取引を拡大する方針であり米国ドル建の取引が増加することになれば為替予約を活用したとしても為替変動リスクを被る可能性があります。また、当社は外貨建資産(未予約の現預金等)も保有しております。そのため、円建資産に転換する場合だけでなく財務諸表作成のための換算においても為替変動の影響を受ける可能性があります。 ⑥ 情報セキュリティ当社は、事業遂行に当たり、重要情報や取引先等の秘密情報を有しております。これらの情報については、サイバー攻撃等による不正アクセスや改ざん、データの破壊、紛失、漏洩等が発生する可能性があります。サーバーダウン等による事業の停止や、これらの情報が第三者に漏洩し不正使用された場合にも、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 災害等による影響当社は災害等による影響を最小限に留めるため必要とされる安全対策や事業の早期復旧のための対策を実施しておりますが、大規模な台風や地震等の自然災害、疫病の流行、テロ、大規模な停電、火災、事故等の不測の事態が発生した場合、本社機能や製品生産に影響を与え、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

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