経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、確約されたものではありません。(1)グループ経営ビジョン当社グループは、100年企業へ向けて以下の「グループ経営ビジョン」を定めております。・お客様の立場に立ち、誠心を込めて高性能かつ高品質な製品とサービスをご提供できる、活力と新規性に満ちた開発型企業となる。・コストダウンや社内コア技術を中心とした改良型商品開発から、市場のニーズを確実に捉え、さまざまな企業とコラボレーションする柔軟な企業となる。・世界No.1を目指して、グループの全従業員が一丸となり、お客様満足度の最大化に努め、革新的な技術・製品を常に生み出していく、「真のグローバルワン・エクセレントメーカ」になることを目指す。(2)経営方針・経営戦略等3ヶ年にわたる新たな中期経営計画に基づく事業活動を2026年3月期より開始しております。この計画に基づき、成長市場を海外と位置付け、「真の開発型企業」として、「全ての顧客に感動を与える商品開発」と「高性能・高品質」を提供し続けてまいります。(新中期経営計画の概要)①数値目標目標(2028年3月期)評価指標(KGI)連結売上高620億円以上、連結営業利益61.7億円以上、EPS132.0円以上、ROE11.0%以上②コンセプト新中期経営計画は、2036年3月期に連結売上高1,000億円の達成を目指す「Vision2035」実現の第一段階として、第一次中期経営計画と位置づけています。従業員一人ひとりの意識改革を促すことで行動変容を推進し、変革への第一歩を踏み出します。 ③事業戦略の概要既存事業にしっかりと軸足を置きながらも従来の領域にとらわれることなく、周辺分野や新規領域におけるM&Aを含むインオーガニックな「新領域の創出」及び海外の重点地域を中心とした販路拡大に注力します。 詳細については、当社ウェブサイト(URL:https://www.anestiwata-corp.com/jp/ir/news)にて、2025年5月15日に開示した「2025年3月期 決算説明会資料」をご参照ください。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題2026年3月期においては、新たな中期経営計画をもとに、各国の通商政策や金融市場の動向及び地政学的リスクなどを含む様々な不確実性に左右されない、強力な経営基盤の確立を実現してまいります。事業拡大の主戦場を海外市場と位置付け、エリアの特性に対応した成長戦略を個別に策定し、世界的に不確実性が高まる状況においてもグループ全社を挙げて経営資源の有効活用を進めます。このような経営環境の中、当社グループは、持続的な成長を確保するためにM&Aを含む多角的な投資を強化いたします。新たなニーズを開拓する新規事業の開発や、グローバル展開を推進する多様な人材を育成すべく人的投資や開発投資を拡大し、100周年を超えて全てのお客様に感動を提供する「真の開発型企業」を目指してまいります。・事業推進における社会課題への取り組みエアエナジー事業では、当社が世界で初めて開発・発売したオイルフリースクロールコンプレッサをさらに進化させてエネルギー効率を高め、省エネ性を実現することによりCO2の排出削減に貢献してまいります。また、オイルフリー機の販売比率を高めることで、工業用潤滑油の生成時に排出されるCO2を削減し環境負荷の低減を目指してまいります。コーティング事業では、塗装時に発生するVOC(揮発性有機化合物)の排出量を削減するため、コーティング技術の追求を継続するとともに、塗装・乾燥・搬送時におけるエネルギーコストを最大限に抑えるためのコーティング機器と設備の開発に注力してまいります。また、排水処理等の点で環境負荷が高いメッキや、導入コストが高い蒸着の代替工法として、低コストで環境にやさしく、かつ精度の高い均一薄膜を実現できる、インジウムミラーコーティングシステムの普及に努めてまいります。 ・M&Aや新規事業の推進当社は、次の成長段階へと進むため、従来の事業領域に依存することなく、新たな戦略を模索しております。中長期的な目標として、2036年3月期に売上規模1,000億円を達成することを掲げており、そのためには大胆なM&Aや新規事業の確立が不可欠であると考えています。M&Aの推進については、潜在的なターゲット企業の選定から企業価値算定及び統合プロセスのスムーズな進行まで、効率的に行うべく体制の強化を進めています。戦略的に価値のある企業との連携や統合を通じてシナジー効果を生み出し、企業の競争力を高めます。新規事業については、様々なパートナーとの協働を通じて、新市場での可能性を探り、具体的な成果を得るための実践的な知見を積み重ねています。これにより、新たな収益源を確立し、会社全体の成長を支えていく計画です。これらの取り組みを通じて、当社は、変化に柔軟に対応できるたくましい企業体質で新たな挑戦を続け、企業としての総合力をさらに向上させてまいります。・DXの推進当社は、収益体質の強化と価値提供の進化を実現するため、DXの推進が極めて重要であると認識しています。生産現場や営業活動においては、データやデジタル技術を活用した取り組みが既に進んでおり、これらの取り組みを拡大・深化させることで、業務効率の向上や新たなビジネスモデルの構築を目指しています。また、DX推進のためには、専門技術を有する人材の育成及びデジタル技術を効果的に活用できる組織体制への改革が急務であると認識しています。加えて、サイバーリスクの高まりに対応するため、最新のセキュリティ技術の導入と適切なリスク管理体制の構築も重要な取り組みとして位置付けています。これらの課題に対し、当社はシステムの統合やクラウド環境への移行、人材育成プログラムの充実、さらにセキュリティ対策の強化を通じて、持続的な企業成長と競争力向上を目指してまいります。・サプライチェーンの最適化様々な不確実性によるサプライチェーンの分断を回避するため、サプライヤーごとのBCP(事業継続計画)を策定し、特に特殊な材料や加工、処理を必要とする部品や海外における一国集中生産等に関しては、サプライヤーへの取引条件に関する支援等とともに、サプライヤー並びに生産地の追加等を進めています。また、かねてより生産効率の向上とサプライチェーンの安定化を目指した生産計画改革を進めてまいりましたが、安定した生産と製品供給を実現するため、この改革をさらに強力に推進してまいります。・従業員の健康と「働きがい」の維持による組織の活性化当社グループが豊かな社会の実現に貢献し持続的な成長を遂げるためには、従業員の健康とやりがいを重視し、健全な職場環境を整えることが必要であると認識しています。当社は、代表取締役社長執行役員を健康経営推進最高責任者とし、健康経営推進委員会をはじめとした関連部署が一体となり、ヘルスリテラシーの向上やライフワークバランスの確保に向けた働き方改革に取り組んでいます。当連結会計年度は、一連の活動が評価され、経済産業省と日本健康会議から「健康経営優良法人(ホワイト500)」に5年連続で認定されました。さらに、従業員のモチベーションと「働きがい」の向上は、パフォーマンス最大化の重要な要素であると認識し、人事制度の見直しを積極的に進めています。従業員が成果に応じて適正に評価される制度を確立し、「働きがい」を感じられる職場環境の整備に努めています。これらの取り組みを通じて、当社は引き続き、従業員の健康と「働きがい」を支える施策を強化・推進し、そのパフォーマンスを最大限に引き出すことにより企業全体の競争力向上を実現してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、確約されたものではありません。(1)グループ経営ビジョン当社グループは、100年企業へ向けて以下の「グループ経営ビジョン」を定めております。・お客様の立場に立ち、誠心を込めて高性能かつ高品質な製品とサービスをご提供できる、活力と新規性に満ちた開発型企業となる。・コストダウンや社内コア技術を中心とした改良型商品開発から、市場のニーズを確実に捉え、さまざまな企業とコラボレーションする柔軟な企業となる。・世界No.1を目指して、グループの全従業員が一丸となり、お客様満足度の最大化に努め、革新的な技術・製品を常に生み出していく、「真のグローバルワン・エクセレントメーカ」になることを目指す。(2)経営方針・経営戦略等3ヶ年にわたる新たな中期経営計画に基づく事業活動を2026年3月期より開始しております。この計画に基づき、成長市場を海外と位置付け、「真の開発型企業」として、「全ての顧客に感動を与える商品開発」と「高性能・高品質」を提供し続けてまいります。(新中期経営計画の概要)①数値目標目標(2028年3月期)評価指標(KGI)連結売上高620億円以上、連結営業利益61.7億円以上、EPS132.0円以上、ROE11.0%以上②コンセプト新中期経営計画は、2036年3月期に連結売上高1,000億円の達成を目指す「Vision2035」実現の第一段階として、第一次中期経営計画と位置づけています。従業員一人ひとりの意識改革を促すことで行動変容を推進し、変革への第一歩を踏み出します。 ③事業戦略の概要既存事業にしっかりと軸足を置きながらも従来の領域にとらわれることなく、周辺分野や新規領域におけるM&Aを含むインオーガニックな「新領域の創出」及び海外の重点地域を中心とした販路拡大に注力します。 詳細については、当社ウェブサイト(URL:https://www.anestiwata-corp.com/jp/ir/news)にて、2025年5月15日に開示した「2025年3月期 決算説明会資料」をご参照ください。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題2026年3月期においては、新たな中期経営計画をもとに、各国の通商政策や金融市場の動向及び地政学的リスクなどを含む様々な不確実性に左右されない、強力な経営基盤の確立を実現してまいります。事業拡大の主戦場を海外市場と位置付け、エリアの特性に対応した成長戦略を個別に策定し、世界的に不確実性が高まる状況においてもグループ全社を挙げて経営資源の有効活用を進めます。このような経営環境の中、当社グループは、持続的な成長を確保するためにM&Aを含む多角的な投資を強化いたします。新たなニーズを開拓する新規事業の開発や、グローバル展開を推進する多様な人材を育成すべく人的投資や開発投資を拡大し、100周年を超えて全てのお客様に感動を提供する「真の開発型企業」を目指してまいります。・事業推進における社会課題への取り組みエアエナジー事業では、当社が世界で初めて開発・発売したオイルフリースクロールコンプレッサをさらに進化させてエネルギー効率を高め、省エネ性を実現することによりCO2の排出削減に貢献してまいります。また、オイルフリー機の販売比率を高めることで、工業用潤滑油の生成時に排出されるCO2を削減し環境負荷の低減を目指してまいります。コーティング事業では、塗装時に発生するVOC(揮発性有機化合物)の排出量を削減するため、コーティング技術の追求を継続するとともに、塗装・乾燥・搬送時におけるエネルギーコストを最大限に抑えるためのコーティング機器と設備の開発に注力してまいります。また、排水処理等の点で環境負荷が高いメッキや、導入コストが高い蒸着の代替工法として、低コストで環境にやさしく、かつ精度の高い均一薄膜を実現できる、インジウムミラーコーティングシステムの普及に努めてまいります。 ・M&Aや新規事業の推進当社は、次の成長段階へと進むため、従来の事業領域に依存することなく、新たな戦略を模索しております。中長期的な目標として、2036年3月期に売上規模1,000億円を達成することを掲げており、そのためには大胆なM&Aや新規事業の確立が不可欠であると考えています。M&Aの推進については、潜在的なターゲット企業の選定から企業価値算定及び統合プロセスのスムーズな進行まで、効率的に行うべく体制の強化を進めています。戦略的に価値のある企業との連携や統合を通じてシナジー効果を生み出し、企業の競争力を高めます。新規事業については、様々なパートナーとの協働を通じて、新市場での可能性を探り、具体的な成果を得るための実践的な知見を積み重ねています。これにより、新たな収益源を確立し、会社全体の成長を支えていく計画です。これらの取り組みを通じて、当社は、変化に柔軟に対応できるたくましい企業体質で新たな挑戦を続け、企業としての総合力をさらに向上させてまいります。・DXの推進当社は、収益体質の強化と価値提供の進化を実現するため、DXの推進が極めて重要であると認識しています。生産現場や営業活動においては、データやデジタル技術を活用した取り組みが既に進んでおり、これらの取り組みを拡大・深化させることで、業務効率の向上や新たなビジネスモデルの構築を目指しています。また、DX推進のためには、専門技術を有する人材の育成及びデジタル技術を効果的に活用できる組織体制への改革が急務であると認識しています。加えて、サイバーリスクの高まりに対応するため、最新のセキュリティ技術の導入と適切なリスク管理体制の構築も重要な取り組みとして位置付けています。これらの課題に対し、当社はシステムの統合やクラウド環境への移行、人材育成プログラムの充実、さらにセキュリティ対策の強化を通じて、持続的な企業成長と競争力向上を目指してまいります。・サプライチェーンの最適化様々な不確実性によるサプライチェーンの分断を回避するため、サプライヤーごとのBCP(事業継続計画)を策定し、特に特殊な材料や加工、処理を必要とする部品や海外における一国集中生産等に関しては、サプライヤーへの取引条件に関する支援等とともに、サプライヤー並びに生産地の追加等を進めています。また、かねてより生産効率の向上とサプライチェーンの安定化を目指した生産計画改革を進めてまいりましたが、安定した生産と製品供給を実現するため、この改革をさらに強力に推進してまいります。・従業員の健康と「働きがい」の維持による組織の活性化当社グループが豊かな社会の実現に貢献し持続的な成長を遂げるためには、従業員の健康とやりがいを重視し、健全な職場環境を整えることが必要であると認識しています。当社は、代表取締役社長執行役員を健康経営推進最高責任者とし、健康経営推進委員会をはじめとした関連部署が一体となり、ヘルスリテラシーの向上やライフワークバランスの確保に向けた働き方改革に取り組んでいます。当連結会計年度は、一連の活動が評価され、経済産業省と日本健康会議から「健康経営優良法人(ホワイト500)」に5年連続で認定されました。さらに、従業員のモチベーションと「働きがい」の向上は、パフォーマンス最大化の重要な要素であると認識し、人事制度の見直しを積極的に進めています。従業員が成果に応じて適正に評価される制度を確立し、「働きがい」を感じられる職場環境の整備に努めています。これらの取り組みを通じて、当社は引き続き、従業員の健康と「働きがい」を支える施策を強化・推進し、そのパフォーマンスを最大限に引き出すことにより企業全体の競争力向上を実現してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。(1)業績に関する説明①経営成績当連結会計年度の業績は、売上高54,411百万円(前連結会計年度比1.8%増)、営業利益5,903百万円(同4.4%減)、経常利益7,139百万円(同10.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,276百万円(同13.3%減)となりました。(ご参考値)事業部別の状況(単位:百万円)事業区分 当連結会計年度2024年4月1日~2025年3月31日(製品区分)連結売上高(前年同期増減率)連結営業利益(前年同期増減率)エアエナジー事業33,6091.3%3,3882.8% 圧縮機30,7872.0% 真空機器2,822△5.4%コーティング事業20,6792.7%2,608△7.5% 塗装機器17,9436.6% 塗装設備2,736△17.1%その他 12310.2%△94△253.1%合計 54,4111.8%5,903△4.4% (注)1.事業別の連結営業利益は、当社グループ独自の基準により算定しております。2.当連結会計年度より、製品区分の変更を行っております。従来、塗装時の作業環境を改善する環境装置は「塗装機器」に区分しておりましたが、製品の性質や販売体制等の観点から、「塗装設備」に区分変更しました。加えて、「エアエナジー事業」及び「コーティング事業」に含まれていたECサイト販売をはじめとするコンシューマービジネスの収益は、事業戦略上の重要性の観点から比較を容易にするため「その他」の区分に変更しました。なお、製品区分ごとの比較情報については、前連結会計年度の数値を変更後の事業・製品区分に組み替えた数値で比較しております。3.「その他」には、コンシューマービジネスやモビリティアフターサービスなどに関する収益が含まれます。②財政状態の分析1)資産資産は、流動資産が、45,229百万円(前連結会計年度比11.5%増)となりました。これは主に、「現金及び預金」が4,404百万円増加したことなどによるものです。固定資産は、23,973百万円(同6.3%減)となりました。これは主に、「投資有価証券」が3,096百万円減少したことなどによるものです。その結果、総資産は69,202百万円(同4.6%増)となりました。2)負債負債は、流動負債が、12,161百万円(同4.9%減)となりました。これは主に、「未払法人税等」が845百万円減少したことなどによるものです。固定負債は、3,479百万円(同6.1%増)となりました。これは主に、「長期借入金」が89百万円増加したことや「退職給付に係る負債」が50百万円増加したことなどによるものです。その結果、負債合計は15,641百万円(同2.7%減)となりました。3)純資産純資産は、53,561百万円(同7.0%増)となりました。これは主に、「利益剰余金」が2,324百万円増加したことや「為替換算調整勘定」が1,528百万円増加したことなどによるものです。また、純資産より非支配株主持分を除いた自己資本は46,853百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の66.8%から0.9ポイント増加し67.7%となりました。 ③キャッシュ・フローの状態当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3,077百万円増加し、当連結会計年度末には17,686百万円(同21.1%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。1)営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動の結果、資金収支は9,746百万円の収入(同44.0%増)となり、前連結会計年度末に比べ2,976百万円の増加となりました。これは主に、持分法適用会社からの配当により「持分法による投資損益」が2,420百万円増加したことや「棚卸資産の増減額」の変動により収入が518百万円増加したことなどによるものです。2)投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動の結果、資金収支は3,255百万円の支出(同158.2%増)となり、前連結会計年度末に比べ1,994百万円の支出の増加となりました。これは主に、「定期預金の預入による支出」が1,745百万円増加したことなどによるものです。3)財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動の結果、資金収支は3,932百万円の支出(同9.7%増)となり、前連結会計年度末に比べ347百万円の支出の増加となりました。これは主に、「短期借入金の純増減額」の変動により支出が233百万円増加したことなどによるものです。 (2)生産、受注及び販売の状況①生産実績当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。セグメント金額(百万円)前期比増減率(%)日本19,093△8.5%欧州4,10636.8%米州1,1947.6%中国8,8503.5%その他6,181△0.7%合計39,427△0.8% (注) 欧州の増加は、主に塗装機器の生産の伸長などによるものです。②受注及び受注残高当連結会計年度における塗装設備の受注状況は、次のとおりであります。セグメント受注高(百万円)前期比増減率(%)受注残高(百万円)前期比増減率(%)日本3,29277.21,735308.4欧州----米州2338.310-中国654101.3308183.6その他220△38.162△45.6合計4,19063.92,117226.4 (注) 1.この受注及び受注残高は、塗装設備製品のものです。塗装設備製品以外は受注から販売までが短期間であり、受注及び受注残高の管理対象としておりません。2.当連結会計年度より、製品区分の変更を行っております。従来、塗装時の作業環境を改善する環境装置は「塗装機器」に区分しておりましたが、製品の性質や販売体制等の観点から、「塗装設備」に区分変更しております。なお、前連結会計年度との比較にあたっては、当該変更を適用した数値を使用しています。3.日本の受注及び受注残高の増加は、主に自動車の生産に関連した設備投資案件を獲得したことなどによるものです。4.中国の受注及び受注残高の増加は、主に塗料メーカ向け設備投資案件を獲得したことなどによるものです。5.その他の受注の減少は、主にインドにおける自動車の生産に関連した設備投資案件の獲得ペースが緩やかになったことなどによるものです。 ③販売実績当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。セグメント金額(百万円)前期比増減率(%)日本18,3120.6欧州9,3107.5米州7,0753.1中国11,5200.9その他8,191△1.0合計54,4111.8 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①概要及び経営成績当連結会計年度における世界経済は、アメリカを中心に雇用や個人消費の堅調さが見られた一方で、欧州や中国では高金利や不動産市場の低迷などにより回復に地域差が見られました。総じて、金融引き締めや地政学リスクなどの影響も継続しており、設備投資の伸び悩みがみられたことで、世界経済は緩やかな回復にとどまりました。日本経済においては、賃上げの浸透や物価上昇の一服感が個人消費の回復を下支えしましたが、世界経済の減速により、輸出や設備投資は伸び悩みました。企業業績や雇用環境は総じて堅調に推移した一方で、日銀の金融政策動向や為替変動などの影響もあり、先行き不透明感が残るものの、全体としては緩やかな回復基調が続きました。 このような状況の中、当連結会計年度の業績は、売上高54,411百万円(前連結会計年度比1.8%増)、営業利益5,903百万円(同4.4%減)、経常利益7,139百万円(同10.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,276百万円(同13.3%減)となりました。これらの結果により、当連結会計年度のROEは9.4%(同2.3ポイント減)となり、自己資本比率は67.7%と0.9ポイント上昇しております。②セグメントの業績当社グループで採用しております地域別のセグメントの状況は以下のとおりであります。セグメントの業績の詳細については、「第5〔経理の状況〕-1〔連結財務諸表等〕-(1)〔連結財務諸表〕-〔注記事項〕」の(セグメント情報等)をご参照ください。(日本)売上高は24,847百万円(前連結会計年度比5.6%減)、セグメント利益は2,620百万円(同23.6%減)となりました。利益の減少は、真空機器など利益率の高い製品を主とした製品全般の売上減少などによるものです。 圧縮機製品では、小形圧縮機において業界全体の出荷台数が伸び悩んでいるものの、価格改定の浸透や販促キャンペーンの効果などにより売上は伸長しました。 真空機器製品では、最終の向け先である中国市場の需要が縮小したことにより、半導体製造関連装置メーカ向け真空ポンプの売上が減少しました。 塗装機器製品では、ハンドスプレーガンの売上は横ばいで推移した一方で、塗料供給機器や塗料以外の液体を塗布する機器の販売が拡大したことで、総じて売上は伸長しました。 塗装設備製品では、自動車生産を中心とした塗装設備において少ない期初受注残を期中の受注獲得でカバーできず、売上が減少しました。(欧州)売上高は10,137百万円(前連結会計年度比8.1%増)、セグメント利益は828百万円(同0.1%減)となりました。利益の減少は、主に利益率が高いオイルフリー圧縮機の売上減少などによるものです。 圧縮機製品では、OEM先における需要動向の変化などにより、オイルフリー圧縮機の売上が減少しました。また、この状況を改善すべく欧州の子会社及び全域での販売体制の再構築に着手しました。 塗装機器製品では、自動車補修市場向けスプレーガン及び木工市場向け塗装用ユニットの販売が継続して堅調に推移したことや、ドイツ子会社にてエアーブラシの売上が好調なことから欧州全域で売上が伸長しました。 (米州)売上高は7,446百万円(前連結会計年度比2.6%増)、セグメント利益は898百万円(同3.2%減)となりました。利益の減少は、主に南米における利益率の高いオイルフリー圧縮機の売上減少などによるものです。 圧縮機製品では、アメリカにおいて主に医療市場向けオイルフリースクロール圧縮機の売上が増加しました。 真空機器製品では、アメリカにおいて前連結会計年度に見られたスポット需要がなく売上が減少しました。並行して新規の販路開拓に注力しております。 塗装機器製品では、アメリカにおいて木工市場向け塗装ユニットの販売が堅調に推移したことや、ブラジルにおいてもハンドスプレーガンの販売が好調に推移したことで、売上が伸長しました。(中国)売上高は12,567百万円(前連結会計年度比1.3%増)、セグメント利益は882百万円(同9.1%増)となりました。 圧縮機製品では、現地子会社による輸出販売が堅調に推移したものの年度末にかけては伸び悩みが見られました。また、国内販売は依然として厳しい状態が続いており、総じて売上は減少しました。 真空機器製品では、リチウムイオン電池製造関連装置向け真空ポンプ売上が業績を下支えしましたが、年度末にかけて需要は縮小しました。 塗装機器製品では、中国経済低迷の影響が続いており、売上は減少しました。 塗装設備製品では、主に機械部品や樹脂成型品の生産に関連する塗装設備の納入が完了したことにより、売上が伸長しました。(その他)売上高は9,948百万円(前連結会計年度比1.2%減)、セグメント利益は1,546百万円(同3.4%減)となりました。 圧縮機製品では、インドの汎用市場において中形圧縮機の売上は前年度を下回ったものの、小形圧縮機の売上は伸長しました。東アジアにおいては汎用市場向け小形圧縮機の需要が拡大し、全体を牽引しました。 塗装機器製品では、インドやオーストラリアにおいて自動車補修市場向けや工業塗装市場向けハンドスプレーガンの売上が伸長しました。 塗装設備製品では、東南アジアにおいて期初の受注残のみならず期中の受注獲得も厳しい状態が続きました。インドにおいても引き合い案件が期中の売上に至らず、売上は減少しました。③資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの財源については自己資本を基本としつつも、一部、金融機関等からの借り入れにより調達しています。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は、海外子会社を含む設備投資、M&A等によるものであります。また、当社グループの当連結会計年度末において、短期借入金858百万円に対して現金及び現金同等物の期末残高17,686百万円と資金の流動性を確保しています。なお、当座貸越極度額及びコミットメントライン契約額7,949百万円を結んでおり、これらの契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高は96百万円です。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。当社が採用する重要な会計方針については、「第5〔経理の状況〕-1〔連結財務諸表等〕-(1)〔連結財務諸表〕-〔注記事項〕」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、権限を明確に定め、適切な情報に基づく判断に努めていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。なお、詳細については、「第5〔経理の状況〕-1〔連結財務諸表等〕-(1)〔連結財務諸表〕-〔注記事項〕」の(重要な会計上の見積り)をご参照ください。(有形固定資産及びのれんを含む無形固定資産の減損)固定資産の減損損失の認識の判定においては、将来キャッシュ・フローを見積った事業計画をもとに行っております。当社グループは事業拡大を目的としてM&Aを含む子会社等への投資を積極的に行っているため、特に関係会社等の保有する固定資産、のれんの減損損失の判定、及びのれん計上時の償却年数の算定は当社グループの業績等に重要な影響を及ぼすと認識しており、その際に使用される見積りや前提条件については慎重に検討し取締役会が監督することで適切性を確保しています。しかしながら、市場環境の変化等により、将来キャッシュ・フローの見積りの前提条件が変化した場合には、減損損失が認識されるか否かの判定及び減損金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。