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椿本チエイン(6371)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

椿本チエインは、ドライブチェーンやコンベヤチェーン(チェーン)、減速機や直線作動機(モーションコントロール)、自動車エンジン用のタイミングチェーンシステム(モビリティ)、搬送・仕分け・保管システム(マテハン)の製造・販売を主な事業としています。これらの製品は、産業機械や自動車、物流システムなど幅広い分野で利用されており、国内外の子会社や関連会社と連携してグローバルに事業を展開し、収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

椿本チエインの事業セグメントは主に4つです。まず「チェーン」事業は、ドライブチェーンやコンベヤチェーンなどの製造・販売で、売上942.54億円、営業利益155.85億円と最も大きな収益源です。次に「モーションコントロール」事業は、減速機や直線作動機などを扱い、売上229.44億円、営業利益7.7億円です。「モビリティ」事業は、自動車エンジン用タイミングチェーンシステムが中心で、売上911.79億円、営業利益82.87億円とチェーンに次ぐ規模です。最後に「マテリアルハンドリング」事業は、搬送・仕分け・保管システムを提供し、売上681.06億円、営業利益12.47億円となっています。海外売上高が連結売上高の60%以上を占めており、グローバルな事業展開が特徴です。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Chain 事業 943 156 16.5%
MotionControlReportableSegment 事業 229 8 3.4%
MobilityReportableSegment 事業 912 83 9.1%
MaterialHandling 事業 681 12 1.8%
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FY2025|4,108 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社、子会社78社および関連会社8社で構成され、その主な事業内容はドライブチェーンおよびコンベヤチェーン(以上、チェーン)、減速機、直線作動機(以上、モーションコントロール)、エンジン用タイミングチェーンシステム(以上、モビリティ)、搬送・仕分け・保管システム(以上、マテハン)の製造、販売等であります。当社は、チェーン、モーションコントロール、モビリティ、マテハンの製造、販売、研究開発および子会社、関連会社の統括等を行っております。各子会社および関連会社の各々の主たるセグメントに係る位置づけは次のとおりであります。会社名事業内容区分セグメント製造販売チェーンモーションコントロールモビリティマテハンその他(連結子会社) ㈱椿本カスタムチエン小形コンベヤチェーンおよび特殊チェーンの製造○ ○ ㈱椿本スプロケットスプロケットおよびカップリングの製造・販売○○○○ ツバキ山久チエイン㈱各種機械用チェーンおよび省力機器類等の製造・販売○○○○ ○ ㈱椿本鋳工鋳鉄鋼の鋳造、加工および販売○○ ○ ㈱椿本バルクシステム粉粒体コンベヤの製造・販売○○ ○ 椿本メイフラン㈱チップ・スクラップコンベヤの製造・販売○○ ○ ㈱椿本マシナリー当社グループ製品等の国内における販売 ○○○○○○㈱ツバキサポートセンタービルメンテナンス、保険代理業等 ○ ○U.S. TSUBAKI HOLDINGS, INC.米国等における当社関係会社への事業支援 ○○○○ U.S. TSUBAKI POWER TRANSMISSION, LLCチェーン製品、モーションコントロール製品の輸入販売および現地生産○○○○ U.S. TSUBAKI AUTOMOTIVE, LLCモビリティ製品の輸入販売および現地生産○○ ○ U.S. TSUBAKIMATERIAL HANDLING, LLC米国における当社関係会社への事業支援 ○ U.S. TSUBAKI INDUSTRIAL, LLCマテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ TSUBAKI KABELSCHLEPP AMERICA, INC.チェーン製品の輸入販売および現地生産○○○ TSUBAKI BRASIL EQUIPAMENTOSINDUSTRIAIS LTDA.チェーン製品、モーションコントロール製品の輸入販売 ○○○ Central Conveyor Company, LLCマテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ Central Industrial, LLCマテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ Electrical Insights, LLCマテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ KCI, Incorporatedマテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ TSUBAKI ATR, LLCモーションコントロール製品の現地生産○ ○ 椿本机械(上海)有限公司モーションコントロール製品の輸入販売および現地生産○○ ○ TSUBAKIMOTO EUROPE B.V.チェーン製品、モーションコントロール製品、モビリティ製品の輸入販売 ○○○○ TSUBAKIMOTO UK LTD.チェーン製品、モーションコントロール製品、モビリティ製品の輸入販売および現地生産○○○○○ Tsubaki Deutschland GmbHチェーン製品、モーションコントロール製品、モビリティ製品の輸入販売 ○○○○ Tsubaki Automotive Czech Republic s.r.o.モビリティ製品の輸入販売および現地生産○○ ○ TSUBAKI IBERICA POWER TRANSMISSION, S.L.チェーン製品、モーションコントロール製品の輸入販売 ○○○ EUROCATENA GmbHドイツにおける当社関係会社への事業支援 ○ Karl Jungbluth Kettenfabrik GmbH & Co. KGチェーン製品の現地生産・販売○○○ 台湾椿本股份有限公司チェーン製品、モーションコントロール製品、モビリティ製品の輸入販売および現地生産○○○○○ 会社名事業内容区分セグメント製造販売チェーンモーションコントロールモビリティマテハンその他TSUBAKI OF CANADA LIMITEDチェーン製品、モーションコントロール製品の輸入販売およびチェーン製品の現地生産○○○○ Tsubaki Kabelschlepp GmbHチェーン製品、マテハン製品の輸入販売および現地生産○○○ ○ Kabelschlepp GmbH-Hünsbornマテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ KABELSCHLEPP ITALIA S.R.L.チェーン製品、マテハン製品の輸入販売 ○○ ○ METOOL PRODUCTS LIMITEDチェーン製品の輸入販売および現地生産○○○ KABELSCHLEPP FRANCE S.A.R.L.チェーン製品、マテハン製品の輸入販売 ○○ ○ KABELSCHLEPP INDIA PRIVATE LIMITEDチェーン製品の輸入販売および現地生産○○○ Kabelschlepp China Co., Ltd.チェーン製品、マテハン製品の輸入販売および現地生産○○○ ○ KABELSCHLEPP SYSTEMTECHNIK spol. s.r.o.マテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ Mayfran International, Incorporatedマテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ Conergics International LLC欧州等における当社関係会社への事業支援 ○ Mayfran U.K. Limitedマテハン製品の輸入販売 ○ ○ Mayfran GmbHマテハン製品の輸入販売 ○ ○ Mayfran Limburg B.V.マテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ Mayfran International B.V.マテハン製品の輸入販売 ○ ○ Mayfran France S.A.R.L.マテハン製品の輸入販売 ○ ○ Press Room Techniques Co.マテハン製品の輸入販売 ○ ○ Tsubakimoto Singapore Pte.Ltd.チェーン製品、モーションコントロール製品、マテハン製品の輸入販売 ○○○ ○ PT. TSUBAKI INDONESIA MANUFACTURINGチェーン製品、マテハン製品の輸入販売および現地生産、モーションコントロール製品の輸入販売○○○○ ○ PT. TSUBAKI INDONESIA TRADINGチェーン製品、モビリティ製品の輸入販売 ○○ ○ TSUBAKI POWER TRANSMISSION(MALAYSIA) SDN. BHD.チェーン製品、モーションコントロール製品、マテハン製品の輸入販売 ○○○ ○ TSUBAKIMOTO(THAILAND) CO.,LTD.チェーン製品、モーションコントロール製品の輸入販売 ○○○ TSUBAKI INDIA POWER TRANSMISSION PRIVATE LIMITEDチェーン製品、モーションコントロール製品、モビリティ製品の輸入販売 ○○○○ TSUBAKIMOTO VIETNAM CO.,LTD.チェーン製品、モーションコントロール製品の輸入販売 ○○○ TSUBAKIMOTO PHILIPPINES CORPORATIONチェーン製品、モーションコントロール製品、マテハン製品の輸入販売 ○○○ ○ TSUBAKI AUSTRALIA PTY.LIMITEDチェーン製品、モーションコントロール製品の輸入販売 ○○○ ○TSUBAKIMOTO AUTOMOTIVE (THAILAND) CO.,LTD.モビリティ製品の輸入販売および現地生産○○ ○ 椿本汽車発動機(上海)有限公司モビリティ製品の輸入販売および現地生産○○ ○ Tsubakimoto AutomotiveKorea Co., Ltd.モビリティ製品の輸入販売および現地生産○○ ○ 天津華盛昌歯輪有限公司モーションコントロール製品の現地生産○○ ○ 椿本鏈条(天津)有限公司チェーン製品およびモビリティ製品の輸入販売および現地生産○○○ ○ 椿本散装系統設備(上海)有限公司粉粒体コンベヤの輸入販売 ○ ○ 椿本鏈条(上海)有限公司チェーン製品、モーションコントロール製品、マテハン製品の輸入販売 ○○○ ○ Tsubakimoto Automotive Mexico S.A. de C.V.モビリティ製品の輸入販売および現地生産○○ ○ 会社名事業内容区分セグメント製造販売チェーンモーションコントロールモビリティマテハンその他(持分法適用関連会社) 天津椿本輸送机械有限公司粉粒体コンベヤの輸入販売および現地生産○○ ○ Kabelschlepp Sp. z o.o.チェーン製品の輸入販売および現地生産○○○ (非連結子会社) 椿凱動力伝輸機械(石家庄)有限公司チェーン製品の輸入販売および現地生産○○○ TSUBAKI CONVEYOR SYSTEMS INDIA PRIVATE LIMITEDマテハン製品の輸入販売および現地生産○○ ○ TSUBAKIMOTO KOREA CO.,LTD.チェーン製品、モーションコントロール製品の輸入販売 ○○○ ㈱ネクサウェアマテハン製品の国内における販売 ○ ○ ㈱ツバキベジムーブ農産物の国内における生産・販売および関連事業へのコンサルティング○○ ○ (他連結子会社5社、非連結子会社5社、関連会社6社)  前頁に述べた当社グループの事業系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
新材料、新加工技術の研究、新機構や新構造、新表面処理、既存技術の強化や新技術を用いた商品開発。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:市場環境変動のリスク / 気候変動に関するリスク / 海外での事業展開に伴う地政学的なリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

長年の歴史と実績に基づくブランド力や、特定の産業分野における技術的ノウハウは存在するが、特許や規制ライセンスによる明確な独占性は限定的。研究開発投資は継続しているものの、競合他社も同様の技術開発を進めている。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

自動車や産業機械向けに、同社のチェーンや部品は高い信頼性が求められ、一度採用されると仕様変更や他社製品への切り替えには、設計変更や認証プロセスなど、顧客にとって大きなコストと時間がかかる。特に、過酷な環境下で使用される製品では、実績のある同社製品からの乗り換えはリスクが高い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、直接的なネットワーク効果を生み出すプラットフォーム型ではない。製品の普及が直接的に製品価値を高める構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の量産実績とサプライチェーンの最適化により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、原材料価格の変動や、新興国メーカーの台頭による価格競争圧力も存在する。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

伝動機器分野、特に自動車用タイミングチェーンシステムや産業用ローラチェーンにおいて、グローバル市場で高いシェアを誇る。主要な自動車メーカーや産業機械メーカーとの長年にわたる取引実績は、規模の経済と業界内での確固たる地位を示唆している。

椿本チエインは、長年にわたるチェーン製造で培った技術力と、多岐にわたる製品ラインナップが強みです。特に、チェーン、モーションコントロール、モビリティ、マテハンといった幅広い分野で製品を提供しており、多様な産業ニーズに対応できる点が競争優位性となっています。また、グローバルに展開する生産・販売ネットワークにより、世界中の顧客に製品を供給できる規模とシェアも強みと言えるでしょう。市場ニーズに基づいたオンリーワン商品の開発に注力し、高付加価値製品を提供することで、他社との差別化を図っています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、つばきグループ共通の企業理念・行動指針である「TSUBAKI SPIRIT」を制定しております。これは、先人たちから受け継いできた「つばきグループのDNA」や今後のつばきグループが世の中に提供できる価値を見つめ直し、私たちがこれからも大切にすべきこと、そして新たに取り組むべきことを「社会的使命」「目指すべき姿」「行動原則」「創業の精神」として明確に表現・体系化したものです。社会的使命「動かすことに進化をもたらし、社会の期待を超えていきます。」を果たすため、グループが世の中に提供できる価値の最大化を追求しております。技術を磨き続けることで「モノづくり」にこだわり、その上で「モノづくり」の枠を超えたソリューションの提供を通じて、真に顧客や社会が求める価値を提供し続けます。社会の期待に応え、さらに、その期待を超える価値を提供することで、社会から必要とされ続ける企業となることを目指してまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、2025年度を最終年度とする「中期経営計画2025」において以下の数値目標を掲げております。(いずれも連結ベース)・売上高:3,000~3,200億円・営業利益率:9~11%・ROE:8%以上・配当性向:30%を基準とする(2025年3月期より35%以上に変更しました)・CO2排出量削減:2013年度比30%削減(対象:国内グループ会社) 2018年度比20%以上削減(対象:海外グループ会社) (3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、2021年に「長期ビジョン2030」および「中期経営計画2025」を策定いたしました。「長期ビジョン2030」では、2030年のありたい姿を「“Linked Automation”(高機能化と高度オートメーション化された技術領域)テクノロジーにより、社会課題の解決に貢献する企業グループを目指します。」と定めました。この長期ビジョンのもと、当社グループは「人にやさしい社会の実現」「安心・安全な生活基盤の構築」「地球にやさしい社会の創造」といった社会課題の解決へ貢献する新事業に取り組むとともに、既存事業の拡大により売上高規模5,000億円企業(2030年)を目指してまいります。また、「中期経営計画2025」では、既存事業での収益力を強化するとともに、「長期ビジョン2030」の実現に向け持続的成長につながる新事業の種まきを行う5年間と位置付けて、以下の方策に取り組んでおります。①持続的成長が可能となる次世代ビジネスの創出・社会課題に対応する新事業分野への進出・社会課題解決に向けた新商品・新技術の創出と育成②既存事業のさらなる市場地位確立と収益力の強化・グローバルトップ商品:競争優位性の維持・強化・ニッチトップ商品:価格競争力の向上による販売の拡大③モノづくり改革および人づくり強化による事業基盤の強化④ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組み強化・環境(E):CO2排出量削減に向けた取り組み・社会(S):機会創出に向けた攻めの取り組み(製品を通じた社会価値(CSV)の向上)・ガバナンス(G):グローバルでのガバナンス強化と事業リスク最小化による事業基盤強化 当社グループを取り巻く事業環境は、米国起因の貿易戦争、欧州・中国経済の回復遅延、また、中東において地政学的リスクが依然として高い状態であること等により、世界経済は不透明な状況が続くものと予想されます。こうした中、本年度(2026年3月期)においては、「長期ビジョン2030」に掲げた「2030年のありたい姿」および2021年度よりスタートさせた「中期経営計画2025」の到達点を見据え、意思決定の迅速化によるスピード経営を目指すとともに、資本コストを意識した各種施策の展開に注力してまいります。また、今後も社会課題の解決に貢献する企業グループとして、カーボンニュートラル実現を含むサステナビリティ活動のさらなる推進に取り組んでまいります。なお、事業部門別には、主として以下の課題に取り組んでまいります。チェーン事業におきましては、DX技術を活用した自動化・省人化ラインの安定稼働に注力するとともに、海外拠点から技術者を受入れ、人材交流の活性化を図りながら、グローバル最適生産・販売に取り組んでまいります。モーションコントロール事業では、社内各部署と協業し新商品開発を加速させるとともに、ATRA-FLEX®カップリングのグローバル拡販に取り組んでまいります。モビリティ事業では、既存ビジネスにおいてタイミングビジネスのシェアと利益拡大を推進すると同時に、クラッチビジネス拡大に向け、商品力、営業力、生産技術力の更なる向上に注力してまいります。マテハン事業では、KDDI株式会社との合弁会社((株)ネクサウェア)のエンジニアリング活動を推進しソリューション提案を強化いたします。また、アフターサービスの強化により事業領域を拡大するとともに、新商品の開発・販売と顧客範囲の拡大による受注獲得に取り組んでまいります。アグリビジネスでは、栽培技術と自動化技術を高度に融合させた自動化設備を導入した植物工場「福井美浜工場」の2025年8月(予定)の操業開始とともに、(株)ツバキベジムーブのコンサル事業と連動した拡販活動により、機器システム事業の受注拡大に取り組んでまいります。さらに、新事業領域においては、対象領域をニューモビリティ事業、ヒューマンアシスト事業、メンテナンス事業、エネルギーマネジメント事業の4つの分野とし、市場性確認と販売戦略を含めた企画、立案に注力してまいります。 その他の課題として、事業の継続と社会的責任を果たすため、当社グループは事業活動を通じてESGへの対応を推進してまいります。環境・社会課題関連では、環境省が創設した「エコ・ファースト制度」において、2023年に「エコ・ファースト企業」の認定を受け、2024年から2年連続で「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に、2025年3月にはグループ会社4社が「健康経営優良法人 (中小規模法人部門)」に認定されました。今後も従業員がイキイキと活躍し、自主性と創造性を発揮できる企業(全員快勤)を目指し、個人の健康、組織の健康の2方向から従業員家族も含めた健康経営を推進してまいります。ガバナンス関連では、引き続き現行のコーポレート・ガバナンス体制において実効性評価に基づく取締役会の活性化策を実施するとともに、リスクマネジメント活動をグローバルに展開してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、つばきグループ共通の企業理念・行動指針である「TSUBAKI SPIRIT」を制定しております。これは、先人たちから受け継いできた「つばきグループのDNA」や今後のつばきグループが世の中に提供できる価値を見つめ直し、私たちがこれからも大切にすべきこと、そして新たに取り組むべきことを「社会的使命」「目指すべき姿」「行動原則」「創業の精神」として明確に表現・体系化したものです。社会的使命「動かすことに進化をもたらし、社会の期待を超えていきます。」を果たすため、グループが世の中に提供できる価値の最大化を追求しております。技術を磨き続けることで「モノづくり」にこだわり、その上で「モノづくり」の枠を超えたソリューションの提供を通じて、真に顧客や社会が求める価値を提供し続けます。社会の期待に応え、さらに、その期待を超える価値を提供することで、社会から必要とされ続ける企業となることを目指してまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、2025年度を最終年度とする「中期経営計画2025」において以下の数値目標を掲げております。(いずれも連結ベース)・売上高:3,000~3,200億円・営業利益率:9~11%・ROE:8%以上・配当性向:30%を基準とする(2025年3月期より35%以上に変更しました)・CO2排出量削減:2013年度比30%削減(対象:国内グループ会社) 2018年度比20%以上削減(対象:海外グループ会社) (3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、2021年に「長期ビジョン2030」および「中期経営計画2025」を策定いたしました。「長期ビジョン2030」では、2030年のありたい姿を「“Linked Automation”(高機能化と高度オートメーション化された技術領域)テクノロジーにより、社会課題の解決に貢献する企業グループを目指します。」と定めました。この長期ビジョンのもと、当社グループは「人にやさしい社会の実現」「安心・安全な生活基盤の構築」「地球にやさしい社会の創造」といった社会課題の解決へ貢献する新事業に取り組むとともに、既存事業の拡大により売上高規模5,000億円企業(2030年)を目指してまいります。また、「中期経営計画2025」では、既存事業での収益力を強化するとともに、「長期ビジョン2030」の実現に向け持続的成長につながる新事業の種まきを行う5年間と位置付けて、以下の方策に取り組んでおります。①持続的成長が可能となる次世代ビジネスの創出・社会課題に対応する新事業分野への進出・社会課題解決に向けた新商品・新技術の創出と育成②既存事業のさらなる市場地位確立と収益力の強化・グローバルトップ商品:競争優位性の維持・強化・ニッチトップ商品:価格競争力の向上による販売の拡大③モノづくり改革および人づくり強化による事業基盤の強化④ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組み強化・環境(E):CO2排出量削減に向けた取り組み・社会(S):機会創出に向けた攻めの取り組み(製品を通じた社会価値(CSV)の向上)・ガバナンス(G):グローバルでのガバナンス強化と事業リスク最小化による事業基盤強化 当社グループを取り巻く事業環境は、米国起因の貿易戦争、欧州・中国経済の回復遅延、また、中東において地政学的リスクが依然として高い状態であること等により、世界経済は不透明な状況が続くものと予想されます。こうした中、本年度(2026年3月期)においては、「長期ビジョン2030」に掲げた「2030年のありたい姿」および2021年度よりスタートさせた「中期経営計画2025」の到達点を見据え、意思決定の迅速化によるスピード経営を目指すとともに、資本コストを意識した各種施策の展開に注力してまいります。また、今後も社会課題の解決に貢献する企業グループとして、カーボンニュートラル実現を含むサステナビリティ活動のさらなる推進に取り組んでまいります。なお、事業部門別には、主として以下の課題に取り組んでまいります。チェーン事業におきましては、DX技術を活用した自動化・省人化ラインの安定稼働に注力するとともに、海外拠点から技術者を受入れ、人材交流の活性化を図りながら、グローバル最適生産・販売に取り組んでまいります。モーションコントロール事業では、社内各部署と協業し新商品開発を加速させるとともに、ATRA-FLEX®カップリングのグローバル拡販に取り組んでまいります。モビリティ事業では、既存ビジネスにおいてタイミングビジネスのシェアと利益拡大を推進すると同時に、クラッチビジネス拡大に向け、商品力、営業力、生産技術力の更なる向上に注力してまいります。マテハン事業では、KDDI株式会社との合弁会社((株)ネクサウェア)のエンジニアリング活動を推進しソリューション提案を強化いたします。また、アフターサービスの強化により事業領域を拡大するとともに、新商品の開発・販売と顧客範囲の拡大による受注獲得に取り組んでまいります。アグリビジネスでは、栽培技術と自動化技術を高度に融合させた自動化設備を導入した植物工場「福井美浜工場」の2025年8月(予定)の操業開始とともに、(株)ツバキベジムーブのコンサル事業と連動した拡販活動により、機器システム事業の受注拡大に取り組んでまいります。さらに、新事業領域においては、対象領域をニューモビリティ事業、ヒューマンアシスト事業、メンテナンス事業、エネルギーマネジメント事業の4つの分野とし、市場性確認と販売戦略を含めた企画、立案に注力してまいります。 その他の課題として、事業の継続と社会的責任を果たすため、当社グループは事業活動を通じてESGへの対応を推進してまいります。環境・社会課題関連では、環境省が創設した「エコ・ファースト制度」において、2023年に「エコ・ファースト企業」の認定を受け、2024年から2年連続で「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に、2025年3月にはグループ会社4社が「健康経営優良法人 (中小規模法人部門)」に認定されました。今後も従業員がイキイキと活躍し、自主性と創造性を発揮できる企業(全員快勤)を目指し、個人の健康、組織の健康の2方向から従業員家族も含めた健康経営を推進してまいります。ガバナンス関連では、引き続き現行のコーポレート・ガバナンス体制において実効性評価に基づく取締役会の活性化策を実施するとともに、リスクマネジメント活動をグローバルに展開してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)における世界経済は、中国経済が不動産不況や内需の停滞を背景に低迷が長期化しているものの、米国経済は良好な雇用・所得環境を背景に高成長を維持したほか、欧州経済もインフレ圧力の緩和を受け緩やかながらも回復基調となったこと等により、底堅い推移となりました。わが国経済につきましても、設備投資の拡大や実質賃金の回復による個人消費の持ち直し等により、緩やかな回復基調で推移しました。このような状況のもと、当社グループの業績につきましては、中国経済不振の影響等はあったものの、チェーン事業の好調持続に加え、モビリティ事業が新規獲得案件の量産立ち上げ等により堅調に推移したこと、また円安の影響もあったこと等により、当連結会計年度の受注高は273,523百万円(前期比4.0%増)、売上高は279,193百万円(同4.6%増)となりました。損益につきましても、営業利益は22,854百万円(同7.5%増)、経常利益は25,332百万円(同8.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は22,122百万円(同19.2%増)となりました。上記の結果、当社グループが取り組んでおります5ヵ年計画「中期経営計画2025」における主要な財務KPI(①売上高:3,000~3,200億円、②営業利益率:9~11%、③ROE:8%以上、④配当性向:30%を基準とする)に対する進捗は、以下のとおりとなりました。①売上高:2,791億円、②営業利益率:8.2%、③ROE:8.5%、④配当性向:37.6%(いずれも連結ベース)※「中期経営計画2025」における非財務KPIに対する進捗は、当社ホームページ(URL:https://www.tsubakimoto.jp/)に掲載しておりますので、ご参照ください。 当社グループは、「長期ビジョン2030」に掲げた「2030年のありたい姿」の実現、および2021年度よりスタートさせた「中期経営計画2025」の達成に向けて、社会課題の解決に貢献するとともに、既存事業での収益力強化と持続的成長につながる新事業開発に引き続き注力してまいります。 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。 [チェーン]チェーンにつきましては、日本、中国において販売が増加したことや、円安の影響などにより、前期比で増収となりました。以上により、チェーンの受注高は92,779百万円(前期比5.4%増)、売上高は94,254百万円(同2.2%増)、日本における人件費の上昇や北米における売上減少等により営業利益は15,585百万円(同4.9%減)となりました。 [モーションコントロール]モーションコントロールにつきましては、日本、米州、韓国・台湾において販売が増加したことなどにより、前期比で増収となりました。以上により、モーションコントロールの受注高は22,391百万円(前期比5.3%増)、売上高は22,944百万円(同4.2%増)、営業利益は770百万円(同16.6%増)となりました。 [モビリティ]モビリティにつきましては、日本、米州、欧州、韓国などの拠点において自動車エンジン用タイミングチェーンシステムなどの販売が増加したことなどにより、前期比で増収となりました。以上により、モビリティの受注高は90,850百万円(前期比7.4%増)、売上高は91,179百万円(同7.8%増)、営業利益は8,287百万円(同6.0%増)となりました。 [マテハン]マテハンにつきましては、米州における金属切屑搬送・クーラント処理装置や自動車業界向けシステム、日本における物流業界向けや自動車業界向けシステムの販売が増加したことなどにより、前期比で増収となりました。以上により、マテハンの受注高は64,910百万円(前期比2.1%減)、売上高は68,106百万円(同4.4%増)、営業利益は1,247百万円(前期は1,165百万円の営業損失)となりました。 [その他]その他の受注高は2,591百万円(前期比3.6%減)、売上高は2,709百万円(同1.2%減)、損益につきましては833百万円の営業損失(前期は944百万円の営業損失)となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載をしております。  生産、受注および販売の実績は、次のとおりであります。  ① 生産実績  当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社グループ(当社および連結子会社)の製品は、主に受注生産でありますが、製品の一部につきましては、見込生産も行っております。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)チェーン65,163△1.0モーションコントロール22,7994.8モビリティ105,1616.2マテハン46,0142.0その他116△37.6合計239,2553.2 (注) 金額は販売価格で記載しております。  ② 受注状況  当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%) チェーン92,7795.421,316△6.4 モーションコントロール22,3915.38,012△5.8 モビリティ90,8507.41,440△18.5 マテハン64,910△2.136,213△6.6 その他2,591△3.6517△18.6 合計273,5234.067,500△6.9  ③ 販売実績  当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)チェーン94,2542.2モーションコントロール22,9444.2モビリティ91,1797.8マテハン68,1064.4その他2,709△1.2合計279,1934.6 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)椿本興業株式会社27,45410.328,24710.1 (2) 財政状態 ① 資産資産は、その他の流動資産が1,437百万円増加した一方で、現金及び預金が9,375百万円減少したこと、保有株式の売却などにより投資有価証券が7,175百万円減少したこと、電子記録債権が2,656百万円減少したこと、商品及び製品の減少などにより棚卸資産が1,996百万円減少したことなどから、前連結会計年度末と比較して19,788百万円減少し、371,510百万円となりました。 ② 負債負債は、支払期間の短縮などにより電子記録債務が11,048百万円減少したこと、借入金が3,566百万円減少したこと、支払手形及び買掛金が2,308百万円減少したこと、繰延税金負債が1,974百万円減少したこと、営業外電子記録債務が1,494百万円減少したこと、未払法人税等が666百万円減少したことなどから、前連結会計年度末と比較して21,390百万円減少し、109,348百万円となりました。 ③ 純資産純資産は、その他有価証券評価差額金が6,171百万円減少したこと、自己株式が1,642百万円増加(純資産は減少)した一方で、利益剰余金が6,850百万円増加したこと、為替の変動により為替換算調整勘定が2,455百万円増加したことなどから、前連結会計年度末と比較して1,602百万円増加し、262,162百万円となりました。また、自己資本比率は、3.9ポイント改善し、69.9%となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して11,338百万円減少し、63,316百万円となりました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。  (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金の増加は21,297百万円となりました。これは、仕入債務が14,006百万円減少したこと、法人税等の支払に9,045百万円支出したこと、投資有価証券売却益を5,088百万円計上した一方で、税金等調整前当期純利益を30,167百万円計上したこと、減価償却費を14,211百万円計上したこと、売上債権が3,414百万円減少したこと、利息及び配当金の受取による3,075百万円の収入があったことなどによるものであります。  (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金の減少は11,834百万円となりました。これは、投資有価証券の売却による5,668百万円の収入があったこと、定期預金の払い戻しによる3,403百万円の収入があった一方で、設備投資代金の決済などに13,159百万円支出したこと、定期預金の預入のために5,237百万円支出したこと、関係会社株式の取得に2,094百万円を支出したことなどによるものであります。  (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金の減少は21,655百万円となりました。これは、自己株式の取得に10,005百万円支出したこと、配当金の支払に6,984百万円支出したこと、借入金が3,677百万円減少したことなどによるものであります。 ② 資金需要および資金調達の方法当社グループの資金需要のうち主なものは、当社グループ製品の製造のための材料や部品の購入ならびに設備の増強、合理化および更新にかかる設備投資、企業買収によるものであります。成長投資につきましては、2024年度は生産設備の増強、合理化および更新を中心に12,444百万円の設備投資を行い、研究開発費用は6,820百万円となりました。2025年度は新設、合理化および更新にかかる設備投資として24,817百万円を見込んでおります。設備投資計画の詳細については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。株主還元につきましては、株主重視の経営を目指す観点から、連結業績を反映した配当を基本方針とし、資金の状況、財務の状況等を総合的に勘案しながら連結配当性向35%を基準とした利益配分を目指しております。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。当社グループは、運転資金および設備投資資金については、自己資金、金融機関からの借入および社債発行により資金を調達しております。 (4) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値が実際の結果と異なる可能性があります。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

椿本チエインの事業にはいくつかのリスクがあります。市場環境の変動、特に自動車業界の需要減少や構造変化は、業績に影響を与える可能性があります。また、気候変動への対応遅れや自然災害の激甚化、海外での事業展開に伴う地政学的なリスクも懸念されます。さらに、為替レートの急激な変動、製品の品質問題、サイバー攻撃による情報セキュリティリスク、サプライチェーンの混乱、エネルギーや原材料価格の高騰、大規模な災害や疫病の流行なども、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,818 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには以下のようなものがありますが、すべてのリスクを網羅している訳ではありません。当社グループの事業等にとって現時点では未知のもの、あるいは重要と見なされていない他のリスクについても、将来的に影響を受ける可能性もあります。 [リスクマネジメントについて](1)基本的な考え方事業を継続的に維持・発展させていくためには、企業の社会的責任を果たすとともに、事業活動を遂行する上で発生しうる様々なリスクを適切に管理することが不可欠です。このため、当社グループでは、「リスクマネジメント基本方針」を定め、経営に重大な影響を及ぼす様々なリスクについて、その要因を継続的に抽出・把握し、リスクの未然防止と損失極小化に努めております。(2)推進体制実効的かつ効率的にリスクマネジメント活動を推進するため、当社グループでは、「サステナビリティ委員会」統括のもと、環境、品質、安全衛生、コンプライアンス・危機管理、倫理等の委員会を設置しております。これらの委員会と各リスクの主管部署が互いに連携をとりながら、リスク要因の抽出・把握と未然防止に重点を置いた諸施策を継続的に実施することで、グループ全体でのリスク対策を推進しております。また、万一リスクが発生した場合に損失極小化を図るため、グローバルでの緊急連絡体制を整備・運用しております。(3)主な取り組み当社グループでは、グループ各社を取り巻くリスクの状況とその対応状況を定期的に評価しております。環境、品質、安全衛生、コンプライアンス・危機管理、倫理等の各委員会では、この評価結果を踏まえ、分野ごとに具体的なリスクマネジメント活動を行っております。2024年度は、気候変動対応、人権・労務リスク管理、サプライチェーンリスク管理、危機管理体制強化、サイバーセキュリティ対策強化、品質保証体制強化、安全衛生対策強化の7点に取り組みました。これらの活動は当社のサステナビリティ委員会に報告され、都度必要な指示を受けております。 [各種リスクについて](1)経営環境に関するリスク① 市場環境変動のリスク当社グループがターゲットとする市場において、景気の下ぶれなどによる設備投資の減少や企業の稼働状況の悪化に伴う需要減少、特に当社グループにおける最大顧客である自動車業界において急激な需要変動や構造変化(内燃機関搭載自動車の生産台数減少、設備投資の縮減など)があった場合には、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度中~重大対 策市場ニーズに基づいたオンリーワン商品の開発に注力し、売上高の拡大・利益の確保に努めております ② 気候変動に関するリスク当社グループは、「長期ビジョン2030」および「中期経営計画2025」において、当社グループのCO2総排出量削減目標を設定し、「2050年カーボンニュートラル達成」に向けた取り組みを強化しておりますが、気候変動や環境規制への対応が遅れた場合には、事業機会の損失や調達コスト上昇などのリスクが見込まれます。また、気候変動による自然災害の激甚化により事業活動の継続が困難になるなど、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度中~重大対 策気候変動の影響を「移行リスク」と「物理的リスク」に分けてシナリオ分析を実施し、リスクと機会を特定。それぞれに対応策を定めております。また、CO2排出を削減するための活動計画を定め、「環境委員会」を中心にグループ全体で活動のPDCAを回しております ③ 海外での事業展開に伴う地政学的なリスク当社グループはグローバルに事業を展開しており、連結売上高の60%以上が海外売上高となっております。当社グループが事業展開している国や地域において、政治的・軍事的な要因により、テロや戦争・紛争などが発生した場合には、当該地域での製品販売の減少や工場操業の停止、当該地域からの部品調達に支障が生じるなど、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度中~重大対 策グローバル生産体制の強化や生産拠点、調達先を分散させることなどにより当社グループ全体に与えるリスクの低減を図っております ④ 為替レート変動のリスク当社グループがグローバルに事業展開を行う中、想定を超える急激な為替変動があった場合には、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 影響度小~中対 策為替予約を分散して行うほか、生産・調達の現地化を推進することでリスクの低減を図っております (2)事業運営に関するリスク ① 品質に関するリスク当社グループは、モノづくり企業として「品質不良ゼロ」を目指したモノづくりを行っています。そのモノづくりにおいて、製品の不具合による重大な事故、リコール、クレームまたは品質不正等が発生した場合には当社のブランドイメージを悪化させるほか、補償費用やその他の費用が製造物責任保険等によってカバーしきれない場合には、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度中~重大対 策「つばきグループ品質基本方針」に基づき、グループ品質委員会の下、高品質の追求と品質管理の徹底に努めております ② 情報セキュリティに関するリスク当社グループに対するサイバーアタック等により、当社グループのシステムの停止やセキュリティ上の問題、損害が発生した場合には、当社のブランドイメージを悪化させるほか、サイバーリスク保険等によってカバーしきれない場合には、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度中~大対 策「電子情報セキュリティポリシー」に基づく、技術的対策、従業員への教育、定期的な情報セキュリティ監査の実施、第三者機関による脆弱性診断などにより、情報セキュリティリスクの低減に努めております。また、インシデント発生時のサイバーセキュリティ対策の体制構築に努めております ③ 人権に関するリスク当社グループが事業を展開する国や地域において、ステークホルダーの人権に対する対応が適切でない場合は、社会的評価の低下等により当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度中~大対 策企業倫理強化月間を定め、国内・海外グループ会社でコンプライアンス意識向上活動を展開するとともに、人権基本方針の明文化やヘルプラインの設置、ハラスメント防止活動を展開し、リスクの低減に努めております。また、国内・海外グループ会社に人権デュー・デリジェンスを実施し、リスクの特定に努めております ④ サプライチェーンに関するリスク当社グループがグローバルに事業展開を行う中、サプライチェーンもグローバルに広がっております。当社グループのサプライヤーが事業展開を行っている国や地域において、政治的、経済的な要因により経済の一時的混乱や停滞が発生した場合またはサプライヤー個別の事由により供給の急激な変動や価格の高騰等が発生した場合には、当社グループの部品調達や工場操業が困難になり、当社グループ製品の生産減少、遅延などの問題が発生し、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 影響度中~重大対 策代替できない材料・部品等の併注化やグループ間での調達先情報の共有による供給先の多様化を図っております。また調達先とのパートナーシップ強化に努めております ⑤ エネルギー・素材(原材料)価格高騰のリスク当社グループが事業活動を行うために必要なエネルギー価格や、生産のために使用する鋼材等の素材(原材料)価格が急激に高騰した場合には、費用増加による収益性悪化を招き、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 影響度中~大対 策生産性向上活動に注力し原価低減に努めるとともに、調達先の複数化などに取り組んでおります。また、サプライヤー・顧客双方と交渉し、時勢に応じた仕入れ・販売価格の実現に努めております ⑥ 災害や疫病流行等のリスク当社グループの主要生産拠点の所在地域において、重大な災害(地震や風雨などの自然災害、事故やテロ等の人的災害)の発生や、重篤な疫病が流行した場合には、当社グループ生産拠点の被災や従業員の罹患などによる生産活動の停滞などにより安定した製品の供給ができなくなり、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度中~大対 策不測の災害等に備え、「つばきグループBCP基本方針」を制定し、防災訓練や防災・減災備品の備蓄などを行っております。また、コンプライアンス・危機管理委員会の下、BCP体制強化を図っております ⑦ 知的財産権侵害のリスク当社グループは、製品の開発・改良を通じて多くの特許や商標、ノウハウ等のさまざまな知的財産を保有しております。しかし、第三者の不正利用等による知的財産権への侵害が発生した場合や第三者により知的財産権侵害の訴訟を起こされた場合には、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度中~大対 策規定類の整備のほか、知的財産権に関連して他社情報の収集を行うとともに、自社権利(ノウハウ含む)の適切な管理に努めております

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