FY2025|1,409 文字
6【研究開発活動】当社グループは、社会的課題の解決と顧客の企業価値・競争力向上に貢献する独創的なソリューションの提供に必要な商品・技術の開発に重点的に取り組んでいます。また、ビジネスモデルのデジタルトランスフォーメーションに必要なセンシング技術、データ解析技術、最適制御技術の開発、水処理技術の数理モデル化、当社商品技術を支える水処理の作用・障害の機構解明、および材料開発の効率化を図るマテリアル・インフォマティクスに注力して取り組んでおります。今後も、永年培ってきた“水に関する知”に更に磨きをかけると共に、企業ビジョン「持続可能な社会の実現に貢献する『水の新たな価値』の開拓者」の実現に向けて、日本、ドイツ、シンガポール、北米等の開発拠点が連携して、社会と産業のニーズに幅広く対応する商品・技術の開発を積極的に進めてまいります。研究開発は、主に当社のイノベーション本部により推進されており、研究開発スタッフはグループ全体で約209名にのぼり、これは従業員総数の2.6%にあたります。当連結会計年度の研究開発費の総額は8,095百万円(連結売上高比2.0%)であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発概要と主な成果および研究開発費は、以下のとおりです。 (1) 電子市場電子産業における生産性向上に寄与する中で、CO2排出量削減、水使用量および廃棄物削減に貢献し、使用材料のマテリアルリサイクルなど循環型社会の実現に向けた開発に取り組んでいます。当該連結会計年度における主な成果は次のとおりです。 ・従来の超純水製造システムから、酸・アルカリの薬品使用量を大幅に低減した、環境負荷低減型の超純水製造システムを開発しました。顧客の水使用量に応じて、水質変動なく造水量を変化させる、流量可変型技術を組み合わせ、無駄な送水エネルギーを抑制することで、顧客のCO2削減にも大きく貢献します。 ・半導体製造プロセスにおける生産性向上、超純水使用量削減、および薬品使用量削減に向けて、近年、AIなどの高性能デバイス向けに配線接合技術として注目を集めている三次元積層で採用されている接合工程において、配線材料の溶解を防止し接合面を洗浄する機能水供給ユニットを最先端半導体研究機関との協業により開発しました。なお、当セグメントに係る研究開発費は3,825百万円です。 (2) 一般水処理市場顧客の節水・CO2排出量削減・生産性向上や社会課題に貢献する技術開発や、排水の回収・再利用、廃棄物の削減・リサイクルや、再生可能エネルギー創出などの循環型社会の実現に向けた技術開発に取り組んでいます。当該連結会計年度における主な成果は次のとおりです。 ・水と環境に係る社会課題であるPFAS(有機フッ素化合物)への対応においてPFASの分析、処理および無害化までの顧客の課題を一貫して解決するため、顧客のニーズに基づいて異なる処理方式の活性炭設備を用いるPFAS除去システムとISO規格に基づいた水中の低濃度PFAS分析技術を開発しました。 ・顧客の用水・排水回収処理における節水・CO2排出量削減に向けて、RO膜に付着する無機スケールの析出を抑制しRO膜処理装置の水回収率を向上させる運転技術、排水回収装置でのRO膜の耐汚染性を向上させるRO膜処理技術を開発しました。なお、当セグメントに係る研究開発費は4,269百万円です。
FY2021|1,671 文字
5【研究開発活動】当社グループは、顧客の企業価値・競争力向上と社会的課題の解決に貢献する独創的なソリューションの提供に必要な商品・技術の開発に重点的に取り組んでおります。また、ビジネスモデルのデジタルトランスフォーメーションに必要なセンシング技術、データ解析技術、最適制御技術の開発や、当社商品技術を支える水処理の作用・障害の機構解明、デジタルトランスフォーメーションのベースとなる水処理技術の数理モデル化にも注力して取り組んでおります。今後も、永年培ってきた“水”の技術にさらに磨きをかけるとともに、企業ビジョン「持続可能な社会の実現に貢献する水と環境の独創的価値の創造者」の実現に向けて、日本、ドイツ、シンガポール、北米等の開発拠点が連携して、産業と社会のニーズに幅広く対応する商品・技術の開発を積極的に進めてまいります。研究開発は、主に当社の開発本部により推進されており、研究開発スタッフはグループ全体で約180名にのぼり、これは従業員総数の2.5%に当たっております。当連結会計年度の研究開発費の総額は5,317百万円(売上高比2.0%)であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発概要と主な成果および研究開発費は、以下のとおりであります。 (1) 水処理薬品事業顧客の節水・省エネルギー・廃棄物削減や、生産性向上・環境負荷低減に貢献する水処理薬品の開発を推進しております。また、センシング技術を用いた薬品処理効果の診断や自動最適制御などの技術開発にも取り組んでおります。当該連結会計年度における主な成果は以下のとおりであります。・用水設備や排水回収設備における水処理膜を用いた装置の安定稼働・省エネ運転を実現するため、有機物に起因する汚染防止技術を強化し、従来よりも微生物による汚れの抑制力に優れた水処理剤や、従来は洗浄が難しかった有機物の汚れを除去できる高性能洗浄剤を開発しました。・製鉄所における降雨による原料中の水分上昇に伴う移送ラインの閉塞や燃料使用量アップの抑制や、製紙工場における低品質古紙の利用による乾燥用蒸気の使用量アップの抑制など、製鉄・製紙プロセスの省エネルギーと原料コスト低減に寄与する機能性薬品とそれらの最適添加制御技術を開発しました。・グローバルにニーズが高まっている工場や空調設備の冷却水系薬品処理における環境負荷低減を実現するため、冷却水設備の立ち上げから通常運転までの工程で、富栄養化の原因となるりんを使用せずに処理することが可能な環境保全型の冷却水処理技術を開発しました。・排水処理プロセスの汚泥脱水運転を最適化するための独自のセンシング技術を用いた診断制御システムを開発しました。なお、当事業に係る研究開発費は1,722百万円であります。 (2) 水処理装置事業排水の回収・再利用、廃棄物の削減やリサイクルによる再生可能エネルギー創出などの循環型社会実現に向けた技術開発に取り組んでおります。また、排水処理システムや半導体など電子産業製品の生産性向上に寄与する超純水製造システムの省エネルギー化、環境規制を先取りした土壌浄化技術の開発などを推進しております。当該連結会計年度における主な成果は以下のとおりであります。・食品残渣等の廃棄物をメタン発酵させてエネルギーを回収するバイオガス発電施設の安定運転と収益向上に貢献するため、難分解性廃棄物からのメタン生成率を向上させ、受入可能な原料を拡大する前処理技術や、最適な原料投入をサポートするナビゲーションシステムを開発しました。・超純水製造システムの動力費を削減し、省エネルギー・省コストに貢献するために、顧客の製造プロセスにおける使用水量の変動に追従してオンデマンド運転可能な流量変動運転技術を開発しました。・水供給設備や排水処理プラントにおける監視業務の省力化や安定運転に貢献するため、AIを活用した画像診断で水槽内のトラブルを早期に自動検知するシステムなどを開発しました。なお、当事業に係る研究開発費は3,594百万円であります。
FY2020|1,355 文字
5【研究開発活動】当社グループは、ボイラ・冷却水処理技術、超純水製造技術、用排水処理技術、水回収技術、土壌・地下水浄化技術といった主力事業の強化に向けた技術開発に加え、当社技術を支える分析技術や解析技術、新素材開発等の基盤技術の深化に取り組んでおります。また、顧客の企業価値・競争力向上と社会的課題の解決に貢献する独創的なソリューションの提供に必要な商品・技術の開発にも積極的に取り組んでおります。今後も、永年培ってきた“水”の技術にさらに磨きをかけるとともに、企業ビジョン「持続可能な社会の実現に貢献する水と環境の独創的価値の創造者」の実現に向けて、日本、ドイツ、シンガポールの開発拠点が連携して、産業と社会のニーズに幅広く対応する商品・技術の開発を積極的に進めてまいります。研究開発は、主に当社の開発本部により推進されており、研究開発スタッフはグループ全体で約180名にのぼり、これは従業員総数の2.7%に当たっております。当連結会計年度の研究開発費の総額は5,693百万円(売上高比2.1%)であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発概要と主な成果および研究開発費は、以下のとおりであります。 (1) 水処理薬品事業顧客の省エネルギー・環境負荷低減・生産性向上に貢献する水処理や環境改善、生産プロセス向けの薬品開発や、薬品処理効果の診断・制御などの技術開発に取り組んでおります。当連結会計年度における主な成果は以下のとおりであります。・排水処理における汚泥廃棄物の削減と運転管理の省力化を実現するため、独自のセンシング技術により、汚泥の脱水性を高める薬剤の添加量を自動で最適制御する汚泥脱水処理システムを開発しました。・工場や空調設備の冷却水系およびそのブロー水の回収再利用設備の水処理コストを低減するため、オンサイトで微生物増殖抑制剤を生成するシステムを開発しました。・新興国を中心に生産量が増加している化粧紙の製造プロセス向けに、紙が濡れても破れにくくする機能を付与し、製造コストの削減にも寄与する薬剤を開発しました。なお、当事業に係る研究開発費は2,002百万円であります。 (2) 水処理装置事業電子産業の生産性向上に寄与する超純水水質の更なる高度化、環境規制を先取りした排水処理や土壌浄化技術の開発を推進しております。また、排水の回収・再利用、廃棄物の削減やリサイクルによる再生可能エネルギー創出などの循環型社会に対応した技術開発にも取り組んでおります。当連結会計年度における主な成果は以下のとおりであります。・超純水製造システムの水処理膜ユニットの新規導入時やメンテ交換時における製造ラインの停止期間を大幅に短縮するため、基準水質までの立上げ時間を迅速化する技術を開発しました。・食品残渣等の廃棄物をメタン発酵してエネルギーとして回収するバイオガス発電施設向けに、多様な廃棄物原料からメタンガスを安定的に発生させる運転制御技術を開発しました。・工場等の建屋下における土壌・地下水の高濃度汚染源に対して、加熱などにより処理を促進して短期間で浄化する技術と、汚染状況から浄化期間を予測するシミュレーション技術を開発しました。なお、当事業に係る研究開発費は3,691百万円であります。