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新東工業(6339)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 多岐にわたる製造装置の提供
    新東工業グループは、表面処理、鋳造、環境、搬送、特機といった幅広い分野で設備装置や部品の製造販売を手掛けています。例えば、自動車部品の製造に使われる鋳型造型装置や、製品の表面を滑らかにするショットブラストマシンなど、多種多様な産業機械を提供しており、これが主要な収益源となっています。
  • グローバルな事業展開
    日本国内だけでなく、中国、台湾、ブラジル、タイ、韓国、欧州、米国など世界各地に子会社や関連会社を持ち、それぞれの地域で製品の製造販売や受託加工を行っています。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散し、安定的な収益基盤を築いています。
  • 専門技術と部分品の販売
    単に装置を販売するだけでなく、ショットピーニングマシンや高精度微細加工装置のような専門性の高い技術を要する製品や、投射材、研磨材といった装置に不可欠な部分品も製造販売しています。これにより、装置導入後の消耗品需要も取り込み、継続的な収益を確保するビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 表面処理事業
    売上高777.75億円、営業利益1.84億円。ショットブラストマシンや研磨装置、投射材などを製造販売し、表面処理受託加工も行っています。国内外の子会社が製造販売を担い、特に研磨材や受託加工で収益を上げています。
  • 鋳造事業
    売上高417.14億円、営業利益16.43億円。鋳型造型装置や鋳物砂処理装置など、鋳造プロセスに必要な設備や部品を提供しています。海外子会社が製造販売を担い、特に欧米市場での存在感が大きいと考えられます。
  • 環境設備事業
    売上高119.88億円、営業利益16.43億円。集塵装置、脱臭装置、廃水処理装置など、環境保全に貢献する設備を製造販売しています。国内外の子会社が連携し、環境規制強化の動きを背景に需要を取り込んでいます。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SurfaceTreatment 事業 778 2 0.2%
Foundry 事業 417 16 3.9%
EnvironmentEquipment 事業 120 16 13.7%
MaterialHandling 事業 92 9 9.9%
SpecialEquipment 事業 94 -4 -4.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,641 文字
3【事業の内容】 当社グループは当社と子会社84社、関連会社6社で構成され、表面処理・鋳造・環境・搬送・特機・その他の設備装置及び部分品の製造販売を主な内容として事業活動を展開しております。 各事業における当社及び関係会社の位置付け等は次のとおりであります。 なお、次の6区分はセグメント情報の区分と同一であります。 表面処理事業 :ショットブラストマシン、エアーブラストマシン、ショットピーニングマシン、バレル研磨装置、精密ブラシ研磨装置、高精度微細加工装置、表面評価装置、表面処理事業部分品、投射材、研磨材等を製造販売しております。また、表面処理受託加工を行っております。 当社が製造販売するほか、国内では、子会社である新東ブイセラックス株式会社が、主として研磨材を製造販売しております。海外では、子会社である青島新東機械有限公司、台湾新東機械股份有限公司、シントーブラジルプロドゥトス社、台湾百利達股份有限公司、タイ新東工業社、シントーバラットマニュファクチャリング社、韓国新東工業株式会社、フロン社、新東福龍金属磨料(青島)有限公司、エラスティコス社、シントーアグトス社及び関連会社であるサイアムブレーター社が製造販売を行っております。また、子会社であるナショナルピーニング社、テクニカルメタルフィニッシング社が受託加工を行っております。 鋳造事業   :鋳型造型装置、Vプロセス装置、中子造型装置、鋳物砂処理装置、自動注湯装置、サンドコーティング設備、鋳造事業部分品、粉粒体処理装置、耐摩耗鋳物等を製造販売しております。 当社が製造販売するほか、海外では、子会社であるロバーツシントー社、ハインリッヒワグナーシントーマシーネンファブリーク社、シントーブラジルプロドゥトス社、青島新東機械有限公司、 台湾新東機械股份有限公司、タイ新東工業社、シントーバラットマニュファクチャリング社、韓国新東工業株式会社、オメガシントー社及び関連会社であるレンペメスナーシントー社が製造販売を行っております。 環境事業   :集塵装置、脱臭装置、廃水処理装置、VOCガス浄化装置、環境事業部分品等を製造販売しております。 当社が製造販売するほか、海外では、子会社である台湾新東機械股份有限公司、シントーブラジルプロドゥトス社、青島新東機械有限公司、タイ新東工業社及び韓国新東工業株式会社が製造販売を行っております。 搬送事業   :昇降装置、段差解消機、グラビティコンベア、搬送システム等の製造販売を、国内では子会社である株式会社メイキコウが、海外では子会社であるロバーツシントー社がそれぞれ行っております。 特機事業   :有機ELパネル製造装置、同自動ライン(供給・搬送装置含む)、ハンドリングロボット、サーボシリンダ、検査・測定装置、精密計測装置、精密プレス装置、ディスパライザー、電池原料供給装置、3Dプリンター装置、セラミックス製品、成形装置、自動車用ドア組立装置、金属磁性粉末、無菌環境提供装置、特機事業部分品、介護福祉用品等を製造販売しております。         当社のほか、子会社である株式会社メイキコウ、新東ブイセラックス株式会社、海外では、子会社であるスリーディーセラムシントー社が製造販売を行っております。 その他    :子会社である新東エンジニアリング株式会社が機械設計、東寿興産株式会社が福利厚生等の事業を行っております。海外では、子会社であるシントーアメリカ社が米国子会社の管理・運営、シントーヨーロッパ社が欧州子会社の管理・運営を行っております。事業系統図は、次のとおりであります。(注)1.事業区分「その他」は、機械設計(新東エンジニアリング株式会社)、福利厚生等(東寿興産株式会社)、     米国子会社の管理・運営(シントーアメリカ社)、欧州子会社の管理・運営(シントーヨーロッパ社)などを含みます。2.○ は子会社、△ は関連会社を示しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
市場の競争激化により、受注台数や受注価格の低下が起きる可能性があるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
一品一様の受注生産品が多く、一定水準以上のスキルを有する優秀な人材の確保が不可欠
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:市場の競争激化 / 自動車関連業界の業況の影響 / 製品の契約不適合・欠陥に伴う賠償
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

新東工業は特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスによる無形資産の優位性は、公開情報からは明確に確認できない。主力事業である鋳造設備や表面処理装置は、技術力は重要だが、それが直接的な無形資産として競争優位に結びついているかは不明瞭。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

鋳造設備や表面処理装置は、導入に多額の投資と専門知識が必要となるため、顧客が他社製品へ乗り換える際のスイッチングコストは一定程度存在する。特に、既存の生産ラインとの互換性や、オペレーターの習熟度を考慮すると、容易な乗り換えは難しいと考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、顧客との直接的な取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果が発生する要素は見当たらない。製品の利用者が増えることで、製品自体の価値が向上するような構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

製造業として一定の規模の経済は働く可能性があるが、競合他社と比較して構造的に著しく低いコストで生産・提供できるという明確な証拠はない。為替変動や原材料価格の動向に影響を受けやすいと考えられる。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

鋳造設備や表面処理装置の分野において、国内およびグローバル市場で一定のシェアを有しており、業界規模に対して最適な少数寡占を形成している可能性がある。特に、自動車産業向けの設備供給では、長年の実績と顧客基盤が強みとなっている。

  • 幅広い技術と製品ラインナップ
    新東工業は表面処理、鋳造、環境、搬送、特機といった多岐にわたる事業分野で、それぞれ専門性の高い装置や技術を提供しています。例えば、ショットブラストマシンから有機ELパネル製造装置まで、幅広い顧客ニーズに対応できる製品群が強みです。
  • グローバルな生産・販売ネットワーク
    世界中に84の子会社と6の関連会社を展開しており、各地域での製造販売や受託加工を通じて、顧客への迅速な対応と地域に根差した事業展開が可能です。これにより、特定の市場変動リスクを軽減し、安定した事業基盤を構築しています。
  • 長年の実績と信頼性
    鋳造事業や表面処理事業は、産業界において長年の実績とノウハウを蓄積しており、その技術力と製品の信頼性が競争優位につながっています。特に、自動車産業など品質に厳しい業界での採用実績は、同社の技術力の証と言えるでしょう。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、HEART(信頼される技術を通じて、人間としての豊かさと成果を)を経営理念として掲げ、モノづくりの新たな価値を創造し、世界のお客さまと共に成果と喜びを分かち合うことを新東の使命とし、「技術の差別化」と「信頼のサポート」により関係する全ての人との絆を深め、新しい提案、新しい解決策を提供し続けることで新東ブランドを高めることを目指します。 こうした基本方針のもと、世界の仲間たちと感動の共創を実現することを長期ビジョンにおき、グローバル市場において持続的な成長と発展を図り、連結企業価値の向上及び株主価値重視の姿勢を堅持してまいります。 (2)経営戦略等  少子高齢化による労働人口の減少、コロナ禍を経て加速する情報化社会、規制強化が進む地球環境問題など、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しています。 このような時代の変化にしっかりと対応していくためにも、私たちが大切にしつづけている「モノづくりの心を大切にして、社会に貢献したい」という思いのもと、2024年4月から2027年3月までの3年間に渡る中期経営計画“Co-creation”《『「共創」~新しい価値を求めて~ 』地球とともに、仲間とともに》、を策定いたしました。 同計画では、お客さまを含む全ての仲間たちに“ありがとう”と言っていただける会社を目指し、「お客さまに選ばれ続ける」ための体制づくりを強化してまいります。「事業戦略の方向性」として、①「新しい時代に向けた提案」、②「競争力強化に向けたコスト削減と付加価値向上」、③「ITやAIの活用による業務効率の向上」の3点を掲げております。お客さまにおける設備投資のニーズが多様化する中、時代の変化に対応して成長する1社1社のお客さまにしっかりと寄り添い、最善策を一緒になって考えて、提供することを通じて、お客さまとの絆を強化していきます。また、お客さまニーズ(省人化・省エネ・作業環境改善など)を実現する付加価値を追求した提案、日本など先進国の少子高齢化による「人手不足」の課題が深刻化することが予測される中、デジタル技術を活用したプロセス最適化や自働化による効率化の提案を通じて、仕事の効率化を進めてまいります。また、新たな(既存技術)の市場への展開、新技術も今後成長が見込まれる市場に投入することで、新たな事業の確立を目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2年後の2027年3月期において、1社1社のお客さまに寄り添い、お客さまのニーズを実現することを通して、部品カバー率を向上(+5pt)させ、新たに当社を選んでいただける、新規お客さま数3,900社の増加を目指します。また、競争力を高め、成長していくための指標として、売上総利益率+3pt、一人あたり付加価値額+10%にも取り組んでまいります。これらの取り組みにより、売上高EBITDA比率8%以上を達成することを目標としております。 (4)経営環境 世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や欧州経済の低迷などの悪材料に加え、中東情勢の悪化などもあり、脱コロナを原動力とする景気回復は道半ばとなりました。加えて、米国の政策動向、米中の対立による輸出管理規制の強化には注視が必要な状況です。わが国においては、ロシアによるウクライナ侵攻や堅調な米国経済がもたらす大幅な円安の進行で、広範囲に物価が上昇。消費マインドが低下し、力強さに欠けた景気となりました。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社は企業価値向上へ向けた施策として、資本コスト低減と営業利益の拡大に注力していきます。 資本コスト低減のためレバレッジを効かせて有利子負債を調達しますが、一方事業活動から創出される営業CFと合わせて、減価償却費の範疇で継続的な設備投資や開発費用に資金を使い、それを超える資金は更なる成長投資や株主還元に使用していきます。 2024年に買収した大型投資はのれんの償却により足元の利益率は伸び悩む見通しですが、売上高および営業利益、営業CFは増加が見込まれます。買収によるシナジー効果や、「素材に形をいのちを」による事業領域拡大に軸を置きつつ、アフターサービス市場へのシフトといった事業ポートフォリオの転換による収益向上を図ります。のれんの償却完了後には、ROE8%を上回ることを目指していきます。 (6)成長投資を進めるための事業戦略当社グループの事業環境につきましては、デジタル情報社会の進展や地球環境問題に対しての規制強化に加え、自動車業界ではEV化へのシフトが急速に進むなど大変革期を迎える中、お客さまの中から将来を見据えた取り組みが出てくると予想されます。こうした事業環境を踏まえ、既存のお客さまを大切にし、付加価値向上に取り組むことにより収益を高め、当期からの更なる飛躍を示せるよう努力してまいります。事業領域を「素材に形をいのちを」の視点で、「素材づくり」から「形づくり」、そして「表面づくり」と再定義しました。「形づくり」は、当社の強みである鋳造技術が地域社会に貢献する視点で商品開発を加速させます。砂だけでなくアルミやセラミックスといった素材を用いた形づくりに向けて、3Dプリンタ関連に投資をします。この3Dプリンタ技術は、生産途中に発生する廃棄物の削減も見込めます。形づくりの原料となる「素材づくり」については、電子・半導体分野に用いるインダクタの材料となる機能性粉末や複合材といった次世代の素材の開発を促進してまいります。「形づくり」の表面仕上げとなる「表面づくり」は、当社のブラスト工法に代表される従来の表面処理に加え、新たにレーザ技術へ投資をします。お客さまが求める魅力ある表面を実現するための表面機能を充実させてまいります。加えて、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」を支える当社の強みである5つの技術の高度化により、付加価値をお客さまへ提案します。「環境技術」は、作業者の健康と安全の視点で、お客さまの工場で火災や爆発を未然に防ぐシステム提案に加え、工場で働く作業者にとって働きやすい環境であるかをセンサーを用いて指標管理することによって更なる作業改善につなげます。「IoT技術」は、人手不足を解消する提案として、デジタルを駆使した工場の異常を可視化して知らせるシステムや、設備故障を未然に防ぐ予防保全に力点を置いた提案を強化します。「エネルギー技術」は、カーボンニュートラルの実現にむけて、油圧から電動への置き替えによる機械構造の簡素化により動力を減らすことで電力不足の解決を目指します。「ハンドリング技術」は、ロボットの先端に当社のセンサーをセットすることで、ロボットに人の感覚を持たせることが可能となります。作業者に代わって緻密な作業が可能となりますし、作業者の負荷が高いといわれる物流業界においてその技術を応用して業務の省人化、効率化に貢献できます。「検査・評価技術」は、長さと寸法に加えて表面を評価・検査する高精度な技術により、高品質な製品の安定的な提供を支えています。当社がこれまで培ってきた上記5つの技術を社会ニーズとマッチさせて更に進化させ、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」へ応用させてまいります。そのために適切な投資を行ない、事業規模を伸ばしていきたいと考えています。これらにより、ステークホルダーへの価値を最大限に高め、持続的な成長を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、HEART(信頼される技術を通じて、人間としての豊かさと成果を)を経営理念として掲げ、モノづくりの新たな価値を創造し、世界のお客さまと共に成果と喜びを分かち合うことを新東の使命とし、「技術の差別化」と「信頼のサポート」により関係する全ての人との絆を深め、新しい提案、新しい解決策を提供し続けることで新東ブランドを高めることを目指します。 こうした基本方針のもと、世界の仲間たちと感動の共創を実現することを長期ビジョンにおき、グローバル市場において持続的な成長と発展を図り、連結企業価値の向上及び株主価値重視の姿勢を堅持してまいります。 (2)経営戦略等  少子高齢化による労働人口の減少、コロナ禍を経て加速する情報化社会、規制強化が進む地球環境問題など、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しています。 このような時代の変化にしっかりと対応していくためにも、私たちが大切にしつづけている「モノづくりの心を大切にして、社会に貢献したい」という思いのもと、2024年4月から2027年3月までの3年間に渡る中期経営計画“Co-creation”《『「共創」~新しい価値を求めて~ 』地球とともに、仲間とともに》、を策定いたしました。 同計画では、お客さまを含む全ての仲間たちに“ありがとう”と言っていただける会社を目指し、「お客さまに選ばれ続ける」ための体制づくりを強化してまいります。「事業戦略の方向性」として、①「新しい時代に向けた提案」、②「競争力強化に向けたコスト削減と付加価値向上」、③「ITやAIの活用による業務効率の向上」の3点を掲げております。お客さまにおける設備投資のニーズが多様化する中、時代の変化に対応して成長する1社1社のお客さまにしっかりと寄り添い、最善策を一緒になって考えて、提供することを通じて、お客さまとの絆を強化していきます。また、お客さまニーズ(省人化・省エネ・作業環境改善など)を実現する付加価値を追求した提案、日本など先進国の少子高齢化による「人手不足」の課題が深刻化することが予測される中、デジタル技術を活用したプロセス最適化や自働化による効率化の提案を通じて、仕事の効率化を進めてまいります。また、新たな(既存技術)の市場への展開、新技術も今後成長が見込まれる市場に投入することで、新たな事業の確立を目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2年後の2027年3月期において、1社1社のお客さまに寄り添い、お客さまのニーズを実現することを通して、部品カバー率を向上(+5pt)させ、新たに当社を選んでいただける、新規お客さま数3,900社の増加を目指します。また、競争力を高め、成長していくための指標として、売上総利益率+3pt、一人あたり付加価値額+10%にも取り組んでまいります。これらの取り組みにより、売上高EBITDA比率8%以上を達成することを目標としております。 (4)経営環境 世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や欧州経済の低迷などの悪材料に加え、中東情勢の悪化などもあり、脱コロナを原動力とする景気回復は道半ばとなりました。加えて、米国の政策動向、米中の対立による輸出管理規制の強化には注視が必要な状況です。わが国においては、ロシアによるウクライナ侵攻や堅調な米国経済がもたらす大幅な円安の進行で、広範囲に物価が上昇。消費マインドが低下し、力強さに欠けた景気となりました。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社は企業価値向上へ向けた施策として、資本コスト低減と営業利益の拡大に注力していきます。 資本コスト低減のためレバレッジを効かせて有利子負債を調達しますが、一方事業活動から創出される営業CFと合わせて、減価償却費の範疇で継続的な設備投資や開発費用に資金を使い、それを超える資金は更なる成長投資や株主還元に使用していきます。 2024年に買収した大型投資はのれんの償却により足元の利益率は伸び悩む見通しですが、売上高および営業利益、営業CFは増加が見込まれます。買収によるシナジー効果や、「素材に形をいのちを」による事業領域拡大に軸を置きつつ、アフターサービス市場へのシフトといった事業ポートフォリオの転換による収益向上を図ります。のれんの償却完了後には、ROE8%を上回ることを目指していきます。 (6)成長投資を進めるための事業戦略当社グループの事業環境につきましては、デジタル情報社会の進展や地球環境問題に対しての規制強化に加え、自動車業界ではEV化へのシフトが急速に進むなど大変革期を迎える中、お客さまの中から将来を見据えた取り組みが出てくると予想されます。こうした事業環境を踏まえ、既存のお客さまを大切にし、付加価値向上に取り組むことにより収益を高め、当期からの更なる飛躍を示せるよう努力してまいります。事業領域を「素材に形をいのちを」の視点で、「素材づくり」から「形づくり」、そして「表面づくり」と再定義しました。「形づくり」は、当社の強みである鋳造技術が地域社会に貢献する視点で商品開発を加速させます。砂だけでなくアルミやセラミックスといった素材を用いた形づくりに向けて、3Dプリンタ関連に投資をします。この3Dプリンタ技術は、生産途中に発生する廃棄物の削減も見込めます。形づくりの原料となる「素材づくり」については、電子・半導体分野に用いるインダクタの材料となる機能性粉末や複合材といった次世代の素材の開発を促進してまいります。「形づくり」の表面仕上げとなる「表面づくり」は、当社のブラスト工法に代表される従来の表面処理に加え、新たにレーザ技術へ投資をします。お客さまが求める魅力ある表面を実現するための表面機能を充実させてまいります。加えて、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」を支える当社の強みである5つの技術の高度化により、付加価値をお客さまへ提案します。「環境技術」は、作業者の健康と安全の視点で、お客さまの工場で火災や爆発を未然に防ぐシステム提案に加え、工場で働く作業者にとって働きやすい環境であるかをセンサーを用いて指標管理することによって更なる作業改善につなげます。「IoT技術」は、人手不足を解消する提案として、デジタルを駆使した工場の異常を可視化して知らせるシステムや、設備故障を未然に防ぐ予防保全に力点を置いた提案を強化します。「エネルギー技術」は、カーボンニュートラルの実現にむけて、油圧から電動への置き替えによる機械構造の簡素化により動力を減らすことで電力不足の解決を目指します。「ハンドリング技術」は、ロボットの先端に当社のセンサーをセットすることで、ロボットに人の感覚を持たせることが可能となります。作業者に代わって緻密な作業が可能となりますし、作業者の負荷が高いといわれる物流業界においてその技術を応用して業務の省人化、効率化に貢献できます。「検査・評価技術」は、長さと寸法に加えて表面を評価・検査する高精度な技術により、高品質な製品の安定的な提供を支えています。当社がこれまで培ってきた上記5つの技術を社会ニーズとマッチさせて更に進化させ、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」へ応用させてまいります。そのために適切な投資を行ない、事業規模を伸ばしていきたいと考えています。これらにより、ステークホルダーへの価値を最大限に高め、持続的な成長を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、再燃・長期化する中東地域の紛争並びにロシアによるウクライナ侵攻による資源高や輸送コスト高のリスク、欧州の政治不安定化や、エネルギー高、雇用コスト高等、産業構造に起因する経済停滞リスクにより、先行き不透明な状況は続いています。一方米国では、底堅い雇用環境、減税・規制緩和等により堅調に成長を下支えしていますが、トランプ政権による関税引上げや移民抑制策の強化等の政策に対して、先行きの不確実性が高まっている状況にあります。中国では不動産市場の低迷や緩慢な雇用回復により需要は低迷しており、政府の景気刺激策に依存している状況にあります。総じて世界経済は、国・地域毎に成長度合いのばらつきがある状況です。 わが国においては、企業は新事業の成長投資を進め、設備投資はデジタル化、脱炭素やサプライチェーン強靭化や省力化・人手不足対応などを目的とした投資は拡大傾向が続く一方で、既往の物価の高止まり、賃金上昇への期待、金利上昇傾向の中で、個人消費マインドは低く、経済成長スピードは鈍い状況にあります。 当社グループの事業環境につきましては、主要なお客様である自動車産業において、国内では、EV車対応やスマート化等の事業成果が各社一様ではなく、業界再編の動きが活発化しており、欧州では、エネルギー高に伴うコスト上昇や中国への輸出減によりドイツの製造業の業績の深刻な状況は変わらず、市場は停滞状況にあります。一方で、AI関連需要拡大に伴う半導体関連業界の旺盛な投資意欲は持続し、電子業界向けを中心に部品・消耗品が堅調に推移しました。 こうした情勢下、当連結会計年度の受注高は対前年同期比32,111百万円増加の156,028百万円(前連結会計年度比25.9%増)、売上高は同34,728百万円増加の150,224百万円(同30.1%増)、受注残高は同5,803百万円増加の66,397百万円(同9.6%増)となりました。収益につきましては、営業利益は同2,404百万円減少の3,004百万円(同44.5%減)、経常利益は同4,283百万円減少の3,226百万円(同57.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は同5,948百万円減少の2,757百万円(同68.3%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント間の内部売上高等を含めて表示しております。 〔表面処理事業〕売上高は77,775百万円(前連結会計年度比68.6%増)、営業利益は184百万円(同95.0%減)、受注高は80,201百万円(同72.5%増)、受注残高は11,191百万円(同27.7%増)となりました。 〔鋳造事業〕売上高は42,413百万円(同4.4%増)、営業利益は1,643百万円(同390.1%増)、受注高は46,457百万円(同2.5%減)、受注残高は40,152百万円(同13.4%増)となりました。 〔環境事業〕売上高は12,203百万円(同4.0%増)、営業利益は1,643百万円(同44.6%増)、受注高は12,973百万円(同5.5%増)、受注残高は6,979百万円(同16.4%増)となりました。 〔搬送事業〕売上高は9,239百万円(同10.9%増)、営業利益は909百万円(同25.1%減)、受注高は8,516百万円(同1.7%減)、受注残高は3,835百万円(同15.6%減)となりました。 〔特機事業〕売上高は9,566百万円(同0.8%増)、営業損益は422百万円の損失(前連結会計年度は368百万円の営業利益)、受注高は7,662百万円(前連結会計年度比11.0%減)、受注残高は4,188百万円(同28.8%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ11,522百万円減少して、32,056百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びその要因は、次のとおりであります。 〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕 当連結会計年度において、営業活動によって得られた資金は2,352百万円となりました(前連結会計年度は5,937百万円の収入)。これは、減価償却費5,365百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。 〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕 当連結会計年度において、投資活動により支出した資金は30,326百万円となりました(前連結会計年度は744百万円の支出)。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出26,835百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕 当連結会計年度において、財務活動によって得られた資金は15,267百万円となりました(前連結会計年度は3,025百万円の支出)。これは、長期借入れによる収入34,895百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)前年同期比(%)表面処理事業(百万円)76,347177.7鋳造事業(百万円)41,904103.8環境事業(百万円)11,795107.5搬送事業(百万円)7,59294.6特機事業(百万円)9,92288.3その他(百万円)166201.3合計(百万円)147,730130.0(注)1.金額は、販売価格によっております。2.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。  b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)表面処理事業80,201172.511,191127.7鋳造事業46,45797.540,152113.4環境事業12,973105.56,979116.4搬送事業8,51698.33,83584.4特機事業7,66289.04,18871.2その他217106.3504,104.5合計156,028125.966,397109.6(注)上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)前年同期比(%)表面処理事業(百万円)77,775168.6鋳造事業(百万円)41,714104.4環境事業(百万円)11,988104.1搬送事業(百万円)9,224111.2特機事業(百万円)9,35499.4その他(百万円)16782.7合計(百万円)150,224130.1(注)上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項及び重要な会計上の見積り」に記載しておりますが、下記の項目についてはその見積りが当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと判断しております。 a.一定期間にわたり認識する収益 当社グループは設備装置の請負工事に関して、一定の期間にわたり充足される履行義務については、履行義務の充足に係る進捗率を見積り、当該進捗率に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。一定の期間にわたり充足される履行義務に関する売上高は、収益の総額及び進捗率に基づいて算定され、進捗率は見積製造原価に対する当連結会計年度末までに発生した実績製造原価の割合に基づき算定されます。見積製造原価は、案件の仕様、過去の類似案件における原価発生状況、案件の難易度などを勘案しております。 b.非上場株式の評価 市場価格の無い株式等(非上場株式)の取得原価は、取得時の持分純資産価額に超過収益力・経営権等を反映した実質価額に基づいて計上されていますが、財政状態の悪化や超過収益力等の毀損状況により実質価額が著しく低下したときは、減損処理を実施することとしております。減損処理を実施していない投資有価証券については、投資先における市場環境の変化、投資先の予算と実績の乖離状況、業績の推移、事業計画の進捗状況、直近のファイナンス状況等から、投資先の事業計画が合理的であるという仮定に基づき、超過収益力は毀損しておらず、実質価額は著しく低下していないと判断しています。 c.受注損失引当金 受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注契約に係る損失見込額を受注損失引当金として計上しております。受注損失引当金は、見積製造原価が受注金額を超える案件のうち、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額に基づき算定されます。見積製造原価は、案件の仕様、過去の類似案件における原価発生状況、案件の難易度などを勘案しております。 d.のれん及び無形資産の評価 当社は、企業買収に伴い計上したのれん及び無形資産に減損が生じている可能性を示す事象(以下「減損の兆候」という。)の有無について、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「企業結合に関する会計基準」に照らして判断しており、減損の兆候が生じているのれん及び無形資産を含むより大きな単位の資産グループについて、割引前将来キャッシュ・フローの総額とのれん及び無形資産を含む固定資産の帳簿価額を比較することにより、減損損失の認識の要否を判断しております。  ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析、検討内容(1)当社グループの当連結会計年度の経営成績等「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (2)当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「3 事業等のリスク」に記載しております。 (3)当社グループの資本の財源及び資金の流動性について当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入や製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものです。短期運転資金及び設備投資や長期運転資金の調達は自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は51,172百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は32,056百万円となっております。 (4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、2024年度よりスタートした中期経営計画“Co-creation”《『「共創」~新しい価値を求めて~ 』地球とともに、仲間とともに》を基本方針とし、2027年度の達成すべき目標に向け活動したとともに、その先の将来に向けても成長を続けることができる経営基盤の構築に邁進しました。       目標とする経営指標 2024年度(128期)実績2026年度(130期)目標新規お客様数+1,241社+3,900社部品カバー率50.7%+5.0%売上総利益率27.9%+3.0%一人あたり付加価値額+2.4%+10.0%売上高EBITDA比率(EBITDAマージン)6.5%+8.0%以上 (5)セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析〔表面処理事業〕売上高は、主としてエラスティコス社の子会社化により、大幅に増加しました。営業利益は、特に欧州市場での低迷及び、のれん償却負担等により減少しました。 〔鋳造事業〕売上高は、国内での大型プラント設備の売上減少の一方で、海外では自動車業界向け造型機や注湯装置の増加により、増加しました。営業利益は、原材料費・エネルギー費、輸送費の高止まりの影響があったものの原価低減等により、増加しました。 〔環境事業〕売上高は、大型集塵機案件の増加並びにガス処理装置、床事業における大型設備納入により、増加しました。営業利益は、原価上昇分の価格転嫁の効果や重量削減、工事費・輸送費削減等の原価低減により、増加しました。 〔搬送事業〕売上高は、物流業界向けのリフト・コンベアでは2024年問題対応への作業環境改善のための導入や通販需要が継続して堅調に推移する等により、増加しました。営業利益は、物流業界における他社との競争の高まりの影響等により、減少しました。 〔特機事業〕売上高は、サーボシリンダ及び計測装置の売上増加等により、増収となりました。営業利益は、サーボシリンダの増収と原価低減は進みましたが、販管費の増加により、減少しました。

事業リスク

  • 市場競争の激化と価格下落
    主要市場では国内外のメーカーとの競争が激しく、設備投資環境の変動により受注台数や価格が低下する可能性があります。これにより、新東工業グループの売上や利益、資金繰りに悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 自動車業界の変革による影響
    主要顧客である自動車業界は電動化やカーシェアの普及など大きな変革期にあり、鋳物部品の減少や設備投資の抑制が進む可能性があります。これにより、自動車メーカー・部品メーカー向けの製品受注が減少し、売上高が低下するリスクがあります。
  • 原材料価格やエネルギー価格の変動
    鋼材やスクラップなどの原材料価格、および電力などのエネルギー価格の変動は、製造コストの増加に直結します。これらのコスト上昇を製品価格に十分に転嫁できない場合、新東工業グループの収益性が悪化する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,233 文字
3【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しています。ただし、以下は当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。係るリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。 本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は有価証券報告書提出日 (2025年6月24日)現在において判断したものであります。 (1)市場及び事業に関するリスク①市場の競争激化 当社グループ製品の主要市場では激しい競争が繰り広げられており、当社グループはビジネスを展開している世界各地域で、現地のローカルメーカーとの競争に直面しております。市場において、設備投資環境の急激な変動が起き競争が激化した場合、受注台数や受注価格の低下などが起きる可能性があり、これにより、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに大きな影響を与える可能性があります。 ②自動車関連業界の業況の影響 当社グループの主要顧客である自動車業界は、100年に一度とも言われる大きな変革期を迎えています。当社グループの製品は、自動車メーカー・自動車部品メーカーに多く納入されていますが、電動化の進展やカーシェアの普及などによって、自動車を構成する素材・部品などの変化による鋳物部品の減少や自動車業界全体の市場成長の頭打ちで、同業界における設備投資が抑制され、当社製品の受注高が低下する可能性があります。当社グループは、昨今の同業界の急激な変化に対応し、今後も競争力の維持強化に向けた様々な取組みを進めていきますが、売上高の低下により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに大きな影響を与える可能性があります。 ③製品の契約不適合・欠陥に伴う賠償 当社グループ製品の製造販売には、顧客との契約に適合する品質、機能、安全性、納期等に万全を期していますが、製造・販売した製品の契約不適合や欠陥により性能が不充分であったり、製品の安全上の問題で設備事故や労災事故を発生させ、また納期遅延等を発生させることにより、顧客や第三者に損害を与えたことによる損害賠償請求を受ける可能性があります。特に、海外において係る訴訟が発生し、相当の賠償・和解費用等を負担せざるを得ない場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに大きな影響を与える可能性があります。 ④企業買収等に係るリスク 事業拡大のため、企業買収等を実施することがありますが、事業用の資産や買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形資産を保有することになり、今後の経営環境の変化に伴い買収等の対象事業について効率的な経営資源の活用ができず、これらの資産の収益性が低下し投資額の回収が見込めなくなった場合にはその回収可能性を踏まえて減損損失を計上する可能性があります。この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 ⑤人材の確保及び合理化・体質強化に係るリスク 当社グループ製品は、一品一様の受注生産品が一定程度あることから、製造過程においては労働集約型な面があり、事業拡大・継続のためには一定水準以上のスキルを有する優秀な人材の確保が不可欠なものと認識しております。現時点では、人事制度・教育制度により、必要な人材は確保されておりますが、少子化問題、労働市場の逼迫により必要とする優秀な人材または労働力を確保できない場合、競争力の低下や事業展開が制約される可能性があります。それら要因を軽減するために、省力化・省人化にも取組んでおりますが、情報技術の活用が進むなか事業構造の変化に追いつかず遅れが生じた場合、製造コストの低減が実現できず、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 ⑥仕入先への外注加工品供給の依存 当社グループは、外注加工品、購入部品、原材料などを複数の競合する仕入先から調達していますが、外注加工品の中には他の仕入先への代替が難しく、特定の仕入先に依存しているものがあり、生産面への影響を受ける可能性があります。それらを軽減するため、仕入先分散や新規仕入先の発掘・育成などの対応を進めておりますが、当社グループが、それら仕入先からの外注加工品を継続的にタイムリーかつ低コストで調達できない場合、生産に遅延またはコストの増加を引き起こし、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 (2)金融・経済のリスク①原材料等調達価格の影響 鋼材、スクラップ等、当社グループが製造に使用する原材料価格の上昇は、製造コストの上昇につながり、これらのコストを製品の販売価格に十分に転嫁できない結果、当社グループの収益性に悪影響を与える可能性があり、特に、国際的な需要の逼迫により急激な価格高騰があった場合には、急激に調達コストが上昇し、経営成績及びキャッシュ・フローに大きな影響を与える可能性があります。 ②エネルギー価格の変動 当社グループは、主力製品である消耗品等の製造においては、電力使用量が多大なため、エネルギー価格の変動によるリスクや各国政府のエネルギー政策による変動リスクを負っております。コスト低減のための省エネルギー対策などリスクの軽減を図っておりますが、電気料金や原油価格の変動に伴うエネルギー価格の動向が経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ③為替変動の影響 当社グループの収益は、外国為替相場の変動の影響を受け、主として日本円、米ドル、ユーロ、中国元、ブラジルレアル等の価格変動によって影響を受けます。外国通貨で販売する製品及び調達する材料で発生する取引リスクを軽減するために、当社グループでは可能な限り、海外現地化を進め、地産地消に取組んでおり影響は限定的であります。但し、当社の連結財務諸表は、日本円で表示されているため、換算リスクという形でも為替変動の影響を受けており、外国為替相場の大幅な変動が起きた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ④投資有価証券の保有に対するリスク 当社グループが保有する投資有価証券は、当連結会計年度末の総資産に占める割合が13.9%(32,985百万円)であり、株式市況の下落、発行会社の業績悪化等によって投資価値が大きく下落する可能性があります。この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 (3)法的手続・情報セキュリティ・災害等に関するイベント性のリスク①法的手続 当社グループは、製造物責任、知的財産権の侵害、環境汚染、人権侵害等様々な法的手続の当事者となる場合があります。当社グループは、コンプライアンス体制を整備し、研究開発及び生産活動においては様々な知的財産権の使用について万全を期しておりますが、当社グループの認識の範囲を超えて第三者から知的財産権の侵害を主張され係争等に発展する場合があります。それらの法的手続きにおいて予期せずに不当な判断がされた場合、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ②情報セキュリティに係るリスク 当社グループは、技術情報等の重要な機密情報や顧客その他関係者の個人情報を保有しております。これらの情報の外部への流出を防止し、不正なアクセスによるシステムの毀損を防ぐため、社内規程の整備や社員教育の徹底、セキュリティシステムの強化等様々な対策を講じておりますが、不測の事態により情報システムの毀損、停止または一時的な混乱、機密情報を含む内部情報が漏洩した場合、当社グループの企業価値の毀損、社会的信用の失墜、顧客その他関係者への補償等により、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ③気候変動等による自然災害、感染症発生、インフラの障害の発生 当社グループの主力製造拠点が集中する愛知県は、大規模な地震の発生が懸念されており、これが発生した場合には当社グループの生産能力が著しく低下し、当社グループの事業運営に障害または遅延をきたす可能性があります。 また、当社グループ製品を製造する地域において、気候変動等による、台風、豪雨、竜巻、洪水その他の自然災害やエネルギーコストの上昇、原材料・資材の高騰等が想定され、伝染病・感染症の世界的流行(パンデミック)が発生した場合、天災などによる電力・交通機能・ガス・水道・通信等のインフラの障害、操業の中断などが発生した場合、当社グループの事業運営に障害または遅延をきたす可能性があります。当社グループは、これらによって業務遂行が阻害されるような事態が生じた場合であっても、その影響を最小限に抑えるべく、事業継続計画(BCP)の整備、非常時を想定した訓練等を実施しています。しかし、想定を超える事態が発生した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに大きな影響を与える可能性があります。 (4)戦争、突発的なテロ、紛争等を含む地政学リスク 当社グループは、日本・欧米・アジアを中心に生産拠点を持ち、23カ国に展開している営業拠点を通じ、グローバルでお客さまに製品・サービスを提供しています。このため、各国の関税政策の変更、ロシア・ウクライナ問題を含む戦争、中東情勢、突発的なテロ、紛争や米中貿易摩擦など国際関係変化やそれに起因する社会・環境の変化、法規制の変更などが事業活動に影響を及ぼす可能性があります。特に、各国の輸出規制、技術移転の制限、関税の引き上げ等により、営業、調達、生産等の事業活動が制限を受け、お客さまへの製品供給に支障をきたす場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、各地域の政治・経済情勢や法規制の動向などについて、各拠点を通じて定期的にモニタリングし、事業への影響を迅速に把握するとともに、リスクが顕在化したときは、グローバルでの効果的な対応体制を構築し、被害や損害を最小限とすることに努めています。

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