事業の概要
- 横編機事業島精機製作所の主要事業は、セーターなどのニット製品を製造する横編機の開発・製造・販売です。特に、縫い目のない製品を一枚丸ごと編み上げる「ホールガーメント横編機」は、同社の高い技術力を象徴する製品であり、アパレル業界の生産効率向上とサステナビリティへの貢献を目指しています。
- デザインシステム事業ニット製品のデザインやパターン作成を支援するデザインシステムの製造・販売も手掛けています。これにより、企画から生産までのプロセスを効率化し、顧客が多様なニーズに迅速に対応できるようサポートしています。アパレル業界のデジタル化を推進する重要な役割を担っています。
- 手袋靴下編機事業手袋や靴下といった小物製品を編む機械の製造・販売も行っています。これらの機械は、特定のニッチ市場において安定した需要があり、同社の製品ラインナップを多様化し、幅広い顧客層に対応することで収益基盤を強化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 横編機事業この事業は、セーターなどのニット製品を編む機械の製造・販売を指します。最新年度の売上高は232.29億円と最も大きいですが、営業利益は-50.19億円と赤字を計上しており、収益性に課題がある状況です。同社の主力事業であり、今後の収益改善が期待されます。
- デザインシステム関連事業ニット製品のデザインやパターン作成を支援するソフトウェアやシステムの製造・販売を行う事業です。最新年度の売上高は28.17億円、営業利益は1.13億円と黒字を確保しており、比較的安定した収益を上げています。アパレル業界のデジタル化ニーズに対応する重要な事業です。
- 手袋靴下編機事業手袋や靴下などの小物製品を編む機械の製造・販売を行う事業です。最新年度の売上高は7.56億円、営業利益は0.25億円と小規模ながらも黒字を維持しています。特定のニッチ市場で需要があり、同社の製品ポートフォリオを補完する役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FlatKnittingMachine | 事業 | 232 | -50 | -21.6% |
| DesignSystemRelated | 事業 | 28 | 1 | 4.0% |
| GlovesAndSocksKnittingMachine | 事業 | 8 | 0 | 3.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社の企業グループは、横編機、デザインシステム、手袋靴下編機の製造販売を主な事業内容とし、さらに各事業に関連する部品の製造販売等に加え、その他サービス等の事業活動を展開しております。なお、製造・販売子会社は原則としてセグメントの全てを分担しており、当グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであります。〔横編機事業・デザインシステム関連事業・手袋靴下編機事業・その他〕(製造)横編機、デザインシステム、手袋靴下編機の製品及び部品は当社で製造しております。また、製品の一部部品につきましては、連結子会社 株式会社シマファインプレス及び株式会社海南精密に製造を委託し、組立用部品として購入しております。(販売)国内販売及び海外販売は当社が需要者へ直接又は商社、代理店経由で販売しておりますが、海外販売の一部につきましては、連結子会社 SHIMA SEIKI EUROPE LTD.、SHIMA SEIKI U.S.A. INC.、島精機(香港)有限公司、SHIMA SEIKI ITALIA S.P.A.、島精榮榮(上海)貿易有限公司、SHIMA SEIKI SPAIN, S.A.U.、東莞島榮榮貿易有限公司、SHIMA SEIKI(THAILAND)CO.,LTD.、SHIMA SEIKI KOREA INC.及び非連結子会社 SHIMA SEIKI PORTUGAL UNIPESSOAL LDA、SHIMA SEIKI FRANCE SARL、SHIMA SEIKI MOROCCO SLU、SHIMA SEIKI VIETNAM CO.,LTD.が販売を担当しております。(その他)東洋紡糸工業株式会社(繊維原料の製造、販売、輸出入)、株式会社イノベーションファクトリー(繊維製品の製造、販売)、株式会社サウステラス(ホテル業)があります。 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 強い ホールガーメント横編機やデザインシステムなど高度な技術を結集した独自製品 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 ホールガーメント横編機やデザインシステムなど高度な技術と知的財産権による保護 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:市場環境・競合状況の変動リスク / 事業展開地域での社会的な制度変更などの影響 / 為替レートの変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
同社は、編機業界において長年にわたり培ってきた高度な技術力と、それを基盤とした独自のソフトウェア(SDS-ONE APEXシリーズ等)およびデザインシステムに関する知的財産を保有している。これにより、他社が容易に模倣できないデザイン自由度と生産効率を実現している。
スイッチングコスト★★★☆☆
同社の編機システムは、高度な設計・生産プロセスと一体化しており、顧客(アパレルメーカー等)は、長年のノウハウや既存の生産ライン、従業員のスキルセットを同社システムに合わせて最適化している。そのため、他社システムへの移行には、多大な学習コスト、設備投資、生産ライン再構築のリスクが伴う。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社のビジネスモデルは、個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型のネットワーク効果が働く構造ではない。ユーザーが増えることで製品やサービスの価値が直接的に向上するメカニズムは限定的である。
コスト優位★☆☆☆☆
高品質な製品を提供しているが、競合他社と比較して構造的に著しく低い生産コストを持つという明確な証拠はない。技術力やブランド力による価格設定が中心と考えられる。
規模の経済★★★☆☆
編機業界において、特にホールガーメント技術を持つメーカーとしては、世界でも数少ない主要プレイヤーの一つである。一定の市場シェアと生産規模を維持しており、これが技術開発や品質維持に貢献している。
- ホールガーメント技術同社は、縫い目のないニット製品を一枚丸ごと編み上げる「ホールガーメント横編機」という独自の技術を保有しています。これにより、製品の着心地向上、生産工程の削減、素材ロスの低減を実現し、競合他社との明確な差別化を図っています。この技術は、アパレル業界のサステナビリティ要求にも応えるものです。
- 知的財産戦略横編機やデザインシステムに関する幅広い技術について、知的財産権で保護する戦略を採っています。開発本部内に知的財産開発チームを設け、機構・制御、編成技術、デザインシステム関連の技術を特許などで守ることで、模倣品対策や技術優位性の維持に努めています。これにより、長期的な競争力を確保しています。
- グローバル販売網海外売上高比率が約80%と高く、世界各国に現地法人や販売代理店を展開しています。この広範なネットワークを通じて、各地域の市場動向を迅速に把握し、顧客ニーズに合わせた製品・サービスを提供できる体制を構築しています。これにより、グローバル市場でのシェア拡大と安定的な収益確保を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「創造の力で未来に幸せを」というパーパス(存在意義)のもと、「人と地球の未来のためにあらゆる課題解決に挑戦し続けます」「つながりを大切にワクワクする新たな価値をつくります」というミッション(私たちの使命)を掲げて、「世の中になくてはならない企業」になることを目指しています。この経営理念のもと、「相互尊重」「広い視野」「チャレンジ」「時間を大切に」「共につくる」というバリュー(私たちが大切にする価値観)を掲げて、その実現に向けグループの全社・全社員が一丸となって邁進してまいります。 (2) 経営戦略消費行動の変化やコロナ禍を背景にしたEC化の加速、SDGsへの関心の高まり、当社顧客業界での更なる効率化経営の追求など、当社を取り巻く経営環境は日々加速度的に変化しています。そうした世界的な大きな変化の潮流の中、ビジネスチャンスを確実に掴むべく、4つの重点施策を推進しております。これにより、従業員一人ひとりが自律的に考え、行動できる組織をつくり上げ、新たな企業価値の創造と社会貢献を目指し、業績の回復ならびに企業価値の向上に努めてまいります。 <4つの重点施策>① 経営基盤の再構築② ソリューションビジネスの確立③ 横編機事業の再生④ 自動裁断機事業の拡大 (3) 経営環境及び対処すべき課題今後の世界経済見通しにつきましては、米国の関税政策やウクライナや中東の地政学リスクにともない、依然として先行きは不透明な状況が継続すると思われます。当社の主要販売先となるアパレル・ファッション業界においては、エシカル消費やトレーサビリティの要求など消費行動の変化や、ECサイトなどデジタル化の急速な進展、SDGsなどサステナビリティに関する企業の社会的責任の増大など、変化する事業環境への対応がますます求められています。こうした環境のもと、これまでのようなリードタイムの長い大量生産・大量消費を前提としたビジネスモデルから脱却し、市場ニーズに即した消費者満足度の高い商品を、必要なときに必要な量だけ生産し、短納期で消費者に届ける「あるべきビジネスモデル」の構築が急務となっています。事業環境においては、世界人口増加やGDP成長にともない安定的にマーケットは拡大傾向にあり、モノづくり環境の変化に基づくマーケットの移動は加速しています。一方、多発する紛争や複雑化する世界経済による投資意欲の減退、中国メーカーなど競合他社とのシェア争いが激化することも想定されます。当社グループは、このようなアパレル・ファッション業界の課題や事業環境の変化に対して積極的に取組むことで社会貢献や事業発展の機会とし、10年後のあるべき姿を実現するため企業理念を再定義するとともに、2024年度から始まった3ヵ年の中期経営計画「Ever Onward 2026」において、2027年3月期の経営目標として、連結売上高550億円、営業利益70億円、親会社株主に帰属する当期純利益55億円、ROE6.0%以上とすることを定めております。この目標の実現に向けた取り組みとして下記の4つの重点施策を実行してまいります。 ・経営基盤の再構築収益の安定化と事業の成長に向けた抜本的な意識改革と社内体制・業務プロセスの刷新を断行し、持続的な企業成長に向けた経営基盤の再構築を進めます。・ソリューションビジネスの確立ファッション業界のサプライチェーンにおける課題解決のためのソリューションを提供し、業界全体の付加価値を高めていくことを通じて、当社グループの持続的な企業成長につなげていきます。・横編機事業の再生市場にマッチした新製品の開発、徹底したコストダウンの実行、ファッション産業以外の新規市場の開拓などの諸施策を通じ、横編機事業の持続的な成長を確実なものにします。・自動裁断機事業の拡大機械性能を大幅に向上させた製品ラインアップを市場投入するとともに、積極的な投資により販売ルートおよびアフターサービス網を拡充し、横編機事業に続く事業の柱へと成長させます。 このような取り組みとあわせて研究開発、人的資本などの投資をこれまで以上に積極的に推進し、さらにグループ内においては、引き続き徹底したコストダウンや経費削減に注力し企業価値の向上に努めてまいります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営指標としては、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益を重視しております。 中期経営計画 目標値直近実績2027年3月期2025年3月期売上高550億円 325億円営業利益 70億円△119億円経常利益 75億円△114億円当期純利益 55億円△142億円
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「創造の力で未来に幸せを」というパーパス(存在意義)のもと、「人と地球の未来のためにあらゆる課題解決に挑戦し続けます」「つながりを大切にワクワクする新たな価値をつくります」というミッション(私たちの使命)を掲げて、「世の中になくてはならない企業」になることを目指しています。この経営理念のもと、「相互尊重」「広い視野」「チャレンジ」「時間を大切に」「共につくる」というバリュー(私たちが大切にする価値観)を掲げて、その実現に向けグループの全社・全社員が一丸となって邁進してまいります。 (2) 経営戦略消費行動の変化やコロナ禍を背景にしたEC化の加速、SDGsへの関心の高まり、当社顧客業界での更なる効率化経営の追求など、当社を取り巻く経営環境は日々加速度的に変化しています。そうした世界的な大きな変化の潮流の中、ビジネスチャンスを確実に掴むべく、4つの重点施策を推進しております。これにより、従業員一人ひとりが自律的に考え、行動できる組織をつくり上げ、新たな企業価値の創造と社会貢献を目指し、業績の回復ならびに企業価値の向上に努めてまいります。 <4つの重点施策>① 経営基盤の再構築② ソリューションビジネスの確立③ 横編機事業の再生④ 自動裁断機事業の拡大 (3) 経営環境及び対処すべき課題今後の世界経済見通しにつきましては、米国の関税政策やウクライナや中東の地政学リスクにともない、依然として先行きは不透明な状況が継続すると思われます。当社の主要販売先となるアパレル・ファッション業界においては、エシカル消費やトレーサビリティの要求など消費行動の変化や、ECサイトなどデジタル化の急速な進展、SDGsなどサステナビリティに関する企業の社会的責任の増大など、変化する事業環境への対応がますます求められています。こうした環境のもと、これまでのようなリードタイムの長い大量生産・大量消費を前提としたビジネスモデルから脱却し、市場ニーズに即した消費者満足度の高い商品を、必要なときに必要な量だけ生産し、短納期で消費者に届ける「あるべきビジネスモデル」の構築が急務となっています。事業環境においては、世界人口増加やGDP成長にともない安定的にマーケットは拡大傾向にあり、モノづくり環境の変化に基づくマーケットの移動は加速しています。一方、多発する紛争や複雑化する世界経済による投資意欲の減退、中国メーカーなど競合他社とのシェア争いが激化することも想定されます。当社グループは、このようなアパレル・ファッション業界の課題や事業環境の変化に対して積極的に取組むことで社会貢献や事業発展の機会とし、10年後のあるべき姿を実現するため企業理念を再定義するとともに、2024年度から始まった3ヵ年の中期経営計画「Ever Onward 2026」において、2027年3月期の経営目標として、連結売上高550億円、営業利益70億円、親会社株主に帰属する当期純利益55億円、ROE6.0%以上とすることを定めております。この目標の実現に向けた取り組みとして下記の4つの重点施策を実行してまいります。 ・経営基盤の再構築収益の安定化と事業の成長に向けた抜本的な意識改革と社内体制・業務プロセスの刷新を断行し、持続的な企業成長に向けた経営基盤の再構築を進めます。・ソリューションビジネスの確立ファッション業界のサプライチェーンにおける課題解決のためのソリューションを提供し、業界全体の付加価値を高めていくことを通じて、当社グループの持続的な企業成長につなげていきます。・横編機事業の再生市場にマッチした新製品の開発、徹底したコストダウンの実行、ファッション産業以外の新規市場の開拓などの諸施策を通じ、横編機事業の持続的な成長を確実なものにします。・自動裁断機事業の拡大機械性能を大幅に向上させた製品ラインアップを市場投入するとともに、積極的な投資により販売ルートおよびアフターサービス網を拡充し、横編機事業に続く事業の柱へと成長させます。 このような取り組みとあわせて研究開発、人的資本などの投資をこれまで以上に積極的に推進し、さらにグループ内においては、引き続き徹底したコストダウンや経費削減に注力し企業価値の向上に努めてまいります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営指標としては、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益を重視しております。 中期経営計画 目標値直近実績2027年3月期2025年3月期売上高550億円 325億円営業利益 70億円△119億円経常利益 75億円△114億円当期純利益 55億円△142億円
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。(1) 経営成績当連結会計年度における経済の動向は、わが国においては堅調な企業業績により雇用・所得環境も改善傾向が続き景気は緩やかな回復基調となりました。一方、ウクライナや中東の緊張状態の長期化や米国の関税政策への警戒感から、世界経済は依然として先行き不透明な状況が継続しました。このような経済情勢の中、当社グループは新中期経営計画「Ever Onward 2026」に基づき、顧客の「サステナブルなモノづくり」を支援する各種製品・サービス・ソリューションの提案活動を世界各地で展開しました。2025年1月にはイタリアのフィレンツェで開催された、糸・ニット素材が中心の歴史ある国際展示会であるPitti Immagine Filati展に出展し欧州だけにとどまらず、世界的なグローバルアパレルブランドやニットメーカーの関係者が来場する中で、ホールガーメント横編機の最新機種である「SWG®-XR22」のデモ編成を実施、加えてソリューションビジネスである「APEXFiz®」、「SHIMA Datamall™」、「yarnbank®」のブースも設置し、包括的な提案を行いました。しかしながら、中国や欧州など世界的な景気減速にともない、顧客の設備投資が低調となり主力の横編機事業の売上が減少しました。これらの結果、当連結会計年度の売上高については325億20百万円(前期比9.4%減)となりました。利益面におきましては、売上高の減少や棚卸資産の評価損および貸倒引当金を計上したことにより、営業損失119億14百万円(前期は営業利益4億30百万円)、経常損失114億81百万円(前期は経常利益10億18百万円)、また減損損失を計上し、親会社株主に帰属する当期純損失は142億75百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益10億30百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(横編機事業)当社のコア・ビジネスである横編機事業は、アジア地域では、主要マーケットである中国市場において景気回復の遅れから内需向けの設備投資は低調であり、香港大手顧客による東南アジアの生産拠点に向けた生産効率の高い「N.SVR®」など主力機種の販売が中心となりましたが、横編機全体の売上高は減少しました。先進国向けニット製品の生産拠点であるバングラデシュは、前期に比べ売上高は増加しましたが、7月中旬以降の大規模な反政府デモから生産工場の操業停止によりサプライチェーンが停滞し、顧客の設備投資時期の遅れにより販売台数が想定を下回りました。欧州のイタリア市場においては、景気減速に加え昨年の暖冬の影響から有名アパレルブランドなど市場全体の設備投資意欲が減退しホールガーメント横編機、成型編機ともに販売台数が減少しました。また中東のトルコ市場においても、国内アパレルブランドの需要減少やEU市場の景気減速によりファストファッションアパレルからの受注が低調となり、コンピュータ横編機は前期に比べ売上高が減少しました。国内市場においては、総じてコンピュータ横編機の販売台数は前期に比べて減少しました。これらの結果、横編機事業全体の売上高は232億29百万円(前期比10.3%減)、セグメント損失(営業損失)は50億19百万円(前期は営業利益44億21百万円)となりました。 (デザインシステム関連事業)デザインシステム関連事業においては、欧米、国内の大手アパレルブランドを中心にSDS®-ONE APEXソフトウェアのサブスクリプションサービスである「APEXFiz®」のライセンス契約数が新規・更新ともに伸長しましたが、自動裁断機「P-CAM®」については販売台数が減少し、売上高は28億17百万円(前期比18.7%減)、セグメント利益(営業利益)は1億13百万円(前期比86.8%減)となりました。(手袋靴下編機事業)手袋靴下編機事業は、海外大手ユーザーの設備投資が伸長し売上高は7億56百万円(前期比69.2%増)、セグメント利益(営業利益)は25百万円(前期比58.8%減)となりました。(その他事業)その他事業については、メンテナンス部品や紡毛糸の販売などで、売上高は57億16百万円(前期比6.5%減)、セグメント損失(営業損失)は1億33百万円(前期は営業利益13億17百万円)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比横編機18,401△31.3%デザインシステム関連2,316△25.9%手袋靴下編機56811.9%合計21,286△30.0% ② 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比受注残高(百万円)前年同期比横編機26,17721.1%6,69378.7%デザインシステム関連2,938△7.9%49432.6%手袋靴下編機653△7.4%198△34.1%合計29,76916.7%7,38567.1% ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比横編機23,229△10.3%デザインシステム関連2,817△18.7%手袋靴下編機75669.2%その他5,716△6.5%合計32,520△9.4% (注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載はありません。 (2) 財政状態当連結会計年度末における総資産は、売上債権、棚卸資産の減少などで、前連結会計年度末に比べて83億98百万円減少し、994億5百万円となりました。負債合計は、短期借入金の増加などで前連結会計年度末に比べて57億88百万円増加し、216億65百万円となりました。純資産は、利益剰余金、為替換算調整勘定の減少などで141億86百万円減少し、777億40百万円となりました。また、自己資本の額は前連結会計年度末に比べて141億87百万円減少し777億1百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末と比べて7.0ポイント減少し78.2%となりました。(3)キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて24億46百万円減少し、103億63百万円となりました。各活動別のキャッシュ・フローの状況は次の通りであります。[営業活動によるキャッシュ・フロー]税金等調整前当期純損失の計上となり、当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは44億61百万円の資金の減少となりました。(前連結会計年度は41億20百万円の資金の減少)[投資活動によるキャッシュ・フロー]定期預金の預入による支出や有形固定資産の取得による支出などにより、当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは32億22百万円の資金の減少となりました。(前連結会計年度は1億67百万円の資金の減少)[財務活動によるキャッシュ・フロー]短期借入金の増加やファイナンス・リース債務の返済による支出などにより、当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは53億76百万円の資金の増加となりました。(前連結会計年度は3億48百万円の資金の増加) 当社グループの資本の財源および資金の流動性については次のとおりであります。当社グループの資金需要の主なものは、事業活動にかかる運転資金、生産能力増強・生産効率化のための設備投資及び新製品開発・成長領域での製品開発投資等によるものであります。資金調達においては、資金の使途、目的に対応して、営業活動から得られるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入等、多様な調達方法を組み合わせて低コストかつ安定的な資金を確保するように努めております。財務の安全性を示す指標である自己資本比率及び流動比率は、当連結会計年度末においてそれぞれ、78.2%、420.8%となり、極めて良好な財務状態を保っております。今後も当社グループが将来にわたり世界のリーディングカンパニーとして強固な地位を占め、安定的に成長を維持するために必要な運転資金、設備投資資金及び製品開発投資資金は、良好な財務状態および営業活動により、充分調達することが可能と考えております。米国の関税政策およびウクライナ・中東の地政学リスクにより、先行きは依然として不透明な状況が続いておりますが、現時点で必要十分な手許資金を確保しており、また必要に応じて金融機関等から資金調達が可能な体制も整えております。株主還元については経営の最重要課題のひとつとして位置付けており、事業の持続的な発展を通じて、安定した配当を長期にわたって継続することを基本方針としております。2024年度から始まっている3ヵ年の中期経営計画「Ever Onward 2026」に基づき、収益力の向上につながる積極的な成長投資と財務体質の強化に努めながら、連結配当性向40%を目安に株主配当を行います。なお、自己株式取得については、株価水準や資金の状況、市場環境などを総合的に勘案し、時機に応じて柔軟に実施してまいります。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たり、重要である会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであり、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 市場環境変動リスク主要顧客であるニット製品メーカーは、消費者のライフスタイル変化、サステナビリティ意識の高まり、経済活動の停滞、天候不順などの影響を受けやすいです。これにより、横編機などの設備投資が大きく減退する可能性があり、同社の業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 知的財産侵害リスク同社の高度な技術やノウハウは、海外競合他社による模倣や特許侵害のリスクに常に晒されています。模倣製品が流通した場合、同社の競争優位性が損なわれ、業績に大きな影響を与える可能性があります。また、他社の知的財産権を侵害する可能性もゼロではなく、賠償問題に発展するリスクも抱えています。
- 為替レート変動リスク海外売上高比率が約80%と非常に高いため、外国通貨建ての取引が多く、急激な為替レートの変動は同社の業績や財政状況に直接影響を及ぼす可能性があります。特に円高に振れた場合、海外での売上が円換算で目減りし、収益が圧迫されるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社は、当社グループの事業活動に関するリスクを所管するリスク管理委員会を設置し、リスク管理規程に従い、リスク管理体制の構築と運用にあたっております。当社グループは、事業展開においてリスク要因となり、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な項目を以下のとおり認識しておりますが、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや現時点において影響度が小さいと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。当社グループではこれらのリスクの発生可能性を認識したうえで、その発生の回避及び発生時の適切な対応に努めております。なお、記載内容のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 市場環境・競合状況の変動リスク主要な販売先である国内外のニット製品メーカーが、消費者の生活様式や消費スタイルの変化、サステナビリティ対応等の環境意識の高まり、経済活動の停滞、暖冬などの天候不順等の影響を受けた結果、横編機等の設備投資が大きく減退する可能性があります。また、当社グループが展開する各事業においては、日々変化する顧客ニーズに対し、競合他社の技術革新も日進月歩で進んでいます。併せて資材調達では、国際的な通商問題や感染症の世界的大流行によるサプライチェーンの混乱や燃料費の高騰などによっても、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。(「⑨自然災害、国際紛争、事故、感染症の拡大などのリスク(2)生産面への影響」に詳細記載。)加えて、顧客や取引先等との重要な契約が増加している中、見解の相違による他社特許の侵害、秘密情報の漏洩等により、賠償問題に発展し、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。(「⑤知的財産保護戦略の課題」及び「⑧情報セキュリティに関するリスク」に詳細記載。)こうした環境変化に対し、当社が適切に対応できず、競争優位性を失った場合、当社グループの業績及び財政状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。このような事業リスクに対し、当社グループでは、ホールガーメント横編機とデザインシステムの活用による、消費地における需要動向に対応した適時適量生産の提案を積極的に行う等、製品・サービスの訴求力の向上に日々努めております。さらに顧客や取引先等とのコミュニケーションを密にし、潜在的なニーズを的確にキャッチすることにより、アパレル・ファッションの業界課題を解決する新たなビジネスモデルの確立や、非アパレル業界でのニット化の推進など、当社グループにおいて新たな事業価値と事業領域の創出を進めております。なお、当社グループは新たな事業領域(新規事業)への投資に積極的に取り組んでいく方針であり、その取り組みについては、綿密な市場調査・分析や、入念な事業計画を策定し、収益化までの期間や撤退基準を設けるなど、より厳しいプロセスを経て行うこととしておりますが、予測とは異なる状況が発生し計画通りに進まない場合には、当社の事業及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、日々変化する事業環境において、経営基盤や社内体制を抜本的に見直し、適切なリスク管理体制の維持・向上に全社一丸となって取り組むことで、当社グループの企業価値の持続的な向上に努めております。 ② 事業展開地域での社会的な制度変更などの影響アパレル産業は、経済のグローバル化の進展に伴い、サプライチェーンも同時にグローバル化してきました。消費国と生産国において貿易摩擦などが発生し、通商問題に発展した場合、設備投資動向にも大きく影響を及ぼします。米中貿易摩擦に端を発する相互関税の引き上げ、技術輸出規制などの経済措置の動向には細心の注意を払い、適切に対処していくべく努めておりますが、各国政府や国際的枠組みによる規制が新たに導入、変更された場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。このため、世界各国に展開している現地法人・販売代理店などのネットワークを活用して、いち早く現地動向を察知し、迅速な行動が取れるよう体制の整備を進めております。 ③ 為替レートの変動当社グループは海外売上高比率が80%前後で推移しており、取引においては日本円以外に外国通貨建で行われているため、急激な為替レートの変動は当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループは、連結財務諸表等 注記事項(デリバティブ取引関係)に記載のとおり、売上債権のうち外貨建債権に対して先物為替予約取引などでリスクヘッジを行っております。 ④ 財務に関するリスク(1)与信及び売上債権に関するリスク売上債権に占める割合の多くは、横編機事業にかかる債権となっております。多くのユーザーは素材仕入れから製品販売までの期間が長期となり、債権回収も長期間にわたることが業界内での特有の商慣習になっております。そのため、当社グループでは、主要地域において直接ユーザーに対する与信管理の強化を行っております。引き続き、アジア市場ではグローバルアパレルとニットメーカーが両輪となり、大規模な生産活動が行われ、1社あたりの取引金額も膨らむ傾向となっております。回収リスク低減のため、債権流動化の実施、担保設定、リース取引の推進、貿易保険の付保を行うと同時に、横編機にPMS(パスワードマネジメントシステム)を搭載し、期日までの支払いを促す仕組みを構築しております。回収遅延などが発生している場合には、過去の実績率や個別の回収可能性等の見積りに基づき保守的に引当金を計上するなどの対策を行っております。(2)資金調達に関するリスク当社グループでは、現状資金が借入金を上回っており、安定的な財務基盤を維持しております。一方、中長期的には、今後の業績次第で必要に応じて資金を適切な条件で調達できない場合に、当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローが悪影響を受ける可能性があるという事を認識した上で、業務改善及び適切な対策を図ってまいります。 ⑤ 知的財産保護戦略の課題当社グループが保有する独自技術やノウハウの一部は、海外競合他社における法令遵守意識の欠如などにより知的財産権による完全な保護が不可能または限定的にしか保護されない可能性があります。ホールガーメント横編機をはじめとする当社製品は、高度な技術が結集されています。当社グループでは開発本部の中に知的財産開発チームを設け、「横編機等の機構・制御」、「ニットの編成技術」、「デザインシステム関連」など幅広い技術について知的財産権で保護し、他社との差別化を図っています。しかし特許の侵害などにより模倣製品が流通した場合、当社事業に与える影響は大きくなります。他方、当社グループでは他社の権利を侵害しないように製品等の開発を進めておりますが、見解の相違等により他社の知的財産権を侵害しているとされ、製品等の開発や販売に支障をきたす可能性や多額の損害賠償責任を負う可能性があります。さらに、現在当社グループがライセンスを受けている第三者の知的財産権の使用が将来差し止められる、あるいは不当な条件に変更され、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。このため当社グループは、他社による特許侵害を常に監視し、また各国の現地法人、代理店等からの情報を有効活用し、必要に応じて注意喚起や法的手続きをとる体制を整えるとともに、他社の知的財産に関しては、製品開発の各フェーズにおいて入念な調査・確認を実施しております。万が一、見解の相違等により他社から知的財産権の侵害を指摘された場合やライセンス条件の変更等に備え、非侵害の主張やライセンス条件等の交渉・訴訟を行うための人材を社内法務関連部門に配置するとともに、経験豊富な弁護士と連携し、事案の内容に応じて適切に対応する体制を整えております。 ⑥ 組織及び人材に関するリスク当社は創業当時から、世の中にないものを創り出し、最高機能の製品を経済的な価格で提供することで、業界から高く評価されてきました。これらを支えるのは高度な専門性、創造性、独自性を持つ人材であり、継続的な人材の確保、育成に努めておりますが、その技術の伝承や後継となる人材の確保・育成が計画通りに進まなかった場合、あるいは退職等により人材が流出した場合には、製品開発力や製品品質の低下を招き、その結果事業競争力の低下により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。このため、若手社員に対する社内研修の充実や各種技能検定へのチャレンジ推奨、ベテラン社員によるOJTの拡充など技術の伝承に積極的に取り組んでおります。さらに、特定の人材、組織に過度に依存しない体制構築のため、当社グループ各組織間の連携・情報共有をより密にし、当社グループ全体の組織力強化に努めてまいります。 ⑦ 製造物責任に関するリスク当社グループでは、最高機能の製品を経済的な価格でお届けするというシマセイキスピリットのもと、品質環境基本方針を定め、専門の委員会活動を展開し、製品品質、顧客満足度の向上に努めておりますが、万一製品の欠陥等が発生した場合、損害賠償や対策コスト等により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、製造物にかかる賠償責任に備え保険に加入し、リスクの低減を図っております。 ⑧ 情報セキュリティに関するリスク当社グループにおいて、情報システムは重要な要素の一つです。人的ミス、機器の故障、通信事業者などの第三者の役務提供の瑕疵等により、また、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染などにより、情報通信システムの不具合や不備が生じ、取引処理の誤りや遅延などの障害、情報流出などが生じ、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、情報セキュリティポリシーを定め、すべての役員及び従業員などに対する情報の取り扱いの行動規範を定めるほか、情報セキュリティの物理的対策及び技術的対策の取り組みについて情報セキュリティ委員会を通じて継続した啓発活動を実施しています。 ⑨ 自然災害、国際紛争、事故、感染症の拡大などのリスク地震、台風、津波などの自然災害、国際紛争、火災、停電、感染症の拡大(パンデミック)などが発生した場合、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。(1)販売面への影響主要販売先であるアジア(中国、ベトナムなどASEAN、バングラデシュ等)、イタリアを中心とした欧州市場、トルコを中心とした中東市場でリスクが拡大した場合には、通常の営業活動に支障をきたし、長期化することにより当社業績に与える影響が大きくなります。さらにユーザーの生産活動にも影響を及ぼし、資金繰り悪化による売上債権の回収リスクが高まる可能性があります。(「④財務に関するリスク(1)与信及び売上債権に関するリスク」に詳細記載。)(2)生産面への影響生産面ではサプライヤーの操業停止の長期化により部品不足を招き、生産抑制を余儀なくされることが想定され、当社業績及び財政状況に多大な影響を及ぼします。そのため、当社グループでは緊急時に向けた在庫の確保、複数社からの購買による安定した部品供給体制の構築などの対策に取り組んでおります。 ⑩ 生産拠点の一極集中当社は、製品を本社がある和歌山県で集中的に生産し、開発から製造までの一貫体制を敷くことで効率化やコストダウンを図ってまいりました。このため、和歌山県近郊で大規模な地震、風水害等の自然災害や当社工場での火災等の事故、社内での感染症の拡大が発生した場合、製造ラインの操業が長期間停止する可能性があります。当社は日産体制を構築しておりますので、停止期間が継続する場合、その影響は大きくなります。そのため、当社では、各種保険の付保や操業停止期間を最小化できるよう事業継続計画の整備を行うとともに、建物等の耐震工事、非常時を想定した訓練の実施及び安否確認システムの導入等の対策を講じ、早期に復旧できるような体制を整えております。しかし被害想定を超えた規模の災害等が発生した場合、機能停止・設備の損壊・インフラの供給停止、交通機関や通信手段の停止等により、事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 感染症等の流行に関するリスク新型コロナウイルス感染症等の世界的な拡大(パンデミック)に伴い、社内において感染症の拡大が認められた場合、一時的に工場の稼働停止など事業活動の停止により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、社長を本部長とする危機管理本部を設置し、不要・不急の会議・出張の禁止、工場見学の受入中止、予防措置の強化(毎日の検温・マスク着用・手指消毒の徹底等)、在宅勤務、ワクチンの職域接種等を実施することにより従業員の安全確保を優先しつつ事業への影響を最小限に留めるなどの体制を整えております。 ⑫ コンプライアンスに関するリスク当社グループでは事業活動を行うにあたり、様々な法令・規則等の適用を受けておりますが、意図せずに違反する場合も含め不正行為など重大なコンプライアンス違反を起こした場合は、当社グループの社会的な信用を失墜させ、また取引の停止や訴訟等による損害の発生など、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループでは、「シマセイキグループ行動基準」を定め、その遵守に努めるとともに、コンプライアンス体制強化のためのコンプライアンス委員会、法令遵守と企業倫理に関する通報、相談できる窓口として企業倫理ヘルプラインを設置し、コンプライアンス違反の影響拡大の防止に努めております。 ⑬ サステナビリティ課題に関するリスクステークホルダーからのESGを重視した経営やSDGsへの関心は年々高まっており、サステナブルな社会の実現への取り組みが、今後ますます重要になっております。環境面においては、世界的な気候変動対策の観点から脱炭素社会に向けた温室効果ガス排出量の削減や、製品・サービスの環境配慮が、顧客やサプライヤーに加えて社会全体からも求められています。当社は環境マネジメントシステムの運用に基づき、環境関連諸規制における要求事項の遵守とともに、顧客における環境負荷低減に配慮した製品・サービスの設計・開発を行っています。もの創りにおいてはCO2排出抑制/削減のための電力使用量削減、廃棄物の排出量削減とリサイクルの推進、資源の有効利用などにも取り組んでおります。しかし各種の法規制が変更又は新たに制定された場合はその遵守対応のための費用が増加し、当社の業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。また、グローバルに事業を展開する企業に対する「ビジネスと人権」に関する意識はますます高まっており、ステークホルダーによる人権への対応要求やサプライチェーンにおける紛争鉱物や強制労働への対応要求が求められています。当社は人権方針を策定し、事業活動に関わるすべての人の人権を尊重するためにあらゆる人が固有にもつ多様性を尊重し、誰もが働きやすい職場環境の実現に取り組んでおります。しかし、当社及びサプライチェーンにおいて適切な対応が取られていない場合、取引の停止や行政罰、企業に対する社会的信頼の喪失、事業機会の損失等により、当社の業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。当社は今後も製品・サービスを通してサステナブルなもの創りを提案し、企業活動を通じて社会課題の解決に取り組んでまいります。