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NITTOKU(6145)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 主力事業の概要
    NITTOKUは、コイルやモーターを自動で巻き取る機械を中心に、フィルムやワイヤーを扱う設備、そして様々な部品やデバイスの自動化設備(FA設備)を開発、製造、販売しています。これは、電子部品、自動車、通信機器など幅広い産業の生産ラインで使われる、いわば「ものづくりの自動化を支える機械」を提供している企業です。
  • トータルFAメーカー
    同社は単なる機械メーカーではなく、「トータル精密FAメーカー」として、開発から製造、販売、保守サービスまで一貫して手掛けています。顧客のニーズに合わせてカスタマイズされたFA設備を提供することで、生産効率の向上に貢献し、企業の競争力強化をサポートするビジネスモデルです。
  • 非接触ICタグ・カード事業
    もう一つの事業の柱として、非接触ICタグやICカード、そしてそれらに使われるアンテナやICチップモジュールの製造・販売も行っています。これは、Suicaのような交通系ICカードや、入退室管理システムなどに使われる技術であり、同社の持つ巻線技術が応用されています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ワインディングシステム&メカトロニクス事業
    この事業は、同社グループの主力であり、売上高314.74億円、営業利益17.86億円を計上しています。電子部品、自動車、通信機器、家電など幅広い産業向けに、コイル巻線機、巻線システム、組立ライン、各種フィルム・ワイヤの巻取り・搬送設備などを製造・販売し、保守サービスも提供しています。国内外の連結子会社が製造・販売・サービスを担うグローバルな事業です。
  • 非接触ICタグ・カード事業
    この事業は、売上高17.93億円、営業利益4.45億円を計上しています。同社が培ってきた巻線技術を応用し、ICカードやICタグ、およびそれらの周辺機器やシステムの製造・販売を行っています。主に日本国内で、ICタグ・カードの販売を同社が、製造を日特コーセイ株式会社が担当しています。
  • 事業の柱と収益性
    同社は大きく分けて二つの事業セグメントで構成されており、「ワインディングシステム&メカトロニクス事業」が売上・利益ともに圧倒的な規模を誇る主力事業です。一方、「非接触ICタグ・カード事業」は規模は小さいものの、高い営業利益率を示しており、今後の成長が期待される分野と言えます。両事業が異なる市場で収益を上げ、事業ポートフォリオを構成しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
WindingSystemAndMechatronicsReportableSegment 事業 315 18 5.7%
ContactlessICTagAndCard 事業 18 4 24.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,282 文字
3 【事業の内容】当社の企業グループは、当社及び当社の連結子会社18社で構成され、トータル精密FAメーカーとして、コイル・モータ用自動巻線機を中心に、フィルム・ワイヤ用巻取り・搬送設備、機構部品・デバイス等のFA設備の開発、製造、販売等を主な事業とするとともに、非接触ICタグ・カード及びカード用インレットの製造、販売事業を行っております。当社及び当社の関係会社の事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 セグメント及び事業内容当社及び当社の関係会社の事業における位置付け ワインディングシステム&メカトロニクス事業 電子部品、自動車、通信機器、オーディオビジュアル、OA機器、家電、精密機器等用にコイル巻線機、巻線システム及び周辺機器や組立ライン、各種フィルムの巻取り・搬送設備、特殊ワイヤの巻取り・巻替設備、組立ラインの製造、販売及び保守サービスを行っており、当社グループにおける主力事業となっております。当社事業全般日特機械工程(蘇州)有限公司(中国)巻線機及び周辺機器の製造・販売、当社が製造する巻線機の一部の製造受託NITTOKU SINGAPORE PTE. LTD.巻線機及び周辺機器の製造・販売、一部の製品における顧客仕様部分の製造・販売美瑪特電子科技(常州)有限公司(中国)日特機械工程(深圳)有限公司(中国)NITTOKU ENGINEERING VIETNAM CO., LTD.NITTOKU (THAILAND) CO., LTD.NITTOKU EUROPE GmbH.(オーストリア)巻線機及び周辺機器の製造・販売API Hard- & Software GmbH(ドイツ)測定及び自動化ソフトウェアの開発及び既存システムへの統合NITTOKU PHILIPPINES, INC.NITTOKU KOREA CO., LTD.台湾日特先進股份有限公司日特香港有限公司アジア地域における当社製品の販売、アジア地域で販売した製品のメンテナンスサービスNITTOKU AMERICA, INC.北中南米地域における当社製品の販売、北中南米地域で販売した製品のメンテナンスサービス日特コーセイ株式会社(日本)自動供給排出装置・FA設備の製造・販売日特コイデ株式会社(日本)株式会社アステクノス(日本)ASTECNOS AMERICA CORPORATIONFA設備の設計・製造・販売IMD株式会社(日本)モータに係る素材及び工法並びに設備の開発・試作、モータの開発及び開発支援 非接触ICタグ・カード事業 蓄積された要素技術を活用した、埋込方式アンテナ巻線及びICチップモジュール継線によるICカード、アンテナ巻線とICチップモジュール継線によるICタグ、及びこれらの周辺機器、システムの製造並びに販売を行っております。当社ICタグ・カードの販売日特コーセイ株式会社(日本)ICタグ・カードの製造

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
顧客専用設備を受注生産しており、難易度の高い案件にも取り組む方針であるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
コイル巻線機、巻線システム及び周辺機器、各種フィルムの巻取り・搬送設備、特殊ワイヤの巻取り・巻替設備、組立ラインの製造・販売。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:事故・災害・感染症等による受注減少や生産活動の低下 / 世界の政治・経済・体制の変動による輸出停止や代金回収遅延 / 技術革新や技術開発の失敗、知的財産権侵害
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、ニトク(6145)の事業において、強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPといった無形資産に起因する競争優位性は明確に確認できません。公開情報からは、特定の技術や知的財産が他社との差別化要因となっているという具体的な証拠は見当たりません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

ニトクの製品(例えば、半導体製造装置の部品など)は、顧客の製造プロセスに組み込まれるため、切り替えには一定の検証コストやリスクが伴う可能性があります。しかし、これが顧客にとって極めて高いスイッチング・コストを生み出すほどではないと考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ニトクの事業モデルは、ユーザー数の増加が製品やサービスの価値を直接高めるネットワーク効果を生み出す性質のものではありません。同社の競争優位性は、個々の顧客との関係性や製品の性能に依存すると考えられます。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

ニトクは、長年の経験と製造ノウハウにより、一定のコスト競争力を有している可能性があります。特に、特定の部品や工程における効率化が進んでいる場合、それが競争優位性につながることも考えられますが、構造的な圧倒的優位性を示すデータは現時点では乏しいです。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ニトクは、半導体製造装置関連部品というニッチながらも成長性の高い市場において、一定のシェアを確保しています。この分野での経験と生産能力は、新規参入者に対する障壁となり得ます。業界規模に対して最適な少数寡占の一角を形成しつつあると考えられます。

  • 精密FA技術力
    NITTOKUの最大の強みは、コイル・モーター用自動巻線機を核とする精密FA(ファクトリーオートメーション)技術です。長年培ってきた高度な技術とノウハウにより、複雑な巻線作業や搬送作業を自動化し、高い精度と生産性を実現する設備を提供しています。これは、顧客の生産性向上に直結する重要な競争優位性です。
  • グローバル展開と顧客基盤
    同社は日本だけでなく、中国、シンガポール、ベトナム、タイ、ドイツ、アメリカなど世界中に拠点を持ち、グローバル企業を顧客としています。これにより、多様な地域のニーズに対応できるだけでなく、特定の地域経済のリスクを分散し、安定した事業運営を可能にしています。世界中の生産現場で同社の技術が活用されていることが強みです。
  • 蓄積された技術と経験
    長年の事業活動を通じて蓄積された知識と経験は、同社の技術力と現場力を高め、「グローバルニッチトップ」としての地位を確立しています。難易度の高い案件にも挑戦し、そこから得られる知見を次の開発に活かすことで、常に最先端の技術を提供できる体制を維持しています。これが、他社には真似できない独自の強みとなっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として効率的な経営を推し進めてまいります。そのために、性別・国籍等の多様性の確保を踏まえつつ、当社の持続的成長と価値向上に資する資質・能力・識見を有する人材を積極的に採用してまいります。研究開発にも積極的に投資を振り向け、知的財産の保護を図りながら、長年培った巻線・要素技術と経験を活かし、Speed(スピード)・Small(省スペース)・Saving(節約)・Smart(情報化)の実現と共に、製品の高品質化によるユーザーの生産効率向上への貢献と、同時に当社資本の充実を図ってまいります。これら活動を通し、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)における、気候変動、クリーンエネルギーといった「脱炭素化」のキーアイテムとなるコイルやモータ向け生産設備の開発、製造を含めたトータル・ソリューション、技術革新や労働各分野に関わるファクトリーオートメーション化、スマート工場化へのソリューションを通じて、地球環境と国際社会に貢献する企業を目標といたします。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、巻線および応用技術の追求により技術、生産、収益の基盤増強を図り、ニーズを捉えた高付加価値製品の提供を通し市場でのプレゼンスを高め、企業価値向上と株主還元につなげてまいります。2028年3月期の定量目標として、売上高500億円、EBITDA68億円、ROE9.3%、ROIC7.6%を掲げております。また、2026年3月期より、連結配当性向40%以上という株主還元方針を適用しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社は、即戦力となる人材の確保を目的とした「サテライト戦略」、シナジー効果によるビジネス・業容の拡大を企図した「M&A戦略」、競争力・マーケットプレゼンスの更なる向上を図る「ブラックオーシャン戦術」、半導体業界向け高精度ダイボンダーや電池業界向け捲回機等の戦略商品ラインナップの拡充等を推進してまいります。国内においては、2025年3月、第一実業株式会社との業務提携に係る基本合意書を締結、今後は電池製造分野、自動車及び自動車関連部品製造分野、及びグローバルエリア戦略の分野において戦略的パートナーシップを構築、両社の企業価値の向上と製品供給を通じた社会への貢献を目指してまいります。また、国内の半導体業界向け事業につきましては、FA事業本部において対応してまいりましたが、2025年4月に半導体事業部として組織を独立化し、市場のニーズやウォンツへの対応速度を高めてまいります。海外においては、2025年3月、ベトナム現地法人のダナン支店を開設、ベトナム中部におけるユーザー向けサービスの向上、及び営業活動の拡大、活性化を図ってまいります。当社は地球環境と国際社会の持続的な成長に貢献する「ラインビルダー」として、SDGs、脱炭素等のデジタル化、グリーン化を目的とするメガトレンドから生じるビジネスチャンスを掴み、大型設備投資や先端の設備投資のニーズに応えてまいります。今後も継続的な利益の創出を実現し、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として効率的な経営を推し進めてまいります。そのために、性別・国籍等の多様性の確保を踏まえつつ、当社の持続的成長と価値向上に資する資質・能力・識見を有する人材を積極的に採用してまいります。研究開発にも積極的に投資を振り向け、知的財産の保護を図りながら、長年培った巻線・要素技術と経験を活かし、Speed(スピード)・Small(省スペース)・Saving(節約)・Smart(情報化)の実現と共に、製品の高品質化によるユーザーの生産効率向上への貢献と、同時に当社資本の充実を図ってまいります。これら活動を通し、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)における、気候変動、クリーンエネルギーといった「脱炭素化」のキーアイテムとなるコイルやモータ向け生産設備の開発、製造を含めたトータル・ソリューション、技術革新や労働各分野に関わるファクトリーオートメーション化、スマート工場化へのソリューションを通じて、地球環境と国際社会に貢献する企業を目標といたします。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、巻線および応用技術の追求により技術、生産、収益の基盤増強を図り、ニーズを捉えた高付加価値製品の提供を通し市場でのプレゼンスを高め、企業価値向上と株主還元につなげてまいります。2028年3月期の定量目標として、売上高500億円、EBITDA68億円、ROE9.3%、ROIC7.6%を掲げております。また、2026年3月期より、連結配当性向40%以上という株主還元方針を適用しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社は、即戦力となる人材の確保を目的とした「サテライト戦略」、シナジー効果によるビジネス・業容の拡大を企図した「M&A戦略」、競争力・マーケットプレゼンスの更なる向上を図る「ブラックオーシャン戦術」、半導体業界向け高精度ダイボンダーや電池業界向け捲回機等の戦略商品ラインナップの拡充等を推進してまいります。国内においては、2025年3月、第一実業株式会社との業務提携に係る基本合意書を締結、今後は電池製造分野、自動車及び自動車関連部品製造分野、及びグローバルエリア戦略の分野において戦略的パートナーシップを構築、両社の企業価値の向上と製品供給を通じた社会への貢献を目指してまいります。また、国内の半導体業界向け事業につきましては、FA事業本部において対応してまいりましたが、2025年4月に半導体事業部として組織を独立化し、市場のニーズやウォンツへの対応速度を高めてまいります。海外においては、2025年3月、ベトナム現地法人のダナン支店を開設、ベトナム中部におけるユーザー向けサービスの向上、及び営業活動の拡大、活性化を図ってまいります。当社は地球環境と国際社会の持続的な成長に貢献する「ラインビルダー」として、SDGs、脱炭素等のデジタル化、グリーン化を目的とするメガトレンドから生じるビジネスチャンスを掴み、大型設備投資や先端の設備投資のニーズに応えてまいります。今後も継続的な利益の創出を実現し、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)における日本経済の情勢は、円安基調の為替相場やインバウンド需要の増加などを背景に、企業収益、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費や設備投資が堅調に推移するなど、全体として緩やかな成長が継続いたしました。一方、海外情勢においては、欧州や中国経済の減速、ウクライナや中東情勢等の地政学的リスク、トランプ関税をはじめとする米国大統領改選に伴う財政、金融、国際貿易市場等への影響、資源・エネルギー価格の動向等、引き続き不確実性が高い状況で推移いたしました。当社グループを取り巻く環境においては、緩和的な金融環境が下支えとなる中、人手不足対応やデジタル関連の投資、成長分野・脱炭素化関連の研究開発投資、サプライチェーンの強靭化に向けた投資、自動車産業における電装化、安全化のための設備投資等をはじめ、製造生産システムの自動化、効率化、高品質化ニーズ等により、景況感が悪化している欧州市場を除き、設備投資は緩やかな増加傾向となりました。当社グループは、ユーザーの生産システム全体のデザイン・構築に技術・アイデアを提供し、また生産工程全体の効率化や品質向上にも貢献する「ラインビルダー」として、ユーザーごとの固有のニーズやウォンツを実現する一貫生産ラインの提供に努めております。こうした客先専用機に加えて、業界標準機の開発・販売も注力しており、当期に国内で開催された半導体業界の展示会では、半導体関連の業界標準機が好評を博し多数の引き合いを獲得するなど、技術力と収益性を両立するための体質改善を進めております。また、採用したい人材が集まる場所にテクニカルセンターを開設するなど、即戦力となる人材の確保を目的とした「サテライト戦略」により、ニッチな業界における優れた即戦力人材の確保を推進しております。近年は、SDGs対応やESG経営が求められるようになったことから、当社グループは省資源・省材料・省電力等を実現する生産システムの提供や、関連会社のIMD社においてモータ廃棄量の削減を可能にする絶縁媒体レスモータの研究、また当社においてその生産システムの研究に努めており、地球環境保全や国際社会への貢献にも努めております。当社グループは、モビリティ業界を中心とした新たな技術革新に伴うユーザーの新規製品の自動化案件に対して、ユーザーとともに先端設備の開発を行っており、また従来よりも生産設備の規模が大型化し、納期も長期化しております。当期においては、新規開発要素(ユーザー開発製品の進化・変化)を含む案件の割合が多く、ユーザーの要求に応じた追加の仕様変更への対応や品質調整に時間を要したほか、検収条件達成のための追加コストや納品後の再改造対応が必要になる等、納期の長期化やコストを要する事象が複数発生いたしました。また、ドイツをはじめとする欧州モビリティ業界の景気低迷に伴う欧州子会社の業績悪化等、海外子会社の業績不振等が要因となり、利益は前期を大幅に下回る結果となりました。なお、当期における低収益案件については、既にリピート受注を獲得している案件もあり、今後の収益拡大に寄与いたします。これらの結果、経営成績では、売上高は332億68百万円(前期比8.0%増)、営業利益は11億19百万円(前期比73.1%減)、経常利益は12億25百万円(前期比71.4%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は13億7百万円(前期比52.3%減)となりました。財政状態では、流動資産は、前連結会計年度末対比23億33百万円増加し、415億27百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末対比12億96百万円増加し、188億88百万円となりました。資産合計は、前連結会計年度末対比36億30百万円増加し、604億15百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末対比28億5百万円増加し、163億28百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末対比39億92百万円増加し、74億83百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末対比67億97百万円増加し、238億12百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末対比31億67百万円減少し、366億3百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。 (ワインディングシステム&メカトロニクス事業)当社グループは、搬送システム上に巻線・ハンドリング・組立・検査等の工程を搭載する技術をベースにし、独自開発のOSにより高機能多軸同期制御が可能な生産システムによるさまざまな生産ライン構築を提供することで、世界市場におけるユーザーの競争優位性の向上に資するビジネスモデルを追求しております。ユーザーごとに創出される固有のニーズやウォンツにスピーディーに対応し、ニッチな分野でのオープンイノベーションによるユーザー・サプライヤーとの協業・協創を推進する「ブラックオーシャン戦術」をグローバルに推進することによって、競合他社の参入障壁を高め、競争力及びマーケットプレゼンスの更なる向上に努めております。この成果として、半導体業界向けの高精度ダイボンダーやハンドラー、電池業界向けの捲回機等、巻線工程を含まないメカトロニクス事業の領域が広がっております。昨今の急速なデジタル化の進展によるデバイスやツール等の高性能化に伴い、当事業においては、当社グループは従来の「生産設備メーカー」から、ユーザーの生産システム全体の設計・構築に技術・アイデアを提供し、工程全体の生産効率化や品質向上に貢献する「ラインビルダー」へと変化を遂げております。前述のとおり、当期においては、新規開発に伴う納期の長期化やコストを要する事象が複数発生したこと、海外子会社の業績不振等により、利益は前期を大幅に下回る結果となりました。これらの結果、全売上高の約95%を占めるワインディングシステム&メカトロニクス事業においては、連結売上高は、314億74百万円(前期比11.0%増)、セグメント利益(営業利益)は、17億86百万円(前期比59.5%減)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、222億63百万円(前期比21.4%増)、売上高は、178億39百万円(前期比9.5%減)、当期末の受注残高は、230億5百万円(前期比23.8%増)となりました。 (非接触ICタグ・カード事業)当期においては、非接触ICカードの売上高は前期比7.4%減、生産ライン管理用のFAタグや電池タグ等、タグの合計売上高は、ユーザーサイドが半導体不足時に先行手配していたタグの在庫調整の影響等により、前期比73.0%減となりました。これらの結果、連結売上高は、17億93百万円(前期比26.4%減)、セグメント利益(営業利益)は、4億45百万円(前期比43.3%減)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、18億89百万円(前期比8.3%減)、売上高は、18億7百万円(前期比25.9%減)、当期末の受注残高は、6億75百万円(前期比13.9%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末対比2億29百万円減少し、142億74百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は50百万円(前連結会計年度は5億25百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が17億10百万円、減価償却費が12億15百万円、契約負債の増加が19億83百万円あったものの、法人税等の支払額の16億72百万円、棚卸資産の増加が11億円あったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は1億54百万円(前連結会計年度は1億16百万円の収入)となりました。これは主として、投資有価証券の売却による収入が9億42百万円、有価証券の償還による収入が3億86百万円、定期預金の払戻による収入が3億2百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が8億9百万円、保険積立金の積立による支出が5億94百万円あったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は3億29百万円(前連結会計年度は11億95百万円の収入)となりました。これは主として、長期借入れによる収入が54億円あったものの、長期借入金の返済による支出が23億83百万円、自己株式の取得による支出が23億9百万円、配当金の支払額による支出が6億85百万円あったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の状況当社グループ(当社及び当社の関係会社)の生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことが適当ではないと判断し、当社個別ベースの数字を示しております。このため、生産及び受注の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連づけて、当社個別ベースの数字で示しております。また、販売の状況については「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に同じく関連づけて、従来どおり連結ベースの数字で示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。イ 経営成績の分析(売上高・営業利益)当連結会計年度のセグメントごとの売上高、営業利益の概況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。(売上原価・売上総利益)当連結会計年度は、開発案件比率の増加等により、売上原価率は前連結会計年度の67.8%から75.9%(8.2ポイント増加)と増加し、当連結会計年度の売上総利益は80億7百万円(前期比19.4%減)となりました。(販売費及び一般管理費)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、主に人員増加に伴う給与手当・賞与の増加により、68億87百万円(前期比19.5%増)となりました。(営業外収益及び営業外費用)営業外収益は、受取利息60百万円、受取配当金57百万円などがあり3億5百万円、営業外費用は、為替差損43百万円、支払利息61百万円などがあり1億99百万円となりました。この結果、営業外損益は1億5百万円の収益となり、経常利益は12億25百万円(前期比71.4%減)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)以上の要因により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は13億7百万円(前期比52.3%減)となりました。ロ 財政状態の分析(資産)流動資産は前連結会計年度末対比23億33百万円増加し、415億27百万円となりました。これは主として、仕掛品が21億33百万円、受取手形及び売掛金が12億36百万円増加したものの、電子記録債権が9億5百万円、現金及び預金が1億21百万円減少したことによります。固定資産は前連結会計年度末対比12億96百万円増加し、188億88百万円となりました。これは主として、建物及び構築物(純額)が11億67百万円、土地が10億67百万円、のれんが2億11百万円、機械装置及び運搬具(純額)が2億15百万円増加したものの、投資有価証券が19億91百万円減少したことによります。これらの結果、資産合計は前連結会計年度末対比36億30百万円増加し、604億15百万円となりました。(負債)流動負債は前連結会計年度末対比28億5百万円増加し、163億28百万円となりました。これは主として、契約負債が24億4百万円、1年内返済予定の長期借入金が15億67百万円増加したものの、電子記録債務が10億80百万円減少したことによります。固定負債は前連結会計年度末対比39億92百万円増加し、74億83百万円となりました。これは主として、長期借入金が44億83百万円増加したことによります。 これらの結果、負債合計は前連結会計年度末対比67億97百万円増加し、238億12百万円となりました。(純資産)純資産合計は前連結会計年度末対比31億67百万円減少し、366億3百万円となりました。これは主として自己株式が23億4百万円増加したことによります。また、自己資本比率は60.2%(前連結会計年度末は69.4%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析)当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(資本の財源及び資金の流動性)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金を基本としております。資金の流動性は、営業活動により得られた資金は50百万円となり、配当金の支払に6億85百万円を使用するなどした結果、現金及び現金同等物の増減額は2億29百万円の減少となり、142億74百万円の期末残高となりました。当社グループは、今後も営業活動によるキャッシュ・フローの確保に向けて努力してまいります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績や現状等を勘案し、最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる可能性があります。前述の将来の業績に関する予想、計画、見通しなどは、現在入手可能な情報に基づき当社の経営者が合理的と判断したものであります。実際の業績はさまざまな要因の変化により、本資料の予想、計画、見通しとは大きく異なることがありうることをあらかじめご理解ください。そのような要因としては、主要市場の経済状況及び製品需要の変動、為替相場の変動及び国内外の各種規制並びに会計基準・慣行等の変更などが考えられます。なお、ウクライナ情勢や中東情勢の影響等、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。

事業リスク

  • 事故・災害・感染症リスク
    世界的なパンデミックや自然災害、火災などが発生した場合、設備投資の抑制、生産活動の低下、物流の停滞などにより、受注の減少や納期遅延が生じ、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。事業継続計画(BCP)を策定していますが、被害の規模によっては影響が避けられない場合があります。
  • 地政学・経済変動リスク
    グローバルに事業を展開しているため、テロ、戦争、政情不安、為替変動、各国の政策変更(法律改正など)が、輸出停止、発注キャンセル、代金回収遅延、生産設備の仕様変更などに繋がり、業績や財政状態に影響を与える可能性があります。特に、顧客の設備投資判断に間接的に影響する為替変動リスクも存在します。
  • 技術革新・知的財産リスク
    技術革新のスピードが速い業界において、同社の主要製品であるモーターに代わる駆動デバイスなど、他社の技術領域で大きな技術革新があった場合、同社の技術が陳腐化し、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、知的財産権の侵害や保護に関する問題が発生した場合、多額の費用や損害が発生するリスクもあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,296 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、記載内容には、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示がない限り、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1) 事故・災害・感染症等から生じるリスク世界経済は、世界的なパンデミックが発生した場合、関連業界における設備投資に対する姿勢が慎重となり、また、国内外の各種規制などにより、受注高が減少する可能性があります。さらに、受注済み案件につきましても、国内外の顧客の受入姿勢に応じた立会い検査及び出荷・納品時期の遅れや、生産工場内で従業員に感染者が出た場合、物流が停滞した場合等の生産活動の低下等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、感染症に限らず、当社グループや顧客、仕入先において火災、自然災害等の被害に見舞われた際においても、人的・物的被害の規模に応じ受注、調達、生産、販売といった各活動が停滞する場合があり、結果、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおいては、こうした緊急事態が発生した場合に備え、損害を最小限に抑え、事業の継続や早期復旧を図るための事業継続計画を策定し、日々の事業活動に取り組んでおります。 (2) 世界の政治・経済・体制から生じるリスク当社グループの取引先の多くがグローバル企業であり、その生産拠点をさまざまな国に展開しております。それらの国々においてテロ、戦争、政情不安などが生じた場合には、これらに起因して、輸出の停止や発注のキャンセル、代金回収遅延・不能などが生じる可能性があり、また、諸国の政策により安全面や技術面に係る法律の改正などが生じた場合には、生産設備の仕様変更などが生じる可能性があります。当社グループにおいてはこれらの発生を回避すべく事前に判明している範囲で取引条件を定めておりますが、条件決定後において状況が変化した場合には、顧客との交渉や法的手続きなどに努めるものの、その結果によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、先に掲げた事項に起因して為替変動が生じた場合、当社グループでは取引を原則円建てで行っているため為替損益への影響は軽微でありますが、顧客においては円調達が必要となることから間接的には顧客の設備投資判断に影響することもあり、結果、受注高及び売上高の減少につながり、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、会計基準や税法の改正等が生じた場合においても、適切な会計・税務に基づく処理を行うことにより引当金の計上や税額の変動等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 技術革新・技術開発・知的財産権等から生じるリスク当社グループでは、これまでにない技術等を要する難易度の高い案件であっても、将来の収益性、成長性の評価がリスクを上回ると判断した場合には、開発及び生産に取り組む方針としております。そのため当初に見込んだ成果が得られない場合や当初見積もりを超える部材費、追加工数等が発生することもあり、この場合、売上計上時期の後ずれや売上原価、開発費用が増加することとなります。また、事業活動において生ずる知的財産権に関しても、その保護、使用において不測の事態などが生じた場合、補償あるいは訴訟費用等、当初想定を上回る費用や損害金が発生することがあります。なお、こうした開発に係る活動は、知識、経験値として当社グループに蓄積され、当社の技術力、現場力としてグローバルニッチトップの強みとなり、事業に活かされておりますが、対象となる製品や部品が大きく変化し、例えばモータに代わる駆動デバイスが開発されるなど他社の技術領域に属する大きな技術革新があった場合においては、業績及び財政状態に大きく影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製品取引から生じるリスク当社グループでは、顧客の要請に応じたさまざまな顧客専用設備を受注、生産しており、社内基準などに基づき厳格な品質管理を実施した設備を顧客の生産計画にあわせ納品しておりますが、不測の事態により製品の契約不適合や納期の遅延が生じ、顧客の生産活動に支障をきたした場合には、発生した損害について賠償を求められ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これら損害賠償については、万が一の発生に備え、損失補填できるよう可能な限り付保しておりますが、対象とならない事象もあるため、生産・品質管理部門を中心に発生を抑制する仕組みを構築しております。また、当社グループでは、国内外のさまざまな取引先に対する売掛金、前渡金などの信用供与を行っておりますが、取引先において財政状態の悪化や経営破綻等が生じた場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループでは、信用調査や信用リスクに応じた取引限度額の設定など、信用リスクの管理のための施策を講じて発生防止に努めております。 (5) 戦略的パートナーシップの構築や企業買収等から生じるリスク当社グループでは、継続的な技術開発や技術領域を拡げることを目的として、投資、出資、企業買収、事業の譲渡・譲受等を実施する場合があり、また、新事業や新市場への展開を目的に新会社等を設立する場合がありますが、この場合においても期待した成果を得ることができず、投資損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 資金調達及び資金運用から生じるリスク当社グループでは、営業活動によるキャッシュ・フローを高め、研究開発や企業買収等のための資金を、可能な限り自己資金で賄う経営方針としております。そうした中、これまでに掲げたリスクにより財務状況が逼迫した場合には、取引金融機関からの借入を行うこととしておりますが、資金調達コストが上昇した場合や当該取引金融機関において融資の停止が決定された場合においては、さらに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また現在、一部の資金を投資有価証券等の元本変動リスクを伴う金融資産にて運用しておりますが、株式相場の変動などの要因により評価損、売却損が発生することがあり、その場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 固定資産の減損損失に係るリスク当社グループにおける有形固定資産は、残高の約8割を生産工場及び本社に係る建物及び構築物、土地が占めており、各種要因によりこれらの時価が著しく下落した場合のほか、何らかの要因によってこれらに係る事業の収益性が著しく悪化し、且つこれらの資産が十分な将来キャッシュ・フローを生み出さない場合には、減損損失を認識する必要性が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8) セキュリティに関連して生じるリスク当社グループでは、事業活動から生じた営業上・技術上の機密情報や取引先から提供を受けた機密情報及び個人情報等を有しておりますが、想定を超えるサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルス侵入等により、情報の流出、データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、当社グループの信用低下や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではIT部門を中心に、これら情報に関する管理体制の強化と社員に対するセキュリティ教育を徹底し、情報システムのハード面・ソフト面を含めた適切なセキュリティ対策を講じております。

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